JP2001332492A - 炭化ケイ素薄膜構造体およびその製造方法ならびに薄膜トランジスタ - Google Patents
炭化ケイ素薄膜構造体およびその製造方法ならびに薄膜トランジスタInfo
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- JP2001332492A JP2001332492A JP2000147897A JP2000147897A JP2001332492A JP 2001332492 A JP2001332492 A JP 2001332492A JP 2000147897 A JP2000147897 A JP 2000147897A JP 2000147897 A JP2000147897 A JP 2000147897A JP 2001332492 A JP2001332492 A JP 2001332492A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 良好な結晶性を有する炭化ケイ素薄膜が形成
されると共に軽量化が可能な炭化ケイ素薄膜構造体およ
びその製造方法、並びに炭化ケイ素薄膜構造体を利用し
た薄膜トラジスタを提供する。 【解決手段】 プラスチック製の基板10の上面に熱伝
導抑制層としてバッファ層11を形成する。続いて、非
晶質SiC層12をスパッタリング法により形成し、こ
れをエネルギービームの照射により結晶化させる。これ
により、スパッタリング時に内部に取り込まれた微量の
水素が非晶質SiC層12より脱離すると共に、非晶質
SiC層12が結晶化されて多結晶SiC層13とな
り、炭化ケイ素薄膜構造体1が作製される。例えば、出
力1000W、スパッタリングガスをアルゴン、ターゲ
ットをホウ素がドープされたSiC基板としたDCスパ
ッタリングにより、非晶質SiC層12にホウ素をドー
ピングできる。
されると共に軽量化が可能な炭化ケイ素薄膜構造体およ
びその製造方法、並びに炭化ケイ素薄膜構造体を利用し
た薄膜トラジスタを提供する。 【解決手段】 プラスチック製の基板10の上面に熱伝
導抑制層としてバッファ層11を形成する。続いて、非
晶質SiC層12をスパッタリング法により形成し、こ
れをエネルギービームの照射により結晶化させる。これ
により、スパッタリング時に内部に取り込まれた微量の
水素が非晶質SiC層12より脱離すると共に、非晶質
SiC層12が結晶化されて多結晶SiC層13とな
り、炭化ケイ素薄膜構造体1が作製される。例えば、出
力1000W、スパッタリングガスをアルゴン、ターゲ
ットをホウ素がドープされたSiC基板としたDCスパ
ッタリングにより、非晶質SiC層12にホウ素をドー
ピングできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種デバイス材
料、センサ材料、光学薄膜材料およびマイクロマシニン
グ材料に代表される各種微細加工材料、あるいはX線マ
スク等に用いられるX線透過膜の材料として好適に用い
られる炭化ケイ素薄膜構造体およびその製造方法、並び
にこれを用いた薄膜トランジスタに関する。
料、センサ材料、光学薄膜材料およびマイクロマシニン
グ材料に代表される各種微細加工材料、あるいはX線マ
スク等に用いられるX線透過膜の材料として好適に用い
られる炭化ケイ素薄膜構造体およびその製造方法、並び
にこれを用いた薄膜トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】炭化ケイ素(SiC)は熱的、化学的に
安定であり、優れた機械的強度を有することが以前より
知られており、構造材、耐環境素材といった用途に利用
されてきている。炭化ケイ素に関する最初のレポートは
1824年のJ.J.Berzelius 等による報告であるが、こ
の時点では、この材料の物理的化学的特性は理解されて
いなかった。既に1907年には炭化ケイ素の発光ダイ
オード(Light EmittingDiode;LED)が作製されて
いるが、炭化ケイ素がデバイスとして広く注目されるき
っかけとなったのは、おそらく1955年のLelyによる
高品質炭化ケイ素結晶の成長の報告である。1958年
には炭化ケイ素に関する最初の会議がボストンで開か
れ、1980年代の終わりからは高品質な炭化ケイ素基
板を提供するメーカも出現してきており、以来、現在に
至るまで産業界での炭化ケイ素材料への注目度はますま
す高まっている。
安定であり、優れた機械的強度を有することが以前より
知られており、構造材、耐環境素材といった用途に利用
されてきている。炭化ケイ素に関する最初のレポートは
1824年のJ.J.Berzelius 等による報告であるが、こ
の時点では、この材料の物理的化学的特性は理解されて
いなかった。既に1907年には炭化ケイ素の発光ダイ
オード(Light EmittingDiode;LED)が作製されて
いるが、炭化ケイ素がデバイスとして広く注目されるき
っかけとなったのは、おそらく1955年のLelyによる
高品質炭化ケイ素結晶の成長の報告である。1958年
には炭化ケイ素に関する最初の会議がボストンで開か
れ、1980年代の終わりからは高品質な炭化ケイ素基
板を提供するメーカも出現してきており、以来、現在に
至るまで産業界での炭化ケイ素材料への注目度はますま
す高まっている。
【0003】炭化ケイ素が材料としてこのように注目さ
れる理由は、まず、前述の熱的安定性が挙げられる。そ
のため、自動車、宇宙開発などの厳しい環境下で精度を
必要とするデバイスの開発において熱心に研究が進めら
れている。更に、炭化ケイ素はシリコン(Si)などに
比べてバンドギャップが広い半導体材料である。そのた
め、高出力電力素子はもとより、各種半導体デバイス材
料,センサ材料、X線マスク等に用いられるX線透過膜
の材料として実用化が進められている。加えて、機械的
強度に優れることとあいまって、炭化ケイ素材料はマイ
クロマシニング材料に代表される各種微細加工材料とし
ても期待されている。
れる理由は、まず、前述の熱的安定性が挙げられる。そ
のため、自動車、宇宙開発などの厳しい環境下で精度を
必要とするデバイスの開発において熱心に研究が進めら
れている。更に、炭化ケイ素はシリコン(Si)などに
比べてバンドギャップが広い半導体材料である。そのた
め、高出力電力素子はもとより、各種半導体デバイス材
料,センサ材料、X線マスク等に用いられるX線透過膜
の材料として実用化が進められている。加えて、機械的
強度に優れることとあいまって、炭化ケイ素材料はマイ
クロマシニング材料に代表される各種微細加工材料とし
ても期待されている。
【0004】このような各種デバイス材料および各種微
細加工材料として好適に用いられているのは、具体的に
は炭化ケイ素薄膜構造体であり、これは基板上に炭化ケ
イ素薄膜が形成されたものである(例えば、V.Shields,
M.Ryan,R.Williams,M.Spencer,D.Collins,D,Zhang;Pres
ented at the 6th International Conference on SiCAn
d Related Materials,Kyoto,Japan(Sept.1995.)) 。
細加工材料として好適に用いられているのは、具体的に
は炭化ケイ素薄膜構造体であり、これは基板上に炭化ケ
イ素薄膜が形成されたものである(例えば、V.Shields,
M.Ryan,R.Williams,M.Spencer,D.Collins,D,Zhang;Pres
ented at the 6th International Conference on SiCAn
d Related Materials,Kyoto,Japan(Sept.1995.)) 。
【0005】炭化ケイ素薄膜の作製法は種々あり、代表
的な方法として分子線エピタキシー(Molecular Beam E
pitaxy;MBE)法、化学的気相成長(Chemical Vapor
Deposition ;CVD)法、固体ターゲットを用いたス
パッタリング法などがある。炭化ケイ素膜は、その作製
方法により膜質、結晶性などの態様が異なる。スパッタ
リング法により成膜する場合、ターゲット組成、ガス、
圧力、堆積温度および下地基板などの作製条件にもよる
が、炭化ケイ素薄膜は非晶質または多結晶体である。多
結晶膜を得る場合、650℃〜900℃程度の比較的低
温での成膜が可能だが、Si−Cの結合状態や膜中での
C/Siの最適な比率を考慮すると、800℃程度の基
板温度が必要である(Y.Sun,T.Miyasato and J.Keith Wi
gmore:J.Appl.Phys.,85(1999)p.3377; Y.Sun,T.Miyasat
o and J.Keith Wigmore:Jpn.J.Appl.Phys.,37(1998)p.5
485)。一方、CVD法により成膜する場合、550℃程
度の低温の条件下では炭化ケイ素薄膜は非晶質膜とな
る。この基板を熱処理すると、まず1000℃付近でa
−SiC:Hネットワークから水素(H)が脱離し、1
250℃で結晶化し始める(W.Hellmich et al.:J.App
l.Phys.A,61(1995)p.193)。上記論文によると、不純物
をドーピングし、これを十分に活性化する場合には、更
に1300℃以上での熱処理が必要である。
的な方法として分子線エピタキシー(Molecular Beam E
pitaxy;MBE)法、化学的気相成長(Chemical Vapor
Deposition ;CVD)法、固体ターゲットを用いたス
パッタリング法などがある。炭化ケイ素膜は、その作製
方法により膜質、結晶性などの態様が異なる。スパッタ
リング法により成膜する場合、ターゲット組成、ガス、
圧力、堆積温度および下地基板などの作製条件にもよる
が、炭化ケイ素薄膜は非晶質または多結晶体である。多
結晶膜を得る場合、650℃〜900℃程度の比較的低
温での成膜が可能だが、Si−Cの結合状態や膜中での
C/Siの最適な比率を考慮すると、800℃程度の基
板温度が必要である(Y.Sun,T.Miyasato and J.Keith Wi
gmore:J.Appl.Phys.,85(1999)p.3377; Y.Sun,T.Miyasat
o and J.Keith Wigmore:Jpn.J.Appl.Phys.,37(1998)p.5
485)。一方、CVD法により成膜する場合、550℃程
度の低温の条件下では炭化ケイ素薄膜は非晶質膜とな
る。この基板を熱処理すると、まず1000℃付近でa
−SiC:Hネットワークから水素(H)が脱離し、1
250℃で結晶化し始める(W.Hellmich et al.:J.App
l.Phys.A,61(1995)p.193)。上記論文によると、不純物
をドーピングし、これを十分に活性化する場合には、更
に1300℃以上での熱処理が必要である。
【0006】一般に、これらの成膜法により結晶性を有
する物質を成膜する場合、より高温で成膜することが特
に膜の結晶性や配向性を制御する上で有利である。従っ
て、炭化ケイ素薄膜においても、上述の温度よりも高温
で成膜することが望まれていた。ところが、実際には、
成膜に用いる基板等の基材の耐熱性あるいは反応室の耐
熱性等により自ずと成膜温度の上限が決まってしまう。
