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JP2002089330A - ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法

Info

Publication number
JP2002089330A
JP2002089330A JP2000283253A JP2000283253A JP2002089330A JP 2002089330 A JP2002089330 A JP 2002089330A JP 2000283253 A JP2000283253 A JP 2000283253A JP 2000283253 A JP2000283253 A JP 2000283253A JP 2002089330 A JP2002089330 A JP 2002089330A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
pressure
common rail
injection timing
fuel injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000283253A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Iida
隆弘 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2000283253A priority Critical patent/JP2002089330A/ja
Publication of JP2002089330A publication Critical patent/JP2002089330A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】蓄圧式燃料供給装置を備えるディーゼルエンジ
ンにあっては、車両の停車中にレーシングをすると、そ
の後燃料カットが実行され、さらに燃料カットから復帰
した時に燃料圧力が目標圧力より高いために、大量の燃
料が高い圧力で噴射され、燃焼が急激に進行してディー
ゼルノックを起こす場合があった。 【解決手段】高圧の燃料を一時的に蓄積する蓄圧式燃料
供給装置1を備えるディーゼルエンジンにおいて無負荷
状態でレーシングを実行し、そのレーシング終了後にエ
ンジン回転数が降下する際にはディーゼルエンジンへの
燃料の供給を停止する制御を行うものにおいて、前記燃
料の供給停止後に燃料の供給を再開した際には燃料噴射
時期を遅角制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄圧式燃料供給装
置を備えるディーゼルエンジンにおける燃料噴射時期制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンに用いられる
燃料噴射装置として、燃料ポンプにより加圧された燃料
を、一種のサージタンクあるいは蓄圧室であるいわゆる
コモンレールに蓄え、燃料噴射弁の開閉タイミングを制
御することにより燃料の噴射量と噴射時期とを制御する
ものが知られている(例えば特開平11−210589
号公報)。このようなコモンレール式の燃料噴射装置で
は、コモンレールに蓄えられた燃料圧力つまりコモンレ
ール圧力が、低エミッション、低燃費、高熱効率等での
燃焼つまり最適燃焼となるように設定された目標コモン
レール圧力になるように燃料供給を制御するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したコモンレール
式の燃料噴射装置において、例えばアイドル運転時に、
一時的にアクセルペダルを大きく操作してエンジン回転
数を上げるいわゆるレーシングを行った場合、実際のコ
モンレール圧力は目標コモンレール圧力に追従して変化
するが、レーシング後のエンジン回転数が降下していく
段階では、燃料を噴射しないつまり燃料カット状態であ
るために実際のコモンレール圧力が降下しにくく、実際
のコモンレール圧力と目標コモンレール圧力との差が大
きくなることがある。このように実際のコモンレール圧
力が目標コモンレール圧力より高いままの状態で燃料カ
ットから復帰すると、燃料噴射圧が高くなっていること
から、燃料噴射量がその時の運転状態に必要な燃料噴射
量より多くつまり燃料過多の状態になり、そのために燃
焼が急激に進行し、カラカラ音と言われる騒音が生じる
ディーゼルノックが発生することになった。
【0004】このようなディーゼルノックを防止するた
めに、例えば特開平10−77881号公報に記載のも
ののように、加速時に過給機の応答遅れにより生じた吸
入空気量の不足とその吸入空気量に対して過剰となる燃
料噴射量とにより生じるディーゼルノックを、燃料噴射
時期を遅角することにより抑制するものが知られてい
る。この例では、加速が開始されたことを検出し、その
