JP2002199522A - 開閉装置 - Google Patents
開閉装置Info
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- JP2002199522A JP2002199522A JP2000393822A JP2000393822A JP2002199522A JP 2002199522 A JP2002199522 A JP 2002199522A JP 2000393822 A JP2000393822 A JP 2000393822A JP 2000393822 A JP2000393822 A JP 2000393822A JP 2002199522 A JP2002199522 A JP 2002199522A
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- insulating
- silicone oil
- metal container
- switchgear
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- Gas-Insulated Switchgears (AREA)
- High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
- Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 SF6ガスを使用することなく、環境に調和
した開閉装置を提供する。 【解決手段】 真空遮断器60、断路器50a,50
b、避雷器32及び接地装置80が1つの金属容器61
内に収納されている。この金属容器61内には絶縁媒体
としてシリコーンオイル62が充填されている。真空遮
断器60は直列に接続された4個の真空バルブ70から
構成されている。真空バルブ70はいずれも縦形に配置
されており、固定側接点70a及び可動側接点70bは
真空バルブ70の上部及び下部に配置されている。
した開閉装置を提供する。 【解決手段】 真空遮断器60、断路器50a,50
b、避雷器32及び接地装置80が1つの金属容器61
内に収納されている。この金属容器61内には絶縁媒体
としてシリコーンオイル62が充填されている。真空遮
断器60は直列に接続された4個の真空バルブ70から
構成されている。真空バルブ70はいずれも縦形に配置
されており、固定側接点70a及び可動側接点70bは
真空バルブ70の上部及び下部に配置されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境に調和した開
閉装置に関するものである。
閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、500kVクラスの変電設備に
おいては、建設費や用地の高騰とともに、充電部汚損、
安全性、騒音などの問題から、開閉装置の小形化や密閉
化が要求されている。そこで従来より、この要求に応え
るためにガス絶縁開閉装置が提案されている。ガス絶縁
開閉装置は各電気機器をパイプ状の金属容器で覆い、絶
縁媒体として高圧のSF6ガスを封入した開閉装置であ
り、信頼性、安全性、保守・点検の作業性を高めると同
時に、狭い用地に短期間で建設できるといったメリット
がある。そのため最近ではSF6ガスを絶縁媒体として
用いた開閉装置が多数運転されるようになっている。
おいては、建設費や用地の高騰とともに、充電部汚損、
安全性、騒音などの問題から、開閉装置の小形化や密閉
化が要求されている。そこで従来より、この要求に応え
るためにガス絶縁開閉装置が提案されている。ガス絶縁
開閉装置は各電気機器をパイプ状の金属容器で覆い、絶
縁媒体として高圧のSF6ガスを封入した開閉装置であ
り、信頼性、安全性、保守・点検の作業性を高めると同
時に、狭い用地に短期間で建設できるといったメリット
がある。そのため最近ではSF6ガスを絶縁媒体として
用いた開閉装置が多数運転されるようになっている。
【0003】ここで代表的なガス絶縁開閉装置の従来例
を図3に示す。図3において、ブッシング1で引き込ま
れた高電圧は、受電室2の導体3a,3b,3cを介し
て断路器4,5,6、避雷器7、遮断器8に接続されて
いる。これらの機器は接地された金属容器内に収納さ
れ、その内部にはSF6ガスが4〜5気圧充填されてい
る。受電室2と断路器4,5との間には絶縁スペーサ9
a,9bが設けられており、ガス区分がなされている。
また、断路器5,6と遮断器8との間にも絶縁スペーサ
9c,9dが設けられており、ガス区分がなされてい
る。
を図3に示す。図3において、ブッシング1で引き込ま
れた高電圧は、受電室2の導体3a,3b,3cを介し
て断路器4,5,6、避雷器7、遮断器8に接続されて
いる。これらの機器は接地された金属容器内に収納さ
れ、その内部にはSF6ガスが4〜5気圧充填されてい
る。受電室2と断路器4,5との間には絶縁スペーサ9
a,9bが設けられており、ガス区分がなされている。
また、断路器5,6と遮断器8との間にも絶縁スペーサ
9c,9dが設けられており、ガス区分がなされてい
る。
【0004】さらに、遮断器8の両端には電流を測定す
るための変流器が10a,10bが設けられている。遮
断器8は絶縁・消弧媒体としてSF6ガスが用いられ、
遮断器8の接点間でアークが発生すると、図示していな
いピストンで圧縮されたSF 6ガスをアークに吹きつけ
ることにより、アークが消滅し、電流が遮断される。こ
のような遮断器をパッファ型のガス遮断器と呼ばれてお
り、現在の主流になっている。断路器4,5,6の絶縁
・消弧媒体にもSF6ガスが用いられており、要求され
る性能によって自己消弧型または前記の遮断器8のよう
なパッファ型のものが選定されている。
るための変流器が10a,10bが設けられている。遮
断器8は絶縁・消弧媒体としてSF6ガスが用いられ、
遮断器8の接点間でアークが発生すると、図示していな
いピストンで圧縮されたSF 6ガスをアークに吹きつけ
ることにより、アークが消滅し、電流が遮断される。こ
