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JP2001329043A - グリシジルエステル組成物及びそれらの製造方法 - Google Patents

グリシジルエステル組成物及びそれらの製造方法

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Publication number
JP2001329043A
JP2001329043A JP2000150091A JP2000150091A JP2001329043A JP 2001329043 A JP2001329043 A JP 2001329043A JP 2000150091 A JP2000150091 A JP 2000150091A JP 2000150091 A JP2000150091 A JP 2000150091A JP 2001329043 A JP2001329043 A JP 2001329043A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
glycidyl ester
acid
ester composition
group
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000150091A
Other languages
English (en)
Inventor
Gherardos Kuuimansu Petrus
ペトルス・へラルドゥス・クーイマンス
Ming-Kan Ri Simon
サイモン・ミングーカン・リ
John Marks Edward
エドワード・ジョン・マークス
Jacobs Titus Smits Joseph
ヨゼフ・ヤコブス・ティトス・スミツ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Epoxy Resins Co Ltd
Original Assignee
Japan Epoxy Resins Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Epoxy Resins Co Ltd filed Critical Japan Epoxy Resins Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いエポキシ基含量及び低い加水分解可能な
塩素含量有するグリシジルエステル組成物の提供。 【解決手段】 ジ酸無水物、モノグリシジルエステル、
場合によりジカルボン酸及びモノエポキシドを反応させ
て得られるカルボキシル官能性ポリエステル樹脂と、エ
ピハロヒドリンとの反応で製造されるグリシジルエステ
ル組成物及びその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグリシジルエステル
組成物、それらの製造法、塗料組成物、及びグリシジル
エステル組成物を含有する他の硬化可能な組成物、及び
該硬化可能な組成物を用いて得られる硬化製品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)プロ
パンとエピクロロヒドリンの反応生成物に基づく塗料組
成物は公知である。これらの組成物に基づいて製造され
た硬化製品は加水分解に対して抵抗性があるが、紫外線
抵抗性が低いので、建築部材又は自動車のトップコート
のような高度の屋外耐久性が要求される用途には適しな
い。
【0003】屋外耐久性塗料及び成形組成物に使用する
ことができるトリグリシジルエステルはヨーロッパ特許
出願第447360A号(EP-A-447,360)に開示されている。こ
の出願は、高レベルの加水分解可能な塩素含量を有する
製品を開示している。ヘキサヒドロ無水フタル酸とジメ
チロールプロピオン酸の2:1付加物に関するEP-A-44
7,360の実施例2では、得られた生成物が1.0%(10,0
00mg/kg)の加水分解可能な塩素含量を有している。こ
のように高レベルの残留塩素は塗料組成物には一般に望
ましくない。
【0004】ヨーロッパ特許出願第0518408A2号は、
(i)(a)下記一般式(I)のα,α'-二分岐ジカルボン酸
のジグリシジルエステル:
【0005】
【化5】
【0006】と、(b)下記一般式(II)のα,α'-二分岐
ジカルボン酸:
【0007】
【化6】
【0008】(式中、nは0又は1であり、Rは独立し
て直鎖及び分岐鎖アルキル、シクロアルキル、アリール
アルキル、及びアリールからなる群から選ばれ、2つの
Rは5、6及び8の炭素原子を有する置換又は未置換の
脂環式環系の部分を形成することができ、nが0である
べき場合は、R1は独立して水素原子又はメチル基であ
り、R2は一重結合の置換又は未置換アルキレン又はア
リーレン、又は下記式(III): −(R3)m1―X―(R3)m2― (III) のラジカルであり、式中、m1及びm2は独立して0又は
1であり、R3は独立して置換又は未置換のアルキレン
からなる群から選ばれ、Xは一重結合又は下記の橋渡し
基(I)〜(V)の1つであり:
【0009】
【化7】
【0010】式中、R4は、Xが橋渡し基(V)であるとき
はm1は0であり且つXが橋渡し基(VI)であるときはm2
は0であり且つnが0であるときはR2は一重結合であ
ることを条件として、独立してC1〜C4のアルキルから
なる群から選ばれる:との反応により得られる先駆樹脂
生成物:及び(ii)アミノ樹脂ブロック又は未ブロック
(脂環)脂肪族イソシアネート、α,α'-二分岐環状無水
物、α,α'-二分岐酸及びエステル基のみを含有する酸
官能性ポリエステル、(脂環)脂肪族アミン、(脂環)脂肪
族ポリアミノアミド、ブロック又は未ブロックルイス
酸、及び3級アミンからなる群から選ばれる硬化性化合
物:を含有する熱硬化性樹脂を開示している。
【0011】化合物(a)と(b)のモル比は好ましくは
0.5〜2.0の範囲であった。好ましい反応体(a)
は、ジエチルマロン酸、2,2,5,5-テトラメチルアジピン
酸、スルホジピバリン酸及びテトラプロピルアジピン酸
のジグリシジルエステルから選ばれ、好ましい反応体
(b)はジメチルマロン酸、2,2,5,5-テトラメチルアジピ
ン酸、スルホジピバリン酸及びテトラプロピルアジピン
酸から選ばれる。
【0012】非常に特別の構造のα,α'-二分岐ジカル
