JP2002263183A - 生体適合性材料 - Google Patents
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Abstract
も優れた生体適合性が求められる医療用材料などに有用
な生体適合性材料の提供。 【解決手段】スルホン及び/又はスルホキシドの官能基
と脂肪族鎖から形成されるポリマーからなる生体適合性
材料。人工腎臓、人工心肺などの人工臓器、それらに使
用する血液チューブ、カテーテルなどの医用器具、血液
フィルターや血液成分吸着剤などに適している。
Description
接触する医療器具、具体的には、人工腎臓、人工心肺な
どの人工臓器、それらに使用する血液チューブなどの医
用器具、血液フィルターや血液成分吸着剤などに適した
生体適合性に優れたポリマーからなる生体適合性材料に
関する。さらに詳しくは、スルホン及び/又はスルホキ
シドの官能基と脂肪族鎖から形成されるポリマーからな
る、医療用材料等に適した生体適合性材料に関する。
織や血液と、各種の材料が接触する機会は増加してお
り、材料の生体親和性が大きな問題になってきた。中で
も、蛋白質や血球などの生体成分が材料表面に吸着し変
性することは、血栓形成、炎症反応等の、通常では認め
られない悪影響を生体側に引き起こすばかりでなく、材
料の劣化にもつながり、医療用材料の根本的、かつ、緊
急に解決せねばならない重要な課題となってきている。
や血管内に挿入するカテーテルなどの部材は、外科的医
療において必要不可欠なものであり、これらの技術の進
展に大きく貢献してきた。医療用材料として、高い機械
的強度及び成形性の観点から、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、シ
リコーンゴム、ポリテトラフルオロエチレン、セルロー
スなどの汎用樹脂が使用されている。これらの素材の機
械的物性が部材としての要求特性に大きく考慮されてき
た一方で、血液適合性については全く改善されず、主
に、ヘパリンなどの抗凝固剤の血中投与により、かろう
じて血液凝固などの異物反応を抑制していた。
与による脂質代謝異常などの肝臓障害、出血時間の延長
あるいはアレルギー反応等の副作用を併発することが認
められている。以上の背景から、これら血液接触型医療
器材を使用する際に、抗凝固剤の使用量を低減させる
か、全く使用しなくても血液凝固を引き起こさない、血
液適合性に優れた素材の開発が強く望まれるようになっ
てきた。また、細胞培養の担体やDDS(ドラッグデリ
バリーシステム)のキャリア、創傷被覆材などにも生体
適合性が求められている。こうした背景から様々な材料
開発がこれまで行われてきた。
血管内皮細胞を増殖させ、その表面をもってして血栓形
成を抑制する材料がある(A.Voorhees et al .,Ann Sur
g.,332(1952))。これらの材料は、いかに偽内膜を薄く
するか、その脱落を起こしにくくするかが問題であり、
未だ安定した材料は得られていない。抗血液凝固剤のヘ
パリンを基材表面に固定化し、血液適合性を高めた材料
の開発も行われた(V.Gott et al .,Science,142,1297
(1963))。しかし血中にはヘパリン分解酵素が存在する
ので、最終的にはヘパリンが失活してしまい、このタイ
プのものは長期の使用ができない、という問題を抱えて
いる。
材表面に固定化させる方法も考えられている(B.Kussero
w et al .,Trans.Am.Soc.Artif.Int.Organs.,17,1(197
1))が、固定化されたウロキナーゼは活性が低くなって
しまい、期待した効果が得られなくなってしまう、とい
う問題があり、ウロキナーゼの活性が低下しない固定化
方法が望まれている。血液成分の吸着を抑制するような
合成高分子を表面に固定化する試みもなされている(E.M
errill,Ann.NY.Acad.Sci.,6,283(1977))。水溶性で、高
い運動性を有するポリエチレンオキサイドの固定化はそ
の一例で、分子鎖の運動がいわゆる散漫層を形成し、蛋
白質の吸着が抑制され血栓が形成しにくくなるが、この
ような高含水のポリマーは血小板へダメージを与えやす
い、という欠点を有しているとの報告(B.D.RATNER et
al, J.of Polymer Sci.:Polymer Symposium 66,(197
9))もある。
細胞が最も理想的な材料であるとの観点から、この細胞
膜の主成分であるリン脂質を利用したポリマーが色々と
合成され、研究が進められている。中でも、ホスホリル
コリン基を有するメタクリル酸エステル、2−メタクリ
ロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)は優れ
た血液適合性を示し(Y.Iwasaki et al., J.Biomed.Mat
er.Res.,36,508(1997))、各種医療用具への応用が検討
されている。しかし、材料自身及び固定化方法の煩雑さ
による高コスト化、均質な固定化表層の獲得の困難さ、
といった面での問題が残っている。
なり、材料表面の構造制御によって抗血栓性を発現させ
る試みもある。この方法は、これまで述べてきた方法が
抱える固定化材料の脱落等の問題を根本から解決するも
のであり、幅広い応用が期待されるものである。これら
は材料表面と血漿蛋白及び血小板との間の物理化学的因
子に基づいた相互作用に着目した設計がなされている。
中でも、材料表面上に微小な表面自由エネルギー差を形
成させた材料が高い血液適合性を示すことが報告されて
いる。代表例としては、ポリマー表面に親水−疎水ミク
ロドメイン構造を有するヒドロキシエチルメタクリレー
ト−スチレン−ヒドロキシエチルメタクリレートブロッ
ク共重合体(C.Nojima et al .,ASAIO Transactions,3
3,596(1987))や、ポリマーの結晶性を制御した、ポリ
アミドセグメントを有するポリプロピレンオキシドブロ
ック共重合体(N.Yui et al.,J.Biomed.Mater.Res.,20,
929(1981))等があるが、血液との接触に際して補体の
活性化を促すアミノ基や水酸基といった官能基を持って
おり、血液適合性材料としては不十分である。
た医用材料としては、脂肪族スルホンに関しては、例え
ば、遠藤により報告されているもの(金沢大学十全医学
会雑誌Vol.94,No.3,P466-478(1985))や、特開昭58−
92446号公報には、1、5−シクロオクタジエンと
二酸化硫黄の共重合で合成した脂肪族ポリスルホンの膜
が開示されている。これらはいずれも、人工肺に用いる
材料として、酸素透過性の向上を目的としたものであ
り、血漿タンパク質の吸着の抑制や抗血栓性などの生体
適合性の改善については言及していない。また、D.N.Gr
ayにより炭素数6から18のαオレフィンと二酸化硫黄
を共重合させて得た脂肪族ポリスルホン(Polymer Engin
eering and Science, October, Vol.17, No.10,719-723
(1997))が、やはり人工肺用材料として報告されている
が、生体適合性については炭素数16の脂肪族ポリスル
ホンの血液凝固性を確認しているのみである。ガラスや
シリコン化ガラス表面に比べて血栓生成時間の延長を認
めているが、これは長い脂肪族鎖の低い自由エネルギー
による影響と結論づけている。
合性を目的として積極的にスルホンの官能基を導入した
ものは見当たらない。スルホキシドに関しては、Li Den
gらにより、金単体上に形成させたトリ(プロピレンス
ルホキシド)基を持つアルカンチオレートとウンデカン
チオールの混合物からなる自己集合単分子層では、その
表面へのタンパク吸着が減少することが報告されている
(J.Am.Chem.Soc., Vol.118, No.21, 5136-5137(196
6).)が、このスルホキシドは繰り返し単位が3程度の
オリゴマーであり、ポリマーとしてのスルホキシドの生
体適合性を調べた例は見当たらない。
課題を解決し、生体又は生体成分と接触する医療器具、
具体的には、人工腎臓、人工心肺などの人工臓器、それ
らに使用する血液チューブなどの医用器具、血液フィル
ターや血液成分吸着剤などに適した生体適合性材料を提
供することにある。
材料表面にはアルブミン、γ−グロブリン、フィブリノ
ーゲンのような血漿蛋白質が吸着し、その後、これらは
高次構造を変化させる。この高次構造の変化により、更
なる蛋白質の吸着が促進され、材料表面には多層の蛋白
吸着層が形成される。このような多層蛋白吸着層は、こ
れと接触する血小板を活性化させ、最終的には血液が凝
固することとなる。そのため、血漿蛋白質の材料表面へ
の吸着を抑制し、血小板の活性化を回避することが血液
適合性をはじめとする生体適合性を得る上で重要である
と考えられている。
か,P5,三田出版会(1989))によれば、血漿タンパク
質との相互作用が著しく低い材料表面は、優れた抗凝血
性を示すことが指摘されている。材料表面への蛋白質の
吸着に関しては、材料に収着された水の構造が材料表面
と蛋白質との相互作用をコントロールする重要な因子で
あり、収着水構造がバルク水の構造と類似している場合
にタンパク質の吸着が大幅に抑制されることをすでに本
出願人が見出している(特開平09-122462号公報)。
