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JP2002251931A - 複合絶縁材料及び開閉装置 - Google Patents

複合絶縁材料及び開閉装置

Info

Publication number
JP2002251931A
JP2002251931A JP2001051234A JP2001051234A JP2002251931A JP 2002251931 A JP2002251931 A JP 2002251931A JP 2001051234 A JP2001051234 A JP 2001051234A JP 2001051234 A JP2001051234 A JP 2001051234A JP 2002251931 A JP2002251931 A JP 2002251931A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fungicide
insulator
algal
insulating material
composite insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001051234A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Inohara
俊明 猪原
Yoshihiko Hirano
嘉彦 平野
Mitsuru Toyoda
充 豊田
Hiroshi Murase
洋 村瀬
Akio Kobayashi
昭夫 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Substation Equipment Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Substation Equipment Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Substation Equipment Technology Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001051234A priority Critical patent/JP2002251931A/ja
Publication of JP2002251931A publication Critical patent/JP2002251931A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)
  • Insulators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 かび及び藻の発生を抑えて絶縁性能の向上を
図った複合絶縁材料を提供する。 【解決手段】 笠カバー材3に防かび材及び防藻材を添
加または充填している。これら防かび材あるいは防藻材
は、少なくとも亜鉛華(ZnO)、酸化チタン(TiO
)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸銅(CuS
)を含む無機充填材からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合碍管や複合碍
子といった電気機器の複合絶縁材料及び開閉装置に係わ
るものであって、特に、屋外用途に必要な耐候特性に加
えて、撥水特性及び生物的な汚損に対する耐汚損特性に
優れた複合絶縁材料及び開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気機器の複合絶縁材料とし
て複合碍管や複合碍子が広く知られている。複合碍管は
従来の磁器製碍管の磁器部分を、中空のFRP筒と、こ
れを被覆する可とう性の笠カバー材とから構成したもの
であり、FRP筒の両端部には碍管を装置に固定するた
めのフランジや金具といった金属部を接合している。ま
た、前記FRP筒を中実としたものを、ポリマー碍子、
高分子碍子あるいは有機碍子と称している。このような
複合碍管及び複合碍子は耐衝撃性を最大のトーキングポ
イントとして、射撃によるいたずらの多い欧米では磁器
製碍管に替わって急速に普及している。
【0003】ここで、複合碍管の従来例について図1及
び図2を用いて具体的に説明する。図1は従来の複合碍
管の断面図、図2は図1のA部分の拡大断面図である。
複合碍管1の本体部分は、FRP筒2、笠カバー材3、
上下部のフランジ4a,4b、上下部のシールド5a,
5bから構成されている。上部のフランジ4aは高圧電
線、下部のフランジ4bはガス絶縁機器6に接続されて
おり、複合碍管1内部を貫通する導体(図示せず)によ
り電気的に接続されている。FRP筒2はガラスファイ
バーとエポキシ樹脂等の熱硬化型樹脂から成るFRP、
