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JP2002124723A - 光結合器 - Google Patents

光結合器

Info

Publication number
JP2002124723A
JP2002124723A JP2000312236A JP2000312236A JP2002124723A JP 2002124723 A JP2002124723 A JP 2002124723A JP 2000312236 A JP2000312236 A JP 2000312236A JP 2000312236 A JP2000312236 A JP 2000312236A JP 2002124723 A JP2002124723 A JP 2002124723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
port
fiber
optical
optical fiber
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000312236A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Tamura
安昭 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oyokoden Lab Co Ltd
Original Assignee
Oyokoden Lab Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oyokoden Lab Co Ltd filed Critical Oyokoden Lab Co Ltd
Priority to JP2000312236A priority Critical patent/JP2002124723A/ja
Publication of JP2002124723A publication Critical patent/JP2002124723A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の波長が0.98μmの励起光用光結合
器では、励起光入力ファイバ端面および共通ポートファ
イバ端面とレンズとの距離の調整に高い精度が要求さ
れ、反射・透過フィルタの角度設定にも高い調整精度が
要求されており、結合損失とそのバラツキの小さい光結
合器を安価に量産することができなかった。 【解決手段】 励起光入力ポートと共通ポートの各光フ
ァイバ端部にコア拡大ファイバを用いることにより、前
記両ファイバ端面とレンズとの距離の調整必要精度と反
射・透過フィルタの角度調整必要精度を大幅に緩和して
従来の課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光結合器に関し、よ
り具体的には、光ファイバ(以下、単に、ファイバとも
いう)伝送システムに使用する光ファイバ増幅器の構成
部品の一部である光結合器、特に、波長が0.98μm
の励起光を用いた場合の光結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ伝送システムに使用される光
増幅器の一種であるエルビウム・ドープト・光ファイバ
(以下、EDFともいう)増幅器(以下、EDF増幅器
ともいう)においては、周知のように、増幅されるべき
信号光波長とは異なる波長を持つ励起光を前記エルビウ
ム・ドープト・光ファイバ(Er−doped fi−
ber、すなわち、EDF)に結合する必要がある。
【0003】図1はEDF増幅器の基本構成の一例を示
す図で、符号101は波長合成器、102は入力側アイ
ソレータ、103は励起光結合器、104はEDF,1
05は出力側アイソレータ、106は信号光入力ポー
ト、107は励起光入力ポート、108は信号光出力ポ
ート、109は共通ポート、110(a)、110
(b)、110(c)は信号光の進行方向を示す矢印
(以下、それぞれ、矢印110(a)、110(b)、
110(c)ともいう)、111(a)、111(b)
は励起光の進行方向を示す矢印(以下、それぞれ矢印1
11(a)、111(b)ともいう)、112は信号光
入力ファイバ、113は信号光出力ファイバ、114は
励起光入力ファイバ、115は共通ポートファイバであ
る。
【0004】図1において、信号光入力ポート106か
ら矢印110(a)で示す信号光進行方向に信号光入力
ファイバ112に入射した信号光(たとえば、波長1.
5μm帯)は、入力側アイソレータ102を経由してE
DF104に導かれる。
【0005】一方、励起光入力ポート107から矢印1
11(a)で示す励起光進行方向に入射した励起光(波
長1.48μmまたは0.98μm)は、波長合成器1
01に入射し、共通ポート109から出射して前記ED
F104に導かれる(この場合、信号光進行方向と励起
光進行方向とはEDF104内部で逆方向である)。E
DF104の内部においては、信号光と励起光とが共存
する。励起光の波長は信号光の波長よりも短く、Erを
励起した励起光エネルギーが信号光エネルギーに変換さ
れ、ここで増幅された信号光は、共通ポート109から
波長合成器101、出力側アイソレータ105を経由し
て信号光出力ポート108から出射する(以下、出力す
るともいう)。
【0006】便宜上、波長合成器101と出力側アイソ
レータ105とが一体化された結合系をここでは励起光
結合器103と称する。
【0007】次に本発明に関わる従来の励起光結合器に
ついて説明する。
【0008】EDF増幅器は、前述のように励起光波長
としては0.98μmおよび1.48μmのいずれでも
光増幅機能(波長が1.5μm帯の信号光の増幅)を有
