JP2002193314A - 蓋 材 - Google Patents
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Abstract
知機による製品の検査を可能にし、充分なデッドホール
ド性を有する蓋材の提供にある。 【解決手段】容器本体10の開口部を密封する蓋材で、
紙層14、基材フィルム層15、易ピール性シーラント
層16の積層体でなり、外周縁に開封用プルタブ22を
有する蓋材20において、前記紙層14と基材フィルム
層15とが開封用プルタブ22の剥離方向Pと直交する
方向に延びる万線状の接着部17で接着している蓋材2
0としたもので、前記万線状の接着部の延びる方向が紙
層の紙目方向Kと略一致し、さらにまた、前記易ピール
性シーラント層16もしくは紙層14から複数の切込み
線が万線状の接着部と平行に設けられている蓋材であ
る。
Description
し、かつ上端周縁にフランジ部を有する容器本体の、前
記フランジ部のシール密封に適した紙を主体とした蓋材
に関するものであり、特に即席麺等を収納し、熱湯を注
いで食する容器の蓋材でアルミニウム箔を含まない構成
の蓋材に関する。
納する容器で、上端に開口部を有し、かつ上端周縁にフ
ランジ部を有する容器本体の前記フランジ部をシール等
で密封する紙を主体とした蓋材として、紙層の下面にア
ルミニウム箔、易ピール性のシーラント層が積層された
ものが知られている。
る蓋材は、水蒸気等のバリア性、熱等に対する寸法安定
性、充填機適性(容器に内容物を充填し、この蓋材でシ
ールする時の蓋材がカールしていないこと)、遮光性等
に優れ、さらにこの容器の開封に際し、フランジ部にシ
ールされている蓋材をその周縁の開封用プルタブを持ち
上げながら略中心部まで剥がすと、上記のようなアルミ
ニウム箔を介在させた構成の蓋材は、剥がしたままの状
態を維持できる性質(以下デッドホールド性という)を
有するものである。すなわちこのデッドホールド性によ
り、例えば即席ラーメンなどでは、剥がして半開きの状
態のまま容易に熱湯を注ぐことができ、次いで一旦もと
に戻して再封し麺を温めほぐし柔らかくしてから、再開
封して食することができるものである。このように蓋材
にアルミニウム箔の介在は、各面での有用な特性を有す
るものであった。
ようなアルミニウム箔が介在する構成の蓋材において
は、使用後の焼却処理において、アルミニウム箔が炉中
にインゴットとして絡みついて焼却炉を傷めたり、それ
によって焼却効率を低下させ、結果として煤煙やダイオ
キシンの発生に繋がったりする問題があり、また、その
焼却灰の埋立処分において雨水等との反応による有害ガ
スの発生等があり、いわゆる環境に係わる問題が数多く
あるものであった。
すると、内容物が収納された容器中に金属系切り粉など
金属系の異物が混入することを検査する金属探知機の使
用を不可能にしていて、このような金属探知機使用によ
る検査法を可能とする容器とその蓋材が要望されてい
た。
点を解決するものであり、その課題とするところは、廃
棄物に係わる環境問題の危惧がなく、金属探知機による
製品の検査を可能にし、アルミニウム箔が含まなくとも
充分なデッドホールド性を有する蓋材を提供することに
ある。
を達成するために、まず請求項1の発明では、容器本体
の上端開口部を密封する、アルミニウム箔を含まない積
層体であって、該積層体は、最外層が紙層で、最内層が
易ピール性シーラント層でなり、それらの間に基材フィ
ルム層を有し、外周縁に前記容器本体の上端開口部から
剥離して開封する開封用プルタブを有する蓋材におい
て、前記紙層の裏面と基材フィルム層面とが前記開封用
プルタブの剥離方向と直交する方向に延びる万線状の接
着部で接着していることを特徴とする蓋材としたもので
ある。
と基材フィルム層面とが前記開封用プルタブの剥離方向
と直交する方向に延びる万線状の接着部を設けることに
よって、開封用プルタブを持って剥離開封すると、前記
万線状の接着部以外の非接着部で折り曲げられ易くなる
ので、この蓋材にデッドホールド性が発現するようにな
る。
接着部の延びる方向が紙層の紙目方向と略一致すること
を特徴とする請求項1記載の蓋材としたものである。
着部以外の非接着部の延びる方向が紙目と略同じ方向と
することによって、紙層の万線状の非接着部で紙目に沿
ってより曲がり易くなり、よってこの蓋材により大きな
デッドホールド性が発現するようになる。
