JP2002155022A - 場合により置換基を有する塩化ビフェニルカルボニルの製造方法 - Google Patents
場合により置換基を有する塩化ビフェニルカルボニルの製造方法Info
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/58—Preparation of carboxylic acid halides
- C07C51/62—Preparation of carboxylic acid halides by reactions not involving the carboxylic acid halide group
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塩化ビフェニルカルボニル製造のための、単
純で、費用効果がよく、環境的にも有利な方法への必要
性が今なお存在する。 【解決手段】 場合により置換基を持つ塩化ビフェニル
カルボニルは、ビフェニル類を塩化オキサリルと、ビフ
ェニルの塩化オキサリルに対するモル比が0.7〜1.
5の範囲でルイス酸の存在下反応させることによって経
済的かつ環境的に有利に得られる。
純で、費用効果がよく、環境的にも有利な方法への必要
性が今なお存在する。 【解決手段】 場合により置換基を持つ塩化ビフェニル
カルボニルは、ビフェニル類を塩化オキサリルと、ビフ
ェニルの塩化オキサリルに対するモル比が0.7〜1.
5の範囲でルイス酸の存在下反応させることによって経
済的かつ環境的に有利に得られる。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、場合により置換基を持つ塩化ビ
フェニルカルボニルを、対応するビフェニル類および塩
化オキサリルから、製造する方法に関する。
フェニルカルボニルを、対応するビフェニル類および塩
化オキサリルから、製造する方法に関する。
【0002】場合により置換基を持つ塩化ビフェニルカ
ルボニルは、農作物保護剤および医薬品の製造における
重要な中間体である(例えばEP−A第683156号
参照)。
ルボニルは、農作物保護剤および医薬品の製造における
重要な中間体である(例えばEP−A第683156号
参照)。
【0003】
【従来の技術】場合により置換基を持つ塩化ビフェニル
カルボニルの製造方法はすでに公知である。すなわち、
場合により置換基を持つビフェニルは、アクリル化され
てビフェニルメチルケトンを与えることが可能であり、
これは酸化されて対応するカルボン酸になり、塩素化に
より最終的に望まれる塩化ビフェニルカルボニルを与え
る(Gazz.Chim.Ital.79,453(1
949)参照)。
カルボニルの製造方法はすでに公知である。すなわち、
場合により置換基を持つビフェニルは、アクリル化され
てビフェニルメチルケトンを与えることが可能であり、
これは酸化されて対応するカルボン酸になり、塩素化に
より最終的に望まれる塩化ビフェニルカルボニルを与え
る(Gazz.Chim.Ital.79,453(1
949)参照)。
【0004】ビフェニル類をクロロホルムアミドと反応
させてビフェニルカルボキサミドを得ることも可能であ
り、これは加水分解により対応するカルボン酸となり、
やはり塩素化の後に最終的に塩化ビフェニルカルボニル
類を与える(Angew.Chemie61,163
(1949)参照)。
させてビフェニルカルボキサミドを得ることも可能であ
り、これは加水分解により対応するカルボン酸となり、
やはり塩素化の後に最終的に塩化ビフェニルカルボニル
類を与える(Angew.Chemie61,163
(1949)参照)。
【0005】第三の経路によれば、まずシアノビフェニ
ル化合物が製造され、これは加水分解されて対応する酸
となり、この最後のものは塩素化によって望まれる酸塩
化物に転換される(Synthesis1991,44
1およびCA1958,7233)。
ル化合物が製造され、これは加水分解されて対応する酸
となり、この最後のものは塩素化によって望まれる酸塩
化物に転換される(Synthesis1991,44