時のエンジン回転数に基づいて燃料噴射時期の遅角量を
設定している。つまり、この制御では、加速時を検出し
て燃料噴射時期を遅角するものであり、燃料圧力が目標
となる圧力に対して過剰であるその度合いに応じて制御
するものではないため、蓄圧式の燃料噴射装置に適用す
るのは困難である。
【0005】また、例えば特開平11−148440号
公報に記載のものでは、燃料カット復帰時の実際のコモ
ンレール圧力が目標コモンレール圧力よりあらかじめ設
定された所定値以上に高い場合には、コモンレールに設
けられた燃料排出弁を開成してコモンレール圧力を低下
させる構成を採用している。しかしながら、このような
構成にあっては、燃料排出弁を必要とするため、高圧燃
料回路の構成が複雑になるとともに、実際のコモンレー
ル圧力言い換えれば燃料噴射圧力を目標値に近似させて
低下させるのに時間がかかった。
【0006】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るディーゼルエンジンの燃料
噴射時期制御方法は、高圧の燃料を一時的に蓄積する蓄
圧式燃料供給装置を備えるディーゼルエンジンにおいて
無負荷状態でレーシングを実行し、そのレーシング終了
後にエンジン回転数が降下する際にはディーゼルエンジ
ンへの燃料の供給を停止する制御を行うものにおいて、
前記燃料の供給停止後に燃料の供給を再開した際には燃
料噴射時期を遅角制御することを特徴とする。
【0008】このような構成のものであれば、無負荷状
態、特には車両停止中におけるレーシングの終了後で、
しかも燃料の供給停止から燃料の供給が再開された場合
に、蓄圧式燃料供給装置における燃料の圧力が高くと
も、燃料の噴射時期を遅角させるので、その時点での運
転状態に対しては過大である燃料圧力での燃料噴射であ
っても、燃焼が急激に進行することはない。したがっ
て、急激な燃焼に起因するディーゼルノックの発生を防
止することが可能になる。また、燃料圧力を蓄圧式燃料
供給装置において下げるのではなく燃料噴射時期を調整
するので、例えば燃料圧力を逃がすためのリリーフ弁等
の構成を蓄圧式燃料供給装置に付加する必要がなく、装
置構成を簡素化することが可能になる。しかも、リリー
フ弁等を開閉することがないので、燃料圧力を機械的な
作動により変更する場合に比較して、迅速にディーゼル
ノックの発生を防止することが可能になる。
【0009】具体的な燃料噴射時期の遅角制御として
は、燃料圧力の検出値が運転状態に応じて設定される目
標圧力よりも高い場合に実行するものが好ましい。この
ような遅角制御において、燃料圧力の検出値と目標圧力
との差に基づいて燃料噴射時期の遅角量を設定し、その
遅角量を、燃料圧力の検出値と目標圧力との差が大きく
なるに応じて大きくなるように設定するものが挙げられ
る。
【0010】このように、燃料圧力の検出値が目標圧力
よりも高い場合に遅角制御を実行するようにすれば、遅
角制御がディーゼルノックの発生時期に対応したものと
なり、確実にディーゼルノックの発生を防止することが
可能になる。しかも、燃料噴射時期の遅角量を、燃料圧
力の検出値と目標圧力との差が大きくなるに応じて大き
くなるように設定することにより、遅角量が過大になっ
て出力トルクが低下する、あるいは遅角量が過小である
ためにディーゼルノックを防止できない、と言った不具
合の発生を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図面を参照して説明する。
【0012】図1において、ディーゼルエンジン(以
下、エンジンと称する)に装備される蓄圧式燃料供給装
置(以下、燃料供給装置と称する)1は、インジェクタ
2と、インジェクタ2に供給される燃料を加圧した状態
で蓄えておくコモンレール3と、コモンレール3に燃料
を加圧して供給する燃料供給ポンプ4と、インジェクタ
2及び燃料供給ポンプ4をエンジンの運転状態に応じて
制御する電子制御装置5とを備えている。
【0013】インジェクタ2は、噴射孔21a及び油溜
まり21bが形成されたノズルボディー21と、このノ
ズルボディー21内に摺動自在に配設されたノズルニー
ドル22と、ノズルボディー21の後端部に連結された
インジェクタ本体23と、そのインジェクタ本体23内
に摺動可能に配設されたピストン23aと、ノズルニー
ドル22とピストン23aとを連結するプレッシャピン
23bと、ノズルニードル22を閉弁方向に付勢するコ
イルスプリング23cとが設けられている。油溜まり2
1bは、コモンレール3と直接的に連通しており、油溜
まり21bにおける燃料圧力とコモンレール3内部の燃
料圧力(実コモンレール圧力と称する)とは略等しいも
のである。また、インジェクタ本体23の後端部には、
ピストン23a後端に接して形成される背圧室23dの
圧力を調整するためのバルブ23eと電磁ソレノイド2
3fとが設けてある。このインジェクタ2は、電磁ソレ
ノイド23fに通電されていない状態では、バルブ23
eが背圧室23dの燃料をドレーン通路23gに導出し