る水溶液が接する面においては、通常、様々な界面現象
が観測される。例えば、高分子溶質が蛋白質であり、材
料が疎水性の強いものであれば、多量の蛋白質の吸着が
観測される。材料表面を親水性に加工することによっ
て、ある程度の吸着の抑制は可能であるが、多くの例外
が認められ、親水性(濡れ性)、すなわち、蛋白非吸着
表面といえる程単純な現象ではないことが知られてい
る。
収着水構造を解析する上で赤外吸収スペクトルを用い、
種々の官能基を有する材料の収着水構造と蛋白質の吸着
特性に関し研究を行った結果、赤外吸収スペクトルにお
ける材料表面と相互作用した水の吸収バンドの分布がバ
ルク水のそれに近いほど、材料表面への蛋白質の吸着が
抑制される傾向があることを見出している。本発明者
は、種々の官能基に相互作用する水の構造に関して鋭意
検討した結果、スルホン基、スルホキシド基に相互作用
する水の構造が特にバルク水に近いことを発見し、これ
らの官能基を含有するポリマーが蛋白質の吸着を大幅に
抑制し得るこを見出し、本発明を完成するに至ったもの
である。
スルホキシドの官能基と脂肪族鎖とから形成されるポリ
マーからなる生体適合性材料である。本発明の材料は生
体適合性に優れているために、特に、生体や生体成分に
接触する医療器具、具体的には人工臓器、人工臓器を使
用するための各種器具、医療基材等の材料として用いた
場合、長期にわたって使用することができる。
する。材料表面の収着水構造を評価するために、本発明
者らは、赤外吸収スペクトルの収着水由来である340
0cm-1付近の吸収ピークの重心波数を用いた。赤外吸
収スペクトルにおける3400cm-1付近の吸収ピーク
を3650cm -1付近、3550cm-1付近、3450
cm-1付近、3250cm-1付近の4種のコンポーネン
トにカーブフィッティングプログラムを用いて分離す
る。得られた各コンポーネントのピーク波数及び相対面
積比より、相対面積比を重みとして重みつき平均により
重心波数(Cwn)を求める。
みられる、例えば、芳香族ポリスルホンやポリメタクリ
ル酸メチル、ポリアクリロニトリルの主たる官能基であ
る、芳香環、エステル結合、ニトリル基を有するトルエ
ン、酢酸メチル、アセトニトリルに水を1質量%添加し
相互作用した水の赤外吸収スペクトルを調べてみると、
その重心波数はそれぞれ3653cm-1、3573cm
-1、3549cm-1であり、バルク水の3366cm-1
より大きく高波数側に偏っている。
制する傾向のある、例えば、ポリエチレングリコールや
ポリビニルピロリドンの主たる官能基であるエーテル結
合、アミド結合を有するテトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミドに水を1質量%添加し相互作用した水の赤
外吸収スペクトルを調べると、その重心波数は3507
cm-1、3480cm-1と比較的バルク水に近い数字を
示した。このことから相互作用する水の構造がバルク水
に近くなる官能基を有する材料表面ほど蛋白質の吸着が
抑制されることが推定される。
ン基、スルホキシド基を有するジメチルスルホン、ジメ
チルスルホキシドに水を1質量%添加し、相互作用した
水の赤外吸収スペクトルを調べると、驚くべきことに、
その重心波数はそれぞれ3405cm-1、3440cm
-1で、バルク水のそれにさらに近いことがわかった。本
発明者らはこの知見をもとに、スルホン基、スルホキシ
ド基を有するポリマーとしてエチレンスルホンプロピレ
ンスルホン共重合体及びエチレンスルホキシドプロピレ
ンスルホキシド共重合体を合成し、その膜を作製して蛋
白質の吸着を調べてみたところ、予想通り、大幅な蛋白
吸着抑制効果が達成されることを確認できた。
ルホキシド基の特性をより顕著に発揮させるため、それ
以外の構造の影響はできるだけ小さい方がよい。疎水性
の強い芳香族鎖は避けるべきで、脂肪族鎖が好ましく、
しかも可能な限り鎖長は短い方がよい。本発明の生体適
合性材料を形成する脂肪族鎖は、直鎖状、枝分かれ状の
いずれでもよく、このようなものとしては、例えば、ス
ルホン基やスルホキシド基がポリマーの主鎖にある場
合、炭素数2の場合はエチレン鎖、炭素数3の場合は
1,3−プロピレン鎖、1−メチルエチレン鎖、炭素数
4の場合は1,4−ブチレン鎖、1−メチル−1,3−
プロピレン鎖、2−メチル−1,3−プロピレン鎖、
1,1−ジメチルエチレン鎖、1,2−ジメチルエチレ
ン鎖、炭素数5の場合は1,5−ペンチレン鎖、1−メ
チル−1,4−ブチレン鎖、2−メチル−1,4−ブチ
レン鎖、1,1−ジメチル−1,3−プロピレン鎖、
1,2−ジメチル−1,3−プロピレン鎖、1,3−ジ
