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JP2002162598A - 観察光学系および撮像光学系 - Google Patents

観察光学系および撮像光学系

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Publication number
JP2002162598A
JP2002162598A JP2000365778A JP2000365778A JP2002162598A JP 2002162598 A JP2002162598 A JP 2002162598A JP 2000365778 A JP2000365778 A JP 2000365778A JP 2000365778 A JP2000365778 A JP 2000365778A JP 2002162598 A JP2002162598 A JP 2002162598A
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Japan
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guide plate
light guide
optical system
prism
light
Prior art date
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JP2000365778A
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JP4727034B2 (ja
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Tetsuei Takeyama
哲英 武山
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JP2002162598A5 publication Critical patent/JP2002162598A5/ja
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B27/0081Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 with means for altering, e.g. enlarging, the entrance or exit pupil

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】携帯電話や携帯情報端末、及び頭部装着型の虚
像観察装置に用いることができる程度に小型で、軽量、
かつ明るく、さらに高解像度を有し、且つ、製造が容易
な観察光学系又は撮像光学系を提供する。 【解決手段】瞳面1と像面5との間にプリズム4と、導
光板3とを含んで配置されている。導光板3は、入射領
域及び射出領域の夫々両面にホログラフィック素子(H
OE)61〜64を有し、且つ、光束を導光板内部で10
回以上全反射する。HOE61,62は、入射光束を夫々
回折して、入射角が導光板の全反射臨界角を超えた角度
となるように形成され、HOE63,64は、射出領域に
導かれた光束を夫々回折して、入射角が導光板の全反射
臨界角を超えない角度となるように形成されている。プ
リズム4は、導光板3を射出した光束の偏心収差を補正
するための曲面を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、観察光学系及び撮
像光学系に関し、特に、観察者の頭部又は顔面に保持す
ることができ、又は、携帯電話や携帯情報端末に付加す
ることができる画像表示装置及びカメラなどの撮像装置
に用いる光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、個人が大画面の画像を楽しむこと
を目的として、画像表示装置、特に、頭部や顔面に装着
するタイプの画像表示装置の開発が盛んになされてい
る。また、近年、携帯電話や携帯情報端末の普及に伴
い、携帯電話や携帯情報端末の画像や文字データを大画
面で見たいというニーズが高まっている。
【0003】そのような装置の一部に利用可能な導光装
置としては、従来、ホログラムを用いた導光装置が、特
開平5−224018号公報で提案されている。また、
ホログラムを用いた画像表示装置が、特開平6−250
022号や特開平8−113059号公報、米国特許第
4711512号公報で提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平5−2
24018号公報に記載の導光装置の場合、1枚のHO
E素子でもって、入射領域、又は入射領域及び射出領域
において、夫々1回づつのみしか回折させていないた
め、HOE素子1枚あたりの回折角が大きくなる。その
ためには、HOE中の縞のピッチを細かくする必要が生
じ、露光の際の許容振動幅が小さくなり、露光光学系の
位置精度が厳しくなり、HOE露光用感光材料に許容さ
れる露光可能最大周波数がより高いものが必要となるた
め、製造が困難である。
【0005】また、特開平6−250022号公報に記
載の画像表示装置の場合、1枚のHOE素子でもって、
入射領域及び射出領域において、夫々1回づつのみしか
回折させていないため、HOE素子1枚あたりの回折角
が大きくなり、製造が困難である。しかも、上記画像表
示装置の光学系は、非共軸光学系のため偏心収差が発生
するが、この発生した偏心収差を枚数の少ないHOE面
のみで補正することは困難である。また、全反射回数が
2回程度と少ないので、導光板を薄型に保ったまま導光
板の長さ方向に長い距離をとって導光させるためには、
導光板の厚みを厚くしなければならない。さらに、上記
画像表示装置の光学系は、リレー光学系を構成していな
い、即ち、光学系中で中間結像させないため、より小さ
な画像表示素子を用いて構成した場合には、広い観察画
角を得ることができない。
【0006】また、特開平8−113059号公報や米
国特許第4711512号公報の画像表示装置の場合、
入射領域及び射出領域に夫々1枚ずつのHOE素子を配
置しているが、入射領域および射出領域において夫々1
回ずつのみしかHOE素子で回折させていないため、H
OE素子1枚あたりの回折角を大きくする必要が生じ、
製造が困難である。しかも、光学系が非共軸光学系のた
め偏芯収差が発生するが、この発生した偏心収差を少な
いHOE面のみで補正することは困難である。さらに、
米国特許第4711512号公報では、全反射を6回さ
せているが、この程度の全反射回数では、導光板を薄型
に保ったままで、導光板の長さ方向に長い距離をとって
導光させるためには、導光板の厚みを厚くしなければな
らない。さらにまた、上記画像表示装置も、リレー光学
系でないため、より小さな画像表示素子を用いて構成し
た場合には、広い観察画角を得ることができない。
【0007】そこで、本発明は、携帯電話や携帯情報端
末、及び頭部装着型の虚像観察装置に用いることができ
る程度に小型で、軽量、かつ明るく、さらに高解像度を
有し、且つ、製造が容易な観察光学系又は撮像光学系を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による光
学系は、瞳面と像面との間に配置された光学系におい
て、前記光学系は、少なくともプリズムと、導光板とを
含み、前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫
々両面にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を導
光板内部で10回以上全反射して前記入射領域から前記
射出領域に至らせるように構成され、前記導光板の前記
入射領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素子
は、夫々所定位置において所定波長で入射した光束を夫
々回折して、該光束の入射角が前記導光板の全反射臨界
角を超えた角度となるように形成され、前記導光板の前
記射出領域の両面に設けられた前記ホログラフィック素
子は、夫々所定位置において前記入射領域から前記射出
領域に導かれた光束を夫々回折して、該光束の入射角が
前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となって、前
記導光板から光束が射出されるように形成され、前記プ
リズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射出した
光束の偏心収差を補正するための曲面を備えていること
を特徴とする。
【0009】また、本発明は、観察光学系として構成す
る場合には、前記像面に観察者が観察する画像を表示す
る画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼球が位
置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子から射
出された光束が、前記プリズムを経由した後に、前記導
光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プリズム
側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前
記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前記ホ
ログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記
プリズム側に設けられた前記回折素子で回折反射され
て、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、
前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記導光
板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域において前
記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィ
ック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳とは
反対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反
射されて、前記導光板の全反射臨界角を超えない角度と
なって、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホ
ログラフィック素子を透過し前記導光板から射出して前
記射出瞳に導かれるようにするのが好ましい。
【0010】また、本発明の光学系は、撮像光学系とし
て構成する場合には、前記像面に物体像を撮像する撮像
素子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞
る明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体
からの光束が、前記導光板の第2の領域に入射し、前記
導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック
素子を透過し、前記導光板の前記物体とは反対側に設け
られた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記
導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック
素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超
えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射
されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域にお
いて前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホロ
グラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前記プ
リズムとは反対側に設けられた前記ホログラフィック素
子で回折反射されて、前記プリズム側に設けられた前記
回折素子を透過して前記導光板から射出し、前記プリズ
ムを経由して前記撮像素子に導かれるようにするのが好
ましい。
【0011】本発明の基本原理について図を用いて説明
する。図1は本発明による光学系の概念図、図2は本発
明による光学系を構成する導光板に入射する光の反射状
態を示す原理説明図、図3は図1の構成において軸上光
線が導光板内部で中間結像される状態を説明するための
概念図である。なお、説明の便宜上、図の右側から光線
追跡をすることとする。
【0012】本発明の光学系は、図1に示すように、瞳
面1と像面5との間に導光板3と偏心プリズム4を有し
ている。導光板3は、図2に示すように、基盤ガラスの
入射領域の両面に回折素子として第1のHOE(体積型
ホログラフィック素子)、第2のHOEを夫々設けると
共に、射出領域の両面に回折素子として第3のHOE、
第4のHOEを夫々設けて構成されている。なお、基盤
としては透明ガラスの代わりに透明プラスチックを用い
てもよい。
【0013】ここで、導光板に設けられた第2HOEに
対し臨界角以下の入射角度でもって入射する所定波長の
軸上光線の導光板内での反射状態について、第2HOE
に対し垂直に入射する光を用いて説明する。第2HOE
に垂直に入射した光は、そのまま第2HOEを透過し
て、第1HOEに入射する。第1HOEは、この入射位
置Q1においてこの第1の入射角度でもって入射した光
を回折反射するように角度選択性を有して構成されてお
り、この入射光を回折反射する。第1HOEで回折反射
された光は第2の入射角度でもって第2HOEに入射す
る。第2HOEは、この入射位置Q2において第2の入
射角度でもって入射した光を回折反射するように角度選
択性を有して構成されており、この入射光を回折反射す
る。
【0014】第2HOEで回折反射された光は導光板に
対して臨界角を超えた第3の入射角度でもって、第1H
OEに入射する。第1HOEは、この入射位置Q3にお
いて臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光
を全反射する。全反射された光は、同様に臨界角を超え
た第3の入射角度でもって、第2HOEに入射する。第
2HOEは、この入射位置Q4において臨界角を超えた
第3の入射角度でもって入射した光を全反射する。全反
射された光は、以下、両側のガラス又はプラスチックで
できた基盤面及び基盤面に設けられたHOEで同様の全
反射を繰り返して射出領域に設けられた第4HOEの所
定位置へと導かれる。
【0015】第4HOEは、所定位置Qmにおいて臨界
角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を回折反
射するように角度選択性を有して構成されており、この
