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JP2002253607A - 止着用フロントシートを有する紙おむつ - Google Patents

止着用フロントシートを有する紙おむつ

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Publication number
JP2002253607A
JP2002253607A JP2001109227A JP2001109227A JP2002253607A JP 2002253607 A JP2002253607 A JP 2002253607A JP 2001109227 A JP2001109227 A JP 2001109227A JP 2001109227 A JP2001109227 A JP 2001109227A JP 2002253607 A JP2002253607 A JP 2002253607A
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JP
Japan
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hook
disposable diaper
loop
receiving element
fastening
Prior art date
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Application number
JP2001109227A
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English (en)
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Kazunori Ito
一憲 伊東
Hiroshi Ono
浩 大野
Tomotaka Kamoto
智香 加本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Daio Paper Converting Co Ltd
Original Assignee
Daio Paper Corp
Daio Paper Converting Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daio Paper Corp, Daio Paper Converting Co Ltd filed Critical Daio Paper Corp
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Priority to PCT/JP2002/001905 priority patent/WO2002069873A1/ja
Priority to US10/469,791 priority patent/US7766890B2/en
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Priority to KR10-2003-7011545A priority patent/KR20030086285A/ko
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Abstract

(57)【要約】 【課題】面ファスナーテープを紙おむつの止着手段とす
るものにあって、フック受け要素の基材部のターゲット
を見易くする。 【解決手段】面ファスナーのフック要素と係脱するフッ
ク受け要素を、表面側から視認可能なターゲットを有す
る基材部と、この基材部5bの表面に固定された多数の
ループ5a,5a…とからなるものとするとともに、各
ループ5a,5a…を未捲縮加工の真直ぐなまたは緩や
かにカーブしたフィラメント糸により形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フック要素とフッ
ク受要素との係合を行う着脱自在の面ファスナー(通常
ベルクロファスナー(登録商標)またはマジックテープ
(登録商標)と呼ばれる)を用いて装着するようにした
紙おむつに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、紙おむつを被着用者に装着する
場合のテープファスナーとしては、粘着剤を用いたもの
が主流をなしている。おむつカバーにおいては、前述の
面ファスナーにて結合するようにしている。この面ファ
スナーを用いる場合、何回もの着脱が可能であり便利で
ある。これに対して、粘着テープファスナーを紙おむつ
の両側部に固定し、紙おむつの腹側のバックシート表面
に大きい面積をもってフロントシートを固定し、このフ
ロントシートに対して粘着テープファスナーを止着し、
取付位置を調整し直すことが可能な構造のものが汎用さ
れている。この場合、粘着テープファスナーの止着位置
の便宜のために、フロントテープの腹周り方向に間隔を
置いてターゲット(目印)を印刷により形成したものが
知られている。フロントシートに対して粘着テープファ
スナーを止着するようにした構造のものは、テープファ
スナーの取付位置が調整可能である利点があるものの、
着用後一旦剥がし、排尿の有無を確認した後、再度、フ
ロントシートに固定する場合、粘着剤の止着強度が低下
する。さらに、元来、粘着剤による接着強度に頼るため
に、たとえば大きい面積を有する成人用の紙おむつにお
いては強度不足となり、剥がれが生じやすい。
【0003】この点、面ファスナーを用いると大きい係
合強度が得られ、かつ、着脱を繰り返しても係合強度の
低下がないという利点がある。この場合の面ファスナー
としては、フック要素が多数の逆レ字状やきのこ状の突
起からなり、フック受け要素が基材部表面に両端が固定
された多数の略半円弧状のループからなり、両要素が粘
着力や化学的結合ではなく、からみ合いにより機械的に
着脱(剥離)自在となっているものが一般に用いられて
いる。そして、従来は、図11に拡大して示すように、
ループ5a,5a…としては捲縮加工(嵩高加工)が施
されたフィラメント糸(単フィラメントをfで図示)が
用いられており、その嵩高性によってフック要素との強
固な絡み合いが実現されている。また、このようにフロ
ントテープに代えて面ファスナーを用いる場合において
も、前記のターゲットを基材部5bに形成したものが市
販されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の面ファ
スナーのフック受け要素では、主に「ループを構成する
糸の嵩高さ」によって、図11に示すように、基材部表
面の多数のループ5a,5a…によって基材部5b表面
のターゲット(図示せず)が散点的に隠蔽されてしま
い、ターゲットとしてキャラクターやデザイン模様等を
施しても、それを鮮明に見ることができないという問題
点があった。
【0005】したがって、本発明の課題は、面ファスナ
ーテープを紙おむつの止着手段とするものにあって、フ
ック受け要素の基材部のターゲットを見易くすることに
ある。他の課題は、止着用フロントシート部分において
も、通気性を有する製品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意研究し
たところによると、ループを有するフック受け要素にお
ける基材部ターゲットの見易さに影響するファクターと
して、主に「ループを構成する糸の嵩高さ」、「ループ
の数密度(単位面積当りのループの数)」、および「ル
ープ配置の規則性」があることが判明した。以下、順に
説明する。
【0007】先ず、「ループ構成する糸の嵩高さ」が、
ターゲットの見易さに最も影響すると考えられる。従来
のようにループを構成する糸が捲縮加工されたフィラメ
ント糸(図11の拡大部参照)であると、隠蔽面積が過
大になり、下のターゲットが見にくくなる。ループの太
さはフィラメント糸であるため一義的に決め難いが、捲
縮加工された従来品では、多数あるループの略全てが太
さ約400μm以上となっている。次に、「ループの数
密度」については、概ね60個/cmを超えると、特
に50個/cmを超えると、隠蔽作用が目視において
目立つようになる。また、反対にループが疎ら過ぎて
も、それのみが目立つようになり、下のターゲットが見
にくくなる傾向がある。したがって、数密度は10個/
cm、好適には30個/cm、特に好適には40個
/cm以上とする。
【0008】さらに、「ループ配置の規則性」も重要で
ある。多数あるループが図11に示すようにループ5
a,5a…がランダムに配置されていると、実際の隠蔽
割合以上に見えにくくなるのに対して、図10に示すよ
うにループ5a,5a…が規則的に配置されていると隠
蔽部分を想定し易く、実際の隠蔽割合よりも見易く感じ
られるのである。具体的には、基材部を平面的に見て、
多数あるループの60%〜70%以上、特に80〜90
%以上が所定の同一方向に膨出して見える形態をなして
いると、ループによる実際の隠蔽割合よりも見易く感じ
られることが判明している。なおこの「ループ配置の規
則性」には、「ループの長さ」が関係する、一つのルー
プの長さが3mm、特に2mmを超えると、それ自体に
よる隠蔽作用が目視において目立つようになる。また、
ループが長くなると、それ事態の隠蔽面積も大きくな
り、また基材部への固定により生ずる拘束力がループ全
体に作用しなくなるため、前述のように繊維がばらけて
ループがより太くなってしまったり、自由部分が長くな
