JP2001317835A - 吸収冷凍機 - Google Patents
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Abstract
冷凍機において、高温蒸発器内の冷媒と、高温蒸発器で
冷却される冷却水の凍結を防止する。 【解決手段】吸収冷凍機200は、低温蒸発器1、低温
吸収器2、高温蒸発器3および高温吸収器4を備えてい
る。高温再生器7及び低温再生器6で加熱凝縮された溶液
は、中温溶液熱交換器9に導かれる。そして、中温溶液
熱交換器で低温吸収器及び高温吸収器から導かれた溶液
と熱交換した後、一部は低温吸収器側に、残りは高温吸
収器側に導かれる。低温吸収器側に導かれる溶液量を、
制御弁45aを用いて制御装置100が制御する。冷媒
温度と伝熱媒体温度と冷却水温度の少なくともいずれか
各々に予め定められた温度より低下したときに、制御弁
を開く。
Description
2組の蒸発器と吸収器を有する吸収冷凍機に関する。
1−304277号公報に記載のように、高温再生器と
低温再生器で濃縮された吸収溶液の全てを、高温吸収器
に導いている。そして、高温吸収器から流出した溶液
を、低温溶液熱交換器の加熱側を経由して低温吸収器に
導いている。その結果、低温吸収器における吸収溶液の
入口濃度を、高温吸収器における吸収溶液の出口濃度に
同じにしている。また、高温蒸発器の加熱側と低温吸収
器の被加熱側を配管で接続して、蒸発熱と吸収熱を授受
していた。
冷凍機では、高温吸収器に供給される冷却水の温度が低
下すると、高温蒸発器内の圧力が低下して冷媒が凍結す
るおそれがある。そのため、冷却水温度の下限値を高く
設定する必要があり、冷却水温度の許容範囲が小さい。
また、冷媒凍結を回避しようとして高温再生器の入熱量
を低下させると、低温蒸発器における伝熱量が低下し、
所望の冷凍能力が得られなくなる。さらに、吸収サイク
ル全体の温度レベルを上げて、冷媒凍結を回避すると低
温蒸発器の蒸発温度も上昇して所望の冷凍温度が得られ
なくなる。
載の吸収冷凍機では、高温蒸発器の加熱側と低温吸収器
の被加熱側を接続しているので、管内を流れる伝熱媒体
に広く採用されている水(冷却水)を用いると、管内温度
が低下して高温蒸発器の管内を流れる水が凍結する恐れ
がある。高温蒸発器内の伝熱管が破損すると、真空破壊
を生じ、吸収冷凍機の故障の一因となる。この不具合を
回避するために、伝熱媒体にブライン等の不凍液を用い
るとコストが増大する。なお、伝熱媒体を水から他の媒
体に変更すると伝熱性能が低下し、それに伴い伝熱面積
の増大や蒸発器の大型化を引き起こす。
されたものであり、その目的は、吸収冷凍機における冷
媒や伝熱媒体の凍結を防止することにある。本発明の他
の目的は、氷温以下の冷熱を取り出すことができる、信
頼性の高い吸収冷凍機を実現することにある。そして本
発明では、少なくともこれらのいずれかの目的を達成す
ればよい。
の本発明の第1の特徴は、再生器、凝縮器、高温蒸発
器、低温蒸発器、高温吸収器及び低温吸収器を備えた吸
収冷凍機において、再生器で加熱凝縮された濃溶液を、
低温吸収器及び高温吸収器で冷媒を吸収して薄められた
稀溶液と熱交換する熱交換器を設け、この熱交換器で熱
交換して冷却された濃溶液を高温吸収器に導く第1の流
路と前記低温吸収器に導く第2の流路とを設けたもので
ある。
手段を設ける;高温蒸発器に冷媒温度を検出する冷媒温
度検出手段を設け、この冷媒温度を検出手段が検出した
冷媒温度に基づいて前記流量制御手段を制御するもので
ある。
は、再生器、凝縮器、高温蒸発器、低温蒸発器、冷却水
が内部を流通する高温吸収器、及び低温吸収器を備えた
吸収冷凍機において、高温蒸発器の冷媒温度を検出する
冷媒温度検出手段と、この冷媒検出手段が検出した冷媒
温度に基づいて高温吸収器内を流通する冷却水の温度と