1およびCA1958,7233)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらすべての方法
は、3工程を要し、多数の反応物と補助剤の使用を伴う
という不利益を有する。反応物および補助剤の供給だけ
でなく、それらが後に与える生成物の廃棄にも多大の費
用を要する。そのため、塩化ビフェニルカルボニルのす
べての公知の製造方法は、経済面および環境面からみて
問題がある。
は、3工程を要し、多数の反応物と補助剤の使用を伴う
という不利益を有する。反応物および補助剤の供給だけ
でなく、それらが後に与える生成物の廃棄にも多大の費
用を要する。そのため、塩化ビフェニルカルボニルのす
べての公知の製造方法は、経済面および環境面からみて
問題がある。
【0007】従って、塩化ビフェニルカルボニル製造の
ための、単純で、費用効果がよく、環境的に有利な方法
への必要性が今なお存在する。
ための、単純で、費用効果がよく、環境的に有利な方法
への必要性が今なお存在する。
【0008】芳香族化合物およびジフェニル化合物の塩
化オキサリルとの反応もまた、既に記述されている。し
かしながら、例えばジアリールエタンジオン(J.Or
g.Chem.59,635(1994)参照)、ジア
リールケトン(TetrahedronLett.3
6,5209(1999)参照)、塩化ビスカルボニル
(Chem.Ber.122,2291(1989)参
照)などの非常に異なった反応生成物が得られており、
反応の実施方法に応じてベンゼンおよび塩化オキサリ
ル、塩化ベンゾイル、またはベンゾフェノンから出発し
ている(Ber.41,3566(1908))。
化オキサリルとの反応もまた、既に記述されている。し
かしながら、例えばジアリールエタンジオン(J.Or
g.Chem.59,635(1994)参照)、ジア
リールケトン(TetrahedronLett.3
6,5209(1999)参照)、塩化ビスカルボニル
(Chem.Ber.122,2291(1989)参
照)などの非常に異なった反応生成物が得られており、
反応の実施方法に応じてベンゼンおよび塩化オキサリ
ル、塩化ベンゾイル、またはベンゾフェノンから出発し
ている(Ber.41,3566(1908))。
【0009】水を用いた後処理においてはまた、得られ
るものがしばしば塩化カルボニルではなく、その加水分
解生成物(対応するカルボン酸)であることも観察され
ている(Org.Synth.Coll.Vol.V,
706(1973)およびFriedel−Craft
s and Related Reactions(I
II)p.1259(1964)参照)。
るものがしばしば塩化カルボニルではなく、その加水分
解生成物(対応するカルボン酸)であることも観察され
ている(Org.Synth.Coll.Vol.V,
706(1973)およびFriedel−Craft
s and Related Reactions(I
II)p.1259(1964)参照)。
【0010】このように状況は非常に複雑であり、場合
により置換基を持つビフェニルと塩化オキサリルとの反
応について、どの反応生成物が期待できるかを予言する
のは不可能である。
により置換基を持つビフェニルと塩化オキサリルとの反
応について、どの反応生成物が期待できるかを予言する
のは不可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は従って式(I)
【0012】
【化3】
【0013】式中R1,R2,R3、およびR4は各々相互
に独立的に水素,ハロゲン、C1〜C5−アルキルまたは
C1〜C5−アルコキシを示すの、場合により置換基を持
つ塩化ビフェニルカルボニルの製造方法を提供するもの
であり、式(II)
に独立的に水素,ハロゲン、C1〜C5−アルキルまたは
C1〜C5−アルコキシを示すの、場合により置換基を持
つ塩化ビフェニルカルボニルの製造方法を提供するもの
であり、式(II)
【0014】
【化4】
【0015】式中R1,R2,R3、およびR4は各々式
(I)において定義されるものであるのビフェニルを塩
化オキサリルと、式(II)のビフェニルの塩化オキサ
