[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2001504457A - ニトロソ化およびニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤化合物、組成物及びその使用法 - Google Patents

ニトロソ化およびニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤化合物、組成物及びその使用法

Info

Publication number
JP2001504457A
JP2001504457A JP52161698A JP52161698A JP2001504457A JP 2001504457 A JP2001504457 A JP 2001504457A JP 52161698 A JP52161698 A JP 52161698A JP 52161698 A JP52161698 A JP 52161698A JP 2001504457 A JP2001504457 A JP 2001504457A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
formula
acid
group
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP52161698A
Other languages
English (en)
Inventor
エス. ガルベイ,ディビッド
デ テジャダ,イニゴ センツ
Original Assignee
ニトロメド インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/740,764 external-priority patent/US5874437A/en
Application filed by ニトロメド インコーポレーテッド filed Critical ニトロメド インコーポレーテッド
Publication of JP2001504457A publication Critical patent/JP2001504457A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/14Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • A61P15/10Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives for impotence
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Gynecology & Obstetrics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 式、NOn−PDE阻害剤(式中、nは1または2)を有する、ニトロソ化および/又はニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤が開示されている。ホスホジエステラーゼ阻害剤は、酸素(ヒドロキシル縮合)、硫黄(スルフヒドリル縮合)、炭素および窒素などの部位でニトロシル化またはニトロソ化することができる。本発明はまた、薬学上容認できる担体中にこのような化合物を含む組成物を提供する。本発明はまた、随意で少なくとも1つのNOまたはNO2基で置換することができる、治療上有効量のホスホジエステラーゼ阻害剤(PDE阻害剤)、及びモル濃度で1〜10倍量の荷電種すなわちニトロソニウム(NO+)もしくはニトロキシル(NO-)としてまたは中性種すなわち酸化窒素(NO・)として一酸化窒素を供与、転移もしくは放出するか、もしくは内因性のEDRF生成を刺激する化合物を含む組成物を提供する。本発明はまた、薬学上容認できる担体中にこのような化合物を含む組成物を提供する。本発明はまた、該化合物及びその組成物を投与することによる、ヒトの男性のインポテンツ治療法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ニトロソ化およびニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤化合物、 組成物およびその使用法 発明の背景 本発明は概して医薬品に関するものであり、より具体的には、インポテンツを 患うヒトの男性の陰茎勃起を誘発する方法および組成物、女性の性機能不全を治 療する方法および組成物、ならびに肛門括約筋の過剰な緊張に起因するヒトの肛 門疾患を治療する方法および組成物に関する。 男性の勃起不全は、広く見られる異常症であり、成人男性の約10から15% が罹患していると考えられている。同様に、現在では、女性の性機能不全も成人 女性の間で重大な問題であることが認められ始めている。男性の症例に関しては 、これらの機能不全の原因として、膣に挿入できるだけの勃起を妨げる解剖学的 欠陥以外に、多くの原因がすでに確認されている。勃起不全の原因は、心因性、 神経性、内分泌性、薬物誘発性または血管原性などに類別できるが、勃起不全を 患うどの男性の場合にも、複数の原因があると言えよう。女性の性機能不全もま た心因性、神経性、内分泌性、薬物誘発性または血管原性などに類別できるが、 これら病因の1つまたはそれ以上をかかえる女性も同様に、性交において満足感 を得ていないと言ってよいだろう。 心因性インポテンツは不安または抑うつの結果生じることが多く、外見上の身 体的または器質的損傷を伴うものではない。神経性インポテンツは、例えば、陰 茎または膣に影響を及ぼす神経系に係わる手術または骨盤損傷の結果生じること がある。原因が内分泌性の性機能不全は、男性の場合、ゴナドトロピン欠乏症ま たは過ゴナドトロピンの性機能低下症および過プロラクチンの異常症、女性の場 合、エストロゲンの減少と関連していることが最も多い。 血管原性性機能不全は、性機能不全の原因としては最も多いと考えられ、器質 的性機能不全の全症例の約50%を占めると考えられている。この場合、勃起不 全は、陰茎からのまたは陰茎への血流の変化に起因すると言ってよく、一方、女 性の場合の膣充血不全および陰核勃起不全は、膣および陰核それぞれへの血流の 変化に起因すると言ってよい。陰茎に血液を供給する動脈のアテローム性動脈硬 化症または外傷性動脈閉塞疾患がもとで、勃起した陰茎の硬性が減少し、また、 勃起が最大に達するまでの時間が増大することがある。同様に、下腹部膣/陰核 動脈血管床への血流を悪くする疾患がもとで、膣充血不全および陰核勃起不全が 起きることもある。また別の場合には、勃起に必要な圧力を得ることができず維 持することもできないような、陰茎または陰核における血液保持不能もある。 男性の糖尿病患者、特にインスリン依存性糖尿病患者では、勃起不全の発生率 が高い。男性糖尿病患者における勃起不全の場合、神経性および/または血管原 性機能不全が内在しているのが普通であるが、これはしばしば「糖尿病誘発性」 勃起不全と分類される。糖尿病男性の約半数は勃起不全を患っており、神経性イ ンポテンツの症例の約半数が糖尿病患者である。女性の糖尿病患者のかなりの人 数に、特に糖尿病に直接起因する合併症のある患者には、やはり性的機能不全の 症状が見られる。 男性および女性両者における性的機能不全は、高血圧患者の血圧を下げるため に投与するベータ拮抗薬、またはうつ病または不安の治療のために投与する薬剤 などの、ある種の薬物の副作用であることもある。過剰なアルコール消費も、従 来より性的機能不全と結びつけられてきた。この型の性的機能不全は、医原性性 的機能不全と見なされることがある。 性的機能不全の治療には多くの方法が利用できる。これらの療法には薬理学的 療法、手術などが含まれるが、心因性性機能不全の場合には、心理カウンセリン グが有効なことがある。心因性性機能不全はしばしば、カウンセリングによって 治すことができる。過剰なアルコール消費による機能不全は、アルコールの消費 量を減らすまたは消費を避けることによって治ることがある。 男性の場合の稀な症例であるが、静脈漏出のために機能不全が治療不可能の場 合には、通例手術を採用して静脈損傷を修復し、それによって機能不全を治すか 、または静脈損傷修復後にも勃起不全が残るような場合であっても、薬理学的方 法による療法になじみやすくすることができる。また、機械的手段を提供して膣 に挿入できるだけの勃起を生じさせる陰茎インプラントも、インポテンツの治療 に広く利用されている。近年、薬理学的介入で効果が見られないような症例では 特 に、インプラントが採用されている。このような症例は通例、重篤な種類の血管 原性インポテンツと関連している。しかし、陰茎インプラントを利用したインポ テンツの治療には重大な不利益が伴う。このような治療には手術が必要であり、 陰茎の勃起組織を全面的に破壊することを余儀なくされるため、正常な勃起は永 久に妨げられることになる。 男性の患者集団の場合、薬学的療法も使用できる。しかし、このような方法が 十分満足できるものであるか、または潜在的に重篤な副作用がないかにどうかつ いてはいまだ立証されていない。現在、パパベリンがインポテンツの治療に広く 使用されているが、その原因が少なくとも部分的に重篤なアテローム性動脈硬化 症であるインポテンツの克服には有効でない。パパベリンは、機能不全が心因性 または神経性である場合に有効であって、重篤なアテローム性動脈硬化症の場合 は含まれない。パパベリン、ホスホジエステラーゼ阻害剤および平滑筋弛緩薬、 またはフェノキシベンザミン、非特異的α−アドレナリン作動性拮抗薬および血 圧降下剤(hypotensive)の海綿体内への注射は、膣挿入が可能にな るだけの勃起を引き起こすことが判明しているが、これらの療法には、持続勃起 という重くかつしばしば痛みを伴う副作用がある。また、重篤なアテローム性動 脈硬化症が機能不全の原因でない場合には、フェントラミン、α−アドレナリン 作動性拮抗薬の海綿内注射によって、膣挿入が可能になるだけの勃起を引き起こ すことが判明しているが、得られる勃起は、パパベリンまたはフェノキシベンザ ミンの海綿内注射によって誘発される勃起と比べて持続時間が著しく短い。した がって、勃起時間がこのように短いため満足できる性交は困難であるかまたは不 可能であることが多い。別法として、またはある場合には、勃起不全治療のため に、ホスホジエステラーゼ阻害またはα−アドレナリン作用遮断の佐剤であるプ ロスタグランジンE1(PGE1)が、海綿体注射によって投与されてきた。体 内に投与されたPGE1に関連してしばしば起こる主要な副作用は、陰茎の痛み および焼けるような感覚である。したがって、現在使用されている薬剤に見られ るような望ましくない副作用を生じることなく、陰茎の勃起を誘発し、また、満 足できる性交ができるだけの時間その勃起を維持する方法が必要とされている。 女性の性機能不全に関しては、有効な治療のための薬理学的方策はいまだ考案さ れていない。 多くの肛門直腸疾患は、過剰な肛門括約筋の緊張に関係している。例えば、肛 門裂傷および急性血栓性外痔核は普通、重篤な肛門の痛みを伴う。このような病 状の古典的な療法は通例手術が主であったが、より重篤な症例の治療では、外科 手術的介入により、永久的な括約筋欠損および続いて起こる自制障害などの逆効 果および副作用が伴う。近年、酸化窒素の、内部肛門括約筋の弛緩を媒介する化 学メッセンジャーとしての係わりが示されてきた。外来性の酸化窒素(NO)供 与体、ニトログリセリンまたは二硝酸イソソルビドを局部に適用すると症状が改 善され、肛門裂傷の場合には、治癒過程が促進されるとの報告がなされている。 これらの療法では、望ましくない全身的副作用、その最も一般的なものは頭痛で あるが、を伴わないものではない。したがって、現在使用されている薬剤に見ら れるような望ましくない副作用を生じることなく、過剰な肛門括約筋の緊張を伴 うヒトの肛門疾患を治療する方法が必要とされている。 酸化窒素が、マクロファージの殺菌および腫瘍破壊作用、ならびに内皮細胞の 血管弛緩を含めた多くの作用を媒介することはすでに明らかになっている。NO およびNO供与体の、非血管平滑筋弛緩のメディエータとしてのかかわりも示さ れてきている。この効果には、海綿体平滑筋の拡張作用、陰茎および陰核の勃起 過程ならびに肛門括約筋の弛緩にかかわる事象、正常な排便および多くの肛門疾 患に関連した痛みの症状の改善に必要な事象が含まれている。しかし、直接また は間接的に酸化窒素と結合するホスホジエステラーゼ阻害剤の修飾効果について は、これまで研究されていない。 発明の概要 本発明に到達する過程で、ホスホジエステラーゼ阻害剤を多量に服用すること に関連する毒性および逆効果のリスクは、ニトロソ化またはニトロシル化した状 態のホスホジエステラーゼ阻害剤を使用することで回避できることが認められた 。このような毒性および逆効果には、高血圧、失神および持続勃起が含まれる。 ホスホジエステラーゼ阻害剤と、一酸化窒素を供与し、放出しまたは転移する化 合物との平滑筋弛緩特性が共に作用することで、ホスホジエステラーゼ阻害剤を 比較的少量だけ服用したときと同様の効力が可能となる。 したがって、本発明は、1つの態様において、新規のニトロソ化およびニトロ シル化ホスホジエステラーゼ阻害剤(NOn−PDE阻害剤、式中、nは1また は2)を提供する。ホスホジエステラーゼ阻害剤は、酸素(ヒドロキシル縮合)、 硫黄(スルフヒドリル縮合)、炭素および窒素などの部位でニトロシル化またはニ トロソ化することができる。本発明はまた、薬学上容認できる担体中にこのよう な化合物を含む組成物を提供する。 別の態様において、本発明は、随意で少なくとも1つのNOまたはNO2基と 置換することができる治療上有効量のホスホジエステラーゼ阻害剤(PDE阻害 剤)と、そのモル濃度が1〜10倍量の、荷電種すなわちニトロソニウム(NO+ )もしくはニトロキシル(NO-)としてまたは中性種すなわち酸化窒素(NO ・)として一酸化窒素を供与、転移もしくは放出する化合物を含む組成物を提供 する。本発明はまた、薬学上容認できる担体中にこのような化合物を含む組成物 を提供する。 別の態様において、本発明は、それを必要としている人に対して治療上有効量 のニトロソ化またはニトロシル化PDE阻害剤を投与することを含む、ヒトの男 性のインポテンツ治療法を提供する。 別の態様において、本発明は、それを必要としている人に対して、随意で少な くとも1つのNO基またはNO2基と置換することができる治療上有効量のPD E阻害剤と、荷電種すなわちニトロソニウム(NO+)もしくはニトロキシル( NO-)としてまたは中性種すなわち酸化窒素(NO・)として一酸化窒素を供 与、転移もしくは放出する化合物を含有する組成物を投与することを含む、ヒト の男性のインポテンツ治療法を提供する。PDE阻害剤、または少なくとも1つ のNO基またはNO2基に直接または間接的に結合しているPDE阻害剤と、酸 化窒素供与体とは、別々に投与してもよく、または同一の組成物の成分として投 与することもできる。 別の態様において、本発明は、それを必要としている人に対して治療上有効量 のニトロソ化またはニトロシル化PDE阻害剤を投与することを含む、ヒトの女 性の性機能不全治療法を提供する。 別の態様において、本発明は、それを必要としている人に対して、随意で少な くとも1つのNO基またはNO2基と置換することができる治療上有効量のPD E阻害剤と、荷電種すなわちニトロソニウム(NO+)もしくはニトロキシル( NO-)としてまたは中性種すなわち酸化窒素(NO・)として一酸化窒素を供 与、転移もしくは放出する化合物を含有する組成物を投与することを含む、ヒト の女性の性機能不全治療法を提供する。PDE阻害剤、または少なくとも1つの NO基またはNO2基に直接または間接的に結合しているPDE阻害剤と、酸化 窒素供与体とは、別々に投与してもよく、または同一の組成物の成分としても投 与することもできる。 別の態様において、本発明は、それを必要としている人に対して治療上有効量 のニトロソ化またはニトロシル化PDE阻害剤を投与することを含む、過剰な肛 門括約筋の緊張に起因するヒトの肛門疾患の治療法を提供する。 別の態様において、本発明は、それを必要としている人に対して、随意で少な くとも1つのNO基またはNO2基と置換することができる治療上有効量のPD E阻害剤と、荷電種すなわちニトロソニウム(NO+)もしくはニトロキシル( NO-)としてまたは中性種すなわち酸化窒素(NO・)として一酸化窒素を供 与、転移もしくは放出する化合物を含有する組成物を投与することを含む、過剰 な肛門括約筋の緊張に起因するヒトの肛門疾患の治療法を提供する。PDE阻害 剤、または少なくとも1つのNO基またはNO2基に直接または間接的に結合し ているPDE阻害剤と、酸化窒素供与体とは、別々に投与してもよく、または同 一の組成物の成分として投与することもできる。 ニトロソ化またはニトロシル化PDE阻害剤と、酸化窒素を供与、転移もしく は放出し、かつ/または生体内でNOまたはEDRFの内因性の産生を刺激する 化合物とは、別々に投与してもよく、または1つまたはそれ以上の薬学上容認で きる担体中の同一の組成物の成分として投与することもできる。 以下の図面は本発明の実施例を例示するものであって、請求の範囲によって定 義される発明の範囲を限定するものではない。 図1 置換ベンゼン誘導体を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図2 置換ベンゼン誘導体を含むニトロソチオールの合成経路。 図3 置換ベンセン誘導体を含む硝酸エステルの合成経路。 図4 イミダゾ[2,1−b]キナゾリン(imidazo[2,1-b]quinazoline)誘導体 を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図5 イミダゾ[2,1−b]キナゾリン(imidazo[2,1-b]quinazoline)誘導体 を含むニトロソチオールの合成経路。 図6 イミダゾ[2,1−b]キナゾリン(imidazo[2,1-b]quinazoline)誘導体 を含む硝酸エステルの合成経路。 図7 プリン−6−オン(purine-6-one)誘導体を含む亜硝酸エステルの合成経路 。 図8 プリン−6−オン(purine-6-one)誘導体を含むニトロソチオールの合成経 路。 図9 プリン−6−オン(purine-6-one)誘導体を含む硝酸エステルの合成経路。 図10 ピリミジン−4−オン(pyrimidin-4-one)誘導体を含む亜硝酸エステルの 合成経路。 図11 ピリミジン−4−オン(pyrimidin-4-one)誘導体を含むニトロソチオール の合成経路。 図12 ピリミジン−4−オン(pyrimidin-4-one)誘導体を含む硝酸エステルの合 成経路。 図13 2−ピリドン(2-pyridone)誘導体を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図14 2−ピリドン(2-pyridone)誘導体を含むニトロソチオールの合成経路。 図15 2−ピリドン(2-pyridone)誘導体を含む硝酸エステルの合成経路。 図16 プリン−2,6−ジオン(purine-2,6-dione)誘導体を含む亜硝酸エステル の合成経路。 図17 プリン−2,6−ジオン(purine-2,6-dione)誘導体を含むニトロソチオー ルの合成経路。 図18 プリン−2,6−ジオン(purine-2,6-dione)誘導体を含む硝酸エステルの 合成経路。 図19 キノリン(quinoline)誘導体を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図20 キノリン(quinoline)誘導体を含むニトロソチオールの合成経路。 図21 キノリン(quinoline)誘導体を含む硝酸エステルの合成経路。 図22 置換ピリジン誘導体を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図23 置換ピリジン誘導体を含むニトロソチオールの合成経路。 図24 置換ピリジン誘導体を含む硝酸エステルの合成経路。 図25 ベンゾ[c][1,6]ナフチリジン(benzo[c][1,6]naphthyridine)誘導体 を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図26 ベンゾ[c][1,6]ナフチリジン(benzo[c][1,6]naphthyridine)誘導体 を含むニトロソチオールの合成経路。 図27 ベンゾ[c][1,6]ナフチリジン(benzo[c][1,6]naphthyridine)誘導体 を含む硝酸エステルの合成経路。 図28 2,6−ジヒドロキシアルキルアミノ−4,8−ジピペリジノピリミド[ 5,4−d]ピリミジン(2,6-dihydroxyalkylamino-4,8-dipiperidino py rimido[5,4-d]pyrimidine)誘導体を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図29 2,6−ジヒドロキシアルキルアミノ−4,8−ジピペリジノピリミド[ 5,4−d]ピリミジン(2,6-dihydroxyalkylamino-4,8-dipiperidino py rimido[5,4-d]pyrimidine)誘導体を含むニトロソチオールの合成経路。 図30 2,6−ジヒドロキシアルキルアミノ−4,8−ジピペリジノピリミド[ 5,4−d]ピリミジン(2,6-dihydroxyalkylamino-4,8-dipiperidino py rimido[5,4-d]pyrimidine)誘導体を含む硝酸エステルの合成経路。 図31 1−((3,4−ジヒドロキシフェニル)メチル)−6,7−イソキノリン (1-((3,4-dihydroxyphenyl)methyl)-6,7-isoquinoline)誘導体を含む亜硝 酸エステルの合成経路。 図32 1−((3,4−ジヒドロキシフェニル)メチル)−6,7−イソキノリン (1-((3,4-dihydroxyphenyl)methyl)-6,7-isoquinoline)誘導体を含むニト ロソチオールの合成経路。 図33 1−((3,4−ジヒドロキシフェニル)メチル)−6,7−イソキノリン (1-((3,4-dihydroxyphenyl)methyl)-6,7-isoquinoline)誘導体を含む硝酸 エステルの合成経路。 図34 置換キナゾリン(substituted quinazoline)誘導体を含む亜硝酸エステル の合成経路。 図35 置換キナゾリン(substituted quinazoline)誘導体を含むニトロソチオー ルの合成経路。 図36 置換キナゾリン(substituted quinazoline)誘導体を含む硝酸エステルの 合成経路。 図37 置換フェノール誘導体を含む亜硝酸エステルの合成経路。 図38 置換フェノール誘導体を含むニトロソチオールの合成経路。 図39 置換フェノール誘導体を含む硝酸エステルの合成経路。 