流量の少なくともいずれかを制御する制御装置とを備え
たものである。
特徴は、再生器、凝縮器、高温蒸発器、低温蒸発器、冷
却水が流通する高温吸収器、及び低温吸収器を備えた吸
収冷凍機において、高温蒸発器と低温吸収器間を伝熱媒
体が循環する循環路を形成し、この循環路に伝熱媒体の
温度を検出する伝熱媒体温度検出手段を設け、この温度
検出手段が検出した伝熱媒体温度に基づいて高温吸収器
内を流通する冷却水の温度と流量の少なくともいずれか
を制御する制御装置とを備えたものである。
は、高温再生器、低温再生器、凝縮器、高温蒸発器、低
温蒸発器、冷却水が流通する高温吸収器、及び低温吸収
器を備えた吸収冷凍機において、高温蒸発器と低温吸収
器間を伝熱媒体が循環する循環路と、この循環路に設け
た伝熱媒体の温度を検出する伝熱媒体の温度検出手段
と、高温吸収器の冷却水入口と高温吸収器から外部へ冷
却水が流出する流出部より下流位置とを結ぶバイパス配
管と、このバイパス配管中に設けられた流量制御手段
と、温度検出手段が検出した伝熱媒体温度に基づいて高
温吸収器内を流通する冷却水の流量を流量制御手段を用
いて制御する制御装置とを備えたものである。そして、
上記各特徴ににおいて、冷媒は水であり、溶液は臭化リ
チウム水溶液であることが望ましい。
は、冷媒に水を、吸収剤に臭化リチウムを用い、高温吸
収器、低温吸収器、高温蒸発器、低温蒸発器を備えた吸
収式冷凍機において、低温吸収器に流入する溶液濃度を
高温吸収器から流出する溶液濃度より高くする制御手段
を設けたものである。
施例を、図1を用いて説明する。吸収冷凍機200は、
低温蒸発器1、低温吸収器2、高温蒸発器3、高温吸収
器4、凝縮器5、低温再生器6、高温再生器7、低温溶
液熱交換器8、中温溶液熱交換器9、高温溶液熱交換器
10およびドレンクーラ71とを備えている。吸収冷凍
機200の内部には作動流体として冷媒と吸収溶液が充
填されている。冷媒は水で、吸収溶液は臭化リチウム水
溶液である。吸収冷凍機200を構成する上記各機器は、
配管で接続されている。その配管中には、溶液ポンプ2
1、41、61、希薄溶液ポンプ12、冷媒ポンプ3
1、熱媒体ポンプ33、冷却水ポンプ43が配置されて
いる。また、配管またはその内部を流れる作動流体の温
度を検出する温度センサ14、34、35、44が、配
管中または配管近傍に取付けられている。
いては、高温再生器7および低温再生器6において、冷
媒は吸収溶液から加熱分離され冷媒蒸気になる。高温再
生器7で発生した冷媒蒸気は、低温再生器6内に設けた
伝熱管6aに導かれる。その際、低温再生器6内の上部
に配置した散布装置6bから伝熱管6aの周囲に散布さ
れた吸収溶液により冷却される。また、伝熱管6a外で
発生した冷媒蒸気は凝縮器5に導かれ、凝縮器5内に配
置した伝熱管5a内を流れる冷却水により冷却される。
これら、伝熱管5a、6a内を流れる冷媒は、冷却されて
凝縮する。凝縮した冷媒は凝縮器5の底部に導かれた
後、配管51を介して高温蒸発器3に導かれる。
器3の底部の冷媒溜り3cに溜められる。そして、この
冷媒溜り3cに配管を介して接続された冷媒ポンプ31
により、その一部が高温蒸発器3に送られる。そして高
温蒸発器3内の上部に配置された冷媒散布手段3bか
ら、高温蒸発器3内に配置された伝熱管3aの周囲に散
布される。その際、伝熱管3a内を流れる伝熱媒体によ
り加熱されて蒸発し、冷媒蒸気となる。発生した冷媒蒸
気は、高温吸収器4に導かれ、吸収溶液に吸収される。
高温蒸発器3の冷媒溜り3cに溜まった冷媒の残りの一
部は、配管11を介して低温蒸発器1の下部に設けた冷
媒溜り1cに導かれる。
が混入されている。この吸収剤が混入した希薄溶液であ
る冷媒の濃度は、0℃以下においても凍結しない濃度に
調整されている。この希薄溶液は、希薄溶液ポンプ12
により低温蒸発器1の冷媒溜り1cから低温蒸発器1内
