【発明の詳細な説明】
DNA構築物及びこれらのDNA構築物を用いて
タンパク質を生産するための方法
本発明は、リボソームRNA遺伝子の反復配列の間にある遺伝子間スペーサー
のDNA断片を含むDNA構築物、及び、これらのDNA構築物を用いて、真核
生物の細胞、特に、植物の細胞の中でタンパク質を生産する方法、ならびに、コ
ピー数または発現を増加させるための方法を提供する。背景技術
高等真核生物のゲノムの重要な部分は、リボソームDNAにある。多数の転写
単位(アラビドプシス・タリアーナ(シロイヌナズナ、Arabidopsis thaliana)の
場合は約600)が、直列に、交互に並んでいる。細胞遺伝学的には、これらの
単位は核小体形成領域を形成し、限定された番号の染色体のテロメアの近くに位
置している(例えば、アラビドプシス・タリアーナでは、2番染色体と4番染色
体)。RNAポリメラーゼIが、リボソームRNA(rRNA)遺伝子の転写に
特異的に関与する。コピー数が多いため、リボソームRNA遺伝子が、最初に分
子的に解析された。これらの遺伝子の反復性によって、それらをさらに解析する
ことが妨げられてきた。
リボソームDNAの転写に関する理解における進歩は、主に、動物細胞から得
られたin vitroのシステムを用いて得られた。植物において、多数の属から得ら
れた転写単位の間の(遺伝子間)領域が調べられているが、機能的な説明は、ほ
とんど、配列比較に基づいている。
転写調節因子は、遺伝子間スペーサー(intergenic spacer;IGS)とも呼ば
れる遺伝子間配列(intergenic region;IGR)に存在している。IGRは、そ
の前のrRNA遺伝子ユニットの25S RNAをコードする領域と、その後ろ
のrRNA遺伝子ユニットの18S RNAをコードする領域との間に位置する
DNA領域に存在する。また、一般的に、成熟25S RNAをコードする領域
の末端から、その前のrRNA遺伝子ユニットの転写終結部位まで続いている3
’外側転写スペーサーと、転写開始部位から、次のrRNA遺伝子ユニットの成
熟18S RNAをコードする領域の最初まで続いている5’外側転写スペーサ
ーとからなり、これら2つの領域の聞に、非転写スペーサーをもっている。高等
植物においては、大部分の場合、IGRは、繰り返し配列モチーフをもっている
。大抵の場合、関連する生物種の間に、ほとんど、または全く、配列の類似性が
ないため、これらのモチーフの正確な塩基配列は、低い選択圧の下にあると思わ
れる。これは、IGRの別の部位、すなわち、転写開始部位の回りの領域がよく
保存されているのと対照的である。
最近になって、アラビドプシス・タリアーナ(Arabidopsis thaliana)の一過
的発現システムを用いて、リボソームの転写の解明がかなり進展した(Doellling
,J.H.and Pikaard,C.S.(1995)"The minimal ribosomal RNA gene promote
r of Arabidopsis thaliana includes a critical element at the transcripti
on inititation site",Plant J.8,683-692;Doellling,J.H.,Gaudino,R.J
.and Pikaard,C.S.(1993)"Functional analysis of Arabidopsis thaliana
ribosomal RNA gene and spacer promoters in vivo and by transient expres
sion",Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90,7528-7532)。また、インゲンとタバ
コについては、in vitroの転写システムを利用することができる(Yamashita,J.
,Nakajima,T.,Tanifuji,5.and Kato,A.,(1993)"Accurate transcripti
on in itiation of Vicia faba rDNA in a whole cell extract from embryonic
axes")、Plant J.3,187-190;Fan,H.Yakura,K.,Miyanishi,M.Sugita,M
.and Sugiura,M.,(1995)"In vitro transcription of plant RNA polymera
seI-d
ependentr RNA genes is species-specific",Plant J.,8,295-298)。発明の概要
本発明によれば、操作できるように結合された以下のDNA断片、すなわち、
好ましくは、植物に由来し、好ましくは、植物のリボソームDNAの遺伝子間
領域に由来するリボソームDNA配列を含むDNA配列、特に、アラビドプシス
・タリアーナのリボソームDNAの遺伝子間領域または別の植物の同様の領域か
ら得られた上流SalI反復配列を含むDNA配列と、
発現可能なプロモーター領域、特に、植物で発現可能なプロモーター領域、好
ましくは、植物のRNAポリメラーゼIIによって認識されるプロモーターを含
む断片と、
異種性のコード領域と、
場合によって含まれうるものとして、転写終結領域とポリアデニル化領域、好
ましくは、植物細胞で活性をもつ領域と
を含むDNA構築物が提供される。
特に好ましいリボソームDNA配列は、配列番号1のヌクレオチド486位か
ら5212位までのDNA配列、配列番号1のヌクレオチド1263位から30
03位までのDNA配列、配列番号1のヌクレオチド569位から2862位ま
でのDNA配列、配列番号1のヌクレオチド1263位から2862位までのD
NA配列、配列番号1のヌクレオチド486位から5212位までのDNA配列
、及び、配列番号1のヌクレオチド596位から5373位までのDNA配列か
ら選択されたDNA配列を含む。
また、タンパク質を生産する方法であって、以下のステップを含む方法も提供
されている。すなわち、
本発明に係るDNA構築物を適当な宿主に導入するステップと、
構造遺伝子によってコードされているタンパク質を発現させる条件下で、宿主
生物を培養するステップと、
発現されたタンパク質を回収するステップと
を含む方法を提供する。
さらに、植物の中での導入遺伝子の安定性、コピー数、または、発現を増加さ
せるための方法であって、以下のステップを含む方法が提供されている。すなわ
ち、
本発明に係るDNA構築物を植物細胞に導入するステップと、
形質転換された植物細胞から植物を再生させるステップと
を含む方法が提供されている。
また、本発明によれば、宿主生物、特に、本発明に係るDNA構築物であって
、核ゲノムに組み込まれた構築物を含む植物及び植物細胞も提供される。図面の簡単な説明
図1は、アラビドプシス・タリアーナ由来のリボソームDNAの制限酵素地図
である。
図2(A)は、挿入配列を導入する前(左)と後(右)のアラビドプシス・タ
リアーナ(Arabidopsis thaliana)の25S rRNAのV1領域の配列であり
、(B)は、25S rRNAを検出するために用いられたオリゴヌクレオチド
の配列である。
図3は、導入遺伝子の組み込みの解析である。
図4は、遺伝子導入rRNAを検出するためのプライマー伸長解析である。
図5は、アラビドプシス・タリアーナの25S rRNAの5’末端の決定で
ある。
図6は、導入遺伝子R4をもつ細胞の連続銀染切片である。
図7は、異所性リボソーム遺伝子の転写の解析である。
図8(a)−(e)は、バイナリーベクターR4からR8である。
図9−A/Bは、 CaMV35S−gusキメラ遺伝子の前の上流SalI
反復配列が、それぞれに欠失しているものを含むバイナリーベクターの概要図で
ある。詳細な説明
本発明の一つの態様において、真核細胞、特に、植物細胞における外来タンパ
ク質の発現を向上させるDNA構築物が提供される。本発明に係るDNA構築物
は、翻訳される方向に、操作できるように結合された以下のDNA断片を含む。
すなわち、好ましくは、植物に由来するリボソームDNA配列を含むDNA断
片と、
発現可能なプロモーター領域、特に、植物で発現可能なプロモーター領域を含
む断片と、
異種性のコード領域と、
場合によって含まれうるものとして、転写終結領域とポリアデニル化領域、好
ましくは、植物細胞で活性をもつ領域と
を含んでなる。
驚くべきことに、このような構築物によって、より多数の形質転換体、よりコ
ピー数の多い導入遺伝子を得ることができ、また、導入遺伝子の安定性と発現を
向上させることができる。熟練した当業者であっても、RNAポリメラーゼIに
よる認識、及び/または転写開始に関与するDNA断片(リボソームDNA)を
、RNAポリメラーゼIIによって普通に転写されるDNA断片と結合させるこ
とによって、より効率的な発現システムが得られるとは予想していなかったであ
ろうから、これは、さらに一層予想外である。
本発明に係る組換えDNAのプロモーター領域は、好ましくは、RNAポリメ
ラーゼIIによって認識されるプロモーターであるが、このプロモーターは、リ
ボソームDNAの中に含まれていてもよく、そうすれば、本発明に係る組換えD
NAの構築が容易になろう。本明細書で用いられるとき、「植物で発現可能なプ
ロモーター領域」とは、植物細胞における転写を作動することができるプロモー
ターを意味する。これには、植物由来のあらゆるプロモーターが含まれるが、植
物細胞の中での転写を指令することのできる、植物由来でないプロモーター、す
なわち、CaMV35SまたはT−DNA遺伝子プロモーターなどのウイルス、
またはバクテリア由来の一定のプロモーターも含まれ、また、T7またはT3R
NAポリメラーゼ特異的プロモーターなど、バクテリオファージに由来し、特異
的な単一サブユニットのRNAポリメラーゼによって認識されるプロモーター領
域も含まれる。後者の場合、宿主細胞が、その特異的なプロモーターを認識する
機能的なRNAポリメラーゼを含んでいる必要がある。
リボソームDNAが植物に由来しなければならないというとき、そのリボソー
ムDNAの断片の配列は、植物で見られる配列と同一か、または類似していなけ
ればならないという意味であることは言うまでもない。勿論、このDNA断片を
、大腸菌などの媒介生物の中にクローニングしたり、全部、または一部を合成す
ることもできる。
核ゲノムに組み込まれた、本発明に係るDNA構築物が、核小体に隣接するよ
うに位置するか、または、導入遺伝子が組み込まれているゲノム領域が、核小体
で見られる構造と同じクロマチン構造をとるような方法で、本発明に適したリボ
ソームDNA断片は、クロマチン構造を管理することができる。細胞の中でのD
NA断片の空間的な位置を決定するための方法が、当業者に知られており、その
ような方法の一つが、実施例において、詳細に示されている。クロマチンの構造
的な特徴、特に、相互作用する分子にとってのDNAの接触可能な程度を決める
方法も、当技術分野において知られている(例えば、単球菌のヌクレアーゼとの
結合可能性を決定すること、または染色体のタンパク質の架橋によって)(Ausub
el et al.(1994)下記参照、Dammann et al.(1995)"Transcription in yea
st
rRNA gene locus:Distribution of the active flanking regulatory sequences
"),Mol.Cell.Biol.15,5294-5303)。
好ましい態様において、リボソームDNAは、本発明に係る組換えDNAが導
入される宿主生物に特異的に適応している。すなわち、例えば、リボソームDN
Aは、その宿主生物か、その近縁種に由来する。
リボソームDNAは、選択的に、リボソームDNAの遺伝子間領域に由来する
。アラビドプシス・タリアーナの場合(変種Co10に由来する遺伝子間領域は
、配列番号1のヌクレオチド486位から5212位までのDNA配列をもつ)
、特に好ましいのは、アラビドプシス・タリアーナのリボソームDNAの遺伝子
間領域の「上流SalI反復配列」を含むDNA断片である。これらの上流Sa
lI反復配列は、3つのブロック[いわゆるSalIボックス1(配列番号1の
ヌクレオチド1263位から1557位)、SalIボックス2(配列番号1の
ヌクレオチド1883位から2177位)、及びSalIボックス3(配列番号
1のヌクレオチド2503位から3003位)]で構成されるため、これらのS
alI反復配列を含むDNA断片(配列番号1のヌクレオチド1263位から3
003位までのDNA配列をもつ断片)を包含することで、本発明に係る効果を
得るには充分であると考えられる。実際には、EcoRI部位までのSalIボ
ックス3の一部だけを含む断片(配列番号1のヌクレオチド569位から286
2位までのDNA配列をもつ)を用いて、同じ効果を得ることができるため、3
番目のSalI反復配列の全長の存在は必要ではない。したがって、好ましい態
様において、リボソームDNAは、配列番号1のヌクレオチド1263位から2
862位までのDNA配列をもつ断片を含む。さらに、全長の遺伝子間領域を含
む断片(配列番号1のヌクレオチド486位から5212位までのDNA配列を
もつ)、または、さらに、rRNA転写産物、特に、18S転写産物をコードす
る領域の一部を含む断片(配列番号1のヌクレオチド596位から5373位ま
で
のDNA配列をもつ断片)など、上流SalI反復配列を含む、より大きい断片
を用いることができる。さらに、完全長のリボソーム遺伝子ユニット(受託番号
X16077、X52320、及びX15550の下、EMBLデータベースか
ら得ることのできる、重複するDNA配列をマージして得ることができるDNA
配列)を含む断片を用いることができるが、このようなDNA構築物を用いると
、本発明において説明されている効果は、おそらく、遮蔽効果によって、より明
白でなくなろう。
その他の宿主植物では、それぞれに適したDNA断片は、アラビドプシスのこ
れらのドメインに対応する、リボソームDNAのドメインで、特に、それらに由
来するドメインを含む。25Sと18Sの領域をコードするDNA領域の間にあ
る遺伝子間スペーサーを含むDNA断片、特に、その前のrRNA遺伝子ユニッ
トの転写終結部位と、その後のrRNA遺伝子ユニットの転写開始部位との間に
ある、転写されない遺伝子間スペーサーを含むDNA断片が好ましい。その他の
rRNA遺伝子間スペーサーは、少なくとも、トウモロコシ[McMullen et al.