笠カバー材3はゴム材料、フランジ4やシールド5は鉄
やアルミ等の金属から構成されるのが一般的である。
【0004】ところで、複合碍管1の内部及びガス絶縁
機器6のタンク内部には、絶縁性能の優れたガス(例え
ばSF6ガス)が充填されているが、機器全体としては
屋外で使用されることが多い。特に、笠カバー材3は直
射日光に晒されたり、雨晒しの状態で汚損物質が付着す
る等、その使用条件は過酷である。この点を考慮して笠
カバー材3としては、エチレンプロピレンゴム(EPD
M)、エチレンビニルアセテート(EVA)、それにシ
リコーンゴム等の高分子材料の中でも、耐候特性や耐汚
損特性に優れた高分子材料だけが使用されている。
【0005】笠カバー材2を構成するゴム材料としては
色々なタイプのものが開発されているが、総合的にシリ
コーンゴムが最適とされている。シリコーンゴムはその
表面に汚損物質が付着してもシリコーンゴムの内部から
シリコーンオイルがしみだして汚損物質を包み込む作用
がある。そのため、上述した耐候特性や耐汚損特性に優
れているだけではなく、撥水特性を長期にわたって維持
できるという長所がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には次のような問題点があった。すなわち、笠
カバー材2のゴム材料としてシリコーンゴムを使用して
も、湿潤、高温多湿な環境に絶縁材料を置いた場合に
は、稀にではあるが、笠カバー材3の表面にかびや藻が
発生することがある。かびや藻は親水性であるため、こ
れらで覆われたシリコーンゴム表面は撥水特性が失われ
る可能性があり、最終的には耐電圧性能に影響が出るお
それがある。また、かびや藻は、笠カバー材3だけでは
なく、屋外に設置されるガス絶縁機器6のタンク表面に
発生する。このため、開閉装置自体に対しても防かび処
理や防藻処理を施すことが強く望まれている。
【0007】本発明は、以上の問題点を解消するために
提案されたものであり、その主たる目的は、かび及び藻
の発生を抑えて絶縁性能の向上を図った複合絶縁材料を
提供することである。また、本発明の他の目的は、防か
び及び防藻処理を施した開閉装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1〜6の発明は、強化プラスチックからな
る中空形状あるいは中実形状をした第1の絶縁物を備
え、前記第1の絶縁物の両端部に金属部を接合し、前記
第1の絶縁物の外周部にポリマー形の第2の絶縁物を形
成した複合絶縁材料において、次のような特徴を有して
いる。
【0009】請求項1の発明は、前記第2の絶縁物に防
かび材及び防藻材の少なくともいずれか一方を添加また
は充填したことを特徴とする。このような請求項1の発
明によれば、第2の絶縁物に防かび材及び防藻材の少な
くともいずれか一方を添加または充填したことで、複合
絶縁材料の外周面におけるかびや藻の発生を防止するこ
とができる。したがって、かびや藻による絶縁性能の低
下を回避することができ、複合絶縁材料は長期にわたっ
て優れた絶縁性能を維持することができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載の複合
絶縁材料において、前記第2の絶縁物はシリコーンゴム
からなることを特徴とする。このような請求項2の発明
によれば、シリコーンゴムからなる第2の絶縁物に親水
性であるかびや藻が発生することがなく、シリコーンゴ
ム本来の優れた撥水特性を長期間維持することが可能と
なる。これにより、複合絶縁材料における絶縁性能の向
上に寄与することができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の複合絶縁材料において、前記防かび材あるいは前記
防藻材は、少なくとも亜鉛華(ZnO)、酸化チタン
(TiO)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸銅
(CuSO)を含む無機充填材からなることを特徴と
する。このような請求項3の発明によれば、防かび材あ
るいは防藻材として、亜鉛華(ZnO)、酸化チタン
(TiO)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸銅
(CuSO)を含む無機充填材を用いることにより、
優れた防かび効果及び防藻効果を得ることができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項1または2に記
載の複合絶縁材料において、前記防かび材及び前記防藻
材のうち少なくとも一方は有機系材からなり、これら有
機系の前記防かび材あるいは前記防藻材、または前記無
機充填材からなる防かび材と前記防藻材とをそれぞれ一
種類以上混合したものを、2.5〜10wt%添加また
は充填したことを特徴とする。このような請求項4の発
明では、防かび材あるいは防藻材、または両者を混合し
