JP2001309752A - 子豚飼料 - Google Patents
子豚飼料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 子豚飼料中に配合して嗜好性を向上させ、摂
取量を多くすることにより、発育を促進させることので
きる子豚飼料を提供する。 【解決手段】 卵のプロテアーゼ及び/又はリパーゼに
よる酵素分解物を子豚飼料中に配合する。
取量を多くすることにより、発育を促進させることので
きる子豚飼料を提供する。 【解決手段】 卵のプロテアーゼ及び/又はリパーゼに
よる酵素分解物を子豚飼料中に配合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、子豚飼料に関し、
さらに詳しくは、子豚飼料中に配合することにより、子
豚飼料に対する嗜好性が高まり、子豚飼料の摂取量が増
加して、子豚の発育を促進させる子豚飼料に関する。
さらに詳しくは、子豚飼料中に配合することにより、子
豚飼料に対する嗜好性が高まり、子豚飼料の摂取量が増
加して、子豚の発育を促進させる子豚飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家畜用飼料にフレーバー等の飼料
添加剤を配合して嗜好性を向上させ、家畜用飼料の摂取
量を増加させることが実用化されている。例えば、母乳
の香りを持ったフレーバーを子豚用人工乳に添加するこ
とによって、子豚用人工乳の摂取量を増加させて、哺乳
期子豚の早期離乳を容易にしたり、砂糖、グルタミン酸
ソーダを豚用飼料に配合することによって、豚用飼料に
対する嗜好性を向上させて、豚用飼料の摂取量を増加さ
せることが早くから知られている(Feedstuffs Vol.33,
48,(Dec.2)61,1961参照)。同様に、豚用等の家畜用
飼料に特定の有機酸及びその塩類を添加して嗜好性を向
上させることも提案されており、例えば、プロピオン酸
を添加する家畜用飼料(特公昭48−16367号公報
参照)、炭素数4乃至6個を有するカルボン酸もしくは
その塩類を添加する家畜用飼料(特開昭56−1214
36号公報参照)、プロピオン酸、酢酸、酪酸とそれら
の塩類を添加する家畜用飼料(特開昭47−1309号
公報参照)が提案されている。また、卵成分を家畜用飼
料添加剤として使用することも提案されている。例え
ば、卵白を有効成分として含有してなる、動物の発育促
進又は改善飼料(特開平5−260902号公報参
照)、卵黄を脱脂し、得られる卵黄蛋白及びペプチドよ
りなる水可溶性画分を含有せしめてなる骨強化食品、飼
料又は医薬(特開平4−53471号公報参照)、哺乳
期子豚用飼料に鶏卵粉末を配合するとともに、造粒、乾
燥してなる哺乳期子豚用飼料(特開平3−198749
号公報)が提案されている。
添加剤を配合して嗜好性を向上させ、家畜用飼料の摂取
量を増加させることが実用化されている。例えば、母乳
の香りを持ったフレーバーを子豚用人工乳に添加するこ
とによって、子豚用人工乳の摂取量を増加させて、哺乳
期子豚の早期離乳を容易にしたり、砂糖、グルタミン酸
ソーダを豚用飼料に配合することによって、豚用飼料に
対する嗜好性を向上させて、豚用飼料の摂取量を増加さ
せることが早くから知られている(Feedstuffs Vol.33,
48,(Dec.2)61,1961参照)。同様に、豚用等の家畜用
飼料に特定の有機酸及びその塩類を添加して嗜好性を向
上させることも提案されており、例えば、プロピオン酸
を添加する家畜用飼料(特公昭48−16367号公報
参照)、炭素数4乃至6個を有するカルボン酸もしくは
その塩類を添加する家畜用飼料(特開昭56−1214
36号公報参照)、プロピオン酸、酢酸、酪酸とそれら
の塩類を添加する家畜用飼料(特開昭47−1309号
公報参照)が提案されている。また、卵成分を家畜用飼
料添加剤として使用することも提案されている。例え
ば、卵白を有効成分として含有してなる、動物の発育促
進又は改善飼料(特開平5−260902号公報参
照)、卵黄を脱脂し、得られる卵黄蛋白及びペプチドよ
りなる水可溶性画分を含有せしめてなる骨強化食品、飼
料又は医薬(特開平4−53471号公報参照)、哺乳
期子豚用飼料に鶏卵粉末を配合するとともに、造粒、乾
燥してなる哺乳期子豚用飼料(特開平3−198749
号公報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
豚用飼料添加剤では、嗜好性をある程度向上させること
はできるものの、子豚飼料の摂取量を増加させて、子豚
の発育を促進させるという点では、必ずしも満足できる
効果は得られなかった。そこで、本発明は、従来の子豚
飼料に比べて、嗜好性をより向上させることにより、子
豚飼料の摂取量を大幅に増加させ、子豚の発育を促進さ
せることのできる子豚飼料を提供することを目的とす
る。
豚用飼料添加剤では、嗜好性をある程度向上させること
はできるものの、子豚飼料の摂取量を増加させて、子豚
の発育を促進させるという点では、必ずしも満足できる
効果は得られなかった。そこで、本発明は、従来の子豚
飼料に比べて、嗜好性をより向上させることにより、子
豚飼料の摂取量を大幅に増加させ、子豚の発育を促進さ
せることのできる子豚飼料を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、卵のプロテアーゼ
