JP2002277771A - 光変調装置 - Google Patents
光変調装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低電圧駆動が可能な静電アクチュエータ方式
の光変調装置を実現する。 【解決手段】 反射板1と対向電極2の間に変位可能な
中間電極10を配設し、それと反射板1及び対向電極2
との間で静電アクチュエータを構成する。中間電極10
がない場合に比べ、低い駆動電圧で反射板1の同等の変
位量を確保でき、また、同じ駆動電圧で反射板1の変位
量を増加させることができる。
の光変調装置を実現する。 【解決手段】 反射板1と対向電極2の間に変位可能な
中間電極10を配設し、それと反射板1及び対向電極2
との間で静電アクチュエータを構成する。中間電極10
がない場合に比べ、低い駆動電圧で反射板1の同等の変
位量を確保でき、また、同じ駆動電圧で反射板1の変位
量を増加させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光変調装置に係
り、特に、静電気力によって反射板を変位させて光スイ
ッチングを行う光変調装置に関する。
り、特に、静電気力によって反射板を変位させて光スイ
ッチングを行う光変調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光変調装置として、反射板を構
成している片持ち梁を静電気力で撓ませることにより、
光の反射方向を変えて光スイッチング(変調)を行うデ
バイスと、それを用いた変調システムが K. E. Peterse
n により1977年に発表されている(Applied Physics Le
tters, Vol.31, No.8, pp.521〜523)。同様の片持ち梁
の反射板を用いる光変調装置は、例えば特公平7−56531
号公報にも開示されている。また、特開平7−49460号公
報には、円形の薄膜ダイアフラムで反射板を構成し、静
電気力でダイアフラムを変形させ、その焦点を変える光
変調装置が開示されている。
成している片持ち梁を静電気力で撓ませることにより、
光の反射方向を変えて光スイッチング(変調)を行うデ
バイスと、それを用いた変調システムが K. E. Peterse
n により1977年に発表されている(Applied Physics Le
tters, Vol.31, No.8, pp.521〜523)。同様の片持ち梁
の反射板を用いる光変調装置は、例えば特公平7−56531
号公報にも開示されている。また、特開平7−49460号公
報には、円形の薄膜ダイアフラムで反射板を構成し、静
電気力でダイアフラムを変形させ、その焦点を変える光
変調装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】反射板を変位させて光
の反射方向を変える光変調装置は、ディスプレイやプロ
ジェクタなどに使用されている。このような応用では、
反射板は表示画像の1つ1つの画素に対応付けられ、数
十乃至数百μmといった微小な大きさに形成される。
の反射方向を変える光変調装置は、ディスプレイやプロ
ジェクタなどに使用されている。このような応用では、
反射板は表示画像の1つ1つの画素に対応付けられ、数
十乃至数百μmといった微小な大きさに形成される。
【0004】反射板の駆動方法には種々の方式がある
が、反射板を変形させるための力以外の力は不要である
こと、変位量を比較的大きく取れること、及び、低消費
電力であることから、静電気力が利用されることが多
い。反射板を導電性部材で形成して電極とし、反射板の
対向位置にさらに電極を設けて、それら電極間に電圧を
印加(ON)することで静電気力を作用させて反射板を対向
電極側に撓ませる。印加電圧を解除(OFF)すると、反射
板は自身のバネ性で復帰する。したがって、電圧のON/O
FFによって反射板を駆動することで光スイッチングがで
きることになる。すなわち、反射板と対向電極とで静電
アクチュエータを構成している。こういった静電アクチ
ュエータを用いた光変調装置は、前記特公平7-56531号
公報に開示されたもののほか種々提案されている。
が、反射板を変形させるための力以外の力は不要である
こと、変位量を比較的大きく取れること、及び、低消費
電力であることから、静電気力が利用されることが多
い。反射板を導電性部材で形成して電極とし、反射板の
対向位置にさらに電極を設けて、それら電極間に電圧を
印加(ON)することで静電気力を作用させて反射板を対向
電極側に撓ませる。印加電圧を解除(OFF)すると、反射
板は自身のバネ性で復帰する。したがって、電圧のON/O
FFによって反射板を駆動することで光スイッチングがで
きることになる。すなわち、反射板と対向電極とで静電
アクチュエータを構成している。こういった静電アクチ
ュエータを用いた光変調装置は、前記特公平7-56531号
公報に開示されたもののほか種々提案されている。
【0005】ところで、反射板の変位量を大きくしたい
場合には、反射板と対向電極との距離を大きくしなけれ
ばならない。しかし、電極間に作用する静電気力の強さ
は電極間の距離の2乗に反比例するため、反射板と対向
電極の距離を大きくすると駆動電圧の大幅な上昇を招く
という問題があった。
場合には、反射板と対向電極との距離を大きくしなけれ
ばならない。しかし、電極間に作用する静電気力の強さ
は電極間の距離の2乗に反比例するため、反射板と対向