たものの添加量を、2.5〜10wt%の範囲とするこ
とにより、防かび効果及び防藻効果を確保しつつ、第2
の絶縁物における機械的強度の低下を防止することがで
きる。
【0013】請求項5の発明は、請求項4に記載の複合
絶縁材料において、有機系の前記防藻材は、2−メチル
チオ−4,6−ジアリル−アミノ−s−トリアジン、3
−(3,4ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレ
ア、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシ
−1−メチルウレア、3−(5−tert−ブチルイソ
オキサゾール−3−yl)−1,1−ジメチルウレア、
3−クロロ−4,6−bis(エチルアミノ)−1,
3,5−トリアジン、2−[(4−クロロ−6−エチル
アミノ−1,3,5−トリアジン−2−yl)アミノ]
−2−メチルプロピオノハイトライト、2−メチルチオ
−4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルア
ミノ−5−トリアジン、2,3,5,6,−テトラクロ
ロ−4−(メチルスルホヒル)ピリジンの一つ、または
これらの混合物であることを特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項4に記載の複合
絶縁材料において、有機系の前記防かび材は、2−(4
−チアジィル)ベンズイミダゾール、2−(カルボキシ
アミノ)ベンズイミダゾール、N−(フルオロジクロロ
メチルチオ)−フタルイミド、o−フエニルフェノー
ル、2,4,5,6−テトラクロルイソフタルニトリ
ル、10−10‘−オキシビスフェノキザルシンの一
つ、またはこれらの混合物であることを特徴とする。
【0015】このような請求項5、6の発明において、
上記の有機系材料は防藻材及び防かび材として好適であ
り、優れた防藻効果を得ることができる。なお、以上の
有機系材料には、環境汚損で問題となっている有機スズ
系の化合物を包含していない。したがって、環境への負
荷が低く、環境調和に適した複合絶縁材料を提供するこ
とができる。また、藻もかびも微生物の範疇であり、共
通の防藻材や防かび材が効力を有することがあるため、
両者を混合して使用しても良い。
【0016】請求項7の発明に係る開閉装置は、請求項
3、4、5または6に記載の前記防かび材または前記防
藻材を単独または混合して添加したものを、電気機器タ
ンクの表面塗装材として用いたことを特徴とする。この
ような請求項7の発明によれば、防かび材または防藻材
を単独または混合して添加したものを、電気機器タンク
の表面塗装材として用いたことにより、タンク表面にお
けるかびや藻の発生を抑えることができ、絶縁性能を長
期にわたり維持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(1)第1の実施の形態 [構成]以下、本発明に係る実施の形態について具体的
に説明する。第1の実施の形態は請求項1、2及び3を
包含しており、図1及び図2に示した従来の複合碍管1
に適用したものである。すなわち、第1の絶縁物として
中空のFRP筒2を備え、その上下の両端部に金属部で
あるフランジ4a,4b及びシールド5a,5bを接合
している。さらに、FRP筒2の外周部にはポリマー形
の第2の絶縁物としてシリコーンゴムからなる笠カバー
材3を形成している。
【0018】第1の実施の形態は、笠カバー材2に防か
び材及び防藻材を添加または充填した点に特徴がある。
また、これら防かび材あるいは防藻材は、少なくとも亜
鉛華(ZnO)、酸化チタン(TiO)、炭酸カルシ
ウム(CaCO)、硫酸銅(CuSO)を含む無機
充填材からなる。
【0019】笠カバー材3を構成するシリコーンゴムは
付加反応型液状シリコーンゴムであり、その組成物は次
の(A)〜(E)からなるもので、このタイプのシリコ
ーンゴムを代表例に挙げて説明する。(A)は、一般式
【化1】 (R)a(R)bSiO(4−(a+b))/2 で示される構成単位を、分子中に少なくとも2個有して
いるポリオルガノシロキサンである。ここには通常、数
%のシリコーンオイル成分が含まれるが、ここでは詳細
を省略している。なお、式中のR1はビニル基を表し、
R2は脂肪族不飽和結合を含まない置換または非置換の
1価の炭化水素基を表し、aは1または2を表し、bは
0,1または2を表す。ただし、a+bは1〜3であ
る。
【0020】(B)は、一般式
【化2】 (R)cHdSiO(4−(a+b))/2 で示される構成単位からなり、けい素原子に結合した水
素原子を分子中に少なくとも3個有するポリオルガノハ
イドロジエンシロキサンである。なお、式中のR3は置
換または非置換の1価の炭化水素基を表し、cは0,1
または2を表し、dは1または2を表す。ただし、c+
dは1〜3である。
【0021】(C)は、一般式
