JP2002131559A - コア拡大光ファイバの製造方法 - Google Patents
コア拡大光ファイバの製造方法Info
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- JP2002131559A JP2002131559A JP2000328293A JP2000328293A JP2002131559A JP 2002131559 A JP2002131559 A JP 2002131559A JP 2000328293 A JP2000328293 A JP 2000328293A JP 2000328293 A JP2000328293 A JP 2000328293A JP 2002131559 A JP2002131559 A JP 2002131559A
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- core
- irradiated
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- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
- Laser Beam Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 量産性に優れ、高精度でかつ信頼性に優れた
コア拡大光ファイバを製造できる方法を提供する。 【解決手段】 光ファイバ7のコア部に含まれている屈
折率制御用ドーパントをクラツド部に熱拡散させてコア
径を拡大するコア拡大光ファイバの製造方法において、
熱源として炭酸ガスレーザ1を用い、レーザビーム2を
光ファイバに照射する。生産性を高めるためには、レー
ザビームを複数本の光ファイバに順次照射するか、ある
いはレーザビームを複数本の光ファイバを並列に配設し
たテープ状光ファイバに照射する。好ましくは、円柱状
集光レンズ4によりレーザビームを楕円状ビームスポッ
ト8、8′、8″となるように集光し、ガルバノ型走査
ミラー5(又は回転型多面体ミラー)を用い、楕円状ビ
ームスポットの長軸が光ファイバと交叉した状態で、光
ファイバの長手方向に走査しながら照射する。
コア拡大光ファイバを製造できる方法を提供する。 【解決手段】 光ファイバ7のコア部に含まれている屈
折率制御用ドーパントをクラツド部に熱拡散させてコア
径を拡大するコア拡大光ファイバの製造方法において、
熱源として炭酸ガスレーザ1を用い、レーザビーム2を
光ファイバに照射する。生産性を高めるためには、レー
ザビームを複数本の光ファイバに順次照射するか、ある
いはレーザビームを複数本の光ファイバを並列に配設し
たテープ状光ファイバに照射する。好ましくは、円柱状
集光レンズ4によりレーザビームを楕円状ビームスポッ
ト8、8′、8″となるように集光し、ガルバノ型走査
ミラー5(又は回転型多面体ミラー)を用い、楕円状ビ
ームスポットの長軸が光ファイバと交叉した状態で、光
ファイバの長手方向に走査しながら照射する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバのコア
径が拡大されたコア拡大光ファイバの製造方法に関す
る。なお、本明細書における「コア拡大光ファイバ」と
は、コア径が全体的に又は部分的に拡大された光ファイ
バをいう。
径が拡大されたコア拡大光ファイバの製造方法に関す
る。なお、本明細書における「コア拡大光ファイバ」と
は、コア径が全体的に又は部分的に拡大された光ファイ
バをいう。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】光通信に
用いられている単一モード光ファイバ同士の接続や、単
一モード光ファイバを光源などの各種光学素子に接続す
る際には、それぞれのスポットサイズを合わせることが
必要である。しかしながら、光ファイバのコア径は5μ
m程度と非常に小さなものである。従って、光ファイバ
同士を接合する際、コア同士を一致させるように接合す
ることが難しく、一致できない場合には光の損失が大き
くなってしまう。そこで、光ファイバのコア径を大きく
し、スポットサイズを拡大することが必要となる。
用いられている単一モード光ファイバ同士の接続や、単
一モード光ファイバを光源などの各種光学素子に接続す
る際には、それぞれのスポットサイズを合わせることが
必要である。しかしながら、光ファイバのコア径は5μ
m程度と非常に小さなものである。従って、光ファイバ