ピール性シーラント層もしくは該易ピール性シーラント
層と基材フィルム層に複数の切込み線が、もしくは前記
紙層に複数の切込み線もしくは折り罫が万線状の接着部
と平行に設けられていることを特徴とする請求項1また
は2記載の蓋材としたものである。
ール性シーラント層から複数本の切込み線を、あるいは
表面の紙層から複数本の切込み線もしくは折り罫を万線
状の接着部と平行に設けることによって、紙層が切込み
線もしくは折り罫に従って曲がり易くなり、さらにより
大きなデッドホールド性が発現する蓋材とすることがで
きる。
直線を集めて中間濃度を表現したもので、直線は等間隔
に平行に配置されたものをいう(印刷辞典:日本印刷学
会編)。
用いて詳細に説明する。本発明は、図1の斜視図に示す
ように、上端に開口部を有し、かつ上端周縁にフランジ
部(12)を有する容器本体(10)の、そのフランジ
部(12)のシール密封に適した紙を主体とした蓋材
(20)に関するものであり、特に即席麺等を収納し、
熱湯を注いで食する容器の蓋材(20)で、周縁に開封
用プルタブ(22)を有し、環境保全に配慮し、かつ金
属系の異物混入の検査を可能にするため、従来のような
アルミニウム箔が積層されていない構成の蓋材(20)
に関するものである。
(a)の積層断面図に示すように、最外層が紙層(1
4)で、最内層が易ピール性シーラント層(16)でな
り、それらの間に基材フィルム層(15)を有し、外周
縁に前記容器本体の上端開口部から剥離して開封する開
封用プルタブ(22)を有する蓋材(20)において、
前記紙層(14)の裏面と基材フィルム層(15)面と
が、開封用プルタブ(22)を持って容器本体(10)
のフランジ部(12)から剥離開封する剥離方向(P)
と直交する方向に延びる万線状の接着部(17)で接着
している蓋材(20)である。
層(15)面とが接着している万線状の接着部(17)
以外の非接着部(18)が、この万線状の非接着部(1
8)に沿って折り曲げられ易くなるので、開封用プルタ
ブ(22)を持って容器本体(10)のフランジ部(1
2)から剥離開封すると、この蓋材(20)にデッドホ
ールド性が発現するようになるものである。
して、例えば図2(b)の積層断面図に示すように、最
外層が紙層(14)で、最内層が易ピール性シーラント
層(16)でなり、それらの間に基材フィルム層(1
5)を有する蓋材(20)で、前記紙層(14)の裏面
と基材フィルム層(15)面とが、開封用プルタブ(図
示せず)の剥離方向(P)と直交する方向に延びる万線
状の易剥離層(19)を除いた接着部(17)で接着し
ている蓋材(20)とすることもできる。即ちこの万線
状の易剥離層(19)が、図2(a)に示す非接着部
(18)に相当するものである。
うに、例えば万線状の接着部(17)の延びる方向
(O)が、紙層(14)の紙目方向(K)と略同じであ
る蓋材(20)としたものである。
びる方向(O)と紙層(14)の紙目方向(K)を略同
じ方向とすることによって、紙層(14)の万線状の非
接着部(18)で紙目に沿ってより曲がり易くなり、よ
ってこの蓋材(20)により大きなデッドホールド性が
発現するようになるものである。
図に示すように、例えば易ピール性シーラント層(1
6)と基材フィルム層(15)に複数本の切込み線(3
0)が、万線状の接着部(17)の延びる方向と平行に
設けられている蓋材(20)としたものである。
に、例えば最外層の紙層(14)に複数本の折り罫(3
2)が、万線状の接着部(17)の延びる方向と平行に
設けられている蓋材(20)としたものである。この折
り罫(32)に代わりミシン目などの切込み線としても
よい。
層(16)に複数本の切込み線(30)を、あるいは表
面の紙層に複数本の折り罫(32)を万線状の接着部
(17)と平行に設けることによって、特に紙層(1
4)が切込み線(30)あるいは折り罫(32)に従っ
て曲がり易くなり、さらにより大きなデッドホールド性
が発現する蓋材(20)とすることができる。
すように、そのサイズなどにもよるが、蓋材(20)を
構成する万線状の接着部(17)の幅(W)は、2〜1
0mm程度、そのピッチ幅(Y)は、3〜10mm程度
が好ましく、接着部(17)と非接着部(18)の比
は、1/1〜1/4程度が好ましく、非接着部(18)
の比率が大きい方がデッドホールド性の発現にはより好
ましい。
6)等への複数本の切込み線(30)としては、ミシン
目あるいはカッターやレーザーによるハーフカット溝の