【化3】(R)eSiO(4−e)/2 で示されるポリオルガノシロキサンである。式中のR4
は脂肪族不飽和結合を含まない置換または非置換の1価
の炭化水素基を表し、eは1.95〜2.05である。
【0022】(D)は白金系化合物からなる硬化触媒成
分、(E)は無機系充填材である。上述したように、こ
の無機系充填材に、亜鉛華(ZnO)、酸化チタン(T
iO )、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸銅(C
uSO)を採用している。なお、無機系充填材として
は機械的強度に優れたシリカが採用されることが一般的
であるため、本実施の形態ではシリカを標準材料として
その一部を上記の無機系充填材に置き換えている。置換
割合は亜鉛華(ZnO)及び酸化チタン(TiO)が
25%、炭酸カルシウム(CaCO)及び硫酸銅(C
uSO)が50%である。
【0023】[作用効果]以上のような構成を有する第
1の実施の形態によれば、第2の絶縁物である笠カバー
材3に無機系充填材を添加または充填しているため、笠
カバー材2表面にかびや藻が発生することを防止でき
る。表1は、標準材料であるシリカ、ならびに第1の実
施の形態における無機系充填材を用いた場合のかびや藻
の発生状況を示している。
【0024】
【表1】
【0025】評価手順は次の通りである。 (1)かび用の培養試料は、表面に食用油を薄く塗布す
る。藻用の試料は、畑から採取した土を試料表面に薄く
付着させる。 (2)黒かびまたは藻をそれぞれ水に溶かし、その水溶
液を霧吹きで培養試料表面に塗布する。 (3)かびの試料:25℃、80%RHの雰囲気に維持
したデシケータ内に入れ、室内に放置する。 (4)藻の試料:25℃に維持したデシケータ内に入
れ、暗室に設置し、8時間毎に蛍光燈の光を照射する。
また、2〜3日に一度霧吹きで水をスプレーする。
【0026】調査した中では、硫酸銅(CuSO)に
おけるかびや藻の抑制効果が最も大きかった。これは、
藻の葉緑素に対し作用し、増殖を抑制したものと考えら
れる。試験は行なっていないが硫酸銅以外の銅系化合物
にも同様な効果があるものと考えられる。
【0027】このような第1の実施の形態によれば、シ
リコーンゴムからなる笠カバー材3に親水性であるかび
や藻が発生することを抑えることができるため、シリコ
ーンゴム本来の優れた撥水特性を長期間維持することが
可能となる。これにより、複合碍管1は長期にわたって
高い絶縁性能を保持することができ、信頼性が大幅に向
上する。
【0028】(2)第2の実施の形態 [構成]第2の実施の形態は請求項4、5及び6を包含
しており、防かび材及び防藻材は有機系材からなり、こ
れら有機系の防かび材あるいは防藻材、または防かび材
と防藻材とをそれぞれ一種類以上混合したものを、2.
5〜10wt%添加または充填したことを特徴としてい
る。
【0029】有機系の防藻材としては、2−メチルチオ
−4,6−ジアリル−アミノ−s−トリアジン(商品
名:Belclene322 Ciba-Geigy社)、3−(3,4ジ
クロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、3−
(3,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシ−1−メ
チルウレア、3−(5−tert−ブチルイソオキサゾ
ール−3−yl)−1,1−ジメチルウレア、3−クロ
ロ−4,6−bis(エチルアミノ)−1,3,5−ト
リアジン、2−[(4−クロロ−6−エチルアミノ−
1,3,5−トリアジン−2−yl)アミノ]−2−メ
チルプロピオノハイトライト、2−メチルチオ−4−t
ert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−5
−トリアジン、2,3,5,6,−テトラクロロ−4−
(メチルスルホヒル)ピリジンの一つ、またはこれらの
混合物を採用している。
【0030】有機系の防かび材としては、2−(4−チ
アジィル)ベンズイミダゾール(商品名:TBZ 米国メ
ルク社)、2−(カルボキシアミノ)ベンズイミダゾー
ル(商品名:MERGAL BCM 独国ヘキスト社)、N−
(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド(商品
名:Preventol A3 独国バイエル社)、o−フエニ
ルフェノール(略称OPP )、2,4,5,6−テトラク
ロルイソフタルニトリル(商品名:Nopcocide 略称TPN
米国ダイアモンドシャムロック社)、10−10‘−
オキシビスフェノキザルシン(商品名:Vinyzene 米国
ベントロン社)の一つ、またはこれらの混合物を採用し
ている。
【0031】[作用効果]以上のような構成を有する第
2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同じ