リルに対するモル比が0.7〜1.5の範囲で、ルイス
酸の存在下反応させることを特徴とする。
(I)において定義されるものであるのビフェニルを塩
化オキサリルと、式(II)のビフェニルの塩化オキサ
リルに対するモル比が0.7〜1.5の範囲で、ルイス
酸の存在下反応させることを特徴とする。
【0016】式(I)および(II)において、置換基
R1〜R4は各々相互に独立的に、好ましくは水素,フッ
素,塩素,臭素,メチル,エチル,メトキシまたはエト
キシを示す。
R1〜R4は各々相互に独立的に、好ましくは水素,フッ
素,塩素,臭素,メチル,エチル,メトキシまたはエト
キシを示す。
【0017】さらに、R1およびR2は各々好ましくは水
素を示し、R3およびR4は各々好ましくは水素、フッ
素、塩素,臭素、メチル,エチル,メトキシまたはエト
キシを示す。
素を示し、R3およびR4は各々好ましくは水素、フッ
素、塩素,臭素、メチル,エチル,メトキシまたはエト
キシを示す。
【0018】もしR1,R2、およびR3が各々水素を示
し、R4がパラ位置のフッ素、塩素、メチル,エチル,
メトキシまたはエトキシを示すならばさらに好ましい。
し、R4がパラ位置のフッ素、塩素、メチル,エチル,
メトキシまたはエトキシを示すならばさらに好ましい。
【0019】特に好ましくは、R1、R2、およびR3は
各々水素を示し、R4はパラ位置のフッ素または塩素を
示す。
各々水素を示し、R4はパラ位置のフッ素または塩素を
示す。
【0020】式(II)のビフェニル類は多数の異なっ
た方法または公知のものに類似した方法によって得るこ
とが可能であり、それらは市販も行われている(例えば
Houben−Weyl,Vol.V/2b.224
(1981),Org.Synth.Coll.Vo
l.V,51(1978)、Chem.Ber.95,
2469(1995)、およびSynth.Comm.
29,4423(1999)参照)。
た方法または公知のものに類似した方法によって得るこ
とが可能であり、それらは市販も行われている(例えば
Houben−Weyl,Vol.V/2b.224
(1981),Org.Synth.Coll.Vo
l.V,51(1978)、Chem.Ber.95,
2469(1995)、およびSynth.Comm.
29,4423(1999)参照)。
【0021】式(II)のビフェニルの塩化オキサリル
に対するモル比は好ましくは0.9〜1.1である。特
に好ましくは等モル量である。
に対するモル比は好ましくは0.9〜1.1である。特
に好ましくは等モル量である。
【0022】本発明による方法のために適当なルイス酸
は、例えばホウ素、アルミニウム、リン、アンチモン、
鉄、亜鉛、およびスズの塩化物類である。塩化アルミニ
ウムが好ましい。
は、例えばホウ素、アルミニウム、リン、アンチモン、
鉄、亜鉛、およびスズの塩化物類である。塩化アルミニ
ウムが好ましい。
【0023】塩化オキサリルを基準として、ルイス酸は
例えば0.9〜2.5のモル比で用いることができる。
この比は好ましくは1〜1.5、特に1〜1.2であ
る。
例えば0.9〜2.5のモル比で用いることができる。
この比は好ましくは1〜1.5、特に1〜1.2であ
る。
【0024】本発明による方法は溶媒の存在下実施する
ことが可能である。適当な溶媒は、例えば塩化メチレ
ン、ジクロロエタン、およびテトラクロロエタンのよう
な多塩素化アルカンおよび、例えばクロロベンゼンまた
はo−ジクロロベンゼンのような、塩化オキサリルに対
する反応性が反応させるべきビフェニルより低い芳香族
化合物である。もとより問題の反応条件下液状である溶
媒のみを用いることが重要である。
ことが可能である。適当な溶媒は、例えば塩化メチレ
ン、ジクロロエタン、およびテトラクロロエタンのよう
な多塩素化アルカンおよび、例えばクロロベンゼンまた
はo−ジクロロベンゼンのような、塩化オキサリルに対
する反応性が反応させるべきビフェニルより低い芳香族
化合物である。もとより問題の反応条件下液状である溶
媒のみを用いることが重要である。
【0025】本発明による方法は、例えば,−30〜+
80℃の範囲の温度において実施することができる。好