メチル−1,3−プロピレン鎖、1−エチル−1,3−
プロピレン鎖、2−エチル−1,3−プロピレン鎖、1
−プロピルエチレン鎖、2−プロピルエチレン鎖、炭素
数6の場合は1,6−へキシレン鎖、1−メチル−1,
5−ペンチレン鎖、2−メチル−1,5−ペンチレン
鎖、3−メチル−1,5−ペンチレン鎖、1,1−ジメ
チル1,4−ブチレン鎖、1,2ジメチル−1,4−ブ
チレン鎖、1,3−ジメチル−1,4−ブチレン鎖、
1,4−ジメチル−1,4−ブチレン鎖、2,3−ジメ
チル−1,4−ブチレン鎖、1−エチル−1,4−ブチ
レン鎖、2−エチル−1,4−ブチレン鎖、1−(1−
プロピル)1,3−プロピレン鎖、1−(2−プロピ
ル)1,3−プロピレン鎖、2−(1−プロピル)1,
3−ブチレン鎖、2−(2−プロピル)1,3−プロピ
レン鎖、1−エチル−2−メチル−1,3−プロピレン
鎖、1−エチル−3−メチル−1,3−プロピレン鎖、
1−メチル−2−メチル−1,3−プロピレン鎖、1,
2,3−トリメチル−1,3−プロピレン鎖、1−ブチ
ルエチレン鎖、1−メチルプロピルエチレン鎖、2−メ
チルプロピルエチレン鎖、2−メチル−2−プロピルエ
チレン鎖、1−(1−プロピル)−2−メチルエチレン
鎖、1−(2−プロピル)−2−メチルエチレン鎖、1
−(1−プロピル)−1−メチルエチレン鎖、1−(2
−プロピル)−1−メチルエチレン鎖、1,2−ジエチ
ルエチレン鎖などが挙げられる。スルホン基やスルホキ
シド基がグラフトなど側鎖にある場合も炭素の基本骨格
は上記と同様である。
媒を用いて重合したポリアルキルスルフィドを酸化して
得る方法が挙げられる。ポリアルキルスルフィドはエピ
スルフィド類のカリウム−t−ブトキシド等を用いたア
ニオン重合、ジエチル亜鉛、過塩素酸マグネシウムなど
を触媒とした開環重合、ビニルスルフィドやアリルスル
フィドのラジカル重合、ジハロアルカンとジチオールの
縮重合等の方法で得ることができる。ポリアルキルスル
フィド中のスルフィド基を過酸化水素水と酢酸の混合液
もしくは過酸化水素水と蟻酸の混合液により酸化して、
目的のスルホキシドやスルホンの官能基を含有する脂肪
族鎖を有するポリマーを得ることができる。スルホキシ
ドやスルホンの官能基はそれぞれ単独のみでもいいし、
両者が任意の割合で混在していてもよい。
は、工業的には、対応するオレフィン類と二酸化硫黄の
共重合で直接合成することができる。さらに還元剤を用
いて容易にスルホキシド基を有するものへの変換が可能
である。還元の程度を制御することにより、スルホン基
とスルホキシド基を任意の割合で含有するポリマーを得
ることもできる。この方法は原料コストが非常に安価で
あり、大量生産に適した優れた製造方法である。
場合の化合物の合成法としては、分子内にスルフィド基
とエチレン結合(炭素二重結合)を有するモノマー、例
えばビニルメチルスルフィドやアリルメチルスルフィド
などを、ラジカル重合やイオン重合などで炭素二重結合
の開裂により重合したポリマーを上記と同様の方法で酸
化して得る方法が挙げられる。スルフィド基ではなく、
スルホン基やスルホキシド基を有しているモノマーであ
れば、重合後に酸化する必要はない。
トルが1020cm−1付近においてスルホキシド基由
来の特性吸収、1120cm−1及び1320cm-1付
近においてスルホン基由来の特性吸収を示すので、これ
によって同定することができる。本発明の化合物は、脂
肪族鎖の構造を選択することにより、水や有機溶剤に対
する溶解性を制御することができる。本発明の化合物が
水溶性であると、水分の含有量の多い生体や生体成分に
接した際、使用に耐えうる十分な強度が維持できなくな
り、基材として好ましくない。また、別素材の基材にコ
ーティングした場合や基材ポリマーにブレンドした場
合、使用時に本発明の化合物が水分の含有量の多い生体
や生体成分側に溶出してしまい、基材に付与した生体適
合性の効力を損なう恐れがある。
したりブレンドする場合、ジメチルアセトアミドやジメ
チルスルホキシド、N−メチルピロリドンなどの有機極
性溶媒に可溶であることが好ましい。脂肪族ポリスルホ
キシドの場合、例えば、脂肪族鎖がエチレン鎖とプロピ
レン鎖のとき、エチレン:プロピレン比がモル比で6:
4を越えると有機溶媒に溶けず、2:8未満であると水
に溶解する。一方、脂肪族ポリスルホンは脂肪族ポリス
ルホキシドに比べると水溶性は低い傾向がある。エチレ
ン:プロピレン比が4:6以下では、ジメチルアセトア
ミドやジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンな
どの有機極性溶媒に実質的に溶解可能であり、しかも水
に不溶である。エチレン:プロピレン比が4:6を越え
