JP2002143161A - 超音波診断装置 - Google Patents
超音波診断装置Info
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- JP2002143161A JP2002143161A JP2000341671A JP2000341671A JP2002143161A JP 2002143161 A JP2002143161 A JP 2002143161A JP 2000341671 A JP2000341671 A JP 2000341671A JP 2000341671 A JP2000341671 A JP 2000341671A JP 2002143161 A JP2002143161 A JP 2002143161A
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- doppler
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- doppler frequency
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- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、被検体内の血流情報を得る超音波ド
プラ法の機能を有する超音波診断装置に関し、正しい血
流速度の検出や表示を行なう。 【解決手段】ハイパスフィルタ7により抽出された高周
波成分を周波数解析することにより第1のドプラ周波数
を検出する第1の周波数解析器8aと、ローパスフィル
タ11により抽出された低周波成分を周波数解析するこ
とにより第2のドプラ周波数を検出する第2の周波数解
析器8bと、第1の周波数解析器8aにより検出された
第1のドプラ周波数と第2の周波数解析器8bにより検
出された第2のドプラ周波数との差分を求める減算器9
とを備えた。
プラ法の機能を有する超音波診断装置に関し、正しい血
流速度の検出や表示を行なう。 【解決手段】ハイパスフィルタ7により抽出された高周
波成分を周波数解析することにより第1のドプラ周波数
を検出する第1の周波数解析器8aと、ローパスフィル
タ11により抽出された低周波成分を周波数解析するこ
とにより第2のドプラ周波数を検出する第2の周波数解
析器8bと、第1の周波数解析器8aにより検出された
第1のドプラ周波数と第2の周波数解析器8bにより検
出された第2のドプラ周波数との差分を求める減算器9
とを備えた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイパスフィルタ
を用いてクラッタを除去し被検体内の血流情報を得る超
音波ドプラ方の機能を有する超音波診断装置に関する。
を用いてクラッタを除去し被検体内の血流情報を得る超
音波ドプラ方の機能を有する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、超音波を用いて被検体(特に
生体)内部の情報を得て診断に供する超音波診断装置が
しられており、その超音波診断装置には、生体内部で移
動する物体、特に血流速度を知るための機能を備えたも
のである。従来、一般に普及している超音波診断装置で
は、超音波パルスを用いて生体内の一点の速度情報が得
られるのみであった。しかし、近年、血流速度を2次元
的にカラー表示し、生体内の速度分布を一目で観察する
ことができる2次元超音波ドプラ法が実用化されてい
る。
生体)内部の情報を得て診断に供する超音波診断装置が
しられており、その超音波診断装置には、生体内部で移
動する物体、特に血流速度を知るための機能を備えたも
のである。従来、一般に普及している超音波診断装置で
は、超音波パルスを用いて生体内の一点の速度情報が得
られるのみであった。しかし、近年、血流速度を2次元
的にカラー表示し、生体内の速度分布を一目で観察する
ことができる2次元超音波ドプラ法が実用化されてい
る。
【0003】この2次元超音波ドプラ法では、血流速度
分布を表示するために、送受信している超音波ビーム上
に位置する複数点のサンプルボリュームの血流速度を検
出、演算し、ビーム方向を順次変えながら2次元の速度
情報を得ている。この速度情報は、ある走査線で得られ
たエコー信号を、互いに位相が90度異なる参照信号に
より直交検波し、高周波成分の除去を行った後、A/D
変換し、ディジタル信号処理を行うことによって得られ
る。一本の走査線上で速度情報を得るためには、送受信
を例えば10回繰り返して行い、各深さ毎のエコー信号
の位相変化量からドプラ周波数fd求め、血流速度vを
以下の関係式により得ている。
分布を表示するために、送受信している超音波ビーム上
に位置する複数点のサンプルボリュームの血流速度を検
