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JP2002102662A - 畜産廃水処理システム、それに使用する初期沈殿槽、曝気槽及び曝気槽における処理水の固液分離方法 - Google Patents

畜産廃水処理システム、それに使用する初期沈殿槽、曝気槽及び曝気槽における処理水の固液分離方法

Info

Publication number
JP2002102662A
JP2002102662A JP2001250851A JP2001250851A JP2002102662A JP 2002102662 A JP2002102662 A JP 2002102662A JP 2001250851 A JP2001250851 A JP 2001250851A JP 2001250851 A JP2001250851 A JP 2001250851A JP 2002102662 A JP2002102662 A JP 2002102662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
hollow fiber
treatment system
fiber membrane
wastewater treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001250851A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiki Tsutsumi
俊樹 堤
Akio Nishitsu
章郎 西津
Masamichi Sakai
正道 境
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Togami Electric Mfg Co Ltd
Original Assignee
Togami Electric Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Togami Electric Mfg Co Ltd filed Critical Togami Electric Mfg Co Ltd
Priority to JP2001250851A priority Critical patent/JP2002102662A/ja
Publication of JP2002102662A publication Critical patent/JP2002102662A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】畜産廃水処理システムにおいて廃水に含まれる
体毛及び体毛様物を高分子凝集剤を使用することなく確
実に除去できるようにして、固液分離処理に使用する中
空糸膜の目詰まりが起こりにくいようにし、洗浄あるい
は交換などのメンテナンスの手間を軽減するとともに、
維持費を低減できるようにする。 【解決手段】畜産廃水処理システム(A)は、原水槽(1)、
スクリーン(2)、流量調整槽(3)、攪拌槽(4)、初期沈殿
槽(5)、曝気槽(6)、中空糸膜分離装置(7)、流量制御装
置(8)、pH制御装置(9)、汚泥貯留槽(10)及びフイルタ
ープレス(11)により構成されている。攪拌槽(4)と初期
沈殿槽(5)は組み合わせられてユニット槽(U)となってい
る。初期沈殿槽(5)内の上部側には傾斜板(55)が複数枚
平行に設けられている。傾斜板(55)は、家畜の体毛及び
体毛様物が引っ掛かる間隔で設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家畜の糞尿や、家
畜洗浄水などを含んだ畜産廃水を浄化処理する畜産廃水
処理システム、それに使用する初期沈殿槽、曝気槽及び
曝気槽における処理水の固液分離方法に関する。更に詳
しくは、家畜の体毛及び体毛様物が中空糸膜による固液
分離工程に流通しないようにして、体毛及び体毛様物が
汚水に混入することに起因する中空糸膜の目詰まりを防
止し、メンテナンスが容易にできるようにしたものに関
する。
【0002】
【従来技術】例えば、集中搾乳設備を有する牧場などで
は、乳牛の糞尿や、搾乳時に乳牛を洗浄した洗浄水など
を含む畜産廃水が大量に発生する。この畜産廃水の浄化
処理は、沈殿槽や曝気槽をコンクリートでつくるなどし
て建設された大掛かりな廃水処理システムにより行われ
ている。廃水処理システムにおいて、曝気処理後の最終
的な固液分離には、中空糸膜が一般に使用されている。
中空糸膜は、ポリエチレン多孔質材料等で管状に形成し
たものを多数組み合わせたもので、各管の外部と内部で
濾過を行うものである。これによって、河川にも放流可
能なレベルの処理水が得られている。
【0003】上記廃水には、糞尿の他、家畜の体毛が多
量に含まれている。糞や藁など、比較的大きな夾雑物は
スクリーンなどの除渣装置による処理によって、ある程
度除去が可能である。しかし、体毛は細いのでスクリー