ないようにオリフィスを閉じている。
【0014】電子制御装置5から電磁ソレノイド23f
に通電されると、バルブ23eが電磁ソレノイド23f
に吸着されオリフィスが開放され、オリフィスを介して
背圧室23dの燃料がドレーン通路23gに導出され
る。これにより、油溜まり21bと背圧室23dとにお
ける燃料の圧力に差が生じ、その圧力差によりピストン
23aが電磁ソレノイド23f側に移動し、よってノズ
ルニードル22が噴射孔21aから離間して噴射孔21
aが開成し、燃料が噴射される。そして、電磁ソレノイ
ド23fへの通電が中止されると、バルブ23eがスプ
リング23hによりピストン23a側に押され、バルブ
23eによりオリフィスが閉じられることにより背圧室
23dの燃料圧力が上昇する。これにより、ピストン2
3aが背圧室23dの圧力により噴射孔21a側に移動
し、よってノズルニードル22が噴射孔21aを閉塞し
て、燃料の噴射が終了する。一方、燃料が供給されない
燃料カットの状態にある場合は、燃料が噴射されない程
度にバルブ23eが振動するように電磁ソレノイド23
fに通電を行い、背圧室23dの燃料を微量ずつドレー
ン通路23gに漏洩させる。これにより、背圧室23d
の燃料圧力を徐々に減圧するものである。
【0015】コモンレール3には、その内部の燃料圧力
である実コモンレール圧力を検出するために、圧力セン
サSpが取り付けてある。そして、この圧力センサSp
から出力される信号に基づいて電子制御装置5は実コモ
ンレール圧力を検出する。
【0016】電子制御装置5は、マイクロプロセッサ、
メモリ、I/Oインターフェース等を有するもので、上
記した圧力センサSpの他に、エンジンの気筒判別のた
めの気筒判別センサ、エンジン回転数を検出する回転数
センサ、アクセルペダルの踏度を検出するアクセル踏度
センサが少なくとも電気的に接続してあり、これらのセ
ンサから出力される信号に基づいてエンジンの運転状態
を検出するとともに、その検出したエンジンの運転状態
に応じてインジェクタ2を制御するものである。そし
て、電子制御装置5において、検出したエンジンの運転
状態に応じて、コモンレール圧力の目標値である目標コ
モンレール圧力を、エミッションが低量である、燃費が
低い、熱効率が高い燃焼状態、つまり最適燃焼となるよ
うに適合して設定している。また、燃料噴射量は、図示
しないアクセルペダルの踏度に応じて設定されるもの
で、アクセルペダルの踏度が高い程、実コモンレール圧
力を高くして所定の噴射時間で所定量の燃料を噴射し得
るように構成してある。この電子制御装置5は、燃料供
給ポンプ4についても制御しており、常時実コモンレー
ル圧力が目標コモンレール圧力となるように、燃料供給
ポンプ4を作動させるものである。
【0017】さらに、この電子制御装置5には、燃料カ
ットから復帰した際に、ディーゼルノックの発生を防止
するために、燃料噴射時期を変更するためのプログラム
が内蔵されている。すなわち、燃料噴射時期制御のため
のプログラムは、無負荷状態、特には車両停止中にレー
シングを実行し、そのレーシング終了後にエンジン回転
数が降下する際にはエンジンへの燃料の供給を停止する
つまり燃料カット制御を行うものにおいて、前記燃料カ
ット後に燃料の供給を再開したつまり燃料カット復帰の
際には燃料噴射時期を遅角制御するように構成してあ
る。
【0018】図2及び図3を参照して燃料噴射時期制御
の概略手順を説明する。
【0019】まず、ステップS1では、アイドル回転制
御(ISC)フラグがオンであるか否かを判定する。こ
のアイドル回転制御フラグは、例えば車速が0Km、ア
イドルスイッチがオンである等を条件として、これらの
条件が成立した場合にオンになる。したがって、例え
ば、アイドル運転状態であっても、レーシング等により
アクセルペダルが操作されてアイドルスイッチがオフで
ある場合は、アイドル回転制御フラグはオフとなる。ス
テップS2では、基本アイドル補正進角量を算出する。
この基本アイドル補正進角量は、例えばエンジンの冷却
水温及びエンジン回転数により設定してある。ステップ
S3では、実コモンレール圧力が目標コモンレール圧力
に補正値を加算した値を上回っているか否かを判定す
る。すなわち、レーシング後のアイドル運転状態であれ
ば、目標コモンレール圧力は低いが、レーシングにより
実コモンレール圧力が上がっているので、実コモンレー
ル圧力と目標コモンレール圧力とを比較することによ
り、レーシング後の運転状態を判定することができる。
ステップS4では、アイドルコモンレール補正遅角量
を、実コモンレール圧力と目標コモンレール圧力との差
に基づいて演算して設定する。具体的には、実コモンレ
ール圧力から目標コモンレール圧力を減算し、得られた
差に補正係数を乗じて求めるものである。このアイドル
コモンレール補正遅角量は、実コモンレール圧力と目標
コモンレール圧力との差が大きくなるに応じて大きくな
るように設定するものである。このようなアイドルコモ
ンレール補正値遅角量の設定は、遅角量が過大になって