,Nucl.Acids Res.14:4953-4968(1986);Toloczyki and Feix,Nucl.Acids Re
s.14:4969-4986(1986)]、ライ麦[Appels et al.,Can J Genet Cytol 28:673
-685(1986)]、コムギ[Barker et al.,J.Mol.Biol.201:1-17(1988)]、ラ
ディッシュ[Delcasso-Tremousaygue et al.,Eur.J.Biochem 172:767-776(19
88)]、イネ[Takaiwa et al.,Plant Mol.Biol.15:933-935(1990)]、緑豆[G
erstner et al.,Genome 30:723-733(1988),Schiebel et al.,Mol Gen Genet
218:3:02-307(1989)]、ジャガイモ[Borisjuk and Hemleben,Plant Mol.Biol
.21:381-384(1993)]、トマト[Schmidt-Puchta et al.,Plant Mol.Biol.13
:2:51-253(1989)]、ソラマメ(Vicia faba)[Kato et al.,Plant Mol.Biol.1
4:983-993(1990)]、エンドウ(Pisum sativum)[Kato et al.,前記(1990)]
、及びオオムギ(Hordeum bulbosum)[Procunier et al.,
Plant Mol.Biol.15:661-663(1990)]にっいて、当技術分野において知られて
いる。さらに、植物の遺伝子間スペーサーは、25S成熟rRNAをコードする
保存領域の3’末端と、18S成熟rRNAをコードする保存領域の5’末端と
に対応するオリゴヌクレオチドを用いたPCR反応で、簡単に増幅することがで
きる。
上流SalI反復配列の数は、同じ種でも(アラビドプシス・タリアーナの場
合)、異なった変種や分離株によって異なることが報告されている(Gruendler
et al.,1991,J.Mol.Biol.221,1209-1222)。このような変異体も、本発明
に含まれる。
また、元のリボソームDNAから、突然変異、挿入変異、欠失変異によって得
られた改変されたリボソームDNAも、改変によって、その本質的な機能、特に
、(例えば、ポリメラーゼのようなDNA結合タンパク質に)関連した特徴、ま
たは、少なくとも、リボソームDNAの本質的な位相的特徴が失われていない限
り使用することができる。
本明細書で用いられるとき、「コード領域」または「コード配列」は、適当な
調節領域、特に、プロモーター領域を具備すれば、生物学的に活性のあるRNA
、すなわち、例えば、アンチセンスRNAまたはリボザイムのような別の核酸と
相互作用することができるか、または、生物学的に活性のあるポリペプチドやタ
ンパク質に翻訳されうるRNAに転写されるDNA領域を意味する。
本明細書で用いられるとき、コード領域に関して「異種性」という語は、本発
明に係るキメラDNAで用いられているリボソームDNA断片に自然に結合して
いるrRNAコード領域とは別のコード領域を意味する。
コード領域としては、あらゆる既知である天然の、または改変されたコード領
域であって、宿主生物と適合性のあるコード領域、換言すれば、宿主にとって毒
性が過ぎないように、特に、発現産物を回収するのであれば、回収する前に、有
意な発現をもたらすような方法で、発現産物が発現されるコード領域を用いるこ
とができる。特に、コード領域は、ワクチン、抗体、治療薬タンパク質、Bt毒
素のような殺虫性タンパク質、もしくは、その最小毒素断片、食品技術で用いら
れるタンパク質、アンチセンスRNA、またはリボザイムをコードしてもよい。
特定の宿主または形質転換システムに適応した方法で、DNA構築物を作出す
ることができる。好ましい態様において、本発明に係るDNA構築物は、ベクタ
ーの形になっている。特に、このDNA構築物は、T−DNAベクターである。
リボソームDNA断片は、好ましくは、本発明に係るDNA構築物のプロモー
ター領域と異種性のコード領域の前に置かれているが、リボソームDNA断片が
、操作可能なように結合されたプロモーター領域とコード領域の下流に位置して
いても、同じ効果が生じることが予想される。
別の態様において、本発明は、また、以下のステップを含む、タンパク質を生
産する方法も提供する。すなわち、
本発明に係るDNA構築物を適当な宿主生物に導入するステップと、
構造遺伝子によってコードされているタンパク質を発現させる条件下で、宿主
生物を培養するステップと、
場合によって含まれうるステップとして、発現されたタンパク質を回収するス
テップと
を含む方法である。
さらに別の態様において、本発明は、特に、植物の中で、導入遺伝子の安定性
、コピー数、及び/または発現を増加させるための方法で、以下のステップを含
む方法を提供する。すなわち、
本発明に係るDNA構築物を細胞、好ましくは、植物細胞に導入するステップ
と、
形質転換された細胞から生物体、好ましくは植物体を再生させるステップと
を含む方法である。
本発明の方法は、宿主細胞、特に、植物細胞に存在する配列に、少なくとも部
分的な相同性をもつ、複数コピーの導入遺伝子、または例えば、同一のプロモー
ターのような類似配列を含む別の導入遺伝子のような組換え遺伝子の安定性と発
現を向上させるのに、特に適している。このような導入遺伝子は、しばしば、相
同的組換えを起す傾向にあり、また、例えば、メチル化によって発現が低下した
り、同時抑制現象を起しやすいことが知られている。本発明を作用の一様式に制
限する意図はないが、本発明に係るDNA構築物の形質転換の結果、核小体の中
、または隣に導入遺伝子を局在させるか、導入遺伝子が組み込まれている染色体
領域上の核小体様のクロマチン構造を強化すると、相同な配列間での組換えが抑
制され(それによって、安定性が増し)、メチル化、及び、このような導入遺伝
子の発現を低下させるような、その他の現象が抑制されると考えられる。
どのような方法または方式を用いてもDNAの導入を行なうことができ、また
、熟練した当業者は、用いられる宿主生物によって、異なった技術を利用するこ
とができる。DNAを導入するのに特に好ましい方法は、T−DNA形質転換法
、エレクトロポレーション、またはパーティクルガン、及び、プラスミドまたは
ウイルス形質転換法である。
最適な培養条件は、用いる宿主生物と、発現されるタンパク質の性質に依存す
る。これらの条件も、(よく知られている宿主生物については)当業者に既知で
あり、及び/または、既知のバイオテクノロジープロトコルを用いて、容易に、
決定または最適化することができる。
タンパク質の回収は、好ましくは、目的の宿主生物に関する標準的な方法にし
たがって行われ、また、タンパク質が発現される方法(例えば、培養培地に分泌
されるか、排出されるか、または、宿主生物の内部に蓄積されるか、または、特
異的な分画に含まれているか・・・)にも依存する。培養ステップについては、
ここでも、当業者は、過度の実験を行なうことなく、特定の宿主/構造タンパク
質システムに対する回収条件を決定、及び/または最適化することができる。
好ましい宿主生物、特に、植物は、アラビドプシス・タリアーナのように、よ
く知られ、充分に画定されたシステムであるか、または、タバコ、トウモロコシ
、コムギ、ジャガイモ、イネ、ダイズ、オオムギ、ライムギ、アブラナ科の野菜
(brassica vegetable)、ビート(Beta)種、またはキャッサバなど、経済的に重
要な作物である。
また、本発明のDNA構築物を含む宿主生物も、本発明によって提供される。
好ましくは、この宿主生物は、真核細胞、特に、植物細胞であり、また、これら
の細胞を含むか、または、これらの細胞から再生された生物体である。
さらに別の態様において、本発明は、本発明に係るDNA構築物を含む細胞を
含む再生材料、特に、植物の再生材料を提供する。
本発明と、その利点が、さらに、実施例と図面において例示されているが、こ
れらは、まったく制限的なものではない。
実施例と、発明の説明において、配列表の以下の配列が参照されている。
配列番号1: アラビドプシス・タリアーナのrRNA遺伝子の反復配列の遺
伝子間領域のDNA配列
配列番号2: オリゴヌクレオチド
配列番号3: オリゴヌクレオチド
配列番号4: オリゴヌクレオチドE
配列番号5: オリゴヌクレオチドQ
配列番号6: アラビドプシス・タリアーナの5.8S rDNAの3’末端
と、25S rDNAの5’末端との間の領域のDNA配列実験
実施例において別記されていないかぎり、すべての組換えDNA技術は、Samb
rook et al.(1989),Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edit
ion,Cold Spring Harbour Laboratory Press,NY、及び、Ausubel et al.(19
94),Current Protocols in Molecular Biologyの第一巻と第二巻,Current Pr
otocols,USAにおいて説明されているような標準的なプロトコールにしたがって
実施される。植物分子研究において標準的な材料と方法は、BIOSサイエンテ
ィフィックパブリケーションズ社(BIOS Scientific Publicatiions Ltd)(英
国)とブラックウエルサイエンティフィックパブリケーションズ社(Blacwell S
cientific Publicatiions Ltd)(英国)とで共同出版された、R.D.D.Croyによ
る、Plant Molecular Biology Labfax(1993)において説明されている。これら
の出版物には、現在の略号を説明する表も含まれる。
1.ベクター構築
ベクター挿入境界(配列X16077のヌクレオチド番号1400)から配列
X15550の1263番目のSalI制限酵素部位まで続く、ラムダファージ
ATR3からのSalI断片[Grundler,P.,Unfried,I.,Pointner,R.and S
chweizer,D.(1989),"Nucleotide sequence of the 25S-18S ribosomal gene
spacer from Arabidopsis thaliana",Nucleic Acids Res.,17,6395-6396;Unf
ried,I.、Stocker,U.and Gruendler,P.(1989),"Nucleotide sequence of
the 18S rRNA gene from Arabidopsis thaliana Col-0"、Nucleic Acids Res.,
17,7513;Unfried,I.and Gruendler,P.(1990),"Nucleotide sequence of
the 5.8S and 25S rRNA genes and of the internal transcribed spacer from
Arabidopsis thaliana",Nucleic Acids Res.,18,4011を、バイナリーベクタ
ーpBIB HygのSalI制限酵素部位に挿入した(Becker,D.(1990)"B
inary vectors which allow the exchange of plant selectable markers and r
eporter genes",Nucleic Acids Res.,18,203)。挿入配列の方向は、18S遺
伝子が、Asp718の制限酵素部位の近くに位置するような方向であった。こ
の結果できたベクターR2をAsp718で切断し、クレノウ酵素で処理し、S
fiIで部分的に切断する。(平滑末端の)XhoI制限酵素部位(配列X15
550の569番目)から、SfiI制限酵素部位(配列X16077の149
0番目)まで続く、ATR3由来の断片が挿入され、リボソームの転写単位の配
列がR3ベクターの中に完成する。
オリゴヌクレオチドを挿入するために、18S rDNA配列の大部分と、2
5S rDNAの5’末端を含む、配列X16077の305番目のSalI制
限酵素部位から、X52320の1425番目のPstI制限酵素部位までの断
片を、まず、pSK+(プラスミドpBlu/SP)にクローニングした。Xb
aI−SrfIで切断して、付着末端をクレノウ酵素で充填してライゲーション
した後、ライゲーション産物をXhoIとEcoNIで処理し、クレノウ酵素で
処理して、再びライゲーションする。この結果できたベクターは、このとき、A
atlI制限酵素部位を一つもっている。オリゴヌクレオチドのCCAAGGT
AACCTTCGACGT(配列番号2)とCGAAGGTTACCTTGGA
CGT(配列番号3)をアニールさせて、AatlI制限酵素部位の中に挿入し
た。配列をチェックした後、BamHI/BstBI断片を、pBlu/SPベ
クター(pBlu/SP+Eベクター)に移行させた。pBlu/SP+Eベク
ターからのSfiI/SrfI断片を、R3ベクターの中に挿入した(R4ベク
ター、図8a)。
2.植物の形質転換
植物の形質転換は、ハイグロマイシンによる選択を用いた以外は、Valvekens
,D.,van Montagu,M.及びvan Lijsebettens,M.(1988),"Agrobacterium tu
mefaciens-mediated transformation of Arabidopsis thaliana root explants
by using kanamycin selection",Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85,5536-5540
によって説明されているようにして行われた。例1と例2で用いられた、プラス
ミド中の選択マーカーは、実際、ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼで
あった。
3.DNA単離
DNA単離を、説明されているところに従い(Dellaporta,S.L.,Wood,J.a
nd Hicks,J.B.(1983),"A plant DNA minipreparation version II",Plant M
ol.Biol.Rep.,1,19-21)、以下の修正を加えて行なった。すなわち、フェノ
ール抽出後、CsCl(0.9g/ml)とともに、10分の1容量のエチジウ
ムブロマイド(10g/l)をDNA溶液に加える。この溶液を氷上に30分間
置く。遠心分離(5000RPMで5分間)の後、清澄な溶液が1.6g/ml
の密度になるよう、CsClで調整してから、ベックマン(Beckman)のNVT
