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JP2002179424A - 人工ゼオライトの製造方法及び発泡真珠岩の製造方法 - Google Patents

人工ゼオライトの製造方法及び発泡真珠岩の製造方法

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JP2002179424A
JP2002179424A JP2000376330A JP2000376330A JP2002179424A JP 2002179424 A JP2002179424 A JP 2002179424A JP 2000376330 A JP2000376330 A JP 2000376330A JP 2000376330 A JP2000376330 A JP 2000376330A JP 2002179424 A JP2002179424 A JP 2002179424A
Authority
JP
Japan
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artificial zeolite
producing
perlite
sodium hydroxide
hydrothermal treatment
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000376330A
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English (en)
Inventor
Junsuke Haruna
淳介 春名
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TAISEI GIKEN KK
ZEOTEC KK
Original Assignee
TAISEI GIKEN KK
ZEOTEC KK
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Publication date
Application filed by TAISEI GIKEN KK, ZEOTEC KK filed Critical TAISEI GIKEN KK
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工ゼオライトの製造工程においてゼオライ
ト生成率の低下や珪酸イオンの濃縮によるゲル化現象を
防止することのできる新規の製造方法を提供する。 【解決手段】 真珠岩に水酸化ナトリウム水溶液と活性
Alを含む副原料とを混合してスラリーを形成
し、これをオートクレーブ処理して人工ゼオライトを生
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人工ゼオライトの製
造方法及び発泡真珠岩の製造方法に係り、特に、真珠岩
を出発原料として人工ゼオライトを製造する技術の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、真珠岩を水酸化ナトリウム水溶
液中にてオートクレーブ処理或いは煮沸処理を行うこと
によって、人工ゼオライトを製造する技術は良く知られ
ている。この製造工程においては、水熱反応後に残存し
た廃水酸化ナトリウム水溶液を繰り返し用いてゼオライ
トを製造する方法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
人工ゼオライトの製造方法においては、真珠岩のAl
とSiOの比(以下、単に「Al/Si比」とい
う。)が、生成される人工ゼオライトの組成のそれに較
べて小さいため、製造工程から排出される上記の廃水酸
化ナトリウム水溶液中に珪酸イオンが残存する。そし
て、この廃水酸化ナトリウムを繰り返し使用していく
と、その中の珪酸イオンが濃縮され、例えば、水酸化ナ
トリウム水溶液のアルカリ機能の低下(すなわち珪酸イ
オンの濃縮によって同一アルカリ濃度の水酸化水溶液で
あってもゼオライト生成反応が生じにくくなること。)
や、後に行われる中和工程において下記式(1)の反応
が生じてスラリーのゲル化現象が起こる。特に、後者の
ゲル化現象が起こると中和タンク内壁に寒天状に固化し
た付着物が生じ、操業不能に陥る場合がある。 [SiO 2−(珪酸イオン)]+[HCl or HSO]→[SiO・ nHO(ゲル)]+[Cl or SO 2-]・・・(1)
【0004】また、上記のゲル化現象が発生すると、例
え寒天状に固化しなくてもゲル生成によって排水規制を
上回る浮遊物質(SS)が生ずるので、排水処理が必要
となる。
【0005】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、人工ゼオライトの製造工程におい