のような遮断器をパッファ型のガス遮断器と呼ばれてお
り、現在の主流になっている。断路器4,5,6の絶縁
・消弧媒体にもSF6ガスが用いられており、要求され
る性能によって自己消弧型または前記の遮断器8のよう
なパッファ型のものが選定されている。
【0005】上記の開閉装置においては絶縁・消弧媒体
として大量のSF6ガスを用いている。SF6ガスは空
気と比較して約100倍の消弧性能と約3倍の絶縁性能
を持つことが知られている。このSF6ガスは通常の運
転状態では、無色、無臭、無味、不燃性の非常に安定し
た気体であり、しかも無毒である。しかしながら、SF
6ガス中でアーク放電が発生すると、SF6ガスはSO
F2、SO2、SO2F2、SOF4、HF、SiF4
等の分解生成物や分解ガス(以下、SF6分解物と呼
ぶ)を発生する。特に、遮断器8では数10kAの事故
電流の遮断を行うと、このSF6分解物が大量に発生す
る。また、断路器4,5,6においては変電所内の母線
切替えや線路切替えを行うべくループ電流の遮断責務が
要求されている。ループ電流は定格電流に近い電流値と
なるため、ループ電流の遮断に際して、断路器4,5,
6でもSF6分解物が発生する。したがって、遮断器8
や断路器4,5,6の内部には通常、SF6分解物を吸
着する吸着材が設けられており、これによりSF6分解
物の回収が行われる。なお、回収されたSF6分解物は
特別な処理が施され所定の管理下に置かれるようになっ
ている。
として大量のSF6ガスを用いている。SF6ガスは空
気と比較して約100倍の消弧性能と約3倍の絶縁性能
を持つことが知られている。このSF6ガスは通常の運
転状態では、無色、無臭、無味、不燃性の非常に安定し
た気体であり、しかも無毒である。しかしながら、SF
6ガス中でアーク放電が発生すると、SF6ガスはSO
F2、SO2、SO2F2、SOF4、HF、SiF4
等の分解生成物や分解ガス(以下、SF6分解物と呼
ぶ)を発生する。特に、遮断器8では数10kAの事故
電流の遮断を行うと、このSF6分解物が大量に発生す
る。また、断路器4,5,6においては変電所内の母線
切替えや線路切替えを行うべくループ電流の遮断責務が
要求されている。ループ電流は定格電流に近い電流値と
なるため、ループ電流の遮断に際して、断路器4,5,
6でもSF6分解物が発生する。したがって、遮断器8
や断路器4,5,6の内部には通常、SF6分解物を吸
着する吸着材が設けられており、これによりSF6分解
物の回収が行われる。なお、回収されたSF6分解物は
特別な処理が施され所定の管理下に置かれるようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
従来技術には次のような問題点があった。すなわち、開
閉装置を構成する各電気機器ごとにSF6分解物を回収
するための手段を備えなくてはならないので、開閉装置
の大形化を招いていた。しかも、回収したSF6分解物
の処理や管理にコストがかかり、経済的にも不利であっ
た。したがって、開閉装置においてSF6ガスの使用を
減らすことが望まれている。
従来技術には次のような問題点があった。すなわち、開
閉装置を構成する各電気機器ごとにSF6分解物を回収
するための手段を備えなくてはならないので、開閉装置
の大形化を招いていた。しかも、回収したSF6分解物
の処理や管理にコストがかかり、経済的にも不利であっ
た。したがって、開閉装置においてSF6ガスの使用を
減らすことが望まれている。
【0007】ところで、環境面から地球温暖化の指標の
一つとして地球温暖化係数GWP(Global Warming
Potential )があり、一定量放出したしたときの温暖化
への寄与をCO2に対する比率で表している。SF6ガ
スは化学的に極めて安定で、大気中寿命が3200年と
長く、赤外線吸収量も大きいため、SF6ガスのGWP
は23900倍と極めて大きい。ただし、地球温暖化へ
の寄与の大きさはGWPと大気中濃度の積で与えられ、
現時点ではSF6ガスの大気中濃度が極めて低いため、
SF6ガスの影響力はCO2に比べると極めて小さい。
一つとして地球温暖化係数GWP(Global Warming
Potential )があり、一定量放出したしたときの温暖化
への寄与をCO2に対する比率で表している。SF6ガ
スは化学的に極めて安定で、大気中寿命が3200年と
長く、赤外線吸収量も大きいため、SF6ガスのGWP
は23900倍と極めて大きい。ただし、地球温暖化へ
の寄与の大きさはGWPと大気中濃度の積で与えられ、
現時点ではSF6ガスの大気中濃度が極めて低いため、
SF6ガスの影響力はCO2に比べると極めて小さい。
【0008】しかし、GWPが大きいということは温暖
化への潜在的影響力が大きいということであり、今後S
F6ガスの排出量が増えて大気中での濃度が増加する
と、その影響力はCO2と比較してかなり大きくなる可
能性もある。このような観点から、1997年12月に
京都で開催された第3回気候変動に関する国際連合枠組
み条約締約国会議(COP3)において、SF6ガスも
削減対象ガスとして加えられ、排出の抑制と削減につい
ての対応が要求されている。このように環境面からも開
閉装置におけるSF6ガスの使用削減が要請されてい
る。
化への潜在的影響力が大きいということであり、今後S
F6ガスの排出量が増えて大気中での濃度が増加する
と、その影響力はCO2と比較してかなり大きくなる可
能性もある。このような観点から、1997年12月に
京都で開催された第3回気候変動に関する国際連合枠組
み条約締約国会議(COP3)において、SF6ガスも
削減対象ガスとして加えられ、排出の抑制と削減につい
ての対応が要求されている。このように環境面からも開
閉装置におけるSF6ガスの使用削減が要請されてい
る。
【0009】本発明は、以上のような状況を鑑みて提案
されたものであり、その目的は、SF6ガスを使用する
ことなく、環境に調和した開閉装置を提供することであ
る。
されたものであり、その目的は、SF6ガスを使用する
