JP2002249630A - 水分散型フッ素系共重合体組成物 - Google Patents
水分散型フッ素系共重合体組成物Info
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- JP2002249630A JP2002249630A JP2001050079A JP2001050079A JP2002249630A JP 2002249630 A JP2002249630 A JP 2002249630A JP 2001050079 A JP2001050079 A JP 2001050079A JP 2001050079 A JP2001050079 A JP 2001050079A JP 2002249630 A JP2002249630 A JP 2002249630A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】低温、高速での加工条件においても安定な撥水
撥油性を発現し、かつ撥水撥油加工後の接着性に優れた
水分散型フッ素系共重合体組成物の提供。 【解決手段】ポリフルオロアルキル基と1個の重合性不
飽和基とを有する単量体の重合単位を含む共重合体と、
アンモニウム塩と、水系媒体とを含む、水分散型フッ素
系共重合体組成物。
撥油性を発現し、かつ撥水撥油加工後の接着性に優れた
水分散型フッ素系共重合体組成物の提供。 【解決手段】ポリフルオロアルキル基と1個の重合性不
飽和基とを有する単量体の重合単位を含む共重合体と、
アンモニウム塩と、水系媒体とを含む、水分散型フッ素
系共重合体組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物へ撥水撥
油性を付与する水分散型フッ素系共重合体組成物に関す
る。
油性を付与する水分散型フッ素系共重合体組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリフルオロアルキル基を含む重合体を
水系媒体分散液とした撥水撥油剤を用いて繊維製品また
は紙等を処理し、それらの表面に撥水撥油性を付与する
技術は知られている。また、撥水撥油加工後にさらに撥
水撥油加工を施した表面に、接着などの加工処理が施さ
れることがある。例えば、繊維製品の分野では、撥水撥
油性加工を施した布帛に対してフィルムラミネート、シ
ームテープ接着または樹脂コーティングなどの加工を行
うことにより、防水性を高めることが行われている。
水系媒体分散液とした撥水撥油剤を用いて繊維製品また
は紙等を処理し、それらの表面に撥水撥油性を付与する
技術は知られている。また、撥水撥油加工後にさらに撥
水撥油加工を施した表面に、接着などの加工処理が施さ
れることがある。例えば、繊維製品の分野では、撥水撥
油性加工を施した布帛に対してフィルムラミネート、シ
ームテープ接着または樹脂コーティングなどの加工を行
うことにより、防水性を高めることが行われている。
【0003】そのため、例えば繊維織物に加工する際に
は、撥水撥油剤の塗布量を少なくしたり、撥水撥油加工
時の熱処理温度を下げたりして、撥水撥油性または離型
性を小さくすることにより接着性を向上させる試みがな
されてきた。しかし、この場合、布上の撥水撥油性が低
下するために接着剤またはコーティング樹脂が布に含浸
して布が粗硬化してしまうことや、接着剤またはコーテ
ィング樹脂が布の反対面に染み出して汚染してしまうな
どの問題が発生した。また、充分な撥水撥油性を付与す
るためには、二回目の撥水撥油加工を行う必要があっ
た。
は、撥水撥油剤の塗布量を少なくしたり、撥水撥油加工
時の熱処理温度を下げたりして、撥水撥油性または離型
性を小さくすることにより接着性を向上させる試みがな
されてきた。しかし、この場合、布上の撥水撥油性が低
下するために接着剤またはコーティング樹脂が布に含浸
して布が粗硬化してしまうことや、接着剤またはコーテ
ィング樹脂が布の反対面に染み出して汚染してしまうな
どの問題が発生した。また、充分な撥水撥油性を付与す
るためには、二回目の撥水撥油加工を行う必要があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温、高速
での加工条件においても安定な撥水撥油性を発現でき、
かつ撥水撥油加工面の接着性に優れた水分散型フッ素系
共重合体組成物の提供を目的とする。
での加工条件においても安定な撥水撥油性を発現でき、
かつ撥水撥油加工面の接着性に優れた水分散型フッ素系
共重合体組成物の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のフッ素
含有重合体とアンモニウム塩を組み合わせた水分散型フ
ッ素系共重合体組成物を用いることにより、低温、高速
での加工条件においても安定した撥水撥油性を発現し、
従来困難であった撥水撥油処理物とコーティング樹脂、
フィルムまたは布などとの接着性と、撥水撥油性との両
立を実現できた。
含有重合体とアンモニウム塩を組み合わせた水分散型フ
ッ素系共重合体組成物を用いることにより、低温、高速
での加工条件においても安定した撥水撥油性を発現し、
従来困難であった撥水撥油処理物とコーティング樹脂、
フィルムまたは布などとの接着性と、撥水撥油性との両
立を実現できた。
【0006】すなわち、本発明は、下記の(1)〜
(4)に示す水分散型フッ素系共重合体組成物を提供す
る。 (1)ポリフルオロアルキル基と1個の重合性不飽和基
とを有する単量体の重合単位を含む共重合体と、アンモ
ニウム塩と、水系媒体とを含む、水分散型フッ素系共重
合体組成物。 (2)前記アンモニウム塩の分子量が300以下であ
る、水分散型フッ素系共重合体組成物。 (3)さらに環状アゾアミジン化合物を含む、水分散型
フッ素系共重合体組成物。 (4)水分散型フッ素系共重合体組成物を用いて処理さ
れた被処理物。
(4)に示す水分散型フッ素系共重合体組成物を提供す
る。 (1)ポリフルオロアルキル基と1個の重合性不飽和基
とを有する単量体の重合単位を含む共重合体と、アンモ
ニウム塩と、水系媒体とを含む、水分散型フッ素系共重
合体組成物。 (2)前記アンモニウム塩の分子量が300以下であ
る、水分散型フッ素系共重合体組成物。 (3)さらに環状アゾアミジン化合物を含む、水分散型
フッ素系共重合体組成物。 (4)水分散型フッ素系共重合体組成物を用いて処理さ
れた被処理物。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の水分散型フッ素系共重合
体組成物(以下、本発明の組成物ともいう。)は、ポリ
フルオロアルキル基(以下、Rf 基ともいう。)と1個
の重合性不飽和基とを有する単量体の重合単位を含む共
重合体(以下、重合体Aともいう。)と、アンモニウム
塩と、水系媒体とを含むことを特徴としている。なお、
本明細書においては、アクリル酸エステルとメタクリル
酸エステルとを総称して(メタ)アクリル酸エステルと
いう。(メタ)アクリルアミド等の表記においても同様
である。
体組成物(以下、本発明の組成物ともいう。)は、ポリ
フルオロアルキル基(以下、Rf 基ともいう。)と1個
の重合性不飽和基とを有する単量体の重合単位を含む共
重合体(以下、重合体Aともいう。)と、アンモニウム
塩と、水系媒体とを含むことを特徴としている。なお、
本明細書においては、アクリル酸エステルとメタクリル
酸エステルとを総称して(メタ)アクリル酸エステルと
いう。(メタ)アクリルアミド等の表記においても同様
である。
【0008】本発明に用いられる重合体Aは、Rf 基と
1個の重合性不飽和基とを有する単量体(以下、単量体
(a)ともいう。)の重合単位を含む共重合体であり、
単量体(a)と、Rf 基を含有しない単量体(以下、単
量体(b)ともいう)の重合単位を含む共重合体であ
る。
1個の重合性不飽和基とを有する単量体(以下、単量体
(a)ともいう。)の重合単位を含む共重合体であり、
単量体(a)と、Rf 基を含有しない単量体(以下、単
量体(b)ともいう)の重合単位を含む共重合体であ
る。
【0009】本発明において、Rf 基は、アルキル基の
水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基をい
う。Rf 基の炭素数は2〜20が好ましく、特に4〜1
6が好ましい。Rf 基は、直鎖構造でも分岐構造でもよ
く、直鎖構造が好ましい。分岐構造である場合には、分
岐部分がRf 基の末端部分に存在し、かつ炭素数1〜4
の短鎖であるのが好ましい。
水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基をい
う。Rf 基の炭素数は2〜20が好ましく、特に4〜1
6が好ましい。Rf 基は、直鎖構造でも分岐構造でもよ
く、直鎖構造が好ましい。分岐構造である場合には、分
岐部分がRf 基の末端部分に存在し、かつ炭素数1〜4
の短鎖であるのが好ましい。
【0010】Rf 基は、フッ素原子以外の他のハロゲン
原子を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、
塩素原子が好ましい。また、Rf 基中の炭素−炭素結合
間には、エーテル性酸素原子、エステル基、スルホンア
ミド基またはチオエーテル性硫黄原子が挿入されていて
もよい。Rf 基の末端部分の構造としては、−CF2 C
F3 、−CF(CF3 )2 、−CF2 H、−CFH2 、
−CF2 Cl等が挙げられ、中でも、−CF2 CF3 が
好ましい。
原子を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、
塩素原子が好ましい。また、Rf 基中の炭素−炭素結合
間には、エーテル性酸素原子、エステル基、スルホンア
ミド基またはチオエーテル性硫黄原子が挿入されていて
もよい。Rf 基の末端部分の構造としては、−CF2 C
F3 、−CF(CF3 )2 、−CF2 H、−CFH2 、
−CF2 Cl等が挙げられ、中でも、−CF2 CF3 が
好ましい。
【0011】Rf 基中のフッ素原子の数は、[(Rf 基
中のフッ素原子数)/(Rf 基と同一炭素数の対応する
アルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)
で表現した場合に、60%以上が好ましく、特に80%
以上が好ましい。さらに、Rf 基は、アルキル基の水素
原子の全てがフッ素原子に置換された基(すなわちペル
フルオロアルキル基)、またはペルフルオロアルキル基
を末端部分に有する基が好ましい。
中のフッ素原子数)/(Rf 基と同一炭素数の対応する
アルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)
で表現した場合に、60%以上が好ましく、特に80%
以上が好ましい。さらに、Rf 基は、アルキル基の水素
原子の全てがフッ素原子に置換された基(すなわちペル
フルオロアルキル基)、またはペルフルオロアルキル基
を末端部分に有する基が好ましい。
【0012】ペルフルオロアルキル基の炭素数は、2〜
20が好ましく、特に4〜16が好ましい。炭素数が2
未満の場合には、撥水性能および撥油性能が低下する傾
向があり、20超の場合には、Rf 基を有する単量体が
常温で固体となり、昇華性も大きく、取扱いが困難にな
るおそれがある。
20が好ましく、特に4〜16が好ましい。炭素数が2
未満の場合には、撥水性能および撥油性能が低下する傾
向があり、20超の場合には、Rf 基を有する単量体が
常温で固体となり、昇華性も大きく、取扱いが困難にな
るおそれがある。
【0013】Rf 基の具体例としては、以下の基が挙げ
られる。C4 F9 −[CF3 (CF2 )3 −、(C
F3 )2 CFCF2 −、(CF3 ) 3 C−、およびCF
3 CF2 (CF3 )CF−等の構造異性の基を含む]、
C5F11−[たとえばCF3 (CF2 )4 −]、C6 F
13−[たとえばCF3 (CF 2 )5 −]、C7 F15−
[たとえばCF3 (CF2 )6 −]、C8 F17−[たと
えばCF3 (CF2 )7 −]、C9 F19−[たとえばC
F3 (CF2 )8 −]、C10F21−[たとえばCF
3 (CF2 )9 −]、C12F25−[たとえばCF3 (C
F2 )11−]、C14F29−[たとえばCF3 (CF2 )
13−]、C16F33−[たとえばCF3 (CF2 )
15−]、CHF2 (CF2 )d −(dは1〜15の整
数)、CF2 Cl(CF2 )e −(eは1〜15の整
数)、(CF3 )2 CF(CF2 )f −(fは1〜14
の整数)等。
られる。C4 F9 −[CF3 (CF2 )3 −、(C
F3 )2 CFCF2 −、(CF3 ) 3 C−、およびCF
3 CF2 (CF3 )CF−等の構造異性の基を含む]、
C5F11−[たとえばCF3 (CF2 )4 −]、C6 F
13−[たとえばCF3 (CF 2 )5 −]、C7 F15−
[たとえばCF3 (CF2 )6 −]、C8 F17−[たと
えばCF3 (CF2 )7 −]、C9 F19−[たとえばC
F3 (CF2 )8 −]、C10F21−[たとえばCF
3 (CF2 )9 −]、C12F25−[たとえばCF3 (C
F2 )11−]、C14F29−[たとえばCF3 (CF2 )
13−]、C16F33−[たとえばCF3 (CF2 )
15−]、CHF2 (CF2 )d −(dは1〜15の整
数)、CF2 Cl(CF2 )e −(eは1〜15の整
数)、(CF3 )2 CF(CF2 )f −(fは1〜14
の整数)等。
【0014】また、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素
原子、エステル基、スルホンアミド基またはチオエーテ
ル性硫黄原子が挿入されたRf基 の具体例としては、以
下の基が挙げられる。CF3 (CF2 )4 OCF(CF
3 )−、F[CF(CF3 )CF2 O]s CF(C
F3 )CF2 CF2 −、F[CF(CF3 )CF2 O]
t CF(CF3 )−、F[CF(CF3 )CF2 O]u
CF2 CF2 −、F(CF2 CF2 CF2O)v CF2
CF2 −、F(CF2 CF2 O)w CF2 CF2 −、C
8 F17SO 2 N(CH3 )−、C8 F17SO2 N(C2
H5 )−(s、tは1〜10の整数、uは2〜6の整
数、vは1〜11の整数、wは1〜11の整数)等。
原子、エステル基、スルホンアミド基またはチオエーテ
ル性硫黄原子が挿入されたRf基 の具体例としては、以
下の基が挙げられる。CF3 (CF2 )4 OCF(CF
3 )−、F[CF(CF3 )CF2 O]s CF(C
F3 )CF2 CF2 −、F[CF(CF3 )CF2 O]
t CF(CF3 )−、F[CF(CF3 )CF2 O]u
CF2 CF2 −、F(CF2 CF2 CF2O)v CF2
CF2 −、F(CF2 CF2 O)w CF2 CF2 −、C