ましくは−20〜+60℃の範囲の温度であり、特に−
10〜+40℃の範囲の温度である。
80℃の範囲の温度において実施することができる。好
ましくは−20〜+60℃の範囲の温度であり、特に−
10〜+40℃の範囲の温度である。
【0026】本発明による方法は、望みに応じて実施す
ることができる。例えば、まずルイス酸,式(II)の
ビフェニル、および溶媒を装入し、次に塩化オキサリル
を、もし適当であれば追加溶媒と共に、最初の混合物に
調節しながら添加することが可能である。また最初にル
イス酸および溶媒の混合物を装入し、続いて、式(I
I)のビフェニルと塩化オキサリルの混合物を、もし適
当であれば追加溶媒と共に、最初の装入物に調節しなが
ら添加することも可能である。最初に溶媒と共に装入し
たルイス酸に、塩化オキサリルおよび、式(II)のビ
フェニルの溶媒溶液を同時に調節しながら添加すること
も同様に可能である。本発明による方法を実施するさら
に他の方法もまた考えうる。
ることができる。例えば、まずルイス酸,式(II)の
ビフェニル、および溶媒を装入し、次に塩化オキサリル
を、もし適当であれば追加溶媒と共に、最初の混合物に
調節しながら添加することが可能である。また最初にル
イス酸および溶媒の混合物を装入し、続いて、式(I
I)のビフェニルと塩化オキサリルの混合物を、もし適
当であれば追加溶媒と共に、最初の装入物に調節しなが
ら添加することも可能である。最初に溶媒と共に装入し
たルイス酸に、塩化オキサリルおよび、式(II)のビ
フェニルの溶媒溶液を同時に調節しながら添加すること
も同様に可能である。本発明による方法を実施するさら
に他の方法もまた考えうる。
【0027】反応物,触媒、および、もし適当であれば
溶媒、の添加が完了すれば、−10〜+40℃の範囲の
温度でしばらく攪拌を継続するのが一般に有利である。
溶媒、の添加が完了すれば、−10〜+40℃の範囲の
温度でしばらく攪拌を継続するのが一般に有利である。
【0028】反応後、そしてもし適当であれば、追加的
な攪拌時間が経過した後、存在している混合物の後処理
は、例えば氷と鉱酸の混合物中に全混合物を調節しなが
ら装入し、水相を除き、得られた塩化ビフェニルカルボ
ニルを有機相から単離することによって実施することが
できる。得られる塩化ビフェニルカルボニルが満たさね
ばならない要求純度に応じて、必要であれば粗生成品を
さらに精製するための結晶化を次に行ってもよい。この
ような結晶化のために適当な溶媒は微極性ないし無極性
の炭化水素である。適当な溶媒の例は、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、ノナンまたはデカンのようなアルカン
であり、それらのすべての可能な異性体、およびこれら
の化合物の混合物をも含む。
な攪拌時間が経過した後、存在している混合物の後処理
は、例えば氷と鉱酸の混合物中に全混合物を調節しなが
ら装入し、水相を除き、得られた塩化ビフェニルカルボ
ニルを有機相から単離することによって実施することが
できる。得られる塩化ビフェニルカルボニルが満たさね
ばならない要求純度に応じて、必要であれば粗生成品を
さらに精製するための結晶化を次に行ってもよい。この
ような結晶化のために適当な溶媒は微極性ないし無極性
の炭化水素である。適当な溶媒の例は、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、ノナンまたはデカンのようなアルカン
であり、それらのすべての可能な異性体、およびこれら
の化合物の混合物をも含む。
【0029】反応混合物の後処理は、強酸性の媒体中で
実施するのが有利である。この場合、ルイス酸から生成
する塩は溶液中に残る。好ましい鉱酸は塩酸である。も
し新たに調製された氷および塩酸の混合物を用いる場合
は,この混合物の温度もまた0℃以下であってもよい。
この場合、温度は後処理の間に上昇する。後処理する混
合物の温度は、まだ水が存在する間は、−20〜+80
℃の範囲、特に、−5〜+50℃の範囲に保持するのが
有利である。
実施するのが有利である。この場合、ルイス酸から生成
する塩は溶液中に残る。好ましい鉱酸は塩酸である。も
