JP2002292514A - 小径の等高線切削用エンドミル - Google Patents
小径の等高線切削用エンドミルInfo
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- B23C5/10—Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
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- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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- Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract
のラジアスエンドミルを提供する。 【解決手段】外周刃と、中低勾配を有する底刃と、これ
ら外周刃と底刃との繋ぎ部にコーナR刃を形成した刃部
を有するラジアスエンドミルであって、外周刃はその回
転軌跡が逆テーパ形状の軌跡になるように形成され、こ
の逆テーパ形状の片角を3°〜30°とした小径の等高
線切削用エンドミルである。
Description
の深彫り加工を等高線切削により高能率で行うための小
径のエンドミル、特に刃径が6mm以下のラジアスエン
ドミルに関するものである。
り、各種の金型等の切削加工に広く使用されている。金
型等の切削加工においては3次元の曲面加工が要求され
るため、従来からボールエンドミルが使用されてきた。
近年、切削加工の高効率化が強く要求されるようにな
り、その結果、回転数が数万回転/分、送り速度が数メ
ートル/分の高速工作機械が普及している。ボールエン
ドミルは輪郭部の定義が単純であるためにNCプログラ
ミングは容易に作成できる利点がある。しかし、回転中
心部は切削速度が発生しないために、ボール刃の全周に
わたって均一な切削性が得られないという欠点がある。
さらに、ボールエンドミルは、金型の底面の隅部の削り
残しが大きくなるために、ボールエンドミルのノーズ半
径は大きく設定できず、このノーズ半径は工具径と直接
関連するために、工具自体の剛性に影響がでるという欠
点もある。
は、上記ボールエンドミルに代えてラジアスエンドミル
も使用されてきている。ラジアスエンドミルは、直角肩
削りを行うスクエアエンドミルと、曲面加工を行うボー
ルエンドミルの中間に位置するエンドミル工具である。
またラジアスエンドミルは、ボールエンドミルとスクエ
アエンドミルの中間的な形状をしているため、金型等の
R面取り加工用の切削工具として用いられていたが、ス
クエアエンドミルでは不可能であった曲面加工も行うこ
とができるという長所を備えている。さらに、ラジアス
エンドミルは、ボールエンドミルの欠点である回転中心
付近の低速な領域がなく、精度の高い曲面加工にも用い
ることができる。このため、最近のMC(マシニングセ
ンター)のように主軸を制御する工作機械やNC制御ソ
フトウエアの発達により、ラジアスエンドミルを用いた
高回転数による高速切削加工が広く普及してきている。
特にプラスチック成形用金型においては、加工幅が狭
く、かつ深いリブ溝について、高能率の深彫り加工が強
く要求されてきている。このようなリブ溝の切削加工
は、小径、例えば刃径が6mm以下の長尺のラジアスエ
ンドミルが用いられている。
エンドミルの一例(特開平11−90722号公報、特
開平11−216609号公報)を図8、図9に示す。
図8に示すラジアスエンドミル1は、シャンク2の一端
部の側面に工具軸心Oとのねじれ角nを有する外周刃3
と、シャンク2の一端部には底刃4を設け、さらに外周
刃3と底刃4との繋ぎ部に円弧状のコーナR刃5を設け
たものである。そして、外周刃3と底刃4は、2〜6枚
ほどで形成されている。
減させるために、図9に示すように、底刃4は工具軸心
Oと直交する線に対して角度αの中低勾配を有するよう
に形成されている。この中低勾配の角度αは、一般には
1〜2°に形成されている。また、コーナR刃5のR部
の長さは、一般にはこのコーナR部が形成する円の約1
/4円弧になるよに形成されている。なお、図8におい
て、6は隣接する外周刃3の間に形成された刃溝であ
る。この刃溝6は、底刃4からシャンク2方向にその刃
溝深さが次第に減少するように形成され、外周刃3の有
効刃長tのシャンク側の終端部から若干の距離ほどシャ
ンク2の方向に延びた刃溝6aを有している。
スエンドミル1をそのままサイズダウンして、長尺で小
径、特に刃径が6mm以下のラジアスエンドミル1を製
作し、図10に示すような深彫り加工を等高線切削によ
り行うと、次のような不具合が発生する。すなわち、被
加工物7と各刃部(外周刃、底刃、コーナR刃)との接
触長さが大きくなって、小径のラジアスエンドミル1は
剛性が小さいためにびびり振動等が発生しやすくなり、
加工精度の低下や刃部の破損を招く危険性が生じる。こ
の理由は次の通りである。 1)底刃4の中低勾配の角度αが1〜2°と小さいため
に、底刃4と被加工物7との接触長さが大きくなり、底