ことなく、環境に調和した開閉装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、遮断器を備えた開閉装置において、次
のような技術的な特徴を有している。
めに、本発明は、遮断器を備えた開閉装置において、次
のような技術的な特徴を有している。
【0011】請求項1の発明は、前記遮断器は金属容器
内に収納され、前記金属容器内には絶縁媒体としてシリ
コーンオイルが充填され、前記遮断器は、接離自在な固
定側接点及び可動側接点を有する真空遮断器から構成さ
れたことを特徴としている。以上のような請求項1の発
明においては、事故電流の電流遮断を真空遮断器にて行
うことができるので、金属容器内にSF6ガスを充填さ
せる必要がなく、環境に調和した開閉装置を得ることが
できる。また、シリコーンオイルで真空遮断器の外部を
絶縁しているため、良好な絶縁性能と安全性を確保する
ことが可能となる。このようにSF6ガスを使用しない
本発明では、SF6ガスの持つ高気圧に耐えるだけの機
械強度を必要とせず、安価な金属容器を用いることがで
きる。さらに、SF6分解物の発生を回避できるので、
分解物回収用の手段が不要となって開閉装置の小形化を
進めることができる。しかも、回収したSF6分解物の
処理や管理にかかっていたコストを削減でき、経済的に
有利である。
内に収納され、前記金属容器内には絶縁媒体としてシリ
コーンオイルが充填され、前記遮断器は、接離自在な固
定側接点及び可動側接点を有する真空遮断器から構成さ
れたことを特徴としている。以上のような請求項1の発
明においては、事故電流の電流遮断を真空遮断器にて行
うことができるので、金属容器内にSF6ガスを充填さ
せる必要がなく、環境に調和した開閉装置を得ることが
できる。また、シリコーンオイルで真空遮断器の外部を
絶縁しているため、良好な絶縁性能と安全性を確保する
ことが可能となる。このようにSF6ガスを使用しない
本発明では、SF6ガスの持つ高気圧に耐えるだけの機
械強度を必要とせず、安価な金属容器を用いることがで
きる。さらに、SF6分解物の発生を回避できるので、
分解物回収用の手段が不要となって開閉装置の小形化を
進めることができる。しかも、回収したSF6分解物の
処理や管理にかかっていたコストを削減でき、経済的に
有利である。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載の開閉装
置において、前記真空遮断器は直列に接続された少なく
とも2個以上の真空バルブから構成されたことを特徴と
している。以上のような請求項2の発明においては、2
台同時に真空バルブの開閉操作を行うことにより、事故
電流の電流遮断を実施できる。そのため、開閉操作する
真空バルブ数を増減させるだけで電圧階級を自由に選択
することが可能となる。
置において、前記真空遮断器は直列に接続された少なく
とも2個以上の真空バルブから構成されたことを特徴と
している。以上のような請求項2の発明においては、2
台同時に真空バルブの開閉操作を行うことにより、事故
電流の電流遮断を実施できる。そのため、開閉操作する
真空バルブ数を増減させるだけで電圧階級を自由に選択
することが可能となる。
【0013】請求項3の発明は、請求項2記載の開閉装
置において、前記真空バルブは縦形に配置され、前記固
定側接点及び前記可動側接点は前記真空バルブの上部及
び下部に配置されたことを特徴としている。以上のよう
な請求項3の発明においては、真空バルブを縦形に配置
し、固定側接点及び可動側接点を真空バルブの上部及び
下部に配置したので、真空バルブの固定側接点及び可動
側接点の周囲に十分なシリコーンオイルを充填すること
ができる。したがって、真空バルブにおける冷却効率が
高まり、通電性能の向上に寄与することができる。
置において、前記真空バルブは縦形に配置され、前記固
定側接点及び前記可動側接点は前記真空バルブの上部及
び下部に配置されたことを特徴としている。以上のよう
な請求項3の発明においては、真空バルブを縦形に配置
し、固定側接点及び可動側接点を真空バルブの上部及び
下部に配置したので、真空バルブの固定側接点及び可動
側接点の周囲に十分なシリコーンオイルを充填すること
ができる。したがって、真空バルブにおける冷却効率が
高まり、通電性能の向上に寄与することができる。
【0014】請求項4の発明は、請求項2または3記載
の開閉装置において、前記真空バルブの可動側接点には
絶縁ロッドが取付けられ、前記絶縁ロッドと直交する方
向には操作ロッドが配置され、前記絶縁ロッド及び前記
操作ロッドはリンクを介して互いに連結され、前記操作
ロッドには前記真空バルブの開閉操作を行うための操作
機構が接続されたことを特徴としている。以上のような
請求項4の発明においては、複数の真空バルブを単一の
操作機構で操作することができる。そのため、開閉装置
の据付面積を縮小することができ、装置のコンパクト化
が可能となる。
の開閉装置において、前記真空バルブの可動側接点には
絶縁ロッドが取付けられ、前記絶縁ロッドと直交する方
向には操作ロッドが配置され、前記絶縁ロッド及び前記
操作ロッドはリンクを介して互いに連結され、前記操作
ロッドには前記真空バルブの開閉操作を行うための操作
機構が接続されたことを特徴としている。以上のような
請求項4の発明においては、複数の真空バルブを単一の
操作機構で操作することができる。そのため、開閉装置
の据付面積を縮小することができ、装置のコンパクト化
が可能となる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1、2、3また
は4記載の開閉装置において、前記金属容器内には避雷
器が配置されると共に、ブッシングが取付けられてお
り、前記避雷器は前記ブッシングの下部に縦形に取付け
られたことを特徴としている。以上のような請求項5の
発明においては、避雷器をブッシングの固定台とするこ
とができ、耐震特性に優れた開閉装置を得ることができ
る。
は4記載の開閉装置において、前記金属容器内には避雷
器が配置されると共に、ブッシングが取付けられてお
り、前記避雷器は前記ブッシングの下部に縦形に取付け
られたことを特徴としている。以上のような請求項5の