電極の距離を大きくすると駆動電圧の大幅な上昇を招く
という問題があった。
【0006】また、反射板と対向電極との間に、反射板
が変位振動するスペース(以下、ギャップと記す)が確
保されるが、このギャップ内部の空気が反射板の変位に
伴って圧縮されて圧力が上昇する現象(エアダンパ効果
と呼ぶ)が起こる。このエアダンパ効果のために、ギャ
ップ内が空気がない条件下で静的に計算して求めた反射
板の変位量よりも、反射板の実際の変位量が小さくなっ
てしまい、必要な変位量を得るための駆動電圧が上昇す
るという問題がある。このエアダンパ効果は、反射板の
応答特性を損ねる要因にもなる。
が変位振動するスペース(以下、ギャップと記す)が確
保されるが、このギャップ内部の空気が反射板の変位に
伴って圧縮されて圧力が上昇する現象(エアダンパ効果
と呼ぶ)が起こる。このエアダンパ効果のために、ギャ
ップ内が空気がない条件下で静的に計算して求めた反射
板の変位量よりも、反射板の実際の変位量が小さくなっ
てしまい、必要な変位量を得るための駆動電圧が上昇す
るという問題がある。このエアダンパ効果は、反射板の
応答特性を損ねる要因にもなる。
【0007】また、反射板の変位量は反射板の厚さの3
乗に反比例するため、反射板の変位量を確保しつつ駆動
電圧を下げるためには、反射板の厚さも薄くする必要が
ある。しかし、反射板を薄くすると、均一な薄さに形成
することが困難となり、また、特性を揃えるのが難しく
なるため、反射板を薄くすることにも限界がある。
乗に反比例するため、反射板の変位量を確保しつつ駆動
電圧を下げるためには、反射板の厚さも薄くする必要が
ある。しかし、反射板を薄くすると、均一な薄さに形成
することが困難となり、また、特性を揃えるのが難しく
なるため、反射板を薄くすることにも限界がある。
【0008】よって、本発明の1つの目的は、駆動電圧
の上昇を招くことなく反射板の変位量を増加させること
ができ、あるいは、反射板の変位量を減少させることな
く低電圧で駆動できる光変調装置を提供することにあ
る。本発明のもう1つの目的は、エアダンパ効果を低減
し、低電圧駆動が可能で、かつ、応答性の良い光変調装
置を提供することにある。本発明のもう1つの目的は、
駆動回路又は駆動方法の単純化が可能な光変調装置を提
供することにある。これ以外の本発明の目的は以下の説
明から明らかになろう。
の上昇を招くことなく反射板の変位量を増加させること
ができ、あるいは、反射板の変位量を減少させることな
く低電圧で駆動できる光変調装置を提供することにあ
る。本発明のもう1つの目的は、エアダンパ効果を低減
し、低電圧駆動が可能で、かつ、応答性の良い光変調装
置を提供することにある。本発明のもう1つの目的は、
駆動回路又は駆動方法の単純化が可能な光変調装置を提
供することにある。これ以外の本発明の目的は以下の説
明から明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による光変調装置
の基本的な特徴は、請求項1記載のように、第1の電極
を兼ねる変位可能な反射板と、前記反射板に対向して配
設された変位不可能な第2の電極と、前記反射板と前記
第2の電極の間に配設された、少なくとも1つの変位可
能な中間電極とを有し、前記各電極間に作用する静電気
力により前記中間電極及び前記反射板を変位させる構成
にある。
の基本的な特徴は、請求項1記載のように、第1の電極
を兼ねる変位可能な反射板と、前記反射板に対向して配
設された変位不可能な第2の電極と、前記反射板と前記
第2の電極の間に配設された、少なくとも1つの変位可
能な中間電極とを有し、前記各電極間に作用する静電気
力により前記中間電極及び前記反射板を変位させる構成
にある。
【0010】本発明による光変調装置のもう1つの特徴
は、請求項2記載のように、少なくとも反射板に最も近
い中間電極は、反射板に対向する面が導電性材料で形成
される構成にある。もう1つの特徴は、請求項3記載の
ように、中間電極が誘電体からなることである。もう1
つの特徴は、請求項4記載のように、中間電極が前記反
射板より低い剛性を有することである。もう1つの特徴
は、請求項5記載のように、中間電極がその両面に貫通
する穴を有することである。
は、請求項2記載のように、少なくとも反射板に最も近
い中間電極は、反射板に対向する面が導電性材料で形成
される構成にある。もう1つの特徴は、請求項3記載の
ように、中間電極が誘電体からなることである。もう1
つの特徴は、請求項4記載のように、中間電極が前記反
射板より低い剛性を有することである。もう1つの特徴
は、請求項5記載のように、中間電極がその両面に貫通
する穴を有することである。
【0011】また、本発明により提供される光変調装置
駆動方法は、請求項6記載のように、請求項1、2、4
又は5記載の光変調装置において、前記反射板の変位開
始が、少なくとも前記反射板に最も近い前記中間電極の
変位開始より遅れないように前記各電極への駆動電圧の
印加タイミングを制御することである。もう1つの特徴
は、請求項7記載のように、請求項3記載の光変調装置
において、第1の電極と第2の電極に対してのみ駆動電
圧を印加することである。
駆動方法は、請求項6記載のように、請求項1、2、4
又は5記載の光変調装置において、前記反射板の変位開
始が、少なくとも前記反射板に最も近い前記中間電極の
変位開始より遅れないように前記各電極への駆動電圧の