入射光を回折反射する。第4HOEで回折反射された光
は導光板に対して第4の入射角度でもって、第3HOE
に入射する。第3HOEはこの入射位置Qnにおいて第
4の入射角度でもって入射した光を回折反射するように
角度選択性を有して構成されており、この入射光を回折
反射する。第3HOEで回折反射された光は導光板に対
して臨界角以下の第5の入射角度でもって(図2におい
ては垂直、即ち、0度の入射角でもって)第4HOEに
入射し、そのまま第4HOEを透過して導光板を射出す
る。
【0016】このように、導光板の入射領域において別
個のHOEで2回回折させると共に、射出領域において
も別個のHOEを介して2回回折させれば、1回あたり
の回折角度が大きくならずに済む。
【0017】一般に回折角度の大きな回折光学素子は、
素子内部に有する格子構造のピッチが細かくなり製造が
困難となることが知られている。本発明の光学系では、
上述のように、導光板の入射領域および射出領域に夫々
複数枚以上のHOE素子を配置したので、HOE素子の
1回あたりの回折角度が大きくならないように抑えるこ
とができ、HOE中の干渉縞のピッチを大きくすること
ができる。また、露光の際の許容振動幅が軽減され、露
光光学系の位置精度も緩和される。更に、HOE露光用
感光材料に要求される露光可能最大周波数がより低いも
ので可能となる。
【0018】なお、図2に示すような導光板は、小型化
のために回転非対称な光学作用面が配置され、光軸が折
れ曲がっている偏心光学系として構成されており、特に
導光板に光を入射させた後に全反射させて所定位置まで
導いて射出させるために回転非対称な光学的作用を有す
るHOE素子を配置しているため、このままでは、大き
な偏心収差が発生してしまう。そこで、本発明では、図
1に示すように、導光板の外部に少なくとも1面に自由
曲面を有する偏心プリズムを配置して、導光板を介して
生じる偏心収差を補正することができるようにしてい
る。
【0019】また、本発明の光学系のように、導光板内
部での全反射回数が10回以上となるように構成すれ
ば、導光板の厚さを薄型に保ち且つ長い距離を導光させ
ることができる。更に、導光板内における全反射回数が
20回以上となるように構成すればより好ましく、30
回以上となるように構成すればより一層好ましい。
【0020】また、本発明の光学系は、入射光束が導光
板内部で中間像を結像するリレー光学系として構成され
ているのが好ましい。図3は、本発明のリレー光学系の
概念を簡略化して示したものである。図3においては、
説明の便宜上、1枚の導光板を入射領域の導光板と射出
領域の導光板とが分かれているものとして示すととも
に、光線の全反射を省略している。また、右上側の導光
板に軸上光束が入射するものとして説明する。導光板の
入射領域に入射した射出瞳からの軸上光束は、導光板の
入射領域両側に設けられたHOEを介して2回回折反射
された後にその途中で中間結像位置で一旦結像し、導光
板の射出領域に入射し、導光板の射出領域両側に設けら
れたHOEを介して2回回折反射されて導光板の射出領
域より射出し、偏心プリズムに入射する。
【0021】このように、本発明の光学系を、入射光束
が導光板の入射領域から射出領域に至るまでの間で中間
結像するリレー光学系として構成すれば、接眼側の光学
系で発生する収差をリレー光学系の中間結像位置より像
側の光学系で補正することができ、しかも、リレー光学
系により小さな画像表示素子を中間結像面に大きく投影
することで、見かけ上大きな画像表示素子を接眼光学系
に用いたものと光学的に等価になる。これにより小さな
画像表示素子を用いても広い観察画角を得ることができ
る。一方、上記従来の光学系のように、リレー光学系を
構成しないで接眼光学系だけで画像表示装置を構成しよ
うとすると、広い観察画角を達成するためには、接眼光
学系側のパワーを強くする、即ち、焦点距離を短くして
倍率を上げる必要があるが、接眼光学系のパワーを強く
しすぎると収差が悪くなる。従って、本発明の光学系
は、リレー光学系方式で構成するのが、これらの諸問題
を防ぐために有用である。なお、中間像を結像すること
ができれば、リレー光学系を構成するための光学要素
は、プリズム、レンズなどどのようなものであってもよ
い。
【0022】このように、図1に示す本発明の光学系
は、導光板3内部に入射した光束が、入射領域で少なく
とも2回回折反射された後に全反射を繰り返して導光板
内部の中間結像位置で結像した後、全反射を繰り返しな
がら射出領域に導かれ、射出領域で少なくとも2回回折
反射されて射出領域から射出して、自由曲面プリズム4
に第1面41より入射し、第2面42、第3面43で反射
されて、第4面44より射出した後、像面位置で結像す
るように構成されている。
【0023】また、本発明の光学系は、瞳径をPD(P
upil Diamater)、アイリリーフをER
(Eye Relief)とした時、次の条件式(1)を
満足することが望ましい。 0.1 ≦ PD ≦ ER×0.9 ……(1) 瞳径PDが下限を超えて小さくなると、回折の影響によ
り高解像度な画像を観察、撮像等をすることが困難とな
る。一方、瞳径PDが上限を超えて大きくなると瞳径が
大きくなりすぎ収差補正が困難となり、更に光学系が大
型化してしまう。
【0024】また、本発明の光学系は、次の条件式(2)
を満足することがより望ましい。 1.0 ≦ PD ≦ ER×0.6 ……(2) 条件式(2)の上限及び下限の意味は上記条件式(1)と同様
である。
【0025】更に、本発明の光学系は、次の条件式(3)
を満足することがより一層望ましい。 1.0 ≦ PD ≦ ER×0.3 ……(3) 条件式の上限及び下限の意味は上記条件式(1)と同様で
ある。
【0026】また、本発明の光学系は、導光板内におけ
る軸上主光線の入射位置から射出位置までの距離をLと
したとき、次の条件式(4)を満足することが望ましい。 30.0mm ≦ L ≦ 200.0mm ……(4) 下限を超えて距離Lが短いと、導光板における、観察者
の顔面側に偏心プリズムなどの光学系が設けられている
場合、観察者の顔面にその光学系が干渉してしまい、ま
た、導光板における、観察者の顔面とは対向する側に偏
心プリズムなどの光学系が設けられている場合、その光
学系がシースルー観察を遮断してしまう。一方、上限を
超えて距離Lが長くなると、装置が大きくなりすぎ、ま
た重量も重くなり頭部への装着が困難となる。
【0027】また、本発明の光学系は、次の条件式(5)
を満足することがより望ましい。 35.0mm ≦ L ≦ 140.0mm ……(5) 条件式(5)の上限及び下限の意味は上記条件式(4)と同様
である。
【0028】更に、本発明の光学系は、次の条件式(6)
を満足することがより一層望ましい。 40.0mm ≦ L ≦ 70.0mm ……(6) 条件式(6)の上限及び下限の意味は上述と同様である。
【0029】なお、本発明の光学系は、瞳面と像面とが
導光板の同一面側に位置する場合と瞳面と像面とが導光
板を隔てて位置する場合のいずれにも適用可能である。
【0030】また、本発明の観察光学系に用いる画像表
示素子は、透過型と反射型のいずれのタイプのものもで
あってもよい。
【0031】そして、本発明の光学系において、前記画
像表示素子を前記反射型の画像表示素子で構成する場
合、照明光源を備え、前記プリズムを前記照明光源から
の照明光を前記反射型の画像表示素子に導き、更に、前
記反射型の画像表示素子で反射した光束を前記導光板の
入射領域に導くようにするのが好ましい。
【0032】なお、本発明の光学系では、図2に示すよ
うに、ホログラフフィク素子を、前記導光板の夫々の側
において入射領域と射出領域とで夫々別体に設けて構成
しているが、ホログラフィック素子を、前記導光板の夫
々の側において入射領域から射出領域に至るまで一体に
形成し、且つ、入射領域の所定位置から射出領域の所定
位置に至るまでの領域において光束が、全反射臨界角を
超えた角度でもって前記導光板内を10回以上全反射す
るように構成してもよい。
【0033】また、本発明の観察光学系は、前記導光板
を隔てて前記射出瞳とは反対側に撮像素子を設け、前記
射出瞳位置に眼球が位置したときの観察者の像が前記導
光板を透過して撮像されるように構成してもよい。
【0034】また、本発明の光学系では、前記ホログラ
フィック素子は上述のように体積型ホログラム(HO
E)で構成されているのが好ましい。
【0035】また、本発明の光学系は、前記導光板の面
形状が平面形状に形成されているのが好ましい。なお、
前記導光板の面形状が曲面形状に形成されていてもよ
い。
【0036】また、本発明において、導光板の板面形状
を一方向へ曲率を持つ曲面形状に形成すれば、光学系全
体をより小型化することができる。
【0037】ところで、平面フィルム状に供給された体
積型ホログラム素子用の感光材料は、シリンドリカル形
状への湾曲加工は比較的容易であるが、X方向およびY
方向の両方向に同時に曲率を持つ基盤形状に加工するこ
とは困難である。そこで、導光板の板面形状を平面形状
に形成し、その平面基盤上に体積型ホログラムを配置す
れば、生産も容易な構成をとることができる。
【0038】なお、体積型ホログラムは、基盤面に貼り
つけるか、又は、基盤面に埋め込んで基盤面と面一にな
るようにする。
【0039】また、前記プリズムの前記偏心収差を補正
する面は、回転非対称なディストーション補正やテレセ
ントリック性の良好な光学系とするために自由曲面など
の回転非対称な面が望ましいが、球面、非球面、アナモ
ルフィック面などの回転対称な面で構成することも可能
である。
【0040】また、本発明の観察光学系は、体積型ホロ
グラムは、上述のような反射型HOEに限定されるもの
ではなく、例えば、図2において、入射領域の第2HO
E又は射出領域の第4HOEに透過型HOEを用いて、
回折透過させてもよい。
【0041】なお、本発明の光学系のこれらの構成は、
上述のように、観察系だけでなく撮像系への適用も可能
である。即ち、本発明の観察光学系における、観察者が
観察する画像を表示する画像表示素子、及び射出瞳を、
本発明の撮像光学系では、物体像を撮像する撮像素子、
及び物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りに、夫々
置き換えて構成する。そして、撮像光学系においても、
上述の条件式など観察光学系に順じた構成とすると好ま
しい。
【0042】その他、本発明の光学系は、防塵部材で覆
われていることが好ましい。このように構成すれば、ゴ
ミ等が拡大観察されてしまうのを防ぐことができる。ま
た、ホログラフィック素子を有する導光板にあっては、
防塵部材により外部からのホログラフィック素子への水
分の侵入によりホログラフィック素子が膨張して回折の
ピーク波長が変化してしまうのを防ぐことができる。な
お、その場合、防塵部材は、外部を覆う箱体と、導光板
と瞳面との間を通る光を透過させる透明カバーとを備え
ているのが好ましい。また、その場合、透明カバーは、
ガラス又はプラスチックなどを材料として形成された透
明部材で構成してもよい。
【0043】また、画像表示素子と、以上のような本発
明の何れかの観察光学系を接眼光学系として配置した本
体部と、前記観察光学系の射出瞳を観察者の眼球位置に
保持するように前記本体部を観察者頭部に支持する支持
部材と、前記観察者の耳に音声を与えるスピーカー部材
とを有して頭部装着型画像表示装置を構成することがで
きる。
【0044】その場合の頭部装着型画像表示装置は、前
記本体部が、右眼用の観察光学系と左眼用の観察光学系
とを備え、前記スピーカー部材が、右耳用スピーカー部
材と左耳用スピーカー部材とを有するように構成しても
よい。
【0045】また、この頭部装着型画像表示装置は、前
記スピーカー部材がイヤホンで構成されていてもよい。
【0046】なお、本発明の光学系において、プリズム
は、観察光学系では逆光線追跡、撮像光学系では順光線
追跡で、物点中心を通り、観察光学系では射出瞳、撮像
光学系では明るさ絞りの中心を通過して像面の中心に到
達する光線を軸上主光線としたとき、少なくとも1つの
反射面が軸上主光線に対して偏心していないと、軸上主
光線の入射光線と反射光線が同一の光路を通ることとな
り、軸上主光線が光学系中で遮断されてしまう。その結
果、中心部が遮光された光束のみで像を形成することに
なり、中心が暗くなったり、中心では全く像を結ばなく
なったりしてしまう。そこで、本発明に用いるプリズム
には偏心プリズムを用いている。
【0047】また、パワーを付けた反射面を軸上主光線
に対して偏心させた場合、本発明で用いられるプリズム
部材を構成する面のうち、少なくとも1つの面は回転非
対称な面であることが望ましい。その中でも、特に、プ
リズム部材の少なくとも1つの反射面を回転非対称な面
にすることが収差補正上は好ましい。
【0048】光路を折り曲げて、共通領域の光路を重複
して利用するために光学系を偏心配置する必要がある。
しかし、このように光路を折り曲げるために光学系を偏
心光学系とすると、回転非対称なディストーションや回
転非対称な像面湾曲などの偏心収差が発生する。この偏
心収差を補正するために回転非対称な面を上述のように
用いる。
【0049】また、本発明で用いられるホログラフィッ
ク素子の面が回転非対称な面であることが同様の理由で
望ましい。なお、ホログラフィック素子を設けるベース
面は、上述のように平面形状が望ましいが、シリンドリ
カル面、球面、非球面、アナモルフィック面、トーリッ
ク面、対称面を1面のみ有する面、面対称自由曲面形状
のいずれの形状に形成されていてもよい。
【0050】また、本発明で用いる回転非対称な面は、
アナモルフィック面、トーリック面、対称面を1面のみ
有する面対称自由曲面で構成することができる。なお、
好ましくは、対称面を1面のみ有する自由曲面で構成す
るとよい。
【0051】なお、本発明では、軸上主光線を、観察光
学系においては、射出瞳の中心を通り画像表示素子の中
心に到達する光線で逆光線追跡で、撮像光学系において
は、明るさ絞りの中心を通り撮像素子の中心に到達する
光線で順光線追跡で定義する。そして、軸上主光線が射
出瞳又は明るさ絞りの中心から導光板の入射領域のHO
E面に交差するまでの直線によって定義される光軸をZ
軸と定義し、また、このZ軸と直交し、かつ、導光板を
構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、さらに、
Z軸と直交し、かつ、Y軸と直交する軸をX軸と定義す
る。また、射出瞳又は明るさ絞りの中心を本発明の観察
光学系又は撮像光学系における座標系の原点とする。ま
た、本発明においては、上述のように射出瞳から画像表
示素子に向かう逆光線追跡、又は明るさ絞りから撮像素
子に向かう順光線追跡で面番号をつけることとし、軸上
主光線が、射出瞳から画像表示素子に至る方向又は明る
さ絞りから撮像素子に至る方向をZ軸の正方向、画像表
示素子に向かうY軸の方向又は撮像素子に向かうY軸の
方向をY軸の正方向、Y軸とZ軸と右手系を構成するX
軸の方向をX軸の正方向と夫々定義する。ここで、本発
明で使用する自由曲面は、次式(7)により定義する。な
お、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0052】 ……(7) ただし、(7)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項