く、笠カバー材3表面にかびや藻が発生することを防止
できる。表2及び表3は第2の実施の形態における防藻
材及び防かび材を用いた場合のかびや藻の発生状況を示
している。なお、表中のシリカは比較対照材である。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】以上の有機系材料には、環境汚損で問題と
なっている有機スズ系の化合物を包含していないので、
環境への負荷が低く、環境調和に適している。なお、藻
もかびも微生物の範疇に入るため、共通の防藻材や防か
び材が効力を発揮することがあり、両者を混合して使用
しても構わない。
【0035】ところで、防藻材及び防かび材による防藻
及び防かび効果は、その添加量が増えるほど大きくなる
が、防藻材及び防かび材の添加量が増大すれば、図3の
グラフに示すようにシリコーンゴムの機械的な強度を示
す引っ張り強さは急激に低下する。そこで第2の実施の
形態では、防かび材あるいは防藻材、または両者を混合
したものの添加量を、2.5〜10wt%の範囲とした
ことにより、防かび効果及び防藻効果を確保しつつ、シ
リコーンゴムからなる笠カバー材3の機械的強度を確保
することができる。また、防藻材及び防かび材の添加量
に最大でも10wt%という上限を設定しているため、
防藻材及び防かび材が自然界に流出した場合でも、一般
の生物体への影響が少なく、この点でも環境調和性に優
れている。
【0036】(3)第3の実施の形態 [構成]第3の実施の形態は請求項7に係る開閉装置に
適用したもので、防かび材または防藻材を単独または混
合して添加したものを、電気機器タンクの表面塗装材と
して用いたことを特徴としている。
【0037】[作用効果]一般に藻やかびは発生した場
合を起点に拡大していくが、位置的には地面に近いタン
ク等の構造部材に発生する頻度が高い。したがって、第
3の実施の形態によれば、防かび材または防藻材を、電
気機器タンクの表面塗装材として用いたことで、タンク
表面におけるかびや藻の発生を抑えることができ、絶縁
性能を長期にわたって維持することが可能となる。さら
に、このような開閉装置と、前記第1または第2の実施
の形態に係る複合碍管とを組合わせることで、装置全体
の防かび性及び防藻性を高めることが可能となる。
【0038】(4)他の実施の形態 なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものでは
なく、例えば、現在までに色々な防藻材が開発されてお
り、シリコーンゴムとの混合さえうまく行けば、基本的
にこれらの防藻材の適用は可能と考えられ、ここに挙げ
た材料に限定されることではない。具体的には、チアゾ
リルスルファミド化合物、サンノプコ(株) のマリンサ
イドSN−701、Ciba-Geigy社のBelclene329やIr
garol 1051も藻の抑制に効果がある。
【0039】また、防かび材も多くの種類が開発されて
おり、商品名バイオカットBM100F、トミサイトZ
−50、ホクオートA、ノプコサイトN−96、スカン
M−8、プリベントールBCM等が挙げられる。シリコ
ーンゴムとの混合さえうまく行けば、基本的にこれらの
防かび材の適用は可能と考えられる。さらに、上記の実
施の形態では、笠カバー材3の構成材料を付加重合タイ
プのシリコーンゴムで説明したが、混合している防藻材
や防かび材が微生物の発生を抑制している原理から考え
て、その他のタイプのシリコーンゴム、例えばRTV,
HTV系シリコーンゴムにも有効と考えられる。また、
他の材質であるEPDM等に対しても効力を有するもの
と考えられる。さらには、複合絶縁材料として複合碍管
に代えて、複合碍子に適応することも適宜選択可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合絶縁
材料によれば、外周部に位置する第2の絶縁物に防かび
材及び防藻材の少なくともいずれか一方を添加または充
填するといった極めて簡単な構成により、藻やかびの発
生を抑えて絶縁性能の低下を回避することができ、長期
にわたって優れた絶縁性能を維持することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な複合碍管の断面図。
【図2】図1のA部分の拡大断面図。
【図3】防藻材添加量とシリコーンゴムの引っ張り強さ