発明においては、避雷器をブッシングの固定台とするこ
とができ、耐震特性に優れた開閉装置を得ることができ
る。
【0016】請求項6の発明は、請求項5記載の開閉装
置において、前記避雷器の避雷素子は絶縁筒内に収納さ
れ、この絶縁筒内に絶縁媒体としてシリコーンオイルが
充填されたことを特徴としている。以上のような請求項
6の発明においては、避雷器素子を絶縁筒内に収納し、
その内部にシリコーンオイルを充填しているので、避雷
器素子周囲のシリコーンオイルと、絶縁筒周囲のシリコ
ーンオイルが混合することがなく、避雷器は優れた性能
を保持することができる。さらに、絶縁筒の内部及び外
部のシリコーンオイルは共に避雷器素子の冷却媒体とし
て働くため、避雷器の信頼性がいっそう向上する。
置において、前記避雷器の避雷素子は絶縁筒内に収納さ
れ、この絶縁筒内に絶縁媒体としてシリコーンオイルが
充填されたことを特徴としている。以上のような請求項
6の発明においては、避雷器素子を絶縁筒内に収納し、
その内部にシリコーンオイルを充填しているので、避雷
器素子周囲のシリコーンオイルと、絶縁筒周囲のシリコ
ーンオイルが混合することがなく、避雷器は優れた性能
を保持することができる。さらに、絶縁筒の内部及び外
部のシリコーンオイルは共に避雷器素子の冷却媒体とし
て働くため、避雷器の信頼性がいっそう向上する。
【0017】請求項7の発明は、請求項1、2、3、
4、5または6記載の開閉装置において、前記金属容器
内には断路器が配置されると共に、前記断路器は絶縁容
器内に収納され、この絶縁容器内に絶縁媒体としてシリ
コーンオイルが充填されたことを特徴としている。以上
のような請求項7の発明においては、断路器の責務であ
るループ電流の電流遮断を絶縁容器内で行うので、電流
遮断の際に生じるアセチレンやカーボンといったシリコ
ーンオイルの分解物は絶縁容器内にとどまり、遮断器や
避雷器部分に移動することがない。したがって、遮断器
や避雷器は常に優れた性能を発揮することができる。
4、5または6記載の開閉装置において、前記金属容器
内には断路器が配置されると共に、前記断路器は絶縁容
器内に収納され、この絶縁容器内に絶縁媒体としてシリ
コーンオイルが充填されたことを特徴としている。以上
のような請求項7の発明においては、断路器の責務であ
るループ電流の電流遮断を絶縁容器内で行うので、電流
遮断の際に生じるアセチレンやカーボンといったシリコ
ーンオイルの分解物は絶縁容器内にとどまり、遮断器や
避雷器部分に移動することがない。したがって、遮断器
や避雷器は常に優れた性能を発揮することができる。
【0018】請求項8の発明は、請求項1、2、3、
4、5、6または7記載の開閉装置において、前記金属
容器にはシリコーンオイルの排出口及び吸入口が形成さ
れ、前記排出口及び前記吸入口には前記シリコーンオイ
ルを前記金属容器に循環させる循環装置が接続され、前
記循環装置には不純物を吸着するフィルタが設置された
ことを特徴としている。以上のような請求項8の発明に
おいては、断路器によるループ電流の遮断によってシリ
コーンオイルの分解物が発生した場合でも、循環装置内
のフィルタがこれを吸着して回収することができる。し
たがって、金属容器内のシリコーンオイルを常に清浄に
しておくことができ、良好な絶縁性能を維持することが
できる。
4、5、6または7記載の開閉装置において、前記金属
容器にはシリコーンオイルの排出口及び吸入口が形成さ
れ、前記排出口及び前記吸入口には前記シリコーンオイ
ルを前記金属容器に循環させる循環装置が接続され、前
記循環装置には不純物を吸着するフィルタが設置された
ことを特徴としている。以上のような請求項8の発明に
おいては、断路器によるループ電流の遮断によってシリ
コーンオイルの分解物が発生した場合でも、循環装置内
のフィルタがこれを吸着して回収することができる。し
たがって、金属容器内のシリコーンオイルを常に清浄に
しておくことができ、良好な絶縁性能を維持することが
できる。
【0019】請求項9の発明は、請求項8記載の開閉装
置において、前記循環装置は前記断路器が収納された前
記絶縁容器に接続されたことを特徴としている。以上の
ような請求項9の発明においては、循環装置内のフィル
タによって絶縁容器内に存在するシリコーンオイルの分
解物を集中的に回収することができる。したがって、断
路器周囲のシリコーンオイルを清浄な状態に維持可能で
あり、断路器の絶縁性能をより高めることができる。
置において、前記循環装置は前記断路器が収納された前
記絶縁容器に接続されたことを特徴としている。以上の
ような請求項9の発明においては、循環装置内のフィル
タによって絶縁容器内に存在するシリコーンオイルの分
解物を集中的に回収することができる。したがって、断
路器周囲のシリコーンオイルを清浄な状態に維持可能で
あり、断路器の絶縁性能をより高めることができる。
【0020】請求項10の発明は、請求項1、2、3、
4、5、6、7、8または9記載の開閉装置において、
前記金属容器には絶縁スペ−サを介してブッシングが着
脱自在に取付けられ、前記絶縁スペ−サは絶縁区分され
たことを特徴としている。以上のような請求項10の発
明においては、絶縁スペ−サを絶縁区分したことによ
り、金属容器とブッシングとを自由に分離でき、組立及
び搬送を容易に行うことができる。
4、5、6、7、8または9記載の開閉装置において、
前記金属容器には絶縁スペ−サを介してブッシングが着
脱自在に取付けられ、前記絶縁スペ−サは絶縁区分され
たことを特徴としている。以上のような請求項10の発
明においては、絶縁スペ−サを絶縁区分したことによ
り、金属容器とブッシングとを自由に分離でき、組立及
び搬送を容易に行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
について図面を参照して詳細に説明する。 (1)第1の実施の形態 [構成]第1の実施の形態は請求項1〜6を包含するも
のであり、図1は第1の実施の形態の縦断面図を示して
いる。第1の実施の形態は500kVクラスの開閉装置
に適用されており、真空遮断器60、断路器50a,5