図40 フェニルエフリン(phenylephrine)により誘引された感染ヒト陰核海綿体 組織における、ジピリダモール(dipyridamole)と実施例1の化合物との体外弛緩 効果の比較表。 本出願で用いられる用語「低級アルキル」は、炭素原子数1〜10からなる分 岐鎖又は直鎖アルキル基を表し、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n −ブチル、t−ブチル、ネオペンチル等を含む。 本出願で用いられる用語「アルコキシ」は、R50O-を表す。ここで、R50は本 明細書中で定義する低級アルキルを表す。アルコキシ基の代表例は、メトキシ、 エトキシ、t−ブトキシ等である。 本出願で用いられる用語「アルコキシアルキル」は、それぞれ先に定義したア ルキル基にアルコキシ基が結合したものを表す。アルコキシアルキルの例として は、メトキシメチル、メトキシエチル、イソプロポキシメチル等が挙げられるが 、これらに限定されるものではない。 本出願で用いられる用語「ヒドロキシ」は、−OHを表す。 本出願で用いられる用語「ヒドロキシアルキル」は、それぞれ先に定義した低 級アルキル基にヒドロキシ基が結合したものを表す。 本出願で用いられる用語「アルケニル」は、1又はそれ以上の炭素−炭素二重 結合をも有する炭素数2〜10の分岐鎖又は直鎖炭化水素を表す。 本出願で用いられる用語「アミノ」は、−NH2を表す。 本出願で用いられる用語「硝酸エステル」は、−O−NO2を表す。 本出願で用いられる用語「アルキルアミノ」は、R50NH−を表し、例えばメ チルアミノ、エチルアミノ、ブチルアミノ等が挙げられる。ここで、R50は本明 細書中で定義するものである。 本出願で用いられる用語「ジアルキルアミノ」は、R5253N−を表し、例え ばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルプロピルアミノ等が挙げられる。こ こで、R52及びR53は、本明細書中で定義する低級アルキル基からそれぞれ独立 に選択される。 本出願で用いられる用語「ニトロ」は−NO2基を表し、「ニトロソ化」("ntr osated")はこれにより置換された化合物を表す。 本出願で用いられる用語「ニトロソ」は−NO基を表し、「ニトロシル化」(" nitrosylated")はこれにより置換された化合物を表す。 本出願で用いられる用語「アリール」("aryl")は、1又は2個の芳香環を有す る単環式又は二環式(mono-or bicyclic)炭素環を表し、フェニル、ナフチル、テ トラヒドロナフチル、インダニル(indanyl)、インデニル(indenyl)等が挙げられ るが、これらには限定されない。アリール基(二環式アリール基を含む)は、無 置換でもよいし、又は低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アミノ、アル キルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、ハロ(halo)及びニトロからなる群 からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基により置換されたもので あってもよい。さらに、置換アリール基は、テトラフルオロフェニル及びペンタ フルオロフェニルを含む。 本出願で用いられる用語「アリールアルキル」は、アリール基が結合した低級 アルキルラジカルを表す。代表的なアリールアルキル基としては、ベンジル、フ ェニルエチル、ヒドロキシベンジル、フルオロベンジル、フルオロフェニルエチ ル等が挙げられる。 本出願で用いられる用語「アリールアルコキシ」は、アリール基が結合したア ルコキシラジカルを表す。代表的なアリールアルコキシ基としては、ベンジルオ キシ、フェニルエトキシ、クロロフェニルエトキシ等が挙げられる。 本出願で用いられる用語「シクロアルキル」は、炭素数3〜7の脂環式基を表 し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を含む が、これらには限定されない。 本出願で用いられる用語「架橋シクロアルキル」は、2個以上のシクロアルキ ルラジカルが隣接又は被隣接炭素原子を介して融合したものを表し、アダマンチ ル、デカヒドロナフチル等を含むが、これらには限定されない。 本出願で用いられる用語「シクロアルコキシ」はR54O−を表し、ここでR54 は本明細書中で定義するシクロアルキルを表す。シクロアルコキシ基の代表的な 例としては、シクロプロポキシ、シクロペンチロキシ、シクロヘキシロキシ等が 挙げられる。 本出願で用いられる用語「アリールチオ」はR55S−を表し、ここでR55はア リール基を表す。 本出願で用いられる用語「アルキルスルフィニル」("alkylsulfiny")はR50− S(O)2−を表し、ここでR50は本明細書中で定義するものを表す。 本出願で用いられる用語「カルボキシアミド」("carboxamido")は、−C(O )NH2を表す。 本出願で用いられる用語「カルバモイル」("carbamoyl")は、−O−C(O) NH2を表す。 本出願で用いられる用語「カルボキシル」("carboxyl")は、−CO2Hを表す 。 本出願で用いられる用語「カルボニル」("carbonyl")は、−C(O)−を表す 。 本出願で用いられる用語「ハロゲン」又は「ハロ」("halo")は、I、Br、C l又はFを表す。 本出願で用いられる用語「ハロアルキル」は、1個以上のハロゲンが結合した 低級アルキルラジカルを表す。ハロアルキル基の代表的な例としては、トリフル オロメチル、クロロメチル、2−ブロモブチル、1−ブロモ−2−クロロペンチ ル等が挙げられる。 本出願で用いられる用語「ハロアルコキシ」は、アルコキシ基が結合したハロ アルキルラジカルを表す。ハロアルコキシ基の代表的な例としては、1,1,1 −トリクロロエトキシ、2−ブロモブトキシ等が挙げられる。 本出願で用いられる用語「ヘテロアリール」は、芳香環中に少なくとも1個の 窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む、1又は2個の芳香環を有する単環式又 は二環式環系(ring system)を表す。ヘテロアリール基(二環式ヘテロアリール 基 を含む)は無置換でもよいし、又は低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、 アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、ハロ又はニトロから なる群からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基により置換された ものでもよい。ヘテロアリール基の例としては、ピリジン、ピラジン(pyrazine) 、ピリミジン、ピリダジン(pyridazine)、ピラゾール(pyrazole)、トリアゾール (triazole)、チアゾール(thiazole)、イソチアゾール(isothiazole)、ベンゾチ アゾール(benzothiazole)、ベンゾオキサゾール(benzoxazole)、オキサゾール(o xazole)、ピロール(pyrrole)、イミダゾール(imidazole)、イソオキサゾール(is oxazole)等が挙げられるが、これらには限定されない。 本出願で用いられる用語「ヘテロサイクリック環」("heterocyclic ring")は 、非芳香性3、4、5、6、7員環であって、そのヘテロサイクリック環ではな い部分に少なくとも1個の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子が結合したものを表 す。 本出願で用いられる用語「アリールヘテロサイクリック環」("arylheterocycl ic ring")は、二環式又は三與式(bi-or tricyclic)環であって、先に定義したア リール環がそのアリール基の隣接する2つの炭素原子を介して、先に定義したヘ テロサイクリック環に結合したものを表す。 本出願で用いられる用語「ヘテロサイクリツク化合物」("heterocyclic compo unds")は、少なくとも1つのヘテロアリール又はヘテロサイクリック環を有する 単環式及び多環式化合物を表す。 本出願で用いられる用語「アミド」は−NH−C(O)−R56を表し、ここで R56は本明細書中で定義する低級アルキル、アリール、ヘテロアリール基を表す 。 本出願で用いられる用語「アルキルアミド」はR50N−C(O)−R56を表し 、ここでR50は本明細書中で定義するものであり、R56は本明細書中で定義する ように低級アルキル、アリール又はヘテロアリール基を表す。 一酸化窒素(nitric oxide)付加化合物(adduct)が直接又は間接的に結合し得る 、目的とするPDE阻害剤の例としては、ジピリダモール(dipyridamole)、ザプ リナスト(zaprinast)、シルデナフィル(sildenafil)、フィルアミナスト(filami nast)、デンブフィレン(denbufyllene)、ピクラミラスト(piclamilast)、ザルダ ベリン(zardaverine)、ロリプラム(rolipram)、パパベロリン(papaveroline)、 E4021、トリフルサール (triflusal)等が挙げられる。 以上に関する情報源としては、Goodman and Gilman,The Pharmacological Ba sis of Therapeutics(9th Ed.),McGraw-Hill,Inc,.1996;the Physician's De sk Reference(49th Ed.),Medical Econmics(1995);Drug Facts and Comparison s(1993 Ed),Facts and Comparisons(1993);The Merck Index(12th Ed.),Merck & Co.,Inc.(1996)が挙げられ、これらは全体として参照される。 本発明の第一の形態は、新規なニトロソ化及びニトロシル化ホスホジエステラ ーゼ阻害剤に関する。 この形態の1例は、つぎの構造を有する化合物である: ここでR1は、アルコキシ、シクロアルコキシ、ハロゲン又は であり; R2は、ハロゲン、アルコキシ、又はハロアルコキシ;そして R3は、つぎのに示す群から選択される: ここで、Dは以下の群から選択される。 (i)−NO; (ii)−NO2; (iii)−C(Rd)−O−C(O)−Y−Z−[C(Re)(Rf)]p−T−Q ここでRdは水素原子、低級アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキル アリール、アリール又はヘテロアリールであり、Yは水素原子、硫黄原子又はN RiであってRiは水素原子、低級アルキルであり、ReとRfはそれぞれ独立して 水素原子、低級アルキルシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール アルキル、アミノ、アルキルアミノ、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミ ノ、カルボキシから選択され、もしくは両者を合わせてカルボニル、シクロアル キル又は架橋シクロアルキルとなるものであり、pは1から6の整数であり、T は共有結合、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子であり、Zは共有結合、アルキル 、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル又はアリール ヘテロサイクリック環からなる群から選択され、Qは−NO又は−NO2から選 ばれる; (iv)−C(O)−T1−Z−[C(Re)(Rf)]p−T2−Q ここでT1とT2はTの中からそれぞれ独立に選択され、Re、Rf、p、Q,Z 及びTは本明細書中で定義するものである。; (v)−C(O)−Z−[G−[C(Re)(Rf)]p−T−Q]p ここでGは(i)共有結合;(ii)−T−C(O)−;(iii)−C(O)−T又は(i v)Yであって、Re、Rf、p、Q、T,Y及びZは本明細書中で定義するもので ある。; (vi)−C(O)−T[C(Ry)(Rz)]p ここでRyとRzは−T1−[C(Re)(Rf)]p−G−[C(Re)(Rf)]p− T2−Qの中からそれぞれ独立に選択されるものであって、G、Re、Rf、p、 Q、T、T1及びT2は本明細書中で定義するものである; R4は(i)水素原子、(ii)−C(Rd)−O−C(O)−Y−Z−[C(Re)( Rf)]p−T−Q、(iii)−C(O)−T1−[C(Re)(Rf)]p−T2−Q、(iv )−C(O)−Z−[G−[C(Re)(Rf)]p−T−Q]pから選択されるもの であり;ここでRd、Re、Rf、p、G,T、T1、T2、Q、Y及びZは本明細 書中で定義するものである; R5は非共有電子対又は−C(Rd)−O−C(O)−Y−Z−[C(Re)(Rf )]p−T−Qから選択されるものであって、Rd、Re、Rf、p、T、T1、T2 、Q、Y及びZは本明細書中で定義するものである; R11とR12は水素原子又はR4からそれぞれ独立に選択されるが、両者が水素 原子になることはない。また、R4は本明細書中で定義するものである。 Xはハロゲンであり;そして D1はD又は水素原子から選択されるものであって、Dは本明細書中で定義す るものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでR4は本明細書中で定義されるものであり; R8は水素原子又は低級アルキルから選択され; R9は水素原子又はハロゲンから選択され;そして R10はつぎの中から選択される: (i)水素原子 ここでR8は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である: ここでEは窒素原子又は−CH−から選択され; Gは窒素原子又は−C(R8)−から選択され; R21はつぎの中から選択される: 22はR12又は低級アルキルから選択され;そして R8、R11及びR12は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでFは−CH2−又は硫黄原子から選択され; R4及びR8は本明細書中で定義するものであり;そして R13はつぎの中から選択される: ここでR6とR7は水素原子又はR4からそれぞれ独立に選択されるものであっ て、R4は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでR4は本明細書中で定義するものであり;そして R14はつぎの中から選択される: ここでR6は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでR15は水素原子、低級アルキル又は−(CH2)4−C(CH32− O−D1; R16は低級アルキル;そして R17は水素原子、低級アルキル、CH3−C(O)−CH2−、CH3−O−C H2−又はDであるが、R15及びR17のいずれかはDを含むように選択されなけ ればならず、ここでD及びD1は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでR4及びR8は本明細書中で定義するものであり、 R18はつぎの中から選択される: ここでR8は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでR19はつぎの中から選択される。 ここでR4、R11及びR12は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでR20はつぎの中から選択される。: またR4は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでaは2から3の整数であり、D及びD1は本明細書中で定義するもので ある。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでD及びD1は本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。: ここでJはつぎの中から選択される。: Kはつぎの中から選択される。 ここでVは炭素原子又は窒素原子であり; R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は、水素原子、ハロゲン 、アルコキシ、ニトリル、カルボキシアミド又はカルボニルからなる群からそれ ぞれ独立に選択され;そして p、Re、Rf、T、T1、T2、Y及びDは本明細書中で定義するものである。 この形態の他の例は、つぎの構造を有する化合物である。 ここでR31は、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル又はハロアルコキシであり ; R32はD1又は−C(O)−R8から選択され;そして ここでD1及びR8は本明細書中で定義するものである。 1以上の不斉炭素原子を有する本発明の化合物は、光学的に純粋なエナンチオ マー、純粋なジアステレオマー、エナンチオマーの混合物、ジアステレオマーの 混合物、エナンチオマーのラセミ混合物、ジアステレオメリックラセミ化合物(d iastereomeric racemates)又はジアステレオメリックラセミ化合物の混合物とし て存在することができる。本発明はその範囲内に、そのような異性体(isomer)及 びそれらの混合物を意図し、包含する。 本発明の別の態様は、本発明の新規化合物の生成方法、およびこのような生成 方法に有用な中間体の生成方法を提供する。 本発明の化合物の一部は、本明細書で以下に提示する図1から図39に示す方 法で合成されるが、式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10 、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22 、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、Re、Rf、 a、p、D、D1、E、F、G、J、KおよびXは本明細書で定義するとおりで あるか、または構造式I〜XIIIの反応図に表したとおりであって、P1は酸 素保護基、P2は硫黄保護基である。反応は試薬に適した溶媒中で行われ、使用 される物質はそこで生じる変態に好適な物質である。分子に存在する機能性が、 もくろまれた化学的変態に一致していなければならないことは、有機合成分野の 当業者ならば理解できよう。このことは時に、型どおりの仕事しかしない人に、 一連の合成段階の順序、必要となる保護基、および保護基取り外し(depro tection)条件についての判断を余儀なくさせることになろう。出発物質 の置換基が、本明細書に記載の一部の方法において必要となる反応条件の一部と 適合しないこともあり得るが、そのような反応条件と適合する別の方法および置 換基については、当業者には容易に明らかであろう。一連の合成を行うの間の望 ましくない反応からチオール基およびアルコール基を保護するために、硫黄およ び酸素の各保護基を使用することは当技術分野では公知であり、このような保護 基に ついては多数が知られている。T.H.Greene and P.G.M.W uts、「Protective Groups in Organic Sy nthesis」、John Wiley & Sons,New York( 1991)を参照されたい。 本態様の別の実施形態は、以下に述べるように、構造式Iを有する化合物の生 成方法、およびこのような生成方法に有用な中間体の生成方法を提供する。 式中のR1、R2、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され、イミ ドを含有する亜硝酸エステルが本明細書に定義するR3基を代表する、式(I) のニトロソ化合物は、図1に概略を示した方法で生成することができる。式1の アミド基は、式中のP1が本明細書に定義するとおりである、活性アシル化剤を 含有する適切な保護済みアルコールとの反応によって、式中のp、ReおよびRf が本明細書に記載のように定義される式2のイミドに変換される。イミドを生成 する好ましい方法は、アミドを、ピリジンの存在下、低温で、予め生成しておい た酸を含有する保護済みアルコールの酸塩化物と反応させる方法、またはアミド と、硫酸などの触媒の存在下、対称形酸無水物を含有する保護済みアルコールと を縮合させる方法である。アルコール基の好ましい保護基は、トリメチルシリル エーテル、tert−ブチルジメチルシリルエーテル、またはtert−ブチル ジフェニルシリルエーテルなどのシリルエーテル類である。ヒドロキシル基の保 護基を外した後(フッ化物イオンはシリルエーテル保護基を外すための好ましい 方法である)、ジクロロメタン、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの好 適な無水溶媒中、ピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添加した 状態または添加しない状態で、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニルまたはテ トラフルオロホウ酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を反応させると 、式IAの化合物が得られる。 式中のR1、R2、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され、イミ ドを含有するニトロソチオールが本明細書に定義するR3基を代表する、式(I )のニトロソ化合物は、図2に概略を示した方法で生成することができる。式1 のアミド基は、式中のP2が本明細書に定義するとおりである、活性アシル化剤 を含有する適切な保護済みチオールとの反応によって、式中のp、ReおよびRf が 本明細書に記載のように定義される式3のイミドに変換される。イミドを生成す る好ましい方法は、アミドを、ピリジンの存在下、低温で、予め生成しておいた 酸を含有する保護済みチオールの酸塩化物と反応させる方法、またはアミドを、 硫酸などの触媒の存在下、対称形酸無水物を含有する保護済みチオールとを縮合 させる方法である。チオール基の好ましい保護基は、チオ酢酸エステルもしくは チオ安息香酸エステルなどのチオエステル、ジスルフィド、N−メトキシメチル チオカルバミン酸塩などのチオカルバミン酸塩、またはパラメトキシベンジルチ オエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルもしくは2,4,6−トリメト キシベンジルチオエーテルなどのチオエーテルである。