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JP2002124669A - 炭化珪素半導体の製造方法および炭化珪素半導体装置 - Google Patents

炭化珪素半導体の製造方法および炭化珪素半導体装置

Info

Publication number
JP2002124669A
JP2002124669A JP2000317881A JP2000317881A JP2002124669A JP 2002124669 A JP2002124669 A JP 2002124669A JP 2000317881 A JP2000317881 A JP 2000317881A JP 2000317881 A JP2000317881 A JP 2000317881A JP 2002124669 A JP2002124669 A JP 2002124669A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
substrate
groove
silicon carbide
conductivity type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000317881A
Other languages
English (en)
Inventor
Saichiro Kaneko
佐一郎 金子
Norihiko Kiritani
範彦 桐谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000317881A priority Critical patent/JP2002124669A/ja
Publication of JP2002124669A publication Critical patent/JP2002124669A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ドレイン領域およびソース領域に対して自己整
合的にゲート電極層を形成してSiC半導体装置を製造す
る。 【解決手段】P+型SiC基板10上にP-型エピタキシャ
ル層20が積層される。P-型エピタキシャル層20の
所定の領域にN+型ドレイン領域30とN+型ソース領域
40とが形成され、各領域の表面に酸化膜145と14
0がそれぞれ形成される。ドレイン領域30とソース領
域40とに挟まれるチャネル領域に酸化膜145および
140をマスクにして凹型の溝185が設けられる。溝
185内にゲート絶縁膜50を介してゲート電極層60
が設けられる。N+型ドレイン領域30、N+型ソース領
域40、およびゲート電極層60にドレイン電極90、
ソース電極70、およびゲート電極(メタル)80がそれ
ぞれ設けられる。各電極を絶縁するほう素燐シリカガラ
ス110と、基板を保護するほう素燐シリカガラス20
0とが形成され、P+型SiC基板10の裏面には基板コン
タクト電極100が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SiC(炭化珪素)
上にSi酸化膜を形成する炭化珪素半導体の製造方法、お
よび炭化珪素半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】SiC(炭化珪素)は、熱的および化学的
に安定した性質を有することが知られている。たとえば
4H-SiCは、エネルギーバンドギャップがシリコンの約3
倍と大きくて電気的な耐圧特性がシリコンより優れてい
るので、電力制御用素子などへの応用が期待されてい
る。SiC半導体の製造工程では、シリコンの場合と異な
り、イオン注入後の活性化熱処理のために1400〜1
700℃の温度による高温熱処理が必要である。多結晶
シリコン膜や酸化膜などの材料は、このような高温熱処
理に耐えられない。したがって、たとえばMOSFET
においては、シリコン半導体の製造工程で用いられるよ
うに、ゲート電極となる多結晶シリコン膜をマスクにし
てイオン注入を行い、ゲート電極とソース領域およびド
レイン領域とを自己整合(セルフアライン)的に形成する
方法を用いることができない。このため、ソース領域お
よびドレイン領域を形成するためのイオン注入および活
性化熱処理を行ってから、ゲート絶縁膜および多結晶シ
リコン膜を成膜してゲート部分を形成する。つまり、Si
C半導体の製造工程では、ドレイン領域およびソース領
域の形成と、ゲート電極および多結晶シリコン膜の形成
とをそれぞれ別のフォトリソグラフィ工程で行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ドレイン領域およびソ
ース領域の形成と、ゲート電極および多結晶シリコン膜
の形成とを別々のフォトリソグラフィ工程を用いて行う
と、ドレイン領域およびソース領域とゲート電極との間
に位置ずれが生じるおそれがある。このため、あらかじ
め位置ずれを考慮して設計する結果、半導体素子の微細
化が困難であった。
【0004】本発明の目的は、イオン注入後の高温熱処
理により不純物領域を活性化した後に、自己整合的にゲ
ート電極層を形成するSiC半導体装置の製造方法、およ
びこの製造方法によって製造されるSiC半導体装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図
1、図6、図9、図14に対応づけて本発明を説明す
る。 (1)請求項1に記載の発明による炭化珪素半導体装置
の製造方法は、第1導電型の炭化珪素半導体基板20
(160)(35)の表面の所定の領域に第2導電型の不純
物領域30,40(45)を形成する工程と、形成された
不純物領域30,40(45)の表面を選択的に熱酸化す
る工程と、熱酸化により形成された酸化膜145,14
0(141,146)をマスクとして第2導電型の不純物
領域30,40(45)の一部を露出させる溝185(1
86)(180)を基板20(160)(35)に形成する工
程と、形成された溝185(186)(180)の内側に層
間膜50を成膜する工程と、成膜された層間膜50の表
面に電極層60(64)を形成する工程と、電極層60
(64)および不純物領域30,40(45)に接する導体
膜80,90,70(75,95)を配設する工程とを有
することにより、上述した目的を達成する。 (2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の炭化
珪素半導体装置の製造方法において、第2導電型の不純
物領域30,40(45)は、基板20(160)(35)の
表面の所定の領域にイオン注入によって形成されること
を特徴とする。 (3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記
載の炭化珪素半導体装置の製造方法において、不純物領
域30,40(45)を選択的に熱酸化する工程は、水蒸
気雰囲気中で熱処理を行うことを特徴とする。 (4)請求項4に記載の発明による炭化珪素半導体装置
の製造方法は、第1導電型の炭化珪素半導体基板20の
表面の全面に第2導電型の不純物層(31,41)を形成
する工程と、形成された不純物層(31,41)の所定の
領域を深さ方向に貫通して基板20の表面に達する溝1
88を形成する工程と、形成された溝188の内側に層
間膜56を成膜する工程と、成膜された層間膜56の表
面に電極層63を形成する工程と、電極層63および不
純物層31,41に接する導体膜80,90,70を配
設する工程とを有することにより、上述した目的を達成
する。 (5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれ
かに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法において、形
成された溝185(180)(186)(188)の一部に沿
ってチャネル領域が形成されることを特徴とする。 (6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれ
かに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法において、電
極層60(63)(64)は、多結晶シリコン膜であること
を特徴とする。 (7)請求項7に記載の発明による炭化珪素半導体装置
は、第1導電型の炭化珪素半導体基板20と、基板20
の表面の所定の領域に形成される第2導電型の不純物領
