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JP2002118959A - 自動車の始動システム - Google Patents

自動車の始動システム

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Publication number
JP2002118959A
JP2002118959A JP2000307600A JP2000307600A JP2002118959A JP 2002118959 A JP2002118959 A JP 2002118959A JP 2000307600 A JP2000307600 A JP 2000307600A JP 2000307600 A JP2000307600 A JP 2000307600A JP 2002118959 A JP2002118959 A JP 2002118959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starter
signal input
switch
input line
line
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000307600A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Matsumura
健一 松村
Shinichi Maeda
真一 前田
Hiroyuki Kawabata
浩之 川端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2000307600A priority Critical patent/JP2002118959A/ja
Publication of JP2002118959A publication Critical patent/JP2002118959A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタータリレーのコイルに直列に接続される
始動許可スイッチへ必要な通電要求電流を流せると共
に、電子制御装置からのリーク電流によるスタータリレ
ーの不要なオンを防止でき、しかも、スタータモータが
作動から非作動に転じたことを電子制御装置が素早く検
知できる自動車の始動システムを提供する。 【解決手段】 ATのシフト位置が“N”又は“P”の
時にオンするスイッチ7をスタータリレー5のコイルL
の下流側に配置すると共に、コイルLとスイッチ7との
間の経路から伸びた信号線19を、信号入力ラインS−
NSWとして、また、スタータスイッチSTASWを介
しバッテリ9に接続される電源ライン11を、信号入力
ラインS−STAとして、ECU15に夫々接続する。
そしてECU15は、S−NSWがローの時にスイッチ
7=オンと判定し、S−STAがハイで且つS−NSW
がローの時にスタータモータ3が作動していると判定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の始動シス
テムに関し、特に、エンジン始動用のスタータモータを
作動させるスタータリレーのコイルに対して直列に始動
許可用のスイッチが配設される始動システムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動変速機(AT:オートマ
チックトランスミッション)を搭載した自動車(いわゆ
るAT車)においては、エンジン始動用のスタータモー
タを作動させるためのスタータスイッチがオンされて
も、ATのシフト位置がニュートラル位置(Nレンジ)
とパーキング位置(Pレンジ)との何れかでなければ、
スタータモータが作動しないようにする、といった始動
システムが採用されている。
【0003】ここで、このようなAT車の従来の始動シ
ステムについて、図6を用い具体的に説明する。まず、
図6(A)に示すように、AT車の始動システムは、コ
イルLへの通電に伴って接点Jが短絡することによりス
タータモータ3を作動させるスタータリレー5に加え
て、ATのシフト位置がニュートラル位置とパーキング
位置との何れかである時にだけオンするニュートラルス
タートスイッチ7を備えている。
【0004】そして、従来の始動システムにおいて、上
記ニュートラルスタートスイッチ7とスタータリレー5
のコイルLは、スタータスイッチSTASWを介してバ
ッテリ9のプラス端子に接続される電源ライン(以下、
スタータ系電源ラインという)11と、バッテリ9のマ
イナス端子に接続された接地電位のライン(以下、グラ
ンドラインという)13との間に、ニュートラルスター
トスイッチ7の方が上流側となるように直列に接続され
ている。
【0005】また、従来の始動システムにおいては、上
記スタータ系電源ライン11が、ニュートラルスタート
スイッチ7のオン/オフ状態をモニタするための信号入
力ラインS−NSWとして、エンジンを制御する電子制
御装置(以下、ECUともいう)15に接続され、スタ
ータリレー5のコイルLとニュートラルスタートスイッ
チ7との間の通電経路17に一端が接続された信号線1
9が、スタータモータ3の作動/非作動をモニタするた
めの信号入力ラインS−STAとして、上記ECU15
に接続されている。
【0006】また更に、ECU15の内部においては、
信号入力ラインS−NSWが、プルアップ抵抗21を介
してハイレベルに相当する電圧VIGに接続され、ま
た、信号入力ラインS−STAが、プルダウン抵抗23
を介してグランドラインに接続されている。そして、E
CU15においては、信号入力ラインS−NSWの電圧
レベルと信号入力ラインS−STAの電圧レベルとが、
夫々、図示しない入力回路によって0Vから約5Vまで
の二値信号に変換され、その各二値信号が、当該ECU
15に搭載されたマイクロコンピュータ(以下、CPU
という)25に入力されるようになっている。
【0007】尚、上記電圧VIGは、本始動システムが
搭載された自動車(車両)のイグニッションスイッチI
GSWを介しバッテリ9のプラス端子に接続される電源
ライン(以下、イグニッション系電源ラインという)2
7を経由して、ECU15に供給されるバッテリ電圧
(バッテリ9のプラス端子の電圧)である。そして、こ
の電圧VIGは、ECU15が動作するための電力源で
もある。
【0008】また、一般的な車両において、スタータス
イッチSTASWは、イグニッションキースイッチ29
に設けられた複数の接点端子のうちで、バッテリ9のプ
ラス端子に常時接続された共通接点端子CMと、そのイ
グニッションキースイッチ29がエンジン始動位置(い