ると有機溶媒に溶けなくなる。
材として用いる場合は、数平均分子量で30,000〜
300,000が好ましい。数平均分子量が300,0
00を越えると成形が難しくなり、30,000未満に
なると機械的強度が低下する。他の基材材料にブレンド
したりコーティングしたりして用いる場合は、数平均分
子量で5,000〜100,000が好ましい。数平均
分子量が100,000を越えるとコーティングが困難
になり、5,000未満では水に溶出しやすくなる。
造を適当に選ぶことにより、基材そのものとして用いる
ことができるが、用途によっては本発明品を溶剤に溶解
し、他の基材表面にコーティングしてもよく、他のポリ
マーとブレンドして用いることもできる。いずれの場合
でも、本発明のポリマーは水に不溶なので、使用時に溶
出することなく、優れた生体適合性を持続して発揮する
ことができる。
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
蒸留水(和光純薬製)0.1gを添加し、60℃で十分
攪拌混合したのち、少量採取し、これを赤外吸収スペク
トル測定用窓材である2枚のフッ化カルシウム板にはさ
み、日本分光製FT/IR300を用い、25℃で15
回積算測定して透過法赤外吸収スペクトルを求めた。予
め、蒸留水を添加していないジメチルスルホンの赤外吸
収スペクトルを測定しておき、差スペクトルをとること
により、ジメチルスルホンと相互作用した水の赤外吸収
スペクトルを得た。
伸縮振動の吸収に由来する3400cm-1付近の吸収ピ
ークを、約3650cm-1、約3550cm-1、約34
50cm-1及び約3250cm-1を中心とする4種のコ
ンポーネントにカーブフィッティングプログラムを用い
て分離した。得られた各コンポーネントのピーク波数及
び相対面積比より、相対面積比を重みとして重みつき平
均により重心波数を求め、Cwn=3405cm-1を得
た。
gに蒸留水(和光純薬製)0.1gを添加し、25℃で
十分攪拌混合したのち、少量採取し、赤外吸収スペクト
ル測定用窓材である2枚のフッ化カルシウム板にはさ
み、参考例1と同様の条件で赤外吸収スペクトルを測定
した。別途、蒸留水を添加していないジメチルスルホキ
シドの赤外吸収スペクトルを測定しておき、差スペクト
ルをとることにより、ジメチルスルホキシドと相互作用
した水の赤外吸収スペクトルを得た。得られた赤外吸収
スペクトルから参考例1と同様にして重心波数を求め、
Cwn=3440cm-1を得た。
(和光純薬製)0.1gを添加し、25℃で十分攪拌混
合したのち、少量採取し、赤外吸収スペクトル測定用窓
材である2枚のフッ化カルシウム板にはさみ、参考例1
と同様の条件で赤外吸収スペクトルを測定した。別途、
蒸留水を添加していない酢酸メチルの赤外吸収スペクト
ルを測定しておき、差スペクトルをとることにより、酢
酸メチルと相互作用した水の赤外吸収スペクトルを得
た。得られた赤外吸収スペクトルから参考例1と同様に
して重心波数を求め、Cwn=3573cm-1を得た。
クトル測定用窓材である2枚のフッ化カルシウム板には
さみ、参考例1と同様の条件で赤外吸収スペクトルを測
定した。得られた赤外吸収スペクトルから参考例1と同
様にして重心波数を求め、C wn=3366cm-1を得
た。その赤外吸収スペクトルとカーブフィッティングし
た様子を図1に示す。
して、マイクロBCA法による定量法を示す。ウシγ−
グロブリン20mg(SIGMA社製)を2mlの1M燐酸
緩衝液(和光純薬製)に溶解し、その蛋白溶液に試験平
膜(約1×1cm)を37℃で1時間浸漬させた。その
後、試験片を1M燐酸緩衝液で洗浄し、1%のドデシル
硫酸ナトリウム(和光純薬製)を溶解させた1M燐酸緩
衝液0.5mlに37℃で4時間浸漬して吸着した蛋白
を溶解させた。この液中の蛋白濃度をマイクロBCAプ
ロテインアッセイキット(PIERCE社製)を用いて
定量した。
取り扱い説明書に従って行った。試料を0.5ml採取
し、調製済みのマイクロBCA試薬液を0.5ml加え
て軽く攪拌し、60℃で1時間加熱した後、紫外分光光
度計で562nmの波長における吸光度を測定した。あ
らかじめ作製した検量線を使って蛋白濃度を求め、膜の
単位面積あたりの蛋白吸着量を算出した。
スルフィド14.0g(ともに関東化成製)を過塩素酸
マグネシウム44.8mg(和光純薬製)を溶解した酢
酸エチル254mgと混合し、密閉容器に入れて70℃
で5時間攪拌して重合した。これを40mlの1−メチ
ル−2−ピロリドン(和光純薬製)に溶解して1000
mlのエタノールに滴下し、ポリマーの白色沈殿物を得
た。
で減圧下エタノールを除去して、ポリスルフィド14.