チオール基の保護基を外 した後(亜鉛の希酸水溶液、トリフェニルホスフィン水溶液およびホウ水素化ナ トリウムは、ジスルフィド基を還元する好ましい方法であり、一方チオエステル 、N−メトキシメチルチオカルバミン酸塩を加水分解するには、典型的には塩基 水溶液が用いられ、パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニル チオエーテルもしくは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテル基を外す には、トリフルオロ酢酸第二水銀、硝酸銀、またはトリフルオロ酢酸もしくは塩 酸などの強酸と熱を用いる)、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニル、亜硝酸 tert−ブチルなどの低級亜硝酸アルキル、またはテトラフルオロホウ酸ニト ロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を、メチレンクロライド、THF、DM Fまたはアセトニトリルなどの好適な無水溶媒中、ピリジンまたはトリエチルア ミンなどのアミン塩基を添加した状態または添加しない状態で反応させると、式 IBの化合物が得られる。別法として、化合物3から誘導した保護基を外したチ オールを、酸性の水溶液またはアルコール溶液中で、化学量論量の亜硝酸ナトリ ウムで処理しても式IBの化合物が得られる。 式中のR1、R2、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され、イミ ドを含有する硝酸塩が本明細書に定義するR3基を代表する、式(I)のニトロ 化合物は、図3に概略を示した方法で生成することができる。式1のアミド基は 、活性アシル化剤を含有する適切なハロゲン化物との反応によって、式中のp、 ReおよびRfが本明細書に記載のように定義され、Xがハロゲンである式4のイ ミドに変換される。イミドを生成する好ましい方法は、アミドを、ピリジンの存 在 下、低温で、予め生成しておいた酸を含有するハロゲン化物の酸塩化物と反応さ せる方法、またはアミドを、硫酸などの触媒の存在下、対称形酸無水物を含有す るハロゲン化物と縮合させる方法である。好ましいハロゲン化物は、臭化物とヨ ウ化物である。式4のイミドと硝酸銀などの好適なニトロ化剤とを、アセトニト リルなどの不活性溶媒中で反応させると、式ICの化合物が得られる。 本態様の別の実施形態は、以下に述べるように、構造式IIを有する化合物の 生成方法、およびこのような生成方法に有用な中間体の生成方法を提供する。 式中のR8、R9、R10、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され 、アミドを含有する亜硝酸エステルが本明細書に定義するR4基を代表する、式 (II)のニトロソ化合物は、図4に概略を示した方法で生成することができる 。式5のイミダゾ[2,1−b]キナゾリンは、式中のP1が本明細書に定義す るとおりである、活性アシル化剤を含有する適切な保護済みアルコールとの反応 によって、式中のp、ReおよびRfが本明細書に記載のように定義される式6の アシルイミダゾ[2,1−b]キナゾリンに変換される。アシルイミダゾ[2, 1−b]キナゾリンを生成する好ましい方法は、イミダゾ[2,1−b]キナゾ リンを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みアルコールの酸塩化物もしく は対称形酸無水物と反応させる方法、またはイミダゾ[2,1−b]キナゾリン を、酸を含有する保護済みアルコールと、ジシクロヘキシルカルボジイミド(D CC)もしく1−エチル−3(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸 塩(EDAC.HCl)などの脱水剤の存在下で、4−ジメチルアミノピリジン( DMAP)もしくは1−ヒソロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などの触媒 とともにもしくは触媒無しで、縮合させる方法である。アルコール基の好ましい 保護基は、トリメチルシリルエーテルまたはtert−ブチルジメチルシリルエ ーテルなどのシリルエーテル類である。ヒドロキシル基の保護基を外した後(フ ッ化物イオンはシリルエーテル保護基を外すための好ましい方法である)、ジク ロロメタン、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの好適な無水溶媒中、ピ リジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添加した状態または添加しな い状態で、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニルまたはテトラフルオロホウ酸 ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を反応させると、式IIAの化合物 が得 られる。 式中のR8、R9、R10、Re,Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され 、アミドを含有するニトロソチオールが本明細書に定義するR4基を代表する、 式(II)のニトロソ化合物は、図5に概略を示した方法で生成することができ る。式5のイミダゾ[2,1−b]キナゾリンは、式中のP2が本明細書に定義 するとおりである、活性アシル化剤を含有する適切な保護済みチオールとの反応 によって、式中のp、ReおよびRfが本明細書に記載のように定義される式7の アシルイミダゾ[2,1−b]キナゾリンに変換される。アシル化イミダゾ[2 ,1−b]キナゾリンを生成する好ましい方法は、イミダゾ[2,1−b]キナ ゾリンを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みチオールの酸塩化物もしく は対称形酸無水物と反応させる方法、またはイミダゾ[2,1−b]キナゾリン と酸を含有する保護済みチオールとを、DCCもしくはEDAC.HClなどの 脱水剤の存在下で、DMAPもしくはHOBtなどの触媒とともにもしくは触媒 無しで、縮合させる方法である。チオール基の好ましい保護基は、チオ酢酸エス テルもしくはチオ安息香酸エステルなどのチオエステル、ジスルフィド、N−メ トキシメチルチオカルバミン酸塩などのチオカルバミン酸塩、またはパラメトキ シベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルもしくは2,4, 6−トリメトキシベンジルチオエーテルなどのチオエーテルである。チオール基 の保護基を外した後(亜鉛の希酸水溶液、トリフェニルホスフィン水溶液および ホウ水素化ナトリウムは、ジスルフィド基を還元する好ましい方法であり、一方 チオエステル、N−メトキシメチルチオカルバミン酸塩を加水分解するには、典 型的には塩基水溶液が用いられ、パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒ ドロピラニルチオエーテルもしくは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエー テル基を外すには、トリフルオロ酢酸第二水銀、硝酸銀、またはトリフルオロ酢 酸もしくは塩酸などの強酸と熱を用いる)、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオ ニル、亜硝酸tert−ブチルなどの低級亜硝酸アルキル、またはテトラフルオ ロホウ酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を、メチレンクロライド、 THF、DMFまたはアセトニトリルなどの好適な無水溶媒中、ピリジンまたは トリエチルアミンなどのアミン塩基を添加した状態または添加しない状態で反応 させる と、式IIBの化合物が得られる。別法として、化合物7から誘導した保護基を 外したチオールを、酸性の水溶液またはアルコール溶液中で、化学量論量の亜硝 酸ナトリウムで処理しても式IIBの化合物が得られる。 式中のR8、R9、R10、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され 、アミドを含有する硝酸塩が本明細書に定義するR4基を代表する、式(II) のニトロ化合物は、図6に概略を示した方法で生成することができる。式5のイ ミダゾ[2,1−b]キナゾリンは、活性アシル化剤を含有する適切なハロゲン 化物との反応によって、式中のp、ReおよびRfが本明細書に記載のように定義 され、Xがハロゲンである式8のアシルイミダゾ[2,1−b]キナゾリンに変 換される。アシルイミダゾ[2,1−b]キナゾリンを生成する好ましい方法は 、イミダゾ[2,1−b]キナゾリンを、予め生成しておいた酸を含有するハロ ゲン化物の酸塩化物もしくは対称形酸無水物と反応させる方法、またはこのアル コールと、酸を含有するハロゲン化物とを、DCCもしくはEDAC.HClな どの脱水剤の存在下で、DMAPもしくはHOBtなどの触媒とともにもしくは 触媒無しで、縮合させる方法である。好ましいハロゲン化物は、臭化物とヨウ化 物である。式8のアシルイミダゾ[2,1−b]キナゾリンと、硝酸銀などの好 適なニトロ化剤とを、アセトニトリルなどの不活性溶媒中で反応させると式II Cの化合物が得られる。 本態様の別の実施形態は、以下に述べるように、構造式IIIを有する化合物 の生成方法、およびこのような生成方法に有用な中間体の生成方法を提供する。 式中のE、G、R21、R22、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義 され、アミドを含有する亜硝酸エステルが本明細書に定義するR11基を代表する 、式(III)のニトロソ化合物は、図7に概略を示した方法で生成することが できる。式9のプリン−6−オン基は、式中のP1が本明細書に定義するとおり である、活性アシル化剤を含有する適切な保護済みアルコールとの反応によって 、式中のp、ReおよびRfが本明細書に記載のように定義される式10のアシル 化プリン−6−オンに変換される。アシル化プリン−6−オンを生成する好まし い方法は、プリン−6−オンを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みアル コールの酸塩化物または対称形酸無水物と反応させる方法である。アルコール基 の 好ましい保護基は、tert−ブチルジメチルシリルエーテルまたはtert− ブチルジフェニルシリルエーテルなどのシリルエーテル類である。ヒドロキシル 基の保護基を外した後(フッ化物イオンはシリルエーテル保護基を外すための好 ましい方法である)、ジクロロメタン、THF、DMFまたはアセトニトリルな どの好適な無水溶媒中、ピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添 加した状態または添加しない状態で、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニルま たはテトラフルオロホウ酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を反応さ せると、式IIIAの化合物が得られる。 式中のE、G、R21、R22、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義 され、アミドを含有するニトロソチオールが本明細書に定義するR11基を代表す る、式(III)のニトロソ化合物は、図8に概略を示した方法で生成すること ができる。式9のプリン−6−オン基は、式中のP2が本明細書に定義するとお りである、活性アシル化剤を含有する適切な保護済みチオールとの反応によって 、式中のp、ReおよびRfが本明細書に記載のように定義される式11のアシル 化プリン−6−オンに変換される。アシル化プリン−6−オンを生成する好まし い方法は、プリン−6−オンを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みアル コールの酸塩化物または対称形酸無水物と反応させる方法である。チオール基の 好ましい保護基は、チオ酢酸エステルもしくはチオ安息香酸エステルなどのチオ エステル、ジスルフィド、N−メトキシメチルチオカルバミン酸塩などのチオカ ルバミン酸塩、またはパラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニ ルチオエーテルもしくは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテルなどの チオエーテルである。チオール基の保護基を外した後(亜鉛の希酸水溶液、トリ フェニルホスフィン水溶液およびホウ水素化ナトリウムは、ジスルフィド基を還 元する好ましい方法であり、一方チオエステル、N−メトキシメチルチオカルバ ミン酸塩を加水分解するには、典型的には塩基水溶液が用いられ、パラメトキシ ベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルもしくは2,4,6 −トリメトキシベンジルチオエーテル基を外すには、トリフルオロ酢酸第二水銀 、硝酸銀、またはトリフルオロ酢酸もしくは塩酸などの強酸と熱を用いる)、塩 化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニル、亜硝酸tert−ブチルなどの低級亜硝 酸 アルキル、またはテトラフルオロホウ酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル 化剤を、メチレンクロライド、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの好適 な無水溶媒中、ピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添加した状 態または添加しない状態で反応させると、式IIIBの化合物が得られる。別法 として、化合物11から誘導した保護基を外したチオールを、酸性の水溶液また はアルコール溶液中で、化学量論量の亜硝酸ナトリウムで処理すると式IIIB の化合物が得られる。 式中のE、G、R21、R22、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義 され、アミドを含有する硝酸塩が本明細書に定義するR11基を代表する、式(I II)のニトロ化合物は、図9に概略を示した方法で生成することができる。式 9のプリン−6−オンは、式中のP,ReおよびRfが本明細書に記載のように定 義され、Xがハロゲンである式12のアシル化プリン−6−オンに変換される。 アシル化プリン−6−オンを生成する好ましい方法は、プリン−6−オンを、予 め生成しておいた酸を含有するハロゲン化物の酸塩化物もしくは対称形酸無水物 と反応させる方法である。好ましいハロゲン化物は、臭化物とヨウ化物である。 式12のアシル化プリン−6−オンと、硝酸銀などの好適なニトロ化剤とを、ア セトニトリルなどの不活性溶媒中で反応させると式IIICの化合物が得られる 。 本態様の別の実施形態は、以下に述べるように、構造式IVを有する化合物の 生成方法、およびこのような生成方法に有用な中間体の生成方法を提供する。 式中のF、R8、R13、Re,Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され 、アシルヒドラジドを含有する亜硝酸エステルが本明細書に定義するR4基を代 表する、式(IV)のニトロソ化合物は、図10に概略を示した方法で生成する ことができる。式13の3(2−H)−ピリダジノンまたは2H−1,2,3, 4−チアジアジンは、式中のP1が本明細書に定義するとおりである、活性アシ ル化剤を含有する適切な保護済みアルコールとの反応によって、式中のp、Re およびRfが本明細書に記載のように定義される式14の3(2−アシル)−ピ リダジノンまたは2−アシル−1,2,3,4−チアジアジンに変換される。3 (2−アシル)−ピリダジノンまたは2−アシル−1,2,3,4−チアジアジ ンを 生成する好ましい方法は、3(2H)−ピリダジノンまたは2H−1,2,3, 4−チアジアジンを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みアルコールの酸 塩化物または対称形酸無水物と反応させる方法、または3(2−H)−ピリダジ ノンまたは2H−1,2,3,4−チアジアジンと、酸を含有する保護済みアル コールとを、DCCもしくはEDAC.HClなどの脱水剤の存在下で、DMA PもしくはHOBtなどの触媒を用いて縮合せる方法である。アルコール基の好 ましい保護基は、tert−ブチルジメチルシリルエーテルまたはtert−ブ チルジフェニルシリルエーテルなどのシリルエーテル類である。ヒドロキシル基 の保護基を外した後(フッ化物イオンはシリルエーテル保護基を外すための好ま しい方法である)、ジクロロメタン、THF、DMFまたはアセトニトリルなど の好適な無水溶媒中、ピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添加 した状態または添加しない状態で、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニルまた はテトラフルオロホウ酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を反応させ ると、式IVAの化合物が得られる。 式中のF、R8、R13、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され 、アシルヒドラジドを含有するニトロソチオールが本明細書に定義するR4基を 代表する、式(IV)のニトロソ化合物は、図11に概略を示した方法で生成す ることができる。式13の3(2−H)−ピリダジノンまたは2H−1,2,3 ,4−チアジアジンは、式中のP2が本明細書に定義するとおりである、活性ア シル化剤を含有する適切な保護済みチオールとの反応によって、式中のp、Re およびRfが本明細書に記載のように定義される式15の3(2−アシル)−ピ リダジノンまたは2−アシル−1,2,3,4−チアジアジンに変換される。3 (2−アシル)−ピリダジノンまたは2−アシル−1,2,3,4−チアジアジ ンを生成する好ましい方法は、3(2−H)−ピリダジノンまたは2H−1,2 ,3,4−チアジアジンを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みチオール の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させる方法、または3(2−H)−ピリ ダジノンまたは2H−1,2,3,4−チアジアジンと、酸を含有する保護済み チオールとを、DCCもしくはEDAC.HClなどの脱水剤の存在下で、DM APもしくはHOBtなどの触媒を用いて縮合させる方法である。チオール基の 好まし い保護基は、チオ酢酸エステルもしくはチオ安息香酸エステルなどのチオエステ ル、ジスルフィド、またはパラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピ ラニルチオエーテルもしくは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテルな どのチオエーテルである。チオール基の保護基を外した後(亜鉛の希酸水溶液、 トリフェニルホスフィン水溶液およびホウ水素化ナトリウムは、ジスルフィド基 を還元する好ましい方法であり、一方パラメトキシベンジルチオエーテル、テト ラヒドロピラニルチオエーテルもしくは2,4,6−トリメトキシベンジルチオ エーテル基を外すにはトリフルオロ酢酸第二水銀、硝酸銀、またはトリフルオロ 酢酸もしくは塩酸などの強酸および熱を用いる)、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝 酸チオニル、亜硝酸tert−ブチルなどの低級亜硝酸アルキル、またはテトラ フルオロホウ酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を、メチレンクロラ イド、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの好適な無水溶媒中、ピリジン またはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添加した状態または添加しない状態 で反応させると、式IVBの化合物が得られる。別法として、化合物15から誘 導した保護基を外したチオールを、酸性の水溶液またはアルコール溶液中で、化 学量論量の亜硝酸ナトリウムで処理すると式IVBの化合物が得られる。 式中のF、R8、R13、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され 、アシルヒドラジドを含有する硝酸塩が本明細書に定義するR4基を代表する、 式(IV)のニトロ化合物は、図12に概略を示した方法で生成することができ る。式13の3(2−H)−ピリダジノンまたは2H−1,2,3,4−チアジ アジンは、式中のp、ReおよびRfが本明細書に記載のように定義され、Xがハ ロゲンである式16の3(2−アシル)−ピリダジノンまたは2−アシル−1, 2,3,4−チアジアジンに変換される。3(2−アシル)−ピリダジノンまた は2−アシル−1,2,3,4−チアジアジンを生成する好ましい方法は、3( 2−H)−ピリダジノンまたは2H−1,2,3,4−チアジアジンを、予め生 成しておいた酸を含有するハロゲン化物の酸塩化物または対称形酸無水物と反応 させる方法、または3(2−H)−ピリダジノンまたは2H−1,2,3,4− チアジアジンと、酸を含有するハロゲン化物とを、DCCもしくはEDAC.H Clなどの脱水剤の存在下で、DMAPもしくはHOBtなどの触媒を用いて縮 合さ せる方法である。好ましいハロゲン化物は、臭化物とヨウ化物である。式16の 3(2−アシル)−ピリダジノンまたは2−アシル−1,2,3,4−チアジア ジンを、硝酸銀などの好適なニトロ化剤と、アセトニトリルなどの不活性溶媒中 で反応させると式IVCの化合物が得られる。 本態様の別の実施形態は、以下に述べるように、構造式Vを有する化合物の生 成方法、およびこのような生成方法に有用な中間体の生成方法を提供する。 式中のR14、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され、イミドを 含有する亜硝酸エステルが本明細書に定義するR4基を代表する、式(V)のニ トロソ化合物は、図13に概略を示した方法で生成することができる。式17の アミド基は、式中のP1が本明細書に定義するとおりである、活性アシル化剤を 含有する適切な保護済みアルコールとの反応によって、式中のp、ReおよびRf が本明細書に記載のように定義される式18のイミドに変換される。イミドを生 成する好ましい方法は、アミドを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みア ルコールの酸塩化物と、ピリジンの存在下、低温で反応させる方法、またはアミ ドと、対称形酸無水物を含有する保護済みアルコールとを、硫酸などの触媒の存 在下で縮合させる方法である。