ボン酸のジグリシジルエステルのみが許容しうる加水分
解安定性、耐エステル交換性及び許容しうる耐候性の組
み合せを示す塗料組成物の反応体として使用することが
できることが、引用したヨーロッパ特許出願及び他の刊
行物から認識されよう。
【0013】国際出願 WO 96/11238は、脂環式核を有す
るエポキシ樹脂は硬化されたときに脆い塗膜のみを与え
る不利な点を有することを示している。この脆性はしば
しば接着性を悪くするので、塗料への用途には適さな
い。
【0014】ヨーロッパ特許出願第0634434 A2号は、
(a)一官能性1級又は2級ヒドロキシル基を有する少
なくとも1種の化合物A'、及び/又は1級又は2級ヒ
ドロキシル基及び3級脂肪族カルボキシル基を有する少
なくとも1種の化合物A"; (b)2つの芳香族又は2級脂肪族カルボキシル基を有
する少なくとも1種の芳香族又は脂環式ジカルボン酸化
合物B,又はそれらの無水物; (c)独立して1級又は2級ヒドロキシル基であること
ができる2つの脂肪族ヒドロキシル基を有する少なくと
も1種のジオール化合物C;及び (d)1つの3級脂肪族カルボキシル基、及び各々独立
して1級又は2級ヒドロキシル基であることができる2
つの脂肪族ヒドロキシル基を有する少なくとも1種のジ
ヒドロキシモノカルボン酸化合物D;を、化合物A':
A":B:C:Dのモル比がM:N:X+Y+1:X:
Yで(式中、M+Nは2であり、Xは2〜8の範囲で、
Yは2−N〜8の範囲である)、100〜240℃の温
度で、反応混合物中に最初に存在する非3級カルボキシ
ル基の本質的に全てが反応してしまうまで、反応させる
ことにより、線状3級脂肪族カルボキシル官能性ポリエ
ステル樹脂を製造する方法を開示している。線状3級脂
肪族カルボキシル官能性ポリエステル樹脂は、適当な塩
基及び場合により触媒の存在下に過剰のエピハロヒドリ
ンと反応させてポリグリシジルエステル樹脂が製造され
ている。
【0015】ヨーロッパ特許出願第0720997A2号は、あ
る種の線状3級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂及
びエポキシ官能性ポリエステル樹脂を開示している。こ
れらのポリエステル樹脂は、 (a)2つの芳香族及び/又は2級脂肪族カルボキシル
基を有する少なくとも1種の芳香族又は脂環式カルボン
酸化合物A、又はそれらの無水物; (b)各々独立して1級又は2級ヒドロキシル基である
ことができる2つの脂肪族ヒドロキシル基を有する少な
くとも1種のヒドロキシル化合物B; (c)少なくとも1つの3級脂肪族カルボキシル基、及
び各々独立して1級又は2級ヒドロキシル基であること
ができる2つの脂肪族ヒドロキシル基を有する少なくと
も1種のヒドロキシル置換カルボン酸化合物C;及び (d)場合により、1つのカルボキシル基を有する1種
の脂肪族カルボン酸化合物D;を、化合物A:B:C:
Dのモル比が(X+Y−1):X:Y:Zで(式中、Xは
2〜8の範囲で、Yは2〜8の範囲で、Zは0〜2の範
囲である)、反応させることにより得られる。
【0016】国際出願 WO 98/23661は、 a)(i)式:(R1)(R2)(R3)-C-COOHの合成高分
岐飽和モノカルボン酸異性体の混合物のグリシジルエス
テルであり(式中、R1、R2及びR3は1〜15の炭素原
子を有するアルキル基であり、そのうち少なくとも1つ
はメチルであり、各々の酸は5〜19、好ましくは5〜
13の炭素原子を有する)と、(ii)該合成高分岐飽和モ
ノカルボン酸の混合物との1:1のモル比での反応生成
物を含有する少なくとも1種の化合物A1;なお前記成
分A1は場合によりヒドロキシピバリン酸(A2)及び/又
は水素化ジフェニロールプロパン(A3)と混合されてい
る; b)2つの芳香族又は2級脂肪族カルボキシル基を有す
る少なくとも1種の芳香族又は脂環式ジカルボン酸化合
物B、又はそれらの無水物;場合により c)1つの3級脂肪族カルボキシル基、及び各々独立し
て1級又は2級ヒドロキシル基であることができる2つ
の脂肪族ヒドロキシル基を有する少なくとも1種のジヒ
ドロキシモンカルボン酸化合物C;及び場合により d)各々独立して1級又は2級ヒドロキシル基であるこ
とができる2つの脂肪族ヒドロキシル基を有する1種の
ジオール化合物D;を、A1:A2+A3:B:C:D化
合物のモル比がA1:(2−A1):X+Y+1:X:Yで
(式中、A1は0.1〜2の範囲であり、Yは0〜6の範
囲であり、Xは2〜8の範囲である)、反応混合物中に
最初に存在する本質的に全ての非3級カルボキシル基が
反応してしまうまで、100〜225℃の温度で反応さ
せて得られる線状3級カルボキシル官能性ポリエステル
樹脂、及び該ポリエステル樹脂から導かれるポリグリシ
ジルエステル、及びポリエステル樹脂及び/又はポリグ
リシジルエステル樹脂を含有する塗料組成物を開示して
いる。
【0017】国際出願 WO98/24828は、(a)場合によ
り8〜16の範囲の炭素原子を有するアルカンジカルボ
ン酸(A')の少量と混合された、少なくとも1種の1,4-
ジカルボキシルシクロヘキサン(A); (b)1つの3級脂肪族カルボキシル基及び2つの脂肪
族ヒドロキシル基を有する少なくとも1種のヒドロキシ
ルモノカルボン酸化合物(B);場合により、 (c)各々独立して1級又は2級ヒドロキシル基である
ことができる2つの脂肪族ヒドロキシル基を有する1種
のジオール化合物(C);及び場合により、 (d)1つの一官能性1級又は2級ヒドロキシル基を含
有する化合物(D')、及び/又は1つの1級又は2級ヒ
ドロキシル基及び1つの3級脂肪族カルボキシル基を有
する化合物(D");を、化合物(A+A'):B:C:
D':D"のモル比が(X+Y+1):Y:X:M:N(式
中、M+Nは0〜2の範囲で、Xは2〜8の範囲で、Y
は[2−(M+N)]〜8の範囲である)、反応混合物中に
最初に存在する本質的に全ての非3級カルボキシル基が
反応してしまうまで、100〜225℃の温度で反応さ
せて得られる線状3級カルボキシル官能性ポリエステル
樹脂、及び該ポリエステル樹脂から導かれるポリグリシ
ジルエステル、及びポリエステル樹脂及び/又はポリグ
リシジルエステル樹脂を含有する塗料組成物を開示して
いる。
【0018】国際出願 WO 98/42768は、カルボキシル官
能性ポリエステル樹脂、それらから導かれるエポキシ官
