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JP2002280558A - 相補型スイッチ回路 - Google Patents

相補型スイッチ回路

Info

Publication number
JP2002280558A
JP2002280558A JP2001074764A JP2001074764A JP2002280558A JP 2002280558 A JP2002280558 A JP 2002280558A JP 2001074764 A JP2001074764 A JP 2001074764A JP 2001074764 A JP2001074764 A JP 2001074764A JP 2002280558 A JP2002280558 A JP 2002280558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
complementary switch
transistors
type transistor
transistor
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001074764A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoshi Maruno
元志 丸野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001074764A priority Critical patent/JP2002280558A/ja
Publication of JP2002280558A publication Critical patent/JP2002280558A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 n型とp型のトランジスタからなる相補型ス
イッチにおいて、回路面積を増大させることなく、出力
電位の変動を相殺する。 【解決手段】 n型とp型トランジスタ11、12を並
列接続し、且つ各トランジスタゲートに極性の異なるゲ
ート制御電圧を同時に印加する相補型スイッチ10の上
部に、絶縁膜を介して、p型とn型トランジスタ21、
22を並列接続すると共に、両トランジスタの入力側と
出力側を短絡し、且つ各トランジスタゲートに極性の異
なるゲート制御電圧を同時に印加する補助回路20を形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラー液晶表示装置
のアレイ基板や半導体のICなどの半導体製品に係り、
特にデジタル、アナログ変換回路などに使用される相補
型スイッチ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多結晶シリコン薄膜トタンジ
スタを用いたカラー液晶表示装置のアレイ基板や半導体
ICなどの半導体製品には、電界効果トランジスタによ
って構成される電子回路が組み込まれている。この電子
回路内のスイッチとしては、n型とp型の電界効果トラ
ンジスタを並列に組み合わせた相補型スイッチ(CMO
Sスイッチ)がよく用いられる。
【0003】この相補型スイッチは、n型又はp型のト
ランジスタを単独で使ったスイッチに比べてハイレベル
からローレベルに至る全ての電位を入力側から出力側に
確実に伝達でき、また消費電力が少ないことから、頻繁
に用いられている。
【0004】しかし、相補型スイッチのn型のトランジ
スタのゲート電極の電位変化と出力電圧の関係は、図4
に示すように、スイッチが導通し、所望の信号電位(入
力電位Va)が出力側に書き込まれた後、スイッチが切
れる瞬間(n型のトランジスタのゲート電圧Vgがハイ
レベルからローレベルになる瞬間)にトランジスタの電
極の電位が変化することにより、トランジスタの容量と
負荷容量との間に貯えられている電荷の再分配が起こ
り、出力側の負荷容量に書き込まれたはずの電位が出力
波形(Vout)に示すようにΔVだけ変動してしまう
という問題があった。但し、図4において、ΔV=Vo
ut−Vaとなる。
【0005】図4はn型のトランジスタについて示して
あるが、p型のトランジスタも同様で、出力電位が同様
に変動するが、その変動はn型とp型では反対である。
そのため、センターの入力電位では変動がキャンセルさ
れるが、他の入力電位では出力電位に変動が残ってしま