である。また球面項中、Cは頂点の曲率、kはコーニッ
ク定数(円錐定数)、r=√(X2+Y2)である。
【0053】自由曲面項は次式(8)のように展開するこ
とができる。 ……(8) ただし、Cj(jは2以上の整数)は係数である。
【0054】上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、
Y−Z面ともに対称面を持つことはないが、本発明で
は、Xの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z
面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。
このような自由曲面は、例えば、上記定義式(7)におい
ては、C2、C5、C7、C9、C12、C14、C16、C18
20、C23、C25、C27、C29、C31、C33、C35・・
・の各項の係数を0にすることによって達成することが
可能である。
【0055】また、Yの奇数次項を全て0にすることに
よって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自
由曲面となる。このような自由曲面は、例えば、上記定
義式(7)においては、C3、C5、C8、C10、C12
14、C17、C19、C21、C23、C25、C27、C30、C
32、C34、C36・・・の各項の係数を0にすることによ
って達成することが可能である。
【0056】また上記対称面の方向の何れか一方を対称
面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面
と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向
に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方
向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非
対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作性も向上
させることが可能となる。
【0057】また、上記定義式(7)は、上述のように1
つの例として示したものであり、本発明において、対称
面を1面のみ有する回転非対称面を用いることで偏心に
より発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作性
も向上させるという特徴を有しているが、上記定義式
(7)以外の他のいかなる定義式に対しても同様の効果が
得られることは言うまでもない。
【0058】本発明において、プリズム部材に設けられ
た反射面の形状を、唯一の対称面を1面のみ有した面対
称自由曲面形状にて構成することができる。
【0059】また、アナモルフィック面の形状は次の式
(9)により定義される。なお、面形状の原点を通り、光
学面に垂直な直線がアナモルフィック面の軸となる。 Z=(Cx・X2+Cy・Y2)/[1+{1−(1+Kx)Cx2・X2 −(1+Ky)Cy2・Y21/2] +ΣRn{(1−Pn)X2 +(1+Pn)Y2(n+1) ……(9)
【0060】ここで、例としてn=4(4次項)を考え
ると、上記式(9)は、展開したとき、次式(10)で表わす
ことができる。 Z=(Cx・X2+Cy・Y2)/[1+{1−(1+Kx)Cx2・X2 −(1+Ky)Cy2・Y21/2] +R1{(1−P1)X2+(1+P1)Y22 +R2{(1−P2)X2+(1+P2)Y23 +R3{(1−P3)X2+(1+P3)Y24 +R4{(1−P4)X2+(1+P4)Y25 ……(10) ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのずれ
量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、Kxは
X軸方向円錐係数、KyはY軸方向円錐係数、Rnは球
面項回転対称成分、Pnは非球面項回転非対称成分であ
る。なお、X軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径R
yと曲率Cx,Cyとは、 Rx=1/Cx,Ry=1/Cy の関係にある。
【0061】また、トーリック面にはXトーリック面と
Yトーリック面があり、夫々次の式(11),(12)により定
義される。面形状の原点を通り、光学面に垂直な直線が
トーリック面の軸となる。Xトーリック面は、次の式(1
1)で定義される。 F(X)=Cx・X2/[1+{1−(1+K)Cx2・X21/2] +AX4+BX6+CX8+DX10・・・・・・ Z=F(X)+(1/2)Cy{Y2+Z2−F(X)2} ……(11) Yトーリック面は、次の式(12)で定義される。 F(Y)=Cy・Y2/[1+{1−(1+K)Cy2・Y21/2] +AY4+BY6+CY8+DY10・・・・・・ Z=F(Y)+(1/2)Cx{X2+Z2−F(Y)2} ……(12) ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのずれ
量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、Kは円
錐係数、A,B,C,Dは非球面係数である。なお、X
軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径Ryと曲率C
x,Cyとは、 Rx=1/Cx,Ry=1/Cy の関係にある。
【0062】ホログラフィック素子には、レリーフ型ホ
ログラムと体積型ホログラムがある。レリーフ型ホログ
ラムは、入射角選択性や波長選択性が小さく、特定の入
射角、波長の光を回折して必要次数光として結像させる
が、それ以外の入射角、波長の光についても、回折効率
が低下した状態で回折してしまい、不要次数光として結
像させてしまうという性質を有する。一方、体積型ホロ
グラムは入射角選択性や波長選択性が高く、特定の波
長、入射角の光のみを回折して必要次数光として結像さ
せ、それ以外の光については殆どを0次光として透過又
は反射させてしまい、不要次数光を結像させ難いという
特性を有している。従って、本発明のように第1プリズ
ムに用いるホログラフィック素子として反射型体積ホロ
グラムを用いれば、不要次数光による像ブレの発生を防
ぐことができ、鮮明な観察画像を得ることができる。
【0063】なお、本発明におけるホログラフィック素
子である体積型ホログラム(HOE)は以下のように定
義する。図36は本発明におけるHOEを定義するため
の原理図である。まず、HOE面に入射し、さらに射出
する波長λの光線追跡は、基準波長λ0=HWLに対し
て定義されるHOE面上での光路差関数Φ0を用いて、
次式(13)で与えられる。 ndd・N=nii・N+m(λ/λ0)∇Ф0・N ……(13) ただし、NはHOE面の法線ベクトル、ni(nd)は入
射側(射出側)の屈折率、Qi(Qd)は入射(射出)ベ
クトル(単位ベクトル)である。また、m=HORは射
出光の回折次数である。
【0064】HOEが基準波長λ0の2点光源、すなわ
ち図36に示すように点P1=(HX1,HY1,HZ
1)を光源とする物体光、および点P2=(HX2,H
Y2,HZ2)を光源とする参照光の干渉によって製造
される(定義される)とすれば、 Φ0=Φ0 2P =n2・s2・r2−n1・s1・r1 となる。ただし、r1(r2)は点P1(点P2)からHO
E面の所定の座標までの距離(>0)、n1(n2)は製
造時(定義時)にHOEを置く媒質の、点P1(点P2
を配置した側の屈折率であり、s1=HV1、およびs2
=HV2は光の進行方向を考慮する符号である。この符
号は光源が発散光源(実点光源)である場合に、REA
=+1、逆に光源が収束する光源(仮想点光源)の場合
にVIR=−1となる。なお、レンズデータ中における
HOEの定義として、製造時(定義時)にHOEを置く
媒質の屈折率n1(n2)は、レンズデータ中でHOE面
が接している媒質の、点P1(点P2)が存在する側の屈
折率とする。
【0065】一般的な場合、HOEを製造する際の参照
光と物体光は球面波とは限らない。この場合のHOEの
光路差関数Φ0は、多項式で表した付加的な位相項Φ0
Poly(基準波長λ0における光路差関数)を加えて次式
(14)で表わすことができる。 Φ0=Φ0 2P+Φ0 Poly ……(14) ここで、多項式は、 であり、一般には j={(m+n)2+m+3n}/2 で定義することができる。ただし、Hjは各項の係数で
ある。
【0066】さらに光学設計の便宜から、光路差関数Φ
0を Φ0=Φ0 Poly のように付加項のみで表し、それによってHOEを定義
することもできる。例えば、2点光源P1(点P2)を一
致させると光路差関数Φ0の干渉による成分Φ0 2Pはゼロ
となるので、この場合は実質的に付加項(多項式)のみ
で光路差関数を表示したことに相当する。以上のHOE
に関する説明は、すべてHOE原点を基準とするローカ
ル座標に対するものである。
【0067】以下に、HOEを定義する構成パラメータ
の例を示す。 面番号 曲率半径 間隔 物体面 ∞ ∞ 絞り ∞ 100 2 150 −75 HOE: HV1(s1)=REA(+1) HV2(s2)=VIR(−1) HOR(m) =1 HX1=0 ,HY1=-3.40×109 ,HZ1=-3.
40×109 HX2=0 ,HY2= 2.50×10 ,HZ2=-7.
04×10 HWL(λ0)=544 H1= -1.39×10-21, H2= -8.57×10-5, H
3= -1.50×10-4
【0068】
【発明の実施の形態】以下、本発明の観察光学系および
撮像光学系の実施例について説明する。なお、実施例の
構成パラメータは後に示すことにする。各実施例におい
ては、例えば図4に示すように、軸上主光線2を、射出
瞳1(又は明るさ絞り14)の中心(観察者眼球の旋回
中心位置)から導光板3、プリズム4、画像表示素子と
して設けられたLCD5(又は撮像素子13)の中心に
至る光線で定義する。そして、軸上主光線2が導光板3
の射出瞳側の面と交差するまでの直線によって定義され
る光軸をZ軸とし、このZ軸と直交し、かつ、プリズム
4を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、前記
光軸と直交し、かつ、前記Y軸と直交する軸をX軸と定
義する。また、射出瞳1(又は明るさ絞り14)の中心
をこの座標系の原点とする。そして、軸上主光線2が射
出瞳1(又は明るさ絞り14)からLCD5(又は撮像
素子13)に至る方向をZ軸の正方向、LCD5(又は
撮像素子13)に向かうY軸の方向をY軸の正方向、Y
軸とZ軸と右手系を構成するX軸の方向をX軸の正方向
と夫々定義する。
【0069】各実施例では、導光板3およびプリズム4
はこのY−Z平面内で偏心を行なっており、また、導光
板3およびプリズム4に設けられる各回転非対称自由曲
面の唯一の対称面をY−Z面としている。
【0070】偏心面については、対応する座標系の原点
から、その面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方
向、Z軸方向を夫々、X,Y,Z)と、その面の中心軸
(自由曲面については、上記式(7)のZ軸)のX軸,Y
軸,Z軸の夫々を中心とする傾き角(夫々α,β,γ
(°))とが与えられている。なお、その場合、αとβ
の正は夫々の軸の正方向に対して半時計回りを、γの正
はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。その他、
球面の曲率半径、面間隔、媒質の屈折率、アッベ数は慣
用法によって与えるものとする。
【0071】また、本発明で用いられる自由曲面の面の
形状は上記(7)式により定義し、その定義式のZ軸が自
由曲面の軸となる。
【0072】また、自由曲面の他の定義式として、Ze
rnike多項式がある。この面の形状は次式(15)によ
り定義する。その定義式(15)のZ軸がZernike多
項式の軸となる。回転非対称面の定義は、X−Y面に対
するZ軸の高さの極座標で定義され、RはX−Y面内の
Z軸からの距離、AはZ軸周りの方位角でY軸から測っ
た回転角で表わされる。
【0073】 X=R×cos(A) Y=R×sin(A) Z=D2 +D3Rcos(A)+D4Rsin(A) +D52cos(2A)+D6(R2−1)+D72sin(2A) +D83cos(3A)+D9(3R3−2R)cos(A) +D10(3R3−2R)sin(A)+D113sin(3A) +D124cos(4A)+D13(4R4−3R2)cos(2A) +D14(6R4−6R2+1)+D15(4R4−3R2)sin(2A) +D164sin(4A) +D175cos(5A)+D18(5R5−4R3)cos(3A) +D19(10R5−12R3+3R)cos(A) +D20(10R5−12R3+3R)sin(A) +D21(5R5−4R3)sin(3A)+D225sin(5A) +D236cos(6A)+D24(6R6−5R4)cos(4A) +D25(15R6−20R4+6R2)cos(2A) +D26(20R6−30R4+12R2−1) +D27(15R6−20R4+6R2)sin(2A) +D28(6R6−5R4)sin(4A)+D296sin(6A)・・・ ……(15) なお、上記においてX方向に対称な面として表した。た
だし、Dm(mは2以上の整数)は係数である。
【0074】また、回転非対称面な自由曲面の形状は次
の式(16)により定義することもできる。その定義式(16)
のZ軸が回転非対称面の軸となる。 Z=ΣnΣmnmnn-m ……(16) ただし、ΣnはΣのnが0〜k、ΣmはΣのmが0〜nを
表わす。
【0075】また、面対称自由曲面(対称面を1つのみ
有する回転非対称面)を、この回転非対称面を表わす式
(16)により定義する場合は、その対称面により生ずる対
称性をX方向に求める場合は、Xの奇数次項を0に(例
えばX奇数次項の係数を0にする)、その対称面により
生ずる対称性をY方向に求める場合は、Yの奇数次項を
0に(例えば、Y奇数次項の係数を0にする)すればよ
い。
【0076】また、回転対称非球面の形状は次式(19)に
より定義する。その定義式(19)のZ軸が回転対称非球面
の軸となる。 Z=(Y2/R)/[1+{1−P(Y2/R2)}1/2] +A44+A66+A88+A1010・・・ ……(19) ただし、YはZに垂直な方向であり、Rは近軸曲率半
径、Pは円錐係数、A4、A6、A8、A10は非球面係数
である。
【0077】なお、本発明の実施例では、上記(7)式を
用いた自由曲面で面形状が表現されているが、上記(15)
式、(16)式を用いても同様の作用効果が得られるのは言
うまでもない。
【0078】
【実施例】第1実施例 実施例1では、観察光学系として説明する。画像表示素
子としては、大きさが0.47インチタイプの縦横9.
6mm×7.2mmで、中心視度が−1.0DのLCD
を使用している。また、観察画角は、水平全画角25.