同士を接合する際、コア同士を一致させるように接合す
ることが難しく、一致できない場合には光の損失が大き
くなってしまう。そこで、光ファイバのコア径を大きく
し、スポットサイズを拡大することが必要となる。
【0003】光ファイバのコア径を拡大する方法として
は、光ファイバの一部を電気炉で高温に加熱し、光ファ
イバコア部に含まれている屈折率制御用ドーパント(添
加剤)をクラッド部に熱拡散させてコア部の屈折率分布
を広げる方法がある(k. Shigihara, et al. :"Modal f
ield transforming fiber between dissimilar wavegui
des", J. Appl. Phys. 60(12) pp.4293-4296(1986))。
この方法では、電気炉の温度を1400℃の高温に5時
間保って初めてスポットサイズが5μmから12μmに
拡大できるが、熱処理温度をさらに上げて生産性を高め
ようとすると、発熱体が消耗し、長時間の加熱ができな
くなるという欠点があった。
は、光ファイバの一部を電気炉で高温に加熱し、光ファ
イバコア部に含まれている屈折率制御用ドーパント(添
加剤)をクラッド部に熱拡散させてコア部の屈折率分布
を広げる方法がある(k. Shigihara, et al. :"Modal f
ield transforming fiber between dissimilar wavegui
des", J. Appl. Phys. 60(12) pp.4293-4296(1986))。
この方法では、電気炉の温度を1400℃の高温に5時
間保って初めてスポットサイズが5μmから12μmに
拡大できるが、熱処理温度をさらに上げて生産性を高め
ようとすると、発熱体が消耗し、長時間の加熱ができな
くなるという欠点があった。
【0004】生産性向上の観点から、上記従来の方法の
改良方法として、小型のガスバーナにより光ファイバを
加熱して、光ファイバコア部に含まれている屈折率制御
用ドーパントをクラッド部に熱拡散させてコア部の屈折
率分布を広げる方法が考案されている。この方法は、1
500℃以上の高温に光ファイバを加熱できるため、電
気炉での加熱法に比較して1/10から1/20の短時
間でスポットサイズを5μmから12μmに拡大でき
る。このため、この方法で製造したコア拡大光ファイバ
が広く使用されている。
改良方法として、小型のガスバーナにより光ファイバを
加熱して、光ファイバコア部に含まれている屈折率制御
用ドーパントをクラッド部に熱拡散させてコア部の屈折
率分布を広げる方法が考案されている。この方法は、1
500℃以上の高温に光ファイバを加熱できるため、電
気炉での加熱法に比較して1/10から1/20の短時
間でスポットサイズを5μmから12μmに拡大でき
る。このため、この方法で製造したコア拡大光ファイバ
が広く使用されている。
【0005】しかしながら、上記の方法でコア拡大光フ
ァイバを製造すると、小型のガスバーナから吹き出る燃
焼ガスの圧力によって加工中の光ファイバが撓んだり、
表面のクラッド部からSiO2微粒子となって吹き飛ば
され、ファイバ外径が細くなる等の欠点があった。さら
に、小型バーナから不純物が飛び出し、加工中の光ファ
イバ外周に付着したり、燃焼によって生じたH2Oがフ
ァイバクラッド部分に付着し、ファイバ強度が低下する
などの問題がある。
ァイバを製造すると、小型のガスバーナから吹き出る燃
焼ガスの圧力によって加工中の光ファイバが撓んだり、
表面のクラッド部からSiO2微粒子となって吹き飛ば
され、ファイバ外径が細くなる等の欠点があった。さら
に、小型バーナから不純物が飛び出し、加工中の光ファ
イバ外周に付着したり、燃焼によって生じたH2Oがフ
ァイバクラッド部分に付着し、ファイバ強度が低下する
などの問題がある。
【0006】本発明は、上に述べた従来の問題点を解決
すべくなされたものであり、その目的は、量産性に優
れ、高精度でかつ信頼性に優れたコア拡大光ファイバを
製造できる方法を提供することにある。
すべくなされたものであり、その目的は、量産性に優
れ、高精度でかつ信頼性に優れたコア拡大光ファイバを
製造できる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、光ファイバコア部に含まれている
屈折率制御用ドーパントをクラツド部に熱拡散させてコ
ア径を拡大するコア拡大光ファイバの製造方法であっ
て、熱源としてレーザ、特に炭酸ガスレーザを用い、レ
ーザビームを光ファイバに照射することを特徴とするコ