域30,40と、不純物領域30,40の表面に形成さ
れる第1の酸化膜145,140と、不純物領域30,
40の一部を露出するように基板20に設けられる溝1
85と、溝185の内側に形成される第2の酸化膜50
と、第2の酸化膜50の表面に形成される電極60とを
有することにより、上述した目的を達成する。 (8)請求項8に記載の発明による炭化珪素半導体装置
は、第1導電型の炭化珪素半導体基板20と、基板20
の表面の全面に形成される第2導電型の不純物層31,
41と、不純物層31,41の所定の領域を深さ方向に
基板20の表面に達するように貫通する溝188と、溝
188の内側に形成される酸化膜56と、酸化膜56の
表面に形成される電極63とを有することにより、上述
した目的を達成する。 (9)請求項9に記載の発明による縦型炭化珪素半導体
装置は、第1導電型の炭化珪素半導体基板25と、基板
25の表面の所定の領域に形成される第2導電型の第1
の不純物領域160と、第1の不純物領域160の所定
の領域に形成される第1導電型の第2の不純物領域45
と、第2の不純物領域45の表面に形成される第1の酸
化膜141,146と、基板25に設けられる第2の不
純物領域45の一部を露出する溝186と、溝186の
内側に形成される第2の酸化膜50と、第2の酸化膜5
0の表面に形成される電極60とを有することにより、
上述した目的を達成する。 (10)請求項10に記載の発明による縦型炭化珪素半
導体装置は、第1導電型の炭化珪素半導体基板25と、
基板25の表面の全面に形成される第2導電型の不純物
層35と、不純物層35の表面の所定の領域に形成され
る第1導電型の第1の不純物領域45と、第1の不純物
領域45の表面に形成される第1の酸化膜141,14
6と、第1の不純物領域45の側部を露出するとともに
不純物層35を深さ方向に基板25の表面に達するよう
に貫通する溝180と、溝180の内側に形成される第
2の酸化膜50と、第2の酸化膜50の表面に形成され
る電極64とを有することにより、上述した目的を達成
する。 (11)請求項11に記載の発明による炭化珪素半導体
装置は、第1導電型の炭化珪素半導体基板20(160)
(35)の表面の所定の領域に第2導電型の不純物領域3
0,40(45)を形成し、形成された不純物領域30,
40(45)の表面を選択的に熱酸化し、熱酸化により形
成された酸化膜145,140(141,146)をマス
クとして第2導電型の不純物領域30,40(45)の一
部を露出させる溝185(186)(180)を基板20
(160)に形成し、形成された溝185(186)(18
0)の内側に層間膜50を成膜し、成膜された層間膜5
0の表面に電極層60(64)を形成し、電極層60(6
4)および不純物領域30,40(45)に接する導体膜
80,90,70(75,95)を配設することにより、
上述した目的を達成する。 (12)請求項12に記載の発明による炭化珪素半導体
装置は、第1導電型の炭化珪素半導体基板20の表面の
全面に第2導電型の不純物層31,41を形成し、形成
された不純物層31,41の所定の領域を深さ方向に貫
通して基板20の表面に達する溝188を形成し、形成
された溝188の内側に層間膜56を成膜し、成膜され
た層間膜56の表面に電極層63を形成し、電極層63
および不純物層31,41に接する導体膜80,90,
70を配設することにより、上述した目的を達成する。
【0006】なお、上記課題を解決するための手段の項
では、本発明をわかりやすく説明するために実施の形態
の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に
限定されるものではない。
【0007】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、次のような効果を奏する。 (1)請求項1〜3,5,6,11に記載の発明では、
第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面の所定の領域に
形成される第2導電型の不純物領域の表面に選択的に酸
化膜を形成し、この酸化膜をマスクにして炭化珪素半導
体基板に溝を形成し、溝の内側に電極を形成するように
した。このため、不純物領域と電極との位置関係が自己
整合的に決定されるので、製造時の寸法精度が向上す
る。この結果、素子の微細化が可能になる。 (2)請求項4〜6,12に記載の発明では、第1導電
型の炭化珪素半導体基板の表面の全面に形成される第2
導電型の不純物層の所定の領域を深さ方向に貫通して炭
化珪素半導体基板の表面に達する溝を形成し、溝の内側
に電極を形成するようにした。このため、不純物領域と
電極との位置関係が自己整合的に決定されるので、製造
時の寸法精度が向上する。この結果、素子の微細化が可
能になる。 (3)請求項7に記載の発明による炭化珪素半導体装置
では、第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面の所定の
領域に形成された第2導電型の不純物領域の表面に第1
の酸化膜を形成し、不純物領域の一部を露出するように
炭化珪素半導体基板に設けた溝の内側に第2の酸化膜を
形成し、第2の酸化膜の表面に電極を形成するようにし
た。したがって、たとえば、第1の酸化膜をマスクにし
て溝を設けるようにすれば、不純物領域と電極との位置
関係を自己整合的に決定することができ、素子の微細化
が可能になる。 (4)請求項8に記載の発明による炭化珪素半導体装置
では、第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面の全面に
形成された第2導電型の不純物層の所定の領域を深さ方
向に炭化珪素半導体基板の表面に達するように貫通する
溝を設け、溝の内側に形成した酸化膜の表面に電極を形
成するようにした。したがって、不純物層と電極との位
置関係を自己整合的に決定することができ、素子の微細
化が可能になる。 (5)請求項9に記載の発明による縦型炭化珪素半導体
装置では、第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面の所
定の領域に第2導電型の第1の不純物領域を形成し、こ
の第1の不純物領域の所定の領域に形成された第1導電
型の第2の不純物領域の表面に第1の酸化膜を形成し、
第2の不純物領域の一部を露出するように炭化珪素半導
体基板に設けた溝の内側に第2の酸化膜を形成し、この
第2の酸化膜の表面に電極を形成するようにした。この
結果、たとえば、第1の酸化膜をマスクにして溝を設け
るようにすれば、第2の不純物領域と電極との位置関係
を自己整合的に決定することができ、素子の微細化が可
能になる。 (6)請求項10に記載の発明による縦型炭化珪素半導
体装置では、第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面の
全面に形成された第2導電型の不純物層を形成し、この
不純物層の表面の所定の領域に形成された第1導電型の
第1の不純物領域の表面に第1の酸化膜を形成し、第1
の不純物領域の側部を露出するとともに、不純物層を深
さ方向に炭化珪素半導体基板の表面に達するように貫通
する溝の内側に第2の酸化膜を形成し、この第2の酸化
膜の表面に電極を形成するようにした。この結果、たと
えば、第1の酸化膜をマスクにして溝を設けるようにす
れば、第1の不純物領域と電極との位置関係を自己整合
的に決定することができ、素子の微細化が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 −第一の実施の形態− 図1は、本発明の第一の実施の形態により製造されるSi
C電解効果トランジスタの単位セルの断面図である。図
1において、基板コンタクトを取るためのP+型SiC基板
10上にベース層となるP-型エピタキシャル層20が
積層されている。P-型エピタキシャル層20の表面の
所定の領域に、N+型ドレイン領域30とN+型ソース領
域40とが形成されている。N+型ドレイン領域30お
よびN+型ソース領域40の表面には、酸化膜145お
よび140がそれぞれ形成されている。ドレイン領域3
0とソース領域40との間に挟まれるチャネル領域に
は、ドレイン領域30およびソース領域40の一部を露
出させるように凹型の溝185が設けられている。溝1
85内の表面上には、ゲート絶縁膜50を介して、多結
晶シリコン膜からなるゲート電極層60が選択的に設け
られている。