00°、垂直全画角18.88°であり、瞳径(PD)
は、Φ1.5mm、アイレリーフ(ER)は、18mm
である。本発明の実施例1に係る観察光学系の光軸を含
むY−Z断面図を図4に示す。実施例1の観察光学系
は、像面と瞳面との間に配置されており、少なくともプ
リズム4と、導光板3とを含んで構成されている。像面
側には、観察者が観察する画像を表示する画像表示素子
としてLCD5が配置されている。また、LCD5に表
示された観察像を観察するために瞳面に射出瞳1を形成
するようになっている。なお、以下の実施例の説明にお
いて、光学系の面番号は原則として射出瞳1からLCD
5に至る順番で追跡(逆光線追跡)し、プリズムにおけ
る各面の順番も逆光線追跡に合わせて表すこととする。
また、光学系を介して射出瞳1とLCD5とを結ぶ光路
内を進む光束を第1光束ということとする。
【0079】プリズム4は、第1面41〜第4面44を有
している。導光板3には、第1の領域及び第2の領域の
夫々両面に、体積型ホログラム(HOE)61〜64が設
けられている。また、導光板3は、前記第1の領域と前
記第2の領域との間で光束を10回以上全反射させるよ
うに構成されている。なお、図4においては、第1の領
域が入射領域、第2の領域が射出領域を構成している。
導光板3の前記第1の領域の両面に設けられたHOE6
1,62は、所定波長で入射した光束を夫々回折反射させ
ることで、該光束が導光板3の全反射臨界角を超えた角
度となるように形成されている。また、導光板3の前記
第2の領域の両面に設けられたHOE63,64は、導光
板3の全反射臨界角を超えた角度で入射した光束を夫々
回折反射させることで、導光板3から光束が射出される
ように形成されている。プリズム4の第1面41〜第4
面44は、導光板3を射出した光束の偏心収差を補正す
るための面として自由曲面で構成されている。
【0080】そして、本実施例の観察光学系では、LC
D5から射出された第1光束は、第4面44を透過して
プリズム4の内部に入射した後、第3面43、第2面42
で反射され、第1面41を透過して、プリズム4から射
出される。その後、第1光束は、導光板3の第1の領域
に設けられたHOE62に対し臨界角以下の入射角度で
もって入射する。
【0081】HOE62に対し臨界角以下の第1の入射
角度で入射した光は、そのままHOE62を透過して、
HOE61に入射する。HOE61は、この入射位置にお
いてこの第1の入射角度でもって入射した光を回折反射
するように角度選択性を有して構成されており、この入
射光を回折反射する。HOE61で回折反射された光は
第2の入射角度でもってHOE62に入射する。HOE
2は、この入射位置において第2の入射角度でもって
入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構
成されており、この入射光を回折反射する。
【0082】HOE62で回折反射された光は導光板3
に対して臨界角を超えた第3の入射角度でもって、HO
E61に入射する。HOE61は、この入射位置において
臨界角を超えた第3の入射角度でもって入射した光を全
反射する。全反射された光は、同様に臨界角を超えた第
3の入射角度でもって、HOE62に入射する。HOE
2は、この位置において臨界角を超えた第3の入射角
度でもって入射した光を全反射する。全反射された光
は、以下、導光板3の両側のガラス又はプラスチックで
できた基盤面の外部との界面で同様の全反射を繰り返
し、且つ、その途中の所定位置で一旦結像されて第2の
領域に設けられたHOE64の所定位置へと導かれる。
【0083】HOE64は、所定位置に臨界角を超えた
第3の入射角度でもって入射した光を回折反射するよう
に角度選択性を有して構成されており、この入射光を回
折反射する。HOE64で回折反射された光は導光板に
対して第4の入射角度でもって、HOE63に入射す
る。HOE63はこの入射位置において第4の入射角度
でもって入射した光を回折反射するように角度選択性を
有して構成されており、この入射光を回折反射する。H
OE63で回折反射された光は導光板3に対して臨界角
以下の第5の入射角度でもってHOE64に入射し、そ
のままHOE64を透過して導光板3を射出して射出瞳
1へと導かれる。
【0084】なお、本発明の実施例においては、観察光
学系として説明することとするが、観察光学系の像面に
LCD5に換えて撮像素子13を配置し、瞳面(射出瞳
1の位置)に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞り
14を配置することにより、撮像光学系として構成する
ことができる。その場合には、第1の領域が射出領域、
第2の領域が入射領域となる。そして、明るさ絞り14
を通過した物体からの光束が、導光板3の第2の領域に
入射し、HOE64を透過し、HOE63で回折反射され
た後、HOE64で回折反射されて、導光板3の全反射
臨界角を超えた角度となって、導光板3の内部で10回
以上全反射され、且つ、その途中の所定位置で一旦結像
して第1の領域へと向かい、第1の領域においてHOE
1で回折反射された後、HOE62で回折反射されて、
HOE61を透過して導光板3から射出する。導光板3
から射出した光束は、プリズム4の第1面41を透過し
てプリズム4の内部に入射した後、第2面42、第3面
3で反射され、第4面44を透過して、プリズム4を射
出し、撮像素子14に導かれるようにする。
【0085】その他、体積型ホログラムは、R,G,B
の3層を貼り合わせて構成されており、カラー像を観察
することができるようになっている。また、図4に示す
ように、導光板3は面形状が平面状に形成されている。
また、本実施例の光学系は導光板3の同一面側に射出瞳
1とプリズム4が位置して構成されている。
【0086】次に、第1実施例の数値データを示す。数
値データ中、“FFS”は自由曲面を示している。ま
た、本実施例の像歪みを表す収差図を図5に、横収差を
表す収差図を図6に夫々示す。図5中、縦軸はX方向の
像高、横軸はY方向の像高を示している。また、図6
中、夫々(a)はX方向画角がゼロ、Y方向画角がゼロを
通る主光線のY方向の横収差、(b)はX方向画角がゼ
ロ、Y方向画角がゼロを通る主光線のX方向の横収差、
(c)はX方向画角がゼロ、Y負方向最大画角を通る主光
線のY方向の横収差、(d)はX方向画角がゼロ、Y負方
向最大画角を通る主光線のX方向の横収差、(e)はX正
方向最大画角、Y負方向最大画角を通る主光線のY方向
の横収差、(f)はX正方向最大画角、Y負方向最大画角
を通る主光線のX方向の横収差、(g)はX正方向最大画
角、Y方向画角がゼロを通る主光線のY方向の横収差、
(h)はX正方向最大画角、Y方向画角がゼロを通る主光
線のX方向の横収差、(i)はX正方向最大画角、Y正方
向最大画角を通る主光線のY方向の横収差、(j)はX正
方向最大画角、Y正方向最大画角を通る主光線のX方向
の横収差、(k)はX方向画角がゼロ、Y正方向最大画角
を通る主光線のY方向の横収差、(l)はX方向画角がゼ
ロ、Y正方向最大画角を通る主光線のX方向の横収差を
示している。
【0087】数値データ1 瞳径 :φ1.5mm 水平全画角:25.00度 垂直前画角:18.88度 波長 :525nm ER :18mm 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 HOE面 物体面 ∞ -1000.00 1 絞り面 0.00 偏心(1) 2 ∞ 0.00 偏心(1) 3 ∞ 0.00 偏心(2) 1.5163 64.1 4 ∞ 0.00 偏心(3) 1.5163 64.1 5 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 HOE[1] 6 ∞ 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 7 ∞ 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 8 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 HOE[2] 9 ∞ 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 10 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 11 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 12 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 13 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 14 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 15 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 16 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 17 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 18 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 19 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 20 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 21 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 22 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 23 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 24 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 25 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 26 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 27 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 28 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 29 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 30 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 31 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 32 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 33 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 34 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 35 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 36 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 37 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 38 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 39 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 40 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 41 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 42 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 43 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 44 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 45 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 46 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 47 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 48 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 49 ∞ 反射面 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 HOE[3] 50 ∞ 0.00 偏心(5) 1.5163 64.1 51 ∞ 反射面 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 HOE[4] 52 ∞ 0.00 偏心(4) 1.5163 64.1 53 ∞ 0.00 偏心(5) 54 ∞ 0.00 偏心(6) 55 ∞ 0.00 偏心(6) 56 FFS[1] 0.00 偏心(7) 1.5254 56.2 57 FFS[2] 反射面 0.00 偏心(8) 1.5254 56.2 58 FFS[3] 反射面 0.00 偏心(9) 1.5254 56.2 59 FFS[4] 0.00 偏心(10) 像 面 ∞ 0.00 偏心(11)
【0088】偏心[1] X= 0.00 Y= 0.00 Z= 0.00 α= 0.00 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[2] X= 0.00 Y= 0.00 Z= 18.00 α= 0.00 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[3] X= 0.00 Y= 0.00 Z= 19.00 α= 0.00 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[4] X= 0.00 Y= 0.00 Z= 19.00 α= 0.00 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[5] X= 0.00 Y= 0.00 Z= 18.00 α= 0.00 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[6] X= 0.00 Y= 40.77 Z= 15.00 α= 0.00 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[7] X= 0.00 Y= 40.77 Z= 14.50 α= 0.00 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[8] X= 0.00 Y= 40.56 Z= -3.51 α=-22.23 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[9] X= 0.00 Y= 30.83 Z= 6.19 α=-67.75 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[10] X= 0.00 Y= 50.78 Z= 6.33 α=-90.40 β= 0.00 γ= 0.00 偏心[11] X= 0.00 Y= 53.78 Z= 6.33 α=-90.40 β= 0.00 γ= 0.00
【0089】 HOE[1] HV1=REA HV2=REA HOR=1 HX1=0.0 HY1=0.0 HZ1=0.0 HX2=0.0 HY2=0.0 HZ2=0.0 HWL=525.00 H2= 5.8145×10-1 H3=-2.0659×10-2 H5=-2.1538×10-2 H7=-7.7619×10-3 H9= 1.5407×10-3 H10= 2.5714×10-4 H12=-3.3393×10-4 H14= 1.6631×10-5 H16=-2.7007×10-5 H18= 3.7914×10-5 H20=-1.2359×10-5 HOE[2] HV1=REA HV2=REA HOR=1 HX1=0.0 HY1=0.0 HX2=0.0 HY2=0.0 HZ2=0.0 HWL=525.0 H2= 4.9466×10-1 H3= 2.2801×10-3 H5=-1.1129×10-3 H7= 7.7762×10-3 H9=-1.5459×10-3 H10=-1.8260×10-4 H12= 4.6538×10-4 H14=-4.7170×10-5 H16= 1.9281×10-5 H18=-3.3546×10-5 H20= 1.5050×10-5 HOE[3] HV1=REA HV2=REA HOR=1 HX1=0.0 HY1=0.0 HZ1=0.0 HX2=0.0 HY2=0.0 HZ2=0.0 HWL=525.0 H2=-4.4001×10-1 H3=-1.6801×10-2 H5=-1.3627×10-3 H7=-5.1509×10-4 H9= 8.7899×10-6 H10= 1.8788×10-4 H12= 4.1180×10-6 H14= 1.6891×10-7 H16= 1.4042×10-6 H18=-1.3723×10-7 H20=-2.2827×10-9 HOE[4] HV1=REA HV2=REA HOR=1 HX1=0.0 HY1=0.0 HZ1=0.0 HX2=0.0 HY2=0.0 HZ2=0.0 HWL=525.0 H2=-5.2805×10-1 H3= 1.4959×10-3 H5=-1.0434×10-3 H7= 2.6027×10-5 H9= 8.2193×10-6 H10=-1.4081×10-4 H12= 3.9954×10-6 H14= 1.4860×10-7 H16=-2.6769×10-6 H18= 1.6153×10-7 H20=-4.8026×10-9