るためにループが捩じれる等により不規則な形に変形
し、全体として不規則な配置となり、実際の隠蔽割合以
上に見えにくくなったりする。
【0009】他方、実際の紙おむつにおけるフロントシ
ートとしては、図10や図11に示すように、ターゲッ
トが施された基材部5bと、この基材部5bの表面に固
定された、多数のループ5a,5a…が膨出するように
編成された格子網状体20とからなるフック受け要素が
用いられている。このように、基材部5bに対するルー
プ5a,5a…の接着力を格子網状部分によって補う形
態では、格子網状材における「縦糸部分5c及び横糸部
分5dの嵩高さ」や「縦糸部分間隔及び横糸部分間隔」
も基材部5bのターゲットの見易さに影響する。後者の
影響は、ループの数密度と同様である。
【0010】このように見てくると、上述のファクター
の全てが相乗的に作用していることが判るが、やはり中
でもループの嵩高さや数密度の影響が大きい。しかし、
従来のフック受け要素におけるループの嵩高さを単に少
なくしたり、数密度を単に少なくしたりすると、フック
要素との係合力が低下してしまい、本来の止着機能を損
ないかねない。この問題点は、ループの数密度を上げる
ことにより解決できるが、数密度を上げ過ぎると反対に
基材部ターゲットの見易さを損ねてしまうという問題を
解決できなくなる。
【0011】本発明は、これらの知見に基づいてなされ
たものであって、次記の構成を採用するものである。 <請求項1記載の発明>フック要素とこれと係脱自在の
関係を有するフック受け要素との組み合わせによる面フ
ァスナーを用い、紙おむつ背側の両側部に前記面ファス
ナーのフック要素を固定し、フック受け要素を腹側に固
定し、着用者への装着時の固定手段とする紙おむつにお
いて、前記フック受け要素は、表面側から視認可能なタ
ーゲットを有する基材部と、この基材部の表面に固定さ
れた多数のループとからなり、各前記ループが、真直ぐ
なまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸から形成さ
れた、ことを特徴とする止着用フロントシートを有する
紙おむつ。 <作用効果>請求項1記載の発明は、ループを構成する
糸として、捲縮加工または好ましくは未捲縮加工の真直
ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸を用いる
ことによって、同じフィラメントの本数の糸を用いた場
合でも著しく隠蔽面積が小さくなり、ターゲットがより
見易くなる。これによりフィラメント糸の太さ及び本数
を変えずに、従って強度を落とさずにターゲットをより
見易くできる。
【00121】<請求項2記載の発明>前記ループの数
密度が、10〜60個/cmとされた、請求項1記載
の止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>かかるループ数密度範囲とすることによっ
て、捲縮加工または好ましくは未捲縮加工の真直ぐなま
たは緩やかにカーブしたフィラメント糸を用いても十分
な止着力が発揮される。また、ループの数密度がこの範
囲にあると、一見すると密な配置によって隠蔽効果が大
きくなると思われるが、実際に目視すると基材部自体の
素材感に近く見えるため、ループが疎らに配置された従
来品よりもかえって下のターゲットが見易くなる。
【0013】<請求項3記載の発明>フック要素とこれ
と係脱自在の関係を有するフック受け要素との組み合わ
せによる面ファスナーを用い、紙おむつ背側の両側部に
前記面ファスナーのフック要素を固定し、フック受け要
素を腹側に固定し、着用者への装着時の固定手段とする
紙おむつにおいて、前記フック受け要素は、表面側から
視認可能なターゲットを有する基材部と、この基材部の
表面に固定された、多数のループが膨出するように編成
された格子網状体とからなり、前記ループを含む格子網
状体が、真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメン
ト糸から形成された、ことを特徴とする止着用フロント
シートを有する紙おむつ。 <作用効果>請求項3記載の発明は、前述のように基材
部に対するループの接着力を格子網状部分で補う例に関
するものであり、かかる場合には基材部上に存在する糸
の全てを、捲縮加工または好ましくは未捲縮加工の真直
ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸とするこ
とにより、下の基材部のターゲットを見易くすることが
できる。
【0014】<請求項4記載の発明>前記ループの数密
度が10〜60個/cmとされるとともに、前記格子
網状体における縦糸部分間隔が1.5mm以下とされ、
且つ横糸部分間隔が3.0mm以下とされた、請求項3
記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>このように、ループの数密度を10〜60
個/cmとするとともに、縦糸部分間隔を1.5mm
以下とし、且つ横糸部分間隔を3.0mm以下として、
従来品よりもループおよび格子を密に形成することによ
って、請求項2記載の発明と同様に、かえって下のター
ゲットが見易くなり、また基材部に対する接着強度も高
くなる利点ももたらされる。
【0015】<請求項5記載の発明>前記フック受け要
素を平面的に見たときに、前記ループの60%以上が所
定の同一方向に膨出して見える形態をなしている、請求
項1〜4のいずれか1項に記載の紙おむつ。 <作用効果>このようにループを規則的な配置にするこ
とによって、前述のように実際の隠蔽割合以上に見え易
くなる。
【0016】<請求項6記載の発明>前記フック受け要
素単体の光透過率が60%以下とされた、請求項1〜5
のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを有する
紙おむつ。 <作用効果>上記の本発明構成を適宜組み合わせて、光
透過率を上記範囲とすることにより基材部のターゲット
が見易いものとなる。
【0017】<請求項7記載の発明>前記ループを、ポ
リウレタン系接着剤により前記基材部に固定した、請求
項1〜6のいずれか1項に記載の止着用フロントシート
を有する紙おむつ。 <作用効果>かかる接着剤を用いることにより、基材部
表面の光沢感を抑えることができ、もって基材部のター
ゲットがより見易くなる。
【0018】<請求項8記載の発明>前記ターゲット
が、胴回り方向に異なる複数の止着位置を表すデザイン
のものとされた、請求項1〜7のいずれか1項に記載の
止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>かかるデザインを施すことにより、止着時
の締め付け度合いの目安が容易に判るようになる利点が
ある。
【0019】<請求項9記載の発明>前記基材部に対す
るターゲットが、グラビア印刷またはフレキソ印刷によ
り形成された、請求項1〜8のいずれか1項に記載の止
着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>本発明のターゲットとしては、グラビア印
刷またはフレキソ印刷を用いて形成することを推奨す
る。
【0020】<請求項10記載の発明>相互に止着され
た前記フック要素の表面と前記フック受け要素の表面と
を、両表面に沿う方向に相対的にずらすのに要する力と
して定まる、せん断力が100g以上であり、相互に止
着された前記フック要素の表面と前記フック受け要素の
表面とを、両表面に直交する方向に引き剥がすのに要す
る力として定まる、剥離力が10g以上である、請求項
1〜9のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを
有する紙おむつ。 <作用効果>前述の構成により、ループによる止着力を
十分に維持しながらもその下のターゲットを見易くする
ことができるが、具体的な止着力としては上記範囲のせ
ん断力及び剥離力を有するように設計するのが望まし
い。
【0021】ここに、本発明にいう「せん断強度試験方
法」および「剥離強度試験方法」は次のように定義され
る。 (イ)せん断強度試験方法 図12に示すように、紙おむつ製品から40mm×
100mmに切り取ったフック受け要素(フロントシー
ト)5に、製品から切り取ったフック要素6のフックを
有する部分全面を貼り付ける。このとき、フック要素6
に対するフック受け要素5の向きが製品使用時と同様
に、すなわちフック受け要素5の製品状態での縦方向
と、フック要素6の製品状態での縦方向とが平行になる
ように貼り付ける。 しかる後、フック要素6におけるフックを有しない
基端部を引張試験機の上のチャックc1に、フック受け
要素5における未係合部分を下のチャックに挟み、製品
状態での横方向が縦方向に沿うような姿勢で、且つ上下
チャックc1,c2間距離cyが50mmとなるように
調整し、引張速度300mm/minでせん断方向に引
っ張り、測定を行う。 得られたチャートの最初のピークを読み取り、これ
をせん断強度とする。
【0022】(ロ)剥離強度試験方法 図13に示すように、紙おむつ製品から40mm×
100mmに切り取ったフック受け要素(フロントシー
ト)5を、ループを有する側を表にして裏面を両面テー
プでステンレス板stに貼り付ける。固定されていない
端部は表面がわからクラフトテープでステンレス板st
に固定する。 次に、貼り付けたフック受け要素5の表面に、製品
から切り取ったフック要素6のフックを有する部分全面
を貼り付ける。このとき、フック受け要素5に対するフ