【0009】N+型ドレイン領域30、N+型ソース領域
40、およびゲート電極層(多結晶シリコン膜)60に
は、それぞれに接するようにドレイン電極90、ソース
電極70、およびゲート電極(メタル)80が設けられて
いる。各電極の上には、各電極を絶縁するほう素燐シリ
カガラス110が形成されている。ほう素燐シリカガラ
ス110の上にも、保護膜としてほう素燐シリカガラス
200が形成されている。P+型SiC基板10の裏面に
は、基板コンタクト電極100が設けられている。
【0010】第一の実施の形態によるSiC電界効果トラ
ンジスタの製造方法は、N+型ドレイン領域30およ
びN+型ソース領域40に、水蒸気雰囲気の熱酸化で酸
化膜145および140を選択的に形成する点と、ド
レイン領域30とソース領域40との間に挟まれる部分
に溝185を形成する点と、ゲート電極(多結晶シリ
コン膜)60とN+型ドレイン領域30およびN+型ソー
ス領域40とを完全に自己整合するように形成する点に
特徴を有する。
【0011】上述した図1に示されるSiC電界効果トラ
ンジスタの製造方法について、図2〜図5を参照して説
明する。図2(a)において、P+型SiC基板10の上に、
たとえば、不純物濃度が1×1014〜1×1018cm
−3、厚さが0.1〜30μmのP-型SiCエピタキシャル
領域20が形成される。図2(b)において、たとえば、
常圧CVD(chemical vapor deposition)法によりほう
素燐シリカガラス115を成膜する。ほう素燐シリカガ
ラス115は、ドレイン領域およびソース領域を形成す
る場所が開口されるようにパターニングが行われる。次
に、たとえば、900〜1300℃の温度で熱酸化を行
い、厚さが0.1〜100nmの熱酸化膜120を成膜さ
せる。
【0012】N+型ドレイン領域30およびN+型ソース
領域40を形成するために、たとえば、100〜100
0℃の温度で燐イオン130を注入する。注入された燐
イオン130は、P-型SiCエピタキシャル領域20にお
いて燐原子135となる。イオン注入時のドーズ量と加
速電圧は、総ドーズ量が1×1012〜1×1016cm
−2であり、加速電圧が30〜600KeVである。N型
不純物としては、燐の他に窒素、ヒ素などを用いてもよ
い。
【0013】図2(c)において、ほう素燐シリカガラス
115および熱酸化膜120を、たとえば、フッ酸(HF)
を用いて除去した後、1000〜1700℃の温度で熱
処理を行い、注入した不純物を活性化する。不純物の活
性化処理後に、水蒸気雰囲気において900〜1300
℃の温度で熱酸化を行う。このとき、高濃度に不純物が
注入されているN+型ドレイン領域30およびN+型ソー
ス領域40が選択的に酸化され、厚い酸化膜145(ド
レイン領域)および140(ソース領域)が形成される。
酸化膜145および140の厚さは、たとえば、10〜
1000nmである。これらの厚い酸化膜145および1
40は、次工程でSiCをエッチングして溝185を形成
する際のマスクとなる。
【0014】厚く酸化されない領域210の酸化膜の厚
さは、たとえば、厚さ0.1〜200nmである。イオン
注入により形成される高濃度のN+型層、あるいはP+型
層に対して選択的に厚い酸化膜を成長させるには、ドラ
イ雰囲気において熱酸化を行うよりも水蒸気雰囲気にお
いて熱酸化を行う方が適している。
【0015】図3(a)において、厚く酸化されない領域
210の酸化膜を、たとえば、フッ酸によるエッチング
で取り除く。このエッチング処理の際に、厚く成長され
た酸化膜145および140をレジストなどを用いて保
護しなくてもよい。酸化膜145および140は、上述
したように厚く酸化されない領域210の酸化膜の膜厚
に比べて3倍以上の厚さを有するので、厚く酸化されな
い領域210の酸化膜を除去するためにエッチング処理
を施した後でも、十分に所望の厚さの膜厚を有するから
である。
【0016】図3(b)において、厚い酸化膜145およ
び140をマスクにしてP-型SiCエピタキシャル領域2
0をエッチングし、溝185を形成する。このとき、溝
185の側壁において、高濃度のN+型ドレイン領域3
0およびN+型ソース領域40が十分に露出する程度の
深さに形成する。また、溝185を形成するためにP-
型SiCエピタキシャル領域20をエッチングする際は、
エッチングされるP-型SiCエピタキシャル領域20と、
エッチングされない酸化膜145および140との間に
エッチングの選択比がとれるように、CF6、SF6、NF
3、C2F6などのガスと、酸素ガスとを用いた条件でエ
ッチングを行う。
【0017】図3(c)において、ゲート絶縁膜50を、
たとえば、900〜1300℃の温度による熱酸化で形
成する。なお、溝185の表面にエッチングにより生じ
たダメージ層を除去するため、犠牲酸化膜を溝185の
表面に一旦形成した上で、形成された犠牲酸化膜をフッ
酸などで除去した後からゲート絶縁膜50を形成するた
めの熱酸化を行ってもよい。この場合の犠牲酸化膜の形
成も、900〜1300℃の温度による熱酸化で行う。
【0018】図4(a)において、厚い酸化膜145、1
40、およびゲート絶縁膜50上から減圧CVD法によ
り多結晶シリコン膜65を堆積させる。多結晶シリコン
膜65の厚さは、溝185の深さと同じくらいが適当で
ある。さらに多結晶シリコン膜65の上から、たとえ
ば、フォトレジスト150を堆積させる。ここで、フォ
トレジスト150は、その表面が下地の段差の影響を受
けないぐらい十分に平坦となるような厚み(たとえば、
0.01〜20μm)に堆積させる。
【0019】図4(b)において、フォトレジスト150
と多結晶シリコン膜65との間のエッチングの選択比が
1となるように、CF6、SF6、NF3、C2F6などのガス
と、酸素ガスとを用いた条件でドライエッチングを施
す。これにより、フォトレジスト150および多結晶シ
リコン膜65に対するエッチバックが行われる。このと
き、厚い酸化膜145および140をストッパーとし、
溝185内に選択的に多結晶シリコン膜60を形成す
る。多結晶シリコン膜60は、多結晶シリコン膜65が
ドライエッチング後に溝185内に残されたものであ
る。なお、エッチバック処理において、多結晶シリコン
膜60の全てを除去しないようにする。フォトレジスト
155はドライエッチング後にフォトレジスト150が
残されたものであり、多結晶シリコン膜67はドライエ
ッチング後に溝185以外の領域に多結晶シリコン膜6
5が残されたものである。
【0020】図4(c)において、フォトレジスト155
が残されている場合に、たとえば、酸素プラズマや硫酸
でフォトレジスト155を除去する。必要に応じて、多
結晶シリコン膜67も除去する。ただし、設計の工夫に
よっては多結晶シリコン膜67を除去しなくてもよい。
図5(a)において、たとえば、常圧CVD法によりほう
素燐シリカガラス110を成膜する。さらに、基板裏面
に基板コンタクト電極100として金属膜を蒸着し、た
とえば、600〜1400℃の温度で熱処理してオーミ
ック電極とする。図5(b)において、フォトリソグラフ
ィによりほう素燐シリカガラス110をパターニングし
てコンタクトホールを形成する。さらに、金属膜を蒸着
してパターニングすることにより、ドレイン電極90、
ソース電極70、およびゲート電極(メタル)80を形成
する。そして、常圧CVD法によりほう素燐シリカガラ
ス200を成膜し、パターニングしてカバー膜を形成す
ると、図1のSiC電界効果トランジスタが完成する。
【0021】図1のSiC電解効果トランジスタの動作を
説明すると、ゲート電極80に正の電圧を印加すること
によって、ゲート電極に対向したP型SiC領域表面のチ
ャネル領域に反転層が生じる。この結果、ドレイン領域
30およびソース領域40間が導通して電流が流れる。
ゲート電圧80に印加する正の電圧を取り除くと、ドレ
イン領域30およびソース領域40間が遮断される。
【0022】以上説明した第一の実施の形態によれば、
次の作用効果が得られる。 (1)ドレイン領域30およびソース領域40にそれぞ
れ厚い酸化膜145および140を選択的に形成する。
これら厚い酸化膜145および140をマスクにしてエ
ッチングを行い、チャネル領域に溝185を形成し、こ
の溝185にゲート電極層60を形成するようにした。
したがって、ドレイン領域30およびソース領域40に
対してゲート電極層60を自己整合的に形成でき、マス
ク合わせ時に生じる位置ずれなどの不均一の問題が生じ
ない。この結果、SiC電界効果トランジスタの素子設計