8 F17SO 2 N(CH3 )−、C8 F17SO2 N(C2
H5 )−(s、tは1〜10の整数、uは2〜6の整
数、vは1〜11の整数、wは1〜11の整数)等。
【0015】また、重合性不飽和基としては、オレフィ
ン類の残基、ビニルエーテル類の残基、ビニルエステル
類の残基、(メタ)アクリル酸エステル類の残基、スチ
レン類の残基等が挙げられる。
ン類の残基、ビニルエーテル類の残基、ビニルエステル
類の残基、(メタ)アクリル酸エステル類の残基、スチ
レン類の残基等が挙げられる。
【0016】単量体(a)としては、Rf 基と1個の重
合性不飽和基とを有するものであれば特に限定されない
が、本発明においては、Rf 基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルが好ましい。ここで、Rf 基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルとは、Rf 基が(メタ)アクリ
ル酸エステルのアルコール残基部分に存在する化合物を
いう。
合性不飽和基とを有するものであれば特に限定されない
が、本発明においては、Rf 基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルが好ましい。ここで、Rf 基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルとは、Rf 基が(メタ)アクリ
ル酸エステルのアルコール残基部分に存在する化合物を
いう。
【0017】Rf 基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルとしては、下式a11で表される化合物が好ましい。 Rf −Q−OCOCR=CH2 ・・・式a11 ここで、Qは2価の有機基、Rは水素原子またはメチル
基を示す。
ルとしては、下式a11で表される化合物が好ましい。 Rf −Q−OCOCR=CH2 ・・・式a11 ここで、Qは2価の有機基、Rは水素原子またはメチル
基を示す。
【0018】式a11におけるRf としては、上述したR
f 基の中でも、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原
子、エステル基、スルホンアミド基またはチオエーテル
性硫黄原子を含まないRf 基が好ましく、特にペルフル
オロアルキル基が好ましく、とりわけCF3 (CF2 )
n −(ただし、nは1〜19の整数であり、3〜15の
整数が好ましく、特に6〜12の整数が好ましい。)で
表される基が好ましい。
f 基の中でも、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原
子、エステル基、スルホンアミド基またはチオエーテル
性硫黄原子を含まないRf 基が好ましく、特にペルフル
オロアルキル基が好ましく、とりわけCF3 (CF2 )
n −(ただし、nは1〜19の整数であり、3〜15の
整数が好ましく、特に6〜12の整数が好ましい。)で
表される基が好ましい。
【0019】式a11におけるQとしては、−(CH2 )
p+q −、−(CH2 )p O(CH2)q −、−CF=C
H(CH2 )p −、−(CH2 )p CONH(CH2 )
q −、−(CH2 )p OCONH(CH2 )q −、−
(CH2 )p SO2 NR’(CH2 )q −、−(C
H2 )p NHCONH(CH2 )q −、−(CH2 )p
CH(OH)−(CH2 )q −等が好ましい。ここで、
R’は水素原子またはアルキル基を示す。また、pおよ
びqは0以上の整数を示し、p+qは1〜22の整数で
ある。これらの中でも、Qが−(CH2 )p+q −、−
(CH2 )p CONH(CH2 )q −、または−(CH
2 )p SO2 NR’(CH2 )q −であり、かつ、qが
2以上の整数、p+qが2〜6である場合が好ましく、
特に、p+qが2〜6である場合の−(CH2 )p+q −
(すなわち、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチ
レン基、ヘプタメチレン基またはヘキサメチレン基)が
好ましい。また、式a11において、Qと結合するRf の
炭素原子には、フッ素原子が結合しているのが好まし
い。
p+q −、−(CH2 )p O(CH2)q −、−CF=C
H(CH2 )p −、−(CH2 )p CONH(CH2 )
q −、−(CH2 )p OCONH(CH2 )q −、−
(CH2 )p SO2 NR’(CH2 )q −、−(C
H2 )p NHCONH(CH2 )q −、−(CH2 )p
CH(OH)−(CH2 )q −等が好ましい。ここで、
R’は水素原子またはアルキル基を示す。また、pおよ
びqは0以上の整数を示し、p+qは1〜22の整数で
ある。これらの中でも、Qが−(CH2 )p+q −、−
(CH2 )p CONH(CH2 )q −、または−(CH
2 )p SO2 NR’(CH2 )q −であり、かつ、qが
2以上の整数、p+qが2〜6である場合が好ましく、
特に、p+qが2〜6である場合の−(CH2 )p+q −
(すなわち、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチ
レン基、ヘプタメチレン基またはヘキサメチレン基)が
好ましい。また、式a11において、Qと結合するRf の
炭素原子には、フッ素原子が結合しているのが好まし
い。
【0020】Rf 基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルとしては、具体的には、下記化合物が好ましく挙げら
れる。ここで、Rは水素原子またはメチル基を示す。 CF3(CF2)4CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)5CH2CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)5CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)7CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)9CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)7CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7CH2CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)9CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)11CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)13CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)15CH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)4CH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)6CH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)8CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7SO2N(C3H7)CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7CH2CH2CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)7SO2N(CH3)CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7SO2N(C2H5)CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)7CONHCH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)5CH2CH2CH2OCOCR=CH2、 (CF3)2CF(CF2)5CH2CH(OCOCH3)OCR=CH2、 (CF3)2CF(CF2)5CH2CH(OH)CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)7CH2CH(OH)CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)8CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)8CONHCH2CH2OCOCR=CH2。
ルとしては、具体的には、下記化合物が好ましく挙げら
れる。ここで、Rは水素原子またはメチル基を示す。 CF3(CF2)4CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)5CH2CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)5CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)7CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)9CH2OCOCR=CH2、 CF2H(CF2)7CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7CH2CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)9CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)11CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)13CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)15CH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)4CH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)6CH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)8CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7SO2N(C3H7)CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7CH2CH2CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)7SO2N(CH3)CH2CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)7SO2N(C2H5)CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)7CONHCH2CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)5CH2CH2CH2OCOCR=CH2、 (CF3)2CF(CF2)5CH2CH(OCOCH3)OCR=CH2、 (CF3)2CF(CF2)5CH2CH(OH)CH2OCOCR=CH2 、 (CF3)2CF(CF2)7CH2CH(OH)CH2OCOCR=CH2 、 CF3(CF2)8CH2CH2OCOCR=CH2、 CF3(CF2)8CONHCH2CH2OCOCR=CH2。
【0021】単量体(a)は、上記Rf 基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルを1種または2種以上含むのが
好ましい。Rf 基を有する(メタ)アクリル酸エステル
を2種以上含む場合には、炭素数の異なるRf 基を有す
る(メタ)アクリル酸エステルを含むのが好ましい。
タ)アクリル酸エステルを1種または2種以上含むのが
好ましい。Rf 基を有する(メタ)アクリル酸エステル
を2種以上含む場合には、炭素数の異なるRf 基を有す
る(メタ)アクリル酸エステルを含むのが好ましい。
【0022】単量体(A)と共に重合体(A)を構成す
る単量体(b)としては、Rf 基を含有しない公知また
は周知の単量体が挙げられる。中でも、重合性不飽和基
を1個または2個有する単量体が好ましい。重合性不飽
和基としては、上述のものが挙げられる。これらは、1
種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
る単量体(b)としては、Rf 基を含有しない公知また
は周知の単量体が挙げられる。中でも、重合性不飽和基
を1個または2個有する単量体が好ましい。重合性不飽
和基としては、上述のものが挙げられる。これらは、1
種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0023】単量体(b)としては、特に、下記単量体
(b1 )および/または下記単量体(b2 )を含むのが
好ましい。特に、単量体(b)としては、下記単量体
(b1)および下記単量体(b2 )の両方を含む場合、
または、単量体(b1 )を含まず、単量体(b2 )のみ
を含む場合が好ましい。単量体(b1 )または単量体
(b2 )は、それぞれ1種でも2種以上を併用すること
もできる。
(b1 )および/または下記単量体(b2 )を含むのが
好ましい。特に、単量体(b)としては、下記単量体
(b1)および下記単量体(b2 )の両方を含む場合、
または、単量体(b1 )を含まず、単量体(b2 )のみ
を含む場合が好ましい。単量体(b1 )または単量体
(b2 )は、それぞれ1種でも2種以上を併用すること
もできる。
【0024】単量体(b1 ):アルキル基部分の炭素数
が1〜20である(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル。 単量体(b2 ):オレフィン、ハロゲン化ビニル、ハロ
ゲン化ビニリデン、カルボン酸ビニル、スチレン、置換
スチレン、(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)
アクリルアミド、ビニルアルキルエーテル、(置換アル
キル)ビニルエーテル、ビニルアルキルケトン、ジエ
ン、グリシジル(メタ)アクリレート、アジリジニル
(メタ)アクリレート、置換アルキル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、水酸