0gを得た。次に、このポリスルフィド1gを60ml
の1−メチル−2−ピロリドンに溶解したものに、30
%過酸化水素水4mlと蟻酸20mlの混合液を撹拌し
ながらゆっくり滴下した。すぐに発熱が起り、スルフィ
ドはスルホンに酸化され、エチレンスルホンプロピレン
スルホン共重合体の沈殿が生成した。これを遠心沈降し
て上澄みを入れ替える洗浄法を3回繰り返して精製した
後、60℃で4時間減圧乾燥して白色固体エチレンスル
ホンプロピレンスルホン共重合体0.85gを得た。
ルホン共重合体0.1gをジメチルスルホキシド(和光
純薬製)0.6gに溶解した溶液をポリエチレンシート
上にドクターブレードで流延し、減圧下60℃で5時間
加熱して脱溶媒しエチレンスルホンプロピレンスルホン
共重合体の平膜Aを得た。得られた平膜Aを湿度70%
RH、温度25℃の雰囲気下に1時間静置した後、手早
く2枚のフッ化カルシウム板に挟んで赤外吸収スペクト
ルを測定した。別途、乾燥した同膜の赤外吸収スペクト
ルを測定しておき、差スペクトルをとることにより、膜
に収着した水の赤外吸収スペクトルを得た。
ティング条件で平膜Aの収着水の重心波数(Cwn)を求
めた。その結果を表1に示す。得られた平膜Aについて
実験例1に従って蛋白吸着試験を実施した。その結果を
表2に示す。
のアゾイソブチロニトリルを添加して密閉容器に仕込
み、脱気操作を行った後、60℃で10時間攪拌して重
合した。その後、重合物を40mlの1−メチル−2−
ピロリドン(和光純薬製)に溶解して1000mlのエ
タノールに滴下し、ポリマーの褐色沈殿物を得た。沈殿
物をエタノールでよく洗浄して60℃で減圧下エタノー
ルを除去して、ポリスルフィド7.5gを得た。
の1−メチル−2−ピロリドンに溶解したものに、30
%過酸化水素水4mlと蟻酸20mlの混合液を撹拌し
ながらゆっくり滴下した。すぐに発熱が起り、スルフィ
ドはスルホンに酸化され、ポリアリルメチルスルホンの
沈殿が生成した。これを遠心沈降して上澄みを入れ替え
る洗浄法を3回繰り返して精製した後、60℃で4時間
減圧乾燥して白色固体ポリアリルメチルスルホン0.8
1gを得た。
1gをジメチルスルホキシド(和光純薬製)0.6gに
溶解した溶液をポリエチレンシート上にドクターブレー
ドで流延し、減圧下60℃で5時間加熱して脱溶媒し、
ポリアリルメチルスルホンの平膜Bを得た。得られた平
膜Bを湿度70%RH、温度25℃の雰囲気下に1時間
静置した後、手早く2枚のフッ化カルシウム板にはさん
で赤外吸収スペクトルを測定した。別途乾燥した同膜の
赤外吸収スペクトルを測定しておき、差スペクトルをと
ることにより、膜に収着した水の赤外吸収スペクトルを
得た。参考例1と同様の測定条件とカーブフィッティン
グ条件で平膜Bの収着水の重心波数(Cwn)を求めた。
その結果を表1に示す。得られた平膜Bについて実験例
1に従って蛋白吸着試験を実施した。その結果を表2に
示す。
N−ジメチルホルムアミド(和光純薬製)6gに溶解し
た溶液をガラス板にドクターブレードで流延し、減圧下
60℃で5時間加熱して脱溶媒しポリ塩化ビニルの平膜
Cを得た。得られた平膜Cを湿度98%RH、温度25
℃の雰囲気下に1時間静置した後、手早く2枚のフッ化
カルシウム板に挟んで赤外吸収スペクトルを測定した。
別途、乾燥した同膜の赤外吸収スペクトルを測定してお
き、差スペクトルをとることにより、膜に収着した水の
赤外吸収スペクトルを得た。参考例1と同様の測定条件
とカーブフィッティング条件で平膜Cの収着水の重心波
数(Cwn)を求めた。その結果を表1に示す。得られた
平膜Cについて実験例1に従って蛋白吸着試験を実施し
た。その結果を表2に示す。
して赤外吸収スペクトルによる定量法を示す。ウシγ−
グロブリン20mg(SIGMA社製)を2mlの1M燐酸
緩衝液(和光純薬製)に溶解し、その蛋白溶液に試験平
膜(約1×1cm)を37℃で1時間浸漬させた。試験
片を1M燐酸緩衝液で洗浄後、精製水で洗浄してデシケ
ーター中で乾燥させた。十分乾燥した試験平膜につい
て、赤外吸収スペクトルを測定した。
T/IR300を用いて温度25℃、湿度20%以下で
透過で測定した。得られたスペクトルにおいてγ−グロ
ブリンの吸収に基づく1600cm-1から1720cm
-1の範囲の吸収強度を求め吸着蛋白量の指標とした。
スルフィド8.0gを過塩素酸マグネシウム44.8m
gを溶解した酢酸エチル254mgと混合し、密閉容器
に入れて70℃で5時間攪拌して重合した。これを40
mlの1−メチル−2−ピロリドンに溶解して1000
mlのエタノールに滴下し、ポリマーの白色沈殿物を得
た。
で減圧下エタノールを除去し、ポリスルフィド16gを
得た。次に、このポリスルフィド1gを60mlの1−
メチル−2−ピロリドンに溶解したものに、30%過酸
化水素水4mlと酢酸20mlの混合液を撹拌しながら
ゆっくり滴下した。30℃で一晩放置すると、ポリスル
ホキシドが沈殿した。エタノールで沈殿をよく洗浄した
後、60℃で4時間減圧下エタノールを除去して、白色
固体エチレンスルホキシドプロピレンスルホキシド共重
合体0.70gを得た。
P−1700(登録商標)、テイジンアモコエンジニア
リングプラスチックス株式会社製)22質量部を1−メ
チル−2−ピロリドン76質量部に溶解したものに、エ
