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JP2002001659A - 平面研削装置のツルーイング方法および研削装置 - Google Patents

平面研削装置のツルーイング方法および研削装置

Info

Publication number
JP2002001659A
JP2002001659A JP2000184308A JP2000184308A JP2002001659A JP 2002001659 A JP2002001659 A JP 2002001659A JP 2000184308 A JP2000184308 A JP 2000184308A JP 2000184308 A JP2000184308 A JP 2000184308A JP 2002001659 A JP2002001659 A JP 2002001659A
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JP
Japan
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grinding
truing
electrode
discharge
annular
Prior art date
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Application number
JP2000184308A
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English (en)
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JP4006170B2 (ja
Inventor
Hirohisa Yamada
裕久 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Machine Systems Corp
Original Assignee
Koyo Machine Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Koyo Machine Industries Co Ltd filed Critical Koyo Machine Industries Co Ltd
Priority to JP2000184308A priority Critical patent/JP4006170B2/ja
Publication of JP2002001659A publication Critical patent/JP2002001659A/ja
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平面研削装置において、短時間で高精度なツ
ルーイングを行い得るツルーイング方法および研削装置
を提供する。 【解決手段】 導電性砥石21を用いた平面研削装置1
において、放電ツルーイング電極3を砥石車2の環状研
削面21aに臨んで配置し、環状研削面21aの最外径
端縁と最内周端縁を含む範囲でトラバース移動させなが
ら放電ツルーイングを行なう。その際、放電ツルーイン
グ電極3のトラバース移動速度を制御し、該電極3に対
面する環状研削面21aの周速度が一定となるように
し、環状研削面21aの内外周全体にわたって均一なツ
ルーイングを実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は平面研削装置のツ
ルーイング方法および研削装置に関し、さらに詳細に
は、メタルボンド・ダイヤモンド砥石等の導電性砥石を
用いた平面研削装置に対して放電作用を利用したツルー
イングを行なう放電ツルーイング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、先端精密加工技術の一つとして、
超砥粒砥石を用いた研削技術が注目され、特にレジン系
やメタル系結合材料によりダイヤモンド砥粒を結合して
なるダイヤモンド砥石は、セラミック等の硬脆材料を研
削加工する場合に最適な砥石として好適に使用されてい
る。
【0003】ところで、このような超砥粒砥石を研削砥
石として用いた平面研削装置では、砥石車のツルーイン