ンを通過してしまう。体毛が沈殿などの処理を経てその
まま曝気槽内に入ると、曝気槽内に設けられている固液
分離のための中空糸膜に絡み付いて粗大化し、その上に
汚泥が固着して目詰まり(濾過孔の閉塞)を促進する。
そこで、従来の廃水処理システムでは、固液分離のため
の中空糸膜の目詰まりを遅らせて寿命を延ばし、メンテ
ナンスの負担を軽減するために、従来から下記のような
いくつかの方法が採用されてきた。
【0004】まず、一般的には、インラインでの薬液
(次亜塩素酸ソーダや苛性ソーダ)を用いた中空糸膜の
逆洗浄が行われている。また、中空糸膜を通した処理液
の吸引を定格値の吸引力で間欠的に行って目詰まりを防
止する方法が採用されている。更には、高分子凝集剤を
使用した凝集沈殿によって体毛を固めて除去することも
行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の畜産廃水処理システムでは、中空糸膜のメンテ
ナンスの負担を軽減する点において、次のような課題が
あった。すなわち、インラインでの薬液を用いた中空糸
膜の逆洗浄は、目詰まりがある程度進むと固着汚泥の離
脱ができなくなり、ほとんど効果がない。このため、定
期的に中空糸膜を槽外に取り出し、薬液による浸漬洗浄
を行う必要があり、作業が繁雑であった。中空糸膜を通
した処理液の吸引を定格値の吸引力で間欠的に行う方法
では、吸引し始めの比較的早い段階で目詰まりが起こり
やすく、吸引停止時の曝気の泡による洗浄でも目詰まり
の解消は困難であった。
【0006】体毛を固めて除去するために高分子凝集剤
を使用する場合では、これによって体毛の大部分は除去
することが可能であるが、高分子凝集剤を使用すると、
この高分子凝集剤の残余分によって中空糸膜の目詰まり
を助長してしまい、かえって中空糸膜の寿命が短くなる
問題があった。このような理由から、従来の畜産廃水処
理システムでは、中空糸膜のメンテナンスの負担を軽減
する点において十分とはいえず、結果的に中空糸膜の交
換を頻繁に行う必要があり、交換などに要する維持費用
もかさんでいた。
【0007】また、この種の畜産廃水処理システムは、
上記のように沈殿槽や曝気槽をコンクリートでつくるな
どして建設された大掛かりなものであり、建設するには
土木工事も必要になる。従って、設置場所の制約を受け
やすく、工期が長くなり、建設費用も多大であった。更
には、建設後の移設や増設が容易にはできないという問
題もあった。
【0008】(本発明の目的)本発明の第1の目的は、
畜産廃水処理システムの処理工程の初期段階において、
廃水に含まれる体毛及び体毛様物を高分子凝集剤を使用
することなく確実に除去できるようにして、固液分離処
理に使用する中空糸膜の目詰まりが起こりにくいように
し、中空糸膜の寿命を延ばすことにより、逆洗浄や中空
糸膜を槽外に取り出して行う浸漬洗浄あるいは交換など
のメンテナンスの手間を軽減するとともに、維持費を低
減できるようにすることである。第2の目的は、畜産廃
水処理システム全体をコンパクトにするとともに、設計
の自由度を高め、短い工期で建設できるようにし、建設
後の移設や増設も容易にできるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、畜産廃水に含まれる家畜の体毛及び体毛様
物が中空糸膜による固液分離工程において流通しないよ
うに阻止する手段を備えていることを特徴とする、畜産
廃水処理システムである。
【0010】第2の発明にあっては、畜産廃水の原水か
ら固形物を除去する除渣手段と、当該除渣手段で処理し
た汚水を攪拌し、残余固形物を汚水中に拡散させる攪拌
槽と、当該攪拌槽から送られる汚水の残余固形物を除去
する初期沈殿槽と、当該初期沈殿槽から送られる汚水の
曝気処理と中空糸膜による固液分離処理を行う曝気槽
と、当該曝気槽の中空糸膜により分離された処理水の処
理を行う手段と、上記曝気槽から送られる余剰汚泥と上
記初期沈殿槽から送られる沈殿物を含む混合汚泥を曝気
処理する汚泥貯留槽と、当該汚泥貯溜槽から送られる汚
泥を脱水する汚泥脱水手段と、を備えており、上記初期
沈殿槽は、家畜の体毛及び体毛様物の流通を阻止する手
段を備えていることを特徴とする、畜産廃水処理システ
ムである。
【0011】第3の発明にあっては、攪拌槽内または/
及び曝気槽内の処理液のpH値を制御する手段を備えて
いることを特徴とする、第2の発明に係る畜産廃水処理
システムである。
【0012】第4の発明にあっては、中空糸膜を通して
処理水を吸引する際に、定格値より弱い吸引力で吸引を
開始し、連続的にまたは段階的に吸引力を加減して所要
値に達するように制御され、この制御による吸引が間欠
的に行われるようにしてあることを特徴とする、第2ま
たは第3の発明に係る畜産廃水処理システムである。
【0013】第5の発明にあっては、各槽がそれぞれ単
独でまたは組み合わされてユニット化してあることを特
徴とする、第2、第3または第4の発明に係る畜産廃水
処理システムである。
【0014】第6の発明にあっては、第2、第3、第4