印加タイミングを制御することである。もう1つの特徴
は、請求項7記載のように、請求項3記載の光変調装置
において、第1の電極と第2の電極に対してのみ駆動電
圧を印加することである。
【0012】以上に述べた本発明の目的及び特徴と、そ
の他の本発明の目的及び特徴について、実施の形態に関
連して以下に具体的に説明する。
の他の本発明の目的及び特徴について、実施の形態に関
連して以下に具体的に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の理解を容易にするため、
まず、本発明を適用し得る光変調装置の基本構成の一例
を図1を参照して説明する。
まず、本発明を適用し得る光変調装置の基本構成の一例
を図1を参照して説明する。
【0014】図1は光変調装置の概略断面図である。図
1において、反射板1は固定支持部9で電極基板3に固
定され、電極基板3の凹部を塞ぐ状態に保持される。反
射板1は電極も兼ねるもので、例えば薄い梁の上面に反
射面と電極として作用する金属層を形成したものであっ
たり、導電性を有する材質で一体的に形成されるもので
ある。電極基板3の凹部の底には、反射板1と対向する
対向電極2が設けられ、対向電極2と反射板1の間にギ
ャップ8が形成される。対向電極2と反射板1は静電ア
クチュエータを構成する。
1において、反射板1は固定支持部9で電極基板3に固
定され、電極基板3の凹部を塞ぐ状態に保持される。反
射板1は電極も兼ねるもので、例えば薄い梁の上面に反
射面と電極として作用する金属層を形成したものであっ
たり、導電性を有する材質で一体的に形成されるもので
ある。電極基板3の凹部の底には、反射板1と対向する
対向電極2が設けられ、対向電極2と反射板1の間にギ
ャップ8が形成される。対向電極2と反射板1は静電ア
クチュエータを構成する。
【0015】反射板1は、電極基板3とは別個に作ら
れ、後で電極基板3と接合される場合と、製膜プロセス
や犠牲層プロセス等によって電極基板3に反射板1が積
層される場合とがある。
れ、後で電極基板3と接合される場合と、製膜プロセス
や犠牲層プロセス等によって電極基板3に反射板1が積
層される場合とがある。
【0016】反射板1と対向電極2の間に電圧が印加さ
れない時(電圧OFF時)には、図1(a)に示すよう
に、反射板1は対向電極2とほぼ平行な状態であり、入
射光4は反射板1により反射光5のように反射される。
れない時(電圧OFF時)には、図1(a)に示すよう
に、反射板1は対向電極2とほぼ平行な状態であり、入
射光4は反射板1により反射光5のように反射される。
【0017】一方、図示しない駆動回路から反射板1と
対向電極2の間に電圧が印加された時(電圧ON時)に
は、反射板1と対向電極2の間に静電気による吸引力が
作用する。反射板1は薄く作られているので、その静電
気力によって反射板1は対向電極2側へ変位し、図1
(b)に示すような状態になる。この状態では、入射光
6は反射板1で反射光7のように反射される。なお、図
示していないが、反射板1が対向電極2と接触した場合
に両者の電気的短絡を防ぐため、反射板1と対向電極2
の一方又は両方の接触する側の面に絶縁膜が形成され
る。
対向電極2の間に電圧が印加された時(電圧ON時)に
は、反射板1と対向電極2の間に静電気による吸引力が
作用する。反射板1は薄く作られているので、その静電
気力によって反射板1は対向電極2側へ変位し、図1
(b)に示すような状態になる。この状態では、入射光
6は反射板1で反射光7のように反射される。なお、図
示していないが、反射板1が対向電極2と接触した場合
に両者の電気的短絡を防ぐため、反射板1と対向電極2
の一方又は両方の接触する側の面に絶縁膜が形成され
る。
【0018】以上に述べたように、反射板1と対向電極
2との間の電圧のON、OFFによって光の反射方向を
切り替えて光を変調することができる。光の反射方向
に、図示しない色フィルタやレンズなどを設けることで
表示装置を構成することができる。また、電子写真装置
の光書込み系への応用も可能である。
2との間の電圧のON、OFFによって光の反射方向を
切り替えて光を変調することができる。光の反射方向
に、図示しない色フィルタやレンズなどを設けることで
表示装置を構成することができる。また、電子写真装置
の光書込み系への応用も可能である。
【0019】さて、図1に示したような基本構成の光変
調装置においては、反射板1の変位量を大きくするため
に反射板1と対向電極2の距離を大きくとると、前述の
ように反射板1と対向電極2の間に非常に大きな駆動電
圧を印加しなければならなくなる。本発明によれば、駆
動電圧を増大させることなく反射板1の変位量を増加さ
せ、あるいは、反射板1の所定の変位量を確保して駆動
電圧の低電圧化を図ることができる。
調装置においては、反射板1の変位量を大きくするため
に反射板1と対向電極2の距離を大きくとると、前述の
ように反射板1と対向電極2の間に非常に大きな駆動電
圧を印加しなければならなくなる。本発明によれば、駆
動電圧を増大させることなく反射板1の変位量を増加さ
せ、あるいは、反射板1の所定の変位量を確保して駆動
電圧の低電圧化を図ることができる。
【0020】以下、図1に示したような基本構成の光変
調装置に本発明を適用した実施例を、図2及び図3を参
照して説明する。
調装置に本発明を適用した実施例を、図2及び図3を参
照して説明する。
【0021】図2は、本発明による光変調装置の一実施