例えば、基板がシリコン基板であり、反応室が石英製で
ある場合、反応室全体を加熱するホットウォール方式で
は反応室の耐熱性より1100℃前後が昇温の限界とな
り、基板のみ加熱するコールドウォール方式ではシリコ
ンの融点1360℃が昇温の限界となる。ましてや、炭
化ケイ素膜を半導体基板材料として形成する場合には、
ドーピング後のp型半導体あるいはn型半導体としての
状態を保持するために、より低温で成膜しなくてはなら
ないという制約があった。このように、基板や反応室内
部を昇温する手法では、形成温度の限界によって、炭化
ケイ素膜の結晶性を制御することが困難であった。従っ
て、従来では、結晶性良好な炭化ケイ素膜は容易に得ら
れなかった。
する物質を成膜する場合、より高温で成膜することが特
に膜の結晶性や配向性を制御する上で有利である。従っ
て、炭化ケイ素薄膜においても、上述の温度よりも高温
で成膜することが望まれていた。ところが、実際には、
成膜に用いる基板等の基材の耐熱性あるいは反応室の耐
熱性等により自ずと成膜温度の上限が決まってしまう。
例えば、基板がシリコン基板であり、反応室が石英製で
ある場合、反応室全体を加熱するホットウォール方式で
は反応室の耐熱性より1100℃前後が昇温の限界とな
り、基板のみ加熱するコールドウォール方式ではシリコ
ンの融点1360℃が昇温の限界となる。ましてや、炭
化ケイ素膜を半導体基板材料として形成する場合には、
ドーピング後のp型半導体あるいはn型半導体としての
状態を保持するために、より低温で成膜しなくてはなら
ないという制約があった。このように、基板や反応室内
部を昇温する手法では、形成温度の限界によって、炭化
ケイ素膜の結晶性を制御することが困難であった。従っ
て、従来では、結晶性良好な炭化ケイ素膜は容易に得ら
れなかった。
【0007】なお、インゴット成長が可能な炭化ケイ素
の製造方法として昇華法があるが、この方法は、200
0℃近くの高温を必要とする点、インゴット径の大型化
が困難な点、切り出しによる加工が必要である点など、
その応用範囲あるいは量産性に制限があり実用化は困難
である。上記のように結晶性、配向性に問題があったと
しても、いまなお炭化ケイ素が主に前述の手法で形成さ
れる所以である。
の製造方法として昇華法があるが、この方法は、200
0℃近くの高温を必要とする点、インゴット径の大型化
が困難な点、切り出しによる加工が必要である点など、
その応用範囲あるいは量産性に制限があり実用化は困難
である。上記のように結晶性、配向性に問題があったと
しても、いまなお炭化ケイ素が主に前述の手法で形成さ
れる所以である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、成膜温度を大幅
に低下させるために、成膜後にエネルギービームにより
膜を局所加熱して結晶化させる方法が試みられてきてい
る。最初の試みは、ガラス基板上にSix C1-x :Hを
PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Depositi
on) 法で成膜し、XeClエキシマレーザを照射すると
いう実験であった(T.Sameshima,M.Hara and S.Usui;Jp
n.J.Appl.Phys.,28(1989)p.1789)。その後、炭化ケイ素
基板の表面にホウ素(B)またはリン(P)を打ち込ん
で、KrFエキシマレーザで再結晶化と活性化を行う実
験(S.D.Rusell et al.:Appl.Phys.Lett.,74(1999)pp.3
368-3370; O.Eryu et al.:Nucl.Instrum.Methods Phys.
Res.Sect B,121(1997)pp.419-421)が行われた。しか
し、Sameshima 等の実験の後、このような炭化ケイ素薄
膜をレーザにより結晶化する実験には、450℃以上の
温度で一度熱処理された膜が用いられている(C.Guej e
t al.:J.Appl.Phys.83(1998)pp.4064-4068; H.Ohyama e
t al.:Jpn.J.Appl.Phys.Part 2,35(1996)pp.L683-L684;
T.Mizunami et al:Jpn.J.Appl.Phys.Part 1,37(1998)p
p.94-95)。
に低下させるために、成膜後にエネルギービームにより
膜を局所加熱して結晶化させる方法が試みられてきてい
る。最初の試みは、ガラス基板上にSix C1-x :Hを
PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Depositi
on) 法で成膜し、XeClエキシマレーザを照射すると
いう実験であった(T.Sameshima,M.Hara and S.Usui;Jp
n.J.Appl.Phys.,28(1989)p.1789)。その後、炭化ケイ素
基板の表面にホウ素(B)またはリン(P)を打ち込ん
で、KrFエキシマレーザで再結晶化と活性化を行う実
験(S.D.Rusell et al.:Appl.Phys.Lett.,74(1999)pp.3
368-3370; O.Eryu et al.:Nucl.Instrum.Methods Phys.
Res.Sect B,121(1997)pp.419-421)が行われた。しか
し、Sameshima 等の実験の後、このような炭化ケイ素薄
膜をレーザにより結晶化する実験には、450℃以上の
温度で一度熱処理された膜が用いられている(C.Guej e
t al.:J.Appl.Phys.83(1998)pp.4064-4068; H.Ohyama e
t al.:Jpn.J.Appl.Phys.Part 2,35(1996)pp.L683-L684;
T.Mizunami et al:Jpn.J.Appl.Phys.Part 1,37(1998)p
p.94-95)。
【0009】低温で形成された炭化ケイ素のPECVD
膜を、予め400℃以上の温度で熱処理すると、膜中の
水素が除去され、レーザ結晶化時の膜の破壊を押さえる
効果が期待できる。これを一般的に水素抜きと呼ぶ。実
際、低温で形成されたPECVD膜は結晶化時に膜中の
Hが噴出し、膜表面は非常に粗く欠陥の多い膜となる
(T.Sameshima, M.Hara and S.Usui:Jpn.J.Appl.Phys.,
28(1989)p.1789; S.P.Law et al.:Philos.Mag.B ,72(19
95)pp.323-333)。従って、エネルギービームにより結晶
化させる手法では、炭化ケイ素薄膜は、やはり成膜後の
熱処理を必要とするか、さもなくば結晶配向性が低く
く、表面が粗いという問題があった。
膜を、予め400℃以上の温度で熱処理すると、膜中の
水素が除去され、レーザ結晶化時の膜の破壊を押さえる
効果が期待できる。これを一般的に水素抜きと呼ぶ。実
際、低温で形成されたPECVD膜は結晶化時に膜中の
Hが噴出し、膜表面は非常に粗く欠陥の多い膜となる
(T.Sameshima, M.Hara and S.Usui:Jpn.J.Appl.Phys.,
28(1989)p.1789; S.P.Law et al.:Philos.Mag.B ,72(19
95)pp.323-333)。従って、エネルギービームにより結晶
化させる手法では、炭化ケイ素薄膜は、やはり成膜後の
熱処理を必要とするか、さもなくば結晶配向性が低く
く、表面が粗いという問題があった。
【0010】このように作製上の問題を残しながらも大
面積で比較的品質の良い炭化ケイ素薄膜の形成が容易と
なった現在、その応用面からのニーズは急増しており、
より質の高い炭化ケイ素薄膜の供給は急務である。その
ためには、結晶性の改善の他にも、機械的な取り扱い易
さ、電気的絶縁性の向上が問題となっている。
面積で比較的品質の良い炭化ケイ素薄膜の形成が容易と
なった現在、その応用面からのニーズは急増しており、
より質の高い炭化ケイ素薄膜の供給は急務である。その
ためには、結晶性の改善の他にも、機械的な取り扱い易
さ、電気的絶縁性の向上が問題となっている。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、良好な結晶性を有する炭化ケイ素薄
膜が形成されると共に軽量化が可能な炭化ケイ素薄膜構
造体およびその製造方法、ならびに、炭化ケイ素薄膜構
造体を利用した薄膜トラジスタを提供することにある。
ので、その目的は、良好な結晶性を有する炭化ケイ素薄
膜が形成されると共に軽量化が可能な炭化ケイ素薄膜構
造体およびその製造方法、ならびに、炭化ケイ素薄膜構
造体を利用した薄膜トラジスタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による炭化ケイ素
薄膜構造体は、少なくとも1種類以上の有機高分子材料
よりなる絶縁基体上に熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素
薄膜が形成された炭化ケイ素薄膜構造体であって、炭化
ケイ素薄膜はエネルギービームの照射によって少なくと
も表面近傍を結晶化されているものである。なお、「結
晶化」は、素材の100%が結晶となる場合だけでな
く、結晶性を有する部分が一部でも生じる場合も含む。
薄膜構造体は、少なくとも1種類以上の有機高分子材料
よりなる絶縁基体上に熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素
薄膜が形成された炭化ケイ素薄膜構造体であって、炭化
ケイ素薄膜はエネルギービームの照射によって少なくと
も表面近傍を結晶化されているものである。なお、「結
晶化」は、素材の100%が結晶となる場合だけでな
く、結晶性を有する部分が一部でも生じる場合も含む。
【0013】本発明による炭化ケイ素薄膜構造体の製造
方法は、少なくとも1種類以上の有機高分子材料よりな
る絶縁基体上に熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜を
形成して薄膜積層体を作製し、更に、エネルギービーム
を照射することにより炭化ケイ素薄膜の少なくとも表面
近傍を結晶化させるものである。
方法は、少なくとも1種類以上の有機高分子材料よりな
る絶縁基体上に熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜を
形成して薄膜積層体を作製し、更に、エネルギービーム
を照射することにより炭化ケイ素薄膜の少なくとも表面
近傍を結晶化させるものである。
【0014】本発明による薄膜トランジスタは、少なく
とも1種類以上の有機高分子材料よりなる絶縁基体上に
熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜が形成された炭化
ケイ素薄膜構造体を含む薄膜トランジスタであって、炭
化ケイ素薄膜がp型またはn型の不純物が導入されエネ
ルギービームの照射により不純物が活性化されてなる活
性化領域を有し、この活性化領域にチャネルが形成され
ているものである。
とも1種類以上の有機高分子材料よりなる絶縁基体上に
熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜が形成された炭化
ケイ素薄膜構造体を含む薄膜トランジスタであって、炭
化ケイ素薄膜がp型またはn型の不純物が導入されエネ
ルギービームの照射により不純物が活性化されてなる活
性化領域を有し、この活性化領域にチャネルが形成され
ているものである。
【0015】本発明による炭化ケイ素薄膜構造体および
製造方法では、有機高分子材料よりなる絶縁基体上に熱
伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜を形成して薄膜積層
体を作製し、更にエネルギービームを照射して炭化ケイ
素薄膜の少なくとも表面近傍を結晶化させるので、所謂
基板ごと加熱する熱処理を伴わずに表面が平滑で結晶性
良好な炭化ケイ素薄膜が形成される。
製造方法では、有機高分子材料よりなる絶縁基体上に熱
伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜を形成して薄膜積層
体を作製し、更にエネルギービームを照射して炭化ケイ
素薄膜の少なくとも表面近傍を結晶化させるので、所謂
基板ごと加熱する熱処理を伴わずに表面が平滑で結晶性
良好な炭化ケイ素薄膜が形成される。
【0016】本発明による薄膜トランジスタでは、炭化
ケイ素薄膜がp型またはn型の不純物が導入されエネル
ギービームの照射により不純物が活性化されてなる活性
化領域を有し、この活性化領域にチャネルが形成されて
いるので、表面が平滑で結晶性良好な炭化ケイ素薄膜を
用いて素子が形成される。
ケイ素薄膜がp型またはn型の不純物が導入されエネル
ギービームの照射により不純物が活性化されてなる活性
化領域を有し、この活性化領域にチャネルが形成されて
いるので、表面が平滑で結晶性良好な炭化ケイ素薄膜を
用いて素子が形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】(第1の実施の形態)図1(A),(B)
は本発明の第1の実施の形態に係る炭化ケイ素薄膜構造
体を表している。図1(A)に示したように、炭化ケイ
素薄膜構造体1には、まず基板10の上にバッファ層1
1を介して非晶質SiC層12が形成される。この非晶
質SiC層12は、図1(B)に示したようにエネルギ
ービームの照射によって少なくとも表面近傍が結晶化し
た多結晶SiC層13となる。以下に、その作製方法を
説明する。
は本発明の第1の実施の形態に係る炭化ケイ素薄膜構造
体を表している。図1(A)に示したように、炭化ケイ
素薄膜構造体1には、まず基板10の上にバッファ層1
1を介して非晶質SiC層12が形成される。この非晶
質SiC層12は、図1(B)に示したようにエネルギ
ービームの照射によって少なくとも表面近傍が結晶化し
た多結晶SiC層13となる。以下に、その作製方法を
説明する。
【0019】基板10は、有機高分子材料からなる絶縁
基体であり、例えば、所謂プラスチック基板が用いられ
る。プラスチック基板の材料としては、ポリエチレンテ
レフタレート(poly ethylene terephthalate ;PE
T)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートな
どのポリエステル類、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン類、ポリフェニレンスルフィドなどのポリフェニリ
ンスルフィド類、ポリアミド類、芳香族ポリアミド類、
ポリエーテルケトン類、ポリイミド類、アクリル系樹
脂、ポリメチルメタクリレート(poly methyl methacry
late ;PMMA)などがある。特に、PET、アセテー
ト、ポリフェニリンスルフィド、ポリカーボネート、ポ
リエーテルスルホン(poly ether sulfone;PES)、
ポリスチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、アクリル系樹脂、PMMAなどの汎用プラスチッ
ク材料は好適に用いることができる。
基体であり、例えば、所謂プラスチック基板が用いられ
る。プラスチック基板の材料としては、ポリエチレンテ
レフタレート(poly ethylene terephthalate ;PE
T)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートな
どのポリエステル類、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン類、ポリフェニレンスルフィドなどのポリフェニリ
ンスルフィド類、ポリアミド類、芳香族ポリアミド類、
ポリエーテルケトン類、ポリイミド類、アクリル系樹
脂、ポリメチルメタクリレート(poly methyl methacry
late ;PMMA)などがある。特に、PET、アセテー
ト、ポリフェニリンスルフィド、ポリカーボネート、ポ
リエーテルスルホン(poly ether sulfone;PES)、
ポリスチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、アクリル系樹脂、PMMAなどの汎用プラスチッ
ク材料は好適に用いることができる。
【0020】ここで、基板10の機械的強度や耐湿性、
耐熱性の向上の為に、これらの有機高分子材料を多層化
してもよいし、ガスバリア性等の向上の為にこれらの各
層間にSiOx またはSiNx などの酸化物または窒化
物を適宜形成するようにしてもよい。
耐熱性の向上の為に、これらの有機高分子材料を多層化
してもよいし、ガスバリア性等の向上の為にこれらの各
層間にSiOx またはSiNx などの酸化物または窒化
物を適宜形成するようにしてもよい。
【0021】なお、基板10としてプラスチックをフィ
ルムの形態で用いる場合は、機械的安定性あるいは強度
の点から、二軸伸延されていることが好ましい。このよ
うにロール・ツー・ロールの成膜方法で処理することに
よって、生産性を向上させることができる。
ルムの形態で用いる場合は、機械的安定性あるいは強度
の点から、二軸伸延されていることが好ましい。このよ
うにロール・ツー・ロールの成膜方法で処理することに
よって、生産性を向上させることができる。
【0022】この基板10の上面にバッファ層11を形
成する。バッファ層11としては、例えばSiOx また
はSiNx などの比較的熱伝導性の低い酸化物または窒
化物が用いられ、スパッタリング法、CVD法などの一
般的な薄膜作製法により形成することができる。バッフ
ァ層11は、後述するエネルギービームを吸収した非晶
質SiC層12の温度が2000℃近くまで上昇するた
め、プラスチック製の基板10が熱によるダメージを受
けることを防ぐために設けられる。このバッファ層11
が、本発明の熱伝導抑制層に対応している。
成する。バッファ層11としては、例えばSiOx また
はSiNx などの比較的熱伝導性の低い酸化物または窒
化物が用いられ、スパッタリング法、CVD法などの一
般的な薄膜作製法により形成することができる。バッフ
ァ層11は、後述するエネルギービームを吸収した非晶
質SiC層12の温度が2000℃近くまで上昇するた
め、プラスチック製の基板10が熱によるダメージを受
けることを防ぐために設けられる。このバッファ層11
が、本発明の熱伝導抑制層に対応している。
【0023】続いて、バッファ層11の上に非晶質Si
C層12を形成する。このときの炭化ケイ素(SiC)
はa−Six C1-x で表される。非晶質SiC層12も
バッファ層11同様、一般的な方法による成膜が可能で
あるが、特にスパッタリング法は、膜内部の水素濃度を
微少量にコントロールできるので、水素離脱による非晶
質SiC層12の表面の欠陥を防ぐことができ効果的に
用いられる。従って、ここではスパッタリング法により
非晶質SiC層12を形成する。なお、スパッタリング
法としてはどんなものでもよく、例えば、RFスパッタ
リング法、DCスパッタリング法、反応性スパッタリン
グ法などの各種の方法が利用できる。具体的には、RF
スパッタ法では、例えばターゲットをSiC基板とし、
スパッタリングガスをヘリウム(He)ガスを導入し、
出力1000Wとして非晶質SiC層12を形成するこ
とができる。
C層12を形成する。このときの炭化ケイ素(SiC)
はa−Six C1-x で表される。非晶質SiC層12も
バッファ層11同様、一般的な方法による成膜が可能で
あるが、特にスパッタリング法は、膜内部の水素濃度を
微少量にコントロールできるので、水素離脱による非晶
質SiC層12の表面の欠陥を防ぐことができ効果的に
用いられる。従って、ここではスパッタリング法により
非晶質SiC層12を形成する。なお、スパッタリング
法としてはどんなものでもよく、例えば、RFスパッタ
リング法、DCスパッタリング法、反応性スパッタリン
グ法などの各種の方法が利用できる。具体的には、RF
スパッタ法では、例えばターゲットをSiC基板とし、
スパッタリングガスをヘリウム(He)ガスを導入し、
出力1000Wとして非晶質SiC層12を形成するこ
とができる。
【0024】最後に、このようにして形成した非晶質S
iC層12をエネルギービームの照射により結晶化させ
る(図1(B)参照)。エネルギービームとしてはエキ
シマレーザが好ましく、具体的には、ArFエキシマレ
ーザ,XeFエキシマレーザ,XeClエキシマレー
ザ,KrFエキシマレーザ等が用いられる。ここで、S
iCの吸収係数が大きくなるように、比較的波長が短い
ArFあるいはKrF等のレーザがより好適に用いられ
る。これにより、スパッタリング時に内部に取り込まれ
た微量の水素ガスが非晶質SiC層12より脱離すると
共に、非晶質SiC層12が結晶化されて多結晶SiC
層13となる。なお、プラスチックである基板10を痛
めないように、エキシマレーザの照射時においても基板
10の温度は200℃以下、好ましくは150℃以下と
なるようにレーザの照射エネルギー、照射時間は最適化
される必要がある。このようにして、炭化ケイ素薄膜構
造体1が作製される。
iC層12をエネルギービームの照射により結晶化させ
る(図1(B)参照)。エネルギービームとしてはエキ
シマレーザが好ましく、具体的には、ArFエキシマレ
ーザ,XeFエキシマレーザ,XeClエキシマレー
ザ,KrFエキシマレーザ等が用いられる。ここで、S
iCの吸収係数が大きくなるように、比較的波長が短い
ArFあるいはKrF等のレーザがより好適に用いられ
る。これにより、スパッタリング時に内部に取り込まれ
た微量の水素ガスが非晶質SiC層12より脱離すると
共に、非晶質SiC層12が結晶化されて多結晶SiC
層13となる。なお、プラスチックである基板10を痛
めないように、エキシマレーザの照射時においても基板
10の温度は200℃以下、好ましくは150℃以下と
なるようにレーザの照射エネルギー、照射時間は最適化
される必要がある。このようにして、炭化ケイ素薄膜構
造体1が作製される。
【0025】また、非晶質SiC層12に不純物のドー
ピングを行う場合には、スパッタターゲットとして所望
の元素がドーピングされたSiC基板を使用して成膜
し、その後にレーザを照射すればよい。例えば、出力1
000W、スパッタリングガスをアルゴン(Ar)とし
て、ホウ素(B)がドープされたSiC基板をターゲッ
トに用いたDCスパッタリングによって、ホウ素(B)
がドープされた非晶質SiC層12が形成される。より
ドーピング効率を高くする場合は、成膜後にイオン注入
を行い、続いてレーザによる結晶化を行う方法あるいは
プラスマドーピング等の手法を用いることができる。こ
のプラズマドーピングとは、スパッタ等により得られた
膜にドーピングガスのプラズマを照射して、レーザによ
る結晶化を行う手法である。これらのレーザによる結晶
化の際には、レーザのエネルギーを調節することでドー
ピング効率の高い膜を非常に薄く作製することができ
る。
ピングを行う場合には、スパッタターゲットとして所望
の元素がドーピングされたSiC基板を使用して成膜
し、その後にレーザを照射すればよい。例えば、出力1
000W、スパッタリングガスをアルゴン(Ar)とし
て、ホウ素(B)がドープされたSiC基板をターゲッ
トに用いたDCスパッタリングによって、ホウ素(B)
がドープされた非晶質SiC層12が形成される。より
ドーピング効率を高くする場合は、成膜後にイオン注入
を行い、続いてレーザによる結晶化を行う方法あるいは
プラスマドーピング等の手法を用いることができる。こ
のプラズマドーピングとは、スパッタ等により得られた
膜にドーピングガスのプラズマを照射して、レーザによ
る結晶化を行う手法である。これらのレーザによる結晶
化の際には、レーザのエネルギーを調節することでドー
ピング効率の高い膜を非常に薄く作製することができ
る。
【0026】なお、非晶質SiC層12の結晶化率は、
照射するレーザのエネルギーに依存する。よって、例え
ば多結晶と非晶質が並存するように、少なくとも一部を
晶出させるなどにより結晶性を付加することもできる
が、多結晶SiC層13の機械的強度及び絶縁性を向上
させるためには、結晶化率は90%以上であることが好
ましい。
照射するレーザのエネルギーに依存する。よって、例え
ば多結晶と非晶質が並存するように、少なくとも一部を
晶出させるなどにより結晶性を付加することもできる
が、多結晶SiC層13の機械的強度及び絶縁性を向上
させるためには、結晶化率は90%以上であることが好
ましい。
【0027】本実施の形態では、スパッタリング法によ
り水素の含有量が微少な非晶質SiC層12を形成する
ようにしたので、所謂水素抜きを行うことなく、極めて
平滑な表面を持つと共に均質に結晶化した多結晶SiC
層13を得ることができる。
り水素の含有量が微少な非晶質SiC層12を形成する
ようにしたので、所謂水素抜きを行うことなく、極めて
平滑な表面を持つと共に均質に結晶化した多結晶SiC
層13を得ることができる。
【0028】また、本実施の形態では、非晶質SiC層
12をエネルギービームにより結晶化するようにしたの
で、結晶性が良好であり、機械的強度および電気的絶縁
性が向上した多結晶SiC層13を、炭化ケイ素薄膜構
造体1ごと高温で熱処理することなく容易に得られる。
さらに、バッファ層11を設けるようにしたので、非晶
質SiC層12を局所的に高温で加熱しても基板10の
温度は上がらないこと、水素抜きと称する熱処理をしな
いことにより、基板10にプラスチック材料を用いるこ
とができる。
12をエネルギービームにより結晶化するようにしたの
で、結晶性が良好であり、機械的強度および電気的絶縁
性が向上した多結晶SiC層13を、炭化ケイ素薄膜構
造体1ごと高温で熱処理することなく容易に得られる。
さらに、バッファ層11を設けるようにしたので、非晶
質SiC層12を局所的に高温で加熱しても基板10の
温度は上がらないこと、水素抜きと称する熱処理をしな
いことにより、基板10にプラスチック材料を用いるこ
とができる。
【0029】本実施の形態では、基板10にプラスチッ
ク材料を使用するようにしたので、エネルギービームに
より非晶質SiC層12を結晶化する際に基板側からの
熱の放散を防ぐことができる。プラスチック材料の熱伝
導度はガラス基板等の比較的熱伝導度の低い基板に比べ
ても更に一桁ほど小さい。よって、従来用いられてきた
ガラス基板やSi、SiC等のメタル系基板に比べ、断
熱性が高い。本来、非晶質SiC層12となるa−Si
Cはバンドギャップが広く、レーザ光の吸収係数が小さ
くため、レーザによる結晶化を常套的に行うことができ
るa−Si等に対して、エネルギービームによる結晶化
では十分に熱吸収させて結晶化を行うことが難しい。し
かし、プラスチック基板を使用することによって非晶質
SiC層12を容易にエネルギービームにより結晶化す
ることが可能になる。また逆に、レーザのエネルギー強
度を高めることなく結晶化率を向上させることが可能と
なる。
ク材料を使用するようにしたので、エネルギービームに
より非晶質SiC層12を結晶化する際に基板側からの
熱の放散を防ぐことができる。プラスチック材料の熱伝
導度はガラス基板等の比較的熱伝導度の低い基板に比べ
ても更に一桁ほど小さい。よって、従来用いられてきた
ガラス基板やSi、SiC等のメタル系基板に比べ、断
熱性が高い。本来、非晶質SiC層12となるa−Si
Cはバンドギャップが広く、レーザ光の吸収係数が小さ
くため、レーザによる結晶化を常套的に行うことができ
るa−Si等に対して、エネルギービームによる結晶化
では十分に熱吸収させて結晶化を行うことが難しい。し
かし、プラスチック基板を使用することによって非晶質
SiC層12を容易にエネルギービームにより結晶化す
ることが可能になる。また逆に、レーザのエネルギー強
度を高めることなく結晶化率を向上させることが可能と
なる。
【0030】また、プラスチック材料には軽量、割れに
くい、可撓性などの特性があり、本実施の形態では基板
10にプラスチック材料を用いたので、炭化ケイ素薄膜
構造体1を軽量で衝撃に強いものとすることができる。
くい、可撓性などの特性があり、本実施の形態では基板
10にプラスチック材料を用いたので、炭化ケイ素薄膜
構造体1を軽量で衝撃に強いものとすることができる。
【0031】(第2の実施の形態)図2は、第2の実施
の形態に係るアクティブマトリクス型TFTの断面構造
を表している。このTFTは、例えば液晶表示パネルに
用いられるものであり、例えば、両面にガスバリア層2
1を備えて上面をハードコート層22でコーティングさ
れた基板20にバッファ層23,多結晶SiC層25を
積層した構造の炭化ケイ素薄膜構造体が用いられる。こ
こでは、多結晶SiC層25によりチャネル領域25
a,ソース領域25b,ドレイン領域25cが構成され
るようになっている。ソース領域25b,ドレイン領域
25cには、例えば、リン(P)などのn型不純物がド
ープされている。なお、本実施の形態における炭化ケイ
素薄膜構造体は、第1の実施の形態における炭化ケイ素
薄膜構造体1に対応している。すなわち、上記処理を施
された基板20,バッファ層23,多結晶SiC層25
は、それぞれ第1の実施の形態における基板10,バッ
ファ層12,多結晶SiC層14と同様の材料を用いて
同様に形成することができるので、その詳細な説明は省
略する。
の形態に係るアクティブマトリクス型TFTの断面構造
を表している。このTFTは、例えば液晶表示パネルに
用いられるものであり、例えば、両面にガスバリア層2
1を備えて上面をハードコート層22でコーティングさ
れた基板20にバッファ層23,多結晶SiC層25を
積層した構造の炭化ケイ素薄膜構造体が用いられる。こ
こでは、多結晶SiC層25によりチャネル領域25
a,ソース領域25b,ドレイン領域25cが構成され
るようになっている。ソース領域25b,ドレイン領域
25cには、例えば、リン(P)などのn型不純物がド
ープされている。なお、本実施の形態における炭化ケイ
素薄膜構造体は、第1の実施の形態における炭化ケイ素
薄膜構造体1に対応している。すなわち、上記処理を施
された基板20,バッファ層23,多結晶SiC層25
は、それぞれ第1の実施の形態における基板10,バッ
ファ層12,多結晶SiC層14と同様の材料を用いて
同様に形成することができるので、その詳細な説明は省
略する。
【0032】多結晶SiC層25の更に上面には、例え
ば、ゲート絶縁層26,ゲート電極27,層間絶縁膜2
8が順に形成され、層間絶縁膜28の開口部に信号配線
29,画素電極30がそれぞれ形成されている。
ば、ゲート絶縁層26,ゲート電極27,層間絶縁膜2
8が順に形成され、層間絶縁膜28の開口部に信号配線
29,画素電極30がそれぞれ形成されている。
【0033】このような構成を有するTFTは、次のよ
うにして製造することができる。
うにして製造することができる。
【0034】まず、図3に示したように、両面にガスバ
リア層21を備えて上面をハードコート層22でコーテ
ィングされた基板20を用意し、その上面にバッファ層
23,非晶質SiC層24を積層する。ここで、非晶質
SiC層24は、後にチャネル領域25aが形成される
ため、例えばホウ素(B)などのp型不純物をドーピン
グして形成される。ちなみに、このようにして形成され
た非晶質SiC層24の水素含有量は3×1019cm-3
程度と微量であり、特にこれを除去する必要はない。
リア層21を備えて上面をハードコート層22でコーテ
ィングされた基板20を用意し、その上面にバッファ層
23,非晶質SiC層24を積層する。ここで、非晶質
SiC層24は、後にチャネル領域25aが形成される
ため、例えばホウ素(B)などのp型不純物をドーピン
グして形成される。ちなみに、このようにして形成され
た非晶質SiC層24の水素含有量は3×1019cm-3
程度と微量であり、特にこれを除去する必要はない。
【0035】次に、図4に示したように、エキシマレー
ザ光照射装置に上記の積層体を真空搬送して、例えばK
rFエキシマレーザなどのエキシマレーザ光を(図4の
矢印で示したように)非晶質SiC層24の上面より照
射する。ここで、照射条件は第1の実施の形態と同様で
あるので、その説明は省略する。このようにして、非晶
質SiC層24が結晶化されて多結晶SiC層25とな
る。このように本実施の形態でも、スパッタリング法に
より水素の含有量が微少な非晶質SiC層24を形成す
るようにしたので、第1の実施の形態と同様に、これに
続くレーザ照射によって得られる多結晶SiC層25
は、表面に陥入孔や空隙がなく、均質に結晶化してい
る。
ザ光照射装置に上記の積層体を真空搬送して、例えばK
rFエキシマレーザなどのエキシマレーザ光を(図4の
矢印で示したように)非晶質SiC層24の上面より照
射する。ここで、照射条件は第1の実施の形態と同様で
あるので、その説明は省略する。このようにして、非晶
質SiC層24が結晶化されて多結晶SiC層25とな
る。このように本実施の形態でも、スパッタリング法に
より水素の含有量が微少な非晶質SiC層24を形成す
るようにしたので、第1の実施の形態と同様に、これに
続くレーザ照射によって得られる多結晶SiC層25
は、表面に陥入孔や空隙がなく、均質に結晶化してい
る。
【0036】更に、図5に示したように、例えばSiO
2 からなるゲート絶縁膜26を常法に準じて例えば10
nmの厚さに形成する。その上に、例えば、アルミニウ
ムまたはアルミニウム合金を200nmから400nm
の厚さで蒸着した後、これをパターニングしてゲート電
極27を形成する。
2 からなるゲート絶縁膜26を常法に準じて例えば10
nmの厚さに形成する。その上に、例えば、アルミニウ
ムまたはアルミニウム合金を200nmから400nm
の厚さで蒸着した後、これをパターニングしてゲート電
極27を形成する。
【0037】続いて、ゲート電極27をマスクとして例
えばリン(P)などのn型不純物のイオンを(図5の矢
印で示したように)イオン注入して、セルフアライメン
トによりチャネル領域25aとその両側のソース領域2
5b,ドレイン領域25cを形成する。
えばリン(P)などのn型不純物のイオンを(図5の矢
印で示したように)イオン注入して、セルフアライメン
トによりチャネル領域25aとその両側のソース領域2
5b,ドレイン領域25cを形成する。
【0038】最後に、図2に示したように、ゲート絶縁
膜26をゲート電極27のパターンにアライメントさせ
てパターニングし、ソース領域25b,ドレイン領域2
5cをトランジスタ素子領域としてそれぞれの形状にパ
ターニングする。更に、この上から一面に層間絶縁膜2
8を形成し、この層間絶縁膜28にソース領域25bお
よびドレイン領域25cに臨む接続孔を開口して、それ
ぞれの開口部に信号配線29および画素電極30を形成
する。このようにして、図2に示したアクティブマトリ
クス型TFTが得られる。
膜26をゲート電極27のパターンにアライメントさせ
てパターニングし、ソース領域25b,ドレイン領域2
5cをトランジスタ素子領域としてそれぞれの形状にパ
ターニングする。更に、この上から一面に層間絶縁膜2
8を形成し、この層間絶縁膜28にソース領域25bお
よびドレイン領域25cに臨む接続孔を開口して、それ
ぞれの開口部に信号配線29および画素電極30を形成
する。このようにして、図2に示したアクティブマトリ
クス型TFTが得られる。
【0039】本実施の形態のTFTは、第1の実施の形
態と同様な炭化ケイ素薄膜構造体を用いて作製されてい
るため、その効果も勿論、第1の実施の形態と同様であ
り、ここではその説明を省略する。
態と同様な炭化ケイ素薄膜構造体を用いて作製されてい
るため、その効果も勿論、第1の実施の形態と同様であ
り、ここではその説明を省略する。
【0040】本実施の形態では、多結晶SiC層25
は、水素ガスが層内から離脱する際に生じる陥入孔や空
隙がなく緻密で平滑な表面を有するようにしたので、こ
れにより構成されるチャネル領域25aはリーク電流を
少なくすることができる。また、多結晶SiC層25は
結晶性のよい均質な結晶となるので、その電気抵抗が比
較的低くなり、これにより構成されるTFTの閾値電圧
Vthを低くすることができる。
は、水素ガスが層内から離脱する際に生じる陥入孔や空
隙がなく緻密で平滑な表面を有するようにしたので、こ
れにより構成されるチャネル領域25aはリーク電流を
少なくすることができる。また、多結晶SiC層25は
結晶性のよい均質な結晶となるので、その電気抵抗が比
較的低くなり、これにより構成されるTFTの閾値電圧
Vthを低くすることができる。
【0041】本実施の形態では、このようにプラスチッ
ク製の基板20の上に結晶性良好な多結晶SiC層25
を形成するようにしたので、軽量で衝撃に強く、かつ優
れた電気的特性を兼ね備えたTFTを得ることができ
る。
ク製の基板20の上に結晶性良好な多結晶SiC層25
を形成するようにしたので、軽量で衝撃に強く、かつ優
れた電気的特性を兼ね備えたTFTを得ることができ
る。
【0042】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について、詳
細に説明する。
細に説明する。
【0043】(実施例1)表面をアクリル樹脂でハード
コートされた直径約10cm(4inchφ)、厚さ3mm
の円板状のポリカーボネート基板を、洗浄後にハードコ
ート面を上にしてスパッタリング装置の基板ホルダに設
置した。次に、スパッタリング装置の内部を真空ポンプ
を用いて10-5Paまで排気した。なお、基板は加熱し
なかった。
コートされた直径約10cm(4inchφ)、厚さ3mm
の円板状のポリカーボネート基板を、洗浄後にハードコ
ート面を上にしてスパッタリング装置の基板ホルダに設
置した。次に、スパッタリング装置の内部を真空ポンプ
を用いて10-5Paまで排気した。なお、基板は加熱し
なかった。
【0044】このようにして準備した基板上に、反応性
スパッタリング法によりSiN膜を350nm形成し
た。続いて、出力1000W、スパッタリングガスをヘ
リウム(He)としてプラズマを発生させ、SiC基板
をターゲットに用いRFスパッタリング法により炭化ケ
イ素(a−Six C1-x )膜を30nm形成した。更
に、得られた積層膜にArFエキシマレーザのラインビ
ーム照射を行い、a−Si x C1-x 膜を結晶化させた。
このとき、楕円形状のラインビームには、最大強度が3
00mJ/cm2 である台形型の強度分布をビームの短
軸方向に設け、このラインビームをビーム短軸方向にス
キャンした。これにより、a−Six C1-x膜に照射さ
れるビームのエネルギーが次第に大きくなるように調節
して、成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜
の損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
スパッタリング法によりSiN膜を350nm形成し
た。続いて、出力1000W、スパッタリングガスをヘ
リウム(He)としてプラズマを発生させ、SiC基板
をターゲットに用いRFスパッタリング法により炭化ケ
イ素(a−Six C1-x )膜を30nm形成した。更
に、得られた積層膜にArFエキシマレーザのラインビ
ーム照射を行い、a−Si x C1-x 膜を結晶化させた。
このとき、楕円形状のラインビームには、最大強度が3
00mJ/cm2 である台形型の強度分布をビームの短
軸方向に設け、このラインビームをビーム短軸方向にス
キャンした。これにより、a−Six C1-x膜に照射さ
れるビームのエネルギーが次第に大きくなるように調節
して、成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜
の損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
【0045】これにより、a−Six C1-x 膜の結晶表
面性が良好な炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。このa
−Six C1-x 膜表面のビッカース硬度は12000N
/mm2 であった。
面性が良好な炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。このa
−Six C1-x 膜表面のビッカース硬度は12000N
/mm2 であった。
【0046】(実施例2)材質以外は実施例1と同様で
あるポリエチレンテレフタレート(PET)基板を用
い、基板表面の温度を120℃に設定したこと以外は実
施例1と同様に基板を準備して、基板上にSiN膜とa
−Six C1-x 膜を順次形成した。
あるポリエチレンテレフタレート(PET)基板を用
い、基板表面の温度を120℃に設定したこと以外は実
施例1と同様に基板を準備して、基板上にSiN膜とa
−Six C1-x 膜を順次形成した。
【0047】これにより、a−Six C1-x 膜の結晶表
面性が良好な炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。このa
−Six C1-x 膜表面のビッカース硬度は12000N
/mm2 であった。
面性が良好な炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。このa
−Six C1-x 膜表面のビッカース硬度は12000N
/mm2 であった。
【0048】(実施例3)材質以外は実施例1と同様で
あるポリエチレンテレフタレート(PET)基板を用
い、基板表面の温度を120℃に設定したこと以外は実
施例1と同様に基板を準備した。
あるポリエチレンテレフタレート(PET)基板を用
い、基板表面の温度を120℃に設定したこと以外は実
施例1と同様に基板を準備した。
【0049】次いで、反応性スパッタリング法によりS
iO2 膜を350nm形成した。更に、出力1000
W、スパッタリングガスをアルゴンガス(Ar)として
プラズマを発生させ、ホウ素(B)がドープされたSi
C基板をターゲットに用いたDCスパッタリング法によ
り、ホウ素(B)がドープされたa−Six C1-x 膜を
30nm形成した。得られた積層膜にKrFエキシマレ
ーザのラインビーム照射を行い、a−Six C1-x 膜を
結晶化させた。このとき、楕円形状のラインビームに
は、最大強度が200mJ/cm2 である台形型の強度
分布をビームの短軸方向に設け、このラインビームをビ
ーム短軸方向にスキャンした。これにより、a−Six
C1-x 膜に照射されるビームのエネルギーが次第に大き
くなるように調節して、成膜中に僅かに取り込まれたA
rの放出による膜の損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の
結晶化を行った。
iO2 膜を350nm形成した。更に、出力1000
W、スパッタリングガスをアルゴンガス(Ar)として
プラズマを発生させ、ホウ素(B)がドープされたSi
C基板をターゲットに用いたDCスパッタリング法によ
り、ホウ素(B)がドープされたa−Six C1-x 膜を
30nm形成した。得られた積層膜にKrFエキシマレ
ーザのラインビーム照射を行い、a−Six C1-x 膜を
結晶化させた。このとき、楕円形状のラインビームに
は、最大強度が200mJ/cm2 である台形型の強度
分布をビームの短軸方向に設け、このラインビームをビ
ーム短軸方向にスキャンした。これにより、a−Six
C1-x 膜に照射されるビームのエネルギーが次第に大き
くなるように調節して、成膜中に僅かに取り込まれたA
rの放出による膜の損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の
結晶化を行った。
【0050】これにより、a−Six C1-x 膜の結晶性
が良好である炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。a−S
ix C1-x 膜の室温での導電率は、2×10-2(Ωc
m)-1であった。更に、このa−Six C1-x 膜を、5
0%HF処理によりSiO2 上からリフトオフしてTE
M観察およびSAED観測を行った。SAEDパターン
のデバイ・リングより読み取った格子定数dの値は2.
63と1.51であり、それぞれSiCの結晶格子(1
01)、(110)のd値にほぼ対応する。これらの結
果より、得られたSix C1-x 膜が微結晶であることが
わかった。
が良好である炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。a−S
ix C1-x 膜の室温での導電率は、2×10-2(Ωc
m)-1であった。更に、このa−Six C1-x 膜を、5
0%HF処理によりSiO2 上からリフトオフしてTE
M観察およびSAED観測を行った。SAEDパターン
のデバイ・リングより読み取った格子定数dの値は2.
63と1.51であり、それぞれSiCの結晶格子(1
01)、(110)のd値にほぼ対応する。これらの結
果より、得られたSix C1-x 膜が微結晶であることが
わかった。
【0051】(実施例4)実施例3と同様のPET基板
を用い、同様にして基板を準備した。
を用い、同様にして基板を準備した。
【0052】次いで、反応性スパッタリング法によりS
iN膜を350nm形成した。更に、出力1000W、
スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマを発生さ
せ、リン(P)がドープされたSiC基板をターゲット
に用いたDCスパッタリング法により、リン(P)がド
ープされたa−Six C1-x 膜を30nm形成した。得
られた積層膜にKrFエキシマレーザのラインビーム照
射を行い、a−SixC1-x 膜を結晶化させた。このと
き、楕円形状のラインビームには、最大強度が250m
J/cm2 である台形型の強度分布をビームの短軸方向
に設け、このラインビームをビーム短軸方向にスキャン
した。これにより、a−Six C1-x 膜に照射されるビ
ームのエネルギーが次第に大きくなるように調節して、
成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜の損傷
を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
iN膜を350nm形成した。更に、出力1000W、
スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマを発生さ
せ、リン(P)がドープされたSiC基板をターゲット
に用いたDCスパッタリング法により、リン(P)がド
ープされたa−Six C1-x 膜を30nm形成した。得
られた積層膜にKrFエキシマレーザのラインビーム照
射を行い、a−SixC1-x 膜を結晶化させた。このと
き、楕円形状のラインビームには、最大強度が250m
J/cm2 である台形型の強度分布をビームの短軸方向
に設け、このラインビームをビーム短軸方向にスキャン
した。これにより、a−Six C1-x 膜に照射されるビ
ームのエネルギーが次第に大きくなるように調節して、
成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜の損傷
を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
【0053】これにより、a−Six C1-x 膜の結晶性
が良好である炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。a−S
ix C1-x 膜の室温での導電率は、6×10-1(Ωc
m)-1であった。更に、このa−Six C1-x 膜を、5
0%HF処理によりSiO2 上からリフトオフしてTE
M観察およびSAED観測を行った。SAEDパターン
のデバイ・リングより読み取った格子定数dの値は2.
63と1.51であり、それぞれSiCの結晶格子(1
01)、(110)のd値にほぼ対応する。これらの結
果より、得られたSix C1-x 膜が微結晶であることが
わかった。
が良好である炭化ケイ素薄膜構造体を作製した。a−S
ix C1-x 膜の室温での導電率は、6×10-1(Ωc
m)-1であった。更に、このa−Six C1-x 膜を、5
0%HF処理によりSiO2 上からリフトオフしてTE
M観察およびSAED観測を行った。SAEDパターン
のデバイ・リングより読み取った格子定数dの値は2.
63と1.51であり、それぞれSiCの結晶格子(1
01)、(110)のd値にほぼ対応する。これらの結
果より、得られたSix C1-x 膜が微結晶であることが
わかった。
【0054】(実施例5)材質をポリエチレンサルファ
イル(PES)として、SiOx のガスバリア層を基板
上下面の両面に設けたこと以外は実施例1と同様の基板
を用い、基板表面の温度を150℃に設定したこと以外
は実施例1と同様に基板を準備した。
イル(PES)として、SiOx のガスバリア層を基板
上下面の両面に設けたこと以外は実施例1と同様の基板
を用い、基板表面の温度を150℃に設定したこと以外
は実施例1と同様に基板を準備した。
【0055】次いで、反応性スパッタリング法によりS
iO2 膜を350nm形成した。更に、出力1000
W、スパッタリングガスをArガスとしてプラズマを発
生させ、ホウ素(B)がドープされたSiC基板をター
ゲットに用いたDCスパッタリング法により、ホウ素
(B)がドープされたa−Six C1-x 膜を30nm形
成した。次に、PECVDチャンバに基板を真空搬送
し、これにH2 およびB2 H 6 を1%含むH2 を、それ
ぞれ50sccm、10sccmの流量で同時に流し
た。この状態で20Wで発生させたプラズマ中に基板を
3分間曝した後、基板上の積層膜にArFエキシマレー
ザのラインビーム照射を行い、a−Six C1-x膜の結
晶化とドーピングとを同時に行った。このとき、楕円形
状のラインビームには、最大強度が200mJ/cm2
である台形型の強度分布をビームの短軸方向に設け、こ
のラインビームをビーム短軸方向にスキャンした。これ
により、a−Six C1-x 膜に照射されるビームのエネ
ルギーが次第に大きくなるように調節して、成膜中に僅
かに取り込まれたArの放出による膜の損傷を抑えてa
−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
iO2 膜を350nm形成した。更に、出力1000
W、スパッタリングガスをArガスとしてプラズマを発
生させ、ホウ素(B)がドープされたSiC基板をター
ゲットに用いたDCスパッタリング法により、ホウ素
(B)がドープされたa−Six C1-x 膜を30nm形
成した。次に、PECVDチャンバに基板を真空搬送
し、これにH2 およびB2 H 6 を1%含むH2 を、それ
ぞれ50sccm、10sccmの流量で同時に流し
た。この状態で20Wで発生させたプラズマ中に基板を
3分間曝した後、基板上の積層膜にArFエキシマレー
ザのラインビーム照射を行い、a−Six C1-x膜の結
晶化とドーピングとを同時に行った。このとき、楕円形
状のラインビームには、最大強度が200mJ/cm2
である台形型の強度分布をビームの短軸方向に設け、こ
のラインビームをビーム短軸方向にスキャンした。これ
により、a−Six C1-x 膜に照射されるビームのエネ
ルギーが次第に大きくなるように調節して、成膜中に僅
かに取り込まれたArの放出による膜の損傷を抑えてa
−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
【0056】このようにして作製された炭化ケイ素薄膜
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が7
(Ωcm)-1であった。
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が7
(Ωcm)-1であった。
【0057】(実施例6)実施例5と同様のPES基板
を用い、同様にして基板を準備した。
を用い、同様にして基板を準備した。
【0058】次いで、反応性スパッタリング法によりS
iN膜を350nm形成した。更に、出力1000W、
スパッタリングガスをArガスとしてプラズマを発生さ
せ、リン(P)がドープされたSiC基板をターゲット
に用いたDCスパッタリング法により、リン(P)がド
ープされたa−Six C1-x 膜を30nm形成した。次
に、PECVDチャンバに基板を真空搬送し、これにH
2 およびPH4 を1%含むH2 を、それぞれ50scc
m、10sccmの流量で同時に流した。この状態で2
0Wで発生させたプラズマ中に基板を3分間曝した後、
基板上の積層膜にArFエキシマレーザのラインビーム
照射を行い、a−Six C1-x 膜の結晶化とドーピング
とを同時に行った。このとき、楕円形状のラインビーム
には、最大強度が200mJ/cm2 である台形型の強
度分布をビームの短軸方向に設け、このラインビームを
ビーム短軸方向にスキャンした。これにより、a−Si
xC1-x 膜に照射されるビームのエネルギーが次第に大
きくなるように調節して、成膜中に僅かに取り込まれた
Arの放出による膜の損傷を抑えてa−Six C1- x 膜
の結晶化を行った。
iN膜を350nm形成した。更に、出力1000W、
スパッタリングガスをArガスとしてプラズマを発生さ
せ、リン(P)がドープされたSiC基板をターゲット
に用いたDCスパッタリング法により、リン(P)がド
ープされたa−Six C1-x 膜を30nm形成した。次
に、PECVDチャンバに基板を真空搬送し、これにH
2 およびPH4 を1%含むH2 を、それぞれ50scc
m、10sccmの流量で同時に流した。この状態で2
0Wで発生させたプラズマ中に基板を3分間曝した後、
基板上の積層膜にArFエキシマレーザのラインビーム
照射を行い、a−Six C1-x 膜の結晶化とドーピング
とを同時に行った。このとき、楕円形状のラインビーム
には、最大強度が200mJ/cm2 である台形型の強
度分布をビームの短軸方向に設け、このラインビームを
ビーム短軸方向にスキャンした。これにより、a−Si
xC1-x 膜に照射されるビームのエネルギーが次第に大
きくなるように調節して、成膜中に僅かに取り込まれた
Arの放出による膜の損傷を抑えてa−Six C1- x 膜
の結晶化を行った。
【0059】このようにして作製された炭化ケイ素薄膜
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が13
(Ωcm)-1であった。
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が13
(Ωcm)-1であった。
【0060】(実施例7)実施例5と同様のPES基板
を用い、同様にして基板を準備した。
を用い、同様にして基板を準備した。
【0061】次いで、反応性スパッタリング法によりS
iN膜を350nm形成した。更にその上に、出力10
00W、スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマ
を発生させ、リン(P)がドープされたSiC基板をタ
ーゲットに用いたDCスパッタリング法により、リン
(P)がドープされたa−Six C1-x 膜を30nm形
成した。その上に、引き続いて行ったリン(P)がドー
プされたSi基板をターゲットに用いたDCスパッタリ
ング法により、リン(P)がドープされたa−Si膜を
5nm形成した。このようにして形成された積層膜に対
し、以下、XeClエキシマレーザを用い、ラインビー
ムの最大強度を300mJ/cm2 としたこと以外は実
施例6と同様の方法でラインビーム照射を行った。こう
して、a−Six C1-x とa−Siとを同時に溶融し
て、a−Six C1-x 膜の結晶化とドーピングとを同時
に行った。
iN膜を350nm形成した。更にその上に、出力10
00W、スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマ
を発生させ、リン(P)がドープされたSiC基板をタ
ーゲットに用いたDCスパッタリング法により、リン
(P)がドープされたa−Six C1-x 膜を30nm形
成した。その上に、引き続いて行ったリン(P)がドー
プされたSi基板をターゲットに用いたDCスパッタリ
ング法により、リン(P)がドープされたa−Si膜を
5nm形成した。このようにして形成された積層膜に対
し、以下、XeClエキシマレーザを用い、ラインビー
ムの最大強度を300mJ/cm2 としたこと以外は実
施例6と同様の方法でラインビーム照射を行った。こう
して、a−Six C1-x とa−Siとを同時に溶融し
て、a−Six C1-x 膜の結晶化とドーピングとを同時
に行った。
【0062】このようにして作製された炭化ケイ素薄膜
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が6×
10-1(Ωcm)-1であった。更に、このa−Six C
1-x膜を、50%HF処理によりSiO2 上からリフト
オフしてTEM観察およびSAED観測を行った。SA
EDパターンのデバイ・リングより読み取った格子定数