または第5の発明に係る畜産廃水処理システムに使用す
る初期沈殿槽であって、槽下部に設けてある導水部と、
槽上部に設けてある引水部と、上記導水部と引水部の間
に設けてあり、家畜の体毛及び体毛様物の流通を阻止す
る手段と、を備えていることを特徴とする、畜産廃水処
理システムに使用する初期沈殿槽である。
【0015】第7の発明にあっては、体毛及び体毛様物
の流通を阻止する手段は、体毛及び体毛様物が引っ掛か
る間隔で複数設けてある傾斜板を含むことを特徴とす
る、第6の発明に係る畜産廃水処理システムに使用する
初期沈殿槽である。
【0016】第8の発明にあっては、第2、第3、第4
または第5の発明に係る畜産廃水処理システムに使用す
る曝気槽であって、中空糸膜を通して処理水を吸引する
際に、定格値より弱い吸引力で吸引を開始し、連続的に
または段階的に吸引力を加減して所要値に達するように
制御され、この制御による吸引が間欠的に行われるよう
にしてあることを特徴とする、畜産廃水処理システムに
使用する曝気槽である。
【0017】第9の発明にあっては、畜産廃水処理シス
テムに使用され、処理水の曝気処理と中空糸膜を通して
処理水を吸引する固液分離処理を行う曝気槽において、
処理水の固液分離を行う方法であって、中空糸膜を通し
て処理水を吸引する際に、定格値より弱い吸引力で吸引
を開始し、連続的にまたは段階的に吸引力を加減して所
要値に達するように制御し、この制御による吸引を間欠
的に行うようにしたことを特徴とする、曝気槽における
処理水の固液分離方法である。
【0018】(作 用)本発明に係る畜産廃水処理シス
テムは、次のように作用する。第1の発明に係る畜産廃
水処理システムでは、家畜の体毛及び体毛様物(例え
ば、細い藁屑、糸屑及び人の毛髪など)が処理工程にお
いて流通しないように阻止する手段を備えているので、
例えば汚水を曝気処理した後、中空糸膜を使用して固液
分離を行うようにした場合、体毛及び体毛様物の絡み付
きにより中空糸膜の目詰まりを助長することを防止でき
る。また、体毛及び体毛様物を除去するために汚水に高
分子凝集剤などを加える必要がないので、高分子凝集剤
による中空糸膜への悪影響がない。従って、中空糸膜の
逆洗浄や浸漬洗浄などのメンテナンスに要する手間を軽
減することができる。また、中空糸膜の寿命を延ばして
交換の頻度を少なくし、維持費を低減できるようにする
ことができる。
【0019】第2の発明に係る畜産廃水処理システムで
は、畜産廃水の原水は、除渣手段により固形物の大部分
が除去されるが、体毛及び体毛様物などの細い繊維状の
ものは一部通過する。除渣手段により処理された汚水は
攪拌槽へ送られる。汚水は攪拌され、残余固形物は汚水
中に拡散する。この汚水は初期沈殿槽に送られる。初期
沈殿槽においては、残余固形物を沈殿させて分離すると
共に、体毛及び体毛様物の流通を阻止する手段によって
後の処理工程に体毛及び体毛様物が流通しないようにす
る。初期沈殿槽から曝気槽へ汚水が送られる。汚水は曝
気処理され、曝気槽の底部に余剰汚泥が沈降する。曝気
槽内では中空糸膜による固液分離処理を行う。中空糸膜
により分離された処理水は河川への放流などの所定の処
理が行われる。一方、曝気槽から送られる余剰汚泥と、
初期沈殿槽から送られる沈殿物を含む混合汚泥は、汚泥
貯留槽へ送られて曝気処理される。曝気処理して生じた
汚泥は、汚泥脱水手段へ送られ、脱水処理される。本畜
産廃水処理システムにおいても、体毛及び体毛様物の絡
み付きにより中空糸膜の目詰まりを助長することを防止
できる。
【0020】第3の発明に係る畜産廃水処理システムで
は、攪拌槽内と曝気槽内の処理液のpH値は、制御手段
によって監視され制御されている。これにより、曝気槽
内での硝化進行によるpHの極端な低下による活性汚泥
への悪影響を防止できる。また、曝気槽から排出される
放流水のpH値も常に一定に保たれる。更には、活性汚
泥の状態にあわせて曝気槽内のpH値の設定値を変える
ことができるので、pH値の自動微調整が可能となり、
活性汚泥の維持管理が容易にできるようになる。
【0021】第4の発明に係る畜産廃水処理システムで
は、曝気槽における処理の開始時には、中空糸膜を通る
通過流量は少なく、流速も遅い。これにより、固形物が
濾過孔に吸引されにくく、濾過孔に吸着されるにしても
加速がついていないので密着度が弱い。従って、濾過孔
に吸着されている固形物は、後の吸引停止時において、
曝気により中空糸膜から離脱しやすい。また、最終的に
は所定の積算流量を確保する必要があるので、連続的に
または段階的に吸引力を強くする必要があるが、吸引開
始時においてこのように吸引力を制御することによっ
て、中空糸膜が目詰まりを起こしにくくなるとともに寿
命が延びる。なお、第8の発明に係る曝気槽も当該槽内
における作用については同様の作用を有している。
【0022】第5の発明に係る畜産廃水処理システムで
は、各槽がそれぞれ単独でまたは組み合わされてユニッ
ト化してあるので、予め工場でつくっておいたものを現
場へ運んで組み立てて建築できる。従って、設計の自由