ック要素6の向きが製品使用時と同様に、すなわちフッ
ク受け要素5の製品状態での縦方向と、フック要素6の
製品状態での縦方向とが平行になるように貼り付ける。
しかる後、上記縦方向に質量2kgのローラーを1往復
させ、フック要素5とフック受け要素6とを係合させ
る。 次に、これらのステンレス板st,5,6をテーブ
ルtbの縁等に固定し、フック要素6のフックを有しな
い基端部側7をテーブルのtb縁から折り曲げて吊り下
げ、その吊り下げ部分にクラフトテープctの一端部を
貼り、クラフトテープctの他端部に1kgの分銅Gを
取り付け、2秒間荷重をかける。 次いで、荷重を外し、フック要素を係合した状態の
フック受け要素をステンレス板とともに図示しない引張
試験機に持ち込み、剥離角度90°、引張速度300m
m/minで測定を行う。この状態が図13(b)に示
されている。 得られたチャートから最大値と最小値を除き、残り
のピークから最大ピーク、最小ピーク各3点(計6点)
を読み取り、平均値を求め、これをせん断力とする。
【0023】<請求項11記載の発明>相互に止着され
た前記フック要素と前記フック受け要素とを剥離した時
の音が15.0ソーン以下である、請求項1〜9のいず
れか1項に記載の止着用フロントシートを有する紙おむ
つ。 <作用効果>止着力を上げると、剥離時の音が過大とな
り耳障りになりがちであるので、剥離音が上記範囲に収
まるように設計するのが望ましい。ここに、本発明にい
う音の大きさ(ソーン)は、剥離時の音を普通騒音計に
より測定し、この値(ホン)を下記式(1)に代入して
求まる値である。
【数1】
【0024】<請求項12記載の発明>前記フック受け
要素が、JIS−P−8117:ガーレー法による通気
性が、9.0sec/100ml以上のものとされた、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の止着用フロント
シートを有する紙おむつ。 <作用効果>通気性がかかる範囲にあると、フック受け
要素を腹側に設けても十分な通気性が確保され、着用者
に不快感を感じさせにくくなる。不透液性シートにも通
気性を付与する場合において、止着用フロントシートの
部分における通気性を損なうことがない。
【0025】<請求項13記載の発明>前記フック受け
要素が、JIS−L−1099:MVTR法による透湿
性が、500g/m・d以上とされた、請求項1〜1
2のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを有す
る紙おむつ。 <作用効果>透湿性がかかる範囲にあると、フック受け
要素を腹側に設けても十分な透湿性が確保され、着用者
に不快感を感じさせにくくなる。不透液性シートにも透
湿性を付与する場合において、止着用フロントシートの
部分における透湿性を損なうことがない。
【0026】<請求項14記載の発明>前記ループを有
するフック受け要素表面に対して起毛処理を施した、請
求項1〜12のいずれか1項に記載の止着用フロントシ
ートを有する紙おむつ。 <作用効果>かかる起毛処理を施すことにより、ループ
が引き出され、ばらけるのでフック要素との係合力が向
上する。この場合、起毛処理を施さないものよりも若干
ターゲットが見にくくなるものの、捲縮加工を施したフ
ィラメント糸を用いる従来品よりは著しく見易く、また
起毛処理によって止着力が向上するので、ループ密度を
低下させることによって見易さを向上させ、起毛処理に
よる見易さへの影響を相殺させることができる。
【0027】<請求項15記載の発明>各ループが、未
捲縮加工の真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメ
ント糸から形成されている請求項1〜14のいずれか1
項に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。
【0028】<請求項16記載の発明>フィラメント糸
の材質がナイロンである請求項1〜15のいずれか1項
に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラ
メント糸は未捲縮加工のものが、視認性に優れている。
また、フィラメント糸の材質がナイロンであると、フッ
ク要素の止着性などの点で優れる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示す実施の形
態を参照しながらさらに詳説する。図1〜図4は第1実
施例を示したもので、紙おむつ本体は、表面(肌に当る
面)側の不織布等からなる透液性トップシート1と、裏
面のポリエチレンシート等からなる、より好ましくは内
面側がポリエチレンシート等からなり、外面側が不織布
からなるポリラミ不織布からなる不透液性バックシート
2と、周囲部分をフラップ部として残してそれらの間に
介在された綿状パルプ等からなる吸収体3とを基本構成
要素としている。ここで、ポリラミ不織布からなる不透
液性バックシート2には、細かいニードル孔を多数形成
することにより、これに通気性及び透湿性を付与したも
のを使用するのが望ましい。
【0030】吸収体3に隣接して脚回り部分に1本また
は複数本の弾性伸縮部材4Aが必要により設けられてい
る。前後端には、必要により前後漏れ防止用弾性伸縮部
材4Bが設けられる。図示の形態は、吸収体3に隣接し
て脚回り部分に1本または複数本の弾性伸縮部材4Aを
平面ギャザーとして設けたものであるが、より望ましく
はバリヤーカフス(起立カフスとも呼ばれる)として設
けたものである。
【0031】この種の紙おむつ本体は公知のものである
が、本発明では腹部Sの外面に、多数のループ5aが基
材5bに突出するフック受け要素を構成するフック受け
シート(からみ受シート)5が、いわゆるフロントシー
トとして不透液性バックシート2により固定される。た
だし、図1に示すフック受けシート5のループ5aは、
図面を見易くするためにサイズや配置を決定しており、
後述する本発明の範囲とは相関がない。
【0032】他方、背中Bがわ両側部には、面ファスナ
ーの他の一つの要素が固定されている。実施例において
は、背中Bがわ両側部はバックシート2とトップシート
1とにより構成され、バックシート2の表面にその側縁
から外方に張り出して主テープ部材6が、たとえば粘着
剤層6Aにより固定され、トップシート1の表面とその
側縁を跨いだ主テープ部材6の内面側との間に副テープ
部材7が、たとえば両端が粘着剤層7Aにより固定状態
で設けられている。前記主テープ部材6の副テープ部材
7が存在しない内面側部分に、面ファスナーのフック要
素を構成するフックシート8がたとえば粘着剤層8Aに
より固定されている。フックシート8は、多数のフック
片8aを基材8bに植設したものであり、フック片8a
は前記ループ5aと係脱自在の関係にある。また、フッ
クシート8は、好ましくは、主テープ部材6の先端から
内側に設けることにより、先端部を撮み部として残して
ある。
【0033】他方、図4に示されているように、未装着
時においては主テープ部材6を、製品の内側に折り畳ん
だ状態とされ、その際に、フックシート8は、副テープ
部材7の一部、あるいは図5に示されるように、副テー
プ部材7全体を越える位置において不織布からなるトッ
プシート1の繊維に剥離自在に絡んだ状態で係合してい
る。より構成パーツを少なくするべく、図14に示すよ
うに、主テープ部材6のみを用い、その基端部およびバ
ックシート2の側縁部と対応する部分のみを粘着剤層n
1,n2を介してバックシート2に固定するとともに、
主テープ部材6におけるフック片8a部分よりも先端側
の中間部に粘着材層n3を形成しておき、未装着時にお
いては主テープ部材6を、製品の内側に折り畳んだ状態
で先端部の粘着剤層n3により製品内側に固定すること
もできる。
【0034】かかる紙おむつにおいては、フックシート
8を有する主テープ部材6、および副テープ部材7が紙
おむつ本体に取付けられた後、図4に示すように、主テ
ープ部材6を、紙おむつの内側に折り畳んだ状態とし、
フックシート8を、副テープ部材7の一部を越える位置
において、不織布からなるトップシート1の繊維に絡ま
せて係合しておき、製造工程をさらに進め、荷作り後、
出荷する。紙おむつの装着時には、主テープ部材6の先
端を摘み、トップシート1からフックシート8を剥離
し、その延在部分を腹側Sに持ち込み、フックシート8
をフック受けシート5上に重ねる。この重ね合わせによ
って、各フック片8aが各ループ5aに絡み、紙おむつ
前後の結合がなされる。排尿の有無の確認や装着のやり
直しに際しては、フックシート8の延在部をフック受け
シート5から剥して、再結合すればよい。
【0035】上記実施例においては、フックシート8を
粘着剤8Aにて主テープ部材6に対して固定したが、粘
着剤層8Aによることなくフックシート8の基材8bを
主テープ部材6に熱溶着などにより固定することもでき
る。フックシート8は、主テープ部材6の長手方向に沿
って間隔を置いて複数設けることもできる。図1および
図2に示されているように、フックシート8を有する主
テープ部材6および副テープ部材7のファスナーテープ
は、紙おむつの一方の両側部に対して2つ設けたが、接
合強度に応じて(あるいは幼児用などの用途に応じて)
1つまたは3以上とすることができる。また、図6に示
すように、フック受けシート5は、腹側に個別に対応し
て配置してもよい。
【0036】前述のとおり、本発明においては、図7に
断面で示すように多数のループ5aが基材部5b表面に
突出するフック受け要素を構成するフック受けシート5