例を示す概略断面図である。図2において、図1と同一
の参照番号は同様の要素を示す。図2(a)は非駆動状
態(電圧OFF時)を示し、図2(b)は駆動状態(電
圧ON時)を示す。
例を示す概略断面図である。図2において、図1と同一
の参照番号は同様の要素を示す。図2(a)は非駆動状
態(電圧OFF時)を示し、図2(b)は駆動状態(電
圧ON時)を示す。
【0022】本実施例では、電極基板3の凹部の内部
に、反射板1と対向電極2との間のギャップ8を上下2
つのギャップに仕切るように、薄い中間電極10が設け
られる。この中間電極10は、例えば、その全体を金属
のような導電性材料で形成してもよいし、絶縁性材料や
半導体材料などで作られた薄い板もしくは膜の表面に金
属などの導電性材料で電極を形成した構成としてもよ
い。また、中間電極10は、電極基板3と独立した部品
として作成し、それを電極基板3の凹部の途中に設けた
段部に接合してもよいが、電極基板3の製作過程で一般
的な犠牲層プロセスなどを用いて中間電極10を形成し
てもよい。
に、反射板1と対向電極2との間のギャップ8を上下2
つのギャップに仕切るように、薄い中間電極10が設け
られる。この中間電極10は、例えば、その全体を金属
のような導電性材料で形成してもよいし、絶縁性材料や
半導体材料などで作られた薄い板もしくは膜の表面に金
属などの導電性材料で電極を形成した構成としてもよ
い。また、中間電極10は、電極基板3と独立した部品
として作成し、それを電極基板3の凹部の途中に設けた
段部に接合してもよいが、電極基板3の製作過程で一般
的な犠牲層プロセスなどを用いて中間電極10を形成し
てもよい。
【0023】以上のような構成において、反射板1、中
間電極10、対向電極2のいずれの間にも駆動電圧を印
加しない時(電圧OFF時)には、図2(a)に示すよ
うに、各電極は平行な状態であり、反射板1によって入
射光4は反射光5のように反射される。
間電極10、対向電極2のいずれの間にも駆動電圧を印
加しない時(電圧OFF時)には、図2(a)に示すよ
うに、各電極は平行な状態であり、反射板1によって入
射光4は反射光5のように反射される。
【0024】一方、対向電極2と中間電極10の間に、
図示しない駆動回路から電圧を印加すると、静電気力に
よって中間電極10は対向電極2に向かって変位する。
同様に、反射板1と中間電極10の間に、図示しない駆
動回路から電圧を印加すると、静電気力によって反射板
1は中間電極10に向かって変位する。中間電極10と
対向電極2との間及び中間電極10と反射板1との間に
静電気力は同等に作用するが、反射板1も中間電極10
も薄く作られているので、中間電極10は変位しない対
向電極2側に引き寄せられる結果、図2(b)に示すよ
うな状態となる。したがって、反射板1は入射光6を反
射光7のように反射する。
図示しない駆動回路から電圧を印加すると、静電気力に
よって中間電極10は対向電極2に向かって変位する。
同様に、反射板1と中間電極10の間に、図示しない駆
動回路から電圧を印加すると、静電気力によって反射板
1は中間電極10に向かって変位する。中間電極10と
対向電極2との間及び中間電極10と反射板1との間に
静電気力は同等に作用するが、反射板1も中間電極10
も薄く作られているので、中間電極10は変位しない対
向電極2側に引き寄せられる結果、図2(b)に示すよ
うな状態となる。したがって、反射板1は入射光6を反
射光7のように反射する。
【0025】本実施例の光変調装置における反射板1の
絶対的変位量が図1の場合と等しいとすると、その絶対
的変位量に比べ、中間電極10の変位量も、反射板1の
中間電極10に対する相対的変位量も小さいため、電極
間に印加する駆動電圧を図1の場合よりも下げることが
できる。逆に、図1の場合と同じ駆動電圧で駆動すれ
ば、反射板1をより大きく変位させることができる。
絶対的変位量が図1の場合と等しいとすると、その絶対
的変位量に比べ、中間電極10の変位量も、反射板1の
中間電極10に対する相対的変位量も小さいため、電極
間に印加する駆動電圧を図1の場合よりも下げることが
できる。逆に、図1の場合と同じ駆動電圧で駆動すれ
ば、反射板1をより大きく変位させることができる。
【0026】本実施例では、反射板1と対向電極2の間
に中間電極10が1つだけ設けられた。図示しないが、
本発明の他の実施例によれば、反射板1と対向電極10
の間のギャップ8を3つ以上に仕切るように、中間電極
10と同様の中間電極が複数個設けられる。このように
中間電極を複数個設けた構成によれば、電極間距離を短
縮し、駆動電圧のさらなる低電圧化が可能であることは
明白である。
に中間電極10が1つだけ設けられた。図示しないが、
本発明の他の実施例によれば、反射板1と対向電極10
の間のギャップ8を3つ以上に仕切るように、中間電極
10と同様の中間電極が複数個設けられる。このように
中間電極を複数個設けた構成によれば、電極間距離を短
縮し、駆動電圧のさらなる低電圧化が可能であることは
明白である。
【0027】なお、中間電極10と、反射板1又は対向
電極2との接触による電気的短絡を防ぐために(中間電
極を複数設ける場合には他の中間電極との接触による電
気的短絡も防ぐために)、図示しないが、接触が想定さ
れる部分には少なくとも絶縁保護膜を形成するなどの絶
縁手段が講じられる。
電極2との接触による電気的短絡を防ぐために(中間電
極を複数設ける場合には他の中間電極との接触による電
