JP2001524060A - エレベータロープ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 エレベータシャフト内のガイドレールに沿って走行するエレベータかご(1)と釣合重り(2)とが懸垂ロープによって支持され、懸垂ロープはエレベータかご(1)の頂部に取り付けられるとともに、少なくとも１つの転向プーリを介して釣合重り(2)へ送られるエレベータロープ装置。別個独立の巻上ロープがエレベータかご(1)の下部に取り付けられるとともに、釣合重り(2)の下部へ少なくとも１つの転向プーリ(8)を介して送られる。巻上ロープ(5)は、合成繊維から作られたロープであって、プラスチック材料製の被覆を有する実質的に細いロープである。

Description

【発明の詳細な説明】 エレベータロープ装置 本発明は、請求の範囲第１項の前文に規定するエレベータロープ装置に関する ものである。 トラクションシーブエレベータにおいては、エレベータかごと釣合重りを丸鋼 ロープで懸垂する。普通は、同一のロープが、エレベータかごと釣合重りとを支 持する役目をする懸垂ロープとしてばかりでなく、エレベータかごと釣合重りと を移動させる役目をする巻上ロープとして働く。したがって、釣合重りを用いて いて、エレベータを動かすために必要な力が非常に小さい場合であっても、極端 な場合、釣合重りと、かごの許容積載量分の負荷を有するエレベータかごとが等 しい重量であって、必要な力がほとんどゼロである場合であっても、ロープは、 全重量を支えるように設計する必要がある。 従来技術には、懸垂ロープと巻上ロープとが別々である方法もある。このよう なエレベータを、例えば米国特許第5,398,781号明細書が開示している。この明 細書に説明されているエレベータにおいては、懸垂ロープをエレベータかごの頂 上部に取りつけ、転向プーリを介して釣合重り上のレバー部品に送る。巻上ロー プはエレベータかごの頂上部もしくは底部のいずれかへ取りつけられ、懸垂ロー プと同様に、転向プーリと巻上機のトラクションシーブとを介して釣合重り上の レバー部品に送る。この明細書に説明されているエレベータは、ロープの伸びを 補正するためのレバー部品を有し、このレバー部品は釣合重りに連結しており、 かつ引張装置として働く。この特許は特に巻上ロープを引っ張ることに焦点を絞 っており、懸垂ロープもしくは巻上ロープの詳細については全く言及していない 。巻上ロープおよび懸垂ロープを別々に設けることにより達成されるであろう利 点についても説明していない。 一般的に使用されている巻上ロープは鋼製ケーブルであるが、その摩擦係数は 小さいため、例えばさまざまな種類の溝を有するトラクションシーブを用いるこ とによって、またはトラクションシーブ回りのロープの接触角もしくは回転角を 大きくすることによって摩擦係数を大きくしなければならない。更に、鋼製の巻 上ロープは巻上用モータ駆動装置とエレベータかごとの間の一種の音響ブリッジ として働き、ノイズを巻上機からエレベータかごへ伝達し、その結果、乗客の快 適性を損なう。 鋼製巻上ロープを用いた従来技術の方法の更なる欠点は、ロープの曲げ半径が 比較的大きいことであり、それはトラクションシーブおよび転向プーリを大径に する必要があることを意味する。鋼製ロープの他の欠点は、ロープの重量がエレ ベータの巻上高さを制限することである。更に、鋼製ロープは腐食しやすく、そ のため定期的な保守を必要とする。 欧州特許(EP)出願公開公報(A1)第672781号の明細書は、合成繊維からできた丸 型のエレベータ懸垂ロープを開示する。そのロープの最外層には、最も外側の子 綱層を取り囲む被覆層がある。この被覆層はプラスチック、例えばポリウレタン からできている。子綱はアラミド繊維から作る。それぞれの子綱を含浸材で処理 して繊維を保護する。最外層の子綱層と内側の子綱層との間には中間被覆があり 、摩擦を減らす。ほぼ丸い子綱層を達成し、かつ体積効率を増すために、ギャッ プは裏込め子綱で満たす。最外部の被覆層の役目は、トラクションシーブ上で所 望の大きさの摩擦係数を確保することと、子綱を機械的損傷および化学的損傷と 、紫外線照射とから保護することにある。したがって、荷重を子綱だけによって 支える。