う。
【0006】これを解決するために、図5に示した相補
型スイッチ回路が公知となっている。図5に示す相補型
スイッチ回路は、相補型スイッチ1と、この相補型スイ
ッチ1の出力側に接続され、相補型スイッチ1の出力電
位の変動をキャンセルする補助回路2から構成されてい
る。相補型スイッチ1はn型とp型のトランジスタ1
1、12が並列接続されて形成されている。補助回路2
はp型とn型のトランジスタ21、22が並列接続され
て形成され、且つp型とn型のトランジスタ21、22
の共通接続されたソースSとドレインDが短絡されてい
る。n型のトランジスタ11のゲートGとP型のトラン
ジスタ21のゲートGが配線3により共通接続され、p
型のトランジスタ12のゲートGとn型のトランジスタ
22のゲートGが配線4により共通接続されている。相
補型スイッチ1の共通ドレインDを入力としてVinが
入力され、相補型スイッチ1の共通ソースSを出力とし
てVoutが出力され、これが補助回路2の共通ソース
Sに入力されると共に、負荷容量Cに入力される。
【0007】以下、n型とp型のトランジスタ11、1
2は適宜にトランジスタ11、12といい、p型とn型
のトランジスタ21、22は適宜にトランジスタ21、
22という。
【0008】上記構成においては、相補型スイッチ1の
トランジスタ11、12がオンした時、補助回路2のト
ランジスタ21、22がオフし、相補型スイッチ1のト
ランジスタ11、12がオフした時、補助回路2のトラ
ンジスタ21、22がオンする関係にある。
【0009】ここで、Cgsn(ON)をn型のトラン
ジスタ11がオンの時のゲート、ソース間容量、Cgs
p(ON)をp型のトランジスタ12がオンの時のゲー
ト、ソース間容量、Cgsno(ON)をn型のトラン
ジスタ22がオンの時のゲート、ソース間容量、Cgs
po(ON)をp型のトランジスタ21がオンの時のゲ
ート、ソース間容量、Cgsn(OFF)をn型のトラ
ンジスタ11がオフの時のゲート、ソース間容量、Cg
sp(OFF)をp型のトランジスタ12がオフの時の
ゲート、ソース間容量、Cgsno(OFF)をn型の
トランジスタ22がオフの時のゲート、ソース間容量、
Cgspo(OFF)をp型のトランジスタ21がオフ
の時のゲート、ソース間容量、Cを負荷容量、Vaを入
力電圧、Vddを各トランジスタのゲートがハイレベル
の時の電圧とすると、図4で説明した出力電位の変動Δ
Vは、以下の(1)式の関係が成り立つ。
【0010】 ΔV=Vout−Vin=Vout−Va ={α(Vdd−Va)+βVa}/{C+Cgsn(OFF)+Cgs p(OFF)+2Cgspo(ON)+2Cgsno(ON)} …(1) 但し、α=Cgsp(OFF)−2Cgspo(OF
F)+2Cgsno(ON)−Cgsn(ON)、β=
Cgsp(ON)−2Cgspo(ON)+2Cgsn
o(OFF)−Cgsn(OFF)とする。
【0011】図6は、図5に示した相補型スイッチ回路
のn型とp型のトランジスタの容量特性を説明する特性
図である。p型のトランジスタは図6(A)で示すよう
な特性を有し、ゲート電圧がハイレベルになってオフに
なると、Cgsp(OFF)が小さくなる。一方、n型
のトランジスタは図6(B)で示すような特性を有し、
ゲート電圧がローレベルになってオフになると、Cgs
n(OFF)が小さくなる。
【0012】従って、相補型スイッチ1のn型のトラン
ジスタ11がオフになる時、補助回路2のp型のトラン
ジスタ21がオンになるが、この時、トランジスタ11
で小さくなったゲート、ソース間容量がトランジスタ2
1では大きくなるため、n型のトランジスタ11がオフ
した時に生じる電荷の再配分がトランジスタ21のオン
でキャンセルされる。これと同様のことは、p型のトラ
ンジスタ12とn型のトランジスタ22との間でも起こ
り、結局、相補型スイッチ1の出力側の電位変動ΔVは
0になる。
【0013】図7は、図5に示した従来の相補型スイッ
チ回路のレイアウト例を示した平面図である。図中、破
線で囲んだ部分が図5で示したn型のトランジスタ1
1、p型のトランジスタ12、p型のトランジスタ2
1、n型のトランジスタ22であり、n型のトランジス
タ11とp型のトランジスタ12のドレインDが配線6
1で共通接続され、相補型スイッチ1の入力部を形成し
ている。一方、補助回路2のp型のトランジスタ21と
n型のトランジスタ22のソースSとドレインDが配線