の上部に設けられたに散布装置1bに送られる。そし
て、散布装置1bから低温蒸発器1内に配置した蒸発伝
熱管1aの周囲に散布される。その際、伝熱管1a内を流
れる冷熱媒体により加熱される。
媒の一部が蒸発して、冷媒蒸気を発生する。発生した冷
媒蒸気は低温吸収器2に導かれ、低温吸収器2内の吸収
溶液に吸収される。蒸発しないで残った冷媒と吸収剤
(臭化リチウム)は、伝熱管1aの回りを伝ってまたは回
りから冷媒溜り1cに流下する。この流下した冷媒は、
高温蒸発器からの冷媒と混合し、再び希薄溶液ポンプ1
2によって散布装置1bに送られる。
冷媒の蒸発熱によって冷却される。その後、冷熱媒体配
管13を介して吸収冷凍機200から冷熱需要先に供給
される。冷熱需要先で冷熱を利用して温度が上昇した冷
熱媒体は、再び低温蒸発器1に導かれて冷却される。冷
熱媒体は、このように吸収冷凍機200と図示しない冷
熱需要先との間を循環する。なお、本実施例において
は、温度が0℃以下となっても凍結しないブライン等の
不凍液を冷熱媒体に用いている。
置されている。吸収伝熱管2aの回りに、吸収溶液が散
布装置2bから散布されている。散布された吸収溶液は
吸収伝熱管2a内を流れる伝熱媒体により冷却され、低
温蒸発器2内に漂う冷媒蒸気を吸収する。吸収熱を奪っ
て温度が上昇した伝熱媒体は、吸収伝熱管2aと蒸発伝
熱管3aとを接続する配管32およびこの配管32に介
在させた熱媒体ポンプ33により、高温蒸発器3の蒸発
伝熱管3aに導かれる。蒸発伝熱管3aの内部を流通する
伝熱媒体は、蒸発伝熱管の周囲で蒸発する冷媒の蒸発熱
により、冷却される。そして、再び低温吸収器2に戻
る。伝熱媒体は、吸収冷凍機200と図示しない冷熱需
要先との間を循環する。なお、本実施例では熱媒体に、
安価で熱伝達特性の良い水を用いている。
は、低温吸収器の下部に設けた溶液溜め2cに溜められ
る。溶液溜め2cに溜められた溶液は、溶液ポンプ21
により、低温溶液熱交換器8、中温溶液熱交換器9およ
びドレンクーラ71に順に送られる。そしてこれら各機
器で順次加熱される。 ところで、高温再生器7には流
量調整用のフロートバルブ74が設けられている。ドレ
ンクーラ71を経た溶液は、このフロートバルブ74に
導かれる。そして、フロートバルブ74を経た後は二分
されて、その一方が溶液配管75を介して高温溶液熱交
換器10に導かれる。高温溶液熱交換器10で加熱され
た溶液は、高温再生器7に導かれる。フロートバルブ7
4を経た溶液の残りは、低温再生器6に導かれ、低温再
生器6内の上部に配置された散布装置6bから、低温再
生器内6内の伝熱管6aの周囲に散布される。
により加熱濃縮され、冷媒蒸気を発生する。ここで、熱
源蒸気は入熱量調整用の制御弁73を有する配管から、
高温再生器7の加熱側に導かれている。熱源蒸気が吸収
溶液を加熱すると、熱源蒸気は凝縮してドレンを発生す
る。発生したドレンは、ドレンクーラ71に導かれ、中
温溶液熱交換器9を経てドレンクーラ71に導かれた溶
液を加熱する。これにより、ドレンの顕熱が回収され
る。
は、高温再生器7の流量調整部7aに連通する配管76
を介して高温溶液熱交換器10に導かれる。そして、フ
ロートバルブ74を経た吸収溶液と熱交換するときに、
顕熱が回収される。高温溶液熱交換器10を経た高温再
生器7から導かれた吸収溶液は、低温再生器6からの吸
収溶液と合流した後、溶液ポンプ61により、中温溶液
熱交換器に導かれる。
は、高温再生器7で発生し伝熱管6a内に導かれた冷媒
蒸気によって加熱濃縮される。その際、冷媒蒸気を発生
する。加熱に用いられた冷媒蒸気は、伝熱管6a内で凝
縮してドレンを発生する。発生したドレンは、低温再生
器6と連通した凝縮器5へ導かれる。ドレンを発生する
際に、凝縮熱で吸収溶液が加熱される。
った吸収溶液は、高温再生器7から高温溶液熱交換器1
0を経た吸収溶液と合流する。そして、溶液ポンプ61