能性ポリエステル樹脂、及びこれらのポリエステル化合
物を含有する塗料組成物を記載している。カルボキシル
官能性ポリエステル樹脂は、 a)場合により下記式Iにおいてxが0である対応化合
物(A2)の少量と混合された、下記式の少なくとも1
種の化合物(A1)、又はそれらの無水物:
【0019】
【化8】
【0020】(式中、R1及びR2は各々独立して1〜4
の炭素原子を有するアルキル基、又は一緒になって-C
H-(CH2)x-CH-基、シクロアルキル基を形成するこ
とができる)、好ましくは1,4-シクロヘキサンジカルボ
ン酸である; b)各々独立して1級又は2級ヒドロキシル基であるこ
とができる2つの脂肪族ヒドロキシル基を有する少なく
とも1種のジオール化合物B;場合により c)1つの3級脂肪族カルボキシル基及び各々独立して
1級又は2級ヒドロキシル基であることができる2つの
脂肪族ヒドロキシル基を有するジヒドロキシモノカルボ
ン酸化合物(C);及び場合により、 d)トリヒドロキシアルカン(D1)又はテトラヒドロキ
シアルカン(D2);を、(A1+A2):B:C:D1:
D2化合物のモル比がX+Y+2Z+3Q+P:X:
Y:Z:Qで(式中、Xは1〜8の範囲であり、Yは0
〜8の範囲であり、Zは0〜4の範囲であり、Qは0〜
3の範囲であり、Pは1〜5、好ましくは1〜3の範
囲、最も好ましくは1である)、化合物Cが存在すると
きは、反応混合物中に最初に存在する本質的に全てのヒ
ドロキシル基が反応してしまうまで、100〜240
℃、好ましくは180〜210℃の温度で反応させて得
られる。
【0021】ある種の方法で与えられる線状3級脂肪酸
カルボキシル官能性ポリエステル樹脂及びポリグリシジ
ルエステルは、最新の経済的に適用される塗料に関し
て、屋外耐久性(UV安定性)及び硬化状態での耐加水
分解性の要求を指向しているが、さらに性質を改良し及
び/又は製造コストを減少させる必要性がまだある。
【0022】上記のEP 0634434A2、EP 720997A2、 WO 9
8/23661、WO 98/24828、 WO 98/42768の教示、即ち、
(i)カルボキシル官能性ポリエステル樹脂及びエポキ
シ官能性ポリエステル樹脂から導かれる改良された硬化
塗料の性質を得る為には、それは、ポリエステルコアブ
ロック中にジカルボン酸反応体から作られる末端3級カ
ルボキシル基を導入することにより(その際カルボキシ
ル基は少なくとも3つのメチレン炭素原子においてそれ
ぞれから除去される)、あるいは最初に生成されたカル
ボキシル官能性ポリエステル樹脂中の元の末端カルボキ
シル基はヒドロキシ分岐アルカンカルボン酸と反応しな
ければならないことにより、到達することができるのみ
であること、及び(ii)ジカルボン酸又は無水物反応体か
ら造られる出発のカルボキシ基官能性ポリエステル樹脂
(その際カルボキシル基はフタル酸又は無水物、又は1,
2-シクロヘキサンジカルボン酸又はその無水物のような
2つのメチレン炭素原子のみが除去される)の存在は、
対応するポリグリシジルポリエステルに効率的にグリシ
ジル化されないので、避けねばならないということを認
識することができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
エポキシ基含量及び低い加水分解可能な塩素含量を有す
るグリシジルエステル組成物、及びその製造法を提供す
ることにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、適当
な塩基及び場合により触媒の存在下に、280mgKOH/g
未満の酸価を有するカルボキシ官能性ポリエステル化合
物と過剰のエピハロヒドリンを反応させて製造されるグ
リシジルエステル組成物であって、その際該カルボキシ
官能性ポリエステル樹脂が、 (a)少なくとも1種の化合物A;化合物Aは下記式(I)
の無水物である:
【0025】
【化9】
【0026】式中、R及びR'は、各々独立して水素、
又はシクロヘキサン環に結合している1〜4の炭素原子
を有するアルキル基であるか、又は一緒になってシクロ
ヘキサン環を形成することができ、又は1つの2級酸基
及び1つの3級酸基を有するジ酸を表わす; (b)少なくとも1種の化合物B;化合物Bは、多くとも
35%の酸素含量を有し、且つ2つの脂肪族又は脂環式
ヒドロキシル基を含有し、そしてβ-水素原子を含有せ
ず且つ2つのヒドロキシル基の間に少なくとも3つの炭
素原子を有するジ-2級ヒドロキシル化合物又はジ-1級
ヒドロキシル化合物であるか、又は化合物Cが存在する
ならば、モノエポキシドDであり;このモノエポキシド
Dは5〜19の炭素原子を有するα-α-分岐カルボン酸
のモノグリシジルエステルである;及び場合により、 (c)少なくとも1種の化合物C;この化合物Cはジ-2
級カルボン酸又は無水物である;を、2:X:Y(式
中、Yは0〜3の範囲にあり、XはY+1である)の化
合物A:B:Cのモル比で、反応混合物中に最初に存在
し且つ形成された本質的に全てのヒドロキシル基が反応
するのに有効な温度で反応させて製造されるものであ
り、前記カルボキシ官能性ポリエスエル化合物は未反応
のジ酸モノマーを実質的に含まない、グリシジルエステ
ル組成物を提供するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】鋭意研究及び実験を行った結果、
ジカルボン酸又は無水物反応体から造られれるある種の
末端カルボキシル基を含有する本発明のグリシジルエス
テル組成物は高いエポキシ基含量(即ち、理論値に近
い)及び低い加水分解可能なハロゲン含量、特に塩素含
量の組み合せを有して、効果的にグリシジルエステルへ
グリシジル化することができることがわかり、さらに特
に樹脂、塗料配合物、及び硬化塗膜性において負の効果
を有しないことがわかった。
【0028】本発明の幾つかの態様がここに記述され
る。本発明の要件のいずれも、ここに記述された特徴の
いずれか1つ又はそれらの組み合せを包含することがで
きる。
【0029】上記したように、本発明はグリシジルエス
テル組成物、その硬化可能な組成物に関するものであ
る。グリシジルエステル組成物は、上記で特定した化合
物A及びB、及び場合により化合物Cの反応により製造
されるカルボキシル官能性ポリエステル化合物のグリシ
ジル化により製造される。
【0030】化合物Aは下記式(I)を有する無水物であ
ることができる:
【0031】
【化10】
【0032】式中、R及びR'は、各々独立して水素、
又はシクロヘキサン環に結合している1〜4の炭素原子
を有するアルキル基であるか、又は一緒になってシクロ
ヘキサン環を形成することができ、又は1つの2級酸基
及び1つの3級酸基を有するジ酸を表わし、200〜2000
mgKOH/g、好ましくは400〜1500 mgKOH/g、最も好ましく
は500〜1000 mgKOH/gの酸価を有する。
【0033】化合物Aは、例えば1,2-シクロヘキサンジ
カルボン酸(ヘキサヒドロフタル酸)、5-メチル-1,2-シ
クロヘキサンジカルボン酸、2,3-ジメチル-5-イソブチ
ル-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、エンドメチレン
テトラヒドロフタル酸、及び5-メチルエンドメチレンテ
トラヒドロフタル酸のような酸の無水物、または1-アル
キル-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸(その際アルキル
基は1〜4の炭素原子を有する)のようなジ酸、より好
ましくは1-メチル-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸で
ある。好ましい化合物Aとして、R及びR'が各々独立
して水素又はメチル基である無水物が使用される。最も
好ましい化合物Aはヘキサヒドロ無水フタル酸である。
【0034】成分(b)は、多くとも35%、好ましく
は多くとも30%、より好ましくは多くとも20%の酸
素含量を有し且つ2つの3脂肪族又は脂環式ヒドロキシ
ル基を有し、そしてβ水素原子を含有せず且つ2つのヒ
ドロキシル基の間に少なくとも3つの炭素原子を有する
ジ-2級ヒドロキシル化合物又はジ-1級ヒドロキシル化
合物であるか、又はCが存在するときはモノエポキシド
Dである化合物Bであることができる。モノエポキシド
Dは5〜19、好ましくは9〜19の炭素原子を有する
α-α-分岐カルボン酸のモノグリシジルエステルであ
る。
【0035】化合物B及びDの適当な例としては、ネオ
ペンチルグリコール、水素化ジフェニロールプロパン(H
DPP)・CARDURA E10モノマー(10の炭素原子を有するα
-α-分岐カルボン酸;(CARDURAは商標である)、水素化
4,4'-ジヒドロキシジフェニール、1,4-ジヒドロキシシ
クロヘキサン、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリ
コールエステル、及び2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパン
ジオール、又はそれらの混合物があり、HDPPが特に
好ましい。化合物Bとして使用されるより好ましい化合
物は30〜5%の酸素含量を有するものと認められる。
化合物Bはジ2級ヒドロキシル化合物であることが好ま
しい。
【0036】化合物Cはジ-2級カルボン酸酸又は無水
物であることができる。化合物Cは成分(a)として使用
されないジ-2級カルボン酸又は無水物のいずれである
ことができる。化合物Cの典型的な例は、1,4-シクロヘ
キサンジカルボン酸、2-メチル1,4-シクロヘキサンジカ
ルボン酸、2,3-ジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボン
酸、及び2,5-ジメチル-1,4-シクロヘキサンジカルボン
酸であり、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸が最も好ま
しい。
【0037】Yが0〜2、より好ましくは0又は1、最
も好ましくは0の値を有するグリシジルエステル組成物
がより好ましい。
【0038】本発明のグリシジルエステル組成物は、製
品の屋外耐久性又は分散性のような、魅力的な性質を示
すことが認められる。
【0039】本発明のグリシジルエステル組成物から導
かれる製品において良好な性質を得るためには、グリシ
ジルエステル組成物の加水分解可能なハロゲン含量は多
くとも6000 mg/kgであることが好ましい。
【0040】グリシジルエステル組成物は、共反応物質
又は硬化可能な組成物を与える共反応体又は硬化剤と共
に使用することができる。従って、硬化しうる又は共反
応しうる組成物は、屋外、例えば風車、自動車、航空機
に使用される屋外耐久性塗料、特に金属基体用の塗料と
して、及び樹脂含浸ウエブ、例えば織った又は不織のガ
ラス、アラミド又は炭素繊維ウエブ又は布から導かれる
技術建築物の製造用の硬化可能な系として使用すること
ができる。硬化可能な塗料組成物は、ポリエステル樹脂
の骨格を形成するそれぞれの成分のタイプ及び量に基づ
いて、粉体塗料又は液体塗料の形態で、塗布することが
できる。
【0041】本発明の他の観点は、特に金属基材、例え
ば屋外用に塗布される硬化可能な組成物の最終の特性を
低下させる副生成物を初期の段階で実質的に含まないグ
リシジルエステル組成物にある。硬化可能な塗料組成物
は、ポリエステル樹脂の骨格を形成する反応性成分のタ
イプ及び量に基づいて、粉体塗料又は液体塗料の形態で
塗布することができる。
【0042】従って、本発明は、(a)(i)少なくとも1
種の化合物A;化合物Aは下記式(I)の無水物である:
【0043】
【化11】
【0044】式中、R及びR'は、各々独立して水素、
又はシクロヘキサン環に結合している1〜4の炭素原子
を有するアルキル基であるか、又は一緒になってシクロ
ヘキサン環を形成することができ、又は1つの2級及び
1つの3級酸基を有するジ酸を表わす; (ii)少なくとも1種の化合物B;化合物Bは、多くとも
35%の酸素含量を有し、且つ2つの脂肪族又は脂環式
ヒドロキシル基を含有し、そしてβ-水素原子を含有せ
ず且つ2つのヒドロキシル基の間に少なくとも3つの炭
素原子を有するジ-2級ヒドロキシル化合物又はジ-1級
ヒドロキシル化合物であるか、又は化合物Cが存在する
ならば、上記のモノエポキシドDである;及び場合によ
り、 (iii)少なくとも1種の化合物C;この化合物Cはジ-2
級カルボン酸又は無水物である;を、2:X:Y(式
中、Yは0〜3の範囲にあり、XはY+1である)の化
合物A:B:Cのモル比で、反応混合物中に最初に存在
し且つ形成された本質的に全てのヒドロキシル基が反応
するのに有効な温度で反応させることにより、280mg
KOH/g未満、好ましくは150〜280mgKOH/gの範囲の
酸価を有し且つ280mgKOH/gより大きい酸価を有する
ジ酸を実質的に含まないカルボキシ官能性ポリエステル
化合物を製造する工程; (b)工程(a)からの前記カルボキシ官能性ポリエステ
ル化合物を、適当な塩基及び場合により触媒の存在下
に、反応混合物中に最初に存在し且つ形成された本質的
に全てのカルボキシル基が反応するのに有効な温度で、
過剰のエピハロヒドリンを反応させることによりグリシ
ジルエステル組成物を製造する工程;を包含する、多く
とも6000 mg/kgの加水分解可能な塩素含量及び理論値の
90%以上のエポキシ基含量を有するグリシジルエステ
ル組成物を製造する方法に関する。
【0045】工程(a)の反応は、好ましくは100〜2
00℃、より好ましくは120〜175℃の範囲の温度
で、反応混合物中に最初に存在する本質的に全てのヒド
ロキシル基が反応するのに効果的な時間、行われる。残
りのヒドロキシル基は最初に存在したヒドロキシル基の
量の好ましくは5%未満、より好ましくは2%未満であ
り、最も好ましくは最初に存在したヒドロキシル基の全
てが反応されてしまうことである。
【0046】工程(b)の反応は、好ましくは20〜12
5℃、より好ましくは40〜100℃の範囲の温度で、
反応混合物中に最初に存在する本質的に全てのカルボン
酸基が反応するのに効果的な時間、行われる。残りのカ
ルボン酸基は最初に存在したヒドロキシル基の量の好ま
しくは5%未満、より好ましくは2%未満であり、最も
好ましくは最初に存在したカルボン酸基の全てが反応さ
れてしまうことである。ヒドロキシル基及びカルボン酸
基は、赤外分光計、NMR分光計又は滴定を含む慣用の
方法でモニターすることができる。
【0047】工程(a)で製造されたポリエステル生成物
は280mg KOH/gより大きい酸価を有するジ酸モノマー
を実質的に含有しない。ジ酸モノマーとしては出発のジ
酸成分A及び/又はC、及び出発の無水物成分A及び/
又はCから導かれるジ酸がある。工程(a)のカルボキシ
ル官能性ポリエステル生成物は、好ましくは5%未満、
より好ましくは2%未満、最も好ましくは検出不可能な
量のジ酸を含有する。これらの低分子量のジ酸成分は最
終生成物中では望ましくない。
【0048】本発明の硬化しうる又は共反応しうる塗料
組成物は、硬化剤(架橋性樹脂)又は共反応体を上記で
特定したグリシジルエステル組成物に添加することによ
り製造することができる。本発明の塗料組成物に使用さ
れる硬化剤又は共反応体の量は、通常は硬化剤又は共反
応体の反応基及びグリシジルエステル組成物中に存在す
るエポキシ基にほぼ等しい量を与えるような量であろ
う。
【0049】前記塗料組成物は、含浸、スプレー、ブラ
ッシング、ロールコーティング、又は他の適当な技法に
より塗布することができる。本発明のポリグリシジルエ
ステル樹脂と組み合せて使用するのに適する硬化剤は、
例えば本発明の(対応する)酸官能性ポリエステル組成
物;固体ポリ酸、例えばセバシン酸、1,12-ドデカンジ
オン酸;ポリアゼライン酸ポリ無水物のような無水物;
酸官能性ポリエステル、例えば1モルのトリメチロール
プロパンと3モルのヘキサヒドロフタル酸の反応生成
物、1,6-ヘキサンジオールと過剰モルの1,12-ドデカン
ジオン酸との反応生成物、4モルの1,10-デカンジカル
ボン酸、1.49モルのヘキサンジオール、0.47モ
ルの1,1,1-トリス-(ヒドロキシメチル)-プロパン及び
0.27モルのペンタエリスリトールの反応生成物、4
モルの1,10-デカンジカルボン酸、1.2モルのヘキサ
ンジオール、0.45モルのトリメチロールプロパン、
0.29モルのペンタエリスリトール及び0.21モル
のジメチロールプロピオン酸の反応生成物、及び1モル
のヘキサメトキシメチレンメラミン及び3モルのヒドロ
キシピバリン酸の反応生成物;及びアミンタイプの硬化
剤である。
【0050】グリシジルエステル組成物と、グリシジル
エステルが導かれるポリエステル化合物の組み合せが最
も好ましい。
【0051】本発明の塗料組成物は、さらに塗料組成物
への使用に適する当該技術において公知の触媒及び場合
により他の添加剤を含有することができる。適当な触媒
は、例えば4級アンモニウム及びホスホニウム塩;金属
塩/化合物、例えば第2錫(II)オクトエート;塩基性化
合物、例えばイミダゾール;及び3級アミン、例えばジ
アザビシクロ/ウンデセンである。使用される触媒の量
は、通常、全塗料組成物の0.1〜2重量%の範囲であ
ろう。
【0052】エポキシ基、及び硬化剤又は共反応体の反
応性基を反応させるための適当な硬化又は反応時間、お
よび本発明の塗料組成物の温度は、塗料系に関して慣用
のものが適用される。
【0053】
【実施例】下記の例により本発明を説明するが、本発明
の範囲はこれらの特定の態様により制限されるものでは
ない。例1 本発明による線状脂肪族カルボキシル官能性ポリエステ
ル1〜6、及び比較の線状脂肪族カルボキシル官能性ポ
リエステルa、b、c、d及びeの製造:各ポリエステ
ル樹脂のそれぞれの成分を表1に示したモル量で、還流
冷却器、温度調節機、窒素入り口及び攪拌機を備えた丸
底ガラス反応器に供給した。ついで、混合物を30分
間、150℃に加熱した。反応混合物の温度を30分間
で170℃に上げ、上記の理論酸価に到達するまで17
0℃に維持した。このようにして形成された酸官能性ポ
リエステルを取り出し、室温に冷却した。
【0054】
【表1】
【0055】 HHPA: ヘキサヒドロ無水フタル酸 mHHPA: 5-メチル-1,2-シクロヘキサンジカルボ
ン酸無水物 HDPP: 水素化ジフェニロールプロパン BEPD: 2,2-ブチル-エチル-1,3-プロパンジオー
ル NPG: ネオペンチルグリコール HPA: ヒドロキシピバリン酸 HD: 1,6-ヘキサンジオール 1,4: 1,4-シクロヘキサンジカルボン酸 CE-10: CARDURA E10 グリシジルエステル EG: エチレングリコール DMPA: ジメチロールプロピオン酸
【0056】例2 本発明のポリグリシジルエステル樹脂I〜VI、及び比
較のポリグリシジルエステル樹脂(HHPAのみから形成)の
製造:例1で製造した官能性ポリエステル樹脂1〜6、
及び比較ポリエステル樹脂a〜eの1カルボキシル基当
量に等しい量、及びHHPAのみをエピクロロヒドリン(EC