同様の鋼索と比較すると、アラミド繊維から作られたロープは、十分に 、より大きい負荷支持力と、同様の鋼索の比重のわずか５分の一または６分の一 に等しい比重しか有しない。 丸いエレベータロープを例えば合成繊維から作るこれらの従来技術に係わる方 法に伴う欠点は、ロープが比較的大きな曲げ半径を有しており、大径のトラクシ ョンシーブと転向プーリを使用することが必要なことである。更に、子綱と繊維 が相対的に、かなり大きな滑りを起こす。その上、面積に対する容積の比率が大 きく、それは、摩擦熱がロープから効率的に排除されず、したがって、ロープの 温度が過度に上がり易いということを意味する。 本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、新しいタイプのエレベータロー プ装置を達成することを目的とする。このエレベータロープ装置においてはエレ ベータロープを２つの範疇に分割する。すなわち、ａ）エレベータかごと釣合重 りとを互いに連結してこれらを支持することが役割である懸垂ロープと、ｂ）合 成材料で作られ、一方の側にある釣合重りと、他方の側にあるエレベータかごお よびかごの負荷との間の不釣り合いを支えて、エレベータかごを動かすことが役 割である新しいタイプの巻上ロープとに分割する。 この装置において、懸垂ロープに関しては摩擦を考慮する必要がなく、それら のロープを鋼索から作ることができる。反対に、巻上ロープは、合成材料から成 る細いロープであり、ロープ構造の引張強度が、例えばアラミド繊維から成る縦 方向の子綱によって形成される。これらの子綱は、各ロープごとに複数の子綱を 一つに束ねる被覆で囲まれ、被覆はトラクションシーブに対して良好な摩擦係数 を生み出す。この被覆は、例えばポリウレタンで作られ、ポリウレタンは、例え ば鋼製ロープと比べると数倍の摩擦係数を生じる。本発明の方法の特徴的な構成 要件の詳細は、下記に述べる請求の範囲に示す。 巻上ロープは、運ぶ乗客もしくは品物、および釣合重りから生じる荷重を支え る必要がないため、この場合エレベータの荷重のうち、わずかな部分しか支える 必要がない。したがって、本発明のエレベータ巻上ロープを非常に細くすること が可能であり、それはロープの曲げ直径が小さいことを意味する。その巻上ロー プを平たいロープとすることもできるが、その場合、巻上ロープの被覆は平らな 形のものになり、したがって、巻上ロープの断面の幅は、厚さに比べてかなり大 きい。 この細く平らな巻上ロープによって、今日用いられているトラクションシーブ よりも直径がかなり小さく、かつ、より軽いトラクションシーブを使用すること が可能になる。したがって、エレベータかごを動かすために必要なモーメントも 小さくなり、その結果として、小型の安価な巻上ロープを用いることができる。 ロープの平帯状の形のおかげで、ロープによりトラクションシーブもしくは転向 プーリに加わる圧力がトラクションシーブの面上に、いっそう均一に分布する。 更に、繊維相互間の滑りが最少になり、したがって、ロープの内部剪断力も最小 になる。加えて、容積の面積に対する比率が小さくなり、それは、摩擦熱を効率 的にロープから周囲へ伝えるということを意味する。更に、巻上ロープの被覆に さまざまな材料を塗ることが容易にでき、したがって、摩擦特性および摩耗特性 をさまざまなトラクションシーブ材料に関して最適にすることができる。小型モ ータおよび小型トラクションシーブは、機械室のないエレベータには非常に適す る。なぜならば、トラクションシーブを有する巻上用モータをそのエレベータシ ャフトに容易に収容することができるからである。 次に、添付の図面を参照しながら、実施例の助けをかりて本発明を詳細に説明 する。ここで、 第１図は、本発明によるエレベータロープ装置を示し、 第２図は、本発明による他のエレベータロープ装置を示し、 第３図は、本発明によるエレベータ装置に適用可能な巻上ロープを示す。 第４図ないし第８図はさまざまな合成繊維ロープの例を示す。 第１図は、本発明によるトラクションシーブエレベータを示し、このエレベー タはエレベータかご１と、釣合重り２とを含み、これらは、エレベータシャフト 内をガイドレールに従って走行し、かつ懸垂ロープ３に吊されている。鋼製懸垂 ロープ３はエレベータかご１の頂上部に固定され、エレベータシャフト内の転向 プーリ４を介して釣合重り２へ送られる。エレベータかごと釣合重りとを動かす ために用いられ、かつ合成材料で作られた実質的に丸い巻上ロープ５は、懸垂ロ ープに比べると可撓性で、かなり細い。複数の巻上ロープは、それぞれの第１の 端部でエレベータかご１の下部に取りつけ、そこからそれらのロープは釣合重り ２の下部へ、エレベータかご１の下方のエレベータシャフトの底部に位置する駆 動機６のトラクションシーブ７を介して、かつ釣合重りの下方のエレベータシャ フトの底部に位置する転向プーリを介して送られる。駆動機は、例えばその直径 に比べて平たい構造の円盤状電気モータであり、このモータは、回転子と一体化 したトラクションシーブを有し、かつトラクションシーブの直径よりも直径が大 きい固定子と回転子とを有する。この駆動機をシャフトの底部か、もしくはエレ ベータシャフトの下部のシャフト壁構造物上のいずれかに据えつけることができ る。横に並んで走行する数本の巻上ロープを用いることができる。第１図に示す 方法において、巻上ロープとトラクションシーブとの間の摩擦を、巻上ロープに トラクションシーブ７を周回させることによって大きくする。そのときに、 エレベータかごから下がってくる巻上ロープが転向プーリ８とトラクションシー ブ７との間を通ってトラクションシーブヘ降りて、トラクションシーブの下側を 回り、さらに、トラクションシーブの全周の一部を通った後、トラクションシー ブの上側を通り過ぎて自分自身と交差し、交差後は、さらに転向プーリ８へ進み 、転向プーリの下側を通り、釣合重りへ上って行くようにする。この実施例にお いては、巻上ロープを釣合重りの下部に取りつける。 この懸垂例においては、数本の細い巻上ロープを用いているが、１本の平たい ロープを用いることもできる。平たいロープの場合、ロープが自分自身と交差す ることにより付随的に問題が生じる。なぜならば、ロープの幅が比較的広いから である。しかし、トラクションシーブを適切な角度だけトラクションシーブの回 転面の回りに回転させることによって、もしくはトラクションシーブをトラクシ ョンシーブの回転面内で傾けることによって、ロープを交差させることができる 。更に、上述のようにトラクションシーブを回転することとトラクションシーブ を傾けることの両方を行うことが可能であり、その場合、回転させる角度もしく は傾ける角度は、トラクションシーブを回転させるだけ、もしくは傾けるだけの 場合よりも小さくなるであろう。別個独立な複数の巻上ロープを用いる場合、ト ラクションシーブを傾け、および／または回転させて、ロープが互いに交差でき るようにする必要もある。 巻上ロープを、エレベータかごと釣合重りとの間で転向プーリ８を用いて引っ 張る。この引張りは引張バネ９を用いて行う。引張バネがトラクションシーブ８ を引っ張って、巻上ロープをトラクションシーブ上で充分にピンと張られた状態 に常に保ち、巻上ロープの伸びに関係なく必要な摩擦を生じるようにする。引張 は巻上機械装置に連結した装置を用いて実行することもできる。その場合、転向 プーリは固定する。このような場合、巻上機械装置の質量を巻上ロープの引張に 利用できる。巻上機械装置は、例えばエレベータシャフト内の垂直なガイドレー ルで支持し、巻上機械装置の質量がロープ引張部品の助けとなるように連結する 。 第２図は懸垂装置を示し、この装置は、平たい巻上ロープに対しては第１図の 装置よりも適する。なぜならば、巻上ロープはそれ自身と交差しないからである 。巻上ロープを、第１図に示す方法と同様に吊す。各巻上ロープ５はその第１の 端 部でエレベータかご１の下部に取りつけ、そこからそれらのロープは釣合重り２ の下部へ、エレベータかご１の下方のエレベータシャフトの底部に位置する駆動 機６のトラクションシーブ７を介して、かつ釣合重りの下方のエレベータシャフ トの底部に位置する転向プーリ８を経由して送る。これらの巻上ロープは第１図 と同様に実施し、ロープは多数の独立した隣接するロープか、もしくは１つの平 たいロープのいずれかから成る。エレベータかごから降りてきた巻上ロープは、 転向プーリ８の方向から見て、トラクションシーブ７の裏側へ下って行き、トラ クションシーブの下側を周回して、さらに転向プーリ８へと進み、その下側を周 回して、釣合重りへ上っていく。しかし、このような懸垂方式においては、巻上 ロープとトラクションシーブとの接触角が、第１図に示す方法よりも、相当に小 さくなる。図１においては接触角は270°以上の大きさにすることができる。し たがって摩擦も、より少なくなり、ロープを、第１図に示す場合よりも、さらに 強く引っ張る必要がある。他の点では、引張は第１図と同じ方法で実施される。 第３図ないし第６図は、荷重耐性繊維が子綱に入っている巻上ロープの構造を 示す。子綱の配列は自由であり、許容荷重要求、もしくは許容曲げ能力、例えば ねじり剛性のいずれかに従って子綱の配列を決めることができる。 第３図は、本発明の懸垂装置に用いられる実質的に平たい巻上ロープ５を示す 。そのロープでは６束12a−12eの子綱を同一平面内に配置する。それらの束は荷 重耐性の子綱13から成る。ロープ構造の強度を形成するこれらの縦方向の子綱は 、合成繊維、例えばアラミド繊維からできている。これらの子綱は被覆体14内に 封入される。この被覆体が、それらの子綱を一つに束ねて１つの構造物にすると ともに、トラクションシーブとの接触の際に十分な摩擦係数を与える。平たい被 覆体14を形成するために、これらの束12a‐12fを、横に並べて配置する。したが って、ロープの幅がその厚さよりもかなり大きくなる。被覆体材料14を、例えば ポリウレタンにすることができる。ポリウレタンは、鋼索に比べると数倍の摩擦 係数を生じる。必要ならば、被覆体の平坦面をさまざまな材料で塗工することが できる。コーティング15の摩擦および摩耗に関する特性をさまざまなトラクショ ンシーブの材料に対して最適化することができる。第２図において、子綱の束は 断面においては円形のものであるが、当然、その形を用途に応じて選ぶこと ができる。 第４図は、子綱の束12をさまざまな相互間隔で配置した平たい巻上ロープの例 を示す。これらの束は、巻上ロープの中央部よりも両端部の近くの方が相互間の 距離が幾分近くなっている。第５図に示す例において、子綱の束12を、巻上ロー プの長い方の中央線に関して非対称に、ロープの摩擦面に近く配置する。第６図 は、巻上ロープの子綱および子綱の束12の直径が異なる寸法である例を示す。大 きい方の束は、ロープの幅方向に見てロープの両端部に位置する。小さい方の束 はそれらの間に位置する。第４図ないし第６図に示す例によれば、巻上ロープが トラクションシーブもしくは転向プーリ上を通過するときの巻上ロープ５のトラ ッキングを改善できる。 第７図および第８図は、荷重耐性繊維がファブリックの形をしている巻上ロー プの例を示す。第７図に示す例では、繊維は巻上ロープ５の断面において、巻上 ロープ５の縦方向および横方向の両方向において互いに交差する線を形成する。 これらの線が巻上ロープの縦方向に対して斜めに位置してもよい。したがって、 そのファブリックは、例えば自動車の安全ベルト、もしくはそれと同等なベルト のクリンチ式交差嵯り構造に似ていてもよい。第８図は、巻上ロープの断面の全 体において、結合剤、例えばポリウレタンによって一つに結合された一つのファ ブリックもしくは複数のファブリックで構成した巻上ロープの構造を示す。さま ざまな補強用ファブリックを用いることによって、個々の繊維間の接触を必要に 応じて増減することができる可撓性巻上ロープもしくは可撓性懸垂ロープを作る ことができる。 第３図ないし第８図に示すロープの例を用いることによって達成される利点に は次のものが含まれる。 −一つの平たい巻上ロープを用いると、別個独立な複数のロープの場合に必然 的に含まれるロープ間の空の空間が回避され、したがって、トラクションシーブ の幅を以前よりも小さくすることができる。 −ロープの負荷部の断面積を最適化することができる。 −ロープの振動を十分に減衰させる。なぜならば、いまや別個独立した複数の ロープを、多量の振動減衰材料に埋め込まれた子綱の束に代えるからである。 薄い帯状巻上ロープを用いる場合、トラクションシーブもしくは転向プーリか ら巻上ロープが横にずれることを確実に防止する必要がある。これはさまざまな 方法で行なうことができる。１つの方法においては、トラクションシーブに傾斜 機構と、ロープ端の位置をモニターする複数のセンサーを設ける。このトラクシ ョンシーブは真直なシリンダであり、シリンダの回転軸を傾斜させて巻上ロープ をトラクションシーブの中央部へ持っていくことができる。巻上ロープがトラク ションシーブの縁へ流れると、機械センサーもしくはそれと同等の、光線などに 基づいた検出器が、それに対応する信号を、トラクションシーブの傾斜を制御す る装置へ送り、次にトラクションシーブの傾斜を変えて、帯状の巻上ロープをト ラクションシーブの中央部へ連れ戻すようにする。必要ならば、キャンバー／ク ラウントラクションシーブもしくは転向プーリ、すなわち直径が一定ではないも のを用いることができ、その場合、トラクションシーブ／プーリの外周面はトラ クションシーブ／プーリの前方から見ると凹凸のいずれかである。達成される利 点は、巻上ロープをその適切な位置に良好に保持することである。 細い別個独立した複数の巻上ロープを用いる場合、子綱の束12a‐12fは互いに 離して配置し、その場合、それぞれが他の束に関係なく、独立した巻上ロープの ように機能する。 上述のように、本発明に係わる巻上ロープの構造を用いる場合、例えば上述の エレベータ懸垂装置において必要なトラクションシーブは、現在使用されている トラクションシーブよりも直径がかなり小さく、かつ軽くなる。トラクションシ ーブと機械装置の小型化により、全てのエレベータ部品をエレベータシャフト内 に収容することが可能になり、別個独立した機械室が不要となる。このことによ ってエレベータの納入価格にかなりの節減をもたらす。 本発明のさまざまな実施例は上述の例に限定されることはなく、以下に示す請 求の範囲内で変化させることができることは、当業者には明らかである。したが って、エレベータの巻上ロープが丸い、もしくは平たい断面形状を有することは 必ずしも必要ではない。代わりに、エレベータの巻上ロープは、例えばＶ字型断 面を有する三角ベルト型のロープとしてもよい。その場合、それぞれの巻上ロー プとそれに対応するトラクションシーブ上のキーみぞとの間に非常に大きな 摩擦を達成することができる。懸垂ロープを合成繊維で作ることもでき、更にそ れらを数本の隣接するロープか、もしくは１本の平たいロープだけのいずれかか らなるものとしてもよい。更に、子綱の束を、必要ならばロープが支える荷重を 考慮して、２層以上に、例えば２層に並べることができる。懸垂比率も、実施例 に示した１：１の懸垂以外のものにすることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．エレベータシャフト内のガイドレールに沿って走行するエレベータかご(1) と釣合重り(2)とが懸垂ロープによって支持され、該懸垂ロープは前記エレベー タかご(1)の頂部に取り付けられるとともに、少なくとも１つの転向プーリを介 して前記釣合重り(2)へ送られ、少なくとも１本の巻上ロープ(5)が前記エレベー タかご(1)に取り付けられるとともに、前記エレベータかごから前記釣合重り(2) へ駆動機(6)のトラクションシーブ(7)と、少なくとも１つの転向プーリ(8)とを 介して送られる、エレベータ用エレベータロープ装置において、 前記巻上ロープ(5)は、合成材料から作られた実質的に細いロープであり、ロ ープ引張装置は前記エレベータシャフトの下部に位置することを特徴とするエレ ベータロープ装置。 ２．請求の範囲第１項記載のエレベータ装置において、前記巻上ロープ(5)は、 アラミド繊維などの合成繊維から作られた実質的に細いロープであり、かつポリ ウレタンなどのプラスチック材料の被覆を有することを特徴とするエレベータ装 置。 ３．請求の範囲第１項または第２項記載のエレベータ装置において、前記巻上ロ ープ(5)は、子綱の束(12a-12f)が合成繊維、例えばアラミド繊維から作られてい るロープであり、かつ前記被覆(4)がポリウレタンなどのプラスチック材料から 作られたロープであり、 前記束(12a-12f)は、少なくとも１つの平面内に横に並べられて、子綱の束の 層を形成しており、前記ロープの断面は、厚さよりも実質的に幅が広いことを特 徴とするエレベータ装置。 ４．請求の範囲第１項または第２項記載のエレベータ装置において、前記巻上ロ ープ(5)は、多数の隣接するロープから成り、該ロープにおいては前記子綱の束( 12a-12f)は相互に離れて配置しており、それぞれの束は、独立したロープとして 働くことを特徴とするエレベータ装置。