基末端ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ア
ルコキシ基末端ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレ
ート、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、
ポリシロキサン基含有(メタ)アクリレート、トリアリ
ルシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、カルボン
酸アリル、N−ビニルカルバゾール、N−メチルマレイ
ミド、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステ
ル、マレイン酸ジアルキルエステル、およびブロックさ
れたイソシアネート基含有(メタ)アクリル酸エステル
からなる群から選ばれる1種以上の単量体。
が1〜20である(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル。 単量体(b2 ):オレフィン、ハロゲン化ビニル、ハロ
ゲン化ビニリデン、カルボン酸ビニル、スチレン、置換
スチレン、(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)
アクリルアミド、ビニルアルキルエーテル、(置換アル
キル)ビニルエーテル、ビニルアルキルケトン、ジエ
ン、グリシジル(メタ)アクリレート、アジリジニル
(メタ)アクリレート、置換アルキル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、水酸
基末端ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ア
ルコキシ基末端ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレ
ート、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、
ポリシロキサン基含有(メタ)アクリレート、トリアリ
ルシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、カルボン
酸アリル、N−ビニルカルバゾール、N−メチルマレイ
ミド、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステ
ル、マレイン酸ジアルキルエステル、およびブロックさ
れたイソシアネート基含有(メタ)アクリル酸エステル
からなる群から選ばれる1種以上の単量体。
【0025】単量体(b1 )におけるアルキル基部分の
炭素数は1〜20である。アルキル基は、直鎖構造、分
岐構造または環構造のいずれであってもよく、環構造を
部分的に有する構造であってもよい。単量体(b1 )を
2種以上用いる場合には、アルキル基部分の構造が同一
であっても、異なっていてもよい。単量体(b1 )とし
ては、アルキル基部分が直鎖構造または分岐構造であ
り、その炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルが好ましく、特にメチル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレートまたは2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート等が好ましい。
炭素数は1〜20である。アルキル基は、直鎖構造、分
岐構造または環構造のいずれであってもよく、環構造を
部分的に有する構造であってもよい。単量体(b1 )を
2種以上用いる場合には、アルキル基部分の構造が同一
であっても、異なっていてもよい。単量体(b1 )とし
ては、アルキル基部分が直鎖構造または分岐構造であ
り、その炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルが好ましく、特にメチル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレートまたは2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0026】単量体(b2 )としては、エチレン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、酢酸ビニ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、
ジアセトン(メタ)アクリルアミド、メチロール化ジア
セトン(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、ビニルアルキルエーテル、ハロゲ
ン化アルキルビニルエーテル、ビニルアルキルケトン、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、アジリジニル
エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、アジリジニル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキ
レン(メタ)アクリレート、メチルポリオキシアルキレ
ン(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリオキ
シアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキ
レンジ(メタ)アクリレート、ポリシロキサンを有する
(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、アリ
ルグリシジルエーテル、酢酸アリル、N−ビニルカルバ
ゾール、マレイミド、N−メチルマレイミド、または
(2−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、
ジオクチルマレート、ジブチルマレート、ジエチルマレ
ート等が好ましい。また、単量体(b2 )としては、ブ
ロックされたイソシアネート基含有(メタ)アクリル酸
エステルも好ましい。
ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、酢酸ビニ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、
ジアセトン(メタ)アクリルアミド、メチロール化ジア
セトン(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、ビニルアルキルエーテル、ハロゲ
ン化アルキルビニルエーテル、ビニルアルキルケトン、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、アジリジニル
エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、アジリジニル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキ
レン(メタ)アクリレート、メチルポリオキシアルキレ
ン(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリオキ
シアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキ
レンジ(メタ)アクリレート、ポリシロキサンを有する
(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、アリ
ルグリシジルエーテル、酢酸アリル、N−ビニルカルバ
ゾール、マレイミド、N−メチルマレイミド、または
(2−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、
ジオクチルマレート、ジブチルマレート、ジエチルマレ
ート等が好ましい。また、単量体(b2 )としては、ブ
ロックされたイソシアネート基含有(メタ)アクリル酸
エステルも好ましい。
【0027】ブロックされたイソシアネート基含有(メ
タ)アクリル酸エステルとしては、ブロックされたイソ
シアネート基を1個以上有する(メタ)アクリル酸エス
テルであり、イソシアネート基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルのイソシアネート基をブロック化剤でブロ
ックした構造の化合物が好ましい。イソシアネート基を
有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、2−イソ
シアネートエチル(メタ)アクリレート、またはイソシ
アネート基と結合しうる官能基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルとポリイソシアネートとを1個以上のイソ
シアネート基が残る割合で反応させて得られる反応生成
物が好ましい。
タ)アクリル酸エステルとしては、ブロックされたイソ
シアネート基を1個以上有する(メタ)アクリル酸エス
テルであり、イソシアネート基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルのイソシアネート基をブロック化剤でブロ
ックした構造の化合物が好ましい。イソシアネート基を
有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、2−イソ
シアネートエチル(メタ)アクリレート、またはイソシ
アネート基と結合しうる官能基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルとポリイソシアネートとを1個以上のイソ
シアネート基が残る割合で反応させて得られる反応生成
物が好ましい。
【0028】イソシアネート基と結合しうる官能基を有
する(メタ)アクリル酸エステルとしては、水酸基を有
する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、特に(メ
タ)アクリル酸と多価アルコールとのモノまたはジエス
テルが好ましい。多価アルコールとしては、エチレング
リコール、ポリオキシエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン−アルキレンオキシド付
加物、またはペンタエリスリトール等が挙げられる。
する(メタ)アクリル酸エステルとしては、水酸基を有
する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、特に(メ
タ)アクリル酸と多価アルコールとのモノまたはジエス
テルが好ましい。多価アルコールとしては、エチレング
リコール、ポリオキシエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン−アルキレンオキシド付
加物、またはペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0029】ポリイソシアネートとしては、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネートなどの芳香族イソシアネート類、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
シクロヘキシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイ
ソシアネート等の脂肪族イソシアネート類または環状脂
肪族イソシアネート類、およびそれらのヌレート変性
体、プレポリマー変性体、ビュレット変性体などの変性
体が好ましく、特に、脂肪族イソシアネート類、環状脂
肪族イソシアネート類、およびそれらのヌレート変性
体、プレポリマー変性体またはビュレット変性体が好ま
しい。
ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネートなどの芳香族イソシアネート類、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
シクロヘキシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイ
ソシアネート等の脂肪族イソシアネート類または環状脂
肪族イソシアネート類、およびそれらのヌレート変性
体、プレポリマー変性体、ビュレット変性体などの変性
体が好ましく、特に、脂肪族イソシアネート類、環状脂
肪族イソシアネート類、およびそれらのヌレート変性
体、プレポリマー変性体またはビュレット変性体が好ま
しい。
【0030】イソシアネート基含有(メタ)アクリル酸
エステルのイソシアネート基のブロック化剤としては、
アルキルケトオキシム類、フェノール類、アルコール
類、β―ジケトン類またはラクタム類が好ましく、メチ
ルエチルケトオキシム、ε−カプロラクタム、フェノー
ル、クレゾール、アセチルアセトン、マロン酸ジエチ
ル、イソプロパノール、t−ブチルアルコール、マレイ
ン酸イミド等がより好ましい。中でも、メチルエチルケ
トオキシム等のアルキルケトオキシム類、ε−カプロラ
クタム等のラクタム類などの解離温度が120〜180
℃の化合物からなるブロック化剤が特に好ましい。
エステルのイソシアネート基のブロック化剤としては、
アルキルケトオキシム類、フェノール類、アルコール
類、β―ジケトン類またはラクタム類が好ましく、メチ
ルエチルケトオキシム、ε−カプロラクタム、フェノー
ル、クレゾール、アセチルアセトン、マロン酸ジエチ
ル、イソプロパノール、t−ブチルアルコール、マレイ
ン酸イミド等がより好ましい。中でも、メチルエチルケ
トオキシム等のアルキルケトオキシム類、ε−カプロラ
クタム等のラクタム類などの解離温度が120〜180
℃の化合物からなるブロック化剤が特に好ましい。
【0031】ブロックされたイソシアネート基含有(メ
タ)アクリル酸エステルの具体例としては、2−イソシ
アネートエチル(メタ)アクリレートのイソシアネート
基をメチルエチルケトオキシムでブロックした化合物、
2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートのイソ
シアネート基をε−カプロラクタムでブロックした化合
物、イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートとの1:1(モル比)反応物の
イソシアネート基をメチルエチルケトオキシムでブロッ
クした化合物、イソホロンジイソシアネートと2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレートとの1:1(モル
比)反応物のイソシアネート基をメチルエチルケトオキ
シムでブロックした化合物、またはノルボルネンジイソ
シアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トとの1:1(モル比)反応物をメチルエチルケトオキ
シムでブロックした化合物等が挙げられる。単量体(b
2 )を2種以上を用いる場合には、構造が同一のものを
用いても、構造が全く異なる2種以上を併用してもよ
い。
タ)アクリル酸エステルの具体例としては、2−イソシ
アネートエチル(メタ)アクリレートのイソシアネート
基をメチルエチルケトオキシムでブロックした化合物、
2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートのイソ
シアネート基をε−カプロラクタムでブロックした化合
物、イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートとの1:1(モル比)反応物の
イソシアネート基をメチルエチルケトオキシムでブロッ
クした化合物、イソホロンジイソシアネートと2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレートとの1:1(モル
比)反応物のイソシアネート基をメチルエチルケトオキ
シムでブロックした化合物、またはノルボルネンジイソ
シアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トとの1:1(モル比)反応物をメチルエチルケトオキ
シムでブロックした化合物等が挙げられる。単量体(b
2 )を2種以上を用いる場合には、構造が同一のものを
用いても、構造が全く異なる2種以上を併用してもよ
い。
【0032】重合体Aは、単量体(a)と単量体(b)
とを重合させて得られる。単量体(b)は、単量体
(a)に対し、好ましくは1〜90質量%、より好まし
くは5〜60質量%、さらに好ましくは20〜50質量
%の量比で用いる。この量比で用いれば、単量体(b)
による改質効果が効率的に現れ、撥水撥油性またはその
耐久性を向上でき、経済的な見地からも効果的である。
とを重合させて得られる。単量体(b)は、単量体
(a)に対し、好ましくは1〜90質量%、より好まし
くは5〜60質量%、さらに好ましくは20〜50質量
%の量比で用いる。この量比で用いれば、単量体(b)
による改質効果が効率的に現れ、撥水撥油性またはその
耐久性を向上でき、経済的な見地からも効果的である。
【0033】本発明の組成物は、上記重合体Aと共に、
アンモニウム塩を含むことを特徴としている。アンモニ
ウム塩は、塩化アンモニウム、エタノールアミン塩酸
塩、N,N−ジメチルエタノールアミン塩酸塩、N,N
−ジエチルエタノールアミン塩酸塩、N,N−ジブチル
エタノールアミン塩酸塩、N−メチルジエタノールアミ
ン塩酸塩などの通常のアミン塩酸塩のほか、下記構造を
有する分子量300以下のアンモニウム塩等を用いるこ
とができる。
アンモニウム塩を含むことを特徴としている。アンモニ
ウム塩は、塩化アンモニウム、エタノールアミン塩酸
塩、N,N−ジメチルエタノールアミン塩酸塩、N,N
−ジエチルエタノールアミン塩酸塩、N,N−ジブチル
エタノールアミン塩酸塩、N−メチルジエタノールアミ
ン塩酸塩などの通常のアミン塩酸塩のほか、下記構造を
有する分子量300以下のアンモニウム塩等を用いるこ
とができる。
【0034】
【化1】
【0035】中でも、塩化アンモニウム、モノエタノー
ルアミン塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロ
ピオンアミジン)2塩酸塩が好ましい。アンモニウム塩
は、1種単独でも2種以上を併用することもできる。
ルアミン塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロ
ピオンアミジン)2塩酸塩が好ましい。アンモニウム塩
は、1種単独でも2種以上を併用することもできる。
【0036】本発明の組成物におけるアンモニウム塩の
含有量は、重合体Aに対して0.1〜5質量%が好まし
く、0.5〜3.0質量%が特に好ましい。アンモニウ
ム塩の含有量が少なすぎる場合は、撥水撥油性改善効果
および接着性改善効果に乏しい。多すぎる場合は、水系
分散液の分散体の安定性を損なうおそれが生じる。本発
明の組成物は、アンモニウム塩を含むことにより、撥水
撥油性を付与した表面へのコーティング樹脂やラミネー
トフィルムを接着する際の接着性を向上できる効果があ
る。
含有量は、重合体Aに対して0.1〜5質量%が好まし
く、0.5〜3.0質量%が特に好ましい。アンモニウ
ム塩の含有量が少なすぎる場合は、撥水撥油性改善効果
および接着性改善効果に乏しい。多すぎる場合は、水系
分散液の分散体の安定性を損なうおそれが生じる。本発
明の組成物は、アンモニウム塩を含むことにより、撥水
撥油性を付与した表面へのコーティング樹脂やラミネー
トフィルムを接着する際の接着性を向上できる効果があ
る。
【0037】本発明の組成物に用いられる水系媒体は、
水および水に溶解する有機溶媒からなる。水系媒体中の
有機溶媒としては、水100gに対する溶解度が10g
以上であれば特に限定されないが、例えば、アセトン、
イソプロピルアルコール、飽和多価アルコール、飽和多
価アルコールの(モノまたはポリ)アルキルエーテル、
または飽和多価アルコールのアルキレンオキシド付加物
から選ばれる1種以上が好ましい。
水および水に溶解する有機溶媒からなる。水系媒体中の
有機溶媒としては、水100gに対する溶解度が10g
以上であれば特に限定されないが、例えば、アセトン、
イソプロピルアルコール、飽和多価アルコール、飽和多
価アルコールの(モノまたはポリ)アルキルエーテル、
または飽和多価アルコールのアルキレンオキシド付加物
から選ばれる1種以上が好ましい。
【0038】飽和多価アルコールとしては、2〜4個の
水酸基を有する化合物が好ましく、特にエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロ
ールエタン、またはトリメチロールプロパンが好まし
い。飽和多価アルコールの(モノまたはポリ)アルキル
エーテルとしては、ジオールのモノアルキルエーテルま
たはジオールのジアルキルエーテルが好ましく、たとえ
ば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールジメチルエーテルが好ましく、とりわけ、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、またはジプロピ
レングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
水酸基を有する化合物が好ましく、特にエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロ
ールエタン、またはトリメチロールプロパンが好まし
い。飽和多価アルコールの(モノまたはポリ)アルキル
エーテルとしては、ジオールのモノアルキルエーテルま
たはジオールのジアルキルエーテルが好ましく、たとえ
ば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールジメチルエーテルが好ましく、とりわけ、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、またはジプロピ
レングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
【0039】飽和多価アルコールのアルキレンオキシド
付加物としては、飽和多価アルコールとエチレンオキシ
ドおよび/またはプロピレンオキシドとの反応物などが
挙げられる。飽和多価アルコールとエチレンオキシドお
よび/またはプロピレンオキシドとの反応物としては、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
テトラプロピレングリコール、またはオキシプロピレン
基が5個以上連なったポリプロピレングリコールが好ま
しい。
付加物としては、飽和多価アルコールとエチレンオキシ
ドおよび/またはプロピレンオキシドとの反応物などが
挙げられる。飽和多価アルコールとエチレンオキシドお
よび/またはプロピレンオキシドとの反応物としては、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
テトラプロピレングリコール、またはオキシプロピレン
基が5個以上連なったポリプロピレングリコールが好ま
しい。
【0040】水系媒体中の有機溶媒としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコ
ール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラ
プロピレングリコール、およびポリプロピレングリコー
ルからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
グリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコ
ール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラ
プロピレングリコール、およびポリプロピレングリコー
ルからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
【0041】水系媒体中の有機溶媒の量は、重合体Aに
対して2〜50質量%が好ましく、特に10〜40質量
%が好ましい。有機溶媒の量が少なすぎると、エマルシ
ョンの安定性の改善効果が認められないおそれがあり、
有機溶媒の量が多すぎると、撥水撥油性の洗濯耐久性を
低下させるおそれがある。また、水系媒体の量は重合体
Aに対して質量で1〜5倍が好ましい。
対して2〜50質量%が好ましく、特に10〜40質量
%が好ましい。有機溶媒の量が少なすぎると、エマルシ
ョンの安定性の改善効果が認められないおそれがあり、
有機溶媒の量が多すぎると、撥水撥油性の洗濯耐久性を
低下させるおそれがある。また、水系媒体の量は重合体
Aに対して質量で1〜5倍が好ましい。
【0042】本発明の組成物は、重合体Aと、アンモニ
ウム塩と、水系媒体とを含むものであれば特に限定され
ないが、好ましくは、重合体Aは、水系媒体中で粒子と
して存在するのがよい。
ウム塩と、水系媒体とを含むものであれば特に限定され
ないが、好ましくは、重合体Aは、水系媒体中で粒子と
して存在するのがよい。
【0043】重合体Aの平均粒子径は10〜1000n
mが好ましく、10〜300nmがより好ましく、10
〜200nmが特に好ましい。平均粒子径が10nm未
満では、安定な分散液を得るために多量の界面活性剤が
必要となり、撥水撥油性が低下し、さらに染色された布
帛類に処理した場合に色落ちが発生する。平均粒子径が
1000nm超では、水系媒体中で粒子が沈降する。平
均粒子径は、動的光散乱装置、電子顕微鏡等により測定
できる。後述する通常の乳化重合法で、界面活性剤の存
在下に重合を実施した場合に、平均粒子径は上記の範囲
に含まれる。
mが好ましく、10〜300nmがより好ましく、10
〜200nmが特に好ましい。平均粒子径が10nm未
満では、安定な分散液を得るために多量の界面活性剤が
必要となり、撥水撥油性が低下し、さらに染色された布
帛類に処理した場合に色落ちが発生する。平均粒子径が
1000nm超では、水系媒体中で粒子が沈降する。平
均粒子径は、動的光散乱装置、電子顕微鏡等により測定
できる。後述する通常の乳化重合法で、界面活性剤の存
在下に重合を実施した場合に、平均粒子径は上記の範囲
に含まれる。
【0044】重合体Aを水系媒体中で粒子として存在さ
せる方法は、特に限定されないが、重合体Aを水系媒体
中で、界面活性剤(c)の存在下に単量体(a) と単量
体(b)とを公知の方法、例えば、乳化重合法または分
散重合法により重合させるのが好ましい。
せる方法は、特に限定されないが、重合体Aを水系媒体
中で、界面活性剤(c)の存在下に単量体(a) と単量
体(b)とを公知の方法、例えば、乳化重合法または分
散重合法により重合させるのが好ましい。
【0045】乳化重合法または分散重合法により重合さ
せる場合、界面活性剤(c)および重合媒体の存在下
に、必要に応じて、重合開始剤、連鎖移動剤を加えて重
合させる方法が例示できる。従って、本発明の組成物
は、上記必須成分に加えて、界面活性剤、重合開始剤お
よび連鎖移動剤を含むのは好ましい態様の一つである。
せる場合、界面活性剤(c)および重合媒体の存在下
に、必要に応じて、重合開始剤、連鎖移動剤を加えて重
合させる方法が例示できる。従って、本発明の組成物
は、上記必須成分に加えて、界面活性剤、重合開始剤お
よび連鎖移動剤を含むのは好ましい態様の一つである。
【0046】界面活性剤(c)は1種単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。また、界面活性剤
(c)は、ノニオン性界面活性剤のみを用いてもよく、
ノニオン性界面活性剤と共に、ノニオン性界面活性剤以
外の界面活性剤を用いてもよい。ノニオン性界面活性剤
以外の界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤また
は両性界面活性剤が好ましい。
く、2種以上を併用してもよい。また、界面活性剤
(c)は、ノニオン性界面活性剤のみを用いてもよく、
ノニオン性界面活性剤と共に、ノニオン性界面活性剤以
外の界面活性剤を用いてもよい。ノニオン性界面活性剤
以外の界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤また
は両性界面活性剤が好ましい。
【0047】界面活性剤(c)におけるノニオン性界面
活性剤としては、下記界面活性剤(c1 )〜(c6 )か
ら選択される1種以上のノニオン性界面活性剤が好まし
い。界面活性剤(c1 )は、ポリオキシアルキレンモノ
アルキルエーテル、ポリオキシアルキレンモノアルケニ
ルエーテル、またはポリオキシアルキレンモノアルカポ
リエニルエーテルからなるノニオン性界面活性剤であ
る。界面活性剤(c1 )におけるアルキル基、アルケニ
ル基またはアルカポリエニル基は、それぞれ炭素数4〜
26であるのが好ましい。また、アルキル基、アルケニ
ル基またはアルカポリエニル基は、それぞれ直鎖構造で
あっても分岐構造であってもよい。分岐構造である場合
には、2級アルキル基、2級アルケニル基または2級ア
ルカポリエニル基が好ましい。アルキル基、アルケニル
基またはアルカポリエニル基の具体例としては、オクチ
ル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、ベヘニル基(ドコシル基)、またはオ
レイル基(9−オクタデセニル基)等が挙げられる。
活性剤としては、下記界面活性剤(c1 )〜(c6 )か
ら選択される1種以上のノニオン性界面活性剤が好まし
