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JP2002085074A - 新規膜タンパク質 - Google Patents

新規膜タンパク質

Info

Publication number
JP2002085074A
JP2002085074A JP2000275732A JP2000275732A JP2002085074A JP 2002085074 A JP2002085074 A JP 2002085074A JP 2000275732 A JP2000275732 A JP 2000275732A JP 2000275732 A JP2000275732 A JP 2000275732A JP 2002085074 A JP2002085074 A JP 2002085074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
cells
leu
ser
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000275732A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Nakauchi
啓光 中内
Tsutomu Motohashi
力 本橋
Mitsujiro Osawa
光次郎 大澤
Yukio Nakamura
幸夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kirin Brewery Co Ltd filed Critical Kirin Brewery Co Ltd
Priority to JP2000275732A priority Critical patent/JP2002085074A/ja
Publication of JP2002085074A publication Critical patent/JP2002085074A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規膜タンパク質の提供。 【解決手段】 以下の(a)又は(b)のタンパク質。 (a) ヒト由来の特定のアミノ酸配列のうち特定部位
のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b) 上記タンパク質において、1若しくは数個のア
ミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列か
らなり、かつ、休止状態のT細胞に発現するタンパク
質。上記タンパク質を得るための遺伝子組み換えによる
製造方法。そのための組換えベクター及びこれを含む形
質転換体。上記タンパク質又はその部分断片に対するモ
ノクローナル抗体若しくはポリクローナル抗体。上記抗
体と血液及び/又はリンパ液とを反応させて、休止状態
のT細胞を回収する方法。上記抗体を含む、休止状態の
T細胞の検出用試薬

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、休止状態のT細胞
に発現する膜タンパク質に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞の増殖、分化、活性化、生存等の現
象は、近接した細胞、細胞外マトリックス、分泌因子な
どからなる細胞外環境からの種々のシグナルにより制御
されている。サイトカインや成長因子などの分泌因子は
細胞表面のそれらの特異的な受容体分子に結合し、細胞
の成長、活性化に関する信号を伝達する。一方、細胞表
面の種々の接着因子は周囲の細胞や細胞外マトリックス
上の対応する受容体と相互作用し、細胞と細胞との接触
により生じるシグナルを伝達する。これらの接着によっ
てもたらされる制御も、細胞の恒常性維持において重要
なものである(Verfaillie C.M., Blood, 92, 2609-261
2, 1998)。
【0003】造血系は、分化全能性を有する造血幹細胞
から生成する前駆細胞の継続的な増殖と分化により維持
されている(Metcalf D., Ann. NY Acad. Sci., 872, 2
89-303. 1999)。造血は骨髄において行われるが、骨髄
内の環境において、造血幹細胞は複数の区画に分けられ
た状態で存在し、ストローマ細胞、造血系サイトカイ
ン、細胞外マトリックスの構成成分との相互作用により
維持されている。そして、30種以上もの造血系成長因
子とその受容体がクローン化され、造血細胞の増殖と分
化を制御する機能について明らかにされている。加え
て、種々の接着受容体が造血細胞において同定されてい
る(Verfaillie C.M.,前記)。これらの中にはインテグ
リン、セレクチン、そしてCD34やCD44のような他のタイ
プの接着分子が含まれ、細胞の分化と成熟の段階に応じ
て選択的に発現する。造血前駆細胞では、α4、α5、α
6、そしてβ1インテグリンを高レベルに発現している
(VouraE. B. et al., Exp. Hematol., 25, 1172-1179,
1997)。α4およびβ1インテグリンで構成されるVLA-4
タンパク質が、骨髄への造血幹細胞の生着(homing)に
関して要となる役割を有することがインビボの系におい
て示されている(Papayannopoulou T. and Nakamoto
B., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90, 9374-9378,199
3; Potocnik A. J. et al., Immunity, 12, 653-663, 2
000)。これらの接着受容体は、白血球の末梢における
循環と機能の制御(leukocyte trafficking)において
も重要な役割を有する(Verfaillie C.M.,前記; Dailey
M.O., Crit.Rev. Immunol., 18, 153-184, 1998)。白血
球の活性化に伴い特異的な膜分子の発現に変化が生じ、
白血球は適切に環境刺激に応答することができる。これ
らの蓄積された知見は、細胞外シグナルによる造血系の
複雑な制御の存在と、これらのシグナルを細胞内へ仲介
する細胞膜分子についてのさらなる理解の重要性とを示
すものである。造血細胞には未同定の膜貫通分子が存在
し、これらが上記造血系の制御に関与している可能性が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら未同
定の膜貫通分子の遺伝子のクローニングとその特徴付け
を行い、医療上有用な新規タンパク質及び該タンパク質
に対する抗体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため鋭意研究を行った結果、新規な膜貫通タンパ
ク質(M83)の遺伝子を同定し、その特徴付けを行い本
発明を完成させた。ヒトおよびマウスのM83の全長cDNA
のクローニングにより、M83(遺伝子)は既知の複数回
膜貫通タンパク質に対してあまり重要なホモロジーは有
しておらず、5回膜貫通タンパク質をコードすることが
明らかとなった。造血細胞においては、M83の発現は細
胞の休止状態に強く相関していた。これらのデータは、
M83抗原が造血細胞の機能制御に関わる新規なクラスの
5回膜貫通タンパク質であることを示している。
【0006】すなわち本発明は、以下の通りである。 (1) 配列番号1〜11で表されるいずれかのアミノ酸配
列からなるペプチドから選択される少なくとも1つのペ
プチド。 (2) 前記ペプチドを含むタンパク質。
【0007】(3) 以下の(a)、(b)、(c)又は(d)のタンパ
ク質。 (a) 配列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目
〜第771番目のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b) 配列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目
〜第771番目のアミノ酸配列からなるタンパク質におい
て、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付
加されたアミノ酸配列からなり、かつ、休止状態のT細
胞に発現するタンパク質 (c) 配列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目
〜第542番目、第652番目〜第654番目及び第713番目〜第
719番目のアミノ酸配列から選択される少なくとも1つ
のアミノ酸配列からなるタンパク質 (d) 配列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目
〜第542番目、第652番目〜第654番目及び第713番目〜第
719番目のアミノ酸配列から選択される少なくとも1つ
のアミノ酸配列からなるタンパク質において、1若しく
は数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミ
ノ酸配列からなり、かつ、休止状態のT細胞の細胞外に
発現するタンパク質
【0008】(4) 前記タンパク質をコードするDNA。 (5) 以下の(e)又は(f)のDNA。 (e) 配列番号12で表される塩基配列からなるDNA (f) 配列番号12で表される塩基配列からなるDNAから調
製されるプローブとストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズし、かつ、休止状態のT細胞に発現するタンパ
ク質をコードするDNA
【0009】(6) 前記DNAを含有する組換えベクター。 (7) 前記組換えベクターを含む形質転換体。 (8) 前記形質転換体を培養し、得られる培養物から休止
状態のT細胞に発現するタンパク質を採取することを特
徴とする前記タンパク質の製造方法。 (9) 前記ペプチド若しくはタンパク質又はこれらの部分
断片に対する抗体。抗体としては、モノクローナル抗体
若しくはポリクローナル抗体又はこれらの断片が挙げら
れる。 (10) 前記抗体と血液及び/又はリンパ液とを反応させ
て、休止状態のT細胞を回収する方法。 (11) 前記抗体を含む、休止状態のT細胞の検出用試薬。 以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、新規膜タンパク質、及
び該タンパク質の一部を構成する部分断片(ペプチドと
もいう)であり、上記膜タンパク質を「M83」又は「M83
タンパク質」と称する。前記タンパク質がヒトの遺伝子
の発現産物である場合はヒトM83、マウスの遺伝子の発
現産物である場合はマウスM83と称することがある。ま
た、本発明は上記タンパク質をコードするDNA(「M83遺
伝子」ともいう)、該DNAを含む組換えベクター、及び
該組換えベクターを含む形質転換体に関する。さらに、
本発明は、上記M83又はM83を構成する一部の配列(ペプ
チド)に対する抗体とその用途に関する。
【0011】1.M83をコードするcDNAのクローニング 本発明のM83タンパク質をコードするcDNAは、いわゆる
発現クローニング、特に膜貫通タンパク質の発現クロー
ニングにより単離することができる(WO98/03645)。
「発現クローニング」とは、目的の遺伝子が発現して示
す機能を指標として遺伝子をクローニングする方法であ
り、遺伝子の塩基配列や遺伝子産物のアミノ酸配列など
の情報は必要とせず、しかも、発現量の少ない遺伝子の
クローニングに有用な方法である。
【0012】本発明においては、ヒト非リンパ性白血病
細胞株F36Pに由来するcDNAライブラリよりヒトM83のcDN
Aを単離した。すなわち、F36P細胞を培養し、適当な集
密度に達した段階で細胞を回収し、mRNAを精製する。
mRNAの精製は公知の任意の方法を使用することができ
る。例えば、前記細胞をグアニジン試薬、フェノール試
薬等で処理して全RNAを得た後、オリゴdTセルロースや
セファロース2Bを担体とするポリUセファロース等を用
いたアフィニティーカラム法、あるいはバッチ法により
ポリA+RNA(mRNA)を得る。次に、得られたmRNAを鋳
型としてオリゴdTプライマー及び逆転写酵素を用いて
一本鎖cDNAを合成する。一本鎖cDNAをテンプレートと
しサイトカインスーパーファミリーに特徴的WSxWSプラ
イマーとオリゴ-dTプライマーによりcDNA断片を増幅
し、予めプレプロトリプシンのシグナル配列とFLAGエピ
トープを組み込んだベクターの下流に、増幅されたcDNA
断片を挿入し、ライブラリーを作製した。ライブラリー
を適当な細胞(COS1 細胞、HEK293T細胞など)に遺伝子
導入し、抗FLAG抗体を用いて、FACS(セルソーティン
グ)、磁気ビーズ法、またはパニング法で目的のFLAGエ
ピトープを発現している細胞を集める。集めた細胞か
ら、プラスミドを回収し、再び、適当な細胞(COS1細
胞、HEK293T細胞など)に遺伝子導入し、上記のことを
数回繰り返す。最後に、前記細胞から回収したプラスミ
ドで大腸菌を形質転換する。大腸菌にクローン化された
cDNAの配列を解析し、新規膜タンパク質M83をコードす
るcDNAクローンを取得した。全長cDNAクローンは、前
記F36Pライブラリのスクリーニングにより得られたクロ