によって昇圧され、中温溶液熱交換器9で冷却された後
に高温吸収器4に導かれる。
が配置されている。濃縮された吸収溶液は散布装置4b
から、高温吸収器4内に配置した吸収伝熱管4aの周囲
に散布される。そして、伝熱管4a内を流れる冷却水に
よって冷却され、高温蒸発器3内に漂う冷媒蒸気を吸収
する。高温吸収器4の下部には溶液溜め4cが設けられ
ている。冷媒蒸気を吸収した溶液は、この溶液溜め4c
に溜められる。溶液溜め4cの底部に接続された配管中
に設けた溶液ポンプ41が、溶液溜め4cに溜まった溶
液を低温溶液熱交換器8に送る。そして、低温溶液熱交
換器8において、低温吸収器2から送られた吸収溶液と
熱交換して温度が低下した後、低温吸収器2の散布装置
2bに導かれる。
収器2の散布装置2bから、吸収伝熱管2aの周囲に散布
される。吸収伝熱管2aの内部を、高温蒸発器の伝熱管
3a内で冷却された伝熱媒体が流れている。伝熱管2aの
管外の吸収溶液は、この伝熱媒体によって冷却され、低
温蒸発器1内に漂う冷媒蒸気を吸収する。
された吸収溶液は、中温熱交換器9で低温吸収器2から
導かれた溶液と熱交換して温度低下した後、その一部が
高温吸収器バイパス配管45を介して低温溶液熱交換器
8に導かれ、残りが配管91を経て高温吸収器4の散布
手段4bに導かれる。バイパス配管45には、このバイ
パス配管45内を流れる溶液の流量を調節する制御弁4
5aが設けられている。バイパス配管45を設けたこと
により、低温吸収器2に流入する吸収溶液の濃度が、高
温吸収器4から流出する溶液の濃度よりも高くなる。
流れる冷媒や溶液の流量および温度を制御するために、
制御装置100を設けている。制御装置100には、冷
熱媒体出口温度を検出する温度センサ14、伝熱媒体温
度を検出する温度センサ34、高温蒸発器冷媒温度を検
出する温度センサ35および冷却水入口温度を検出する
温度センサ44が検出した各温度信号が入力される。制
御装置はこれらの信号に基づいて、溶液ポンプ21、4
1、61、熱媒体ポンプ33および制御弁45aを制御
する。
体の温度が低下したとき、すなわち高温蒸発器冷媒温度
と熱媒体温度と冷却水入口温度の少なくともいずれかが
各々の設定値よりも低下したときに、制御装置100は
制御弁45aを開いて高温吸収器のバイパス流量を増加
させる。これとは逆に、上記各温度センサ34、35、
44が検出した温度がすべて各々の設定値以上であれ
ば、制御弁45aを閉じる。
により冷却水が供給される。この冷却水配管42にバイ
パスして、冷却水バイパス配管42aが設けらている。
冷却水バイパス配管42aは、制御弁42bを有してい
る。制御弁42bは制御装置100に接続されている。
2bを閉じる。高温蒸発器3の冷媒および伝熱媒体の温
度が低下すると、すなわち高温蒸発器の冷媒温度と伝熱
媒体温度と冷却水入口温度の少なくともいずれかが各々
の設定値より低下すると、制御弁42bを開く。これに
より、冷却水のバイパス流量が増加し、吸収冷凍機に供
給される冷却水の流量が減少する。
スして低温吸収器に溶液を導くバイパス配管45を設け
たので、低温吸収器2に流入する吸収溶液の濃度が上昇
する。吸収溶液濃度が上昇すると吸収温度も上昇し、吸
収伝熱管内を流れる伝熱媒体の温度が上昇する。これに
伴い、伝熱媒体を冷却する高温蒸発器3の蒸発温度が上
昇し、高温蒸発器3の冷媒温度も上昇するから、冷媒の
凍結を防止できる。また、高温蒸発器3と低温吸収器2
とを循環する伝熱媒体に水を用いても、その水の凍結を
防止できる。水が凍結しないので伝熱媒体として水を使
用できるから、ブライン等の不凍液を用いる必要が無く
安価である。水は熱伝達特性が良いので、伝熱面積を小
さくでき、装置の小型化とコストダウンが図れる。
と熱媒体温度センサ34と冷却水温度センサ44の少な
くともいずれかが検出した温度情報に基づいて、制御装