アルコール基の好ましい保護基は、tert−ブ チルジメチルシリルエーテルまたはtert−ブチルジフェニルシリルエーテル などのシリルエーテル類である。ヒドロキシル基の保護基を外した後(フッ化物 イオンはシリルエーテル保護基を外すための好ましい方法である)、ジクロロメ タン、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの好適な無水溶媒中、ピリジン またはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添加した状態または添加しない状態 で、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニルまたはテトラフルオロホウ酸ニトロ ソニウムなどの好適なニトロシル化剤を反応させると、式VAの化合物が得られ る。 式中のR14、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され、イミドを 含有するニトロソチオールが本明細書に定義するR4を代表する、式(V)のニ トロソ化合物は、図14に概略を示した方法で生成することができる。式17の アミド基は、式中のP2が本明細書に定義するとおりである、活性アシル化剤を 含有する適切な保護済みチオールとの反応によって、式中のp、ReおよびRf が本明細書に記載のように定義される式19のイミドに変換される。イミドを生 成する好ましい方法は、アミドを、予め生成しておいた酸を含有する保護済みチ オールの酸塩化物と、ピリジンの存在下、低温で反応させる方法、またはアミド と、対称形酸無水物を含有する保護済みチオールとを、硫酸などの触媒の存在下 で縮合させる方法である。チオール基の好ましい保護基は、チオ酢酸エステルも しくはチオ安息香酸エステルなどのチオエステル、ジスルフィド、N−メトキシ メチルチオカルバミン酸塩などのチオカルバミン酸塩、またはパラメトキシベン ジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルもしくは2,4,6−ト リメトキシベンジルチオエーテルなどのチオエーテルである。チオール基の保護 基を外した後(亜鉛の希酸水溶液、トリフェニルホスフィン水溶液およびホウ水 素化ナトリウムは、ジスルフィド基を還元する好ましい方法であり、一方チオエ ステル、N−メトキシメチルチオカルバミン酸塩を加水分解するには、典型的に は塩基水溶液が用いられ、パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピ ラニルチオエーテルもしくは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテル基 を外すには、トリフルオロ酢酸第二水銀、硝酸銀、またはトリフルオロ酢酸もし くは塩酸などの強酸と熱を用いる)、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニル、 亜硝酸tert−ブチルなどの低級亜硝酸アルキル、またはテトラフルオロホウ 酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を、メチレンクロライド、THF 、DMFまたはアセトニトリルなどの好適な無水溶媒中、ピリジンまたはトリエ チルアミンなどのアミン塩基を添加した状態または添加しない状態で反応させる と、式VBの化合物が得られる。別法として、化合物19から誘導した保護基を 外したチオールを、酸性の水溶液またはアルコール溶液中で、化学量論量の亜硝 酸ナトリウムで処理すると式VBの化合物が得られる。 式中のR14、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され、イミドを 含有する硝酸塩が本明細書に定義するR4基を代表する、式(V)のニトロ化合 物は、図15に概略を示した方法で生成することができる。式17のアミド基は 、活性アシル化剤を含有する適切なハロゲン化物との反応によって、式中のp、 ReおよびRfが本明細書に記載のように定義され、Xがハロゲンである式20の イミドに変換される。イミドを生成する好ましい方法は、アミドを、予め生成し て おいた酸を含有するハロゲン化物の酸塩化物と、ピリジンの存在下、低温で反応 させる方法、またはアミドと、対称形酸無水物を含有するハロゲン化物とを、硫 酸などの触媒の存在下で縮合させる方法である。好ましいハロゲン化物は、臭化 物とヨウ化物である。式20のイミドを、硝酸銀などの好適なニトロ化剤と、ア セトニトリルなどの不活性溶媒中で反応させると式VCの化合物が得られる。 本態様の別の実施形態は、以下に述べるように、構造式VIを有する化合物の 生成方法、およびこのような生成方法に有用な中間体の生成方法を提供する。 式中のR15、R16、Re、Rfおよびpが本明細書に記載のように定義され、ア シルイミダゾリドを含有する亜硝酸エステルが本明細書に定義するR17基を代表 する、式(VI)のニトロソ化合物は、図16に概略を示した方法で生成するこ とができる。式21の1H−プリン−2,6−ジオンは、式中のP1が本明細書 に定義するとおりである、活性アシル化剤を含有する適切な保護済みアルコール との反応によって、式中のp、ReおよびRfが本明細書に記載のように定義され る式22のアシル化誘導体に変換される。アシル化1H−プリン−2,6−ジオ ンを生成する好ましい方法は、1H−プリン−2,6−ジオンを、予め生成して おいた酸を含有する保護済みアルコールの酸塩化物または対称形酸無水物と反応 させる方法、または1H−プリン−2,6−ジオンと、酸を含有する保護済みア ルコールとを、DCCもしくはEDAC.HClなどの脱水剤の存在下で、DM APもしくはHOBtなどの触媒を用いて縮合させる方法である。アルコール基 の好ましい保護基は、tert−ブチルジメチルシリルエーテルまたはtert −ブチルジメチルシリルエーテルなどのシリルエーテル類である。ヒドロキシル 基の保護基を外した後(フッ化物イオンはシリルエーテル保護基を外すための好 ましい方法である)、ジクロロメタン、THF、DMFまたはアセトニトリルな どの好適な無水溶媒中、ピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基を添 加した状態または添加しない状態で、塩化亜硝酸チオニル、二亜硝酸チオニルま たはテトラフルオロホウ酸ニトロソニウムなどの好適なニトロシル化剤を反応さ せると、式VIAの化合物が得られる。 R15、R16、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、アシルイミダゾリド 含有ニトロソチオールが本明細書中で規定されるR17基を表している式(VI) のニトロソ化合物は、図17に概要を示したように調製することができる。式2 1の1H−プリン−2,6−ジオンは、P2が本明細書中で規定される、適切な 保護チオールを含有する活性化アシル化試薬との反応によって、p、Reおよび Rfが本明細書中で規定される式23のアシル化誘導体に変換される。アシル化 IH−プリン−2,6−ジオンの好ましい生成方法としては、1H−プリン−2 ,6−ジオンを、予め生成した保護チオール含有酸の酸塩化物または対称形酸無 水物と反応させるか、または、1H−プリン−2,6−ジオンとチオール含有酸 を、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒を伴うDCCやEDAC.HClと などの脱水剤の存在下で濃縮する。チオール部位の保護基として好ましいものに は、例えばチオールアセテートやチオ安息香酸エステルなどのチオエステル、ジ スルフィド、例えばN−メトキシメチルチオカルバメートなどのチオカルバミン 酸エステル、または、例えばパラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロ ピラニルチオエーテルまたは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテルな どのチオエーテルがある。チオール部位の脱保護(ジスルフィド基を還元するに は、希釈水溶性酸中の亜鉛、水中のトリフェニルホスフィンおよびホウ化水素ナ トリウムが好ましい方法であるが、チオエステルおよびN−メトキシメチルチオ カルバメートを加水分解するには、典型的には塩基水溶液を使用し、パラメトキ シベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルまたは2,4,6 −トリメトキシベンジルチオエーテル基を除去するには、トリフルオロ酢酸水銀 (II)、硝酸銀や、例えばトリフルオロ酢酸や塩酸などの強酸と熱を使用する) に引き続き、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩、tert−ブ チル亜硝酸塩などの低級アルキル亜硝酸塩、または、ニトロソニウムテトラフル オロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばメチレンクロライド、T HF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジン やトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させると 、式VIBの化合物が生成する。あるいは、化合物23から誘導した脱保護チオ ールを、化学量論量の亜硝酸ナトリウムと共に、酸性水溶液またはアルコール溶 液中で処理すると、式VIBの化合物が生成する。 R15、R16、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、O−ニトロソ化アシ ル化1H−プリン−2,6−ジオンが本明細書中で規定されるR17基を表してい る式(VI)のニトロ化合物は、図18に概要を示したように調製することができる 。式21の1H−プリン−2,6−ジオンは、適切なハロゲン化物含有活性アシ ル化試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定され、Xがハ ロゲンである式24のアシル化誘導体に変換される。アシル化1H−プリン−2 ,6−ジオンの好ましい生成方法としては、1H−プリン−2,6−ジオンを、 予め生成したハロゲン化物含有酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させる か、または、1H−プリン−2,6−ジオンと、ハロゲン化物含有酸とを、例え ば、DMAPやHOBtなどの触媒とともにDCCまたはEDAC.HClなど の脱水剤の存在下で濃縮する。好ましいハロゲン化物としては、臭化物およびヨ ウ化物がある。式24のアシル化1H−プリン−2,6−ジオンと、例えば硝酸 銀などの適切なニトロ化試薬とを、例えばアセトニトリルなどの不活性溶媒中で 反応させると、式VICの化合物が生成する。 本態様の他の実施形態は、VIIの構造を有する化合物の製造方法を提供する ものであり、また、以下のようにして、そのような方法において有用な中間体を 与える。 R8、R18、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、亜硝酸塩含有イミド が本明細書中で規定されるR4基を表している式(VII)のニトロソ化合物は 、図19に概要を示したように調製することができる。式25のアミド窒素は、 P1が本明細書中で規定される、適切な保護アルコール基含有活性アシル化試薬 との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中に規定される式26のイミド に変換される。イミドの好ましい生成方法としては、アミドと予め生成した保護 アルコール含有酸の酸塩化物とを、ピリジンの存在下、低温で反応させるか、ま たは、アミドと、保護アルコール含有対称形酸無水物を、例えば硫酸などの触媒 の存在下で濃縮する。アルコール部位の保護基として好ましいものには、例えば tert−ブチルジメチルシリルエーテルやtert−ブチルジフェニルシリル エーテルなどのシリルエーテルがある。ヒドロキシル部位の脱保護(シリルエー テル保護基を除去するには、フッ化物イオンが好ましい方法である)に引き続き 、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩またはニトロソニウムテト ラ フルオロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばジクロロメタン、T HF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジン またはトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させ ると、式VIIAの化合物を生成する。 R8、R18、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、ニトロソチオール含 有イミドが本明細書中で規定されるR4基を表している式(VII)のニトロソ 化合物は、図20に概要を示したように調製することができる。式25のアミド 窒素は、P2が本明細書中で規定される、適切な保護チオール含有活性アシル化 試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式27のイ ミドに変換される。イミドの好ましい生成方法としては、アミドと、予め生成し た保護チオール含有酸の酸塩化物とを、ピリジンの存在下、低温で反応させるか 、または、アミドと、保護チオール含有対称形酸無水物とを、硫酸などの触媒の 存在下で濃縮する。チオール部位の保護基として好ましいものには、例えばチオ アセテートまたはチオ安息香酸エステルなどのチオエステル、ジスルフィド、例 えばN−メトキシメチルチオカルバメートなどのチオカルバミン酸エステル、ま たは、例えばパラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエ ーテルまたは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテルなどのチオエーテ ルがある。チオール部位の脱保護(ジスルフィド基を還元するには、希釈水溶性 酸中の亜鉛、水中のトリフェニルホスフィンおよびホウ化水素ナトリウムが好ま しい方法であるが、チオエステルおよびN−メトキシメチルチオカルバメートを 加水分解するには、典型的には塩基水溶液を使用し、パラメトキシベンジルチオ エーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルまたは2,4,6−トリメトキシ ベンジルチオエーテル基を除去するには、トリフルオロ酢酸水銀(II)、硝酸 銀や、例えばトリフルオロ酢酸や塩酸などの強酸と熱を使用する)に引き続き、 例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩、tert−ブチル亜硝酸塩 などの低級アルキル亜硝酸塩、または、ニトロソニウムテトラフルオロホウ酸塩 などの適切なニトロシル化試薬と、例えばメチレンクロライド、THF、DMF またはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジンやトリエチル アミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させると、式VIIB の 化合物が生成する。あるいは、化合物27から誘導した脱保護チオールを、化学 量論量の亜硝酸ナトリウムと共に、酸性水溶液またはアルコール溶液中で処理す ると、式VIIBの化合物が生成する。 R8、R18、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、硝酸塩含有イミドが 本明細書中で規定されるR4基を表している式(VII)のニトロ化合物は、図 21に概要を示したように調製することができる。式25のアミド基は、適切な ハロゲン化物含有活性アシル化試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明 細書中で規定され、Xがハロゲンである式28のイミドに変換される。イミドの 好ましい生成方法としては、アミドを、予め生成したハロゲン化物含有酸の酸塩 化物と、ピリジンの存在下、低温で反応させるか、または、アミドと、ハロゲン 化物を含有する対称形酸無水物とを、例えば硫酸などの触媒の存在下で濃縮する 。好ましいハロゲン化物としては、臭化物およびヨウ化物がある。式28のイミ ドと、例えば硝酸銀などの適切なニトロ化試薬とを、例えばアセトニトリルなど の不活性溶媒中で反応させると、式VIICの化合物が生成する。 本態様の他の実施形態は、VIIIの構造を有する化合物の製造方法を提供す るものであり、また以下のようにして、そのような方法において有用な中間体を 与える。 Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、亜硝酸塩含有イミドが本明細書中 で規定されるR19基を表している式(VIII)のニトロソ化合物は、図22に 概要を示したように調製することができる。式29のアミド窒素は、P1が本明 細書中で規定される、適切な保護アルコールを含有する活性化アシル化試薬との 反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式30のイミドに変 換される。イミドの好ましい生成方法としては、アミドと、予め生成した保護ア ルコール含有酸の酸塩化物とを、ピリジンの存在下、低温で反応させるか、また は、アミドと、保護アルコール含有対称形酸無水物を、例えば硫酸などの触媒の 存在下で濃縮する。アルコール部位の保護基として好ましいものには、例えばt ert−ブチルジメチルシリルエーテルやtert−ブチルジフェニルシリルエ ーテルなどのシリルエーテルがある。ヒドロキシル部位の脱保護(シリルエーテ ル保護基を除去するには、フッ化物イオンが好ましい方法である)に引き続き、 例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩またはニトロソニウムテトラ フルオロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばジクロロメタン、T HF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジン またはトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させ ると、式VIIIAの化合物が生成する。 Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、ニトロソチオール含有イミドが本 明細書中で規定されるR19基を表している式(VIII)のニトロソ化合物は、 図23に概要を示したように調製することができる。式29のアミド窒素は、P2 が本明細書中で規定される、適切な保護チオールを含有する活性化アシル化試 薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式31のイミ ドに変換される。イミドの好ましい生成方法としては、アミドと予め生成した保 護チオール含有酸の酸塩化物とを、ピリジンの存在下、低温で反応させるか、ま たは、アミドと、保護アルコール含有対称形酸無水物を、例えば硫酸などの触媒 の存在下で濃縮する。チオール部位の保護基として好ましいものには、例えばチ オアセテートまたはチオ安息香酸エステルなどのチオエステル、ジスルフィド、 例えばN−メトキシメチルチオカルバメートなどのチオカルバミン酸エステル、 または、例えばパラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオ エーテルまたは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテルなどのチオエー テルがある。チオール部位の脱保護(ジスルフィド基を還元するには、希釈水溶 性酸中の亜鉛、水中のトリフェニルホスフィンおよびホウ化水素ナトリウムが好 ましい方法であるが、チオエステルおよびN−メトキシメチルチオカルバメート を加水分解するには、典型的には塩基水溶液を使用し、パラメトキシベンジルチ オエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルまたは2,4,6−トリメトキ シベンジルチオエーテル基を除去するには、トリフルオロ酢酸水銀(II)、硝酸 銀や、例えばトリフルオロ酢酸や塩酸などの強酸と熱を使用する)に引き続き、 例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩、tert−ブチル亜硝酸塩 などの低級アルキル亜硝酸塩、または、ニトロソニウムテトラフルオロホウ酸塩 などの適切なニトロシル化試薬と、例えばメチレンクロライド、THF、DMF またはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジンやトリエチル アミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させると、式VIIB の化合物が生成する。あるいは、化合物31から誘導した脱保護チオールを、化 学量論量の亜硝酸ナトリウムと共に、酸性水溶液またはアルコール溶液中で処理 すると、式VIIBの化合物が生成する。 Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、硝酸塩含有イミドが本明細書中で 規定されるR19基を表している式(VIII)のニトロ化合物は、図24に概要 を示したように調製することができる。式29のアミド基は、適切なハロゲン化 物含有活性アシル化試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規 定され、Xがハロゲンである式32のイミドに変換される。イミドの好ましい生 成方法としては、アミドを、予め生成したハロゲン化物含有酸の酸塩化物と、ピ リジンの存在下、低温で反応させるか、または、アミドと、ハロゲン化物を含有 する対称形酸無水物とを、例えば硫酸などの触媒の存在下で濃縮する。好ましい ハロゲン化物としては、臭化物およびヨウ化物がある。式32のイミドと、例え ば硝酸銀などの適切なニトロ化試薬とを、例えばアセトニトリルなどの不活性溶 媒中で反応させると、式VIIICの化合物が生成する。 本態様の他の実施形態は、IXの構造を有する化合物の製造方法を提供するも のであり、また以下のようにして、そのような方法において有用な中間体を与え る。 R20、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、硝酸塩含有イミドまたはス ルホンイミドが本明細書中で規定されるR4基を表している式(IX)のニトロ ソ化合物は、図25に概要を示したように調製することができる。