の微細化が可能となり、チャネル密度を高めることがで
きる。さらに、ソースおよびドレイン領域とゲート電極
との位置合せの余裕代が不要になり、ソースおよびドレ
イン領域を小さくできる結果、ソースおよびドレイン領
域の抵抗を小さくできる。 (2)ゲート電極層60(多結晶シリコン膜)のパターニ
ングにフォトリソグラフィ工程が必要ないので、製造工
程が容易となり安定した特性と、高い歩留まりを得るこ
とができる。
【0023】なお、上述した説明では、P+型のSiC基板
10を用いて基板コンタクト電極100を裏面に形成す
る構造としているが、N+型のSiC基板の上にP-型のエ
ピタキシャル層を成長させ、基板コンタクト電極をP-
型エピタキシャル層の表面側に形成するようにしてもよ
い。またP-型のSiC基板を用いてもよい。
【0024】上述した図3(a)において、厚く酸化され
ない領域210の酸化膜を除去する際に厚い酸化膜14
5および140をレジストで保護しないようにしたが、
厚い酸化膜145および140をフォトレジストなどで
保護して上記フッ酸によるエッチングを行うようにして
もよい。
【0025】−第二の実施の形態− 図6は、本発明の第二の実施の形態により製造されるSi
C電解効果トランジスタの単位セルの断面図である。図
6において、P+型SiC基板10およびP-型エピタキシ
ャル層20は図1と同じである。P-型エピタキシャル
層20の表面の所定の領域に、N+型ドレイン領域31
とN+型ソース領域41とが形成されている。ドレイン
領域31とソース領域41との間に挟まれるチャネル領
域には、ドレイン領域31およびソース領域41の側部
を露出させるように溝188が設けられている。溝18
8、ドレイン領域31およびソース領域41の表面上に
は、ゲート絶縁膜56が設けられている。溝188の内
側には、ゲート絶縁膜56を介して、多結晶シリコン膜
からなるゲート電極層63が選択的に形成されている。
【0026】N+型ドレイン領域31、N+型ソース領域
41、およびゲート電極層(多結晶シリコン膜)63に
は、それぞれに接するようにドレイン電極90、ソース
電極70、およびゲート電極(メタル)80が設けられて
いる。各電極の上には、各電極を絶縁するほう素燐シリ
カガラス110が形成されている。ほう素燐シリカガラ
ス110の上にも、保護膜としてほう素燐シリカガラス
200が形成されている。P+型SiC基板10の裏面に
は、基板コンタクト電極100が設けられている。
【0027】第二の実施の形態によるSiC電界効果トラ
ンジスタの製造方法は、溝188を形成することにより
後述するN+型SiCエピタキシャル領域26を分離してド
レイン領域31とソース領域41とを形成し、この溝1
88にゲート電極(多結晶シリコン膜)63を形成する点
に特徴を有する。
【0028】上述した図6に示されるSiC電界効果トラ
ンジスタの製造方法について、図7〜図8を参照して説
明する。図7(a)において、P+型SiC基板10の上に、
たとえば、不純物濃度が1×1014〜1×1018cm
−3、厚さが0.1〜30μmのP-型SiCエピタキシャル
領域20が形成される。さらに、たとえば、不純物濃度
が1×1018〜1×1021cm−3、厚さが0.01
〜10μmの高濃度N+型SiCエピタキシャル領域26を
エピタキシャルにより形成する。なお、N+型層26
は、燐もしくは窒素などをイオン注入して形成してもよ
い。
【0029】図7(b)において、たとえば、ほう素燐シ
リカガラス116をマスクとするドライエッチング技術
により、高濃度N+型層26を深さ方向に貫通するよう
に溝188を形成する。このとき、N+型SiCエピタキシ
ャル領域26が分離されてN+型ドレイン領域31およ
びN+型ソース領域41が形成される。
【0030】図7(c)において、ゲート絶縁膜56を、
たとえば、900〜1300℃の温度による熱酸化で形
成する。なお、ドライエッチングにより生じた溝188
の表面のダメージ層を除去するため、犠牲酸化膜を溝1
88の表面に一旦形成した上で、形成された犠牲酸化膜
をフッ酸などで除去した後からゲート絶縁膜56を形成
するための熱酸化を行ってもよい。犠牲酸化膜の形成
は、たとえば、900〜1300℃の温度による熱酸化
で行う。ゲート酸化膜56の上から減圧CVD法により
多結晶シリコン膜62を堆積させ、その上にフォトレジ
スト156を表面が十分平坦となるような厚みに堆積さ
せる。
【0031】図8(a)において、フォトレジスト156
と多結晶シリコン膜62との間のエッチングの選択比が
1となるように、CF6、SF6、NF3、C2F6などのガス
と、酸素ガスとを用いた条件でドライエッチングを施
す。これにより、フォトレジスト156および多結晶シ
リコン膜62に対するエッチバックが行われる。このと
き、溝188内に選択的に多結晶シリコン膜63が形成
される。多結晶シリコン膜63は、多結晶シリコン膜6
2がドライエッチング後に溝188内に残されたもので
ある。なお、エッチバック処理において、多結晶シリコ
ン膜63の全てを除去しないようにする。フォトレジス
ト157は、ドライエッチング後にフォトレジスト15
6が残されたものである。
【0032】図8(b)において、フォトレジスト157
が残されている場合に、たとえば、酸素プラズマや硫酸
でフォトレジスト157を除去し、たとえば、常圧CV
D法によりほう素燐シリカガラス110を成膜する。基
板裏面には基板コンタクト電極100として金属膜を蒸
着し、たとえば、600〜1400℃の温度で熱処理し
てオーミック電極とする。図6のように、フォトリソグ
ラフィによりほう素燐シリカガラス110をパターニン
グしてコンタクトホールを形成する。さらに、金属膜を
蒸着してパターン形成することにより、ソース電極7
0、ゲート電極(メタル)80およびドレイン電極90を
形成する。その後、常圧CVD法によりほう素燐シリカ
ガラス200を成膜し、パターニングしてカバー膜を形
成すると、図6のSiC電解効果トランジスタが完成す
る。
【0033】以上説明した第二の実施の形態によれば、
次の作用効果が得られる。ほう素燐シリカガラス116
をマスクとしてドライエッチングを行い、高濃度N+型
層26を深さ方向に貫通するように溝188を形成し、
N+型層26を分離してN+型ドレイン領域31およびN
+型ソース領域41を形成する。この溝188にゲート
電極層63を形成するようにした。したがって、ドレイ
ン領域31およびソース領域41に対してゲート電極層
63を自己整合的に形成でき、マスク合わせ時に生じる
位置ずれなどの不均一の問題が生じない。この結果、Si
C電界効果トランジスタの素子設計の微細化が可能とな
り、チャネル密度を高めることができる。さらに、ソー
スおよびドレイン領域とゲート電極との位置合せの余裕
代が不要になり、ソースおよびドレイン領域を小さくで
きる結果、ソースおよびドレイン領域の抵抗を小さくで
きる。 (2)ゲート電極層63(多結晶シリコン膜)のパターニ
ングにフォトリソグラフィ工程が必要ないので、製造工
程が容易となり安定した特性と、高い歩留まりを得るこ
とができる。。
【0034】第二の実施の形態でも、P+型のSiC基板1
0を用いて基板コンタクト電極100を裏面に形成する
構造としているが、N+型のSiC基板の上にP-型のエピ
タキシャル層を成長させ、基板コンタクト電極をP-型
エピタキシャル層の表面側に形成するようにしてもよ
い。またP-型のSiC基板を用いてもよい。
【0035】−第三の実施の形態− 図9は、本発明の第三の実施の形態により製造される縦
型構造のSiC電解効果トランジスタの断面図である。図
9において、チャネル領域がゲート絶縁膜50に対向す
るP-型SiCベース領域160に形成され、基板裏面にド
レイン電極95が設けられている。ソース領域45の表
面には、厚く成長された酸化膜141が形成されてい
る。ソース領域45の一部を露出させるように凹型の溝
186が設けられ、溝186内の表面上には、ゲート絶
縁膜50を介して多結晶シリコン膜からなるゲート電極
層60が選択的に設けられている。
【0036】P-型SiCベース領域160へのコンタクト
は、P+型高濃度不純物層(P+型ベースコンタクト領域)
170をN+型ソース領域45と接続して接地するソー
ス電極75によってとられている。このP-型SiCベース
領域160へのコンタクトは、ストライプ構造によって
図示されていない部分からとるようにしてもよい。N+
型SiC基板15の裏面にはドレイン電極95が設けられ