【0090】 FFS[1] C4=-1.7627×10-2 C6=-3.2244×10-2 C8=-1.1610×10-4 C10= 2.4210×10-4 C11= 5.6144×10-5 C13=-2.6065×10-5 C15=-4.7726×10-6 FFS[2] C4= 7.3637×10-3 C6= 6.0065×10-3 C8=-1.3464×10-4 C10=-2.2866×10-5 C11=-3.5298×10-6 C13= 4.6769×10-6 C15=-9.8837×10-7 FFS[3] C4=-9.7613×10-3 C6= 1.6680×10-2 C8=-9.2368×10-6 C10= 2.1238×10-3 C11=-6.5985×10-4 C13= 3.0115×10-5 C15= 2.9208×10-4 FFS[4] C4=-2.0292×10-2 C6=-7.4393×10-4 C8=-6.7090×10-4 C10=-7.6222×10-4 C11= 1.6262×10-3 C13= 1.5184×10-4 C15= 1.9271×10-3
【0091】第2実施例 第2実施例の光学系を図7に示す。図7は、第2実施例
にかかる観察光学系の光軸を含むY−Z断面図である。
本実施例の光学系は、導光板3が長さ方向に沿って曲面
形状に形成されている。また、プリズム4は第2面42
と第3面43の面形状が平面形状に、第1面41と第4面
4の面形状が自由曲面形状にそれぞれ形成されてい
る。その他の基本的構成は第1実施例とほぼ同じであ
る。
【0092】第3実施例 本発明の光学系の第3実施例を図8に示す。図8は、第
3実施例にかかる観察光学系の光軸を含むY−Z断面図
である。本実施例の光学系は、射出瞳1とプリズム4と
が導光板3を隔てて位置するように構成されている。ま
た、プリズム4は第1面41〜第3面43を有しており、
第1面41が透過面と反射面とを兼ね備えた面、第2面
2が反射面、第3面43が透過面として構成されてい
る。
【0093】そして本実施例では、LCD5から射出さ
れた第1光束は、第3面43を透過してプリズム4の内
部に入射した後、第1面41、第2面42で反射され、第
1面41を透過して、プリズム4から射出される。その
後、第1光束は、導光板3の第1の領域に設けられたH
OE61に対し臨界角以下の入射角度でもって入射す
る。
【0094】HOE61に対し臨界角以下の第1の入射
角度で入射した光は、そのままHOE61を透過して、
HOE62に入射する。HOE62は、この入射位置にお
いてこの第1の入射角度でもって入射した光を回折反射
するように角度選択性を有して構成されており、この入
射光を回折反射する。HOE62で回折反射された光は
第2の入射角度でもってHOE61に入射する。HOE
1は、この入射位置において第2の入射角度でもって
入射した光を回折反射するように角度選択性を有して構
成されており、この入射光を回折反射する。
【0095】HOE61で回折反射された光は導光板3
に対して臨界角を超えた第3の入射角度でもって、ガラ
ス又はプラスチックでできた基盤面に入射する。以下、
導光板3の両側の基盤面の外部との界面で同様の全反射
を繰り返し、且つ、その途中の所定位置で一旦結像され
て第2の領域に設けられたHOE64の所定位置へと導
かれる。その他の作用効果は第1実施例とほぼ同じであ
る。
【0096】第4実施例 本発明の光学系の第4実施例を図9に示す。図9は、第
4実施例にかかる観察光学系の光軸を含むY−Z断面図
である。本実施例の光学系は、HOE61’と62’と
が、導光板3の夫々の側において入射領域から射出領域
に至るまで一体に形成され、且つ、入射領域の所定位置
から射出領域の所定位置に至るまでの領域において光束
が、全反射臨界角を超えた角度でもって前記導光板内部
で10回以上全反射するように構成されている。また、
本実施例では、HOE6’2は、プリズム4からの入射
光の入射位置においてこの第1の入射角度でもって入射
した光を回折透過するように角度選択性を有し、この入
射光を回折透過して第2の入射角度でもってHOE6’
1に入射するように構成されている。
【0097】また、画像表示素子5は反射型LCDで構
成されている。また、プリズム4の近傍には照明光源7
が設けられている。プリズム4は、2個のプリズム8,
9をハーフミラー10を挟んで接合して構成されてお
り、照明光源7からの照明光をハーフミラー10で反射
して、反射型LCD5に照射し、反射型LCD5で反射
された光束をハーフミラー10を透過して導光板3の入
射領域へと導くようになっている。また、プリズム9の
瞳側面には遮光部材11が設けられており、ハーフミラ
ー10を透過した照明光源7からの照明光が観察者の瞳
に入射して観察を邪魔するのを防止している。なお、プ
リズム4の第1面41〜第3面43の少なくともいずれか
が自由曲面形状に形成されている。その他の、構成及び
作用効果は第1実施例とほぼ同じである。
【0098】また、本発明の光学系に用いるプリズム
は、上記実施例のタイプのものに限定されるものではな
く、図10〜図20に示すようなプリズムを用いてもよ
い。
【0099】図10の場合は、プリズムPは、第1面3
2と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32
が射出面として、第2面33が反射面として、第3面3
4が入射面として夫々構成されている。そして、プリズ
ムPは、LCD36から射出した光が第3面34で屈折
してプリズム内に入射し、第2面33で反射し、第1面
32で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置
においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するよ
うに構成されている。
【0100】図11の場合は、プリズムPは、第1面3
2と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32
が第1の反射面と射出面とを兼ね備えた面として、第2
面33が第3の反射面と入射面とを兼ね備えた面とし
て、第3面34が第2の反射面として夫々構成されてい
る。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光
が第2面33で屈折してプリズム内に入射し、第1面3
2で反射し、第3面34で反射した後、第2面33で反
射し、第1面32で屈折してプリズム外に射出し、射出
瞳31の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上
に結像するように構成されている。
【0101】図12の場合は、プリズムPは、第1面3
2と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備
え、第1面32が射出面として、第2面33が第3の反
射面として、第3面34が入射面と第2の反射面とを兼
ね備えた面として、第4面35が第1の反射面として夫
々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36
から射出した光が第3面34で屈折してプリズム内に入
射し、第4面35で反射した後、第3面34で反射し、
第2面33で反射し、第1面32で屈折してプリズム外
に射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者
の眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0102】図13の場合は、プリズムPは、第1面3
2と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備
え、第1面32が射出面として、第2面33が同一面上
の異なる位置に第1の反射面と第3の反射面とを備えた
面として、第3面34が第2の反射面として、第4面3
5が入射面として夫々構成されている。そして、プリズ
ムPは、LCD36から射出した光が第4面35で屈折
してプリズム内に入射し、第2面33に備わる第1の反
射面で反射し、第3面34で反射した後、第2面33に
備わる第3の反射面で反射し、第1面32で屈折してプ
リズム外に射出し、射出瞳31の位置においた図示しな
い観察者の眼球の網膜上に結像するように構成されてい
る。
【0103】図14の場合は、プリズムPは、第1面3
2と、第2面33と、第3面34と、第4面35とを備
え、第1面32が射出面として、第2面33が入射面と
第2の反射面とを兼ね備えた面と、第4の反射面とを同
一面上の異なる位置に備えた面として、第3面34が第
3の反射面として、第4面35が第1の反射面として夫
々構成されている。そして、プリズムPは、LCD36
から射出した光が第2面33に備わる入射面で屈折して
プリズム内に入射し、第4面35で反射した後、第2面
33に備わる第2の反射面で反射し、第3面34で反射
した後、第2面33に備わる第4の反射面で反射し、第
1面32で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の
位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像す
るように構成されている。
【0104】図15の場合は、プリズムPは、第1面3
2と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32
が第1の反射面と、第3の反射面と射出面とを兼ね備え
た面とを同一面上の異なる位置に備えた面として、第2
面33が第4の反射面として、第3面34が入射面と第
2の反射面とを兼ね備えた面として夫々構成されてい
る。そして、プリズムPは、LCD36から射出した光
が第3面34に備わる入射面で屈折してプリズム内に入
射し、第1面32に備わる第1の反射面で反射した後、
第3面34に備わる第2の反射面で反射し、第1面32
に備わる第3の反射面で反射し、第2面33で反射した
後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に
射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の
眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0105】図16の場合は、プリズムPは、第1面3
2と、第2面33と、第3面34とを備え、第1面32
が入射面と第2の反射面とを兼ね備えた面と、第4の反
射面と射出面とを兼ね備えた面とを同一面上の異なる位
置に備えた面として、第2面33が第5の反射面とし
て、第3面34が第1の反射面と第3の反射面とを兼ね
備えた面として夫々構成されている。そして、プリズム
Pは、LCD36から射出した光が第1面32に備わる
入射面で屈折してプリズム内に入射し、第3面34に備
わる第1の反射面で反射した後、第1面32に備わる第
2の反射面で反射し、第3面34に備わる第3の反射面
で反射した後、第1面32に備わる第4の反射面で反射
し、第2面33で反射した後、第1面32に備わる射出
面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置に
おいた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するよう
に構成されている。
【0106】図17の場合は、プリズムPは第1面32
と、第2面33と、第3面34、第4面35とを備え、
第1面32が第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面と
して、第2面33が第3の反射面として、第3面34が
第1の反射面として、第4面35が入射面として夫々構
成されている。そして、プリズムPは、LCD36から
射出した光が第4面35で屈折してプリズム内に入射
し、第3面34で反射した後、第1面32に備わる第2
の反射面で反射し、第2面33で反射した後、第1面に
備わる射出面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳3
1の位置においた図示しない観察者の眼球の網膜上に結
像するように構成されている。
【0107】図18の場合は、プリズムPは第1プリズ
ムP1と第2プリズムP2とで構成されている。第1プ
リズムP1は、第1面32と、第2面33と、第3面3
4と、第4面35とを備え、第1面32が第1プリズム
P1における第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面と
して、第2面33が第1プリズムP1における第3の反
射面として、第3面34が第1プリズムP1における第
1の反射面として、第4面35が第1プリズムP1にお
ける入射面として夫々構成されている。また、第2プリ
ズムP2は、第1面41と、第2面42と、第3面43
とを備え、第1面41が第2プリズムP2における第1
の反射面と射出面を兼ね備えた面として、第2面42が
第2プリズムP2における第2の反射面として、第3面
43が第2プリズムP2における入射面として夫々構成
されている。
【0108】そして、プリズムPは、LCD36から射
出した光が第2プリズムP2の第3面43で屈折してプ
リズム内に入射し、第3面43に備わる第1の反射面で
反射し、第2面42で反射した後、第1面41で屈折し
てプリズム外に射出し、さらに、第1プリズムP1の第
4面35で屈折してプリズム内に入射し、第3面34で
反射した後、第1面32に備わる第2の反射面で反射
し、第2面33で反射した後、第1面32に備わる射出
面で屈折してプリズム外に射出し、射出瞳31の位置に
おいた図示しない観察者の眼球の網膜上に結像するよう
に構成されている。
【0109】図19の場合は、プリズムPは第1プリズ
ムP1と第2プリズムP2とで構成されている。第1プ
リズムP1は、第1面32と、第2面33と、第3面3
4と、第4面35とを備え、第1面32が第1プリズム
P1における第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面と
して、第2面33が第1プリズムP1における第3の反
射面として、第3面34が第1プリズムP1における第
1の反射面として、第4面35が第1プリズムP1にお
ける入射面として夫々構成されている。また、第2プリ
ズムP2は、第1面41と、第2面42と、第3面43
と、第4面44とを備え、第1面41が第2プリズムP
2における射出面として、第2面42が第2プリズムP
2における第2の反射面として、第3面43が第2プリ
ズムP2における第1の反射面として、第4面44が第
2プリズムP2における入射面として夫々構成されてい
る。
【0110】そして、プリズムPは、LCD36から射
出した光が第2プリズムP2の第4面44で屈折してプ
リズム内に入射し、第3面43で反射し、第2面42で
反射し、第1面41で屈折してプリズム外に射出し、さ
らに、第1プリズムP1の第4面35で屈折してプリズ
ム内に入射し、第3面34で反射した後、第1面32に
備わる第2の反射面で反射し、第2面33で反射した
後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に
射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の
眼球の網膜上に結像するように構成されている。
【0111】図20の場合は、プリズムPは第1プリズ
ムP1と第2プリズムP2とで構成されている。第1プ
リズムP1は、第1面32と、第2面33と、第3面3
4と、第4面35とを備え、第1面32が第1プリズム
P1における第2の反射面と射出面とを兼ね備えた面と
して、第2面33が第1プリズムP1における第3の反
射面として、第3面34が第1プリズムP1における第
1の反射面として、第4面35が第1プリズムP1にお
ける入射面として夫々構成されている。また、第2プリ
ズムP2は、第1面41と、第2面42と、第3面43
と、第4面44とを備え、第1面41が第2プリズムP
2における射出面として、第2面42が第2プリズムP
2における第2の反射面として、第3面43が第2プリ
ズムP2における第1の反射面として、第4面44が第
2プリズムP2における入射面として夫々構成されてい
る。
【0112】そして、プリズムPは、LCD36から射
出した光が第2プリズムP2の第4面44で屈折してプ
リズム内に入射し、第3面43で反射し、第2面42で
反射し、第1面41で屈折してプリズム外に射出し、さ
らに、第1プリズムP1の第4面35で屈折してプリズ
ム内に入射し、第3面34で反射した後、第1面32に
備わる第2の反射面で反射し、第2面33で反射した
後、第1面32に備わる射出面で屈折してプリズム外に
射出し、射出瞳31の位置においた図示しない観察者の
眼球の網膜上に結像するように構成されている。なお、
図19と図20のプリズムとは、第2プリズムP2の第
3面と第4面とを結ぶ光路と第1面と第2面とを結ぶ光
路とが図19では、交差しないのに対し、図20では交
差するようになっている点で構成が異なっている。
【0113】次に、以上のような本発明による観察光学
系、撮像光学系は、物体像を接眼レンズを通して観察す
る観察装置や、物体像を形成しその像をCCDや銀塩フ
ィルムといった撮像素子に受光させて撮影を行なう撮影
装置として用いることが可能である。具体的には、顕微
鏡、頭部装着型画像表示装置、内視鏡、プロジェクタ
ー、銀塩カメラ、デジタルカメラ、VTRカメラ、更に
は、観察光学系や撮像光学系を付加した情報処理装置、
携帯電話等がある。以下にその実施形態を例示する。
【0114】その一例として、図21に頭部装着型で両
眼装着用の画像表示装置を観察者の頭部に装着した状態
を、図22(a)にその断面図を示す。この構成は、本発
明による観察光学系を図22(a)に示すように接眼光学
系として用いており、この接眼光学系100と画像表示
素子5からなる組を左右一対用意し、それらを眼幅距離
だけ離して支持することにより、両眼で観察できる据え
付け型又は頭部装着型画像表示装置のようなポータブル
型の画像表示装置102として構成されている。
【0115】すなわち、画像表示装置本体102には、
上記のような観察光学系が接眼光学系100として用い
られ、その接眼光学系100が左右一対備えられ、それ
らに対応して像面に液晶表示素子からなる画像表示素子
5が配置されている。そして、画像表示装置本体102
には、図21に示すように、左右に連続して図示のよう
な側頭フレーム103が設けられ、画像表示装置本体1
02を観察者の眼前に保持できるようになっている。な
お、図22(a)では、観察光学系と、眼鏡用レンズ15
とを画像表示装置102本体の内部に一体的に組み込ん
で構成しているが、眼鏡用のレンズ15を組み込まない
で画像表示装置102を構成してもよい。
【0116】また、側頭フレーム103にはスピーカ1
04が付設されており、画像観察と共に立体音響を聞く
ことができるようになっている。このようにスピーカ1
04を有する表示装置本体102には、映像音声伝達コ
ード105を介してポータブルビデオカセット等の再生
装置106が接続されており、観察者はこの再生装置1
06を図示のようにベルト箇所等の任意の位置に保持し
て、映像音響を楽しむことができるようになっている。
