JP2002146681A - 炭素繊維およびその前駆体の製造方法並びに油剤付着方法 - Google Patents
炭素繊維およびその前駆体の製造方法並びに油剤付着方法Info
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Abstract
程通過性に優れる炭素繊維用前駆体繊維の製造方法及び
油剤付着方法、及び高強度の炭素繊維を提供する。 【解決手段】 炭素繊維用前駆体繊維の製造において行
われる、油剤が乳化されたエマルジョンを用いて油剤を
繊維に付着させる油剤付着方法であり、油剤を付着しよ
うとする繊維の細孔平均半径D1、エマルジョン中の油剤
の平均粒径直径D2についてD1<D2/2とする。アクリロ
ニトリル系重合体を紡糸して凝固糸とし、凝固糸を延伸
浴中で洗浄しながら延伸して繊維を得、油剤が乳化され
たエマルジョンを用いて該繊維に油剤を付着させ、乾燥
を行う炭素繊維用前駆体繊維の製造方法であり、該繊維
の細孔平均半径D1、エマルジョン中の油剤の平均粒径直
径D2についてD1<D2/2とする。この方法で製造された
前駆体繊維を焼成する炭素繊維の製造方法。
Description
用前駆体繊維およびその製造方法、また、炭素繊維用前
駆体繊維を製造する際に使用する油剤の付着方法に関す
るものである。さらに詳細には、品質、品位の優れた炭
素繊維を製造するとともに、工程通過性に優れる炭素繊
維用前駆体繊維とその製造方法に関するものである。
航空宇宙分野を始め、スポーツ、レジャー用途の高性能
複合材料の補強繊維として広く利用されている。さらに
産業用途への広がりが進む中でさらなる品質の安定化、
高品位化が求められている。
系、レーヨン系、ピッチ系繊維などを紡糸し、200〜400
℃の空気中や酸化窒素などの酸化性雰囲気中で加熱焼成
して酸化繊維に転換した後、窒素、アルゴン、ヘリウム
等の不活性雰囲気中でさらに300〜2000℃の高温で加熱
して炭化する方法によって得られている。
て、前記前駆体を酸化繊維にする耐炎化工程や、さらに
後続する炭化工程において高温処理のため単繊維同士の
融着が発生し、このため耐炎化工程、炭化工程での単繊
維切れが発生し、ひいては毛羽、糸切れの原因にもなっ
ていた。このような糸切れが発生すると、複合材料とし
たときに、強度利用率が低下したり、複合材料の外観不
良さらにはそれが原因となって強度が低下することもあ
り品質でも問題であった。
るための油剤が使用され、またその油剤については多く
の改良がなされており、開示されてきた。
る方法(例えば、特開平6-220722号公報、特開平9-1438
24号公報、特許第2850676号公報)、あるいは付着時の
油剤の温度をコンロトールする方法(特開平9-268478号
公報)などが提案されている。
改質したり付着時の油剤の劣化を防ぐために温度をコン
トロールするものであり、付着させる繊維の状態と油剤
エマルジョンの関係を適正化するものではなかった。そ
のためこれらの油剤を用いても実質的に繊維内部への油
剤浸透をコントロールできず、その結果、繊維表面に存
在する油剤の量が少なくなるため、単繊維同士の融着を
引き起こすあるいは炭化工程において繊維内部に浸透し
た油剤が高温での分解反応で多量のガスを発生させ、異
常反応を起こし、毛羽、糸切れの原因になり、ひいては
繊維の強度を低下させるという問題があった。
特定の細孔半径や空孔率を有する凝固糸や延伸糸に油剤
処理して高性能の炭素繊維を得るための炭素繊維前駆体
繊維の製造法が開示されているが、繊維の細孔のみを規
定したものであり本発明のように細孔径半径と油剤エマ
ルジョンの粒径との関係に着目したものではない。
