JP2002045235A - 平形カップブラシ - Google Patents
平形カップブラシInfo
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- JP2002045235A JP2002045235A JP2000234399A JP2000234399A JP2002045235A JP 2002045235 A JP2002045235 A JP 2002045235A JP 2000234399 A JP2000234399 A JP 2000234399A JP 2000234399 A JP2000234399 A JP 2000234399A JP 2002045235 A JP2002045235 A JP 2002045235A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 研磨性能の向上を図ることができる構造の平
形カップブラシを提供すること。 【解決手段】 一定長に切断された多数の毛材1が平形
リング状に配列された毛材ブロック2と、リング状の樹
脂基盤3とからなる。樹脂基盤3が、前記毛材1の基端
部が埋没された植毛部5と、植毛部5に連なる繊維強化
部6と、下面の、円周方向で等間隔に設けられた、研磨
機取付台座と連結するための、複数個の突起部7とで構
成されている。
形カップブラシを提供すること。 【解決手段】 一定長に切断された多数の毛材1が平形
リング状に配列された毛材ブロック2と、リング状の樹
脂基盤3とからなる。樹脂基盤3が、前記毛材1の基端
部が埋没された植毛部5と、植毛部5に連なる繊維強化
部6と、下面の、円周方向で等間隔に設けられた、研磨
機取付台座と連結するための、複数個の突起部7とで構
成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、円筒あるいは平
面研磨やバリ取り等の精密仕上げ加工に使用する平形カ
ップブラシに関する。
面研磨やバリ取り等の精密仕上げ加工に使用する平形カ
ップブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この分野の平形カップブラシに
は、チャンネルブラシをリング状あるいはスパイラル状
にして金属製台座に溶接して作製した「チャンネル
型」、木盤やプラスチック盤あるいは金属盤に多数の小
孔をリング状にあけて、毛材束を植え込んで作製した
「植え込み型」、金属盤等に接着樹脂を塗りその上に切
断された毛材束をリング状に並べて植毛する「接着植毛
型」が知られている。これら従来の平形カップブラシ
は、何れも砥石やサンドペーパーに較べてあまり精度を
要求しないか、あるいは研磨の容易な材料にしか使用さ
れてこなかった。
は、チャンネルブラシをリング状あるいはスパイラル状
にして金属製台座に溶接して作製した「チャンネル
型」、木盤やプラスチック盤あるいは金属盤に多数の小
孔をリング状にあけて、毛材束を植え込んで作製した
「植え込み型」、金属盤等に接着樹脂を塗りその上に切
断された毛材束をリング状に並べて植毛する「接着植毛
型」が知られている。これら従来の平形カップブラシ
は、何れも砥石やサンドペーパーに較べてあまり精度を
要求しないか、あるいは研磨の容易な材料にしか使用さ
れてこなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、近年、研磨
仕上げの自動化傾向やチタン材のような難研磨材の用途
拡大にともなって、ブラシ型研磨工具が見直されるよう
になったが、その一方、従来型のカップブラシに対する
不満も増大してきている。近年、ブラシ型研磨工具が見
直されてきている理由は、砥石やサンドペーパーに較べ
て、柔軟性があって著しく耐摩耗性に優れる点である。
一方、最大の欠点は、研磨性能が低いことであるが、近
年はこの問題ばかりでなく、使用済みブラシが金属台座
と毛材のような嵩張りのある異物複合体であるが故に、