わゆるSTARTの位置)に操作されている時(換言す
れば、イグニッションキーシリンダに挿入された車両の
キーがエンジン始動位置に捻り操作されている時)に上
記共通接点端子CMに接続される接点端子STと、から
なるスイッチ部分である。同様に、イグニッションスイ
ッチIGSWは、イグニッションキースイッチ29に設
けられた複数の接点端子のうちで、上記共通接点端子C
Mと、そのイグニッションキースイッチ29がイグニッ
ションオン位置(いわゆるIG/ONの位置)及びエン
ジン始動位置に操作されている時(換言すれば、イグニ
ッションキーシリンダに挿入された車両のキーがイグニ
ッションオン位置及びエンジン始動位置に捻り操作され
ている時)に上記共通接点端子CMに接続される接点端
子IGと、からなるスイッチ部分である。
【0009】一方、スタータモータ3は、スタータリレ
ー5の接点Jを介してバッテリ9のプラス端子に接続さ
れるクラッチ電力用電源端子3aと、バッテリ9のプラ
ス端子に常時接続されたモータ電力用電源端子3bと、
グランドラインに常時接続されたグランド端子3cとを
備えており、スタータリレー5の接点Jを介してクラッ
チ電力用電源端子3aにバッテリ電圧が供給されると、
当該スタータモータ3内の電磁クラッチが動作して、上
記モータ電力用電源端子3bからのバッテリ電圧が内部
のモータ巻線に供給され、これにより回転作動してエン
ジンをクランキングさせる。
【0010】また、図6(A)の例では、スタータリレ
ー5の接点Jのスタータモータ3側とは反対側が、ヒュ
ーズ31を介してバッテリ9のプラス端子に常時接続さ
れている。また更に、イグニッションキースイッチ29
の上記共通接点CMは、ヒューズ33を介してバッテリ
9のプラス端子に常時接続されている。
【0011】このような始動システムにおいては、スタ
ータスイッチSTASWがオンで、且つ、ニュートラル
スタートスイッチ7がオンの時に、バッテリ9からスタ
ータリレー5のコイルLに電流が流れて、該スタータリ
レー5の接点Jが短絡し、その接点Jの短絡により、ス
タータモータ3が作動して、エンジンがクランキングさ
れることとなる。よって、ニュートラルスタートスイッ
チ7がオンしている場合(即ち、ATのシフト位置がニ
ュートラル位置とパーキング位置との何れかである場
合)にだけ、スタータリレー5のコイルLへの通電(換
言すれば、スタータモータ3の作動及びエンジンの始
動)が許可されることとなる。
【0012】また、イグニッションスイッチIGSWが
オンされて、ECU15に電力源としての上記電圧VI
Gが供給されると、ECU15が動作を開始することと
なるが、図6(A)の始動システムにおいて、ECU1
5は、スタータモータ3が作動しているか否かと、ニュ
ートラルスタートスイッチ7がオンしているか否かと
を、図6(B)の手順で検出しつつ、エンジンを制御す
る。
【0013】即ち、まず、信号入力ラインS−STAの
電圧レベルは、スタータリレー5のコイルLに実際に電
流が流れている場合(つまり、スタータモータ3が実際
に作動している場合)にだけ、ハイレベルに相当するバ
ッテリ電圧となり、それ以外の場合には、プルダウン抵
抗23の作用により、ローレベルに相当する接地電位と
なる。
【0014】よって、ECU15は、信号入力ラインS
−STAの電圧レベルがハイレベルであれば、スタータ
モータ3が作動していると判定し、信号入力ラインS−
STAの電圧レベルがローレベルであれば、スタータモ
ータ3が作動していないと判定する。そして、ECU1
5は、スタータモータ3が作動していると判定している
場合には、エンジンの始動時に特有の制御(いわゆる始
動時制御)を行う。
【0015】一方、信号入力ラインS−NSWの電圧レ
ベルは、スタータスイッチSTASWがオフで、且つ、
ニュートラルスタートスイッチ7がオンの時に、スター
タリレー5のコイルLを介してローレベルとなり、スタ
ータスイッチSTASWとニュートラルスタートスイッ
チ7とが両方共にオフならば、プルアップ抵抗21の作
用により、ハイレベルとなる。また、スタータスイッチ
STASWとニュートラルスタートスイッチ7とが両方
共にオンの時(つまり、スタータモータ3が作動してい
る時)には、信号入力ラインS−STAだけではなく、
信号入力ラインS−NSWの電圧レベルもハイレベルと
なる。
【0016】よって、ECU15は、信号入力ラインS
−NSWの電圧レベルがローレベルであるか、或いは、
信号入力ラインS−STAの電圧レベルがハイレベルの
時に、ニュートラルスタートスイッチ7がオンしている
と判定し、それ以外の場合には、ニュートラルスタート
スイッチ7がオフしていると判定する。そして、ECU
15は、エンジンの通常運転時に、ニュートラルスター
トスイッチ7のオン/オフ状態に応じて燃料噴射量を補
正する。例えば、ニュートラルスタートスイッチ7がオ
フである場合(つまり、ATのシフト位置が、車両走行
可能なシフト位置にある場合)には、ATからの負荷が
エンジンに加わるため、ニュートラルスタートスイッチ
7がオンである場合よりも燃料噴射量を増やす、といっ
た補正処理を行う。
【0017】尚、スタータモータ3が作動しているか否
かと、ニュートラルスタートスイッチ7がオンしている
か否かとを判定する処理を始め、エンジンを制御するた
めの各種処理は、実際にはECU15のCPU25で実
行される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
始動システムでは、以下の問題がある。まず、一般に、
スタータリレー5は、バッテリ電圧が低下してもオン状
態(詳しくは、接点Jの短絡状態)を保持できるように
する必要性があることから、オン状態を保持可能なコイ
ルLへの最小電流である保持電流は、例えば10mAと
いった小さい値に設定されている。
【0019】これに対して、ニュートラルスタートスイ
ッチ7の通電要求電流(即ち、接点の酸化膜を破るため
に必要とされる通電電流)は、例えば20mAといった
具合に、スタータリレー5の保持電流よりも大きい値と
なっている。そして、図6に示した従来の始動システム
では、ニュートラルスタートスイッチ7がスタータリレ
ー5のコイルLの上流側に配置されており、スタータス
イッチSTASWがオフでニュートラルスタートスイッ
チ7がオンの時には、ECU15内のプルアップ抵抗2
1からニュートラルスタートスイッチ7を介して上記コ
イルLに電流が流れるため、そのプルアップ抵抗21の
抵抗値は、スタータスイッチSTASWがオフの時にス
タータリレー5のコイルLへ保持電流(10mA)以上
の電流が流れない値に設定しなければならず、その結