課題を解決することであり、耐炎化、炭化工程での糸切
れ、毛羽の発生を低下させることができ、また工程通過
性にも優れる炭素繊維用前駆体繊維を提供することにあ
り、また、このような炭素繊維用前駆体繊維を得るため
の前駆体繊維の製造方法、あるいは油剤の付着方法を提
供することにある。さらに、高強度の炭素繊維も提供す
る。
駆体繊維の製造において行われる、油剤が乳化されたエ
マルジョンを用いて油剤を繊維に付着させる油剤付着方
法であって、油剤を付着しようとする繊維に存在する細
孔の平均半径をD1とし、エマルジョン中の油剤の平均
粒径直径をD2としたとき、式(1)の関係が成り立つ
油剤付着方法である。
は95%質量%以上のアクリロニトリル単位を共重合し
たアクリロニトリル系重合体を紡糸して凝固糸とし、該
凝固糸を延伸浴中、好ましくは延伸浴沸水中で洗浄しな
がら延伸して繊維を得、油剤が乳化されたエマルジョン
を用いて該繊維に油剤を付着させ、この後に乾燥を行な
って炭素繊維用前駆体繊維を製造する方法であって、凝
固糸が延伸された繊維に存在する細孔の平均半径をD1
とし、エマルジョン中の油剤の平均粒径直径をD2とし
たとき、上記式(1)の関係が成り立つ炭素繊維用前駆
体繊維の製造方法である。
繊維の製造方法においては、油剤がシリコーン系油剤で
あること、細孔の平均半径が12nm以上60nm以下
であることが好ましい。
の製造方法によって得られた前駆体繊維を焼成する炭素
繊維の製造方法である。
は、油剤が繊維内部に実質的に侵入していない、もしく
は侵入量が極めて少ない炭素繊維前駆体繊維である。繊
維表面の油剤量が少ないと、単糸間の接着を防止する効
果が低い。しかし付着量が多すぎると、多量に付着した
油剤が引き続く高温での耐炎化反応の妨げとなり断面二
重構造の形成を促進したり、表面の油剤が異常反応を起
こし、糸切れの原因となる恐れがある。
表面のケイ素量である前駆体繊維を得るためには、油剤
エマルジョン粒径が、油剤付着前の繊維細孔の径より大
きいことが必要であることを見出した。
ず一般に乾湿式紡糸、湿式紡糸により紡糸された凝固糸
を得るが、この凝固糸には繊維表面から内部に連通する
微細な細孔が多数存在する。これらの細孔は後に続く延
伸工程でその細孔径が増大するが、最終的に乾燥工程で
その細孔が焼き潰されて炭素繊維前駆体繊維となる。
段階で行われるため、本発明者らはその段階における繊
維に存在する微細孔と油剤エマルジョンの粒子径の関係
に着目して本発明を完成させた。
油剤エマルジョン粒子の半径が小さいものを付着する
と、繊維内部に油剤が浸透し易くなるため、表面に存在
する量が減少する。そのため引き続く乾燥緻密化、さら
には耐炎化工程での単繊維同士の接着が起こり、工程通
過性が悪くなる。エマルジョン粒子の半径が油剤付着前
繊維細孔平均半径より小さい場合でも、エマルジョン濃
度を高くして付着量を多くすることで繊維内部への浸透
が多くても表面のケイ素量を上げることができるが、そ
の場合には繊維内部へ浸透した油剤が乾燥緻密化の妨げ
になったり、構造欠陥の原因となったりするため好まし
くない。また油剤の量も多くなるため過剰付着した油剤
が焼成炉内に飛散し炉内の汚れの原因になったり装置ト
ラブルの原因にもなったりして問題となる。
12nm以上60nm以下とすることが好ましい。油剤
付着前の細孔平均半径は、紡糸工程における凝固条件と
延伸工程における延伸倍率でコントロールできる。細孔
平均半径が12nm未満の繊維では繊維中にボイドがな
く緻密であるが、表面のスキン層を緻密にしすぎると、
引き続く耐炎化工程での酸素拡散が妨げられ炭素繊維の
性能が低下する恐れがあるという点で不利である。また