ーンをプローブとして、ヒトUT-7細胞由来のcDNAライ
ブラリをスクリーニングすることにより取得した。
【0013】BLAST2.0プログラムを用いてヒトM83配列
(cDNA)によりGenbank ESTデータベースをスクリーニ
ングすると、目的のESTをいくつか同定することができ
るので、そのEST配列情報に基づいて、RT-PCRによりプ
ローブを増幅する。得られたプローブを適当なラベル
(例えばα-32P)で標識し、マウス胸腺のλgt10ライブ
ラリからM83をコードするcDNAをスクリーニングするこ
とができる。
【0014】陽性クローンが得られた後は、cDNAインサ
ートをベクターにサブクローニングし、塩基配列を決定
する。塩基配列の決定は、マキサム-ギルバートの化学
修飾法、又はジデオキシヌクレオチド鎖終結法等の公知
手法により行うことができるが、通常は自動塩基配列決
定装置(例えばアプライドバイオシステムズ社製ABI370
又は377システム等)を用いて配列決定が行われる。配
列番号12にM83タンパク質をコードするDNAの全長配列
を、配列番号13に該DNAによりコードされるM83タンパク
質のアミノ酸配列を示す。
【0015】但し、アミノ酸配列の疎水性、親水性を考
慮した配列解析により、上記配列番号13に示すアミノ酸
配列のうち第1番目から第27番目までの配列がシグナル
ペプチドであることが分かる。従って、本発明では配列
番号13に示すアミノ酸配列のほか、当該シグナルペプチ
ドを除いた配列(第28番目から第771番目までのアミノ
酸配列)も、本発明のタンパク質に含まれる。さらに、
配列番号13に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、又
は上記シグナルペプチドを除いたアミノ酸からなるタン
パク質(成熟タンパク質という)が休止状態のT細胞に
特異的に発現する限り、当該アミノ酸配列において1個
又は数個のアミノ酸に欠失、置換、付加等の変異が生じ
てもよい。
【0016】例えば、配列番号13に示されるアミノ酸配
列又は成熟タンパク質のアミノ酸配列から1又は数個、
好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個のアミ
ノ酸が欠失してもよく、配列番号13に示されるアミノ酸
配列又は成熟タンパク質のアミノ酸配列に1又は数個、
好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個のアミ
ノ酸が付加してもよく、あるいは、配列番号13に示され
るアミノ酸配列又は成熟タンパク質のアミノ酸配列の1
又は数個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜
5個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換してもよい。
【0017】さらに、本発明においては、配列番号13に
示すアミノ酸配列又は成熟タンパク質のアミノ酸配列の
部分断片又はその変異断片も本発明のタンパク質又はペ
プチドに含まれる。そして、配列番号13に示すアミノ酸
配列の部分断片には、細胞外に発現して細胞膜の外に突
出した領域、すなわち、配列番号13に示すアミノ酸配列
のうち第28番目〜第542番目、第652番目〜第654番目及
び第713番目〜第719番目の細胞外伸長領域も含まれる
(図2C)。これらの細胞外領域のタンパク質は、後述
の抗体が結合することができるため、抗体作製のための
抗原として使用することが可能である。
【0018】さらに、これらのアミノ酸配列をコードす
るDNAも、本発明のDNAに含まれる。本発明において、本
発明のタンパク質のアミノ酸配列の一部に変異を導入す
るには、該アミノ酸をコードするDNAの塩基配列に変異
を導入する手法が採用される。DNAに変異を導入するに
は、Kunkel法若しくはGapped duplex法等の公知手法又
はこれに準ずる方法により行うことができる。例えば、
変異オリゴヌクレオチドをプライマーとして用いた部位
特異的突然変異誘発法に基づいて変異を導入するが、変
異導入用キット(例えばMutant-K(TAKARA社製)、Mutan
t-G(TAKARA社製)、TAKARA社のLA PCR in vitro Mutage
nesis シリーズキットなど)を用いて変異を導入するこ
ともできる。
【0019】さらに、上記本発明のDNA(配列番号12)
から調製されるプローブとストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつ、休止状態のT細胞に特異的に
発現するタンパク質(前記細胞外領域のタンパク質を含
む)をコードするDNAも、本発明のDNAに含まれる。プロ
ーブとは、配列番号13に示す配列の全長に対して相補配
列を有するもの、あるいは長さが15塩基以上の連続する
配列に対して相補配列を有するものをいう。なお、「休
止状態のT細胞」とは、増殖期に無いT細胞(休止期T細
胞)であって、サイトカインの産生能や細胞傷害能のよ
うなT細胞のヘルパー機能やエフェクター機能を持って
いない細胞のことを言う。休止期T細胞は、特定の抗原
による刺激やサイトカイン刺激、抗CD3刺激等により活
性化することができ、サイトカインの産生能や細胞傷害
能のようなT細胞のヘルパー機能やエフェクター機能を
発揮することができる。
【0020】ここで、ストリンジェントな条件とは、ナ
トリウム濃度が750mM以上、好ましくは900mM以上であ
り、温度が40℃以上、好ましくは42℃の条件を満たすも
のをいう。具体的には、6xSSC、5xデンハルト溶液、0.5
%SDS、50%フォルムアミド、及び42℃の条件をいう。
なおSSCとは、150mM NaCl、15mMクエン酸ナトリウムを
意味する。デンハルト溶液(Denhardt)とは、BSA(ウ
シ血清アルブミン)、ポリビニルピロリドン及び含むフ
ィコール400を含む溶液である。50xデンハルトは1%BS
A、1%ポリビニルピロリドン、1%フィコール400の組
成からなる。5xデンハルトは50xデンハルトの10分の1
の濃度を意味する。一旦本発明のDNAの塩基配列が決定
されると、その後は、化学合成によって、又は決定され
た当該塩基配列から合成したプライマーを用いたPCRに
よって、本発明のDNAを得ることができる。
【0021】2.本発明のDNAを含む組換えベクター、
形質転換体の作製及びタンパク質の製造 (1) 組換えベクターの作製 本発明の組換えベクターは、適当なベクターに本発明の
DNAを連結(挿入)することにより得ることができる。本
発明のDNAを挿入するためのベクターは、宿主中で複製
可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラスミ
ド DNA、ファージ DNA等が挙げられる。
【0022】プラスミド DNAとしては、大腸菌由来のプ
ラスミド(例えばpBR322, pBR325,pUC118, pUC119
等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110, pTP5
等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13, YEp24, YCp
50等)などが挙げられ、ファージDNAとしてはλファージ
等が挙げられる。また、レトロウイルス、アデノウイル
ス又はワクシニアウイルスなどの動物ウイルス、あるい
はバキュロウイルスなどの昆虫ウイルスベクターを用い
ることもできる。さらに、GST、His-tagなどが連結され
た融合プラスミドを用いることもできる。ベクターに本
発明のDNAを挿入するには、まず、精製されたDNAを適当
な制限酵素で切断し、適当なベクター DNAの制限酵素部
位又はマルチクローニングサイトに挿入してベクターに
連結する方法などが採用される。
【0023】本発明のDNAは、そのDNAの機能が発揮され
るようにベクターに組み込まれることが必要である。そ
こで、本発明のベクターには、プロモーター、本発明の
DNAのほか、適当なタグ(例えばFLAG、ヒスチジンタグ
など)を付加することができる。また、所望によりエン
ハンサーなどのシスエレメント、スプライシングシグナ
ル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、リボソーム結
合配列(SD配列)などを連結することもできる。なお、
選択マーカーとしては、例えばジヒドロ葉酸還元酵素遺
伝子、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝
子等が挙げられる。
【0024】(2) 形質転換体の作製 本発明の形質転換体は、本発明の組換えベクターを、目
的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入することによ
り得ることができる。ここで、宿主としては、本発明の
DNAを発現できるものであれば特に限定されるものでは
ない。例えば、エッシェリヒア・コリ(Escherichia col
i)等のエッシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Baci
llus subtilis)等のバチルス属、シュードモナス・プチ
ダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属に属する
細菌、あるいはサッカロミセス・セレビシエ(Saccharom
yces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schiz
osaccharomyces pombe)等の酵母が挙げられる、また、C
OS細胞、CHO細胞、HEK293細胞等の動物細胞や、Sf9、Sf
21等の昆虫細胞を用いることもできる。
【0025】大腸菌等の細菌を宿主とする場合は、本発
明の組換えベクターが該細菌中で自律複製可能であると
同時に、プロモーター、リボゾーム結合配列、本発明の
DNA、転写終結配列により構成されていることが好まし
い。この場合、M83のシグナルペプチド部分をβラクタ
マーゼ、PhoA、OmpA等の大腸菌で機能しうるシグナルペ
プチドに置換するとよい。また、プロモーターを制御す
る遺伝子が含まれていてもよい。大腸菌としては、例え
ばエッシェリヒア・コリ(Escherichia coli) JM109、HB
101などが挙げられ、枯草菌としては、例えばバチルス
・ズブチリス(Bacillus subtilis)などが挙げられる。
プロモーターは、大腸菌等の宿主中で発現できるもので
あればいずれを用いてもよい。例えばtrpプロモータ
ー、lacプロモーター、PLプロモーター、PRプロモータ
ーなどの、大腸菌やファージに由来するT7プロモーター
などが用いられる。tacプロモーターなどのように、人
為的に設計改変されたプロモーターを用いてもよい。細
菌への組換えベクターの導入方法は、細菌にDNAを導入
する方法であれば特に限定されるものではない。例えば
カルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーショ
ン法等が挙げられる。
【0026】酵母を宿主とする場合は、M83のシグナル
ペプチド部分をα因子、インベルターゼ等の酵母で機能
しうるシグナルペプチドに置換するとよい。酵母として
は、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosac
charomyces pombe)、ピヒア・パストリス(Pichia pasto
ris)などが挙げられる。この場合、プロモーターとして
は酵母中で発現できるものであれば特に限定されず、例
えばgal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートシ
ョックタンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、P
HO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモータ
ー、ADHプロモーター、AOX1プロモーター等が挙げられ
る。酵母への組換えベクターの導入方法としては、酵母
にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、例えば
エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸
リチウム法等が挙げられる。
【0027】動物細胞を宿主とする場合は、COS7細胞、
Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、
マウスL細胞、ラットGH3細胞、又はヒトFL、HEK293、He
La若しくはJurkat細胞などが用いられる。プロモーター
としてSRαプロモーター、SV40プロモーター、LTRプロ
モーター、β-アクチンプロモーター等が用いられ、ま
た、ヒトサイトメガロウイルスの初期遺伝子プロモータ
ー等を用いてもよい。動物細胞への組換えベクターの導
入方法としては、例えばエレクトロポレーション法、リ
ン酸カルシウム法、リポフェクション法等が挙げられ
る。昆虫細胞を宿主とする場合は、Sf9細胞、Sf21細胞
などが用いられる。昆虫細胞への組換えベクターの導入