が不透液性バックシート2上に例えばホットメルト接着
剤11により固定される。この場合、図示のように、基
材部5bを構成する基材シートの表面に直接にターゲッ
トをグラビア印刷やフレキソ印刷等の公知の印刷手段に
より施した後、その表面にホットメルト接着等によりル
ープを固定するのが望ましい。基材シートの裏面にター
ゲットを付けることもでき、その場合には基材シート自
体を透明または半透明な素材で形成する。この基材シー
ト5bとしては、印刷厚も含めて25μm以下の厚さの
ものが好ましく、材質としては例えばポリエチレンが望
ましい。
【0037】また、図8に断面で示すように、フック受
けシート5を不透液性バックシート2に直接固定するの
ではなく、フック受けシート5を固定すべき位置におい
て、前記フック要素8の止着位置のターゲット9が外面
側に印刷された印刷フィルム10を、たとえばホットメ
ルト接着剤11により不透液性バックシート2に固定
し、その印刷フィルム10上にフック受けシート5を熱
溶着により(熱溶着層を符号12で示す)積層一体化さ
せるとともに、フック受けシート5は前記ターゲット9
が外部から見えるようにするために、透明または半透明
とすることもできる。この場合、印刷フィルム10も本
発明の基材部を構成する。かくして、フック受けシート
5を介して外部から前記ターゲット9が視認可能となっ
ており、前記フック要素8の止着位置をターゲット9に
応じて選択できる。ターゲット9としては、数字、マー
ク、色分け帯または線などによって表示でき、特にこれ
らによって、図9に示すように胴回り方向に異なる複数
の止着位置を表すように色分けされた帯状のデザインか
らなるターゲット9を形成するのが望ましい。なお図9
中では図面の見易さのため、色分けおよびループは省略
している。しかし、本発明では次述のようにフック受け
シート5上には多数のループが設けられる。
【0039】そして特に本発明では、図10に平面を示
すように、全てのループ5a,5a…を未捲縮加工の真
直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸で形成
する。従来品と同程度の太さのフィラメントからなるフ
ィラメント糸を用いた場合、ループの太さは一概にはい
えないが略全てが約200μm以下になる。本発明で
は、かかる真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメ
ント糸を用いることにより、図11の従来品の対比図と
比べると明らかなようにループ5a,5aによる隠蔽面
積が著しく小さくなり、基材部5bのターゲット9がル
ープ5a,5a…の存在にもかかわらず見易くなる。た
だし、これだけであると、捲縮加工をしていないことに
よってフックとの係合力が弱くなるので、ループ5a,
5a…の数密度を10〜60、好適には30〜60個/
cm、特に好適には40〜50個/cm以上にする
のが望ましい。ループ5a,5a…の数密度がかかる範
囲にあると、前述のとおり下のターゲット9の見易さを
損ねるどころか、反対に見易くなる。
【0040】また図示のように、表面側から視認可能な
ターゲット9を有する基材部5bと、この基材部5bの
表面に固定された、多数のループ5aが膨出するように
編成された格子網状体5Nとからなるフック受け要素を
用いる場合には、格子網状体5N全体(すなわち、縦糸
部分5c、横糸部分5d、ループ5aの全て)を未捲縮
加工の真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント
糸により形成すると、下の基材部5bのターゲット9が
見易くなる。この場合、ループ5a,5a…の数密度を
前述範囲となすとともに、格子網状体20における縦糸
部分間隔yを1.5mm以下、特に0.7〜1.3m
m、且つ横糸部分間隔xを3.0mm以下、特に1.5
〜1.8mmとなすことにより、前述のとおり下のター
ゲット9の見易さを損ねるどころか、反対に見易くな
る。この場合、格子網状体の目付けは、25.0〜3
4.0g/mであるのが望ましい。
【0041】ここにフィラメント糸は、拡大して示すよ
うにの細いフィラメントfを10数本束ねたものであ
り、材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)やナイロン等公知のもの全てを利用できるが、ナイ
ロンが特に望ましい。フィラメント糸の色としては、白
色、半透明または透明のものが望ましい。さらに基材部
5bのターゲット9を見易くするためには、フック受け
要素を平面的に見たときに、ループ5aの60〜70%
以上、特に80〜90%以上が図示のように所定の同一
方向に膨出(図では縦糸方向に対して左側に膨出)して
見える形態をなすようにするのが好ましい。このため、
一つのループ5aの長さを3mm以下、特に2mm以下
として、ループが不規則に変形しないようにするのが望
ましい。また最終的な見易さの目安としては、フック受
け要素単体の光透過率があり、本発明では、これが60
%以下となるようにするのが好ましい。ループ5a,5
aは、図示の場合は格子網状体とともに、基材部5bに
例えばホットメルト接着剤により固定する。この際に用
いるホットメルト接着剤としては、ゴム系、スチレン
系、ポリウレタン系接着剤を用いることができるが、中
でもポリウレタン系接着剤を用いると光沢感が減り、よ
りターゲットが見易くなる。かかる接着剤の塗布量とし
ては、3.5g/m以上、特に4.0〜5.0g/m
が好ましい。
【0042】他方、前述のように、ループ5a,5a…
の数密度を増すことによって、止着力(係合力)の低下
を損なわないようにすることができるが、この止着力の
最終的な目安としては、前述のせん断強度試験方法によ
るせん断力が100g以上で、前述の剥離強度試験方法
による剥離力が10g以上であるように、前述の各ファ
クターを設定するのが望ましい。また、本発明において
は、ループ5a,5a…を有するフック要素表面に対し
て起毛処理を施し、ループ5a,5aを若干引き出し、
若干ばらけさせることにより、フック要素との係合力を
向上させることができる。この場合、止着力が向上する
ので、ループ密度を低下させることによって見易さを向
上させ、起毛処理による見易さへの影響を相殺させるこ
とができる。その他の付加的な処理としては、本発明に
おけるフック受け要素に対して、例えば微細な透孔また
は窪み孔を散点的に多数設ける(図示せず)ことによっ
て、JIS−P−8117:ガーレー法による通気性が
9.0sec/100ml、またJIS−L−109
9:MVTR法(塩化カルシウム法)による透湿性が、
500g/m・d以上のものとするのも好ましい。
【0043】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、面ファス
ナーテープを紙おむつの止着手段とするものにあって、
フック受け要素の基材部のターゲットが、ループによる
隠蔽にもかかわらず見易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙おむつの装着状態斜視図である。
【図2】製品の展開図である。
【図3】ファスナーテープを剥がした状態の要部横断面
図である。
【図4】ファスナーテープを仮止めした状態の要部横断
面図である。
【図5】他の例のファスナーテープを剥がした状態の要
部横断面図である。
【図6】他の実施例の紙おむつの装着状態斜視図であ
る。
【図7】フロントシートの断面図である。
【図8】フロントシートの断面図である。
【図9】他の実施例の紙おむつの装着状態斜視図であ
る。
【図10】本発明に係るフロントシートの要部拡大平面
図である。
【図11】従来のフロントシートの要部拡大平面図であ
る。
【図12】せん断強度試験方法の要領説明図である。
【図13】剥離強度試験方法の要領説明図である。
【符号の説明】
1…トップシート、2…バックシート、3…吸収体、5
…フック受けシート、6…主テープ部材、7…副テープ
部材、8…フックシート、9…ターゲット、10…印刷
フィルム、11…ホットメルト接着剤、12…熱溶着
層。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月20日(2001.4.2
0)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】止着用フロントシートを有する紙おむつ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フック要素とフッ
ク受要素との係合を行う着脱自在の面ファスナー(通常
ベルクロファスナー(登録商標)またはマジックテープ
(登録商標)と呼ばれる)を用いて装着するようにした
紙おむつに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、紙おむつを被着用者に装着する
場合のテープファスナーとしては、粘着剤を用いたもの
が主流をなしている。おむつカバーにおいては、前述の
面ファスナーにて結合するようにしている。この面ファ
スナーを用いる場合、何回もの着脱が可能であり便利で
ある。これに対して、粘着テープファスナーを紙おむつ
の両側部に固定し、紙おむつの腹側のバックシート表面
に大きい面積をもってフロントシートを固定し、このフ
ロントシートに対して粘着テープファスナーを止着し、
取付位置を調整し直すことが可能な構造のものが汎用さ
れている。この場合、粘着テープファスナーの止着位置
の便宜のために、フロントテープの腹周り方向に間隔を