い。界面活性剤(c1 )は、ポリオキシアルキレンモノ
アルキルエーテル、ポリオキシアルキレンモノアルケニ
ルエーテル、またはポリオキシアルキレンモノアルカポ
リエニルエーテルからなるノニオン性界面活性剤であ
る。界面活性剤(c1 )におけるアルキル基、アルケニ
ル基またはアルカポリエニル基は、それぞれ炭素数4〜
26であるのが好ましい。また、アルキル基、アルケニ
ル基またはアルカポリエニル基は、それぞれ直鎖構造で
あっても分岐構造であってもよい。分岐構造である場合
には、2級アルキル基、2級アルケニル基または2級ア
ルカポリエニル基が好ましい。アルキル基、アルケニル
基またはアルカポリエニル基の具体例としては、オクチ
ル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、ベヘニル基(ドコシル基)、またはオ
レイル基(9−オクタデセニル基)等が挙げられる。
【0048】界面活性剤(c1 )は、ポリオキシアルキ
レンモノアルキルエーテル、またはポリオキシアルキレ
ンモノアルケニルエーテルであるのが好ましい。界面活
性剤(c1 )のポリオキシアルキレン部分は、1種また
は2種のオキシアルキレン基からなるのが好ましく、2
種からなる場合にはそれらの連なり方はブロック状であ
ることが好ましい。ポリオキシアルキレン部分は、オキ
シエチレン基および/またはオキシプロピレン基が2個
以上連なった部分からなるのが好ましい。
レンモノアルキルエーテル、またはポリオキシアルキレ
ンモノアルケニルエーテルであるのが好ましい。界面活
性剤(c1 )のポリオキシアルキレン部分は、1種また
は2種のオキシアルキレン基からなるのが好ましく、2
種からなる場合にはそれらの連なり方はブロック状であ
ることが好ましい。ポリオキシアルキレン部分は、オキ
シエチレン基および/またはオキシプロピレン基が2個
以上連なった部分からなるのが好ましい。
【0049】界面活性剤(c1 )としては、下式c11で
表される化合物が好ましい。ただし、式c11中のR10は
炭素数8以上のアルキル基または炭素数8以上のアルケ
ニル基を示し、gは0〜20の整数を示し、hは5〜5
0の整数を示す。また、gとhとが2以上である場合、
式c11中のオキシエチレン基とオキシプロピレン基とは
ブロック状になって連結されている。 R10O[CH2CH(CH3)O ]g -(CH2CH2O)h H ・・・式c11 式c11中のR10は、直鎖構造または分岐構造のいずれで
あってもよい。hは10〜30の整数が好ましく、gは
0〜10の整数が好ましい。hが4以下、またはgが2
1以上では、水に難溶性となり、水系媒体中に均一に溶
解しないため、浸透性向上効果を低下させるおそれがあ
る。また、hが51以上では親水性が高くなり、撥水性
を低下させるおそれがある。
表される化合物が好ましい。ただし、式c11中のR10は
炭素数8以上のアルキル基または炭素数8以上のアルケ
ニル基を示し、gは0〜20の整数を示し、hは5〜5
0の整数を示す。また、gとhとが2以上である場合、
式c11中のオキシエチレン基とオキシプロピレン基とは
ブロック状になって連結されている。 R10O[CH2CH(CH3)O ]g -(CH2CH2O)h H ・・・式c11 式c11中のR10は、直鎖構造または分岐構造のいずれで
あってもよい。hは10〜30の整数が好ましく、gは
0〜10の整数が好ましい。hが4以下、またはgが2
1以上では、水に難溶性となり、水系媒体中に均一に溶
解しないため、浸透性向上効果を低下させるおそれがあ
る。また、hが51以上では親水性が高くなり、撥水性
を低下させるおそれがある。
【0050】化合物(式c11)の具体例としては下記化
合物が挙げられる。ただし、下式においてgおよびhは
上記と同じ意味を示し、好ましい態様も同じである。ま
た、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とはブロッ
ク状になって連結されている。 C18H37O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 C18H35O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 C16H33O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 C12H25O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 (C8H17)(C6H13CHO[CH2CH(CH3)O]g ) -(CH2CH2O)h H 、 C10H21O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 。
合物が挙げられる。ただし、下式においてgおよびhは
上記と同じ意味を示し、好ましい態様も同じである。ま
た、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とはブロッ
ク状になって連結されている。 C18H37O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 C18H35O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 C16H33O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 C12H25O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 、 (C8H17)(C6H13CHO[CH2CH(CH3)O]g ) -(CH2CH2O)h H 、 C10H21O[CH2CH(CH3)O]g -(CH2CH2O)h H 。
【0051】界面活性剤(c2 )は、分子中に1個以上
の炭素−炭素三重結合および1個以上の水酸基を有し、
かつ界面活性を示す化合物からなるノニオン性界面活性
剤である。界面活性剤(c2 )は、分子中に1個の炭素
−炭素三重結合、および1個または2個の水酸基を有す
る化合物からなるノニオン性界面活性剤が好ましい。ま
た、該ノニオン性界面活性剤は、部分構造としてポリオ
キシアルキレン部分を有していてもよい。ポリオキシア
ルキレン部分としては、ポリオキシエチレン部分、ポリ
オキシプロピレン部分、オキシエチレン基とオキシプロ
ピレン基とがランダム状に連なった部分、またはポリオ
キシエチレンとポリオキシプロピレンとがブロック状に
連なった部分、が挙げられる。
の炭素−炭素三重結合および1個以上の水酸基を有し、
かつ界面活性を示す化合物からなるノニオン性界面活性
剤である。界面活性剤(c2 )は、分子中に1個の炭素
−炭素三重結合、および1個または2個の水酸基を有す
る化合物からなるノニオン性界面活性剤が好ましい。ま
た、該ノニオン性界面活性剤は、部分構造としてポリオ
キシアルキレン部分を有していてもよい。ポリオキシア
ルキレン部分としては、ポリオキシエチレン部分、ポリ
オキシプロピレン部分、オキシエチレン基とオキシプロ
ピレン基とがランダム状に連なった部分、またはポリオ
キシエチレンとポリオキシプロピレンとがブロック状に
連なった部分、が挙げられる。
【0052】界面活性剤(c2 )としては、下式c21、
式c22、式c23または式c24で表される化合物が好まし
い。 HO-CR11R12-C≡C-CR13R14-OH ・・・式c21 HO-(A1O)i -CR11R12-C≡C-CR13R14- (OA2)j -OH ・・・式c22 HO-CR15R16-C≡C-H ・・・式c23 HO-(A3O)k -CR15R16-C≡C-H ・・・式c24
式c22、式c23または式c24で表される化合物が好まし
い。 HO-CR11R12-C≡C-CR13R14-OH ・・・式c21 HO-(A1O)i -CR11R12-C≡C-CR13R14- (OA2)j -OH ・・・式c22 HO-CR15R16-C≡C-H ・・・式c23 HO-(A3O)k -CR15R16-C≡C-H ・・・式c24
【0053】ただし、式c21〜式c24中のA1 、A2 お
よびA3 は、それぞれ独立に、アルキレン基を示し、i
およびjはそれぞれ0以上の整数を示し(i+j)は1
以上の整数である。kは1以上の整数を示す。i、jま
たはkがそれぞれ2以上である場合には、A1 、A2 お
よびA3 は、それぞれ1種のアルキレン基のみからなっ
ていても、2種以上のアルキレン基からなっていてもよ
い。R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それ
ぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を示す。アルキ
ル基は炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、特に炭
素数6〜12のアルキル基が好ましい。具体例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基および
イソブチル基などが挙げられる。また、オキシアルキレ
ン部分としては、オキシエチレン部分、オキシプロピレ
ン部分またはオキシエチレン部分とオキシプロピレン部
分の両方からなるのが好ましい。また、界面活性剤(c
2 )中のオキシアルキレン基の個数は、1〜50が好ま
しい。
よびA3 は、それぞれ独立に、アルキレン基を示し、i
およびjはそれぞれ0以上の整数を示し(i+j)は1
以上の整数である。kは1以上の整数を示す。i、jま
たはkがそれぞれ2以上である場合には、A1 、A2 お
よびA3 は、それぞれ1種のアルキレン基のみからなっ
ていても、2種以上のアルキレン基からなっていてもよ
い。R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それ
ぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を示す。アルキ
ル基は炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、特に炭
素数6〜12のアルキル基が好ましい。具体例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基および
イソブチル基などが挙げられる。また、オキシアルキレ
ン部分としては、オキシエチレン部分、オキシプロピレ
ン部分またはオキシエチレン部分とオキシプロピレン部
分の両方からなるのが好ましい。また、界面活性剤(c
2 )中のオキシアルキレン基の個数は、1〜50が好ま
しい。
【0054】さらに、界面活性剤(c2 )としては、下
式c25で表される化合物からなるノニオン性界面活性剤
が好ましい。ただし、式c25のxおよびzはそれぞれ0
以上の整数を示す。ノニオン性界面活性剤(式c25)は
1種でも2種以上を併用してもよい。
式c25で表される化合物からなるノニオン性界面活性剤
が好ましい。ただし、式c25のxおよびzはそれぞれ0
以上の整数を示す。ノニオン性界面活性剤(式c25)は
1種でも2種以上を併用してもよい。
【0055】
【化2】
【0056】ノニオン性界面活性剤(式c25)として
は、xとzとの和の平均が10であるノニオン性界面活
性剤、xが0でありかつzが0であるノニオン性界面活
性剤、またはxとzとの和の平均が1.3であるノニオ
ン性界面活性剤が好ましい。
は、xとzとの和の平均が10であるノニオン性界面活
性剤、xが0でありかつzが0であるノニオン性界面活
性剤、またはxとzとの和の平均が1.3であるノニオ
ン性界面活性剤が好ましい。
【0057】界面活性剤(c3 )は、オキシエチレンが
2個以上連続して連なったポリオキシエチレン部分と、
炭素数3以上のオキシアルキレンが2個以上連続して連
なった部分とが連結し、かつ、両末端が水酸基である化
合物からなるノニオン性界面活性剤である。界面活性剤
(c3 )における炭素数3以上のオキシアルキレンとし
ては、オキシテトラメチレンおよび/またはオキシプロ
ピレンが好ましい。
2個以上連続して連なったポリオキシエチレン部分と、
炭素数3以上のオキシアルキレンが2個以上連続して連
なった部分とが連結し、かつ、両末端が水酸基である化
合物からなるノニオン性界面活性剤である。界面活性剤
(c3 )における炭素数3以上のオキシアルキレンとし
ては、オキシテトラメチレンおよび/またはオキシプロ
ピレンが好ましい。
【0058】界面活性剤(c3 )としては、下式c31ま
たは下式c32で表される化合物が好ましい。なお式c31
および式c32中のaは0〜200の整数、bは2〜10
0の整数、cは0〜200の整数を示し、aが0である
場合にはcは2以上の整数、cが0である場合にはaは
2以上の整数である。また、式c31中の−C3 H6 O−
部分は、−CH(CH3 )CH2 −であっても、−CH
2 CH(CH3 )−であっても、−CH(CH3 )CH
2 −と−CH2 CH(CH3 )−とが混在していてもよ
い。また、下式c31または下式c32中のポリオキシアル
キレン部分は、ブロック状に連結している。 HO-(CH2CH2O)a -(C3H6O)b -(CH2CH2O)c H ・・・式c31 HO-(CH2CH2O)a -(CH2CH2CH2CH2O)b -(CH2CH2O)c H ・・・式c32
たは下式c32で表される化合物が好ましい。なお式c31
および式c32中のaは0〜200の整数、bは2〜10
0の整数、cは0〜200の整数を示し、aが0である
場合にはcは2以上の整数、cが0である場合にはaは
2以上の整数である。また、式c31中の−C3 H6 O−
部分は、−CH(CH3 )CH2 −であっても、−CH
2 CH(CH3 )−であっても、−CH(CH3 )CH
2 −と−CH2 CH(CH3 )−とが混在していてもよ
い。また、下式c31または下式c32中のポリオキシアル
キレン部分は、ブロック状に連結している。 HO-(CH2CH2O)a -(C3H6O)b -(CH2CH2O)c H ・・・式c31 HO-(CH2CH2O)a -(CH2CH2CH2CH2O)b -(CH2CH2O)c H ・・・式c32
【0059】界面活性剤(c3 )の具体例としては、下
記の化合物が好ましい。 HO-(CH2CH2O)15-(C3H6O)35-(CH2CH2O)15H 、 HO-(CH2CH2O)8-(C3H6O)35-(CH2CH2O)8H 、 HO-(CH2CH2O)45-(C3H6O)17-(CH2CH2O)45H 、 HO-(CH2CH2O)34-(CH2CH2CH2CH2O)28-(CH2CH2O)34H 。
記の化合物が好ましい。 HO-(CH2CH2O)15-(C3H6O)35-(CH2CH2O)15H 、 HO-(CH2CH2O)8-(C3H6O)35-(CH2CH2O)8H 、 HO-(CH2CH2O)45-(C3H6O)17-(CH2CH2O)45H 、 HO-(CH2CH2O)34-(CH2CH2CH2CH2O)28-(CH2CH2O)34H 。