グ(truing)は、従来より以下のような手法により行なわ
れている。
【0004】ここで研削砥石としてメタルボンド・ダイ
ヤモンド砥石を用いた縦軸両頭平面研削盤を例にとれ
ば、そのツルーイングは、図9(a) に示すように、回転
駆動中の砥石車a,aの間にツルーイング用の目立砥石
bを挿入し、該目立砥石bの遊離砥粒をもって研削砥石
表面のボンド(結合材)Bを削り取り、研削砥石の砥粒
Aを突出させながら(ドレッシングしながら)、研削面
の成形(ツルーイング)を行なっている。
【0005】つまり、平面研削装置における超砥粒砥石
のツルーイングは、目立砥石bの遊離砥粒を工具とした
圧力加工(ラップ技術)によって行なわれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなラップ技術を用いた従来のツルーイングでは、以下
に述べるような問題があり、その改善が望まれていた。
【0007】すなわち、ラップ技術を用いた研削砥石の
ツルーイングでは、研削砥石の成形が遊離砥粒の研削作
用によって行なわれるため、研削砥石の砥粒刃先が磨耗
し、砥粒の切れ味が鈍るという問題があった。しかも、
このようなラップ技術による場合、研削砥石の成形に長
時間を要するといった問題もあった。
【0008】また、特に両頭平面研削盤のツルーイング
においては、図9(b) に示すように、ツルーイング中に
砥石車a,aによって目立砥石bに加えられる圧力のバ
ランスが崩れると、目立砥石bを支持するアームcが撓
んでしまうため、正確な成形が困難になり、高精度のツ
ルーイングを行なえないといった問題もあった。
【0009】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、平面研削
装置において、短時間で高精度なツルーイングを行い得
るツルーイング方法および研削装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の導電性砥石のツルーング方法は、回転駆動
される砥石車の環状研削面で工作物の研削を行なう平面
研削装置であって、上記環状研削面が導電性結合材料に
より砥粒が結合されてなる導電性砥石によって形成され
たものにおいて、放電ツルーイング電極を上記環状研削
面に臨んで配置させるとともに、該放電ツルーイング電
極の位置を上記環状研削面に対して相対的にトラバース
移動させながら環状研削面に放電ツルーイングを施すこ
とを特徴とする。
【0011】すなわち、本発明は、平面研削装置のツル
ーイングにあたり、放電ツルーイング電極を砥石車の環
状研削面に臨んで配置し、この放電ツルーイング電極を
環状研削面に沿って面方向に相対的にトラバース移動さ
せながら放電ツルーイングを施すことによって平面研削
装置の研削面と非接触でのツルーイングを実現する。つ
まり、この方法では、対面して配置される環状研削面と
放電ツルーイング電極のうちのいずれか一方または双方
を、両者が接触しないように面方向にスライドさせなが
ら放電ツルーイングが行なわれる。なお、本発明にいう
環状研削面には、いわゆるカップ型砥石の研削面の他、
中央部に凹部が設けられたディスク状の砥石の研削面が
含まれる。
【0012】したがって、この方法によれば、研削砥石
の砥粒刃先を損なうことなく短時間で砥石車のツルーイ
ングが行なえる。しかも、放電ツルーイング電極は研削
面と非接触で放電ツルーイングを行なうので、両頭平面
研削装置においても精度の高いツルーイングを行なうこ
とが可能となる。
【0013】そして、このツルーイング方法は、その好
適な実施態様として、上記放電ツルーイング電極を環状
研削面に対して相対的にトラバース移動させるにあた
り、該放電ツルーイング電極が上記環状研削面の最外周
端縁と最内周端縁を含む範囲でトラバース移動される。
また、トラバース移動中、上記放電ツルーイング電極に
対面する環状研削面の単位面積当たりの除去量が一定と
なるように、上記放電ツルーイング電極のトラバース移
動速度または砥石車の回転数が調節される。
【0014】つまり、放電ツルーイング電極を環状研削
面の最外周端縁と最内周端縁を含む範囲でトラバース移
動させることにより、環状研削面の全面のツルーイング
を可能にし、また、上記放電ツルーイング電極に対面す
る環状研削面の単位面積あたりの除去量を一定に保つよ
うにすることで、環状研削面の全面にわたって均一なツ