てゼオライト生成率の低下や珪酸イオンの濃縮によるゲ
ル化現象を防止することのできる新規の製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1発明の人工ゼオライトの製造方法は、真珠岩を出
発原料として水熱処理工程を経て人工ゼオライトを合成
する人工ゼオライトの製造方法において、活性Al
若しくはその含有物質を副原料として添加して前記水
熱処理工程を実施することを特徴とする。Al/Si比
の小さい真珠岩からAl/Si比の大きい人工ゼオライ
トを製造する過程で生成される余剰の珪酸イオンは活性
Alを添加することによりさらにゼオライトを生
成する原料として消費されるので、珪酸イオンがプロセ
ス中に残留したり濃縮したりすることにより生ずる障害
(アルカリ能の低下及び珪酸イオンのゲル化現象)を防
止することができる。
【0007】この場合、前記水熱処理工程は、前記真珠
岩、前記副原料及び水酸化ナトリウム水溶液を含む混合
スラリーに水熱処理を施す場合がある。具体的には、真
珠岩の微粉と副原料の粉末を水酸化ナトリウム水溶液と
混合して形成した混合スラリーを加熱し、水熱反応によ
って人工ゼオライトを生成させる。
【0008】また、第2発明の人工ゼオライトの製造方
法は、真珠岩と水酸化ナトリウム水溶液との混合スラリ
ーから水熱処理工程を経て人工ゼオライトを製造する際
に発生する廃水酸化ナトリウム水溶液中に活性Al
若しくはその含有物質を添加して水熱処理を施すこと
を特徴とする。これによって廃水酸化ナトリウム水溶液
中に残留する珪酸イオンと、活性Alと、水酸化
ナトリウムとから水熱反応で人工ゼオライトが生成する
ので、排水を利用して人工ゼオライトの収率を高めるこ
とができるとともに、排水の循環利用に伴う珪酸イオン
濃縮に起因するアルカリ能の低下及びゲル化現象の発生
を防止できる。
【0009】ここで、活性Alとは、水酸化ナト
リウムと水熱反応下で反応し得るものを言う。活性の添
加量としては、反応効率及び排水浄化の観点からみて一
般に、真珠岩100重量部に対して5〜30重量部の範
囲内であることが好ましく、10〜20重量部の範囲内
であることがより望ましい。より具体的には、この活性
Alは、製紙スラッジダスト、金属アルミニウム
を含む廃棄物若しくは鉱物、水酸化アルミニウムを含有
する廃棄物若しくは鉱物、メタカオリナイトを含有する
廃棄物若しくは鉱物、高炉スラグ又は溶融炉スラグを用
いることにより添加でき、これらから選ばれた1種若し
くは2種以上を上記副原料として用いることができる。
特にこれらの副原料はすべて廃棄物若しくは鉱物として
入手できるものであるため、廃棄物の処理方法の一環と
しても意味があるものであり或いは安価に入手でき、全
体として環境への影響を低減することができるとともに
製造コストを低減できる。
【0010】また、前記水熱処理工程は、具体的にはオ
ートクレーブ処理若しくは煮沸処理であることが好まし
い。
【0011】さらに、本発明の発泡真珠岩の製造方法
は、上記の人工ゼオライトの製造方法によって得られた
人工ゼオライトを、バインダとともに発泡真珠岩の表面
に付着させることを特徴とする。これによってイオン交
換能を有する発泡真珠岩を得ることができ、軽量骨材、
高断熱性建材、フィルタ、紙おむつなどに用いてこれら
に消臭性や抗菌性等を付与することができる。上記バイ
ンダの具体例としては、ベントナイト、セメント等があ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る人工ゼオライトの製造方法の実施形態について詳
細に説明する。上記従来の技術においては、真珠岩から
人工ゼオライトを生成するプロセス中にて発生する余剰
の珪酸イオンを何らかの方法で除去する必要がある。本
発明者はこの珪酸イオンの除去方法として、種々検討
し、実験した結果、活性なAlを含有する物質を
副原料として添加することが有効であることを見出し
た。ここで、活性なAlとは水酸化ナトリウムと
水熱反応下で反応し得るものを言う。
【0013】活性Alを含有する物質としては以
下のものが挙げられる。 金属Al・・・金属Alであればよいが、特に廃棄物
としてはアルミニウム缶、金属Alを含有したアルミド
ロスなどがある。 水酸化アルミニウム・・・鉱物でも廃棄物でもよい。
アルミニウムの精錬プロセスで生ずる排水から取り出す
ことができる。 メタカオリナイト・・・仮焼カオリナイト、製紙スラ
ッジダストなどがある。 高炉スラグ、溶融炉スラグ
【0014】上記の物質はオートクレーブ処理や煮沸処
理中に水酸化ナトリウム水溶液中へ真珠岩(パーライ
ト)から溶出した珪酸イオンと容易に反応し、ゼオライ
トを生成する。この反応は以下の式(2)に従って行わ
れるものと思われる。 NaOH+n[SiO 2−(珪酸イオン)]+Al (活性Al )+HO→[NaO・Al・nSiO・xHO]・・・(2)