出力トルクが低下する、あるいは遅角量が過小であるた
めにディーゼルノックを防止できない、と言った不具合
の発生を防止するためである。
【0020】ステップS5では、設定したアイドルコモ
ンレール補正遅角量が所定の範囲すなわちあらかじめ設
定された下限値と上限値とで限定される範囲内であるか
否かを判定する。ステップS6では、アイドルコモンレ
ール補正遅角量を上限値あるいは下限値に設定する。す
なわち、アイドルコモンレール補正遅角量が下限値を下
回る場合には、アイドルコモンレール補正遅角量を下限
値に設定し、上限値を上回る場合には上限値に設定す
る。ステップS7では、アイドル補正進角量を、基本ア
イドル補正進角量から今回演算して得られたアイドルコ
モンレール補正遅角量を減算して設定する。ステップS
8では、最終噴射時期を、基本噴射時期、アイドル補正
進角量及び他の補正量を合計して設定する。ステップS
9ではアイドル補正進角量をmに設定する。ステップS
10では、アイドルコモンレール補正遅角量をnに設定
する。なお、このm及びnは適合値で、mにあってはア
イドル運転状態でない場合に対応して、また、nにあっ
ては実コモンレール圧力が目標コモンレール圧力を確実
に下回っている運転状態に対応してそれぞれ設定され
る。具体的には、例えば0である。
【0021】このような構成において、アイドル運転中
にアクセルペダルが踏み込まれレーシングが行われる
と、図4に示すように、エンジン回転数が急激に上昇す
るとともに、実コモンレール圧力も上昇する。このレー
シング中にあっては、目標コモンレール圧力も実コモン
レール圧力同様に上昇する。そして、アクセルペダルが
戻されると、燃料カットが実行され、最終演算燃料噴射
量QFINは0になる。燃料カットが実行されている間
は、燃料が噴射されないので、実コモンレール圧力は背
圧室23dの燃料が微量ずつドレーン通路23gに漏洩
されることにより徐々に減圧される。この後、再度アイ
ドル運転状態となり燃料の供給が再開されると、アイド
ル回転制御フラグがオンするので、燃料噴射時期を遅角
させる。すなわち、ステップS1においてアイドル回転
制御フラグがオンであると判定すると、ステップS2に
おいて基本アイドル補正進角量を算出する。
【0022】燃料カット復帰後の状態では、実コモンレ
ール圧力が目標コモンレール圧力に補正値を加算した値
より高くなっている。したがって、制御は、ステップS
2を実行した後ステップS3→S4と進み、アイドルコ
モンレール補正遅角量を演算する。演算されたアイドル
コモンレール補正遅角量が上限値を超えている場合ある
いは下限値を下回っている場合は、ステップS6を実行
してアイドルコモンレール補正遅角量を上限値あるいは
下限値に設定する。一方、演算されたアイドルコモンレ
ール補正遅角量が上限値と下限値とで設定された範囲内
にある場合は、その演算されたアイドルコモンレール補
正進角量により、アイドル補正進角量を演算する。すな
わち、ステップS7において、演算された基本アイドル
補正進角量からアイドルコモンレール補正遅角量を減算
してアイドル補正進角量を演算する。そして、この遅角
されたアイドル補正進角量と基本噴射時期とに基づい
て、ステップS8において最終噴射時期を演算し、演算
された最終噴射時期により燃料噴射時期を遅角制御す
る。なお、この遅角制御は、ステップS3において、実
コモンレール圧力が目標コモンレール圧力に補正値を加
算した値と同じになれば、ステップS10を実行するの
で、完了するものである。つまり、アイドル運転状態に
おいて、遅角制御を実行するのは、実コモンレール圧力
が補正値により補正された目標コモンレール圧力を上回
るつまり高い場合であり、実コモンレール圧力と補正さ
れた目標コモンレール圧力とが一致した場合には、遅角
制御を実行しない。これにより、ディーゼルノックの発
生時期に応じた遅角制御をすることが可能になる。
【0023】このように、実コモンレール圧力が目標コ
モンレール圧力を大きく上回るレーシング後の燃料復帰
時に、実コモンレール圧力が高い言い換えれば燃料噴射
圧力が高いために過剰な燃料が噴射される運転状態にあ
っても、基本アイドル補正進角量がアイドルコモンレー
ル補正遅角量により遅角されて得られたアイドル補正進
角量と基本噴射時期とにより燃料噴射時期が遅角されて
いるので、上死点において燃料が噴射される通常の燃料
噴射タイミングより遅れ、したがって燃焼の開始が遅れ
るものとなる。このため、燃焼圧力が急激に上昇するこ
とを抑制でき、ディーゼルノックが発生することを防止
することができる。また、このように、燃料噴射制御に
おいてディーゼルノックの発生を防止しているため、実
コモンレール圧力を目標コモンレール圧力近くにまで低
下させる必要がなく、したがって、コモンレール3に燃
料を排出するためのリリーフ弁等の装置を新たに追加す
る必要がなく、コストの増加を抑制することができる。
しかも、燃料噴射時期を遅角側に変更するのみでディー