気的短絡も防ぐために)、図示しないが、接触が想定さ
れる部分には少なくとも絶縁保護膜を形成するなどの絶
縁手段が講じられる。
【0028】また、中間電極10を2つ以上設けた場
合、反射板1と、それに最も近い中間電極10とからな
る静電アクチュエータの特性が、反射板1の変位特性に
最も大きな影響を与える。中間電極10を、絶縁性材料
や半導体材料で作られた薄い板もしくは膜の表面に電極
としての導電性材料の膜を形成した構成とする場合に
は、少なくとも反射板1に最も近い中間電極10につい
ては、その反射板1に対向する側の面に、電極としての
導電性材料の膜を形成するのが好ましい。このようにす
ると、電極としての導電性材料の膜を反対側の面に形成
した場合に比べ、反射板1とそれに最も近い中間電極1
0との距離を短くできる分、それらによって構成される
静電アクチュエータの駆動電圧の低電圧化、駆動特性の
向上を図ることができる。
合、反射板1と、それに最も近い中間電極10とからな
る静電アクチュエータの特性が、反射板1の変位特性に
最も大きな影響を与える。中間電極10を、絶縁性材料
や半導体材料で作られた薄い板もしくは膜の表面に電極
としての導電性材料の膜を形成した構成とする場合に
は、少なくとも反射板1に最も近い中間電極10につい
ては、その反射板1に対向する側の面に、電極としての
導電性材料の膜を形成するのが好ましい。このようにす
ると、電極としての導電性材料の膜を反対側の面に形成
した場合に比べ、反射板1とそれに最も近い中間電極1
0との距離を短くできる分、それらによって構成される
静電アクチュエータの駆動電圧の低電圧化、駆動特性の
向上を図ることができる。
【0029】さて、図2(b)においては、中間電極1
0と反射板1は、ともに静電気力を生じている相手方の
電極に非接触であった(非当接駆動)が、さらに印加す
る駆動電圧を上げると相手方の電極に当接することにな
る(当接駆動)。当接駆動の場合、設計パラメータのバ
ラツキや駆動電圧の変動、その他の外部要因によって、
反射板1が中間電極10に当接するよりも早く、中間電
極10が対向電極2に当接してしまうことがある。その
様子を図3に示す。
0と反射板1は、ともに静電気力を生じている相手方の
電極に非接触であった(非当接駆動)が、さらに印加す
る駆動電圧を上げると相手方の電極に当接することにな
る(当接駆動)。当接駆動の場合、設計パラメータのバ
ラツキや駆動電圧の変動、その他の外部要因によって、
反射板1が中間電極10に当接するよりも早く、中間電
極10が対向電極2に当接してしまうことがある。その
様子を図3に示す。
【0030】図3(a)では、反射板1が中間電極10
に当接している様子を示している。この場合、その後に
中間電極10を対向電極2側に変位させることになる
が、中間電極10と対向電極2の距離は、初期状態(電
圧OFF時)と同じであるので、駆動に不都合はない。
に当接している様子を示している。この場合、その後に
中間電極10を対向電極2側に変位させることになる
が、中間電極10と対向電極2の距離は、初期状態(電
圧OFF時)と同じであるので、駆動に不都合はない。
【0031】これに対し、図3(b)では、中間電極1
0が対向電極2に当接している様子を示している。この
場合、その後に反射板1を中間電極10側に変位させる
ことになるが、反射板1と中間電極10の距離は初期状
態よりも大きくなっている。前述したように、静電気力
は電極間の距離の2乗に反比例するので、図3(b)の
状態では、図3(a)の状態に比較して、反射板1の駆
動には大きな駆動電圧が必要になるという不都合があ
る。
0が対向電極2に当接している様子を示している。この
場合、その後に反射板1を中間電極10側に変位させる
ことになるが、反射板1と中間電極10の距離は初期状
態よりも大きくなっている。前述したように、静電気力
は電極間の距離の2乗に反比例するので、図3(b)の
状態では、図3(a)の状態に比較して、反射板1の駆
動には大きな駆動電圧が必要になるという不都合があ
る。
【0032】このような不都合な状態を回避するため
に、本発明の光変調装置駆動方法によれば、反射板1の
変位開始が、中間電極10の変位開始より遅れないよう
に各電極への駆動電圧の印加タイミングを制御する。こ
のような駆動方法によって、図3(b)のような不都合
な状態を確実に回避し、低電圧による安定な駆動が可能
となる。
に、本発明の光変調装置駆動方法によれば、反射板1の
変位開始が、中間電極10の変位開始より遅れないよう
に各電極への駆動電圧の印加タイミングを制御する。こ
のような駆動方法によって、図3(b)のような不都合
な状態を確実に回避し、低電圧による安定な駆動が可能
となる。
【0033】本発明の光変調装置駆動方法は、反射板1
と対向電極2の間に中間電極10が複数設けられた場合
にも同様に適用できる。すなわち、反射板1の変形開始
が、少なくとも反射板1に最も近い中間電極10の変形
開始より遅れないように、各電極への駆動電圧の印加タ
イミングを制御することによって、図3(b)のような
不都合を回避する。
と対向電極2の間に中間電極10が複数設けられた場合
にも同様に適用できる。すなわち、反射板1の変形開始
が、少なくとも反射板1に最も近い中間電極10の変形
開始より遅れないように、各電極への駆動電圧の印加タ
イミングを制御することによって、図3(b)のような
不都合を回避する。
【0034】このような駆動方法は、反射板や中間電極