【0015】したがって、真珠岩から人工ゼオライトを
生成する際に発生する余剰の珪酸イオンが上記式(2)
の反応によって消費され、さらなるゼオライトが生成さ
れるので、珪酸イオンの濃縮による水酸化ナトリウムの
アルカリ能の低下や珪酸イオンのゲル化現象が回避さ
れ、人工ゼオライト製造プロセスの安定操業を確保する
ことができる。また、本発明者の実験によれば、上記方
法で生成された人工ゼオライトは高い陽イオン交換容量
(CEC;塩基交換容量)を示し、当該方法がゼオライ
トの品位向上に有効であることが確認された。すなわ
ち、通常の真珠岩から生成される人工ゼオライトの陽イ
オン交換容量が250〜300meq/100gの範囲
内であるのに対し、当該方法によって上記副原料を添加
して生成した人工ゼオライトの陽イオン交換容量は30
0〜400meq/100gとなり、きわめてイオン交
換能の高い人工ゼオライトを製造可能であることが判明
した。
【0016】[製造方法1]真珠岩微粉と水酸化ナトリ
ウム水溶液とを含む混合スラリーに120℃で4時間の
オートクレーブ処理を施し、人工ゼオライトを製造し
た。ここで、上記活性を含む副原料を添加した場合と添
加しない場合とのそれぞれの方法で人工ゼオライトを製
造し、生成された人工ゼオライトの陽イオン交換容量を
測定して比較した。その製造条件を以下の表1に示し、
測定結果を以下の表2に示す。
【0017】
【表1】 <原料条件> NaOH水溶液の濃度/体積 真珠岩量 副原料の種類/量 (従来例) 3.5N / 300ml 130g 無し (実施例1) 3.5N / 300ml 125g 廃アルミ缶粉 / 5g (実施例2) 3.5N / 300ml 104g アルミドロス / 26g (実施例3) 3.5N / 300ml 104g 水酸化アルミニウム / 26g (実施例4) 3.5N / 300ml 104g メタカオリナイト粉 / 26g (実施例5) 3.5N / 300ml 104g 製紙スラッシ゛タ゛スト / 26g (実施例6) 3.5N / 300ml 104g 高炉スラグ微粉 / 26g (実施例7) 3.5N / 300ml 104g 溶融炉スラク゛微粉 / 26g
【0018】
【表2】 <陽イオン交換容量測定結果> 原料条件 陽イオン交換容量 (従来例) 290meq/100g (実施例1) 380meq/100g (実施例2) 350meq/100g (実施例3) 310meq/100g (実施例4) 330meq/100g (実施例5) 330meq/100g (実施例6) 330meq/100g (実施例7) 340meq/100g
【0019】以上のように、従来例では陽イオン交換量
が300meq/100g未満であるのに対して、実施例1〜7で
はいずれも陽イオン交換量が300meq/100g以上になり、
300〜400meq/100gの範囲のイオン交換能
を有する高品位の人工ゼオライトを生成することができ
た。また、従来例に較べて、各実施例では人工ゼオライ
ト生成後の廃水酸化ナトリウム水溶液の珪酸イオン濃度
が低下していた。
【0020】[製造方法2]真珠岩微粉を人工ゼオライ
ト化した際に生ずる廃水酸化ナトリウム水溶液を回収し
て、その水酸化ナトリウム濃度を3.5Nに調整し、こ
の調整廃水酸化ナトリウム水溶液に上記の副原料を添加
して混合スラリーを調製し、これに120℃、4時間の
オートクレーブ処理を施した。その原料条件を表3に示
し、得られた人工ゼオライトの陽イオン交換量の測定結
果を表4に示す。
【0021】
【表3】 <原料条件> 調製廃NaOH水溶液の濃度/体積 副原料の種類/量 (実施例8) 3.5N / 300ml 廃アルミ缶粉 / 30g (実施例9) 3.5N / 300ml アルミドロス / 50g (実施例10) 3.5N / 300ml 水酸化アルミニウム / 80g (実施例11) 3.5N / 300ml メタカオリナイト粉 / 80g (実施例12) 3.5N / 300ml 製紙スラッシ゛タ゛スト / 80g (実施例13) 3.5N / 300ml 高炉スラグ微粉 / 80g (実施例14) 3.5N / 300ml 溶融炉スラク゛微粉 / 80g
【0022】
【表4】 <陽イオン交換容量測定結果> 原料条件 陽イオン交換容量 (実施例8) 470meq/100g (実施例9) 430meq/100g (実施例10) 390meq/100g (実施例11) 470meq/100g (実施例12) 385meq/100g (実施例13) 365meq/100g (実施例14) 370meq/100g
【0023】以上のように、廃水酸化ナトリウム水溶液
に副原料を添加して水熱反応を生じさせることによって
得られた人工ゼオライトは、350〜500meq/1