刻設で形成される。また紙層(14)への切込み線(3
0)の形成は、カッター等によるハーフカット溝あるい
はミシン目の刻設で形成され、いずれの場合も少なくと
も非接着部(18)に掛かるように形成した方がデッド
ホールド性の発現には効果的である。
層の材料等について説明する。まず本発明の蓋材(2
0)を構成する最外層の紙層(14)としては、少なく
とも表面が白色で多色印刷適性を有するものが好まし
く、例えば坪量50g/m 2 〜120g/m2 程度、好
ましくは75g/m2 〜100g/m2 程度の両アート
紙、片アート紙あるいは両面、片面コート紙などを好適
に使用することができる。
ト層(16)としては、ヒートシール性に優れる樹脂と
して直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポ
リエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDP
E)、無延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフ
ィン系樹脂が好適に用いられるが、これら樹脂のみでは
接着強度と剥離強度のバランスがとれないことがあるの
で、例えばこれらポリオレフィン樹脂にさらにポリスチ
レンやポリブデン等からなる、このポリオレフィン樹脂
に対し不相溶性成分を混合したものとすることもでき、
これら樹脂を溶融樹脂を押出して易ピール性シーラント
層(16)とするものである。また、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂等か
らなるホットメルト接着剤を塗布量15〜25g/m2
程度で設けてもよく、これら易ピール性シーラント層
(16)によって容器本体(10)のフランジ部(1
2)との十分な密封性と剥離開封性を可能とすることが
できる。
材フィルム層(15)としては、例えば厚さ15μm程
度のポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、
延伸ポリエチレンフィルム(OPE)、二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルム(OPP)、延伸ナイロンフィルム
(ONy)などが挙げられ、用途等に応じて適宜選定で
きる。
着部(17)を形成する接着剤としては、例えばポリエ
ステル/ウレタン系、ポリエーテル/ウレタン系あるい
はポリエステルポリオール系のドライラミネーション用
接着剤が耐熱性等の点から好適に用いられ、グラビア印
刷法によるパターン塗布によって万線状の接着部(1
7)とすることができる。
容器の開口部を密封した場合、例えば即席ラーメン等の
容器の開封は、図6の斜視図に示すように、周縁の開封
用プルタブ(22)を指で摘まみ持ち上げて容器本体
(10)のフランジ部(12)から蓋材(20)をその
略中心部まで剥離すると、剥離方向(P)と直交する万
線状の接着部(17)によってデッドホールド性が発現
し、蓋材(20)は半開きのままとなる。この半開きの
状態で、即席麺等では容器本体(10)の開口部(2
4)より熱湯を注ぎ易くし、麺をほぐし温めた後、再度
この半開きの状態として飲食し易くすることも可能であ
る。またゼリー状菓子やヨーグルト用容器の蓋材(2
0)とした場合でも、蓋材(20)を半開きにした状態
のままで食し易いものとすることができる。
る。 〈実施例1〉図2(a)に示すように、紙層(14)と
して、表面に絵柄等が印刷された坪量100g/m2 の
コート紙を用いて、その裏面にポリエステル・ウレタン
系のドライラミネーション用接着剤:A−515/A−
50(武田薬品工業社製)をグラビアコート法にて線幅
3mm、ピッチ幅10mmの万線状の接着部(17)を
3g/m2 の塗布量で塗布、乾燥し、その面がまだ粘着
状態の時に厚さ12μmのPETフィルムを基材フィル
ム(15)としてラミネートし、上記と同様のドライラ
ミネーション用接着剤を介して、ポリエチレンに不相溶
性成分であるポリブデンを混合した厚さ35μmのイー
ジーピールフィルム:商品名CF7601(東レ合成社
製)を易ピール性シーラント層(16)として加圧接着
して積層体とし、その積層体を小断ちし、打ち抜いて1
00mmφの蓋材(20)を得た。この時の紙目の方向
は、万線状の接着部(17)の延びる方向と同じ方向と
した。