ている。ゲート電極層60および各領域上には、これら
を絶縁するほう素燐シリカガラス110が設けられてい
る。ほう素燐シリカガラス110の上にも、カバー膜と
してほう素燐シリカガラス200が形成されている。
【0037】第三の実施の形態によるSiC電界効果トラ
ンジスタの製造方法は、N+型ソース領域45および
P+型ベースコンタクト領域170に、水蒸気雰囲気の
熱酸化で酸化膜141および146を選択的に形成する
点と、ソース領域45の間に挟まれる部分に溝186
を形成する点と、ゲート電極(多結晶シリコン膜)60
とN+型ソース領域45とを完全に自己整合するように
形成する点に特徴を有する。
【0038】上述した図9に示される縦型SiC電解効果
トランジスタの製造方法について、図10〜図13を参
照して説明する。図10(a)において、N+型SiC基板1
5の上に、たとえば、不純物濃度が1×1014〜1×
1018cm−3、厚さが0.1〜30μmのN-型SiCエピ
タキシャル領域25が形成される。図10(b)におい
て、たとえば、常圧CVD法によりほう素燐シリカガラ
ス117を成膜する。ほう素燐シリカガラス117は、
P+型ベースコンタクト領域を形成する場所が開口され
るようにパターニングが行われる。次に、たとえば、9
00〜1300℃の温度で熱酸化をい、厚さが0.1〜
100nmの熱酸化膜121を成膜させる。
【0039】P+型ベースコンタクト領域170を形成
するために、たとえば、100〜1000℃の温度でア
ルミニウムイオン131を注入する。注入されたアルミ
ニウムイオン131は、N-型SiCエピタキシャル領域2
5においてアルミニウム原子136となる。イオン注入
時のドーズ量と加速電圧は、たとえば、総ドーズ量が1
×1012〜1×1016cm−2であり、加速電圧が3
0〜600KeVである。P+型ベースコンタクト領域1
70を形成する不純物としては、アルミニウムの他にほ
う素、ガリウムなどを用いてもよい。
【0040】図10(c)において、ほう素燐シリカガラ
ス117および熱酸化膜121を、たとえば、フッ酸を
用いて除去した後、再び常圧CVD法によりほう素燐シ
リカガラス118を成膜する。ほう素燐シリカガラス1
18は、P-型SiCベース領域を形成する場所が開口され
るようにパターニングが行われる。次に、たとえば、9
00〜1300℃の温度で熱酸化を行い、厚さが0.1
〜100nmの熱酸化膜122を成膜させる。
【0041】P-型SiCベース領域160を形成するため
に、たとえば、100〜1000℃の温度でほう素イオ
ン132を注入する。注入されたほう素イオン132
は、N-型SiCエピタキシャル領域25においてほう素原
子137となる。イオン注入時のドーズ量と加速電圧
は、たとえば、総ドーズ量が1×1012〜1×101
6cm−2であり、加速電圧が30〜600KeVである。
P-型SiCベース領域160を形成する不純物としては、
ほう素の他にアルミニウム、ガリウムなどを用いてもよ
い。
【0042】図11(a)において、ほう素燐シリカガラ
ス118および熱酸化膜122を、たとえば、フッ酸を
用いて除去した後、再び常圧CVD法によりほう素燐シ
リカガラス119を成膜する。ほう素燐シリカガラス1
19は、N+型SiCソース領域を形成する場所が開口され
るようにパターニングが行われる。次に、たとえば、9
00〜1300℃の温度で熱酸化を行い、厚さが0.1
〜100nmの熱酸化膜123を成膜させる。
【0043】N+型SiCソース領域45を形成するため
に、たとえば、100〜1000℃の温度で燐イオン1
33を注入する。注入された燐イオン133は、N-型S
iCエピタキシャル領域25において燐原子138とな
る。イオン注入時のドーズ量と加速電圧は、たとえば、
総ドーズ量が1×1012〜1×1016cm−2であ
り、加速電圧が30〜600KeVである。N+型SiCソー
ス領域45を形成する不純物としては、燐の他に窒素、
ヒ素などを用いてもよい。
【0044】図11(b)において、ほう素燐シリカガラ
ス119および熱酸化膜123を、たとえば、フッ酸を
用いて除去した後、1000〜1700℃の温度で熱処
理を行い、注入した不純物136〜138を活性化す
る。これにより、P+型ベースコンタクト領域170、
P-型ベース領域160、およびN+型ソース領域45が
形成される。図11(c)において、たとえば、水蒸気雰
囲気において900〜1300℃の温度で熱酸化を行
う。このとき、高濃度に不純物が注入されているN+型
ソース領域45およびP+型ベースコンタクト領域17
0が選択的に酸化され、厚い酸化膜141(ソース領域)
および146(ベースコンタクト領域)が形成される。酸
化膜141および146の厚さは、たとえば、10〜1
000nmである。これらの厚い酸化膜141および14
6は、次工程でSiCをエッチングして溝186を形成す
る際のマスクとなる。
【0045】厚く酸化されない領域211の酸化膜の厚
さは、たとえば、0.1〜200nmである。イオン注入
により形成される高濃度のN+型層、あるいはP+型層に
対して選択的に厚い酸化膜を成長させるには、ドライ雰
囲気において熱酸化を行うよりも水蒸気雰囲気において
熱酸化を行う方が適している。
【0046】図12(a)において、厚く酸化されない領
域211の酸化膜を、たとえば、フッ酸によるエッチン
グで取り除く。このエッチング処理の際に、厚く成長さ
れた酸化膜141および146をレジストなどを用いて
保護しなくてもよい。酸化膜141および146は、上
述したように厚く酸化されない領域211の酸化膜の膜
厚に比べて3倍以上の厚さを有するので、厚く酸化され
ない領域211の酸化膜を除去するためにエッチング処
理を施した後でも、十分に所望の厚さの膜厚を有するか
らである。
【0047】図12(b)において、厚い酸化膜141を
マスクにしてSiC領域25、160をエッチングし、溝
186を形成する。このとき、溝186の側壁におい
て、高濃度のN+型ソース領域45が十分に露出する程
度の深さに形成する。また、溝186を形成するために
SiC領域25,160をエッチングする際は、エッチン
グされるSiC領域25および160と、エッチングされ
ない酸化膜141との間にエッチングの選択比がとれる
ように、CF6、SF6、NF3、C2F6などのガスと、酸素
ガスとを用いた条件でエッチングを行う。
【0048】図12(c)において、ゲート絶縁膜50
を、たとえば、900〜1300℃の温度による熱酸化
で形成する。なお、溝186の表面にエッチングにより
生じたダメージ層を除去するため、犠牲酸化膜を溝18
6の表面に一旦形成した上で、形成された犠牲酸化膜を
フッ酸などで除去した後からゲート絶縁膜50を形成す
るための熱酸化を行ってもよい。この場合の犠牲酸化膜
の形成も、900〜1300℃の温度による熱酸化で行
う。
【0049】図13(a)において、厚い酸化膜141、
146、およびゲート絶縁膜50の上から減圧CVD法
により多結晶シリコン膜65を堆積させる。多結晶シリ
コン膜65の厚さは、溝186の深さと同じくらいが適
当である。さらに多結晶シリコン膜65の上から、たと
えば、フォトレジスト150を堆積させる。ここで、フ
ォトレジスト150は、その表面が下地の段差の影響を
受けないぐらい十分に平坦となるような厚み(たとえ
ば、0.01〜20μm)に堆積させる。
【0050】図13(b)において、フォトレジスト15
0と多結晶シリコン膜65との間のエッチングの選択比
が1となるように、CF6、SF6、NF3、C2F6などのガ
スと、酸素ガスとを用いた条件でドライエッチングを施
す。これにより、フォトレジスト150および多結晶シ
リコン膜65に対するエッチバックが行われる。このと
き、厚い酸化膜141をストッパーとし、溝186内に
選択的に多結晶シリコン膜60を形成する。多結晶シリ
コン膜60は、多結晶シリコン膜65がドライエッチン
グ後に溝186内に残されたものである。なお、エッチ
バック処理において、多結晶シリコン膜60の全てを除
去しないようにする。フォトレジスト155はドライエ
ッチング後にフォトレジスト150が残されたものであ
り、多結晶シリコン膜67はドライエッチング後に溝1
86以外の領域に多結晶シリコン膜65が残されたもの
である。
【0051】図13(c)において、フォトレジスト15
5が残されている場合に、たとえば、酸素プラズマや硫
酸でフォトレジスト155を除去する。必要に応じて、
多結晶シリコン膜67も除去する。ただし、設計の工夫
