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JP2002099220A - 光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニット - Google Patents

光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニット

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JP2002099220A
JP2002099220A JP2000292266A JP2000292266A JP2002099220A JP 2002099220 A JP2002099220 A JP 2002099220A JP 2000292266 A JP2000292266 A JP 2000292266A JP 2000292266 A JP2000292266 A JP 2000292266A JP 2002099220 A JP2002099220 A JP 2002099220A
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light diffusion
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light
diffusion sheet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡散能が大きく、しかも光線のロスが少ない
光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニットの
提供を目的とするものである。 【解決手段】 透明な基材層3と、バインダー7中にビ
ーズ9が分散した光拡散層5とを備える光拡散シート1
であって、上記バインダー7の厚さTよりもビーズ9の
粒径Dが大きいことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置のバ
ックライトユニットに組み込まれる光拡散シート及びこ
れを用いたバックライトユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶層を背面から照ら
して発光させるバックライト方式が普及し、液晶層の下
面側にバックライトユニットが装備されている。かかる
バックライトユニット50は、一般的には図4(a)に
示すように、光源としての棒状のランプ51と、このラ
ンプ51に端部が沿うように配置される方形板状の導光
板52と、この導光板52の表面側に積層された複数枚
の光学シート53とを装備している。この光学シート5
3はそれぞれ、屈折、拡散等の特定の光学的性質を有す
るものであり、具体的には、導光板52の表面側に配設
される光拡散シート54、光拡散シート54の表面側に
配設されるプリズムシート55などが該当する。
【0003】このバックライトユニット50の機能を説
明すると、まず、ランプ51より導光板52に入射した
光線は、導光板52裏面の反射ドット又は反射シート
(図示されず)及び各側面で反射され、導光板52表面
から出射される。導光板52から出射した光線は光拡散
シート54に入射し、拡散され、光拡散シート54表面
より出射される。その後、光拡散シート54から出射さ
れた光線は、プリズムシート55に入射し、プリズムシ
ート55の表面に形成されたプリズム部55aによっ
て、略真上方向にピークを示す分布の光線として出射さ
れる。このように、ランプ51から出射された光線が、
光拡散シート54によって拡散され、またプリズムシー
ト55によって略真上方向にピークを示すように屈折さ
れ、さらに上方の図示していない液晶層全面を照明する
ものである。
【0004】また図示していないが、上述のプリズムシ
ート55の集光特性を考慮し、プリズムシート55の表
面側にさらに光拡散シートやプリズムシートを配設する
バックライトユニットもある。
【0005】上述の構造を有するバックライトユニット
50の光拡散シート54としては、図4(b)に示すよ
うな基材層56と光拡散層57とが積層されたものが一
般的に用いられており、光拡散層57は合成樹脂からな
るバインダー58中に合成樹脂、ガラス等からなるビー
ズ59が分散した構造を有している。上記光拡散層57
において、ビーズ59は通常バインダー58中に埋没し
ており、バインダー58表面から突出しているものもあ
るが、突出の程度はあまり大きくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光拡散能が
大きく、しかも光線のロスが少ない光拡散シート及びこ
れを用いたバックライトユニットの提供を目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の光拡散シートにおける光拡散層のどの部分が光拡散性