図21の符号107は再生装置106のスイッチ、ボリ
ューム等の調節部である。なお、画像表示装置本体10
2の内部には映像処理、音声処理回路等の電子部品を内
蔵させてある。
【0117】なお、コード105は先端をジャックにし
て、既存のビデオデッキ等に取り付け可能としてもよ
い。さらに、TV電波受信用チューナーに接続してTV
鑑賞用としてもよいし、コンピュータに接続してコンピ
ュータグラフィックスの映像や、コンピュータからのメ
ッセージ映像等を受信するようにしてもよい。また、邪
魔なコードを排斥するために、アンテナを接続して外部
からの信号を電波によって受信するようにしてもよい。
【0118】また、図22(b)に示すように、画像表示
装置本体102には眼鏡のレンズ15を組み込まないで
構成し、画像表示装置本体102に接続された支持部材
103’を眼鏡16のフレーム17に着脱可能に構成し
てもよい。この場合、図22(a)のスピーカ104は支
持部材103’に付設すればよい。また、図22(c)に
示すように、左右の眼ごとに接眼光学系100と画像表
示素子5とを防塵部材18で覆うと共に、防塵部材18
を眼鏡16のフレーム12に接続して構成してもよい。
【0119】さらに、本発明による観察光学系は、接眼
光学系を左右何れか一方の眼前に配置した片眼用の頭部
装着型画像表示装置に用いてもよい。図23に片眼に装
着(この場合は、左眼に装着)する構成にした場合の様
子を示す。図23中、111は実施例に示された、ガラ
ス又はプラスチックで構成された導光部の両面にホログ
ラフィック素子を貼り合わせて構成された導光部材を示
しており、導光部材111は、表示装置本体部114の
下部に設けられた支持部材(図示省略)が観察者112
の耳部113及び後頭部を介して固定されることによ
り、観察者112の顔面の左眼の前方に保持されてい
る。なお、図示省略した支持部材の構成としては、例え
ば、特開平10−257581号公報に記載の構成を用
いることができる。
【0120】即ち、本実施例の画像表示装置が観察者1
12の左耳のみで支持するタイプの場合には、表示装置
本体部114の下部に設ける支持部材は、特開平10−
257581号公報に記載の「支持部、補助支持部」が
観察者112の左の耳部113の耳殻の上側付根部分か
ら下側付根部分にかけて湾曲形成されるようにして構成
する。この場合には、スピーカであるイヤホン部115
は、表示装置本体部114から音声信号を伝達するコー
ド116が接続された左耳用のイヤホン部のみのモノラ
ルタイプに構成するか、若しくは、左耳用のイヤホン部
に加えて、表示装置本体部114から長く延びた図示し
ないコードに接続された右耳用のイヤホン部を取り付け
てステレオタイプに構成する。
【0121】また、本実施例の画像表示装置が観察者1
12の左右の耳で支持するタイプの場合には、表示装置
本体部114の下部に設ける支持部材は、特開平10−
257581号公報に記載の「ヘッドバンド」を軸に、
左右夫々に耳部の耳殻の上側付根部分から下側付根部分
にかけて湾曲して形成される「支持部、補助支持部」を
設けることに加えて、「掛止体」若しくは長さを調整す
る構成を付加することによって、頭部の大きさ及び耳の
位置が夫々に異なる観察者の左右の耳の位置合わせに対
応可能に構成できる。この場合には、ステレオタイプの
左右のイヤホン部に夫々接続するコードを、「ヘッドバ
ンド」に接続させるか若しくは「ヘッドバンド」の内部
に埋設させ、イヤホン部近傍部分のコードのみが外部に
露出するように構成することが望ましい。
【0122】更に、表示装置本体部114には、インタ
ーネット接続やTV信号受信を可能にするCPU回路等
が内蔵され、また、それらの信号の送受信のためのアン
テナ119が設けられている。
【0123】更に、映像・音声信号等を外部から送信す
るためのケーブル117が、表示装置本体部114から
外部に延びて、ビデオ再生装置118に接続されてい
る。なお、図中、118aはビデオ再生装置118のス
イッチやボリュウム調整部である。また、ケーブル11
7の先端部117aは、既存のビデオデッキ等に接続可
能なジャックとして構成してもよい。さらに、その場合
は、低価格タイプの装置として、表示装置本体部114
に内蔵されたインターネット接続やTV信号受信を可能
にするCPU回路等とアンテナ119を省略し、このジ
ャックを使って、TV電波受信用チューナーに接続して
TV鑑賞用にしたり、コンピュータに接続してコンピュ
ータグラフィックスの映像や、インターネットからの映
像等を受信するように構成してもよい。
【0124】また、表示装置本体部114と導光部材1
11との間には、LCD等の画像表示素子とプリズム部
材を内蔵した画像形成ユニット部120と、観察者の顔
の大きさに合わせて位置調整可能なフレーム部121が
設けられている。このフレーム部121には、表示装置
本体部114に内蔵のCPU回路とLCD等の画像表示
素子とを電気的に接続するコードが内蔵されている。ま
た、フレーム部121を位置調整可能にするために、フ
レーム自体を弾性体で構成しても良いし、あるいは、フ
レーム部121と表示装置本体部114との接合部分を
ギヤで構成してフレーム部121を表示装置本体部11
4に対して伸縮自在となるようにしてもよい。
【0125】また、図24〜図26は、本発明による撮
像光学系の要部構成を電子カメラのファインダー部の対
物光学系に組み込んだ構成の概念図を示す。図24は電
子カメラ40の外観を示す前方斜視図、図25は同後方
斜視図、図26は電子カメラ40の構成を示す断面図で
ある。
【0126】電子カメラ40は、この例の場合、撮影用
光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路
44を有するファインダー光学系43、シャッター釦4
5、フラッシュ46、液晶表示モニター47等を含み、
カメラ40の上部に配置されたシャッター釦45を押圧
すると、それに連動して撮影用対物光学系48を通して
撮影が行なわれる。撮影用対物光学系48によって形成
された物体像が、ローパスフィルター、赤外カットフィ
ルター等のフィルター51を介してCCD49の撮像面
50上に形成される。
【0127】このCCD49で受光された物体像は、処
理手段52を介し、電子画像としてカメラ背面に設けら
れた液晶表示モニター47に表示される。また、この処
理手段52には記録素子61が配置され、撮影された電
子画像を記録することもできる。なお、この記録素子6
1は処理手段52と別体に設けられてもよいし、フロッ
ピー(登録商標)ディスク等により電子的に記録書込を
行なうように構成してもよい。また、CCD49に代わ
って銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成して
もよい。
【0128】さらに、ファインダー用光路44上には、
ファインダー用対物光学系53が配置されており、この
ファインダー用対物光学系53は、カバーレンズ54
と、フォーカシングのために光軸方向に位置調節可能な
正レンズ群57と、図4の実施例に示すような明るさ絞
り14と導光板3とプリズム4とを備えてなる。また、
カバー部材として用いられているカバーレンズ54は、
負のパワーを有するレンズ群であり、画角を拡大してい
る。このファインダー用対物光学系53によって結像面
90上に形成された物体像は、像正立部材であるポロプ
リズム55の視野枠上に形成される。
【0129】なお、その視野枠は、ポロプリズム55の
第1反射面561と第2反射面562との間を分離し、そ
の間に配置されている。なお、ポロプリズム55は第1
反射面561から第4反射面564でなる。このポロプリ
ズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球
Eに導く接眼光学系59が配置されている。
【0130】このように構成されたカメラ40は、ファ
インダー用対物光学系53を少ない光学部材で構成で
き、高性能・低コスト化が実現できると共に、対物光学
系53の光路自体を折り曲げて構成できるため、カメラ
内部での配置の自由度が増し、設計上有利となる。
【0131】なお、図26の構成において、撮影用対物
光学系48の構成については言及しなかったが、撮影用
対物光学系48としては屈折型同軸光学系の他に、本発
明の2つのプリズム3,4からなる何れかのタイプの撮
像光学系を用いることも当然可能である。
【0132】次に、図27は本発明の撮像光学系を電子
カメラ40の撮影部の対物光学系48に、本発明の観察
光学系を電子カメラ40の接眼光学系59に組み込んだ
構成の概念図を示す。この例の場合は、撮影用光路42
上に配置された撮影用対物光学系48は、正レンズから
なるカバー部材65と本発明の実施例3に示すような導
光板3、プリズム4からなる撮像光学系からなる。そし
て、そのプリズム4とCCD49との間にローパスフィ
ルター、赤外カットフィルター等のフィルター51が配
置されており、この撮影用対物光学系48により形成さ
れた物体像はCCD49の撮像面50上に形成される。
このCCD49で受光された物体像は、処理手段52を
介し、液晶表示素子(LCD)60上に電子像として表
示される。また、この処理手段52は、CCD49で撮
影された物体像を電子情報として記録する記録手段61
の制御も行なう。LCD60に表示された画像は、接眼
光学系59を介して観察者眼球Eに導かれる。
【0133】この接眼光学系59は、本発明の実施例3
に示すような観察光学系と同様の形態を持つ導光板3、
プリズム4とその射出瞳側に配置されたカバーレンズ9
1とからなる。また、LCD60の背後にはそれを照明
するバックライト92が配置されている。なお、この撮
影用対物光学系48は他のレンズ(正レンズ、負レン
ズ)を導光板3、プリズム4の物体側あるいは像側にそ
の構成要素として含んでいてもよい。
【0134】このように構成されたカメラ40は、撮影
用対物光学系48、接眼光学系59を少ない光学部材で
構成でき、高性能・低コスト化が実現できると共に、光
学系全体を同一平面上に並べて配置できるため、この配
置平面と垂直方向の厚みの薄型化が実現できる。
【0135】なお、本例では、撮影用対物光学系48の
カバー部材65として、正レンズを配置しているが、負
レンズあるいは平行平面板を用いてもよい。
【0136】ここで、カバー部材を設けずに、本発明の
撮像光学系の最も物体側に配置された面をカバー部材と
兼用することもできる。本例では、その最も物体側の面
は導光板3の入射面となる。しかし、この入射面が光軸
に対して偏心配置されているため、この面がカメラ前面
に配置されてしまうと、被写体側から見た場合、カメラ
40の撮影中心が自分からずれているように錯覚してし
まい(一般的なカメラ同様、入射面の垂直方向を撮影し
ていると感じるのが通常である。)、違和感を与えてし
まう。そこで、本例のように、結像光学系の最も物体側
の面が偏心面である場合には、カバー部材65(又は、
カバーレンズ54)を設けることが、被写体側から見た
場合に違和感を受けずに、既存のカメラと同じ感覚で撮
影を受けることができ望ましい。なお、導光板3の入射
面にはホログラフィック素子が設けられているため、水
分の侵入による回折のピーク波長の変化を防止するため
にも、カバー部材65、カバーレンズ91は設けること
が望ましい。
【0137】次に、図28は、本発明による撮像光学系
を電子内視鏡の観察系の対物光学系82に、本発明によ
る観察光学系を電子内視鏡の観察系の接眼光学系87に
組み込んだ構成の概念図を示す。この例の場合、観察系
の対物光学系82、接眼光学系87は実施例3と略同様
の形態の光学系を用いている。この電子内視鏡は、図2
8(a)に示すように、電子内視鏡71と、照明光を供給
する光源装置72と、その電子内視鏡71に対応する信
号処理を行なうビデオプロセッサ73と、このビデオプ
ロセッサ73から出力される映像信号を表示するモニタ
ー74と、このビデオプロセッサ73と接続され映像信
号等に記録するVTRデッキ75及びビデオディスク7
6と、映像信号を映像としてプリントアウトするビデオ
プリンタ77と、例えば図21に示したような頭部装着
型画像表示装置(HMD)78と共に構成されており、
電子内視鏡71の挿入部79の先端部80と、その接眼
部81は、図28(b)に示すように構成されている。
【0138】光源装置72から照明された光束は、ライ
トガイドファイバー束88を通って照明用対物光学系8
9により、観察部位を照明する。そして、この観察部位
からの光が、カバー部材85を介して、観察用対物光学
系82によって物体像として形成される。この物体像
は、ローパスフィルター、赤外カットフィルター等のフ
ィルター83を介してCCD84の撮像面上に形成され
る。さらに、この物体像は、CCD84によって映像信
号に変換され、その映像信号は、図28(a)に示すビデ
オプロセッサ73により、モニター74上に直接表示さ
れると共に、VTRデッキ75、ビデオディスク76中
に記録され、また、ビデオプリンタ77から映像として
プリントアウトされる。また、HMD78の画像表示素
子5(図21)に表示されHMD78の装着者に表示さ
れる。同時に、CCD84によって変換された映像信号
は画像信号導伝手段93を介して接眼部81の液晶表示
素子(LCD)86上に電子像として表示され、その表
示像は本発明の観察光学系からなる接眼光学系87を経
て観察者眼球Eに導かれる。
【0139】このように構成された内視鏡は、少ない光
学部材で構成でき、高性能・低コスト化が実現できると
共に、対物光学系80が内視鏡の長軸方向に並ぶため、
細径化を阻害することなく上記効果を得ることができ
る。
【0140】次に、図29、30は本発明の結像光学系
を情報処理装置の一例であるパーソナルコンピュータ
(以下、パソコンと称する)に内蔵した構成を示す概念
図であり、図29はパソコン300の表示画面部199
を開いた状態を示す前方斜視図、図30はパソコン30
0の撮影光学系303とモニター302の概略構成を示
す表示画面部199の断面図である。なお、本実施例で
は、パソコン300として、特に、持ち運びに便利な携
帯型情報端末やノート型やブック型のパソコンを用いて
いる。
【0141】図29、30に示すように、パソコン30
0は、外部から操作者が情報を入力するためのキーボー
ド301と、図示省略したCPUなどの情報処理装置や
メモリなどの記憶装置と、情報を操作者に表示するモニ
ター302と、操作者自身や周辺の像を撮影するための
撮影光学系303を有している。
【0142】ここで、撮影光学系303は、本発明の撮
像光学系に相当し、像面と瞳面との間にプリズム4と導
光板3とを含んで構成されている。像面には、物体像を
撮像する撮像素子としてCCD49が配置されている。
プリズム4は、第1面41〜第4面44を有している。導
光板3には、第1の領域及び第2の領域の夫々両面に、
体積型ホログラム(HOE)61〜64が設けられてい
る。また、導光板3は、前記第2の領域と前記第1の領
域との間で光束を10回以上全反射させるように構成さ
れている。なお、図30においては、第1の領域が射出
領域、第2の領域が入射領域を構成している。
【0143】導光板3の前記第2の領域の両面に設けら
れたHOE63,64は、所定波長で入射した光束を夫々
回折反射させることで、該光束が導光板3の全反射臨界
角を超えた角度となるように形成されている。また、H
OE61〜64は、夫々導光板3の図29からみて右側角
部近傍に所定の大きさでもって設けられている。また、
導光板3の前記第1の領域の両面に設けられたHOE6
1,62は、導光板3の全反射臨界角を超えた角度で入射
した光束を夫々回折反射させることで、導光板3から光
束が射出されるように形成されている。なお本実施例で
は、導光板3の第2の領域に設けられたHOE64が物
体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りとしての役割を
果たし、その入射面が瞳面になっている。プリズム4の
第1面41〜第4面44は、導光板3を射出した光束の偏
心収差を補正するための面として自由曲面で構成されて
いる。
【0144】そして本実施例では、導光板3の第2の領
域においてHOE64を透過した物体からの入射光束
が、HOE63で回折反射された後、HOE64で回折反
射されて、導光板3の全反射臨界角を超えた角度となっ
て、導光板3の内部で10回以上全反射され、且つ、そ
の途中の所定位置で一旦結像して第1の領域へと向か
い、第1の領域においてHOE61で回折反射された
後、HOE62で回折反射されて、HOE61を透過して
導光板3から射出する。導光板3から射出した光束は、
プリズム4の第1面41を透過してプリズム4の内部に
入射した後、第2面42、第3面43で反射され、第4面
4を透過して、プリズム4を射出し、赤外カットフィ
ルター51を介して赤外光が除去された状態でCCD4
9に導かれ、CCD49で撮像される。
【0145】モニター302は、導光板3と導光板3の
背面側(図30において右側)に配置された透過型のL
CD202とバックライト203とを備えて構成されて
いる。そして、バックライト203により背面から照明
されることによって透過型のLCD202に表示された
像を、導光板3を介して観察者が透過観察することがで
きるようになっている。なお、モニター302の構成要
素としての導光板3は、外部からの水分や埃の侵入を防
止するカバー部材としての役割も果たしている。
【0146】表示画面部199の上側縁部200は、撮
影光学系303における導光板3のHOE64への光線
入射領域を遮光しない幅でもって形成されている。ま
た、表示画面部199の下側縁部201は、CCD49
やプリズム4が設けられていて、LCD202が及ばな
いモニター302の下側領域部分を覆い隠すような幅で
もって形成されている。
【0147】撮像素子であるCCD49で受光された物
体像は、パソコン300に設けられた情報処理手段(図
示省略)に入力され、電子画像として液晶パネル202
を介してモニター302の一部の領域又は全部の領域に
表示される。図29は、その一例として、HOE64
設けられた光線の入射領域より撮影光学系303を介し
て撮像された操作者の像が画像305として表示された
状態を示している。なお、撮影光学系303を介して撮
像された操作者の画像情報を情報処理手段、通信ケーブ
ル、インターネットや電話などの通信手段を用いて伝送
することにより、このパソコンに表示された画像305
と同じ画像を、遠隔地から通信先のパソコンや携帯電話
などの表示画面に表示することも可能である。
【0148】次に、情報処理装置の他の例として電話、
特に、その中でも持ち運びに便利な携帯電話に本発明の
結像光学系を内蔵した例を図31〜34に示す。図31
は携帯電話400の正面図、図32は図31の側面図、
図33はモニター404と撮影光学系405の構成を示
す断面図、図34はモニター404と観察光学系406
の構成を示す断面図である。
【0149】図31に示すように、携帯電話400は、
操作者の声を情報として入力するマイク部401と、通