を当接駆動する場合に限らず、非当接駆動する場合にも
適用できる。なお、反射板1や中間電極10の剛性に応
じて、各電極への駆動電圧の印加タイミングを適切に調
整するのが望ましい。
を当接駆動する場合に限らず、非当接駆動する場合にも
適用できる。なお、反射板1や中間電極10の剛性に応
じて、各電極への駆動電圧の印加タイミングを適切に調
整するのが望ましい。
【0035】前述のように、中間電極10によって駆動
電圧の低電圧化を図ることができるが、中間電極10の
剛性が高く、その変形のために必要なエネルギーが大き
いと、その駆動電圧の上昇を招く恐れがある。そこで、
本発明の一実施例によれば、中間電極10の剛性が少な
くとも反射板1の剛性よりも低くなるように中間電極1
0が形成される。このようにすれば、中間電極10の駆
動電圧の低電圧化に有利であり、また、中間電極10で
構成される静電アクチュエータの応答性も良好になる。
電圧の低電圧化を図ることができるが、中間電極10の
剛性が高く、その変形のために必要なエネルギーが大き
いと、その駆動電圧の上昇を招く恐れがある。そこで、
本発明の一実施例によれば、中間電極10の剛性が少な
くとも反射板1の剛性よりも低くなるように中間電極1
0が形成される。このようにすれば、中間電極10の駆
動電圧の低電圧化に有利であり、また、中間電極10で
構成される静電アクチュエータの応答性も良好になる。
【0036】図示しないが、本発明の他の実施例によれ
ば、中間電極10は誘電体で形成される。このような構
成において、対向電極2と反射板1の間に電圧を印加す
ると、中間電極10の対向電極2側には対向電極2に引
かれる形で電荷が誘起し、電気双極子の働きによって、
中間電極10の対向電極2と反対側にも逆極性の電荷が
誘起することになり、したがって、反射板1と中間電極
10との間にも電圧が発生するため、中間電極10に外
部より電圧を印加したと同様の反射板1の駆動が可能と
なる。このように中間電極10は静電気力を発生するた
めの電極として作用するが、それ自体に外部より電圧を
印加するための電極を設ける必要がなくなるため、中間
電極10の構造が非常に単純になり、光変調装置の生産
性、信頼性の向上に有利である。また、反射板1と対向
電極2のみに駆動電圧を印加するだけでよいため、駆動
のための回路を単純化することができる。このように反
射板1と対向電極2にのみ駆動電圧を印加することによ
って光変調装置を駆動する方法も本発明に包含される。
ば、中間電極10は誘電体で形成される。このような構
成において、対向電極2と反射板1の間に電圧を印加す
ると、中間電極10の対向電極2側には対向電極2に引
かれる形で電荷が誘起し、電気双極子の働きによって、
中間電極10の対向電極2と反対側にも逆極性の電荷が
誘起することになり、したがって、反射板1と中間電極
10との間にも電圧が発生するため、中間電極10に外
部より電圧を印加したと同様の反射板1の駆動が可能と
なる。このように中間電極10は静電気力を発生するた
めの電極として作用するが、それ自体に外部より電圧を
印加するための電極を設ける必要がなくなるため、中間
電極10の構造が非常に単純になり、光変調装置の生産
性、信頼性の向上に有利である。また、反射板1と対向
電極2のみに駆動電圧を印加するだけでよいため、駆動
のための回路を単純化することができる。このように反
射板1と対向電極2にのみ駆動電圧を印加することによ
って光変調装置を駆動する方法も本発明に包含される。
【0037】さて、反射板1を変位駆動する場合、ギャ
ップ8内部の空気が反射板1の変位に伴って圧縮され圧
力が上昇し、反射板1がギャップ8内部の圧力で押し戻
されるため、ギャップ8内部に空気がない条件で静的に
計算して求めた反射板1の変位量よりも実際の変位量が
小さくなってしまう。その圧力の上昇ΔPは次式で示さ
れる。
ップ8内部の空気が反射板1の変位に伴って圧縮され圧
力が上昇し、反射板1がギャップ8内部の圧力で押し戻
されるため、ギャップ8内部に空気がない条件で静的に
計算して求めた反射板1の変位量よりも実際の変位量が
小さくなってしまう。その圧力の上昇ΔPは次式で示さ
れる。
【0038】 ΔP=Po・ΔV/(V−ΔV) (1) ここで、Poはギャップ8内の初期圧力、Vはギャップ
の初期容積、ΔVは反射板1の変位による容積変化量で
ある。
の初期容積、ΔVは反射板1の変位による容積変化量で
ある。
【0039】このような反射板1の変位に伴うギャップ
8内の圧力上昇、すなわちエアダンパ効果を低減し、駆
動電圧の低電圧化と応答性の向上を達成するためには、
ギャップ8の初期容積Vを増加させることが効果的であ
る。
8内の圧力上昇、すなわちエアダンパ効果を低減し、駆
動電圧の低電圧化と応答性の向上を達成するためには、
ギャップ8の初期容積Vを増加させることが効果的であ
る。
【0040】図2においては、中間電極10によりギャ
ップ8は上下の2つのギャップに分割されている。分割
された各々のギャップの合計容積が図1の場合のギャッ
プ容積と同じであるとすると、分割された各々のギャッ
プの容積は図1の場合よりも小さくなっており、前記
(1)式で示したギャップの初期容積Vが小さくなって
しまう。
ップ8は上下の2つのギャップに分割されている。分割
された各々のギャップの合計容積が図1の場合のギャッ
プ容積と同じであるとすると、分割された各々のギャッ
プの容積は図1の場合よりも小さくなっており、前記
