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JP2002170996A - 光通信システム - Google Patents

光通信システム

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Publication number
JP2002170996A
JP2002170996A JP2001288759A JP2001288759A JP2002170996A JP 2002170996 A JP2002170996 A JP 2002170996A JP 2001288759 A JP2001288759 A JP 2001288759A JP 2001288759 A JP2001288759 A JP 2001288759A JP 2002170996 A JP2002170996 A JP 2002170996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
fiber
wavelength
transmission
light
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001288759A
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English (en)
Inventor
Takashi Matsuoka
隆志 松岡
Toshio Ito
敏夫 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2001288759A priority Critical patent/JP2002170996A/ja
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  • Optical Communication System (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価なプラスチックファイバを利用しつつ
も、安定して長距離伝送ができる。 【解決手段】 伝送媒体はプラスチックファイバ5であ
り、光源となる発光ダイオード3は、発光波長が520
nmであり、発光波長は620nmよりも短い。発光ダ
イオード3としては、InGaA1N系の半導体発光素
子であっても、ZnSe系半導体発光素子であってもよ
い。この例では、伝送速度190Mb/S、伝送距離2
00mの伝送を実現できた。また発光ダイオード3はワ
イドギャップ半導体であるため、高温環境下において使
用することができ、ビル構内での光通信システム(光L
AN)として使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信システムに関
するものであり、安価なプラスチックファイバを利用し
つつも、安定して長距離伝送ができるように工夫したも
のである。
【0002】
【従来の技術】現在の光通信システムにおいては、伝送
路として石英ファイバが用いられ、光源としてInGa
AsP系材料からなる半導体レーザが用いられ、光検出
器としてInGaAsP系材料からなる半導体光検出器
が用いられている。この光通信システムでは、ファイバ
の光吸収損失が0.2dB/kmと小さいことから、長
距離伝送が実現されており、全世界で用いられている。
【0003】この光通信システムにおける問題点は、シ
ステムの価格が高いことである。その理由は、次に述べ
るように、ファイバ、光の結合系、ファイバの接続用コ
ネクタの価格が高いことにある。
【0004】すなわち、ファイバの作製には高純度の石
英材料を必要とし、ファイバの製作プロセスでは石英の
融点が高いことから高温を必要とし、さらに、石英ファ
イバの素線それ自体では傷が付いた場合には破断し易い
ため、樹脂によるコーティングを必要としているためで
ある。
【0005】次に、光の結合系、すなわち、ファイバと
光源との光学的結合、およびファイバと光検出器との光
学的結合においては、ファイバのコア径が5〜10μm
と小さいことから、レンズ系を必要としている。特に、
光源の光をファイバに入れる場合には、半導体レーザか
ら出射される光ビームの光軸に垂直な断面での形状、つ
まり、ファイバ端面に当たる形状が、レーザの構造に起
因して扁平であることが多い。そのため、円筒型レンズ
を用いて、ビーム形状を円形に変換し、その後、球レン
ズでビームを小さく絞って、ファイバに入射させる。こ
の作業に当たっては、ファイバ径が小さいことから、
0.1μm単位以下の精度を必要としている。このた
め、ファイバと光源を組み合わせた半導体レーザモジュ
ールが高価になっている。
【0006】最後に、ファイバの接続用コネクタについ
ては、ファイバのコア径が小さいことに起因して、0.
