JP2002242863A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JP2002242863A JP2002242863A JP2001043763A JP2001043763A JP2002242863A JP 2002242863 A JP2002242863 A JP 2002242863A JP 2001043763 A JP2001043763 A JP 2001043763A JP 2001043763 A JP2001043763 A JP 2001043763A JP 2002242863 A JP2002242863 A JP 2002242863A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 吐出弁が閉鎖する際の騒音を低減させ、スク
ロール圧縮機の静粛性をより向上させることを目的とす
る。 【解決手段】 スクロール圧縮機1は、密閉容器2の内
部で固定スクロール3と旋回スクロール4とを相対運動
させて流体を昇圧させ、昇圧した流体を固定スクロール
3の吐出口3cから吐出チャンバ15を介して外部に吐
出するものである。固定スクロール3には、密閉容器2
の内部を仕切って吐出チャンバ15を画成する吐出カバ
ー14が装着されている。そして、吐出カバー14に
は、固定スクロール3の吐出口3cと吐出チャンバ15
とを連通させる複数の吐出ポート14a,14bが並設
されると共に、各吐出ポート14a,14bを開閉可能
な一体の弾性板体からなる吐出弁20の基端が固定され
ている。
ロール圧縮機の静粛性をより向上させることを目的とす
る。 【解決手段】 スクロール圧縮機1は、密閉容器2の内
部で固定スクロール3と旋回スクロール4とを相対運動
させて流体を昇圧させ、昇圧した流体を固定スクロール
3の吐出口3cから吐出チャンバ15を介して外部に吐
出するものである。固定スクロール3には、密閉容器2
の内部を仕切って吐出チャンバ15を画成する吐出カバ
ー14が装着されている。そして、吐出カバー14に
は、固定スクロール3の吐出口3cと吐出チャンバ15
とを連通させる複数の吐出ポート14a,14bが並設
されると共に、各吐出ポート14a,14bを開閉可能
な一体の弾性板体からなる吐出弁20の基端が固定され
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉容器の内部で
固定スクロールと旋回スクロールとを相対運動させて流
体を昇圧させるスクロール圧縮機に関する。
固定スクロールと旋回スクロールとを相対運動させて流
体を昇圧させるスクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スクロール圧縮機が各種分野
で幅広く用いられている。かかるスクロール圧縮機は、
密閉容器の内部に固定された固定スクロールと、この固
定スクロールと噛み合って圧縮室を形成する旋回スクロ
ールとを備える。旋回スクロールは、電動機等によって
固定スクロールに対して相対的に旋回駆動される。これ
により、両者が画成する圧縮室の容積が変化し、冷媒ガ
ス等の流体が昇圧させられる。この場合、この種のスク
ロール圧縮機では、圧縮室と固定スクロールの吐出口と
が連通する瞬間に、吐出圧力よりも圧縮室内の圧力が低
下してしまう、いわゆる不足圧縮の状態になることがあ
る。このため、スクロール圧縮機には、このような不足
圧縮状態を防止するために、固定スクロールの吐出口に
対して吐出弁を備えるの一般的である。
で幅広く用いられている。かかるスクロール圧縮機は、
密閉容器の内部に固定された固定スクロールと、この固
定スクロールと噛み合って圧縮室を形成する旋回スクロ
ールとを備える。旋回スクロールは、電動機等によって
固定スクロールに対して相対的に旋回駆動される。これ
により、両者が画成する圧縮室の容積が変化し、冷媒ガ
ス等の流体が昇圧させられる。この場合、この種のスク
ロール圧縮機では、圧縮室と固定スクロールの吐出口と
が連通する瞬間に、吐出圧力よりも圧縮室内の圧力が低
下してしまう、いわゆる不足圧縮の状態になることがあ
る。このため、スクロール圧縮機には、このような不足
圧縮状態を防止するために、固定スクロールの吐出口に
対して吐出弁を備えるの一般的である。
【0003】このような吐出弁を備えたスクロール圧縮
機としては、特開平9−14162号公報によって開示
されたものが知られている。この公報に記載された従来
のスクロール圧縮機では、固定スクロールに吐出カバー
(仕切部材)が装着されており、この吐出カバーによっ
て密閉容器の内部上方に吐出チャンバが画成される。ま
た、吐出カバーには、固定スクロールの吐出口と吐出チ
ャンバとを連通させる一体の吐出ポートが形成されてい
る。そして、吐出カバーには、吐出ポートを開閉できる
ように一体の弾性板体からなる吐出弁の基端が固定され
ている。これにより、不足圧縮状態になった際には、吐
出弁によって吐出ポートが閉鎖されるので、吐出チャン
バから圧縮室内に流体が逆流してしまうことを防止でき
る。
機としては、特開平9−14162号公報によって開示
されたものが知られている。この公報に記載された従来
のスクロール圧縮機では、固定スクロールに吐出カバー
(仕切部材)が装着されており、この吐出カバーによっ
て密閉容器の内部上方に吐出チャンバが画成される。ま
た、吐出カバーには、固定スクロールの吐出口と吐出チ
ャンバとを連通させる一体の吐出ポートが形成されてい
る。そして、吐出カバーには、吐出ポートを開閉できる