刃4にかかる切削抵抗が増大する。 2)コーナR刃5の長さが刃径と比べて大きいために、
コーナR刃5と被加工物7との接触長さが大きくなり、
コーナR刃5にかかる切削抵抗が増大する。 3)外周刃3がストレートであるために、外周刃3と被
加工物7との接触長さが大きくなり、外周刃7にかかる
切削抵抗が増大する。なお、外周刃にバックテーパを形
成したエンドミルも実用化されているが、そのテーパ量
は1/100程度と小さい値であった。特に、深彫り加
工を行う場合には、最も底の部分までを同一の工具で加
工するため、溝の深さを加工できる長い工具突き出し量
で最初から行わなければならず、びびり振動が発生しや
すくなる。
明すると次のようになる。ラジアスエンドミル1を用い
て等高線切削により深彫りを行う場合には、主としてコ
ーナR刃5と外周刃3が寄与する。このとき、ラジアス
エンドミル1にかかる切削応力Fを工具軸心Oと直交す
る方向の切削応力F1と、工具軸心O方向の切削応力F
2とに分解すると、上記のようにコーナR刃5の長さ
は、このコーナR刃5が形成する円の約1/4円弧と大
きく設定されていため、及び、外周刃3は適度な逆テー
パ形状に形成されていないために、F1>F2の状態に
なる。このF1>F2の状態で等高線切削を継続する
と、小径のラジアスエンドミルは剛性が小さいために、
びびり振動が発生するようになる。
願人が先に出願した特開平10−151513号公報が
ある。同公報記載のエンドミルは、細径のエンドミルの
強度低下を極小に抑えることを目的として、一端に刃
部、その他端にシャンクを有し、その中間にテーパ部と
首部を有するソリッドエンドミルにおいて、首部の直径
は刃径よりわずかに小さく、刃部と首部の繋ぎには段差
を有し、テーパ部と首部の繋ぎには段差を有しない構成
とし、さらに、切れ刃のねじれ角を5〜20°とし、刃
溝の深さが切れ刃の先端で深く、後端で刃径の5%以下
になるように刃溝に勾配を設けたものである。
においては、細くて長い形状である為、元来強度的に弱
く、上記の特開平10−151513号公報に開示され
ているエンドミルにおいても、強度面の向上効果は少な
く、等高線切削によりリブ溝等の深彫り加工に用いる上
において、不十分な状態であった。本発明は上記従来の
エンドミルをさらに改善し、その目的とするところは、
金型等の3次元曲面を有する深彫り加工を等高線切削に
より、高速、高送りで切削加工を行うことが可能であ
り、刃径が6mm以下の小径のラジアスエンドミルを提
供することにある。
低勾配となる底刃と、前記外周刃と前記底刃との繋ぎ部
にコーナR刃を形成した刃部を有するエンドミルであっ
て、前記外周刃はその回転軌跡が逆テーパ形状の軌跡に
なるように形成され、その軌跡の逆テーパ形状の片角を
3°〜30°とした小径の等高線切削用エンドミルであ
り、更に、本発明は前記底刃の中低勾配の勾配角度を5
°〜20°にした小径の等高線切削用エンドミルであっ
て、刃部の刃径が6mm以下のラジアスエンドミルに適
用して等高線切削に効果を発揮するものである。また、
前記刃部の径をDとしたときに、前記コーナR刃の半径
は、0.05D〜0.2Dとした小径の等高線切削用エ
ンドミルであり、さらに前記刃部のシャンク側の刃元部
の径を0.9D±0.05とした小径の等高線切削用エ
ンドミルである。また、前記刃部に形成した外周刃と心
厚部とが形成する刃溝の深さは、前記外周刃の有効刃長
のシャンク側終端部において0になるように刃溝を形成
した小径の等高線切削用エンドミルである。更に、前記
刃部はそのシャンク側の刃元部からシャンク方向に次第
にその径が拡大するテーパ形状を有する首部に連接され
た構成であるとともに、この首部のテーパ形状の片角を
5°以下にした小径の等高線切削用エンドミルである。
また、上記のような構成の刃部をシャンクまたは首部
に、焼き嵌め、ろう付け、あるいは圧入等により一体に
接合した小径の等高線切削用エンドミルである。
する逆テーパの半角度を3°〜30°に限定した理由
は、3°未満であると、外周刃が被加工物の加工面と接
触する長さが大きくなり、図11に示す切削応力Fの水
平分力F1が、垂直分力F2と比較して大きくなり、び
びり振動が発生しやすくなるからである。また、30°
を越えると、コーナR刃に切削抵抗がかかり過ぎるよう
になり、小径のエンドミルではコーナR刃の強度が低下
してコーナR刃が破損する危険性が生じるからである。
底刃の中低勾配の角度を5°〜20°に限定した理由
は、5°未満であると、底刃が被加工物の加工面と接触
する長さが大きくなり、切削抵抗が増え、刃径が6mm
以下の小径のエンドミルは破損する危険性が生じるから
である。また、20°を越えると、底刃の強度が低下す
るからである。
きに、コーナR刃の半径を0.05D〜0.2Dに限定
した理由は、0.05D未満であると、コーナR刃が小
さくなり過ぎて強度が低下して、等高線切削時にこのコ
ーナR刃に集中した切削抵抗のためにコーナR刃が破損
する危険性が生じるからである。また、0.2Dを越え
ると、コーナR刃が被加工物の加工面と接触する長さが
大きくなり、等高線切削時にびびり振動が発生しやすく
なるからである。
きに、刃部のシャンク側の刃元部の径を0.9D±0.