果、ニュートラルスタートスイッチ7には、プルアップ
抵抗21からでは通電要求電流が流せないものとなって
しまっていた。
【0020】つまり、プルアップ抵抗21の抵抗値は、
スタータリレー5がオン状態のままになってしまうのを
防ぐために、比較的大きな値に設定しなければならず、
ニュートラルスタートスイッチ7に関しては、やむを得
ず仕様を満たせない値となっていた。
【0021】また更に、図6の始動システムでは、信号
入力ラインS−STAが接続されるECU15の端子T
sから、その信号入力ラインS−STAとしての信号線
19へ、何等かの原因で電流がリークした場合には、最
悪、スタータリレー5がオン(即ち、接点Jが短絡)し
てスタータモータ3が作動してしまい、バッテリ9の大
きな電力消費を招いてしてしまう。
【0022】一方、上記両問題を解決するために、本発
明者は、図7の構成を考えた。即ち、図7の始動システ
ムは、図6の始動システムと比較すると、ハードウエア
面において下記の〜の点が異なっている。 :まず、ニュートラルスタートスイッチ7を、スター
タリレー5のコイルLの下流側に接続している。
【0023】:そして、スタータ系電源ライン11で
はなく、スタータリレー5のコイルLとニュートラルス
タートスイッチ7との間の通電経路17に一端が接続さ
れた信号線19を、ニュートラルスタートスイッチ7の
オン/オフ状態をモニタするための信号入力ラインS−
NSWとして、ECU15に接続している。
【0024】:また、スタータリレー5の接点Jとス
タータモータ3のクラッチ電力用電源端子3aとの間の
通電経路35に一端が接続された信号線37が、スター
タモータ3の作動/非作動をモニタするための信号入力
ラインS−STAとして、ECU15に接続されてい
る。
【0025】そして、図7の始動システムにおいて、E
CU15は、信号入力ラインS−NSWの電圧レベルが
ローレベルであれば、ニュートラルスタートスイッチ7
がオンしていると判定し、信号入力ラインS−NSWの
電圧レベルがハイレベルであれば、ニュートラルスター
トスイッチ7がオフしていると判定することとなる。ま
た、ECU15は、図6の始動システムと同様に、信号
入力ラインS−STAの電圧レベルがハイレベルであれ
ば、スタータモータ3が作動していると判定し、信号入
力ラインS−STAの電圧レベルがローレベルであれ
ば、スタータモータ3が作動していないと判定する。
【0026】このような図7の始動システムでは、ニュ
ートラルスタートスイッチ7をスタータリレー5のコイ
ルLの下流側に配置しているため、プルアップ抵抗21
の抵抗値を小さくしてもスタータリレー5の動作には影
響がなく、そのプルアップ抵抗21の抵抗値を、ニュー
トラルスタートスイッチ7に通電要求電流を流すことが
可能な値に設定することができる。また、ECU15の
端子から外部の配線へのリーク電流によってスタータリ
レー5が不要にオンしてしまうことがない。
【0027】しかしながら、図7の始動システムでは、
ECU15が、スタータモータ3の作動/非作動を検出
するために、スタータモータ3のクラッチ電力用電源端
子3aの電圧レベルをモニタすることとなるため、スタ
ータモータ3側での残留磁界の影響によって、スタータ
モータ3が作動から非作動に転じたこと(即ち、スター
タリレー5のオン→オフへの変化)を素早く検知するこ
とができない場合が発生し、エンジンの最適な制御を損
ねてしまう虞がある。これは、スタータモータ3のクラ
ッチ電力用電源端子3aの電圧レベルは、スタータリレ
ー5がオフしても、すぐにハイレベルからローレベルに
戻らない場合があるためである。
【0028】尚、上記説明では、スタータリレー5のコ
イルLへの通電を許可する条件が成立している時にだけ
オンする始動許可スイッチとして、ニュートラルスター
トスイッチ7を備えたAT車の始動システムについて述
べたが、上記各問題は、手動変速機(MT:マニュアル
トランスミッション)を搭載した自動車(いわゆるMT
車)においても同様に発生し得る。つまり、MT車につ
いては、図6,7に示した始動システムのニュートラル
スタートスイッチ7を、クラッチが踏み込まれている時
にだけオンするクラッチスイッチに置き換えることで、
クラッチが踏み込み操作されている時にだけスタータリ
レー5のコイルLへの通電が許可される始動システムを
構築できるが、そのようなMT車の始動システムでも、
前述した各問題が発生する。
【0029】そこで、本発明は、スタータリレーのコイ
ルに対して直列に接続される始動許可スイッチへ必要な
通電要求電流を流すことができると共に、エンジン制御
用の電子制御装置から外部の配線へのリーク電流によっ
てスタータリレーが不要にオンしてしまうことを防止で
き、しかも、スタータモータが作動から非作動に転じた
ことを、上記電子制御装置が素早く検知することができ
る自動車の始動システムを提供することを目的としてい
る。
【0030】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1に記載の自動車の始
動システムは、従来の始動システムと同様に、コイルへ
の通電に伴って接点が短絡することにより、自動車のエ
ンジンを始動させるためのスタータモータを作動させる
スタータリレーと、そのスタータリレーのコイルへの通
電を許可する始動許可条件が成立している時にだけオン
する始動許可スイッチと、スタータモータが作動してい
るか否かと、始動許可スイッチがオンしているか否かと
を検出しつつ、エンジンを制御する電子制御装置とを備
えている。
【0031】そして、請求項1の始動システムにおいて
も、スタータモータを作動させる際にオン操作されるス
タータスイッチを介して自動車のバッテリのプラス端子
に接続される電源ライン(以下、スタータ系電源ライン
という)と、上記バッテリのマイナス端子に接続された
接地電位のライン(以下、グランドラインという)との
間に、スタータリレーのコイルと始動許可スイッチとが
直列に接続されるため、スタータスイッチがオンで、且
つ、始動許可スイッチがオンの時に、バッテリからスタ
ータリレーのコイルに電流が流れて、スタータモータが
作動することとなるが、特に、始動許可スイッチは、ス
タータリレーのコイルの下流側に接続されている。
【0032】更に、請求項1の始動システムにおいて
は、スタータリレーのコイルと始動許可スイッチとの間
の通電経路に一端が接続された信号線が、第1の信号入
力ラインとして電子制御装置に接続されている。また、
スタータリレーのコイルが接続されたスタータ系電源ラ
イン、或いは、そのスタータ系電源ラインとは別系統の
スタータ系電源ラインであって、スタータスイッチがオ
フの時には上記コイルが接続されたスタータ系電源ライ