ように一体の弾性板体からなる吐出弁の基端が固定され
ている。これにより、不足圧縮状態になった際には、吐
出弁によって吐出ポートが閉鎖されるので、吐出チャン
バから圧縮室内に流体が逆流してしまうことを防止でき
る。
【0004】ここで、上述したような構成のもとでは、
吐出ポートが閉鎖される際に、吐出弁が吐出カバーの上
面と衝突して加振されることから、大きな騒音が発生す
る。特に、スクロール圧縮機の圧縮比が高いほど、吐出
弁の開閉高さ(リフト量)が大きくなるので、発生する
衝撃音が増大化してしまう。このため、特開平9−14
162号公報に記載されたスクロール圧縮機では、吐出
ポートが吐出弁の長手方向略中央部と対向するように配
置されている。これにより、主として、吐出弁の中央部
付近を吐出カバーに対して接近離間させると共に、吐出
弁の遊端部を吐出カバーから離れ難くすることが可能と
なる。この結果、吐出弁が吐出ポートを閉鎖する際に発
生する騒音を低減可能となる。
吐出ポートが閉鎖される際に、吐出弁が吐出カバーの上
面と衝突して加振されることから、大きな騒音が発生す
る。特に、スクロール圧縮機の圧縮比が高いほど、吐出
弁の開閉高さ(リフト量)が大きくなるので、発生する
衝撃音が増大化してしまう。このため、特開平9−14
162号公報に記載されたスクロール圧縮機では、吐出
ポートが吐出弁の長手方向略中央部と対向するように配
置されている。これにより、主として、吐出弁の中央部
付近を吐出カバーに対して接近離間させると共に、吐出
弁の遊端部を吐出カバーから離れ難くすることが可能と
なる。この結果、吐出弁が吐出ポートを閉鎖する際に発
生する騒音を低減可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように吐出ポートを吐出弁の長手方向略中央部と対向
するように配置したとしても、依然として、吐出弁の中
央部付近のリフト量はある程度大きくなってしまう。従
って、スクロール圧縮機の圧縮比を高め、大流量化する
ような場合、吐出弁が吐出ポートを閉鎖する際に発生す
る騒音を十分に低減することは依然として困難である。
特に、近年では、スクロール圧縮機の運転速度をより一
層高速化し、また、運転条件をより広範囲化することが
求められるようになってきている。このため、吐出弁が
吐出ポートを閉鎖する際の騒音をより一層効果的に低減
できるスクロール圧縮機の出現が望まれている。
たように吐出ポートを吐出弁の長手方向略中央部と対向
するように配置したとしても、依然として、吐出弁の中
央部付近のリフト量はある程度大きくなってしまう。従
って、スクロール圧縮機の圧縮比を高め、大流量化する
ような場合、吐出弁が吐出ポートを閉鎖する際に発生す
る騒音を十分に低減することは依然として困難である。
特に、近年では、スクロール圧縮機の運転速度をより一
層高速化し、また、運転条件をより広範囲化することが
求められるようになってきている。このため、吐出弁が
吐出ポートを閉鎖する際の騒音をより一層効果的に低減
できるスクロール圧縮機の出現が望まれている。
【0006】そこで、本発明は、吐出弁が閉鎖する際の
騒音を極めて効果的に低減させることが可能であり、高
い静粛性を有するスクロール圧縮機の提供を目的とす
る。
騒音を極めて効果的に低減させることが可能であり、高
い静粛性を有するスクロール圧縮機の提供を目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
によるスクロール圧縮機は、密閉容器の内部で固定スク
ロールと旋回スクロールとを相対運動させて流体を昇圧
させ、昇圧した流体を固定スクロールの吐出口から吐出
チャンバを介して外部に吐出するスクロール圧縮機にお
いて、固定スクロールには、密閉容器の内部を仕切って
吐出チャンバを画成する仕切部材が装着されており、こ
の仕切部材には、固定スクロールの吐出口と吐出チャン
バとを連通させる吐出ポートが複数並設されると共に、
各吐出ポートを開閉可能な一体の弾性板体からなる吐出
弁の基端が固定されていることを特徴とする。
によるスクロール圧縮機は、密閉容器の内部で固定スク
ロールと旋回スクロールとを相対運動させて流体を昇圧
させ、昇圧した流体を固定スクロールの吐出口から吐出
チャンバを介して外部に吐出するスクロール圧縮機にお
いて、固定スクロールには、密閉容器の内部を仕切って
吐出チャンバを画成する仕切部材が装着されており、こ
の仕切部材には、固定スクロールの吐出口と吐出チャン
バとを連通させる吐出ポートが複数並設されると共に、
各吐出ポートを開閉可能な一体の弾性板体からなる吐出
弁の基端が固定されていることを特徴とする。
【0008】このスクロール圧縮機は、固定スクロール
からの吐出圧力よりも、固定スクロールと旋回スクロー
ルとによって形成される圧縮室内の圧力が低下してしま
う不足圧縮状態を防止するための吐出弁を備える。吐出
弁は、一体の弾性板体からなり、仕切部材に形成された
吐出ポートを開閉する。すなわち、吐出弁の基端(長手
方向の一端)は、固定スクロールに装着された仕切部材
に固定されている。また、吐出弁の遊端側(他端側)
は、仕切部材に対して接近離間可能とされる。
からの吐出圧力よりも、固定スクロールと旋回スクロー
ルとによって形成される圧縮室内の圧力が低下してしま
う不足圧縮状態を防止するための吐出弁を備える。吐出
弁は、一体の弾性板体からなり、仕切部材に形成された
吐出ポートを開閉する。すなわち、吐出弁の基端(長手
方向の一端)は、固定スクロールに装着された仕切部材
に固定されている。また、吐出弁の遊端側(他端側)
は、仕切部材に対して接近離間可能とされる。