し新たに調製された氷および塩酸の混合物を用いる場合
は,この混合物の温度もまた0℃以下であってもよい。
この場合、温度は後処理の間に上昇する。後処理する混
合物の温度は、まだ水が存在する間は、−20〜+80
℃の範囲、特に、−5〜+50℃の範囲に保持するのが
有利である。
【0030】本発明による方法は、ただ一段階の反応
で、すなわち経済的、環境的に有利に、よい収率と純度
で塩化ビフェニルカルボニルを提供するという利点を有
する。
で、すなわち経済的、環境的に有利に、よい収率と純度
で塩化ビフェニルカルボニルを提供するという利点を有
する。
【0031】
【実施例】実施例1 まず350mlのo−ジクロロベンゼン、95.3gの
p−クロロビフェニル、および70.7gの塩化アルミ
ニウムを攪拌機、滴下漏斗、および下流の活性炭を充填
した水洗浄スクラバーに連結した排気口つきの丸底フラ
スコに装入し、混合物を10℃に冷却した。30分間か
けて70.2gの塩化オキサリルを滴下して加え、温度
は10℃に保った。添加終了後、混合物を10℃で1時
間、次いで40℃で2時間攪拌した。後処理のために混
合物を攪拌しながら250gの氷と164gの37重量
%濃度の塩酸の混合物中に導入した。沈殿した若干の固
形物を濾過して除いた。得られた母液は2相に分かれ
た。有機相から、硫酸ナトリウムによる乾燥、濃縮、お
よび残留物の石油エーテルからの結晶化を経て、理論量
の77%の4−クロロビフェニル−4’−カルボニルク
ロライドが単離された。
p−クロロビフェニル、および70.7gの塩化アルミ
ニウムを攪拌機、滴下漏斗、および下流の活性炭を充填
した水洗浄スクラバーに連結した排気口つきの丸底フラ
スコに装入し、混合物を10℃に冷却した。30分間か
けて70.2gの塩化オキサリルを滴下して加え、温度
は10℃に保った。添加終了後、混合物を10℃で1時
間、次いで40℃で2時間攪拌した。後処理のために混
合物を攪拌しながら250gの氷と164gの37重量
%濃度の塩酸の混合物中に導入した。沈殿した若干の固
形物を濾過して除いた。得られた母液は2相に分かれ
た。有機相から、硫酸ナトリウムによる乾燥、濃縮、お
よび残留物の石油エーテルからの結晶化を経て、理論量
の77%の4−クロロビフェニル−4’−カルボニルク
ロライドが単離された。
【0032】実施例2 まず350mlのo−ジクロロベンゼン、95.3gの
p−クロロビフェニル、および64.7gの塩化オキサ
リルを実施例1で使用したものと同様の丸底フラスコに
装入し、混合物を0℃に冷却した。15分間かけて20
0mlのo−ジクロロベンゼン中の70.7gの塩化ア
ルミニウムの攪拌懸濁液を滴下して加え、温度は0℃に
保った。添加終了後、混合物を0℃で1時間、次いで2
0℃でさらに1時間攪拌した。混合物を攪拌しながら5
00gの氷と164gの37重量%濃度の塩酸の混合物
中に導入した。生成した有機相は分析により、理論量の
92%の4−クロロビフェニル−4’−カルボニルクロ
ライドを含むことを示した。
p−クロロビフェニル、および64.7gの塩化オキサ
リルを実施例1で使用したものと同様の丸底フラスコに
装入し、混合物を0℃に冷却した。15分間かけて20
0mlのo−ジクロロベンゼン中の70.7gの塩化ア
ルミニウムの攪拌懸濁液を滴下して加え、温度は0℃に
保った。添加終了後、混合物を0℃で1時間、次いで2
0℃でさらに1時間攪拌した。混合物を攪拌しながら5
00gの氷と164gの37重量%濃度の塩酸の混合物
中に導入した。生成した有機相は分析により、理論量の
92%の4−クロロビフェニル−4’−カルボニルクロ
ライドを含むことを示した。
【0033】実施例3 まず200mlのo−ジクロロベンゼンおよび70.7
gの塩化アルミニウムを実施例1で使用したものと同様
の丸底フラスコに装入し、混合物を0℃に冷却した。こ
の温度で95.3gのp−クロロビフェニルおよび6
4.7gの塩化オキサリルの350mlのo−ジクロロ
ベンゼン溶液を20分間かけて滴下して加えた。混合物
を次いで0℃で1時間、そして室温でさらに1時間攪拌
した。混合物を攪拌しながら500gの氷と164gの
37重量%濃度の塩酸の混合物中に注いだ。生成した水