0b、避雷器32及び接地装置80が配置されている。
これらの電気機器は1つの金属容器61内に収納されて
いる。この金属容器61内には絶縁媒体としてシリコー
ンオイル62が充填されている。また、金属容器61の
両端部にはブッシング1a,1bが取付けられており、
ブッシング1aで引き込まれた高電圧は受電室30の導
体31a,31bを介して断路器50a,50b、避雷
器32、真空遮断器60、接地装置80に接続され、さ
らにブッシング1bを介して送電線など他の機器と接続
されるようになっている。
について図面を参照して詳細に説明する。 (1)第1の実施の形態 [構成]第1の実施の形態は請求項1〜6を包含するも
のであり、図1は第1の実施の形態の縦断面図を示して
いる。第1の実施の形態は500kVクラスの開閉装置
に適用されており、真空遮断器60、断路器50a,5
0b、避雷器32及び接地装置80が配置されている。
これらの電気機器は1つの金属容器61内に収納されて
いる。この金属容器61内には絶縁媒体としてシリコー
ンオイル62が充填されている。また、金属容器61の
両端部にはブッシング1a,1bが取付けられており、
ブッシング1aで引き込まれた高電圧は受電室30の導
体31a,31bを介して断路器50a,50b、避雷
器32、真空遮断器60、接地装置80に接続され、さ
らにブッシング1bを介して送電線など他の機器と接続
されるようになっている。
【0022】真空遮断器60は直列に接続された4個の
真空バルブ70(145kVクラス)から構成されてい
る。真空バルブ70は、セラミックまたはガラスからな
る絶縁円筒の両端の開口部の片側に固定側端板をろう付
けし、開口部の他に可動側端板をろう付けで密封して気
密容器を形成している。各真空バルブ70には接離自在
な固定側接点70a及び可動側接点70bが配置されて
いる。また、真空バルブ70はいずれも縦形に配置され
ており、固定側接点70a及び可動側接点70bは真空
バルブ70の上部及び下部に配置されている。
真空バルブ70(145kVクラス)から構成されてい
る。真空バルブ70は、セラミックまたはガラスからな
る絶縁円筒の両端の開口部の片側に固定側端板をろう付
けし、開口部の他に可動側端板をろう付けで密封して気
密容器を形成している。各真空バルブ70には接離自在
な固定側接点70a及び可動側接点70bが配置されて
いる。また、真空バルブ70はいずれも縦形に配置され
ており、固定側接点70a及び可動側接点70bは真空
バルブ70の上部及び下部に配置されている。
【0023】真空バルブ70の可動側接点70bには絶
縁ロッド71が連結されている。このとき、4つの絶縁
ロッド71は並列に配置されている。また、絶縁ロッド
71と直交する方向には操作ロッド72が配置されてい
る。これら絶縁ロッド71及び操作ロッド72はリンク
73を介して互いに連結されており、操作ロッド72の
端部には真空バルブ70の開閉操作を行うための操作機
構74が接続されている。また、避雷器32はブッシン
グ1aの下部に縦形に取付けられている。避雷器32の
避雷素子76はFRP製の絶縁筒75内に収納されてお
り、この絶縁筒75内にも絶縁媒体としてシリコーンオ
イル62が充填されている。
縁ロッド71が連結されている。このとき、4つの絶縁
ロッド71は並列に配置されている。また、絶縁ロッド
71と直交する方向には操作ロッド72が配置されてい
る。これら絶縁ロッド71及び操作ロッド72はリンク
73を介して互いに連結されており、操作ロッド72の
端部には真空バルブ70の開閉操作を行うための操作機
構74が接続されている。また、避雷器32はブッシン
グ1aの下部に縦形に取付けられている。避雷器32の
避雷素子76はFRP製の絶縁筒75内に収納されてお
り、この絶縁筒75内にも絶縁媒体としてシリコーンオ
イル62が充填されている。
【0024】[作用効果]以上の構成を有する第1の実
施の形態の作用効果は次の通りである。すなわち、事故
などによって開閉装置の制御回路から遮断器60の開極
指令が出ると、操作機構74に接続され操作ロッド72
が水平方向に駆動し、駆動力がリンク73を介して絶縁
ロッド71に伝わる。絶縁ロッド71は下降動作を行
い、可動側接点70bが固定側接点70aから離れ、開
極動作を行う。このとき、真空バルブ70内部の接点7
0a,70b間では事故電流によるアークが発生する。
このアークを形成している金属蒸気のプラズマは真空中
で拡散し、次の電流のゼロ点で消弧する。
施の形態の作用効果は次の通りである。すなわち、事故
などによって開閉装置の制御回路から遮断器60の開極
指令が出ると、操作機構74に接続され操作ロッド72
が水平方向に駆動し、駆動力がリンク73を介して絶縁
ロッド71に伝わる。絶縁ロッド71は下降動作を行
い、可動側接点70bが固定側接点70aから離れ、開
極動作を行う。このとき、真空バルブ70内部の接点7
0a,70b間では事故電流によるアークが発生する。
このアークを形成している金属蒸気のプラズマは真空中
で拡散し、次の電流のゼロ点で消弧する。
【0025】このようにして事故電流を遮断できる第1
の実施の形態では、SF6ガスを全く使用していないの
で、環境に調和した開閉装置を得ることができる。ま
た、高気圧のSF6ガスに耐え得るほどの機械強度を確
保する必要がなく、金属容器61は安価なもので済む。
しかも、SF6分解物は発生しないため、各電気機器に
分解物回収用の吸着材を具備する必要がなく、開閉装置
全体の小形化を大幅に進めることができる。しかも、4
つの真空バルブ70を単一の操作機構74で操作可能な
ので、開閉装置の据付面積を縮小でき、装置のコンパク
ト化が可能となる。さらに、回収したSF6分解物の処
理や管理に煩わされることがないので、処理や管理にか
かっていたコストの削減が可能であり、経済的に有利で
ある。
の実施の形態では、SF6ガスを全く使用していないの
で、環境に調和した開閉装置を得ることができる。ま
た、高気圧のSF6ガスに耐え得るほどの機械強度を確
保する必要がなく、金属容器61は安価なもので済む。
しかも、SF6分解物は発生しないため、各電気機器に