【0009】そして、このスクロール圧縮機では、仕切
部材に複数の吐出ポートが並設されている。すなわち、
各吐出ポートは、吐出弁の長手方向に沿って、それぞれ
吐出弁の裏面と対向する。これにより、各吐出ポートの
開口面積(径)や、配置箇所を適宜設定することによ
り、複数の吐出ポートの少なくとも何れかから吐出され
る流体が吐出弁に沿って流れる際の流速を高め、当該吐
出ポート近傍で吐出弁に負の揚力(吸引力)を与えるこ
とが可能となる。
部材に複数の吐出ポートが並設されている。すなわち、
各吐出ポートは、吐出弁の長手方向に沿って、それぞれ
吐出弁の裏面と対向する。これにより、各吐出ポートの
開口面積(径)や、配置箇所を適宜設定することによ
り、複数の吐出ポートの少なくとも何れかから吐出され
る流体が吐出弁に沿って流れる際の流速を高め、当該吐
出ポート近傍で吐出弁に負の揚力(吸引力)を与えるこ
とが可能となる。
【0010】この結果、このスクロール圧縮機によれ
ば、固定スクロールの吐出口から大量の流体が吐出され
る吐出工程初期時等には、吐出弁全体の揚力係数を大き
くする一方、冷媒の吐出量が減少する吐出弁の閉弁時に
は、吐出弁全体の揚力係数を小さく(好ましくは負に)
設定することが可能となる。従って、固定スクロールか
ら吐出チャンバに流体を吐出させる際の損失を増大化さ
せることなく、冷媒の吐出量が減少する閉弁時における
吐出弁のリフト量を低減させることが可能となる。これ
により、吐出弁が吐出ポートを閉鎖する際に、吐出カバ
ーの上面と衝突することによって発生する騒音を極めて
効果的に低減できることになり、スクロール圧縮機の静
粛性を向上させることが可能となる。
ば、固定スクロールの吐出口から大量の流体が吐出され
る吐出工程初期時等には、吐出弁全体の揚力係数を大き
くする一方、冷媒の吐出量が減少する吐出弁の閉弁時に
は、吐出弁全体の揚力係数を小さく(好ましくは負に)
設定することが可能となる。従って、固定スクロールか
ら吐出チャンバに流体を吐出させる際の損失を増大化さ
せることなく、冷媒の吐出量が減少する閉弁時における
吐出弁のリフト量を低減させることが可能となる。これ
により、吐出弁が吐出ポートを閉鎖する際に、吐出カバ
ーの上面と衝突することによって発生する騒音を極めて
効果的に低減できることになり、スクロール圧縮機の静
粛性を向上させることが可能となる。
【0011】また、複数の吐出ポートのうち、吐出弁の
基端側に位置する吐出ポートは、吐出弁の遊端側に位置
する吐出ポートよりも、吐出弁の幅方向における長さが
小さいと好ましい。
基端側に位置する吐出ポートは、吐出弁の遊端側に位置
する吐出ポートよりも、吐出弁の幅方向における長さが
小さいと好ましい。
【0012】このような構成のもとでは、吐出弁の基端
側に位置する吐出ポートから吐出弁の長手方向側縁部ま
での距離が、吐出弁の遊端側に位置する吐出ポートより
も長くなる。従って、吐出ポートから吐出される流体が
吐出弁に沿って流れる際の流速は、吐出弁の遊端側に位
置する吐出ポート近傍よりも、吐出弁の基端側に位置す
る吐出ポート近傍で高まる。この結果、このような構成
を採用すれば、吐出弁の基端側に位置する吐出ポート近
傍では、吐出弁に負の揚力(吸引力)を容易に与えるこ
とが可能となる。また、吐出弁の遊端側に位置する吐出
ポートについては、流体が吐出し易い状態を容易に維持
することができる。
側に位置する吐出ポートから吐出弁の長手方向側縁部ま
での距離が、吐出弁の遊端側に位置する吐出ポートより
も長くなる。従って、吐出ポートから吐出される流体が
吐出弁に沿って流れる際の流速は、吐出弁の遊端側に位
置する吐出ポート近傍よりも、吐出弁の基端側に位置す
る吐出ポート近傍で高まる。この結果、このような構成
を採用すれば、吐出弁の基端側に位置する吐出ポート近
傍では、吐出弁に負の揚力(吸引力)を容易に与えるこ
とが可能となる。また、吐出弁の遊端側に位置する吐出
ポートについては、流体が吐出し易い状態を容易に維持
することができる。
【0013】更に、吐出弁の遊端側を吐出カバー側に押
さえ付けるように一端が吐出カバーに対して固定された
弁押え部材を更に備えると好ましい。
さえ付けるように一端が吐出カバーに対して固定された
弁押え部材を更に備えると好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるス
クロール圧縮機の好適な実施形態について詳細に説明す
る。
クロール圧縮機の好適な実施形態について詳細に説明す
る。
【0015】図1は、本発明によるスクロール圧縮機を
示す断面図である。同図に示すスクロール圧縮機1は、
密閉容器2の内部に固定された固定スクロール3と、旋
回スクロール4とを備える。固定スクロール3は、密閉
容器2の内壁面に固定された支持フレーム5に締結され
ている。また、旋回スクロール4は、固定スクロール3
と支持フレーム5との間に配置され、旋回スクロール4
と支持フレーム5との間には、オルダムリング等の自転
阻止機構6が備えられている。
示す断面図である。同図に示すスクロール圧縮機1は、
密閉容器2の内部に固定された固定スクロール3と、旋
回スクロール4とを備える。固定スクロール3は、密閉
容器2の内壁面に固定された支持フレーム5に締結され
ている。また、旋回スクロール4は、固定スクロール3
と支持フレーム5との間に配置され、旋回スクロール4
と支持フレーム5との間には、オルダムリング等の自転
阻止機構6が備えられている。
【0016】固定スクロール3は、端板3aと、端板3
aの下面から立設された渦巻状ラップ3bとからなる。