【0060】界面活性剤(c4 )は、分子中にアミンオ
キシド部分を有するノニオン性界面活性剤であり、下式
c41で表される化合物からなるノニオン性界面活性剤が
好ましい。 (R17)(R18)(R19)N(→O) ・・・式c41 式c41中のR17、R18およびR19は、それぞれ独立に1
価の炭化水素基を示す。分子中にアミンオキシド部分
(N→O)を有する界面活性剤は、カチオン性界面活性
剤に分類されることもあるが、本発明においては、ノニ
オン性界面活性剤として扱う。該界面活性剤は、1種単
独でも2種以上を混合して用いることもできる。界面活
性剤(c4 )としては、特に下式c42で表されるノニオ
ン性界面活性剤が、重合体Aの分散安定性を向上させる
ことから好ましい。 (R20)(CH3 )2 N(→O) ・・・式c42 式c42中のR20は、炭素数6〜22のアルキル基、炭素
数6〜22のアルケニル基、アルキル基(炭素数6〜2
2)が結合したフェニル基、またはアルケニル基(炭素
数6〜22)が結合したフェニル基を示し、炭素数8〜
22のアルキル基、または炭素数8〜22のアルケニル
基が好ましい。
キシド部分を有するノニオン性界面活性剤であり、下式
c41で表される化合物からなるノニオン性界面活性剤が
好ましい。 (R17)(R18)(R19)N(→O) ・・・式c41 式c41中のR17、R18およびR19は、それぞれ独立に1
価の炭化水素基を示す。分子中にアミンオキシド部分
(N→O)を有する界面活性剤は、カチオン性界面活性
剤に分類されることもあるが、本発明においては、ノニ
オン性界面活性剤として扱う。該界面活性剤は、1種単
独でも2種以上を混合して用いることもできる。界面活
性剤(c4 )としては、特に下式c42で表されるノニオ
ン性界面活性剤が、重合体Aの分散安定性を向上させる
ことから好ましい。 (R20)(CH3 )2 N(→O) ・・・式c42 式c42中のR20は、炭素数6〜22のアルキル基、炭素
数6〜22のアルケニル基、アルキル基(炭素数6〜2
2)が結合したフェニル基、またはアルケニル基(炭素
数6〜22)が結合したフェニル基を示し、炭素数8〜
22のアルキル基、または炭素数8〜22のアルケニル
基が好ましい。
【0061】ノニオン性界面活性剤(式c42)の具体例
としては、下記の化合物が好ましい。 [H(CH2 )12](CH3 )2 N(→O)、 [H(CH2 )14](CH3 )2 N(→O)、 [H(CH2 )16](CH3 )2 N(→O)、 [H(CH2 )18](CH3 )2 N(→O)。
としては、下記の化合物が好ましい。 [H(CH2 )12](CH3 )2 N(→O)、 [H(CH2 )14](CH3 )2 N(→O)、 [H(CH2 )16](CH3 )2 N(→O)、 [H(CH2 )18](CH3 )2 N(→O)。
【0062】界面活性剤(c5 )は、ポリオキシエチレ
ンモノ(置換フェニル)エーテルの縮合物、またはポリ
オキシエチレンモノ(置換フェニル)エーテルからなる
ノニオン性界面活性剤である。界面活性剤(c5 )にお
ける置換フェニル基としては、1価の炭化水素基で置換
されたフェニル基が好ましく、特にアルキル基、アルケ
ニル基またはスチリル基で置換されたフェニル基が好ま
しい。
ンモノ(置換フェニル)エーテルの縮合物、またはポリ
オキシエチレンモノ(置換フェニル)エーテルからなる
ノニオン性界面活性剤である。界面活性剤(c5 )にお
ける置換フェニル基としては、1価の炭化水素基で置換
されたフェニル基が好ましく、特にアルキル基、アルケ
ニル基またはスチリル基で置換されたフェニル基が好ま
しい。
【0063】界面活性剤(c5 )としては、ポリオキシ
エチレンモノ(アルキルフェニル)エーテルの縮合物、
ポリオキシエチレンモノ(アルケニルフェニル)エーテ
ルの縮合物、ポリオキシエチレンモノ(アルキルフェニ
ル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ(アルケニルフ
ェニル)エーテル、またはポリオキシエチレンモノ
[(アルキル)(スチリル)フェニル]エーテルが好ま
しい。
エチレンモノ(アルキルフェニル)エーテルの縮合物、
ポリオキシエチレンモノ(アルケニルフェニル)エーテ
ルの縮合物、ポリオキシエチレンモノ(アルキルフェニ
ル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ(アルケニルフ
ェニル)エーテル、またはポリオキシエチレンモノ
[(アルキル)(スチリル)フェニル]エーテルが好ま
しい。
【0064】ポリオキシエチレンモノ(置換フェニル)
エーテルの縮合物、またはポリオキシエチレンモノ(置
換フェニル)エーテルの具体例としては、ポリオキシエ
チレンモノ(ノニルフェニル)エーテルのホルムアルデ
ヒド縮合物、ポリオキシエチレンモノ(ノニルフェニ
ル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ(オクチルフェ
ニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ(オレイルフ
ェニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ[(ノニ
ル)(スチリル)フェニル]エーテル、またはポリオキ
シエチレンモノ[(オレイル)(スチリル)フェニル]
エーテル等が挙げられる。
エーテルの縮合物、またはポリオキシエチレンモノ(置
換フェニル)エーテルの具体例としては、ポリオキシエ
チレンモノ(ノニルフェニル)エーテルのホルムアルデ
ヒド縮合物、ポリオキシエチレンモノ(ノニルフェニ
ル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ(オクチルフェ
ニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ(オレイルフ
ェニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノ[(ノニ
ル)(スチリル)フェニル]エーテル、またはポリオキ
シエチレンモノ[(オレイル)(スチリル)フェニル]
エーテル等が挙げられる。
【0065】界面活性剤(c6 )はポリオールの脂肪酸
エステルからなるノニオン性界面活性剤である。界面活
性剤(c6 )における、ポリオールとしては、ポリエチ
レングリコール、デカグリセリン、ポリエチレングリコ
ールと(ポリエチレングリコール以外の)ポリオールと
のエーテル等が挙げられる。
エステルからなるノニオン性界面活性剤である。界面活
性剤(c6 )における、ポリオールとしては、ポリエチ
レングリコール、デカグリセリン、ポリエチレングリコ
ールと(ポリエチレングリコール以外の)ポリオールと
のエーテル等が挙げられる。
【0066】界面活性剤(c6 )としては、オクタデカ
ン酸とポリエチレングリコールとの1:1(モル比)エ
ステル、ソルビットとポリエチレングリコールとのエー
テルと、オレイン酸とのl:4(モル比)エステル、ポ
リオキシエチレングリコールとソルビタンとのエーテル
と、オクタデカン酸との1:1(モル比)エステル、ポ
リエチレングリコールとソルビタンとのエーテルと、オ
レイン酸との1:1(モル比)エステル、ドデカン酸と
ソルビタンとの1:1(モル比)エステル、オレイン酸
とデカグリセリンとの(1または2):1(モル比)エ
ステル、オクタデカン酸とデカグリセリンとの(1また
は2):1(モル比)エステルが挙げられる。
ン酸とポリエチレングリコールとの1:1(モル比)エ
ステル、ソルビットとポリエチレングリコールとのエー
テルと、オレイン酸とのl:4(モル比)エステル、ポ
リオキシエチレングリコールとソルビタンとのエーテル
と、オクタデカン酸との1:1(モル比)エステル、ポ
リエチレングリコールとソルビタンとのエーテルと、オ
レイン酸との1:1(モル比)エステル、ドデカン酸と
ソルビタンとの1:1(モル比)エステル、オレイン酸
とデカグリセリンとの(1または2):1(モル比)エ
ステル、オクタデカン酸とデカグリセリンとの(1また
は2):1(モル比)エステルが挙げられる。
【0067】界面活性剤(c)がカチオン性界面活性剤
を含む場合には、置換アンモニウム塩からなるカチオン
性界面活性剤を用いるのが好ましい。置換アンモニウム
塩からなるカチオン性界面活性剤は、アンモニウム塩の
窒素原子に結合する水素原子の1個以上が、アルキル
基、アルケニル基、または末端が水酸基であるポリオキ
シアルキレン基に置換された化合物からなるカチオン性
界面活性剤が好ましく、特に下式c51で表される化合物
が好ましい。
を含む場合には、置換アンモニウム塩からなるカチオン
性界面活性剤を用いるのが好ましい。置換アンモニウム
塩からなるカチオン性界面活性剤は、アンモニウム塩の
窒素原子に結合する水素原子の1個以上が、アルキル
基、アルケニル基、または末端が水酸基であるポリオキ
シアルキレン基に置換された化合物からなるカチオン性
界面活性剤が好ましく、特に下式c51で表される化合物
が好ましい。
【0068】 [(R21)4 N+ ]・Y- ・・・式c51 ただし、式c51中の記号は以下の意味を示す。 R21:4つのR21はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数
1〜26のアルキル基、炭素数2〜26のアルケニル
基、または末端が水酸基であるポリオキシアルキレン基
である。ただし、4つのR21は同時に水素原子にはなら
ない。 Y- :対イオン。 R21がアルキル基である場合には、炭素数6〜26の長
鎖アルキル基が好ましい。R21が長鎖アルキル基以外の
アルキル基である場合には、メチル基またはエチル基が
好ましい。R21がアルケニル基である場合には、炭素数
6〜26の長鎖アルケニル基が好ましい。また、R21が
ポリオキシアルキレン基である場合には、ポリオキシエ
チレン基が好ましい。Y- としては、塩素イオン、エチ
ル硫酸イオンまたは酢酸イオンが好ましい。
1〜26のアルキル基、炭素数2〜26のアルケニル
基、または末端が水酸基であるポリオキシアルキレン基
である。ただし、4つのR21は同時に水素原子にはなら
ない。 Y- :対イオン。 R21がアルキル基である場合には、炭素数6〜26の長
鎖アルキル基が好ましい。R21が長鎖アルキル基以外の
アルキル基である場合には、メチル基またはエチル基が
好ましい。R21がアルケニル基である場合には、炭素数
6〜26の長鎖アルケニル基が好ましい。また、R21が
ポリオキシアルキレン基である場合には、ポリオキシエ
チレン基が好ましい。Y- としては、塩素イオン、エチ
ル硫酸イオンまたは酢酸イオンが好ましい。
【0069】化合物(式c51)としては、モノ(長鎖ア
ルキル)アミン塩酸塩、モノ(長鎖アルキル)ジメチル
アミン塩酸塩、モノ(長鎖アルキル)ジメチルアミン酢
酸塩、モノ(長鎖アルケニル)ジメチルアミン塩酸塩、
モノ(長鎖アルキル)ジメチルアミン・エチル硫酸塩、
モノ(長鎖アルキル)トリメチルアンモニウムクロリ
ド、ジ(長鎖アルキル)モノメチルアミン塩酸塩、ジ
(長鎖アルキル)ジメチルアンモニウムクロリド、モノ
(長鎖アルキル)モノメチルジ(ポリオキシエチレン)
アンモニウムクロリド、ジ(長鎖アルキル)モノメチル
モノ(ポリオキシエチレン)アンモニウムクロリド等が
好ましく挙げられる。
ルキル)アミン塩酸塩、モノ(長鎖アルキル)ジメチル
アミン塩酸塩、モノ(長鎖アルキル)ジメチルアミン酢
酸塩、モノ(長鎖アルケニル)ジメチルアミン塩酸塩、
モノ(長鎖アルキル)ジメチルアミン・エチル硫酸塩、
モノ(長鎖アルキル)トリメチルアンモニウムクロリ
ド、ジ(長鎖アルキル)モノメチルアミン塩酸塩、ジ
(長鎖アルキル)ジメチルアンモニウムクロリド、モノ
(長鎖アルキル)モノメチルジ(ポリオキシエチレン)
アンモニウムクロリド、ジ(長鎖アルキル)モノメチル
モノ(ポリオキシエチレン)アンモニウムクロリド等が
好ましく挙げられる。
【0070】さらに、化合物(式c51)としては、モノ
オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、モノオ
クタデシルジメチルモノエチルアンモニウムエチル硫酸
塩、モノ(長鎖アルキル)モノメチルジ(ポリエチレン
グリコール)アンモニウムクロリド、ジ(牛脂アルキ
ル)ジメチルアンモニウムクロリド、またはジメチルモ
ノココナッツアミン酢酸塩等が好ましい。
オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、モノオ
クタデシルジメチルモノエチルアンモニウムエチル硫酸
塩、モノ(長鎖アルキル)モノメチルジ(ポリエチレン
グリコール)アンモニウムクロリド、ジ(牛脂アルキ
ル)ジメチルアンモニウムクロリド、またはジメチルモ
ノココナッツアミン酢酸塩等が好ましい。
【0071】カチオン性界面活性剤としては、アミン
塩、4級アンモニウム塩、オキシエチレン付加型アンモ
ニウム塩等も挙げられ、具体的には、アルキルジメチル
アミン塩酸塩、ジアルキルメチルアミン塩酸塩、アルキ
ルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチ
ルアンモニウムクロリド、モノアルキルアミン酢酸塩、
アルキルメチルジポリオキシエチレンアンモニウムクロ
リド等が挙げられる。アルキル部位としては、炭素数4
〜26の飽和脂肪族基であって、直鎖または分岐鎖が挙
げられ、具体的には、オクチル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベヘニル
基、2級アルキル基等が挙げられる。
塩、4級アンモニウム塩、オキシエチレン付加型アンモ
ニウム塩等も挙げられ、具体的には、アルキルジメチル
アミン塩酸塩、ジアルキルメチルアミン塩酸塩、アルキ
ルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチ
ルアンモニウムクロリド、モノアルキルアミン酢酸塩、
アルキルメチルジポリオキシエチレンアンモニウムクロ
リド等が挙げられる。アルキル部位としては、炭素数4
〜26の飽和脂肪族基であって、直鎖または分岐鎖が挙
げられ、具体的には、オクチル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベヘニル
基、2級アルキル基等が挙げられる。
【0072】界面活性剤(c)が、両性界面活性剤を含
む場合には、アラニン類、イミダゾリニウムベタイン
類、アミドベタイン類、または酢酸ベタイン等からなる
両性界面活性剤が好ましい。両性界面活性剤の具体例と
しては、ドデシルベタイン、オクタデシルベタイン、ド
デシルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニ
ウムベタイン、ドデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、
脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が
挙げられる。
む場合には、アラニン類、イミダゾリニウムベタイン
類、アミドベタイン類、または酢酸ベタイン等からなる
両性界面活性剤が好ましい。両性界面活性剤の具体例と
しては、ドデシルベタイン、オクタデシルベタイン、ド
デシルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニ
ウムベタイン、ドデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、
脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が
挙げられる。
【0073】界面活性剤(c)の量は、重合体Aに対し
て、1〜12質量%が好ましく、特に3〜10質量%が
好ましい。界面活性剤(c)の量が少なすぎるとエマル
ションの安定性が低下するおそれがあり、多すぎると撥
水撥油性の湿摩擦耐久性が低下するおそれがある。ただ
し、原料中の単量体が自己乳化性のある単量体を含む場
合には、界面活性剤(c)の量を減らしてもよい。
て、1〜12質量%が好ましく、特に3〜10質量%が
好ましい。界面活性剤(c)の量が少なすぎるとエマル
ションの安定性が低下するおそれがあり、多すぎると撥
水撥油性の湿摩擦耐久性が低下するおそれがある。ただ
し、原料中の単量体が自己乳化性のある単量体を含む場
合には、界面活性剤(c)の量を減らしてもよい。
【0074】界面活性剤(c)として、カチオン性界面
活性剤および/または両性界面活性剤を使用する場合に
は、ノニオン性界面活性剤と併用することが好ましく、
カチオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤の
量は、重合体Aに対して1質量%以下が好ましい。多す
ぎると、併用する染色助剤との併用性を損なうことがあ
るからである。
活性剤および/または両性界面活性剤を使用する場合に
は、ノニオン性界面活性剤と併用することが好ましく、
カチオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤の
量は、重合体Aに対して1質量%以下が好ましい。多す
ぎると、併用する染色助剤との併用性を損なうことがあ
るからである。
【0075】また、重合開始剤としては、公知の水溶性
または油溶性の重合開始剤を挙げることができ、アゾ
系、過酸化物系、レドックス系等の汎用の重合開始剤が
重合温度に応じて使用できる。中でも、水溶性の重合開
始剤が好ましく、アゾ系化合物の塩がより好ましい。本
発明においては、特に、環状アゾミジン化合物を用いる
のが好ましい。従って、本発明の組成物が、さらに環状
アゾアミジン化合物を含むのは、好ましい態様の一つで
ある。
または油溶性の重合開始剤を挙げることができ、アゾ
系、過酸化物系、レドックス系等の汎用の重合開始剤が
重合温度に応じて使用できる。中でも、水溶性の重合開
始剤が好ましく、アゾ系化合物の塩がより好ましい。本
発明においては、特に、環状アゾミジン化合物を用いる
のが好ましい。従って、本発明の組成物が、さらに環状
アゾアミジン化合物を含むのは、好ましい態様の一つで
ある。
【0076】本発明に用いられる環状アゾアミジン化合
物としては、例えば、2,2’−アゾビス[2−(2−
イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾ
ビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−(3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパ
ン]、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキ
シエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}
およびそれらの塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩な
どが挙げられる。
物としては、例えば、2,2’−アゾビス[2−(2−
イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾ
ビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−(3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパ
ン]、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキ
シエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}
およびそれらの塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩な
どが挙げられる。
【0077】環状アゾアミジン化合物は水溶性の塩であ
ることが好ましい。水系媒体中での分散性がよく、本発
明の組成物の安定性が優れるからである。なお、環状ア
ゾアミジン化合物として上記化合物の塩を用いる場合に
は、上記化合物と、塩酸、硫酸、酢酸またはリンゴ酸等
の有機酸とを用いて、予め塩を形成させてから添加して
もよく、上記化合物と有機酸とをそれぞれ別々に添加し
てもよい。これらの環状アゾアミジン化合物は、1種単
独でも2種以上を併用することもできる。本発明に用い
られる環状アゾアミジン化合物としては、特に2,2’
−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン]およびその塩酸塩、酢酸塩が好ましい。
ることが好ましい。水系媒体中での分散性がよく、本発
明の組成物の安定性が優れるからである。なお、環状ア
ゾアミジン化合物として上記化合物の塩を用いる場合に
は、上記化合物と、塩酸、硫酸、酢酸またはリンゴ酸等
の有機酸とを用いて、予め塩を形成させてから添加して
もよく、上記化合物と有機酸とをそれぞれ別々に添加し
てもよい。これらの環状アゾアミジン化合物は、1種単
独でも2種以上を併用することもできる。本発明に用い
られる環状アゾアミジン化合物としては、特に2,2’
−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン]およびその塩酸塩、酢酸塩が好ましい。
【0078】環状アゾアミジン化合物を含むことによ
り、さらに低温、高速での加工条件においても優れた撥
水撥油性が得られる利点がある。重合開始剤の含有量
は、重合体Aに対して、0.1〜2.0質量%が好まし
く、0.5〜1.0質量%がより好ましい。
り、さらに低温、高速での加工条件においても優れた撥
水撥油性が得られる利点がある。重合開始剤の含有量
は、重合体Aに対して、0.1〜2.0質量%が好まし
く、0.5〜1.0質量%がより好ましい。
【0079】また、重合反応においては、分子量を制御
する目的で、連鎖移動剤を用いることもできる。連鎖移
動剤としては、芳香族系化合物またはメルカプタン類が
好ましく、アルキルメルカプタンが特に好ましい。連鎖
移動剤の具体例としては、n−オクチルメルカプタン、
n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタ
ン、ステアリルメルカプタン、またはα−メチルスチレ
ンダイマCH2 =CPhCH2 C(CH3)2 Ph[ただ
しPhはフェニル基である]が好ましく挙げられる。
する目的で、連鎖移動剤を用いることもできる。連鎖移
動剤としては、芳香族系化合物またはメルカプタン類が
好ましく、アルキルメルカプタンが特に好ましい。連鎖
移動剤の具体例としては、n−オクチルメルカプタン、
n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタ
ン、ステアリルメルカプタン、またはα−メチルスチレ
ンダイマCH2 =CPhCH2 C(CH3)2 Ph[ただ
しPhはフェニル基である]が好ましく挙げられる。
【0080】重合体Aの重合温度は特に限定されない
が、20〜150℃が好ましい。また、乳化重合を開始
する前段階として、単量体(a)および(b)、界面活
性剤(c)および水系媒体からなる混合物を、ホモミキ
サーまたは高圧乳化機等であらかじめ前分散させてもよ
い。重合開始前に混合物をよく撹拌することで、最終的
に得られる重合体の収率を向上させることができる。
が、20〜150℃が好ましい。また、乳化重合を開始
する前段階として、単量体(a)および(b)、界面活
性剤(c)および水系媒体からなる混合物を、ホモミキ
サーまたは高圧乳化機等であらかじめ前分散させてもよ
い。重合開始前に混合物をよく撹拌することで、最終的
に得られる重合体の収率を向上させることができる。
【0081】本発明において、アンモニウム塩は、上述
の乳化重合法により得られた重合体Aを含むエマルショ
ンに後添加してもよく、重合体Aを乳化重合させる際
に、アンモニウム塩を予め添加しておき、重合体Aとア
ンモニウム塩とを含むエマルションを生成することもで
きる。
の乳化重合法により得られた重合体Aを含むエマルショ
ンに後添加してもよく、重合体Aを乳化重合させる際
に、アンモニウム塩を予め添加しておき、重合体Aとア
ンモニウム塩とを含むエマルションを生成することもで
きる。
【0082】さらに、本発明の組成物は、その他の添加
剤を含んでいてもよい。その他の添加剤としては、他の
重合体エクステンダー、他の撥水剤、他の撥油剤、防虫
剤、難燃剤、帯電防止剤、染料安定剤、防シワ剤、ステ
インブロッカー等が挙げられる。これらの添加剤を添加
するタイミングは特に限定されない。
剤を含んでいてもよい。その他の添加剤としては、他の
重合体エクステンダー、他の撥水剤、他の撥油剤、防虫
剤、難燃剤、帯電防止剤、染料安定剤、防シワ剤、ステ
インブロッカー等が挙げられる。これらの添加剤を添加
するタイミングは特に限定されない。
【0083】本発明の組成物の固形分濃度は、10〜4
0質量%が好ましく、特に15〜30質量%が好まし
い。なお、該固形分濃度は、本発明の組成物における重
合体Aの濃度とほぼ等しいと考えられる。
0質量%が好ましく、特に15〜30質量%が好まし
い。なお、該固形分濃度は、本発明の組成物における重
合体Aの濃度とほぼ等しいと考えられる。
【0084】本発明はまた、上述の本発明の組成物を用
いて処理された被処理物を提供するものであり、本発明
の組成物は、目的や用途等に応じて任意の濃度に希釈
し、被処理物に適用させることができる。被処理物への
適用方法も、被処理物の種類や組成物の調製形態等に応
じて、任意の方法が採用されうる。例えば、浸漬塗布等
の被覆加工方法により被処理物の表面に付着させ乾燥す
る方法が採用される。また、必要ならば適当な架橋剤と
共に適用し、キュアリングを行ってもよい。
いて処理された被処理物を提供するものであり、本発明
の組成物は、目的や用途等に応じて任意の濃度に希釈
し、被処理物に適用させることができる。被処理物への
適用方法も、被処理物の種類や組成物の調製形態等に応
じて、任意の方法が採用されうる。例えば、浸漬塗布等
の被覆加工方法により被処理物の表面に付着させ乾燥す
る方法が採用される。また、必要ならば適当な架橋剤と
共に適用し、キュアリングを行ってもよい。
【0085】架橋剤としては、例えば、ブロックされた
イソシアネート化合物、メラミン樹脂化合物、グリオキ
サール系樹脂化合物、尿素系樹脂化合物、架橋性単量体
(N−メチロールアクリルアミド、2−イソシアネート
エチルメタクリレート等のブロック化体等)を必須重合
単位とする重合体等が挙げられ、ブロックされたイソシ
アネート化合物またはメラミン樹脂化合物が好ましい。
イソシアネート化合物、メラミン樹脂化合物、グリオキ
サール系樹脂化合物、尿素系樹脂化合物、架橋性単量体
(N−メチロールアクリルアミド、2−イソシアネート
エチルメタクリレート等のブロック化体等)を必須重合
単位とする重合体等が挙げられ、ブロックされたイソシ
アネート化合物またはメラミン樹脂化合物が好ましい。
【0086】本発明の組成物で処理される被処理物は、
特に限定されず、繊維、繊維織物、ガラス、紙、木、皮
革、毛皮、石綿、レンガ、セメント、金属およびその酸
化物、窯業製品、プラスチック等が挙げられ、特に繊維
織物が好ましい。繊維織物としては、綿、麻、羊毛、絹
等の動植物性天然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨン、アセ
テート等の半合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アスベ
スト繊維等の無機繊維、またはこれらの混合繊維の織物
が挙げられる。
特に限定されず、繊維、繊維織物、ガラス、紙、木、皮
革、毛皮、石綿、レンガ、セメント、金属およびその酸
化物、窯業製品、プラスチック等が挙げられ、特に繊維
織物が好ましい。繊維織物としては、綿、麻、羊毛、絹
等の動植物性天然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨン、アセ
テート等の半合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アスベ
スト繊維等の無機繊維、またはこれらの混合繊維の織物
が挙げられる。
【0087】本発明の組成物を用いて処理することによ
り、低温、高速での加工条件においても撥水撥油性にば
らつきがなく、安定な撥水撥油性を付与することができ
る。また、撥水撥油加工面の接着性に優れており、接着
不良や界面剥離が生じない。従って、本発明の組成物
は、撥水撥油剤として好適であり、コーティング用前処
理剤、ボンディング用前処理剤およびラミネート用前処
理剤として用いれば、接着剤の被処理物への浸透、裏抜
けを効果的に防止できる。
り、低温、高速での加工条件においても撥水撥油性にば
らつきがなく、安定な撥水撥油性を付与することができ
る。また、撥水撥油加工面の接着性に優れており、接着
不良や界面剥離が生じない。従って、本発明の組成物
は、撥水撥油剤として好適であり、コーティング用前処
理剤、ボンディング用前処理剤およびラミネート用前処
理剤として用いれば、接着剤の被処理物への浸透、裏抜
けを効果的に防止できる。
【0088】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。 [重合体Aの重合例]1Lのガラス製ビーカにペルフル
オロアルキルエチルアクリレート[F(CF 2 )n CH
2 CH2 OCOCH=CH2 であり、nが6〜16の混
合物でnの平均値は9。純度93.6質量%]200.