の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…複合碍管 2…FRP筒 3…笠カバー材 4a,4b…フランジ 5a,5b…シールド 6…ガス絶縁機器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/21 C08K 5/21 5/315 5/315 5/3447 5/3447 5/3492 5/3492 5/353 5/353 5/378 5/378 C08L 83/04 C08L 83/04 H01B 17/00 H01B 17/00 B H01H 33/02 H01H 33/02 A (72)発明者 平野 嘉彦 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 豊田 充 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 村瀬 洋 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 小林 昭夫 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 東 芝変電機器テクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB061 BB151 BP021 CP031 DE106 DE136 DE236 DG046 DJ016 EJ028 ET008 ET017 EU118 EU187 EU227 EV347 EV348 FD016 FD186 FD188 FD207 GF00 GQ01 5G027 AA13 AA30 5G331 AA03 AA07 BA05 BC13 CA04 CA05 CA06 CC01 DA02 DA04 EA07 FA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化プラスチックからなる中空形状ある
    いは中実形状をした第1の絶縁物を備え、前記第1の絶
    縁物の両端部に金属部を接合し、前記第1の絶縁物の外
    周部にポリマー形の第2の絶縁物を形成した複合絶縁材
    料において、 前記第2の絶縁物に防かび材及び防藻材の少なくともい
    ずれか一方を添加または充填したことを特徴とする複合
    絶縁材料。
  2. 【請求項2】 前記第2の絶縁物はシリコーンゴムから
    なることを特徴とする請求項1に記載の複合絶縁材料。
  3. 【請求項3】 前記防かび材あるいは前記防藻材は、少
    なくとも亜鉛華(ZnO)、酸化チタン(TiO)、炭
    酸カルシウム(CaCO)、硫酸銅(CuSO)を
    含む無機充填材からなることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の複合絶縁材料。
  4. 【請求項4】 前記防かび材及び前記防藻材のうち少な
    くとも一方は有機系材からなり、 これら有機系の前記防かび材あるいは前記防藻材、また
    は前記無機充填材からなる防かび材と前記防藻材とをそ
    れぞれ一種類以上混合したものを、2.5〜10wt%
    添加または充填したことを特徴とする請求項1または2
    に記載の複合絶縁材料。
  5. 【請求項5】 有機系の前記防藻材は、2−メチルチオ
    −4,6−ジアリル−アミノ−s−トリアジン、3−
    (3,4ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレ
    ア、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシ
    −1−メチルウレア、3−(5−tert−ブチルイソ
    オキサゾール−3−yl)−1,1−ジメチルウレア、
    3−クロロ−4,6−bis(エチルアミノ)−1,
    3,5−トリアジン、2−[(4−クロロ−6−エチル
    アミノ−1,3,5−トリアジン−2−yl)アミノ]
    −2−メチルプロピオノハイトライト、2−メチルチオ
    −4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルア
    ミノ−5−トリアジン、2,3,5,6,−テトラクロ
    ロ−4−(メチルスルホヒル)ピリジンの一つ、または
    これらの混合物であることを特徴とする請求項4に記載
    の複合絶縁材料。
  6. 【請求項6】 有機系の前記防かび材は、2−(4−チ
    アジィル)ベンズイミダゾール、2−(カルボキシアミ
    ノ)ベンズイミダゾール、N−(フルオロジクロロメチ
    ルチオ)−フタルイミド、o−フエニルフェノール、
    2,4,5,6−テトラクロルイソフタルニトリル、1
    0−10‘−オキシビスフェノキザルシンの一つ、また
    はこれらの混合物であることを特徴とする請求項4に記
    載の複合絶縁材料。
  7. 【請求項7】 請求項3、4、5または6に記載の前記
    防かび材または前記防藻材を単独または混合して添加し
    たものを、電気機器タンクの表面塗装材として用いたこ
    とを特徴とする開閉装置。
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