90ローターによって、80000rpmで3時間遠心分離した。標準的な方法
(Ausubel,F.M.,Brent,R.,Kingston,R.F.,Moore,D.O.,Seidman,J.G.,S
mith,J.A.及びStruhl,K.(編)(1987),Current Protocols in Molecular
Biology,John Wiley & Sons,Inc.,NY)を用いて、この密度勾配からDNAを
回収する。
4.ゲルブロットによるDNA解析
カルス材料から精製したDNAを、BstEIIなどの制限酵素で消化して、
ゲルブロット解析に用いた(Ausubel et al.,1987)。
5.RNA調製
以下の修正を加えて、Logemann,J.,Schnell,J及びWillmitzer,L.[(1987
)"Improved method for the isolation of RNA from plant tissues",Anal.Bi
ochem.,163,16-20で説明されているようにしてRNAを調製した。すなわち、
カルス材料は、液体窒素中で破砕して、カルス材料1g当たり2mlの抽出バッ
ファー(8Mの塩酸グアニジン、20mMのMES、20mMのEDTA、50
mMの2−メルカプトエタノール、0.5%のサルコシル(pH約3))と混合
した。融解後、懸濁液を遠心用チューブに移し、1倍容のフェノール/クロロフ
ォルム/イソアミルアルコール(50:49:1)で抽出した。強くボルテック
スをかけた後、混合液を約15分間氷上に置き、10000gで約10分間遠心
分離した。水層を新しいチューブに移し、10分の1容量の酢酸ナトリウム(1
M)と1倍容のエタノールを加えて、核酸を沈殿させた。この溶液を混合させた
後、10000gで遠心分離した。3M酢酸ナトリウムと70%エタノールでペ
レットを洗浄した。残留したアルコールを蒸発させた後、このペレットを、60
から65℃で約3時間、水の中にインキュベートして溶解する。
6.プライマー伸長解析
19塩基の挿入をもつrRNAに専ら結合するオリゴヌクレオチドである25
ngのオリゴヌクレオチドE(GAAGACGTCGAAGGTTACCTTG
G(配列番号4)、または配列X52320の非コード鎖の950から927番
目のヌクレオチドであり、アラビドプシス・タリアーナの25S RNA分子の
全てに結合することができるオリゴヌクレオチドQ(CCCGGTTCGCTC
GCCGTTACTAAG(配列番号5)を、10μlの容量中10μCi32P
−ガンマ−ATPで90分間リン酸化して、1mgのtRNAを加えた後、フェ
ノール/クロロフォルムで抽出して、酢酸ナトリウムとエタノールで沈殿させた
。オリゴヌクレオチドを、11μlの水の中で、アラビドプシス・タリアーナか
ら採った2.5μgの全RNAとともにインキュベートしてハイブリダイズさせ
、およそ1時間半の時間内に、90℃から63℃に、それから52℃に冷却した
。伸長反応については、5μlの5×RTバッファー(酵素の製造業者によって
提供される)、2μlのdNTP(2mM)、及び0.5μl(12ユニット)
のAMV逆転写酵素(ベーリンガーマンハイム社(Boehringer Mannheim))を
加えた。38℃で1時間インキュベートした後、1μlのDNAseを含まない
RNAse A(5mg/ml;ベーリンガーマンハイム社)を加えて、混合液
を、
さらに、30分間、37℃でインキュベートした。この反応混合液を、DNA配
列決定で用いられるのと同じ変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。
7.細胞の切片化と染色
0.1Mリン酸バッファー中2.5%パラホルムアルデヒドと0.5%グルタ
ルアルデヒドによって、カルス材料を固定し、LRホワイトハルツ(LR White H
arz)の中に包埋した。ライヘルトウルトラカットEミクロトームを用いて、厚
さ800nmの連続的切片(各核小体について、約5から6枚の切片ができる)
を作製した。これらの切片をリチャードソン染色液で染色し、ライツダイアラッ
クス顕微鏡(Leitz Dialux Microscope)を用いて解析した。例
例1 アラビドプシス・タリアーナへのDNA構築物の導入と形質転換された細
胞の解析
異なった生物種に由来するリボソームRNAの配列比較によって、高度の多様
性をもった数個の領域が存在することが明らかになった。多くの実例において、
可変領域は、より長いか、短いヘアピン構造をもつが、全くないこともある。大
きなrRNAにおけるV1と名付けられたこのような可変領域の一つを用いて、
特異的な核酸配列を挿入した。この領域は、また、25S rRNAの開始する
ところに十分に近接していたため、伸長実験を行うことができる。
1回の反復単位(転写単位)よりもいくらか長い断片を含む、rDNAのDN
A断片を、バイナリーベクターのpBIB Hyg(Becker,D.,1990)の中に
挿入した。この構築物は、反復単位の両末端に、転写終結のための推定シグナル
を含んでいる。この構築物(R4)の構造と、アラビドプシス・タリアーナのリ
ボソーム反復単位の制限酵素地図を、図1と図8(a)に示す。
18S、5.8S及び25Sと示された、白抜きの四角は、3つのリボソーム
RNAをコードする領域を表している。「上流SalI反復配列」は、SalI
制限酵素部位を多数含む、遺伝子間領域中の反復DNAの3つのブロックを示し
ている。略図の両端の太線は、ベクターDNAを示している。核酸の挿入によっ
て導入されたBstEII制限酵素部位が、「B」で示されている。R5ベクタ
ーは、「上流SaII反復配列」がない点で、また、リボソーム単位(K)の境
界にKpnI制限酵素部位がある点で、R4ベクターとは異なる。それぞれ、B
はBstEII、EはEcoRI、FはFspI、HはHindIII、KはK
pnI、PはPstI、PcはPacI、SはSalI、ScはScaI、Sf
はSfiI、SrはSrfI、XはXbaI、XhはXhoIである。
この領域の塩基配列は、EMBLデータベースにおいて、受託番号X1607
7、X52320、及びX15550として入手可能である。リボソームDNA
の一部の変異配列は、EMBLデータベースにおいて、受託番号X52631、
X52637、及びX52636として入手可能である(Grundler et al.,1989
;Unfried et al.,1989;Unfried et al.,1990;Grundler,P.,Unfrie,I.,Pas
cher,K.及びScweizer,D.(1991),rDNA intergenic region fromArabidopsis
thaliana:structural analysis,interspecific variation and functional im
plications)J.Mol.Biol.,221,1209-1222)。
上記のように、大きな(25S)リボソームのRNAの中に短いヌクレオチド
を挿入して、それを特異的に認識して、ゲノムの中に存在する、他のリボソーム
遺伝子ユニットから区別できるように、リボソームの遺伝子ユニット(図1)に
印を付けた。図2は、ヌクレオチドの挿入と、この(印をつけた)リボソーム遺
伝子ユニットが転写されるのを検出できるオリゴヌクレオチドを示している。挿
入配列には、オリゴヌクレオチド配列を挿入する前(左図)と後(右図)のアラ
ビドプシス・タリアーナの25S rRNAのV1領域の配列である遺伝子ユニ
ット(a)を特異的に認識するために用いることのできるBstEII制限酵素
部位がある。挿入配列の二次構造は、仮定的なものであり、挿入配列をもたない
構造と比較するためだけのものである。挿入配列は、DNAの中にBstEII
制限酵素部位をもっている。(b)は、逆転写によって、25SリボソームRN
Aの検出と定量を可能にするオリゴヌクレオチド配列である。
R5と名付けられた、さらに別の構築物(図8(b)参照)は、「上流Sal
I反復配列」が除去されている点でR4と異なっている。
アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を用
いて、A.タリアーナの植物体の根の外植片に、構築物R4とR5を導入した。
リボソーム単位に隣接して、RNAポリメラーゼIIによって転写され、ハイグ
ロマイシンBに対する抵抗性を付与する遺伝子(ハイグロマイシン−ホスホトラ
ンスフェラーゼ遺伝子;B:ecker,D.,1990)が置かれている。ハイグロマイシ
ンに対する抵抗性によって、形質転換された細胞/カルスを選抜する。これらの
カルスからのDNAを、DNAブロット実験に用いる。
図3は、リボソームの導入遺伝子のコピー及び隣接するマーカー遺伝子が、ゲ
ノムの別の場所に入り込むことができることを示している。ゲノムDNAを消化
するために、A.タリアーナの生態型Col−0のリボソーム遺伝子を切断しな
いBstEII酵素を用いた。このため、リボソームDNAが、高分子量のバン
ドとして見えるか、または、一部がゲルのスロットに残ったままになってさえい
る。これとは対照的に、組み込まれる場所の近くにあるゲノム領域には、統計的
には無作為に、BstEII制限酵素部位が存在するはずなので、天然のリボソ
ームDNAの反復配列の間に組み込まれていないリボソーム導入遺伝子は、より
小さなバンドを生じるかもしれない。まさに、後者の結果が、解析されたカルス
で見られる。
図3に示されているDNAハイブリダイゼーション実験は、少なくとも、大部
分の場合に、導入遺伝子の組み込みが、リボソームDNA領域では起こらないこ
とを明らかにしている。カルス材料からのDNAをBstEIIで制限切断し、
アガロースゲル上でサイズ分画した後、ナイロン膜に移した。レーン1と2は、
それぞれ、形質転換しなかったカルス材料からのDNAと、DNA構築物R4に
よって形質転換されたカルス材料からのDNAを含んでいる。プローブには、ハ
イグロマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子由来のDNAを用いた。検出さ
れた断片は、25S rRNA導入遺伝子の中に存在するBstEII制限酵素
部位を一方にもち、他方にDNAの中の組み込み場所に、BstEII制限酵素
部位をもつ。内在性のリボソームDNAは、BstEII制限酵素部位をもたな
いため、宿主DNAの中の導入遺伝子のすぐ側に、この制限酵素部位が存在する
のは、リボソームDNAの外側に導入遺伝子が組み込まれたことの証拠となる。
レーン3と4は、レーン1と2と同じ、制限酵素消化されたDNAを示している
が、ここでは、リボソームDNAが、プローブとして用いられた。カルスからの
DNAは、ゲルのスロットに残っているか、ゲルの分離能の限界にある高分子D
NAとして移動する。レーン5〜8は、さらに別に形質転換された、3つのカル
スからのDNAを含むが、これによると、レーン8は、リボソームプローブとハ
イブリダイズしている。
形質転換されたカルスからRNAを調製して、プライマー伸長解析に用いた。
このため、可変領域V1中の挿入配列に結合するが、挿入配列を含まないRNA
には結合しないオリゴヌクレオチドを設計した。図2のオリゴヌクレオチドEと
して示された合成DNA断片が、特に適している。このオリゴヌクレオチドをプ
ライマーとして用いた逆転写産物が、形質転換されたカルスで得られたが、形質
転換されていないカルスでは得られなかった。リボソーム導入遺伝子の活性を、
大部分の場合に検出することができる(図4)。
プライマーとしてオリゴヌクレオチドEを用いると、逆転写反応によって、約
150塩基の産物が得られる(アスタリスクで示されている)。いくつかのカル
スをまとめてRNAを調製した((a) レーン1:リボソーム導入遺伝子DN
Aによって形質転換されていないカルス材料;レーン2:リボソーム導入遺伝子
R4によって形質転換されたカルス材料;(b) ゲルスロット(矢印で示され
ている)と分子量マーカー;高分子量の前駆体(2個か3個のアスタリスク)が
、多くの実験で見られる;レーン1:分子量マーカー;レーン2:(a)のレー
ン1と同じ;レーン3:(a)のレーン2と同じ)。
選択方式からの結果として、隣接するハイグロマイシン抵抗性遺伝子が、すべ
ての場合に活性化する。
リボソーム導入遺伝子のプロセシングは、25S rRNAの同じ5’末端が
決定されたという点で、天然のリボソーム遺伝子と同じである(図5)。すなわ
ち、正常なゲノムの25S rRNAの5’末端は、オリゴヌクレオチドQを用
いて決定され、挿入配列で印をつけた導入遺伝子の5’末端は、オリゴヌクレオ
チドEを用いて決定された。配列のラダーを比較すると、同一の末端であること
が明らかになる。その上、RNAの末端は、25S rRNAが今まで認められ
ていたよりも、いくらか長いという点で、今まで考えられていたよりも異なって
いる(図5)。また、25S rRNAのプロセシング中の中間体を検出するこ
とができ、ここでも、変化していないrRNAと、挿入配列をもつrRNAが同
じようにプロセシングされることが示される。
A.タリアーナの25S rRNAの5’末端の決定が、図5に示されている
。図5(a)は、すべての25S rRNA転写産物に結合することができるオ
リゴヌクレオチドQによるプライマー伸長解析を示している。右側に、同一のオ
リゴヌクレオチドをプライマーとして用いて得られた配列ラダーが示されている
。図5(b)は、導入遺伝子のリボソームのコピーに特異的なオリゴヌクレオチ
ドEによる逆転写を示している。左側に、同一のオリゴヌクレオチドをプライマ
ーとして用いて得られた配列ラダーが示されている。アスタリスクは、逆転写産
物の最後の塩基に印を付けたものである。遺伝子導入されたリボソーム25S
r
RNAと内在性の25S rRNAは、同じ5’末端をもっている。図5(c)
は、図4(b)のレーン3と同じようなものであるが、配列ラダーを伴っている
。図5(d)(及び、配列番号6)は、25S rRNAの5’末端を示しなが
ら、リボソームDNAの配列と、前駆体からの配列とを示している(それぞれ、
アスタリスク1個と2個)。点は、以前に5’末端だと推定されていたところを
示している。太字体は、それぞれ、25S RNA、5.8S RNAに存在す
る部分を示している。
導入遺伝子と天然のリボソームRNAが同一のプロセシングを受けることは、
このようなプロセシングに必要な成分(通常、核小体に存在する)が、異所的に
組み込まれた導入遺伝子に接触することを示している。さらに、後者が、核小体
の中に存在しうるか、核小体に隣接しうるかを解析した。肯定的な結果は、ショ
ウジョウバエ(Drosophila)で見られる状況[Karpen,G.H.,Schaefer,J.E.
及びLaird,C.D.(1988),"A Dorosophila rRNA gene located in euchromatin
is active in transcription and nucleolus formation",Genes Dev.2,1745-
1763]に一致するであろうし、否定的な結果は、パン酵母で見られる状況に類似
していよう。遺伝子導入したアラビドプシス(Arabidopsis)の核を銀染色して
、連続薄片を作製した。図6と表1は、記載されている導入遺伝子をもつアラビ
ドプシスの細胞が、平均1個多い核小体をもっていることを示している。
表1:R4で形質転換されたカルス細胞、及び形質転換されていない対照細胞
における平均核小体数(各場合ごとに、図6におけるような連続切片によって、
25細胞を解析した)。
核小体の平均数
R4遺伝子導入細胞 2.8±0.5
対照細胞 2.0±0.3
R4導入遺伝子をもつ細胞の、これらの連続切片と銀染色によって、さらに別
の核小体があることが示されている((a)から(j):異所性のリボソームD
NAを含まない、A.タリアーナのカルス細胞;(k)から(t):(a)から
(j)と同じであるが、異所性rDNAを含むカルス材料(顕著な細胞をアスタ
リスクで示した))。すなわち、(k)から(t)では、付加的な核小体を見る
ことができる。
選択されたカルス−核は、平均3個の核小体をもつが、形質転換されないカル
ス材料における、この数は、およそ2個である。3個の核小体の大きさは、それ
らのうちの1個が異所性のコピーのみを含んでいると説明できるようには区別す
ることができない。同じように、利用可能な活性のあるリボソーム遺伝子が、3
つのコピーすべてに分配されていると仮定することもできる。さらに実験したと
ころ、ハイグロマイシン抵抗性をコードする遺伝子が、少なくとも、核小体の近
傍に存在することが示された。
さらに一連の実験において、上流SalI反復配列をもたないR5構築物も転
写されるか否か、また、その転写レベルを、R4構築物の転写レベルと区別する
ことができるかを解析した。
このため、ベクターの配列のみ(図7の両方のパネルのレーン1)、上流Sa
lI反復配列をもたないリボソームのコピー(両方のパネルのレーン2)、また
は完全長のリボソームのコピー(両方のパネルのレーン3)のいずれかで形質転
換された植物材料について、逆転写と解析を行なった。図7(a)では、オリゴ
ヌクレオチドE(導入遺伝子のコピーに特異的)が用いられ、図7(b)では、
すべての25S rRNAに結合するオリゴヌクレオチドQが(同量のRNAに
関する対照として)用いられた。
図7は、違いが明らかでないことを示している。組み込まれた導入遺伝子のあ
るものに対する位置の効果を排除するために、独立に形質転換された、いくつか
のカルスの混合物を出発物質として用いた。また、rRNAのプロセシングには
、
上流SalI反復配列は必要がないようである。つまり、いわゆる「上流Sal
反復配列」(図1参照)の配列は、形質転換されたばかりのカルス材料における
、リボソーム遺伝子ユニットの発現レベルに対して、有意な影響を与えないと思
われる。図7は、リボソーム遺伝子ユニットの遺伝子発現の定量的な評価を示し
ている。
しかしながら、「上流Sal反復配列」を含むDNA断片は、導入されたDN
Aの安定性に影響することが示された。図8(a)〜(e)は、互いに比較され
た構築物を示している(R4〜R8は、RK2複製開始点をもつ、大腸菌−アグ
ロバクテリウムのシャトルベクターであり、「Br」と「Bl」は、それぞれ、
T−DNAの右と左の境界を示している。(a)バイナリーベクターR4:ハイ
グロマイシン抵抗性遺伝子(HPT)の隣にある、A.タリアーナ由来の、完全
長のリボソームユニットを含む;(b)バイナリーベクターR5:R4と同じで
あるが、「上流Sal反復配列」をもたない(配列番号1のヌクレオチド番号1
269から3002のDNA配列を欠く);(c)バイナリーベクターR6:ハ
イグロマイシン抵抗性遺伝子の隣にある、リボソームDNAの遺伝子間領域(I
GR)のみを含む(配列番号1の596から5373の配列をもつDNA断片を
、pBIB Hygの中に挿入して構築された);(d)バイナリーベクターR
7:R6と同じであるが、「上流Sal反復配列」をもたない(配列番号1のヌ
クレオチド番号1269から3002のDNA配列を欠く);(e)バイナリー
ベクターR8:抵抗性遺伝子に隣接するリボソームDNAのRNAコード部分の
みを含む(R1に似ているが、配列番号1のヌクレオチド番号1269から50
75までをもたない))。プラスミドの大きさは、約(塩基対で)23810(
R4)、21810(R5)、16010(R6)、14010(R7)、及び
19960(R8)である。
高コピー数の存在、及び/または高形質転換効率、特に、構造遺伝子、特に、
ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子のようなマーカー遺伝子のよ
り安定した発現に表れているように、本発明に係る構築物はすべて、導入遺伝子
の安定化をもたらす。
この効果を説明するための仮説は、この配列が、組換え、及び/またはメチル
化から、リボソームの反復配列を遮蔽するというものである。この配列は、また
、核の特定の一部の領域(核小体)の中に、リボソームDNAを局在させるのに
関与しているのかもしれない。実験によって、RNAポリメラーゼIIによって
転写される隣接遺伝子が、核小体の近傍に局在するのを受容し、活性を示すこと
が示されているため、安定化効果が、この種の遺伝子にまで及ぶと結論される。
例2: 本発明に係る構築物(「上流Sal反復配列」、USRをもつ)と、従
来からの構築物(「上流Sal反復配列」、USRをもたない)との、特に、導
入遺伝子のコピー数と発現レベルに関する比較
2.1.実験の節で説明されているように、形質転換されたカルス材料からD
NAを調製して、制限酵素BamHIとHindIIIで消化した。両酵素とも
、移行したDNAの内側を切断するため、ゲノムに組み込まれたコピーはすべて
、ゲル電気泳動によってサイズ分画すると、単一のバンドとなって泳動するはず
である。ハイグロマイシン抵抗性遺伝子をプローブとして用いたサザンブロッテ
ィングによって、ホスホイメージャー(Phospho imager)の助けを借りて、ハイ
ブリダイズしたバンドの強度を比較して、異なったカルスにおける導入遺伝子の
コピー相対数を決定した。対照として、ゲノム(クロラータ42(chlorata 42
))の中に2コピーあることが知られているDNAをプローブとして用いて、D
NAブロットにハイブリダイズさせた。上記のようにして決定された、バンドの
相対的強度を用いて、レーン毎にDNA量を見積もった。両方のプローブのバン
ドの強度の比較から、解析された導入遺伝子が、以下のコピー数存在すると判定
された:
図8−Aの構築物(USRをもつ本発明に係るものである。時が経つにつれて
、出願人らは、この構築物が、本発明を実施するための最もよい態様であると見
做すようになった)と、図8−Bの構築物(USRをもたない、従来技術)との
比較。USRをもつ構築物:6つの実例における、半数体ゲノム当りのコピー数
7、5.5、0.5、3.5、3、0.5から平均3.3±2.7コピーが導き
出される。
USRをもたない構築物:5つの場合における、半数体ゲノム当りのコピー数
2、1、2、1.5、1.5から平均1.6±0.5コピーが導き出される。
図8−Cの構築物(USRをもつ、本発明に係る)と、図8−Dの構築物(U
SRをもたない、従来技術)との比較:
USRをもつ構築物:4つの実例における、半数体ゲノム当りのコピー数1.