するが、まず従来の励起光波長1.48μmの代表的な
励起光結合器の構成例を図6に示す。
【0009】図6は従来の励起光結合器の構成を説明す
る図で、符号201は共通ポートファイバ、202は励
起光入力ファイバ、203は信号光出力ファイバ、20
4はレンズ(A)、205はレンズ(B)、206は反
射・透過フィルタ、207は光アイソレータ、208
(a)および208(b)は信号光の進行方向を示す矢
印(以下、それぞれ矢印208(a)および208
(b)ともいう)、209(a)および209(b)
は、励起光の進行方向を示す矢印(以下、それぞれ矢印
209(a)、209(b)ともいう)である。
【0010】図6において、共通ポートファイバ20
1、励起光入力ファイバ202、信号光出力ファイバ2
03はすべて同種のものである(同種とは、この場合、
ファイバモードフィールド径とファイバ開口数が同じフ
ァイバであることをいう)。
【0011】共通ポートファイバ201と励起光入力フ
ァイバ202とは互いに隣接かつ密着して一体化されて
おり、それらのファイバの先端はレンズ(A)204の
焦点位置に配置されている。レンズ(A)204の前記
共通ポートファイバ201と励起光入力ファイバ202
と反対側の焦点位置には反射・透過フィルタ206(波
長1.48μmの光は反射し、波長1.5μmの光は透
過する)が配置されている。
【0012】さらに、それと同じ側に光アイソレータ2
07,レンズ(B)205,信号光出力ファイバ203
が図示のように配置されている。
【0013】信号光出力ファイバ203の先端はレンズ
(B)205の焦点に位置している。
【0014】この励起光結合器の作用は次の如くであ
る。
【0015】共通ポートファイバ201から矢印208
(a)で示す方向に伝搬してきた波長が1.5μmの信
号光は、共通ポートファイバ201の端面から出射し、
レンズ(A)204で平行ビームに変換され、反射・透
過フィルタ206および光アイソレータ207を通過し
た後、レンズ(B)205で集光され、信号光出力ファ
イバ203に光結合する(以下、結合するともいう)。
【0016】一方、励起光入力ファイバ202から矢印
209(a)で示す方向に伝搬してきた波長が1.48
μmの励起光は、レンズ(A)204で平行ビームに変
換され、反射・透過フィルタ206で反射して再びレン
ズ(A)204を通過した後、共通ポートファイバ20
1に結合する。
【0017】以上のように、波長1.48μmの励起光
用光結合器では、共通ポートファイバ201、励起光入
力ファイバ202、信号光出力ファイバ203はすべて
同種のものでよい。
【0018】同様に、レンズ(A)204およびレンズ
(B)205もまた同種のものである(同種とは、この
場合、レンズの焦点距離が同一であることを意味す
る)。
【0019】以上は、励起光の波長が1.48μmの場
合のEDF増幅器における光結合器の説明である。
【0020】これに対して、波長が0.98μmの励起
光用光結合器は、その構成をやや異にする。
【0021】たとえば、波長が0.98μmの励起光用
光結合器の場合は、共通ポートファイバ201および励
起光入力ファイバ202と信号光出力ファイバ203と
は異種類のファイバである。この場合は、共通ポートフ
ァイバ201および励起光入力ファイバ202は、信号
光出力ファイバ203に比べて、ファイバモードフィー
ルド径(mode field diameter、以
下、MFDともいう)が小さく、かつ、ファイバ開口数
が大きい。すなわち、たとえばコーニンググラス社のC
S980を用いた共通ポートファイバ201および励起
光入力ファイバ202の場合、MFDは、波長が0.9
8μmの場合は4.25μmで、波長が1.55μmの
場合は6.75μmであり、開口数は0.2である。信
号光出力ファイバ203の場合は、MFDは波長が1.
55μmの場合は11μmで、開口数は0.1である。
【0022】さらに、レンズ(A)とレンズ(B)とは
焦点距離が異なる(レンズ(A)の焦点距離はレンズ
(B)の焦点距離よりも短い)。このことは、励起光波
長と信号光波長とがかけ離れているにもかかわらず、信
号光波長において異種ファイバ間(共通ポートファイバ
201と信号光出力ファイバ203の間)の光結合を達
成するため、異なる焦点距離を持つレンズの組合せをせ
ざるを得ないことによる。その具体的な結合理論は、特
開平10−300975に詳しく述べられている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】図6において、励起光
の波長が0.98μmの場合、共通ポートファイバ20
1と信号光出力ファイバ203は前述のように異種類の
ファイバであり、このため、焦点距離を異にするレンズ
(A)とレンズ(B)を組み合わせてモード変換を行う
ことによって、それらのファイバ間の光結合を行ってい
る。
【0024】このような光結合は、理論的には可能であ
っても、実用的観点からは次のような欠点がある。
【0025】すなわち、図6において、共通ポートファ
イバ201と信号光出力ファイバ203との光結合系に
おいて、共通ポートファイバ201のMFDは信号光出
力ファイバ203のそれに比べて小さく、またレンズ
(A)の焦点距離はレンズ(B)のそれに比べて短い。
このことは、共通ポートファイバ201の先端部とレン
ズ(A)との間隔が最適値から少しでもはずれると、光
結合が大きく崩れ、結果的に大きな結合損失を招くこと
を意味する。
【0026】さらに、共通ポートファイバ201と励起
光入力ファイバ202は互いに隣接し、密着した一体化
構造に形成されており、本来、両ファイバの先端部はレ
ンズ(A)の焦点位置に配置されていることが重要であ
る。しかしながら、ファイバの保持具の問題など諸事情
によって、実際には、ファイバ先端部の研磨加工工程に
おいて、必ずしも両者の位置が揃っているとは限らず、
それぞれのファイバの先端位置とレンズ(A)との間隔
が異なっている場合が多い。これは、上述のように、共
通ポートファイバ201と励起光入力ファイバ202の
光結合系を最適値から崩すことになり、光結合特性のバ
ラツキを発生させる要因になる。
【0027】さらに、共通ポートファイバ201および
励起光入力ファイバ202は、いずれも信号光出力ファ
イバに比べてMFDが小さく、しかもそれらを結合する
レンズ(A)の焦点距離が短い。これは、ファイバ先端
部とレンズ(A)との間隔、および、反射・透過フィル
タ206の光軸に対する角度が、結合損失を最小にする
ための最適値から少しでもずれると、結合損失の劣化が
かなり大きくなることを示している。つまり、温度変動
等の環境に対して損失変動を招きやすい。
【0028】以上述べたように、従来の構成のもので
は、実用的観点から、組み立て調整が難しく、製造歩留
まりが悪く、製造コストが高くなり、特性のバラツキが
大きく、環境に対する信頼性が低い等の課題があった。
【0029】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
であり、本発明の目的は、上記の欠点をすべて解決し
た、波長が0.98μmの励起用の実用的な光結合器を
提供せんとするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の目的の達成を図
るため、本発明の光結合器は、光ファイバ(以下、単に
ファイバともいう)を使用した第1のポートと、第2の
ポートと、第3のポートの3つのポートを有する光結合
器において、前記第1のポートの光ファイバは、その一
端が信号光を増幅することが出来る光増幅器に接続され
ているとともに他端が前記光結合器のポートになってお
り、前記第2のポートの光ファイバは、その一端が半導
体レーザなどの励起用光源に接続されているとともに他
端が前記光結合器のポートになっており、前記第3のポ
ートの光ファイバは、その一端が前記光結合器のポート
になっており、前記第2のポートは前記第1のポートに
光結合するように配置され、さらに、前記第1のポート
は前記第3のポートに光結合するように配置されてお
り、前記第1のポートの光ファイバと前記第2のポート
の光ファイバの前記光結合器の各ポートになっている端
面における励起光波長の光に対するモードフィールド径
(mode field diameter、以下、M
FDともいう)が概ね同一であり、信号光の波長の光に
対する前記第1のポートの光ファイバの前記端面におけ
るMFDは、信号光の波長の光に対する前記第3のポー
トの光ファイバの前記端面におけるMFDよりも小さく
ないことを特徴としている。
【0031】本発明の光結合器の例は、前記第1および
第2のポートの光ファイバの励起光波長の光に対するM
FD値は、それぞれ、前記各ファイバの前記光結合器の
各ポートになっている端面における値よりも各光ファイ
バの前記端面から遠い位置の光ファイバにおける値の方
が小さいことを特徴としている。
【0032】そして、本発明の光結合器の好ましい例
は、励起光波長の光に対する前記第1および第2のポー
トの各光ファイバの前記端面におけるMFDが、前記各
ポートになっている光ファイバのそれぞれの端面から少
なくとも3mmの長さの範囲において、前記端面から離
れるにしたがって小さくなっており、前記第1および第
2のポートに使用される光ファイバとして、前記端面の
近傍のコアが前記端面から10mm以上離れた部分のコ
アよりも実質的なコアの直径が拡大されているいわゆる
コア拡大ファイバが使用されていることを特徴としてい
る。
【0033】このように構成することにより、本発明の
光結合器の結合損失が後述の如く大幅に改善される。
【0034】そして、本発明の光結合器の例では、前記
コア拡大ファイバとして、熱拡散法により拡大されたコ
ア(temperature enlarge cor
e、TECともいわれている)を用いたり、また、光線
ビームなどのビーム照射によりコアとクラッドの少なく
とも一方の屈折率を変化させてコア拡大を行った光ファ
イバを用いることを特徴としている。
【0035】そして、本発明の光結合器の例において
は、前記第2のポートに入力され前記第1のポートに結
合される光の波長が約0.98μmであり、前記第1の
ポートから出射して前記第3のポートに結合される光の
波長が約1.55μmであることを特徴としている。
【0036】そして、本発明の光結合器の例において
は、前記第1のポートの光ファイバはその内部で信号光
と励起光がそれぞれ逆の方向に進行する共通ポートファ
イバであり、前記第2のポートの光ファイバは励起光を
入力する励起光入力ファイバであり、前記第3のポート
の光ファイバは前記第1のポートから光結合して入射さ
れる信号光を出力する信号光出力ファイバであり、前記
第1のポートと第2のポートの光ファイバの端面が平行
に配置されており、前記第1のポートから出射され前記
第3のポートに光結合するように進行する光の光路に、
第1のレンズ、反射・透過フィルタ、アイソレータ、第
2のレンズの順に各構成要素が配置されており、前記反
射・透過フィルタは、前記第2のポートの光ファイバ端
面から出射され前記第1のレンズを通って入射される励
起光を反射して再び前記第1のレンズを通して前記第1
のポートの光ファイバに光結合することができるように
するものであるとともに、前記第1のポートから出射さ
れて前記第3のポートに光結合して入射される信号光は
透過させるものであることを特徴としている。
【0037】そして、本発明の光結合器の例において
は、前記第3のポートの光ファイバの端面が前記第2の
レンズの焦点の位置に配置されていることを特徴として
いる。
【0038】そして、本発明の光結合器の例において
は、前記第1と第2のポートの光ファイバの前記第1の
レンズに対向して配置される端部が同一の保持具に固定
保持されており、前記保持具は前記第1のポートの光フ
ァイバを挿入する第1の貫通孔と前記第2のポートの光
ファイバを挿入する第2の貫通孔を有し、前記第1の貫
通孔と前記第2の貫通孔の長さ方向において前記第1お
よび第2の貫通孔の少なくとも一部がスリット状の隙間
(以下、スリットともいう)で連結されていることを特
徴としている。
【0039】そして、本発明の好ましい例においては、
前記保持具の前記第1の貫通孔と第2の貫通孔は、前記
スリット状の隙間が第1および第2の両貫通孔の切り欠
き部になっており、前記第1および第2の各貫通孔は、
その長手方向と垂直な断面において、前記切り欠き部を
除いて円形になっており、前記第1の貫通孔の直径をそ
こに挿入される光ファイバのクラッドの直径よりわずか
に大きくするとともに、前記第2の貫通孔の直径より大
きくない値にし、さらに、前記第1の貫通孔と第2の貫
通孔の中心間距離は前記第1および第2の各貫通孔の半
径の和よりも小さくなっていることを特徴としている。
【0040】そして、本発明の好ましい例は、前記保持
具の第1の貫通孔の中心軸線が前記保持具の中心軸線に
大概一致するように前記保持具を構成することにより、
光結合器の製造上のバラツキを少なくし、加工コストを
大幅に低減することができるとともに、各ポートの配置
の位置精度を高めることができる。
【0041】このように前記保持具を構成することによ
り、光結合器の各ポート間の光結合損失を小さくするこ
とができ、光結合損失のバラツキも小さくすることがで
きる。この効果は、コア拡大ファイバの使用による光結
合損失の低下に加えて、本発明の効果を一層大ならしめ
るものである。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の励起
光結合器の望ましい実施の形態を説明する。
【0043】なお、説明に用いる各図は本発明を理解で
きる程度に各構成成分の寸法、形状、配置関係などを概
略的に示してある。そして本発明の説明の都合上、部分
的に拡大率を変えて図示する場合もあり、本発明の説明
に用いる図は、必ずしも実施例などの実物や記述と相似
形でない場合もある。また、各図において、同様な構成
成分については同一の番号を付けて示し、重複する説明
を省略することもある。
【0044】まず、本発明の光結合器に用いるコア拡大
ファイバについて説明する。
【0045】図4は、光ファイバの端部にTEC処理、
すなわち、熱拡散法によるコア拡大処理を施した光ファ
イバを説明する図である。
【0046】図4で、符号500は、端部にTEC処理
を施してコア拡大を行った光ファイバ、501は光ファ
イバ500のクラッド部、502と503は光ファイバ
500のコア部で、502はコア部のTEC処理を施し
ていない部分、503はコア部のTEC処理を施して実
質的なコアの直径を拡大した部分、504と505はコ
ア拡大部の位置を示す矢印である。
【0047】たとえば、石英ガラスを基材とした一射的
な光ファイバでは、図4のコア部にGeなどの物質を少
量入れて、クラッド部よりもわずかに屈折率が高い状態
にしている。光ファイバの一次被覆(図示せず)を取り
除いて、クラッド部とコア部だけにして、その一部を高
温にすることによって、前記コア部分に入れたGeなど
のコア部の屈折率を高くしている物質を熱拡散させる
と、クラッド部よりわずかに屈折率の高いコア部を図4
のコア部503のように拡げることができる。コア部5
03は、矢印504で示す位置から矢印505で示す端
面まで、コア部の直径が次第に大きくなっている。
【0048】ここで、コア部503の矢印504で示し
た位置から矢印505で示した位置までの長さxの部分
は、前記の如く、コア部502と同様にコア部に含まれ
ていた、たとえばGeのようなコア部の屈折率をクラッ
ド部501の屈折率より高い状態にしている物質を熱に
よって拡散させることにより、クラッド部501より屈
折率の高い部分、すなわち実質的にコア部を拡大させて
いるため、矢印504の位置から矢印505の位置に至
るまでのコア部503の直径は、大体において次第に大
きな直径になっているが、加工の条件によっては部分的
に直線的に大きな直径になっているとは限らない。しか
し、このような状態においても、その変動の程度によっ
て、信号光、励起光の伝搬に大きな支障をきたさない状
況下においては、本発明では、コア部503が矢印50
4で示した位置から矢印505で示した位置まで、実質
的なコアの直径が次第に拡大されているということにす
る。
【0049】なお、一つの例として、矢印505で示し
た位置を光ファイバの端面として、前記端面から少なく
とも3mmの長さの範囲において、前記端面から離れる
にしたがって小さくなっているいわゆるコア拡大ファイ
バにするとよく、前記xを約5mmにするのが好まし
く、前記端面から少なくとも10mm以上離れた部分の
光ファイバのコア部はTECの影響のない状態になって
いるのが好ましい。
【0050】次に、第1ポートの光ファイバ、すなわ
ち、共通ポートファイバと、第2のポートの光ファイ
バ、すなわち、励起光入力ファイバのそれぞれ光結合器
のポートになっている端部に、図4で説明したようなコ
ア拡大ファイバを使用した場合と普通のファイバ(すな
わち、図4のコア部503の部分をコア部502の部分
で置きかえたもの)を使用した場合のMFDについて説
明する。
【0051】共通ポートファイバと励起光入力ファイバ
の前記端部にコア拡大ファイバを使用せずに普通のファ
イバを用いた場合、光ファイバの端面において、波長が
0.98μmの光に対するMFDは、4.25μm、波
長が1.55μmの光に対するMFDは、6.75μ
m、これに対して、共通ポートファイバと励起光入力フ
ァイバの前記端部にコア拡大ファイバを使用した場合、
光ファイバの端面において、波長が0.98μmの光に
対するMFDは、8.8μm、波長が1.55μmの光
に対するMFDは、14μmである。
【0052】一方、前記光結合器の第3のポートの光フ
ァイバ、すなわち、信号光出力ファイバは、第3のポー
トになっている端部にコア拡大ファイバではなく普通の
光ファイバを使用しており、その端面における波長が
1.55μmの光に対するMFDは11μmである。
【0053】したがって、第1および第2のポートの光
ファイバに前記の如く光ファイバの端部をコア拡大ファ
イバにした光ファイバを用いれば、その端面において、
波長が0.98μmの励起光に対するMFDを8.8μ
m、波長が1.55μmの信号光に対してMFDを14
μm程度にすることができ、第2のポートから第1のポ
ートへの励起光の光結合と、第1のポートから第3のポ
ートへの信号光の光結合における前記従来の課題を解決
することができる。
【0054】図2は本発明による励起光結合器の基本構
成の例を示す図である。
【0055】図2において、符号301は第1のポート
の共通ポートファイバ、302は第2のポートの励起光
入力ファイバ、303は第3のポートの信号光出力ファ
イバ、304はレンズ(A)、305はレンズ(B)、
306は反射・透過フィルタ、307は光アイソレー
タ、308(a)と308(b)は信号光の進行方向を
示す矢印(以下、矢印308(a)、308(b)とも
いう)、309(a)、309(b)は励起光の進行方
向を示す矢印(以下、矢印309(a)、309(b)
ともいう)、310(a)は共通ポートファイバのコア
拡大部、310(b)は励起光入力ファイバのコア拡大
部である。
【0056】図6を用いて説明した従来の励起光結合器
と異なる点は、第1のポートの共通ポートファイバ30
1および第2にポートの励起光入力ファイバ302の先
端部に前記熱拡散法によるコア拡大処理すなわちTEC
処理をしたコア拡大ファイバを使用していること、レン
ズ(A)304としてその焦点距離がレンズ(B)30
5の焦点距離と同一あるいは近接しているレンズを使用
していること、および、波長が0.98μmの光を反射
し、波長が1.55μmの光を透過するという特性を持
つ反射・透過フィルタを使用していることである。
【0057】この構成の中で、共通ポートファイバ30
1と励起光入力ファイバ302は同種のファイバであ
り、そのファイバのコア拡大処理をしていない部分のコ
ア径(MFD)は、波長0.98μmの光において4.
25μm、波長が1.55μmの光において6.75μ
mである。
【0058】そして、これらのファイバの先端部はいず
れもTEC処理されており、その部分ではファイバのコ
ア径(MFD)は、波長が0.98μmの光において7
μm、波長が1.55μmの光において11μmになっ
ている。
【0059】一方、第3のポートの信号光出力ファイバ
303のファイバコア径は、波長が1.55μmの光に
おいて11μmである。
【0060】励起光入力ファイバ302の、光結合器の
ポートとは反対側の端部には、波長が0.98μmの外
部光源(図示せず)が励起光源として接続されている。
励起光源からの波長が0.98μmの励起光は、励起光
入力ファイバ302に沿って矢印309(a)で示した
励起光進行方向に進み、TEC処理されたファイバ先端
のコア拡大部310(b)から出射し、レンズ(A)3
04を通り、反射・透過フィルタ306で反射され、レ
ンズ(A)304を逆方向に進んだ後、共通ポートファ
イバ301のコア拡大部310(a)に結合し、共通ポ
ートファイバ301内を矢印309(b)で示した励起
光進行方向に進む。
【0061】一方、共通ポートファイバ301のコア拡
大部310(a)とは反対側に接続されているEDF
(図2には図示せず))で増幅された波長が1.55μ
mの信号光は、共通ポートファイバ301を矢印308
(a)で示した信号光進行方向に進み、共通ポートファ
イバ301のTEC処理されたコア拡大部310(a)
から出射し、レンズ(A)304にて平行ビームに変換
され、反射・透過フィルタ306および光アイソレータ
307を通り、レンズ(B)305にて集光され、信号
光出力ファイバ303へ結合する。
【0062】光アイソレータ307は矢印308(b)
で示した信号光進行方向とは逆方向に進む光を吸収する
ために用いている。
【0063】以上の動作の中で注意されるべきは、本構
成においては確かに異種のファイバを混在して使用して
はいるが、等価的にはほぼ同種のファイバを使用してい
ると見なすことができる点にある。これは、あたかも全
てのファイバが信号光出力ファイバと同等であるかのご
とくになっていることを意味するものである。そのた
め、レンズ(A)304および(B)305として同一
焦点距離(または近接した焦点距離)を持ったレンズを
使用することができる。
【0064】図3は本発明の励起光結合器の基本構成の
他の例を示す図である。
【0065】図3において、符号401は、本発明の光
結合器の、第1のポートに用いられている共通ポートフ
ァイバ、402は第2ポートの励起光入力ファイバ、4
03は第3のポートの信号光出力ファイバ、404と4
05は円柱レンズ、406は反射・透過フィルタとして
の蒸着面、407は光アイソレータ、408(a)と4
08(b)は信号光の進行方向を示す矢印(以下、矢印
408(a)、408(b)ともいう)、409(a)
と409(b)は励起光の進行方向を示す矢印(以下、
矢印409(a)、409(b)ともいう)、410
(a)は共通ポートファイバ401の前記光結合器の第
1のポートになっている端部のコア拡大部、410
(b)は励起光入力ファイバ402の前記光結合器の第
2のポートになっている端部のコア拡大部である。
【0066】図3の基本構成が図2の基本構成と異なる
点は、レンズとしての自己集束型円柱レンズを用い、ま
た反射・透過フィルタをレンズと別体とせず、円柱レン
ズの端面(平面)に形成していることである。
【0067】先端部がTEC処理されたコア拡大部を有
する共通ポートファイバ401と励起光入力ファイバ4
02は隣接して一体化されたようにキャピラリーに保持
されており、両ファイバの先端部は円柱レンズ404の
焦点面位置に配置されている。
【0068】共通ポートファイバ401から矢印408
(a)で示した信号光進行方向に進行してきた信号光
は、TEC処理された先端部であるコア拡大部410
(a)から出射し、その光ビームは円柱レンズ404の
一方の端面に入射して、円柱レンズ404の内部で図の
点線のように徐々に拡がり、円柱レンズ404の他の平
面端部に達する。
【0069】円柱レンズ404の前記他の平面端部に
は、波長が0.98μmの光を反射させ、波長が1.5
5μmの光を透過させる誘電体多層膜が蒸着されて反射
・透過フィルタとしての蒸着面406を形成している。
【0070】円柱レンズ404は、前記の広がった光ビ
ームが反射・透過フィルタとしての蒸着面406で平行
光になるようにレンズ長があらかじめ設定してあるの
で、波長が1.55μmの信号光は図のようにそのまま
通過して、光アイソレータ407、円柱レンズ405を
経由して信号光出力ファイバ403に結合する。
【0071】一方、励起光入力ファイバ402に入射し
た波長が0.98μmの励起光は、矢印409(a)で
示した励起光進行方向に進み、励起光入力ファイバ40
2のコア拡大部410(b)から出射し、円柱レンズ4
04の一方の端面に入射して、円柱レンズ404の内部
で点線のように徐々に拡がり円柱レンズの他の平面端部
にある反射・透過フィルタとしての蒸着面406に達す
るが、そこで反射され、円柱レンズ404の内部を逆進
し、円柱レンズ404から出射して共通ポートファイバ
401に結合する。
【0072】このとき、励起光ビームの反射・透過フィ
ルタとしての蒸着面406における入射角は0°でな
く、したがって、反射角も0°でない。
【0073】前記入射角が0°でない理由は、共通ポー
トファイバ401の先端部と励起光ファイバ402の先
端部が同一位置に存在していないからである。もちろん
前記両ファイバの先端部とレンズ404の端面との距離
は同じである。
【0074】
【発明の効果】次に、本発明の効果について説明する。
【0075】従来の0.98μm用励起光結合器は、前
記のように、共通ポートファイバ201および励起光入
力ファイバ202は信号光出力側ファイバ203に比べ
て、MFDの小さい、かつ開口数の大きいものをそのま
ま使用していた。
【0076】このような状況で、共通ポートファイバ2
01と信号光出力ファイバ203との光結合を形成しよ
うとするとき、理論的にレンズ(A)204として、レ
ンズ(B)205に比べて焦点距離の短いものを使用せ
ざるを得ない。
【0077】このことは、共通ポートファイバ201あ
るいは励起光入力ファイバ202とレンズ(A)204
とからなるコリメータ系(すなわち、レンズの焦点距離
位置にファイバ先端部を持ってきてファイバからの出射
光をレンズで平行ビームに変換する、あるいはその逆の
機能を形成する系)を形成する際、ファイバの先端部と
レンズ間の距離を極めて高精度に制御しなければ低損失
の光結合がなされない。
【0078】しかるに本発明の励起光結合器において
は、前記の如く、共通ポートファイバあるいは励起光入
力ファイバのファイバ先端部をTEC処理などによるコ
ア拡大部にすることにより、共通ポートファイバと信号
光出力ファイバの間の信号光の結合を、あたかも信号光
出力ファイバと同等のファイバパラメータを有するファ
イバ間の結合に置き換えることができるので、上記コリ
メータ系を形成する際におけるファイバ先端部とレンズ
間の距離設定精度が大幅に緩和されるという効果があ
る。ファイバMFDが大きくかつ開口数が小であること
は、ファイバとレンズの間の距離設定精度を緩めること
ができるという効果がある。
【0079】図5は本発明の効果を説明するための実験
データの図である。
【0080】図5(A)は、従来の励起光結合器の2芯
ファイバ結合部を示す図、図5(B)は、本発明の励起
光結合器の2芯ファイバ結合部を示す図、図5(C)は
図5(A)と(B)の結合部における共通ポートファイ
バと励起光入力ファイバの間の光結合損失がレンズ
(A)とファイバ間の距離を変えることによって如何に
変化するかを表した図である。
【0081】図5(A)と(B)において、l0は、励
起光入力ファイバと共通ポートファイバの間の結合損失
を最小にするときのファイバの端面とレンズ(A)の中
心との距離、すなわち最適値、Δlは前記ファイバの端
面とレンズ(A)の中心との距離と前記最適値l0との
差である。
【0082】図5(C)において、縦軸は結合損失の最
適値、すなわち、共通ポートファイバおよび励起光入力
ファイバの各端面とレンズ(A)の中心間の距離がl0
の時の結合損失からの変化量(単位、dB)、横軸はフ
ァイバ端面とレンズ(A)の中心との距離の前記最適l
0からのずれ(μm)を表し、符号550は従来の光結
合器における距離の変化−結合損失の変化量の関係を示
すグラフ、560は本発明の光結合器における距離の変
化−結合損失の変化量の関係を示すグラフである。
【0083】これからわかるように、TEC処理などに
よるコア拡大部を端部に有するファイバを使用した場合
には、使用しない場合に比較して上記距離変化に対する
光結合損失の変化が極端に小さいことがわかるこれは、
同時に、励起光入力ファイバと共通ポートファイバとの
結合の際に必要とされる反射・透過フィルタの角度調整
の角度設定精度をも緩和する効果がある。
【0084】以上の観点より、共通ポートファイバある
いは励起光入力ファイバとレンズ(A)にてコリメータ
系を形成する際、さらにはこれら両ファイバ間の光結合
を形成する際に、上記ファイバの先端部とレンズ(A)
との設定距離を高精度に制御することなく、容易に低損
失の光結合系が達成されることになる。
【0085】また、共通ポートファイバと励起光入力フ
ァイバの両ファイバは、前記の如く、互いに隣接かつ密
着させて一体化してキャピラリーに保持し、それらの先
端部を同一条件で同時に研磨して、レンズ(A)の焦点
位置に配置される。
【0086】しかしながら、前記両ファイバの一体化条
件、研磨条件等により、両ファイバの先端部は必ずしも
その先端位置が揃っているとは限らず、このことは前述
のコリメータ形成において最適条件を崩す要因になる。
なぜなら、ファイバ先端位置とレンズとの距離が両者ま
ちまちであると最適結合(損失が最小)は得られないか
らである。
【0087】特に従来の構成の光結合器では、前記ファ
イバ端・レンズ間距離の設定精度の厳しさからわかるよ
うに、ファイバ先端位置およびMFDの不揃いは結合損
失の増大を招きやすい。
【0088】本発明においては、前記のように、ファイ
バ先端部とレンズの間の距離設定条件が緩いことから、
このように両ファイバの先端部がたとえ不揃いであるに
しても、これら不完性を吸収し、結合特性を安定にする
利点がある。
【0089】このことは励起光結合器製造時の組み立
て、調整を容易にするとともに、製造歩留まりを改善
し、ひいては製造コストを低減する効果につながる。
【0090】さらに、上記ファイバ先端とレンズとの距
離設定条件の緩和性、および反射・透過フィルタの角度
設定条件の緩和性は、光結合特性の信頼性をも向上させ
る効果がある。
【0091】つまり、何らかの外的環境条件、たとえ
ば、本発明の励起光結合器が温度変化を受けたとき、実
装条件によっては、ファイバ先端・レンズ間距離あるい
は反射・透過フィルタの角度が変化する可能性がある。
【0092】しかし、上述のように、TEC処理などに
よって端部の一定長さの部分のコア拡大処理がなされた
ファイバでは、その部分のMFDが大になっているた
め、あたかもファイバコア径が大になっていることと等
しい効果をもたらす。
【0093】このことは反射・透過フィルタの許容設定
角度条件が緩和されることを意味する。
【0094】すなわち、本発明の励起光結合器は、外的
条件の変化に対しても安定している利点がある。
【0095】以上を勘案するに、本発明の励起光結合器
は、組み立て調整が容易であり、製造歩留まりが良好
で、製造コストが小さく、特性バラツキが小さく、環境
に対する信頼性が高いなどの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】EDF増幅器の基本構成を説明する図である。
【図2】本発明の励起光結合器の基本構成の例を説明す
る図である。
【図3】本発明の励起光結合器の基本構成の他の例を説
明する図である。
【図4】本発明の光結合器に用いるコア拡大ファイバを
説明する図である。
【図5】本発明の効果を説明するための実験データの図
である。
【図6】従来の励起光結合器の構成を説明する図であ
る。
【符号の説明】
101:波長合成器 102:入力側アイソレータ 103:励起光結合器 104:EDF 105:出力側アイソレータ 106:信号光入力ポート 107:励起光入力ポート 108:信号光出力ポート 109:共通ポート 110(a),110(b),110(c),208
(a),208(b)308(a),308(b),4
08(a),408(b),111(a),111
(b),209(a),209(b),309(a),
309(b),409(a),409(b),504,
505:矢印 112:信号光入力ファイバ 113,203,303,403:信号光出力ファイバ 114,202,302,402:励起光入力ファイバ 115,201,301,401:共通ポートファイバ 204,304:レンズ(A) 205,305:レンズ(B) 206,306:反射・透過フィルタ 207,307,407:光アイソレータ 310(a),310(b),410(a),410
(b):コア拡大部 404,405:円柱レンズ 406:反射・透過フィルタとしての蒸着面 500:光ファイバ 501:クラッド部 502,503:コア部 550:従来の光結合器の結合損失のグラフ 560:本発明の光結合器の結合損失のグラフ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ(以下、単にファイバともい
    う)を使用した第1のポートと、第2のポートと、第3
    のポートの3つのポートを有する光結合器において、前
    記第1のポートの光ファイバは、その一端が信号光を増
    幅することが出来る光増幅器に接続されているとともに
    他端が前記光結合器のポートになっており、前記第2の
    ポートの光ファイバは、その一端が半導体レーザなどの
    励起用光源に接続されているとともに他端が前記光結合
    器のポートになっており、前記第3のポートの光ファイ
    バは、その一端が前記光結合器のポートになっており、
    前記第2のポートは前記第1のポートに光結合するよう
    に配置され、さらに、前記第1のポートは前記第3のポ
    ートに光結合するように配置されており、前記第1のポ
    ートの光ファイバと前記第2のポートの光ファイバの前
    記光結合器の各ポートになっている端面における励起光
    波長の光に対するモードフィールド径(すなわち、mo
    de field diameter、以下、MFDと
    もいう)が概ね同一であり、信号光の波長の光に対する
    前記第1のポートの光ファイバの前記端面におけるMF
    Dは、前記第3のポートの光ファイバの端面における信
    号光の波長の光に対するMFDよりも小さくないことを
    特徴とする光結合器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光結合器において、前
    記第1および第2のポートの光ファイバの励起光波長の
    光に対するMFDは、それぞれ、前記各光ファイバの前
    記光結合器のポートになっている端面における値よりも
    光ファイバの前記端面から遠い位置における値の方が小
    さいことを特徴とする光結合器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光結合器において、励
    起光波長の光に対する前記第1および第2のポートの各
    光ファイバの前記端面におけるMFDが、前記各ポート
    になっている光ファイバの端面から少なくとも3mmの
    長さの範囲において、前記端面から離れるにしたがって
    小さくなっているいわゆるコア拡大ファイバであること
    を特徴とする光結合器。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の光結合器にお
    いて、前記第1および第2のポートに使用される光ファ
    イバとして、前記ポートになっている端面の近傍の光フ
    ァイバコアが前記端面から10mm以上離れた部分の光
    ファイバコアよりも実質的なコアの直径が拡大されてい
    るいわゆるコア拡大ファイバが使用されていることを特
    徴とする光結合器。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の光結合器にお
    いて、前記コア拡大ファイバが熱拡散法により拡大され
    たコア(temperature enl−arge
    core、TECともいわれている)を有する光ファイ
    バであることを特徴とする光結合器。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光
    結合器において、前記第2のポートに入力され前記第1
    のポートに結合される光の波長が約0.98μmであ
    り、前記第1のポートから出射して前記第3のポートに
    結合される光の波長が約1.55μmであることを特徴
    とする光結合器。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光
    結合器において、前記第1のポートの光ファイバはその
    内部で信号光と励起光がそれぞれ逆の方向に進行する共
    通ポートファイバであり、前記第2のポートの光ファイ
    バは励起光入力ファイバであり、前記第3のポートの光
    ファイバは前記第1のポートから光結合して入射される
    信号光を出力する信号光出力ファイバであり、前記第1
    のポートと第2のポートの光ファイバの端面が平行に配
    置されており、前記第1のポートから出射され前記第3
    のポートに光結合するように進行する光の光路に、第1
    のレンズ、反射・透過フィルタ、アイソレータ、第2の
    レンズの順に各構成要素が配置されており、前記反射・
    透過フィルタは、前記第2のポートの光ファイバ端面か
    ら出射され前記第1のレンズを通って入射される励起光
    を反射して再び前記第1のレンズを通して前記第1のポ
    ートの光ファイバに光結合することができるようにする
    ものであるとともに、前記第1のポートから出射されて
    前記第3のポートに入射させる信号光は透過されるもの
    であることを特徴とする光結合器。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光結合器において、前
    記第3のポートの光ファイバの端面が前記第2のレンズ
    の焦点の位置に配置されていることを特徴とする光結合
    器。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光
    結合器において、前記光結合器のポートになっている前
    記第1と第2のポートの光ファイバの端部が同一の保持
    具に固定保持されていることを特徴とする光結合器。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の光結合器において、
    前記保持具が、前記第1のポートの光ファイバを挿入す
    る第1の貫通孔と前記第2のポートの光ファイバを挿入
    する第2の貫通孔を有し、さらに、前記第1の貫通孔と
    前記第2の貫通孔の長さ方向において前記第1および第
    2の貫通孔の少なくとも一部がスリット状の隙間(以
    下、スリットともいう)で連結されていることを特徴と
    する光結合器。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の光結合器におい
    て、前記保持具の第1の貫通孔と第2の貫通孔の横断面
    (貫通孔の長手方向に垂直な断面)の形状が前記スリッ
    トによる切欠部を有する円形状であり、前記第2の貫通
    孔の直径が第1の貫通孔の直径より小さくないことを特
    徴とする光結合器。
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