方法としては、例えばリン酸カルシウム法、リポフェク
ション法、エレクトロポレーション法などが用いられ
る。
【0028】(3) M83タンパク質の製造 本発明のタンパク質は、前記形質転換体を培養し、その
培養物から採取することにより得ることができる。「培
養物」とは、培養上清、培養細胞若しくは培養菌体、又
は細胞若しくは菌体の破砕物のいずれをも意味するもの
である。本発明の形質転換体を培養する方法は、宿主の
培養に用いられる通常の方法に従って行われる。
【0029】大腸菌や酵母菌等の微生物を宿主として得
られた形質転換体を培養する培地は、微生物が資化し得
る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体の
培養を効率的に行うことができる培地であれば、天然培
地、合成培地のいずれを用いてもよい。炭素源として
は、グルコース、フラクトース、スクロース、デンプン
等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノ
ール、プロパノール等のアルコール類が挙げられる。窒
素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸ア
ンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等
の無機酸若しくは有機酸のアンモニウム塩又はその他の
含窒素化合物のほか、ペプトン、肉エキス、コーンステ
ィープリカー等が挙げられる。無機物としては、リン酸
第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウ
ム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、
硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等が挙げられ
る。
【0030】培養は、通常、振盪培養又は通気攪拌培養
などの好気的条件下、37℃で4〜48時間行う。培養期間
中、pHは6.0〜8.0に保持する。pHの調整は、無機又は有
機酸、アルカリ溶液等を用いて行う。培養中は必要に応
じてアンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を培
地に添加してもよい。
【0031】プロモーターとして誘導性のプロモーター
を用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養する
場合は、必要に応じてインデューサーを培地に添加して
もよい。例えば、イソプロピル-β-D-チオガラクトピラ
ノシド(IPTG)で誘導可能なT7プロモーターを有する発現
ベクターで形質転換した微生物を培養するときには、IP
TG等を培地に添加することができる。また、インドール
アクリル酸(IAA)で誘導可能なtrpプロモーターを用いた
発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときに
は、IAA等を培地に添加することができる。
【0032】動物細胞を宿主として得られた形質転換体
を培養する培地としては、一般に使用されているRPMI16
40培地、DMEM培地又はこれらの培地に牛胎児血清等を添
加した培地等が挙げられる。培養は、通常、5%CO2
在下、37℃で1〜10日行う。培養中は必要に応じてカナ
マイシン、ペニシリン等の抗生物質を培地に添加しても
よい。培養後、本発明のタンパク質が菌体内又は細胞内
に生産される場合には、超音波処理、凍結融解の繰り返
し、ホモジナイザー処理などを施して菌体又は細胞を破
砕することにより目的のタンパク質を採取する。また、
本発明のタンパク質が菌体外又は細胞外に生産される場
合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等によ
り菌体又は細胞を除去する。その後、タンパク質の単離
精製に用いられる一般的な生化学的方法、例えば硫酸ア
ンモニウム沈殿、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換
クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ
ー等を単独で又は適宜組み合わせて用いることにより、
前記培養物中から本発明のタンパク質を単離精製するこ
とができる。
【0033】3.膜タンパク質の部分ペプチド 後記実施例において詳述されるように、本発明において
新規膜タンパク質M83の特徴付けにおいて特筆すべき知
見は、M83タンパク質が造血系細胞においては休止状態
のT細胞に特異的に発現することである。従って、M83
の細胞外部分を認識する抗体を用いて末梢血又はリンパ
液から休止状態のT細胞を回収しうる。後記実施例に示
す如く、M83はCOS7細胞等の細胞表面に発現させること
ができるので、例えば該COS7細胞を免疫原とすることに
よりM83の細胞外部分を認識する抗体を周知の方法で取
得しうる(後述)。抗体は、ヒト抗体遺伝子のレパート
リーを有するトランスジェニック動物に抗原を投与する
ことにより、ヒト抗体を取得してもよい(国際公開パン
フレットWO96/33735、WO97/07671、WO97/13852、WO98/3
7757参照)。
【0034】また、M83タンパク質のアミノ酸配列に由
来する部分ペプチド、あるいは部分ペプチドを含む分
子、例えば、TamによるMultiple antigen ペプチド(Ta
m JP.Synthetic peptide vaccine design: synthesis a
nd properties of a high-density multiple antigenic
peptide system. Proc Natl Acad Sci U S A 1988;85
(15):5409-13) や、各種のタンパク質に結合させたペ
プチドを抗原とする場合、免疫に適したペプチド領域を
予め推定することが可能である。この目的のためには、
Parkerらの方法(Parker JM, Guo D, Hodges RS. New h
ydrophilicity scale derived from high-performance
liquid chromatography peptide retention data: corr
elation of predicted surface residues with antigen
icity andX-ray-derived accessible sites. Biochemis
try 1986 23;25(19):5425-32. )、Thorntonらの方法
(Thornton JM, Edwards MS, Taylor WR, Barlow DJ. L
ocation of 'continuous' antigenic determinants in
the protruding regions ofproteins. EMBO J 1986 ;5
(2):409-13 )、Wellingらの方法(Welling GW, Weijer
WJ, van der Zee R, Welling-Wester S. Prediction o
f sequential antigenic regions in proteins. FEBS L
ett 1985 2;188(2):215-8 )、Jamesonらの方法(James
on BA, Wolf H. The antigenic index: a novel algori
thm for predicting antigenic determinants. Comput
Appl Biosci 1988;4(1):181-6 )、Hoppらの方法(Hop
p TP, Woods KR. Prediction of protein antigenic de
terminants from amino acid sequences. Proc Natl Ac
ad Sci USA 1981;78(6):3824-8)などの方法を利用出来
る。これらの諸法に基づいた領域を計算するには、MacV
ector(Oxford Molecular Ltd.)などのソフトウエアを
用いることが出来る。
【0035】例えば、Parkerらの方法によると、M83タ
ンパク質に存在するペプチド抗原領域は、表1に示すペ
プチド配列、表1に示すペプチド(ペプチド1〜10)
のほか、これらのペプチドの一部、あるいは、これらの
ペプチド配列の一部を含む、M83タンパク質のアミノ酸
配列に由来するペプチド配列である。
【0036】
【表1】
【0037】表1において、「存在位置」は、配列番号
13に示すアミノ酸配列中の位置を意味する。 4.本発明のタンパク質又はペプチドに対する抗体 本発明の抗体は、(i)M83タンパク質若しくはその変異体
又はこれらの部分配列、(ii)配列番号1〜11に示すいず
れかのアミノ酸配列を有するペプチド又はこれらの部分
配列と特異的に反応するものである。ここで、本発明に
おいて「抗体」とは、モノクローナル抗体及びポリクロ
ーナル抗体のいずれをも意味し、これら抗体の断片(例
えばFab断片、F(ab')2断片)も含まれる。
【0038】本発明においては、前記の通り、M83タン
パク質をコードするDNAをCOS7細胞等の細胞表面に発現
させて、その細胞を免疫源とすることにより抗体を作製
することができる。あるいは、配列番号1〜11及び13の
アミノ酸配列又はその部分配列に基づいて抗原ペプチド
を化学合成し、該抗原ペプチドを動物に免疫することに
より、抗原ペプチドに対するポリクローナル抗体又はモ
ノクローナル抗体を作製することもできる。なお、本発
明のペプチドにはその塩も含まれる。
【0039】本発明のペプチドの化学合成を行う場合
は、ペプチド合成の常法手段によって合成することがで
きる。例えば、アジド法、酸クロライド法、酸無水物
法、混合酸無水物法、DCC 法、活性エステル法、カルボ
イミダゾール法、酸化還元法等が挙げられる。また、そ
の合成は、固相合成法及び液相合成法のいずれをも適用
することができる。例えば、本発明のペプチドを構成し
得るアミノ酸同士を縮合させ、生成物が保護基を有する
場合は保護基を脱離することにより目的とするペプチド
が合成される。縮合方法や保護基の脱離としては、公知
のいずれの手法を用いてもよい[例えばBodanszky, M an
d M.A. Ondetti, Peptide Synthesis, Interscience Pu
blishers, New York (1966)、Schroeder and Luebke, T
he Peptide,Academic Press, New York (1965)、泉屋信
夫他, ペプチド合成の基礎と実験,丸善(1975)等を参
照]。反応後は、通常の精製法、例えば溶媒抽出、蒸
留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィ
ー、再結晶などを組み合わせて本発明のペプチドを精製
することができる。
【0040】また、本発明のペプチドは、より簡便には
自動化されたペプチド合成装置(例えばアプライドバイ
オシステムズ ABI433システム)を利用することによ
り、あるいは試薬メーカーによる受託サービス(例えば
宝酒造(株)、(株)ペプチド研究所、(株)サワディーテク
ノロジー等が実施しているペプチド受託合成サービス)
によっても入手し得る。
【0041】本発明のペプチドの塩は、生理学的に許容
される酸付加塩または塩基性塩が好ましい。酸付加塩と
しては、例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸など
の無機酸との塩、あるいは酢酸、ギ酸、プロピオン酸、
フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、
リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。塩基性
塩としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウムなどの無
機塩基との塩、あるいはカフェイン、ピペリジン、トリ
メチルアミン、ピリジンなどの有機塩基との塩が挙げら
れる。
【0042】塩は、塩酸などの適切な酸、あるいは水酸
化ナトリウムなどの適切な塩基を用いて調製することが
できる。例えば、水中、又はメタノール、エタノール若
しくはジオキサンなどの不活性な水混和性有機溶媒を含
む液体中で、標準的なプロトコルを用いて処理すること
により調製することができる。
【0043】また、本発明のペプチドは、C末端が通常
カルボキシル(-COOH)基又はカルボキシレート(-COO-)
であるが、C末端がアミド(-CONH2)又はエステル(-COOR)
であってもよい。ここで、エステルにおけるRとして
は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜10のシクロ
アルキル基、炭素6〜12のアリール基、炭素数7〜12の
アラルキル基などが挙げられる。さらに、本発明のペプ
チドには、N末端のアミノ酸残基のアミノ基が保護基で
保護されているもの、あるいは糖鎖が結合した糖ペプチ
ドなどの複合ペプチド等も含まれる。
【0044】本発明のタンパク質、ペプチド又はこれら