5、1、2.5、2から平均1.8±1.2コピーが導き出される。
USRをもたない構築物:5つの場合における、半数体ゲノム当りのコピー数
2、1、1、1.5、0.5から平均1.2±0.5コピーが導き出される。
USRをもつ構築物における分散が有意に高いことにも注目すべきである。こ
れによって、導入遺伝子の構成のより広い範囲において(例えば、かなり多いか
、かなり少ないコピー数)、充分な態様で導入遺伝子の発現が生じることが保証
されるという解釈が可能になる。
特に、ゲノムの良い位置に組み込まれるとき、本発明に係る構築物によって、
コピー数の増加を達成することができることも示された(構築物8−Aによる結
果を参照)。
2.2.十分に特徴が分かっているCaMV35Sプロモーターの制御下で、
ベーターグルクロニダーゼ(gus)レポーター遺伝子を発現させる、2つのD
NA構築物が構築された。この遺伝子に隣接して、再び、USR配列が存在する
ものと、存在しないものがある(図9AとBを参照)。
図9Bに示されているベクターは、nos転写終結因子とpBIB Hyg(
Becker et al.,1990)のhyg遺伝子との間にあるポリヌクレオチドリンカー
中のpRTgus(Topfer et al.(1993),"Expression vector for high-level
gene expression in dicotyledonous and monocotyledonous plants",Meth.En
zymol.217,66-78)に由来するキメラCaMV35S−gus遺伝子を含むDN
A断片を導入して構築された。図9Aに示されているベクターは、図9Bのベク
ターでは、最初、PolIプロモーターに隣接して存在していたリボソームDN
A断片の末端が、今や、CaMV35Sプロモーターに隣接するように、配列番
号1のヌクレオチド596位から2862位のDNA配列をもつEcoRI−S
alIのDNA断片を導入して構築された。
導入遺伝子によってコードされている酵素の活性を、200μlの抽出バッフ
ァー(50mMのリン酸ナトリウム(pH7)、10mMの2−メルカプトエタ
ノール、10mMのEDTA、0.1%のSDS、0.1%のTritonX−
100)の中でホモジナイズした遺伝子導入カルス材料(2から25mg)につ
いて評価した。遠心分離(18000rpm、4℃、10分間)後、活性を測定
した。そのために、パラ−ニトロフェノール−ベータ−グルクロニダーゼ(pN
PG;2mM)を加えて、37℃で、10分から30分間インキュベートした。
0.2Mの炭酸ナトリウムで反応を停止させた(Gallagher編、GUS protocols,
Academic Press,1992にならって修正した)。
それぞれ、USRをもつか、もたない構築物を比較した(形質転換されたカル
スの生重量1グラム当りの相対的な酵素ユニットで示した):
USRをもつ構築物:測定された活性、2.3、6.9、11.2、0.3、
1.2、0.3、1.0、2.3、2.0、平均3.1±2.8。
USRをもたない構築物:測定された活性、0.1、1.6、0.0、1.1
、0.6、0.2、0.6、1.5、0.8、平均0.7±0.4。
活性の平均レベルは、USRをもつものの方が、かなり高く(差分係数4)、
また、活性の分散もより大きかった。さらに、USRをもつものに関しては、極
端に低い活性レベル(例えば、0.0または0.1)を示したカルスはなかった
。このことから、導入遺伝子からは、より大きな範囲の活性が、安定して得られ
たと結論することができる。
また、ここで、本発明に係る構築物を一定の場所に組み込むことによって、よ
り高い発現レベルに到達させうることも明らかになった(図9Aに係るUSR構
築物による、6.9から11.2の活性を参照)。この非常に上昇した活性は、
r−DNAが、転写に都合のよいクロマチン環境を作り出すという事実によるも
のかもしれない。
より広範の導入遺伝子の構成が安定していて、遺伝子発現が可能になるという
ことの、さらに別の理由は、明らかに、r−DNAが、例えば、相同的な領域の
対合を抑制することによって、相同的組換えを抑制したり、ユークロマチンで起
こるメチル化を抑制するなど、ユークロマチンに対する正常な制御を回避すると
いう事実である。
また、コピー数が多くなるほど、発現が高くなるようにするために、いくつか
のユニットを直列の反復配列として、またはゲノムの中のいくつかの場所に置く
と、リボソームDNAの一定の配列が存在するときの導入遺伝子の活性が保証さ
れる。
実施例3: 本発明に係るDNA構築物によって形質転換されたトウモロコシの
解析
25S成熟rRNAをコードする保存領域の3’端と、18S成熟rRNAを
コードする保存領域の5’端とに対応するオリゴヌクレオチド(受託番号EMB
L XO3990の下、EMBLデータベースから利用できる配列を用いた)を
用いたPCR反応によって、トウモロコシのrRNAの遺伝子間領域を増幅する
。
このオリゴヌクレオチドは、増幅された断片の末端に適当な制限酵素部位が含ま
れるように設計されている。
国際公開WO92/09696号で説明されているホスピノトリシンアセチル
トランスフェラーゼ(barによってコードされるPAT)をコードする領域に
、操作可能なように結合1したCaMV35Sプロモーター領域の上流に、この
断片を、成熟18S rRNAをコードする領域が、キメラbar遺伝子の近傍
になるような方向にクローニングする。遺伝子間rDNAとキメラbar遺伝子
とを含むDNA構築物を、T−DNAベクターpGSV5(国際公開W097/
13865号で説明されている)の境界の間に挿入する。
そして、このDNA構築物を、国際公開WO92/09696号、または欧州
特許公開公報EP0469273号で説明されている方法にしたがって、トウモ
ロコシの核ゲノムの中に組み込む。
遺伝子導入トウモロコシ系統の発現レベル(PAT活性レベルを決定すること
によって)と導入遺伝子のコピー数を(サザンハイブリダイゼーションによって
)解析する。キメラbar遺伝子の平均コピー数と平均発現レベルともに、遺伝
子間反復配列を含むDNA構築物によって形質転換された系統の方が、遺伝子間
反復配列を含まないDNA構築物によって形質転換された対照系統よりも高い。
実施例4: 本発明に係るDNA構築物によって形質転換されたナタネ植物の解
析
25S成熟rRNAをコードする保存領域の3’端と、18S成熟rRNAを
コードする保存領域の5’端とに対応するオリゴヌクレオチド(登録番号X60
324の下、EMBLデータベースから利用できる配列などの関連種の配列)を
用いたPCR反応によって、ナタネrRNAの遺伝子間領域を増幅する。このオ
リゴヌクレオチドは、増幅された断片の末端に適当な制限酵素部位が含まれるよ
うに設計されている。
国際公開WO92/09696号で説明されているホスピノトリシンアセチル
トランスフェラーゼ(barによってコードされるPAT)をコードする領域に
、操作可能なように結合したCaMV35Sプロモーター領域の上流に、この断
片を、成熟18S rRNAをコードする領域が、キメラbar遺伝子の近傍に
なるような方向にクローニングする。遺伝子間rDNAとキメラbar遺伝子と
を含むDNA構築物を、T−DNAベクターpGSV5(国際公開W097/1
3865号で説明されている)の境界の間に挿入する。
そして、このDNA構築物を、国際公開W097/13865号で説明されて
いる方法にしたがって、ナタネの核ゲノムの中に組み込む。
遺伝子導入ナタネ系統の発現レベル(PAT活性レベルを決定することによっ
て)と導入遺伝子のコピー数を(サザンハイブリダイゼーションによって)解析
する。キメラbar遺伝子の平均コピー数と平均発現レベルともに、遺伝子間反
復配列を含むDNA構築物によって形質転換された系統の方が、遺伝子間反復配
列を含まないDNA構築物によって形質転換された対照系統よりも高い。 The present invention relates to a DNA construct comprising a DNA fragment of an intergenic spacer between repetitive sequences of a ribosomal RNA gene, and a method for producing a protein using the DNA construct. Methods of using these DNA constructs to produce proteins in eukaryotic cells, especially plant cells, as well as methods for increasing copy number or expression are provided. Background art An important part of the genome of higher eukaryotes is ribosomal DNA. A large number of transcription units (approximately 600 in the case of Arabidopsis thaliana) are tandemly and alternately arranged. Cytogenetically, these units form a nucleolus-forming region and are located near the telomere of a limited number of chromosomes (eg, in Arabidopsis thaliana, chromosomes 2 and 4). ). RNA polymerase I is specifically involved in the transcription of the ribosomal RNA (rRNA) gene. Due to the high copy number, ribosomal RNA genes were first molecularly analyzed. The repetitive nature of these genes has hindered their further analysis. Advances in understanding ribosomal DNA transcription have been obtained primarily using in vitro systems obtained from animal cells. In plants, the (intergenic) regions between transcription units from many genera have been examined, but the functional explanation has been largely based on sequence comparisons. Transcription factors are present in intergenic regions (IGR), also called intergenic spacers (IGS). IGR is present in the DNA region located between the region encoding the 25S RNA of the preceding rRNA gene unit and the region encoding the 18S RNA of the subsequent rRNA gene unit. Also, generally, the 3 'outer transcription spacer extending from the end of the region encoding the mature 25S RNA to the transcription termination site of the preceding rRNA gene unit, and the transcription initiation site, It consists of a 5 'outer transcribed spacer that extends to the beginning of the 18S RNA coding region, with a non-transcribed spacer between these two regions. In higher plants, IGRs have in most cases a repeating sequence motif. In most cases, there is little or no sequence similarity between related species, so the exact base sequence of these motifs will likely be under low selection pressure. This is in contrast to another site of the IGR, the region around the transcription start site, which is well conserved. Recently, transcripts of ribosomes have been considerably elucidated using the transient expression system of Arabidopsis thaliana (Doellling, JH. And Pikaard, CS. (1995) "The minimal ribosomal RNA gene promote r of Arabidopsis thaliana includes a critical element at the transcription on inititation site ", Plant J. 8, 683-692; Doellling, JH, Gaudino, RJ. and Pikaard, CS. (1993)" Functional analysis of Arabidopsis thaliana ribosomal RNA gene and spacer promoters in vivo and by transient expression ", Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90, 7528-7532). For kidney beans and tobacco, an in vitro transcription system can be used (Yamashita, J., Nakajima, T., Tanifuji, 5. and Kato, A., (1993) "Accurate transcription on in itiation of Vicia faba rDNA in a whole cell extract from embryonic axes "), Plant J. 3, 187-190; Fan, H .; Yakura, K., Miyanishi, M. Sugita, M .; and Sugiura, M., (1995) "In vitro transcription of plant RNA polymer seI-dependentr RNA genes is species-specific", Plant J., 8, 295-298). Summary of the Invention According to the present invention, the following DNA fragments operably linked: a DNA sequence comprising a ribosomal DNA sequence, preferably derived from a plant, preferably derived from the intergenic region of the ribosomal DNA of the plant, In particular, a DNA sequence containing an upstream SalI repeat sequence obtained from the intergenic region of the ribosomal DNA of Arabidopsis thaliana or a similar region of another plant, and a promoter region that can be expressed, particularly a promoter region that can be expressed in a plant, Preferably, a fragment comprising the promoter recognized by the plant RNA polymerase II, a heterologous coding region, and optionally a transcription termination region and a polyadenylation region, preferably active in plant cells. And a DNA construct comprising the region. Particularly preferred ribosomal DNA sequences are the DNA sequence from nucleotides 486 to 5212 of SEQ ID NO: 1, the DNA sequence from nucleotides 1263 to 3003 of SEQ ID NO: 1, and the DNA sequence from nucleotides 569 to 2862 of SEQ ID NO: 1. DNA sequence, DNA sequence from nucleotides 1263 to 2682 of SEQ ID NO: 1, DNA sequence from nucleotides 486 to 5212 of SEQ ID NO: 1, and DNA sequence from nucleotides 596 to 5373 of SEQ ID NO: 1 DNA sequences selected from: Also provided is a method for producing a protein, the method including the following steps. That is, a step of introducing the DNA construct according to the present invention into an appropriate host, a step of culturing the host organism under conditions for expressing the protein encoded by the structural gene, and a step of collecting the expressed protein. A method comprising: Further provided is a method for increasing the stability, copy number or expression of a transgene in a plant, comprising the steps of: That is, there is provided a method comprising the steps of: introducing a DNA construct according to the present invention into a plant cell; and regenerating a plant from the transformed plant cell. The present invention also provides host organisms, particularly plants and plant cells comprising the DNA construct according to the present invention, wherein the construct is integrated into the nuclear genome. BRIEF DESCRIPTION OF THE FIGURES FIG. 1 is a restriction map of ribosomal DNA derived from Arabidopsis thaliana. FIG. 2 (A) shows the sequence of the V1 region of 25S rRNA of Arabidopsis thaliana before (left) and after (right) introduction of the inserted sequence, and (B) detects 25S rRNA. The sequence of the oligonucleotide used for this. FIG. 3 is an analysis of the integration of the transgene. FIG. 4 is a primer extension analysis for detecting a gene-transferred rRNA. FIG. 5 is a determination of the 5 ′ end of the Arabidopsis thaliana 25S rRNA. FIG. 6 is a serial silver stained section of cells carrying the transgene R4. FIG. 7 is an analysis of transcription of an ectopic ribosome gene. FIGS. 8A to 8E show binary vectors R4 to R8. FIG. 9-A / B is a schematic diagram of a binary vector containing those in which the upstream SalI repeat sequence in front of the CaMV35S-gus chimeric gene has been deleted respectively. Detailed description In one embodiment of the present invention, there is provided a DNA construct that enhances expression of a foreign protein in a eukaryotic cell, particularly a plant cell. The DNA construct according to the invention comprises the following DNA fragments operatively linked in the direction of translation. That is, preferably, a DNA fragment containing a ribosomal DNA sequence derived from a plant, a promoter region that can be expressed, particularly a fragment containing a promoter region that can be expressed in a plant, and a heterologous coding region can be optionally included. As such, it comprises a transcription termination region and a polyadenylation region, preferably a region active in plant cells. Surprisingly, such a construct allows to obtain a greater number of transformants, a higher copy number of the transgene, and to improve the stability and expression of the transgene. Even those skilled in the art can achieve higher efficiency by combining DNA fragments involved in recognition by RNA polymerase I and / or transcription initiation (ribosomal DNA) with DNA fragments normally transcribed by RNA polymerase II. This is even more unexpected, since one would not have expected a specific expression system to be obtained. The promoter region of the recombinant DNA according to the present invention is preferably a promoter that is recognized by RNA polymerase II, but this promoter may be contained in ribosomal DNA. Construction of such recombinant DNA will be facilitated. As used herein, “a promoter region that can be expressed in a plant” means a promoter that can activate transcription in a plant cell. This includes any plant-derived promoter, but non-plant-derived promoters that can direct transcription in plant cells, ie, viruses such as the CaMV35S or T-DNA gene promoter, or bacterial-derived promoters. Certain promoters are also included, as well as promoter regions derived from bacteriophage and recognized by specific single subunit RNA polymerases, such as T7 or T3 RNA polymerase specific promoters. In the latter case, the host cell must contain a functional RNA polymerase that recognizes its specific promoter. When ribosomal DNA must be derived from a plant, it goes without saying that the sequence of that ribosomal DNA fragment must be identical or similar to the sequence found in the plant. Of course, this DNA fragment can be cloned into a vector such as Escherichia coli, or can be entirely or partially synthesized. Either the DNA construct according to the invention integrated into the nuclear genome is located adjacent to the nucleolus, or the genomic region in which the transgene is integrated has the same chromatin structure as that found in the nucleolus In a structured manner, a ribosomal DNA fragment suitable for the present invention can manage the chromatin structure. Methods for determining the spatial location of a DNA fragment in a cell are known to those skilled in the art, and one such method is described in detail in the Examples. Methods for determining the structural characteristics of chromatin, particularly the extent to which DNA is accessible to interacting molecules, are also known in the art (e.g., determining the ability to bind to a mononuclease nuclease). (Ausubel et al. (1994) see below, Dammann et al. (1995) "Transcription in yea st rRNA gene locus: Distribution of the active flanking regulatory sequences"), Mol. Cell. Biol. 15, 5294-5303). In a preferred embodiment, the ribosomal DNA is specifically adapted to the host organism into which the recombinant DNA according to the present invention is introduced. That is, for example, ribosomal DNA is derived from the host organism or a closely related species. Ribosomal DNA is selectively derived from the intergenic region of ribosomal DNA. In the case of Arabidopsis thaliana (the intergenic region derived from variant Co10 has a DNA sequence from nucleotides 486 to 5212 of SEQ ID NO: 1), particularly preferred is the intergenic region of the ribosomal DNA of Arabidopsis thaliana It is a DNA fragment containing "upstream SalI repeat sequence". These upstream SalI repeats consist of three blocks [a so-called SalI box 1 (nucleotide positions 1263 to 1557 of SEQ ID NO: 1), a SalI box 2 (nucleotide positions 1883 to 2177 of SEQ ID NO: 1), and a SalI box 3 (Nucleotide positions 2503 to 3003 of SEQ ID NO: 1)], the DNA fragment containing these SalI repeats (a fragment having a DNA sequence from nucleotide positions 1263 to 3003 of SEQ ID NO: 1) was used. It is considered that the inclusion is sufficient to obtain the effect according to the present invention. In fact, the same effect can be obtained by using a fragment containing only a part of SalI box 3 up to the EcoRI site (having the DNA sequence from nucleotides 569 to 2862 of SEQ ID NO: 1). The presence of the full length of the third SalI repeat is not required. Thus, in a preferred embodiment, the ribosomal DNA comprises a fragment having the DNA sequence from nucleotides 1263 to 2862 of SEQ ID NO: 1. Furthermore, a fragment containing the full-length intergenic region (having a DNA sequence from nucleotide positions 486 to 5212 of SEQ ID NO: 1) or a part of the region encoding the rRNA transcript, particularly the 18S transcript, Larger fragments containing the upstream SalI repeat can be used, such as a fragment containing the DNA sequence from nucleotide positions 596 to 5373 of SEQ ID NO: 1. Further, it is possible to use a fragment containing a full-length ribosomal gene unit (a DNA sequence obtained from the EMBL database under accession numbers X16077, X52320, and X15550, which can be obtained by merging overlapping DNA sequences). Although possible, with such a DNA construct, the effects described in the present invention will probably be less apparent, due to shielding effects. In other host plants, suitable DNA fragments in each case include those of ribosomal DNA corresponding to these domains of Arabidopsis, in particular the domains derived therefrom. A DNA fragment containing an intergenic spacer between the DNA regions encoding the 25S and 18S regions, particularly between the transcription termination site of the preceding rRNA gene unit and the transcription initiation site of the subsequent rRNA gene unit. A DNA fragment containing an intergenic spacer that is not transcribed is preferred. Other rRNA intergenic spacers include at least corn [McMullen et al., Nucl. Acids Res. 14: 4953-4968 (1986); Toloczyki and Feix, Nucl. Acids Res. 14: 4969-4986 (1986)], rye [Appels et al., Can J Genet Cytol 28: 673-685 (1986)], wheat [Barker et al., J. et al. Mol. Biol. 201: 1-17 (1988)] and radish [Delcasso-Tremousaygue et al., Eur. J. Biochem 172: 767-776 (1988)], rice [Takaiwa et al., Plant Mol. Biol. 15: 933-935 (1990)], mung bean [Gerstner et al., Genome 30: 723-733 (1988), Schiebel et al., Mol Gen Genet 218: 3: 02-307 (1989)], potato [ Borisjuk and Hemleben, Plant Mol. Biol. 21: 381-384 (1993)], tomato [Schmidt-Puchta et al., Plant Mol. Biol. 13: 2: 51-253 (1989)] Broad bean (Vicia faba) [Kato et al., Plant Mol. Biol. 14: 983-993 (1990)], peas (Pisum sativum) [Kato et al., Supra (1990)], and barley (Hordeum bulbosum) [Procunier et al., Plant Mol. Biol. 15: 661-663 (1990)]. Further, the intergenic spacer of the plant can be easily prepared by a PCR reaction using oligonucleotides corresponding to the 3 'end of the conserved region encoding the 25S mature rRNA and the 5' end of the conserved region encoding the 18S mature rRNA. Can be amplified. It has been reported that the number of upstream SalI repeats differs for different variants and isolates of the same species (in the case of Arabidopsis thaliana) (Gruendler et al., 1991, J. Mol. Biol. 221, 1209). -1222). Such variants are also included in the present invention. In addition, the modified ribosomal DNA obtained from the original ribosomal DNA by mutation, insertion mutation, or deletion mutation also has its essential function, particularly (for example, DNA binding protein such as polymerase, 3.) The relevant features, or at least the essential topological features of ribosomal DNA, can be used. As used herein, a “coding region” or “coding sequence” refers to a biologically active RNA, provided that it has a suitable regulatory region, particularly a promoter region, ie, for example, an antisense RNA or A DNA region capable of interacting with another nucleic acid, such as a ribozyme, or being transcribed into RNA that can be translated into a biologically active polypeptide or protein. As used herein, the term "heterologous" with respect to a coding region refers to a coding region other than the rRNA coding region that naturally binds to the ribosomal DNA fragment used in the chimeric DNA according to the present invention. means. The coding region may be any known natural or modified coding region that is compatible with the host organism, in other words, the expression product, so that it is not too toxic to the host. If so, the coding region in which the expression product is expressed can be used in a manner that results in significant expression prior to collection. In particular, the coding region may encode a vaccine, an antibody, a therapeutic protein, an insecticidal protein such as Bt toxin, or a minimal toxin fragment thereof, a protein used in food technology, an antisense RNA, or a ribozyme. DNA constructs can be created in a manner appropriate to the particular host or transformation system. In a preferred embodiment, the DNA construct according to the invention is in the form of a vector. In particular, this DNA construct is a T-DNA vector. The ribosomal DNA fragment is preferably placed before the promoter region and the heterologous coding region of the DNA construct according to the present invention, but the ribosomal DNA fragment is operably linked to the promoter region and the coding region. It is expected that the same effect will occur even if it is located downstream of. In another aspect, the present invention also provides a method for producing a protein, comprising the following steps. That is, a step of introducing the DNA construct according to the present invention into an appropriate host organism, a step of culturing the host organism under conditions for expressing the protein encoded by the structural gene, and a step that can be optionally included, Recovering the expressed protein. In yet another aspect, the invention provides a method for increasing the stability, copy number, and / or expression of a transgene, particularly in a plant, comprising the steps of: That is, the method comprises a step of introducing the DNA construct according to the present invention into a cell, preferably a plant cell, and a step of regenerating an organism, preferably a plant, from the transformed cell. The method of the present invention is directed to multiple copies of a transgene having at least partial homology to sequences present in a host cell, especially a plant cell, or another transgene containing a similar sequence, for example, the same promoter. Particularly suitable for improving the stability and expression of a recombinant gene such as a gene. Such transgenes are often known to tend to undergo homologous recombination and to be susceptible to reduced expression or co-suppression, for example, due to methylation. Without intending to limit the invention to one mode of action, transformation of the DNA constructs of the invention may result in localization of the transgene in or adjacent to the nucleoli, or integration of the transgene. Enhancing the nucleolus-like chromatin structure on a given chromosomal region suppresses recombination between homologous sequences (and thereby increases stability), and increases methylation and expression of such transgenes. It is thought that other phenomena such as lowering are suppressed. DNA transfer can be performed using any method or method, and those skilled in the art will be able to utilize different techniques depending on the host organism used. Particularly preferred methods for introducing DNA are T-DNA transformation, electroporation or particle gun, and plasmid or virus transformation. Optimal culture conditions will depend on the host organism used and the nature of the protein being expressed. These conditions are also known to those of skill in the art (for well-known host organisms) and / or can be readily determined or optimized using known biotechnology protocols. The recovery of the protein is preferably performed according to standard methods for the host organism of interest, and also in the manner in which the protein is expressed (eg, secreted or excreted into the culture medium, or , Or is contained in a specific fraction ...). For the culturing step, again, one of skill in the art can determine and / or optimize the harvest conditions for a particular host / structural protein system without undue experimentation. Preferred host organisms, especially plants, are well-known and well-defined systems, such as Arabidopsis thaliana, or tobacco, corn, wheat, potato, rice, soybean, barley, rye, cruciferae It is an economically important crop such as brassica vegetable, beet seed, or cassava. Also provided by the present invention is a host organism comprising the DNA construct of the present invention. Preferably, the host organism is a eukaryotic cell, especially a plant cell, and is an organism containing or regenerating from these cells. In yet another aspect, the present invention provides a regenerative material comprising cells comprising the DNA construct according to the present invention, in particular a regenerative material for plants. The present invention and its advantages are further illustrated in the examples and figures, which are not limiting in any way. In the examples and the description of the invention, reference is made to the following sequences in the sequence listing: SEQ ID NO: 1: DNA sequence of the intergenic region of the repeat sequence of the rRNA gene of Arabidopsis thaliana SEQ ID NO: 2: Oligonucleotide SEQ ID NO: 3: Oligonucleotide SEQ ID NO: 4: Oligonucleotide E SEQ ID NO: 5: Oligonucleotide Q SEQ ID NO: 6: DNA sequence of the region between the 3 'end of the 5.8S rDNA of Arabidopsis thaliana and the 5' end of the 25S rDNA Experiment Unless otherwise noted in the examples, all recombinant DNA techniques are described in Sambrook et al. (1989), Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, NY, and Ausubel et al. (1994), Standard Protocols as described in Volumes 1 and 2 of Current Protocols in Molecular Biology, Current Protocols, USA. Standard materials and methods for plant molecular research have been co-published with BIOS Scientific Publicatiions Ltd (UK) and Blackwell Scientific Publicatiions Ltd (UK). RDD. As described by Croy in Plant Molecular Biology Labfax (1993). These publications also include tables describing current abbreviations. 1. Vector Construction A SalI fragment from lambda phage ATR3 [Grundler, P., Unfried, I., Pointner, R.A., extending from the vector insertion border (nucleotide number 1400 of sequence X16077) to the SalI restriction enzyme site at position 1263 of sequence X15550. and S chweizer, D. (1989), "Nucleotide sequence of the 25S-18S ribosomal gene spacer from Arabidopsis thaliana", Nucleic Acids Res., 17, 6395-6396; Unfried, I., Stocker, U.S.A. and Gruendler, P.S. (1989), "Nucleotide sequence of the 18S rRNA gene from Arabidopsis thaliana Col-0", Nucleic Acids Res., 17, 7513; Unfried, I. et al. and Gruendler, P.S. (1990), "Nucleotide sequence of the 5.8S and 25S rRNA genes and of the internal transcribed spacer from Arabidopsis thaliana", Nucleic Acids Res., 18, 4011 was inserted into the binary vector pBIB Hyg at the SalI restriction enzyme site (Becker). , D. (1990) "Binary vectors which allow the exchange of plant selectable markers and reporter genes", Nucleic Acids Res., 18, 203). The orientation of the inserted sequence was such that the 18S gene was located near the restriction enzyme site of Asp718. The resulting vector R2 is cut with Asp718, treated with Klenow enzyme, and partially cut with SfiI. A fragment derived from ATR3, which extends from the (blunt-ended) XhoI restriction enzyme site (position 569 of sequence X15550) to the SfiI restriction enzyme site (position 1490 of sequence X16077), is inserted, and the sequence of the ribosome transcription unit is R3. Complete in vector. Fragment from the SalI restriction site at position 305 of sequence X16077 to the PstI restriction site at position 1425 of X52320, including the majority of the 18S rDNA sequence and the 5 'end of the 25S rDNA, for insertion of the oligonucleotide. Was first cloned into pSK + (plasmid pBlu / SP). After cleavage with XbaI-SrfI, the cohesive end is filled in with Klenow enzyme and ligated, the ligation product is treated with XhoI and EcoNI, treated with Klenow enzyme, and ligated again. The resulting vector now has one A atlI restriction enzyme site. The oligonucleotides CCAAGGT AACCTTCGACGT (SEQ ID NO: 2) and CGAAGGTTACCTTGGA CGT (SEQ ID NO: 3) were annealed and inserted into the AatI restriction enzyme site. After checking the sequence, the BamHI / BstBI fragment was transferred to the pBlu / SP vector (pBlu / SP + E vector). The SfiI / SrfI fragment from the pBlu / SP + E vector was inserted into the R3 vector (R4 vector, FIG. 8a). 2. Plant Transformation Plant transformation was performed using the method of Valvekens, D., van Montagu, M., except that selection with hygromycin was used. And van Lijsebettens, M .; (1988), "Agrobacterium tu mefaciens-mediated transformation of Arabidopsis thaliana root explants by using kanamycin selection", Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, 5536-5540. The selection marker in the plasmid used in Examples 1 and 2 was in fact hygromycin phosphotransferase. 3. DNA Isolation DNA isolation was performed as described (Dellaporta, SL, Wood, J. and Hicks, JB. (1983), "A plant DNA minipreparation version II", Plant Mol. Biol. Rep. , 1, 19-21), with the following modifications. That is, after phenol extraction, 1/10 volume of ethidium bromide (10 g / l) is added to the DNA solution together with CsCl (0.9 g / ml). Place this solution on ice for 30 minutes. After centrifugation (5000 RPM for 5 minutes), the clear solution was adjusted with CsCl to a density of 1.6 g / ml and then centrifuged at 80,000 rpm for 3 hours with a Beckman NVT 90 rotor. . Standard methods (Ausubel, FM, Brent, R., Kingston, RF, Moore, DO, Seidman, JG, Smith, JA. And Struhl, K. (eds.) (1987), Current Protocols in Molecular Biology, John. DNA is recovered from this density gradient using Wiley & Sons, Inc., NY). 4. DNA analysis by gel blot DNA purified from callus material was digested with a restriction enzyme such as BstEII and used for gel blot analysis (Ausubel et al., 1987). 5. RNA Preparation Logemann, J., Schnell, J and Willmitzer, L., with the following modifications. [(1987) "Improved method for the isolation of RNA from plant tissues", Anal. RNA was prepared as described in Biochem., 163, 16-20. That is, the callus material was crushed in liquid nitrogen and 2 ml of extraction buffer (8 M guanidine hydrochloride, 20 mM MES, 20 mM EDTA, 50 mM 2-mercaptoethanol, 0.5% sarkosyl / g of callus material) (PH about 3)). After thawing, the suspension was transferred to a centrifuge tube and extracted with one volume of phenol / chloroform / isoamyl alcohol (50: 49: 1). After vortexing vigorously, the mixture was placed on ice for about 15 minutes and centrifuged at 10,000 g for about 10 minutes. The aqueous layer was transferred to a new tube, and 1/10 volume of sodium acetate (1 M) and 1 volume of ethanol were added to precipitate nucleic acids. After mixing this solution, it was centrifuged at 10,000 g. The pellet was washed with 3M sodium acetate and 70% ethanol. After evaporating the residual alcohol, the pellet is dissolved by incubating in water at 60-65 ° C. for about 3 hours. 6. Primer extension analysis 25 ng of oligonucleotide E (GAAGACGTCGAAGGTTACCTTG G (SEQ ID NO: 4), which is an oligonucleotide that exclusively binds to rRNA having an insertion of 19 bases, or nucleotides 950 to 927 of the non-coding strand of sequence X52320; Oligonucleotide Q (CCCGGTTCGCTCTCGCCGTTACTAAG (SEQ ID NO: 5)) capable of binding to all of the Arabidopsis thaliana 25S RNA molecules was added to 10 μCi in a volume of 10 μl. 32 After phosphorylation with P-gamma-ATP for 90 minutes, 1 mg of tRNA was added, extracted with phenol / chloroform, and precipitated with sodium acetate and ethanol. Oligonucleotides were hybridized by incubation with 2.5 μg of total RNA from Arabidopsis thaliana in 11 μl of water, and within approximately one and a half hour, from 90 ° C. to 63 ° C. and then to 52 ° C. And cooled. For the extension reaction, 5 μl of 5 × RT buffer (provided by the enzyme manufacturer), 2 μl of dNTP (2 mM), and 0.5 μl (12 units) of AMV reverse transcriptase (Boehringer Mannheim) ) Was added. After incubating at 38 ° C. for 1 hour, 1 μl of RNAse A without DNAse (5 mg / ml; Boehringer Mannheim) was added, and the mixture was further incubated at 37 ° C. for 30 minutes. The reaction mixture was separated on the same denaturing polyacrylamide gel used in DNA sequencing. 7. Cell sectioning and staining Callus material was fixed with 2.5% paraformaldehyde and 0.5% glutaraldehyde in 0.1 M phosphate buffer and embedded in LR White Harz. Using a Reichert Ultracut E microtome, serial sections of 800 nm thickness (about 5 to 6 sections for each nucleoli) were made. These sections were stained with Richardson's stain and analyzed using a Leitz Dialux Microscope. An example Example 1 Introduction of DNA Construct into Arabidopsis thaliana and Analysis of Transformed Cells Sequence comparison of ribosomal RNAs from different species reveals several regions with high diversity Became. In many instances, the variable region will have a longer or shorter hairpin structure, but may have none. One such variable region, designated V1, in the large rRNA was used to insert a specific nucleic acid sequence. This region was also close enough to the beginning of the 25S rRNA that extension experiments could be performed. The DNA fragment of rDNA, containing a fragment somewhat longer than one repeat unit (transcription unit), was converted to the binary vector pBIB Hyg (Becker, D .; , 1990). This construct contains putative signals for transcription termination at both ends of the repeat unit. The structure of this construct (R4) and the restriction map of the ribosome repeat unit of Arabidopsis thaliana are shown in FIG. 1 and FIG. 8 (a). 18S, 5. Open squares, labeled 8S and 25S, represent regions encoding three ribosomal RNAs. "Upstream SalI repeat" indicates three blocks of repetitive DNA in the intergenic region that contain a number of SalI restriction enzyme sites. Bold lines at both ends of the schematic diagram indicate vector DNA. The BstEII restriction site introduced by nucleic acid insertion is indicated by "B". The R5 vector differs from the R4 vector in that there is no "upstream SaII repeat" and that there is a KpnI restriction enzyme site at the border of the ribosome unit (K). B is BstEII, E is EcoRI, F is FspI, H is HindIII, K is KpnI, P is PstI, Pc is PacI, S is SalI, Sc is ScaI, Sf is SfiI, Sr is SrfI, and X is XbaI. , Xh is XhoI. The nucleotide sequence of this region is available in the EMBL database as accession numbers X16077, X52320, and X15550. Some mutated sequences of ribosomal DNA are available in the EMBL database as accession numbers X52631, X52637, and X52636 (Grundler et al. , 1989; Unfried et al. , 1989; Unfried et al. Grundler, P., 1990; , Unfrie, I. , Pascher, K .; And Scweizer, D.S. (1991), rDNA intergenic region from Arabidopsis thaliana: structural analysis, interspecific variation and functional implications. Mol. Biol. , 221,1209-1222). As described above, the ribosome is inserted into the large (25S) ribosomal RNA to specifically recognize it and distinguish it from other ribosomal gene units present in the genome. Are marked (Fig. 1). FIG. 2 shows the insertion of nucleotides and the oligonucleotides that can detect the transcription of this (marked) ribosomal gene unit. The inserted sequence is used for specifically recognizing the gene unit (a) which is the sequence of the V1 region of 25S rRNA of Arabidopsis thaliana before (left) and after (right) the oligonucleotide sequence is inserted. There are BstEII restriction sites that can be used. The secondary structure of the inserted sequence is hypothetical and is only for comparison with structures without the inserted sequence. The inserted sequence has a BstEII restriction enzyme site in the DNA. (B) Oligonucleotide sequence allowing detection and quantification of 25S ribosomal RNA by reverse transcription. Yet another construct, named R5 (see FIG. 8 (b)), differs from R4 in that the "upstream Sal I repeat" has been removed. Using Agrobacterium tumefaciens, A. Constructs R4 and R5 were introduced into the root explants of Thaliaana plants. Adjacent to the ribosome unit, a gene transcribed by RNA polymerase II to confer resistance to hygromycin B (hygromycin-phosphotransferase gene; B: ecker, D. et al. , 1990). Transformed cells / calli are selected for resistance to hygromycin. DNA from these calli is used for DNA blot experiments. FIG. 3 shows that a copy of the ribosome transgene and the adjacent marker gene can penetrate elsewhere in the genome. To digest genomic DNA, A. A BstEII enzyme that does not cleave the ribosomal gene of the Thaliana ecotype Col-0 was used. For this reason, ribosomal DNA appears as high molecular weight bands or even remains partially in the slots of the gel. In contrast, genomic regions near the site of integration should have statistically random BstEII restriction enzyme sites, so that they are integrated between the native ribosomal DNA repeats. Not a ribosome transgene may result in a smaller band. Exactly the latter result can be seen in the analyzed calli. The DNA hybridization experiments shown in FIG. 3 demonstrate that, at least in most cases, transgene integration does not occur in the region of ribosomal DNA. DNA from callus material was restriction cut with BstEII, size fractionated on an agarose gel, and transferred to a nylon membrane. Lanes 1 and 2 contain DNA from untransformed callus material and DNA from callus material transformed by DNA construct R4, respectively. DNA derived from the hygromycin phosphotransferase gene was used as a probe. The detected fragment has a BstEII restriction enzyme site present in the 25S rRNA transgene on one side and a BstEII restriction enzyme site on the other in the integration site in the DNA. Since endogenous ribosomal DNA does not have a BstEII restriction enzyme site, the presence of this restriction enzyme site immediately adjacent to the transgene in the host DNA was due to the integration of the transgene outside the ribosomal DNA. Proof of that. Lanes 3 and 4 show the same restriction enzyme digested DNA as lanes 1 and 2, but here ribosomal DNA was used as a probe. DNA from calli migrates as macromolecular DNA, which remains in the gel slots or is at the limit of the gel's resolution. Lanes 5-8 contain DNA from three calli that have been further transformed, according to which lane 8 is hybridized with a ribosomal probe. RNA was prepared from the transformed calli and used for primer extension analysis. For this reason, an oligonucleotide was designed that binds to the inserted sequence in the variable region V1, but does not bind to RNA that does not contain the inserted sequence. The synthetic DNA fragment shown as oligonucleotide E in FIG. 2 is particularly suitable. Reverse transcripts using this oligonucleotide as a primer were obtained in transformed calli, but not in untransformed calli. Ribosome transgene activity can be detected in most cases (Figure 4). Using oligonucleotide E as a primer, a reverse transcription reaction yields a product of about 150 bases (indicated by an asterisk). Several calli were combined to prepare RNA ((a) Lane 1: callus material not transformed by ribosome transgene DNA; Lane 2: callus material transformed by ribosome transgene R4; (b) Gel slots (indicated by arrows) and molecular weight markers; high molecular weight precursors (two or three asterisks) are found in many experiments; lane 1: molecular weight marker; lane 2: (a) Same as lane 1; lane 3: same as lane 2 in (a)). As a result from the selection strategy, the adjacent hygromycin resistance gene is activated in all cases. The processing of the ribosomal transgene is the same as the native ribosomal gene in that the same 5 'end of the 25S rRNA was determined (FIG. 5). That is, the 5 'end of the 25S rRNA of the normal genome was determined using oligonucleotide Q, and the 5' end of the transgene marked with the inserted sequence was determined using oligonucleotide E. Comparing the sequence ladders reveals identical ends. Moreover, the ends of the RNA are different than previously thought in that 25S rRNA was somewhat longer than previously observed (FIG. 5). Also, intermediates during processing of the 25S rRNA can be detected, again indicating that the unaltered rRNA and the rRNA with the inserted sequence are processed in the same manner. A. Determination of the 5 'end of the Thalia 25S rRNA is shown in FIG. FIG. 5 (a) shows a primer extension analysis with oligonucleotide Q that can bind to all 25S rRNA transcripts. On the right, a sequence ladder obtained using the same oligonucleotide as a primer is shown. FIG. 5 (b) shows reverse transcription by oligonucleotide E specific for the ribosome copy of the transgene. On the left, a sequence ladder obtained using the same oligonucleotide as a primer is shown. The asterisk marks the last base of the reverse transcript. The transduced ribosome 25S rRNA and the endogenous 25S rRNA have the same 5 'end. FIG. 5 (c) is similar to lane 3 of FIG. 4 (b), but with an array ladder. FIG. 5 (d) (and SEQ ID NO: 6) shows the sequence of ribosomal DNA and the sequence from the precursor while indicating the 5 ′ end of 25S rRNA (one and two asterisks, respectively). . The dots indicate what was previously presumed to be the 5 'end. Boldface type is 25S RNA, 5. The portion present in 8S RNA is shown. The fact that the transgene and the natural ribosomal RNA undergo the same processing means that components required for such processing (usually present in the nucleolus) come into contact with the ectopically integrated transgene. Is shown. In addition, we analyzed whether the latter could be present in or adjacent to the nucleoli. Positive results have been observed in situations found in Drosophila [Karpen, G. et al. H. , Schaefer, J. E. And Laird, C. D. (1988), "A Dorosophila rRNA gene located in euchromatin is active in transcription and nucleolus formation", Genes Dev. 2, 1745-1763], and negative results would resemble the situation found in baker's yeast. The transfected Arabidopsis nuclei were stained with silver to prepare serial slices. FIG. 6 and Table 1 show that Arabidopsis cells with the described transgene have an average of one more nucleoli. Table 1: Average number of nucleoli in callus cells transformed with R4 and untransformed control cells (in each case 25 cells were analyzed by serial sections as in FIG. 6). 