出、演算し、ビーム方向を順次変えながら2次元の速度
情報を得ている。この速度情報は、ある走査線で得られ
たエコー信号を、互いに位相が90度異なる参照信号に
より直交検波し、高周波成分の除去を行った後、A/D
変換し、ディジタル信号処理を行うことによって得られ
る。一本の走査線上で速度情報を得るためには、送受信
を例えば10回繰り返して行い、各深さ毎のエコー信号
の位相変化量からドプラ周波数fd求め、血流速度vを
以下の関係式により得ている。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、f0は超音波の送信周波数、cは
被検体内の音速、θは血球と超音波ビームとのなす角度
である。
被検体内の音速、θは血球と超音波ビームとのなす角度
である。
【0006】ところで受信エコー信号には運動反射体と
しての血流の速度を示すドプラ信号の他に、これに比べ
て振幅レベルが大きい、組織や血管壁等によるクラッタ
信号が混入されている。クラッタ信号と血流信号との振
幅比は、心臓内部で20〜30dB、腹部の中・大血管
で35〜40dB程度である。一般にクラッタ信号の帯
域は数100Hz程度であり、血流反射によるドプラ信
号に比べて低いためハイパスフィルタによりこれをカッ
トする。
しての血流の速度を示すドプラ信号の他に、これに比べ
て振幅レベルが大きい、組織や血管壁等によるクラッタ
信号が混入されている。クラッタ信号と血流信号との振
幅比は、心臓内部で20〜30dB、腹部の中・大血管
で35〜40dB程度である。一般にクラッタ信号の帯
域は数100Hz程度であり、血流反射によるドプラ信
号に比べて低いためハイパスフィルタによりこれをカッ
トする。
【0007】しかし2次元の速度分布の表示を行うこの
種の装置では、原理上、特定深度のドプラ信号が連続的
に得られないためアナログフィルタは使用できない。そ
のため受信信号をA/D変換し各深さ毎のサンプルデー
タ列を得た後、ディジタルハイパスフィルタによりこれ
を処理している。このようなハイパスフィルタは別名ウ
ォールフィルタとも呼ばれている。ところでハイパスフ
ィルタの次数は同一方向への走査回数により制限される
ためあまり高くすることができず、通常2〜4次程度の
次数のフィルタが用いられている。そのため急峻な遮断
特性を得る事が困難であり、心臓壁や横隔膜等からの過
大振幅のクラッタ信号に対しては、これを十分に除去す
ることができない。そのため従来装置では、入力信号を
常時モニタし、過大振幅時には血流反射ではなく組織領
域からの反射と見傲し、カラー表示を抑制していた。す
なわち、A/D変換器の出力から直接にドプラ信号の平
均振幅値を求め、これがあるリミット値よりも大きい場
合には、流速を強制的に0としていた。通常、このリミ
ット値は、血流反射によるドプラ信号の平均振幅よりも
十分大きな値が設定される。
種の装置では、原理上、特定深度のドプラ信号が連続的
に得られないためアナログフィルタは使用できない。そ
のため受信信号をA/D変換し各深さ毎のサンプルデー
タ列を得た後、ディジタルハイパスフィルタによりこれ
を処理している。このようなハイパスフィルタは別名ウ
ォールフィルタとも呼ばれている。ところでハイパスフ
ィルタの次数は同一方向への走査回数により制限される
ためあまり高くすることができず、通常2〜4次程度の
次数のフィルタが用いられている。そのため急峻な遮断
特性を得る事が困難であり、心臓壁や横隔膜等からの過
大振幅のクラッタ信号に対しては、これを十分に除去す
ることができない。そのため従来装置では、入力信号を
常時モニタし、過大振幅時には血流反射ではなく組織領
域からの反射と見傲し、カラー表示を抑制していた。す
なわち、A/D変換器の出力から直接にドプラ信号の平
均振幅値を求め、これがあるリミット値よりも大きい場
合には、流速を強制的に0としていた。通常、このリミ
ット値は、血流反射によるドプラ信号の平均振幅よりも
十分大きな値が設定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した従来
の装置では、次のような2つの問題点が指摘されてい
る。その一つは、ハイパスフィルタによりクラッタ成分
を除去しても、血管と探触子との間の相対速度により検
出速度に誤差を生ずるという問題である。すなわち図2
に示すように、血管内を流れる血球の速度をV1、その
血球の移動方向とビームとのなす角度をθ1とした場
合、検出されるべき血流速度はV1cosθ1である。し
かし、血管の拍動によりその中を流れる血流にも血管の
拍動の速度と同一の速度成分が加わる。その瞬時速度の
ビーム方向成分をV2とすると、検出される実際の血流
速度は両者を合成したものとなりV1cosθ1+V2と
なる。すなわち検出速度はV2分だけバイアスされる。
これを周波数軸上で観測すると図3のようになる。血管
壁の運動によるドプラ信号の中心周波数をfCL、真の血