ア拡大光ファイバの製造方法が提供される。生産性を高
めるためには、レーザビームを複数本の光ファイバに順
次照射するか、あるいはレーザビームを、複数本の光フ
ァイバを並列に配設したテープ状光ファイバに照射す
る。
に、本発明によれば、光ファイバコア部に含まれている
屈折率制御用ドーパントをクラツド部に熱拡散させてコ
ア径を拡大するコア拡大光ファイバの製造方法であっ
て、熱源としてレーザ、特に炭酸ガスレーザを用い、レ
ーザビームを光ファイバに照射することを特徴とするコ
ア拡大光ファイバの製造方法が提供される。生産性を高
めるためには、レーザビームを複数本の光ファイバに順
次照射するか、あるいはレーザビームを、複数本の光フ
ァイバを並列に配設したテープ状光ファイバに照射す
る。
【0008】好適な態様においては、レーザビームを楕
円状ビームスポットとなるように集光し、その長軸が光
ファイバと交叉した状態で、光ファイバの長手方向に走
査しながら照射する。レーザビームを光ファイバに照射
するに際しては、ガルバノ型走査ミラーを用いて光ファ
イバの長手方向に走査しながら照射するか、あるいは回
転型多面体ミラーを用いて光ファイバの長手方向に走査
しながら照射することが好ましい。
円状ビームスポットとなるように集光し、その長軸が光
ファイバと交叉した状態で、光ファイバの長手方向に走
査しながら照射する。レーザビームを光ファイバに照射
するに際しては、ガルバノ型走査ミラーを用いて光ファ
イバの長手方向に走査しながら照射するか、あるいは回
転型多面体ミラーを用いて光ファイバの長手方向に走査
しながら照射することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】前記のように、本発明は、光ファ
イバコア部に含まれている屈折率制御用ドーパントをク
ラツド部に熱拡散させてコア径を拡大するコア拡大光フ
ァイバの製造方法において、熱源としてレーザ、特に炭
酸ガスレーザを用い、レーザビームを光ファイバに照射
することを特徴とするものである。このようにレーザビ
ームを光ファイバに照射することにより、コア部に含ま
れる屈折率制御用ドーパント(添加物)を効率的に加熱
し、クラツド部に熱拡散させてコア径を精度良く拡大す
ることができ、また、光ファイバの外径収縮、強度低下
等の問題を生じることがないので信頼性にも優れてい
る。
イバコア部に含まれている屈折率制御用ドーパントをク
ラツド部に熱拡散させてコア径を拡大するコア拡大光フ
ァイバの製造方法において、熱源としてレーザ、特に炭
酸ガスレーザを用い、レーザビームを光ファイバに照射
することを特徴とするものである。このようにレーザビ
ームを光ファイバに照射することにより、コア部に含ま
れる屈折率制御用ドーパント(添加物)を効率的に加熱
し、クラツド部に熱拡散させてコア径を精度良く拡大す
ることができ、また、光ファイバの外径収縮、強度低下
等の問題を生じることがないので信頼性にも優れてい
る。
【0010】特に、熱源としては炭酸ガスレーザを用い
ることが好ましい。炭酸ガスレーザの波長は、光ファイ
バの成分である石英の赤外吸収の波長と丁度重なってお
り、この波長の光を光ファイバに照射すると、赤外吸収
によって石英自体が加熱されるので、コア部に含まれる
屈折率制御用ドーパントを効率的に熱拡散させることが
できる。このような断面円形の炭酸ガスレーザビームを
円柱状レンズで楕円状に変換して光ファイバに照射し、
光ファイバコア部の屈折率制御用ドーパントをクラツド
部に熱拡散させることによって、光ファイバのコア径を
比較的短時間に容易に精度良く拡大することができる。
ることが好ましい。炭酸ガスレーザの波長は、光ファイ
バの成分である石英の赤外吸収の波長と丁度重なってお
り、この波長の光を光ファイバに照射すると、赤外吸収
によって石英自体が加熱されるので、コア部に含まれる
屈折率制御用ドーパントを効率的に熱拡散させることが
できる。このような断面円形の炭酸ガスレーザビームを
円柱状レンズで楕円状に変換して光ファイバに照射し、
光ファイバコア部の屈折率制御用ドーパントをクラツド
部に熱拡散させることによって、光ファイバのコア径を
比較的短時間に容易に精度良く拡大することができる。
【0011】また、断面円形の炭酸ガスレーザビームを
楕円状ビームスポットとなるように集光し、ガルバノ型
走査ミラーあるいは回転型多面体ミラーを用いて、その
長軸が光ファイバと交叉した状態で、光ファイバの長手
方向に走査しながら照射することによって、複数本の光
ファイバを同時に均一に加熱し、それらのコア径を同時