式33のアミ ドまたはスルホンアミド窒素は、P1が本明細書中で規定される、適切な保護ア ルコールを含有する活性化アシル化試薬との反応によって、p、ReおよびRfが 本明細書中で規定される式34のイミドまたはスルホンイミドに変換される。イ ミドまたはスルホンイミドの好ましい生成方法としては、アミドまたはスルホン イミドと、予め生成した保護アルコール含有酸の酸塩化物とを、ピリジンの存在 下、低温で反応させるか、または、アミドまたはスルホンイミドと、保護アルコ ール含有対称形酸無水物を、例えば硫酸などの触媒の存在下で濃縮する。アルコ ール部位の保護基として好ましいものには、例えばtert−ブチルジメチルシ リルエーテルやtert−ブチルジフェニルシリルエーテルなどのシリルエーテ ルがある。ヒドロキシル部位の脱保護(シリルエーテル保護基を除去するには、 フッ化物イオンが好ましい方法である)に引き続き、例えば塩化チオニル亜硝酸 塩、チオニル二亜硝酸塩またはニトロソニウムテトラフルオロホウ酸塩などの適 切なニトロシル化試薬と、例えばジクロロメタン、THF、DMFまたはアセト ニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジンまたはトリエチルアミンな どのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させると、式IXAの化合物が 生成する。 R20、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、ニトロソチオール含有イミ ドまたはスルホンイミドが本明細書中で規定されるR4基を表している式(IX )のニトロソ化合物は、図26に概要を示したように調製することができる。式 33のアミドまたはスルホンアミド窒素は、P2が本明細書中で規定される、適 切な保護チオールを含有する活性化アシル化試薬との反応によって、p、Reお よびRfが本明細書中で規定される式35のイミドまたはスルホンイミドに変換 される。イミドまたはスルホンイミドの好ましい生成方法としては、アミドまた はスルホンイミドと、予め生成した保護チオール含有酸の酸塩化物とを、ピリジ ンの存在下、低温で反応させるか、または、アミドまたはスルホンイミドと、保 護チオール含有対称形酸無水物を、例えば硫酸などの触媒の存在下で濃縮する。 チオール部位の保護基として好ましいものには、例えばチオアセテートまたはチ オ安息香酸エステルなどのチオエステル、ジスルフィド、例えばN−メトキシメ チルチオカルバメートなどのチオカルバミン酸エステル、または、例えばパラメ トキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルまたは2,4 ,6−トリメトキシベンジルチオエーテルなどのチオエーテルがある。チオール 部位の脱保護(ジスルフィド基を還元するには、希釈水溶性酸中の亜鉛、水中の トリフェニルホスフィンおよびホウ化水素ナトリウムが好ましい方法であるが、 チオエステルおよびN−メトキシメチルチオカルバメートを加水分解するには、 典型的には塩基水溶液を使用し、パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒ ドロピラニルチオエーテルまたは2,4,6−トリメトキシベンジルチオエーテ ル基を除去するには、トリフルオロ酢酸水銀(II)、硝酸銀や、例えばトリフル オロ酢酸や塩酸などの強酸と熱を使用する)に引き続き、例えば塩化チオニル亜 硝酸塩、チオニルニ亜硝酸塩、tert−ブチル亜硝酸塩などの低級アルキル亜 硝酸塩、または、ニトロソニウムテトラフルオロホウ酸塩などの適切なニトロシ ル化試薬と、例えばメチレンクロライド、THF、DMFまたはアセトニトリル などの適切な非水溶媒中で、例えばピリジンやトリエチルアミンなどのアミン塩 基と共に、またはこれらなしで反応させると、式IXBの化合物が生成する。あ るいは、化合物35から誘導した脱保護チオールを、化学量論量の亜硝酸ナトリ ウムと共に、酸性水溶液またはアルコール溶液中で処理すると、式IXBの化合 物が生成する。 R20、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、硝酸塩含有イミドまたはス ホンイミドが本明細書中で規定されるR4基を表している式(IX)のニトロ化 合物は、図27に概要を示したように調製することができる。式33のアミドま たはスルホンアミド基は、適切なハロゲン化物含有活性アシル化試薬との反応に よって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定され、Xがハロゲンである式36 のイミドまたはスルホンイミドに変換される。イミドまたはスルホンイミドの好 ましい生成方法としては、アミドまたはスルホンアミドを、予め生成したハロゲ ン化物含有酸の酸塩化物と、ピリジンの存在下、低温で反応させるか、または、 アミドまたはスルホンアミドと、ハロゲン化物を含有する対称形酸無水物とを、 例えば硫酸などの触媒の存在下で濃縮する。好ましいハロゲン化物としては、臭 化物およびヨウ化物がある。式36のイミドまたはスルホンイミドと、例えば硝 酸銀などの適切なニトロ化試薬とを、例えばアセトニトリルなどの不活性溶媒中 で反応させると、式IXCの化合物が生成する。 本態様の他の実施形態は、Xの構造を有する化合物の製造方法を提供するもの であり、また以下のようにして、そのような方法において有用な中間体を与える 。 D1、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、亜硝酸塩含有エステルが本 明細書中で規定されるD基を表している式(X)のニトロソ化合物は、図式28 に従って調製することができる。式37のアルコール基は、P1が本明細書中で 規定される、適切な保護アルコール含有活性アシル化試薬との反応によって、p 、ReおよびRfが本明細書中で規定される式38のエステルに変換される。エス テ ルの好ましい生成方法としては、アルコールを、予め生成した保護アルコール含 有酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコールと保 護アルコール含有酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在下でD CCやEDAC.HClなどの脱水剤と共に濃縮する。アルコール部位の保護基 として好ましいものには、例えばトリメチルシリルやtert−ブチルジメチル シリルエーテルなどのシリルエーテルがある。ヒドロキシル部位の脱保護(シリ ルエーテル保護基を除去するには、フッ化物イオンが好ましい方法である)に引 き続き、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩またはニトロソニウ ムテトラフルオロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばジクロロメ タン、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えば ピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで 反応させると、式XAの化合物が生成する。 D1、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、ニトロソチオール含有エス テルが本明細書中で規定されるD基を表している式(X)のニトロソ化合物は、 図式29に従って調製することができる。式37のアルコール基は、P2が本明 細書中で規定される、適切な保護チオール含有活性アシル化試薬との反応によっ て、p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式39のエステルに変換される 。エステルの好ましい生成方法としては、アルコールを、予め生成した保護チオ ール含有酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコー ルと保護チオール含有酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在下 でDCCやEDAC.HClどの脱水剤と共に濃縮する。チオール部位の保護基 として好ましいものには、例えばチオアセテートまたはチオ安息香酸エステルな どのチオエステル、ジスルフィド、例えばN−メトキシメチルチオカルバメート などのチオカルバミン酸エステル、または、例えばパラメトキシベンジルチオエ ーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルまたはS−トリフェニルメチルチオ エーテルなどのチオエーテルがある。チオール部位の脱保護(ジスルフィド基を 還元するには、希釈水溶性酸中の亜鉛、水中のトリフェニルホスフィンおよびホ ウ化水素ナトリウムが好ましい方法であるが、チオエステルおよびN−メトキシ メチルチオカルバメートを加水分解するには、典型的には塩基水溶液を使用し、 パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルまたは S−トリフェニルメチルチオエーテル基を除去するには、トリフルオロ酢酸水銀 (II)、硝酸銀や、例えばトリフルオロ酢酸や塩酸などの強酸と熱を使用する) に引き続き、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩、tert−ブ チル亜硝酸塩などの低級アルキル亜硝酸塩、または、ニトロソニウムテトラフル オロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばメチレンクロライド、T HF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジン やトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させると 、式XBの化合物が生成する。あるいは、化合物39から誘導した脱保護チオー ルを、化学量論量の亜硝酸ナトリウムと共に、水溶性またはアルコール性酸中で 処理すると、式XBの化合物が生成する。 D1、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、硝酸塩含有エステルが本明 細書中で規定されるD基を表している式(X)のニトロ化合物は、図式30に従 って調製することができる。式37のアルコール基は、適切なハロゲン化物含有 活性アシル化試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定され 、Xがハロゲンである式40のエステルに変換される。エステルの好ましい生成 方法としては、アルコールを、予め生成したハロゲン化物含有酸の酸塩化物また は対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコールとハロゲン化物含有酸と を、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在下でDCCやEDAC.HC lなどの脱水剤と共に濃縮する。好ましいハロゲン化物としては、臭化物および ヨウ化物がある。式40のエステルと、例えば硝酸銀などの適切なニトロ化試薬 とを、例えばアセトニトリルなどの不活性溶媒中で反応させると、式XCの化合 物が生成する。 D1、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、亜硝酸塩含有エステルが本 明細書中で規定されるD基を表している式(XI)のニトロソ化合物は、図式3 1に従って調製することができる。式41のアルコール基は、P1が本明細書中 で規定される、適切な保護アルコール含有活性アシル化試薬との反応によって、 p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式42のエステルに変換される。エ ステルの好ましい生成方法としては、アルコールを、予め生成した保護アルコー ル含有酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコール と、保護アルコール含有酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在 下でDCCやEDAC.HClなどの脱水剤と共に濃縮する。アルコール部位の 保護基として好ましいものには、例えばトリメチルシリルやtert−ブチルジ メチルシリルエーテルなどのシリルエーテルがある。ヒドロキシル部位の脱保護 (シリルエーテル保護基を除去するには、フッ化物イオンが好ましい方法である )に引き続き、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩またはニトロ ソニウムテトラフルオロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばジク ロロメタン、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、 例えばピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれら なしで反応させると、式XIAの化合物が生成する。 D1、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、ニトロソチオール含有エス テルが本明細書中で規定されるD基を表している式(XI)のニトロソ化合物は、 図式32に従って調製することができる。式41のアルコール基は、P2が本明 細書中で規定される、適切な保護チオール含有活性アシル化試薬との反応によっ て、p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式43のエステルに変換される 。エステルの好ましい生成方法としては、アルコールを、予め生成した保護チオ ール含有酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコー ルと、保護チオール含有酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在 下でDCCやEDAC.HClなどの脱水剤と共に濃縮する。チオール部位の保 護基として好ましいものには、ジスルフィド、例えばチオアセテートまたはチオ 安息香酸エステルなどのチオエステル、例えばN−メトキシメチルチオカルバメ ートなどのチオカルバミン酸エステル、または、例えばパラメトキシベンジルチ オエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルまたはS−トリフェニルメチル チオエーテルなどのチオエーテルがある。チオール部位の脱保護(ジスルフィド 基を還元するには、希釈水溶性酸中の亜鉛、水中のトリフェニルホスフィンおよ びホウ化水素ナトリウムが好ましい方法であるが、チオエステルおよびN−メト キシメチルチオカルバメートを加水分解するには、典型的には塩基水溶液を使用 し、パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテルま たは S−トリフェニルメチルチオエーテル基を除去するには、トリフルオロ酢酸水銀 (II)、硝酸銀や、例えばトリフルオロ酢酸や塩酸などの強酸と熱を使用する) に引き続き、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩、tert−ブ チル亜硝酸塩などの低級アルキル亜硝酸塩、または、ニトロソニウムテトラフル オロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばメチレンクロライド、T HF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジン やトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させると 、式XIBの化合物が生成する。あるいは、化合物43から誘導した脱保護チオ ールを、化学量論量の亜硝酸ナトリウムと共に、水溶性またはアルコール性酸中 で処理すると、式XIBの化合物が生成する。 R1、Re、Rfおよびpが本明細書中で規定され、硝酸塩含有エステルが本明 細書中で規定されるD基を表している式(XI)のニトロ化合物は、図式33に 従って調製することができる。式41のアルコール基は、適切なハロゲン化物含 有活性アシル化試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定さ れ、Xがハロゲンである式44のエステルに変換される。エステルの好ましい生 成方法としては、アルコールを、予め生成したハロゲン化物含有酸の酸塩化物ま たは対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコールと、ハロゲン化物含有 酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在下でDCCやEDAC. HClなどの脱水剤と共に濃縮する。好ましいハロゲン化物としては、臭化物お よびヨウ化物がある。式44のエステルと、例えば硝酸銀などの適切なニトロ化 試薬とを、例えばアセトニトリルなどの不活性溶媒中で反応させると、式XIC の化合物が生成する。 本態様の他の実施形態は、XIIの構造を有する化合物の製造方法を提供する ものであり、また以下のようにして、そのような方法において有用な中間体を与 える。 Re、Rf、R23、R24、R25J、Vおよびpが本明細書中で規定され、亜硝酸 塩含有チオエステルが本明細書中で規定されるK−T−D基を表している式(X II)のニトロソ化合物は、図式34に従って調製することができる。式45の カルボン酸基は、P1が本明細書中で規定される、適切な保護アルコール含有チ オール試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式4 6のチオエステルに変換される。チオエステルの好ましい生成方法としては、チ オールを、予め生成したカルボン酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させ るか、または、チオールとカルボン酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの 触媒の存在下でDCCやEDAC.HClなどの脱水剤と共に濃縮する。アルコ ール部位の保護基として好ましいものには、例えばトリメチルシリルやtert −ブチルジメチルシリルエーテルなどのシリルエーテルがある。ヒドロキシル部 位の脱保護(シリルエーテル保護基を除去するには、フッ化物イオンが好ましい 方法である)に引き続き、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニルニ亜硝酸塩ま たはニトロソニウムテトラフルオロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、 例えばジクロロメタン、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水 溶媒中で、例えばピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、ま たはこれらなしで反応させると、式XIIAの化合物が生成する。 Re、Rf、R23、R24、R25J、Vおよびpが本明細書中で規定され、ニトロ ソチオール含有チオエステルが本明細書中で規定されるK−T−D基を表してい る式(XII)のニトロソ化合物は、図式35に従って調製することができる。 式45のカルボン酸基は、適切なモノ保護ジチオールとの反応によって、p、Re およびRfが本明細書中で規定される式47のチオエステルに変換される。チオ エステルの好ましい生成方法としては、遊離チオールを、予め生成したカルボン 酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させるか、または、遊離チオールとカ ルボン酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在下でDCCやED AC.HClなどの脱水剤と共に濃縮する。チオール部位の保護基として好まし いものには、ジスルフィド、例えばパラメトキシベンジルチオエーテル、テトラ ヒドロピラニルチオエーテルまたはS−トリフェニルメチルチオエーテルなどの チオエーテルがある。チオール部位の脱保護(ジスルフィド基を還元するには、 希釈水溶性酸中の亜鉛、水中のトリフェニルホスフィンおよびホウ化水素ナトリ ウムが好ましい方法であるが、パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒド ロピラニルチオエーテルまたはS−トリフェニルメチルチオエーテル基を除去す るには、トリフルオロ酢酸水銀(II)、硝酸銀や、例えばトリフルオロ酢酸や 塩酸などの強酸と熱を使用する)し、遊離チオールを、例えば塩化チオニル亜硝 酸塩、チオニル二亜硝酸塩、tert−ブチル亜硝酸塩などの低級アルキル亜硝 酸塩、または、ニトロソニウムテトラフルオロホウ酸塩などの適切なニトロシル 化試薬と、例えばメチレンクロライド、THF、DMFまたはアセトニトリルな どの適切な非水溶媒中で、例えばピリジンやトリエチルアミンなどのアミン塩基 と共に、またはこれらなしで反応させると、式XIIBの化合物が生成する。あ るいは、化合物47中のチオールを、化学量論量の亜硝酸ナトリウムと共に、水 溶性またはアルコール性酸中で処理すると、式XIIBの化合物が生成する。 Re、Rf、R23、R24、R25、J、Vおよびpが本明細書中で規定され、硝酸 塩含有チオエステルが本明細書中で規定されるK−T−D基を表している式(X II)のニトロ化合物は、図式36に従って調製することができる。式45のカ ルボン酸基は、P1が本明細書中で規定される、適切な保護アルコール含有チオ ール試薬との反応によって、p、ReおよびRfが本明細書中で規定される式46 のチオエステルに変換される。チオエステルの好ましい生成方法としては、チオ ールを、予め生成したカルボン酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させる か、または、チオールとカルボン酸とを、例えば、DMAPやHOBtなどの触 媒の存在下でDCCやEDAC.HClなどの脱水剤と共に濃縮する。アルコー ル部位の保護基として好ましいものには、例えばトリメチルシリルやtert− ブチルジメチルシリルエーテルなどのシリルエーテルがある。ヒドロキシル部位 の脱保護(シリルエーテル保護基を除去するには、フッ化物イオンが好ましい方 法である)に引き続き、アルコールと、例えば亜硝酸および無水酢酸などの適切 なニトロ化試薬とを、エチルアセテート/酢酸中で反応させると、式XIICの 化合物が生成する。 Re、Rf、R31、R32およびpが本明細書中で規定され、亜硝酸塩含有エステ ルが本明細書中で規定されるD基を表している式(XIII)のニトロソ化合物 は、図式37に従って調製することができる。式48のカルボン酸基は、P1が 本明細書中で規定される、モノ保護ジオールとの反応によって、p、Reおよび Rfが本明細書中で規定される式49のエステルに変換される。エステルの好ま しい生成方法としては、アルコールを、予め生成したカルボン酸の酸塩化物また は対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコールとカルボン酸とを、例え ば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在下でDCCやEDAC.HClなどの 脱水剤と共に濃縮する。アルコール部位の保護基として好ましいものには、例え ばトリメチルシリルやtert−ブチルジメチルシリルエーテルなどのシリルエ ーテルがある。ヒドロキシル部位の脱保護(シリルエーテル保護基を除去するに は、フッ化物イオンが好ましい方法である)に引き続き、例えば塩化チオニル亜 硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩、または、ニトロソニウムテトラフルオロホウ酸塩 などの適切なニトロシル化試薬と、例えばジクロロメタン、THF、DMFまた はアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例えばピリジンやトリエチルアミ ンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで反応させると、式XIIIAの 化合物が生成する。 Re、Rf、R31、R32およびpが本明細書中で規定され、ニトロソチオール含 有エステルが本明細書中で規定されるD基を表している式(XIII)のニトロ ソ化合物は、図式38に従って調製することができる。式48のカルボン酸基は 、適切な保護チオール含有アルコールとの反応によって、p、ReおよびRfが本 明細書中で規定される式50のエステルに変換される。エステルの好ましい生成 方法としては、アルコールを、予め生成したカルボン酸の酸塩化物または対称形 酸無水物と反応させるか、または、第一級チオールとカルボン酸とを、例えば、 DMAPやHOBtなどの触媒の存在下でDCCやEDAC.HClなどの脱水 剤と共に濃縮する。チオール部位の保護基として好ましいものには、ジスルフィ ド、例えばパラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエー テルまたはS−トリフェニルメチルチオエーテルなどのチオエーテルがある。チ オール部位の脱保護(ジスルフィド基を還元するには、希釈水溶性酸中の亜鉛、 水中のトリフェニルホスフィンおよびホウ化水素ナトリウムが好ましい方法であ るが、パラメトキシベンジルチオエーテル、テトラヒドロピラニルチオエーテル またはS−トリフェニルメチルチオエーテル基を除去するには、トリフルオロ酢 酸水銀(II)、硝酸銀や、例えばトリフルオロ酢酸や塩酸などの強酸と熱を使用 する)し、遊離チオールを、例えば塩化チオニル亜硝酸塩、チオニル二亜硝酸塩 、tert−ブチル亜硝酸塩などの低級アルキル亜硝酸塩、または、ニトロソニ ウ ムテトラフルオロホウ酸塩などの適切なニトロシル化試薬と、例えばメチレンク ロライド、THF、DMFまたはアセトニトリルなどの適切な非水溶媒中で、例 えばピリジンやトリエチルアミンなどのアミン塩基と共に、またはこれらなしで 反応させると、式XIIIBの化合物が生成する。あるいは、化合物50中のチ オールを、化学量論量の亜硝酸ナトリウムと共に、水溶性またはアルコール性酸 中で処理すると、式XIIIBの化合物が生成する。 Re、Rf、R31、R32およびpが本明細書中で規定され、硝酸塩含有エステル が本明細書中で規定されるD基を表している式(XIII)のニトロ化合物は、 図式39に従って調製することができる。式48のカルボン酸基は、P1が本明 細書中で規定される、適切なモノ保護ジオールとの反応によって、p、Reおよ びRfが本明細書中で規定される式49のエステルに変換される。エステルの好 ましい生成方法としては、アルコールを、予め生成したカルボン酸の酸塩化物ま たは対称形酸無水物と反応させるか、または、アルコールとカルボン酸とを、例 えば、DMAPやHOBtなどの触媒の存在下でDCCやEDAC.HClなど の脱水剤と共に濃縮する。アルコール部位の保護基として好ましいものには、例 えばトリメチルシリルやtert−ブチルジメチルシリルエーテルなどのシリル エーテルがある。ヒドロキシル部位の脱保護(シリルエーテル保護基を除去する には、フッ化物イオンが好ましい方法である)に引き続き、アルコールと、例え ば亜硝酸および無水酢酸などの適切なニトロ化試薬とを、エチルアセテート/酢 酸中で反応させると、式XIIICの化合物が生成する。あるいは、式48のカ ルボン酸基は、適切なハロゲン化物含有アルコールとの反応によって、p、Re およびRfが本明細書中で規定され、Xがハロゲンである式51のエステルに変 換される。エステルの好ましい生成方法としては、アルコールを、予め生成した ハロゲン化物含有酸の酸塩化物または対称形酸無水物と反応させるか、または、 アルコールとハロゲン化物含有アルコールとを、例えば、DMAPやHOBtな どの触媒の存在下でDCCやEDAC.HClなどの脱水剤と共に濃縮する。好 ましいハロゲン化物としては、臭化物およびヨウ化物がある。式51のエステル と、例えば硝酸銀などの適切なニトロ化試薬とを、例えばアセトニトリルなどの 不活性溶媒中で反応させると、式XIIICの化合物が生成する。 上記のように、本発明の別の態様は、(i)治療上有効な量のPDE阻害剤で あって、所望に応じて、少なくとも1つの、NOまたはNO2基または生体内で のNOまたはEDRFの内因性の生成を刺激する基が置換されていても良い、お よび(ii)例えばニトロソニウム(NO+)またはニトロキシル(NO-)など の荷電種、もしくは中性種、一酸化窒素(NO・)として、一酸化窒素を供与、 移動または放出する化合物、および/または、生体内でのNOまたはEDRFの 内因性の生成を刺激する化合物を含む組成物を提供するものである。 一酸化窒素を供与、移動または放出する化合物は、以下に記載および/または 例示するものを含めて、当技術分野で知られている何れのものであっても良い。 一酸化窒素は、3つの形態で存在することができる:NO-(ニトロキシル)、 NO・(一酸化窒素)およびNO+(ニトロソニウム)である。NO・は、活性 の高い短命な種であり、潜在的に細胞にとって有毒である。NOの薬理的効力は 、これが運搬される形態に依存するため、このことは決定的である。NO・とは 対照的に、ニトロソニウムおよびニトロキシルは、O2またはO2 -種と反応する ことはない。従って、NO等価物の投与が結果として、有毒な副産物の発生や、 活性NO基の除去を生ずることはない。 本発明において使用できる化合物としては、一酸化窒素や、一酸化窒素を放出 する化合物、または、直接もしくは間接的に、一酸化窒素を生体内で細胞膜上な どの活性サイトに運搬する化合物がある。ここにおいて、「一酸化窒素」という 語は、荷電していない一酸化窒素(NO・)と、特にニトロソニウムイオン(N O+)およびニトロキシルイオン(NO-)を含む荷電した一酸化窒素種を包含す るものとする。反応形態の一酸化窒素は、ガス状の一酸化窒素によって供給する ことができる。一酸化窒素を放出、運搬または移動させる化合物は、一酸化窒素 を放出、運搬または移動部位をFとしてF−NO構造を有し、意図する作用サイ トに目的に応じた活性形態の一酸化窒素を供給する全ての化合物を含む。ここに おいて、「NO付加生成物」という語は、一酸化窒素を放出、運搬または移動さ せる化合物、例えばS−ニトロソチオール、S−ニトロチオール、O−ニトロソ アルコール、O−ニトロアルコール、シドノンイミン、2−ヒドロキシ−2−ニ トロソヒドラジン(NONOエート)、(E)−アルキル−2−[(E)−ヒドロ キシイミノ]−5−ニトロ−3−ヘキセンアミンまたはアミド、ニトロソアミン 、さらに一酸化窒素を合成する内因性酵素基質を含む、全てのものを包含するも のとする。これら全ての「NO付加生成物」は、本来的に影響され易いか、もし くは人工的に作り出された、一酸化窒素またはNOを供給または放出する誘導体 との種々の結合サイトにおいて、モノ−またはポリ−ニトロシル化もしくはニト ロソ化されていることができる。 このようなNO付加生成物の1つのグループは、少なくとも1つの−S−NO 基を含むS−ニトロソチオールである。このような化合物は、S−ニトロソ−ポ リペプチド(「ポリペプチド」という語は、タンパク質と、生物学的機能が確認さ れていないポリアミノ酸と、これらの誘導体をも含むものとする);S−ニトロ シル化アミノ酸(天然および合成アミノ酸、これらの立体異性体およびラセミ混 合物と、これらの誘導体を含む);S−ニトロシル化糖、S−ニトロシル化−修 飾および非修飾オリゴヌクレオチド(好ましくは少なくとも5、より好ましくは 5−200のヌクレオチド);およびS−ニトロシル化炭化水素であって、炭化 水素は分岐状でも直鎖状でも良く、飽和または不飽和脂肪族炭化水素、または芳 香族炭化水素でもよい;S−ニトロソ基に加えて、1つまたはそれ以上の置換基 を有するS−ニトロシル化炭化水素;およびヘテロ環状化合物を含む。S−ニト ロソチオールと、これらの調製方法については、Oaeらの米国特許第5,38 0,758号、Org.Prep.Proc.Int., 15(3):165− 198(1983);Loscalzoら、J.Pharmacol.Exp.T her.,249(3):726729(1989)、およびKowalukらのJ .Pharmacol.Exp.Ther.,256:1256−1264(1 990)中に記載されているが、これらは全て参照により本明細書に組み込まれ ている。 本態様の特に好ましい実施形態の1つは、ニトロソ基が、イオウ含有アミノ酸 またはその誘導体のイオウ基と連接したS−ニトロソアミノ酸に関する。例えば 、このような化合物には以下のものが含まれる:S−ニトロソ−N−アセチルシ ステイン、S−ニトロソ−カプトプリル、S−ニトロソ−ホモシステイン、S− ニトロソ−システインおよびS−ニトロソ−グルタチオン。 適したS−ニトロシル化タンパク質には、例えば組織タイプのプラスミノーゲ ン活性化剤(TPA)やカテプシンBなどの酵素;例えばリポタンパク質などの 輸送タンパク質、例えばヘモグロビンや血清アルブミンなどのヘムタンパク質; および例えば免疫グロブリンやサイトカインなどの生物学的防御タンパク質、な どを含む様々な機能クラスからの、チオール含有タンパク質(アミノ酸またはそ のアミノ酸誘導体上の、1つまたはそれ以上のイオウ基にNO基が結合している )が含まれる。これらのニトロシル化タンパク質は、1993年5月27日発行 のPCT出願公報第WO93/09806号に記載されている。実施形態には、 タンパク質中の複数のチオールその他の求核中心が修飾されたポリニトロシル化 アルブミンが含まれている。 S−ニトロソチオールに適したさらなる例は、以下の構造を有するものを含む 。 (i)CH3[C(Re)(Rf)]xSNO 式中、Xは2から20、ReおよびRfは、本明細書中で規定されるものである; (ii)HS[C((Re)(Rf)]xSNO 式中、Xは2から20である;ReおよびRfは、本明細書中で規定されるもので ある; (iii)ONS[C(Re)(Rf)]xB;および (iv)H2N−(CO2H)−(CH2x−C(O)NH−C(CH2SNO) −C(O)NH−CH2−CO2H 式中、Xは2から20であり;ReおよびRfは、本明細書中で規定されるもので ある;Bは、フルオロ、C1−C6アルコキシ、シアノ、カルボキシアミド、シク ロアルキル、アリールアルコキシ、アルキルスルフィニル、アリールチオ、アル キルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、カルバモイル、N−アルキルカル バモイル、N,N−ジアルキルカルバモイル、アミノ、ヒドロキシル、カルボキ シル、水素、ニトロおよびアリールからなるグループから選択されるものである 。 ニトロソチオールは、様々な合成法によって調製することができる。一般的に は、最初にチオール前駆体を調製し、次いでチオール基を、NaNO2と共に酸 性条件下(pH約2.5)でニトロソ化してS−ニトロソ誘導体を生成させて、 S−ニトロソチオール誘導体に変換する。この目的に使用できる酸には、水溶性 の硫酸、酢酸および塩酸が含まれる。あるいは、チオール前駆体は、例えばte rt−ブチル亜硝酸塩などの亜硝酸アルキルと共に処理して、ニトロシル化する こともできる。 このようなNO付加生成物の他のグループとしては、化合物が一酸化窒素を供 与、移動または放出し、少なくとも1つのON−N−またはON−C−基を含有 する化合物からなるグループから選択されるものがある。少なくとも1つのON −N−またはON−C−基を含有する化合物は、ON−N−またはON−C−ポ リペプチド(「ポリペプチド」の語は、タンパク質と、生物学的機能が確認されて いないポリアミノ酸と、これらの誘導体をも含む);ON−N−またはON−C −アミノ酸(天然および台成アミノ酸、これらの立体異性体およびラセミ混合物 とを含む);ON−N−またはON−C−糖;ON−N−またはON−C−修飾 および非修飾オリゴヌクレオチド(好ましくは少なくとも5、より好ましくは5 −200のヌクレオチド)、分岐状または直鎖状、飽和または不飽和、脂肪族炭 化水素または芳香族炭化水素の何れであっても良い、ON−O−、ON−N−ま たはON−C−炭化水素;ON−N−またはON−C−基に加えて、1つまたは それ以上の置換基を有するON−N−またはON−C−炭化水素;およびON− N−またはON−C−ヘテロ環状化合物からなるグループから選択されることが 好ましい。 このようなNO付加生成物の他のグループとしては、−O−NO基を有する亜 硝酸塩で、亜硝酸基が付加する有機鋳型が、タンパク質、ポリペプチド、アミノ 酸、炭水化物、分岐状もしくは直鎖状または飽和もしくは不飽和アルキル、アリ ール、またはヘテロ環状化合物であるものがある。好ましい例としては、ニトロ シル化形態のイソソルビドが挙げられる。このグループの化合物は、治療される 患者やその他の動物の体内において、生体内でS−ニトロソチオール中間体を形 成するため、上述したS−ニトロソチオールに構造的に類似したあらゆる前駆体 R−O−NOを含むことができる。 このような付加生成物の他のグループとしては、一酸化窒素を供与、移動また は放出する硝酸塩で、少なくとも1つのO2N−O−、O2N−N−、O2N−S −またはO2N−C−基を含有する化合物からなるグループから選択されるもの がある。これらの中でも好ましいものは、O2N−O−、O2N−N−、O2N− S−またはO2N−C−ポリペプチド;O2N−O−、O2N−N−、O2N−S− またはO2N−C−アミノ酸;O2N−O−、O2N−N−、O2N−S−またはO2 N−C−糖;O2N−O−、O2N−N−、O2N−S−またはO2N−C−修飾 または非修飾オリゴヌクレオチド;分岐状または直鎖状、飽和または不飽和、脂 肪族炭化水素または芳香族炭化水素の何れであっても良い、O2N−O−、O2N −N−、O2N−S−またはO2N−C−炭化水素;O2N−O−、O2N−N−、 O2N−S−またはO2N−C−基に加えて、1つまたはそれ以上の置換基を含有 するO2N−O−、O2N−N−、O2N−S−またはO2N−C−炭化水素;及び O22N−O−、O2N−N−、O2N−S−またはO2N−C−ヘテロ塀状化合物 、からなるグループから選択されるものである。好ましい例としては、イソソル ビドジニトレート、イソソルビドモノニトレートが挙げられる。 このようなNO付加生成物の他のグループとしては、ニトロソ金属化合物であ って、(R)u−A−M−(NO)vの構造を含有するものがある。Rには、ポリ ペプチド(「ポリペプチド」の語は、タンパク質と、生物学的機能が確認されてい ないポリアミノ酸と、これらの誘導体をも含むものとする);アミノ酸(天然およ び合成アミノ酸、これらの立体異性体およびラセミ混合物と、これらの誘導体を 含む);糖;修飾および非修飾オリゴヌクレオチド(好ましくは少なくとも5、よ り好ましくは5−200のヌクレオチド);分岐状または直鎖状、飽和または不 飽和、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素の何れであっても良い、炭化水素; A−ニトロソ基に加えて、1つまたはそれ以上の置換基を有する炭化水素;およ びヘテロ環状化合物が含まれる。AはS、OまたはNを、uおよびvは1、2お よび3から各々独立して選択される整数を、Mは金属、好ましくは遷移金属を表 す。好ましい金属には、鉄、銅、マグネシウム、コバルト、セレニウムおよびル テジウム(luthidium)が含まれる。同様に、例えばニトロプルシドな どのN−ニトロシル化金属中心も使用することができる。 このような付加生成物の他のグループとしては、一酸化窒素を供与、移動また は放出する2−ヒドロキシ−2−ニトロソヒドラジンで、R6162−N(O−M+ )−NO基を含有するものであって、R61、R62が、ポリペプチド、アミノ酸 、 糖、修飾および非修飾オリゴヌクレオチド、分岐状または直鎖状、飽和または不 飽和、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素の何れであっても良い、炭化水素、 1つまたはそれ以上の置換基を有する炭化水素およびヘテロ環状化合物を含むも のがある。M+は、例えば第I族金属カチオンなどの、金属カチオンを表す。 このような付加生成物の他のグループとしては、一酸化窒素を供与、移動また は放出するチオ硝酸塩で、R61−S−NO2の構造を含有するものであって、R6 1 が上述したものであるものがある。 生体内でのNOまたはEDRFの内因性の合成を刺激する化合物には、L−ア ルギニン、一酸化窒素シンターゼの基質、サイトカイン、アデノシン、ブラジキ ニン、カルレチキュリン(calreticulin)、ビサコジル、フェノール フタレインおよびエンドセリンが含まれる。 生体内に投与する場合には、一酸化窒素は、薬理学的キャリヤと組み合わせて 、本明細書に記載するように調剤して投与することができる。 本発明のニトロソ化またはニトロシル化化合物は、様々な投与量で、投与管理 過程全般にわたって使用することができ、同じまたは実質的に等価な媒介物/キ ャリヤ中で、同じまたは実質的に等価な経口または径鼻吸入器により、それらの 非ニトロソ化または非ニトロシル化相対物として投与される。本発明のニトロソ 化またはニトロシル化化合物はまた、低投与量で、あまり長期的でない治療管理 を行う場合でも使用することができる。一回分の調剤を形成するためにキャリヤ 物質と組み合わせて使用することができる活性成分量は、治療されるホストと、 特定の投与モードに依存して変化する。 本発明の化合物および/または組成物を用いた疾病症状の治療のための管理投 与量は、患者のタイプ、年齢、体重、性別、日常の飲食物および健康状態や、疾 病の深刻さ、投与ルート、例えば使用する特定の化合物の活性度、効力、薬物動 力学的および毒理学的プロフィールなどの薬理学的考慮事項、ドラッグ・デリバ リ・システムを採用するかどうか、化合物は混合薬の一部として投与されるのか どうかなどを含む、様々なファクタに応じて選択される。従って、実際に使用さ れる管理投与量は広範囲にわたって変化する可能性があり、そのため、上記に提 示した好ましい管理投与量を逸脱する可能性がある。 一回または数回の投与によるホストに対する日常的な投与量の合計は、総量と して、例えば、一日に体重あたり約1から約100mg/kg、より一般的には 約3から30mg/kgであることができる。一日あたりの投与量を満たすため に、投与単位の組成には、これらの約数の量を含めることができる。 本発明の化合物は、唯一の薬理学的活性を有する薬剤として投与することがで きる一方、1つまたはそれ以上の、治療のターゲットとされている特定の疾病状 態に対して有効であることが知られている化合物と組み合わせて使用することも できる。本発明の組成物は、上記に記載したように投与することもでき、また、 1つまたはそれ以上の、治療のターゲットとされている特定の疾病状態に対して 有効であることが知られている、さらなる活性化合物を含めることもできる。 本発明はまた、1つまたはそれ以上の本発明の医薬組成物成分を充填した、1つ またはそれ以上の容器を含む医薬品パッケージまたはキットを提供するものであ る。このような容器には、医薬品または生物学的製品の製造、使用または販売を 取り締まる公共機関によって規定された形態の注意書であって、人体投与のため の製造、使用または販売を所管する機関による認可を表しているものを付属させ ることができる。 これらおよびその他の本発明の態様は、本明細書中に教示された事項から、当 業者にとって明らかである。 <実施例1> 2,6−ビス(ジエチル(3−メチル−3(ニトロソチオール)酪酸エステル )アミノ)−4,8−ジピペリジノピリミド−〔5,4−d〕−ピリミジン (1a)3−メチル−3(2,4,6−トリメトキシフエニルメチルチオ)酪酸 3−メルカプト−3−メチル酪酸(B.J.Sweetman等,J.Med Chem.,14,868(1971)(4.6g,34mmol)をメチレンク ロライド(250mL)に溶解した溶液に、窒素雰囲気下、氷・食塩浴上で5℃ (内温)に冷却して、トリフルオロ酢酸(82g,0.72mol)を添加した 。添加の間、有意の温度上昇はみられなかった。この溶液に、2,4,6−トリ メトキシベンジルアルコール(M.C.Munson等,J.Org.Ch em.,57,3013(1992))(6.45g,32mmol)をメチレンク ロライド(150mL)に溶解した溶液を、反応温度が5℃以上に上昇しないよ うにして滴下した。滴下終了後、さらに5分間5℃で撹拌し、揮発性物質を真空 下で除去した(トルエン又は酢酸エチルを揮発性物質の除去を容易にするために 使用することができる)。残さをジエチルエーテル及び水で分画し、有機相を無 水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過後揮発性物質を真空下で除去した。残さを活 性炭で処理し、ジエチルエーテル/ヘキサンにより再結晶した。生成物は白色の 固体として収率70%(7g)で単離された。融点103〜105℃。1HNM R(CDCl3)δ6.12(s,2H),3.80−3.85(m,11H),2 .74(s,2H),1.47(s,6H).13CNMR(CDCl3)δ173. 9,160.6,158.6,105.6,90.5,55.7,55.3,4 5.9,43.6,28.4,21.0. (1b)2,6−ビス(ジエチル−3(2,4,6−トリメトキシフェルニルメ チルチオ)酪酸エステル)アミノ)−4,8−ジピペリジノピリミド−[5,4 −d]-ピリミジン 窒素雰囲気下に、ジピリダモール(1.50g,2.97mmol)を無水ジ メチルホルムアミド(30mL)に溶解し、4−ジメチルアミノピリジン(1. 46g,11.9mmol)を添加後、さらに実施例(1a)の生成物(3.6 4g,11.9mmol)とEDAC(2.28g,11.9mmol)を加え た。得られた混合物を50℃で44時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させ、残 さをメチレンクロライドと水で分画し、地下カン水(brine)で洗浄後無水 硫酸ナトリウム上で乾燥した。揮発性物質を蒸発させて残さをシリカゲル上での フラッシュ(flash)クロマトグラフィーにより、ヘキサン/酢酸エチル( 2:1)〜(1:1)混合液で溶出精製して表記の化成物を得た。(1.02g ,収率23%)。1HNMR(CDCI3,300MHz)δ1.45(s,24H ),1.58−1.69(m,12H),2.70(s,8H),3.64−3.8 8(m,52H),4.02−4.06(m,8H),4.25−4.32(m,8 H),6.10(s,8H). (1c)2,6−ビス(ジエチル−3メチル−3−メルカプト酪酸エステル)ア ミノ)−4,8−ジピペリジノピリミド[5,4-d]−ピリミジン 実施例(1b)の生成物(1.00g,0.63mmol)をメチレンクロラ イド(5.5mL)に溶解し、アニソール(4mL,36.9mmol)、フェノ ール(0.400g,4.25mmol)、水(4.0mL)及びトリフルオロ酢 酸(16mL,208mmol)を添加した。室温で1時間30分撹拌した後に 、トルエン(5mL)を添加し、揮発性物質を蒸発させた。残さをシリカゲル上 でのフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン/酢酸エチル(5:1)〜 (3:1)混合液で溶出精製して、表記の化合物を得た(0.360g,収率5 9%)。1HNMR(CDCl3,300MHz)δ1.47(s,24H),1. 68−1.72(m,12H),2.29(s,4H),2.63(s,8H),3. 85−3.92(m,8H),3.97−4.03(m,8H),4.28−4.3 5(m,8H). (1d)2,6−ビス(ジエチル(3メチル−3−(ニトロソチオール)酪酸エ ステル)アミノ)−4,8−ジピペリジノピリミド[5,4-d]−ピリミジン 実施例(1c)の生成物(0.353g,0.36mmol)を酢酸(20m L)に溶解し、1N塩酸溶液(3.5mL)を添加後さらに1N亜硝酸ナトリウ ム(2.2mL)を加えた。室温で30分間撹拌後、反応混合物を凍結乾燥し、 残さをメチレンクロライドに懸濁し、水、地下カン水で洗浄後、無水硫酸ナトリ ウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させて、残さをシリカゲル上でのフラ ッシュクロマトグラフィーにより、メチレンクロライド/メタノール(12:1) で溶出精製して、表記の化合物を得た(0.144g,収率37%)。(CDCl3 ,300MHz)δ1.52−1.73(m,12H),1.98(s,24H) ,3.20−3.38(m,8H),3.39−3.92(m,12H),3.94 −4.35(m,12H). 〈実施例2〉 1−[−4−[(1,3−ベシゾジオキソール−5−イルメチル)アミノ]−6 −クロロ−2−キナゾリニル]−4−ピペリジン−カルボキシルエチル−(3− メチル−3(ニトロソチオール)ブチラミド)チオエステルハイドロクロライド (2a)3−メチル−3−(チオアセチル)酪酸 3−メルカプト−3−メチル酪酸(B.J.Sweetman等,J.Med Chem.,14,868(1971)(1.03g,7.7mmol)をピリ ジン(1.6mL)に溶解した溶液に、無水酢酸(1.57g,15.4mmo l)を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。この反応混合物をゆっくりと0 ℃の1NHCl溶液(20ml)に加え、水(10ml)を添加後、反応混合物 を室温で2時間撹拌した。この溶液をジエチルエーテルで抽出し、有機相を地下 カン水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を真空下で蒸発させて 、残さをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより、酢酸エチル/ ヘキサン(1:4)混合液で溶出精製して、表記の化合物を得た(0.791g ,収率58%)。(CDCl3,300MHz)δ:1.55(s,6H),2.2 5(s,3H),2.99(s,2H) (2b)メルカプトエチル−3−メチル−3(チオアセチル)ブチラミド 実施例(2a)の生成物(0.556g,3.1mmol)を触媒量のジメチ ルホルムアミド(10μl)を含有するメチレンクロライド(10ml)に溶解 した。オキサリルクロライド(0.556g,4.4mmol)を添加し、反応 混合物を室温で1時間撹拌した。揮発性成分を真空下で蒸発させ、残さをトルエ ンで共沸させた(2×5ml)。残留した黄色の油を2−アミノエタンチオールハ イドロクロライド(0.341g,3.0mmol)及びトリエチルアミン(0. 303g,3.0mmol)をジメチルホルムアミド(6ml)に溶解した−7 8℃の溶液に添加した。反応混合物を−78℃で1時間そしてさらに室温で2時 間撹拌した。反応を水(20ml)で抑止し酢酸エチルで抽出した。有機相を無 水硫酸ナトリウム上で乾燥後、真空下で濃縮して表記の化合物を得(0.349 g、収率53%)、さらに精製せずに使用した。(CDCl3,300MHz)δ :1.5(s,6H),2.3(s,3H)2.6(dd,2H),2.8(s, 2H),2.9(s,1H)3.4(dd,2H),6.0(brs,1H) (2c)メルカプトエチル−3−メチル−3(メルカプト)ブチラミド 実施例(2b)の生成物(0.314g,1.4mmol)をメタノール(1 0ml)に溶解し、固体の水酸化ナトリウム(85mg,2.1mmol)を添 加した。5分間撹拌後、反応混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、飽和水 性炭酸水素ナトリウム及び続いて地下カン水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で 乾燥した。揮発性成分を真空下蒸発させ、表記の化合物を無色の油として取得し (0.188g,収率75%)、さらに精製せずに使用した。(CDCl3,30 0MHz)δ:1.42(s,6H),1.55(s,1H)2.17(s,1H) ,2.41(s,2H)2.61(dd,J=12.5Hz,6.2Hz,2H) ,3.39(dd,J=12.5Hz,6.2Hz,2H) (2d)4−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)アミノ]−2 ,6−ジクロロキナゾリン 2,4,6−トリクロロキナゾリン(0.186g,0.80mmol)をエ タノール(20mL)に溶解した溶液を55℃に加熱し、ピペロニルアミン(0 .145g,0.96mmol)を添加した。得られた混合物を55℃で一夜撹 拌した。揮発性物質を蒸発させ、残さをメチレンクロライドと水酸化アンモニウ ムの飽和溶液により分画した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、真空下 で濃縮して表記の化合物0.268g(収率96%)を白色の固体として得た。1 HNMR(300MHz、DMSO)δ4.59−4.63(d,2H),5. 98(s,2H),6.86(s,2H),6.96(s,1H),7.62−7. 66(d,1H),7.79−7.84(d,1H),8.46(s,1H),9.2 4−9.28(t,1H). (2e)1−[−4−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)アミ ノ]−6−クロロ−2−キナゾリニル]−4−ピペリジン−カルボン酸エチルエ ステル 実施例(2d)の生成物(0.164g,0.47mmol)とエチルイソニ ペコテート(0.200ml,1.27mmol)をフェノール5gと混合した 。得られた混合物を還流温度(240℃)で5時間加熱した。混合物を冷却し、 20mlのクロロホルムに溶解後、水酸化ナトリウムの1N溶液(2540ml )で洗浄した。有機画分を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて真空下で濃縮した 。残さをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン/酢 酸エチル(9:1)〜(5:1)混合液で溶出精製して、固体状の表記の化合物 0.164g(収率53%)を得た。1HNMR(300MHz、CDCl3)δ 1.24−1.30(t,3H),1.70−1.79(m,2H),1.96−2 .06(m,2H),2.54−2.58(m,1H),3.01−3.10(t, 2H),4.10−4.20(q,2H),4.66−4.70(d,2H),4. 77−4.84(d,2H),5.59(s,1H),5.97(s,2H),6.7 7−6.89(m,3H),7.40−7.45(m,3H). (2f)1−[−4−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)アミ ノ]−6−クロロ−2−キナゾリニル]−4−ピペリジン−カルボン酸 実施例(2e)の生成物(0.100g,0.21mmol)をエタノール( 1mL)に溶解し、水(0.5mL)続いて水酸化ナトリウム(0.082g, 2.05mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で20分間加熱した 。揮発性物質を蒸発させ、残さを水(2mL)で希釈して、反応混合物のpHが 7になるまで1NHClを添加した。反応混合物を濾過し、析出物を水(2mL )で洗浄した。析出物にエタノールを添加し、揮発性物質を蒸発させて表記の化 合物0.080g(収率86%)を淡黄色の固体として得た。1HNMR(30 0MHz、DMSO)δ1.36−1.45(m,2H),1.75−1.83( m,2H),2.92−3.02(m,3H),4.54−4.60(m,4H), 5.94(s,2H),6.83(s,2H),6.93(s,1H),7.21−7 .26(d,1H),7.44−7.49(d,1H),8.13(s,1H),8. 51−8.53(t,1H). (2g)1−[−4−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)アミ ノ]−6−クロロ−2−キナゾリニル]−4−ピペリジン−カルボキシルエチル −(3−メチル−3(チオアセチル)ブチラミド)チオエステル 窒素雰囲気下に、実施例(2f)の生成物(0.147g,0.31mmol )とトリエチルアミン(0.043mL,0.31mmol)をDMF3mL中 で混合し50℃に加熱して全固体を溶解した。(2c)の化合物(0.067g ,0.38mmol)をDMF(2mL)に溶解した溶液を添加し、さらにED AC(0.073g,0.38mmol)及びDMAP(0.015g,0.1 2mmol)を加えた。得られた混合物を室温で5時間、さらに50℃で一夜撹 拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有 機相を合わせて地下カン水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。揮発性 物質を蒸発させて、残さをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによ り、ヘキサン/酢酸エチル(1:2)混合液で溶出精製して、表記の化合物0. 038g(収率21%)を得た。1HNMR(300MHz、CDCl3)d:1 .48(s,6H),1.64−1.75(m,2H),1.94−2.00(m, 2H),2.04(s,1H),2.45(s,2H),2.70−2.77(m, 1H),2.91−2.96(t,2H),3.01−3.08(t,2H),3. 42−3.48(t,2H),4.64−4.68(d,2H),4.87−4.9 4(d,2H),5.64−5.68(m,1H),5.96(s,2H),6.17 −6.20(m,1H),6.75−6.85(m,3H),7.38−7.45( m,3H). (2h)1−[−4−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)アミ ノ]−6−クロロ−2−キナゾリニル]−4−ピペリジン−カルボキシルエチル −(3−メチル−3(ニトロソチオール)ブチラミド)チオエステルハイドロク ロライド 実施例(2g)の生成物(0.034g,0.057mmol)をメタノール /ジクロロメタン(1mL,1:1)に溶解し、4NHClエーテル溶液(0. 100mL)を添加した。真空下に濃縮して白色の固体を得た。この白色の固体 をメチレンクロライド(3mL)及びメタノール(1mL)の混合物に溶解し、 得られた溶液を0℃に冷却した。亜硝酸Tert−ブチル(0.034mL,0 .29mmol)を添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。揮発性物質 を蒸発させて、表記の化合物0.07g(収率98%)を緑色の固体として得た 。1HNMR(300MHz、CDCl3)δ1.61−1.76(m,4H),1 .99(s,6H),2.66−2.85(m,1H),2.90−3.04(m, 2H),3.18−3.45(m,4H),3.48(s,2H),4.59−4. 86(m,4H),5.87(s,2H),6.62−6.71(d,1H),6.7 4(s,1H),6.80−6.88(d,1H),6.90(s,1H),7.48 −7.56(m,1H),7.65−7.76(m,1H),8.14−8.19( d,1H),8.43(s,1H). 〈実施例3〉 生体外での弛緩応答比較 人工陰茎移植の際に、不能症男性から人の陰茎海綿体組織の生検材料を取得し た。該組織をアッセイに先立って、冷却されたクレブス−重炭酸塩溶液中に保存 した。該組織を0.3×0.3×1cmの断片に切断し、等尺緊張(isome toric tension)測定のために器官チャンバー(organ ch amber)中で懸濁した。該組織に、収縮に対する最適の等尺緊張が得られる まで漸増する張力をかけた。この状態が達成された後に、該組織をフェニルエフ ン(7×10-7M)で収縮させ、安定な収縮が達成された後に、該組織をジピリ ダモール又は実施例1の化合物(10-6〜3×10-5M)をチャンバーに累積添 加することによって、処理した。実験の最後に、パパベリン(10-4M)を添加 して最大の弛緩を達成した。図40は、実施例1の化合物が10μM及び30μ Mの用量において、フェニルエフリンにより誘導された緊張を弛緩させるにあた って、同じ用量のフォスフォジエステラーゼ インヒビター ジピリダモールよ りも有効であることを示す。データは、フェニルエフリンにより誘導された緊張 状態からのパーセント損失として表示した。(0%=フェニルエフリン緊張;− 100%=パパベリン投与後の状態)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/519 A61K 31/519 31/522 31/522 A61P 15/10 A61P 15/10 C07D 405/14 C07D 405/14 // C07D 471/04 107 471/04 107A 108 108Q 112 112Z 473/30 473/30 487/04 137 487/04 137 142 142 144 144 148 148

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般式NOn−PDE(式中、nは1又は2)で表されるニトロソ化及び/ 又はニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤。 2.ホスホジエステラーゼ阻害剤の酸素原子、硫黄原子、炭素原子又は窒素原子 部位でニトロシル化又はニトロソ化された請求項1に記載のニトロソ化及び/又 はニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤。 3.つぎに挙げる群から選択される請求項1に記載のニトロソ化及び/又はニト ロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤。 (I)つぎの構造を有する化合物: 式中、R1はアルコキシ、シクロアルコキシ、ハロゲン又は であり; R2は水素原子、アルコキシ又はハロアルコキシ;そして R3はつぎの中から選択される: 式中、Dは(i)−NO;(ii)−NO2;(iii)−C(Rd)−O−C(O)−Y− Z−[C(Re)(Rf)]p−T−Q(式中、Rdは水素原子、低級アルキル、シク ロアルキル、アリール、アルキルアリール、アリール又はヘテロアリールであり 、Yは酸素原子、硫黄原子又はNRiであってRiは水素原子、低級アルキルであ り、Re及びRfはそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル、シクロアルキル、 アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アミ ド、 アルキルアミド、ジアルキルアミノ、カルボキシから選択されるか、もしくは両 者を合わせてカルボニル、シクロアルキル又は架橋シクロアルキルとなるもので あり、pは1から6の整数であり、Tは共有結合、酸素原子、硫黄原子又は窒素 原子であり、Zは共有結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリ ール、アリールアルキル又はアリールヘテロサイクリック環からなる群から選択 されるものであり、Qは−NO又は−NO2から選択される。);(iv)−C(O) −T1−Z−[C(Re)(Rf)]p−T2−Q(式中、T1及びT2はTの中からそれ ぞれ独立に選択されるものであり、Re、Rf、p、Q、Z及びTは本明細書中 で定義するものである。);(v)−C(O)−Z−[G−[C(Re)(Rf)]p− T−Q]p(式中、Gは(i)共有結合;(ii)−T−C(O)−;(iii)−C(O)− T、又は(iv)Yであり、Re、Rf、p、Q、Z及びTは本明細書中で定義する ものである。);(vi)−C(O)−T[C(Ry)(Rz)]p(式中、Ry及びRzは −T1−[C(Re)(Rf)]p−G−[C(Re)(Rf)]p−T2−Qからそれぞれ 独立に選択されるものであり、G、Re、Rf、p、Q、T、T1及びT2は本明細 書中で定義するものである。) R4は(i)水素原子、(ii)−C(Rd)−O−C(O)−Y−Z−[C(Re)( Rf)]p−T−Q、(iii)−C(O)−T1−[C(Re)(Rf)]p−T2−Q、(iv )−C(O)−Z−[G−[C(Re)(Rf)]p−T−Q]p;(式中、Rd、Re, Rf、p、G、T、T1、T2、Q、Y及びZは本明細書中で定義するものである 。) R5は非共有電子対又は−C(Rd)−O−C(O)−Y−Z−[C(Re)(Rf )]p−T−Qから選択されるものであり、ここでRd、Re、Rf、p、T、T1 、T2、Q,Y及びZは本明細書中で定義するものである。 R11及びR12は水素又はR4(R4は本明細書中で定義するものである)からそ れぞれ独立に選択されるが、両方とも水素原子になることはない。 Xはハロゲンであり; D1はD又は水素原子から選択されるものであり、ここでDは本明細書中で定 義するものである。 (II)つぎの構造を有する化合物: 式中、R4は本明細書中で定義するものであり; R8は水素原子又は低級アルキルから選択され; R9は水素原子又はハロゲンから選択され;そして R10は、つぎの中から選択される: (i)水素原子 式中、R8は本明細書中で定義するものである。 (III)つぎの構造を有する化合物: 式中、Eは窒素原子又は−CH−から選択され; Gは窒素原子又は−C(R8)−から選択され; R21はつぎの中から選択される: 22はR12又は低級アルキルから選択され;そして R8、R11及びR12は本明細書中で定義するものである。 (IV)つぎの構造を有する化合物: 式中、Fは−CH2−、又は硫黄原子から選ばれ; R4及びR8は、本明細書中で定義するものであり;そして R13は、つぎの中から選択される: 式中、R6とR7は水素原子又はR4からそれぞれ独立に選択されるものであり 、ここでR4は本明細書中で定義するものである。 (V)つぎの構造を有する化合物: 式中、R4は本明細書中で定義するものであり;そして R14は、つぎの中から選ばれる: 式中、R6は本明細書中で定義するものである。 (VI)つぎの構造を有する化合物: 式中、R15は水素原子、低級アルキル又は−(CH24−C(CH32−O− D1であり; R16は低級アルキルであり;そして R17は水素原子、低級アルキル、CH3−C(O)−CH2−、CH3−O−C H2−又はDである。但し、R15又はR17のいずれかはDを含むように選択され なければならない。式中、D及びD1は本明細書中でするものである。 (VII)つぎの構造を有する化合物: 式中、R4及びR8は本明細書中で定義するものであり、そして R18はつぎの中から選択される: 式中、R8は本明細書中で定義するものである。 (VIII)つぎの構造を有する化合物: 式中、R19はつぎの中から選択される: 式中、R4、R11及びR12は本明細書中で定義するものである。 (IX)つぎの構造を有する化合物: 式中、R20はつぎの中から選択される: 式中、R4は本明細書中で定義するものである。 (X) つぎの構造を有する化合物: 式中、aは2から3の整数であり、D及びD1は本明細書中で定義するもので ある。 (XI)つぎの構造を有する化合物: 式中、D及びD1は本明細書中で定義するものである。 (XII)つぎの構造を有する化合物: 式中、Jはつぎの中から選択される: Kはつぎの中から選択される: 式中、Vは炭素原子又は窒素原子であり; R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は水素原子、ハロゲン、 アルコキシ、ニトリル、カルボキシアミド及びカルボニルからなる群からそれぞ れ独立に選択されるものであり;そして ここでp、Re、Rf、T、T1、T2、Y及びDは本明細書中で定義するもので ある。 (XIII)つぎの構造を有する化合物: 式中、R31はアルキル、ハロゲン、ハロアルキル又はハロアルコキシであり; R32はD1又は−C(O)−R8から選択され;そして 式中、D1及びR8は本明細書中で定義するものである。 4.治療上有効量の請求項1に記載のホスホジエステラーゼ阻害剤と、荷電種す なわちニトロソニウム(NO+)もしくはニトロキシル(NO-)として又は中性 種すなわち酸化窒素(NO・)として一酸化窒素を供与、転移又は放出するかも しくは内因性のEDRF生成を刺激する化合物、ならびに薬学上受け入れられる 担体を含有する組成物。 5.患者に対して、治療上有効量の請求項1に記載のニトロソ化又はニトロシル 化PDE阻害剤を投与することを含む、ヒトの男性のインポテンツ治療法。 6.患者に対して、治療上有効量の請求項1に記載のニトロソ化又はニトロシル 化PDE阻害剤を投与することを含む、ヒトの女性の性機能不全症治療法。 7.患者に対して、治療上有効量の請求項1に記載のニトロソ化又はニトロシル 化PED阻害剤を投与することを含む、ヒトの肛門疾患の治療法。
JP52161698A 1996-11-01 1997-10-31 ニトロソ化およびニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤化合物、組成物及びその使用法 Ceased JP2001504457A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/740,764 US5874437A (en) 1996-11-01 1996-11-01 Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitor compounds, compositions and their uses
US08/740,764 1996-11-01
PCT/US1997/019870 WO1998019672A1 (en) 1996-11-01 1997-10-31 Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitor compounds, compositions and their uses

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001504457A true JP2001504457A (ja) 2001-04-03

Family

ID=26792881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52161698A Ceased JP2001504457A (ja) 1996-11-01 1997-10-31 ニトロソ化およびニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤化合物、組成物及びその使用法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0941086A4 (ja)
JP (1) JP2001504457A (ja)
AU (1) AU722480B2 (ja)
CA (1) CA2270118A1 (ja)
WO (1) WO1998019672A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533751A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 デューク・ユニバーシティ 酸化窒素生物活性を有する活性酸素生成酵素阻害剤およびそれらの使用
KR20200010228A (ko) * 2017-05-22 2020-01-30 토파두르 파마 아게 가용성 구아닐레이트 사이클라제 활성제 및 포스포디에스테라제 억제제의 신규한 이중 작용 방식 및 이의 용도
JP2023532145A (ja) * 2020-07-30 2023-07-26 バイオフロント セラピューティクス (ベイジン) カンパニー リミテッド 二官能性化合物及び使用方法

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5958926A (en) 1996-11-01 1999-09-28 Nitromed, Inc. Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitor compounds, compositions and their uses
USRE37234E1 (en) * 1996-11-01 2001-06-19 Nitromed, Inc. Nitrosated and nitrosylated phosphodiestrase inhibitor compounds, compositions and their uses
US6331543B1 (en) 1996-11-01 2001-12-18 Nitromed, Inc. Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitors, compositions and methods of use
EP1535611A3 (en) * 1997-06-23 2009-09-16 Strakan International Limited Microdose therapy of vascular conditions by no donors
JP2003525845A (ja) * 1997-10-28 2003-09-02 ヴィヴァス・インコーポレイテッド 勃起機能不全の処置のためのホスホジエステラーゼインヒビターの局所投与
US6472425B1 (en) 1997-10-31 2002-10-29 Nitromed, Inc. Methods for treating female sexual dysfunctions
US6200591B1 (en) * 1998-06-25 2001-03-13 Anwar A. Hussain Method of administration of sildenafil to produce instantaneous response for the treatment of erectile dysfunction
US6395736B1 (en) * 1998-12-14 2002-05-28 Cellegy Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods for the treatment of anorectal disorders
US6627632B2 (en) 1998-12-14 2003-09-30 Cellegy Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods for the treatment of anorectal disorders
US6476037B1 (en) * 2000-03-23 2002-11-05 The Regents Of The University Of California L-arginine and phosphodiesterase (PDE) inhibitor synergism
WO2002022127A1 (en) * 2000-09-13 2002-03-21 Isis Innovation Limited Use of phosphodiesterase inhibitors for the treatment of anorectal disorders
ATE437637T1 (de) 2001-05-02 2009-08-15 Nitromed Inc Nitrosiertes und nitrosyliertes nebivolol und seine metaboliten, zusammensetzungen und anwendungsverfahren
BR0210030A (pt) * 2001-06-15 2004-08-10 Yamanouchi Pharma Co Ltd Derivado de fenilpiridinacarbonilpiperazina
EP2279742A3 (en) 2001-10-05 2011-04-20 Zalicus Inc. Combinations for the treatment of immunoinflammatory disorders
TW200517114A (en) 2003-10-15 2005-06-01 Combinatorx Inc Methods and reagents for the treatment of immunoinflammatory disorders
US7875268B2 (en) 2004-04-06 2011-01-25 L'oreal S.A. Dimercaptoamides, compositions comprising them as reducing agents, and processes for permanently reshaping keratin fibers therewith
EP1786814B1 (en) 2004-08-25 2010-03-31 Actelion Pharmaceuticals Ltd. Bicyclononene derivatives as renin inhibitors
WO2006041855A2 (en) 2004-10-04 2006-04-20 Nitromed, Inc. Compositions and methods using apocynin compounds and nitric oxide donors
CA2608212A1 (en) 2005-05-27 2006-12-07 Actelion Pharmaceuticals Ltd Novel piperidine carboxylic acid amide derivatives
WO2007016677A2 (en) 2005-08-02 2007-02-08 Nitromed, Inc. Nitric oxide enhancing antimicrobial compounds, compositions and methods of use
CA2637546A1 (en) 2006-02-02 2007-08-09 Actelion Pharmaceuticals Ltd Secondary amines as renin inhibitors
AU2007243765A1 (en) 2006-03-29 2007-11-08 Nicox S.A. Nitric oxide enhancing prostaglandin compounds, compositions and methods of use
MY152042A (en) 2008-05-05 2014-08-15 Actelion Pharmaceuticals Ltd 3,4- substituted piperidine derivatives as renin inhibitors
ES2966234T3 (es) 2009-06-09 2024-04-18 Prolong Pharmaceuticals Llc Composiciones de hemoglobina
WO2022022669A1 (en) * 2020-07-30 2022-02-03 Biofront Therapeutics (Beijing) Co., Ltd. Dual-functional compounds and methods of use
WO2023005180A1 (en) * 2021-07-30 2023-02-02 Biofront Therapeutics (Beijing) Co., Ltd. Dual-functional compounds and methods of use

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
HU179019B (en) * 1978-11-01 1982-08-28 Gyogyszekutato Intezet Process for preparing 4-//3,4-dialkoxy-phenyl/-alkyl/- 2imidazolidinone derivatives
US5459145A (en) * 1988-01-19 1995-10-17 Pfizer Inc. Calcium independent camp phosphodiesterase inhibitor antidepressant
US4714705A (en) * 1986-07-07 1987-12-22 Ortho Pharmaceutical Corporation 4-nitrogen substituted isoquinolinol compounds having cardiotonic, phosphodiesterase fraction III inhibiting properties and/or renal vasodilating properties
GB8817651D0 (en) * 1988-07-25 1988-09-01 Smith Kline French Lab Chemical compounds
GB8928346D0 (en) * 1989-12-15 1990-02-21 Smith Kline French Lab Chemical compounds
GB8929208D0 (en) * 1989-12-27 1990-02-28 Almirall Lab New xanthine derivatives
GB9013750D0 (en) * 1990-06-20 1990-08-08 Pfizer Ltd Therapeutic agents
IE73235B1 (en) * 1991-03-25 1997-05-21 Akzo Nv 4-aryl-thiazole or imidazole derivatives
US5380758A (en) * 1991-03-29 1995-01-10 Brigham And Women's Hospital S-nitrosothiols as smooth muscle relaxants and therapeutic uses thereof
GB9114760D0 (en) * 1991-07-09 1991-08-28 Pfizer Ltd Therapeutic agents
WO1993012068A1 (en) * 1991-12-11 1993-06-24 Brigham And Women's Hospital S-nitrosothiols as smooth muscle relaxants and therapeutic uses thereof
GB9212693D0 (en) * 1992-06-15 1992-07-29 Celltech Ltd Chemical compounds
GB9222253D0 (en) * 1992-10-23 1992-12-09 Celltech Ltd Chemical compounds
ES2176252T3 (es) * 1993-07-02 2002-12-01 Altana Pharma Ag Benzamidas sustituidas con fluoro-alcoxi y su utilizacion como agentes inhibidores de fosfodiesterasas de nucleotidos ciclicos.
US5728705A (en) * 1993-10-04 1998-03-17 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Method of inducing vasorelaxation to treat pulmonary hypertension
CA2143143A1 (en) * 1994-03-08 1995-09-09 Toshihiko Tanaka 3-phenylpyrrolidine derivatives
US6063407A (en) * 1995-02-16 2000-05-16 The General Hospital Corporation Treatment of vascular thrombosis and restenosis with inhaled nitric oxide
US5824669A (en) * 1996-03-22 1998-10-20 Nitromed, Inc. Nitrosated and nitrosylated compounds and compositions and their use for treating respiratory disorders
GB9608408D0 (en) * 1996-04-23 1996-06-26 Adams Michael A Treatment of erectile dysfunction

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533751A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 デューク・ユニバーシティ 酸化窒素生物活性を有する活性酸素生成酵素阻害剤およびそれらの使用
KR20200010228A (ko) * 2017-05-22 2020-01-30 토파두르 파마 아게 가용성 구아닐레이트 사이클라제 활성제 및 포스포디에스테라제 억제제의 신규한 이중 작용 방식 및 이의 용도
KR102670626B1 (ko) * 2017-05-22 2024-05-29 토파두르 파마 아게 가용성 구아닐레이트 사이클라제 활성제 및 포스포디에스테라제 억제제의 신규한 이중 작용 방식 및 이의 용도
JP2023532145A (ja) * 2020-07-30 2023-07-26 バイオフロント セラピューティクス (ベイジン) カンパニー リミテッド 二官能性化合物及び使用方法
JP7425925B2 (ja) 2020-07-30 2024-01-31 バイオフロント セラピューティクス (ベイジン) カンパニー リミテッド 二官能性化合物及び使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0941086A4 (en) 2000-07-12
AU5196298A (en) 1998-05-29
AU722480B2 (en) 2000-08-03
WO1998019672A1 (en) 1998-05-14
CA2270118A1 (en) 1998-05-14
EP0941086A1 (en) 1999-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001504457A (ja) ニトロソ化およびニトロシル化ホスホジエステラーゼ阻害剤化合物、組成物及びその使用法
US5874437A (en) Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitor compounds, compositions and their uses
US6232321B1 (en) Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitor compounds, compositions and their uses
WO1998019672A9 (en) Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitor compounds, compositions and their uses
AU721247B2 (en) Nitrosated and nitrosylated alpha-adrenergic receptor antagonist compounds, compositions and their uses
US6417162B1 (en) Nitrosated and nitrosylated α-adrenergic receptor antagonist compounds, compositions and their uses
US5994294A (en) Nitrosated and nitrosylated α-adrenergic receptor antagonist compounds, compositions and their uses
US6482846B1 (en) Compositions and methods to prevent toxicity induced by nonsteroidal antiinflammatory drugs
JP2010248209A (ja) ニトロソ化およびニトロシル化された非ステロイド抗炎症性化合物、組成物および使用方法
FR2620121A1 (fr) ((pyrimidinyl-2)-aminoalkyl)-1 piperidines, leur preparation et leur application en therapeutique
USRE37234E1 (en) Nitrosated and nitrosylated phosphodiestrase inhibitor compounds, compositions and their uses
TWI259085B (en) Piperazine derivatives having SST1 antagonistic activity
US6472425B1 (en) Methods for treating female sexual dysfunctions
JPH02503670A (ja) 1,2,3,4,10,14b‐ヘキサヒドロジベンゾ〔c,f〕ピラジノ〔1,2‐a〕アゼピノ誘導体及び10‐アザ,10‐オキサ及び10‐チア類似体
US20020061879A1 (en) Nitrosated and nitrosylated alpha-adrenergic receptor antagonist compounds, compositions and their uses
US20050065161A1 (en) Nitrosated and nitrosylated alpha-adrenergic receptor antagonist compounds, compositions and their uses
US20030158184A1 (en) Nitrosated and nitrosylated phosphodiesterase inhibitor compounds, compositions and their uses
US20060063774A1 (en) Phosphodiesterase inhibitor compounds and nitric oxide donors
JPH06287182A (ja) アルキルグリシン誘導体
JPH09227559A (ja) スピロ置換三環性複素環式化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20080520

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080701