度が高く、工期が短く建設費用も安価にできる。また、
建設後の移設や増設も比較的容易にできる。
【0023】第6の発明に係る畜産廃水処理システムに
使用する初期沈殿槽では、汚水は槽下部の導水部から導
入され、槽上部の引水部から引かれる。この汚水の流れ
によって、汚水中に含まれている体毛及び体毛様物は軽
いため汚水と共に槽上部の引水部へ上昇しようとする
が、体毛及び体毛様物の流通を阻止する手段によって阻
止され、次の処理工程へはほとんど送られることはな
い。
【0024】第7の発明に係る初期沈殿槽では、体毛及
び体毛様物の流通を阻止する手段として体毛が引っ掛か
る間隔で複数設けてある傾斜板を含んでいるので、体毛
及び体毛様物は傾斜板の下部に引っ掛かり、引っ掛かっ
た体毛及び体毛様物が次第に網状に積層し、フィルター
のような作用をするようになる。これにより、体毛及び
体毛様物は確実に阻止され、次の処理工程へはほとんど
送られることはない。また、初期沈殿槽内での汚水の流
量は、固形物の沈殿を邪魔しない程度の流量に調整され
ており、初期沈殿槽内で汚水中に含まれている固形物
は、傾斜板が多数並設してあることにより、傾斜板の上
面を滑るようにして下降し効率よく沈殿する。このよう
にして、初期沈殿槽は、汚水から残余固形物を更に除去
することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る畜産
廃水処理システムのフロー図、図2は攪拌槽と初期沈殿
槽を組み合わせたユニット槽の構造を示す一部を透視し
た説明図、図3は曝気槽の構造を示し、(a)は一部を
切り欠いた正面図、(b)は平面図である。
【0026】符号Aは、畜産廃水処理システムで、本実
施の形態では、集中搾乳設備を有する牧場に設置された
場合を例にとって説明する。畜産廃水処理システムA
は、原水槽1、スクリーン2、流量調整槽3、攪拌槽
4、初期沈殿槽5、曝気槽6、中空糸膜分離装置7、流
量制御装置8、pH制御装置9、汚泥貯留槽10及びフ
イルタープレス11により構成されている。上記各槽、
すなわち原水槽1、流量調整槽3、攪拌槽4、初期沈殿
槽5、曝気槽6及び汚泥貯留槽10は、それぞれ単独ま
たは組み合わせてユニット化された金属製のユニット槽
である。なお、各槽や配管、制御機器等をユニット化
し、畜産廃水処理システム全体をユニットシステムとす
ることもできる。上記各ユニット槽は耐久性(強度、耐
酸性、耐アルカリ性、耐食性等)が十分であれば、例え
ばプラスチック、FRP(fiber-reinforced plastics)
等でつくることもできる。
【0027】原水槽1は、乳牛の糞尿や、搾乳時の乳牛
洗浄水などの混合廃水を集め、その原水を一時貯留する
槽である。原水槽1内の原水は、取水ポンプP1で流量
調整槽3へ送られる。その流路の途中には除渣手段であ
るスクリーン2が設けてある。スクリーン2によって原
水から藁屑、草屑などの比較的大きなごみが分離除去さ
れる。なお、スクリーン2は攪拌槽4へ送られる原水に
含まれる固形物を取り除くことができれば設置場所は限
定されない。
【0028】流量調整槽3内の汚水は、取水ポンプP2
によって攪拌槽4に所定量送られる。なお、攪拌槽4
は、初期沈殿槽5と一体に形成されてユニット化してあ
る(図2参照)。ここで、攪拌槽4と初期沈殿槽5を一
体化したユニット槽Uの構造を説明する。
【0029】ユニット槽Uは金属製(ステンレス、鉄な
ど)で、全体が角箱状に形成されている。ユニット槽U
の約1/2は初期沈殿槽5となっており、残りの部分の
更に約1/2が攪拌槽4となっている。攪拌槽4と初期
沈殿槽5は隔壁50で実質的に仕切られている。隔壁5
0の下部には、後述する攪拌槽4の変流部42と通じる
導水部である導水口51が設けてある。
【0030】攪拌槽4は、攪拌部40と変流部42を備
えている。攪拌部40には、モーター411で羽根41
2を回転させる構造の攪拌装置41が設けてある。攪拌
部40と変流部42は、隔壁43で実質的に仕切られて
いる。隔壁43の下部には通口44が設けてある。変流
部42には変流壁45が設けてある。変流壁45の上端
部は、隔壁43の上端部より低く形成してあり、汚水が
オーバーフローするようにしてある。オーバーフローし
た汚水は、更に上記隔壁50の導水口51から初期沈殿
槽5に導入される。
【0031】初期沈殿槽5のうち、導水口51とは離れ
た側の端部側上部には、引水部である引水管52の一端
側が水平に設けてある。引水管52のうち、初期沈殿槽
5内に位置する部分の上部側には、複数の引水口53が
設けてある。なお、引水管52の他方側は、曝気槽6へ
延出されている。初期沈殿槽5内には、引水管52に近
接してスカムストッパー54が設けてある。スカムスト
ッパー54の上端部は、汚水面より高くなるように設定
されており、下端部は汚水中に水没している。これによ
り、汚水面に浮いているスカムなどの流通を阻止でき
る。
【0032】初期沈殿槽5内の上部側には、体毛及び体
毛様物の流通を阻止する手段である傾斜板55が複数枚