ンと非接続になるスタータ系電源ラインが、第2の信号
入力ラインとして電子制御装置に接続されている。
【0033】尚、自動車のイグニッションキースイッチ
としては、図6,7に示した接点端子CM,IG,ST
を2組有したものがあり(図3参照)、この場合、図
6,7に示した接点端子CM,STの次元でのスタータ
スイッチSTASWと、接点端子CM,IGの次元での
イグニッションスイッチIGSWとが2組ずつ存在する
と共に、その各組での同種のスイッチは連動してオン/
オフすることとなる。そして、このようなイグニッショ
ンキースイッチを備えた自動車では、各スタータスイッ
チSTASW毎にスタータ系電源ラインが設けられるこ
とがあり、その場合、2つのスタータ系電源ラインは、
スタータスイッチがオフすると互いに非接続の状態にな
る。そこで、このようにスタータ系電源ラインが2系統
存在する自動車の場合には、一方のスタータ系電源ライ
ンにスタータリレーのコイルを接続すると共に、他方の
スタータ系電源ラインを第2の信号入力ラインとして電
子制御装置に接続しても良いし、スタータリレーのコイ
ルが接続されたスタータ系電源ラインを、第2の信号入
力ラインとして電子制御装置に接続しても良い。また、
スタータ系電源ラインが1系統しかない自動車の場合に
は、そのスタータ系電源ライン(つまり、スタータリレ
ーのコイルが接続されたスタータ系電源ライン)を、第
2の信号入力ラインとして電子制御装置に接続すれば良
い。
【0034】そして、この請求項1の始動システムで
は、始動許可スイッチをスタータリレーのコイルの下流
側に配置しているため、第1の信号入力ラインの電圧レ
ベルは、始動許可スイッチがオンの時に、グランドライ
ンの電圧レベル(接地電位)に相当するローレベルとな
る。このため、電子制御装置は、第1の信号入力ライン
の電圧レベルがハイレベルとローレベルとのうちのロー
レベルである時に、始動許可スイッチがオンしていると
判定する。
【0035】ここで、始動許可スイッチがオフである時
の第1の信号入力ラインの電圧レベルをハイレベルに確
定させるためには、第1の信号入力ラインを、電子制御
装置の内部において、プルアップ抵抗を介してハイレベ
ルに相当する電圧に接続(プルアップ)しておけば良い
が、請求項1の始動システムによれば、図7に示した始
動システムと同様に、始動許可スイッチがスタータリレ
ーのコイルの下流側に配置されているため、第1の信号
入力ラインをハイレベルの電圧にプルアップするプルア
ップ抵抗(図7の抵抗21に相当)の抵抗値を小さくし
ても、スタータリレーの動作に影響を与えることがな
く、そのプルアップ抵抗の抵抗値を、始動許可スイッチ
に必要な通電要求電流を流すことが可能な値に設定する
ことができる。
【0036】一方、この請求項1の始動システムにおい
て、第2の信号入力ラインの電圧レベルは、スタータス
イッチがオンの時に、バッテリ電圧(バッテリのプラス
端子の電圧)に相当するハイレベルとなり、また、スタ
ータモータは、スタータスイッチと始動許可スイッチと
の両方がオンの時に作動するため、電子制御装置は、第
2の信号入力ラインの電圧レベルがハイレベルとローレ
ベルとのうちのハイレベルであり、且つ、第1の信号入
力ラインの電圧レベルがローレベルである時に、スター
タモータが作動していると判定する。つまり、電子制御
装置は、第1の信号入力ラインの電圧レベルと第2の信
号入力ラインの電圧レベルとの組み合わせによって、ス
タータモータが作動しているか否かを検出する。
【0037】ここで特に、第2の信号入力ラインとして
電子制御装置に接続されるスタータ系電源ラインは、通
常、スタータスイッチがオフの時にはスタータモータの
端子との接続が解除されるラインであるため、電子制御
装置は、スタータモータが作動から非作動に転じたこと
を、スタータモータ側での残留磁界の影響を受けること
なく素早く検知することができる。
【0038】また更に、請求項1の始動システムにおい
ても、図7に示した始動システムと同様に、スタータリ
レーのコイルの一端が始動許可スイッチを介してグラン
ドラインに接続される構成であるため、電子制御装置の
端子から外部の配線へ(特に、第2の信号入力ラインが
接続される端子からその第2の信号入力ラインへ)電流
がリークしようとしても、始動許可スイッチがオフであ
る限り、スタータリレーが不要にオンしてスタータモー
タが作動してしまうことがない。尚、スタータリレーの
オンとは、スタータリレーの接点が短絡することであ
る。
【0039】以上のように、請求項1の自動車の始動シ
ステムによれば、スタータリレーのコイルに対して直列
に接続される始動許可スイッチへ必要な通電要求電流を
流すことができると共に、エンジン制御用の電子制御装
置から外部の配線へのリーク電流によってスタータリレ
ーが不要にオンしてしまうことを防止でき、しかも、ス
タータモータが作動から非作動に転じたことを、電子制
御装置が素早く検知できるようになる。
【0040】ところで、第1の信号入力ラインと第2の
信号入力ラインとの各電圧レベルをハイレベルとローレ
ベルとの何れかに確定させるためには、その各信号入力
ラインを、電子制御装置の内部において、抵抗によりプ
ルアップ或いはプルダウンすることなる。
【0041】そこで、請求項1の始動システムにおい
て、スタータリレーのコイルが接続されたスタータ系電
源ラインを、第2の信号入力ラインとして電子制御装置
に接続した場合には、請求項2に記載の如く構成すれば
良い。即ち、電子制御装置の内部において、第2の信号
入力ラインは、プルダウン抵抗を介してグランドライン
に接続(プルダウン)し、また、第1の信号入力ライン
は、プルアップ抵抗を介してハイレベルに相当する電圧
に接続(プルアップ)する。そして更に、スタータリレ
ーのコイルと始動許可スイッチとの間の上記通電経路に
おいて、スタータリレーのコイルから当該通電経路と第
1の信号入力ラインとの接続点までの部分に、スタータ
リレーのコイルから上記接続点への方向を順方向にして
ダイオードを直列に設ければ良い。
【0042】このように構成すれば、第1の信号入力ラ
インの電圧レベルは、始動許可スイッチがオフの時にプ
ルアップ抵抗によってハイレベルとなり、始動許可スイ
ッチがオンの時にはローレベルとなる。また、第2の信
号入力ラインの電圧レベルは、スタータスイッチがオフ
の時にプルダウン抵抗によってローレベルとなり、スタ
ータスイッチがオンの時にはハイレベルとなる。よっ
て、電子制御装置は、前述した手順により、スタータモ
ータが作動しているか否かと、始動許可スイッチがオン
しているか否かとを確実に検出することができる。
【0043】また、スタータスイッチと始動許可スイッ