1μmの精度が必要である。そのため、金属やセラミク
スを用いて、高精度に作られている。その市場価格は、
1000〜3000円である。
【0007】現在、ビルなどの構内での光通信システム
(光LAN:Local area network)に、石英ファイバを
用いた光通信システムを用いようとすると、上述したこ
とから大変なコストがかかっていた。
【0008】これに対して、光ファイバにプラスチック
ファイバを用いたシステムが提案され、発光波長が66
0〜670nmと発光波長が780nm付近の光源を用
いて、実験も進んでいる。この波長域が選ばれている理
由は、プラスチックファイバの吸収損失の波長依存性を
表す図1に示すように、この波長域(660〜670n
mと780nm付近)に低損失の窓があるためであるこ
とと、光源が市販されていることである。
【0009】特に、そのうちの損失の低い方である発光
波長が660〜670nmの光源が用いられているが、
この波長域では低損失波長域が狭いため、厳格に波長の
規定された素子を使う必要があった。また、大容量伝送
に向けて、波長多重通信を行おうとしても、低損失であ
る波長域が狭いため、この低損失窓内での波長域では不
可能であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、プラスチック
ファイバを用いて波長多重通信を行う場合には、発光波
長が660nmと780nmの両方の光源を用いるとい
った、波長間隔の粗い波長多重伝送方式(一般にCou
rse WDM(Wavelength Division Multiplexing)と
言われている)方式を採用せざるを得なかった。そのた
め、多波長を用いることができず、伝送容量も大きく向
上しなかった。また、従来のプラスチックファイバの損
失は、波長400nmにおいて250〜300dB/k
m以上であった。波長660nmにおいても、損失は1
50〜200dB/kmと大きかった。そのため、極短
距離の伝送しかできなかった。また、光源として用いら
れる発光素子も、高出力でなければならなかった。ファ
イバの損失が大きかった理由は、従来のファイバ製造方
法にある。すなわち、ポリマの固まり(ペレット)ある
いはロッド状の母材からファイバをバッチ処理で作製す
るので、塵芥の混入や、熱履歴によりファイバの損失が
大きくなっていた。
【0011】また、光源に注入されたキャリアの発光再
結合に要する時間が1ns程度と長いため、通常の石英
ファイバを用いた通信の場合と同程度の変調速度しか実
現できない。
【0012】また、光LANシステムは、ビル内で用い
られていることが多い。この場合、高温環境下で用いら
れていることがある。この場合、温度調整器の付帯して
いない安価な光源を用いると、発光素子の発光波長や発
光出力などの光出力特性が温度と共に変動し、通信シス
テムの特性が劣化したり、あるいは、発光素子の寿命が
短くなるという問題があった。光LANシステムでは、
一般の長距離・ハイビットレートの光通信システムと異
なり、低廉化が要求されるので、発光素子への温度調整
器の付帯をなるべく避けたい。そこで、このような問題
が生じる訳である。
【0013】(1)本発明は上記の問題点を解決するた
めになされたもので、その目的は安価で安定な光通信シ
ステムを提供することにある。 (2)また本発明の目的は、伝送容量が大きく、長距離
伝送が可能な光通信システムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は、伝送媒体としてプラスチックファイバを用
い、光源として発光波長が620nmより短い半導体発
光素子を用いることを特徴とする。この場合、前記半導
体発光素子は、発光波長が350nm〜620nmのワ
イドギャップ半導体によって構成されていることが望ま
しい。また、プラスチックファイバに、波長400nm
における吸収損失が200dB/km以下の低損失ファ
イバを用いてもよい。このようなファイバは、モノマー
の重合、すなわち、ポリマー化から溶融押し出しによる
ファイバ化まで、連続的に、かつ、極めてクリーンな状
態で作製される。
【0015】また本発明は、前記半導体発光素子が、I
1-X-Y GaX AlY N(0≦X、Y、1−X−Y≦
1)によって構成されたり、前記半導体発光素子が、Z
n,Cd,Mgのうちの少なくとも1元素と、S,S
e,Teのうちの少なくとも1元素を有するZnSe系