平行に設けられている。各傾斜板55は、家畜(乳牛)
の体毛及び体毛様物が引っ掛かる間隔で設けてある。な
お、各傾斜板55の傾斜角度は、本実施の形態では45
°に設定されているが、限定はされない。また、傾斜板
55の間隔は、本実施の形態では40mmに設定されて
いるが、これに限定はされず、適宜設定が可能である。
【0033】本実施の形態では、体毛及び体毛様物の流
通を阻止する手段として上記傾斜板55が採用されてい
るが、これに限定されるものではなく、やや広い間隔で
設けられた傾斜板の下部に網体を設けるなど、他の構造
のものを採用することもできる。なお、初期沈殿槽5内
で下から上へ流れる汚水の流量は、固形物の沈殿を邪魔
しない程度の流量に調整されている。
【0034】初期沈殿槽5で処理された汚水は、送給ポ
ンプP3によって曝気槽6へ送られる。曝気槽6は、家
畜の体毛や細い藁屑、糸屑及び人の毛髪などの体毛様物
及び固形物などが除去された汚水を好気性微生物により
分解させる装置である。なお、図3においては、内部に
設けられる曝気装置64や中空糸膜分離装置7は図示を
省略している。
【0035】曝気槽6は、胴部60が円筒状に形成され
ている。曝気槽6の上部には、取り外し式の蓋体61が
設けてある。曝気槽6の側面部には、梯子62が設けて
ある。また、側面部の下部には、メンテナンス用のハッ
チ63が設けてある。曝気槽6の内底部には、空気を送
り込む曝気装置64が配置され、その上方には、中空糸
膜分離装置7が設けられている。
【0036】中空糸膜分離装置7は、曝気槽6内の処理
水中より、中空糸膜を通して清浄な水のみを分離する装
置である。処理水の吸引は、流量制御装置8を構成する
送給ポンプP4により行われる。なお、流量制御装置8
は、送給ポンプP4、流量計80、流量コントローラ8
1、開度調整弁82を備えている。
【0037】符号9はpH制御装置である。pH制御装
置9は、コントローラ90、pHセンサー91、92及
び酸アルカリ供給装置93を備えている。pHセンサー
91は、上記攪拌槽4の変流部42内に設けてあり、p
Hセンサー92は、上記曝気槽6内に設けてある。
【0038】pH制御装置9は、pHセンサー91、9
2により検知した攪拌槽4と曝気槽6内の処理水のpH
値を基に、必要に応じて酸アルカリ供給装置93から酸
性液またはアルカリ性液を攪拌槽4内に注入することに
より、処理液のpH値を管理する。なお、攪拌槽4内で
は、汚水のpH値を均一にするため攪拌装置41によっ
て常時攪拌されており、pH制御装置9によって汚水の
pH値が5〜7になるように調整される。また、pH制
御装置9による処理液のpH値の管理は、攪拌槽4と曝
気槽6のうち一方のみを行うこともできる。
【0039】曝気槽6底部から所定量処理毎に排出され
る余剰汚泥と初期沈殿槽5底部からの沈殿汚泥は、汚泥
貯留槽10によって混合され、一時的に貯留される。汚
泥貯留槽10の槽内底部には曝気装置100を備えてお
り、両汚泥を取り入れる毎に曝気攪拌を行う。
【0040】汚泥貯留槽10内の汚泥は、送給ポンプP
5により汚泥脱水手段であるフィルタープレス11に送
られる。そして、フィルタープレス11により汚泥は脱
水され、約85%程度の水分率の脱水ケーキとして分離
排出する。分離した水は、上記流量調整槽3または原水
槽1へ戻される。なお、本実施の形態では、汚泥脱水に
フィルタープレスを採用したが、これに限定されるもの
ではなく、例えばベルトプレス、遠心力脱水機などの各
種脱水手段を採用してもよい。
【0041】(作 用)図4は中空糸膜の吸引パターン
図、図5は中空糸膜の吸引制御パターン図である。図1
ないし図5を参照して、本発明に係る畜産廃水処理装置
Aの作用を説明する。
【0042】(1)畜産廃水の原水は原水槽1へ送ら
れ、一旦貯溜される。 (2)原水はスクリーン2へ送られ、固形物の大部分が
除去されるが、体毛などの細い繊維状のものは一部通過
する。 (3)スクリーン2で処理した汚水は流量調整槽3で一
旦貯溜される。
【0043】(4)流量調整槽3内の汚水は攪拌槽4へ
送られる。汚水は攪拌槽4で攪拌され、残余固形物は汚
水中に拡散する。この汚水は変流部42を通り、初期沈
殿槽5に送られる。 (5)初期沈殿槽5では、汚水は槽下部の導水口51か
ら導入される。また、汚水は槽上部の引水管52の引水
口53から引かれている。初期沈殿槽5内での汚水の流
量は、固形物の沈殿を邪魔しない程度の流量に調整され
ている。
【0044】(6)汚水の流れによって、汚水に含まれ
ている体毛及び体毛様物は軽いため汚水と共に槽上部の
引水管52側へ上昇しようとするが、複数並設してある
傾斜板55の下部に引っ掛かる。更に、引っ掛かった体
毛及び体毛様物が次第に網状に積層し、フィルターのよ
うな作用をする。これにより、体毛及び体毛様物は確実
に阻止され、次工程である曝気槽6へはほとんど送られ
ることはなく、乳牛の体毛や細い藁屑、糸屑及び人の毛
髪などの体毛様物をほぼ完全に除去した上で中空糸膜分
離装置7による分離処理を行うことができる。これによ