に寄与しているのかを鋭意検討した結果、ビーズのうち
バインダー中に埋没している部分はあまり光拡散性に寄
与せず、バインダー表面から突出している部分が主に光
拡散性に寄与していることを見出した。
【0008】その結果得られた発明は、透明な基材層
と、バインダー中にビーズが分散した光拡散層とを備え
る光拡散シートであって、上記バインダーの厚さよりも
ビーズの粒径が大きいことを特徴とするものである。こ
こで、「バインダーの厚さ」とは、ビーズが存在しない
部分のバインダーの平均厚さを意味する。
【0009】当該光拡散シートによれば、バインダーの
厚さよりもビーズの粒径が大きいことから、全てのビー
ズがバインダーの表面から突出するので、全てのビーズ
が効果的な光拡散性を発揮し、全体として光拡散性を格
段に高めることができる。また、従来の光拡散シートと
同程度の光拡散性を発揮するのに必要な単位面積当たり
のビーズの量を低下させることができ、その結果、光線
のロスが低減でき、また経済性を向上させることができ
る。さらに、表面には比較的硬質のビーズが突出してい
るので、光拡散シート表面の傷付きが低減でき、品質、
取扱性及び製品歩留まりを向上させることができる。
【0010】当該光拡散シートにおいて、上記ビーズの
粒径とバインダーの厚さとの差(つまり、バインダー表
面からのビーズの突出距離)のビーズの粒径に対する比
(以下、突出比という)を5%以上、かつ、下記式(数
1) X=0.5×(1−1/n)×100[%] (数1) で示すX%未満にするとよい。ここで、nは上記ビーズ
を構成する合成樹脂の屈折率を示す。
【0011】かかる手段によれば、上記突出比を5%以
上にすることで、光拡散シートとして十分な光拡散性を
発揮することができ、また、上記突出比を上記X%未満
にすることで、ビーズの突出部分の界面での全反射が低
減でき、ビーズの界面での反射による全光線透過率の低
減を抑制することができる。
【0012】また、上記突出比は上記式(数1)で示す
X%以上、かつ、50%以下にしてもよい。この手段に
よれば、上記突出比をX%以上にすることから、ビーズ
の突出部分の界面で反射が生じるので全光線透過率が減
少してしまうが、光拡散性を格段に高めることができ、
また、上記突出比を50%以下にするので、ビーズの脱
落等による強度の低下を防止することができる。
【0013】また、上記基材層表面のうち光拡散層が積
層されている面と反対側の面に、バインダー中にビーズ
が分散したスティッキング防止層を積層することができ
る。当該光拡散シートの一方の面には上記光拡散層が積
層されており、この光拡散層は上述のようにビーズが突
出しているのでスティッキング防止作用を有するが、当
該手段のように光拡散シートの他方の面にスティッキン
グ防止層を積層することで、当該光拡散シートはその両
面ともにスティッキング防止作用を奏することができ、
重ねて配設される導光板などとのスティッキングを防止
することができる。
【0014】従って、ランプと光拡散シートとを備えた
液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、上記
本発明の光拡散シートを用いると、高い光拡散性により
液晶表示装置の輝度ムラを抑えることができ、輝線やラ
ンプイメージの発生を低減させる作用を奏することがで
きる。また、光線ロスが小さいことにより輝度を向上さ
せることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ本発
明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態
に係る光拡散シートを示す模式的断面図で、図3は図1
の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡散シートを示
す模式的断面図である。
【0016】図1の光拡散シート1は、基材層3と、こ
の基材層3の表面に設けられた光拡散層5とから構成さ
れている。
【0017】基材層3は、例えば、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、
ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セ
ルロースアセテート、耐候性塩化ビニルなどの合成樹脂
から形成されている。基材層3は光線を透過させる必要
があるので透明とされており、特に無色透明が好まし
い。基材層3の厚みは特には限定されないが、例えば5
0μm以上250μm以下とされる。基材層3の厚みが
上記範囲未満であると、光拡散層5を形成する樹脂組成
物を塗工した際にカールが発生しやすくなってしまうこ
とがある。逆に、基材層3の厚みが上記範囲を超える
と、液晶表示装置の輝度が低下してしまうことがあり、
またバックライトユニットの厚みが大きくなって液晶表
示装置の薄型化の要求に反することにもなる。
【0018】光拡散層5は、バインダー7と、このバイ
ンダー7中に分散するビーズ9とから構成されている。