に拡大することができるので、生産性を大幅に高めるこ
とができる。
楕円状ビームスポットとなるように集光し、ガルバノ型
走査ミラーあるいは回転型多面体ミラーを用いて、その
長軸が光ファイバと交叉した状態で、光ファイバの長手
方向に走査しながら照射することによって、複数本の光
ファイバを同時に均一に加熱し、それらのコア径を同時
に拡大することができるので、生産性を大幅に高めるこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ、
本発明についてより具体的に説明するが、本発明が下記
実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
本発明についてより具体的に説明するが、本発明が下記
実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
【0013】実施例1 図1は本発明の一実施例を示した概略構成図である。図
中、符号1は炭酸ガスレーザ、2はレーザビーム、3
a,3bはレーザビームの方向を変える反射鏡、4はレ
ーザビームを楕円状に変換し、集光させるための円柱状
集光レンズ、5は集光されたレーザビームを光ファイバ
の長手方向に走査するためのガルバノ型偏向ミラーであ
り、軸6を中心に回動自在に構成されている。符号7
は、上記ガルバノ型偏向ミラー5の下方に配置された外
径125μm、コア径5μmの光ファイバで、被覆を2
0mmの長さにわたって除去したものである。符号8は
ファイバ位置でのビームスポットであり、長軸が光ファ
イバ7と直交した状態の楕円状を呈しており、また、図
1を横から見た時のレーザビームは楕円状に見える。ガ
ルバノ型偏向ミラー5の角度を位置5′、5″と走査す
ると、ビームスポット8の楕円状レーザビームは光ファ
イバ7の長手方向に沿って8′、8″のように移動する
構成となっている。
中、符号1は炭酸ガスレーザ、2はレーザビーム、3
a,3bはレーザビームの方向を変える反射鏡、4はレ
ーザビームを楕円状に変換し、集光させるための円柱状
集光レンズ、5は集光されたレーザビームを光ファイバ
の長手方向に走査するためのガルバノ型偏向ミラーであ
り、軸6を中心に回動自在に構成されている。符号7
は、上記ガルバノ型偏向ミラー5の下方に配置された外
径125μm、コア径5μmの光ファイバで、被覆を2
0mmの長さにわたって除去したものである。符号8は
ファイバ位置でのビームスポットであり、長軸が光ファ
イバ7と直交した状態の楕円状を呈しており、また、図
1を横から見た時のレーザビームは楕円状に見える。ガ
ルバノ型偏向ミラー5の角度を位置5′、5″と走査す
ると、ビームスポット8の楕円状レーザビームは光ファ
イバ7の長手方向に沿って8′、8″のように移動する
構成となっている。
【0014】使用した炭酸ガスレーザ1は、出力25W
で、出射端でのレーザービーム2のビーム径は2mm、
その発散角は10mrad(全角)である。炭酸ガスレ
ーザ1の出射端から1mの位置では、レーザービーム2
のビーム径は10mmに広がる。この位置に焦点距離3
00mmの円柱状ZnSeレンズからなる集光レンズ4
を配置すると、レーザビームは円柱状集光レンズ4から
300mm離れた位置で短軸と長軸の比が約1:10の
楕円状ビームに集光される。この位置に光ファイバ7を
保持すると、光ファイバ7に吸収されるエネルギーは円
柱状集光レンズ4を使用しなかった場合に比して約10
倍となる。
で、出射端でのレーザービーム2のビーム径は2mm、
その発散角は10mrad(全角)である。炭酸ガスレ
ーザ1の出射端から1mの位置では、レーザービーム2
のビーム径は10mmに広がる。この位置に焦点距離3
00mmの円柱状ZnSeレンズからなる集光レンズ4
を配置すると、レーザビームは円柱状集光レンズ4から
300mm離れた位置で短軸と長軸の比が約1:10の
楕円状ビームに集光される。この位置に光ファイバ7を
保持すると、光ファイバ7に吸収されるエネルギーは円
柱状集光レンズ4を使用しなかった場合に比して約10
倍となる。
【0015】この状態で、ガルバノ型偏向ミラー5を回
動させてレーザビームを光ファイバ7の軸線方向に走査
することにより、所望の長さを加熱できる。ガルバノ型
偏向ミラー5を1往復/分で走査しながら光ファイバ7
を20分間加熱した後、加熱部を切断し、端面のコア直
径を顕微鏡にて観察したところ、20分間の加熱で約2
倍の10μmに拡大していた。また、加熱前後の光ファ
イバ外径の変化は無かった。作製したコア拡大光ファイ