チとが両方共にオフである時に、プルアップ抵抗→第1
の信号入力ライン→スタータリレーのコイル→第2の信
号入力ライン→プルダウン抵抗、といった経路で逆流電
流が流れてしまうのを、ダイオードによって阻止するこ
とができ、不要な消費電流の発生を防ぐことができる。
【0044】一方、請求項1の始動システムにおいて、
スタータリレーのコイルが接続されたスタータ系電源ラ
インを、第2の信号入力ラインとして電子制御装置に接
続した場合には、請求項3に記載の如く構成することも
できる。即ち、電子制御装置の内部において、第2の信
号入力ラインを、プルアップ抵抗RU2を介してハイレベ
ルに相当する電圧に接続(プルアップ)すると共に、第
1の信号入力ラインも、別のプルアップ抵抗RU1を介し
てハイレベルに相当する電圧に接続(プルアップ)すれ
ば良い。
【0045】このように構成すれば、第1の信号入力ラ
インの電圧レベルは、始動許可スイッチがオフの時にプ
ルアップ抵抗RU1によってハイレベルとなり、始動許可
スイッチがオンの時にはローレベルとなる。また、第2
の信号入力ラインの方のプルアップ抵抗RU2の抵抗値
を、スタータリレーのコイルの抵抗値よりも非常に大き
い値(例えば数十倍〜数百倍の値)に設定して、スター
タスイッチがオフで且つ始動許可スイッチがオンの時
に、第2の信号入力ラインの電圧レベルが、スタータリ
レーのコイルと始動許可スイッチとを介してローレベル
に確定されるようにすれば、第2の信号入力ラインの電
圧レベルは、スタータスイッチがオフで且つ始動許可ス
イッチがオンの時にだけローレベルとなり、スタータス
イッチがオンであるか或いは始動許可スイッチがオフで
あればハイレベルになるため、第2の信号入力ラインの
電圧レベルがハイレベルで且つ第1の信号入力ラインの
電圧レベルがローレベルである時に、スタータスイッチ
と始動許可スイッチとが両方共にオンである(即ち、ス
タータモータが作動している)と見なすことができる。
【0046】よって、電子制御装置は、前述した手順に
より、スタータモータが作動しているか否かと、始動許
可スイッチがオンしているか否かとを確実に検出するこ
とができる。また、この請求項3の構成によれば、請求
項2のようなダイオードを設けなくても、第1の信号入
力ラインの方のプルアップ抵抗RU1からスタータリレー
のコイルへの逆流電流は発生しないため、部品点数を削
減することができる。
【0047】一方また、請求項1の始動システムにおい
て、請求項2のようなダイオードを削除するためには、
請求項4に記載の如く構成しても良い。即ち、まず、ス
タータリレーのコイルが接続されたスタータ系電源ライ
ンとは別系統のスタータ系電源ラインを、第2の信号入
力ラインとして電子制御装置に接続する。そして、その
第2の信号入力ラインは、プルダウン抵抗を介してグラ
ンドラインに接続(プルダウン)し、また、第1の信号
入力ラインは、プルアップ抵抗を介してハイレベルに相
当する電圧に接続(プルアップ)する。
【0048】このように構成すれば、請求項2の始動シ
ステムと全く同様に、第1の信号入力ラインの電圧レベ
ルは、始動許可スイッチがオフの時にプルアップ抵抗に
よってハイレベルとなり、始動許可スイッチがオンの時
にはローレベルとなる。また、第2の信号入力ラインの
電圧レベルは、スタータスイッチがオフの時にプルダウ
ン抵抗によってローレベルとなり、スタータスイッチが
オンの時にはハイレベルとなる。よって、電子制御装置
は、前述した手順により、スタータモータが作動してい
るか否かと、始動許可スイッチがオンしているか否かと
を確実に検出することができる。
【0049】そして特に、この請求項4の始動システム
において、スタータスイッチがオフの場合には、スター
タリレーのコイルが接続されたスタータ系電源ラインと
第2の信号入力ラインとしてのスタータ系電源ラインと
の接続が解除されるため、プルアップ抵抗→スタータリ
レーのコイル→プルダウン抵抗、といった逆流電流の経
路は生じない。よって、この請求項4の構成によって
も、請求項3の始動システムと同様に、請求項2のよう
なダイオードを削除することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施形
態の自動車の始動システムについて、図面を用いて説明
する。尚、以下に説明する各始動システムは、AT車用
のものであり、前述した図6,7の始動システムと同様
に、エンジン始動用のスタータモータを作動させるため
のスタータスイッチがオンされても、ATのシフト位置
がニュートラル位置とパーキング位置との何れかでなけ
れば、スタータモータが作動しないようにしたものであ
る。そして、以下の説明で用いる各図面において、図
6,7の始動システムと同じ機能の構成要素について
は、図6,7と同一の符号を付しているため、詳しい説
明は省略する。
【0051】まず図1は、第1実施形態の始動システム
を説明する説明図であり、(A)はその始動システムの
構成を表し、(B)はその始動システムの作用を表して
いる。図1(A)に示すように、本第1実施形態の始動
システムは、図6に示した従来の始動システムと比較す
ると、ハードウエア面において下記の(1−1)〜(1
−4)の点が異なっている。
【0052】(1−1):始動許可スイッチとしてのニ
ュートラルスタートスイッチ7を、スタータリレー5の
コイルLの下流側に接続している。 (1−2):スタータ系電源ライン11ではなく、スタ
ータリレー5のコイルLとニュートラルスタートスイッ
チ7との間の通電経路17に一端が接続された信号線1
9を、ニュートラルスタートスイッチ7のオン/オフ状
態をモニタするための信号入力ラインS−NSW(第1
の信号入力ラインに相当)としてECU15に接続して
いる。尚、この(1−2)と上記(1−1)との2点
は、前述した図7の始動システムと同じである。
【0053】(1−3):スタータリレーのコイルLが
接続されたスタータ系電源ライン11を、信号入力ライ
ンS−STAとしてECU15に接続している。尚、信
号入力ラインS−STAは、第2の信号入力ラインに相
当するものであり、広い意味では、ECU15がスター
タモータ3の作動/非作動をモニタするための信号配線
であるが、本第1実施形態において、この信号入力ライ
ンS−STAは、狭い意味では、スタータスイッチST
ASWのオン/オフ状態を表す信号配線である。
【0054】(1−4):スタータリレー5のコイルL
とニュートラルスタートスイッチ7との間の通電経路1
7において、コイルLから当該通電経路17と信号入力
ラインS−NSW(信号線19)との接続点までの部分
に、コイルLから上記接続点への方向を順方向にしてダ