また、端板3aの中心部には、吐出口3cが形成されて
いる。同様に、旋回スクロール4も、端板4aと、端板
4aの上面から立設された渦巻状ラップ4bとからな
る。固定スクロール3の渦巻状ラップ3bと、旋回スク
ロール4の渦巻状ラップ4bとは、それぞれの側面同志
が数個所で線接触し合った状態で噛合っており、これに
より、固定スクロール3と旋回スクロール4との間に
は、渦巻きの中心に対してほぼ対称な複数対の圧縮室7
が形成される。
aの下面から立設された渦巻状ラップ3bとからなる。
また、端板3aの中心部には、吐出口3cが形成されて
いる。同様に、旋回スクロール4も、端板4aと、端板
4aの上面から立設された渦巻状ラップ4bとからな
る。固定スクロール3の渦巻状ラップ3bと、旋回スク
ロール4の渦巻状ラップ4bとは、それぞれの側面同志
が数個所で線接触し合った状態で噛合っており、これに
より、固定スクロール3と旋回スクロール4との間に
は、渦巻きの中心に対してほぼ対称な複数対の圧縮室7
が形成される。
【0017】また、支持フレーム5の下方には、電動機
8が配置されている。電動機8は、密閉容器2に圧入固
定されたステータ8aと、ロータ8bとからなる。ロー
タ8bには、シャフト9が固定されており、このシャフ
ト9は、支持フレーム5に装着された上部軸受10と、
密閉容器2内の下部に装着された下部軸受(図示省略)
とによって支持されている。また、シャフト9の上端に
は、偏心ピン9aが形成されている。一方、旋回スクロ
ール4の端板4aには、ボス4cが形成されており、こ
のボス4c内には、軸受11を介してドライブッシュ1
2が回転自在に嵌挿されている。そして、シャフト9の
偏心ピン9aは、支持フレームを貫通させられると共
に、ドライブッシュ12に形成された孔部にスライド自
在に嵌合される。これにより、旋回スクロール4と電動
機8とが、シャフト9等を介して互いに連結されること
になる。
8が配置されている。電動機8は、密閉容器2に圧入固
定されたステータ8aと、ロータ8bとからなる。ロー
タ8bには、シャフト9が固定されており、このシャフ
ト9は、支持フレーム5に装着された上部軸受10と、
密閉容器2内の下部に装着された下部軸受(図示省略)
とによって支持されている。また、シャフト9の上端に
は、偏心ピン9aが形成されている。一方、旋回スクロ
ール4の端板4aには、ボス4cが形成されており、こ
のボス4c内には、軸受11を介してドライブッシュ1
2が回転自在に嵌挿されている。そして、シャフト9の
偏心ピン9aは、支持フレームを貫通させられると共
に、ドライブッシュ12に形成された孔部にスライド自
在に嵌合される。これにより、旋回スクロール4と電動
機8とが、シャフト9等を介して互いに連結されること
になる。
【0018】また、固定スクロール3の上面には、吐出
カバー(仕切部材)14が固定されており、この吐出カ
バー14によって、密閉容器2の内部上方に、吐出チャ
ンバ15(高圧側チャンバ)が画成される。吐出カバー
14には、図1に示すように、複数の吐出ポート14
a,14bが並設されている。これにより、吐出チャン
バ15は、固定スクロール3と吐出カバー14とにより
画成される腔部13と、各吐出ポート14a,14bと
を介して、固定スクロール3の吐出口3cと連通可能と
なる。また、吐出チャンバ15は、密閉容器2の上部に
設けられた吐出管17と連通している。
カバー(仕切部材)14が固定されており、この吐出カ
バー14によって、密閉容器2の内部上方に、吐出チャ
ンバ15(高圧側チャンバ)が画成される。吐出カバー
14には、図1に示すように、複数の吐出ポート14
a,14bが並設されている。これにより、吐出チャン
バ15は、固定スクロール3と吐出カバー14とにより
画成される腔部13と、各吐出ポート14a,14bと
を介して、固定スクロール3の吐出口3cと連通可能と
なる。また、吐出チャンバ15は、密閉容器2の上部に
設けられた吐出管17と連通している。
【0019】更に、吐出カバー14によって、固定スク
ロール3の上面と吐出カバー14との間に吸込チャンバ
16が画成される。吸込チャンバ16は、固定スクロー
ル3と旋回スクロール4との間に形成される各圧縮室7
と連通する。また、吸込チャンバ16は、支持フレーム
5に形成された流路5a、チャンバ18等を介して、吸
入管19と連通している。
ロール3の上面と吐出カバー14との間に吸込チャンバ
16が画成される。吸込チャンバ16は、固定スクロー
ル3と旋回スクロール4との間に形成される各圧縮室7
と連通する。また、吸込チャンバ16は、支持フレーム
5に形成された流路5a、チャンバ18等を介して、吸
入管19と連通している。
【0020】このように構成されたスクロール圧縮機1
では、電動機8を作動させることにより、シャフト9及
び偏心ピン9aが回転する。これに伴って、軸受11及
びドライブッシュ12を介して偏心ピン9aと連結され
た旋回スクロール4が自転阻止機構6によって自転を阻
止された状態で所定半径の円軌道上を公転旋回運動す
る。これにより、冷媒ガス等の流体が吸入管19を介し
てチャンバ18内に流入し、当該流体は、更に、流路5
a、及び、吸込チャンバ16を介して、圧縮室7内に吸
い込まれる。
では、電動機8を作動させることにより、シャフト9及
び偏心ピン9aが回転する。これに伴って、軸受11及
びドライブッシュ12を介して偏心ピン9aと連結され
た旋回スクロール4が自転阻止機構6によって自転を阻
止された状態で所定半径の円軌道上を公転旋回運動す
る。これにより、冷媒ガス等の流体が吸入管19を介し
てチャンバ18内に流入し、当該流体は、更に、流路5
a、及び、吸込チャンバ16を介して、圧縮室7内に吸
い込まれる。
【0021】そして、旋回スクロール4が固定スクロー
ルに対して相対的に旋回運動することにより、両者が画
成する圧縮室7の容積が変化する。従って、圧縮室7内
の流体は、旋回スクロール4の公転旋回運動によって圧
縮室7の容積が減少するのに伴って昇圧し、固定スクロ
ール3の端板3aの中心部に形成されている吐出口3c
に達する。そして、昇圧した流体は、腔部13、吐出ポ
ート14a,14bを介して吐出チャンバ15に流出
し、吐出管17から吐出されることになる。
ルに対して相対的に旋回運動することにより、両者が画
成する圧縮室7の容積が変化する。従って、圧縮室7内
の流体は、旋回スクロール4の公転旋回運動によって圧
縮室7の容積が減少するのに伴って昇圧し、固定スクロ
ール3の端板3aの中心部に形成されている吐出口3c
に達する。そして、昇圧した流体は、腔部13、吐出ポ
ート14a,14bを介して吐出チャンバ15に流出
し、吐出管17から吐出されることになる。
【0022】ここで、この種のスクロール圧縮機では、
圧縮室7と固定スクロール3の吐出口3cとが連通する
瞬間に、吐出圧力よりも圧縮室7内の圧力が低下してし
まう、いわゆる不足圧縮の状態になることがある。この
ため、スクロール圧縮機1には、このような不足圧縮状
態を防止するために、固定スクロール3の吐出口3cに
対して吐出弁20が備えられており、この吐出弁20に
よって、吐出カバー(仕切部材)14に形成された複数
の吐出ポート14a,14bが開閉される。
圧縮室7と固定スクロール3の吐出口3cとが連通する
瞬間に、吐出圧力よりも圧縮室7内の圧力が低下してし
まう、いわゆる不足圧縮の状態になることがある。この
ため、スクロール圧縮機1には、このような不足圧縮状
態を防止するために、固定スクロール3の吐出口3cに
対して吐出弁20が備えられており、この吐出弁20に
よって、吐出カバー(仕切部材)14に形成された複数
の吐出ポート14a,14bが開閉される。
【0023】吐出弁20は、図2に示すように、金属板
等の弾性体を細幅に形成したものであり、吐出カバー1
4に並設されている各吐出ポート14a,14bを覆う
ように配置される。吐出弁20の基端(長手方向の一
端)は、固定ボルト21を介して吐出カバー14の上面
に固定される。一方、吐出弁20の遊端側(長手方向の
他端側)は、吐出カバー14に対して接近離間可能とさ
れる。そして、吐出弁20を吐出カバー14に固定した
際、各吐出ポート14a,14bは、吐出弁20の長手
方向に沿って、それぞれ吐出弁20の長手方向、及び、
幅方向の略中央部の裏面と対向する。
等の弾性体を細幅に形成したものであり、吐出カバー1
4に並設されている各吐出ポート14a,14bを覆う
ように配置される。吐出弁20の基端(長手方向の一
端)は、固定ボルト21を介して吐出カバー14の上面
に固定される。一方、吐出弁20の遊端側(長手方向の
他端側)は、吐出カバー14に対して接近離間可能とさ
れる。そして、吐出弁20を吐出カバー14に固定した
際、各吐出ポート14a,14bは、吐出弁20の長手
方向に沿って、それぞれ吐出弁20の長手方向、及び、
幅方向の略中央部の裏面と対向する。
【0024】更に、吐出弁20の上方には、金属等の弾
性体を細幅に形成した弁押え22が配置されている。こ
の弁押え22の基端(長手方向の一端)も、吐出弁20
の基端部と共に、固定ボルト21を介して吐出カバー1
4の上面に固定されている。また、弁押え22の遊端側
(長手方向の他端側)は、吐出カバー14に対して接近
離間可能とされている。そして、弁押え22は、先端が
谷部となり、長手方向の略中央部が山部となるように形
成された縦断面形状を有する。
性体を細幅に形成した弁押え22が配置されている。こ
の弁押え22の基端(長手方向の一端)も、吐出弁20
の基端部と共に、固定ボルト21を介して吐出カバー1
4の上面に固定されている。また、弁押え22の遊端側
(長手方向の他端側)は、吐出カバー14に対して接近
離間可能とされている。そして、弁押え22は、先端が
谷部となり、長手方向の略中央部が山部となるように形
成された縦断面形状を有する。
【0025】これにより、吐出弁20の遊端側は、弁押
え22によって吐出カバー14側に押さえ付けられる一
方、吐出弁20の長手方向中央部は、弁押え22の山部
と対向していることから、弾性変形容易な状態に維持さ
れる。これにより、吐出ポート14a,14bにおける
吐出損失を必要以上に低下させることなく、吐出弁20
の閉弁時に、その先端が吐出カバー14と衝突する際の
衝撃を低減させることができる。
え22によって吐出カバー14側に押さえ付けられる一
方、吐出弁20の長手方向中央部は、弁押え22の山部
と対向していることから、弾性変形容易な状態に維持さ
れる。これにより、吐出ポート14a,14bにおける
吐出損失を必要以上に低下させることなく、吐出弁20
の閉弁時に、その先端が吐出カバー14と衝突する際の
衝撃を低減させることができる。
【0026】これに加えて、スクロール圧縮機1では、
上述したように、吐出カバー(仕切部材)14に、吐出
弁20の長手方向に沿うように複数の吐出ポート14
a,14bが並設されている。これにより、スクロール
圧縮機1では、各吐出ポート14a,14bの開口面積
(径)や、配置箇所を適宜設定することにより、各吐出
ポート14a,14bのうちの何れかから吐出される流
体が吐出弁20の裏面に沿って流れる際の流速を高め、
当該何れかの吐出ポート近傍で吐出弁20に対して負の
揚力(吸引力)を与えることが可能となる。
上述したように、吐出カバー(仕切部材)14に、吐出
弁20の長手方向に沿うように複数の吐出ポート14
a,14bが並設されている。これにより、スクロール
圧縮機1では、各吐出ポート14a,14bの開口面積
(径)や、配置箇所を適宜設定することにより、各吐出
ポート14a,14bのうちの何れかから吐出される流
体が吐出弁20の裏面に沿って流れる際の流速を高め、
当該何れかの吐出ポート近傍で吐出弁20に対して負の
揚力(吸引力)を与えることが可能となる。
【0027】すなわち、このスクロール圧縮機1では、
吐出ポート14aの吐出弁20の幅方向における長さ
(径)daが、吐出ポート14bの吐出弁20の幅方向
における長さ(径)dbよりも小さく設定されている。
具体的には、吐出弁20の基端側に位置する吐出ポート
14aの断面形状は、図2に示すように、長径が吐出弁
20の長手方向に延在し、短径(da)が吐出弁20の
幅方向に延在する楕円形とされている。一方、吐出弁2
0の遊端側に位置する吐出ポート14bの断面形状は、
短径が吐出弁20の長手方向に延在し、長径(db)が
吐出弁20の幅方向に延在する楕円形とされている。な
お、本実施形態では、吐出ポート14aと吐出ポート1
4bとの開口面積は同一とされている。
吐出ポート14aの吐出弁20の幅方向における長さ
(径)daが、吐出ポート14bの吐出弁20の幅方向
における長さ(径)dbよりも小さく設定されている。
具体的には、吐出弁20の基端側に位置する吐出ポート
14aの断面形状は、図2に示すように、長径が吐出弁
20の長手方向に延在し、短径(da)が吐出弁20の
幅方向に延在する楕円形とされている。一方、吐出弁2
0の遊端側に位置する吐出ポート14bの断面形状は、
短径が吐出弁20の長手方向に延在し、長径(db)が
吐出弁20の幅方向に延在する楕円形とされている。な
お、本実施形態では、吐出ポート14aと吐出ポート1
4bとの開口面積は同一とされている。
【0028】これにより、吐出弁20の基端側に位置す
る吐出ポート14aから吐出弁20の長手方向側縁部ま
での距離Waは、吐出弁20の遊端側に位置する吐出ポ
ート14bから吐出弁20の長手方向側縁部までの距離
Wbよりも長くなる。従って、各吐出ポート14a,1
4bから吐出される流体が吐出弁20に沿って流れる際
の流速は、吐出弁20の遊端側に位置する吐出ポート1
4b近傍よりも、吐出弁20の基端側に位置する吐出ポ
ート14a近傍で高まることになる。この結果、吐出弁
20の基端側に位置する吐出ポート14a近傍では、吐
出弁20に負の揚力(吸引力)を容易に与えることが可
能となり、吐出弁20の遊端側に位置する吐出ポート1
4bについては、流体が吐出し易い状態を容易に維持す
ることができる。
る吐出ポート14aから吐出弁20の長手方向側縁部ま
での距離Waは、吐出弁20の遊端側に位置する吐出ポ
ート14bから吐出弁20の長手方向側縁部までの距離
Wbよりも長くなる。従って、各吐出ポート14a,1
4bから吐出される流体が吐出弁20に沿って流れる際
の流速は、吐出弁20の遊端側に位置する吐出ポート1
4b近傍よりも、吐出弁20の基端側に位置する吐出ポ
ート14a近傍で高まることになる。この結果、吐出弁
20の基端側に位置する吐出ポート14a近傍では、吐
出弁20に負の揚力(吸引力)を容易に与えることが可
能となり、吐出弁20の遊端側に位置する吐出ポート1
4bについては、流体が吐出し易い状態を容易に維持す
ることができる。
【0029】図3は、吐出弁20のリフト量と揚力係数
との関係を示す図表である。同図に示すように、従来例
(単一の吐出ポートに対して、吐出弁と弁押えとを設け
た例)の場合、揚力係数は、同図中破線で表すように、
全リフト量に対して常に正の値をとる。これに対して、
スクロール圧縮機1では、上述したような吐出ポート1
4a,14bを設けたことによる効果と、弁押え22に
よる効果とが相乗的に作用することから、吐出弁20
に、ある程度リフトすると揚力係数が負となるような揚
力特性(同図中実線参照)をもたせることが可能とな
る。
との関係を示す図表である。同図に示すように、従来例
(単一の吐出ポートに対して、吐出弁と弁押えとを設け
た例)の場合、揚力係数は、同図中破線で表すように、
全リフト量に対して常に正の値をとる。これに対して、
スクロール圧縮機1では、上述したような吐出ポート1
4a,14bを設けたことによる効果と、弁押え22に
よる効果とが相乗的に作用することから、吐出弁20
に、ある程度リフトすると揚力係数が負となるような揚
力特性(同図中実線参照)をもたせることが可能とな
る。
【0030】従って、スクロール圧縮機1では、固定ス
クロール3の吐出口3cから大量の流体が吐出される吐
出工程初期時等には、吐出弁20全体の揚力係数を大き
くする一方、冷媒の吐出量が減少する吐出弁20の閉弁
時には、吐出弁20全体の揚力係数を負に設定すること
が可能となる。この結果、このスクロール圧縮機1によ
れば、固定スクロール3から吐出チャンバ15に流体を
吐出させる際の損失を増大化させることなく、冷媒の吐
出量が減少する閉弁時における吐出弁20のリフト量を
低減させることが可能となる。従って、吐出弁20が吐
出ポート14a,14bを閉鎖する際に、吐出カバー1
4の上面と衝突することによって発生する騒音を極めて
効果的に低減できることになり、スクロール圧縮機1の
静粛性を向上させることが可能となる。
クロール3の吐出口3cから大量の流体が吐出される吐
出工程初期時等には、吐出弁20全体の揚力係数を大き
くする一方、冷媒の吐出量が減少する吐出弁20の閉弁
時には、吐出弁20全体の揚力係数を負に設定すること
が可能となる。この結果、このスクロール圧縮機1によ
れば、固定スクロール3から吐出チャンバ15に流体を
吐出させる際の損失を増大化させることなく、冷媒の吐
出量が減少する閉弁時における吐出弁20のリフト量を
低減させることが可能となる。従って、吐出弁20が吐
出ポート14a,14bを閉鎖する際に、吐出カバー1
4の上面と衝突することによって発生する騒音を極めて
効果的に低減できることになり、スクロール圧縮機1の
静粛性を向上させることが可能となる。
【0031】図4は、本発明によるスクロール圧縮機の
他の態様を示す要部拡大図である。同図に示す例では、
吐出ポート14a,14bの断面形状を楕円形とする代
わりに円形とすると共に、吐出弁20の基端側に位置す
る吐出ポート14aの吐出弁20の内径daを、吐出弁
20の遊端側に位置する吐出ポート14bの内径dbよ
りも小さく設定している。このような構成を採用して
も、図3において一点鎖線で表すように、吐出弁20
に、ある程度リフトすると揚力係数が負となるような揚
力特性をもたせることができる。従って、この場合も、
固定スクロール3の吐出口3cから大量の流体が吐出さ
れる吐出工程初期時等には、吐出弁20全体の揚力係数
を大きくする一方、冷媒の吐出量が減少する吐出弁20
の閉弁時には、吐出弁20全体の揚力係数を負に設定す
ることが可能となる。
他の態様を示す要部拡大図である。同図に示す例では、
吐出ポート14a,14bの断面形状を楕円形とする代
わりに円形とすると共に、吐出弁20の基端側に位置す
る吐出ポート14aの吐出弁20の内径daを、吐出弁
20の遊端側に位置する吐出ポート14bの内径dbよ
りも小さく設定している。このような構成を採用して
も、図3において一点鎖線で表すように、吐出弁20
に、ある程度リフトすると揚力係数が負となるような揚
力特性をもたせることができる。従って、この場合も、
固定スクロール3の吐出口3cから大量の流体が吐出さ
れる吐出工程初期時等には、吐出弁20全体の揚力係数
を大きくする一方、冷媒の吐出量が減少する吐出弁20
の閉弁時には、吐出弁20全体の揚力係数を負に設定す
ることが可能となる。
【0032】なお、各吐出ポート14a,14bの断面
形状として、楕円以外の非円形状(例えば、矩形等)を
採用し、吐出弁20の基端側に位置する吐出ポート14
aの吐出弁20の内径daを、吐出弁20の遊端側に位
置する吐出ポート14bの内径dbよりも小さく設定し
てもよい。また、各吐出ポートの開口面積及び内径等を
同一としつつ、複数の吐出ポートの吐出弁の長手方向に
おける位置を調整した上で、吐出弁に、ある程度リフト
すると揚力係数が負となるような揚力特性をもたせるこ
とも可能である。
形状として、楕円以外の非円形状(例えば、矩形等)を
採用し、吐出弁20の基端側に位置する吐出ポート14
aの吐出弁20の内径daを、吐出弁20の遊端側に位
置する吐出ポート14bの内径dbよりも小さく設定し
てもよい。また、各吐出ポートの開口面積及び内径等を
同一としつつ、複数の吐出ポートの吐出弁の長手方向に
おける位置を調整した上で、吐出弁に、ある程度リフト
すると揚力係数が負となるような揚力特性をもたせるこ
とも可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明によるスクロール圧縮機は、以上
説明したように構成されているため、次のような効果を
得る。すなわち、本発明によるスクロール圧縮機の固定
スクロールには、密閉容器の内部を仕切って吐出チャン
バを画成する仕切部材が装着されており、この仕切部材
には、固定スクロールの吐出口と吐出チャンバとを連通
させる吐出ポートが複数並設されると共に、各吐出ポー
トを開閉可能な一体の弾性板体からなる吐出弁の基端が
固定される。これにより、複数の吐出ポートの少なくと
も何れかから吐出される流体が吐出弁に沿って流れる際
の流速を高め、当該吐出ポート近傍で吐出弁に負の揚力
(吸引力)を与えることが可能となる。従って、吐出弁
が閉鎖する際の騒音を極めて効果的に低減させることが
可能となり、スクロール圧縮機の静粛性をより向上させ
ることができる。
説明したように構成されているため、次のような効果を
得る。すなわち、本発明によるスクロール圧縮機の固定
スクロールには、密閉容器の内部を仕切って吐出チャン
バを画成する仕切部材が装着されており、この仕切部材
には、固定スクロールの吐出口と吐出チャンバとを連通
させる吐出ポートが複数並設されると共に、各吐出ポー
トを開閉可能な一体の弾性板体からなる吐出弁の基端が
固定される。これにより、複数の吐出ポートの少なくと
も何れかから吐出される流体が吐出弁に沿って流れる際
の流速を高め、当該吐出ポート近傍で吐出弁に負の揚力
(吸引力)を与えることが可能となる。従って、吐出弁
が閉鎖する際の騒音を極めて効果的に低減させることが
可能となり、スクロール圧縮機の静粛性をより向上させ
ることができる。
【図1】本発明によるスクロール圧縮機を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】図1に示すスクロール圧縮機の要部拡大図であ
る。
る。
【図3】吐出弁のリフト量と揚力係数との関係を示す図
表である。
表である。
【図4】本発明によるスクロール圧縮機の他の態様を示
す要部拡大図である。
す要部拡大図である。
1…スクロール圧縮機、2…密閉容器、3…固定スクロ
ール、3c…吐出口、4…旋回スクロール、4c…ボ
ス、5…支持フレーム、6…自転阻止機構、7…圧縮