球運動によるドプラ信号の中心周波数をfdとすると、
実際に観測される血球運動によるドプラ信号の中心周波
数はfCLだけシフトされ、fd+fCLとなる。この誤差
は、特に血流速度が低い場合無視し得ないものとなる。
の装置では、次のような2つの問題点が指摘されてい
る。その一つは、ハイパスフィルタによりクラッタ成分
を除去しても、血管と探触子との間の相対速度により検
出速度に誤差を生ずるという問題である。すなわち図2
に示すように、血管内を流れる血球の速度をV1、その
血球の移動方向とビームとのなす角度をθ1とした場
合、検出されるべき血流速度はV1cosθ1である。し
かし、血管の拍動によりその中を流れる血流にも血管の
拍動の速度と同一の速度成分が加わる。その瞬時速度の
ビーム方向成分をV2とすると、検出される実際の血流
速度は両者を合成したものとなりV1cosθ1+V2と
なる。すなわち検出速度はV2分だけバイアスされる。
これを周波数軸上で観測すると図3のようになる。血管
壁の運動によるドプラ信号の中心周波数をfCL、真の血
球運動によるドプラ信号の中心周波数をfdとすると、
実際に観測される血球運動によるドプラ信号の中心周波
数はfCLだけシフトされ、fd+fCLとなる。この誤差
は、特に血流速度が低い場合無視し得ないものとなる。
【0009】また、上述した従来の装置では、血流によ
る反射と組織による反射との弁別を単にドプラ信号の振
幅値の大小により行っていたことにより、次のような問
題を生じていた。すなわち、大動脈等のように血流量が
比較的多い血管の場合、血流信号の平均振幅は大きな値
をとり、組織反射との弁別のための平均振幅のリミット
値をオーバーすることがある。その結果本来の血流が組
織と誤認され、診断像において血流の存在する部位にカ
ラー表示の抜けが生ずる場合があった。
る反射と組織による反射との弁別を単にドプラ信号の振
幅値の大小により行っていたことにより、次のような問
題を生じていた。すなわち、大動脈等のように血流量が
比較的多い血管の場合、血流信号の平均振幅は大きな値
をとり、組織反射との弁別のための平均振幅のリミット
値をオーバーすることがある。その結果本来の血流が組
織と誤認され、診断像において血流の存在する部位にカ
ラー表示の抜けが生ずる場合があった。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、正しい血流速
度の検出や表示の行なわれる超音波診断装置を提供する
ことを目的とするものである。
度の検出や表示の行なわれる超音波診断装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の超音波診断装置は、被検体内への超音波パルスの送
波と被検体内で反射して戻ってきた反射超音波の受信と
を複数回繰り返し、この繰り返しの間に得られる信号を
検波し、さらに周波数解析により血流に対応するドプラ
周波数を検出する超音波診断装置において、検波後の信
号の高周波成分を抽出するハイパスフィルタと、ハイパ
スフィルタにより抽出された高周波成分を周波数解析す
ることにより第1のドプラ周波数を検出する第1のドプ
ラ周波数検出手段と、検波後の信号の低周波成分を抽出
するローパスフィルタと、ローパスフィルタにより抽出
された低周波成分を周波数解析することにより第2のド
プラ周波数を検出する第2のドプラ周波数検出手段と、
第1のドプラ周波数検出手段により検出された第1のド
プラ周波数と第2のドプラ周波数検出手段により検出さ
れた第2のドプラ周波数とに基づいて血流に対応するド
プラ周波数を求める演算手段とを備えたことを特徴とす
る。
明の超音波診断装置は、被検体内への超音波パルスの送
波と被検体内で反射して戻ってきた反射超音波の受信と
を複数回繰り返し、この繰り返しの間に得られる信号を
検波し、さらに周波数解析により血流に対応するドプラ
周波数を検出する超音波診断装置において、検波後の信
号の高周波成分を抽出するハイパスフィルタと、ハイパ
スフィルタにより抽出された高周波成分を周波数解析す
ることにより第1のドプラ周波数を検出する第1のドプ
ラ周波数検出手段と、検波後の信号の低周波成分を抽出
するローパスフィルタと、ローパスフィルタにより抽出
された低周波成分を周波数解析することにより第2のド
プラ周波数を検出する第2のドプラ周波数検出手段と、
第1のドプラ周波数検出手段により検出された第1のド
プラ周波数と第2のドプラ周波数検出手段により検出さ
れた第2のドプラ周波数とに基づいて血流に対応するド
プラ周波数を求める演算手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0012】ここで、上記演算手段は、上記第1のドプ
ラ周波数と上記第2のドプラ周波数との差分を求めるこ
とにより血流に対応するドプラ周波数を求めるものであ