dの値は2.63と1.51であり、それぞれSiCの
結晶格子(101)、(110)のd値にほぼ対応す
る。これらの結果より、得られたSix C1-x 膜が微結
晶であることがわかった。
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が6×
10-1(Ωcm)-1であった。更に、このa−Six C
1-x膜を、50%HF処理によりSiO2 上からリフト
オフしてTEM観察およびSAED観測を行った。SA
EDパターンのデバイ・リングより読み取った格子定数
dの値は2.63と1.51であり、それぞれSiCの
結晶格子(101)、(110)のd値にほぼ対応す
る。これらの結果より、得られたSix C1-x 膜が微結
晶であることがわかった。
【0063】(実施例8)実施例5と同様のPES基板
を用い、同様にして基板を準備した。
を用い、同様にして基板を準備した。
【0064】次いで、反応性スパッタリング法によりS
iN膜を350nm形成した。更にその上に、出力10
00W、スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマ
を発生させ、SiC基板をターゲットに用いたDCスパ
ッタリング法によりa−Si x C1-x 膜を30nm形成
した。次に、PECVDチャンバに基板を真空搬送し、
これにH2 およびPH4 を1%含むH2 を、それぞれ5
0sccm、10sccmの流量で同時に流した。この
状態で20Wで発生させたプラズマ中に基板を3分間曝
した後、再び基板をスパッタ装置に真空搬送して、積層
膜の上に更に、反応性スパッタリング法によりSiO2
膜を350nm形成した。このSiO2膜の上からAr
Fエキシマレーザのラインビーム照射を行い、a−Si
x C1-x膜の結晶化とドーピングとを同時に行った。こ
のとき、楕円形状のラインビームには、最大強度が25
0mJ/cm2 である台形型の強度分布をビームの短軸
方向に設け、このラインビームをビーム短軸方向にスキ
ャンした。これにより、a−Six C1-x 膜に照射され
るビームのエネルギーが次第に大きくなるように調節し
て、成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜の
損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
iN膜を350nm形成した。更にその上に、出力10
00W、スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマ
を発生させ、SiC基板をターゲットに用いたDCスパ
ッタリング法によりa−Si x C1-x 膜を30nm形成
した。次に、PECVDチャンバに基板を真空搬送し、
これにH2 およびPH4 を1%含むH2 を、それぞれ5
0sccm、10sccmの流量で同時に流した。この
状態で20Wで発生させたプラズマ中に基板を3分間曝
した後、再び基板をスパッタ装置に真空搬送して、積層
膜の上に更に、反応性スパッタリング法によりSiO2
膜を350nm形成した。このSiO2膜の上からAr
Fエキシマレーザのラインビーム照射を行い、a−Si
x C1-x膜の結晶化とドーピングとを同時に行った。こ
のとき、楕円形状のラインビームには、最大強度が25
0mJ/cm2 である台形型の強度分布をビームの短軸
方向に設け、このラインビームをビーム短軸方向にスキ
ャンした。これにより、a−Six C1-x 膜に照射され
るビームのエネルギーが次第に大きくなるように調節し
て、成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜の
損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
【0065】このようにして作製された炭化ケイ素薄膜
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が11
(Ωcm)-1であった。
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が11
(Ωcm)-1であった。
【0066】(実施例9)実施例5と同様のPES基板
を用い、基板の表面温度を120℃とした以外は実施例
5と同様にして基板を準備した。
を用い、基板の表面温度を120℃とした以外は実施例
5と同様にして基板を準備した。
【0067】次いで、反応性スパッタリング法によりS
iN膜を350nm形成した。更に、出力1000W、
スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマを発生さ
せ、リン(P)がドープされたSiC基板をターゲット
に用いたDCスパッタリング法により、リン(P)がド
ープされたa−Six C1-x 膜を30nm形成した。得
られた積層膜にKrFエキシマレーザのスクエアビーム
照射を行い、a−Si x C1-x 膜を結晶化させた。この
とき、楕円形状のラインビームには、最大強度が230
mJ/cm2 である台形型の強度分布をビームの短軸方
向に設け、このラインビームをビーム短軸方向にスキャ
ンした。これにより、a−Six C1-x膜に照射される
ビームのエネルギーが次第に大きくなるように調節し
て、成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜の
損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
iN膜を350nm形成した。更に、出力1000W、
スパッタリングガスをHeガスとしてプラズマを発生さ
せ、リン(P)がドープされたSiC基板をターゲット
に用いたDCスパッタリング法により、リン(P)がド
ープされたa−Six C1-x 膜を30nm形成した。得
られた積層膜にKrFエキシマレーザのスクエアビーム
照射を行い、a−Si x C1-x 膜を結晶化させた。この
とき、楕円形状のラインビームには、最大強度が230
mJ/cm2 である台形型の強度分布をビームの短軸方
向に設け、このラインビームをビーム短軸方向にスキャ
ンした。これにより、a−Six C1-x膜に照射される
ビームのエネルギーが次第に大きくなるように調節し
て、成膜中に僅かに取り込まれたHeの放出による膜の
損傷を抑えてa−Six C1-x 膜の結晶化を行った。
【0068】このようにして作製された炭化ケイ素薄膜
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が8
(Ωcm)-1であった。
構造体のa−Six C1-x 膜は、室温での導電率が8
(Ωcm)-1であった。
【0069】(実施例10)まず、大面積の被処理基板
として、両面にガスバリア層としてSiOx 層を備え、
上面は更にアクリル樹脂でハードコートされたPES基
板を準備した。基板の表面温度は120℃とした。
として、両面にガスバリア層としてSiOx 層を備え、
上面は更にアクリル樹脂でハードコートされたPES基
板を準備した。基板の表面温度は120℃とした。
【0070】その上面に、熱伝導抑制層として第1のS
iO2 層を反応性スパッタリング法により30nmの厚
さに形成した。更に、不純物を含有した非晶質SiC膜
をスパッタリング法により50nmの厚さに形成した。
ターゲットには、不純物としてホウ素(B)を1×10
16cm-3以下の微量含有する単結晶SiC基板を用い
た。このときのスパッタリング条件は、膜厚を除き実施
例3に準じている。すなわち、出力1000W、スパッ
タリングガスをアルゴン(Ar)としたDCスパッタリ
ング法により、ホウ素(B)がドープされたSiC膜を
形成した。
iO2 層を反応性スパッタリング法により30nmの厚
さに形成した。更に、不純物を含有した非晶質SiC膜
をスパッタリング法により50nmの厚さに形成した。
ターゲットには、不純物としてホウ素(B)を1×10
16cm-3以下の微量含有する単結晶SiC基板を用い
た。このときのスパッタリング条件は、膜厚を除き実施
例3に準じている。すなわち、出力1000W、スパッ
タリングガスをアルゴン(Ar)としたDCスパッタリ
ング法により、ホウ素(B)がドープされたSiC膜を
形成した。
【0071】次に、スパッタリングチャンバから、これ
とゲートバルブで連接されたエキシマレーザ光照射装置
に被処理基板を真空搬送し、非晶質のSiC膜の上面か
らKrFエキシマレーザ光を照射した。こうして、Si
C膜からArを脱離させると同時にその結晶化を行っ
た。照射条件は実施例3と同様であり、楕円形状のライ
ンビームには、最大強度が200mJ/cm2 である台
形型の強度分布をビームの短軸方向に設け、このライン
ビームをビーム短軸方向にスキャンした。これにより、
a−Six C1-x 膜に照射されるビームのエネルギーが
次第に大きくなるように調節して、成膜中に僅かに取り
込まれたHeの放出による膜の損傷を抑えてa−Six
C1-x 膜の結晶化を行った。
とゲートバルブで連接されたエキシマレーザ光照射装置
に被処理基板を真空搬送し、非晶質のSiC膜の上面か
らKrFエキシマレーザ光を照射した。こうして、Si
C膜からArを脱離させると同時にその結晶化を行っ
た。照射条件は実施例3と同様であり、楕円形状のライ
ンビームには、最大強度が200mJ/cm2 である台
形型の強度分布をビームの短軸方向に設け、このライン
ビームをビーム短軸方向にスキャンした。これにより、
a−Six C1-x 膜に照射されるビームのエネルギーが
次第に大きくなるように調節して、成膜中に僅かに取り
込まれたHeの放出による膜の損傷を抑えてa−Six
C1-x 膜の結晶化を行った。
【0072】この結果、非晶質であったSiC層は多結
晶層となり、その表面は陥入孔や空隙による凹凸がな
く、緻密で平滑であった。
晶層となり、その表面は陥入孔や空隙による凹凸がな
く、緻密で平滑であった。
【0073】更に、ゲート絶縁膜として第2のSiO2
層を、常法により10nmの厚さに形成した。その上
に、アルミニウム(Al)またはアルミニウムシリコン
(AlSi)を200nmから400nmの厚さで蒸着
した後、これをパターニングしてゲート電極を形成し
た。
層を、常法により10nmの厚さに形成した。その上
に、アルミニウム(Al)またはアルミニウムシリコン
(AlSi)を200nmから400nmの厚さで蒸着
した後、これをパターニングしてゲート電極を形成し
た。
【0074】続いて、ゲート電極をマスクとして不純物
としてリンイオン(P+ )をイオン注入して、セルフア
ライメントによりチャネル領域とその両側のソース領
域,ドレイン領域を形成した。
としてリンイオン(P+ )をイオン注入して、セルフア
ライメントによりチャネル領域とその両側のソース領
域,ドレイン領域を形成した。
【0075】次に、第2のSiO2 層を、ゲート電極を
パターンとしてアライメントさせてパターニングし、ソ
ース領域24b,ドレイン領域24cも個々のトランジ
スタの素子領域の形状にパターニングした。次に、この
上から一面に層間絶縁膜(SiO2 )を形成して、この
層間絶縁膜にソース領域およびドレイン領域に臨む接続
孔を開口し、それぞれの開口部にITOからなる信号配
線および画素電極を形成した。このようにして、トップ
ゲート型TFTを作製した。
パターンとしてアライメントさせてパターニングし、ソ
ース領域24b,ドレイン領域24cも個々のトランジ
スタの素子領域の形状にパターニングした。次に、この
上から一面に層間絶縁膜(SiO2 )を形成して、この
層間絶縁膜にソース領域およびドレイン領域に臨む接続
孔を開口し、それぞれの開口部にITOからなる信号配
線および画素電極を形成した。このようにして、トップ
ゲート型TFTを作製した。
【0076】このTFTは、液晶表示パネル用のアクテ
ィブマトリクス型である。チャネル領域として耐圧の高
い多結晶のSiC層を用いたため、リーク電流が少ない
ものとなった。
ィブマトリクス型である。チャネル領域として耐圧の高
い多結晶のSiC層を用いたため、リーク電流が少ない
ものとなった。
【0077】以上、実施の形態および実施例を挙げて本
発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施
例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例