焼却はもちろん埋め立てもやっかいであるという問題が
あった。
仕上げの自動化傾向やチタン材のような難研磨材の用途
拡大にともなって、ブラシ型研磨工具が見直されるよう
になったが、その一方、従来型のカップブラシに対する
不満も増大してきている。近年、ブラシ型研磨工具が見
直されてきている理由は、砥石やサンドペーパーに較べ
て、柔軟性があって著しく耐摩耗性に優れる点である。
一方、最大の欠点は、研磨性能が低いことであるが、近
年はこの問題ばかりでなく、使用済みブラシが金属台座
と毛材のような嵩張りのある異物複合体であるが故に、
焼却はもちろん埋め立てもやっかいであるという問題が
あった。
【0004】平形カップブラシの研磨性能をあげるため
に一般的に考えられる手段の第1は、毛材の研磨性能を
あげることで、これには、毛材に含有させる砥粒をダイ
ヤモンドにするのが最も効果的である。しかしながら、
ダイヤモンド砥粒は、アルミナや炭化珪素のような一般
的な砥粒に較べて100倍も高価であるから、「チャン
ネル型」や「植え込み型」のように毛材を折り曲げてか
ら先端を切断する(毛刈り)方式では、材料ロスが多
く、価格アップのため、市場には到底受け入れられな
い。
に一般的に考えられる手段の第1は、毛材の研磨性能を
あげることで、これには、毛材に含有させる砥粒をダイ
ヤモンドにするのが最も効果的である。しかしながら、
ダイヤモンド砥粒は、アルミナや炭化珪素のような一般
的な砥粒に較べて100倍も高価であるから、「チャン
ネル型」や「植え込み型」のように毛材を折り曲げてか
ら先端を切断する(毛刈り)方式では、材料ロスが多
く、価格アップのため、市場には到底受け入れられな
い。
【0005】平形カップブラシの研磨性能をあげる手段
の第2は、カップブラシの回転数をあげることである
が、これには安全性が最大の問題となる。即ち、「チャ
ンネル型」はブラシの動バランスをとるのが困難なこと
による振動破壊や溶接部の不良破壊の恐れがあり、一
方、「接着植毛型」は毛材の抜けや、台座との接着剥離
の可能性が高い。「接着植毛型」の場合、特に注意すべ
きは、毛材の抜けを防止しようとして植毛部の接着剤を
増やせば増やすほど、台座との接着剥離がおきやすくな
ることである。これは、単に接着力の問題でなく、台座
と接着剤の熱膨張率の差によって接着面に発生する剪断
力によるもので、高速研磨による摩擦熱が大きな影響を
及ぼす。
の第2は、カップブラシの回転数をあげることである
が、これには安全性が最大の問題となる。即ち、「チャ
ンネル型」はブラシの動バランスをとるのが困難なこと
による振動破壊や溶接部の不良破壊の恐れがあり、一
方、「接着植毛型」は毛材の抜けや、台座との接着剥離
の可能性が高い。「接着植毛型」の場合、特に注意すべ
きは、毛材の抜けを防止しようとして植毛部の接着剤を
増やせば増やすほど、台座との接着剥離がおきやすくな
ることである。これは、単に接着力の問題でなく、台座
と接着剤の熱膨張率の差によって接着面に発生する剪断
力によるもので、高速研磨による摩擦熱が大きな影響を
及ぼす。
【0006】平形カップブラシの研磨性能をあげる手段
の第3は、毛材の植毛密度をあげることであるが、「チ
ャンネル型」や「植え込み型」は製法上の限界がある
し、「接着植毛型」は剥離が心配でこれも限界がある。
の第3は、毛材の植毛密度をあげることであるが、「チ
ャンネル型」や「植え込み型」は製法上の限界がある
し、「接着植毛型」は剥離が心配でこれも限界がある。
【0007】この発明は斯かる問題点に鑑みてなされた
もので、研磨性能の向上を図ることができる構造の平形
カップブラシを提供することを目的としている。
もので、研磨性能の向上を図ることができる構造の平形
カップブラシを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的のもとになさ
れた請求項1の発明は、一定長に切断された多数の毛材
が平形リング状に配列された毛材ブロックと、リング状
の樹脂基盤とからなり、樹脂基盤が、前記毛材の基端部