話相手の声を出力するスピーカ部402と、操作者が情
報を入力する入力ダイアル403と、操作者自身が通話
相手の撮影像と電話番号等の情報を表示するモニター4
04と、撮影光学系405と、観察光学系406と、通
信電波の送受信を行なうアンテナ412と、画像情報や
文字情報のデータ変換、通信制御、入力信号の制御等の
処理を行なうCPUなどの処理手段光学系に相当し、図
33に示すように、像面と瞳面との間にプリズム4と導
光板3とを含んで構成されている。像面には、物体像を
撮像する撮像素子としてCCD49が配置されている。
プリズム4は、第1面41〜第4面44を有している。導
光板3には、第1の領域及び第2の領域の夫々両面に、
体積型ホログラム(HOE)61〜64が設けられてい
る。また、導光板3は、前記第2の領域と前記第1の領
域との間で光束を10回以上全反射させるように構成さ
れている。なお、図33においては、第1の領域が射出
領域、第2の領域が入射領域を構成している。
【0150】導光板3の前記第2の領域の両面に設けら
れたHOE63,64は、所定波長で入射した光束を夫々
回折反射させることで、該光束が導光板3の全反射臨界
角を超えた角度となるように形成されている。また、H
OE61〜64は、夫々導光板3の図31において右側角
部近傍の符号408,409に示す位置に所定の大きさ
でもって設けられている。また、導光板3の前記第1の
領域の両面に設けられたHOE61,62は、導光板3の
全反射臨界角を超えた角度で入射した光束を夫々回折反
射させることで、導光板3から光束が射出されるように
形成されている。なお本実施例の撮影光学系405で
は、導光板3の第2の領域に設けられたHOE64が物
体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りとしての役割を
果たし、その入射面が瞳面になっている。プリズム4の
第1面41〜第4面44は、導光板3を射出した光束の偏
心収差を補正するための面として自由曲面で構成されて
いる。
【0151】そして本実施例の撮影光学系405では、
導光板3の第2の領域において、HOE64を透過した
物体からの入射光束が、HOE63で回折反射された
後、HOE64で回折反射されて、導光板3の全反射臨
界角を超えた角度となって、導光板3の内部で10回以
上全反射され、且つ、その途中の所定位置で一旦結像し
て第1の領域へと向かい、第1の領域においてHOE6
1で回折反射された後、HOE62で回折反射されて、H
OE61を透過して導光板3から射出する。導光板3か
ら射出した光束は、プリズム4の第1面41を透過して
プリズム4の内部に入射した後、第2面42、第3面43
で反射され、第4面44を透過して、プリズム4を射出
し、赤外カットフィルター51を介して赤外光が除去さ
れた状態でCCD49に導かれ、CCD49で撮像され
る。
【0152】モニター404は、導光板3と導光板3の
背面側(図33において右側)に配置された透過型のL
CD202とバックライト203とを備えて構成されて
いる。そして、バックライト203により背面から照明
されることによって透過型のLCD202に表示された
像を、導光板3を介して観察者が実像として透過観察す
ることができるようになっている。なお、モニター40
4の構成要素としての導光板3は、外部からの水分や埃
の侵入を防止するカバー部材としての役割も果たしてい
る。
【0153】そして、撮像素子であるCCD49で受光
された物体像は、携帯電話400に設けられた情報処理
手段206に入力され、電子画像として液晶パネル20
2を介してモニター404の一部の領域又は全部の領域
に表示される。図31は、その一例として、撮影光学系
405により撮像された操作者の画像が表示された状態
を示している。なお、撮像素子(CCD)49で受光さ
れた物体像は、処理手段206に入力された後、通信相
手のモニターに、又は双方のモニターに表示されるよう
にすることも可能である。通信相手に画像を送信するに
は、撮像素子(CCD)49で受光された物体像の情報
を、送信可能な信号へと変換する信号変換処理機能を情
報処理装置に備える。
【0154】また、本実施例の観察光学系406は、図
34に示すように、像面と瞳面との間にプリズム4と導
光板3とを含んで構成されている。像面には、観察者が
観察する画像を表示する画像表示素子として小型のLC
D204がその背面側(図34において下側)にバック
ライト205を備えて配置されている。また、瞳面に射
出瞳を形成するようになっている。プリズム4は、第1
面41〜第4面44を有している。導光板3には、第1の
領域及び第2の領域の夫々両面に、体積型ホログラム
(HOE)6’1〜6’4が設けられている。また、導光
板3は、前記第2の領域と前記第1の領域との間で光束
を10回以上全反射させるように構成されている。な
お、図34においては、第1の領域が入射領域、第2の
領域が射出領域を構成している。
【0155】導光板3の前記第1の領域の両面に設けら
れたHOE6’1,6’2は、所定波長で入射した光束を
夫々回折反射させることで、該光束が導光板3の全反射
臨界角を超えた角度となるように形成されている。ま
た、導光板3の前記第2の領域の両面に設けられたHO
E6’3,6’4は、導光板3の全反射臨界角を超えた角
度で入射した光束を夫々回折反射させることで、導光板
3から光束が射出されるように形成されている。また、
HOE6’1〜6’4は、夫々導光板3の図31において
左側角部近傍の符号410,411に示す位置に所定の
大きさでもって設けられている。プリズム4の第1面4
1〜第4面44は、導光板3を射出した光束の偏心収差を
補正するための面として自由曲面で構成されている。
【0156】そして、本実施例の観察光学系406で
は、バックライト205で照明されてLCD204から
射出された光束は、第4面44を透過してプリズム4の
内部に入射した後、第3面43、第2面42で反射され、
第1面41を透過して、プリズム4から射出される。そ
の後、導光板3の第1の領域に設けられたHOE6’2
に対し臨界角以下の入射角度でもって入射してHOE
6’2 を透過し、HOE6’1で回折反射された後、H
OE6’2で回折反射されて、導光板3の全反射臨界角
を超えた角度となって、導光板3の内部で10回以上全
反射され、且つ、その途中の所定位置で一旦結像して第
2の領域へと向かい、第2の領域においてHOE6’3
で回折反射された後、HOE6’4で回折反射されて、
HOE6’3を透過して導光板3から射出してモニター
404におけるHOE6’4を通る光路上に設けられた
射出瞳へと導かれる。
【0157】このとき小型のLCD204とバックライ
ト205によって形成された小さな画像は、導光板3を
介して観察者の眼球Eに拡大投影されており、観察者
は、小型のLCD204の面上に形成された画像を拡大
投影された虚像として観察することになる。
【0158】なお、この拡大投影された画像を観察する
場合、観察者は、導光板3により形成される射出瞳位置
に眼球Eを近付けなければならないため、モニター40
4の大部分の領域に表示されるLCD203の画像を見
ることができないばかりか、却ってLCD203に表示
された画像の光によって、観察光学系406による小型
のLCD204に表示された画像の拡大観察を妨げられ
てしまう場合があり得る。そこで、そのような場合に
は、CPU(処理手段)206によって、バックライト
203の照明光の光量を減少させるかもしくは消すよう
に制御することが望ましい。また、このようにすれば、
更に、消費電力の効率化という効果も期待できる。
【0159】次に、本発明による光学系を構成するプリ
ズムに対し体積型ホログラムのような回折素子を導光板
に設けるときの望ましい構成を図35に示す。図中、偏
心プリズムPは、本発明の観察光学系又は撮像光学系中
に含まれるプリズム4である。いま、回折素子の面C
が、図のように四角形を形成するとしたとき、偏心プリ
ズムPの第1面が面対称自由曲面に形成された場合その
対称面Dが、この回折素子の面Cの四角形を形成する辺
の少なくとも1つと平行になるように配置することが、
美しい像形成の上で望ましい。
【0160】さらに、この回折素子の面Cが正方形や長
方形といった4つの内角が夫々略90°にて形成されて
いる場合には、面対称自由曲面の対称面Dは、回折素子
の面Cの互いに平行関係にある2辺に対して平行に配置
され、この対称面Dが回折素子の面Cを左右又は上下対
称にさせる位置に一致するように構成することが好まし
い。このように構成すれば、装置に組み込むときの組み
込み精度が出しやすく、量産性に効果的である。
【0161】さらに、偏心プリズムPを構成する光学面
である第1面、第2面、第3面、第4面等の中、複数の
面又は全ての面が面対称自由曲面の場合には、複数の面
又は全ての面の対称面が同一面Dの上に配置されるよう
に構成することが、設計上も、収差性能上も望ましい。
そして、この対称面Dと回折素子のパワーの面との関係
は、上述と同様の関係にあることが望ましい。
【0162】以上説明したように、本発明の光学系は、
特許請求の範囲に記載された特徴のほかに下記に示すよ
うな特徴も備えている。
【0163】(1)請求項1に記載の光学系を含んだ観
察光学系において、前記像面に観察者が観察する画像を
表示する画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼
球が位置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子
から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、
前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プ
リズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折
透過され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設け
られた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前
記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導
光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第
2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光
板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素
子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳とは反対側
に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され
て、前記導光板の全反射臨界角を超えない角度となっ
て、前記導光板の前記射出瞳側に設けられた前記ホログ
ラフィック素子を透過し前記導光板から射出して前記射
出瞳に導かれるように構成したことを特徴とする観察光
学系。
【0164】(2)請求項1に記載の光学系を含んだ観
察光学系において、前記像面に観察者が観察する画像を
表示する画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼
球が位置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子
から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、
前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プ
リズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折
透過され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設け
られた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前
記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記導
光板内部で10回以上全反射されながら前記導光板の第
2の領域へと向かい、前記第2の領域において前記導光
板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラフ
ィック素子で回折反射され、前記導光板の前記射出瞳側
に設けられた前記ホログラフィック素子で回折透過され
て、前記導光板から射出して前記射出瞳に導かれるよう
に構成したことを特徴とする観察光学系。
【0165】(3)請求項1に記載の光学系を含んだ観
察光学系において、前記像面に観察者が観察する画像を
表示する画像表示素子を配置し、前記瞳面に観察者の眼
球が位置するように射出瞳を形成し、前記画像表示素子
から射出された光束が、前記プリズムを経由した後に、
前記導光板の第1の領域に入射し、前記導光板の前記プ
リズム側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過
し、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた
前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板
の前記プリズム側に設けられた前記回折素子で回折反射
されて、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となっ
て、前記導光板内部で10回以上全反射されながら前記
導光板の第2の領域へと向かい、前記第2の領域におい
て前記導光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記
ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の前
記射出瞳側に設けられた前記ホログラフィック素子で回
折透過されて、前記導光板から射出して前記射出瞳に導
かれるように構成したことを特徴とする観察光学系。
【0166】(4)請求項1に記載の光学系を含んだ撮
像光学系において、前記像面に物体像を撮像する撮像素
子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る
明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体か
らの光束が、前記導光板の第2の領域に入射し、前記導
光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素
子で回折透過され、前記導光板の前記物体とは反対側に
設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され
て、前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、
前記導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領
域へと向かい、前記第1の領域において前記導光板の前
記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で
回折反射され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に
設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射され
て、前記プリズム側に設けられた前記回折素子を透過し
て前記導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記
撮像素子に導かれるように構成したことを特徴とする撮
像光学系。
【0167】(5)請求項1に記載の光学系を含んだ撮
像光学系において、前記像面に物体像を撮像する撮像素
子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る
明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体か
らの光束が、前記導光板の第2の領域に入射し、前記導
光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素
子で透過され、前記導光板の前記物体とは反対側に設け
られた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記
導光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック
素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超
えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射
されながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域にお
いて前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた
前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板
の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素
子で回折透過されて、前記導光板から射出し、前記プリ
ズムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成した
ことを特徴とする撮像光学系。
【0168】(6)請求項1に記載の光学系を含んだ撮
像光学系において、前記像面に物体像を撮像する撮像素
子を配置し、前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る
明るさ絞りを配置し、前記明るさ絞りを通過した物体か
らの光束が、前記導光板の第2の領域に入射し、前記導
光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素
子を透過し、前記導光板の前記物体とは反対側に設けら
れた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導
光板の前記物体側に設けられた前記ホログラフィック素
子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を超え
た角度となって、前記導光板内部で10回以上全反射さ
れながら第1の領域へと向かい、前記第1の領域におい
て前記導光板の前記プリズムとは反対側に設けられた前
記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導光板の