62で共通接続されると共に、ソースSとドレインDが
短絡されている。相補型スイッチ1の出力側と補助回路
2の入力側は負荷容量Cを形成する電極板63を介して
接続されている。上記構成により、補助回路2を、相補
型スイッチ1の出力側に接続することにより、相補型ス
イッチ1が切れる瞬間に生じる出力電位の変動を相殺す
ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術で述べた補助回路2を、回路中の全ての相補型スイ
ッチ1に設けた場合、図7に示すように一つの相補型ス
イッチ1の回路面積が倍になるという問題が生じる。近
年、低温ポリシリコン薄膜トランジスタの駆動能力を活
かし、ガラス基板上に液晶を駆動するための回路や、デ
ジタル信号とアナログ信号を変換するための回路などを
組み込む技術が開発されているが、デイスプレイ全体の
面積のうち、画面以外の、上記の周辺回路が組み込まれ
た領域(額縁)の占める面積はできるだけ小さい方が望
ましい。しかし、デジタル信号をアナログ信号に変換す
るための回路などはスイッチが多数設けられているた
め、従来の技術で述べた手法を用いたのでは回路の占め
る面積が倍になり、結果的に額縁の占める面積が大きく
なるという問題を生じることになる。
【0015】本発明の目的は、回路面積を増大させるこ
となしに、補助回路により相補型スイッチの出力電位の
変動を相殺することができる相補型スイッチ回路を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明の特徴は、第1のn型トランジスタ
と第1のp型トランジスタとを並列に接続し、且つ各ト
ランジスタのゲートに極性の異なるゲート制御電圧を同
時に印加して両トランジスタを同時にオン/オフする相
補型スイッチと、第2のn型トランジスタと第2のp型
のトランジスタとを並列に接続すると共に、両トランジ
スタの入力側と出力側を短絡し、且つ各トランジスタの
ゲートに極性の異なるゲート制御電圧を同時に印加して
両トランジスタを同時にオン/オフする補助回路とを備
え、前記相補型スイッチの出力側に前記補助回路を接続
して、前記相補型スイッチがオンした時、前記補助回路
を構成する両トランジスタをオフし、前記相補型スイッ
チがオフした時、前記補助回路を構成する両トランジス
タをオンする相補型スイッチ回路において、前記相補型
スイッチの上部に絶縁膜を介して前記補助回路を形成す
ることにある。
【0017】請求項2の発明は、請求項1において、前
記相補型スイッチを構成する両トランジスタはトップゲ
ート型の電界効果トランジスタで構成され、前記補助回
路を構成する両トランジスタはボトムゲート型の電解効
果トランジスタで構成され、前記第1のn型トランジス
タの上に絶縁膜を介して前記第2のp型トランジスタを
形成し、且つ、これら両トランジスタのゲート電極は共
通とし、前記第1のp型トランジスタの上に絶緑膜を介
して前記第2のn型トランジスタを形成し、更に、これ
ら両トランジスタのゲート電極は共通であることを特徴
とする。
【0018】請求項3の発明は、請求項2において、前
記相補型スイッチを構成する両電界効果トランジスタの
高濃度イオンドープ領域の面積は、前記補助回路を構成
する両電界効果トランジスタの高濃度イオンドープ領域
の面積より広いことを特徴とする。
【0019】請求項4の発明は、請求項2又は3におい
て、前記相補型スイッチを構成する両電界効果トランジ
スタのソース電極及びドレイン電極と、前記補助回路を
構成する両電界効果トランジスタのソース電極及びドレ
イン電極と、本回路を構成する他の配線が全て一層に形
成されていることを特徴とする。
【0020】請求項5の発明は、請求項2、3又は4に
おいて、前記相補型スイッチを構成する両電界効果トラ
ンジスタのゲート絶縁膜の厚さが、前記補助回路を構成
する両電界効果トランジスタのゲート絶縁膜の厚さの2
倍であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本実施形態に係わる相補型
スイッチ回路の構成を示した平面図である。但し、従来
例と同等部分には同一符号を用いて説明する。また、あ
る部分の特定領域を示したり、同一部分を他の名称で呼
ぶ場合、或いは説明の都合上、適宜に( )を付した符
号を用いる。
【0022】本実施形態では、トランジスタ11とトラ
ンジスタ12で形成された相補型スイッチ10の上部
に、絶縁膜(図示せず)を介してトランジスタ21とト