分解物回収用の吸着材を具備する必要がなく、開閉装置
全体の小形化を大幅に進めることができる。しかも、4
つの真空バルブ70を単一の操作機構74で操作可能な
ので、開閉装置の据付面積を縮小でき、装置のコンパク
ト化が可能となる。さらに、回収したSF6分解物の処
理や管理に煩わされることがないので、処理や管理にか
かっていたコストの削減が可能であり、経済的に有利で
ある。
【0026】ところで、シリコーンオイル62の引火点
は、変圧器等で用いられている鉱物油よりも非常に高
く、引火し難い。また、シリコーンオイル62の燃焼状
態は鉱物油と異なり発生する燃焼ガス量が少ないので、
燃焼熱も小さい。そのため、炎も小さく、周辺への延焼
のおそれが低い。さらに、酸素指数が高いことから予想
されるように、周囲からの酸素の供給が十分でない場合
には延焼は継続しない。つまり、シリコーンオイル62
は油ではあるが、鉱物油と比べて火災の恐れは極めて低
く、安全である。しかも、シリコーンオイル62の絶縁
性能は、変圧器等に用いられる鉱物油とほぼ同程度であ
り、4気圧程度のSF6ガスともほぼ同程度である。第
1の実施の形態においては、このような性質を有するシ
リコーンオイル62によって真空遮断器60の外部を絶
縁しているため、良好な絶縁性能と安全性を確保するこ
とができる。
は、変圧器等で用いられている鉱物油よりも非常に高
く、引火し難い。また、シリコーンオイル62の燃焼状
態は鉱物油と異なり発生する燃焼ガス量が少ないので、
燃焼熱も小さい。そのため、炎も小さく、周辺への延焼
のおそれが低い。さらに、酸素指数が高いことから予想
されるように、周囲からの酸素の供給が十分でない場合
には延焼は継続しない。つまり、シリコーンオイル62
は油ではあるが、鉱物油と比べて火災の恐れは極めて低
く、安全である。しかも、シリコーンオイル62の絶縁
性能は、変圧器等に用いられる鉱物油とほぼ同程度であ
り、4気圧程度のSF6ガスともほぼ同程度である。第
1の実施の形態においては、このような性質を有するシ
リコーンオイル62によって真空遮断器60の外部を絶
縁しているため、良好な絶縁性能と安全性を確保するこ
とができる。
【0027】また、第1の実施の形態では、2台同時に
真空バルブ70の開閉操作を行うことで、事故電流の電
流遮断を実施できる。そのため、開閉操作する真空バル
ブの数を増減させるだけで電圧階級を自由に選択するこ
とが可能となる。さらに、真空バルブ70を縦形に配置
し、固定側接点70a及び可動側接点70bを真空バル
ブ70の上部及び下部に配置しているため、固定側接点
70a及び可動側接点70bの周囲、特に、真空バルブ
70の通電軸付近に十分な量のシリコーンオイルを充填
することができる。したがって、真空バルブ70におけ
る通電軸の冷却効率が高くなり、真空バルブ70の通電
性能が向上する。
真空バルブ70の開閉操作を行うことで、事故電流の電
流遮断を実施できる。そのため、開閉操作する真空バル
ブの数を増減させるだけで電圧階級を自由に選択するこ
とが可能となる。さらに、真空バルブ70を縦形に配置
し、固定側接点70a及び可動側接点70bを真空バル
ブ70の上部及び下部に配置しているため、固定側接点
70a及び可動側接点70bの周囲、特に、真空バルブ
70の通電軸付近に十分な量のシリコーンオイルを充填
することができる。したがって、真空バルブ70におけ
る通電軸の冷却効率が高くなり、真空バルブ70の通電
性能が向上する。
【0028】しかも、第1の実施の形態では、避雷器3
2がブッシング1aからの導体31a,31bを支える
ことができるため、開閉装置の耐震特性を高めることが
できる。さらに、避雷器32では避雷器素子76を絶縁
筒75内に収納し、その内部にシリコーンオイル62を
充填しているので、避雷器素子76周囲のシリコーンオ
イル62と、絶縁筒75周囲のシリコーンオイル62と
が混合することがない。したがって、避雷器32は優れ
た性能を保持でき、且つ絶縁筒75の内部及び外部のシ
リコーンオイル62が避雷器素子76の冷却媒体として
働くため、避雷器32の信頼性向上に寄与することがで
きる。
2がブッシング1aからの導体31a,31bを支える
ことができるため、開閉装置の耐震特性を高めることが
できる。さらに、避雷器32では避雷器素子76を絶縁
筒75内に収納し、その内部にシリコーンオイル62を
充填しているので、避雷器素子76周囲のシリコーンオ
イル62と、絶縁筒75周囲のシリコーンオイル62と
が混合することがない。したがって、避雷器32は優れ
た性能を保持でき、且つ絶縁筒75の内部及び外部のシ
リコーンオイル62が避雷器素子76の冷却媒体として
働くため、避雷器32の信頼性向上に寄与することがで
きる。
【0029】(2)第2の実施の形態 [構成]第2の実施の形態は請求項7〜10を包含する
ものであり、図2は第2の実施の形態の縦断面図を示し
ている。第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態に
断路器50a,50b部分とブッシング1a,1bの取
付部分に改良を加えたもので、以下の点に特徴がある。
すなわち、断路器50a,50bは絶縁容器81内に収
納されており、この絶縁容器81内にも絶縁媒体として
シリコーンオイル62が充填されている。また、絶縁容
器81にはシリコーンオイル62の排出口82及び吸入
口83が形成され、これら排出口82及び吸入口83に
はシリコーンオイル62を絶縁容器81に循環させる循
環装置100が接続されている。この循環装置の内部に
は活性炭及び吸湿材などからなるフィルタ100aが設
置されている。
ものであり、図2は第2の実施の形態の縦断面図を示し
ている。第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態に
断路器50a,50b部分とブッシング1a,1bの取
付部分に改良を加えたもので、以下の点に特徴がある。
すなわち、断路器50a,50bは絶縁容器81内に収
納されており、この絶縁容器81内にも絶縁媒体として
シリコーンオイル62が充填されている。また、絶縁容