ルーイングを可能とする。
【0015】そして、本発明の平面研削装置は、上述し
たツルーイング方法を実現するために、導電性結合材料
により砥粒が結合されてなる導電性砥石を用いた砥石車
を備える平面研削装置において、上記砥石車の環状研削
面に対向して配される放電ツルーイング電極と、この放
電ツルーイング電極を、上記環状研削面の最外周端縁と
最内周端縁を含む範囲でトラバース移動させるツルーイ
ング電極駆動手段と、上記ツルーイング電極駆動手段に
よる放電ツルーイング電極のトラバース移動速度を制御
する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1乃
至図8に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明に係る平面研削装置の一例
を示している。この平面研削装置1は縦軸の両頭平面研
削装置であって、砥石車2,2、放電ツルーイング電極
3、ツルーイング電極駆動手段4および制御手段5を主
要部として構成される。そして、図示の実施形態におい
ては、上記砥石車2,2は、図示しないが、砥石車駆動
手段によって砥石軸の軸線xを中心として回転駆動可能
に設けられるとともに、図示しない砥石車切込駆動手段
によって上記軸方向への切り込み動作が可能とされてい
る。
【0018】上記砥石車2は、導電性結合材料により砥
粒が結合されてなる導電性砥石21を備えてなり、この
導電性砥石21の端面には環状の研削面(環状研削面)
21aが形成されている。具体的には、この導電性砥石
21は、たとえば、その砥粒Aとして微小なダイヤモン
ド砥粒やCBN(キュービックボロンナイトライド)砥
粒等のいわゆる超砥粒が用いられる。また、これら砥粒
Aの結合材料Bとしてメタルボンドや導電物質を含有し
た導電性レジンボンドが好適に使用される(砥粒Aと結
合材料Bの状態は図5(a) 参照)。
【0019】また、この砥石車2は、給電線6aを介し
て直流電源装置7の(+)極に電気的に接続されてい
る。具体的には、図1に示すように、給電線6aの先端
にブラシ状の給電体61aが設けられ、この給電体61
aに上記砥石軸が回転可能な状態で接触せしめられ、こ
れにより該砥石軸を介して砥石車2(具体的には、導電
性砥石21)に直流電源が供給可能とされている。
【0020】放電ツルーイング電極3は、上記環状研削
面21aに対して放電ツルーイングを施すための電極で
あって、給電線6bを介して上記直流電源装置7の
(−)極に電気的に接続されている。この放電ツルーイ
ング電極3は、後述するツルーイング電極駆動手段4の
先端に回転可能に取り付けられた幅狭の小円盤状の形態
からなる電極(ロータリ電極)とされ、その外周面が、
砥石車2の環状研削面21aに対向する円筒状電極面3
1とされている。
【0021】ツルーイング電極駆動手段4は、図2(a)
に示すように、上記放電ツルーイング電極3を環状研削
面21aの最外周端縁21bと最内周端縁21cとを含
む範囲でトラバース移動させるための装置であって、本
実施形態では図3および図4に示す構造を備えている。
【0022】このツルーイング電極駆動手段4は、図3
に示すように、基台41と、この基台41上に図示しな
い旋回駆動手段を介して回転運動可能に設けられた旋回
台42と、この旋回台42上に固定的に取り付けられた
アーム部材43とを主要部として構成される。
【0023】そして、上記放電ツルーイング電極3の回
転軸32が、このアーム部材43の先端に軸受431を
介して回転可能に保持されており(図4参照)、この回
転軸32が後述する動力伝達機構を介して電極回転駆動
手段44と連係されることによって放電ツルーイング電
極3が回転駆動可能とされている。
【0024】具体的には、本実施形態では、上記電極回
転駆動手段44は上記旋回台42上に固定的に設けられ
た電動モータ441で構成され、このモータ441の出
力軸442が上記アーム部材43の基端側に軸受432
を介して保持されている。そして、上記回転軸32と出
力軸442にそれぞれ動力伝達機構としてプーリ32
1、443が設けられ、これらがベルト444によって
連係されている。
【0025】なお、上記回転軸32の先端には、上述し
た直流電源装置7の(−)極と接続するための給電体6
1bが設けられており、これにより放電ツルーイング電