バインダー7に用いられるポリマーとしては、例えばア
クリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素系
樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミドイミド、エポキシ
樹脂等が挙げられる。バインダー7中には、上記のポリ
マーの他、例えば可塑剤、安定化剤、劣化防止剤、分散
剤、帯電防止剤等が配合されてもよい。バインダー7は
光線を透過させる必要があるので透明とされており、特
に無色透明が好ましい。
【0019】ビーズ9は略球形であり、樹脂ビーズ又は
ガラスビーズが用いられる。かかる樹脂ビーズの材質と
しては、例えばアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリア
ミド等が挙げられる。ビーズ9は光拡散シート1を透過
する光線量を多くするため透明とするのが好ましく、特
に無色透明とするのが好ましい。
【0020】当該光拡散シート1は、バインダー7の厚
さTよりもビーズ9の粒径Dを大きくし、全てのビーズ
9の上部をバインダー7の表面から突出させている。上
述のようにビーズ9のバインダー7表面からの突出部分
が光拡散性に寄与するので、当該光拡散シート1は全て
のビーズ9が光拡散性を発揮し、光拡散性を格段に高め
ることができる。なお、「突出」という用語は、バイン
ダー7の表面からビーズ9の上部が完全に突出している
場合の他、バインダー7の平均的表面からビーズ9の上
部が突出しているがそのビーズ9の表面にバインダー7
を構成するポリマーが被覆している場合も含まれる概念
である。
【0021】次に、ビーズ9の突出比を図2に基づいて
説明する。ビーズ9のバインダー7表面からの突出距離
Yは、ビーズ9の粒径Dとバインダー7の厚さTの差
(D−T)であり、突出比は(Y/D)×100=
{(D−T)/D}×100で表せる。光拡散シートと
して十分な光拡散作用を奏するためには上記突出比を5
%以上にする必要がある。
【0022】一方、図2に示すように平行光線が光拡散
層5の裏面側からシート面と垂直に入射する場合を考え
ると、ビーズ9の側方を透過する光線ほどビーズ9の界
面への入射角が小さくなり、入射角が臨界角より小さく
なると、光線はビーズ9の界面で反射して表面側へ透過
し難くなり、透過率の低下を招来する要因となる。その
ため、全光線透過率の低減防止を考慮すると、入射角が
臨界角以上にならないよう突出比を決定する必要があ
る。ビーズ9の突出部分の上方界面への光線の入射角の
最小値は、ビーズ9表面のうちバインダー7表面と接す
る点を通る半径方向がシート面に対してなす角度αとな
る。この角度αを臨界角以上にするように突出比を定め
ることで、ビーズ9の界面での全反射が防止される。ビ
ーズ9とバインダー7との接点の半径方向が角度αの場
合、突出比Xは X=0.5×(1− sinα)×100[%] で計算でき、αが臨界角の場合、sinα=1/nとなる
ので、上式は X=0.5×(1−1/n)×100[%] と変形できる。ここで、nはビーズ9を構成する合成樹
脂の屈折率である。従って、突出比を上式で計算される
X%未満とすることで、ビーズ9表面での反射が低減で
き、全光線透過率の低下を防止することができる。
【0023】また、透過率を犠牲にしても光拡散性を向
上させたい場合、突出比を上式で計算されるX%以上に
するとよい。但し、バインダー7の表面からビーズ9を
半分以上突出させると、ビーズ9の欠落のおそれがある
ことから、ビーズ9の突出比は5%以下にする必要があ
る。
【0024】今、ビーズ9がアクリルビーズの場合、ア
クリルの一般的な屈折率n=1.49で上記突出比X%
を計算すると約16%となる。従って、全光線透過率を
維持しつつ光拡散性の促進を図る場合、ビーズ9の突出
比を5%以上16%未満にするとよく、光拡散性を重視
する場合、突出比を16%以上50%以下にするとよ
い。
【0025】ビーズ9の粒径は、1μm以上50μm以
下が好ましく、2μm以上20μm以下が特に好まし
い。粒径が上記範囲未満であると、上述のビーズ9の突
出比の調整が困難になり、逆に、粒径が上記範囲を越え
ると、均一な拡散が困難になることからである。
【0026】ビーズ9の粒度分布は、その幅を小さく、
シャープな曲線となるよう粒度を揃える必要がある。こ
れは、ビーズ9の粒度が定まらなければ、上述のように
ビーズ9をバインダー7表面から突出させることができ
なくなるためである。なお、ビーズ9の粒径を厳密に揃
えることは実際には不可能であるため、バインダー7に
埋没してしまうビーズ9も生じ得るが、かかる埋没ビー
ズ9の発現は誤差範囲であり、本発明に含まれる。
【0027】光拡散層5におけるビーズ9の配合量は、
ビーズ9の突出比及び単位面積当たりのビーズ9の密度
の関係で決定され、バインダー7中のポリマー分100
部に対して10部以上300部以下の範囲で適宜選定す
るとよい。
【0028】この光拡散シート1では基材層3の裏面は