り、特に体毛及び体毛様物などの繊維状物の絡みつきに
よる中空糸膜の目詰まりを防止できる。また、初期沈殿
槽5内での汚水に含まれる固形物は、傾斜板55が多数
並設してあることによって沈降面積が広くなるため、効
率よく沈殿する。このようにして、初期沈殿槽5は、汚
水から残余固形物を更に除去することができる。更に、
汚水には体毛及び体毛様物を除去するための高分子凝集
剤を加える必要がないため、高分子凝集剤による中空糸
膜への悪影響がない。
【0045】(7)汚水は初期沈殿槽5から曝気槽6へ
送られる。曝気槽6においては、汚水は曝気処理され、
底部に余剰汚泥が沈降する。なお、上記攪拌槽4内と曝
気槽6内の汚水のpH値は、pH制御装置9によって監
視され制御されている。これにより、曝気槽6内での硝
化進行によるpHの極端な低下による活性汚泥への悪影
響を防止できる。また、曝気槽6から排出される放流水
のpHも常に一定に保たれる。更には、活性汚泥の状態
にあわせて曝気槽6内のpHの設定値を変えることがで
きるので、pHの自動微調整が可能となり、活性汚泥の
維持管理が容易にできるようになる。
【0046】(8)曝気槽6内では中空糸膜分離装置7
による固液分離処理を行っている。そして、中空糸膜を
通して処理水を吸引する際に、次のような流量制御を行
っている。図4、図5を参照する。
【0047】ア)曝気槽6内に設置した中空糸膜分離装
置7の中空糸膜から処理水を所定時間吸引し、所定時間
停止するパターンで、間欠吸引運転をおこなう(図4参
照)。 イ)所定時間の吸引中は流量計80によって流量を計測
し、その単位時間毎の流量値を元に電動の開度調整弁8
2の開度調整を行い、中空糸膜の閉塞が起こりにくいよ
うな流量制御を流量コントローラ81でおこなう。(図
5参照)
【0048】ウ)流量計80を読みながら開度調整弁8
2の開度を調整し、定格流量が得られる電動バルブの開
度を読み取り、定格流量時のバルブ開度を決定する。 エ)吸引開始時は所定低流量(所定低流量のバルブ開
度)でスタートし、所定単位時間後、所定定格流量にな
るように開度調整弁82を所定定格開度に開放して(定
格流量時のバルブ開度)吸引する。
【0049】オ)単位時間毎の流量を常時検出し、中空
糸膜の目詰まりによってしだいに吸引流量が低下して、
所定定格流量以下になった時は、さらに所定定格流量に
なるように開度調整弁82の開度を広げる。 カ)このような制御動作を所定吸引時間中続行する。所
定吸引時間後は所定停止時間停止する。(吸引停止時は
開度調整弁82を全閉する)
【0050】キ)次の吸引開始流量は、最初の吸引開始
流量よりもやや多めの流量に設定して吸引をスタートす
る。次の単位時間での流量が所定定格流量より少なかっ
たら、その外れ量から開度調整弁82の開度を演算して
その演算値の分だけ開度調整弁82を開放する。 ク)吸引中に何らかの理由により、流量が定格流量より
増えた場合(図5(e))は、その外れ量から開度調整弁
82の開度を演算して、その演算値の分だけ開度調整弁
82を閉じる。 ケ)上記のようにして吸引制御を繰り返して積算流量が
所定の定格流量になるよう継続的に制御する。
【0051】このように、中空糸膜を通した吸引を定格
値より弱い吸引力で開始するので、吸引開始時は通過流
量は少なく、流速も遅い。従って、固形物が吸引されに
くく、濾過孔を塞ぐにしても加速がついていないので、
密着度が弱く、後の吸引停止時において曝気により離脱
しやすい。すなわち、中空糸膜を通した処理水の吸引制
御を所定時間の吸引後所定時間停止する間欠運転とし、
更に所定吸引時間中は流量計80によって常時流量を計
測し、その値を元に開度調整弁82の開度調整を行い、
中空糸膜の閉塞が起こりにくいような流量制御を行うよ
うにしたので、長期間運転しても中空糸膜の吸引圧力の
上昇が認められず(膜の閉塞がない)、安定した吸引特
性を維持することができる。
【0052】なお、最終的には所定の積算流量を確保す
る必要があるので、連続的にまたは段階的に吸引力を強
くする必要があるが、初期においてこのように吸引力を
制御することによって、中空糸膜が詰まりにくくなると
ともに寿命が延びる。
【0053】(9)中空糸膜により分離された処理水は
河川への放流などの所定の処理が行われる。 (10)一方、初期沈殿槽5から送られる沈殿物を含む
汚水は、汚泥貯留槽10へ送られる。この汚水は、汚泥
貯溜槽10により曝気処理される。このように初期沈殿
槽5から排出される沈殿汚水は、曝気槽6から排出され
る余剰汚泥と汚泥貯留槽10内で混合され曝気するよう
にしたので、初期沈殿槽5から排出される汚水の強力な
悪臭を完全に除去できる。
【0054】(11)曝気処理して生じた汚泥は、フィ
ルタープレス11へ送られ、プレスされて脱水される。
余剰活性汚泥を脱水処理した後の搾水は、流量調整槽3
または原水槽1に戻される。搾水BODも30ppm以
下に下げることができ、そのまま河川などに放流するこ
とが可能である。また、搾水を流量調整槽3または原水