半導体発光素子であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。本発明の実施の形態では、光源として、In
1-X-Y GaX AlY N(0≦X、Y、1−X−Y≦1)
(以下、InGaA1Nと記す)からなり発光波長が6
20nmより短いワイドギャップ半導体発光素子や、Z
n,Cd,Mgのうちの少なくとも1元素とS,Se,
Teのうちの少なくとも1元素を有し発光波長が620
nmより短いワイドギャップ半導体発光素子(以下Zn
Se系半導体発光素子と記す)を用い、伝送媒体として
プラスチックファイバを用いる。
【0017】なお、ワイドギャップ半導体発光素子と
は、従来から実用になっているGaAs系やInP系の
半導体発光素子に比べて、大きなバンドギャップを有す
る半導体材料からなり、現在では具体的には、ZnSe
系,GaN系,SiC系,ZnO系等の半導体発光素子
を意味する。
【0018】また本発明の実施の形態では、伝送媒体と
してプラスチックファイバを用い、光源として発光波長
が350nm〜620nmのワイドギャップ半導体発光
素子を用いる。発光波長の最短波長が350nmである
理由は、InGaA1Nという材料によっている。すな
わち、発光波長は光源を構成する材料のバンドギャップ
によって規定される。本材料の最大バンドギャップは
6.2eVであり、波長に換算すると丁度200nmと
なる。しかし、高効率発光素子を作製するには、一般に
ダブルヘテロ(DH)構造と呼ばれる構造を用いてお
り、発光層をよりバンドギャップの広い材料(閉じ込め
層)で挟む必要がある。従って、InGaA1Nを用い
た発光素子の波長は、200nmより長いことになる。
現在、InGaA1Nを用いた発光ダイオードの短波長
化が進められているが、実際に製作されている発光ダイ
オードの最短波長は360nm近傍である。次に、発光
波長の最長波長が620nmである理由は、波長650
nm近傍を中心の発光素子を構成している材料InGa
A1Pによっている。すなわち、この場合も前述した構
成で発光素子は作製されており、発光波長の短波長化に
制限が出てくる。さらにInGaA1Pの場合には、閉
じ込め層と発光層との間の伝導帯でのエネルギ差ΔEc
が小さいという材料上の不利な性質がある。このため、
発光層と閉じ込め層との間の組成比を大幅に変える必要
がある。このことがInGaA1Pを用いた発光素子の
短波長化を妨げている。実際、室温で動作するInGa
A1Pからなる発光ダイオードの波長は、630nm近
傍である。
【0019】このような本実施の形態は、従来の光通信
システム、つまり、発光波長が660〜670nmや7
80nmの半導体発光素子を用い、伝送路にプラスチッ
クファイバを用いた光通信システムとは、以下の点で異
なる。
【0020】すなわち、光源の光出力が同じであれば、
伝送距離が長い。特に、光源にInGaAlNからなる
発光ダイオードを用いる場合には、極めて透明な基板側
から光を取り出せるため、特に長距離伝送が可能であ
る。また、光の取り出し効率が高いことから、電力から
光への変換効率が高いため、発光素子での熱の発生が抑
制され、熱によるシステム特性の劣化を低減できる。も
ちろん、素子寿命も長くなる。従って、信頼性の高いシ
ステムを構築できる。
【0021】また、光源の発光波長がばらついていて
も、伝送特性に影響がない。また、単一光源を用いて
も、大きな伝送容量を得ることができる。また、各波長
間の間隔が狭い波長多重通信、いわゆるDense W
DMが可能である。
【0022】
【作用】ここで本発明の実施の形態の作用を説明する。
図1に示したように、620nmより短い波長域では、
660〜670nmや780nm域より、ファイバの吸
収損失が少ない。そのため、長距離伝送が可能となる。
特に、材料InGaAlNを用いて構成された光源を用
いる場合には、発光層内で発生した光が、660〜67
0nmや780nm域用の光源を構成する材料自身とそ
の基板との材料の物性が異なるため、有効に外部に取り
出すことができ、同じ注入電流であっても伝送距離を長
くできる。ここで言う材料の物性の差とは、素子を構成
する各層、基板および空気との間の屈折率差が、InG
aAlNにおいて最も小さいことをいう。そのため、発
光で発生した光は、素子を構成する各層、基板および空
気との界面での反射率が小さいため、効率よく出力され
る。
【0023】また、InGaAlNによって構成される
発光素子は、透明な絶縁基板上に作製されることが多
い。そのため、発光ダイオードにおいては、基板側に一