1. Average number of nucleoli R4 transgenic cells 8 ± 0. 5 control cells 0 ± 0. These serial sections and silver staining of cells with the 3R4 transgene indicate that there are additional nucleoli ((a) to (j): including ectopic ribosome DNA) No, A. Callian cells of Thaliaana; (k) to (t): same as (a) to (j), but callus material containing ectopic rDNA (prominent cells are indicated by asterisks). That is, from (k) to (t), additional nucleoli can be seen. The selected callus-nuclei have an average of three nucleoli, but this number in untransformed callus material is approximately two. The size of the three nucleoli cannot be distinguished so that one of them can be described as containing only ectopic copies. Similarly, it can be assumed that the available active ribosomal genes are distributed among all three copies. Further experiments showed that the gene encoding hygromycin resistance was present at least near the nucleolus. In a series of further experiments, it was analyzed whether the R5 construct without the upstream SalI repeat was also transcribed and whether its transcription level could be distinguished from that of the R4 construct. Thus, only the sequence of the vector (lane 1 of both panels in FIG. 7), a copy of the ribosome without the upstream SalI repeat (lane 2 of both panels), or a copy of the full-length ribosome (both panels 2). Reverse transcription and analysis were performed on plant material transformed in any of panel lanes 3). In FIG. 7 (a), oligonucleotide E (specific for the transgene copy) is used, and in FIG. 7 (b), oligonucleotide Q, which binds to all 25S rRNA, is used (as a control for the same amount of RNA). Used. FIG. 7 shows that the difference is not obvious. To eliminate the effect of position on some of the integrated transgenes, a mixture of several independently transformed calli was used as starting material. Also, it appears that upstream SalI repeats are not required for rRNA processing. That is, the sequence of the so-called “upstream Sal repeat sequence” (see FIG. 1) does not appear to have a significant effect on the expression level of the ribosomal gene unit in the freshly transformed callus material. FIG. 7 shows a quantitative evaluation of gene expression of a ribosomal gene unit. However, it was shown that the DNA fragment containing the “upstream Sal repeat sequence” affects the stability of the introduced DNA. Figures 8 (a)-(e) show the constructs compared to each other (R4-R8 are E. coli-Agrobacterium shuttle vectors with RK2 origin of replication, "Br" and "Bl" Indicates the right and left borders of the T-DNA, respectively. (A) Binary vector R4: next to the hygromycin resistance gene (HPT). It contains the full-length ribosome unit from Taliana; (b) the same as the binary vector R5: R4, but without the “upstream Sal repeat” (DNA sequence from nucleotide numbers 1269 to 3002 of SEQ ID NO: 1) (C) Binary vector R6: adjacent to the hygromycin resistance gene, containing only the intergenic region (IGR) of ribosomal DNA (a DNA fragment having the sequence of 596 to 5373 of SEQ ID NO: 1) (d) Inserted into pBIB Hyg); (d) Same as binary vector R7: R6, but without "upstream Sal repeat" (DNA from nucleotide numbers 1269 to 3002 of SEQ ID NO: 1) (E lacks sequence); (e) Binary vector R8: RNA coding portion of ribosomal DNA adjacent to resistance gene Min (similar to R1 but without nucleotides 1269 to 5075 of SEQ ID NO: 1)). Plasmid sizes are approximately (in base pairs) 23810 (R4), 21810 (R5), 16010 (R6), 14010 (R7), and 19960 (R8). As indicated by the presence of high copy numbers and / or high transformation efficiencies, especially the more stable expression of structural genes, especially marker genes such as the hygromycin phosphotransferase gene, all of the constructs according to the present invention , Resulting in stabilization of the transgene. The hypothesis to explain this effect is that this sequence shields the ribosome repeat from recombination and / or methylation. This sequence may also be involved in localizing ribosomal DNA within certain regions of the nucleus (nucleoli). Experiments have shown that neighboring genes transcribed by RNA polymerase II accept localization in the vicinity of the nucleolus and exhibit activity, so that the stabilizing effect extends to this type of gene. It is concluded that it extends. Example 2: Copy number of transgene, in particular between the construct according to the invention ("upstream Sal repeat", with USR) and the conventional construct ("upstream Sal repeat", without USR) 1. Comparison of expression levels 1. DNA was prepared from transformed callus material and digested with the restriction enzymes BamHI and HindIII as described in the experimental section. Since both enzymes cut inside the transferred DNA, all copies integrated into the genome should run as a single band when size-fractionated by gel electrophoresis. Determine the relative number of transgene copies in different calli by comparing the intensity of hybridized bands with the help of a Phospho imager by Southern blotting using the hygromycin resistance gene as a probe did. As a control, a DNA blot known to have two copies in the genome (chlorata 42) was used as a probe to hybridize to a DNA blot. Using the relative intensities of the bands determined as described above, the amount of DNA was estimated for each lane. From a comparison of the band intensities of both probes, the analyzed transgene was determined to have the following copy numbers: Construct of FIG. 8-A (according to the invention with USR. Over time. Applicants have come to regard this construct as the best mode for practicing the present invention) and the construct of FIG. 8-B (without USR, prior art). comparison. Constructs with USR: copy number per haploid genome in 6 instances, 7,5. 5, 0. 5,3. 5, 3, 0. Average from 5 to 3. 3 ± 2. Seven copies are derived. Constructs without USR: copy number per haploid genome 2, 1, 2, 1,. 5,1. 5 to average 1. 6 ± 0. Five copies are derived. Comparison of the construct of FIG. 8-C (with USR, according to the invention) with the construct of FIG. 8-D (without USR, prior art): Construct with USR: half of the four examples Number of copies per body genome 5, 1, 2,. 5, 2 to average 1. 8 ± 1. Two copies are derived. Constructs without USR: copy number per haploid genome 2, 5, 1, 1,. 5, 0. 5 to average 1. 2 ± 0. Five copies are derived. It should also be noted that the variance in constructs with USR is significantly higher. This allows the interpretation that a wider range of transgene composition (eg, much higher or lower copy numbers) is guaranteed to result in transgene expression in a sufficient manner. It has also been shown that copy number increases can be achieved with the constructs according to the invention, especially when integrated in good places in the genome (see results with construct 8-A). 2. 2. Two DNA constructs were constructed that express the beta-glucuronidase (gus) reporter gene under the control of the well-characterized CaMV35S promoter. Adjacent to this gene, there are again those with and without the USR sequence (see FIGS. 9A and B). The vector shown in FIG. 9B contains nos transcription termination factor and pBIB Hyg (Becker et al. , 1990) in a polynucleotide linker between the hyg gene and TopRT et al. (1993), "Expression vector for high-level gene expression in dicotyledonous and monocotyledonous plants", Meth. En zymol. 217, 66-78) to introduce a DNA fragment containing the chimeric CaMV35S-gus gene. The vector shown in FIG. 9A is different from the vector of FIG. 9B in that the end of the ribosomal DNA fragment that was initially adjacent to the PolI promoter is now adjacent to the CaMV35S promoter. It was constructed by introducing a DNA fragment of EcoRI-SalI having a DNA sequence from nucleotide positions 596 to 2682. The activity of the enzyme encoded by the transgene was measured using 200 μl of extraction buffer (50 mM sodium phosphate (pH 7), 10 mM 2-mercaptoethanol, 10 mM EDTA, 0. 1% SDS, 0. Transgenic callus material (2 to 25 mg) homogenized in 1% Triton X-100) was evaluated. After centrifugation (18000 rpm, 4 ° C., 10 minutes), the activity was measured. For this, para-nitrophenol-beta-glucuronidase (pNPG; 2 mM) was added and incubated at 37 ° C. for 10 to 30 minutes. 0. The reaction was stopped with 2M sodium carbonate (modified according to Gallagher, GUS protocols, Academic Press, 1992). Constructs with or without the USR, respectively, were compared (expressed in relative enzyme units per gram of fresh weight of transformed callus): Constructs with the USR: measured activity; 3,6. 9,11. 2, 0. 3,1. 2, 0. 3,1. 0,2. 3,2. 0, average 3. 1 ± 2. 8. Construct without USR: activity measured, 0. 1,1. 6, 0. 0,1,. 1, 0. 6, 0. 2, 0. 6, 1. 5, 0. 8, average 0. 7 ± 0. 4. The average level of activity was significantly higher with the USR (difference coefficient 4) and the variance of the activity was greater. In addition, for those with USR, extremely low activity levels (eg, 0. 0 or 0. There was no callus showing 1). From this, it can be concluded that a greater range of activity was obtained stably from the transgene. It has also now been shown that higher levels of expression can be reached by incorporating the construct according to the invention in certain places (according to the USR construct according to FIG. 9A, 6. 9 to 11. 2). This greatly elevated activity may be due to the fact that r-DNA creates a favorable chromatin environment for transcription. Yet another reason that the broader transgene composition is stable and allows gene expression is clearly that r-DNA, for example, suppresses pairing of homologous regions. The fact is that normal control over euchromatin is avoided, such as suppressing homologous recombination or suppressing methylation occurring in euchromatin. Also, some units may be placed in tandem repeats or in several places in the genome to increase expression at higher copy numbers, resulting in the presence of certain sequences in ribosomal DNA. The activity of the transgene is assured. Example 3: Analysis of corn transformed with the DNA construct of the present invention Oligonucleotides corresponding to the 3 'end of the conserved region encoding 25S mature rRNA and the 5' end of the conserved region encoding 18S mature rRNA The intergenic region of maize rRNA is amplified by a PCR reaction (using sequences available from the EMBL database under accession number EMB L XO3990). This oligonucleotide is designed so that the end of the amplified fragment contains an appropriate restriction enzyme site. This fragment, upstream of the CaMV 35S promoter region operably linked to the region encoding the hospinotricin acetyltransferase (PAT encoded by bar) described in WO 92/09696, was matured. Cloning is performed so that the region encoding the 18S rRNA is located near the chimeric bar gene. The DNA construct containing the intergenic rDNA and the chimeric bar gene is inserted between the boundaries of the T-DNA vector pGSV5 (described in WO 97/13865). This DNA construct is then integrated into the corn nuclear genome according to the methods described in WO 92/09696 or EP 0469273. The expression level of the transgenic corn line (by determining the level of PAT activity) and the copy number of the transgene are analyzed (by Southern hybridization). Both the average copy number and the average expression level of the chimeric bar gene are higher in the lines transformed with the DNA construct containing the intergenic repeat than in the control lines transformed with the DNA construct without the intergenic repeat . Example 4: Analysis of rapeseed plants transformed with the DNA constructs according to the present invention Oligos corresponding to the 3 'end of the conserved region encoding 25S mature rRNA and the 5' end of the conserved region encoding 18S mature rRNA The intergenic region of rapeseed rRNA is amplified by a PCR reaction using nucleotides (sequences of related species, such as those available from the EMBL database under accession number X60324). This oligonucleotide is designed so that the end of the amplified fragment contains an appropriate restriction enzyme site. This fragment, upstream of the CaMV 35S promoter region, operably linked to the region encoding the hospinotricin acetyltransferase (PAT encoded by bar) described in WO 92/09696, was inserted into the mature 18S Cloning is performed so that the region encoding the rRNA is located near the chimeric bar gene. The DNA construct containing the intergenic rDNA and the chimeric bar gene is inserted between the boundaries of the T-DNA vector pGSV5 (described in WO 097/13865). This DNA construct is then integrated into the rape nuclear genome according to the method described in WO 097/13865. The expression level of the transgenic rape line (by determining the level of PAT activity) and the copy number of the transgene are analyzed (by Southern hybridization). Both the average copy number and the average expression level of the chimeric bar gene are higher in the lines transformed with the DNA construct containing the intergenic repeat than in the control lines transformed with the DNA construct without the intergenic repeat .
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