JP2002019418A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
重荷重用空気入りタイヤInfo
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Abstract
タイヤの提供。 【解決手段】 トレッド部がタイヤ表面からキャップ
A,キャップB及びベースCの3層構造から成り、かつ
A層に溝底が位置するトレッド部を有する重荷重用空気
入りタイヤにおいて、ショルダー部及びクラウンセンタ
ー部でのA層/B層/C層のゲージ比が35〜80/6
0〜20/2〜20(合計100%)で、A層がNR/
BR/SBR=100〜50/0〜40/0〜40(重
量%比)(合計100%)から構成され、B層及びC層
が独立にNR及び/又はIRから構成され、そしてA層
及びB層の100℃でのtanδ(A)及びtanδ
(B)が、tanδ(A)>tanδ(B)でかつta
nδ(B)≦0.6tanδ(A)の関係を満足する重
荷重用空気入りタイヤ。
Description
イヤに関し、更に詳しくは、トレッド部が3層構造の耐
摩耗性及び発熱耐久性の改良された重荷重用空気入りタ
イヤに関する。
性向上を目的として、天然ゴム(NR)単独またはポリ
ブタジエンゴム(BR)/スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム(SBR)に超微粒子系カーボンブラックを配合
したキャップがトレッド部に多用されている。しかしな
がら、耐摩耗性と耐久性の両立や氷上性能と耐摩耗性の
両立など二律背反する性能を両立させることは1層のト
レッド部では難しいため、2層構造又は3層構造のトレ
ッド部を用いることが提案され、そのための配合及び構
造に関して多くの特許出願が提出されている。しかしな
がら、2層構造のトレッドではその性能をさらに向上さ
せようとすると、成形時の作業性が悪化したり、ベルト
部との接着性が悪化したりするという問題が生じるおそ
れがある。
造のトレッド部を用いて耐摩耗性、発熱耐久性及び耐ワ
ンダリング性を改良した重荷重用タイヤが記載されてい
る。また特開平6−8708号公報には、3層構造のト
レッド部の内側の層ほど発泡率を大きくしたゴム層を用
いて摩耗の中期以降の氷上性能を改良したスタッドレス
タイヤが記載されている。
は前記した従来技術の現状に鑑み、耐摩耗性及び発熱耐
久性の両性能を改良した重荷重用空気入りタイヤを提供
することにある。
ド部がタイヤ表面からキャップ−A,キャップ−B及び
ベース−Cの3層構造から成り、かつキャップ−A層に
溝底が位置するトレッド部を有する重荷重用空気入りタ
イヤにおいて、ショルダー部及びクラウンセンター部で
のA層/B層/C層のゲージ比が35〜80/60〜2
0/2〜20(合計100%とする)で、キャップ−A
層が天然ゴム/ポリブタジエンゴム/スチレンブタジエ
ン共重合体ゴム=100〜50/0〜40/0〜40
(重量%比)(合計100%とする)から構成され、キ
ャップ−B層およびベース−C層が独立に天然ゴムおよ
び/またはポリイソプレンゴムから構成され、そしてキ
ャップ−A層及びキャップ−B層の100℃におけるt
anδ(A)及びtanδ(B)が以下の関係: tanδ(A)>tanδ(B) … (I) tanδ(B)≦0.6tanδ(A) … (II) を満足する重荷重用空気入りタイヤが提供される。
べく、研究をすすめた結果、3層構造のトレッド部を採
用し、第1層に耐摩耗性の改良を指向したコンパウンド
を、第2層にチッピング性の改良を配慮した低発熱性の
コンパウンドを、第3層に高粘着性のコンパウンドを、
それぞれ、配置することにより、耐摩耗性を向上させな
がら、発熱耐久性を向上させた重荷重用空気入りタイヤ
を得ることに成功し、本発明をするに至った。以下、更
に詳細に説明する。
用空気入りタイヤはトレッド部1をキャップ−A層2、
キャップ−B層3及びベース−C層4の3層構造とし、
以下に説明するように、A,B及びCの3層のショルダ
ー部5及びクラウンセンター部6のゲージ厚並びにA,
B及びCの構成ゴムを特定化することにより前記目的を
達成したものである。なお、図1に示すように、本発明
に従ったトレッド部1の溝底7はキャップ−A層2に位
置する。
のショルダー部及びクラウンセンター部でのA層/B層
/C層のゲージ比はそれぞれ35〜80/60〜20/
2〜20(合計で100%とする)、好ましくはそれぞ
れ40〜70/50〜30/3〜10とする必要があ
る。
のA,B及びC層を構成するゴムは従来からタイヤ用ゴ
ム組成物に一般的に配合されている天然ゴム(NR)、
ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム
(BR)を単独又は任意のブレンドとして使用すること
ができる。
のキャップ−A層はNR/BR/SBR=100〜50
/0〜40/0〜40(重量%比)(合計100%)、
好ましくはNR/BR/SBR=100〜50/0〜4
0/0〜40で構成され、かつ、下記tanδ(100
℃)の関係を満足しなければならない。
のキャップ−B層及びベース−C層は、それぞれ独立
に、NR及び/又はIR、好ましくはNR単独で構成さ
れ、且つ下記tanδ(100℃)の関係を満足しなけ
ればならない。
部の層A及びBのそれぞれのtanδ(100℃)の値
tanδ(A)及びtanδ(B)は本発明の目的を達
成するためには以下の関係を有する必要がある。 tanδ(A)>tanδ(B) … (I) tanδ(B)≦0.6tanδ(A) … (II)
nδ(B)の値より大きくない場合には初期から中期に
かけての耐摩耗性が十分に発現されないので好ましくな
く、また100℃のtanδ(B)の値が上記(II)の
関係を満たさない場合には本発明におけるタイヤトレッ