9g、ジオクチルマレート(DOM)17.5g、N−
メチロールアクリルアミド(NMAA)6.7g、n−
ドデシルメルカプタン(DoSH)0.8g、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル(エチレンオキサイドの平
均付加モル数30)(日本油脂(株) 社製「ノニオンE
230」)16. 1g、ジプロピレングリコール(DP
G)107. 4g、イオン交換水389. 3gを入れ
た。続いて、この混合物を水浴中で50℃に加熱し、ホ
モミキサー(特殊機化(株) 製「TKホモミクサーMK
2」)を用いて混合した。次に、この乳化液を50℃に
保ったまま高圧乳化器(LAB60−10TBS AP
Vゴーリン社製)を用い、40MPaの条件で乳化し
た。この乳化液を647.2gとって1Lのオートクレ
ーブに移液し、酢酸1.9gと、2,2' −アゾビス
[2−(2−イミダゾリン−2−イル) プロパン]2.
5gを加えた後に窒素で内部を置換した。次に、塩化ビ
ニル49.3gを圧入し、撹拌しながら温度を55℃に
上げて10時間重合し、乳白色エマルション得た。この
溶液をアドバンテック社製C−63ろ紙を用いて加圧ろ
過した。ろ過後のエマルション中に含まれる固形分濃度
は33.6質量%、動的光散乱粒子径測定装置(大塚電
子社製「ELS−800」)で測定した重合体の平均粒
子径は110nmであった。エマルションを固形分濃度
が20質量%となるようにイオン交換水で希釈したもの
を原液Aとした。
するが、本発明はこれらに限定されない。 [重合体Aの重合例]1Lのガラス製ビーカにペルフル
オロアルキルエチルアクリレート[F(CF 2 )n CH
2 CH2 OCOCH=CH2 であり、nが6〜16の混
合物でnの平均値は9。純度93.6質量%]200.
9g、ジオクチルマレート(DOM)17.5g、N−
メチロールアクリルアミド(NMAA)6.7g、n−
ドデシルメルカプタン(DoSH)0.8g、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル(エチレンオキサイドの平
均付加モル数30)(日本油脂(株) 社製「ノニオンE
230」)16. 1g、ジプロピレングリコール(DP
G)107. 4g、イオン交換水389. 3gを入れ
た。続いて、この混合物を水浴中で50℃に加熱し、ホ
モミキサー(特殊機化(株) 製「TKホモミクサーMK
2」)を用いて混合した。次に、この乳化液を50℃に
保ったまま高圧乳化器(LAB60−10TBS AP
Vゴーリン社製)を用い、40MPaの条件で乳化し
た。この乳化液を647.2gとって1Lのオートクレ
ーブに移液し、酢酸1.9gと、2,2' −アゾビス
[2−(2−イミダゾリン−2−イル) プロパン]2.
5gを加えた後に窒素で内部を置換した。次に、塩化ビ
ニル49.3gを圧入し、撹拌しながら温度を55℃に
上げて10時間重合し、乳白色エマルション得た。この
溶液をアドバンテック社製C−63ろ紙を用いて加圧ろ
過した。ろ過後のエマルション中に含まれる固形分濃度
は33.6質量%、動的光散乱粒子径測定装置(大塚電
子社製「ELS−800」)で測定した重合体の平均粒
子径は110nmであった。エマルションを固形分濃度
が20質量%となるようにイオン交換水で希釈したもの
を原液Aとした。
【0089】[評価サンプルの調製] (例1)原液Aに塩化アンモニウムを0.5質量%添加
したものを原液A1とした。 (例2)原液Aにモノエタノールアミン塩酸塩を0.5
質量%添加したものを原液A2とした。 (例3)原液Aに2, 2’−アゾビス(2−メチルプロ
ピオンアミジン)2塩酸塩を0.2質量%添加したもの
を原液A3とした。 (例4)原液Aのみ。
したものを原液A1とした。 (例2)原液Aにモノエタノールアミン塩酸塩を0.5
質量%添加したものを原液A2とした。 (例3)原液Aに2, 2’−アゾビス(2−メチルプロ
ピオンアミジン)2塩酸塩を0.2質量%添加したもの
を原液A3とした。 (例4)原液Aのみ。
【0090】[撥水撥油性の評価]上記の方法で得られ
た原液を水に対する割合が6質量%となるように調製し
たものを処理液として、撥水撥油性を測定した。性能の
評価は、2種類の条件で行った。未染色のポリエステル
(100%) トロピカル布を試験布として、調製した処
理液に浸漬し、2本のゴムローラーの間で試験布を絞っ
てウェットピックアップを85質量%とした。次いで、
100℃で60秒間乾燥し、さらに130℃で30秒間
熱処理した試験布を低温、高速熱処理条件の評価布とし
た。また、比較のために同じサンプルを用い同じ浸漬処
理を施した後に110℃で90秒間乾燥し、さらに17
0℃で60秒間熱処理した試験布を通常条件の評価布と
してそれぞれについて評価した。
た原液を水に対する割合が6質量%となるように調製し
たものを処理液として、撥水撥油性を測定した。性能の
評価は、2種類の条件で行った。未染色のポリエステル
(100%) トロピカル布を試験布として、調製した処
理液に浸漬し、2本のゴムローラーの間で試験布を絞っ
てウェットピックアップを85質量%とした。次いで、
100℃で60秒間乾燥し、さらに130℃で30秒間
熱処理した試験布を低温、高速熱処理条件の評価布とし
た。また、比較のために同じサンプルを用い同じ浸漬処
理を施した後に110℃で90秒間乾燥し、さらに17
0℃で60秒間熱処理した試験布を通常条件の評価布と
してそれぞれについて評価した。
【0091】[撥水性の評価]JIS−L1092 1
992のスプレー試験により行い、表1に示す撥水性ナ
ンバーで表した。
992のスプレー試験により行い、表1に示す撥水性ナ
ンバーで表した。
【0092】
【表1】
【0093】[撥油性の評価]撥油性の評価は、AAT
CC−Test Method118−1997により
行い、表2に示す撥油性ナンバーで表した。表2中、部
は質量部を示す。
CC−Test Method118−1997により
行い、表2に示す撥油性ナンバーで表した。表2中、部
は質量部を示す。
【0094】
【表2】
【0095】また、接着性の評価は、上記の方法で得ら
れた原液を6質量%、メラミン樹脂(住友化学社製「ス
ミテックスレジンM3」)0.3質量%、触媒(住友化
学社製「スミテックスアクセレレーターACX」)0.
3質量%となるように水で希釈混合したものを処理液と
して、染色およびフィックス処理済のナイロンタスラン
布を試験布として用いた。
れた原液を6質量%、メラミン樹脂(住友化学社製「ス
ミテックスレジンM3」)0.3質量%、触媒(住友化
学社製「スミテックスアクセレレーターACX」)0.
3質量%となるように水で希釈混合したものを処理液と
して、染色およびフィックス処理済のナイロンタスラン
布を試験布として用いた。
【0096】加工処理条件は、処理液に試験布を浸漬
し、2本のゴムローラーの間で試験布を絞った。これを
2回繰り返しウェットピックアップを90質量%とし
た。次いで、100℃で60秒間乾燥し、さらに150
℃で30秒間熱処理し撥水撥油性布帛を得た。この布帛
表面に、アジペート系ポリエステルとMDIからなるポ
リエステル型ポリウレタン樹脂(樹脂濃度30%、DM
F溶液)100部とヘキサメチレンジイソシアネート1
部の混合物を100g/m2 となるようにバーコータで
塗布した、引き続きこの布帛を25℃の水に1分間浸漬
して樹脂を凝固させたのち50℃の水で5分間洗浄し
た。この布帛を130℃2分間熱処理してコーティング
布帛を得た。さらにこのコーティング布帛のコーティン
グ樹脂面に、幅2.5cm長さ15cmのホットメルト
テープ(サン化成(株) 製「MELCOテープ」)を転
写プレス器(奥野電気社製)を用いて150℃、30秒
の条件で接着した。
し、2本のゴムローラーの間で試験布を絞った。これを
2回繰り返しウェットピックアップを90質量%とし
た。次いで、100℃で60秒間乾燥し、さらに150
℃で30秒間熱処理し撥水撥油性布帛を得た。この布帛
表面に、アジペート系ポリエステルとMDIからなるポ
リエステル型ポリウレタン樹脂(樹脂濃度30%、DM
F溶液)100部とヘキサメチレンジイソシアネート1
部の混合物を100g/m2 となるようにバーコータで
塗布した、引き続きこの布帛を25℃の水に1分間浸漬
して樹脂を凝固させたのち50℃の水で5分間洗浄し
た。この布帛を130℃2分間熱処理してコーティング
布帛を得た。さらにこのコーティング布帛のコーティン
グ樹脂面に、幅2.5cm長さ15cmのホットメルト
テープ(サン化成(株) 製「MELCOテープ」)を転
写プレス器(奥野電気社製)を用いて150℃、30秒
の条件で接着した。
【0097】これらの布帛を25℃、湿度60%の条件
で72時間放置し、引っ張り試験機にてナイロン布帛と
コーティング樹脂間の接着性(剥離強度)を測定した。
結果を表3にまとめた。
で72時間放置し、引っ張り試験機にてナイロン布帛と
コーティング樹脂間の接着性(剥離強度)を測定した。
結果を表3にまとめた。
【0098】
【表3】
【0099】
【発明の効果】本発明の水分散型フッ素系共重合体組成
物は、低温、高速での加工条件においても優れた撥水撥
油性が発現するので、実際の現場加工でも安定した生産
が見込まれる。また、撥水撥油加工面の接着性に優れる
ため、剥離トラブルが減少し、コーティング処理したも
のの耐久性が向上できる。よって、これまで以上に加
工、応用の幅が広がるため、より機能的な仕上げ加工を
提供しうる。
物は、低温、高速での加工条件においても優れた撥水撥
油性が発現するので、実際の現場加工でも安定した生産
が見込まれる。また、撥水撥油加工面の接着性に優れる
ため、剥離トラブルが減少し、コーティング処理したも
のの耐久性が向上できる。よって、これまで以上に加
工、応用の幅が広がるため、より機能的な仕上げ加工を
提供しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/18 102 C09K 3/18 102 103 103
Claims (4)
- 【請求項1】ポリフルオロアルキル基と1個の重合性不
飽和基とを有する単量体の重合単位を含む共重合体と、
アンモニウム塩と、水系媒体とを含む、水分散型フッ素
系共重合体組成物。 - 【請求項2】前記アンモニウム塩の分子量が300以下
である、請求項1に記載の水分散型フッ素系共重合体組
成物。 - 【請求項3】さらに環状アゾアミジン化合物を含む、請
求項1または2に記載の水分散型フッ素系共重合体組成
物。 - 【請求項4】請求項1、2または3に記載の水分散型フ
ッ素系共重合体組成物を用いて処理された被処理物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001050079A JP2002249630A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 水分散型フッ素系共重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001050079A JP2002249630A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 水分散型フッ素系共重合体組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002249630A true JP2002249630A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18911097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001050079A Withdrawn JP2002249630A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 水分散型フッ素系共重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002249630A (ja) |
-
2001
- 2001-02-26 JP JP2001050079A patent/JP2002249630A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |