JP2002137988A - 単結晶引上げ方法 - Google Patents
単結晶引上げ方法Info
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- JP2002137988A JP2002137988A JP2000333213A JP2000333213A JP2002137988A JP 2002137988 A JP2002137988 A JP 2002137988A JP 2000333213 A JP2000333213 A JP 2000333213A JP 2000333213 A JP2000333213 A JP 2000333213A JP 2002137988 A JP2002137988 A JP 2002137988A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 単結晶棒内部の熱応力を制御して、引き上げ
られた単結晶棒の無転位化率を向上させることを目的と
する。 【解決手段】 引上げ途中の単結晶棒5と原料融液3と
の境界に発生する固液界面8の高さを制御する。この固
液界面の高さを制御するために、単結晶棒の引上げ速
度、単結晶棒の回転速度、ルツボ2の回転速度、磁場の
強度を制御しながら、単結晶棒の引上げを行う。特に、
固液界面の高さが、単結晶棒の直胴部の直径に対して−
12.5%〜5%の範囲となるように固液界面の高さを
制御すると、単結晶棒の無転位化率を高くすることがで
きる。
られた単結晶棒の無転位化率を向上させることを目的と
する。 【解決手段】 引上げ途中の単結晶棒5と原料融液3と
の境界に発生する固液界面8の高さを制御する。この固
液界面の高さを制御するために、単結晶棒の引上げ速
度、単結晶棒の回転速度、ルツボ2の回転速度、磁場の
強度を制御しながら、単結晶棒の引上げを行う。特に、
固液界面の高さが、単結晶棒の直胴部の直径に対して−
12.5%〜5%の範囲となるように固液界面の高さを
制御すると、単結晶棒の無転位化率を高くすることがで
きる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大口径かつ無転位
の単結晶を引き上げる単結晶引上げ方法に関し、特に、
シリコン単結晶を成長させるシリコン単結晶引上げ方法
に関する。
の単結晶を引き上げる単結晶引上げ方法に関し、特に、
シリコン単結晶を成長させるシリコン単結晶引上げ方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の単結晶引上げ方法を実
現する単結晶引上げ装置を示す模式図である。引上げC
Z法(引上げチョクラルスキー法)による従来の単結晶
引上げ方法においては、高耐圧気密のチャンバ1内を2
0ミリバール程度に減圧して新鮮なAr(アルゴン)ガ
スを流すとともに、チャンバ1内の下方に設けられた石
英ルツボ2内のシリコン多結晶を加熱して溶融し、かか
るシリコン融液3の表面に種結晶4を上から浸漬し、種
結晶4と石英ルツボ2を回転、上下移動させながら種結
晶4を引き上げることにより、種結晶4の下に上端が突
出した円錐形のショルダ部と、円筒形のボディ部(直胴
部)と下端が突出した円錐形のテール部より成る単結晶
棒5(いわゆるインゴット)を成長させる。
現する単結晶引上げ装置を示す模式図である。引上げC
Z法(引上げチョクラルスキー法)による従来の単結晶
引上げ方法においては、高耐圧気密のチャンバ1内を2
0ミリバール程度に減圧して新鮮なAr(アルゴン)ガ
スを流すとともに、チャンバ1内の下方に設けられた石
英ルツボ2内のシリコン多結晶を加熱して溶融し、かか
るシリコン融液3の表面に種結晶4を上から浸漬し、種
結晶4と石英ルツボ2を回転、上下移動させながら種結
晶4を引き上げることにより、種結晶4の下に上端が突
出した円錐形のショルダ部と、円筒形のボディ部(直胴
部)と下端が突出した円錐形のテール部より成る単結晶
棒5(いわゆるインゴット)を成長させる。
【0003】このとき、シリコン多結晶を溶融してシリ
コン融液3を加熱するためにヒータ6が用いられ、シリ
コン融液3の対流を制御するために単結晶引上げ装置内
部にはコイル7により磁場が印加される。磁場は、石英
ルツボ2内のシリコン融液3の対流を抑制する作用を有
する。
コン融液3を加熱するためにヒータ6が用いられ、シリ
コン融液3の対流を制御するために単結晶引上げ装置内
部にはコイル7により磁場が印加される。磁場は、石英
ルツボ2内のシリコン融液3の対流を抑制する作用を有
する。
【0004】また、図8は、単結晶引上げ途中の石英ル
ツボ内のシリコン融液及び単結晶棒の断面を示すもので
あり、固液界面の説明をするための模式図である。引上
げ途中の単結晶棒5(固体)とシリコン融液3(液体)
との間には固液界面8が発生し、この固液界面8は、単
結晶棒5の直下に存在することとなる。液体から固体に
遷移する際には固化潜熱が発生するが、単結晶棒5の表
面と単結晶棒5の中央部では放熱の条件が異なるため、
固液界面8は、引上げ条件によってシリコン融液3の表
面と同一の面に対して、上に凸形状又は下に凸形状のお
椀型となる。なお、本明細書では、固液界面8の形状を
固液界面8の高さによって特定する。この固液界面8の
高さは、シリコン融液3の表面から凸形状又は凹形状の
固液界面8の先端(単結晶棒5及びルツボの回転軸に位
置する部分)までの距離と定義し、固液界面8の先端が
シリコン融液3の表面に対して鉛直上方向にある場合は
正、鉛直下方向にある場合は負と定義する。
ツボ内のシリコン融液及び単結晶棒の断面を示すもので
あり、固液界面の説明をするための模式図である。引上
げ途中の単結晶棒5(固体)とシリコン融液3(液体)
との間には固液界面8が発生し、この固液界面8は、単
結晶棒5の直下に存在することとなる。液体から固体に
遷移する際には固化潜熱が発生するが、単結晶棒5の表
面と単結晶棒5の中央部では放熱の条件が異なるため、
固液界面8は、引上げ条件によってシリコン融液3の表
面と同一の面に対して、上に凸形状又は下に凸形状のお
椀型となる。なお、本明細書では、固液界面8の形状を
固液界面8の高さによって特定する。この固液界面8の
高さは、シリコン融液3の表面から凸形状又は凹形状の
固液界面8の先端(単結晶棒5及びルツボの回転軸に位
置する部分)までの距離と定義し、固液界面8の先端が
シリコン融液3の表面に対して鉛直上方向にある場合は
正、鉛直下方向にある場合は負と定義する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】口径の小さい単結晶棒
の引上げの際には、固液界面の形状を制御しなくても単
結晶棒を無転位化することは可能だったが、大口径の単
結晶棒の引上げでは、固液界面が上に凸形状、すなわち
上に盛り上がりすぎても、また下に凸形状、すなわち下
に盛り上がりすぎても有転位化してしまうことがわかっ
た。
の引上げの際には、固液界面の形状を制御しなくても単
結晶棒を無転位化することは可能だったが、大口径の単
結晶棒の引上げでは、固液界面が上に凸形状、すなわち
上に盛り上がりすぎても、また下に凸形状、すなわち下
に盛り上がりすぎても有転位化してしまうことがわかっ
た。
【0006】この原因を探るべく結晶固液界面に発生す
る熱応力を数値シミュレーションにより解析したとこ
ろ、結晶口径が大きくなるにつれて、固液界面での熱応
力値は増加しており、固液界面が上に凸形状の場合は、
軸方向の温度勾配が単結晶棒の中央部で増加し、また極
端に下に凸形状では単結晶棒端近傍の温度勾配がきつく
なるため、やはり熱応力が増加する。したがって、有転
位化の原因は単結晶棒内部の温度差に起因する熱応力の
増加によるものと考えられる。
る熱応力を数値シミュレーションにより解析したとこ
ろ、結晶口径が大きくなるにつれて、固液界面での熱応
力値は増加しており、固液界面が上に凸形状の場合は、
軸方向の温度勾配が単結晶棒の中央部で増加し、また極
端に下に凸形状では単結晶棒端近傍の温度勾配がきつく
なるため、やはり熱応力が増加する。したがって、有転
位化の原因は単結晶棒内部の温度差に起因する熱応力の
増加によるものと考えられる。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、単結
晶棒内部の熱応力を制御して、引き上げられた単結晶棒
の無転位化率を向上させることを目的とする。
晶棒内部の熱応力を制御して、引き上げられた単結晶棒
の無転位化率を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、単結晶を引き上げる際に、固液界面の
高さを制御する。すなわち、本発明によれば、ルツボ内
で融解された原料融液に種結晶を浸漬し、磁場を印加し
ながら前記ルツボ及び引き上げられる単結晶棒をそれぞ
れ回転させて、前記種結晶を引き上げて単結晶を成長さ
せることにより、前記単結晶棒の引上げを行う単結晶引
上げ方法において、前記引上げ途中の前記単結晶棒と前
記原料融液との境界に発生する固液界面の高さを制御す
ることを特徴とする単結晶引上げ方法が提供される。
に、本発明では、単結晶を引き上げる際に、固液界面の
高さを制御する。すなわち、本発明によれば、ルツボ内
で融解された原料融液に種結晶を浸漬し、磁場を印加し
ながら前記ルツボ及び引き上げられる単結晶棒をそれぞ
れ回転させて、前記種結晶を引き上げて単結晶を成長さ
せることにより、前記単結晶棒の引上げを行う単結晶引
上げ方法において、前記引上げ途中の前記単結晶棒と前
記原料融液との境界に発生する固液界面の高さを制御す
ることを特徴とする単結晶引上げ方法が提供される。
【0009】さらに本発明では、前記固液界面の高さを
制御するために、前記単結晶棒の引上げ速度、前記単結
晶棒の回転速度、前記ルツボの回転速度、前記磁場の強
度のいずれか1つ又はそれらの組合せを制御すること
は、本発明の好ましい態様である。
制御するために、前記単結晶棒の引上げ速度、前記単結
晶棒の回転速度、前記ルツボの回転速度、前記磁場の強
度のいずれか1つ又はそれらの組合せを制御すること
は、本発明の好ましい態様である。
【0010】さらに本発明では、前記原料融液の表面を
基準とした前記固液界面の高さが、前記単結晶棒の直胴
部の直径に対して−12.5%以上5%以下の範囲とな
るように、前記固液界面の高さを制御することは、本発
明の好ましい態様である。
基準とした前記固液界面の高さが、前記単結晶棒の直胴
部の直径に対して−12.5%以上5%以下の範囲とな
るように、前記固液界面の高さを制御することは、本発
明の好ましい態様である。
【0011】さらに本発明では、前記引上げ途中の単結
晶棒の前記直胴部が50mm引き上げられた後の前記単
結晶棒の前記引上げ速度の50mm毎の平均速度が毎分
0.3mm以下、前記引上げ途中の単結晶棒の前記直胴
部が200mm引き上げられた後の前記単結晶棒の前記
回転速度が毎分6回転以下となるよう制御することは、
本発明の好ましい態様である。
晶棒の前記直胴部が50mm引き上げられた後の前記単
結晶棒の前記引上げ速度の50mm毎の平均速度が毎分
0.3mm以下、前記引上げ途中の単結晶棒の前記直胴
部が200mm引き上げられた後の前記単結晶棒の前記
回転速度が毎分6回転以下となるよう制御することは、
本発明の好ましい態様である。
【0012】さらに本発明では、前記ルツボの回転速度
が毎分0.2回転以上1.0回転以下、前記ルツボ壁付
近での前記磁場の強度が2000ガウス以下、磁場の対
称面が前記原料融液の表面に対して±50mmの範囲と
なるよう制御することは、本発明の好ましい態様であ
る。
が毎分0.2回転以上1.0回転以下、前記ルツボ壁付
近での前記磁場の強度が2000ガウス以下、磁場の対
称面が前記原料融液の表面に対して±50mmの範囲と
なるよう制御することは、本発明の好ましい態様であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の単結晶引上げ方法について説明する。図11は、引
上げ途中の単結晶棒の固液界面における熱応力を解析す
るためのモデルを示す模式図である。なお本明細書で
は、熱応力として、主応力(応力テンソルの対角成分)
から求められたせん断ひずみエネルギーを置換したミー
ゼスの応力と呼ばれる相当応力を用いている。図11
は、(a)18インチ(約457mm)のホットゾーン
(石英ルツボ2付近のチャンバ1内部:HZとも記す)
で直径150mmの単結晶棒5を引き上げる単結晶引上
げ装置、(b)24インチ(約610mm)のホットゾ
ーンで直径200mmの単結晶棒5を引き上げる単結晶
引上げ装置、(c)36インチ(約914mm)のホッ
トゾーンで直径300mmの単結晶棒5を引き上げる単
結晶引上げ装置、(d)36インチ(約914mm)の
ホットゾーンで直径400mmの単結晶棒5を引き上げ
る単結晶引上げ装置を示している。これらのモデルにお
ける数値シミュレーションの結果を以下に示す。
明の単結晶引上げ方法について説明する。図11は、引
上げ途中の単結晶棒の固液界面における熱応力を解析す
るためのモデルを示す模式図である。なお本明細書で
は、熱応力として、主応力(応力テンソルの対角成分)
から求められたせん断ひずみエネルギーを置換したミー
ゼスの応力と呼ばれる相当応力を用いている。図11
は、(a)18インチ(約457mm)のホットゾーン
(石英ルツボ2付近のチャンバ1内部:HZとも記す)
で直径150mmの単結晶棒5を引き上げる単結晶引上
げ装置、(b)24インチ(約610mm)のホットゾ
ーンで直径200mmの単結晶棒5を引き上げる単結晶
引上げ装置、(c)36インチ(約914mm)のホッ
トゾーンで直径300mmの単結晶棒5を引き上げる単
結晶引上げ装置、(d)36インチ(約914mm)の
ホットゾーンで直径400mmの単結晶棒5を引き上げ
る単結晶引上げ装置を示している。これらのモデルにお
ける数値シミュレーションの結果を以下に示す。
【0014】図4は、図11の熱応力解析モデルに関す
る数値シミュレーションの結果であり、固液界面の形状
を制御せずに、毎分0.5mm(0.5mm/min)
の結晶引上げ速度で単結晶棒5を引き上げた場合の単結
晶棒5内の温度分布及び熱応力分布を示す模式図であ
る。なお、模式的に描かれた単結晶棒5の左側半分は温
度分布、右側半分は熱応力分布を示すものである。さら
に、図6は、図4の単結晶棒内の温度分布と熱応力分布
の対応表である。
る数値シミュレーションの結果であり、固液界面の形状
を制御せずに、毎分0.5mm(0.5mm/min)
の結晶引上げ速度で単結晶棒5を引き上げた場合の単結
晶棒5内の温度分布及び熱応力分布を示す模式図であ
る。なお、模式的に描かれた単結晶棒5の左側半分は温
度分布、右側半分は熱応力分布を示すものである。さら
に、図6は、図4の単結晶棒内の温度分布と熱応力分布
の対応表である。
【0015】この数値シミュレーションによる熱応力の
解析結果から、単結晶棒5の口径が大きくなるにつれ
て、模式的に描かれた単結晶棒5の最下面である固液界
面8での熱応力値は増大していることがわかる。したが
って、固液界面8が上に凸形状の場合には、軸方向の温
度勾配が結晶中央で増大し、また極端に下に凸形状の場
合には、結晶端近傍の温度勾配がきつくなるためにやは
り熱応力が増大する。このことより、有転位化の原因は
単結晶棒5内の温度差に起因する熱応力によるものと考
えられ、特に大口径の単結晶棒5の引上げにおいて、熱
応力の影響が大きく現れることがわかる。
解析結果から、単結晶棒5の口径が大きくなるにつれ
て、模式的に描かれた単結晶棒5の最下面である固液界
面8での熱応力値は増大していることがわかる。したが
って、固液界面8が上に凸形状の場合には、軸方向の温
度勾配が結晶中央で増大し、また極端に下に凸形状の場
合には、結晶端近傍の温度勾配がきつくなるためにやは
り熱応力が増大する。このことより、有転位化の原因は
単結晶棒5内の温度差に起因する熱応力によるものと考
えられ、特に大口径の単結晶棒5の引上げにおいて、熱
応力の影響が大きく現れることがわかる。
【0016】図7は、結晶引上げ速度、結晶回転速度、
ルツボ回転速度の各パラメータと固液界面との関係を示
す表である。固液界面8の形状は、結晶引上げ速度、結
晶回転速度、ルツボ回転速度によっても大きく変化す
る。例えば結晶引上げ速度に関しては、結晶引上げ速度
を上げると単位時間当たりの固化量が増加するために、
固液界面8で発生する固化潜熱量が増加する。固液界面
8で発生した熱は結晶周辺では放熱しやすいが、単結晶
棒5の中央部は熱伝導支配のため逃げにくく、その結
果、固液界面8は上に凸形状となる。ただし、結晶引上
げ速度を上げる場合、単結晶棒5の口径を一定に保つた
め、固化潜熱分がキャンセルされるようヒータのパワー
を低下させる必要がある。
ルツボ回転速度の各パラメータと固液界面との関係を示
す表である。固液界面8の形状は、結晶引上げ速度、結
晶回転速度、ルツボ回転速度によっても大きく変化す
る。例えば結晶引上げ速度に関しては、結晶引上げ速度
を上げると単位時間当たりの固化量が増加するために、
固液界面8で発生する固化潜熱量が増加する。固液界面
8で発生した熱は結晶周辺では放熱しやすいが、単結晶
棒5の中央部は熱伝導支配のため逃げにくく、その結
果、固液界面8は上に凸形状となる。ただし、結晶引上
げ速度を上げる場合、単結晶棒5の口径を一定に保つた
め、固化潜熱分がキャンセルされるようヒータのパワー
を低下させる必要がある。
【0017】また、通常、結晶回転は結晶面内の酸素濃
度分布を均一にするために用いられるが、この結晶回転
速度によっても固液界面8の形状を制御することができ
る。図9は、シリコン融液の対流パターンを示す石英ル
ツボ及び単結晶棒の断面図である。なお、簡単化のため
石英ルツボ2及び単結晶棒5は片側のみ記載されてい
る。石英ルツボ2内でのシリコン融液3は、基本的には
図9に示すように、石英ルツボ2の底面から壁面を伝わ
ってシリコン融液表面付近で中心部に向かう対流(以
下、反時計回りの対流と呼ぶ)となっている。ここで結
晶回転が高速で回転すると、石英ルツボ壁から熱ととも
に移動している対流は単結晶棒5直下でシリコン融液3
内部(石英ルツボ2の底)に向かっていったん下降して
から、固液界面8に向けて浮上するS字状の流れとな
る。
度分布を均一にするために用いられるが、この結晶回転
速度によっても固液界面8の形状を制御することができ
る。図9は、シリコン融液の対流パターンを示す石英ル
ツボ及び単結晶棒の断面図である。なお、簡単化のため
石英ルツボ2及び単結晶棒5は片側のみ記載されてい
る。石英ルツボ2内でのシリコン融液3は、基本的には
図9に示すように、石英ルツボ2の底面から壁面を伝わ
ってシリコン融液表面付近で中心部に向かう対流(以
下、反時計回りの対流と呼ぶ)となっている。ここで結
晶回転が高速で回転すると、石英ルツボ壁から熱ととも
に移動している対流は単結晶棒5直下でシリコン融液3
内部(石英ルツボ2の底)に向かっていったん下降して
から、固液界面8に向けて浮上するS字状の流れとな
る。
【0018】この流れは固液界面8に沿って時計回りに
回転するようになり、結果的に石英ルツボ壁の近傍の熱
が単結晶棒5の中心部に伝達されるようになる。その結
果、結晶中央部の温度が上がるために、固液界面8は上
に凸形状になる。したがって、固液界面8の形状を平坦
化させるには結晶回転速度を低下させる必要がある。た
だし、結晶回転速度を低下させる場合、単結晶棒5の口
径を一定に保つため、ヒータのパワーを低下させる必要
がある。
回転するようになり、結果的に石英ルツボ壁の近傍の熱
が単結晶棒5の中心部に伝達されるようになる。その結
果、結晶中央部の温度が上がるために、固液界面8は上
に凸形状になる。したがって、固液界面8の形状を平坦
化させるには結晶回転速度を低下させる必要がある。た
だし、結晶回転速度を低下させる場合、単結晶棒5の口
径を一定に保つため、ヒータのパワーを低下させる必要
がある。
【0019】また、ルツボ回転速度に関しても、結晶回
転速度を変化させる場合と同様に、シリコン融液3の対
流のパターンに影響を与える。このため、ルツボ回転数
が変化すれば、固液界面8を平坦化させるための結晶回
転速度も自ずと変化する。一般に、ルツボ回転速度が速
いほどシリコン融液3の反時計回りの対流は弱くなり、
その結果、結晶回転の効果は小さくなると考えられる。
したがって、ルツボ回転速度を上昇させると、固液界面
8は下に凸形状になる。
転速度を変化させる場合と同様に、シリコン融液3の対
流のパターンに影響を与える。このため、ルツボ回転数
が変化すれば、固液界面8を平坦化させるための結晶回
転速度も自ずと変化する。一般に、ルツボ回転速度が速
いほどシリコン融液3の反時計回りの対流は弱くなり、
その結果、結晶回転の効果は小さくなると考えられる。
したがって、ルツボ回転速度を上昇させると、固液界面
8は下に凸形状になる。
【0020】また、横磁場、カスプ磁場などの磁場のタ
イプ、磁場強度、さらにカスプ磁場の場合はコイル中心
同士を結んだ直線が含まれる水平面(対称面)の高さな
どによってもシリコン融液3の対流パターンが異なって
くる。したがって、磁場条件を変化させることによって
も、固液界面8の形状を制御することが可能である。
イプ、磁場強度、さらにカスプ磁場の場合はコイル中心
同士を結んだ直線が含まれる水平面(対称面)の高さな
どによってもシリコン融液3の対流パターンが異なって
くる。したがって、磁場条件を変化させることによって
も、固液界面8の形状を制御することが可能である。
【0021】次に、固液界面8の形状が平坦になるよう
に結晶引上げ速度を制御して単結晶棒5の引上げを行っ
た場合の数値シミュレーションの結果を説明する。図5
は、図11の熱応力解析モデルに関する数値シミュレー
ションの結果であり、固液界面の形状が平坦な(フラッ
ト)形状となるように制御した場合の単結晶棒内の温度
分布及び熱応力分布を示す模式図である。図5に示す数
値シミュレーションは、図4と異なり、固液界面8の形
状が平坦な形状となるように制御したものである。この
固液界面8が平坦な形状となるよう制御した場合と、引
上げ速度を一定にして単結晶棒5を引き上げた場合とを
比較する。なお、図4と同様に、図6が、図5の単結晶
棒5内の温度分布と熱応力分布の対応表である。
に結晶引上げ速度を制御して単結晶棒5の引上げを行っ
た場合の数値シミュレーションの結果を説明する。図5
は、図11の熱応力解析モデルに関する数値シミュレー
ションの結果であり、固液界面の形状が平坦な(フラッ
ト)形状となるように制御した場合の単結晶棒内の温度
分布及び熱応力分布を示す模式図である。図5に示す数
値シミュレーションは、図4と異なり、固液界面8の形
状が平坦な形状となるように制御したものである。この
固液界面8が平坦な形状となるよう制御した場合と、引
上げ速度を一定にして単結晶棒5を引き上げた場合とを
比較する。なお、図4と同様に、図6が、図5の単結晶
棒5内の温度分布と熱応力分布の対応表である。
【0022】図1は、図4に示す結果から得られる単結
晶棒の中心からの距離と熱応力との関係及び図5に示す
結果から得られる単結晶棒の中心からの距離と熱応力と
の関係を示すグラフであり、図4に示す結果と図5に示
す結果とを比較するためのものである。図1において、
左側のグラフ(α)は結晶引上げ速度を一定にした場合
のグラフであって、固液界面における位置と熱応力との
関係である。また、右側のグラフ(β)は固液界面8が
平坦になるように結晶引上げ速度を制御した場合のグラ
フであって、固液界面8における位置と熱応力との関係
である。グラフの横軸は単結晶棒5の中心からの径方向
への距離を示しており、グラフの縦軸は、その位置にお
ける熱応力を示している。なお、グラフを種別する
(a)〜(d)は、図11のモデル(a)〜(d)に対
応している。
晶棒の中心からの距離と熱応力との関係及び図5に示す
結果から得られる単結晶棒の中心からの距離と熱応力と
の関係を示すグラフであり、図4に示す結果と図5に示
す結果とを比較するためのものである。図1において、
左側のグラフ(α)は結晶引上げ速度を一定にした場合
のグラフであって、固液界面における位置と熱応力との
関係である。また、右側のグラフ(β)は固液界面8が
平坦になるように結晶引上げ速度を制御した場合のグラ
フであって、固液界面8における位置と熱応力との関係
である。グラフの横軸は単結晶棒5の中心からの径方向
への距離を示しており、グラフの縦軸は、その位置にお
ける熱応力を示している。なお、グラフを種別する
(a)〜(d)は、図11のモデル(a)〜(d)に対
応している。
【0023】このグラフより、固液界面8の形状をフラ
ットに制御した場合、単結晶棒5全体での熱応力の平均
値を低い値にすることがわかる。また、特に300mm
や400mmの大口径の単結晶棒5では、固液界面8の
形状をフラットに制御した場合、熱応力の最大値(一般
に単結晶棒5の中心部の熱応力値)を低く抑えることが
可能になる。
ットに制御した場合、単結晶棒5全体での熱応力の平均
値を低い値にすることがわかる。また、特に300mm
や400mmの大口径の単結晶棒5では、固液界面8の
形状をフラットに制御した場合、熱応力の最大値(一般
に単結晶棒5の中心部の熱応力値)を低く抑えることが
可能になる。
【0024】次に、実際に固液界面8を所定の高さに調
節して単結晶棒5の引上げを行った場合について説明す
る。図2は、固液界面の高さと単結晶化率との関係を示
すグラフである。なお、固液界面の高さの割合=100
×{固液界面の高さ}/{単結晶棒の直胴部の直径}
(単位:パーセント)と定義する。また、単結晶化率=
100×{無転位の単結晶の長さ}/{単結晶棒の直胴
部分の長さ}(単位:パーセント)と定義する。
節して単結晶棒5の引上げを行った場合について説明す
る。図2は、固液界面の高さと単結晶化率との関係を示
すグラフである。なお、固液界面の高さの割合=100
×{固液界面の高さ}/{単結晶棒の直胴部の直径}
(単位:パーセント)と定義する。また、単結晶化率=
100×{無転位の単結晶の長さ}/{単結晶棒の直胴
部分の長さ}(単位:パーセント)と定義する。
【0025】このグラフより、固液界面8の高さと単結
晶化率とは、固液界面8の高さが高すぎても(極端に上
に凸形状になる場合)、固液界面8の高さが低すぎても
(極端に下に凸形状となる場合)、単結晶化率(無転位
化率)が低くなることがわかる。したがって、固液界面
8の高さを制御することによって、単結晶化率を高める
ことが可能となり、特に、固液界面8の高さの割合が−
12.5%〜5.0%の範囲にある場合には、単結晶化
率を90%以上にすることが可能となる。
晶化率とは、固液界面8の高さが高すぎても(極端に上
に凸形状になる場合)、固液界面8の高さが低すぎても
(極端に下に凸形状となる場合)、単結晶化率(無転位
化率)が低くなることがわかる。したがって、固液界面
8の高さを制御することによって、単結晶化率を高める
ことが可能となり、特に、固液界面8の高さの割合が−
12.5%〜5.0%の範囲にある場合には、単結晶化
率を90%以上にすることが可能となる。
【0026】次に、実際に結晶引上げ速度及び結晶回転
速度をパラメータとして、固液界面8の高さの割合が−
12.5%〜5.0%の範囲になるように制御し、無転
位の単結晶棒5の引上げを行った実施例について説明す
る。図3は、36インチ(約914mm)のホットゾー
ンで、ルツボ回転速度を毎分−0.2回転(−0.2r
pm:回転方向は時計回りが正方向)、カスプ磁場強度
を石英ルツボ壁で1000ガウス、磁場対称面をシリコ
ン融液表面に対して−50mm(鉛直上方向が正方向)
とし、単結晶棒の直径が412mmとなるように単結晶
引上げを行ったときの直胴部の位置と固液界面の高さの
割合、結晶回転速度、結晶引上げ速度との関係を示すグ
ラフである。
速度をパラメータとして、固液界面8の高さの割合が−
12.5%〜5.0%の範囲になるように制御し、無転
位の単結晶棒5の引上げを行った実施例について説明す
る。図3は、36インチ(約914mm)のホットゾー
ンで、ルツボ回転速度を毎分−0.2回転(−0.2r
pm:回転方向は時計回りが正方向)、カスプ磁場強度
を石英ルツボ壁で1000ガウス、磁場対称面をシリコ
ン融液表面に対して−50mm(鉛直上方向が正方向)
とし、単結晶棒の直径が412mmとなるように単結晶
引上げを行ったときの直胴部の位置と固液界面の高さの
割合、結晶回転速度、結晶引上げ速度との関係を示すグ
ラフである。
【0027】図3に示すグラフから分かるように、結晶
引上げ速度は、直胴部50mm以降において、直胴50
mm毎の平均速度が毎分0.30mm(0.3mm/m
in)以下となるよう制御されている。なお、ショルダ
部から直胴部に移る際に引上げ条件が様々に変化するの
で、直胴部50mmまでは固液界面8が所定の条件とな
るように結晶引上げ速度を制御するのが難しく、直胴部
50mm以降において、直胴50mm毎の平均速度が毎
分0.30mm以下となるよう制御するのが好ましい。
また、このとき直胴部200mm以降の結晶回転速度を
毎分6.0回転以下の範囲とするのが好ましい。
引上げ速度は、直胴部50mm以降において、直胴50
mm毎の平均速度が毎分0.30mm(0.3mm/m
in)以下となるよう制御されている。なお、ショルダ
部から直胴部に移る際に引上げ条件が様々に変化するの
で、直胴部50mmまでは固液界面8が所定の条件とな
るように結晶引上げ速度を制御するのが難しく、直胴部
50mm以降において、直胴50mm毎の平均速度が毎
分0.30mm以下となるよう制御するのが好ましい。
また、このとき直胴部200mm以降の結晶回転速度を
毎分6.0回転以下の範囲とするのが好ましい。
【0028】また、上記実施例ではルツボ回転速度を毎
分−0.2回転(回転方向は時計回りが正方向)とした
が、固液界面8が所定の条件となるように制御するため
には、ルツボ回転速度を毎分0.2回転〜毎分1.0回
転(回転方向は反時計回りが正方向)の範囲とするのが
好ましい。また、上記実施例では磁場強度を石英ルツボ
壁で1000ガウスとしたが、固液界面8が所定の条件
となるように制御するためには、磁場強度を石英ルツボ
壁で2000ガウス以下の範囲とするのが好ましい。
分−0.2回転(回転方向は時計回りが正方向)とした
が、固液界面8が所定の条件となるように制御するため
には、ルツボ回転速度を毎分0.2回転〜毎分1.0回
転(回転方向は反時計回りが正方向)の範囲とするのが
好ましい。また、上記実施例では磁場強度を石英ルツボ
壁で1000ガウスとしたが、固液界面8が所定の条件
となるように制御するためには、磁場強度を石英ルツボ
壁で2000ガウス以下の範囲とするのが好ましい。
【0029】また、上記実施例では磁場の対称面をシリ
コン融液表面に対して−50mm(鉛直上方向が正方
向)としたが、磁場の対称面をシリコン融液表面に対し
て−50mm(鉛直上方向が正方向)としたが、磁場の
対称面をシリコン融液表面に対して−50mm〜+50
mm(鉛直上方向が正方向)の範囲とするのが好まし
い。以上の各パラメータをそれぞれ上記の範囲に制御す
ることによって、固液界面8の高さの割合を−12.5
%〜5.0%の範囲にすることが可能となり、無転位の
単結晶棒5を引き上げることが可能となる。
コン融液表面に対して−50mm(鉛直上方向が正方
向)としたが、磁場の対称面をシリコン融液表面に対し
て−50mm(鉛直上方向が正方向)としたが、磁場の
対称面をシリコン融液表面に対して−50mm〜+50
mm(鉛直上方向が正方向)の範囲とするのが好まし
い。以上の各パラメータをそれぞれ上記の範囲に制御す
ることによって、固液界面8の高さの割合を−12.5
%〜5.0%の範囲にすることが可能となり、無転位の
単結晶棒5を引き上げることが可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
引き上げられる単結晶棒の固液界面の形状を制御しなが
ら単結晶棒の引上げを行うので、単結晶棒内部の熱応力
を制御することが可能となり、引き上げる単結晶棒の無
転位化率を向上させることが可能となる。
引き上げられる単結晶棒の固液界面の形状を制御しなが
ら単結晶棒の引上げを行うので、単結晶棒内部の熱応力
を制御することが可能となり、引き上げる単結晶棒の無
転位化率を向上させることが可能となる。
【図1】図4に示す結果から得られる単結晶棒の中心か
らの距離と熱応力との関係及び図5に示す結果から得ら
れる単結晶棒の中心からの距離と熱応力との関係を示す
ものであり、図4に示す結果と図5に示す結果とを比較
するためのグラフである。
らの距離と熱応力との関係及び図5に示す結果から得ら
れる単結晶棒の中心からの距離と熱応力との関係を示す
ものであり、図4に示す結果と図5に示す結果とを比較
するためのグラフである。
【図2】固液界面の高さと単結晶化率との関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図3】36インチ(約914mm)のホットゾーン
で、ルツボ回転速度を毎分−0.2回転(−0.2rp
m:回転方向は時計回りが正方向)、カスプ磁場強度を
石英ルツボ壁で1000ガウス、磁場対称面をシリコン
融液表面に対して−50mm(鉛直上方向が正方向)と
し、単結晶棒の直径が412mmとなるように単結晶引
上げを行ったときの直胴部の位置と固液界面の高さの割
合、結晶回転速度、結晶引上げ速度との関係を示すグラ
フである。
で、ルツボ回転速度を毎分−0.2回転(−0.2rp
m:回転方向は時計回りが正方向)、カスプ磁場強度を
石英ルツボ壁で1000ガウス、磁場対称面をシリコン
融液表面に対して−50mm(鉛直上方向が正方向)と
し、単結晶棒の直径が412mmとなるように単結晶引
上げを行ったときの直胴部の位置と固液界面の高さの割
合、結晶回転速度、結晶引上げ速度との関係を示すグラ
フである。
【図4】図11の熱応力解析モデルに関する数値シミュ
レーションの結果であり、固液界面の形状を制御せず
に、毎分0.5mm(0.5mm/min)の結晶引上
げ速度で単結晶棒を引き上げた場合の単結晶棒内の温度
分布及び熱応力分布を示す模式図である。
レーションの結果であり、固液界面の形状を制御せず
に、毎分0.5mm(0.5mm/min)の結晶引上
げ速度で単結晶棒を引き上げた場合の単結晶棒内の温度
分布及び熱応力分布を示す模式図である。
【図5】図11の熱応力解析モデルに関する数値シミュ
レーションの結果であり、固液界面の形状が平坦な(フ
ラット)形状となるように制御した場合の単結晶棒内の
温度分布及び熱応力分布を示す模式図である。
レーションの結果であり、固液界面の形状が平坦な(フ
ラット)形状となるように制御した場合の単結晶棒内の
温度分布及び熱応力分布を示す模式図である。
【図6】図4の単結晶棒内の温度分布と熱応力分布の対
応表である。
応表である。
【図7】結晶引上げ速度、結晶回転速度、ルツボ回転速
度の各パラメータと固液界面との関係を示す表である。
度の各パラメータと固液界面との関係を示す表である。
【図8】単結晶引上げ途中の石英ルツボ内のシリコン融
液及び単結晶棒の断面を示すものであり、固液界面の説
明をするための模式図である。
液及び単結晶棒の断面を示すものであり、固液界面の説
明をするための模式図である。
【図9】シリコン融液の対流パターンを示す石英ルツボ
及び単結晶棒の断面図である。
及び単結晶棒の断面図である。
【図10】従来の単結晶引上げ方法を実現する単結晶引
上げ装置を示す模式図である。
上げ装置を示す模式図である。
【図11】引上げ途中の単結晶棒の固液界面における熱
応力を解析するためのモデルを示す模式図である。
応力を解析するためのモデルを示す模式図である。
1 チャンバ 2 石英ルツボ(ルツボ) 3 シリコン融液(原料融液) 4 種結晶 5 単結晶棒 6 ヒータ 7 コイル 8 固液界面
フロントページの続き (72)発明者 白石 裕 群馬県安中市中野谷555番地の1 株式会 社スーパーシリコン研究所内 (72)発明者 町田 倫久 群馬県安中市中野谷555番地の1 株式会 社スーパーシリコン研究所内 Fターム(参考) 4G077 AA02 BA04 CF10 EH08 EH09 EH10 EJ02 HA12 PF51 5F053 AA13 AA14 AA21 BB04 BB08 DD01 FF04 GG01 HH04 RR03
Claims (5)
- 【請求項1】 ルツボ内で融解された原料融液に種結晶
を浸漬し、磁場を印加しながら前記ルツボ及び引き上げ
られる単結晶棒をそれぞれ回転させて、前記種結晶を引
き上げて単結晶を成長させることにより、前記単結晶棒
の引上げを行う単結晶引上げ方法において、 前記引上げ途中の前記単結晶棒と前記原料融液との境界
であって前記単結晶棒の直下に発生する固液界面の高さ
を制御することを特徴とする単結晶引上げ方法。 - 【請求項2】 前記固液界面の高さを制御するために、
前記単結晶棒の引上げ速度、前記単結晶棒の回転速度、
前記ルツボの回転速度、前記磁場の強度のいずれか1つ
又はそれらの組合せを制御することを特徴とする請求項
1に記載の単結晶引上げ方法。 - 【請求項3】 前記原料融液の表面を基準とした前記固
液界面の高さが、前記単結晶棒の直胴部の直径に対して
−12.5%以上5%以下の範囲となるように、前記固
液界面の高さを制御することを特徴とする請求項1又は
2に記載の単結晶引上げ方法。 - 【請求項4】 前記引上げ途中の単結晶棒の前記直胴部
が50mm引き上げられた後の前記単結晶棒の前記引上
げ速度の50mm毎の平均速度が毎分0.3mm以下、
前記引上げ途中の単結晶棒の前記直胴部が200mm引
き上げられた後の前記単結晶棒の前記回転速度が毎分6
回転以下となるよう制御することを特徴とする請求項1
ないし3のいずれか1つに単結晶引上げ方法。 - 【請求項5】 前記ルツボの回転速度が毎分0.2回転
以上1.0回転以下、前記ルツボ壁付近での前記磁場の
強度が2000ガウス以下、磁場の対称面が前記原料融
液の表面に対して±50mmの範囲となるよう制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の単結晶引上げ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000333213A JP2002137988A (ja) | 2000-10-31 | 2000-10-31 | 単結晶引上げ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000333213A JP2002137988A (ja) | 2000-10-31 | 2000-10-31 | 単結晶引上げ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002137988A true JP2002137988A (ja) | 2002-05-14 |
Family
ID=18809327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000333213A Withdrawn JP2002137988A (ja) | 2000-10-31 | 2000-10-31 | 単結晶引上げ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002137988A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005298223A (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-27 | Sumco Corp | シリコン単結晶育成方法 |
JP2006069841A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Sumco Corp | 磁場印加式シリコン単結晶の引上げ方法 |
JP2006213582A (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-17 | Sumco Corp | シリコン結晶の製造方法およびその製造装置 |
JP2006306640A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Komatsu Electronic Metals Co Ltd | シリコンウェーハの製造方法 |
JP2010024129A (ja) * | 2008-06-16 | 2010-02-04 | Sumco Corp | シリコン単結晶の育成方法 |
KR101002134B1 (ko) | 2008-05-08 | 2010-12-16 | 주식회사 실트론 | 쵸크랄스키법을 이용한 반도체 단결정 제조 방법 |
JP2010285342A (ja) * | 2009-06-10 | 2010-12-24 | Siltronic Ag | シリコン単結晶の引き上げ方法 |
JP2013043809A (ja) * | 2011-08-25 | 2013-03-04 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 炭素ドープシリコン単結晶の製造方法 |
US8795432B2 (en) | 2007-05-30 | 2014-08-05 | Sumco Corporation | Apparatus for pulling silicon single crystal |
CN107109687A (zh) * | 2014-12-30 | 2017-08-29 | Lg矽得荣株式会社 | 能够控制锭界面形状的单晶生长系统和方法 |
-
2000
- 2000-10-31 JP JP2000333213A patent/JP2002137988A/ja not_active Withdrawn
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4501507B2 (ja) * | 2004-04-06 | 2010-07-14 | 株式会社Sumco | シリコン単結晶育成方法 |
JP2005298223A (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-27 | Sumco Corp | シリコン単結晶育成方法 |
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WO2006117939A1 (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Komatsu Denshi Kinzoku Kabushiki Kaisha | シリコンウェーハの製造方法 |
US8864906B2 (en) | 2005-04-26 | 2014-10-21 | Sumco Techxiv Kabushiki Kaisha | Method for producing silicon wafer |
US8795432B2 (en) | 2007-05-30 | 2014-08-05 | Sumco Corporation | Apparatus for pulling silicon single crystal |
KR101002134B1 (ko) | 2008-05-08 | 2010-12-16 | 주식회사 실트론 | 쵸크랄스키법을 이용한 반도체 단결정 제조 방법 |
JP2010024129A (ja) * | 2008-06-16 | 2010-02-04 | Sumco Corp | シリコン単結晶の育成方法 |
JP2010285342A (ja) * | 2009-06-10 | 2010-12-24 | Siltronic Ag | シリコン単結晶の引き上げ方法 |
JP2013043809A (ja) * | 2011-08-25 | 2013-03-04 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 炭素ドープシリコン単結晶の製造方法 |
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JP2018500267A (ja) * | 2014-12-30 | 2018-01-11 | エスケー シルトロン カンパニー リミテッド | インゴット界面の形状を制御することができる単結晶成長システム及び方法 |
US10214834B2 (en) | 2014-12-30 | 2019-02-26 | Sk Siltron Co., Ltd. | Monocrystal growth system and method capable of controlling shape of ingot interface |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080108 |