チレンスルホキシドプロピレンスルホキシド共重合体2
質量部を添加して溶解し、製膜用ドープを調整した。ド
クターブレードを用いて、得られたドープをガラス板上
にキャストした後、50℃に温調された1−メチル−2
−ピロリドン:水=95:5の凝固浴中へ1分間浸漬
し、続いて1−メチル−2−ピロリドン:水=50:5
0の凝固浴中へ20分間浸漬して相分離させた後、60
℃の熱水で20分づつ3回繰り返し洗浄して平膜Dを得
た。
5℃の雰囲気下に1時間静置した後、手早く2枚のフッ
化カルシウム板に挟んで赤外吸収スペクトルを測定し
た。別途、乾燥した同膜の赤外吸収スペクトルを測定し
ておき、差スペクトルをとることにより、膜に収着した
水の赤外吸収スペクトルを得た。参考例1と同様の測定
条件とカーブフィッティング条件で平膜Dの収着水の重
心波数(Cwn)を求めた。その結果を表3に示す。平膜
Dについて実験例2に従って蛋白付着率を評価した結果
を表3に示す。
香族ポリスルホン17質量部、1−メチル−2−ピロリ
ドン76質量部、エチレンスルホキシドプロピレンスル
ホキシド共重合体7質量部とすること以外同様の操作を
行い、平膜Eを得た。得られた平膜Eについて実施例3
と同様にして平膜Eの収着水の重心波数(C wn)を求め
た。その結果を表3に示す。平膜Eについて実験例2に
従って蛋白付着率を評価した結果を表3に示す。
香族ポリスルホン12質量部、1−メチル−2−ピロリ
ドン76質量部、エチレンスルホキシドプロピレンスル
ホキシド共重合体12質量部とすること以外同様の操作
を行い、平膜Fを得た。得られた平膜Fについて実施例
3と同様にして平膜Fの収着水の重心波数(C wn)を求
めた。その結果を表3に示す。さらにその際得た赤外吸
収スペクトル及びそれを4つのコンポーネントに分けて
カーブフィッティングしたところを図2に示す。概ね、
図1のバルク水に近いが、3250cm-1付近の成分の
比率がやや小さい。平膜Fについて実験例2に従って蛋
白付着率を評価した結果を表3に示す。
酸マグネシウム44.8mgを溶解した酢酸エチル25
4mgと混合し、密閉容器に入れて70℃で5時間攪拌
して重合した。これを40mlの1−メチル−2−ピロ
リドンに溶解して1000mlのエタノールに滴下し、
ポリマーの白色沈殿物を得た。沈殿物をエタノールでよ
く洗浄して60℃で減圧下エタノールを除去して、ポリ
プロピレンスルフィド16.0gを得た。
を60mlの1−メチル−2−ピロリドンに溶解したも
のに、30%過酸化水素水4mlと蟻酸20mlの混合
液を撹拌しながらゆっくり滴下した。すぐに発熱が起
り、スルフィドはスルホンに酸化された。室温で十分反
応させた後、200mlの水に投入するとポリプロピレ
ンスルホンの沈殿が生成した。これを遠心沈降して上澄
みを入れ替える洗浄法を3回繰り返して精製した後、6
0℃で4時間減圧乾燥して白色固体ポリプロピレンスル
ホン0.75gを得た。
P−1700(商標登録)、テイジンアモコエンジニア
リングプラスチックス株式会社製)22質量部を1−メ
チル−2−ピロリドン76質量部に溶解したものにポリ
プロピレンスルホン2質量部を添加して溶解し、製膜用
ドープを調整した。ドクターブレードを用いて、得られ
たドープをガラス板上にキャストした後、50℃に温調
された1−メチル−2−ピロリドン:水=95:5の凝
固浴中へ1分間浸漬し、次いで、1−メチル−2−ピロ
リドン:水=50:50の凝固浴中へ20分間浸漬して
相分離させた後、60℃の熱水で20分づつ3回繰り返
し洗浄して平膜Gを得た。得られた平膜Gについて実施
例3と同様にして平膜Gの収着水の重心波数(C wn)を
求めた。その結果を表3に示す。平膜Gについて実験例
2に従って蛋白付着率を評価した結果を表3に示す。
香族ポリスルホン17質量部、1−メチル−2−ピロリ
ドン76質量部、ポリプロピレンスルホン7質量部とす
ること以外同様の操作を行い、平膜Hを得た。得られた
平膜Hについて実施例3と同様にして平膜Hの収着水の
重心波数(C wn)を求めた。その結果を表3に示す。さ
らにその際得た赤外吸収スペクトル及びそれを4つのコ
ンポーネントに分けてカーブフィッティングしたところ
を図3に示す。概ね、図1のバルク水に近いが、365
0cm-1付近の成分の比率がやや大きい。平膜Hについ
て実験例2に従って蛋白付着率を評価した結果を表3に
示す。
00<商標登録>、テイジンアモコエンジニアリングプ
ラスチックス株式会社製)24質量部、1−メチル−2
−ピロリドン76質量部からなるドープを調整した。ド
クターブレードを用いて、得られたドープをガラス板上
にキャストした後、50℃に温調された1−メチル−2
−ピロリドン:水=95:5の凝固浴中へ1分間浸漬
し、続いて、1−メチル−2−ピロリドン:水=50:
50の凝固浴中へ20分間浸漬して相分離させた後、6
0℃の熱水で20分づつ3回繰り返し洗浄して平膜Iを
得た。
にして平膜Iの収着水の重心波数(Cwn)を求めた。そ
の結果を表3に示す。さらにその際得た赤外吸収スペク
トル及びそれを4つのコンポーネントに分けてカーブフ
ィッティングしたところを図4に示す。図1のバルク水
に比べると大きく異なり、低波側の3250cm-1付近