前記プリズム側に設けられた前記ホログラフィック素子
で回折透過されて、前記導光板から射出し、前記プリズ
ムを経由して前記撮像素子に導かれるように構成したこ
とを特徴とする撮像光学系。
【0169】(7)入射光束が前記導光板内部で中間結
像するようにリレー光学系を構成したことを特徴とする
請求項1〜3、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の
光学系。
【0170】(8)瞳径をPD、アイリリーフをERと
したとき、次の条件式(1)を満足することを特徴とする
請求項2、上記(1)〜(3)、請求項2に従属する上
記(7)のいずれかに記載の観察光学系。 0.1 ≦ PD ≦ ER×0.9 ……(1)
【0171】(9)瞳径をPD、アイリリーフをERと
したとき、次の条件式(2)を満足することを特徴とする
請求項2、上記(1)〜(3)、請求項2に従属する上
記(7)のいずれかに記載の観察光学系。 1.0 ≦ PD ≦ ER×0.6 ……(2)
【0172】(10)瞳径をPD、アイリリーフをER
としたとき、次の条件式(3)を満足することを特徴とす
る請求項2、上記(1)〜(3)、請求項2に従属する
上記(7)のいずれかに記載の観察光学系。 1.0 ≦ PD ≦ ER×0.3 ……(3)
【0173】(11)前記導光板内部における軸上主光
線の入射位置から射出位置までの距離をLとしたとき、
次の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1〜
3、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の光学系。 30.0mm ≦ L ≦ 200.0mm ……(4)
【0174】(12)前記導光板内部における軸上主光
線の入射位置から射出位置までの距離をLとしたとき、
次の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1〜
3、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の光学系。 35.0mm ≦ L ≦ 140.0mm ……(5)
【0175】(13)前記導光板内部における軸上主光
線の入射位置から射出位置までの距離をLとしたとき、
次の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1〜
3、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の光学系。 40.0mm ≦ L ≦ 70.0mm ……(6)
【0176】(14)前記瞳面と前記プリズムとが前記
導光板の同一面側に位置することを特徴とする請求項1
〜3、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の光学
系。
【0177】(15)前記瞳面と前記プリズムとが前記
導光板を隔てた位置にあることを特徴とする請求項1〜
3、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の光学系。
光学系。
【0178】(16)前記画像表示素子が透過型の画像
表示素子であることを特徴とする請求項2、上記(1)
〜(3)、請求項2に従属する上記(7)〜(15)の
いずれかに記載の観察光学系。
【0179】(17)前記画像表示素子が反射型の画像
表示素子であることを特徴とする請求項2、上記(1)
〜(3)、請求項2に従属する上記(7)〜(15)の
いずれかに記載の観察光学系。
【0180】(18)照明光源を備えると共に、前記プ
リズムが、前記照明光源からの照明光を前記反射型の画
像表示素子に導き、更に、前記反射型の画像表示素子で
反射された光束を前記導光板の入射領域に導くように構
成されていることを特徴とする上記(17)に記載の観
察光学系。
【0181】(19)前記ホログラフィック素子が、前
記導光板の夫々の側において入射領域と射出領域とで夫
々別体に設けられていることを特徴とする請求項1〜
3、上記(1)〜(18)のいずれかに記載の光学系。
【0182】(20)前記ホログラフィック素子が、前
記導光板の夫々の側において入射領域から射出領域に至
るまで一体に形成され、且つ、入射領域の所定位置から
射出領域の所定位置に至るまでの領域において光束が、
全反射臨界角を超えた角度でもって前記導光板内部で1
0回以上全反射するように構成されていることを特徴と
する請求項1〜3、上記(1)〜(18)のいずれかに
記載の光学系。
【0183】(21)前記導光板を隔てて前記射出瞳と
は反対側に撮像素子を設け、観察者が前記導光板を介し
て前記画像表示素子に表示された像を観察しているとき
に観察者の像が前記導光板を透過して撮像されるように
したことを特徴とする請求項2、上記(1)〜(3)、
請求項2に従属する上記(1)〜(20)のいずれかに
記載の観察光学系。
【0184】(22)前記導光板の面形状が平面形状に
形成されていることを特徴とする請求項1〜3、上記
(1)〜(21)のいずれかに記載の光学系。
【0185】(23)前記導光板の面形状が曲面形状に
形成されていることを特徴とする請求項1〜3、上記
(1)〜(21)のいずれかに記載の光学系。
【0186】(24)前記ホログラフィック素子が体積
型ホログラムで構成されていることを特徴とする請求項
1〜3、上記(1)〜(23)のいずれかに記載の光学
系。
【0187】(25)前記画像表示素子から射出された
光束が、前記導光板内部で20回以上全反射するように
したことを特徴とする請求項2、上記(1)〜(3)、
請求項2に従属する上記(7)〜(24)のいずれかに
記載の観察光学系。
【0188】(26)前記画像表示素子から射出された
光束が、前記導光板内部で30回以上全反射するように
したことを特徴とする請求項2、上記(1)〜(3)、
請求項2に従属する上記(7)〜(24)のいずれかに
記載の観察光学系。
【0189】(27)前記明るさ絞りを通過した物体か
らの光束が、前記導光板内部で20回以上全反射するよ
うにしたことを特徴とする請求項3、上記(4)〜
(6)、請求項3に従属する上記(7)、(11)〜
(15)、(19)、(20)、(22)〜(24)の
いずれかに記載の撮像光学系。
【0190】(28)前記明るさ絞りを通過した物体か
らの光束が、前記導光板内部で30回以上全反射するよ
うにしたことを特徴とする請求項3、上記(4)〜
(6)、請求項3に従属する上記(7)、(11)〜
(15)、(19)、(20)、(22)〜(24)の
いずれかに記載の撮像光学系。
【0191】(29)前記プリズムは、前記偏心収差を
補正するための曲面が自由曲面で構成されていることを
特徴とする請求項1〜3、上記(1)〜(28)のいず
れかに記載の光学系。
【0192】(30)請求項2、上記(1)〜(3)、
請求項2に従属する上記(7)〜(26)、(29)の
いずれかに記載の観察光学系を内蔵した本体部と、前記
観察光学系の射出瞳を観察者の眼球位置に保持するよう
に前記本体部を観察者頭部に支持する支持部材と、前記
観察者の耳に音声を与えるスピーカー部材とを有してい
ることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
【0193】(31)上記(30)に記載の頭部装着型
画像表示装置において、前記本体部が、右眼用の観察光
学系と左眼用の観察光学系とを備え、前記スピーカー部
材が、右耳用スピーカー部材と左耳用スピーカー部材と
を有するように構成されていることを特徴とする頭部装
着型画像表示装置。
【0194】(32)上記(30)又は(31)に記載
の頭部装着型画像表示装置において、前記スピーカー部
材がイヤホンで構成されていることを特徴とする頭部装
着型画像表示装置。
【0195】
【発明の効果】以上、本発明によれば、携帯電話や携帯
情報端末そして頭部装着型の虚像観察装置に用いるのに
適した、小型で、軽量、かつ明るく、さらに高解像度を
有する観察光学系、撮像光学系を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学系の概念図である。
【図2】本発明による光学系を構成する導光板に入射す
る光の反射状態を示す原理説明図である。
【図3】図1の構成において軸上光線が導光板内部で中
間結像される状態を説明するための概念図である。
【図4】本発明の第1実施例にかかる光学系の光軸を含
むY−Z断面図である。
【図5】第1実施例の像歪みを表す収差図である。
【図6】第1実施例の横収差を表す収差図である。
【図7】本発明の第2実施例にかかる光学系の光軸を含
むY−Z断面図である。
【図8】本発明の第3実施例にかかる光学系の光軸を含
むY−Z断面図である。
【図9】本発明の第4実施例にかかる光学系の光軸を含
むY−Z断面図である。
【図10】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムの一例を示す図である。
【図11】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムの他の例を示す図である。
【図12】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図13】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図14】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図15】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図16】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図17】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図18】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図19】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図20】本発明の光学系のプリズム部材に適用可能な
プリズムのさらに他の例を示す図である。
【図21】本発明の観察光学系を用いた頭部装着型で両
眼装着用の画像表示装置を観察者の頭部に装着した状態
を示す図である。
【図22】本発明の観察光学系を用いた頭部装着型で両
眼装着用の画像表示装置を上側からみた図であり、(a)
は図17の断面図、(b)は(a)の一変形例を示す断面図、
(c)は(a)の他の変形例を示す断面図である。
【図23】本発明の観察光学系を用いた頭部装着型で片
眼装着用の画像表示装置を観察者の頭部に装着した状態
を示す図である。
【図24】本発明の撮像光学系及び観察光学系を適用し
た電子カメラの外観を示す前方斜視図である。
【図25】図24の電子カメラの後方斜視図である。
【図26】図24の電子カメラの1つの構成を示す断面
図である。
【図27】本発明の撮像光学系及び観察光学系を適用し
た別の電子カメラの概念図である。
【図28】本発明の撮像光学系及び観察光学系を適用し
た電子内視鏡の概念図である。
【図29】本発明の結像光学系を内蔵したパーソナルコ
ンピュータの表示画面部を開いた状態を示す前方斜視図
である。
【図30】図29のパーソナルコンピュータの撮影光学
系とモニターの概略構成を示す表示画面部の断面図であ
る。
【図31】本発明の結像光学系を内蔵した携帯電話の正
面図である。
【図32】図31の側面図である。
【図33】図31の携帯電話におけるモニター404と
撮影光学系405の構成を示す断面図である。
【図34】図31の携帯電話におけるモニター404と
観察光学系406の構成を示す断面図である
【図35】本発明による光学系を構成するプリズムにH
OEを配置するときの好ましい構成を示す図である。
【図36】本発明におけるHOEを定義するための原理
図である。
【符号の説明】
1 射出瞳 2 軸上主光線 3 導光板 4 プリズム 41 第1面 42 第2面 43 第3面 44 第4面 5,202,204 LCD 61、62、63、64、61’、62’ 体積型ホログ
ラム(HOE) 7 照明用光源 8、9 プリズム 10 ハーフミラー 11 遮光部材 13 撮像素子 14 明るさ絞り 15 眼鏡用レンズ 16 眼鏡 17 フレーム 18 防塵部材 40 カメラ 41 撮像光学系 42 撮影用光路 43 ファインダー光学系 44 ファインダー用光路 45 シャッター 46 フラッシュ 47 液晶表示モニター 48 撮影用対物光学系 49 CCD 50 撮像面 51 フィルター 52 処理手段 53 ファインダー用対物光学系 54 負レンズ群 55 ポロプリズム 561〜564 第1〜4反射面 57 正レンズ群 59 接眼光学系 60 液晶表示素子(LCD) 61 記録素子 65 カバー部材 71 電子内視鏡 72 光源装置 73 ビデオプロセッサ 74 モニター 75 VTRデッキ 76 ビデオディスク 77 ビデオプリンタ 78 頭部装着型画像表示装置(HMD) 79 挿入部 80 先端部 81 接眼部 82 観察用対物光学系 83 フィルター 84 CCD 85 カバー部材 86 液晶表示素子(LCD) 87 接眼光学系 88 ライトガイドファイバー束 89 照明用対物光学系 90 結像面 91 カバー部材 92,203,205 バックライト 93 画像信号導伝手段 100 接眼光学系 102 画像表示装置(本体) 103 側頭フレーム 104 スピーカ 105 映像音声伝達コード 106 再生装置 107 調節部 108 前フレーム 111 導光部材 112 観察者 113 耳部 114 表示装置本体部 115 イヤホン部 116 コード 117 ケーブル 117a ケーブル先端部 118 ビデオ再生装置 118a スイッチ、ボリュウム調整部 119,412 アンテナ 120 画像形成ユニット部 199 表示画面部 200 上側縁部 201 下側縁部 206 情報処理手段 300 パーソナルコンピュータ 301 キーボード 302,404 モニター 303,405 撮影光学系 305 画像 400 携帯電話 401 マイク部 402 スピーカ部 403 入力ダイアル 406 観察光学系 P 偏心プリズム C 回折素子の面 D 面対称自由曲面の対称面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/32 G02B 5/32 H04N 5/64 511 H04N 5/64 511A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 瞳面と像面との間に配置された光学系に
    おいて、 前記光学系は、少なくともプリズムと、導光板とを含
    み、 前記導光板は、入射領域及び射出領域において夫々両面
    にホログラフィック素子を有し、且つ、光束を導光板内
    部で10回以上全反射して前記入射領域から前記射出領
    域に至らせるように構成され、 前記導光板の前記入射領域の両面に設けられた前記ホロ
    グラフィック素子は、夫々所定位置において所定波長で
    入射した光束を夫々回折して、該光束の入射角が前記導
    光板の全反射臨界角を超えた角度となるように形成さ
    れ、 前記導光板の前記射出領域の両面に設けられた前記ホロ
    グラフィック素子は、夫々所定位置において前記入射領
    域から前記射出領域に導かれた光束を夫々回折して、該
    光束の入射角が前記導光板の全反射臨界角を超えない角
    度となって、前記導光板から光束が射出されるように形
    成され、 前記プリズムは、少なくとも一つの面に前記導光板を射
    出した光束の偏心収差を補正するための曲面を備えてい
    ることを特徴とする光学系。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学系を含んだ観察光
    学系において、 前記像面に観察者が観察する画像を表示する画像表示素
    子を配置し、 前記瞳面に観察者の眼球が位置するように射出瞳を形成
    し、 前記画像表示素子から射出された光束が、前記プリズム
    を経由した後に、前記導光板の第1の領域に入射し、前
    記導光板の前記プリズム側に設けられた前記ホログラフ
    ィック素子を透過し、前記導光板の前記プリズムとは反
    対側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折反射
    され、前記導光板の前記プリズム側に設けられた前記回
    折素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨界角を
    超えた角度となって、前記導光板内部で10回以上全反
    射されながら前記導光板の第2の領域へと向かい、前記
    第2の領域において前記導光板の前記射出瞳側に設けら
    れた前記ホログラフィック素子で回折反射され、前記導
    光板の前記射出瞳とは反対側に設けられた前記ホログラ
    フィック素子で回折反射されて、前記導光板の全反射臨
    界角を超えない角度となって、前記導光板の前記射出瞳
    側に設けられた前記ホログラフィック素子を透過し前記
    導光板から射出して前記射出瞳に導かれるように構成し
    たことを特徴とする観察光学系。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光学系を含んだ撮像光
    学系において、 前記像面に物体像を撮像する撮像素子を配置し、 前記瞳面に物体からの光束の明るさを絞る明るさ絞りを
    配置し、 前記明るさ絞りを通過した物体からの光束が、前記導光
    板の第2の領域に入射し、前記導光板の前記物体側に設
    けられた前記ホログラフィック素子を透過し、前記導光
    板の前記物体とは反対側に設けられた前記ホログラフィ
    ック素子で回折反射され、前記導光板の前記物体側に設
    けられた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、
    前記導光板の全反射臨界角を超えた角度となって、前記
    導光板内部で10回以上全反射されながら第1の領域へ
    と向かい、前記第1の領域において前記導光板の前記プ
    リズム側に設けられた前記ホログラフィック素子で回折
    反射され、前記導光板の前記プリズムとは反対側に設け
    られた前記ホログラフィック素子で回折反射されて、前
    記プリズム側に設けられた前記回折素子を透過して前記
    導光板から射出し、前記プリズムを経由して前記撮像素
    子に導かれるように構成したことを特徴とする撮像光学
    系。
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