(1)式で示したギャップの初期容積Vが小さくなって
しまう。
【0041】そこで、本発明の一実施例によれば、図2
に示すように、中間電極10に貫通穴12が設けられ
る。中間電極10が対向電極2側に変形した場合、変形
に伴って圧縮された中間電極10と対向電極2の間のギ
ャップ内の空気は貫通穴12を通って反射板1側のギャ
ップに移動するため、対向電極2側のギャップ内の圧力
上昇を抑えることができる。この反作用によって、反射
板1側のギャップ内の圧力が上昇してしまうが、各々の
ギャップが貫通穴12により連通することによってギャ
ップ8内の圧力が平均化され、全体としてエアダンパ効
果の増大を抑制することができるため、低電圧駆動が可
能である。
に示すように、中間電極10に貫通穴12が設けられ
る。中間電極10が対向電極2側に変形した場合、変形
に伴って圧縮された中間電極10と対向電極2の間のギ
ャップ内の空気は貫通穴12を通って反射板1側のギャ
ップに移動するため、対向電極2側のギャップ内の圧力
上昇を抑えることができる。この反作用によって、反射
板1側のギャップ内の圧力が上昇してしまうが、各々の
ギャップが貫通穴12により連通することによってギャ
ップ8内の圧力が平均化され、全体としてエアダンパ効
果の増大を抑制することができるため、低電圧駆動が可
能である。
【0042】なお、ギャップ8の内部に高誘電率の物
質、例えばグリセリンや強誘電性液晶などを充填する
と、静電アクチュエータの低電圧化には好ましいが、そ
のような物質は体積圧縮率が極めて小さいのでダンパ効
果が顕著になる。したがって、ギャップ8には、体積圧
縮率の小さな物質、例えば空気や不活性ガスなどの気体
を充填するのが一般に好ましい。
質、例えばグリセリンや強誘電性液晶などを充填する
と、静電アクチュエータの低電圧化には好ましいが、そ
のような物質は体積圧縮率が極めて小さいのでダンパ効
果が顕著になる。したがって、ギャップ8には、体積圧
縮率の小さな物質、例えば空気や不活性ガスなどの気体
を充填するのが一般に好ましい。
【0043】また、図示しないが、本発明の他の実施例
によれば、反射板1の少なくとも1辺は解放され、ギャ
ップ8は反射板1によっては完全には封止されない。例
えば、反射板1は、その一端のみで電極基板3に片持ち
保持される構成とされる。このような構成においても、
エアダンパ効果は存在するため、中間電極10に貫通穴
を設けることによるエアダンパ効果の低減に有効であ
る。
によれば、反射板1の少なくとも1辺は解放され、ギャ
ップ8は反射板1によっては完全には封止されない。例
えば、反射板1は、その一端のみで電極基板3に片持ち
保持される構成とされる。このような構成においても、
エアダンパ効果は存在するため、中間電極10に貫通穴
を設けることによるエアダンパ効果の低減に有効であ
る。
【0044】また、図示しないが、本発明による他の実
施例によれば、中間電極10も少なくとも1辺が解放さ
れる構成とされる。例えば、中間電極10は、その一端
のみで電極基板3の凹部に片持ち保持される構成とされ
る。中間電極10の解放部分が前記貫通穴12と同様の
作用をするため、格別の貫通穴を設けることなくエアダ
ンパ効果の低減が可能である。
施例によれば、中間電極10も少なくとも1辺が解放さ
れる構成とされる。例えば、中間電極10は、その一端
のみで電極基板3の凹部に片持ち保持される構成とされ
る。中間電極10の解放部分が前記貫通穴12と同様の
作用をするため、格別の貫通穴を設けることなくエアダ
ンパ効果の低減が可能である。
【0045】また、図示しないが、本発明の他の実施例
によれば、中間電極10は多数の貫通穴を持つ網目状の
構成とされる。
によれば、中間電極10は多数の貫通穴を持つ網目状の
構成とされる。
【0046】なお、前記各実施例の光変調装置を1つの
素子として、複数の素子を1次元又は2次元に配列した
装置も本発明に包含されることは当然である。
素子として、複数の素子を1次元又は2次元に配列した
装置も本発明に包含されることは当然である。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、(1)
請求項1乃至5記載の発明によれば、反射板の変位量を
減らすことなく駆動電圧を下げることができ、あるい
は、駆動電圧を上げることなく反射板の変位量を増大さ
せることができる。(2)請求項2記載の発明は、反射
板の変位特性に最も影響のある、反射板と、それに最も
近い中間電極とで構成される静電アクチュエータの駆動
電圧の低電圧化、駆動特性の向上を図ることができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、中間電極そのもの
に外部から駆動電圧を印加するための電極を設ける必要
がなくなり、中間電極の構造が非常に単純になるため、
光変調装置の生産性、信頼性の向上に有利であり、ま
た、中間電極に外部から駆動電圧を印加する必要がなく
なるため、光変調装置の駆動回路を単純化することがで
きる。(4)請求項4記載の発明によれば、中間電極の
変形に要するエネルギーが小さくなるため、その駆動電
圧の低電圧化に有利であり、また中間電極で構成される
静電アクチュエータの応答性も良好にできる。また、
(5)請求項5記載の発明によれば、中間電極を設けた
ことによるエアダンパ効果の増大を抑えることができ
る。(6)請求項6記載の発明によれば、反射板とそれ
に対向する中間電極との距離が広がる現象を防止し、低
