JP2002013108A - 合成床版 - Google Patents
合成床版Info
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- JP2002013108A JP2002013108A JP2000194001A JP2000194001A JP2002013108A JP 2002013108 A JP2002013108 A JP 2002013108A JP 2000194001 A JP2000194001 A JP 2000194001A JP 2000194001 A JP2000194001 A JP 2000194001A JP 2002013108 A JP2002013108 A JP 2002013108A
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- steel plate
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- concrete
- steel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の合成床版が内在していた問題点を解決
すること。 【解決手段】 底鋼板22に対して橋軸直角方向に配置
する補強材をCT材23と、また、橋軸方向に配置する
補強材を鋼板24と成す。底鋼板22にはスタッドを取
付けない。CT材23及び鋼板24に貫通孔23a,2
4aを設ける。 【効果】 コンクリート打設前は、底鋼板とCT材と鋼
板と鉄筋のみで構成されるので構造が非常にシンプルで
あり、橋軸方向にも鋼板を配置しているので、連続橋の
中間支点部に発生する引張応力に対してもひび割れは発
生しない。CT材と鋼板で形成した格子型合成床板は、
コンクリートとの付着強度が大きく、底鋼板には高価な
スタッドを取付ける必要がなく、スタッドの疲労破壊な
どの問題も起こらない。CT材や鋼板は規格材を使用で
きるので、加工が不要である。
すること。 【解決手段】 底鋼板22に対して橋軸直角方向に配置
する補強材をCT材23と、また、橋軸方向に配置する
補強材を鋼板24と成す。底鋼板22にはスタッドを取
付けない。CT材23及び鋼板24に貫通孔23a,2
4aを設ける。 【効果】 コンクリート打設前は、底鋼板とCT材と鋼
板と鉄筋のみで構成されるので構造が非常にシンプルで
あり、橋軸方向にも鋼板を配置しているので、連続橋の
中間支点部に発生する引張応力に対してもひび割れは発
生しない。CT材と鋼板で形成した格子型合成床板は、
コンクリートとの付着強度が大きく、底鋼板には高価な
スタッドを取付ける必要がなく、スタッドの疲労破壊な
どの問題も起こらない。CT材や鋼板は規格材を使用で
きるので、加工が不要である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁や建築物の床
版、或いは、海洋構造物の耐圧面構造部材として使用可
能な合成床版に関するものである。
版、或いは、海洋構造物の耐圧面構造部材として使用可
能な合成床版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、鋼橋における床版の製作工法に
は、現在、大きく分けて2つの種類がある。そのうちの
一つは、図5に示したように、支保工或いは移動型枠装
置2を用いて主桁1の間に型枠を組立て、その後にコン
クリート3を打設し、コンクリート3の硬化後に型枠を
撤去する現場打設工法である。
は、現在、大きく分けて2つの種類がある。そのうちの
一つは、図5に示したように、支保工或いは移動型枠装
置2を用いて主桁1の間に型枠を組立て、その後にコン
クリート3を打設し、コンクリート3の硬化後に型枠を
撤去する現場打設工法である。
【0003】また、二つ目は、予め工場で製作された幅
2.5〜3mのプレキャスト床版4を現地に輸送し、図
6に示したように、主桁1上に吊り上げて設置し、主桁
1との結合コンクリート及びプレキャスト床版4同士の
目地コンクリート6を打設し、硬化させるプレキャスト
床版工法である。なお、図6中の5は主桁1との結合用
コンクリートの挿入孔を示す。
2.5〜3mのプレキャスト床版4を現地に輸送し、図
6に示したように、主桁1上に吊り上げて設置し、主桁
1との結合コンクリート及びプレキャスト床版4同士の
目地コンクリート6を打設し、硬化させるプレキャスト
床版工法である。なお、図6中の5は主桁1との結合用
コンクリートの挿入孔を示す。
【0004】このうち、前者の現場打設工法では、高所
の現場において型枠を組立ててコンクリートを打設する
ので、作業に危険を伴うという問題がある。また、後者
のプレキャスト床版工法では、現場打設工法のような問
題はなくなるものの、30トン近いプレキャスト床版を
工場から輸送し、更に大型クレーンを用いて主桁上に持
ち上げる必要がある。また、主桁上での水平移動も重量
があるだけに大変である。更に、橋軸方向に一割強の目
地コンクリート及び結合用コンクリートが必要で、高所
でのコンクリート打設作業を全くなしにすることはでき
ない。
の現場において型枠を組立ててコンクリートを打設する
ので、作業に危険を伴うという問題がある。また、後者
のプレキャスト床版工法では、現場打設工法のような問
題はなくなるものの、30トン近いプレキャスト床版を
工場から輸送し、更に大型クレーンを用いて主桁上に持
ち上げる必要がある。また、主桁上での水平移動も重量
があるだけに大変である。更に、橋軸方向に一割強の目
地コンクリート及び結合用コンクリートが必要で、高所
でのコンクリート打設作業を全くなしにすることはでき
ない。
【0005】一方、合成床版は、図7や図8に示したよ
うに、底鋼板8にスタッドボルト7などの結合材を取付
けた構造で、昭和50年頃から考案されていたが、鋼製
底版や補強材の鋼材加工技術が現地業者などにとって難
しい技術であること、鋼板を用いることによるコストア
ップが原因で、あまり普及していない。
うに、底鋼板8にスタッドボルト7などの結合材を取付
けた構造で、昭和50年頃から考案されていたが、鋼製
底版や補強材の鋼材加工技術が現地業者などにとって難
しい技術であること、鋼板を用いることによるコストア
ップが原因で、あまり普及していない。
【0006】ところで、図7や図8に示した合成床版構
造は、極めて典型的なもので、底鋼板8に孔開き補強材
9を溶接し、その孔部分に鉄筋10を通すことで、孔開
き補強材9部でのひび割れを防止している。
造は、極めて典型的なもので、底鋼板8に孔開き補強材
9を溶接し、その孔部分に鉄筋10を通すことで、孔開
き補強材9部でのひび割れを防止している。
【0007】このような図7や図8に示したような従来
の合成床版では、従来の鉄筋コンクリート床版と比べて
以下のような優れた特徴を有している。 底鋼板が型枠となるので、従来方法のように型枠の
取付けや取外しといった工事が不要になるのと共に、底
鋼板はコンクリートとの合成後は橋軸及び橋軸直角方向
の主鉄筋となる。 孔開き補強材は橋軸直角方向の剛性を確保し、底鋼
板の剛性を補完するのと共に、コンクリートと底鋼板を
結合する機能を有している。
の合成床版では、従来の鉄筋コンクリート床版と比べて
以下のような優れた特徴を有している。 底鋼板が型枠となるので、従来方法のように型枠の
取付けや取外しといった工事が不要になるのと共に、底
鋼板はコンクリートとの合成後は橋軸及び橋軸直角方向
の主鉄筋となる。 孔開き補強材は橋軸直角方向の剛性を確保し、底鋼
板の剛性を補完するのと共に、コンクリートと底鋼板を
結合する機能を有している。
【0008】すなわち、通常の鉄筋コンクリート床版で
は、ひび割れが床版を貫通すると、ひび割れ部分の剪断
力は鉄筋が負担することになるために、鉄筋は直ぐに剪
断変形してコンクリートが細かく破砕されて落下し、床
版としての形状が失われてゆくのに対して、合成床版で
は、底に鋼板を配置しているので、床版にひび割れが発
生しても、ひび割れが床版を貫通することがなく、コン
クリートが落下しない。従って、床版としての形状が保
持されて、床版の耐久性が向上する。
は、ひび割れが床版を貫通すると、ひび割れ部分の剪断
力は鉄筋が負担することになるために、鉄筋は直ぐに剪
断変形してコンクリートが細かく破砕されて落下し、床
版としての形状が失われてゆくのに対して、合成床版で
は、底に鋼板を配置しているので、床版にひび割れが発
生しても、ひび割れが床版を貫通することがなく、コン
クリートが落下しない。従って、床版としての形状が保
持されて、床版の耐久性が向上する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように合成床版
は、従来の鉄筋コンクリート床版に比べて非常に優れた
特徴を有しているものの、図9に示したように、合成床
版のうち中間支点11上に位置する部分は、負の曲げモ
ーメントによってコンクリート上面にひび割れ12が発
生しやすい上に、補強材、スタッド及び折り曲げ鋼板を
取付けるための溶接作業が非常に多く、また、補強材の
溶接が少ない構造では、スタッドによって剪断力が補強
されているので、スタッドの疲労破壊の問題が生じると
いう問題を内在していた。
は、従来の鉄筋コンクリート床版に比べて非常に優れた
特徴を有しているものの、図9に示したように、合成床
版のうち中間支点11上に位置する部分は、負の曲げモ
ーメントによってコンクリート上面にひび割れ12が発
生しやすい上に、補強材、スタッド及び折り曲げ鋼板を
取付けるための溶接作業が非常に多く、また、補強材の
溶接が少ない構造では、スタッドによって剪断力が補強
されているので、スタッドの疲労破壊の問題が生じると
いう問題を内在していた。
【0010】本発明の合成床版は、従来の合成床版が内
在していた上記問題点に鑑みてなされたものであり、中
間支点上においてもひび割れが発生しにくく、しかも、
補強材に用いる鋼材の加工と底鋼板への部材の溶接量を
極力少なくすると共に、底鋼板にはスタッドを取付けな
い合成床版を提供することを目的としている。
在していた上記問題点に鑑みてなされたものであり、中
間支点上においてもひび割れが発生しにくく、しかも、
補強材に用いる鋼材の加工と底鋼板への部材の溶接量を
極力少なくすると共に、底鋼板にはスタッドを取付けな
い合成床版を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の合成床版は、底鋼板に対して橋軸直角
方向に配置する補強材をCT材或いは山型鋼或いはボッ
クス型逆Uリブ鋼と、また、橋軸方向に配置する補強材
を鋼板或いは山型鋼と成すと共に、底鋼板にはスタッド
を取付けないこととしている。そして、このようにする
ことで、中間支点上においてもひび割れが発生しにくく
なると共に、溶接作業が減少し、しかも、スタッド疲労
破壊の問題も生じなくなる。
ために、本発明の合成床版は、底鋼板に対して橋軸直角
方向に配置する補強材をCT材或いは山型鋼或いはボッ
クス型逆Uリブ鋼と、また、橋軸方向に配置する補強材
を鋼板或いは山型鋼と成すと共に、底鋼板にはスタッド
を取付けないこととしている。そして、このようにする
ことで、中間支点上においてもひび割れが発生しにくく
なると共に、溶接作業が減少し、しかも、スタッド疲労
破壊の問題も生じなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の合成床版は、底鋼板に対
して橋軸直角方向に配置する補強材をCT材或いは山型
鋼或いはボックス型逆Uリブ鋼と、また、橋軸方向に配
置する補強材を鋼板或いは山型鋼と成すと共に、底鋼板
にはスタッドを取付けないことを要旨としている。
して橋軸直角方向に配置する補強材をCT材或いは山型
鋼或いはボックス型逆Uリブ鋼と、また、橋軸方向に配
置する補強材を鋼板或いは山型鋼と成すと共に、底鋼板
にはスタッドを取付けないことを要旨としている。
【0013】本発明の合成床版は、底鋼板に対して橋軸
直角方向に配置する補強材をCT材或いは山型鋼或いは
ボックス型逆Uリブ鋼と、また、橋軸方向に配置する補
強材を鋼板或いは山型鋼と成したので、支間方向の曲げ
に対しては、底鋼板と、鉄筋と、CT材、山型鋼或いは
ボックス型逆Uリブ鋼とで荷重を受け持ち、橋軸方向の
曲げに対しては、底鋼板と、鉄筋と、鋼板或いは山型鋼
とで荷重を受け持つことになって、橋軸方向に配置して
いる鋼板或いは山型鋼と支間方向の鉄筋とが中間支点上
でコンクリートに発生する負曲げに対してひび割れを防
止するように作用することになる。
直角方向に配置する補強材をCT材或いは山型鋼或いは
ボックス型逆Uリブ鋼と、また、橋軸方向に配置する補
強材を鋼板或いは山型鋼と成したので、支間方向の曲げ
に対しては、底鋼板と、鉄筋と、CT材、山型鋼或いは
ボックス型逆Uリブ鋼とで荷重を受け持ち、橋軸方向の
曲げに対しては、底鋼板と、鉄筋と、鋼板或いは山型鋼
とで荷重を受け持つことになって、橋軸方向に配置して
いる鋼板或いは山型鋼と支間方向の鉄筋とが中間支点上
でコンクリートに発生する負曲げに対してひび割れを防
止するように作用することになる。
【0014】また、本発明の合成床版の、底鋼板上には
スタッドを取付けないようにしたので、一般の合成床版
のように、例えば車両荷重によってコンクリートと底鋼
板の間に作用する剪断力によってスタッドが底鋼板から
取れてゆくスタッド疲労破壊の問題は生じない。
スタッドを取付けないようにしたので、一般の合成床版
のように、例えば車両荷重によってコンクリートと底鋼
板の間に作用する剪断力によってスタッドが底鋼板から
取れてゆくスタッド疲労破壊の問題は生じない。
【0015】また、本発明の合成床版において、CT
材、鋼板、山型鋼に貫通孔を設け、この管通孔に鉄筋を
通すようにした場合には、鉄筋の配置が容易に行えるよ
うになるのと共に、コンクリート打設後は、CT材、鋼
板、山型鋼の貫通孔にコンクリートが廻り込むことや、
貫通孔に通した鉄筋によって、コンクリートと底鋼板の
付着強度が確実になる。
材、鋼板、山型鋼に貫通孔を設け、この管通孔に鉄筋を
通すようにした場合には、鉄筋の配置が容易に行えるよ
うになるのと共に、コンクリート打設後は、CT材、鋼
板、山型鋼の貫通孔にコンクリートが廻り込むことや、
貫通孔に通した鉄筋によって、コンクリートと底鋼板の
付着強度が確実になる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の合成床版を図1〜図4に示す
実施例に基づいて説明する。図1はコンクリート打設前
における本発明の合成床版の第1実施例を示す斜視図、
図2はコンクリート打設後における図1の矢視A−A
図、図3(a)はコンクリート打設前における本発明の
合成床版の第2実施例を示す斜視図、(b)はコンクリ
ート打設後における(a)の矢視A−Aの部分図、図4
はコンクリート打設前における本発明の合成床版の第3
実施例を示す斜視図である。
実施例に基づいて説明する。図1はコンクリート打設前
における本発明の合成床版の第1実施例を示す斜視図、
図2はコンクリート打設後における図1の矢視A−A
図、図3(a)はコンクリート打設前における本発明の
合成床版の第2実施例を示す斜視図、(b)はコンクリ
ート打設後における(a)の矢視A−Aの部分図、図4
はコンクリート打設前における本発明の合成床版の第3
実施例を示す斜視図である。
【0017】図1及び図2において、21は本発明の合
成床版であり、コンクリートの打設前は、例えば両主桁
1よりそれぞれ外側に張出した両張出し部に至る幅を有
する底鋼板22と、この底鋼板22に対して橋軸直角方
向に配置された補強材であるCT材(I型鋼を中心で切
断したもの)23と、底鋼板22に対して橋軸方向に配
置された鋼板24と、橋軸直角方向及び橋軸方向に配置
された鉄筋25a,25bとで構成されている。
成床版であり、コンクリートの打設前は、例えば両主桁
1よりそれぞれ外側に張出した両張出し部に至る幅を有
する底鋼板22と、この底鋼板22に対して橋軸直角方
向に配置された補強材であるCT材(I型鋼を中心で切
断したもの)23と、底鋼板22に対して橋軸方向に配
置された鋼板24と、橋軸直角方向及び橋軸方向に配置
された鉄筋25a,25bとで構成されている。
【0018】この図1及び図2に示した第1実施例で
は、CT材23と鋼板24に所定のピッチで貫通孔23
a,24aを設け、この管通孔23a,24aに鉄筋2
5a,25bを通すだけで簡単に配置できるようにした
ものを示している。
は、CT材23と鋼板24に所定のピッチで貫通孔23
a,24aを設け、この管通孔23a,24aに鉄筋2
5a,25bを通すだけで簡単に配置できるようにした
ものを示している。
【0019】また、この第1実施例では、主桁1のフラ
ンジ1a上に、図1に示したように、ずれ止め用のスタ
ッド26を溶接すると共に、底鋼板22には前記ずれ止
め用のスタッド26を嵌入する孔22aを設け、この孔
22aにずれ止め用のスタッド26を収めることによっ
て、主桁1とコンクリート27を打設する前の合成床版
21間のずれをなくすようにしたものを示している。
ンジ1a上に、図1に示したように、ずれ止め用のスタ
ッド26を溶接すると共に、底鋼板22には前記ずれ止
め用のスタッド26を嵌入する孔22aを設け、この孔
22aにずれ止め用のスタッド26を収めることによっ
て、主桁1とコンクリート27を打設する前の合成床版
21間のずれをなくすようにしたものを示している。
【0020】ところで、コンクリート打設工事のために
は、コンクリート打設前の合成床版21の上に作業員や
コンクリート打設用ホースなどが配置され、更には、打
設されたコンクリートの重量に耐える必要がある。
は、コンクリート打設前の合成床版21の上に作業員や
コンクリート打設用ホースなどが配置され、更には、打
設されたコンクリートの重量に耐える必要がある。
【0021】この完成前の剛性は、本発明の合成床版2
1では、主として底鋼板22と、格子状に配置している
支間方向のCT材23、橋軸方向の鋼板24及び鉄筋2
5a,25bで確保することとしている。すなわち、主
桁1の支間方向の曲げに対しては、底鋼板22、鉄筋2
5aとCT材23によって荷重を受け持ち、橋軸方向の
曲げに対しては、底鋼板22、鉄筋25b及び鋼板24
で荷重を受け持っている。そして、このうちの橋軸方向
に配置している鋼板24と支間方向の鉄筋25aが中間
支点上でコンクリートに発生する負曲げに対してひび割
れを防止するように作用する。
1では、主として底鋼板22と、格子状に配置している
支間方向のCT材23、橋軸方向の鋼板24及び鉄筋2
5a,25bで確保することとしている。すなわち、主
桁1の支間方向の曲げに対しては、底鋼板22、鉄筋2
5aとCT材23によって荷重を受け持ち、橋軸方向の
曲げに対しては、底鋼板22、鉄筋25b及び鋼板24
で荷重を受け持っている。そして、このうちの橋軸方向
に配置している鋼板24と支間方向の鉄筋25aが中間
支点上でコンクリートに発生する負曲げに対してひび割
れを防止するように作用する。
【0022】また、一般に合成床版では、スタッドの疲
労破壊が問題となっている。車両荷重等の荷重によって
コンクリート27と底鋼板22との間に剪断力が作用
し、この剪断力によってスタッドが底鋼板22から取れ
てゆく疲労破壊が生じる。
労破壊が問題となっている。車両荷重等の荷重によって
コンクリート27と底鋼板22との間に剪断力が作用
し、この剪断力によってスタッドが底鋼板22から取れ
てゆく疲労破壊が生じる。
【0023】そこで、本発明の合成床版21では、底鋼
板22上にはスタッドを取付けないこととすることで、
前記したようなスタッド疲労破壊の問題を生じさせない
ようにしている。
板22上にはスタッドを取付けないこととすることで、
前記したようなスタッド疲労破壊の問題を生じさせない
ようにしている。
【0024】また、本発明の合成床版21では、補強材
として貫通孔23aを設けたCT材23と同じく貫通孔
24aを設けた鋼板24を採用しているので、打設した
コンクリート27は、CT材23や鋼板24の貫通孔2
3a,24a内に廻り込むことや、貫通孔23a,24
aに通した鉄筋25a,25bによって、コンクリート
27と底鋼板22の付着強度が確実なものになって、ス
タッドなどのずれ止め材は不要となる。
として貫通孔23aを設けたCT材23と同じく貫通孔
24aを設けた鋼板24を採用しているので、打設した
コンクリート27は、CT材23や鋼板24の貫通孔2
3a,24a内に廻り込むことや、貫通孔23a,24
aに通した鉄筋25a,25bによって、コンクリート
27と底鋼板22の付着強度が確実なものになって、ス
タッドなどのずれ止め材は不要となる。
【0025】なお、上記した本発明の合成床版21で
は、溶接作業は、CT材23と底鋼板22及び鋼板24
とCT材23を溶接するだけでよい。
は、溶接作業は、CT材23と底鋼板22及び鋼板24
とCT材23を溶接するだけでよい。
【0026】本発明の合成床版21は上記した実施例に
限るものではなく、CT材23及び鋼板24に代えて図
3に示したように山型鋼28を採用したり、或いは、C
T材23に代えて図4に示したようにボックス型逆Uリ
ブ鋼29を採用したものでも良い。これが本発明の第2
実施例及び第3実施例である。なお、第3実施例で採用
するボックス型逆Uリブ鋼29は軽量である反面厚みが
薄いので貫通孔は設けず、よって、橋軸方向の鉄筋25
bも配置していない。
限るものではなく、CT材23及び鋼板24に代えて図
3に示したように山型鋼28を採用したり、或いは、C
T材23に代えて図4に示したようにボックス型逆Uリ
ブ鋼29を採用したものでも良い。これが本発明の第2
実施例及び第3実施例である。なお、第3実施例で採用
するボックス型逆Uリブ鋼29は軽量である反面厚みが
薄いので貫通孔は設けず、よって、橋軸方向の鉄筋25
bも配置していない。
【0027】また、上記した実施例では、何れもCT材
23、鋼板24、山型鋼28に貫通孔23a, 24a,
28aを設け、この貫通孔23a, 24a,28aに鉄
筋25a,25bを通すようにしたものを示したが、C
T材23、鋼板24、山型鋼28に貫通孔23a, 24
a,28aを設けず、適宜の手段で鉄筋25a,25b
を配置したものでも良い。
23、鋼板24、山型鋼28に貫通孔23a, 24a,
28aを設け、この貫通孔23a, 24a,28aに鉄
筋25a,25bを通すようにしたものを示したが、C
T材23、鋼板24、山型鋼28に貫通孔23a, 24
a,28aを設けず、適宜の手段で鉄筋25a,25b
を配置したものでも良い。
【0028】更に、上記した実施例では、何れもずれ止
め部材としてスタッド26を取付けたものを示したが、
同様の作用を奏するものであれば、円筒状部材に鉄筋を
貫通させたものなど、適宜のものを採用しても良い。
め部材としてスタッド26を取付けたものを示したが、
同様の作用を奏するものであれば、円筒状部材に鉄筋を
貫通させたものなど、適宜のものを採用しても良い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の合成床版
では以下に列挙するような効果を奏するので、作業能率
が大幅に向上する。 1.コンクリート打設前は、底鋼板と、CT材或いは山
型鋼或いはボックス型逆Uリブ鋼と、鋼板或いは山型鋼
と、鉄筋のみで構成されるので、構造が非常にシンプル
である。そして、橋軸方向にも鋼板や山型鋼といった補
強材を配置しているので、連続橋の中間支点部に発生す
る引張応力に対してもひび割れは発生しない。
では以下に列挙するような効果を奏するので、作業能率
が大幅に向上する。 1.コンクリート打設前は、底鋼板と、CT材或いは山
型鋼或いはボックス型逆Uリブ鋼と、鋼板或いは山型鋼
と、鉄筋のみで構成されるので、構造が非常にシンプル
である。そして、橋軸方向にも鋼板や山型鋼といった補
強材を配置しているので、連続橋の中間支点部に発生す
る引張応力に対してもひび割れは発生しない。
【0030】2.CT材、山型鋼、ボックス型逆Uリブ
鋼、鋼板といった補強材で形成した格子型合成床板は、
コンクリートとの付着強度が大きいので、底鋼板には高
価なスタッドを取付ける必要がなく、コストダウンが図
れる。また、スタッドの疲労破壊などの問題も起こらな
くなる。 3.CT材、山型鋼、ボックス型逆Uリブ鋼、鋼板とい
った補強材は規格材を使用できるので、加工が不要であ
る。
鋼、鋼板といった補強材で形成した格子型合成床板は、
コンクリートとの付着強度が大きいので、底鋼板には高
価なスタッドを取付ける必要がなく、コストダウンが図
れる。また、スタッドの疲労破壊などの問題も起こらな
くなる。 3.CT材、山型鋼、ボックス型逆Uリブ鋼、鋼板とい
った補強材は規格材を使用できるので、加工が不要であ
る。
【図1】コンクリート打設前における本発明の合成床版
の第1実施例を示す斜視図である。
の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】コンクリート打設後における図1の矢視A−A
図である。
図である。
【図3】(a)はコンクリート打設前における本発明の
合成床版の第2実施例を示す斜視図、(b)はコンクリ
ート打設後における(a)の矢視A−Aの部分図であ
る。
合成床版の第2実施例を示す斜視図、(b)はコンクリ
ート打設後における(a)の矢視A−Aの部分図であ
る。
【図4】コンクリート打設前における本発明の合成床版
の第3実施例を示す斜視図である。
の第3実施例を示す斜視図である。
【図5】現場打設工法の説明図である。
【図6】プレキャスト床版工法の説明図である。
【図7】合成床版構造の第1の例を示した図である。
【図8】合成床版構造の第2の例を示した図である。
【図9】合成床版構造の問題点を説明する図である。
1 主桁 1a フランジ 21 合成床版 22 底鋼板 23 CT材 23a 貫通孔 24 鋼板 24a 貫通孔 25a 鉄筋 25b 鉄筋 28 山型鋼 28a 貫通孔 29 ボックス型逆Uリブ鋼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 和宏 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 Fターム(参考) 2D059 AA11 AA17 GG55 2E164 AA02 CB12
Claims (6)
- 【請求項1】 底鋼板に対して橋軸直角方向に配置する
補強材をCT材と、また、橋軸方向に配置する補強材を
鋼板と成すと共に、底鋼板にはスタッドを取付けないこ
とを特徴とする合成床版。 - 【請求項2】 CT材及び鋼板に貫通孔を設け、この管
通孔に鉄筋を通したことを特徴とする請求項1記載の合
成床版。 - 【請求項3】 CT材及び鋼板に代えて山型鋼を採用し
たことを特徴とする請求項1記載の合成床版。 - 【請求項4】 山型鋼に貫通孔を設け、この管通孔に鉄
筋を通したことを特徴とする請求項3記載の合成床版。 - 【請求項5】 CT材に代えてボックス型逆Uリブ鋼を
採用したことを特徴とする請求項1記載の合成床版。 - 【請求項6】 鋼板に貫通孔を設け、この管通孔に鉄筋
を通したことを特徴とする請求項5記載の合成床版。
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- 2000-06-28 JP JP2000194001A patent/JP2002013108A/ja active Pending
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