器81にはシリコーンオイル62の排出口82及び吸入
口83が形成され、これら排出口82及び吸入口83に
はシリコーンオイル62を絶縁容器81に循環させる循
環装置100が接続されている。この循環装置の内部に
は活性炭及び吸湿材などからなるフィルタ100aが設
置されている。
【0030】さらに、金属容器61の両端部には絶縁ス
ペ−サ90が設置されており、この絶縁スペ−サ90を
介してブッシング1a,1bが金属容器61に着脱自在
に取付けられている。前記絶縁スペ−サ90は絶縁区分
のみならず、シ−ルが実施されている。また、高圧リ−
ド線の接続はチュ−リップコンタンクトなどで接続され
ている。
ペ−サ90が設置されており、この絶縁スペ−サ90を
介してブッシング1a,1bが金属容器61に着脱自在
に取付けられている。前記絶縁スペ−サ90は絶縁区分
のみならず、シ−ルが実施されている。また、高圧リ−
ド線の接続はチュ−リップコンタンクトなどで接続され
ている。
【0031】[作用効果]シリコーンオイル62中で電
流遮断を行うと、アークによってシリコーンオイル62
が分解し、アセチレンやカーボンといった分解物が発生
することがある。このアセチレンやカーボンの発生によ
ってシリコーンオイルの絶縁性能が低下することが考え
られる。断路器50a,50bでの最も大きな電流遮断
責務は前述したように線路切り替え時のループ電流遮断
である。このループ電流は定格電流程度であるので、僅
かではあるもののシリコーンオイルが分解する可能性が
ある。
流遮断を行うと、アークによってシリコーンオイル62
が分解し、アセチレンやカーボンといった分解物が発生
することがある。このアセチレンやカーボンの発生によ
ってシリコーンオイルの絶縁性能が低下することが考え
られる。断路器50a,50bでの最も大きな電流遮断
責務は前述したように線路切り替え時のループ電流遮断
である。このループ電流は定格電流程度であるので、僅
かではあるもののシリコーンオイルが分解する可能性が
ある。
【0032】以上の第2の実施の形態においては、断路
器50a,50bの責務であるループ電流の電流遮断を
絶縁容器81内で行うことができるため、電流遮断の際
に生じるアセチレンやカーボンは絶縁容器81内にとど
まり、真空遮断器60や避雷器32に移動することがな
い。したがって、真空遮断器60や避雷器32は常に優
れた性能を発揮することができる。
器50a,50bの責務であるループ電流の電流遮断を
絶縁容器81内で行うことができるため、電流遮断の際
に生じるアセチレンやカーボンは絶縁容器81内にとど
まり、真空遮断器60や避雷器32に移動することがな
い。したがって、真空遮断器60や避雷器32は常に優
れた性能を発揮することができる。
【0033】しかも、第2の実施の形態では、絶縁容器
81内に存在するシリコーンオイル62の分解物を、循
環装置100内のフィルタ100aによって集中的に吸
着、回収することができる。したがって、絶縁容器81
内のシリコーンオイル62を常に清浄な状態にキープす
ることができ、断路器50a,50bは優れた絶縁性能
を維持することができる。さらに、第2の実施の形態に
よれば、絶縁スペ−サ90を絶縁区分したことにより、
金属容器61とブッシング1a,1bとを自由に分離す
ることができ、組立及び搬送の実施が容易となるといっ
たメリットがある。
81内に存在するシリコーンオイル62の分解物を、循
環装置100内のフィルタ100aによって集中的に吸
着、回収することができる。したがって、絶縁容器81
内のシリコーンオイル62を常に清浄な状態にキープす
ることができ、断路器50a,50bは優れた絶縁性能
を維持することができる。さらに、第2の実施の形態に
よれば、絶縁スペ−サ90を絶縁区分したことにより、
金属容器61とブッシング1a,1bとを自由に分離す
ることができ、組立及び搬送の実施が容易となるといっ
たメリットがある。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
真空遮断器、断路器及び避雷器を1つの金属容器内に収
納し、この金属容器内にシリコーンオイルを充填すると
いった極めて簡単な構成により、絶縁媒体としてSF6
ガスを用いることなく、環境に調和し、信頼性の高いコ
ンパクトな開閉装置を提供することができる。
真空遮断器、断路器及び避雷器を1つの金属容器内に収
納し、この金属容器内にシリコーンオイルを充填すると
いった極めて簡単な構成により、絶縁媒体としてSF6
ガスを用いることなく、環境に調和し、信頼性の高いコ
ンパクトな開閉装置を提供することができる。
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の縦断面図。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態の縦断面図。
【図3】従来の開閉装置の縦断面図。
1,1a,1b…ブッシング 2,30…受電室 3a,3b,3c,31a,31b,31c…導体 4,5,6,50a,50b…断路器 7,32…避雷器 8…遮断器 9a,9b,9c,9d…絶縁スペーサ 10a,10b…変流器 60…真空遮断器 61…金属容器 62…シリコーンオイル 70…真空バルブ 70a…固定側接点 70b…可動側接点 71…絶縁ロッド 72…操作ロッド 73…リンク 74…操作機構 75…絶縁筒 76…避雷器素子 80…接地装置 81…絶縁容器 90…絶縁スペ−サ 100…循環装置 100a…フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02B 13/04 F (72)発明者 猪原 俊明 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 柳父 悟 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 5G017 AA11 BB01 BB09 BB10 5G026 RA06 5G028 GG01 GG03 GG04