05に限定した理由は、0.85D未満であると、この
刃元部の径が小さくなり過ぎてこの刃元部の強度が低下
し、刃元部から破損する危険性が生じるからである。ま
た、0.95Dを越えると、外周刃のバックテーパの角
度が必然的に小さくなり、外周刃が被加工物の加工面と
接触する長さが大きくなり、外周刃にかかる切削抵抗が
増大するからである。
を連接したときに、この首部のテーパ形状の片角を5°
以下にした理由は、5°を越えると被加工物と干渉する
おそれがあるからである。また、刃部に形成した外周刃
と心厚部とが形成する刃溝の深さは、外周刃の有効刃長
のシャンク側終端部において0としたとした理由は、こ
の刃溝の切り上がりにより首部の断面積が減少して強度
が低下し、小径のエンドミルはこの切り上がり部から破
損する危険性が生じるからである。
て説明する。図1は本発明の小径の等高線切削用エンド
ミルの第1の実施の形態を示す正面図である。図1にお
いて、本発明の小径のラジアスエンドミル8(以下、エ
ンドミル8という)は、シャンク9、刃部10から構成
されている。刃部10は、刃部10の側面外周部に形成
された外周刃11、刃部10の端面に形成された底刃1
2、底刃12と外周刃11との繋ぎ部に形成された円弧
状のコーナR刃13から構成されている。また、底刃1
2の刃数は2〜6枚形成するようにする。14は、隣接
する外周刃11の間に形成された刃溝である。なお、エ
ンドミル8の材質は従来から採用されているWC−Co
系等の超硬合金製とし、刃部11には適切な耐摩耗性被
覆層を形成する。
に、外周刃11の回転軌跡が工具軸心O方向となす角度
(テーパの片角)βは3〜30°になるように外周刃に
逆テーパを形成する。このように外周刃11に角度3〜
30°の逆テーパを形成することにより、等高線切削を
行うときに、前記の通り外周刃11が被加工物と当たる
長さが短くなるので、刃部10にかかる切削抵抗は減少
し、エンドミル8のびびり振動の発生を抑制することが
できる。
軸心Oと直交す線に対する勾配角度αが5°〜20°に
なる中低勾配を有するように形成する。同一平面上の等
高線切削が終了し、工具軸心O方向にエンドミル8を所
定量送って次の平面の等高線切削を開始するときに、底
刃12は切れ刃としての作用を行う。このとき、底刃1
2に角度αが5°〜20°の中低勾配を設けることによ
り、小径のエンドミルの工具軸心O方向にかかる切削抵
抗を小さくすることができので、底刃12の損傷やエン
ドミル8の折れを防ぐことができる。
0の径をD、刃部10とシャンク2とを連接する刃元部
15の径をdとしたときに、dは0.85〜0.95D
になるようにし、刃元部15の径dが小さくなり過ぎて
強度が低下することを防止する。さらに、刃径が6mm
以下の小径のエンドミルでは、コーナR刃13の半径r
は、刃径Dに対して可能なかぎり小さくしてコーナR刃
13にかかる切削抵抗を減少させ、図11に示す切削応
力の水平分力F1の値を小さくすることが重要である。
本発明の刃径が6mm以下のエンドミルにおいては、コ
ーナR刃13の半径rは、0.05D〜0.2Dになる
ように形成するとよい。
16とが形成する刃溝14の刃溝深さを表している。本
発明において、この刃溝深さHは、図3に示すように外
周刃11の有効刃長tのシャンク側終端部において実質
的に0になるように形成する。すなわち、外周刃11の
切り上がり部kには、刃溝14は延長して設けない構造
にする。このような構成の刃溝14を形成することによ
り、刃元部15近傍の工具径の減少を防止できるので、
刃径が6mm以下のエンドミルの剛性の低下を防止する
ことができる。なお、上記の刃溝深さHは、外周刃11
の有効刃長tのシャンク側終端部において実質的に0に
するとは、刃溝はダイヤモンド砥石等を用いて加工を行
うが、刃径が6mm以下の小径のエンドミルではこの加
工作業は高度な加工技術を要するため、若干の溝加工の
誤差を含むことを意味するものである。
に基いて説明する。図4に示す第2の実施の形態である
エンドミル17は、その刃部10の構成は図1に示す第
1の実施の形態と同一であるが、シャンク9と刃部10