の成分が消失し、3450cm-1付近の比率も小さい。
相対的に3650cm -1付近と3550cm-1付近の高
波数側の成分の比率が大きくなっている。
率を評価した結果を表3に示す。添加材無添加の芳香族
ポリスルホン膜に吸着された蛋白の赤外吸収スペクトル
における吸収強度を1.00(基準)として、脂肪族ポ
リスルホキシドや脂肪族ポリスルホンを添加した芳香族
ポリスルホン膜の場合と比較した。
ため、蛋白質や血球などの生体成分の吸着が少なく、吸
着した蛋白質の変性や接触した血小板の粘着、活性化を
抑制することができる。本発明のポリマーの利用分野と
しては、例えば、直接血液成分と接触して用いることが
主たる目的となる医療用材料として、人工腎臓、人工心
肺等の人工臓器類、人工血管、血液透析膜用や人工心肺
用の血液チューブ、ブラッドアクセス、又は血液バッ
グ、カテーテル、さらに血漿分離膜や血球分離膜等の血
液フィルターや血液成分吸着材等に用いることができ
る。
少ないことから、各種細胞培養の担体やDDSのキャリ
アや創傷被覆材などにも優れた性能を発揮する。このよ
うな材料として本発明のポリマーを用いる場合、材料自
体を基材として用いて中空糸、シート、フィルム、チュ
ーブとして成形するのみならず、種々の他のポリマーと
ブレンドして用いることもできる。さらに本発明のポリ
マーを溶媒に溶解し、この溶液を各種基材表面に塗布
し、生体接触表面のみを改質することも可能である。
のコンポーネントに分けてカーブフィッティングしたと
ころを示す図。
クトル及びそれを4つのコンポーネントに分けてカーブ
フィッティングしたところを示す図。
クトル及びそれを4つのコンポーネントに分けてカーブ
フィッティングしたところを示す図。
クトル及びそれを4つのコンポーネントに分けてカーブ
フィッティングしたところを示す図。
Claims (9)
- 【請求項1】 スルホン及び/又はスルホキシドの官能
基と脂肪族鎖とから形成されるポリマーからなる生体適
合性材料。 - 【請求項2】 スルホン及び/又はスルホキシドの官能
基と上記脂肪族鎖とが交互に結合されて主鎖のコポリマ
ーを形成している請求項1記載の生体適合性材料。 - 【請求項3】 脂肪族鎖がエチレン基、プロピレン基、
ブチレン基、ペンチレン基及びヘキシレン基から選ばれ
た一種又は二種以上の組み合わせである請求項2記載の
生体適合性材料。 - 【請求項4】 脂肪族鎖がエチレン基、プロピレン基、
ブチレン基及びペンチレン基から選ばれた一種又は二種
以上の組み合わせである請求項2記載の生体適合性材
料。 - 【請求項5】 上記脂肪族鎖がエチレン基、プロピレン
基及びブチレン基から選ばれた一種又は二種以上の組み
合わせである請求項2記載の生体適合性材料。 - 【請求項6】 脂肪族鎖がエチレン基、プロピレン基、
又はエチレン基とプロピレン基との組み合わせである請
求項2記載の生体適合性材料。 - 【請求項7】 官能基がスルホン、脂肪族鎖がエチレン
基とプロピレン基の組み合わせであり、エチレン基とプ
ロピレン基の比率がモル比で4:6〜0:10である請
求項2記載の生体適合性材料。 - 【請求項8】 官能基がスルホキシド、脂肪族鎖がエチ
レン基とプロピレン基の組み合わせであり、脂肪族鎖の
エチレン基とプロピレン基の比率がモル比で6:4〜
2:8である請求項2記載の生体適合性材料。 - 【請求項9】 脂肪族鎖が主鎖を形成し、スルホン及び
/又はスルホキシドの官能基が側鎖に含まれる構造のポ
リマーからなる請求項1記載の生体適合性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001067280A JP2002263183A (ja) | 2001-03-09 | 2001-03-09 | 生体適合性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2001067280A JP2002263183A (ja) | 2001-03-09 | 2001-03-09 | 生体適合性材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002263183A true JP2002263183A (ja) | 2002-09-17 |
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ID=18925658
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---|---|---|---|
JP2001067280A Pending JP2002263183A (ja) | 2001-03-09 | 2001-03-09 | 生体適合性材料 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002263183A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2001-03-09 JP JP2001067280A patent/JP2002263183A/ja active Pending
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