ってもよい。
ラ周波数と上記第2のドプラ周波数との差分を求めるこ
とにより血流に対応するドプラ周波数を求めるものであ
ってもよい。
【0013】本発明は上記の構成により次のような作用
を有する。
を有する。
【0014】すなわち、ハイパスフィルタ処理されたド
プラ信号を第1のドプラ周波数検出手段により周波数解
析することにより血流反射によるドプラ周波数と血管壁
の運動によるドプラ周波数とが合成されたドプラ周波数
が得られる。またローパスフィルタ処理されたドプラ信
号は第2のドプラ周波数検出手段により周波数解析さ
れ、これにより血管壁の運動によるドプラ周波数が得ら
れる。従って、例えば減算器によりこれを引き算するこ
と等により、血流反射のみによるドプラ周波数が得られ
ることになる。
プラ信号を第1のドプラ周波数検出手段により周波数解
析することにより血流反射によるドプラ周波数と血管壁
の運動によるドプラ周波数とが合成されたドプラ周波数
が得られる。またローパスフィルタ処理されたドプラ信
号は第2のドプラ周波数検出手段により周波数解析さ
れ、これにより血管壁の運動によるドプラ周波数が得ら
れる。従って、例えば減算器によりこれを引き算するこ
と等により、血流反射のみによるドプラ周波数が得られ
ることになる。
【0015】また、上記本発明の超音波診断装置におい
て、上記ローパスフィルタにより抽出された低周波成分
のレベルを求めるレベル取得手段と、レベル取得手段に
より求められたレベルが所定レベル以下であるか否かに
応じて、上記減算手段により求められる差分と固定値と
を択一的に選択する選択手段とを備えることが好まし
い。
て、上記ローパスフィルタにより抽出された低周波成分
のレベルを求めるレベル取得手段と、レベル取得手段に
より求められたレベルが所定レベル以下であるか否かに
応じて、上記減算手段により求められる差分と固定値と
を択一的に選択する選択手段とを備えることが好まし
い。
【0016】この場合、ドプラ信号の平均振幅値の計算
は上記ローパスフィルタによりフィルタリングされた信
号に基づいて行なわれるため、常に組織反射のみによる
ドプラ信号の平均振幅値がリミット値と比較され弁別が
おこなわれることにより、信号振幅の大きい血流による
反射が組織による反射と誤認されることが回避される。
は上記ローパスフィルタによりフィルタリングされた信
号に基づいて行なわれるため、常に組織反射のみによる
ドプラ信号の平均振幅値がリミット値と比較され弁別が
おこなわれることにより、信号振幅の大きい血流による
反射が組織による反射と誤認されることが回避される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
説明する。
【0018】図1は本発明の一実施形態における超音波
診断装置のブロック図である。
診断装置のブロック図である。
【0019】探触子1の先端には、超音波トランスデュ
ーサとしての、圧電素子による振動子が、アレイ状に配
列されている。送信回路2は例えば4KHzの送信繰り
返し周波数で、2〜3MHzの超音波を探触子1を介し
て、図示しない被検体内のa方向に例えば10回パルス
放射する。被検体内の血流で反射されてドプラ偏移した
反射波は同一の探触子1により受波され、電気信号に変
換されて受信回路3に送られる。受信回路3で各振動子
の出力の遅延加算を行い、増幅した後、直交検波回路4
に送られ、互いに位相が90°異なる参照信号により直
交検波される。直交検波回路4の出力はローパスフィル
タ5によりドプラ周波数帯域の信号成分を通過させるこ
とにより、ドプラ信号のI,Q成分が得られる。さらに
ドプラ信号はA/D変換器6により量子化されディジタ
ルデータとなる。この時ドプラ信号は各深さごとに10
個のデータ列として得られる。次に各深さごとに10個
のデータ列は、ハイパスフィルタ7及びローパスフィル
タ11に与えられる。ここで、図4に示すように、ハイ
パスフィルタ7及びローパスフィルタ11のカットオフ
周波数は同一の値であり、例えば100Hzに設定され
ている。
ーサとしての、圧電素子による振動子が、アレイ状に配
列されている。送信回路2は例えば4KHzの送信繰り
返し周波数で、2〜3MHzの超音波を探触子1を介し
て、図示しない被検体内のa方向に例えば10回パルス
放射する。被検体内の血流で反射されてドプラ偏移した
反射波は同一の探触子1により受波され、電気信号に変
換されて受信回路3に送られる。受信回路3で各振動子
の出力の遅延加算を行い、増幅した後、直交検波回路4
に送られ、互いに位相が90°異なる参照信号により直
交検波される。直交検波回路4の出力はローパスフィル
タ5によりドプラ周波数帯域の信号成分を通過させるこ
とにより、ドプラ信号のI,Q成分が得られる。さらに
ドプラ信号はA/D変換器6により量子化されディジタ
ルデータとなる。この時ドプラ信号は各深さごとに10