が埋没された植毛部と、植毛部に連なる繊維強化部と、
下面の、円周方向で等間隔に設けられた、研磨機取付台
座と連結するための、複数個の突起部とで構成されてい
ることを特徴とする平形カップブラシである。
れた請求項1の発明は、一定長に切断された多数の毛材
が平形リング状に配列された毛材ブロックと、リング状
の樹脂基盤とからなり、樹脂基盤が、前記毛材の基端部
が埋没された植毛部と、植毛部に連なる繊維強化部と、
下面の、円周方向で等間隔に設けられた、研磨機取付台
座と連結するための、複数個の突起部とで構成されてい
ることを特徴とする平形カップブラシである。
【0009】また、請求項2の発明は、毛材ブロック
は、円周方向で複数のブロックに分割されている請求項
1に記載の平形カップブラシである。
は、円周方向で複数のブロックに分割されている請求項
1に記載の平形カップブラシである。
【0010】また、請求項3の発明は、ブロック間の分
割溝の幅が、0.5〜10mmとされている請求項2に
記載の平形カップブラシである。
割溝の幅が、0.5〜10mmとされている請求項2に
記載の平形カップブラシである。
【0011】さらに、請求項4の発明は、植毛部は、毛
材の埋没深さが1〜10mmである請求項1に記載の平
形カップブラシである。
材の埋没深さが1〜10mmである請求項1に記載の平
形カップブラシである。
【0012】また、請求項5の発明は、樹脂基盤の繊維
強化部は、厚さが1〜10mmである請求項1に記載の
平形カップブラシである。
強化部は、厚さが1〜10mmである請求項1に記載の
平形カップブラシである。
【0013】
【作用】このように構成されたこの発明の平形カップブ
ラシによれば、一定長に切断された毛材を植毛部に植毛
した構成であるので、「チャンネル型」や「植え込み
型」のように毛材の先端を平面に切り揃える毛刈りを必
要としない。したがって、毛材のロスがほとんどなく、
高価格ではあるが耐摩耗性に優れるダイヤモンド砥粒入
りの毛材の使用を可能にする。また、植毛部は、樹脂基
盤の引張り強度に優れた繊維強化部に一体となっている
ので、植毛密度をあげることができると共に、高速回転
によって毛抜けが生じたり、植毛部の剥離が生ずること
もなくすることができる。
ラシによれば、一定長に切断された毛材を植毛部に植毛
した構成であるので、「チャンネル型」や「植え込み
型」のように毛材の先端を平面に切り揃える毛刈りを必
要としない。したがって、毛材のロスがほとんどなく、
高価格ではあるが耐摩耗性に優れるダイヤモンド砥粒入
りの毛材の使用を可能にする。また、植毛部は、樹脂基
盤の引張り強度に優れた繊維強化部に一体となっている
ので、植毛密度をあげることができると共に、高速回転
によって毛抜けが生じたり、植毛部の剥離が生ずること
もなくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付
の図を参照して説明する。
の図を参照して説明する。
【0015】実施形態の平形カップブラシは、図1乃至
図3に示したように構成されており、多数の毛材1で構
成された毛材ブロック2と、円盤状の樹脂基盤3とで構
成されている。毛材ブロック2は、以下で説明するよう
に、一定長に切断された多数の毛材1が先端(自由端)
を平面内に揃えて平形リング状に配列されている。図1
に表れているように、この実施形態の毛材ブロック2
は、円周方向で複数(16個)のブロック2aに分割さ
れており、各ブロック2aの間に分割溝4が形成されて
いる。
図3に示したように構成されており、多数の毛材1で構
成された毛材ブロック2と、円盤状の樹脂基盤3とで構
成されている。毛材ブロック2は、以下で説明するよう
に、一定長に切断された多数の毛材1が先端(自由端)
を平面内に揃えて平形リング状に配列されている。図1
に表れているように、この実施形態の毛材ブロック2
は、円周方向で複数(16個)のブロック2aに分割さ
れており、各ブロック2aの間に分割溝4が形成されて
いる。
【0016】一方、樹脂基盤3は、毛材ブロック2を構