ゼルノックの防止に対応しているので、リリーフ弁等の
機械的に燃料圧力つまり実コモンレール圧力を低下させ
ることに比べて迅速な制御を行うことができる。
【0024】しかも、アイドル補正進角量を設定するた
めのアイドルコモンレール補正遅角量を、下限値及び上
限値により規制しているので、目標コモンレール圧力を
大きく上回って実コモンレール圧力が過大になっている
場合、あるいは逆に実コモンレール圧力が過小になって
いる場合に、燃料噴射時期が行き過ぎた遅角制御になっ
たり、不足の制御になることを防止することができ、常
に適切な遅角制御を実行することができるものである。
加えて、アイドルコモンレール補正遅角量を、実コモン
レール圧力と目標コモンレール圧力との差が大きくなる
に応じて大きくなるように設定しているので、最終燃料
噴射時期の遅角量が過大になって出力トルクが低下す
る、あるいは遅角量が過小であるためにディーゼルノッ
クを防止できない、と言った不具合の発生を防止するこ
とができる。
【0025】なお、本発明は以上に説明した実施例に限
定されるものではない。
【0026】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、無負荷
状態、特には車両停止中におけるレーシングの終了後
で、しかも燃料の供給停止から燃料の供給が再開された
場合に、蓄圧式燃料供給装置における燃料の圧力が高く
とも、燃料の噴射時期を遅角させるので、その時点での
運転状態に対しては過大である燃料圧力での燃料噴射で
あっても、燃焼が急激に進行することを抑制することが
できる。したがって、急激な燃焼に起因するディーゼル
ノックの発生を防止することができる。また、燃料圧力
を蓄圧式燃料供給装置において下げるのではなく燃料噴
射時期を調整するので、例えば燃料圧力を逃がすための
リリーフ弁等の構成を蓄圧式燃料供給装置に付加する必
要がなく、装置構成を簡素化することができる。しか
も、リリーフ弁等を開閉することがないので、燃料圧力
を機械的な作動により変更する場合に比較して、迅速に
ディーゼルノックの発生を防止することができる。
【0028】また、燃料圧力の検出値が目標圧力よりも
高い場合に遅角制御を実行するようにすれば、遅角制御
がディーゼルノックの発生時期に対応したものとなり、
確実にディーゼルノックの発生を防止することができ
る。しかも、燃料噴射時期の遅角量を、燃料圧力の検出
値と目標圧力との差に基づいて設定し、かつ燃料圧力の
検出値と目標圧力との差が大きくなるに応じて大きくな
るようにすることにより、遅角量が過大になって出力ト
ルクが低下する、あるいは遅角量が過小であるためにデ
ィーゼルノックを防止できない、と言った不具合の発生
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概略構成を示す構成説明
図。
【図2】同実施の形態の制御手順を示す概略フローチャ
ート。
【図3】同実施の形態の制御手順を示す概略フローチャ
ート。
【図4】同実施の形態における作用説明図。
【符号の説明】
1…蓄圧式燃料供給装置 2…インジェクタ 3…コモンレール 5…電子制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧の燃料を一時的に蓄積する蓄圧式燃料
    供給装置を備えるディーゼルエンジンにおいて無負荷状
    態でレーシングを実行し、そのレーシング終了後にエン
    ジン回転数が降下する際にはディーゼルエンジンへの燃
    料の供給を停止する制御を行うものにおいて、前記燃料
    の供給停止後に燃料の供給を再開した際には燃料噴射時
    期を遅角制御することを特徴とするディーゼルエンジン
    の燃料噴射時期制御方法。
  2. 【請求項2】燃料噴射時期の遅角制御を、燃料圧力の検
    出値が運転状態に応じて設定される目標圧力よりも高い
    場合に実行することを特徴とする請求項1記載のディー
    ゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法。
  3. 【請求項3】燃料圧力の検出値と目標圧力との差に基づ
    いて燃料噴射時期の遅角量を設定し、その遅角量を、燃
    料圧力の検出値と目標圧力との差が大きくなるに応じて
    大きくなるようにすることを特徴とする請求項2記載の
    ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法。
JP2000283253A 2000-09-19 2000-09-19 ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御方法 Pending JP2002089330A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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