極3に(−)の電圧が印加可能とされている。また、こ
れに伴って、上記回転軸32の軸受431としては、漏
電防止の観点からセラミック製の軸受が好適に採用され
る。
【0026】また、このツルーイング電極駆動手段4に
は、後述する放電ツルーイング時において放電ツルーイ
ング電極3を冷却するためのクーラント(冷却液)を供
給するクーラント供給手段45と、上記放電ツルーイン
グ電極3に付着したクーラントを除去するためのクーラ
ント除去手段46とが設けられている。
【0027】上記クーラント供給手段45は、図示しな
いクーラント供給源と、上記アーム部材43の先端に放
電ツルーイング電極3の内側面に臨んで設けられるクー
ラント噴出口451と、これらを接続するクーラント供
給用の配管452とで構成される。そして、上記クーラ
ント供給源から加圧供給されたクーラントが、上記配管
452を経てクーラント噴出口451から放電ツルーイ
ング電極3の内側面に吹きつけられるように構成されて
いる。
【0028】一方、クーラント除去手段46は、上記ク
ーラント供給手段45によって放電ツルーイング電極3
に吹きつけられたクーラントを除去して放電ツルーイン
グ電極3の円筒状電極面31と導電性砥石21の環状研
削面21aとの電気的な絶縁を確保するための手段であ
って、本実施形態では、エア噴射によって上記クーラン
トの除去が行なわれる。
【0029】具体的には、このクーラント除去手段46
は、図示しないエア供給源と、上記アーム部材43の先
端に放電ツルーイング電極3の円筒状電極面31に臨ん
で設けられるエア噴射ノズル461と、これらを配管接
続するエア供給用の配管462とで構成される。そし
て、上記エア供給源から加圧供給されたエアが、上記配
管462を経てエア噴射ノズル461の先端から放電ツ
ルーイング電極3の円筒状電極面31に吹きつけられ、
これによって上記円筒状電極面31に付着したクーラン
トが除去されるように構成されている。
【0030】なお、本実施形態では、研削装置1が縦軸
の両頭平面研削装置であることから、上記エア噴射ノズ
ル461は、砥石車2の数に対応して、図3に示すよう
に、アーム部材43の側面に上下一対設けられている。
また、このエア噴射ノズル461は、上述したように放
電ツルーイング電極3と導電性砥石21の電気的な絶縁
を確保するために設けられているため、これらの間隙に
エアを噴射可能なようにうに、その取り付けにあたって
はノズル先端のエア噴射方向の調節が可能に取り付けら
れている(図3の二点鎖線参照)。さらに、このエア噴
射ノズル461の先端部は、上記クーラント噴出口45
1から供給されるクーラントが放電ツルーイング電極3
の内側面に吹きつけられるのを阻害しないように、図4
に示すように、円筒状電極面31の中央よりやや外側に
偏心して設けられる。
【0031】制御手段5は、平面研削装置1の各部の動
作を制御する制御中枢であって、具体的には、所定の制
御プログラムを記憶してなるマイクロコンピュータで構
成される。つまり、この制御手段5によって、上記砥石
車駆動手段、砥石車切込駆動手段、旋回駆動手段および
電極回転駆動手段44等の動作が制御され、これによ
り、砥石車2の回転数や切り込み量の他、放電ツルーイ
ング電極3のトラバース移動(移動方向や移動速度)や
電極への電圧の印加、さらには上記クーラント供給源や
エア供給源の加圧動作などが相互に関連付けられて制御
可能とされている。
【0032】しかして、このように構成された平面研削
装置1においては、砥石車2のツルーイングに際して、
上記制御手段5が砥石車2および放電ツルーイング電極
3等を以下のように制御することによって、砥石車2の
機上放電ツルーイングが行なわれる。
【0033】A:ツルーイングの基本原理および基本動
まず、ツルーイングの開始にあたり、上記制御手段5
は、上記砥石車2,2の間隔ならびに砥石車2,2の回
転数を予め定められた所定の状態に設定するとともに、
上記放電ツルーイング電極3を所定の回転数で回転駆動
させる。
【0034】また、これらの処理と並行して、上記制御
手段5は、直流電源装置7の電源を投入し、砥石車2,
2および放電ツルーイング電極3に所定の電圧を印加す
る。
【0035】そして、これらの処理が完了すると、次に
上記制御手段5は、上記旋回台42の旋回駆動手段を動
作させ、放電ツルーイング電極3を環状研削面21aの
最外周端縁21b側から最内周端縁21c側に向かって
トラバース移動させる(図2(a) 参照)。
【0036】この時、上記環状研削面21aには(+)
の電圧が印加され、放電ツルーイング電極3には(−)
の電圧が印加されているので、放電ツルーイング電極3
の進行にともなって両電極間で放電作用が生じ、これに
より図5(a) に示すように、導電性砥石21のメタルボ
ンドB部分が溶解除去され、環状研削面21aが新たに
成形される。なお、本実施形態においては、上記クーラ
ント噴出口451から噴射されたクーラントが、エア噴
射ノズル461から噴射されるエアによってミスト状態
となって上記環状研削面21aと放電ツルーイング電極
3との間に介在するため、これによって放電効果の増大
が図られている。
【0037】この放電作用による環状研削面21aの成
形過程をより詳細に説明すると、まず、図6に示すよう
に、放電ツルーイング電極3を環状研削面21aの最外
周端部21bから最内周端部21bに向けてトラバース
移動させて環状研削面21aの表面部分のメタルボンド
Bが溶解除去する(図6(a) 参照) 。
【0038】そして、上記トラバース移動により、放電
ツルーイング電極3が環状研削面21aの最内周端部2
1cまで到達すると(図6(b) 参照)、今度は、砥石車
2,2に所定の切り込み動作を与えて、再び放電ツルー
イング電極3を最外周端部21bに向けてトラバース移
動させる(図6(c) 参照)。
【0039】そして、上記環状研削面21aが所望の形
に成形されるまで、放電ツルーイング電極3のトラバー
ス移動と砥石車2,2の切り込み動作が繰り返し行なわ
れる。
【0040】このように、本実施形態に示す平面研削装
置1によれば、砥石車2,2のツルーイングが、放電ツ
ルーイング技術を用いることによって環状研削面21a
のツルーイングが非接触で行なわれるので、両頭平面研
削装置のツルーイングにおいても、図5(b) に示すよう
にアーム部材43が撓むことなく高精度のツルーイング
を行なうことが可能となる。
【0041】B:トラバース移動の速度制御 上述したように本発明の平面研削装置1では、放電ツル
ーイング電極3を環状研削面21aに沿ってトラバース
移動させながら砥石車2,2のツルーイングが行なわれ
るが、砥石車2,2の回転数が一定回転数に維持されて
いる場合、放電ツルーイング電極3を一定速度でトラバ
ース移動させたのでは、環状研削面21aの内外周部位
における周速度の相違から均一なツルーイングを施すこ
とができない。
【0042】そのため、本実施形態の平面研削装置1で
は、上記制御手段5において、トラバース移動中に、放
電ツルーイング電極3に対面する環状研削面21aの周
速度が常にほぼ一定となるように、以下のようなトラバ
ース移動速度の制御が行なわれる。
【0043】すなわち、本実施形態では、放電ツルーイ
ング電極3のトラバース移動が上記旋回駆動手段の回転
駆動によって実現されているので、上記制御手段5は、
放電ツルーイング電極3のトラバース移動に同期して、
上記放電ツルーイング電極3が環状研削面21aの外周
付近に位置する場合にはトラバース速度を遅くなるよう
に、また、環状研削面21aの内周付近に位置する場合
には早くなるように、上記旋回駆動手段の回転速度を調
節する制御を行い、放電ツルーイング電極3に対面する
環状研削面21aの単位面積あたりの除去量を一定に保
つ。
【0044】なお、このトラバース移動速度の制御に際
しては、上記旋回駆動手段の回転速度は一定に保持し、
放電ツルーイング電極3のトラバース移動に同期させて
砥石車2の回転数を調節するように構成することも可能
である。
【0045】このように、本実施形態では、トラバース
移動中の放電ツルーイング電極3に対面する環状研削面
21aの単位面積当たりの除去量が一定となるように、
放電ツルーイング電極3のトラバース移動速度または砥
石車2の回転数が制御されるので、環状研削面21aの
全面にわたって均一なツルーイングが実現される。
【0046】なお、このトラバース移動速度の制御に関
して、ツルーイングの対象となる砥石車2が型崩れする
などして環状研削面21aに凹凸(ギャップ)が生じて
いる場合には、上述したトラバース移動速度の制御のみ
ではこれらギャップを完全に取り除くのに上述したトラ
バース移動を繰り返し行なう必要が生じるので、上述し
たトラバース移動速度の制御は、制御手段5によって以
下のように修正されるのが望ましい。
【0047】すなわち、この場合、上記直流電源装置7
に放電ツルーイング時の放電電圧を検出する放電電圧検
出手段(図示せず)を設けて放電電圧を検出し、この放
電電圧に基づいて上記トラバース移動速度の修正が行な
われる。
【0048】具体的には、砥石表面が突出していると放
電電圧は低くなる一方、砥石表面が陥没していると放電
電圧は高くなることから、これらを上記制御手段5で検
出して、砥石表面が突出している場合にはトラバース移
動速度を遅らせて突出した部分のメタルボンドBを集中
的に除去する一方、砥石表面が陥没している場合にはト
ラバース移動速度を速めてメタルボンドBの除去量を少
なくする。つまり、砥石表面の凹凸に応じてトラバース
移動速度を修正することにより、放電ツルーイング電極
3のトラバース移動の繰り返しを少なくすることがで
き、これにより、短時間でのツルーイングが実現され得
る。
【0049】なお、上述した実施形態は、あくまでも本
発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこ
れに限定されることなく、その範囲内で種々設計変更可
能である。
【0050】例えば、上記実施形態では、本発明を縦軸
の両頭平面研削装置に適用した場合を示したが、本発明
は縦軸の両頭平面研削装置に限らず、図7(a) に示すよ
うな横軸の両頭平面研削装置にも適用可能であり、さら
には両頭平面研削装置に限らず図7(b) に示すようない
わゆる単頭の平面研削装置にも適用可能である。つま
り、本発明は、放電ツルーイング電極3を平面研削装置
1の環状研削面21aに沿って相対的にトラバース移動
させながら放電ツルーイングを施すものであれば、どの
うようなタイプの平面研削装置においても適用可能であ
る。
【0051】また、上記実施形態では、放電ツルーイン
グ電極3として回転駆動されるロータリ電極の形態を示
したが、この放電ツルーイング電極としては回転駆動さ
れない固定電極を採用することも可能である。
【0052】また、上記実施形態では、放電ツルーイン
グ電極3をトラバース移動させるにあたり、アーム部材
43を旋回させて行なう場合を示したが、たとえば図2
(b)に示すように、アーム部材43を進退入させること
によって放電ツルーイング電極3をトラバース移動させ
ることも可能である。
【0053】また、上記実施形態では、放電ツルーイン
グ電極3のトラバース移動に際し、放電ツルーイング電
極3をスライドさせる場合を示したが、砥石車2をスラ
イドさせて放電ツルーイングを施すことも可能である。
【0054】さらに、上記実施形態では、環状研削面2
1aがフラットな場合を示したが、放電ツルーイング電
極3のトラバース移動に同期させて砥石車2の切り込み
量を変化させることにより、たとえば図8に示すような
形状にツルーイングすることも可能である。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
導電性砥石を用いた平面研削装置のツルーイングにあた
り、放電ツルーイング電極の位置を平面研削装置の環状
研削面に対して相対的にトラバース移動させながら放電
ツルーイングが行なわれるので、ツルーイングにかかる
所要時間を従来のラップ技術を用いたツルーイングより
大幅に短縮できる。
【0056】また、放電ツルーイング電極と環状研削面
とが非接触でツルーイングが行なわれるので、研削砥石
の砥粒刃先が磨耗せず、砥粒の切れ味が鈍るとがないの
で、高精度のツルーイングを行なうことができる。特
に、両頭平面研削装置のツルーイングにおいては、従来
のようなアームの撓みによる歪みが解消でき、より高精
度なツルーイングを実現できる他、一回のツルーイング
作業で二枚の研削砥石を同時にツルーイングできるので
作業時間を大幅に短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導電性砥石のツルーイング方法を
適用した縦軸両頭平面研削装置の概略構成を示す斜視図
である。
【図2】同平面研削装置における放電ツルーイング電極
のトラバース移動の状態を示す説明図である。
【図3】同平面研削装置において放電ツルーイング電極
をトラバース移動させるツルーイング電極駆動手段の概
略構成を示す側面図である。
【図4】同ツルーイング電極駆動手段の概略構成を示す
平面図である。
【図5】本発明に係る導電性砥石のツルーイング方法を
説明する説明図であり、図5(a) は縦軸両頭平面研削装
置における放電ツルーイングの原理を、図5(b) は同平
面研削装置のツルーイング時におけるアーム部材の状態
をそれぞれ示している。
【図6】同上平面研削装置における放電ツルーイングの
過程の一例を作業手順に従って示した説明図である。
【図7】本発明に係る導電性砥石のツルーイング方法の
適用例を示す説明図であり、図7(a) は横軸の両頭平面
研削装置への適用例を、図7(b) は単頭の平面研削装置
への適用例を示している。
【図8】同ツルーイング方法を用いた研削面の成形例を
示す説明図である。
【図9】従来の平面研削装置における砥石車のツルーイ
ング方法を説明する説明図であり、図9(a) はツルーイ
ング時の研削砥石の状態を拡大して示し、図9(b) はツ
ルーイング時における目立て砥石を支持するアーム部材
の状態を強調的に示している。
【符号の説明】
1 平面研削装置 2 砥石車 21 導電性砥石 21a 環状研削面 3 放電ツルーイング電極 31 円筒状電極面 4 ツルーイング電極駆動手段 41 基台 42 旋回台 43 アーム部材 45 クーラント供給手段 451 クーラント噴出口 46 クーラント除去手段 461 エア噴射ノズル 5 制御手段 6a,6b 給電線 61a,61b 給電体 7 直流電源装置 A 砥粒 B 結合材料

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される砥石車の環状研削面で工
    作物の研削を行なう平面研削装置であって、前記環状研
    削面が導電性結合材料により砥粒が結合されてなる導電
    性砥石によって形成されたものにおいて、 放電ツルーイング電極を前記環状研削面に臨んで配置さ
    せるとともに、該放電ツルーイング電極の位置を前記環
    状研削面に対して相対的にトラバース移動させながら環
    状研削面に放電ツルーイングを施すことを特徴とする平
    面研削装置のツルーイング方法。
  2. 【請求項2】 前記放電ツルーイング電極を、前記環状
    研削面の最外周端縁と最内周端縁を含む範囲でトラバー
    ス移動させることを特徴とする請求項1に記載の平面研
    削装置のツルーイング方法。
  3. 【請求項3】 前記放電ツルーイング電極のトラバース
    移動速度または砥石車の回転数を調節して、トラバース
    移動中の放電ツルーイング電極に対面する環状研削面の
    周速度が一定となるようにすることを特徴とする請求項
    2に記載の平面研削装置のツルーイング方法。
  4. 【請求項4】 導電性結合材料により砥粒が結合されて
    なる導電性砥石を用いた砥石車を備える平面研削装置に
    おいて、 前記砥石車の環状研削面に対向して配される放電ツルー
    イング電極と、 この放電ツルーイング電極を、前記環状研削面の最外周
    端縁と最内周端縁を含む範囲でトラバース移動させるツ
    ルーイング電極駆動手段と、 前記ツルーイング電極駆動手段による放電ツルーイング
    電極のトラバース移動速度を制御する制御手段とを備え
    たことを特徴とする平面研削装置。
  5. 【請求項5】 前記ツルーイング電極駆動手段が、前記
    放電ツルーイング電極を前記環状研削面に沿って旋回運
    動させる構造を備えたことを特徴とする請求項4に記載
    の平面研削装置。
  6. 【請求項6】 前記ツルーイング電極駆動手段が、前記
    放電ツルーイング電極を前記環状研削面に沿って進退運
    動させる構造を備えたことを特徴とする請求項4に記載
    の平面研削装置。
  7. 【請求項7】 前記放電ツルーイング電極が、ロータリ
    電極の形態とされていることを特徴とする請求項4ない
    し請求項6のいずれかに記載の平面研削装置。
  8. 【請求項8】 前記ロータリ電極の側面にクーラントを
    噴射する手段と、前記環状研削面とロータリ電極との間
    隙に向けてエアを噴射する手段を備えたことを特徴とす
    る請求項7に記載の平面研削装置。
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