ランジスタ22で形成された補助回路20が配置されて
いる(図1では相補型スイッチ10と補助回路20が重
なっているため、符号は付していない)。
【0023】トランジスタ11のドレインD11とトラ
ンジスタ12のドレインD12は配線101により接続
され、相補型スイッチ10の入力部100を形成してい
る。トランジスタ11のソースS11とトランジスタ1
2のソースS12は配線102により接続され、相補型
スイッチ10の出力部(出力電極50)を形成してい
る。トランジスタ21のソースS21とトランジスタ2
2のソースS22はI型の配線103により接続され、
補助回路20の入力部(入力電極49)を形成してい
る。この配線103は配線102に配線領域121で連
結しているため、相補型スイッチ10の出力部(50)
と補助回路20の入力部(49)が接続されている。な
お、配線103は入力電極49、出力電極48及び配線
領域120より形成されている。
【0024】トランジスタ21のドレインD21とトラ
ンジスタ22のドレインD22は配線103により接続
され、補助回路20の出力部(出力電極48)を形成し
ているが、配線領域120により、補助回路20の入力
部(49)と出力部(48)は接続されている。又、相
補型スイッチ10の出力部(50)は負荷容量Cを形成
する極板104に接続され、極板105は負荷容量Cの
グランド側の対向電極である。
【0025】次に、本実施形態に係わる相補型スイッチ
回路の構造を、図2を用いて更に詳しく説明する。
【0026】相補型スイッチ10を形成するトランジス
タ11は下側の半導体201と中間のゲート電極205
により形成され、トランジスタ12は下側の半導体20
2と中間のゲート電極206により形成されている。
【0027】一方、補助回路20を形成するトランジス
タ21は上側の半導体203と中間のゲート電極205
により形成され、トランジスタ22は上側の半導体20
4と中間のゲート電極206により形成されている。半
導体201には活性層を挟んで両側にドレインD11と
ソースS11の領域が形成されている。
【0028】図3は、上記構造の相補型スイッチ回路の
下側の相補型スイッチ10と上側の補助回路20の電気
的な接続配線の構造を示した断面図である。下側のトラ
ンジスタ11とトランジスタ12により相補型スイッチ
10が形成され、上側のトランジスタ21とトランジス
タ22により補助回路20が形成されている。トランジ
スタ11のドレインD11とトランジスタ12のドレイ
ンD12はコンタクトホール301、304により配線
101に接続されている。トランジスタ11のソースS
11とトランジスタ12のソースS12はコンタクトホ
ール302、303を通して配線102に接続されて出
力部を形成している。トランジスタ21のドレインD2
1とソースS21はコンタクトホール305、306を
通して図1に示した配線103に接続されている。トラ
ンジスタ22のドレインD22とソースS22はコンタ
クトホール307、308を通して同配線103に接続
されている。なお、本例のアルミ配線領域は一番上部に
一層だけある構造である。
【0029】本実施形態の構成によれば、補助回路20
を絶縁膜(図示せず)を介して相補型スイッチ10の上
部に配置している。これにより、相補型スイッチ10が
遮断するときに生ずる出力電位の変動を補助回路20で
相殺することができるだけでなく、回路の占める面積を
増やさなくて済むという利点がある。
【0030】ただし、単純にトランジスタを上下に形成
したのでは製造工程が増えすぎてしまう。そこで、図
2、図3に示すように、相補型スイッチ10を構成する
トランジスタと、補助回路20を構成するトランジスタ
の各々のゲートを共通にしている。即ち、トランジスタ
11、12はトップゲート型とし、トランジスタ21、
22はボトムゲート型とする。
【0031】更に、図2、図3に示すように、補助回路
20のn型のトランジスタ22は相補型スイッチ10の
p型のトランジスタ12の上部に形成し、補助回路20
のp型のトランジスタ21は相補型スイッチ10のn型
のトランジスタ11の上部に形成する。そうすれば、ト
ップゲート型のp型のトランジスタ12とボトムゲート
型のn型のトランジスタ22のゲートG12、22及び
トップゲート型のn型のトランジスタ11とボトムゲー
ト型のp型のトランジスタ21のゲートG11、21を
共通とすることができる。このようにゲートを共通化す