相を分離し、250mlのo−ジクロロベンゼンで再度
洗浄した。有機相と洗液を合せ、得られた混合物を真空
蒸留にかけた。まず、水−ジクロロベンゼン混合物が留
出した。ここで蒸留を中断し、生成した少量の固形物を
濾過して除いた。次いで蒸留を再開し、缶底温度が12
0℃、圧力が19mbarになるまで続けた。缶底に残
った生成溶融物を100℃に冷却し、250mlの石油
エーテルを加えた。4℃に冷却すると望まれる製品が結
晶化した。吸引濾過し乾燥すると118.9gの、純度
98.6%の4−クロロビフェニル−4’−カルボニル
クロライドが得られた。これは理論量の93%の収率に
相当する。母液にはさらに理論量の4%の4−クロロビ
フェニル−4’−カルボニルクロライドが含まれた。
gの塩化アルミニウムを実施例1で使用したものと同様
の丸底フラスコに装入し、混合物を0℃に冷却した。こ
の温度で95.3gのp−クロロビフェニルおよび6
4.7gの塩化オキサリルの350mlのo−ジクロロ
ベンゼン溶液を20分間かけて滴下して加えた。混合物
を次いで0℃で1時間、そして室温でさらに1時間攪拌
した。混合物を攪拌しながら500gの氷と164gの
37重量%濃度の塩酸の混合物中に注いだ。生成した水
相を分離し、250mlのo−ジクロロベンゼンで再度
洗浄した。有機相と洗液を合せ、得られた混合物を真空
蒸留にかけた。まず、水−ジクロロベンゼン混合物が留
出した。ここで蒸留を中断し、生成した少量の固形物を
濾過して除いた。次いで蒸留を再開し、缶底温度が12
0℃、圧力が19mbarになるまで続けた。缶底に残
った生成溶融物を100℃に冷却し、250mlの石油
エーテルを加えた。4℃に冷却すると望まれる製品が結
晶化した。吸引濾過し乾燥すると118.9gの、純度
98.6%の4−クロロビフェニル−4’−カルボニル
クロライドが得られた。これは理論量の93%の収率に
相当する。母液にはさらに理論量の4%の4−クロロビ
フェニル−4’−カルボニルクロライドが含まれた。
【0034】実施例4 まず200mlのo−ジクロロベンゼンおよび70.7
gの塩化アルミニウムを実施例1で使用したものと同様
の丸底フラスコに装入し、混合物を−5℃に冷却した。
この温度で64.7gの塩化オキサリルを15分間かけ
て調節しながら装入した。+5℃を越えない温度で1時
間かけて95.3gのp−クロロジフェニルの350m
lのo−ジクロロベンゼン溶液をこの懸濁液中に滴下し
て加えた。混合物を次いで+5℃で1時間、そして室温
でさらに1時間攪拌した。次いで激しく攪拌しながら反
応混合物を500gの氷と164gの37重量%濃度の
塩酸の混合物中に注いだ。水相を分離し、250mlの
o−ジクロロベンゼンで洗った。有機相と洗液を合せ、
この混合物を真空蒸留により濃縮した。実施例3と同様
の結晶化と後処理によって理論量の93%の収率で4−
クロロジフェニル−4’−カルボニルクロライドが得ら
れた。
gの塩化アルミニウムを実施例1で使用したものと同様
の丸底フラスコに装入し、混合物を−5℃に冷却した。
この温度で64.7gの塩化オキサリルを15分間かけ
て調節しながら装入した。+5℃を越えない温度で1時
間かけて95.3gのp−クロロジフェニルの350m
lのo−ジクロロベンゼン溶液をこの懸濁液中に滴下し
て加えた。混合物を次いで+5℃で1時間、そして室温
でさらに1時間攪拌した。次いで激しく攪拌しながら反
応混合物を500gの氷と164gの37重量%濃度の
塩酸の混合物中に注いだ。水相を分離し、250mlの
o−ジクロロベンゼンで洗った。有機相と洗液を合せ、
この混合物を真空蒸留により濃縮した。実施例3と同様
の結晶化と後処理によって理論量の93%の収率で4−
クロロジフェニル−4’−カルボニルクロライドが得ら
れた。
【0035】本発明の主な特徴及び態様を示せば以下の
とおりである。
とおりである。
【0036】1. 式(I)
【0037】
【化5】
【0038】式中R1,R2,R3、およびR4は各々相互
に独立的に水素,ハロゲン、C1〜C5−アルキルまたは
C1〜C5−アルコキシを示すの、置換基を持つかまたは
持たない塩化ビフェニルカルボニルの製造方法であり、