平滑面とされているが、裏面に例えばエンボス加工等を
施し、光拡散性能やスティッキング防止性能を向上させ
ても良い。
【0029】図3の光拡散シート11は、基材層3、こ
の基材層3の表側に設けられた光拡散層5及び基材層3
の裏面に設けられたスティッキング防止層13から構成
されている。基材層3及び光拡散層5の構成は、図1に
示された実施形態のものと同じである。
【0030】スティッキング防止層13は、バインダー
15と、このバインダー15中に分散するビーズ17と
から構成されている。バインダー15及びビーズ17の
材質は、光拡散層5に用いられているものと同じであ
る。スティッキング防止層13の厚み(ビーズ17を除
いたバインダー15部分の厚み)は特には限定されない
が、例えば1μm以上10μm以下程度とされている。
【0031】ビーズ17の配合量は比較的少量とされて
いるので、ビーズ17は互いに離間してバインダー15
中に分散している。そして、ビーズ17の多くはその下
端がバインダー15から突出している。この光拡散シー
ト11を導光板(図4参照)と積層すると、突出したビ
ーズ17下端が導光板の表面に当接する。従って、光拡
散シート11の裏面の全面が導光板と当接することがな
い。これにより、光拡散シート11と導光板とのスティ
ッキングが防止され、液晶表示装置の画面の輝度ムラが
抑えられる。
【0032】従って、図4に示すようなバックライトユ
ニットに図1又は図3の光拡散シート1,11を使用す
ると、当該光拡散シート1,11が所定の光拡散性を発
現させても光線のロスが少ないので、輝度を向上させる
とができる。また、当該光拡散シート1,11は光拡散
性を格段に高められるので、輝線やランプイメージの発
生を防止することができ、品質が向上する。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光拡散シ
ートによれば、光線のロスを抑制しつつ光拡散性を格段
に高めることができ、バックライトユニットの輝度を向
上し、輝度ムラを防止することができる。また、取扱性
及び製品歩留まりを向上させることができ、コストダウ
ンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光拡散シートを示す
模式的断面図である。
【図2】図1の光拡散シートにおけるビーズの突出比を
説明する模式的部分断面図である。
【図3】図1の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡
散シートを示す模式的断面図である。
【図4】(a)は一般的なバックライトユニットを示す
模式的斜視図で、(b)は従来の一般的な光拡散シート
を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 光拡散シート 3 基材層 5 光拡散層 7 バインダー 9 ビーズ 11 光拡散シート 13 スティッキング防止層 15 バインダー 17 ビーズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21Y 103:02 G02F 1/1335 530 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA04 BA20 2H091 FA14Z FA23Z FA31Z FA41Z FC18 LA18 5G435 AA02 AA03 AA17 BB15 EE25 FF06 GG22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基材層と、バインダー中にビーズ
    が分散した光拡散層とを備える光拡散シートであって、 上記バインダーの厚さよりもビーズの粒径が大きいこと
    を特徴とする光拡散シート。
  2. 【請求項2】 上記ビーズの粒径とバインダーの厚さと
    の差のビーズの粒径に対する比が5%以上、かつ、下記
    式(数1)で示すX%未満である請求項1に記載の光拡
    散シート。 X=0.5×(1−1/n)×100[%] (数1) ここで、nは上記ビーズを構成する合成樹脂の屈折率を
    示す。
  3. 【請求項3】 上記ビーズの粒径とバインダーの厚さと
    の差のビーズの粒径に対する比が上記式(数1)で示す
    X%以上、かつ、50%以下である請求項1に記載の光
    拡散シート。
  4. 【請求項4】 上記基材層表面のうち光拡散層が積層さ
    れている面と反対側の面に、バインダー中にビーズが分
    散したスティッキング防止層が積層されている請求項
    1、請求項2又は請求項3に記載の光拡散シート。
  5. 【請求項5】 ランプと、請求項1から請求項4のいず
    れか1項に記載の光拡散シートとを備えた液晶表示装置
    用のバックライトユニット。
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