H)8モル、イソプロピルアルコール(IPA)7.68モル
及び水7.68モルに溶解させた。溶液を温度調節機、
攪拌機及び還流冷却器を備えた3リットルガラス反応器
に供給した。ついで、温度を75〜85℃に上げ、20
間かけて最初のNaOH0.17モルの水溶液の逐次添加を
行なった。50分間の付加的反応の後、反応器内容物を
30分間で55℃に冷却し、ついで60間かけてNaOH
0.94モルの水溶液の第2の逐次添加を行なった。5
分間の付加的反応の後、反応器内容物を沈降させ、水相
を有機相から分離した。有機相は真空フラッシュして
水、IPA及びECHを除去した。得られた生成物をメチルイ
ソブチルケトンに溶解し、有機層は水で4回洗浄し、そ
の後有機相は真空フラッシュしてメチルイソブチルケト
ンを除去した。このようにして得られたポリグリシジル
エステルを取り出し、冷却した。ポリグリシジルエステ
ル樹脂の特性は表2に示した。
【0057】加水分解可能な塩素(存在する可能性のあ
る有機塩素の補正は行わず)下記の方法で決定した。計
量した量のテストサンプルを15mLのトルエン及び50
mLのエチルケトンに溶解し、サンプルが固体樹脂である
ときは50mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し
た。ついで、KOHのメタノール溶液50mL(0.1mol/L)
を加え、混合物を30分間リフラックスした。1mLの酢
酸を加えた後、サンプル中の塩素含量を標準硝酸銀を用
いた電位差滴定により決定し、加水分解可能な塩素含量
は得られたデータから算出した。
【0058】例3 本発明のポリグリシジルエステル樹脂VII、及び比較の
ポリグリシジルエステル樹脂の製造:2種の線状3級脂
肪族カルボキシル官能性ポリエステル樹脂1及び3の5
0:50当量ブレンド物をエピクロロヒドリン(ECH)
3.4モル、イソプロピルアルコール(IPA)及び水に、
60:30:10のECH、IPA及び水の割合で溶解させ
た。溶液を温度調節機及び攪拌機を備えた1リットルガ
ラス圧力反応器に供給した。温度を78〜83℃に調節
し、最初のNaOH0.09モルの20重量%水溶液の逐次
添加を12分かけて反応器に加圧下に行ない、付加的反
応を8分間行った。温度を83〜88℃に調節しなが
ら、第2のNaOH0.27モルの20重量%水溶液の逐次
添加を15分かけて反応器に加圧下に行ない、付加的反
応を4分間行った。反応器内容物を10分間で52℃に
冷却し、第3のNaOH0.07モルの水溶液の逐次添加を
1分かけて反応器に加圧下に行ない、ついで付加的反応
を4分間行った。最後に、最終のNaOH0.023モルの
水溶液の逐次添加を1分かけて反応器に圧力して行な
い、ついで付加的反応を4分間行った。反応器内容物を
沈降させ、水層を有機層から分離した。有機層は水で3
回洗浄し、その後有機相は真空フラッシュしてエピクロ
ロヒドリン及びその他の揮発成分を除去した。このよう
にして得られたポリグリシジルエステルを取り出し、冷
却した。ポリグリシジルエステル樹脂の特性は表2に示
した。加水分解可能な塩素(存在する可能性のある有機
塩素の補正は行わず)は例2と同様にして決定した。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】例4 ポリエステル1又は2をエピクロロヒドリン(ECH)8モ
ル、イソプロピルアルコール(IPA)7.68モル及び水
7.68モルに溶解させた。溶液を温度調節機、攪拌機
及び還流凝縮器を備えた3リットルガラス反応器に供給
した。ついで、温度を75〜85℃に上げ、最初のNaOH
0.195モルの水溶液の逐次添加を20分かけて行っ
た。50分間の付加的反応の後、反応内容物を30分間
で55℃に冷却し、ついで第2のNaOH1.105モルの
水溶液の逐次添加を60分かけて行なった。付加的反応
を5分間行った後、反応器内容物を沈降させ、水層を有
機層から分離した。有機相は真空フラッシュして水、IP
A及びEPHを除去した。得られた生成物をメチルイソブチ
ルケトンに溶解し、有機層を4回水で洗浄し、その後真
空フラッシュしてメチルイソブチルケトンを除去した。
このようにして得られたポリグリシジルエステルを取り
出し、冷却した。得られた樹脂のエポキシ基含量はそれ
ぞれ2908及び2834mmol/kgであった。加水分解
可能な塩素含量はそれぞれ0.13%及び0.14%で
あった。
フロントページの続き (72)発明者 エドワード・ジョン・マークス アメリカ国、テキサス州、ヒューストン、 オーククロフト・ドライブ 11902 (72)発明者 ヨゼフ・ヤコブス・ティトス・スミツ オランダ国、1031 セーエム・アムステル ダム、バドフィスウェヒ 3 Fターム(参考) 4J029 AA03 AB02 AC01 AC02 AD02 AE17 BA02 BA07 BA10 CD03 KH01 4J036 AG03 AK19 DB15 DB18 DC02 DC46 GA02 GA04 GA11 JA01 4J038 DB091 KA03 KA04 LA02 NA03 NA05 NA27 PB07

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適当な塩基及び場合により触媒の存在下
    に、280mgKOH/g未満の酸価を有するカルボキシ官能
    性ポリエステル化合物と過剰のエピハロヒドリンを反応
    させて製造されるグリシジルエステル組成物であって、
    その際該カルボキシ官能性ポリエステル樹脂が、 (a)少なくとも1種の化合物A;化合物Aは下記式(I)
    の無水物である: 【化1】 式中、R及びR'は、各々独立して水素、又はシクロヘ
    キサン環に結合している1〜4の炭素原子を有するアル
    キル基であるか、又は一緒になってシクロヘキサン環を
    形成することができ、又は1つの2級酸基及び1つの3
    級酸基を有するジ酸を表わす; (b)少なくとも1種の化合物B;化合物Bは、多くとも
    35%の酸素含量を有し且つ2つの脂肪族又は脂環式ヒ
    ドロキシル基を含有し、そしてβ-水素原子を含有せず
    且つ2つのヒドロキシル基の間に少なくとも3つの炭素
    原子を有するジ-2級ヒドロキシル化合物又はジ-1級ヒ
    ドロキシル化合物であるか、又は化合物Cが存在するな
    らば、モノエポキシドDであり;このモノエポキシドD
    は5〜19の炭素原子を有するα-α-分岐カルボン酸の
    モノグリシジルエステルである;及び場合により、 (c)少なくとも1種の化合物C;この化合物Cはジ-2
    級カルボン酸又は無水物である;を、2:X:Y(式
    中、Yは0〜3の範囲にあり、XはY+1である)の化
    合物A:B:Cのモル比で、反応混合物中に最初に存在
    し且つ形成された本質的に全てのヒドロキシル基が反応
    するのに有効な温度で反応させて製造されるものであ
    り、前記カルボキシ官能性ポリエスエル化合物は未反応
    のジ酸モノマーを実質的に含まない、グリシジルエステ
    ル組成物。
  2. 【請求項2】 前記化合物Aが、R及びR'が各々独立
    して水素又はメチル基、或はそれらの混合を表わす無水
    物である請求項1記載のグリシジルエステル組成物。
  3. 【請求項3】 前記化合物Aが、1,2-シクロヘキサンジ
    カルボン酸又はヘキサヒドロフタル酸、5-メチル-1,2-
    シクロヘキサンジカルボン酸、2,3-ジメチル-5-イソブ
    チル-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、エンドメチレ
    ンテトラヒドロフタル酸、及び5-メチルエンドメチレン
    テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる酸の無水
    物、または1-アルキル-1,4-シクロヘキサンジカルボン
    酸(その際アルキル基は1〜4の炭素原子を有する)から
    なる群から選ばれるジ酸である請求項1記載のグリシジ
    ルエステル組成物。
  4. 【請求項4】 前記化合物Bが、多くとも30重量%の
    酸素含量を有するジオールである請求項1記載のグリシ
    ジルエステル組成物。
  5. 【請求項5】 前記化合物Bが、ジ-2級ヒドロキシル
    化合物である請求項1記載のグリシジルエステル組成
    物。
  6. 【請求項6】 前記化合物Bが、ネオペンチルグリコー
    ル、水素化ジフェニロールプロパン(HDPP)、水素化4,4'
    -ジヒドロキシジフェニール、1,4-ジヒドロキシシクロ
    ヘキサン、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
    ルエステル、及び2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオ
    ール、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求
    項1記載のグリシジルエステル組成物。
  7. 【請求項7】 前記化合物Bが30〜5重量%の酸素含
    量を有する請求項1記載のグリシジルエステル組成物。
  8. 【請求項8】 前記化合物Bが、水素化ジフェニロール
    プロパンである請求項6記載のグリシジルエステル組成
    物。
  9. 【請求項9】 多くとも6000 mg/kgの加水分解可能な塩
    素含量、及び理論値の90%以上のエポキシ基含量を有
    する請求項1記載のグリシジルエステル組成物。
  10. 【請求項10】 Yが0〜1の範囲にある請求項9記載
    のグリシジルエステル組成物。
  11. 【請求項11】 Yが1である請求項9記載のグリシジ
    ルエステル組成物。
  12. 【請求項12】 前記成分(b)が化合物BとDの混合物
    である請求項11記載のグリシジルエステル組成物。
  13. 【請求項13】 前記化合物Cが、1,4-シクロヘキサン
    ジカルボン酸、2-メチル1,4-シクロヘキサンジカルボン
    酸、2,3-ジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、及
    び1,4-ジカルボキシル2,5-ジメチルシクロヘキサンから
    なる群から選ばれる請求項11記載のグリシジルエステ
    ル組成物。
  14. 【請求項14】 化合物Cが、1,4-シクロヘキサンジカ
    ルボン酸である請求項13記載のグリシジルエステル組
    成物。
  15. 【請求項15】 Yが0である請求項9記載のグリシジ
    ルエステル組成物。
  16. 【請求項16】 Yが0である請求項1記載のグリシジ
    ルエステル組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1記載のグリシジルエステル組
    成物及び硬化剤又は共反応体を含有する組成物。
  18. 【請求項18】 硬化又は反応した請求項17記載の組
    成物。
  19. 【請求項19】請求項9記載のグリシジルエステル組成
    物及び硬化剤又は共反応体を含有する組物。
  20. 【請求項20】 硬化又は反応した請求項19記載の組
    成物。
  21. 【請求項21】 請求項16記載のグリシジルエステル
    組成物及び硬化剤又は共反応体を含有する組成物。
  22. 【請求項22】 硬化又は反応した請求項21記載の組
    成物。
  23. 【請求項23】適当な塩基及び場合により触媒の存在下
    に、280mgKOH/g未満の酸価を有するカルボキシ官能
    性ポリエステル化合物と過剰のエピハロヒドリンを反応
    させて製造されるグリシジルエステル組成物であって、
    その該際カルボキシ官能性ポリエステル樹脂が、(a)少
    なくとも1種の化合物A;化合物Aは下記式(I)の無水
    物である: 【化2】 式中、R及びR'は、各々独立して水素、又はシクロヘ
    キサン環に結合している1〜4の炭素原子を有するアル
    キル基を表わす;及び(b)少なくとも1種の化合物B;
    化合物Bは水素化ジフェニロールプロパンである;を、
    約2:1の化合物A:Bのモル比で、反応混合物中に最
    初に存在し且つ形成された本質的に全てのヒドロキシル
    基が反応するのに有効な温度で反応させて製造されるも
    のであり、前記カルボキシ官能性ポリエスエル化合物は
    未反応のジ酸モノマーを実質的に含まない、グリシジル
    エステル組成物。
  24. 【請求項24】 (a)(i)少なくとも1種の化合物A;
    化合物Aは下記式(I)の無水物である: 【化3】 式中、R及びR'は、各々独立して水素、又はシクロヘ
    キサン環に結合している1〜4の炭素原子を有するアル
    キル基であるか、又は一緒になってシクロヘキサン環を
    形成することができ、又は1つの2級及び1つの3級酸
    基を有するジ酸を表わす; (ii)少なくとも1種の化合物B;化合物Bは、多くとも
    35%の酸素含量を有し、且つ2つの脂肪族又は脂環式
    ヒドロキシル基を含有し、そしてβ-水素原子を含有せ
    ず且つ2つのヒドロキシル基の間に少なくとも3つの炭
    素原子を有するジ-2級ヒドロキシル化合物又はジ-1級
    ヒドロキシル化合物であるか、又は化合物Cが存在する
    ならば、モノエポキシドDであり;このモノエポキシド
    Dは5〜19の炭素原子を有するα-α-分岐カルボン酸
    のモノグリシジルエステルである;及び場合により、 (iii)少なくとも1種の化合物C;この化合物Cはジ-2
    級カルボン酸又は無水物である;を、2:X:Y(式
    中、Yは0〜3の範囲にあり、XはY+1である)の化
    合物A:B:Cのモル比で、最初に存在し且つ反応され
    た反応混合物中に形成された本質的に全てのヒドロキシ
    ル基が反応するのに有効な温度で反応させることによ
    り、280mgKOH/g未満の酸価を有し且つ280mgKOH/g
    より大きい酸価を有するジ酸を実質的に含まないカルボ
    キシ官能性ポリエステル化合物を製造する工程;(b)
    工程(a)からの前記カルボキシ官能性ポリエステル化合
    物を、適当な塩基及び場合により触媒の存在下に、反応
    混合物中に最初に存在し且つ形成された本質的に全ての
    カルボキシル基が反応するのに有効な温度で、過剰のエ
    ピハロヒドリンと反応させることによりグリシジルエス
    テル組成物を製造する工程;を包含する、多くとも6000
    mg/kgの加水分解可能な塩素含量及び理論値の90%以
    上のエポキシ基含量を有するグリシジルエステル組成物
    を製造する方法。
  25. 【請求項25】 前記カルボキシ官能性ポリエステル化
    合物が、150mgKOH/g〜280mgKOH/gの範囲の酸価を
    有する請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 化合物Bが水素化ジフェノールプロパ
    ンである請求項24記載の方法。
  27. 【請求項27】 Yが0である請求項24記載の方法。
  28. 【請求項28】 工程(a)の反応が100〜200℃の
    範囲の温度で行われる請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 工程(b)の反応が20〜125℃の範
    囲の温度で行われる請求項27記載の方法。
  30. 【請求項30】 (a)(i)少なくとも1種の化合物A;
    化合物Aは下記式(I)の無水物である: 【化4】 式中、R及びR'は、各々独立して水素、又はシクロヘ
    キサン環に結合している1〜4の炭素原子を有するアル
    キル基であるか、又は一緒になってシクロヘキサン環を
    形成することができ、又は1つの2級及び1つの3級酸
    基を有するジ酸を表わす;及び(ii)少なくとも1種の化
    合物B;化合物Bは、多くとも35%の酸素含量を有
    し、且つ2つの脂肪族又は脂環式ヒドロキシル基を含有
    し、そしてβ-水素原子を含有せず且つ2つのヒドロキ
    シル基の間に少なくとも3つの炭素原子を有するジ-2
    級ヒドロキシル化合物又はジ-1級ヒドロキシル化合
    物、又はそれらの混合物である;を、約2:1の化合物
    A:Bのモル比で、最初に存在し且つ反応された反応混
    合物中に形成された本質的に全てのヒドロキシル基が反
    応するのに有効な温度で反応させることにより、280
    mgKOH/g未満の酸価を有し且つ280mgKOH/gより大きい
    酸価を有するジ酸を実質的に含まないカルボキシ官能性
    ポリエステル化合物を製造する工程; (b)工程(a)からの前記カルボキシ官能性ポリエステ
    ル化合物を、適当な塩基及び場合により触媒の存在下
    に、反応混合物中に最初に存在する本質的に全てのカル
    ボキシル基が反応するのに有効な温度で、過剰のエピハ
    ロヒドリンと反応させることによりグリシジルエステル
    組成物を製造する工程;を包含する、多くとも6000 mg/
    kgの加水分解可能な塩素含量及び理論量の90%以上の
    エポキシ基含量を有するグリシジルエステル組成物を製
    造する方法。
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US20150151474A1 (en) * 2011-03-07 2015-06-04 Dupont Teijin Films U.S. Limited Partnership Hydrolysis resistant polyester films
US10008617B2 (en) 2013-10-03 2018-06-26 Dupont Teijin Films U.S. Limited Partnership Co-extruded multi-layer polyester films having hydrolytic stability and improved delamination resistance
US10377862B2 (en) 2013-06-18 2019-08-13 Dupont Teijin Films U.S. Limited Partnership Copolyesterimides derived from N,N′-bis-(hydroxyalkyl)-benzophenone-3,3′,4,4′-tetracarboxylic diimide and films made therefrom

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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