ることにより、従来必要であったゲート同士を接続する
配線構造を無くすことができ、製造工程の増加を防ぐこ
とができる。
【0032】また、トランジスタ11及び12の各ソー
ス電極、ドレイン電極のコンタクトホール301、30
2及び303、304とトランジスタ21及び22のソ
ース電極、ドレイン電極のコンタクトホール305、3
06及び307、308とを独立にし、各々のコンタク
トホールから伸びる配線101、102を同層で形成す
るために、下側に位置するトランジスタ11、12の高
濃度イオンドープ領域であるS11、S12領域の方を
上側に位置するトランジスタ21、22の高濃度イオン
ドープ領域S21、S22よりサイズ的に大きくしてあ
る。即ち、半導体201、202のほうが半導体20
3、204より長くなっている。
【0033】ところで、従来例で示した図5の回路図に
示す負荷容量C及びトランジスタの容量に蓄積される全
電荷が、相補型スイッチ10が切れる前後で保存される
ことから、スイッチが切れたときに生ずる出力電位の変
動ΔVは前述した如く式(1)のように表される。トラ
ンジスタがオフしたときの容量がほぼゼロであると仮定
すると、任意の入力電圧に対し、このΔVが0となるた
めには、以下の関係が成立することが必要である。
【0034】 2Cgsno(ON)=Cgsn(ON) 2Cgspo(ON)=Cgsp(ON) …(2) ところで、トランジスタがオンしているときの容量は以
下のように表される。 Cgs(ON)=εrWL/(2Tox) …(3) 但し、εrは酸化膜の誘電率、Wはチャネル幅、Lはチ
ャネル長、Toxは酸化膜厚である。
【0035】トランジスタ11とトランジスタ21或い
はトランジスタ12とトランジスタ22はゲート電極を
共通としているので、W及びLはすべてのトランジスタ
で同じである。従って、式(2)を実現するためにはト
ランジスタ21、22のゲート酸化膜厚をトランジスタ
11、12のゲート酸化膜厚の2倍にすればよい。この
ため、図3において、ゲートG11、21は半導体20
1と203の中央にはなく、半導体201側に近くなっ
ている。同様に、ゲートG21、22は半導体202と
204の中央にはなく、半導体202側に近くなってい
る。
【0036】次に、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ
の液晶デイスプレイのアレイ基板上に、上記した本実施
形態の相補型スイッチ回路で構成される回路を組み込む
ことを想定し、以下にその製法の具体例を説明する。
【0037】図3において、ガラス基板(110)上に
絶縁膜(112)、及び半導体(活性層)201、20
2となる非晶質シリコン膜をPE−CVD(プラズマケ
ミカルベーパディポジション)法を用いて真空中におい
て連続成膜する。その後、500℃、で熱処理を行う事
で絶縁膜中に存在する水素を脱離する。ここで、絶縁膜
は酸化珪素膜であり膜厚は500Å、活性層となる非晶
質シリコン膜の膜厚は500Å、である。次に、ELA
(エキシマレーザーアニール)法により活性層となる非
晶質シリコン膜を多結晶化する。次に、多結晶シリコン
膜をCFとOの混合ガスを用いたCDE(ケミ
カルドライエッチング)法で加工する事により、図2に
示した如くアイランド状の領域(201、202)を得
る。
【0038】次に、PE−CVD(プラズマケミカルベ
ーパディポジション)法によりゲート絶縁膜(51)と
なる酸化膜を成膜する。なお、膜厚は1000Åであ
る。その後、n型のトランジスタ11の高濃度イオンド
ープ領域となる部分S11、D11以外の領域をレジス
トでマスクし、イオンドーピング法を用いてドナーとな
るPH3を注入する。注入条件は、加速電圧10Ke
V、ドーズ量IE15/cmである。
【0039】次に、レジストを剥離した後、p型のトラ
ンジスタ12の高濃度イオンドープ領域となる部分(S
12、D12)以外の領域をレジストでマスクし、イオ
ンドーピング法を用いてドナーとなる、ジボラン(B
)を注入する。注入条件は、加速電圧10K
eV、ドーズ量IE15/cmである。次に、レジ
ストを剥離した後、ゲートG11、12とゲートG1
2、22、負荷容量電極(下側)104となるMoW
(モリブデンタングテン合金)をスパッタ法により成膜
した後、CDE法を用いて加工する。なお、MoWの膜
厚は2500Åである。その後、500℃で活性化アニ
ールを行う。この時、不純物は活性化され、薄膜トラン
ジスターのドレインD11、D12及びソースS11、