式(II)
に独立的に水素,ハロゲン、C1〜C5−アルキルまたは
C1〜C5−アルコキシを示すの、置換基を持つかまたは
持たない塩化ビフェニルカルボニルの製造方法であり、
式(II)
【0039】
【化6】
【0040】式中R1,R2,R3、およびR4は各々式
(I)において定義されるものであるのビフェニルを塩
化オキサリルと、式(II)のビフェニルの塩化オキサ
リルに対するモル比が0.7〜1.5の範囲で、ルイス
酸の存在下反応させることを特徴とする。
(I)において定義されるものであるのビフェニルを塩
化オキサリルと、式(II)のビフェニルの塩化オキサ
リルに対するモル比が0.7〜1.5の範囲で、ルイス
酸の存在下反応させることを特徴とする。
【0041】2. 式(I)および(II)において、
置換基R1〜R4が相互に独立的に水素,フッ素,塩素,
臭素,メチル,エチル,メトキシまたはエトキシを示す
ことを特徴とする、上記1記載の方法。
置換基R1〜R4が相互に独立的に水素,フッ素,塩素,
臭素,メチル,エチル,メトキシまたはエトキシを示す
ことを特徴とする、上記1記載の方法。
【0042】3. R1,R2、およびR3が各々水素を
示し、R4がパラ位置のフッ素、塩素、メチル,エチ
ル,メトキシまたはエトキシを示すことを特徴とする、
上記1または2記載の方法。
示し、R4がパラ位置のフッ素、塩素、メチル,エチ
ル,メトキシまたはエトキシを示すことを特徴とする、
上記1または2記載の方法。
【0043】4. 式(II)のビフェニルの塩化オキ
サリルに対するモル比が0.9〜1.1であることを特
徴とする、上記1〜3の任意に記載の方法。
サリルに対するモル比が0.9〜1.1であることを特
徴とする、上記1〜3の任意に記載の方法。
【0044】5. 用いられるルイス酸がホウ素、アル
ミニウム、リン、アンチモン、鉄、亜鉛、またはスズの
塩化物であることを特徴とする、上記1〜4の任意に記
載の方法。
ミニウム、リン、アンチモン、鉄、亜鉛、またはスズの
塩化物であることを特徴とする、上記1〜4の任意に記
載の方法。
【0045】6. 塩化オキサリル1モルあたり0.9
〜2.5モルのルイス酸を用いることを特徴とする、上
記1〜5の任意に記載の方法。
〜2.5モルのルイス酸を用いることを特徴とする、上
記1〜5の任意に記載の方法。
【0046】7. 方法が溶媒の存在下実施されること
を特徴とする、上記1〜6の任意に記載の方法。
を特徴とする、上記1〜6の任意に記載の方法。
【0047】8. 方法が−30〜+80℃の範囲の温
度において実施されることを特徴とする、上記1〜7の
任意に記載の方法。
度において実施されることを特徴とする、上記1〜7の
任意に記載の方法。
【0048】9. 最初にルイス酸および溶媒を装入
し、そして式(II)のビフェニルと塩化オキサリルの
混合物を調節しながら添加することを特徴とする、上記
1〜8の任意に記載の方法。
し、そして式(II)のビフェニルと塩化オキサリルの
混合物を調節しながら添加することを特徴とする、上記
1〜8の任意に記載の方法。
【0049】10. 反応混合物を氷と鉱酸の混合物中
に調節しながら加え、水相を除き、得られた塩化ビフェ
ニルカルボニルを有機相から単離することによって後処
理することを特徴とする、上記1〜9の任意に記載の方
法。
に調節しながら加え、水相を除き、得られた塩化ビフェ
ニルカルボニルを有機相から単離することによって後処
理することを特徴とする、上記1〜9の任意に記載の方
法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591063187 Bayerwrk,Leverkuse n,BRD (72)発明者 フリードリヒ−ビルヘルム・ウルリヒ ドイツ51465ベルギツシユグラートバツ ハ・ロメルシヤイト35ベー Fターム(参考) 4H006 AA02 AC47 BA09 BA37 BA67 BC31 BJ50 BM30 BM72 BS90 4H039 CA65 CD10 CG20 CG40
Claims (1)
- 【請求項1】 式(I)、 【化1】 式中R1、R2、R3、およびR4は各々相互に独立的に水