個のデータ列として得られる。次に各深さごとに10個
のデータ列は、ハイパスフィルタ7及びローパスフィル
タ11に与えられる。ここで、図4に示すように、ハイ
パスフィルタ7及びローパスフィルタ11のカットオフ
周波数は同一の値であり、例えば100Hzに設定され
ている。
【0020】そのためハイパスフィルタ7へ与えられた
ドプラ信号は低域のクラッタ成分が除去される。その出
力は第1の周波数解析器8aに与えられ血流反射による
ドプラ周波数が計算される。この時、図4に示すよう
に、真の血流反射によるドプラ周波数をfd、血の拍動
によるドプラ周波数をfCLとすると、fd+fCLなる周
波数が得られる。
ドプラ信号は低域のクラッタ成分が除去される。その出
力は第1の周波数解析器8aに与えられ血流反射による
ドプラ周波数が計算される。この時、図4に示すよう
に、真の血流反射によるドプラ周波数をfd、血の拍動
によるドプラ周波数をfCLとすると、fd+fCLなる周
波数が得られる。
【0021】一方、ローパスフィルタ11に与えられた
ドプラ信号は、図4に示すように、クラッタ成分が抽出
され、その出力は第2の周波数解析器8bに与えられ血
管壁運動によるドプラ周波数fCLが得られる。
ドプラ信号は、図4に示すように、クラッタ成分が抽出
され、その出力は第2の周波数解析器8bに与えられ血
管壁運動によるドプラ周波数fCLが得られる。
【0022】さらに減算器9により、第1の周波数解析
器8aの出力fd+fCLから第2の周波数解析器8bの
出力fCLが差し引かれ真のドプラ周波数fdが得られ
る。このようにしてa方向のすべてのサンプル点につい
て同様の処理を行なった後、さらにb方向、c方向へと
同様の処理を繰り返す。
器8aの出力fd+fCLから第2の周波数解析器8bの
出力fCLが差し引かれ真のドプラ周波数fdが得られ
る。このようにしてa方向のすべてのサンプル点につい
て同様の処理を行なった後、さらにb方向、c方向へと
同様の処理を繰り返す。
【0023】これらのドプラ周波数の解析結果は速度デ
ータとして選択回路10を経由して表示装置15に送ら
れ、その速度の絶対値及び方向に応じた配色を施すため
にRGBデータに変換され、断層像処理回路14のモノ
クロ断層像データと合成され、図示しないカラーモニタ
に合成表示される。
ータとして選択回路10を経由して表示装置15に送ら
れ、その速度の絶対値及び方向に応じた配色を施すため
にRGBデータに変換され、断層像処理回路14のモノ
クロ断層像データと合成され、図示しないカラーモニタ
に合成表示される。
【0024】一方、ローパスフィルタ11の出力は平均
振幅演算回路12に与えられ、以下の計算式により組織
反射によるドプラ信号の平均振幅値が求められる。
振幅演算回路12に与えられ、以下の計算式により組織
反射によるドプラ信号の平均振幅値が求められる。
【0025】
【数2】
【0026】ここで、I(n),Q(n)は、ローパス
フィルタ11の出力であり、同一方向へのn回目の走査
において、ビーム上の特定のサンプル点にから得られた
組織反射によるドプラ信号の同相成分及び直交成分であ
り、またNは同一方向への走査回数である。比較回路1
3にはこの平均振幅値とあらかじめ設定されたリミット
値とが入力され、両者の比較が行なわれ、その結果に基
づき2入力の選択回路10の、いずれか一方の入力を選
択するための選択信号を生成する。すなわち、平均振幅
値がリミット値よりも小さい場合には、減算器9の出力
を選択させ、大きい場合には固定値(ここでは0)を選
択させる。その結果、組織反射によるドプラ信号の平均
振幅値がリミット値を超えた場合には流速が固定値(こ
こでは0)となり、カラー表示が抑制される。
フィルタ11の出力であり、同一方向へのn回目の走査
において、ビーム上の特定のサンプル点にから得られた
組織反射によるドプラ信号の同相成分及び直交成分であ
り、またNは同一方向への走査回数である。比較回路1
3にはこの平均振幅値とあらかじめ設定されたリミット
値とが入力され、両者の比較が行なわれ、その結果に基
づき2入力の選択回路10の、いずれか一方の入力を選
択するための選択信号を生成する。すなわち、平均振幅
値がリミット値よりも小さい場合には、減算器9の出力
を選択させ、大きい場合には固定値(ここでは0)を選
択させる。その結果、組織反射によるドプラ信号の平均
振幅値がリミット値を超えた場合には流速が固定値(こ
こでは0)となり、カラー表示が抑制される。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
血管壁の運動による誤差が補正された真の血流速度が得
られ、従って低速の血流に対しても従来装置よりも精度
の高い速度検出が可能となる。
血管壁の運動による誤差が補正された真の血流速度が得
られ、従って低速の血流に対しても従来装置よりも精度
の高い速度検出が可能となる。
【0028】また、流速を表示するか否かをローパスフ
ィルタにより抽出された低周波成分のレベルに応じて選
択するように構成すると、信号振幅の大きい血流による
反射が組織による反射と誤認されることが回避され従来
装置より正確な血流と組織との弁別が可能となる。
ィルタにより抽出された低周波成分のレベルに応じて選
択するように構成すると、信号振幅の大きい血流による
反射が組織による反射と誤認されることが回避され従来
装置より正確な血流と組織との弁別が可能となる。
【図1】本発明の一実施形態における超音波診断装置の
ブロック図である。
ブロック図である。
【図2】超音波による血流速度検出の様子を示す模式図
である。
である。
【図3】検出される血流速度の誤差説明図である。
【図4】ハイパスフィルタ及びローパスフィルタの特性
を示す図である。
を示す図である。
1 探触子 2 送信回路 3 受信回路 4 直交検波回路 5 ローパスフィルタ 6 A/D変換器 7 ハイパスフィルタ 8a 第1の周波数解析器 8b 第2の周波数解析器 9 減算器 10 選択回路 11 ローパスフィルタ 12 平均振幅演算回路 13 比較回路 14 断層像処理回路 15 表示装置
Claims (2)
- 【請求項1】 被検体内への超音波パルスの送波と該被
検体内で反射して戻ってきた反射超音波の受信とを複数
回繰り返し、この繰り返しの間に得られる信号を検波
し、さらに周波数解析により血流に対応するドプラ周波
数を検出する超音波診断装置において、 検波後の信号の高周波成分を抽出するハイパスフィルタ
と、 該ハイパスフィルタにより抽出された高周波成分を周波
数解析することにより第1のドプラ周波数を検出する第
1のドプラ周波数検出手段と、 検波後の信号の低周波成分を抽出するローパスフィルタ
と、 該ローパスフィルタにより抽出された低周波成分を周波
数解析することにより第2のドプラ周波数を検出する第
2のドプラ周波数検出手段と、 前記第1のドプラ周波数検出手段により検出された第1
のドプラ周波数と前記第2のドプラ周波数検出手段によ
り検出された第2のドプラ周波数との差分を求める演算
手段とを備えたことを特徴とする超音波診断装置。 - 【請求項2】 前記ローパスフィルタにより抽出された
低周波成分のレベルを求めるレベル取得手段と、 前記レベル取得手段により求められたレベルが所定レベ
ル以下であるか否かに応じて、前記減算手段により求め
られる差分と固定値とを択一的に選択する選択手段とを
備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000341671A JP2002143161A (ja) | 2000-11-09 | 2000-11-09 | 超音波診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000341671A JP2002143161A (ja) | 2000-11-09 | 2000-11-09 | 超音波診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002143161A true JP2002143161A (ja) | 2002-05-21 |
Family
ID=18816379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000341671A Withdrawn JP2002143161A (ja) | 2000-11-09 | 2000-11-09 | 超音波診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002143161A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7318355B2 (en) | 2004-09-10 | 2008-01-15 | Kaijo Sonic Corporation | Ultrasonic flow velocity meter and ultrasonic transducer thereof |
-
2000
- 2000-11-09 JP JP2000341671A patent/JP2002143161A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7318355B2 (en) | 2004-09-10 | 2008-01-15 | Kaijo Sonic Corporation | Ultrasonic flow velocity meter and ultrasonic transducer thereof |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080205 |