槽1に戻すことにより、原水を希釈する効果がでて浄化
処理の効率が向上する。なお、脱水処理での搾水のSS
成分は10ppm以下であり、初期沈殿槽5から排出さ
れる沈殿汚水のSS及びBODは共に6000ppm以
上である。
【0055】本装置においては、上記各槽、すなわち原
水槽1、流量調整槽3、攪拌槽4、初期沈殿槽5、曝気
槽6及び汚泥貯留槽10は、それぞれ単独または組み合
わせてユニット化された金属製のユニット槽であるの
で、予め工場でつくっておいたものを現場へ運んで組み
立てて建築できる。従って、設計の自由度が高く、工期
が短く建設費用も安価にできる。また、建設後の移設や
増設も比較的容易にできる。
【0056】なお、本明細書で使用している用語と表現
は、あくまで説明上のものであって限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示されている実施の形態に
限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種
々の変形が可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明は、畜産廃水処理において家畜の体毛及び
体毛様物が中空糸膜による固液分離工程で流通しないよ
うに阻止する手段を備えているので、例えば汚水を曝気
処理した後、中空糸膜を使用して固液分離を行うように
した場合、体毛及び体毛様物の絡み付きにより中空糸膜
の目詰まりを助長することを防止できる。また、体毛及
び体毛様物を除去するために汚水に高分子凝集剤などを
加える必要がないので、高分子凝集剤による中空糸膜へ
の悪影響がない。従って、中空糸膜の逆洗浄や浸漬洗浄
などのメンテナンスに要する手間を軽減することができ
る。また、中空糸膜の寿命を延ばして交換の頻度を少な
くし、維持費を低減できるようにすることができる。
【0058】(b)攪拌槽内と曝気槽内の処理液のpH
値を制御する手段を備えているものは、曝気槽内での硝
化進行によるpHの極端な低下による活性汚泥への悪影
響を防止できると共に曝気槽から排出される放流水のp
H値も常に一定に保たれる。更には、活性汚泥の状態に
あわせて曝気槽内のpH値の設定値を変えることができ
るので、pH値の自動微調整が可能となり、活性汚泥の
維持管理が容易にできるようになる。
【0059】(c)請求項4に記載した攪拌槽の制御を
行うものは、曝気槽における処理の開始時には、中空糸
膜を通る通過流量は少なく、流速も遅い。これにより、
固形物が濾過孔に吸引されにくく、濾過孔に吸着される
にしても加速がついていないので密着度が弱い。従っ
て、濾過孔に吸着されている固形物は、後の吸引停止時
において、曝気により中空糸膜から離脱しやすい。ま
た、最終的には所定の積算流量を確保する必要があるの
で、連続的にまたは段階的に吸引力を強くする必要があ
るが、吸引開始時においてこのように吸引力を制御する
ことによって、中空糸膜が目詰まりを起こしにくくなる
とともに寿命が延びる。
【0060】(d)各槽がそれぞれ単独でまたは組み合
わされてユニット化してあるものは、予め工場でつくっ
ておいたものを現場へ運んで組み立てて建築できる。従
って、設計の自由度が高く、工期が短く建設費用も安価
にできる。また、建設後の移設や増設も比較的容易にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る畜産廃水処理システムのフロー
図。
【図2】攪拌槽と初期沈殿槽を組み合わせたユニット槽
の構造を示す一部を透視した説明図。
【図3】曝気槽の構造を示し、(a)は一部を切り欠い
た正面図、(b)は平面図。
【図4】中空糸膜の吸引パターン図。
【図5】中空糸膜の吸引制御パターン図。
【符号の説明】
A 畜産廃水処理システム 1 原水槽 P1 取水ポンプ 2 スクリーン 3 流量調整槽 P2 取水ポンプ U ユニット槽 4 攪拌槽 40 攪拌部 41 攪拌装置 411 モーター 412 羽根 42 変流部 43 隔壁 44 通口 45 変流壁 5 初期沈殿槽 50 隔壁 51 導水口 52 引水管 53 引水口 54 スカムストッパー 55 傾斜板 P3 送給ポンプ 6 曝気槽 60 胴部 61 蓋体 62 梯子 63 ハッチ 64 曝気装置 7 中空糸膜分離装置 P4 送給ポンプ 8 流量制御装置 80 流量計 81 流量コントローラ 82 開度調整弁 9 pH制御装置 90 コントローラ 91、92 pHセンサー 93 酸アルカリ供給装置 10 汚泥貯留槽 100 曝気装置 P5 送給ポンプ 11 フィルタープレス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月28日(2001.8.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】(c)請求項4に記載した曝気槽の制御を
行うものは、曝気槽における処理の開始時には、中空糸
膜を通る通過流量は少なく、流速も遅い。これにより、