切の電極がないため、基板側から効率よく光を取り出す
ことができる。660〜670nmや780nm域の発
光ダイオードの場合には、必ず基板側にも金属電極が配
置されているため、InGaAlNとは、大きく異な
る。このことは、低価格光LANを構成する場合には、
大きなメリットである。
【0024】また、620nmより短い発光波長、特に
500nm台の発光波長の光源を用いると、ワイドギャ
ップ半導体であるため、素子を用いる環境が高温下であ
っても、素子特性を損なうことが少なく(この理由は後
述する)、ひいては素子寿命も長くなり、伝送システム
の安定化につながる。
【0025】また、図1に示したように、620nmよ
り短い波長域では、660〜670nmや780nm域
に較べて、吸収損失の波長依存性が少ない。そのため、
用いる光源の発光波長が厳密に規定されていず、ばらつ
いていても、伝送特性が変わることがない。
【0026】また、620nmより短い波長域では吸収
損失が波長にあまり依存しないことから、波長間隔の狭
い、発光波長の異なる複数の光源を用いることができ、
DENSE WDMが可能となる。
【0027】また、光源として用いるInGaAlNや
ZnSe系によって構成される半導体発光素子は、素子
に注入されたキャリアの再結合速度が100ps以下で
あり、発光波長が660〜670nm域の光源を構成す
るInGaP系や、発光波長が780nm域の光源を構
成するGaAs系の1nm程度より一桁以上短い。その
ため、高速変調が可能となり、大容量伝送が可能とな
る。
【0028】ここで、ワイドギャップ半導体発光素子が
高温に耐えられる理由を説明する。即ち、半導体は、電
流の担体である電子の走行する伝導帯と、電流の担体で
ある正孔の走行する価電帯を有しており、この2つの帯
(バンド)間のエネルギ差をバンドギャップエネルギと
呼んでいる。各バンドは、エネルギに関して広がりを持
っており、その広がりは、高温ほど大きくなる。従っ
て、バンドギャップエネルギが小さい半導体は、高温で
は、2つのバンドギャップが重なってしまい、バンドギ
ャップがなくなってしまう。そのため、金属と同じ振る
舞いをするようになり、半導体ではなくなってしまう。
これに対して、バンドギャップエネルギの大きいワイド
ギャップ半導体(発光素子)は、高温でも2つのバンド
が重なることがなく、半導体としての特性を維持するこ
とができ、高温に耐えることができるのである。
【0029】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。な
お、実施例は一つの例示であって、本発明の精神を逸脱
しない範囲で、種々の変更あるいは改良を行い得ること
は言うまでもない。
【0030】図2,図3および図4は本発明の実施例を
説明する図である。このうち図2は、図1に示した特性
を有するプラスチックファイバを伝送路に用いた伝送シ
ステム(光通信システム)の構成を示す。図2におい
て、1はパルス・パタン発生器、2はドライバ、3は光
源である発光ダイオード、4は対物レンズ、5は長さ1
00mのプラスチックファイバ、6はオシロスコープ、
7はアッテネータ、8はシリコン・フォトダイオード、
9はエラーレート測定器、10はクロックとデータの波
形整形器である。
【0031】ここで用いたプラスチックファイバの製造
法を以下に述べる。従来のファイバの損失が波長400
nmで250〜300dB/kmと高かった理由は、フ
ァイバの製造法にある。すなわち、ポリマの固まり(ペ
レット)あるいはロッド状の母材からファイバをバッチ
処理で作製するので、塵芥の混入や、熱履歴によりファ
イバの損失が大きくなっていた。そこで、ここで用いた
ファイバは、損失の低減を図るため、次のような工夫を
行った。まず、原材料の純化を進めた。さらに原材料か
らのモノマーの重合、すなわち、ポリマー化から溶融押
し出しによるファイバ化まで、連続的に、かつ、極めて
クリーンな状況下で作製した。これにより、原材料、そ
の重合反応、および、ファイバ化の工程から、不純物や
塵芥の混入を低減することができた。この方法を用いる
ことにより、初めて、図1に示すように、波長400n
mでの損失が150〜200dB/kmである低損失フ
ァイバを製作することができた。
【0032】ここで用いた発光ダイオード3は、InG
aAlNの単一量子井戸で構成されたワイドギャップ発
光ダイオードであり、サファイア基板上に形成されてい
る。発光した光は、基板側から取り出されている。In
GaAlN材料の屈折率は結晶の組成に依存するが2.