ド全体の発熱低減効果が不十分となるので好ましくな
い。
たゴムにカーボンブラックを配合する。本発明で使用す
るカーボンブラックとしては従来から重荷重用空気入り
タイヤに使用されているカーボンブラックを用いること
ができる。
のA,B及びC層を構成するゴム組成物には、前記した
必須成分に加えて、他のカーボンブラック、シリカなど
の補強剤(フィラー)、加硫剤、加硫促進剤、各種オイ
ル、老化防止剤、可塑剤などの従来から空気入りタイヤ
用に一般的に配合されている各種添加剤を配合すること
ができ、かかる配合物は一般的な方法で混練、加硫して
組成物とし、加硫することができる。これらの添加剤の
配合量も本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な
配合量とすることができる。
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
又はB−2及びC−1又はC−2層を調製した。使用し
たゴム及びカーボンブラックは以下の通りである。 NR:天然ゴム(RSS 3号) BR:日本ゼオン製 BR,Nipol BR1220 SBR:日本ゼオン製 SBR Nipol 1502 カーボンブラックSAF:東海カーボン製 シースト9 カーボンブラックISAF:昭和キャボット製 ショウ
ブラックN220
成するゴム組成物には以下の添加剤を共通に配合した
(配合量はゴム100重量部当りの重量部である)。 成分 配合量 亜鉛華(JIS 3号) 4 工業用ステアリン酸 3 老化防止剤6PPD(N−フェニル−N′−1,3−ジメチルブチル −p−フェニレンジアミン) 2 粉末硫黄 1.90 加硫促進剤CBS(N−シクロヘキシル−2− ベンゾチアゾールスルフェンアミド) 1.2
を1.8リットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混練
し、165±5℃に達したときに放出してマスターバッ
チを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を8
インチのオープンロール混練し、ゴム組成物を得た。次
に、この組成物を15×15×0.2cmの金型中で16
0℃で20分間プレス加硫して目的とする試験片(ゴム
シート)を調製し、加硫物性を評価した。結果を表Iに
示す。
試験方法は以下の通りである。 tanδ(100℃):(株)東洋精機製作所製粘弾性
スペクトロメーターを用いて初期歪10%、振幅±2
%、周波数20Hz、温度100℃で測定した。 耐摩耗性指数:ランボーン摩耗試験機(岩本製作所
(株)製)を使用して、荷重5kg、スリップ率25%、
時間4分、室温の条件での摩耗減量を指数として示し
た。この指数は大きい程望ましい。
物A−1〜C−2を表IIに示す組み合せ及びゲージ比で
用いて3層構造のタイヤトレッド部を製造した。今回は
3色押出機を用いて一体押出で実施したが、A/B/C
をそれぞれ単独押出を圧着成形したもの、或いはA/B
一体押出、−C単独押出(或いはA単独、−B/C一体
押出)を圧着成形しても構わない。
を以下の方法で評価し、結果を表IIに示した。 トレッドtanδ(100℃):A/B/C各々のゲー
ジ比率とtanδ(100℃)をそれぞれ掛け合わせた
値の総和をトレッド全体のtanδ(100℃)とし
た。 発熱指数:トレッドtanδ(100℃)の比較例1の
値を100℃とした指数で示した。低い程、発熱が低
く、発熱耐久性上好ましい。 トレッド耐摩耗指数:溝底から上部に位置するトレッド
に占める各々A/B/Cのゲージ比率を表Iで示した。
耐摩耗性指数の積の和をトレッド耐摩耗性指数とした大
ほど耐摩耗性が良好であることを示す。
が新品時の15%時点での表面状態を目視確認し、トレ
ッド部分の欠け(チッピング)の大きさより、耐チッピ
ング性良否を判断した。 評価基準:○…チッピング無〜小(チッピング0〜2m
m) △…チッピング中(チッピング2〜5mm) ×…チッピング大(チッピング5mm超) 成形作業性:押出日から3日後にトレッドを成形使用
し、成形ドラム上でトレッドを巻付ける作業で、トレッ
ド先端の剥がれ落ちの有無から成形作業性良否を判断し
た。 評価基準:○…ゴム揮発油塗布無しで剥がれ落ち無し。 △…ゴム揮発油塗布により剥がれ落ち無し。 ×…ゴム揮発油塗布に加えてワイヤブラシ掛けにより剥
がれ落ち無し
と摩耗の中期以降の耐チッピング性を向上させながら耐
熱性を向上させることにより耐発熱耐久性を向上させる
ことができる。また、天然ゴム単独またはBR・SBR
ブレンドからなるAで耐摩耗性確保および溝底クラック
防止を狙い、B/Cは天然ゴム主体によりタック確保を
図った。
ド部の構造の一例を示す図面である。
Claims (1)
- 【請求項1】 トレッド部がタイヤ表面からキャップ−
A,キャップ−B及びベース−Cの3層構造から成り、
かつキャップ−A層に溝底が位置するトレッド部を有す
る重荷重用空気入りタイヤにおいて、 ショルダー部及びクラウンセンター部でのA層/B層/
C層のゲージ比が35〜80/60〜20/2〜20
(合計100%とする)で、 キャップ−A層が天然ゴム/ポリブタジエンゴム/スチ
レンブタジエン共重合体ゴム=100〜50/0〜40
/0〜40(重量%比)(合計100%とする)から構
成され、 キャップ−B層およびベース−C層が独立に天然ゴムお
よび/またはポリイソプレンゴムから構成され、そして
キャップ−A層及びキャップ−B層の100℃における
tanδ(A)及びtanδ(B)が以下の関係: tanδ(A)>tanδ(B) … (I) tanδ(B)≦0.6tanδ(A) … (II) を満足する重荷重用空気入りタイヤ。
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