素,ハロゲン、C1〜C5−アルキルまたはC1〜C5−ア
ルコキシを示す、の置換基を持つかまたは持たない塩化
ビフェニルカルボニルの製造方法であって、式(I
I)、 【化2】 式中R1,R2,R3、およびR4は各々式(I)において
定義されるものである、のビフェニルを塩化オキサリル
と、式(II)のビフェニルの塩化オキサリルに対する
モル比が0.7〜1.5の範囲で、ルイス酸の存在下で
反応させることを特徴とする製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE10055498A DE10055498A1 (de) | 2000-11-09 | 2000-11-09 | Verfahren zur Herstellung von ggfs. substituierten Biphenyl-carbonsäurechlorid |
DE10055498.9 | 2000-11-09 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002155022A true JP2002155022A (ja) | 2002-05-28 |
Family
ID=7662669
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001338032A Pending JP2002155022A (ja) | 2000-11-09 | 2001-11-02 | 場合により置換基を有する塩化ビフェニルカルボニルの製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20020062043A1 (ja) |
EP (1) | EP1205465A1 (ja) |
JP (1) | JP2002155022A (ja) |
DE (1) | DE10055498A1 (ja) |
IL (1) | IL146355A0 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104211590B (zh) * | 2014-09-16 | 2016-01-20 | 浙江先锋科技股份有限公司 | 一种2,4-二氯-5-氟苯甲酰氯的制备方法 |
CN111269111B (zh) * | 2020-01-22 | 2023-01-03 | 杭州盛弗泰新材料科技有限公司 | 一种4-氯甲酰基联苯的合成方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07330664A (ja) * | 1994-06-01 | 1995-12-19 | Nippon Steel Chem Co Ltd | アルキル基又はアルコキシ基を有するビフェニルカルボン酸誘導体の製造方法 |
-
2000
- 2000-11-09 DE DE10055498A patent/DE10055498A1/de not_active Withdrawn
-
2001
- 2001-10-29 EP EP01125349A patent/EP1205465A1/de not_active Withdrawn
- 2001-11-02 JP JP2001338032A patent/JP2002155022A/ja active Pending
- 2001-11-06 IL IL14635501A patent/IL146355A0/xx unknown
- 2001-11-07 US US10/052,985 patent/US20020062043A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1205465A1 (de) | 2002-05-15 |
US20020062043A1 (en) | 2002-05-23 |
DE10055498A1 (de) | 2002-05-23 |
IL146355A0 (en) | 2002-07-25 |
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