電圧で安定な駆動が可能となる。(7)請求項7記載の
発明によれば、第1の電極と第2の電極の間にのみ駆動
電圧を印加するだけでよいため、光変調装置の駆動回路
を単純化できる、等々の効果を得られる。
請求項1乃至5記載の発明によれば、反射板の変位量を
減らすことなく駆動電圧を下げることができ、あるい
は、駆動電圧を上げることなく反射板の変位量を増大さ
せることができる。(2)請求項2記載の発明は、反射
板の変位特性に最も影響のある、反射板と、それに最も
近い中間電極とで構成される静電アクチュエータの駆動
電圧の低電圧化、駆動特性の向上を図ることができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、中間電極そのもの
に外部から駆動電圧を印加するための電極を設ける必要
がなくなり、中間電極の構造が非常に単純になるため、
光変調装置の生産性、信頼性の向上に有利であり、ま
た、中間電極に外部から駆動電圧を印加する必要がなく
なるため、光変調装置の駆動回路を単純化することがで
きる。(4)請求項4記載の発明によれば、中間電極の
変形に要するエネルギーが小さくなるため、その駆動電
圧の低電圧化に有利であり、また中間電極で構成される
静電アクチュエータの応答性も良好にできる。また、
(5)請求項5記載の発明によれば、中間電極を設けた
ことによるエアダンパ効果の増大を抑えることができ
る。(6)請求項6記載の発明によれば、反射板とそれ
に対向する中間電極との距離が広がる現象を防止し、低
電圧で安定な駆動が可能となる。(7)請求項7記載の
発明によれば、第1の電極と第2の電極の間にのみ駆動
電圧を印加するだけでよいため、光変調装置の駆動回路
を単純化できる、等々の効果を得られる。
【図1】本発明を適用し得る光変調装置の基本構成の一
例を示す概略断面図である。
例を示す概略断面図である。
【図2】本発明による光変調装置の一例を示す概略断面
図である。
図である。
【図3】本発明による光変調装置の駆動方法を説明する
ための概略断面図である。
ための概略断面図である。
1 反射板(第1の電極) 2 対向電極(第2の電極) 3 電極基板 8 ギャップ 10 中間電極 12 貫通穴
Claims (7)
- 【請求項1】 第1の電極を兼ねる変位可能な反射板
と、 前記反射板に対向して配設された変位不可能な第2の電
極と、 前記反射板と前記第2の電極の間に配設された、少なく
とも1つの変位可能な中間電極とを有し、 前記各電極間に作用する静電気力により前記中間電極及
び前記反射板を変位させることを特徴する光変調装置。 - 【請求項2】 少なくとも前記反射板に最も近い前記中
間電極は、前記反射板に対向する面が導電性材料で形成
されることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。 - 【請求項3】 前記中間電極は誘電体からなることを特
徴とする請求項1記載の光変調装置。 - 【請求項4】 前記中間電極は前記反射板より低い剛性
を有することを特徴とする請求項1記載の光変調装置。 - 【請求項5】 前記中間電極はその両面に貫通する穴を
有することを特徴とする請求項1記載の光変調装置。 - 【請求項6】 請求項1、2、4又は5記載の光変調装
置の駆動方法であって、前記反射板の変位開始が、少な
くとも前記反射板に最も近い前記中間電極の変位開始よ
り遅れないように前記各電極への駆動電圧の印加タイミ
ングを制御することを特徴とする光変調装置駆動方法。 - 【請求項7】 請求項3記載の光変調装置の駆動方法で
あって、前記第1の電極と前記第2の電極に対してのみ
駆動電圧を印加することを特徴とする光変調装置駆動方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001080542A JP2002277771A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | 光変調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001080542A JP2002277771A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | 光変調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002277771A true JP2002277771A (ja) | 2002-09-25 |
Family
ID=18936807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001080542A Pending JP2002277771A (ja) | 2001-03-21 | 2001-03-21 | 光変調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002277771A (ja) |
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-
2001
- 2001-03-21 JP JP2001080542A patent/JP2002277771A/ja active Pending
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