細孔平均半径が60nm以上となると、引き続く乾燥緻密
化工程でもそれ以前に形成されたボイドを焼きつぶすこ
とが出来なくなり、疎な前駆体繊維しか得られず結果と
して炭素繊維の強度が低下する恐れがあるという点で不
利である。
つ表面が適切な量の油剤で覆われた前駆体繊維を得るこ
とが出来る。このようにして得た前駆体繊維を焼成する
ことで品質の安定した、毛羽のない高品位の炭素繊維を
得ることが出来、さらに複合材料としたときの強度発現
性、品質の安定性が保たれ、広い用途で使用可能な炭素
繊維が生産できるのである。
造例について説明する。
ては、アクリロニトリル系重合体を用いることができ
る。その重合方法は溶液重合、懸濁重合等公知の方法の
何れをも採用することができる。
合体)を溶剤に溶解し紡糸原液とする。溶剤としては、
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドおよびジ
メチルホルムアミド等の有機溶剤や塩化亜鉛、チオシア
ン酸ナトリウム等の無機化合物の水溶液が使用できる
が、繊維中に金属を含有せず、工程が簡略化される点で
有機溶剤が好ましく、その中でも凝固糸の緻密性が高い
という点でジメチルアセトアミドが最も好ましい。
有するノズル孔より凝固浴中に吐出し凝固糸とする。凝
固浴は、油剤付着前の繊維内に存在する細孔をコントロ
ールするために凝固浴濃度、温度を設定する。
む水溶液が好適に使用され、含まれる溶剤の濃度を調節
する。使用する溶剤によって一般的に異なるが、例えば
ジメチルアセトアミドを使用する場合、その濃度は50
〜80%、好ましくは60〜75%である。
観点からは温度が低い方が好ましいが、温度を下げすぎ
ると所定の細孔が得られないため、通常好ましくは50
℃以下、さらに好ましくは20℃以上40℃以下であ
る。
0倍以下、さらに好ましくは1.3倍以下に空中延伸す
る。次いで、延伸浴中で凝固糸に含まれている溶媒を洗
浄しながら延伸する。このときの延伸倍率は、好ましく
は3倍以下、さらに好ましくは2倍以下で延伸する。ま
た、この延伸方法として、2段以上の多段延伸方法を用
いることも可能である。
水が好適に使用されるが、凝固浴と同じジメチルアセト
アミドを含む水溶液を用いることも可能である。
でできるだけ高温にすることが効果的である。この観点
から、延伸浴の温度は70℃以上の高温とすることが好
ましい。多段延伸の場合は、最終浴を90℃以上の高温
にすることが好ましい。
溶媒を効率的に除去しながら細孔を形成させることがで
きるため特に好ましい。
る液の成分とその温度、延伸浴中の延伸倍率を制御する
ことにより、繊維に存在する細孔の細孔径半径をコント
ロールすることができる。
後の繊維に油剤付着処理を行うが、その際、油剤付着前
の細孔径平均半径(D1)を12nm以上60nm以下
にし、引き続き油剤付着処理を行うことが好ましい。こ
の際油剤エマルジョン粒子の直径(D2)が繊維細孔径
の直径より大きいものであればどのような油剤を用いて
もよいが、シリコーン系油剤が好ましく、アミノシリコ
ーン系の油剤がより好ましい。焼成工程における耐熱性
の観点からシリコーン系油剤が好ましく、さらに該アク
リル繊維に均一に付着させるためにはアミノシリコーン
が好ましい。
ノシリコーンを、乳化剤、例えばエチレンオキサイドま
たはプロピレンオキサイドなどと水中に乳化してエマル
ジョンとする。乳化した油剤の粒子径は、油剤と乳化剤
との混合比率によってある範囲で変更させることが出来
る。
緻密化の温度は、繊維のガラス転移温度を越えた温度で
行う必要があるが、実質的には含水状態から乾燥状態に
よって異なることもあり、温度は100〜200℃程度
の加熱ローラーによる方法が好ましい。