によっては多結晶シリコン膜67を除去しなくてもよ
い。図9のように、たとえば、常圧CVD法によりほう
素燐シリカガラス110を成膜し、基板裏面にドレイン
電極95として金属膜を蒸着する。ほう素燐シリカガラ
ス110をフォトリソグラフィによりパターニングして
コンタクトホールを形成する。さらに、金属膜を蒸着し
てパターンを形成し、たとえば、600〜1400℃の
温度で熱処理してソース電極75とする。なお、ゲート
電極はこの図では示されない部分よりとり出している。
そして、常圧CVD法によりほう素燐シリカガラス20
0を成膜し、パターニングしてカバー膜を形成すると、
図9の縦型SiC電界効果トランジスタが完成する。
【0052】以上説明した第三の実施の形態によれば、
N+型ソース領域45およびP+型ベースコンタクト領域
170に、それぞれ厚い酸化膜141および146を選
択的に形成する。これら厚い酸化膜141および146
をマスクにしてエッチングを行い、チャネル領域に溝1
86を形成し、この溝186にゲート電極層60を形成
するようにした。したがって、ソース領域45に対して
ゲート電極層60を自己整合的に形成でき、マスク合わ
せ時に生じる位置ずれなどの不均一の問題が生じない。
この結果、縦型SiC電界効果トランジスタの素子設計の
微細化が可能となり、チャネル密度を高めることができ
る。さらに、ゲート電極層60(多結晶シリコン膜)のパ
ターニングにフォトリソグラフィ工程が必要ないので、
製造工程が容易となり安定した特性と、高い歩留まりを
得ることができる。
【0053】上述した図12(a)において、厚く酸化さ
れない領域211の酸化膜を除去する際に厚い酸化膜1
41および146をレジストで保護しないようにした
が、厚い酸化膜141および146をフォトレジストな
どで保護して上記フッ酸によるエッチングを行うように
してもよい。
【0054】−第四の実施の形態− 図14は、本発明の第四の実施の形態により製造される
縦型構造のSiC電解効果トランジスタの断面図である。
図14において、チャネル領域が溝180に沿ってゲー
ト絶縁膜50に対向するP-型SiCエピタキシャル領域3
5に形成され、基板裏面にドレイン電極95が設けられ
ている。ソース領域45の表面には、厚く成長された酸
化膜141が形成されている。溝180は、ソース領域
45の側部を露出させ、P-型SiCエピタキシャル領域3
5を貫通してN-型SiCエピタキシャル領域25に達して
いる。溝180内の表面上には、ゲート絶縁膜50を介
して多結晶シリコン膜からなるゲート電極層64が選択
的に設けられている。
【0055】P-型SiCエピタキシャル領域35へのコン
タクトは、P+型高濃度不純物層(P+型ベースコンタク
ト領域)170をN+型ソース領域45と接続して接地す
るソース電極75によってとられている。このP-型SiC
エピタキシャル領域35へのコンタクトは、ストライプ
構造によって図示されていない部分からとるようにして
もよい。N+型SiC基板15の裏面にはドレイン電極95
が設けられている。ゲート電極層64および各領域上に
は、これらを絶縁するほう素燐シリカガラス110が設
けられている。ほう素燐シリカガラス110の上にも、
カバー膜としてほう素燐シリカガラス200が形成され
ている。
【0056】第四の実施の形態によるSiC電界効果トラ
ンジスタの製造方法は、N+型ソース領域45および
P+型ベースコンタクト領域170に、水蒸気雰囲気の
熱酸化で酸化膜141および146を選択的に形成する
点と、ソース領域45の間に挟まれる部分に、P-型
エピタキシャル領域35を貫通する溝180を形成する
点と、ゲート電極(多結晶シリコン膜)64とN+型ソ
ース領域45とを完全に自己整合するように形成する点
に特徴を有する。
【0057】上述した図14に示される縦型SiC電解効
果トランジスタの製造方法について、図15〜図18を
参照して説明する。図15(a)において、N+型SiC基板
15の上に、たとえば、不純物濃度が1×1014〜1
×1018cm−3、厚さが0.1〜30μmのN-型SiCエ
ピタキシャル領域25が形成される。N-型SiCエピタキ
シャル領域25上に、たとえば、不純物濃度が1×10
14〜1×1018cm−3、厚さが0.1〜30μmのP
-型SiCエピタキシャル領域35が形成される。なお、P
-型エピタキシャル領域35は、イオン注入技術を用い
て形成してもよい。
【0058】図15(b)において、たとえば、常圧CV
D法によりほう素燐シリカガラス117を成膜する。ほ
う素燐シリカガラス117は、P+型ベースコンタクト
領域を形成する場所が開口されるようにパターニングが
行われる。次に、たとえば、900〜1300℃の温度
で熱酸化をい、厚さが0.1〜100nmの熱酸化膜12
1を成膜させる。
【0059】P+型ベースコンタクト領域170を形成
するために、たとえば、100〜1000℃の温度でア
ルミニウムイオン131を注入する。注入されたアルミ
ニウムイオン131は、P-型SiCエピタキシャル領域3
5においてアルミニウム原子136となる。イオン注入
時のドーズ量と加速電圧は、たとえば、総ドーズ量が1
×1012〜1×1016cm−2であり、加速電圧が3
0〜600KeVである。P+型ベースコンタクト領域1
70を形成する不純物としては、アルミニウムの他にほ
う素、ガリウムなどを用いてもよい。
【0060】図15(c)において、ほう素燐シリカガラ
ス117および熱酸化膜121を、たとえば、フッ酸を
用いて除去した後、再び常圧CVD法によりほう素燐シ
リカガラス119を成膜する。ほう素燐シリカガラス1
19は、N+型ソース領域を形成する場所が開口される
ようにパターニングが行われる。次に、たとえば、90
0〜1300℃の温度で熱酸化を行い、厚さが0.1〜
100nmの熱酸化膜123を成膜させる。
【0061】N+型SiCソース領域45を形成するため
に、たとえば、100〜1000℃の温度で燐イオン1
33を注入する。注入された燐イオン133は、P-型S
iCエピタキシャル領域35において燐原子138とな
る。イオン注入時のドーズ量と加速電圧は、たとえば、
総ドーズ量が1×1012〜1×1016cm−2であ
り、加速電圧が30〜600KeVである。N+型SiCソー
ス領域45を形成する不純物としては、燐の他に窒素、
ヒ素などを用いてもよい。
【0062】図16(a)において、ほう素燐シリカガラ
ス119および熱酸化膜123を、たとえば、フッ酸を
用いて除去した後、1000〜1700℃の温度で熱処
理を行い、注入した不純物136および138を活性化
する。これにより、P+型ベースコンタクト領域17
0、およびN+型ソース領域45が形成される。図16
(b)において、たとえば、水蒸気雰囲気において900
〜1300℃の温度で熱酸化を行う。このとき、高濃度
に不純物が注入されているN+型ソース領域45および
P+型ベースコンタクト領域170が選択的に酸化さ
れ、厚い酸化膜141(ソース領域)および146(ベー
スコンタクト領域)が形成される。酸化膜141および
146の厚さは、たとえば、10〜1000nmである。
これらの厚い酸化膜141および146は、次工程でSi
Cをエッチングして溝180を形成する際のマスクとな
る。
【0063】厚く酸化されない領域211の酸化膜の厚
さは、たとえば、0.1〜200nmである。イオン注入
により形成される高濃度のN+型層、あるいはP+型層に
対して選択的に厚い酸化膜を成長させるには、ドライ雰
囲気において熱酸化を行うよりも水蒸気雰囲気において
熱酸化を行う方が適している。
【0064】図16(c)において、厚く酸化されない領
域211の酸化膜を、たとえば、フッ酸によるエッチン
グで取り除く。このエッチング処理の際に、厚く成長さ
れた酸化膜141および146をレジストなどを用いて
保護しなくてもよい。酸化膜141および146は、上
述したように厚く酸化されない領域211の酸化膜の膜
厚に比べて3倍以上の厚さを有するので、厚く酸化され
ない領域211の酸化膜を除去するためにエッチング処
理を施した後でも、十分に所望の厚さの膜厚を有するか
らである。
【0065】図17(a)において、N+型ソース領域45
とP+型ベースコンタクト領域170との間に、たとえ
ば、常圧CVD法によりほう素燐シリカガラス111を
成膜し、パターニングを行う。パターニング後のほう素
燐シリカガラス111は、次工程でSiCエッチングを行
う際のマスクになる。これは、ゲート絶縁膜50に対向
するP-型SiCエピタキシャル領域35に形成されるチャ