えば、上記実施の形態および実施例では、非晶質SiC
層にレーザビームを照射するようにしたが、電子ビーム
などの他のエネルギービームを用いるようにしてもよ
い。
発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施
例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例
えば、上記実施の形態および実施例では、非晶質SiC
層にレーザビームを照射するようにしたが、電子ビーム
などの他のエネルギービームを用いるようにしてもよ
い。
【0078】また、上記第2の実施の形態では、炭化ケ
イ素薄膜構造体を基本構造に用いてTFTを作製するよ
うにしたが、炭化ケイ素薄膜構造体の形成以降の工程は
いずれも常法に準拠してよく、あらゆる一般的なTFT
の製造方法を用いることができる。更に、TFTの構造
をトップゲート型としたが、この他にボトムゲート型等
の他の構造としてもよい。
イ素薄膜構造体を基本構造に用いてTFTを作製するよ
うにしたが、炭化ケイ素薄膜構造体の形成以降の工程は
いずれも常法に準拠してよく、あらゆる一般的なTFT
の製造方法を用いることができる。更に、TFTの構造
をトップゲート型としたが、この他にボトムゲート型等
の他の構造としてもよい。
【0079】また、上記第2の実施の形態および実施例
10では、液晶表示パネル用のアクティブマトリクス型
TFTについて説明したが、本発明は、炭化ケイ素薄膜
構造体を基本構造に用いたTFTであれば、その他の構
造のTFTにも適用できる。
10では、液晶表示パネル用のアクティブマトリクス型
TFTについて説明したが、本発明は、炭化ケイ素薄膜
構造体を基本構造に用いたTFTであれば、その他の構
造のTFTにも適用できる。
【0080】加えて、第1の実施の形態で説明した炭化
ケイ素薄膜構造体1が、所謂機能性デバイスの基本構造
になることを、第2の実施の形態において具体的に例示
したが、本発明は、エネルギービームの照射により少な
くとも表面近傍が結晶化された炭化ケイ素薄膜が熱伝導
抑制層を介して有機高分子材料基板の上に形成されたも
のであれば、他の構成を有するものについても広く適用
できる。例えば、炭化ケイ素薄膜構造体を窓材とした太
陽電池、炭化ケイ素薄膜構造体を表面コーティングした
有機高分子フィルム等、TFT以外のデバイスや機能性
材料についても適用することができる。
ケイ素薄膜構造体1が、所謂機能性デバイスの基本構造
になることを、第2の実施の形態において具体的に例示
したが、本発明は、エネルギービームの照射により少な
くとも表面近傍が結晶化された炭化ケイ素薄膜が熱伝導
抑制層を介して有機高分子材料基板の上に形成されたも
のであれば、他の構成を有するものについても広く適用
できる。例えば、炭化ケイ素薄膜構造体を窓材とした太
陽電池、炭化ケイ素薄膜構造体を表面コーティングした
有機高分子フィルム等、TFT以外のデバイスや機能性
材料についても適用することができる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項6のいずれか1に記載の炭化ケイ素薄膜構造体、また
は請求項8ないし請求項12のいずれか1に記載の炭化
ケイ素薄膜構造体の製造方法によれば、絶縁基体上に熱
伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜を形成して薄膜積層
体を作製し、更にエネルギービームを照射して炭化ケイ
素薄膜を結晶化させるようにしたので、所謂基板ごと加
熱する熱処理を伴うことなく、良好な結晶性を持つため
に機械的強度および電気的絶縁性が向上した炭化ケイ素
薄膜を容易に得ることができる。なおかつ、炭化ケイ素
薄膜の表面は平滑となり、成膜性、密着性に優れたもの
とすることができる。さらに、絶縁基体を有機高分子材
料で構成されるようにしたので、軽量で衝撃に強く、取
り扱いやすいものとすることができる。従って、例え
ば、各種デバイスまたはラミネートフィルム等の基本構
造体として用いることができる。
項6のいずれか1に記載の炭化ケイ素薄膜構造体、また
は請求項8ないし請求項12のいずれか1に記載の炭化
ケイ素薄膜構造体の製造方法によれば、絶縁基体上に熱
伝導抑制層を介して炭化ケイ素薄膜を形成して薄膜積層
体を作製し、更にエネルギービームを照射して炭化ケイ
素薄膜を結晶化させるようにしたので、所謂基板ごと加
熱する熱処理を伴うことなく、良好な結晶性を持つため
に機械的強度および電気的絶縁性が向上した炭化ケイ素
薄膜を容易に得ることができる。なおかつ、炭化ケイ素
薄膜の表面は平滑となり、成膜性、密着性に優れたもの
とすることができる。さらに、絶縁基体を有機高分子材
料で構成されるようにしたので、軽量で衝撃に強く、取
り扱いやすいものとすることができる。従って、例え
ば、各種デバイスまたはラミネートフィルム等の基本構
造体として用いることができる。
【0082】また、請求項7に記載の薄膜トランジスタ
によれば、チャネルを表面が平滑で結晶性良好な炭化ケ
イ素薄膜に形成するようにしたので、素子特性が向上す
ると共にリーク電流を抑制することができる。
によれば、チャネルを表面が平滑で結晶性良好な炭化ケ
イ素薄膜に形成するようにしたので、素子特性が向上す
ると共にリーク電流を抑制することができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る炭化ケイ素薄
膜構造体の構成を表す断面図であり、図1(A)はレー
ザ照射前、図1(B)はレーザ照射後の状態を表すもの
である。
膜構造体の構成を表す断面図であり、図1(A)はレー
ザ照射前、図1(B)はレーザ照射後の状態を表すもの
である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るTFTの構成
を表す断面図である。
を表す断面図である。
【図3】図2に示したTFTの製造工程を表す断面図で
ある。
ある。
【図4】図3に続く工程を表す断面図である。
【図5】図4に続く工程を表す断面図である。
10…基板、11…バッファ層、12…非晶質SiC
層、13…多結晶SiC層、20…基板、21…ガスバ
リア層、22…ハードコート層、23…バッファ層、2
4…非晶質SiC層、25…多結晶SiC層、25a…
チャネル領域、25b…ソース領域、25c…ドレイン
領域、26…ゲート絶縁膜、27…ゲート電極、28…
層間絶縁膜、29…信号配線、30…画素電極
層、13…多結晶SiC層、20…基板、21…ガスバ
リア層、22…ハードコート層、23…バッファ層、2
4…非晶質SiC層、25…多結晶SiC層、25a…
チャネル領域、25b…ソース領域、25c…ドレイン
領域、26…ゲート絶縁膜、27…ゲート電極、28…
層間絶縁膜、29…信号配線、30…画素電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/265 602 H01L 21/265 Z 29/786 29/78 618B 21/336 627G (72)発明者 野口 隆 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4K029 AA11 AA24 BA46 BA56 BA58 BB02 BB08 CA05 CA06 GA00 5F052 AA02 BA04 BA07 BB07 CA04 DA10 DB07 EA11 FA00 JA01 5F103 AA08 DD17 GG02 HH10 JJ01 KK03 LL13 PP03 5F110 AA16 BB01 CC02 DD01 DD13 DD14 EE03 EE06 EE43 FF02 GG01 GG06 GG13 GG25 GG32 GG43 GG52 HJ01 HJ13 HL07 NN72 PP03 PP05 PP06 PP08 QQ11
Claims (12)
- 【請求項1】 少なくとも1種類以上の有機高分子材料
よりなる絶縁基体上に熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素
薄膜が形成された炭化ケイ素薄膜構造体であって、 前記炭化ケイ素薄膜はエネルギービームの照射によって
少なくとも表面近傍を結晶化されていることを特徴とす
る炭化ケイ素薄膜構造体。 - 【請求項2】 前記炭化ケイ素薄膜はスパッタリング法
により形成されたものであることを特徴とする請求項1
に記載の炭化ケイ素薄膜構造体。 - 【請求項3】 前記熱伝導抑制層は酸化ケイ素(SiO
x )膜および窒化ケイ素(SiNx )膜の少なくとも一
方であることを特徴とする請求項1に記載の炭化ケイ素
薄膜構造体。 - 【請求項4】 前記炭化ケイ素薄膜は、p型またはn型
の不純物が導入され、前記エネルギービームの照射によ
り前記不純物が活性化されていることを特徴とする請求
項1に記載の炭化ケイ素薄膜構造体。 - 【請求項5】 ビッカース硬度による評価において、前
記有機高分子材料に比較して表面硬度が高いことを特徴
とする請求項1記載の炭化ケイ素薄膜構造体。 - 【請求項6】 前記炭化ケイ素薄膜の結晶化率が90%
以上であることを特徴とする請求項1記載の炭化ケイ素
薄膜構造体。 - 【請求項7】 少なくとも1種類以上の有機高分子材料
よりなる絶縁基体上に熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素
薄膜が形成された炭化ケイ素薄膜構造体を含む薄膜トラ
ンジスタであって、 前記炭化ケイ素薄膜がp型またはn型の不純物が導入さ
れエネルギービームの照射により前記不純物が活性化さ
れてなる活性化領域を有し、前記活性化領域にチャネル
が形成されていることを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項8】 少なくとも1種類以上の有機高分子材料
よりなる絶縁基体上に熱伝導抑制層を介して炭化ケイ素
薄膜を形成して薄膜積層体を作製し、更に、エネルギー
ビームを照射することにより前記炭化ケイ素薄膜の少な
くとも表面近傍を結晶化させることを特徴とする炭化ケ
イ素薄膜構造体の製造方法。 - 【請求項9】 前記炭化ケイ素薄膜をスパッタリング法
により形成することを特徴とする請求項8に記載の炭化
ケイ素薄膜構造体の製造方法。 - 【請求項10】 前記熱伝導抑制層を酸化ケイ素(Si
Ox )膜および窒化ケイ素(SiNx )膜の少なくとも
一方により形成することを特徴とする請求項8に記載の
炭化ケイ素薄膜構造体の製造方法。 - 【請求項11】 前記炭化ケイ素薄膜を形成する際に、
p型またはn型の不純物を導入し、前記エネルギービー
ムの照射時に前記p型またはn型の不純物を活性化させ
ることを特徴とする請求項8に記載の炭化ケイ素薄膜構
造体の製造方法。 - 【請求項12】 前記炭化ケイ素薄膜の結晶化率を90
%以上とすることを特徴とする請求項8に記載の炭化ケ
イ素薄膜構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000147897A JP2001332492A (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 炭化ケイ素薄膜構造体およびその製造方法ならびに薄膜トランジスタ |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2010512006A (ja) * | 2006-12-01 | 2010-04-15 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション | 逆行性炭素プロファイルを有する低欠陥Si:C層 |
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2000
- 2000-05-19 JP JP2000147897A patent/JP2001332492A/ja active Pending
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JP7400389B2 (ja) | 2019-11-21 | 2023-12-19 | 住友金属鉱山株式会社 | 炭化珪素多結晶膜、炭化珪素多結晶膜の製造方法および炭化珪素多結晶膜の成膜装置 |
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