成した毛材1のそれぞれの基端部が埋没されている植毛
部5と、この植毛部5に連なる繊維強化部6と、下面に
円周方向で等間隔に設けられた複数個の突起部7とが一
体に構成されている。突起部7は、図4に示されている
ように、研磨機取付台座8と連結するためのもので、小
円盤状をしており、中心に六角穴ボルト9をねじ込んで
結合できるようにねじ穴10が形成されている。
成した毛材1のそれぞれの基端部が埋没されている植毛
部5と、この植毛部5に連なる繊維強化部6と、下面に
円周方向で等間隔に設けられた複数個の突起部7とが一
体に構成されている。突起部7は、図4に示されている
ように、研磨機取付台座8と連結するためのもので、小
円盤状をしており、中心に六角穴ボルト9をねじ込んで
結合できるようにねじ穴10が形成されている。
【0017】前記毛材1は、ナイロン12を主成分とし
てダイヤモンド砥粒を15重量%含有させたもので、太
さ0.5mm、長さ15mmとした。また、毛材ブロッ
ク2の形態は、前記のように複数のブロック2aに分割
して、高さ10mmとし、各ブロック2aの弧L(図
1)の長さを20mm、分割溝4の幅は1.5mmとし
た。
てダイヤモンド砥粒を15重量%含有させたもので、太
さ0.5mm、長さ15mmとした。また、毛材ブロッ
ク2の形態は、前記のように複数のブロック2aに分割
して、高さ10mmとし、各ブロック2aの弧L(図
1)の長さを20mm、分割溝4の幅は1.5mmとし
た。
【0018】そして、樹脂基盤3は、エポキシ系の樹脂
で成形し、植毛部5にはそれぞれの毛材1の基端部を5
mm埋没させた。また、繊維強化部6は、PET寒冷紗
を複数枚重ねてオーバーモールドして、厚さを5mmに
構成した。下面の突起部7は、直径20mm、高さ2m
mで6個等間隔に形成した。
で成形し、植毛部5にはそれぞれの毛材1の基端部を5
mm埋没させた。また、繊維強化部6は、PET寒冷紗
を複数枚重ねてオーバーモールドして、厚さを5mmに
構成した。下面の突起部7は、直径20mm、高さ2m
mで6個等間隔に形成した。
【0019】上記のように構成した平形カップブラシ
は、図4に示したように、研磨機取付台座8のザグリ部
11に樹脂基盤3に設けた突起部7を嵌め込んで、研磨
機取付台座8の裏面側から挿入した六角穴ボルト9を突
起部7のねじ穴10に結合して簡単にかつしっかりと取
り付けることができる。平形カップブラシの偏心は、繊
維強化部6の中央孔12と、研磨機取付台座8側の中心
突起13の嵌合によって防止し、また、平形カップブラ
シと研磨機取付台座8の回転方向のずれは、突起部7と
ザグリ部11の係合によって防止することができる。
は、図4に示したように、研磨機取付台座8のザグリ部
11に樹脂基盤3に設けた突起部7を嵌め込んで、研磨
機取付台座8の裏面側から挿入した六角穴ボルト9を突
起部7のねじ穴10に結合して簡単にかつしっかりと取
り付けることができる。平形カップブラシの偏心は、繊
維強化部6の中央孔12と、研磨機取付台座8側の中心
突起13の嵌合によって防止し、また、平形カップブラ
シと研磨機取付台座8の回転方向のずれは、突起部7と
ザグリ部11の係合によって防止することができる。
【0020】樹脂基盤3の繊維強化部6は、引張り強度
が回転の遠心力に耐えれば良いことから、必要最小限の
厚さとして、きわめて軽量にできるもので、上記のよう
に、研磨機取付台座8と平形カップブラシの一体性も高
いことから、高速回転時の動バランスは非常に取り易い
ものとできる。
が回転の遠心力に耐えれば良いことから、必要最小限の
厚さとして、きわめて軽量にできるもので、上記のよう
に、研磨機取付台座8と平形カップブラシの一体性も高
いことから、高速回転時の動バランスは非常に取り易い
ものとできる。
【0021】斯くして、毛材1にダイヤモンド砥粒を含
有させて研磨性能を高め、しかも、高速回転による毛材
1の抜けも植毛部5の剥離の危険性もないので、高速回
転の条件下で使用することができる。そして、毛材1の
植毛密度をあげて研磨性能を高めたブラシを構成するこ
ともできる。
有させて研磨性能を高め、しかも、高速回転による毛材
1の抜けも植毛部5の剥離の危険性もないので、高速回
転の条件下で使用することができる。そして、毛材1の
植毛密度をあげて研磨性能を高めたブラシを構成するこ
ともできる。
【0022】また、この実施形態の平形カップブラシ
は、軽量であり、しかも全て可燃物で構成されているの
で、使用済みのものは、研磨機取付台座8から簡単に取
り外すことができ、また焼却処分することができるの
で、環境問題にも貢献することができる。
は、軽量であり、しかも全て可燃物で構成されているの
で、使用済みのものは、研磨機取付台座8から簡単に取
り外すことができ、また焼却処分することができるの
で、環境問題にも貢献することができる。
【0023】研磨性能をあげるために、研磨材料をブロ
ック2aのように分割してリング状に配列することは、
砥石等では一般に知られている。しかしながら、ブラシ
の場合には単純にブロック化しても効果は発揮されずむ
しろ弊害がでることが多いものである。それは、研磨材
料が毛材という特殊な形態であることに起因している。
ック2aのように分割してリング状に配列することは、
砥石等では一般に知られている。しかしながら、ブラシ
の場合には単純にブロック化しても効果は発揮されずむ
しろ弊害がでることが多いものである。それは、研磨材
料が毛材という特殊な形態であることに起因している。
【0024】検討した結果によれば、分割溝4の幅を
0.5mm未満にするとブロック化の効果があまり期待
できないことが分かった。また分割溝4の幅が10mm
を超えると毛材1の打ち付け傷が発生し、研磨むらがひ
どくなることが分かった。好ましい幅は1〜5mm、最
も好ましい幅は1.5〜3mmであった。一方、弧Lの
長さが8mm未満の場合は、ブロック2aが全体として
斜めに寝てしまい研磨力が低下し、逆に60mmを超え
るとブロック化の効果が期待できないことが分かった。
好ましい長さLは、10〜40mm、最も好ましくは1
5〜30mmであった。このように、毛材ブロック2の
形態の良好な範囲は狭いものであり、従来知られている
平形カップブラシの製法、構造では実現が困難であった
と推察される。
0.5mm未満にするとブロック化の効果があまり期待
できないことが分かった。また分割溝4の幅が10mm
を超えると毛材1の打ち付け傷が発生し、研磨むらがひ
どくなることが分かった。好ましい幅は1〜5mm、最
も好ましい幅は1.5〜3mmであった。一方、弧Lの
長さが8mm未満の場合は、ブロック2aが全体として
斜めに寝てしまい研磨力が低下し、逆に60mmを超え
るとブロック化の効果が期待できないことが分かった。
好ましい長さLは、10〜40mm、最も好ましくは1
5〜30mmであった。このように、毛材ブロック2の
形態の良好な範囲は狭いものであり、従来知られている
平形カップブラシの製法、構造では実現が困難であった
と推察される。
【0025】毛材1の材質、長さ、太さ等についても検
討した。毛材1の材質は高分子重合体を使用することが
できるが、熱可塑性重合体が好ましく、耐折や耐摩耗性
を考慮すると、脂肪族およびメタ系芳香族のポリアミド
が最も好ましいことが分かった。長さは、5〜55mm
とする必要があった。5mm未満ではブラシとしての機
能がなくなり、55mmを超えると回転の遠心力で毛倒
れが生じ、研磨機能が減少する。好ましくは10〜30
mmであり、最も好ましくは15〜20mmであった。
また、太さは、0.05〜5mmとする必要があった。
0.05mm未満および5mm超ではブラシとしての機
能がなくなることが分かった。好ましくは0.1〜1m
mであり、最も好ましくは0.2〜0.6mmであっ
た。
討した。毛材1の材質は高分子重合体を使用することが
できるが、熱可塑性重合体が好ましく、耐折や耐摩耗性
を考慮すると、脂肪族およびメタ系芳香族のポリアミド
が最も好ましいことが分かった。長さは、5〜55mm
とする必要があった。5mm未満ではブラシとしての機
能がなくなり、55mmを超えると回転の遠心力で毛倒
れが生じ、研磨機能が減少する。好ましくは10〜30
mmであり、最も好ましくは15〜20mmであった。
また、太さは、0.05〜5mmとする必要があった。
0.05mm未満および5mm超ではブラシとしての機
能がなくなることが分かった。好ましくは0.1〜1m
mであり、最も好ましくは0.2〜0.6mmであっ
た。
【0026】毛材1に含有させる砥粒は、ダイヤモンド
を始め、炭化珪素、アルミナ等どんな砥粒でも含有させ
ることが可能である。研磨性能の向上にダイヤモンドが
最適であるのは言うまでもない。含有量は、0〜50重
量%である。使用の目的が洗浄や磨きの場合には砥粒を
含有させなくても良い。50重量%を超えると、毛材1
が折れやすくなる。好ましくは1〜40重量%、最も好
ましくは5〜30重量%である。
を始め、炭化珪素、アルミナ等どんな砥粒でも含有させ
ることが可能である。研磨性能の向上にダイヤモンドが
最適であるのは言うまでもない。含有量は、0〜50重
量%である。使用の目的が洗浄や磨きの場合には砥粒を
含有させなくても良い。50重量%を超えると、毛材1
が折れやすくなる。好ましくは1〜40重量%、最も好
ましくは5〜30重量%である。
【0027】樹脂基盤3の樹脂は、接着力、耐熱性、硬
度、ガラス転位点が高い合成樹脂を使用する。好ましく
は熱硬化性樹脂であり、最も好ましくはエポキシ系樹脂
である。この樹脂基盤3に構成される植毛部5の深さ
は、1〜10mmの範囲が望ましい。1mm未満では毛
材1の抜けが発生する。10mmを超えるとダイヤモン
ド砥粒を含有させた毛材など高価な毛材を使用するとき
にコスト高となる。好ましくは2〜7mmであり、最も
好ましくは3〜6mmである。前記毛材の長さにはこの
植毛部5の部分の長さを含んでいる。したがって、毛材
ブロック2の高さは3〜50mmが好適な範囲となる。
3mm未満ではブラシとしての機能がなくなり、50m
mを超えると回転の遠心力で毛倒れが生じ、研磨機能が
減少する。好ましくは5〜30mmであり、最も好まし
くは7〜15mmである。
度、ガラス転位点が高い合成樹脂を使用する。好ましく
は熱硬化性樹脂であり、最も好ましくはエポキシ系樹脂
である。この樹脂基盤3に構成される植毛部5の深さ
は、1〜10mmの範囲が望ましい。1mm未満では毛
材1の抜けが発生する。10mmを超えるとダイヤモン
ド砥粒を含有させた毛材など高価な毛材を使用するとき
にコスト高となる。好ましくは2〜7mmであり、最も
好ましくは3〜6mmである。前記毛材の長さにはこの
植毛部5の部分の長さを含んでいる。したがって、毛材
ブロック2の高さは3〜50mmが好適な範囲となる。
3mm未満ではブラシとしての機能がなくなり、50m
mを超えると回転の遠心力で毛倒れが生じ、研磨機能が
減少する。好ましくは5〜30mmであり、最も好まし
くは7〜15mmである。
【0028】樹脂基盤3の繊維強化部6に使用する強化
繊維は、強度、均一性、樹脂含浸性が重要である。織物
が好ましく、最も好ましくは寒冷紗である。2〜3枚/
mmで重ねて配置するのが望ましい。繊維強化部6の厚
さは1〜10mmの範囲とする。1mm未満では遠心力
に耐える強度の保持が困難である。また、10mmは強
度上必要十分な厚さと言える。好ましくは2〜7mmで
あり、最も好ましくは3〜6mmである。
繊維は、強度、均一性、樹脂含浸性が重要である。織物
が好ましく、最も好ましくは寒冷紗である。2〜3枚/
mmで重ねて配置するのが望ましい。繊維強化部6の厚
さは1〜10mmの範囲とする。1mm未満では遠心力
に耐える強度の保持が困難である。また、10mmは強
度上必要十分な厚さと言える。好ましくは2〜7mmで
あり、最も好ましくは3〜6mmである。
【0029】最後に、樹脂基盤3の下面に設けた突起部
7は、複数個好ましくは3〜16個が円周方向で等間隔
に配置され、直径を5〜50mmの範囲で設定する。5
mm未満では、研磨抵抗による剪断破壊の恐れがある。
50mmは強度上必要十分な大きさである。好ましくは
10〜30mmであり、最も好ましくは15〜25mm
である。突起部7の高さは0.5〜10mmである。
0.5mm未満では研磨機取付台座8のザグリ部11か
ら外れる恐れがある。10mmは強度上必要十分な高さ
である。好ましくは1〜5mmであり、最も好ましくは
2〜3mmである。
7は、複数個好ましくは3〜16個が円周方向で等間隔
に配置され、直径を5〜50mmの範囲で設定する。5
mm未満では、研磨抵抗による剪断破壊の恐れがある。
50mmは強度上必要十分な大きさである。好ましくは
10〜30mmであり、最も好ましくは15〜25mm
である。突起部7の高さは0.5〜10mmである。
0.5mm未満では研磨機取付台座8のザグリ部11か
ら外れる恐れがある。10mmは強度上必要十分な高さ
である。好ましくは1〜5mmであり、最も好ましくは
2〜3mmである。
【0030】
【発明の効果】以上に説明の通り、請求項1の発明によ
れば、コスト高になることなく耐摩耗性に優れたダイヤ
モンド砥粒入りの毛材で構成することが可能で、しか
も、植毛部の毛抜けや剥離も生じないので、高速回転で
使用が可能で、研磨効率の向上を図ることのできる平形
カップブラシを提供することができる。
れば、コスト高になることなく耐摩耗性に優れたダイヤ
モンド砥粒入りの毛材で構成することが可能で、しか
も、植毛部の毛抜けや剥離も生じないので、高速回転で
使用が可能で、研磨効率の向上を図ることのできる平形
カップブラシを提供することができる。
【0031】請求項2の発明によれば、砥石等で知られ
ている研磨効果の向上をブラシでも図ることができ、一
層研磨性能の向上した平形カップブラシを提供すること
ができる。
ている研磨効果の向上をブラシでも図ることができ、一
層研磨性能の向上した平形カップブラシを提供すること
ができる。
【0032】請求項3の発明によれば、毛材ブロックを
分割した効果を確実にし、かつ、毛材特有の振動打ち傷
が発生したり、研磨むらが生じない平形カップブラシを
提供することができる。
分割した効果を確実にし、かつ、毛材特有の振動打ち傷
が発生したり、研磨むらが生じない平形カップブラシを
提供することができる。
【0033】請求項4の発明によれば、毛材の抜けの発
生を防止すると共に、高価な毛材を使用した場合のコス
ト高を極力避けることのできる平形カップブラシを提供
することができる。
生を防止すると共に、高価な毛材を使用した場合のコス
ト高を極力避けることのできる平形カップブラシを提供
することができる。
【0034】そして、請求項5の発明によれば、遠心力
に耐えるのに必要十分な強度を備えた平形カップブラシ
を提供することができる。
に耐えるのに必要十分な強度を備えた平形カップブラシ
を提供することができる。
【図1】この発明の実施形態の平形カップブラシの平面
図である。
図である。
【図2】図1のA−A線に沿って示した断面図である。
【図3】実施形態の平形カップブラシの底面図である。
【図4】実施形態の平形カップブラシを研磨機取付台座
に取り付けた状態の、図2と同様の断面図である。
に取り付けた状態の、図2と同様の断面図である。
1 毛材 2 毛材ブロック 2a 分割されたブロック 3 樹脂基盤 4 分割溝 5 植毛部 6 繊維強化部 7 突起部 8 研磨機取付台座 9 六角穴ボルト 10 ねじ穴 11 ザグリ部 12 樹脂強化部の中央孔
Claims (5)
- 【請求項1】 一定長に切断された多数の毛材1が平
形リング状に配列された毛材ブロック2と、リング状の
樹脂基盤3とからなり、 樹脂基盤3が、前記毛材1の基端部が埋没された植毛部
5と、植毛部5に連なる繊維強化部6と、下面の、円周
方向で等間隔に設けられた、研磨機取付台座8と連結す
るための、複数個の突起部7とで構成されていることを
特徴とする平形カップブラシ。 - 【請求項2】 毛材ブロック2は、円周方向で複数の
ブロック2aに分割されている請求項1に記載の平形カ
ップブラシ。 - 【請求項3】 ブロック2a間の分割溝4の幅が、
0.5〜10mmとされている請求項2に記載の平形カ
ップブラシ。 - 【請求項4】 植毛部5は、毛材1の埋没深さが1〜
10mmである請求項1に記載の平形カップブラシ。 - 【請求項5】 樹脂基盤3の繊維強化部6は、厚さが
1〜10mmである請求項1に記載の平形カップブラ
シ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000234399A JP2002045235A (ja) | 2000-08-02 | 2000-08-02 | 平形カップブラシ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000234399A JP2002045235A (ja) | 2000-08-02 | 2000-08-02 | 平形カップブラシ |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005001918U Continuation JP3111041U (ja) | 2005-04-05 | 2005-04-05 | 平形カップブラシ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002045235A true JP2002045235A (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18726777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000234399A Pending JP2002045235A (ja) | 2000-08-02 | 2000-08-02 | 平形カップブラシ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002045235A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016018864A (ja) * | 2014-07-07 | 2016-02-01 | 住友電気工業株式会社 | 圧粉磁心の製造方法、圧粉磁心、及びコイル部品 |
JP2020151792A (ja) * | 2019-03-19 | 2020-09-24 | 富士紡ホールディングス株式会社 | 研磨ブラシ及び研磨加工物の製造方法 |
JP2022126522A (ja) * | 2021-02-18 | 2022-08-30 | ステイト工業株式会社 | ブラシカートリッジの製造方法及びブラシ |
-
2000
- 2000-08-02 JP JP2000234399A patent/JP2002045235A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016018864A (ja) * | 2014-07-07 | 2016-02-01 | 住友電気工業株式会社 | 圧粉磁心の製造方法、圧粉磁心、及びコイル部品 |
JP2020151792A (ja) * | 2019-03-19 | 2020-09-24 | 富士紡ホールディングス株式会社 | 研磨ブラシ及び研磨加工物の製造方法 |
JP7242363B2 (ja) | 2019-03-19 | 2023-03-20 | 富士紡ホールディングス株式会社 | 研磨ブラシ及び研磨加工物の製造方法 |
JP2022126522A (ja) * | 2021-02-18 | 2022-08-30 | ステイト工業株式会社 | ブラシカートリッジの製造方法及びブラシ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040820 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050308 |