ネル領域に対して、P+型ベースコンタクト領域170
からP-型SiCエピタキシャル領域35を介して電気的に
導通させるためである。
【0066】図17(b)において、厚い酸化膜141、
146およびほう素燐シリカガラス111をマスクにし
てP-型SiCエピタキシャル領域35をエッチングし、溝
180を形成する。このとき、溝180は、P-型SiCエ
ピタキシャル領域35を貫通し、N型SiCエピタキシャ
ル領域25に達するように形成される。また、溝180
を形成するためにP-型SiCエピタキシャル領域35をエ
ッチングする際は、エッチングされるSiC領域35と、
エッチングされない酸化膜141、146およびほう素
燐シリカガラス111との間にエッチングの選択比がと
れるように、CF6、SF6、NF3、C2F6などのガスと、
酸素ガスとを用いた条件でエッチングを行う。
【0067】図17(c)において、ゲート絶縁膜50
を、たとえば、900〜1300℃の温度による熱酸化
で形成する。なお、溝180の表面にエッチングにより
生じたダメージ層を除去するため、犠牲酸化膜を溝18
0の表面に一旦形成した上で、形成された犠牲酸化膜を
フッ酸などで除去した後からゲート絶縁膜50を形成す
るための熱酸化を行ってもよい。この場合の犠牲酸化膜
の形成も、900〜1300℃の温度による熱酸化で行
う。
【0068】図18(a)において、厚い酸化膜141、
146、およびゲート絶縁膜50の上から減圧CVD法
により多結晶シリコン膜68を堆積させる。多結晶シリ
コン膜68の厚さは、たとえば、10〜1000nmとす
る。さらに多結晶シリコン膜68の上から、たとえば、
フォトレジスト150を堆積させる。ここで、フォトレ
ジスト150は、その表面が下地の段差の影響を受けな
いぐらい十分に平坦となるような厚み(たとえば、0.0
1〜20μm)に堆積させる。
【0069】図18(b)において、フォトレジスト15
0と多結晶シリコン膜68との間のエッチングの選択比
が1となるように、CF6、SF6、NF3、C2F6などのガ
スと、酸素ガスとを用いた条件でドライエッチングを施
す。これにより、フォトレジスト150および多結晶シ
リコン膜68に対するエッチバックが行われる。このと
き、厚い酸化膜141をストッパーとし、溝180内に
選択的に多結晶シリコン膜64を形成する。多結晶シリ
コン膜64は、多結晶シリコン膜68がドライエッチン
グ後に溝180内に残されたものである。なお、エッチ
バック処理において、多結晶シリコン膜64の全てを除
去しないようにする。フォトレジスト155はドライエ
ッチング後にフォトレジスト150が残されたものであ
り、多結晶シリコン膜69はドライエッチング後に溝1
80以外の領域に多結晶シリコン膜68が残されたもの
である。
【0070】図18(c)において、フォトレジスト15
5が残されている場合に、たとえば、酸素プラズマや硫
酸でフォトレジスト155を除去する。必要に応じて、
多結晶シリコン膜69も除去する。ただし、設計の工夫
によっては多結晶シリコン膜69を除去しなくてもよ
い。図14のように、たとえば、常圧CVD法によりほ
う素燐シリカガラス110を成膜し、基板裏面にドレイ
ン電極95として金属膜を蒸着する。ほう素燐シリカガ
ラス110をフォトリソグラフィによりパターニングし
てコンタクトホールを形成する。さらに、金属膜を蒸着
してパターンを形成し、たとえば、600〜1400℃
の温度で熱処理してソース電極75とする。なお、ゲー
ト電極はこの図では示されない部分よりとり出してい
る。そして、常圧CVD法によりほう素燐シリカガラス
200を成膜し、パターニングしてカバー膜を形成する
と、図14の縦型SiC電界効果トランジスタが完成す
る。
【0071】以上説明した第四の実施の形態によれば、
N+型ソース領域45およびP+型ベースコンタクト領域
170に、それぞれ厚い酸化膜141および146を選
択的に形成する。N+型ソース領域45およびP+型ベー
スコンタクト領域170間にほう素燐シリカガラス11
1を設ける。これら厚い酸化膜141、146、および
ほう素燐シリカガラス111をマスクにしてエッチング
を行い、チャネル領域に溝180を形成し、この溝18
0にゲート電極層64を形成するようにした。したがっ
て、ソース領域45に対して溝180を自己整合でき、
さらに溝180に対してゲート電極層64を自己整合的
に形成できる。したがって、マスク合わせ時に生じる位
置ずれなどの不均一の問題がなくなる結果、縦型SiC電
界効果トランジスタの素子設計の微細化が可能となり、
チャネル密度を高めることができる。さらに、溝180
の形成およびゲート電極層64(多結晶シリコン膜)のパ
ターニングにフォトリソグラフィ工程が必要ないので、
製造工程が容易となり安定した特性と、高い歩留まりを
得ることができる。
【0072】上述した図16(c)において、厚く酸化さ
れない領域211の酸化膜を除去する際に厚い酸化膜1
41および146をレジストで保護しないようにした
が、厚い酸化膜141および146をフォトレジストな
どで保護して上記フッ酸によるエッチングを行うように
してもよい。
【0073】なお、以上の説明では、本発明の電界効果
トランジスタの重要な応用例としてN型のインバージョ
ンタイプの電界効果トランジスタを例にあげたが、導電
型を逆にしたP型のインバージョンタイプの電界効果ト
ランジスタに本発明を適用してよいのはもちろんであ
る。さらにチャネル領域を蓄積層型で形成したN型およ
びP型の電界効果トランジスタに適用することもでき
る。
【0074】また、以上説明した第一の実施の形態〜第
四の実施の形態ではとりあげなかったが、IGBT、M
OSサイリスタなどの電圧駆動MOSパワー素子にも本
発明を適用することができる。
【0075】特許請求の範囲における各構成要素と、発
明の実施の形態における各構成要素との対応について説
明すると、P-型SiCエピタキシャル領域20、P-型SiC
ベース領域160、P-型SiCエピタキシャル領域35、
およびN-型エピタキシャル領域25が第1導電型の炭
化珪素半導体基板に、N+型SiCドレイン領域30、N+
型SiCソース領域40および45が第2導電型の不純物
領域に、厚く成長された酸化膜145,140,141
および146が酸化膜および第1の酸化膜に、ゲート絶
縁膜50および56が層間膜および第2の酸化膜に、ゲ
ート電極60,63および64が電極層に、ゲート電極
80、ドレイン電極90,95、およびソース電極7
0,75が導体膜に、N+型SiCエピタキシャル領域26
が第2導電型の不純物層に、P-型SiCベース領域160
が第2導電型の第1の不純物領域に、N+型SiCソース領
域45が第1導電型の第2の不純物領域に、P+型ベー
スコンタクト領域170が第2導電型の第3の不純物領
域に、P+型SiCエピタキシャル領域35が第2導電型の
不純物層に、N+型SiCソース領域45が第1導電型の第
1の不純物領域に、P+型ベースコンタクト領域170
が第2導電型の第2の不純物領域に、それぞれ対応す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態により製造されるSiC電解効
果トランジスタの断面図である。
【図2】第一の実施の形態によるSiC電界効果トランジ
スタの製造方法を説明する図である。
【図3】第一の実施の形態によるSiC電界効果トランジ
スタの製造方法を説明する図である。
【図4】第一の実施の形態によるSiC電界効果トランジ
スタの製造方法を説明する図である。
【図5】第一の実施の形態によるSiC電界効果トランジ
スタの製造方法を説明する図である。
【図6】第二の実施の形態により製造されるSiC電解効
果トランジスタの断面図である。
【図7】第二の実施の形態によるSiC電界効果トランジ
スタの製造方法を説明する図である。
【図8】第二の実施の形態によるSiC電界効果トランジ
スタの製造方法を説明する図である。
【図9】第三の実施の形態により製造される縦型SiC電
解効果トランジスタの断面図である。
【図10】第三の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【図11】第三の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【図12】第三の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【図13】第三の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【図14】第四の実施の形態により製造される縦型SiC