イオード41が直列に設けられている。このダイオード
41は、スタータスイッチSTASWとニュートラルス
タートスイッチ7とが両方共にオフである時に、プルア
ップ抵抗21→信号入力ラインS−NSW→スタータリ
レー5のコイルL→信号入力ラインS−STA→プルダ
ウン抵抗23といった経路で逆流電流が流れてしまうの
を阻止するために設けられている。
【0055】このような本第1実施形態の始動システム
においても、スタータ系電源ライン11とグランドライ
ン13との間に、スタータリレー5のコイルLとニュー
トラルスタートスイッチ7とが直列に接続されるため、
スタータスイッチSTASWがオンで、且つ、ニュート
ラルスタートスイッチ7がオンの時に、バッテリ9から
スタータリレー5のコイルLに電流が流れて、スタータ
モータ3が作動することとなる。
【0056】そして、この始動システムにおいて、信号
入力ラインS−NSWの電圧レベルは、ニュートラルス
タートスイッチ7がオフの時にプルアップ抵抗によって
ハイレベル(バッテリ電圧)となり、ニュートラルスタ
ートスイッチ7がオンの時にはローレベル(接地電位)
となる。また、信号入力ラインS−STAの電圧レベル
は、スタータスイッチSTASWがオフの時にプルダウ
ン抵抗23によってローレベルとなり、スタータスイッ
チSTASWがオンの時にはハイレベルとなる。尚、当
然であるが、このような電圧レベルの変化は、イグニッ
ションスイッチIGSWがオンされて、イグニッション
系電源ライン27からECU15へバッテリ電圧である
電圧VIGが供給されている場合(つまり、ECU15
が動作している場合)のものである。
【0057】よって、本第1実施形態の始動システムに
おいては、図1(B)に示すように、ECU15(詳し
くはCPU25)は、信号入力ラインS−NSWの電圧
レベルがローレベルである時に、ニュートラルスタート
スイッチ7がオンしていると判定し、そうでない時(信
号入力ラインS−NSWの電圧レベルがハイレベルであ
る時)には、ニュートラルスタートスイッチ7がオフし
ていると判定する。また、ECU15は、信号入力ライ
ンS−STAの電圧レベルがハイレベルで、且つ、信号
入力ラインS−NSWの電圧レベルがローレベルである
時に、スタータモータ3が作動していると判定し、それ
以外の場合には、スタータモータ3が作動していないと
判定する。つまり、信号入力ラインS−STAの電圧レ
ベルがハイレベルであり、且つ、信号入力ラインS−N
SWの電圧レベルがローレベルであれば、スタータスイ
ッチSTASW=オン且つニュートラルスタートスイッ
チ7=オンの状態であり、その場合には、スタータリレ
ー5がオンしてスタータモータ3が作動するからであ
る。
【0058】このような本第1実施形態の始動システム
によれば、ニュートラルスタートスイッチ7がスタータ
リレー5のコイルLの下流側に配置されているため、信
号入力ラインS−NSWをハイレベルの電圧VIGにプ
ルアップするプルアップ抵抗21の抵抗値を小さくして
も、スタータリレー5の動作に影響を与えることがな
く、そのプルアップ抵抗21の抵抗値を、ニュートラル
スタートスイッチ7に必要な通電要求電流(例えば20
mA)を流すことが可能な値に設定することができる。
【0059】また、信号入力ラインS−STAとしてE
CU15に接続されるスタータ系電源ライン11は、ス
タータスイッチSTASWがオフの時にはスタータモー
タ3の端子3a,3bとの接続が解除されるラインであ
るため、ECU15は、スタータモータ3が作動から非
作動に転じたことを、スタータモータ3側での残留磁界
の影響を受けることなく素早く検知することができる。
これは、信号入力ラインS−STAとしてのスタータ系
電源ライン11の電圧レベルは、スタータスイッチST
ASWがオンからオフに転じると、即座にハイレベルか
らローレベルに戻るからである。
【0060】そして更に、本第1実施形態の始動システ
ムでは、スタータリレー5のコイルLの一端がニュート
ラルスタートスイッチ7を介してグランドライン13に
接続される構成であるため、何等かの原因で、ECU1
5の端子から外部の配線へ(特に、信号入力ラインが接
続S−STAされる端子Tsからその信号入力ラインS
−STAへ)電流がリークしようとしても、ニュートラ
ルスタートスイッチ7がオフである限り、スタータリレ
ー5が不要にオンしてスタータモータ3が作動してしま
うことがない。
【0061】以上のように、本第1実施形態の始動シス
テムによれば、スタータリレー5のコイルLと直列に接
続されるニュートラルスタートスイッチ7へ必要な通電
要求電流を流すことができると共に、エンジン制御用の
ECU15から外部の配線へのリーク電流によってスタ
ータリレー5が不要にオンしてしまうことを防止でき、
しかも、スタータモータ3が作動から非作動に転じたこ
とを、ECU15にて素早く検知することができる。
【0062】次に図2は、第2実施形態の始動システム
を説明する説明図であり、(A)はその始動システムの
構成を表し、(B)はその始動システムの作用を表して
いる。図2(A)に示すように、本第2実施形態の始動
システムは、図1の始動システムと比較すると、ハード
ウエア面において下記の(2−1)及び(2−2)の点
が異なっている。
【0063】(2−1):ECU15の内部において、
信号入力ラインS−STAが、プルアップ抵抗24を介
して電圧VIGに接続(プルアップ)されている。そし
て、プルアップ抵抗24の抵抗値は、スタータスイッチ
STASWがオフで且つニュートラルスタートスイッチ
7がオンの時に、信号入力ラインS−STAの電圧レベ
ルが、スタータリレー5のコイルLとニュートラルスタ
ートスイッチ7とを介してローレベルに確定されるよう
に、スタータリレー5のコイルLの抵抗値よりも十分に
大きな値(例えば数十倍〜数百倍程度の値)に設定され
ている。
【0064】(2−2):信号入力ラインS−STAを
プルアップに変更したことに伴い、プルアップ抵抗21
→スタータリレー5のコイルL→信号入力ラインS−S
TAといった経路の逆流電流は発生しなくなるため、ダ
イオード41を削除している。
【0065】このような本第2実施形態の始動システム
においては、図2(B)に示すように、信号入力ライン
S−NSWの電圧レベルは、第1実施形態の場合と全く
同様に、ニュートラルスタートスイッチ7がオンの時に
だけローレベルになる。また、信号入力ラインS−ST
Aの電圧レベルは、スタータスイッチSTASWがオフ
で且つニュートラルスタートスイッチ7がオンの時にだ
けローレベルとなり、スタータスイッチSTASWがオ
ンであるか或いはニュートラルスタートスイッチがオフ