置が高温吸収器バイパス配管45の流量を制御してい
る。したがって、冷媒や伝熱媒体の凍結の恐れがない通
常運転時には、高温吸収器バイパス配管45の流量をゼ
ロとすることが可能になり、高温吸収器内の吸収伝熱管
に供給する溶液流量を最大にできる。その結果、高温吸
収器の伝熱性能を向上できる。なお、通常運転時にはバ
イパス流量ゼロの高性能運転を行い、冷却水温度が低下
した場合などには冷媒凍結を防止するために制御弁45
aを開いて凍結防止運転を行うことにより、運転可能範
囲を拡大できる。
センサ34と冷却水温度センサ44の少なくともいずれ
かが検出した温度に基づいて、バイパス配管42a内を
流れる冷却水の流量を制御している。これにより、通常
運転時は冷却水ポンプ43から吐出される冷却水の全量
を吸収冷凍機に供給し、冷媒凍結のおそれがあるときに
は吸収冷凍機に供給する冷却水の流量を減少させること
が可能になる。その結果、冷却水が低温となっても高温
蒸発器3の冷媒および伝熱媒体が凍結するおそれがな
く、幅広い冷却水温度範囲にわたって吸収冷凍機を運転
できる。
施例では、低温吸収器に流入する溶液の濃度を、高温吸
収器から流出する溶液の濃度よりも高くしている。その
ため、本実施例では図1に示した実施例と異なり、高温
再生器および低温再生器で加熱濃縮された濃溶液を中温
溶液熱交換器9に導いた後、低温吸収器へ導く配管経路
と高温吸収器に導く配管系路に別れて流れるようにした
ことにある。すなわち、高温吸収器4には流量制御弁45
aを有する配管91が接続されており、低温吸収器2にはこ
の配管91から分岐し、低温溶液熱交換器8を介在させた
配管92が接続されている。その他の吸収冷凍機の構成
は、図1に示した吸収冷凍機と同様である。
て、低温吸収器2に流入する溶液濃度がさらに高くな
り、冷媒凍結に対して余裕度がさらに大きくなる。ま
た、バイパス配管42bの流量を制御して吸収冷凍機に
供給する冷却水の流量を制御しているが、冷却水ポンプ
43をインバータ制御するようにしてもよい。その場
合、冷却水ポンプ43の消費電力も低減できる。
よび伝熱媒体の凍結を防止するために、冷却水の流量を
制御して高温吸収器4の冷却能力を低下させている。こ
の代わりに、冷却水を温度制御してもよい。すなわち、
高温蒸発器3内の冷媒の温度または伝熱媒体の温度が各
々の予め定められた値より低下したら、冷却水温度を上
昇させる。これにより、高温吸収器4内の溶液が冷媒を
吸収する吸収能力を低減させ、蒸発温度の低下を防止す
る。その結果、冷媒および伝熱媒体の凍結を防止するこ
とができる。
て、高温吸収器4に供給される吸収溶液の流量を減少さ
せてもよい。この溶液ポンプのインバータ制御を冷却水
の流量制御や温度制御と組み合せれば、さらに凍結防止
の上では大きな効果が得られる。
器バイパス配管45に制御弁45aを設けたが、この制
御弁の代わりに固定絞り手段を設けてもよい。このよう
にすれば、制御系が簡素になるとともに、この絞り手段
を設けることによって凍結防止が可能になる。固定絞り
手段は、内径が十分に小さい配管であってもよい。さら
に、手動式の流量調整弁を固定絞り手段として用いても
よい。
の変化に応じてバイパス流量を変更できるという利点が
ある。
する2重効用吸収冷凍機について説明したが、再生器が
1個の単効用吸収冷凍機や再生器を3個有する3重効用
吸収冷凍機についても本発明を適用できることは言うま
でもない。
収冷凍機において、中温溶液熱交換器から流出する溶液
を低温吸収器と高温吸収器に分配可能にしたので、高温
蒸発器の冷媒と高温蒸発器および低温吸収器の間を循環
する伝熱媒体の凍結を防止できる。その結果、年間を通
じて安定した冷凍能力と冷熱媒体温度が得られる。さら
に、冷熱媒体に水を利用することが可能となる。
ある。
である。
…高温吸収器、5…凝縮器、6…低温再生器、7…高温