室、8…電動機、9…シャフト、9a…偏心ピン、14
…吐出カバー(仕切部材)、14a,14b…吐出ポー
ト、15…吐出チャンバ、16…吸込チャンバ、17…
吐出管、19…吸入管、20…吐出弁、22…弁押え。
ール、3c…吐出口、4…旋回スクロール、4c…ボ
ス、5…支持フレーム、6…自転阻止機構、7…圧縮
室、8…電動機、9…シャフト、9a…偏心ピン、14
…吐出カバー(仕切部材)、14a,14b…吐出ポー
ト、15…吐出チャンバ、16…吸込チャンバ、17…
吐出管、19…吸入管、20…吐出弁、22…弁押え。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾藤 宏明 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社冷熱事業本部内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB21 BB32 CC15 3H039 AA03 AA06 AA12 BB02 BB08 CC30 CC31
Claims (3)
- 【請求項1】 密閉容器の内部で固定スクロールと旋回
スクロールとを相対運動させて流体を昇圧させ、昇圧し
た流体を固定スクロールの吐出口から吐出チャンバを介
して外部に吐出するスクロール圧縮機において、 前記固定スクロールには、前記密閉容器の内部を仕切っ
て吐出チャンバを画成する仕切部材が装着されており、
この仕切部材には、前記固定スクロールの前記吐出口と
前記吐出チャンバとを連通させる吐出ポートが複数並設
されると共に、前記各吐出ポートを開閉可能な一体の弾
性板体からなる吐出弁の基端が固定されていることを特
徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項2】 前記複数の吐出ポートのうち、前記吐出
弁の前記基端側に位置する吐出ポートは、前記吐出弁の
遊端側に位置する吐出ポートよりも、前記吐出弁の幅方
向における長さが小さいことを特徴とする請求項1に記
載のスクロール圧縮機。 - 【請求項3】 前記吐出弁の遊端側を前記吐出カバー側
に押さえ付けるように一端が前記吐出カバーに対して固
定された弁押え部材を更に備えることを特徴とする請求
項1又は2に記載のスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001043763A JP2002242863A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001043763A JP2002242863A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002242863A true JP2002242863A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18905879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001043763A Withdrawn JP2002242863A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002242863A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100366901C (zh) * | 2004-02-26 | 2008-02-06 | 三星光州电子株式会社 | 封闭式压缩机 |
WO2011152243A1 (ja) | 2010-06-04 | 2011-12-08 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機およびその吐出ポート加工方法 |
CN104343693A (zh) * | 2013-08-07 | 2015-02-11 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 涡旋压缩机高低压分隔组件及涡旋压缩机 |
-
2001
- 2001-02-20 JP JP2001043763A patent/JP2002242863A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100366901C (zh) * | 2004-02-26 | 2008-02-06 | 三星光州电子株式会社 | 封闭式压缩机 |
WO2011152243A1 (ja) | 2010-06-04 | 2011-12-08 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機およびその吐出ポート加工方法 |
US9121406B2 (en) | 2010-06-04 | 2015-09-01 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Scroll compressor and method for machining discharge port of the same |
CN104343693A (zh) * | 2013-08-07 | 2015-02-11 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 涡旋压缩机高低压分隔组件及涡旋压缩机 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |