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JP2001516590A - ストレプトマイセテスとマデュロマイセテスとを識別するハイブリダイゼーションプローブ - Google Patents

ストレプトマイセテスとマデュロマイセテスとを識別するハイブリダイゼーションプローブ

Info

Publication number
JP2001516590A
JP2001516590A JP2000511899A JP2000511899A JP2001516590A JP 2001516590 A JP2001516590 A JP 2001516590A JP 2000511899 A JP2000511899 A JP 2000511899A JP 2000511899 A JP2000511899 A JP 2000511899A JP 2001516590 A JP2001516590 A JP 2001516590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleic acid
probe
maduromycetes
rrna
streptomycetes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000511899A
Other languages
English (en)
Inventor
ヘニジヨード,オルガ
メジヤド,ラフアエル・ペ
パロ,ビクトル
ロドリゲス,ビセンテ
Original Assignee
メルク・シヤープ・エンド・ドーム・デ・エスパニア・エセ・ア・エ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by メルク・シヤープ・エンド・ドーム・デ・エスパニア・エセ・ア・エ filed Critical メルク・シヤープ・エンド・ドーム・デ・エスパニア・エセ・ア・エ
Publication of JP2001516590A publication Critical patent/JP2001516590A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6888Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms
    • C12Q1/689Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms for bacteria

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、マデュロマイセテス16S rRNA遺伝子の保存領域に相補的な特異的核酸プローブを使用してマデュロマイセテスおよびストレプトマイセテス分類群からの細菌間での識別を行なうための方法を提供する。該プローブは、サンプル中の16S rRNAをコードするDNAの迅速な検出を可能にし、アクチノマイセターレス(Actinomycetales)目内のマデュロマイセテスからストレプトマイセテスを識別する。該方法は高精度であり再現性がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、ストレプトマイセテス(streptomycetes)とマデュロマイセテス(
maduromycetes)とを特異的に識別する、マデュロマイセテスの成熟16Sリボソー
ムRNA(rRNA)をコードする領域に由来する核酸プローブに関する。本発明はま た、これらのプローブを使用するアッセイに関する。
【0002】 (発明の背景) 過去10年の間に、微生物の同定は著しく進歩したが、それに用いる方法は依然
として労力を要し、高感度ではなく、特異的でない。これらの欠点の多くは、核
酸プローブを使用することにより克服することができる。ゲノムDNA、プラスミ ド、リボプローブまたは合成オリゴヌクレオチドよりなるこれらの核酸プローブ
は、生物学的サンプル中に存在するゲノムDNAまたは或るRNA種を標的としうる。
プローブとしては合成オリゴヌクレオチドを使用するのが一般に好ましい。なぜ
なら、オリゴヌクレオチドは、化学法により迅速に大量合成でき、長い貯蔵寿命
を有し、容易に精製され標識されるからである。
【0003】 天然微生物群集の構成を記載するための伝統的な方法には問題がある。なぜな
ら、それらの方法は高い経費および労力を要し、研究施設内で培養可能な微生物
の同定を可能にするにすぎないからである。自然界の微生物のうちで現在発見さ
れているものは20%未満であると一般に考えられており、微生物群集の構成を研
究するための培養非依存的な新規方法が必要とされている(Ward, D.M.ら, 1990
Nature, 345: 63-64)。共通であるが特徴的な細胞要素である16S rRNAの配列 が、この目的に既に使用されており、それは、自然群集における多数の未培養微
生物の存在を示している(Ward, D.M.ら, 前掲; Giovannoni, S.J.ら, 1990 Nat
ure, 345: 60-63; Barry T.ら, 1991, PCR Methods and Applications, Cold Sp
ring Harbour. pp 51-56; Mehling, A.ら, Microbiology, 141:2139-2147; およ
びRheims, H.ら, 1996, Microbiology, 142: 2863-2870)。
【0004】 多数の微生物に関して、種特異的プローブが既に記載されている。プローブの
開発には、16Sおよび23S rRNA遺伝子が非常に頻繁に使用される。なぜなら、記 載されている方法を用いて配列を容易に得ることができ、種特異的検出に使用可
能な可変領域がこれらの高度に保存された遺伝子内に存在することが公知だから
である。細菌の検出のための汎用(universal)プローブが公知である(例えば 、Giovannoni, S.J.ら, 1988, J.Bacteriol. 170: 720-726およびBarry, T.ら,
1991, 前掲)。
【0005】 アクチノマイセテスは、分枝状、通常は非分断性の菌糸および無性胞子(気中
菌糸上に産生する)を形成する好気性グラム陽性細菌である。16S rRNA配列のデ
ータは、ストレプトマイセテスおよびマデュロマイセテスを含む少なくとも7群 における約37属を含有する非常に複雑なこの目の進化樹の構築を可能にした(Go
odfellow, M., 1989, “Suprageneric classification of Actinomycetes”, Be
rgey’s Manual of Systematic Bacteriology Vol. 4, WilliamsおよびWilkins
pp. 2333-2339)。
【0006】 天然分離株(特に、胞子の遊離前に気中菌糸を発生させる細菌)において見出
されるアクチノマイセテスの近縁群間での識別を行なうための簡便であるが有力
な方法に関しては、現在のところ当技術分野において言及されていない。マデュ
ロマイセテスとストレプトマイセテスとを識別しうる迅速かつ高精度のアッセイ
において使用可能な核酸プローブを得ることが望ましいであろう。
【0007】 (発明の詳細な記載) 本発明は、マデュロマイセテス細菌の16S rRNAの部分をコードする核酸にはハ
イブリダイゼーション条件下でハイブリダイズし、ストレプトマイセテス細菌の
16S rRNAの部分をコードする核酸には同一ハイブリダイゼーション条件下でハイ
ブリダイズしない核酸プローブに関する。
【0008】 本発明のもう1つの態様は、サンプル中のマデュロマイセテス細菌の存在を検 出するための方法であって、 a)該サンプルを核酸プローブ(該プローブは、マデュロマイセテス16S rRNA をコードする核酸にはハイブリダイズするが、ストレプトマイセテス16S rRNAを
コードする核酸にはハイブリダイズしない)と接触させ、 b)ハイブリダイゼーション条件に付し、 c)ハイブリダイゼーションが生じたか否かを判定することを含んでなる方法 である。
【0009】 本発明の更にもう1つの態様は、細菌サンプル中でストレプトマイセテスから マデュロマイセテスを識別する方法であって、 a)細菌を溶菌させて細菌DNAを遊離させ、 b)該細菌DNAを抽出し、 c)CNB-ESPプローブの配列を含むプローブと該抽出DNAとをハイブリダイゼー ション条件下で接触させ、 d)該抽出DNAに対する該プローブのハイブリダイゼーションが生じたか否かを
判定することを含んでなる方法である。
【0010】 本発明のもう1つの実施形態は、成熟16S rRNA分子をコードするストレプトマ イセス・アンボファチエンス(Streptomyces ambofaciens)DNAの塩基対68〜90 に対応するマデュロマイセテス核酸を含む核酸配列に少なくとも90%相補的また
は相同である10〜250ヌクレオチド長のプローブを含んでなる、マデュロマイセ テス群からの細菌の検出のためのキットを含む。
【0011】 該キットは、試薬、組成物、説明書、使い捨て器具類(disposable hardware )および適当なパッケージを更に含んでいてもよい。
【0012】 本出願および請求の範囲の全体にわたり用いる「プローブ」なる語は、10〜25
0塩基対長の合成的または生物学的に得られた核酸を意味し、これは、標的核酸 配列に対する特異的かつ優先的なハイブリダイゼーションを所定条件下で可能に
する特定のヌクレオチド配列を含有し、検出のため及びアッセイの性能を向上さ
せるための部分を所望により含有していてもよい。一般には、特異性を満足に得
、安定なハイブリダイゼーション産物を形成させるためには、最低で10ヌクレオ
チドが必要であり、一般には、最高で250ヌクレオチドが、ミスマッチ配列およ び優先的ハイブリダイゼーションを決定するために反応パラメーターを容易に適
合させることができる長さの上限に相当する。プローブは、所望により、あるア
ッセイ条件下における適切または最適な機能に寄与する或る種の構築物を含有し
ていてもよい。例えば、ヌクレアーゼ分解に対するプローブの抵抗性を改善する
ために(例えば、末端キャップ化により)、あるいは検出リガンド(例えば、フ
ルオレセイン、32P、ビオチンなど)を保持させるために、あるいは固体支持体 に対するプローブの捕捉を促進させるために(例えば、ポリデオキシアデノシン
「テイル」)、プローブを修飾することができる。
【0013】 「優先的ハイブリダイゼーション」または「優先的にハイブリダイズする」は
、意図される標的核酸に対するハイブリダイゼーションが、同一条件下で非標的
核酸に対するハイブリダイゼーションから生じたいずれのハイブリダイゼーショ
ン反応産物よりも安定なハイブリダイゼーション反応産物を与えることを意味す
る。ハイブリダイゼーション反応産物の安定性を比較し、いずれが最も安定であ
るかを評価すること(すなわち、いずれが「優先的」に結合しているかを判定す
ること)は、当業者の技量の範囲内に十分に含まれる。
【0014】 「相同性」および「相同」なる語は、2以上の核酸配列間の類似性の度合を指 すものであり、生物間のいかなる系統的関連性をも示唆するものではない。類似
性の度合はパーセントで表される。すなわち、2つの配列間の90%の相同性は、 第1の配列の塩基の90%が第2の配列の塩基に対して同一にマッチすることを意味
する。
【0015】 「特異的」は、ヌクレオチド配列が所定の標的配列にはハイブリダイズするが
非標的配列には実質的にハイブリダイズしないことを意味する。
【0016】 「特異的に識別(する)」は、プローブが、所定の標的配列には実質的にハイ
ブリダイズするが非標的配列には実質的にハイブリダイズしないことを意味する
【0017】 「ハイブリダイゼーション」は、いずれの核酸塩基が互いに対合可能かに関す
る明らかな規則に従い、所定の反応条件下、部分的または完全に相補的な2つの 核酸鎖が逆平行で一緒になって、特異的かつ安定な水素結合により二本鎖核酸を
形成する過程である。
【0018】 「実質的なハイブリダイゼーション」は、結果の観察者が臨床場面において該
結果を陽性と判断する程度のハイブリダイゼーションの量が認められることを意
味する。「バックグラウンドノイズ」とみなされるデータは実質的なハイブリダ
イゼーションではない。
【0019】 「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、約0.9モル濃度のNaC
lの塩溶液中、約35℃〜65℃を意味する。ストリンジェンシーは、ハイブリダイ ゼーション溶液中に存在するイオン種の濃度およびタイプならびにハイブリダイ
ゼーション温度のような反応パラメーターによっても影響されうる。一般に、安
定なハイブリッドを形成させたい場合には、ハイブリダイゼーション条件がスト
リンジェントになるにつれて、より長いプローブが好ましくなる。通例、ハイブ
リダイゼーションを行なう条件のストリンジェンシーが、使用する好ましいプロ
ーブの或る種の特性を決定するであろう。そのような関係は当業者に十分に理解
されており、容易に改変されうる。
【0020】 同定目的のためにプローブを設計する場合には、該プローブは、必要に応じて
特異的であり(すなわち、それは、望ましくない核酸に対して交差反応しない)
、高感度である(すなわち、検出する生物の、すべてではなくてもほとんどの株
が、該プローブと反応する)ことが好ましい。したがって、好ましい標的配列は
、以下の特性を有するべきである: a)該配列は、関心のある微生物の各株のゲノム内に存在すべきである;およ び b)該配列の進化的多様性(evolutionary diversity)に関しては、一方にお いては、密接に関連した他の種から該種を識別しうるのに十分な配列多様性が存
在し、他方においては、使用するプローブを使用して関心のある株を検出しうる
のに十分な配列保存性が存在する。
【0021】 データベース中に存在するマデュロマイセテスおよびストレプトマイセテスの
16S rDNA配列の比較およびアライメントは、アクチノマイセテスのすべての16S
rDNA中に出現するいわゆる可変領域の存在を証明しただけでなく、ストレプトマ
イセス(Streptomyces)と同等の配列に対する相同性が低いと考えられるアクチ
ノマデュラ(Actinomadura)16S rDNA内の特定領域の同定を可能にした。UWGCG パッケージ(Version 9.0, 1996年12月)およびEdit-View 1.0 DNAシークエンサ
ー ビューアー(Applied Biosystems)からのプログラムを使用して、配列の比 較および分析を行なった。16S rDNA配列は、NCBI Genbankデータベースから得た
【0022】 配列の比較の結果、2つのプライマーを設計した。第1のプライマーはNVR1(5 ’CAC GGA GAG TTT GAT CCT GGC 3’)(配列番号1)と称され、これは、成熟16
S rRNAをコードするストレプトマイセス・アンボファシエンス(Streptomyces a
mbofaciens)DNAからの塩基対2〜12である(Pernodet, J-L.ら, 1989, Gene, 79
: 33-46)。第2のプライマーはSOR(5’GTA TTA GAC CCA GTT TCC CGG GC 3’)
(配列番号2)と称され、これは、成熟16S rRNAをコードするストレプトマイセ ス・アンボファシエンス(Streptomyces ambofaciens)DNAからの塩基対144〜17
6に対応するマデュロマイセテスDNAである(Pernodet, 1989, 前掲)。これらは
共に、本発明の好ましいプローブを得るためにDNA領域を増幅するためのポリメ ラーゼ連鎖反応技術においてプライマーとして使用することができる。公知PCR 技術(例えば、米国特許第4,683,202号および第4,683,195号に記載のもの)を用
いて、大量の該プローブを得ることができる。
【0023】 好ましいプローブであるCNB-ESPは、該16S rRNA分子の高度可変領域から誘導 した。それは、配列5’GAA AGG CCC TTC GGG GGT ACT CG 3’(配列番号3)を含
み、これは、成熟16S rRNAをコードするストレプトマイセス・アンボファシエン
ス(Streptomyces ambofaciens)DNAからの塩基対68〜90に対応するマデュロマ イセテスDNAである。本発明では、CNB-ESPの長さを増加または減少させることに
より、CNB-ESPに類似したプローブを作製することができる。より長いプローブ の場合には、追加的ヌクレオチド(3’または5’)が、成熟16S rRNAをコードす
る対応ストレプトマイセス・アンボファシエンス(Streptomyces ambofaciens)
DNAのヌクレオチドであることが好ましい。
【0024】 本発明の1つの実施形態は、CNB-ESPと称される核酸であり、これは、マデュロ
マイセテス群からの細菌の16S rRNA分子の成熟部分をコードする染色体DNAに対 する特異的結合をもたらし、密接に関連したストレプトマイセテス分類群に属す
る細菌からの同等の染色体領域には実質的にハイブリダイズしない。
【0025】 本発明の好ましいプローブは、一般には、少なくとも約23ヌクレオチド〜約16
6ヌクレオチド(該16S rRNAをコードする遺伝子の前駆体領域+成熟領域+調節 領域のヌクレオチドの最大数)を含有する。より好ましくは、該プローブは、23
ヌクレオチド長のCNB-ESPプローブにハイブリダイズするDNA配列を含むDNA断片 のPCR増幅から生じた約23〜約166ヌクレオチドを含有する。
【0026】 特に好ましいプローブを図1に示す。
【0027】 本発明はまた、マデュロマイセテス由来の成熟16S rRNAをコードする染色体DN
A領域の配列にハイブリダイズするには十分に相補的であるが、細菌バシラス・ サチリス(Bacillus subtilis)などの遠縁グラム陽性細菌由来の同等の領域に ハイブリダイズするには十分に相補的でないオリゴヌクレオチドを使用するハイ
ブリダイゼーションアッセイにおいて使用するためのプローブに関する。
【0028】 本発明における特に好ましいアッセイは、サザンブロットである。サザンブロ
ットアッセイに使用しうる1つのプローブは、NVR1およびSORの2つのプライマー を使用して得られるDNA断片のPCR増幅により得られる約23〜166bp長である。サ ザンブロットまたはドットブロットアッセイは、よく知られた方法を用いて行な
うことができる。一般に、それは、ニトロセルロース、ナイロンまたは商業的に
容易に入手可能な他の誘導体化膜などのフィルター上に標的核酸または核酸集団
を固定化する工程を含む。ついで該固定化核酸を、所定のストリンジェンシー条
件下、関心のあるプローブに対するハイブリダイゼーションに関して試験する。
ストリンジェントな条件下、該標的に対して、より高い相同性を有するヌクレオ
チド配列を有するプローブは、より低い相同性を有する配列を有するプローブよ
り高いレベルのハイブリダイゼーションを示すであろう。ハイブリダイゼーショ
ンは多数の方法で検出することができる。例えば、該プローブは、通常のポリヌ
クレオチドキナーゼ反応により該オリゴヌクレオチドの5’末端に32P-リン部分 を付加することにより同位体標識することができる。ハイブリダイゼーションが
生じた後、ハイブリダイズしていないプローブを洗浄により除去する。該フィル
ターをx線フィルムにさらし、ハイブリダイゼーションシグナルの強度を評価す る。
【0029】 本発明のプローブは、商業的に入手可能な方法および装置を用いて化学合成す
ることができる。例えば、固相ホスホルアミジット法を用いて、15〜30ヌクレオ
チド長の短いオリゴヌクレオチドを得ることができる。本発明では、Applied Bi
osystems DNA Synthesizersのいずれかを使用し、該業者により供給される試薬 を使用して、短いDNAオリゴヌクレオチドを化学合成することが好ましい。該化 学合成オリゴヌクレオチドはBoehringer Mannheimから入手した。
【0030】 本発明のプローブにより検出されうるマデュロマイセテス株はATCCコレクショ
ンから得ることが可能であり、それらを以下の表に挙げる。
【0031】
【表1】
【0032】 本発明では、以下のストレプトマイセテス株を使用することができる:ストレ
プトマイセス・アンボファシエンス(Streptomyces ambofaciens)、エス・アン
ティバイオティカス(S. antibioticus)、エス・シンナモネンシス(S. cinnam
onensis)、エス・ケリコロール(S. coelicolor)A3(2)、エス・フラジエ(S.
fradiae)、エス・リビダンス(S. lividans)TK21、エス・ナタリエンシス(S.
nataliensis)、エス・ピウセチウス(S. peucetius)、エス・ビオラセンス(
S violascens)およびストレプトマイセス・スピーシーズ(Streptomyces sp.)
【0033】 本発明に関連した細菌の増殖および操作および一般的なDNA操作に用いる方法 は、文献記載のとおりである(Hopwoodら, 1985, Genetic Manipulation of Str
eptomyces. A Laboratory Mannual. John Innes Foundation Norwich;およびSam
brookら, 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbo
r Laboratory Press. Cold Spring Harbor, New York)。DNAの抽出のために、 細菌を、ATCCが推奨している温度にてLBまたはYEME培地内で増殖させた。トウモ
ロコシに関する記載(Dellaportaら, 1985, “Maize DNA Miniprep”. Molecula
r Biology of Plants- a Laboratory Course Mannual. Cold Spring Harbor, N.
Y. Cold Spring Harbor Laboratory, N.Y. USA. pp. 36-37)をストレプトマイ セス(Streptomyces)に応用して(Mehlingら. 1995, Microbiology, 141:2139-
2147)、後期指数期で増殖中の培養から染色体DNAを精製した。
【0034】 以下の非限定的な実施例により、本発明を更に例示する。
【0035】 実施例1 ゲノムDNAのサザン分析によるストレプトマイセテスとマデュロマイセテスと の識別 ストレプトマイセテスとマデュロマイセテスとを識別するためのCNB-ESPプロ ーブの有用性を立証するために、細菌株を得、中期対数期まで増殖させた。ゲノ
ムDNAを以下のとおりに調製した。約0.5〜1.0gの菌糸を、ガラスビーズ(3mm径 )を含有する2mlの溶菌バッファー(NaCl 0.1 M、EDTA 50mM、pH8.0)に再懸濁 し、該懸濁液を2分間ボルテックスし、ついで2mlの溶菌バッファー+10〜15mgの
リゾチームおよび50mg ml-1のRNアーゼ(DNアーゼを含まない)を加えた。該懸 濁液を37℃で30〜80分間インキュベートした。400mlの10% SDS(w/v)を加えた
後、該溶液を37℃で15分間インキュベートした。該ガラスビーズを除去し、該DN
Aを1容量のフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1)で4回お
よび1容量のクロロホルムで更に1回抽出した。該抽出DNAをエタノールで沈殿さ せ、乾燥させ、500mlの蒸留水に再懸濁した。
【0036】 各株から抽出した20mgの染色体DNAを、供給業者(Boehringer Mannheim)が推
奨しているとおりにそれぞれのバッファー中で37℃で16時間インキュベートする
ことにより50単位のエンドヌクレアーゼBamHIまたはPstIで制限処理し、該サン プルを0.8%アガロースゲル中の電気泳動により分画した。該分画DNA断片を、16
時間の毛管トランスファーによりHybond N+メンブレン(Amersham, plc.)にト ランスファーした。ついで、該固体支持体に固定化されたDNAを、5 x SSC、5 x デンハルト液および0.5% SDSを含有するハイブリダイゼーションバッファーで 洗浄し、同じバッファー中で10pmolの放射能標識CNB-ESPプローブに45℃で16時 間ハイブリダイズさせた。ついで該固体支持体を、該ハイブリダイゼーション温
度で1 x SSC(0.15M NaCl+0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.2)および0.5% SDS
で3回洗浄した。ついで該固体支持体を-70℃でX線フィルムにさらし、ついで現 像した。
【0037】 該プローブは、前記の表に挙げたマデュロマイセテス株のすべてにハイブリダ
イズしたが、前記ストレプトマイセス(Streptomyces)株にはハイブリダイズし
なかった。予想どおり、該プローブはまた、陰性対照として担持させた遠縁細菌
バシラス・サチリス(Bacillus subtilis)由来の低いG+C含量のゲノムDNAに対 しては陰性結果を与えた。得られた結果は、CNB-ESPがゲノムDNAに対するハイブ
リダイゼーションにおいてマデュロマイセテスとストレプトマイセテスとを識別
しうることを示している。
【0038】 実施例2 PCR増幅DNAのサザン分析によるストレプトマイセテスとマデュロマイセテスと の識別 実施例1で使用したすべての株からの染色体DNAを、記載されているとおりに抽
出し、プライマーNVR1(5’-CAC GGA GAG TTT GAT CCT GGC 3’(配列番号1))
およびSOR(5’-GTA TTA GAC CCA GTT TCC CGG GC 3’(配列番号2))を使用す
るPCR増幅に該抽出DNAを使用した。16.6mM (NH4)2SO4、67mM Tris-HCl (pH8.8) 、0.1% Tween-20および1mM MgCl2を含有する最終反応容量100mlのインキュベー ションバッファー中、約0.5〜1.0mgのゲノムDNA鋳型を280ngの各プライマーと共
に使用した。95℃(5分間)のインキュベーション、ついで1単位のEcoTaqポリメ
ラーゼ(Ecogen)の存在下での95℃(1分間)、55℃(1分間)および72℃(1分 間)のインキュベーションの30サイクル、および72℃で10分間の最終伸長サイク
ルにより、自動サーモサイクラー中で増幅を行なった。
【0039】 得られた約166bp長の増幅DNA断片を、1.5%アガロースゲル中の電気泳動によ り分画した。該分画DNA断片を、16時間の毛管トランスファーによりHybond N+メ
ンブレン(Amersham, plc.)にトランスファーした。ついで、該固体支持体に固
定化されたDNAを、5 x SSC、5 xデンハルト液および0.5% SDSを含有するハイブ
リダイゼーションバッファーで洗浄し、同じバッファー中で10pmolの放射能標識
CNB-ESPプローブに45℃で16時間ハイブリダイズさせた。ついで該固体支持体を 、該ハイブリダイゼーション温度で1 x SSC(0.15M NaCl+0.015Mクエン酸ナト リウム、pH7.2)および0.5% SDSで3回洗浄した。ついで該固体支持体を-70℃でX
線フィルムにさらし、ついで現像した。
【0040】 該プローブは、前記の表に挙げたマデュロマイセテス株のすべてに由来する約
166bp長のPCR増幅断片のすべてにハイブリダイズしたが、前記ストレプトマイセ
ス(Streptomyces)株にはハイブリダイズしなかった。得られた結果は、CNB-ES
PがゲノムDNAに対するハイブリダイゼーションにおいてマデュロマイセテスとス
トレプトマイセテスとを識別しうることを示している。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の特に好ましいプローブである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP,U S (72)発明者 メジヤド,ラフアエル・ペ スペイン国、エ−28049・マドリード、カ ンプス・デ・カント・ブランコ、セント ロ・ナシオナル・デ・ビオテクノロヒア (セ・エセ・イ・セ)(番地なし) (72)発明者 パロ,ビクトル スペイン国、エ−28049・マドリード、カ ンプス・デ・カント・ブランコ、セント ロ・ナシオナル・デ・ビオテクノロヒア (セ・エセ・イ・セ)(番地なし) (72)発明者 ロドリゲス,ビセンテ スペイン国、エ−28049・マドリード、カ ンプス・デ・カント・ブランコ、セント ロ・ナシオナル・デ・ビオテクノロヒア (セ・エセ・イ・セ)(番地なし) Fターム(参考) 4B063 QA01 QA18 QQ06 QQ42 QQ43 QR32 QR56 QR62 QS25 QS34 QX07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マデュロマイセテス細菌の16S rRNAの部分をコードする核酸
    にはハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズし、ストレプトマイセテス
    細菌の16S rRNAの部分をコードする核酸には同一ハイブリダイゼーション条件下
    でハイブリダイズしない核酸プローブ。
  2. 【請求項2】 DNAである、請求項1に記載のプローブ。
  3. 【請求項3】 10〜250塩基対である、請求項2に記載のプローブ。
  4. 【請求項4】 成熟16S rRNAをコードするストレプトマイセテス・アンボフ
    ァシエンス(Streptomycetes ambofaciens)DNAの塩基対68〜90対応するマデュ ロマイセテス核酸を含む核酸配列に少なくとも90%相補的または相同である、請
    求項3に記載のプローブ。
  5. 【請求項5】 5’GAA AGG CCC TTC GGG GGT ACT CG 3’(配列番号3)を含
    む、請求項3に記載のプローブ。
  6. 【請求項6】 図1に記載の、請求項4に記載のプローブ。
  7. 【請求項7】 サンプル中のマデュロマイセテス細菌の存在を検出するため
    の方法であって、 a)該サンプルを核酸プローブ(該プローブは、マデュロマイセテス16S rRNA をコードする核酸にはハイブリダイズするが、ストレプトマイセテス16S rRNAを
    コードする核酸にはハイブリダイズしない)と接触させ、 b)ハイブリダイゼーション条件に付し、 c)ハイブリダイゼーションが生じたか否かを判定することを含んでなる方法 。
  8. 【請求項8】 工程a)の前に該サンプル中の細菌を溶菌する工程を更に含 む、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該プローブが、放射能標識されたプローブである、請求項8 に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ハイブリダイゼーション条件がストリンジェントなハイブ
    リダイゼーション条件である、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 サンプル中のマデュロマイセテス細菌とストレプトマイセ
    テス細菌とを識別する方法であって、 a)推定されるマデュロマイセテスおよび/またはストレプトマイセス細菌由 来の核酸を固定化し、 b)該固定化核酸をプローブ(該プローブは、マデュロマイセテス16S rRNAを コードする核酸にはハイブリダイズするが、ストレプトマイセテス16S rRNAをコ
    ードする核酸にはハイブリダイズせず、該プローブは標識されている)と接触さ
    せ、 c)ハイブリダイゼーション条件に付し、 d)マデュロマイセテス核酸に対する該プローブのハイブリダイゼーションを 検出することを含んでなる方法。
  12. 【請求項12】 該プローブが、 a)配列番号3を含む核酸、 b)プライマーとして配列番号1および配列番号2を使用するPCR増幅により得た
    166bpの増幅産物を含む核酸、および c)図1に示す核酸 よりなる群から選ばれる核酸を含む、請求項11に記載の方法。
JP2000511899A 1997-09-18 1998-09-16 ストレプトマイセテスとマデュロマイセテスとを識別するハイブリダイゼーションプローブ Withdrawn JP2001516590A (ja)

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US60/059,295 1997-09-18
US6974897P 1997-12-16 1997-12-16
US60/069,748 1997-12-16
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