置いてターゲット(目印)を印刷により形成したものが
知られている。フロントシートに対して粘着テープファ
スナーを止着するようにした構造のものは、テープファ
スナーの取付位置が調整可能である利点があるものの、
着用後一旦剥がし、排尿の有無を確認した後、再度、フ
ロントシートに固定する場合、粘着剤の止着強度が低下
する。さらに、元来、粘着剤による接着強度に頼るため
に、たとえば大きい面積を有する成人用の紙おむつにお
いては強度不足となり、剥がれが生じやすい。
【0003】この点、面ファスナーを用いると大きい係
合強度が得られ、かつ、着脱を繰り返しても係合強度の
低下がないという利点がある。この場合の面ファスナー
としては、フック要素が多数の逆レ字状やきのこ状の突
起からなり、フック受け要素が基材部表面に両端が固定
された多数の略半円弧状のループからなり、両要素が粘
着力や化学的結合ではなく、からみ合いにより機械的に
着脱(剥離)自在となっているものが一般に用いられて
いる。そして、従来は、図11に拡大して示すように、
ループ5a,5a…としては捲縮加工(嵩高加工)が施
されたフィラメント糸(単フィラメントをfで図示)が
用いられており、その嵩高性によってフック要素との強
固な絡み合いが実現されている。また、このようにフロ
ントテープに代えて面ファスナーを用いる場合において
も、前記のターゲットを基材部5bに形成したものが市
販されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の面ファ
スナーのフック受け要素では、主に「ループを構成する
糸の嵩高さ」によって、図11に示すように、基材部表
面の多数のループ5a,5a…によって基材部5b表面
のターゲット(図示せず)が散点的に隠蔽されてしま
い、ターゲットとしてキャラクターやデザイン模様等を
施しても、それを鮮明に見ることができないという問題
点があった。
【0005】したがって、本発明の課題は、面ファスナ
ーテープを紙おむつの止着手段とするものにあって、フ
ック受け要素の基材部のターゲットを見易くすることに
ある。他の課題は、止着用フロントシート部分において
も、通気性を有する製品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意研究し
たところによると、ループを有するフック受け要素にお
ける基材部ターゲットの見易さに影響するファクターと
して、主に「ループを構成する糸の嵩高さ」、「ループ
の数密度(単位面積当りのループの数)」、および「ル
ープ配置の規則性」があることが判明した。以下、順に
説明する。
【0007】先ず、「ループ構成する糸の嵩高さ」
が、ターゲットの見易さに最も影響すると考えられる。
従来のようにループを構成する糸が捲縮加工されたフィ
ラメント糸(図11の拡大部参照)であると、隠蔽面積
が過大になり、下のターゲットが見にくくなる。ループ
の太さはフィラメント糸であるため一義的に決め難い
が、捲縮加工された従来品では、多数あるループの略全
てが太さ約400μm以上となっている。次に、「ルー
プの数密度」については、概ね60個/cm2を超える
と、特に50個/cm2を超えると、隠蔽作用が目視に
おいて目立つようになる。また、反対にループが疎ら過
ぎても、それのみが目立つようになり、下のターゲット
が見にくくなる傾向がある。したがって、数密度は10
個/cm2、好適には30個/cm2、特に好適には40
個/cm2以上とする。
【0008】さらに、「ループ配置の規則性」も重要で
ある。多数あるループが図11に示すようにループ5
a,5a…がランダムに配置されていると、実際の隠蔽
割合以上に見えにくくなるのに対して、図10に示すよ
うにループ5a,5a…が規則的に配置されていると隠
蔽部分を想定し易く、実際の隠蔽割合よりも見易く感じ
られるのである。具体的には、基材部を平面的に見て、
多数あるループの60%〜70%以上、特に80〜90
%以上が所定の同一方向に膨出して見える形態をなして
いると、ループによる実際の隠蔽割合よりも見易く感じ
られることが判明している。なおこの「ループ配置の規
則性」には、「ループの長さ」が関係する、一つのルー
プの長さが3mm、特に2mmを超えると、それ自体に
よる隠蔽作用が目視において目立つようになる。また、
ループが長くなると、それ自体の隠蔽面積も大きくな
り、また基材部への固定により生ずる拘束力がループ全
体に作用しなくなるため、前述のように繊維がばらけて
ループがより太くなってしまったり、自由部分が長くな
るためにループが捩じれる等により不規則な形に変形
し、全体として不規則な配置となり、実際の隠蔽割合以
上に見えにくくなったりする。
【0009】他方、実際の紙おむつにおけるフロントシ
ートとしては、図10や図11に示すように、ターゲッ
トが施された基材部5bと、この基材部5bの表面に固
定された、多数のループ5a,5a…が膨出するように
編成された格子網状体20とからなるフック受け要素が
用いられている。このように、基材部5bに対するルー
プ5a,5a…の接着力を格子網状部分によって補う形
態では、格子網状材における「縦糸部分5c及び横糸部
分5dの嵩高さ」や「縦糸部分間隔及び横糸部分間隔」
も基材部5bのターゲットの見易さに影響する。後者の
影響は、ループの数密度と同様である。
【0010】このように見てくると、上述のファクター
の全てが相乗的に作用していることが判るが、やはり中
でもループの嵩高さや数密度の影響が大きい。しかし、
従来のフック受け要素におけるループの嵩高さを単に少
なくしたり、数密度を単に少なくしたりすると、フック
要素との係合力が低下してしまい、本来の止着機能を損
ないかねない。この問題点は、ループの数密度を上げる
ことにより解決できるが、数密度を上げ過ぎると反対に
基材部ターゲットの見易さを損ねてしまうという問題を
解決できなくなる。
【0011】本発明は、これらの知見に基づいてなされ
たものであって、次記の構成を採用するものである。 <請求項1記載の発明>フック要素とこれと係脱自在の
関係を有するフック受け要素との組み合わせによる面フ
ァスナーを用い、紙おむつ背側の両側部に前記面ファス
ナーのフック要素を固定し、フック受け要素を腹側に固
定し、着用者への装着時の固定手段とする紙おむつにお
いて、前記フック受け要素は、表面側から視認可能なタ
ーゲットを有する基材部と、この基材部の表面に固定さ
れた多数のループとからなり、各前記ループが、真直ぐ
なまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸から形成さ
れた、ことを特徴とする止着用フロントシートを有する
紙おむつ。 <作用効果>請求項1記載の発明は、ループを構成する
糸として、捲縮加工または好ましくは未捲縮加工の真直
ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸を用いる
ことによって、同じフィラメントの本数の糸を用いた場
合でも著しく隠蔽面積が小さくなり、ターゲットがより
見易くなる。これによりフィラメント糸の太さ及び本数
を変えずに、従って強度を落とさずにターゲットをより
見易くできる。
【0012】 <請求項2記載の発明>前記ループの数密
度が、10〜60個/cm2とされた、請求項1記載の
止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>かかるループ数密度範囲とすることによっ
て、捲縮加工または好ましくは未捲縮加工の真直ぐなま
たは緩やかにカーブしたフィラメント糸を用いても十分
な止着力が発揮される。また、ループの数密度がこの範
囲にあると、一見すると密な配置によって隠蔽効果が大
きくなると思われるが、実際に目視すると基材部自体の
素材感に近く見えるため、ループが疎らに配置された従
来品よりもかえって下のターゲットが見易くなる。
【0013】<請求項3記載の発明>フック要素とこれ
と係脱自在の関係を有するフック受け要素との組み合わ
せによる面ファスナーを用い、紙おむつ背側の両側部に
前記面ファスナーのフック要素を固定し、フック受け要
素を腹側に固定し、着用者への装着時の固定手段とする
紙おむつにおいて、前記フック受け要素は、表面側から
視認可能なターゲットを有する基材部と、この基材部の
表面に固定された、多数のループが膨出するように編成
された格子網状体とからなり、前記ループを含む格子網
状体が、真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメン
ト糸から形成された、ことを特徴とする止着用フロント
シートを有する紙おむつ。 <作用効果>請求項3記載の発明は、前述のように基材
部に対するループの接着力を格子網状部分で補う例に関
するものであり、かかる場合には基材部上に存在する糸
の全てを、捲縮加工または好ましくは未捲縮加工の真直
ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸とするこ
とにより、下の基材部のターゲットを見易くすることが
できる。
【0014】<請求項4記載の発明>前記ループの数密
度が10〜60個/cm2とされるとともに、前記格子
網状体における縦糸部分間隔が1.5mm以下とされ、
且つ横糸部分間隔が3.0mm以下とされた、請求項3
記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>このように、ループの数密度を10〜60
個/cm2とするとともに、縦糸部分間隔を1.5mm
以下とし、且つ横糸部分間隔を3.0mm以下として、