電解効果トランジスタの断面図である。
【図15】第四の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【図16】第四の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【図17】第四の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【図18】第四の実施の形態によるSiC電界効果トラン
ジスタの製造方法を説明する図である。
【符号の説明】 10…P+型SiC基板、 15…N+型SiC
基板、20,35…P-型SiCエピタキシャル領域、25
…N-型SiCエピタキシャル領域、 26…N+型SiCエピ
タキシャル領域、30,31…N+型SiCドレイン領域、
40,41,45…N+型SiCソース領域、50,56…
ゲート絶縁膜、 55…ゲート酸化膜、60,
61,63,64…ゲート電極(多結晶シリコン膜)、6
2,65〜69…多結晶シリコン膜、 70,75…ソー
ス電極、80…ゲート電極(メタル)、 90,
95…ドレイン電極、100…基板コンタクト電極、1
10,111,115〜200…ほう素燐シリカガラス、
120,121〜123…熱酸化膜、 130,133
…燐イオン、131…アルミニウムイオン、 1
32…ほう素イオン、135,138…リン原子、
136…アルミニウム原子、137…ほう素原
子、140,141…厚く成長された酸化膜(ソース)、
145…厚く成長された酸化膜(ドレイン)、146…厚
く成長された酸化膜(ベースコンタクト)、150,15
5〜157…フォトレジスト、160…P-型SiCベース
領域、 170…P+型ベースコンタクト領域、
180,185,186,188…溝、210,211…厚
く酸化されない領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/28 301 H01L 21/265 F 29/43 Z 21/336 29/62 G 29/78 301S 301W 301V 658A Fターム(参考) 4M104 AA03 BB01 CC05 DD02 DD65 FF02 FF03 FF04 FF27 GG09 GG18 HH20 5F040 DC02 EB01 EC07 EC20 EE03 EL02 FC11 FC14

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面の
    所定の領域に第2導電型の不純物領域を形成する工程
    と、 前記形成された不純物領域の表面を選択的に熱酸化する
    工程と、 前記熱酸化により形成された酸化膜をマスクとして前記
    第2導電型の不純物領域の一部を露出させる溝を前記基
    板に形成する工程と、 前記形成された溝の内側に層間膜を成膜する工程と、 前記成膜された層間膜の表面に電極層を形成する工程
    と、 前記電極層および前記不純物領域に接する導体膜を配設
    する工程とを有することを特徴とする炭化珪素半導体装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製
    造方法において、 前記第2導電型の不純物領域は、前記基板の表面の所定
    の領域にイオン注入によって形成されることを特徴とす
    る炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の炭化珪素半導体
    装置の製造方法において、 前記不純物領域を選択的に熱酸化する工程は、水蒸気雰
    囲気中で熱処理を行うことを特徴とする炭化珪素半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面の
    全面に第2導電型の不純物層を形成する工程と、 前記形成された不純物層の所定の領域を深さ方向に貫通
    して前記基板の表面に達する溝を形成する工程と、 前記形成された溝の内側に層間膜を成膜する工程と、 前記成膜された層間膜の表面に電極層を形成する工程
    と、 前記電極層および前記不純物層に接する導体膜を配設す
    る工程とを有することを特徴とする炭化珪素半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の炭化珪素
    半導体装置の製造方法において、 前記形成された溝の一部に沿ってチャネル領域が形成さ
    れることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の炭化珪素
    半導体装置の製造方法において、 前記電極層は、多結晶シリコン膜であることを特徴とす
    る炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】第1導電型の炭化珪素半導体基板と、 前記基板の表面の所定の領域に形成される第2導電型の
    不純物領域と、 前記不純物領域の表面に形成される第1の酸化膜と、 前記不純物領域の一部を露出するように前記基板に設け
    られる溝と、 前記溝の内側に形成される第2の酸化膜と、 前記第2の酸化膜の表面に形成される電極とを有するこ
    とを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  8. 【請求項8】第1導電型の炭化珪素半導体基板と、 前記基板の表面の全面に形成される第2導電型の不純物
    層と、 前記不純物層の所定の領域を深さ方向に前記基板の表面
    に達するように貫通する溝と、 前記溝の内側に形成される酸化膜と、 前記酸化膜の表面に形成される電極とを有することを特
    徴とする炭化珪素半導体装置。
  9. 【請求項9】第1導電型の炭化珪素半導体基板と、 前記基板の表面の所定の領域に形成される第2導電型の
    第1の不純物領域と、 前記第1の不純物領域の所定の領域に形成される第1導
    電型の第2の不純物領域と、 前記第2の不純物領域の表面に形成される第1の酸化膜
    と、 前記基板に設けられる前記第2の不純物領域の一部を露
    出する溝と、 前記溝の内側に形成される第2の酸化膜と、 前記第2の酸化膜の表面に形成される電極とを有するこ
    とを特徴とする縦型炭化珪素半導体装置。
  10. 【請求項10】第1導電型の炭化珪素半導体基板と、 前記基板の表面の全面に形成される第2導電型の不純物
    層と、 前記不純物層の表面の所定の領域に形成される第1導電
    型の第1の不純物領域と、 前記第1の不純物領域の表面に形成される第1の酸化膜
    と、 前記第1の不純物領域の側部を露出するとともに前記不
    純物層を深さ方向に前記基板の表面に達するように貫通
    する溝と、 前記溝の内側に形成される第2の酸化膜と、 前記第2の酸化膜の表面に形成される電極とを有するこ
    とを特徴とする縦型炭化珪素半導体装置。
  11. 【請求項11】第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面
    の所定の領域に第2導電型の不純物領域を形成し、 前記形成された不純物領域の表面を選択的に熱酸化し、 前記熱酸化により形成された酸化膜をマスクとして前記
    第2導電型の不純物領域の一部を露出させる溝を前記基
    板に形成し、 前記形成された溝の内側に層間膜を成膜し、 前記成膜された層間膜の表面に電極層を形成し、 前記電極層および前記不純物領域に接する導体膜を配設
    することを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  12. 【請求項12】第1導電型の炭化珪素半導体基板の表面
    の全面に第2導電型の不純物層を形成し、 前記形成された不純物層の所定の領域を深さ方向に貫通
    して前記基板の表面に達する溝を形成し、 前記形成された溝の内側に層間膜を成膜し、 前記成膜された層間膜の表面に電極層を形成し、 前記電極層および前記不純物層に接する導体膜を配設す
    ることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
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