の部分断片に対するポリクローナル抗体を作製するため
には、以上のようにして調製した抗原を用いて動物を免
疫する。アジュバントとしては、フロイント完全アジュ
バント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)、水
酸化アルミニウムアジュバント等が挙げられる。ペプチ
ドを抗原として用いる場合には、キーホールリンペット
ヘモシアニンや、牛血清アルブミンのようなキャリアタ
ンパク質と化学修飾などによって結合させて用いるか、
あるいは分岐骨格を持つペプチド、例えばリジンコアM
APペプチドと共有結合させて用いても良い(Posnett
et al., J. Biol. Chem., 263, 1719-1725, 1988; Lu e
t al., Mol. Immunol., 28, 623-630, 1991: Briand et
al.,J. Immunol. Methods, 156, 255-265, 1992 )。
【0045】免疫は、哺乳動物(例えばラット、マウ
ス、ウサギなど)に投与することにより行われる。投与
部位は、主として静脈内、皮下、腹腔内である。抗原の
1回の投与量は、例えばマウスにおいては、皮下および
腹腔免疫の場合は1mg〜0.1mg、足肉球に免疫する場合は
100μg〜10μgを免疫する。また、免疫の間隔は特に限
定されず、数日から数週間間隔、好ましくは2〜3週間
間隔で、1〜数回、好ましくは2〜3回免疫を行う。そ
して、最終の免疫後に抗体価を測定し、最大の抗体価を
示した日に採血し、抗血清を得る。抗体価の測定は、酵
素免疫測定法(ELISA;enzyme-linked immunosorbent as
say)、放射性免疫測定法(RIA;radioimmuno assay)等に
より行うことができる。
【0046】抗血清から抗体の精製が必要とされる場合
は、硫安塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル
濾過、アフィニティークロマトグラフィーなどの公知の
方法を適宜選択して、又はこれらを組み合わせることに
より精製することができる。本発明のタンパク質、ペプ
チド又はこれらの部分断片に対するモノクローナル抗体
を作製するためには、まず、上記のようにして調製され
た抗原ペプチドを用いて動物を免疫する。免疫操作は、
ポリクローナル抗体の場合と同様である。そして、最終
免疫後、抗体産生細胞を採集する。抗体産生細胞として
は、脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢血細胞等が挙げられ
るが、脾臓細胞が好ましい。
【0047】次に、ハイブリドーマを得るため、抗体産
生細胞とミエローマ細胞との細胞融合を行う。抗体産生
細胞と融合させるミエローマ細胞として、マウスなどの
動物由来の細胞であって一般に入手可能な株化細胞を使
用することができる。使用する細胞株として、薬剤選択
性を有し、未融合の状態ではHAT選択培地 (ヒポキサン
チン、アミノプテリン及びチミジンを含む) で生存でき
ず、抗体産生細胞と融合した状態でのみ生存できる性質
を有するものが好ましい。例えば、ミエローマ細胞の具
体例としてはP3X63-Ag.8.U1(P3U1)、P3/NSI/1-Ag4-
1、Sp2/0-Ag14などのマウスミエローマ細胞株が挙げら
れる。
【0048】上記ミエローマ細胞と抗体産生細胞との細
胞融合は、血清を含まないDMEM、RPMI-1640培地などの
動物細胞培養用培地中に、抗体産生細胞とミエローマ細
胞とを、好ましくは5:1の割合で混合し、ポリエチレン
グリコール等の細胞融合促進剤存在のもとで、あるいは
電気パルス処理(例えばエレクトロポレーション)によ
り、融合反応を行う。
【0049】細胞融合処理後の細胞から目的とするハイ
ブリドーマを選別する。例えば、HAT培地を用いて培養
し、生育する細胞をハイブリドーマとして得ることがで
きる。次に、増殖したハイブリドーマの培養上清中に、
目的とする抗体が存在するか否かをスクリーニングす
る。ハイブリドーマのスクリーニングは、通常の方法に
従えばよく、特に限定されるものではない。例えば、ハ
イブリドーマとして生育したウェルに含まれる培養上清
の一部を採集し、酵素免疫測定法 (ELISA; enzyme-link
ed immunosorbent assay)、RIA (radioimmuno assay)
等によってスクリーニングすることができる。融合細胞
のクローニングは、限界希釈法等により行い、最終的に
モノクローナル抗体産生細胞であるハイブリドーマを樹
立する。
【0050】樹立したハイブリドーマからモノクローナ
ル抗体を採取する方法として、通常の細胞培養法等を採
用することができる。細胞培養法においては、ハイブリ
ドーマを10%牛胎児血清含有 RPMI-1640培地又はMEM 培
地等の動物細胞培養培地中、通常の培養条件 (例えば37
℃,5% CO2濃度) で3〜10日間培養し、その培養上清
から抗体を取得する。上記抗体の採取方法において、抗
体の精製が必要とされる場合は、硫安分画法、イオン交
換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフ
ィー、ゲルクロマトグラフィーなどの公知の方法を適宜
に選択して、又はこれらの方法を組み合わせることによ
り精製することができる。
【0051】5.休止状態のT細胞の回収 従来、患者の末梢血からリンパ球を含む画分を回収し、
生体外において活性化処理を施し患者の体内に戻す癌の
免疫療法が試みられている(Soda and Koda, Biotherap
y, 13, 761-765, 1999; Yamaguchi et al., Biotherap
y, 13, 766-770,1999; Tanji et al., Biotherapy, 13,
771-777, 1999)。本発明のM83タンパク質は、造血細
胞では休止状態のT細胞において特異的に発現するた
め、M83タンパク質の細胞外部分を認識する抗体を用い
ることにより、末梢血から休止状態のT細胞を特異的に
回収することが可能である。例えば、上記抗体を公知の
手法(米国特許第5,385,707号等)により磁気ビーズと
カップリングさせることにより、抗体に結合した休止状
態にあるT細胞を磁気により末梢血から分離・回収す
る。分離・回収のための装置はクリニマックス(アムセ
ル社)等の市販の装置を用いることができる。回収され
た休止状態のT細胞をインターロイキン2等で処理する
と、T細胞は活性化されるため、活性化されたT細胞を上
記癌の免疫療法などに使用することができる。
【0052】6.休止状態のT細胞検出用試薬 本発明においては、精製された抗体と測定対象(血液、
リンパ液)とを反応させることにより、休止期のT細胞
を検出することができる。測定対象中に含まれるT細胞
の検出は、例えばFACScan(ベクトン ディッキンソン)
によるフローサイトメトリーにより行われる。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範
囲が限定されるものではない。 1.材料と方法 細胞培養 COS7細胞は10%のウシ胎児血清(FCS)、2mMのL−グ
ルタミン(ギブコBRL)および3.32μMの2-メルカプト
エタノールを添加したDMEM培地(ギブコBRL)で維持し
た。32D細胞(理研セルバンク:RCB1145)は10%のFCS、
2mMのL−グルタミンを添加したRPMI 1640培地(ギブ
コBRL)を用いて培養した。マウスインターロイキン3
の供給源として、1/10容のWEHI−3細胞(理研細胞バン
ク:RCB0035)を培養した培地(conditioned medium)を
添加した。
【0054】cDNAのクローニングと配列決定 M83のcDNAの断片は、膜貫通タンパク質の発現クローニ
ング法(WO98/03645)により単離した。全長cDNAを取
得するために、pCDM8(インビトロジェン)によって作
製されたUT-7細胞(Miura et al., Prog Clin Biol Res
1990;356:259-70)ライブラリを用いて、α-32Pにより
ラベルしたM83のcDNA断片をプローブとして、ハイブリ
ダイズするクローンを製造業者の説明書に基づきスクリ
ーニングした。BLAST2.0プログラムを用いてヒトM83配
列によりGenbank ESTデータベースをスクリーニングす
ることにより、M83のマウスホモログと思われるESTをい
くつか同定した。EST配列情報に基づき、RT-PCRにより
プローブを増幅した。マウス胸腺のλgt10ライブラリを
α-32PによりラベルしたマウスM83のcDNAをプローブと
してスクリーニングした。ハイブリダイゼーションは6
xSSC、3xデンハルト溶液、0.5% SDS、0.1μg/ml サ
ケ精子DNAにより55℃で一晩行った。ハイブリダイゼー
ションの後、フィルターは2xSSC、0.1%SDSにより55
℃で洗浄した。陽性クローンのcDNAインサートをブル
ースクリプト(Bluescript)ベクターにサブクローニン
グし、ABI 370システム(アプライドバイオシステム
ズ)により塩基配列を決定した。
【0055】FACSによるM83タンパク質の検出 pFLAG-CMV-1およびpFLAG-CMV-5a(シグマ)により、M83
のcDNAのN末(FLAG-M83)あるいはC末(M83-FLAG)にF
LAGエピトープによるタグを付加した。FLAG-M83およびM
83-FLAGをそれぞれ発現ベクターpcDNA3(インビトロジ
ェン)にサブクローンした。FLAG-M83プラスミドにおい
ては、M83由来のシグナル配列は、プレプロトリプシン
のシグナル配列に置きかえられており、該シグナル配列
の後にFLAGエピトープが続く構成とした。これらの発現
ベクターをリン酸カルシウム法によりCOS7細胞にて一
過性発現させた。トランスフェクトされた細胞はビオチ
ン化マウス抗FLAG抗体、BioM2(シグマ)そしてアビジ
ン-APC(ファーミンジェン)により染色された。M83の
細胞での発現は、FACSVantage(ベクトン ディッキン
ソン)によるフローサイトメトリーにより検出した。
【0056】細胞表面のビオチン化と免疫学的検出 M83発現ベクターをトランスフェクトしたCOS7の細胞表
面をECLタンパク質ビオチン化モジュール(アマシャ
ム)によりビオチン化した。4℃で30分間保持した後、
細胞を10mMのグリシンを含むPBSにて3回洗浄し、溶解
緩衝液[50 mM トリス塩酸(pH8.0)、150mM NaCl、1%
NP40 、1mM フッ化フェニルメタンスルホン酸、0.1μ
g/ml アプロチニン]により溶解した。M83タンパク質
を、FLAGエピトープに対するモノクローナル抗体である
M2(シグマ)により免疫沈降した。免疫沈降物をSDSポ
ロアクリルアミドゲル電気泳動(ゲル濃度6.5%)にか
けた後、PVDF膜(ミリポア)にトランスファーした。イ
ムノブロッティングの為に、PVDF膜を3%ウシ血清アル
ブミン、TBT−T緩衝液[20 mM トリス塩酸(pH 8.0)、1
37 mM NaCl、0.1 % Tween 20]中で4℃、一晩保持した
後、ホースラディッシュパーオキシダーゼを結合したア
ビジン(アマシャム ファルマシア バイオテック)を
添加し、下記の方法で現像した。再現像する場合は、ア
ビジンをPVDF膜から除去した後、FLAGエピトープに対す
るモノクローナル抗体を添加し、ホースラディッシュ
パーオキシダーゼを結合した抗マウス抗体(アマシャム
ファルマシア バイオテック)を添加し、ブロットさ
れたPVDF膜をスーパーシグナルシステム(ピアス)を用
い、製造業者の説明書に基づき現像した。免疫沈降した
タンパク質からのN-リンクオリゴ糖鎖の除去は、0.5ユ
ニットのN-グリコシダーゼF(ロシュ ダイアグノステ
ィクス)を用いて製造業者の説明書に基づき実施した。
【0057】ノーザンブロット分析 非リンパ性ヒト白血病細胞株F36P(理研細胞バンク:RC
B0775)およびマウス骨髄芽細胞株32D(理研細胞バン
ク:RCB1145)から、グアニジンイソチオシアネート抽
出、セシウムクロライド濃度勾配による精製により全RN
Aを得た。RNA試料(1レーンあたり10μg)をアガロー
ス/ホルムアルデヒドゲル電気泳動(ゲル濃度1.0 %)
にかけ、バイオダイン ナイロン膜(Biodyne nylon me
mbrane)(ポール社(Pall Co.))にトランスファーし
た。α-32PによりラベルしたM83の全長cDNAをプローブ
として使用した。
【0058】RT-PCR ヒト組織におけるヒトM83遺伝子の発現のRT-PCR分析は
ヒトMTCパネルcDNAs(クローンテック)を用いて行っ
た。プライマー配列はヒトM83センスプライマーとして
5'-TAC TTC GCT CAA CTG CAC CAC A-3'(配列番号1
4)、M83アンチセンスプライマーとして5'-GAA GAG GTC
ATC AGA GCA GCA G-3'(配列番号15)、GAPDHセンスプ
ライマーとして5'-CTT CAC CAC CAT GGA GAA GGC-3'
(配列番号16)、GAPDHアンチセンスプライマーとして
5'-GGC ATG GAC TGT GGT CAT GAG-3'(配列番号17)を
用いた。
【0059】ヒト造血細胞については、骨髄および末梢