5前後であり、サファイアの屈折率も1.75である。
従って、空気も含めて、材料間での屈折率差が、発光波
長660〜670nmや発光波長780nmを構成する
材料の屈折率3.2前後と比較して、小さい。従って、
発光層で発生した光を、波長660〜670nmや78
0nmの素子以上に効率良く、素子外部に取り出すこと
ができる。ここで、その発光波長は520nmであり、
パルスのピーク出力は1mWである。
【0033】実際に行った伝送実験の方法を以下に示
す。 1.パルス・パタン発生器1で0と1をランダムに配列
した190Mb/sのパルス信号を作製する。 2.パルス・パタン発生器1の信号をドライバ2で増幅
する。 3.ドライバ2からの出力で発光ダイオード3を駆動
し、光のパルス列からなるランダムパルスを作製する。
【0034】4.発光ダイオード3からの光を対物レン
ズ4で絞り、プラスチックファイバ5に入れる。 5.ファイバ出力とエラーレートの関係を把握するため
に、ファイバ出力をアッテネータ7で調整する。 6.アッテネータ7からの光出力をシリコン・フォトダ
イオード8で検出する。 7.シリコン・フォトダイオ
ード8からの電気信号をオシロスコープ6で観察
する。 8.波形成型器10で光パルスの波形を整形する。 9.エラーレート測定器10でエラーレートを測定す
る。
【0035】オシロスコープ6で観測した波形を図3に
示す。横軸の一目盛は3nsである。この図は、明確な
アイパターンを示している。
【0036】次にエラーレートの特性を評価した。受信
電力とエラーレートの関係を図4に示す。受信電力の調
整にはアッテネータ7を用いた。本図には、ファイバ長
1mと200mとを比較して示してある。200m伝送
後も、エラーレートが劣化していないことがわかる。
【0037】以上述べてきたように、ここで述べた構成
により、伝送速度190Mb/s、伝送距離200mの
伝送を実現できた。従来、光通信の一つの規格になって
いる伝送速度156Mb/sで、伝送距離200mを実
現することは、難しいとされてきたが、ここで初めて実
現することができた。
【0038】なお、ここでは、発光ダイオードを用いた
が、半導体レーザでも良いことは言うまでもなく、さら
なる伝送特性の改善を見込める。また、ここでは発光ダ
イオードを構成する材料として、InGaAlNを用い
たが、ZnSe系でも同様な効果を期待できる。ZnS
e系の発光ダイオードを用いる場合、ここで示した実施
例と同様に基板側から光を取り出すためには、ZnSe
基板上に発光ダイオードが構成されている必要がある。
【0039】従来、ZnSe系発光ダイオードは、Ga
As基板上で作製されていたが、ZnSe基板を用いた
方が、素子寿命が遙かに長いことが指摘されている。従
って、ZnSe基板上のZnSe系発光ダイオードを用
いることは、素子寿命の観点からも整合性が良い。そし
てZnSe系発光ダイオードの材料構成はZn,Cd,
Mgのうちの少なくとも1元素と、S,Se,Teのう
ちの少なくとも1元素とでなっている。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、プラ
スチックファイバ伝送システムに620nmより短波長
の光源を用いることにより、容易に156Mb/sとい
う国際規格を満足し、伝送距離200mに渡るシステム
を実現できる。光学系も図2に示したように従来のガラ
スファイバを用いた通信システムより簡単であり、低コ
ストが可能である。また、ワイドギャップ半導体を光源
に用いることから、ビル内の高温環境下でも、発光素子
用温度調節器を用いることなく、本システムを構成し、
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスチックファイバの光吸収特性の波長依存
性を示す特性図。
【図2】プラスチックファイバを伝送路に用いた伝送シ
ステムの構成図。
【図3】190Mb/sの光信号を200m伝送後、光
検出器で受信した電気信号をオシロスコープで観測した
アイパターンを示す観測図。
【図4】受信電力とエラーレートの関係を示す特性図。
【符号の説明】
1 パルス・パタン発生器 2 ドライバ 3 発光ダイオード(光源) 4 対物レンズ 5 プラスチックファイバ 6 オシロスコープ 7 アッテネータ 8 シリコン・フォトダイオード 9 エラーレート測定器 10 クロックとデータの波形整形器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H050 AA13 AA15 5F041 CA05 CA34 CA40 CA43 EE01 FF14 5K002 BA01 BA31 FA01 FA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送媒体としてプラスチックファイバを
    用い、光源として発光波長が620nmより短い半導体
    発光素子を用いることを特徴とする光通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記半導体発光素子
    は、発光波長が350nm〜620nmのワイドギャッ
    プ半導体によって構成されていることを特徴とする光通
    信システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    半導体発光素子は、In1-X-Y GaX AlY N(0≦
    X、Y、1−X−Y≦1)によって構成されることを特
    徴とする光通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2において、前記
    半導体発光素子は、Zn,Cd,Mgのうちの少なくと
    も1元素と、S,Se,Teのうちの少なくとも1元素
    を有するZnSe系半導体発光素子であることを特徴と
    する光通信システム。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記プラスチックフ
    ァイバの損失が、波長400nmにおいて200dB/
    km以下であることを特徴とする光通信システム。
JP2001288759A 2000-09-22 2001-09-21 光通信システム Pending JP2002170996A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100345014C (zh) * 2005-12-16 2007-10-24 乔桂兰 650nm塑料光纤传输系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100345014C (zh) * 2005-12-16 2007-10-24 乔桂兰 650nm塑料光纤传输系统

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