であればハイレベルになる。よって、信号入力ラインS
−STAの電圧レベルがハイレベルで且つ信号入力ライ
ンS−NSWの電圧レベルがローレベルである時に、ス
タータスイッチSTASWとニュートラルスタートスイ
ッチ7とが両方共にオンである(即ち、スタータモータ
3が作動している)と特定することができる。
【0066】そこで、本第2実施形態においても、EC
U15は、第1実施形態の場合と全く同様に、信号入力
ラインS−NSWの電圧レベルがローレベルである時に
は、ニュートラルスタートスイッチ7がオンしていると
判定し、そうでない時には、ニュートラルスタートスイ
ッチ7がオフしていると判定する。また、信号入力ライ
ンS−STAの電圧レベルがハイレベルで、且つ、信号
入力ラインS−NSWの電圧レベルがローレベルである
時に、スタータモータ3が作動していると判定し、それ
以外の場合には、スタータモータ3が作動していないと
判定する。
【0067】このような第2実施形態の始動システムに
よれば、前述した第1実施形態の始動システムと同じ効
果に加えて、更に、ダイオード41を削除することがで
きるため、部品点数の削減によるコストダウンと、車両
内配線の簡素化とを達成することができる。
【0068】次に図3は、第3実施形態の始動システム
の構成を表す構成図である。図3に示すように、本第3
実施形態の始動システムは、図1の始動システムと比較
すると、ハードウエア面において下記の(3−1)及び
(3−2)の点が異なっている。
【0069】(3−1):まず、この始動システムにお
いて、イグニッションキースイッチ29は前述の接点端
子CM,IG,STを2組有している。このため、前述
したように、接点端子CM,STの次元でのスタータス
イッチSTASWと、接点端子CM,IGの次元でのイ
グニッションスイッチIGSWとが2組ずつ存在すると
共に、その各組での同種のスイッチは連動してオン/オ
フすることとなる。そして、この始動システムでは、各
スタータスイッチSTASW毎(詳しくは、接点端子S
T毎)にスタータ系電源ライン11,12が設けられて
おり、スタータリレー5のコイルLは、一方の接点端子
STに接続されたスタータ系電源ライン11に接続され
ている。そして更に、他方の接点端子STに接続された
別系統のスタータ系電源ライン12が、信号入力ライン
S−STAとしてECU15に接続され、そのECU1
5内でプルダウン抵抗23によりプルダウンされてい
る。また、この例において、ECU15へのイグニッシ
ョン系電源ライン27は、スタータ系電源ライン11が
接続された接点端子STと同じ組の接点端子IGに接続
されている。
【0070】(3−2):上記2つのスタータ系電源ラ
イン11,12同士は、スタータスイッチSTASWが
オフの時(即ち、イグニッションキースイッチ29がエ
ンジン始動位置に操作されていない時)に、互いの接続
が解除されるため、プルアップ抵抗21→スタータリレ
ー5のコイルL→プルダウン抵抗23といった逆流電流
の経路が生じず、このため、ダイオード41を削除して
いる。
【0071】このような第3実施形態の始動システムに
おいても、信号入力ラインS−NSWと信号入力ライン
S−STAとの各電圧レベルは、第1実施形態の始動シ
ステムと全く同様に変化する。このため、本第3実施形
態においても、ECU15は、第1実施形態の場合と全
く同様に、信号入力ラインS−NSWの電圧レベルがロ
ーレベルである時には、ニュートラルスタートスイッチ
7がオンしていると判定し、そうでない時には、ニュー
トラルスタートスイッチ7がオフしていると判定する。
また、信号入力ラインS−STAの電圧レベルがハイレ
ベルで、且つ、信号入力ラインS−NSWの電圧レベル
がローレベルである時に、スタータモータ3が作動して
いると判定し、それ以外の場合には、スタータモータ3
が作動していないと判定する。
【0072】そして、このような第3実施形態の始動シ
ステムによっても、前述した第1実施形態の始動システ
ムと同じ効果に加えて、更に、ダイオード41を削除す
ることができ、部品点数の削減によるコストダウンと、
車両内配線の簡素化とを達成することができる。
【0073】次に図4は、第4実施形態の始動システム
の構成を表す構成図である。図4に示すように、本第4
実施形態の始動システムは、図3に示した第3実施形態
の始動システムと比較すると、スタータリレー5の接点
Jのスタータモータ3側とは反対側が、バッテリ9のプ
ラス端子に常時接続されるのではなく、スタータリレー
5のコイルLと接続された方のスタータ系電源ライン1
1に接続されている。つまり、この始動システムでは、
スタータスイッチSTASWとスタータリレー5の接点
Jとを介して、スタータモータ3のクラッチ電力用電源
端子3aにバッテリ電圧が供給されるようになってお
り、それ以外の点については、第3実施形態の始動シス
テムと同じである。
【0074】そして、このような第4実施形態の始動シ
ステムによっても、第2及び第3実施形態の始動システ
ムと同様の効果を得ることができる。次に図5は、第5
実施形態の始動システムの構成を表す構成図である。図
5に示すように、本第5実施形態の始動システムは、図
1に示した第1実施形態の始動システムに対して、スタ
ータリレー5の接点Jとスタータモータ3のクラッチ電
力用電源端子3aとの間の通電経路35に、ニュートラ
ルスタートスイッチ7と連動してオン/オフするスイッ
チ43を設けたものである。
【0075】そして、このような第5実施形態の始動シ
ステムによれば、万一、何等かの原因でスタータリレー
5が不要にオンしてしまったとしても、ニュートラルス
タートスイッチ7がオフである限り、スタータモータ3
が作動してしまうのを防ぐことができ、バッテリ9の不
要な電力消費を一層確実に防ぐことができる。
【0076】尚、スイッチ43は、スタータリレー5の
接点Jよりも上流側に設けるようにしても良い。つま
り、スイッチ43は、バッテリ9のプラス端子からスタ
ータモータ3のクラッチ電力用電源端子3aへ至る電流
経路中に介在させれば良い。また、特に図示はしない
が、このようなスイッチ43を設けることは、第1実施
形態の始動システムだけに限らず、前述した第2〜第4
実施形態の各始動システムについても同様である。
【0077】一方、第1〜第4実施形態の各始動システ
ムにおいて、スタータモータ3のグランド端子3cから
グランドラインへ流れる電流よりも大きい電流を、ニュ
ートラルスタートスイッチ7に流すことが可能であるな
らば、スタータモータ3のグランド端子3cがニュート
ラルスタートスイッチ7を介してグランドライン13に
接続されるように構成しても、上記第5実施形態と同様
の効果を得ることができる。