接着部(17)の延びる方向と45°の方向とした以外
は、実施例1と同様にして蓋材(20)を得た。
接着部(17)の延びる方向と90°すなわち直交する
方向とした以外は、実施例1と同様にして蓋材(20)
を得た。
で得られた積層体の易ピール性シーラント層(16)と
基材フィルム層(15)に、炭酸ガスレーザーで切込み
線(30)をピッチ幅6mmで、万線状の接着部(1
7)の延びる方向と平行に刻設し、その積層体を小断ち
し、打ち抜いて100mmφの蓋材(20)を得た。こ
の時の紙目の方向は、万線状の接着部(17)の延びる
方向と同じ方向とした。
着部(17)を全面接着とし非接着部(18)のない状
態とした以外は、実施例1と同様にして試験用の蓋材を
得た。
ムに代わり、厚さ7μmのアルミニウム箔とした以外
は、比較例1と同様にして試験用蓋材を得た。即ち従来
のアルミニウム箔が積層された蓋材とした。
られた蓋材を、図1に示すように、容器本体(10)と
しての紙カップの幅3mmのフランジ部(12)にヒー
トシールで密封し、即席麺用のカップの資料とし、それ
ら蓋材を開封した時のデッドホールド性(◎は非常によ
い、○はよい、△は必要程度によい、×は悪い、××は
非常に悪い)を目視判定で評価し、表1に示した。
部)の延びる方向と紙目方向が一致し、さらに裏面の易
ピール性シーラント層等に切込み線を入れた実施例4の
蓋材は、従来のアルミニウム箔が積層された比較例2の
蓋材とほぼ同程度のデッドホールド性を有するものであ
った。また、紙目方向が万線状の接着部の延びる方向と
平行にした実施例1の蓋材では、実施例2、実施例3の
45°、90°にした蓋材に比べデッドホールド性に優
れるものであった。
示す如き効果がある。即ち、容器本体の上端開口部を密
封するアルミニウム箔を含まない蓋材で、最外層が紙層
で、最内層が易ピール性シーラント層でなり、それらの
間に基材フィルム層を有し、外周縁に開封用プルタブを
有する蓋材において、前記紙層の裏面と基材フィルム層
面とが前記開封用プルタブの剥離方向と直交する方向に
延びる万線状の接着部を設けることによって、開封用プ
ルタブを持って剥離開封すると、前記万線状の接着部以
外の非接着部で折り曲げられ易くなるので、アルミニウ
ム箔が含まれていなくともデッドホールド性のある蓋材
とすることができる。
の延びる方向が紙目と略同じ方向とすることによって、
紙層の万線状の非接着部で紙目に沿ってより曲がり易く
なり、よってより大きなデッドホールド性が発現する蓋
材とすることができる。
層から複数本の切込み線を、あるいは表面の紙層から複
数本の切込み線もしくは折り罫を万線状の接着部と平行
に設けることによって、紙層が切込み線もしくは折り罫
に従って曲がり易くなり、さらにより大きなデッドホー
ルド性が発現する蓋材とすることができる。
問題の危惧がなく、金属探知機による製品の検査を可能
にし、アルミニウム箔が含まなくとも充分なデッドホー
ルド性を発現する蓋材を提供することができる。
他、ゼリー状菓子類やヨーグルトなどの容器の蓋材の如
き用途において、優れた実用上の効果を発揮する。
を説明するための斜視図である。
で、(a)は、その積層側断面図であり、(b)は、他
の積層側断面図であり、
である。
めの積層側断面図である。
めの積層側断面図である。
実例を説明するための斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】容器本体の上端開口部を密封する、アルミ
ニウム箔を含まない積層体であって、該積層体は、最外
層が紙層で、最内層が易ピール性シーラント層でなり、
それらの間に基材フィルム層を有し、外周縁に前記容器
本体の上端開口部から剥離して開封する開封用プルタブ
を有する蓋材において、前記紙層の裏面と基材フィルム
層面とが前記開封用プルタブの剥離方向と直交する方向
に延びる万線状の接着部で接着していることを特徴とす
る蓋材。 - 【請求項2】前記万線状の接着部の延びる方向が紙層の
紙目方向と略一致することを特徴とする請求項1記載の
蓋材。 - 【請求項3】前記易ピール性シーラント層もしくは該易
ピール性シーラント層と基材フィルム層に複数の切込み
線が、もしくは前記紙層に複数の切込み線もしくは折り
罫が万線状の接着部と平行に設けられていることを特徴
とする請求項1または2記載の蓋材。
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