S12が形成される。
【0040】次に、トランジスタ21、22のゲート絶
緑膜(52)を成膜温度350℃、で成膜する。膜厚は
トランジスタ11、12の前記ゲート絶縁膜の2倍であ
る2000Åである。次に、補助回路20を構成するト
ランジスタ21、22の活性層(202、203)とな
る非晶質シリコン膜をPE−CVD(プラズマケミカル
ベーバディポジション)法を用いて真空中において成膜
する。
【0041】その後、500℃、で熱処理を行う事で非
晶質シリコン膜中に存在する水素を脱離する。ここで、
非晶質シリコン膜の膜厚は500Å、である。
【0042】次に、ELA(エキシマレーザーアニー
ル)法により活性層となる非晶質シリコン膜を多結晶化
する。
【0043】次に、多結晶シリコン膜をCFとΟ
の混合ガスを用いたCDE(ケミカルドライエッチ
ング)法で加工する事により、図2に示した如くアイラ
ンド状の領域(203、204)を得る。
【0044】但し、その大きさはトランジスタ11、1
2の多結晶シリコン膜より、ソース、ドレインに対応す
る領域S21、S22、D21、D22がS11、S1
2、D11、D12に比べて小さい。
【0045】その後、p型のトランジスタ21の高濃度
イオンドープ領域となる部分(S21、D21)以外の
領域をレジストでマスクし、イオンドーピング法を用い
てドナーとなるPH3を注入する。注入条件は、加速電
圧10KeV、ドーズ量IE15/cmである。さ
らに、レジストを剥離した後、p型のトランジスタ21
の高濃度イオンドープ領域となる部分(S21、D2
1)以外の領域をレジストでマスクし、イオンドーピン
グ法を用いてドナーとなる、ジボラン(B
を注入した後、レジストを剥離する。注入条件は、加速
電圧10KeV、ドーズ量IEI5/cmである。
【0046】次に、層間絶縁膜(53)を成膜温度40
0℃で成膜する。この時、トランジスタ21、22の不
純物は活性化され、薄膜トランジスタのドレインD2
1、D22及びソースS21、S22が形成される。
【0047】なお、層間絶縁膜は酸化膜であり、膜厚は
5000Åである。次に、ふっ酸を用い、コンタクトホ
ール301、302、303、304を開口した後、A
lから成る負荷容量Cと電極及び配線をスパッタ法を用
いて成膜した後、ウエット法を用いて加工する。なお成
膜したAlの膜厚は4500Åである。また、電極及び
配線とは、回路の入力電極101、出力電極(23)、
相補型スイッチ10の出力電極(50)と補助回路20
の入力電極(49)とを接続するための配線(12
1)、補助回路の入力電極(49)と出力電極(48)
とを接続するための配線(120)である。
【0048】次に、アレイの保護膜(54)をPE−C
VD法で成膜する。なお、保護膜は窒化珪素膜であり膜
厚は2000Åである。
【0049】本実施形態によれば、相補型スイッチ10
の上部に補助回路20を形成することにより、回路の面
積を増大させることがなく、またスイッチが切れるとき
に生ずる出力電位の変動を相殺することができるため、
スイッチ回路特性を向上させることができる。したがっ
て、このスイッチで構成されるデジタル、アナログ変換
回路をカラー液晶表示装置等のアレイ基板上に組み込め
ば、額縁が狭いままで、表示性能を向上させることがで
きる。
【0050】また、相補型スイッチ10を構成するトラ
ンジスタと補助回路20を構成するトランジスタのゲー
トを共通に形成することにより、相補型スイッチ回路の
工程を簡略化することができる。
【0051】更に、アルミ配線領域を一層としているた
め、工程を簡略化できると共に、寄生容量などの問題を
少なくすることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の相補型ス
イッチ回路によれば、回路面積を増大させることなし
に、補助回路により相補型スイッチの出力電位の変動を
相殺することができる。したがって、本発明の相補型ス
イッチ回路で構成される電子回路を表示装置のアレイ基
板上に組み込むことにより、狭額縁でありながら優れた
表示性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係わる相補型スイッチ回路の構成
を示した平面図。
【図2】図1の相補型スイッチ回路の相補型スイッチと
補助回路を構成するトランジスタの位置関係を示した斜
視図。
【図3】図1に示した相補型スイッチ回路の下側の相補