明の前駆体繊維が得られる。この延伸は、高温の加熱ロ
ーラー、熱盤ピン等による乾熱延伸、あるいは加圧スチ
ームによるスチーム延伸等の種々の方式を用いることが
できる。延伸倍率としては1.1倍以上、さらに好まし
くは2.0倍、最も好ましくは2.5倍以上である。
高性能で高品質の炭素繊維とすることが出来る。焼成は
耐炎化工程と炭化工程を主な工程として含む。
することができ、酸化性雰囲気中200〜300℃の範
囲で緊張、あるいは延伸条件下が好ましく使用され、密
度が好ましくは1.25g/cm3以上、より好ましく
は1.30g/cm3以上に達するまで加熱処理され
る。この密度は1.40g/cm3以下にとどめるのが
一般的であり、これ以上にすると物性が低下することが
あるという点で不利である。
で不活性雰囲気中炭素化処理され、炭素繊維となる。炭
化温度としては得られる炭素繊維の物性から1000℃
以上が好ましく更に必要に応じて2000℃以上の温度
で黒鉛化することができる。また、300〜600℃お
よび1000〜1200℃における昇温速度は好ましく
は500℃/分以下であり、より好ましくは300℃/
分以下である。
は酸またはアルカリ溶液からなる電解槽中で電解処理を
施したり、気相または液相での酸化処理を施すことによ
り複合材料における炭素繊維マトリックス樹脂との親和
性や接着性を向上させることが好ましい。
公知の技術により水洗および乾燥させた後、必要に応じ
て従来公知の技術によりサイジング付与などを行うこと
が出来る。
説明する。なお、本文中および本文実施例中に用いた物
性値は以下の方法により測定した。
の混合液でt−ブタノールの濃度を7段階に渡り濃くし
た溶液に順次浸漬し、繊維構造の変化がないように糸条
内の液を全てt−ブタノールに置換する。これを−20
℃以下に冷却しながら24時間真空下(3Pa以下)で
乾燥する。この乾燥試料を約0.2g精秤しディラトメ
ーターに入れる。次に水銀注入装置を用いて容器内を真
空(7Pa以下)にし、その後水銀を充填する。そし
て、ポロシメーターを用いて測定を行う。水銀圧入量よ
り細孔体積を求める。圧力は最大400MPaまでかけ
る。平均細孔半径は、以下のように算出した。
た。次に、各圧力における細孔容積と細孔半径の細孔分
布を求め、その50%の細孔容積を示すときの半径を平
均半径とした。
chrome社製、PoreMaster−60を用い
た。
/m) θ:接触角(140゜) p:圧力 (ロ)エマルジョン粒径 油剤エマルジョン粒径は島津製レーザー回折式粒度分布
測定装置、SAL-2000を用いて測定した。
シェル社製)”100重量部、無水メチルナジック酸9
0重量部、ベンジルジメチルアミン3重量部からなる組
成を有する樹脂を用いて130℃、2時間加熱硬化し、
JIS-R7601に記載されているストランド試験方法に従っ
て求めた。
タクリル酸1%、アクリルアミド3%で共重合したアク
リロニトリル系共重合体を、ジメチルアセトアミドに溶
解して紡糸原液(重合体濃度21%、原液温度60℃)
を調整した。この紡糸原液を、直径0.075mm、孔
数3000の口金を用いて、濃度67%、温度38℃の
ジメチルアセトアミド水溶液に吐出し凝固糸となし、こ
れを空気中延伸倍率1.3倍で延伸し、さらに沸水中で2.0
倍に延伸しながら洗浄・脱溶剤した後、表1に示す粒径
のアミノ変性シリコーン油剤エマルジョンを1wt%濃
度浴として油剤を付与した。この油剤エマルジョンはア
ミノ変性シリコーンとポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル(乳化剤)とを90:10の割合(重量比)