バを軸線方向に張力を加えて強度を測定したところ、約
3kgであった。この値は、加熱源として酸水素炎を使
用した場合の値1.5kgに比して、約2倍の強さを有
していた。
動させてレーザビームを光ファイバ7の軸線方向に走査
することにより、所望の長さを加熱できる。ガルバノ型
偏向ミラー5を1往復/分で走査しながら光ファイバ7
を20分間加熱した後、加熱部を切断し、端面のコア直
径を顕微鏡にて観察したところ、20分間の加熱で約2
倍の10μmに拡大していた。また、加熱前後の光ファ
イバ外径の変化は無かった。作製したコア拡大光ファイ
バを軸線方向に張力を加えて強度を測定したところ、約
3kgであった。この値は、加熱源として酸水素炎を使
用した場合の値1.5kgに比して、約2倍の強さを有
していた。
【0016】実施例2 図2は複数本の光ファイバを同時にコア拡大加工する方
法について示した概略構成図である。図中、符号10
は、外径125μm、コア径5μmの4本の光ファイバ
7を250μm間隔で並列して配設した幅2mmのテー
プ状光ファイバであり、被覆を約20mmにわたって取
り除いてある。また、符号9は楕円状集光ビームを偏向
するための直径40mmの回転型正8面体反射ミラーで
ある。テープ状光ファイバ10の幅2mmに対して、楕
円状集光ビームの長径は約10mmあり、ビームスポッ
ト8の中心をテープ状光ファイバ10の中心位置に合わ
せることにより、4本同時に均一に加熱できる。なお、
その他の構成及び配置態様は前記実施例1の場合と同様
である。
法について示した概略構成図である。図中、符号10
は、外径125μm、コア径5μmの4本の光ファイバ
7を250μm間隔で並列して配設した幅2mmのテー
プ状光ファイバであり、被覆を約20mmにわたって取
り除いてある。また、符号9は楕円状集光ビームを偏向
するための直径40mmの回転型正8面体反射ミラーで
ある。テープ状光ファイバ10の幅2mmに対して、楕
円状集光ビームの長径は約10mmあり、ビームスポッ
ト8の中心をテープ状光ファイバ10の中心位置に合わ
せることにより、4本同時に均一に加熱できる。なお、
その他の構成及び配置態様は前記実施例1の場合と同様
である。
【0017】回転型正8面体反射ミラー9を回転させ
て、楕円状集光ビームをテープ状光ファイバ10の長手
方向に走査すると、4本の光ファイバは同時に加熱され
る。加熱方向は常に一定であり、4本の光ファイバは長
手方向にも均一に加熱される。テープ状光ファイバ10
を用いて、回転型正8面体反射ミラー9を毎分1/2回
転させて走査しながら光ファイバ7を20分間加熱し
た。次いで、4本の光ファイバ加熱部を切断し、端面の
コア直径をそれぞれ顕微鏡にて観察したところ、20分
間の加熱でそれぞれ約1.5倍の7.5μmに拡大して
いた。また、光ファイバ間のコア径ばらつきは1μm以
内と僅かであった。さらに、加熱前後のファイバ外径の
変化は無かった。
て、楕円状集光ビームをテープ状光ファイバ10の長手
方向に走査すると、4本の光ファイバは同時に加熱され
る。加熱方向は常に一定であり、4本の光ファイバは長
手方向にも均一に加熱される。テープ状光ファイバ10
を用いて、回転型正8面体反射ミラー9を毎分1/2回
転させて走査しながら光ファイバ7を20分間加熱し
た。次いで、4本の光ファイバ加熱部を切断し、端面の
コア直径をそれぞれ顕微鏡にて観察したところ、20分
間の加熱でそれぞれ約1.5倍の7.5μmに拡大して
いた。また、光ファイバ間のコア径ばらつきは1μm以
内と僅かであった。さらに、加熱前後のファイバ外径の
変化は無かった。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明に係る
コア拡大光ファイバの製造方法によれば、光ファイバが
レーザ、特に炭酸ガスレーザの光エネルギーを吸収し発
熱するため、従来のガスバーナを用いた場合のような加
熱源からの汚染が無く、光ファイバのコア径を効率的に
精度良く拡大することができ、信頼性が高い。また、円
柱状集光レンズとレーザビームを偏向する方法を組み合
わせた結果、簡単に光ファイバを加熱でき、さらに、複
数本の光ファイバであっても同時に加工でき、生産性を
大幅に向上できる。また、従来の酸水素炎では加熱中の
炎の圧力により光ファイバ表面からガラス成分が蒸発
し、外径が細くなるなどの問題があったが、本発明の方
法では外径変動がなく、寸法精度の高いコア拡大光ファ
イバを製造できる。さらに本発明は、光ファイバの接続
部のコア径を局部的に拡大したり、モードフィールド変
換要素等の製造などにも有利に適用することができる。