との間にテーパ形状の首部18を設けたものである。こ
の首部18は、図5に示すように、刃元部15からシャ
ンク方向にその径が次第に拡大するような形状にする。
そして、首部18が工具軸心O方向となす角度θ(テー
パの片角)は5°以下になるようにしたものである。こ
の首部18を設けることにより、被加工物との干渉を避
け、小径のエンドミルであるが剛性を低下させない長尺
のエンドミルを提供することができる。
6、図7に基づいて説明する。この第3の実施の形態
は、突出部19を有する刃部10を別個に製作し、図6
に示す例では、この刃部10をシャンク9の一端部に形
成した孔部20に焼き嵌め、ろう付け、あるいは圧入等
によりシャンク9に一体に接合したものである。同じく
図7に示す例では、刃部10を首部18の一端部に形成
した孔部21に焼き嵌め、ろう付け、あるいは圧入等に
より首部18に一体に接合したものである。この第3の
実施の形態においては、刃部10のみをWC−Co系超
硬合金で製作し、シャンク9や首部10を工具鋼で製作
することができるので、本発明のエンドミルのコスト低
減を行うことができる。
例1と、図8に示す従来例であるラジアスエンドミルを
製作し、切削状態を確認するとともに、工具寿命の比較
テストを行った。本発明例1には、外周刃はその回転軌
跡が逆テーパ形状になるように形成し、この逆テーパ形
状の片角は10°とした。従来例ではこの逆テーパ形状
は設けなかった。また、中低勾配の勾配角度について
は、本発明例は8°、従来例では2°とした。刃部の径
(刃径D)は双方とも3mmとした。また、コーナR刃
の半径については、本発明例1は0.1D(0.3m
m)、従来例では0.3D(0.9mm)とした。シャ
ンク側の刃元部の径は、本発明例1は0.9D(2.7
mm)になるようにし、外周刃と心厚部とが形成する刃
溝の深さについては、本発明例1および従来例ともに有
効刃長のシャンク側終端部において0とした。また、刃
部の材質は、双方ともにWC−Co系超硬合金製とし、
各刃には硬さ92HRAの超粒子超硬合金製でTiAl
Nの硬質膜を被覆した。そして、被加工物の材質をS5
5C材とし、深さ30mm、壁面の形状が平面と曲面か
らなり、各壁面の勾配が3°と5°のポケット形状の深
彫り加工を行った。
n−1、送り速度500mm/min、工具軸方向切り
込み0.2mm、工具突き出し量は工具径の12倍にあ
たる36mmで、等高線切削によりミストによるセミド
ライ加工を行った。その結果、本発明例1は、深さ30
mmまでびびり振動もほとんどなく、安定した切削がで
き、正常な工具摩耗形態であり、まだ切削可能な状態で
あった。従来例は、外周刃が被加工物と接触する深さ1
mmよりびびり振動が発生し、深さ3mmですでにコー
ナR刃にチッピングが生じており、深さ10mmの加工
途中に刃部と首部の繋ぎ目で折損し、寿命となった。
逆テーパ形状の片角を2°、3°、5°、10°、15
°、20°、30°、40°に変化させたものを本発明
例2〜9として製作し、比較テストを行った。全工具と
も、深さ30mmまで加工可能であったが、逆テーパ形
状の片角が2°のものは、外周刃のチッピングを含む摩
耗が激しく、深さ20mmを超えたあたりからびびり振
動が発生し、片角が40°のものは、深さ2mmあたり
でコーナR刃にチッピングを生じ、深さ30mmまで加
工した時点ですでに工具寿命に達している状態であっ
た。また、この逆テーパ形状の片角が3°〜30°のも
のはすべて良好な切削状態であり、とくに逆テーパの片
角が10°〜20°のものが安定し、良好な切削状態で
あった。
低勾配の勾配角度を3°、5°、10°、15°、20
°、25°に変化させたものを本発明例10〜15とし
て製作し、比較テストを行った。全工具とも、深さ30
mmまで加工可能であったが、底刃の中低勾配が3°の
ものは、底刃の摩耗が若干大きく、深さ10mmを超え
たあたりからびびり振動が発生し、底刃の中低勾配が2
5°のものは、深さ7mmを越えたあたりから底刃およ
びコーナR刃に微小チッピングが生じた始めた。また、
この勾配角度が5°〜20°のものはすべて良好な切削
状態であり、とくに底刃の中低勾配が10°〜20°の
ものは安定し、良好な切削状態であり、正常かつ微少な
摩耗形態であった。
本発明例1のコーナR刃の半径を0.03D、0.05
D、0.15D、0.20D、0.25Dに変化させた
本発明例16〜20を製作し、比較テストを行った。全
工具とも、深さ30mmまで加工可能であったが、コー
ナR刃の半径が0.03Dのものは、深さ10mmあた
りからコーナR刃に微小チッピングを生じ、また、コー
ナR刃の半径が0.25Dのものは、深さが20mmあ
たりからびびり振動が発生し、外周刃及びコーナR刃が
チッピング先行型の摩耗形態を示した。コーナR刃の半
径が0.05D、0.15D、0,20Dのものは、深
さ30mmまで安定した切削状態であり、正常かつ微少
な摩耗形態であった。
示す首部のテーパ形状の片角を3°とした例についても
前記テストと同様に製作し、比較テストを行った。首部
18を設けた場合についても、切削性が良好になり、か
つチッピングを抑制でき、更にびびり振動がない安定し
た切削が可能であった。
加工物と外周刃、底刃、コーナR刃との接触長さが短く
なるので、特に金型等の深彫り加工を等高線切削により
高速、高送り切削が可能になるとともに、工具寿命の高
い刃径が6mm以下の小径のラジアスエンドミルを提供
することができる。
正面図である。
図である。
正面図である。
図である。
正面図である。
全体正面図である。
正面図である。
行う方法を説明するための説明図である。
て等高線切削を行ったときの切削応力の状態を説明する
ための説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】外周刃と、中低勾配を有する底刃と、前記
外周刃と前記底刃との繋ぎ部にコーナR刃を有するラジ
アスエンドミルであって、前記外周刃はその回転軌跡が
逆テーパ形状の軌跡になるように形成され、前記逆テー
パ形状の片角を3°〜30°としたことを特徴とする小
径の等高線切削用エンドミル。 - 【請求項2】前記底刃の中低勾配の勾配角度を5°〜2
0°としたことを特徴とする請求項1に記載の小径の等
高線切削用エンドミル。 - 【請求項3】工具刃径をDとしたときに、前記コーナR
刃の半径を0.05D〜0.2Dとしたことを特徴とす
る請求項1または請求項2に記載の小径の等高線切削用
エンドミル。 - 【請求項4】工具刃径をDとしたときに、前記刃部のシ
ャンク側の刃元部の径を0.85〜0.95Dとしたこ
とを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の
小径の等高線切削用エンドミル。 - 【請求項5】前記外周刃と心厚部とが形成する刃溝の深
さは、前記外周刃の有効刃長のシャンク側終端部におい
て0としたことを特徴とする請求項1から請求項4の何
れかに記載の小径の等高線切削用エンドミル。 - 【請求項6】前記シャンク側の刃元部からシャンク方向
に次第にその径が拡大するテーパ形状を有する首部に連
接されるとともに、前記首部のテーパ形状の片角を5°
以下としたことを特徴とする請求項1から請求項5の何
れかに記載の小径の等高線切削用エンドミル。 - 【請求項7】工具刃径は6mm以下であることを特徴と
する請求項1から請求項6の何れかに記載の小径の等高
線切削用エンドミル。 - 【請求項8】前記外周刃、前記底刃及び前記コーナR刃
を備えた刃部をシャンクまたは首部に焼き嵌め、ろう付
け、あるいは圧入等により一体に接合したことを特徴と
する請求項1から請求項7の何れかに記載の小径の等高
線切削用エンドミル。
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---|---|---|---|
JP2001101424A JP2002292514A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 小径の等高線切削用エンドミル |
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