血中の種々の造血細胞画分を、CD3、CD4、CD8、CD13、C
D14、CD19、CD34、CD56およびCD71に対するモノクロー
ナル抗体(ファーミンジェン)を用いてFACSVantage
(ベクトン ディッキンソン)によるソーティングによ
り収集した。末梢血のCD4+T細胞は、磁気ビーズを結合
した抗CD4抗体によるMACSポジティブセレクションシス
テム(ミルテニィ バイオテック)を使用して精製し、
末梢血のCD8+T細胞は抗CD8抗体(ファーミンジェン)を
用いてFACSVantage(ベクトン ディッキンソン)による
ソーティングにより取得した。精製された細胞は、1.0
μg/mlの抗CD3抗体(ファーミンジェン)および100 uni
t/mlのインターロイキン2(武田化学薬品工業(株))
により12時間活性化した。ISOGEN−LS溶液(ニッポン
ジーン)による、小スケールのグアニジン酸チオシアネ
ート‐フェノール‐クロロホルム抽出にて全RNAを単離
し、スーパースクリプトII RT-PCRシステム(ギブコ)
およびオリゴ−dTプライマーにより逆転写した。cDNA
量をTaqManローデントGAPDHコントロール試薬(パーキ
ンエルマー アプライド バイオシステムズ)を用いた定
量的PCRによりノーマライズした。その後、ヒトM83につ
いて準定量的RT-PCRを実施した。サイクリングパラメー
ターは、94℃、20秒の変性、60℃、20秒のアニーリ
ング、72℃、30秒の伸張である。PCR産物はアガロース
ゲル電気泳動により分離し、エチジウムブロマイド染色
により可視化した。
【0060】染色体マッピング ビオチン‐14‐dNTPが取りこまれたヒトM83プローブを
ニックトランスレーションにより作製し、終濃度15μg/
mlにて二人の健常人男性より得られた分裂中期染色体に
対しin situのハイブリダイゼーションを行った。蛍光i
n situハイブリダイゼーション(FISH)法は、染色体が
分析前にプロピジウムイオダイド(カウンター染色とし
て)およびDAPI(染色体の同定用)の両方で染色される
という点で、既報(Callen et al., Ann. Genet., 33,
219-221, 1990)の方法を改変させたものである。中期
染色体調製物の画像は、クロモスキャン画像収集、増強
システム(アプライド イメージング)を用いて、冷却
されたCCDカメラにより撮影された。FISHのシグナルとD
APIによるバンドパターンを図の作成において重ね合わ
せて表示した。
【0061】マウスおよびラットの染色体に対するM83
遺伝子座の解析には、直接R-バンディングFISH法を用い
た。R-バンド染色体の調製、FISHは既報に従った(Mats
udaet al., Cytogenet. Cell Genet., 61, 282-285, 19
92; Matsuda and Chapman,Electrophoresis, 16, 261-2
72, 1995)。pBluescript KS(+)に挿入したマウスの3.5
kb M83 cDNA断片を、ビオチン-14-dATP(ロシュ ダ
イアグノスティクス)によるニックトランスレーション
によりラベルした。ハイブリダイズしたビオチン化プロ
ーブを、ヤギ抗ビオチン抗体(ベクター ラボラトリー
ズ)と反応させた後、Cy2ラベルしたロバ抗ヤギIgG抗体
(アマシャム ファルマシア バイオテック)により染
色した。ハイブリダイゼーションシグナルは、450〜490
nmの励起光(ニコンフィルターセットB-2A)により、36
5nm付近(UV-2A)により可視化した。コダックエクタ
クロームASA100フィルムを顕微鏡写真撮影に使用した。
【0062】2.結果 全長M83cDNAの単離と解析 新規なサイトカイン受容体を単離するために、本発明者
はプレプロトリプシンシグナル配列の下流にFLAGエピト
ープを有する発現クローニングベクター(pCAGGS-FLA
G;図1)と、サイトカイン受容体スーパーファミリー
に特徴的な「WSxWS」(xは任意のアミノ酸を表す。)
で示されるモチーフに対する縮重PCRプライマーを作製
した。WSxWS縮重プライマーおよびオリゴ-dTプライマ
ーによるPCRによりcDNA断片を増幅し、前記発現ベクタ
ーのFLAGエピトープの下流に組みこむことにより、FLAG
-cDNA融合ライブラリを作製した。cDNAがインフレーム
で挿入され、膜貫通領域を有していれば、細胞外ドメイ
ンが発現ベクターを導入された細胞の表面に発現し、抗
FLAG抗体を用いてFACS分析により検出しうる。
【0063】ヒト非リンパ性白血病細胞株F36P(理研細
胞バンク:RCB0775)より調製した発現クローニングラ
イブラリをCOS7細胞で一過性発現させ、FLAGエピトー
プを発現している細胞を抗FLAG抗体で染色し、FACSによ
る細胞ソーティングで濃縮した。ソーティングされた細
胞からプラスミドを回収し、二次スクリーニングのため
に該プラスミドでCOS7細胞をトランスフェクトした。こ
のプロセスを2回繰り返すことにより陽性クローンを濃
縮し、最後に大腸菌をCOS7細胞から回収されたプラスミ
ドで形質転換した。大腸菌にクローン化されたcDNAを
解析した結果、F36Pライブラリのスクリーニングによ
り、いくつかの既知のサイトカイン受容体に加えて3つ
の新規cDNA断片が同定された。これらの新規なcDNA断
片はサイトカイン受容体スーパーファミリーに保存され
ているモチーフを有していなかったが、膜貫通タンパク
質と予想される同一のタンパク質をコードしていた。こ
のタンパク質をM83と名づけた(配列番号13)。
【0064】最も長いM83のcDNA断片(図2(配列番号
12)におけるヌクレオチド1,444から2,578)をプローブ
として、UT-7細胞由来のライブラリをスクリーニング
し、3つの独立した陽性クローンを得た。ヒトM83のcD
NAのヌクレオチド配列、2,578bpを図2A及び図2Bに示
す。M83のcDNAは771残基のアミノ酸からなるポリペプ
チドをコードする2,316bpに渡る1つのオープンリーデ
ィングフレームを含む。オープンリーディングフレーム
の上流には103bpの5'非翻訳領域があり、下流には159
bpの3'非翻訳領域(ポリAテールの20bp上流にはポ
リアデニレーションシグナル(AATAAA)を含む)があ
る。
【0065】アミノ酸配列の疎水性解析により、疎水的
リーダー配列と予想される配列(1〜27残基)と、C末
側に5個の疎水性セグメントを有する領域が同定された
(図4)。このことより、M83はI型の5回膜貫通タンパ
ク質であり、N末端側から515アミノ酸残基(配列番号
13のアミノ酸配列のうち第28番目〜第542番目)の細胞
外に伸張した領域、配列番号13のアミノ酸配列のうち第
652番目〜第654番目の細胞外伸長領域、及び配列番号13
のアミノ酸配列のうち第713番目〜第719番目の細胞外伸
長領域と、198アミノ酸残基の膜を5回貫通する領域
と、31アミノ酸残基の短い細胞内部分があるものと示
唆される(図2C)。このうち、成熟体は744残基のアミ
ノ酸からなるものと思われ、予想される分子量は82kDa
である。細胞外領域には10箇所のポテンシャルなN−グ
リコシレーション部位(Asn-X-Ser/Thr)が存在する
(図2A及びBの枠囲み部分)。細胞外領域の膜近傍部位
はシステイン残基が多く、EGF様モチーフのコンセンサ
ス配列に合致する配列が存在する(C-X-C-X(5)-G-X
(2)-C:521〜532残基)。短い細胞内部位は、チロシン
キナーゼによってリン酸化され得るチロシン残基が存在
する。
【0066】遺伝子データベースの解析により、ヒトM8
3遺伝子のマウスホモログのESTがいくつか同定された。
EST配列(EST AA492649, W65862)の情報に基づきPCRに
よりcDNA断片を増幅し、マウス胸腺のcDNAライブラリ
をスクリーニングした。2個のマウスM83全長配列を含
むクローンを含む8個の独立な陽性クローンを取得し
た。マウスのM83遺伝子は769アミノ酸残基のタンパク質
をコードする(図3)。ヒトとマウスでの相同性はヌク
レオチドで78%、アミノ酸で75.5%であった。なお、本
発明においては、上記ホモロジーを有するマウスのM83
タンパク質及びマウスM83遺伝子も、本発明のDNAに含ま
れる。データベースによりM83関連タンパク質をサーチ
したところ、ヒトM83とヒトNAG-5タンパク質(Genbank
AccessionNo. AF149297)との間にアミノ酸配列上の高
い類似性が見出された。NAG−5タンパク質は全体でM83
に対して37%の相同性を示し、M83の第1膜貫通領域にお
いて55%の相同性を示したが、M83の他の部分において
は際立った相同性は見られなかった。ヒトM83の細胞外
ドメインの18個のシステイン残基のうち、17残基がNAG
−5タンパク質においても保存されていた。
【0067】グリコシル化された膜貫通タンパク質とし
てのM83の特徴付け M83の細胞表面における発現を解析するために、N末(FL
AG-M83)およびC末(M83-FLAG)にFLAGエピトープのタ
グをつけた発現コンストラクトを作製した。FLAG-M83で
は、M83由来のシグナル配列は、プレプロトリプシンの
シグナル配列に置きかえられており、該シグナル配列の
後にFLAGエピトープが続く構成とした。これらのコンス
トラクトをCOS7細胞において一過性発現させ、FACSによ
り解析した。FLAG-M83を導入した細胞では細胞表面にFL
AGエピトープを検出することができたが、M83-FLAGでは
検出されなかった(図5A)。このことはM83がI型膜貫
通タンパク質であることを示唆している。M83の細胞表
面における発現は、細胞表面のビオチン化実験でも確か
められた。FLAG-M83あるいはM83-FLAGをトランスフェク
トしたCOS7細胞の細胞表面をビオチン化し、抗FLAG抗体
により免疫沈降し、アビジン−ホースラディッシュパー
オキシダーゼ(HRP)によるイムノブロットを実施し
た。FLAG-M83およびM83-FLAGの両者共、約84kDaのビオ
チン化タンパク質として検出された(図5B)。図5Bに
おいて、レーン1は空ベクターを発現したもの、レーン2
はFLAG-M83を発現させたもの、レーン3はM83-FLAGを発
現させたものである。このことはM83がタンパク質分解
による大きな修飾を受けないことを示している。M83の
糖鎖付加による修飾を調べるために、M83蛋白をN-グリ
カナーゼで処理した(図5C、+)。図5Cに示す如く、
N-グリカナーゼ処理によりM83の分子量は84kDaから62
kDaとなり、明らかな糖鎖の除去が観察された。なお、
図5Cにおいて、レーン1は空ベクターを発現したも
の、レーン2はM83-FLAGを発現させたものである。
【0068】M83遺伝子の発現 ノーザンブロット分析により、ヒトおよびマウスの両方
において、4.0kbと2.9kbのM83転写産物が検出された
(図6A)。本研究で単離されたヒトcDNAは短い3'非翻
訳領域を有しており、2.9kbの転写産物に対応するもの
かも知れない。一方で、単離されたマウスM83クローン
は長い3'非翻訳領域を有しており、4.0kbの転写産物に
合致する。ヒトM83のESTのうち、EST AA368424を含むい
くつかのESTは1080bpの長い3'非翻訳領域を含んでお
り、長い(4.0kbの)転写産物に対応するものかもしれ
ない。これらのデータは、異なるポリアデニレーション
シグナルが使われることにより、2つの異なる転写産物
ができることを示唆している。種々の組織あるいは高度
に分画された造血細胞から得られたmRNAを用いてRT-PCR
によりヒトM83mRNAの発現を解析した。ヒト組織におい
ては、M83のmRNAは膵臓、胎盤、脾臓、肝臓、腎臓、骨
髄、末梢血白血球および扁桃腺において豊富に発現して
いた(図6B)。ヒト造血細胞においては、末梢血中のC
D4+またはCD8+の休止T細胞に主に発現していた(図6
C)。図6B及びCにおいて、各レーンは以下の通りであ
る。
【0069】図6B レーン1:腎臓、レーン2: 肝臓、レーン3:胎盤、レー
ン4:骨格筋、レーン5:脳、レーン6:心臓、レーン
7:肺、レーン8:すい臓、レーン9:末梢血、レーン1
0:リンパ節、レーン11:骨髄、レーン12:脾臓、レー
ン13:胎児肝臓、レーン14:胸腺、レーン15:扁桃、レ
ーン16:cDNA添加無し 図6C レーン1: CD34陽性造血前駆細胞、レーン2: CD34陰性
細胞 レーン3 :CD13陽性骨髄球系細胞、レーン4: C
D14陽性単球・マクロファージ細胞、レーン5:CD71陽性
赤芽球、レーン6: CD56陽性ナチュラルキラー細胞、
レーン7: 末梢血CD3陽性T細胞、レーン8:末梢血CD19
陽性B細胞、レーン9:末梢血CD4陽性T細胞、レーン10:
末梢血CD8陽性T細胞、レーン11:cDNA添加無し。
【0070】Tリンパ球の活性化におけるM83遺伝子の発
現を調べるために、休止状態および活性化状態にある末
梢血T細胞からのRNAを単離した。RT-PCRにより、CD4+
たはCD8+の休止T細胞が、IL-2の存在下で抗CD3抗体によ
り活性化されるに際して、M83遺伝子の発現が強力に抑
制されることが明らかとなった(図6D)。この知見
は、CD4+またはCD8+の休止T細胞がコンカナバリンAある
いはフィトヘマアグルチニンにより活性化される場合に
も同様であった。図6Dにおいて、Mはマーカー、NはcDNA
添加無し、CD4-は活性化前のCD4陽性T細胞、CD4+は活性
化後のCD4陽性T細胞、CD8-は活性化前のCD8陽性T細胞、
CD8+は活性化後のCD8陽性T細胞を示す。
【0071】M83のヒト、マウス、ラットにおける染色
体上の位置 M83遺伝子の染色体上の位置について、ヒト、マウス、
およびラットの中期染色体のFISH解析を行った。一人の
健常人男性に由来する20個の細胞の細胞分裂中期試料に
ついて、染色体上の蛍光シグナルの位置を調べたとこ
ろ、すべての試料において、16番染色体の染色分体の
片方あるいは両方に、16p13.2から16p13.3の部位にシグ
ナルが見られた。95%のシグナルは16p13.3の部位に見
られた。合計28個の非特異的なバックグラウンドのドッ
トがこれらの20個の試料において観察された。別の健
常人男性由来の10個の中期染色体を用いた結果も同様で
あった。マウスおよびラットの染色体におけるM83遺伝
子の位置の同定は直接R-バンディングFISH法によりマウ
スcDNA断片をプローブとして行った。M83遺伝子はマウ
ス染色体の17B1の部位、ラット染色体の10p12.3の遠
位に位置していた。これら(ヒト、マウス、ラット)の
M83遺伝子のマップされた位置は、種間において遺伝子
座位の相同性が保存されている領域である。
【0072】
【発明の効果】本発明により、新規膜タンパク質が提供
される。本発明のタンパク質は、休止状態のT細胞に発
現することから、本発明のタンパク質に対する抗体を用
いて当該T細胞を回収することができ、癌免疫療法の分
野等において有用である。
【0073】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> KIRIN BREWERY CO., LTD. <120> Novel transmembrane protein <130> P00-0694 <140> <141> <160> 17 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 30 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1 Arg Pro Pro Pro Ala Ser Ala Gly Tyr Ser Gly Lys Ser Glu Val Gly 1 5 10 15 Leu Val Ser Glu His Phe Ser Gln Ala Pro Gln Arg Leu Ser 20 25 30 <210> 2 <211> 70 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Gln Val Ser Arg Glu Ser Gly Ala Ala Cys Thr Asp Ala Glu Ile Thr 1 5 10 15 Val His Phe Arg Ser Gly Ala Pro Pro Val Ile Asn Pro Leu Gly Thr 20 25 30 Ser Phe Pro Asp Asp Thr Ala Val Gln Pro Ser Phe Gln Val Gly Val 35 40 45 Pro Leu Ser Thr Ala Pro Arg Ser Asn Ala Ser Val Asn Val Ser His 50 55 60 Pro Ala Pro Gly Asp Trp 65 70 <210> 3 <211> 14 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 3 Leu Pro Pro Ser Ser Gln Lys Ile Glu Leu Lys Gly Leu Ala 1 5 10 <210> 4 <211> 16 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 4 Val Thr Arg Val Val Glu Ile Ser Ile Met Glu Pro Asp Val Pro Leu 1 5 10 15 <210> 5 <211> 14 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 5 Arg Asp Cys Val Ser Asn Gly Ser Leu Gly Cys Pro Val Arg 1 5 10 <210> 6 <211> 68 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 6 Ala Ala Leu Thr Ala Cys Arg Pro Arg Ser Val Thr Val Gln Pro Leu 1 5 10 15 Leu Gln Ser Ser Gln Asn Gln Ser Phe Asn Ala Ser Ser Gly Leu Leu 20 25 30 Ser Pro Ser Pro Asp His Gln Asp Leu Gly Arg Ser Gly Arg Val Asp 35 40 45 Arg Ser Pro Phe Cys Leu Thr Asn Tyr Pro Val Thr Arg Glu Asp Met 50 55 60 Asp Val Val Ser 65 <210> 7 <211> 54 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 7 Leu Asp Arg Val Ser Val Arg Val Cys Ser Asp Thr Pro Ser Val Met 1 5 10 15 Arg Leu Arg Leu Asn Thr Gly Met Asp Ser Gly Gly Ser Leu Thr Ile 20 25 30 Ser Leu Arg Ala Asn Lys Thr Glu Met Arg Asn Glu Thr Val Val Val 35 40 45 Ala Cys Val Asn Ala Ala 50 <210> 8 <211> 17 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 8 Met Cys Pro Glu Asn Ala Glu Asp Cys Glu Gln Ala Val Val His Val 1 5 10 15 Glu <210> 9 <211> 13 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 9 Cys Leu Asn Asp Cys Gly Pro Tyr Gly Gln Cys Leu Leu 1 5 10 <210> 10 <211> 33 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 10 Ser Tyr Leu Tyr Ala Ser Cys Ser Cys Lys Ala Gly Trp Arg Gly Trp 1 5 10 15 Ser Cys Thr Asp Asn Ser Thr Ala Gln Thr Val Ala Gln Gln Arg Ala 20 25 30 Ala <210> 11 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 11 Tyr His Ala Cys Asp Gln Pro Gly Glu Ala 1 5 10 <210> 12 <211> 2578 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (104)..(2416) <400> 12 atccattgtg ctctaaagcg gaggcggcag aggctgcccg ggcggcggcg ggggccggcg 60 gcgcgggacg cgggccgggt agcgccgggc cgagcgcgga gcc atg ggc cgg gct 115 Met Gly Arg Ala 1 ggc acc ggg acc ggg ggc gag gcg gtg gcc gcg gtg gtg gcg ggg ccg 163 Gly Thr Gly Thr Gly Gly Glu Ala Val Ala Ala Val Val Ala Gly Pro 5 10 15 20 ctg ctg ctg ctg ctg ctt gcc cgg ccc ccg cct gcc tcc gcc ggc tac 211 Leu Leu Leu Leu Leu Leu Ala Arg Pro Pro Pro Ala Ser Ala Gly Tyr 25 30 35 agc ggg aag agc gag gtg ggg ctg gtg tcc gag cac ttc tca cag gcc 259 Ser Gly Lys Ser Glu Val Gly Leu Val Ser Glu His Phe Ser Gln Ala 40 45 50 ccg cag agg ctg tcc ttc tac agc tgg tat ggc agt gcc agg ctc ttc 307 Pro Gln Arg Leu Ser Phe Tyr Ser Trp Tyr Gly Ser Ala Arg Leu Phe 55 60 65 cgc ttc cgc gtg ccc cca gat gct gtg ctt cta cgc tgg ctc ctg cag 355 Arg Phe Arg Val Pro Pro Asp Ala Val Leu Leu Arg Trp Leu Leu Gln 70 75 80 gtc tcc cgg gag agc ggc gct gcc tgc acc gac gcg gag atc acc gtg 403 Val Ser Arg Glu Ser Gly Ala Ala Cys Thr Asp Ala Glu Ile Thr Val 85 90 95 100 cac ttc cgt tcc ggc gcc cct ccg gtc atc aac ccg ctg ggc acc agc 451 His Phe Arg Ser Gly Ala Pro Pro Val Ile Asn Pro Leu Gly Thr Ser 105 110 115 ttc ccg gac gac acc gcg gtg cag ccc tcc ttc cag gtc ggg gtg ccg 499 Phe Pro Asp Asp Thr Ala Val Gln Pro Ser Phe Gln Val Gly Val Pro 120 125 130 ctg agc acc gca ccg aga agc aat gcc tcc gtc aac gtt tcc cac ccg 547 Leu Ser Thr Ala Pro Arg Ser Asn Ala Ser Val Asn Val Ser His Pro 135 140 145 gcc ccc ggg gac tgg ttc gtg gcc gcc cac ctg ccc ccc tca tcc cag 595 Ala Pro Gly Asp Trp Phe Val Ala Ala His Leu Pro Pro Ser Ser Gln 150 155 160 aag atc gag ttg aag ggc ttg gct ccc acc tgt gcc tac gtc ttc cag 643 Lys Ile Glu Leu Lys Gly Leu Ala Pro Thr Cys Ala Tyr Val Phe Gln 165 170 175 180 cct gaa ctg ctg gtc acg cgg gtg gtc gag att tcc atc atg gag ccg 691 Pro Glu Leu Leu Val Thr Arg Val Val Glu Ile Ser Ile Met Glu Pro 185 190 195 gac gtg ccc ctt cct cag acc ctc ctc tcc cat ccc agc tac ctc aag 739 Asp Val Pro Leu Pro Gln Thr Leu Leu Ser His Pro Ser Tyr Leu Lys 200 205 210 gtc ttt gtc ccc gat tac acg cgg gag ctt ctg ctg gag ctg cgg gac 787 Val Phe Val Pro Asp Tyr Thr Arg Glu Leu Leu Leu Glu Leu Arg Asp 215 220 225 tgc gtg tcc aat ggg agc ctg ggc tgc ccc gtg cgt ctc acc gtg ggc 835 Cys Val Ser Asn Gly Ser Leu Gly Cys Pro Val Arg Leu Thr Val Gly 230 235 240 ccg gtc acc ctg cct agc aac ttc cag aag gtg ctc acc tgc acc ggt 883 Pro Val Thr Leu Pro Ser Asn Phe Gln Lys Val Leu Thr Cys Thr Gly 245 250 255 260 gcc ccc tgg ccc tgc cgc ctg ctg ctg ccc tca ccg ccc tgg gac cgg 931 Ala Pro Trp Pro Cys Arg Leu Leu Leu Pro Ser Pro Pro Trp Asp Arg 265 270 275 tgg ctg caa gtg aca gct gag agc ctg gtg ggg ccc ctc ggg aca gtg 979 Trp Leu Gln Val Thr Ala Glu Ser Leu Val Gly Pro Leu Gly Thr Val 280 285 290 gct ttc agt gct gta gct gcc ctc aca gct tgc agg cca cgg agc gtg 1027 Ala Phe Ser Ala Val Ala Ala Leu Thr Ala Cys Arg Pro Arg Ser Val 295 300 305 acc gtc cag ccc ctt ctg cag agc agc caa aac cag agc ttc aat gcc 1075 Thr Val Gln Pro Leu Leu Gln Ser Ser Gln Asn Gln Ser Phe Asn Ala 310 315 320 tcc tct ggt ctg ctg tcc ccg agc ccc gac cac cag gac ctg ggc agg 1123 Ser Ser Gly Leu Leu Ser Pro Ser Pro Asp His Gln Asp Leu Gly Arg 325 330 335 340 agt ggc agg gtg gac cgc agc ccc ttc tgc ctc aca aac tac cca gtc 1171 Ser Gly Arg Val Asp Arg Ser Pro Phe Cys Leu Thr Asn Tyr Pro Val 345 350 355 acg cgg gag gac atg gac gtg gtg tcg gtg cac ttc cag ccc ctg gac 1219 Thr Arg Glu Asp Met Asp Val Val Ser Val His Phe Gln Pro Leu Asp 360 365 370 agg gtc tcg gtg agg gtg tgt tcg gac acg ccc tcc gtg atg cgg ctg 1267 Arg Val Ser Val Arg Val Cys Ser Asp Thr Pro Ser Val Met Arg Leu 375 380 385 cgc ctg aac acc ggc atg gac agc ggg ggt tcc ctc acc atc tcc ctg 1315 Arg Leu Asn Thr Gly Met Asp Ser Gly Gly Ser Leu Thr Ile Ser Leu 390 395 400 cgg gcc aac aag aca gag atg cgg aac gag acc gtc gta gtg gcc tgc 1363 Arg Ala Asn Lys Thr Glu Met Arg Asn Glu Thr Val Val Val Ala Cys 405 410 415 420 gtg aat gct gcc tcg ccc ttc ctt ggc ttc aat act tcg ctc aac tgc 1411 Val Asn Ala Ala Ser Pro Phe Leu Gly Phe Asn Thr Ser Leu Asn Cys 425 430 435 acc aca gcc ttc ttc cag ggc tac cct ttg tct ctg agc gcc tgg tct 1459 Thr Thr Ala Phe Phe Gln Gly Tyr Pro Leu Ser Leu Ser Ala Trp Ser 440 445 450 cgc agg gcc aac ctc atc atc ccc tac cca gag aca gac aac tgg tac 1507 Arg Arg Ala Asn Leu Ile Ile Pro Tyr Pro Glu Thr Asp Asn Trp Tyr 455 460 465 ctc tcc ctg cag ctc atg tgc cct gag aat gct gag gac tgt gag cag 1555 Leu Ser Leu Gln Leu Met Cys Pro Glu Asn Ala Glu Asp Cys Glu Gln 470 475 480 gct gtg gtc cac gtg gag acc acc ttg tac ctg gtg ccc tgt ttg aac 1603 Ala Val Val His Val Glu Thr Thr Leu Tyr Leu Val Pro Cys Leu Asn 485 490 495 500 gat tgt gga ccc tat ggc cag tgc ctc ctg ctc cgc aga cac agc tac 1651 Asp Cys Gly Pro Tyr Gly Gln Cys Leu Leu Leu Arg Arg His Ser Tyr 505 510 515 ctg tat gcc agc tgc agc tgc aag gca ggc tgg cgt ggg tgg agc tgc 1699 Leu Tyr Ala Ser Cys Ser Cys Lys Ala Gly Trp Arg Gly Trp Ser Cys 520 525 530 acg gac aac agc aca gcc cag acg gtg gcc cag cag agg gcg gcc aca 1747 Thr Asp Asn Ser Thr Ala Gln Thr Val Ala Gln Gln Arg Ala Ala Thr 535 540 545 ctg ctg ctc acg ctc agc aac ctc atg ttc ctg gcc ccc atc gcc gtc 1795 Leu Leu Leu Thr Leu Ser Asn Leu Met Phe Leu Ala Pro Ile Ala Val 550 555 560 tca gtg cgg cga ttc ttc ctg gtg gag gcc tcc gtc tac gcc tac acc 1843 Ser Val Arg Arg Phe Phe Leu Val Glu Ala Ser Val Tyr Ala Tyr Thr 565 570 575 580 atg ttc ttc tcc acg ttc tac cac gcc tgc gac cag ccc ggg gag gcg 1891 Met Phe Phe Ser Thr Phe Tyr His Ala Cys Asp Gln Pro Gly Glu Ala 585 590 595 gtg ctg tgc atc ctc agc tac gac acg ctg cag tac tgc gac ttc ttg 1939 Val Leu Cys Ile Leu Ser Tyr Asp Thr Leu Gln Tyr Cys Asp Phe Leu 600 605 610 ggc tcc ggg gcg gcc atc tgg gtc acc atc ctg tgc atg gca cgg ctc 1987 Gly Ser Gly Ala Ala Ile Trp Val Thr Ile Leu Cys Met Ala Arg Leu 615 620 625 aag aca gtc ctg aaa tac gtg ctg ttt ctt ctg ggt aca ctg gtc atc 2035 Lys Thr Val Leu Lys Tyr Val Leu Phe Leu Leu Gly Thr Leu Val Ile 630 635 640 gcc atg tcc ttg cag ctg gac cgc agg gac atg tgg aac atg ctg ggg 2083 Ala Met Ser Leu Gln Leu Asp Arg Arg Asp Met Trp Asn Met Leu Gly 645 650 655 660 ccc tgc ctc ttt gcc ttc gtg atc atg gcc tcc atg tgg gct tac cgc 2131 Pro Cys Leu Phe Ala Phe Val Ile Met Ala Ser Met Trp Ala Tyr Arg 665 670 675 tgc ggg cac cgg cgc cag tgc tac ccc acc tcg tgg cag cgc tgg gcc 2179 Cys Gly His Arg Arg Gln Cys Tyr Pro Thr Ser Trp Gln Arg Trp Ala 680 685 690 ttc tac ctc ctg ccc ggc gtc tct atg gcc tct gtg ggc atc gcc atc 2227 Phe Tyr Leu Leu Pro Gly Val Ser Met Ala Ser Val Gly Ile Ala Ile 695 700 705 tac acc tcc atg atg act agc gac aac tac tac tac acc cac agc atc 2275 Tyr Thr Ser Met Met Thr Ser Asp Asn Tyr Tyr Tyr Thr His Ser Ile 710 715 720 tgg cac atc ctg ctg gcc ggg agc gca gcc ttg ctg ctg ccg cca cct 2323 Trp His Ile Leu Leu Ala Gly Ser Ala Ala Leu Leu Leu Pro Pro Pro 725 730 735 740 gac cag ccc gcc gag ccc tgg gcc tgc tcg cag aaa ttc ccc tgc cac 2371 Asp Gln Pro Ala Glu Pro Trp Ala Cys Ser Gln Lys Phe Pro Cys His 745 750 755 tat cag atc tgc aag aac gat cgg gag gaa ctg tac gca gtg acg 2416 Tyr Gln Ile Cys Lys Asn Asp Arg Glu Glu Leu Tyr Ala Val Thr 760 765 770 tgacactggc ctggggacag ctgctgctct gatgacctct tcagccagga gctgtatcga 2476 gggggaggcg cctggtccag ccctggacag attgatttcc agctgaataa attggcctag 2536 ataccctctt aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aa 2578 <210> 13 <211> 771 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 13 Met Gly Arg Ala Gly Thr Gly Thr Gly Gly Glu Ala Val Ala Ala Val 1 5 10 15 Val Ala Gly Pro Leu Leu Leu Leu Leu Leu Ala Arg Pro Pro Pro Ala 20 25 30 Ser Ala Gly Tyr Ser Gly Lys Ser Glu Val Gly Leu Val Ser Glu His 35 40 45 Phe Ser Gln Ala Pro Gln Arg Leu Ser Phe Tyr Ser Trp Tyr Gly Ser 50 55 60 Ala Arg Leu Phe Arg Phe Arg Val Pro Pro Asp Ala Val Leu Leu Arg 65 70 75 80 Trp Leu Leu Gln Val Ser Arg Glu Ser Gly Ala Ala Cys Thr Asp Ala 85 90 95 Glu Ile Thr Val His Phe Arg Ser Gly Ala Pro Pro Val Ile Asn Pro 100 105 110 Leu Gly Thr Ser Phe Pro Asp Asp Thr Ala Val Gln Pro Ser Phe Gln 115 120 125 Val Gly Val Pro Leu Ser Thr Ala Pro Arg Ser Asn Ala Ser Val Asn 130 135 140 Val Ser His Pro Ala Pro Gly Asp Trp Phe Val Ala Ala His Leu Pro 145 150 155 160 Pro Ser Ser Gln Lys Ile Glu Leu Lys Gly Leu Ala Pro Thr Cys Ala 165 170 175 Tyr Val Phe Gln Pro Glu Leu Leu Val Thr Arg Val Val Glu Ile Ser 180 185 190 Ile Met Glu Pro Asp Val Pro Leu Pro Gln Thr Leu Leu Ser His Pro 195 200 205 Ser Tyr Leu Lys Val Phe Val Pro Asp Tyr Thr Arg Glu Leu Leu Leu 210 215 220 Glu Leu Arg Asp Cys Val Ser Asn Gly Ser Leu Gly Cys Pro Val Arg 225 230 235 240 Leu Thr Val Gly Pro Val Thr Leu Pro Ser Asn Phe Gln Lys Val Leu 245 250 255 Thr Cys Thr Gly Ala Pro Trp Pro Cys Arg Leu Leu Leu Pro Ser Pro 260 265 270 Pro Trp Asp Arg Trp Leu Gln Val Thr Ala Glu Ser Leu Val Gly Pro 275 280 285 Leu Gly Thr Val Ala Phe Ser Ala Val Ala Ala Leu Thr Ala Cys Arg 290 295 300 Pro Arg Ser Val Thr Val Gln Pro Leu Leu Gln Ser Ser Gln Asn Gln 305 310 315 320 Ser Phe Asn Ala Ser Ser Gly Leu Leu Ser Pro Ser Pro Asp His Gln 325 330 335 Asp Leu Gly Arg Ser Gly Arg Val Asp Arg Ser Pro Phe Cys Leu Thr 340 345 350 Asn Tyr Pro Val Thr Arg Glu Asp Met Asp Val Val Ser Val His Phe 355 360 365 Gln Pro Leu Asp Arg Val Ser Val Arg Val Cys Ser Asp Thr Pro Ser 370 375 380 Val Met Arg Leu Arg Leu Asn Thr Gly Met Asp Ser Gly Gly Ser Leu 385 390 395 400 Thr Ile Ser Leu Arg Ala Asn Lys Thr Glu Met Arg Asn Glu Thr Val 405 410 415 Val Val Ala Cys Val Asn Ala Ala Ser Pro Phe Leu Gly Phe Asn Thr 420 425 430 Ser Leu Asn Cys Thr Thr Ala Phe Phe Gln Gly Tyr Pro Leu Ser Leu 435 440 445 Ser Ala Trp Ser Arg Arg Ala Asn Leu Ile Ile Pro Tyr Pro Glu Thr 450 455 460 Asp Asn Trp Tyr Leu Ser Leu Gln Leu Met Cys Pro Glu Asn Ala Glu 465 470 475 480 Asp Cys Glu Gln Ala Val Val His Val Glu Thr Thr Leu Tyr Leu Val 485 490 495 Pro Cys Leu Asn Asp Cys Gly Pro Tyr Gly Gln Cys Leu Leu Leu Arg 500 505 510 Arg His Ser Tyr Leu Tyr Ala Ser Cys Ser Cys Lys Ala Gly Trp Arg 515 520 525 Gly Trp Ser Cys Thr Asp Asn Ser Thr Ala Gln Thr Val Ala Gln Gln 530 535 540 Arg Ala Ala Thr Leu Leu Leu Thr Leu Ser Asn Leu Met Phe Leu Ala 545 550 555 560 Pro Ile Ala Val Ser Val Arg Arg Phe Phe Leu Val Glu Ala Ser Val 565 570 575 Tyr Ala Tyr Thr Met Phe Phe Ser Thr Phe Tyr His Ala Cys Asp Gln 580 585 590 Pro Gly Glu Ala Val Leu Cys Ile Leu Ser Tyr Asp Thr Leu Gln Tyr 595 600 605 Cys Asp Phe Leu Gly Ser Gly Ala Ala Ile Trp Val Thr Ile Leu Cys 610 615 620 Met Ala Arg Leu Lys Thr Val Leu Lys Tyr Val Leu Phe Leu Leu Gly 625 630 635 640 Thr Leu Val Ile Ala Met Ser Leu Gln Leu Asp Arg Arg Asp Met Trp 645 650 655 Asn Met Leu Gly Pro Cys Leu Phe Ala Phe Val Ile Met Ala Ser Met 660 665 670 Trp Ala Tyr Arg Cys Gly His Arg Arg Gln Cys Tyr Pro Thr Ser Trp 675 680 685 Gln Arg Trp Ala Phe Tyr Leu Leu Pro Gly Val Ser Met Ala Ser Val 690 695 700 Gly Ile Ala Ile Tyr Thr Ser Met Met Thr Ser Asp Asn Tyr Tyr Tyr 705 710 715 720 Thr His Ser Ile Trp His Ile Leu Leu Ala Gly Ser Ala Ala Leu Leu 725 730 735 Leu Pro Pro Pro Asp Gln Pro Ala Glu Pro Trp Ala Cys Ser Gln Lys 740 745 750 Phe Pro Cys His Tyr Gln Ile Cys Lys Asn Asp Arg Glu Glu Leu Tyr 755 760 765 Ala Val Thr 770 <210> 14 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 14 tacttcgctc aactgcacca ca 22 <210> 15 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 15 gaagaggtca tcagagcagc ag 22 <210> 16 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 16 cttcaccacc atggagaagg c 21 <210> 17 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 17 ggcatggact gtggtcatga g 21
【0074】
【配列表フリーテキスト】配列番号14:合成DNA 配列番号15:合成DNA 配列番号16:合成DNA 配列番号17:合成DNA
【図面の簡単な説明】
【図1】FLAGエピトープを有する発現クローニングベク
ターの構築図である。
【図2A】本発明のDNA及びタンパク質の塩基配列及び
アミノ酸配列を示す図である。
【図2B】本発明のDNA及びタンパク質の塩基配列及び
アミノ酸配列を示す図である(図2Aの続き)。
【図2C】M83タンパク質の細胞膜内外のアミノ酸領域
を示す図である。
【図3】本発明のM83タンパク質のアミノ酸配列とマウ
スのM83タンパク質のアミノ酸配列との比較を示す図で
ある。
【図4】M83タンパク質のアミノ酸配列の疎水性解析結
果を示す図である。
【図5】M83の細胞表面における発現を解析した結果を
示す図である。Aは細胞表面におけるFLAGエピトープの
検出結果を、Bはイムノブロッティングの結果を、CはM8
3の糖鎖付加による修飾を解析した結果を示す。
【図6】M83遺伝子の発現結果を示す図である。Aはノー
ザンブロット分析結果を、Bは各組織におけるM83mRNA
の発現を解析した結果を、イムノブロッティングの結果
を、Cはヒト造血細胞におけるM83の発現を解析した結果
をそれぞれ示す。DはIL-2の存在下でM83遺伝子の発現が
強力に抑制されたことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/10 21/08 C12P 21/02 G01N 33/53 D 21/08 Y G01N 33/53 C12R 1:91) C12N 15/00 ZNAA //(C12N 15/09 ZNA 5/00 A C12R 1:91) C12R 1:91) (72)発明者 大澤 光次郎 茨城県つくば市天王台1−1−1 筑波大 学基礎医学系免疫学内 (72)発明者 中村 幸夫 茨城県つくば市天王台1−1−1 筑波大 学基礎医学系免疫学内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA80 CA04 DA02 EA04 GA11 GA19 HA01 HA15 4B064 AG01 AG27 AG31 CA02 CA10 CA19 CC24 DA05 DA13 4B065 AA90X AA93Y AB01 AC14 AC20 BA01 CA24 CA44 CA46 4H045 AA11 AA20 AA30 CA42 DA76 DA86 EA50 FA72 FA74

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1〜11で表されるいずれかの
    アミノ酸配列からなるペプチドから選択される少なくと
    も1つのペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のペプチドを含むタンパク
    質。
  3. 【請求項3】 以下の(a)又は(b)のタンパク質。(a) 配
    列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目〜第77
    1番目のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b) 配列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目
    〜第771番目のアミノ酸配列からなるタンパク質におい
    て、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付
    加されたアミノ酸配列からなり、かつ、休止状態のT細
    胞に発現するタンパク質
  4. 【請求項4】 以下の(c)又は(d)のタンパク質。 (c) 配列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目
    〜第542番目、第652番目〜第654番目及び第713番目〜第
    719番目のアミノ酸配列から選択される少なくとも1つ
    のアミノ酸配列からなるタンパク質 (d) 配列番号13で表されるアミノ酸配列のうち第28番目
    〜第542番目、第652番目〜第654番目及び第713番目〜第
    719番目のアミノ酸配列から選択される少なくとも1つ
    のアミノ酸配列からなるタンパク質において、1若しく
    は数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミ
    ノ酸配列からなり、かつ、休止状態のT細胞の細胞外に
    発現するタンパク質
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載のタンパ
    ク質をコードするDNA。
  6. 【請求項6】 以下の(e)又は(f)のDNA。 (e) 配列番号12で表される塩基配列からなるDNA (f) 配列番号12で表される塩基配列からなるDNAから調
    製されるプローブとストリンジェントな条件下でハイブ
    リダイズし、かつ、休止状態のT細胞に発現するタンパ
    ク質をコードするDNA
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載のDNAを含有する組換
    えベクター。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の組換えベクターを含む形
    質転換体。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の形質転換体を培養し、得
    られる培養物から休止状態のT細胞に発現するタンパク
    質を採取することを特徴とする前記タンパク質の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のペプチド若しくは請求
    項2〜4のいずれかに記載のタンパク質又はこれらの部分
    断片に対する抗体。
  11. 【請求項11】 抗体がモノクローナル抗体若しくはポ
    リクローナル抗体又はこれらの断片である請求項10記載
    の抗体。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11記載の抗体と血液及び
    /又はリンパ液とを反応させて、休止状態のT細胞を回収
    する方法。
  13. 【請求項13】 請求項10又は11記載の抗体を含む、休
    止状態のT細胞の検出用試薬。
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