コア拡大光ファイバの製造方法によれば、光ファイバが
レーザ、特に炭酸ガスレーザの光エネルギーを吸収し発
熱するため、従来のガスバーナを用いた場合のような加
熱源からの汚染が無く、光ファイバのコア径を効率的に
精度良く拡大することができ、信頼性が高い。また、円
柱状集光レンズとレーザビームを偏向する方法を組み合
わせた結果、簡単に光ファイバを加熱でき、さらに、複
数本の光ファイバであっても同時に加工でき、生産性を
大幅に向上できる。また、従来の酸水素炎では加熱中の
炎の圧力により光ファイバ表面からガラス成分が蒸発
し、外径が細くなるなどの問題があったが、本発明の方
法では外径変動がなく、寸法精度の高いコア拡大光ファ
イバを製造できる。さらに本発明は、光ファイバの接続
部のコア径を局部的に拡大したり、モードフィールド変
換要素等の製造などにも有利に適用することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す概略構成図である。
1 炭酸ガスレーザ 2 レーザビーム 3a,3b 反射鏡 4 円柱状集光レンズ 5、5′、5″ ガルバノ型偏向ミラー 7 被覆を除去した光ファイバ 8、8′、8″ 光ファイバ位置でのビームスポット 9 回転型正8面体反射ミラー 10 被覆を除去したテープ状光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 真一郎 富山県黒部市天神新232−2 (72)発明者 多田 季也 東京都中野区白鷺2−26−11 Fターム(参考) 2H050 AC83 4E068 CD06 CE03 DA00
Claims (7)
- 【請求項1】 光ファイバコア部に含まれている屈折率
制御用ドーパントをクラツド部に熱拡散させてコア径を
拡大するコア拡大光ファイバの製造方法であって、熱源
としてレーザを用い、レーザビームを光ファイバに照射
することを特徴とするコア拡大光ファイバの製造方法。 - 【請求項2】 熱源として炭酸ガスレーザを用いること
を特徴とする請求項1に記載のコア拡大光ファイバの製
造方法。 - 【請求項3】 レーザビームを複数本の光ファイバに順
次照射することを特徴とする請求項1又は2に記載のコ
ア拡大光ファイバの製造方法。 - 【請求項4】 レーザビームを、複数本の光ファイバを
並列に配設したテープ状光ファイバに照射することを特
徴とする請求項1又は2に記載のコア拡大光ファイバの
製造方法。 - 【請求項5】 レーザビームを楕円状ビームスポットと
なるように集光し、その長軸が光ファイバと交叉した状
態で、光ファイバの長手方向に走査しながら照射するこ
とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
コア拡大光ファイバの製造方法。 - 【請求項6】 レーザビームを光ファイバに照射するに
際し、ガルバノ型走査ミラーを用いて光ファイバの長手
方向に走査しながら照射することを特徴とする請求項1
乃至5のいずれか一項に記載のコア拡大光ファイバの製
造方法。 - 【請求項7】 レーザビームを光ファイバに照射するに
際し、回転型多面体ミラーを用いて光ファイバの長手方
向に走査しながら照射することを特徴とする請求項1乃
至5のいずれか一項に記載のコア拡大光ファイバの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000328293A JP2002131559A (ja) | 2000-10-27 | 2000-10-27 | コア拡大光ファイバの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000328293A JP2002131559A (ja) | 2000-10-27 | 2000-10-27 | コア拡大光ファイバの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002131559A true JP2002131559A (ja) | 2002-05-09 |
Family
ID=18805166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000328293A Pending JP2002131559A (ja) | 2000-10-27 | 2000-10-27 | コア拡大光ファイバの製造方法 |
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