【0078】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。例えば、上記各実施形態の始動システムは、A
T車用のシステムであったが、本発明は、スタータリレ
ー5のコイルLに対して直列に設けられる始動許可スイ
ッチとして、クラッチが踏み込み操作されている時にだ
けオンするクラッチスイッチを備えたMT車について
も、同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の始動システムを説明する説明
図である。
【図2】 第2実施形態の始動システムを説明する説明
図である。
【図3】 第3実施形態の始動システムの構成を表す構
成図である。
【図4】 第4実施形態の始動システムの構成を表す構
成図である。
【図5】 第5実施形態の始動システムの構成を表す構
成図である。
【図6】 自動車の従来の始動システムを説明する説明
図である。
【図7】 本発明に至る前の始動システムの構成例を説
明する説明図である。
【符号の説明】
3…スタータモータ 5…スタータリレー L…コ
イル J…接点 7…ニュートラルスタートスイッチ 9…バッテリ 11,12…スタータ系電源ライン 13…グランド
ライン 15…ECU(電子制御装置) 17…通電経路
19…信号線 21,24…プルアップ抵抗 23…プルダウン抵抗
25…CPU 27…イグニッション系電源ライン 29…イグニッ
ションキースイッチ STASW…スタータスイッチ IGSW…イグニッ
ションスイッチ 41…ダイオード 43…スイッチ S−NSW…
第1の信号入力ライン S−STA…第2の信号入力ライン
フロントページの続き (72)発明者 川端 浩之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5G065 EA02 GA09 KA01 LA01 NA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルへの通電に伴って接点が短絡する
    ことにより、自動車のエンジンを始動させるためのスタ
    ータモータを作動させるスタータリレーと、 該スタータリレーのコイルへの通電を許可する始動許可
    条件が成立している時にだけオンする始動許可スイッチ
    と、 前記スタータモータが作動しているか否かと、前記始動
    許可スイッチがオンしているか否かとを検出しつつ、前
    記エンジンを制御する電子制御装置と、 を備え、 前記スタータモータを作動させる際にオン操作されるス
    タータスイッチを介して前記自動車のバッテリのプラス
    端子に接続される電源ライン(以下、スタータ系電源ラ
    インという)と、前記バッテリのマイナス端子に接続さ
    れた接地電位のライン(以下、グランドラインという)
    との間に、前記スタータリレーのコイルと前記始動許可
    スイッチとが直列に接続された自動車の始動システムで
    あって、 前記始動許可スイッチが前記コイルの下流側に接続され
    ており、 更に、前記コイルと前記始動許可スイッチとの間の通電
    経路に一端が接続された信号線が、第1の信号入力ライ
    ンとして前記電子制御装置に接続されていると共に、 前記コイルが接続されたスタータ系電源ライン、或い
    は、前記コイルが接続されたスタータ系電源ラインとは
    別系統のスタータ系電源ラインであって、前記スタータ
    スイッチがオフの時には前記コイルが接続されたスター
    タ系電源ラインと非接続になるスタータ系電源ライン
    が、第2の信号入力ラインとして前記電子制御装置に接
    続されており、 前記電子制御装置は、前記第1の信号入力ラインの電圧
    レベルがハイレベルとローレベルとのうちのローレベル
    である時に、前記始動許可スイッチがオンしていると判
    定し、前記第2の信号入力ラインの電圧レベルがハイレ
    ベルとローレベルとのうちのハイレベルであり、且つ、
    前記第1の信号入力ラインの電圧レベルがローレベルで
    ある時に、前記スタータモータが作動していると判定す
    るように構成されていること、 を特徴とする自動車の始動システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動車の始動システム
    において、 前記第2の信号入力ラインは、前記コイルが接続された
    スタータ系電源ラインであると共に、該第2の信号入力
    ラインは、前記電子制御装置の内部において、プルダウ
    ン抵抗を介してグランドラインに接続されており、 前記第1の信号入力ラインは、前記電子制御装置の内部
    において、プルアップ抵抗を介してハイレベルに相当す
    る電圧に接続され、 更に、前記コイルと前記始動許可スイッチとの間の前記
    通電経路において、前記コイルから当該通電経路と前記
    第1の信号入力ラインとの接続点までの部分には、前記
    コイルから前記接続点への方向を順方向にしてダイオー
    ドが直列に設けられていること、 を特徴とする自動車の始動システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の自動車の始動システム
    において、 前記第2の信号入力ラインは、前記コイルが接続された
    スタータ系電源ラインであると共に、該第2の信号入力
    ラインは、前記電子制御装置の内部において、プルアッ
    プ抵抗を介してハイレベルに相当する電圧に接続されて
    おり、 前記第1の信号入力ラインは、前記電子制御装置の内部
    において、前記プルアップ抵抗とは別のプルアップ抵抗
    を介してハイレベルに相当する前記電圧に接続されてい
    ること、 を特徴とする自動車の始動システム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の自動車の始動システム
    において、 前記第2の信号入力ラインは、前記コイルが接続された
    スタータ系電源ラインとは別系統の前記スタータ系電源
    ラインであると共に、該第2の信号入力ラインは、前記
    電子制御装置の内部において、プルダウン抵抗を介して
    グランドラインに接続されており、 前記第1の信号入力ラインは、前記電子制御装置の内部
    において、プルアップ抵抗を介してハイレベルに相当す
    る電圧に接続されていること、 を特徴とする自動車の始動システム。
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