従来品よりもループおよび格子を密に形成することによ
って、請求項2記載の発明と同様に、かえって下のター
ゲットが見易くなり、また基材部に対する接着強度も高
くなる利点ももたらされる。
【0015】<請求項5記載の発明>前記フック受け要
素を平面的に見たときに、前記ループの60%以上が所
定の同一方向に膨出して見える形態をなしている、請求
項1〜4のいずれか1項に記載の紙おむつ。 <作用効果>このようにループを規則的な配置にするこ
とによって、前述のように実際の隠蔽割合以上に見え易
くなる。
【0016】<請求項6記載の発明>前記フック受け要
素単体の光透過率が60%以下とされた、請求項1〜5
のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを有する
紙おむつ。 <作用効果>上記の本発明構成を適宜組み合わせて、光
透過率を上記範囲とすることにより基材部のターゲット
が見易いものとなる。
【0017】<請求項7記載の発明>前記ループを、ポ
リウレタン系接着剤により前記基材部に固定した、請求
項1〜6のいずれか1項に記載の止着用フロントシート
を有する紙おむつ。 <作用効果>かかる接着剤を用いることにより、基材部
表面の光沢感を抑えることができ、もって基材部のター
ゲットがより見易くなる。
【0018】<請求項8記載の発明>前記ターゲット
が、胴回り方向に異なる複数の止着位置を表すデザイン
のものとされた、請求項1〜7のいずれか1項に記載の
止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>かかるデザインを施すことにより、止着時
の締め付け度合いの目安が容易に判るようになる利点が
ある。
【0019】<請求項9記載の発明>前記基材部に対す
るターゲットが、グラビア印刷またはフレキソ印刷によ
り形成された、請求項1〜8のいずれか1項に記載の止
着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>本発明のターゲットとしては、グラビア印
刷またはフレキソ印刷を用いて形成することを推奨す
る。
【0020】<請求項10記載の発明>せん断強度試験
方法による、相互に止着された前記フック要素の表面と
前記フック受け要素の表面とを、両表面に沿う方向に相
対的にずらすのに要する力として定まる、せん断力が1
00g以上であり、剥離強度試験方法による、相互に止
着された前記フック要素の表面と前記フック受け要素の
表面とを、両表面に直交する方向に引き剥がすのに要す
る力として定まる、剥離力が10g以上である、請求項
1〜9のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを
有する紙おむつ。 <作用効果>前述の構成により、ループによる止着力を
十分に維持しながらもその下のターゲットを見易くする
ことができるが、具体的な止着力としては上記範囲のせ
ん断力及び剥離力を有するように設計するのが望まし
い。
【0021】ここに、本発明にいう「せん断強度試験方
法」および「剥離強度試験方法」は次のように定義され
る。 (イ)せん断強度試験方法 図12に示すように、紙おむつ製品から40mm×
100mmに切り取ったフック受け要素(フロントシー
ト)5に、製品から切り取ったフック要素のフックを
有する部分全面を貼り付ける。このとき、フック要素
に対するフック受け要素5の向きが製品使用時と同様
に、すなわちフック受け要素5の製品状態での縦方向
と、フック要素の製品状態での縦方向とが平行になる
ように貼り付ける。 しかる後、フック要素におけるフックを有しない
基端部を引張試験機の上のチャックc1に、フック受け
要素5における未係合部分を下のチャックに挟み、製品
状態での横方向が縦方向に沿うような姿勢で、且つ上下
チャックc1,c2間距離cyが50mmとなるように
調整し、引張速度300mm/minでせん断方向に引
っ張り、測定を行う。 得られたチャートの最初のピークを読み取り、これ
をせん断強度とする。
【0022】(ロ)剥離強度試験方法 図13に示すように、紙おむつ製品から40mm×
100mmに切り取ったフック受け要素(フロントシー
ト)5を、ループを有する側を表にして裏面を両面テー
プでステンレス板stに貼り付ける。固定されていない
端部は表面がわからクラフトテープでステンレス板st
に固定する。 次に、貼り付けたフック受け要素5の表面に、製品
から切り取ったフック要素のフックを有する部分全面
を貼り付ける。このとき、フック受け要素5に対するフ
ック要素の向きが製品使用時と同様に、すなわちフッ
ク受け要素5の製品状態での縦方向と、フック要素
製品状態での縦方向とが平行になるように貼り付ける。
しかる後、上記縦方向に質量2kgのローラーを1往復
させ、フック要素とフック受け要素とを係合させ
る。 次に、これらのステンレス板st,5,6をテーブ
ルtbの縁等に固定し、フック要素のフックを有しな
い基端部側をテーブルのtb縁から折り曲げて吊り下
げ、その吊り下げ部分にクラフトテープctの一端部を
貼り、クラフトテープctの他端部に1kgの分銅Gを
取り付け、2秒間荷重をかける。 次いで、荷重を外し、フック要素を係合した状態の
フック受け要素をステンレス板とともに図示しない引張
試験機に持ち込み、剥離角度90°、引張速度300m
m/minで測定を行う。この状態が図13(b)に示
されている。 得られたチャートから最大値と最小値を除き、残り
のピークから最大ピーク、最小ピーク各3点(計6点)
を読み取り、平均値を求め、これをせん断力とする。
【0023】<請求項11記載の発明>相互に止着され
た前記フック要素と前記フック受け要素とを剥離した時
の音が15.0ソーン以下である、請求項1〜10のい
ずれか1項に記載の止着用フロントシートを有する紙お
むつ。 <作用効果>止着力を上げると、剥離時の音が過大とな
り耳障りになりがちであるので、剥離音が上記範囲に収
まるように設計するのが望ましい。ここに、本発明にい
う音の大きさ(ソーン)は、剥離時の音を普通騒音計に
より測定し、この値(ホン)を下記式(1)に代入して
求まる値である。
【数1】
【0024】<請求項12記載の発明>前記フック受け
要素が、JIS−P−8117:ガーレー法による通気
性が、9.0sec/100ml以上のものとされた、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の止着用フロント
シートを有する紙おむつ。 <作用効果>通気性がかかる範囲にあると、フック受け
要素を腹側に設けても十分な通気性が確保され、着用者
に不快感を感じさせにくくなる。不透液性シートにも通
気性を付与する場合において、止着用フロントシートの
部分における通気性を損なうことがない。
【0025】<請求項13記載の発明>前記フック受け
要素が、JIS−L−1099:MVTR法による透湿
性が、500g/m2・d以上とされた、請求項1〜1
2のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを有す
る紙おむつ。 <作用効果>透湿性がかかる範囲にあると、フック受け
要素を腹側に設けても十分な透湿性が確保され、着用者
に不快感を感じさせにくくなる。不透液性シートにも透
湿性を付与する場合において、止着用フロントシートの
部分における透湿性を損なうことがない。
【0026】<請求項14記載の発明>前記ループを有
するフック受け要素表面に対して起毛処理を施した、請
求項1〜1のいずれか1項に記載の止着用フロントシ
ートを有する紙おむつ。 <作用効果>かかる起毛処理を施すことにより、ループ
が引き出され、ばらけるのでフック要素との係合力が向
上する。この場合、起毛処理を施さないものよりも若干
ターゲットが見にくくなるものの、捲縮加工を施したフ
ィラメント糸を用いる従来品よりは著しく見易く、また
起毛処理によって止着力が向上するので、ループ密度を
低下させることによって見易さを向上させ、起毛処理に
よる見易さへの影響を相殺させることができる。
【0027】<請求項15記載の発明>各ループが、未
捲縮加工の真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメ
ント糸から形成されている請求項1〜14のいずれか1
項に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。
【0028】<請求項16記載の発明>フィラメント糸
の材質がナイロンである請求項1〜15のいずれか1項
に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。 <作用効果>真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラ
メント糸は未捲縮加工のものが、視認性に優れている。
また、フィラメント糸の材質がナイロンであると、フッ
ク要素の止着性などの点で優れる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示す実施の形
態を参照しながらさらに詳説する。図1〜図4は第1実
施例を示したもので、紙おむつ本体は、表面(肌に当る
面)側の不織布等からなる透液性トップシート1と、裏
面のポリエチレンシート等からなる、より好ましくは内
面側がポリエチレンシート等からなり、外面側が不織布
からなるポリラミ不織布からなる不透液性バックシート
2と、周囲部分をフラップ部として残してそれらの間に