00gというきわめて高い陽イオン交換容量を示した。 [製造方法3]
【0024】かさ比重0.3の発泡パーライト20gを
予めパン型造粒機に投入し、回転させた状態とし、ここ
に上記の製造方法2で生成した人工ゼオライト10gと
セメント10gを混合したものを、水を添加しながら発
泡パーライトにまぶすようにして添加し、造粒を行っ
た。その結果、造粒物は、図1に示すように発泡パーラ
イト1の表面にまんべんなく人工ゼオライトとセメント
の混合物2が付着した状態になり、その後、造粒物の養
生(乾燥、静置)を行った。
【0025】上記の養生物の陽イオン交換容量を測定す
ると200meq/100gとなり、充分にフィルタ等
の用途に用いることができることが判明した。上記の発
泡パーライトは軽量骨材などとして用いられているもの
であるが、本方法のように人工ゼオライトを表面に付着
させることによって、これを軽量骨材として用いて形成
した建築物その他の構築物、フィルタ、吸収材等に消臭
機能や抗菌機能を付加することが可能であり、具体的に
は、各種フィルタ、紙おむつ、高断熱性建材などの製造
に用いられる素材として利用できる。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
人工ゼオライトの製造プロセスの安定操業を可能にし、
また、人工ゼオライトの品位の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造方法3にて造粒した発泡パーライトの造粒
物の断面構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 発泡パーライト 2 人工ゼオライトとセメントの混合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G066 AA13A AA20A AA61B AA66A AA75A AA76A BA36 FA20 4G073 BA04 BA57 BD11 CM01 CZ01 DZ09 FB21 FB29 FB36 FB45 FD01 FD04 GA21 UB06 UB21 UB33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真珠岩を出発原料として水熱処理工程を
    経て人工ゼオライトを合成する人工ゼオライトの製造方
    法において、活性Al若しくはその含有物質を副
    原料として添加して前記水熱処理工程を実施することを
    特徴とする人工ゼオライトの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水熱処理工程は、前記真珠岩、前記
    副原料及び水酸化ナトリウム水溶液を含む混合スラリー
    に水熱処理を施すものであることを特徴とする請求項1
    に記載の人工ゼオライトの製造方法。
  3. 【請求項3】 真珠岩と水酸化ナトリウム水溶液との混
    合スラリーから水熱処理工程を経て人工ゼオライトを製
    造する際に発生する廃水酸化ナトリウム水溶液中に活性
    Al若しくはその含有物質を添加して水熱処理を
    施すことを特徴とする人工ゼオライトの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記副原料は、製紙スラッジダスト、金
    属アルミニウムを含む廃棄物若しくは鉱物、水酸化アル
    ミニウムを含有する廃棄物若しくは鉱物、メタカオリナ
    イトを含有する廃棄物若しくは鉱物、高炉スラグ又は溶
    融炉スラグから選ばれた1種若しくは2種以上であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載の人工ゼオライトの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記水熱処理工程はオートクレーブ処理
    若しくは煮沸処理であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれか1項に記載の人工ゼオライトの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5に記載の人工ゼオ
    ライトの製造方法によって得られた人工ゼオライトを、
    バインダとともに発泡真珠岩の表面に付着させることを
    特徴とするイオン交換能を有する発泡真珠岩の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記バインダはベントナイト又はセメン
    トであることを特徴とする請求項6に記載の発泡真珠岩
    の製造方法。
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