で予備混合した後、ゴーリンホモジナイザーを用いて乳
化して得た。175℃の加熱ローラーにて乾燥緻密化し
た。油剤付着前の繊維の細孔は表1に示すとおりであっ
た。引き続いて、加圧水蒸気中でトータル延伸倍率が1
3倍になるように延伸して、単糸繊度が1.2dte
x、トータル繊度が3600dtexのアクリロニトリ
ル系前駆体繊維を得た。この前駆体繊維の表面元素濃度
は表1のとおりであった。
の空気中で延伸比1.05で加熱して密度1.35g/cm
3の耐炎化糸を得た。ついで、窒素雰囲気中300℃〜
600℃の温度領域での昇温速度を200℃/分とし、
5%の延伸をおこなった後、さらに1400℃まで焼成
した。ついでこの炭素繊維を陽極として8wt%の硝酸
水溶液中、30c/gで電解処理を行った後、水洗し、
150℃の加熱空気中で乾燥した。主な前駆体繊維処理
の油剤付着前の細孔径平均半径と油剤エマルジョンの粒
径、および前駆体繊維繊維のSi/C、さらに焼成工程での
工程通過性を表1に示す。工程通過性は炭素化炉を出た
ところでの毛羽の量、ロールへの巻き付き量から相対的
に比較した。
オキシエチレンノニルフェニルエーテルの重量比を5
0:50として、アミノ変性シリコーン油剤エマルジョ
ンの粒径を表1のように変更した以外は実施例1と同様
にして前駆体繊維および炭素繊維を得た。主な前駆体繊
維処理条件と前駆体繊維特性、および焼成工程での工程
通過性を表1に示す。
倍で延伸し、さらに沸水中で1.0倍に延伸した以外は
実施例1と同様にして前駆体繊維および炭素繊維を得
た。得られた結果をまとめて表1に示した。
38℃にした以外は実施例1と同様にして前駆体繊維お
よび炭素繊維を得た。結果を表1に示した。
糸切れ、毛羽の発生を低下させることができ、また工程
通過性にも優れる炭素繊維用前駆体繊維が提供され、高
強度の炭素繊維が提供される。また、このような炭素繊
維用前駆体繊維を得るための前駆体繊維の製造方法、あ
るいは油剤の付着方法も提供される。
Claims (7)
- 【請求項1】 炭素繊維用前駆体繊維の製造において行
われる、油剤が乳化されたエマルジョンを用いて油剤を
繊維に付着させる油剤付着方法であって、油剤を付着し
ようとする繊維に存在する細孔の平均半径をD1とし、
エマルジョン中の油剤の平均粒径直径をD2としたと
き、 D1<D2/2 であることを特徴とする油剤付着方法。 - 【請求項2】 該油剤がシリコーン系油剤である請求項
2記載の油剤付着方法。 - 【請求項3】 該細孔の平均半径D1が12nm以上6
0nm以下である請求項1又は2記載の油剤付着方法。 - 【請求項4】 アクリロニトリル系重合体を紡糸して凝
固糸とし、該凝固糸を延伸浴中で洗浄しながら延伸して
繊維を得、油剤が乳化されたエマルジョンを用いて該繊
維に油剤を付着させ、この後に乾燥を行なって炭素繊維
用前駆体繊維を製造する方法であって、凝固糸が延伸さ
れた繊維に存在する細孔の平均半径をD1とし、エマル
ジョン中の油剤の平均粒径直径をD2としたとき、 D1<D2/2 であることを特徴とする炭素繊維用前駆体繊維の製造方
法。 - 【請求項5】 該油剤がシリコーン系油剤である請求項
4記載の炭素繊維用前駆体繊維の製造方法。 - 【請求項6】 該細孔の平均半径が12nm以上60n
m以下である請求項4または5記載の炭素繊維用前駆体
繊維の製造方法。 - 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の方法に
よって得られる炭素繊維用前駆体繊維を焼成することを
特徴とする炭素繊維の製造方法。
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