型スイッチと上側の補助回路の電気的な接続配線の構造
を示した断面図。
【図4】相補型スイッチのn型のトランジスタのゲート
電極の電位変化と出力電圧の関係示した特性図。
【図5】従来の相補型スイッチ回路の構成を示した回路
図。
【図6】(A)は図5に示した相補型スイッチ回路のp
型トランジスタの容量特性を説明する特性図。(B)は
図5に示した相補型スイッチ回路のn型のトランジスタ
の容量特性を説明する特性図。
【図7】図5に示した従来の相補型スイッチ回路のレイ
アウト例を示した平面図。
【符号の説明】
11、22…n型のトランジスタ 12、21…p型のトランジスタ D11、D12、D21、D22…ドレイン S11、S12、S21、S22…ソース G11、21、G12,22…ゲート C…負荷容量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F048 AA01 AB10 AC04 BA16 BB01 BB16 BC01 BC03 BC16 BF16 BG06 CB01 CB04 CB10 5F110 AA04 BB02 BB04 BB11 CC02 CC08 DD02 EE06 EE44 FF02 FF30 GG02 GG13 GG25 GG30 HJ01 HJ12 HJ23 HL03 HL23 NN03 NN04 NN23 NN24 NN35 NN77 NN78 PP03 PP35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のn型トランジスタと第1のp型ト
    ランジスタとを並列に接続し、且つ各トランジスタのゲ
    ートに極性の異なるゲート制御電圧を同時に印加して両
    トランジスタを同時にオン/オフする相補型スイッチ
    と、第2のn型トランジスタと第2のp型のトランジス
    タとを並列に接続すると共に、両トランジスタの入力側
    と出力側を短絡し、且つ各トランジスタのゲートに極性
    の異なるゲート制御電圧を同時に印加して両トランジス
    タを同時にオン/オフする補助回路とを備え、 前記相補型スイッチの出力側に前記補助回路を接続し
    て、前記相補型スイッチがオンした時、前記補助回路を
    構成する両トランジスタをオフし、前記相補型スイッチ
    がオフした時、前記補助回路を構成する両トランジスタ
    をオンする相補型スイッチ回路において、 前記相補型スイッチの上部に絶縁膜を介して前記補助回
    路を形成したことを特徴とする相補型スイッチ回路。
  2. 【請求項2】 前記相補型スイッチを構成する両トラン
    ジスタはトップゲート型の電界効果トランジスタで構成
    され、前記補助回路を構成する両トランジスタはボトム
    ゲート型の電解効果トランジスタで構成され、 前記第1のn型トランジスタの上に絶縁膜を介して前記
    第2のp型トランジスタを形成し、且つ、これら両トラ
    ンジスタのゲート電極は共通とし、前記第1のp型トラ
    ンジスタの上に絶緑膜を介して前記第2のn型トランジ
    スタを形成し、更に、これら両トランジスタのゲート電
    極は共通であることを特徴とする請求項1に記載の相補
    型スイッチ回路。
  3. 【請求項3】 前記相補型スイッチを構成する両電界効
    果トランジスタの高濃度イオンドープ領域の面積は、前
    記補助回路を構成する両電界効果トランジスタの高濃度
    イオンドープ領域の面積より広いことを特徴とする請求
    項2に記載の相補型スイッチ回路。
  4. 【請求項4】 前記相補型スイッチを構成する両電界効
    果トランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記
    補助回路を構成する両電界効果トランジスタのソース電
    極及びドレイン電極と、本回路を構成する他の配線が全
    て一層に形成されていることを特徴とする請求項2又は
    3に記載の相補型スイッチ回路。
  5. 【請求項5】 前記相補型スイッチを構成する両電界効
    果トランジスタのゲート絶縁膜の厚さが、前記補助回路
    を構成する両電界効果トランジスタのゲート絶縁膜の厚
    さの2倍であることを特徴とする請求項2、3又は4に
    記載の相補型スイッチ回路。
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