再生器、8…低温溶液熱交換器、9…中温溶液熱交換
器、10…高温溶液熱交換器、11…冷媒配管、11a
…冷媒流量調整弁、12…希薄溶液ポンプ、13…冷熱
媒体配管、14…冷熱媒体温度センサ、21…溶液ポン
プ、31…冷媒ポンプ、32…伝熱媒体配管、33…伝
熱媒体ポンプ、34…伝熱媒体温度センサ、35…冷媒
温度センサ、41…溶液ポンプ、42…冷却水配管、4
2a…冷却水バイパス配管、42b…制御弁、43…冷
却水ポンプ、44…冷却水温度センサ、45…高温吸収
器バイパス配管、45a…制御弁、51…冷媒配管、6
1…溶液ポンプ、71…ドレンクーラ、72…熱源蒸気
配管、73…蒸気制御弁、74…フロートバルブ、7
5、76、91…溶液配管。
Claims (8)
- 【請求項1】再生器、凝縮器、高温蒸発器、低温蒸発
器、高温吸収器及び低温吸収器を備えた吸収冷凍機にお
いて、 前記再生器で加熱凝縮された濃溶液を、前記低温吸収器
及び高温吸収器で冷媒を吸収して薄められた稀溶液と熱
交換する熱交換器を設け、この熱交換器で熱交換して冷
却された濃溶液を前記高温吸収器に導く第1の流路と前
記低温吸収器に導く第2の流路とを設けたことを特徴と
する吸収冷凍機。 - 【請求項2】前記第2の流路に流量制御手段を設けたこ
とを特徴とする請求項1に記載の吸収冷凍機。 - 【請求項3】前記高温蒸発器に冷媒温度を検出する冷媒
温度検出手段を設け、この冷媒温度を検出手段が検出し
た冷媒温度に基づいて前記流量制御手段を制御する制御
装置を設けたことを特徴とする請求項2に記載の吸収冷
凍機。 - 【請求項4】再生器、凝縮器、高温蒸発器、低温蒸発
器、冷却水が内部を流通する高温吸収器、及び低温吸収
器を備えた吸収冷凍機において、 前記高温蒸発器の冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段
と、この冷媒検出手段が検出した冷媒温度に基づいて前
記高温吸収器内を流通する冷却水の温度と流量の少なく
ともいずれかを制御する制御装置とを備えたことを特徴
とする吸収冷凍機。 - 【請求項5】再生器、凝縮器、高温蒸発器、低温蒸発
器、冷却水が流通する高温吸収器、及び低温吸収器を備
えた吸収冷凍機において、 前記高温蒸発器と前記低温吸収器間を伝熱媒体が循環す
る循環路を形成し、この循環路に伝熱媒体の温度を検出
する伝熱媒体温度検出手段を設け、この温度検出手段が
検出した伝熱媒体温度に基づいて前記高温吸収器内を流
通する冷却水の温度と流量の少なくともいずれかを制御
する制御装置とを備えたことを特徴とする吸収冷凍機。 - 【請求項6】高温再生器、低温再生器、凝縮器、高温蒸
発器、低温蒸発器、冷却水が流通する高温吸収器、及び
低温吸収器を備えた吸収冷凍機において、 前記高温蒸発器と前記低温吸収器間を伝熱媒体が循環す
る循環路と、この循環路に設けた伝熱媒体の温度を検出
する伝熱媒体の温度検出手段と、前記高温吸収器の冷却
水入口と前記高温吸収器から外部へ冷却水が流出する流
出部より下流位置とを結ぶバイパス配管と、このバイパ
ス配管中に設けられた流量制御手段と、前記温度検出手
段が検出した伝熱媒体温度に基づいて前記高温吸収器内
を流通する冷却水の流量を前記流量制御手段を用いて制
御する制御装置とを備えたことを特徴とする吸収冷凍
機。 - 【請求項7】冷媒に水を、吸収剤に臭化リチウムを用
い、高温吸収器、低温吸収器、高温蒸発器、低温蒸発器
を備えた吸収式冷凍機において、前記低温吸収器に流入
する溶液濃度を前記高温吸収器から流出する溶液濃度よ
り高くする制御手段を設けたことを特徴とする吸収冷凍
機。 - 【請求項8】前記冷媒は水であり、前記溶液は臭化リチ
ウム水溶液であることを特徴とする請求項1ないし6の
いずれか1項に記載の吸収冷凍機。
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