介在された綿状パルプ等からなる吸収体3とを基本構成
要素としている。ここで、ポリラミ不織布からなる不透
液性バックシート2には、細かいニードル孔を多数形成
することにより、これに通気性及び透湿性を付与したも
のを使用するのが望ましい。
【0030】吸収体3に隣接して脚回り部分に1本また
は複数本の弾性伸縮部材4Aが必要により設けられてい
る。前後端には、必要により前後漏れ防止用弾性伸縮部
材4Bが設けられる。図示の形態は、吸収体3に隣接し
て脚回り部分に1本または複数本の弾性伸縮部材4Aを
平面ギャザーとして設けたものであるが、より望ましく
はバリヤーカフス(起立カフスとも呼ばれる)として設
けたものである。
【0031】この種の紙おむつ本体は公知のものである
が、本発明では腹部Sの外面に、多数のループ5aが基
材5bに突出するフック受け要素を構成するフック受け
シート(からみ受シート)5が、いわゆるフロントシー
トとして不透液性バックシート2により固定される。た
だし、図1に示すフック受けシート5のループ5aは、
図面を見易くするためにサイズや配置を決定しており、
後述する本発明の範囲とは相関がない。
【0032】他方、背中Bがわ両側部には、面ファスナ
ーの他の一つの要素が固定されている。実施例において
は、背中Bがわ両側部はバックシート2とトップシート
1とにより構成され、バックシート2の表面にその側縁
から外方に張り出して主テープ部材6が、たとえば粘着
剤層6Aにより固定され、トップシート1の表面とその
側縁を跨いだ主テープ部材6の内面側との間に副テープ
部材7が、たとえば両端が粘着剤層7Aにより固定状態
で設けられている。前記主テープ部材6の副テープ部材
7が存在しない内面側部分に、面ファスナーのフック要
素を構成するフックシート8がたとえば粘着剤層8Aに
より固定されている。フックシート8は、多数のフック
片8aを基材8bに植設したものであり、フック片8a
は前記ループ5aと係脱自在の関係にある。また、フッ
クシート8は、好ましくは、主テープ部材6の先端から
内側に設けることにより、先端部を撮み部として残して
ある。
【0033】他方、図4に示されているように、未装着
時においては主テープ部材6を、製品の内側に折り畳ん
だ状態とされ、その際に、フックシート8は、副テープ
部材7の一部、あるいは図5に示されるように、副テー
プ部材7全体を越える位置において不織布からなるトッ
プシート1の繊維に剥離自在に絡んだ状態で係合してい
る。より構成パーツを少なくするべく、図14に示すよ
うに、主テープ部材6のみを用い、その基端部およびバ
ックシート2の側縁部と対応する部分のみを粘着剤層n
1,n2を介してバックシート2に固定するとともに、
主テープ部材6におけるフック片8a部分よりも先端側
の中間部に粘着材層n3を形成しておき、未装着時にお
いては主テープ部材6を、製品の内側に折り畳んだ状態
で先端部の粘着剤層n3により製品内側に固定すること
もできる。
【0034】かかる紙おむつにおいては、フックシート
8を有する主テープ部材6、および副テープ部材7が紙
おむつ本体に取付けられた後、図4に示すように、主テ
ープ部材6を、紙おむつの内側に折り畳んだ状態とし、
フックシート8を、副テープ部材7の一部を越える位置
において、不織布からなるトップシート1の繊維に絡ま
せて係合しておき、製造工程をさらに進め、荷作り後、
出荷する。紙おむつの装着時には、主テープ部材6の先
端を摘み、トップシート1からフックシート8を剥離
し、その延在部分を腹側Sに持ち込み、フックシート8
をフック受けシート5上に重ねる。この重ね合わせによ
って、各フック片8aが各ループ5aに絡み、紙おむつ
前後の結合がなされる。排尿の有無の確認や装着のやり
直しに際しては、フックシート8の延在部をフック受け
シート5から剥して、再結合すればよい。
【0035】上記実施例においては、フックシート8を
粘着剤8Aにて主テープ部材6に対して固定したが、粘
着剤層8Aによることなくフックシート8の基材8bを
主テープ部材6に熱溶着などにより固定することもでき
る。フックシート8は、主テープ部材6の長手方向に沿
って間隔を置いて複数設けることもできる。図1および
図2に示されているように、フックシート8を有する主
テープ部材6および副テープ部材7のファスナーテープ
は、紙おむつの一方の両側部に対して2つ設けたが、接
合強度に応じて(あるいは幼児用などの用途に応じて)
1つまたは3以上とすることができる。また、図6に示
すように、フック受けシート5は、腹側に個別に対応し
て配置してもよい。
【0036】前述のとおり、本発明においては、図7に
断面で示すように多数のループ5aが基材部5b表面に
突出するフック受け要素を構成するフック受けシート5
が不透液性バックシート2上に例えばホットメルト接着
剤11により固定される。この場合、図示のように、基
材部5bを構成する基材シートの表面に直接にターゲッ
トをグラビア印刷やフレキソ印刷等の公知の印刷手段に
より施した後、その表面にホットメルト接着等によりル
ープを固定するのが望ましい。基材シートの裏面にター
ゲットを付けることもでき、その場合には基材シート自
体を透明または半透明な素材で形成する。この基材シー
ト5bとしては、印刷厚も含めて25μm以下の厚さの
ものが好ましく、材質としては例えばポリエチレンが望
ましい。
【0037】また、図8に断面で示すように、フック受
けシート5を不透液性バックシート2に直接固定するの
ではなく、フック受けシート5を固定すべき位置におい
て、前記フックシート8の止着位置のターゲット9が外
面側に印刷された印刷フィルム10を、たとえばホット
メルト接着剤11により不透液性バックシート2に固定
し、その印刷フィルム10上にフック受けシート5を熱
溶着により(熱溶着層を符号12で示す)積層一体化さ
せるとともに、フック受けシート5は前記ターゲット9
が外部から見えるようにするために、透明または半透明
とすることもできる。この場合、印刷フィルム10も本
発明の基材部を構成する。かくして、フック受けシート
5を介して外部から前記ターゲット9が視認可能となっ
ており、前記フックシート8の止着位置をターゲット9
に応じて選択できる。ターゲット9としては、数字、マ
ーク、色分け帯または線などによって表示でき、特にこ
れらによって、図9に示すように胴回り方向に異なる複
数の止着位置を表すように色分けされた帯状のデザイン
からなるターゲット9を形成するのが望ましい。なお図
9中では図面の見易さのため、色分けおよびループは省
略している。しかし、本発明では次述のようにフック受
けシート5上には多数のループが設けられる。
【0038】 そして特に本発明では、図10に平面を示
すように、全てのループ5a,5a…を未捲縮加工の真
直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸で形成
する。従来品と同程度の太さのフィラメントからなるフ
ィラメント糸を用いた場合、ループの太さは一概にはい
えないが略全てが約200μm以下になる。本発明で
は、かかる真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメ
ント糸を用いることにより、図11の従来品の対比図と
比べると明らかなようにループ5a,5aによる隠蔽面
積が著しく小さくなり、基材部5bのターゲット9がル
ープ5a,5a…の存在にもかかわらず見易くなる。た
だし、これだけであると、捲縮加工をしていないことに
よってフックとの係合力が弱くなるので、ループ5a,
5a…の数密度を10〜60、好適には30〜60個/
cm2、特に好適には40〜50個/cm2以上にするの
が望ましい。ループ5a,5a…の数密度がかかる範囲
にあると、前述のとおり下のターゲット9の見易さを損
ねるどころか、反対に見易くなる。
【0039】 また図示のように、表面側から視認可能な
ターゲット9を有する基材部5bと、この基材部5bの
表面に固定された、多数のループ5aが膨出するように
編成された格子網状体とからなるフック受け要素を用い
る場合には、格子網状体全体(すなわち、縦糸部分5
c、横糸部分5d、ループ5aの全て)を未捲縮加工の
真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフィラメント糸によ
り形成すると、下の基材部5bのターゲット9が見易く
なる。この場合、ループ5a,5a…の数密度を前述範
囲となすとともに、格子網状体20における縦糸部分間
隔yを1.5mm以下、特に0.7〜1.3mm、且つ
横糸部分間隔xを3.0mm以下、特に1.5〜1.8
mmとなすことにより、前述のとおり下のターゲット9
の見易さを損ねるどころか、反対に見易くなる。この場
合、格子網状体の目付けは、25.0〜34.0g/m
2であるのが望ましい。
【0040】 ここにフィラメント糸は、拡大して示すよ
に細いフィラメントfを10数本束ねたものであり、
材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)
やナイロン等公知のもの全てを利用できるが、ナイロン
が特に望ましい。フィラメント糸の色としては、白色、
半透明または透明のものが望ましい。さらに基材部5b
のターゲット9を見易くするためには、フック受け要素
を平面的に見たときに、ループ5aの60〜70%以
上、特に80〜90%以上が図示のように所定の同一方
向に膨出(図では縦糸方向に対して左側に膨出)して見
える形態をなすようにするのが好ましい。このため、一
つのループ5aの長さを3mm以下、特に2mm以下と