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも遮断器を備えた開閉装置にお
いて、 前記遮断器は金属容器内に収納され、 前記金属容器内には絶縁媒体としてシリコーンオイルが
充填され、 前記遮断器は、接離自在な固定側接点及び可動側接点を
有する真空遮断器から構成されたことを特徴とする開閉
装置。 - 【請求項2】 前記真空遮断器は直列に接続された少な
くとも2個以上の真空バルブから構成されたことを特徴
とする請求項1記載の開閉装置。 - 【請求項3】 前記真空バルブは縦形に配置され、前記
固定側接点及び前記可動側接点は前記真空バルブの上部
及び下部に配置されたことを特徴とする請求項2記載の
開閉装置。 - 【請求項4】 前記真空バルブの可動側接点には絶縁ロ
ッドが取付けられ、 前記絶縁ロッドと直交する方向はに操作ロッドが配置さ
れ、 前記絶縁ロッド及び前記操作ロッドはリンクを介して互
いに連結され、 前記操作ロッドには前記真空バルブの開閉操作を行うた
めの操作機構が接続されたことを特徴とする請求項2ま
たは3記載の開閉装置。 - 【請求項5】 前記金属容器内には避雷器が配置される
と共に、ブッシングが取付けられており、 前記避雷器は前記ブッシングの下部に縦形に取付けられ
たことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の開
閉装置。 - 【請求項6】 前記避雷器の避雷素子は絶縁筒内に収納
され、 この絶縁筒内に絶縁媒体としてシリコーンオイルが充填
されたことを特徴とする請求項5記載の開閉装置。 - 【請求項7】 前記金属容器内には断路器が配置される
と共に、前記断路器は絶縁容器内に収納され、 この絶縁容器内に絶縁媒体としてシリコーンオイルが充
填されたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5ま
たは6記載の開閉装置。 - 【請求項8】 前記金属容器にはシリコーンオイルの排
出口及び吸入口が形成され、 前記排出口及び前記吸入口には前記シリコーンオイルを
前記金属容器に循環させる循環装置が接続され、 前記循環装置には不純物を吸着するフィルタが設置され
たことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6また
は7記載の開閉装置。 - 【請求項9】 前記循環装置は前記断路器が収納された
前記絶縁容器に接続されたことを特徴とする請求項8記
載の開閉装置。 - 【請求項10】 前記金属容器には絶縁スペ−サを介し
てブッシングが着脱自在に取付けられ、 前記絶縁スペ−サは絶縁区分されたことを特徴とする請
求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の開
閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000393822A JP2002199522A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | 開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000393822A JP2002199522A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | 開閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002199522A true JP2002199522A (ja) | 2002-07-12 |
Family
ID=18859550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000393822A Pending JP2002199522A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | 開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002199522A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7193172B2 (en) | 2003-09-17 | 2007-03-20 | Hitachi, Ltd. | Gas-insulated switchgear tank |
WO2011118056A1 (ja) * | 2010-03-25 | 2011-09-29 | 三菱電機株式会社 | 真空遮断器 |
-
2000
- 2000-12-25 JP JP2000393822A patent/JP2002199522A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7193172B2 (en) | 2003-09-17 | 2007-03-20 | Hitachi, Ltd. | Gas-insulated switchgear tank |
WO2011118056A1 (ja) * | 2010-03-25 | 2011-09-29 | 三菱電機株式会社 | 真空遮断器 |
CN102782971A (zh) * | 2010-03-25 | 2012-11-14 | 三菱电机株式会社 | 真空断路器 |
JP5236120B2 (ja) * | 2010-03-25 | 2013-07-17 | 三菱電機株式会社 | 真空遮断器 |
AU2010349157B2 (en) * | 2010-03-25 | 2014-09-18 | Mitsubishi Electric Corporation | Vacuum-circuit breaker |
US8963037B2 (en) | 2010-03-25 | 2015-02-24 | Mitsubishi Electric Corporation | Vacuum circuit breaker |
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