固形物が濾過孔に吸引されにくく、濾過孔に吸着される
にしても加速がついていないので密着度が弱い。従っ
て、濾過孔に吸着されている固形物は、後の吸引停止時
において、曝気により中空糸膜から離脱しやすい。ま
た、最終的には所定の積算流量を確保する必要があるの
で、連続的にまたは段階的に吸引力を強くする必要があ
るが、吸引開始時においてこのように吸引力を制御する
ことによって、中空糸膜が目詰まりを起こしにくくなる
とともに寿命が延びる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 3/12 C02F 3/12 V ZAB ZABS 11/12 11/12 C (72)発明者 境 正道 佐賀県佐賀市大財北町1番1号 株式会社 戸上電機製作所内 Fターム(参考) 4D006 KA02 KA12 KA44 KB13 KB22 KD11 KD17 KE15Q KE23Q MA01 PA02 PB08 PC64 4D028 AB00 AC03 BA00 BC12 BC17 BC19 BD16 BD17 CA04 CB01 CB08 CD01 4D059 AA05 BE16 BK16 CA28

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畜産廃水に含まれる家畜の体毛及び体毛
    様物が中空糸膜による固液分離工程において流通しない
    ように阻止する手段を備えていることを特徴とする、 畜産廃水処理システム。
  2. 【請求項2】 畜産廃水の原水から固形物を除去する除
    渣手段と、 当該除渣手段で処理した汚水を攪拌し、残余固形物を汚
    水中に拡散させる攪拌槽(4)と、当該攪拌槽(4)から送ら
    れる汚水の残余固形物を除去する初期沈殿槽(5)と、 当該初期沈殿槽(5)から送られる汚水の曝気処理と中空
    糸膜による固液分離処理を行う曝気槽(6)と、 当該曝気槽(6)の中空糸膜により分離された処理水の処
    理を行う手段と、 上記曝気槽(6)から送られる余剰汚泥と上記初期沈殿槽
    (5)から送られる沈殿物を含む混合汚泥を曝気処理する
    汚泥貯留槽(10)と、 当該汚泥貯溜槽(10)から送られる汚泥を脱水する汚泥脱
    水手段と、 を備えており、上記初期沈殿槽(5)は、家畜の体毛及び
    体毛様物の流通を阻止する手段を備えていることを特徴
    とする、 畜産廃水処理システム。
  3. 【請求項3】 攪拌槽(4)内または/及び曝気槽(6)内の
    処理液のpH値を制御する手段を備えていることを特徴
    とする、 請求項2記載の畜産廃水処理システム。
  4. 【請求項4】 中空糸膜を通して処理水を吸引する際
    に、定格値より弱い吸引力で吸引を開始し、連続的にま
    たは段階的に吸引力を加減して所要値に達するように制
    御され、この制御による吸引が間欠的に行われるように
    してあることを特徴とする、 請求項2または3記載の畜産廃水処理システム。
  5. 【請求項5】 各槽がそれぞれ単独でまたは組み合わさ
    れてユニット化してあることを特徴とする、 請求項2、3または4記載の畜産廃水処理システム。
  6. 【請求項6】 請求項2、3、4または5記載の畜産廃
    水処理システムに使用する初期沈殿槽(5)であって、 槽下部に設けてある導水部と、 槽上部に設けてある引水部と、 上記導水部と引水部の間に設けてあり、家畜の体毛及び
    体毛様物の流通を阻止する手段と、を備えていることを
    特徴とする、畜産廃水処理システムに使用する初期沈殿
    槽。
  7. 【請求項7】 体毛及び体毛様物の流通を阻止する手段
    は、体毛及び体毛様物が引っ掛かる間隔で複数設けてあ
    る傾斜板(55)を含むことを特徴とする、 請求項6記載の畜産廃水処理システムに使用する初期沈
    殿槽。
  8. 【請求項8】 請求項2、3、4または5記載の畜産廃
    水処理システムに使用する曝気槽であって、 中空糸膜を通して処理水を吸引する際に、定格値より弱
    い吸引力で吸引を開始し、連続的にまたは段階的に吸引
    力を加減して所要値に達するように制御され、この制御
    による吸引が間欠的に行われるようにしてあることを特
    徴とする、 畜産廃水処理システムに使用する曝気槽。
  9. 【請求項9】 畜産廃水処理システムに使用され、処理
    水の曝気処理と中空糸膜を通して処理水を吸引する固液
    分離処理を行う曝気槽において、処理水の固液分離を行
    う方法であって、 中空糸膜を通して処理水を吸引する際に、定格値より弱
    い吸引力で吸引を開始し、連続的にまたは段階的に吸引
    力を加減して所要値に達するように制御し、この制御に
    よる吸引を間欠的に行うようにしたことを特徴とする、 曝気槽における処理水の固液分離方法。
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