して、ループが不規則に変形しないようにするのが望ま
しい。また最終的な見易さの目安としては、フック受け
要素単体の光透過率があり、本発明では、これが60%
以下となるようにするのが好ましい。ループ5a,5a
は、図示の場合は格子網状体とともに、基材部5bに例
えばホットメルト接着剤により固定する。この際に用い
るホットメルト接着剤としては、ゴム系、スチレン系、
ポリウレタン系接着剤を用いることができるが、中でも
ポリウレタン系接着剤を用いると光沢感が減り、よりタ
ーゲットが見易くなる。かかる接着剤の塗布量として
は、3.5g/m2以上、特に4.0〜5.0g/m2
好ましい。
【0041】 他方、前述のように、ループ5a,5a…
の数密度を増すことによって、止着力(係合力)の低下
を損なわないようにすることができるが、この止着力の
最終的な目安としては、前述のせん断強度試験方法によ
るせん断力が100g以上で、前述の剥離強度試験方法
による剥離力が10g以上であるように、前述の各ファ
クターを設定するのが望ましい。また、本発明において
は、ループ5a,5a…を有するフック要素表面に対し
て起毛処理を施し、ループ5a,5aを若干引き出し、
若干ばらけさせることにより、フック要素との係合力を
向上させることができる。この場合、止着力が向上する
ので、ループ密度を低下させることによって見易さを向
上させ、起毛処理による見易さへの影響を相殺させるこ
とができる。その他の付加的な処理としては、本発明に
おけるフック受け要素に対して、例えば微細な透孔また
は窪み孔を散点的に多数設ける(図示せず)ことによっ
て、JIS−P−8117:ガーレー法による通気性が
9.0sec/100ml、またJIS−L−109
9:MVTR法(塩化カルシウム法)による透湿性が、
500g/m2・d以上のものとするのも好ましい。
【0042】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、面ファス
ナーテープを紙おむつの止着手段とするものにあって、
フック受け要素の基材部のターゲットが、ループによる
隠蔽にもかかわらず見易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙おむつの装着状態斜視図である。
【図2】製品の展開図である。
【図3】ファスナーテープを剥がした状態の要部横断面
図である。
【図4】ファスナーテープを仮止めした状態の要部横断
面図である。
【図5】他の例のファスナーテープを剥がした状態の要
部横断面図である。
【図6】他の実施例の紙おむつの装着状態斜視図であ
る。
【図7】フロントシートの断面図である。
【図8】フロントシートの断面図である。
【図9】他の実施例の紙おむつの装着状態斜視図であ
る。
【図10】本発明に係るフロントシートの要部拡大平面
図である。
【図11】従来のフロントシートの要部拡大平面図であ
る。
【図12】せん断強度試験方法の要領説明図である。
【図13】剥離強度試験方法の要領説明図である。
【図14】ファスナーテープを仮止めした状態の要部横
断面図である。
【符号の説明】 1…トップシート、2…バックシート、3…吸収体、5
…フック受けシート、6…主テープ部材、7…副テープ
部材、8…フックシート、9…ターゲット、10…印刷
フィルム、11…ホットメルト接着剤、12…熱溶着
層。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 浩 愛媛県伊予三島市寒川町4765番11 ダイオ ーペーパーコンバーティング株式会社内 (72)発明者 加本 智香 愛媛県伊予三島市寒川町4765番11 ダイオ ーペーパーコンバーティング株式会社内 Fターム(参考) 3B029 BD01 BF06 3B100 DA02 DA07 DB02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フック要素とこれと係脱自在の関係を有す
    るフック受け要素との組み合わせによる面ファスナーを
    用い、紙おむつ背側の両側部に前記面ファスナーのフッ
    ク要素を固定し、フック受け要素を腹側に固定し、着用
    者への装着時の固定手段とする紙おむつにおいて、 前記フック受け要素は、表面側から視認可能なターゲッ
    トを有する基材部と、この基材部の表面に固定された多
    数のループとからなり、 各前記ループが、真直ぐなまたは緩やかにカーブしたフ
    ィラメント糸から形成された、 ことを特徴とする止着用フロントシートを有する紙おむ
    つ。
  2. 【請求項2】前記ループの数密度が10〜60個/cm
    とされた、請求項1記載の止着用フロントシートを有
    する紙おむつ。
  3. 【請求項3】フック要素とこれと係脱自在の関係を有す
    るフック受け要素との組み合わせによる面ファスナーを
    用い、紙おむつ背側の両側部に前記面ファスナーのフッ
    ク要素を固定し、フック受け要素を腹側に固定し、着用
    者への装着時の固定手段とする紙おむつにおいて、 前記フック受け要素は、表面側から視認可能なターゲッ
    トを有する基材部と、この基材部の表面に固定された、
    多数のループが膨出するように編成された格子網状体と
    からなり、 前記ループを含む格子網状体が、真直ぐなまたは緩やか
    にカーブしたフィラメント糸から形成された、 ことを特徴とする止着用フロントシートを有する紙おむ
    つ。
  4. 【請求項4】前記ループの数密度が10〜60個/cm
    とされるとともに、前記格子網状体における縦糸部分
    間隔が1.5mm以下とされ、且つ横糸部分間隔が3.
    0mm以下とされた、請求項3記載の止着用フロントシ
    ートを有する紙おむつ。
  5. 【請求項5】前記フック受け要素を平面的に見たとき
    に、前記ループの60%以上が所定の同一方向に膨出し
    て見える形態をなしている、請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の紙おむつ。
  6. 【請求項6】前記フック受け要素単体の光透過率が60
    %以下とされた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    止着用フロントシートを有する紙おむつ。
  7. 【請求項7】前記ループを、ポリウレタン系接着剤によ
    り前記基材部に固定した、請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。
  8. 【請求項8】前記ターゲットが、胴回り方向に異なる複
    数の止着位置を表すデザインのものとされた、請求項1
    〜7のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを有
    する紙おむつ。
  9. 【請求項9】前記基材部に対するターゲットが、グラビ
    ア印刷またはフレキソ印刷により形成された、請求項1
    〜8のいずれか1項に記載の止着用フロントシートを有
    する紙おむつ。
  10. 【請求項10】せん断強度試験方法による、相互に止着
    された前記フック要素の表面と前記フック受け要素の表
    面とを両表面に沿う方向に相対的にずらすのに要する力
    として定まる、せん断力が100g以上であり、 剥離強度試験方法による、相互に止着された前記フック
    要素の表面と前記フック受け要素の表面とを両表面に直
    交する方向に引き剥がすのに要する力として定まる、剥
    離力が10g以上である、請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。
  11. 【請求項11】相互に止着された前記フック要素と前記
    フック受け要素とを剥離した時の音が15.0ソーン以
    下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の止着
    用フロントシートを有する紙おむつ。
  12. 【請求項12】前記フック受け要素が、JIS−P−8
    117:ガーレー法による通気性が、9.0sec/1
    00ml以上のものとされた、請求項1〜11のいずれ
    か1項に記載の止着用フロントシートを有する紙おむ
    つ。
  13. 【請求項13】前記フック受け要素が、JIS−L−1
    099:MVTR法による透湿性が、500g/m
    d以上のものとされた、請求項1〜12のいずれか1項
    に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。
  14. 【請求項14】前記ループを有するフック受け要素表面
    に対して起毛処理を施した、請求項1〜12のいずれか
    1項に記載の止着用フロントシートを有する紙おむつ。
  15. 【請求項15】各ループが、未捲縮加工の真直ぐなまた
    は緩やかにカーブしたフィラメント糸から形成されてい
    る請求項1〜14のいずれか1項に記載の止着用フロン
    トシートを有する紙おむつ。
  16. 【請求項16】フィラメント糸の材質がナイロンである
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の止着用フロント
    シートを有する紙おむつ。
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