及び/又はリパーゼによる酵素分解物を子豚飼料に配合
することにより、上記課題を解決できることを見出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、卵の
プロテアーゼ及び/又はリパーゼによる酵素分解物を有
効成分として含有することを特徴とする子豚飼料であ
る。
を解決すべく鋭意研究を行った結果、卵のプロテアーゼ
及び/又はリパーゼによる酵素分解物を子豚飼料に配合
することにより、上記課題を解決できることを見出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、卵の
プロテアーゼ及び/又はリパーゼによる酵素分解物を有
効成分として含有することを特徴とする子豚飼料であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の子豚飼料は、上記したよ
うに、卵のプロテアーゼ及び/又はリパーゼによる酵素
分解物を有効成分とすることを特徴とする。そして、本
発明は、かかる特徴を有することにより、従来の子豚飼
料に比べて、嗜好性を大幅に向上させるため、子豚飼料
の摂取量が増加し、その結果、子豚の発育を促進させる
ことができるという優れた効果を奏する。本発明の子豚
飼料を調製するにあたり、プロテアーゼ及び/又はリパ
ーゼによる酵素分解の対象となる卵は、主として、鶏
卵、あひる卵等の家禽類の卵である。これらの卵は液状
でも粉末状でも使用することができる。なお、卵とは卵
殻内に含まれる卵黄及び卵白を指す。
うに、卵のプロテアーゼ及び/又はリパーゼによる酵素
分解物を有効成分とすることを特徴とする。そして、本
発明は、かかる特徴を有することにより、従来の子豚飼
料に比べて、嗜好性を大幅に向上させるため、子豚飼料
の摂取量が増加し、その結果、子豚の発育を促進させる
ことができるという優れた効果を奏する。本発明の子豚
飼料を調製するにあたり、プロテアーゼ及び/又はリパ
ーゼによる酵素分解の対象となる卵は、主として、鶏
卵、あひる卵等の家禽類の卵である。これらの卵は液状
でも粉末状でも使用することができる。なお、卵とは卵
殻内に含まれる卵黄及び卵白を指す。
【0006】卵を酵素分解するのに使用するプロテアー
ゼは、特に制限されるものではなく、例えば、アスペル
ギルス属、ムコール属、リゾープス属、ストレプトコッ
カス属、ラクトバチルス属、ペニシリウム属、バシルス
属等の各種微生物から採取される微生物プロテアーゼ、
植物から採取されるブロメライン、パパイン等の植物プ
ロテアーゼ及び動物の臓器等から採取されるトリプシ
ン、ペプシン等の動物プロテアーゼを挙げることができ
る。これらのプロテアーゼは単独又は数種を組み合わせ
て使用することができる。
ゼは、特に制限されるものではなく、例えば、アスペル
ギルス属、ムコール属、リゾープス属、ストレプトコッ
カス属、ラクトバチルス属、ペニシリウム属、バシルス
属等の各種微生物から採取される微生物プロテアーゼ、
植物から採取されるブロメライン、パパイン等の植物プ
ロテアーゼ及び動物の臓器等から採取されるトリプシ
ン、ペプシン等の動物プロテアーゼを挙げることができ
る。これらのプロテアーゼは単独又は数種を組み合わせ
て使用することができる。
【0007】プロテアーゼによる卵の酵素分解は、液状
又は粉末状の卵と水との均一混合物に、微生物プロテア
ーゼ、植物プロテアーゼ、動物プロテアーゼ等の如きプ
ロテアーゼを0.05〜10重量%添加し、例えば、2
0℃〜60℃にて0.5時間〜20時間の範囲内で攪拌
又は静置条件下で行う。酵素分解終了後、必要に応じて
酵素分解物のpHを調整し、加熱してプロテアーゼを失
活させる。こうして、卵のプロテアーゼによる酵素分解
物を得ることができる。プロテアーゼによる酵素分解物
は、そのまま子豚飼料として使用することもできるが、
一般的には該分解物を濃縮して濃縮物として使用するの
が好ましい。さらに、該分解物を適当な希釈剤又は担体
との組成物の形態で使用してもよい。このような希釈剤
又は担体としては、アラビアガム、デキストリン、グル
コース、スクロース等の固体希釈剤又は担体、あるいは
水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、
界面活性剤等の液体希釈剤又は担体を例示することがで
きる。プロテアーゼによる酵素分解物は、希釈剤又は担
体を用いて任意の剤形、例えば、粉末状、顆粒状、液
状、乳液状、ペースト状、その他適宜の剤形に調製する
ことができる。特にはアラビアガム、デキストリン等を
添加して、粉末状又は顆粒状とするのが安定性の点で好
ましい。
又は粉末状の卵と水との均一混合物に、微生物プロテア
ーゼ、植物プロテアーゼ、動物プロテアーゼ等の如きプ
ロテアーゼを0.05〜10重量%添加し、例えば、2
0℃〜60℃にて0.5時間〜20時間の範囲内で攪拌
又は静置条件下で行う。酵素分解終了後、必要に応じて
酵素分解物のpHを調整し、加熱してプロテアーゼを失
活させる。こうして、卵のプロテアーゼによる酵素分解
物を得ることができる。プロテアーゼによる酵素分解物
は、そのまま子豚飼料として使用することもできるが、
一般的には該分解物を濃縮して濃縮物として使用するの
が好ましい。さらに、該分解物を適当な希釈剤又は担体
との組成物の形態で使用してもよい。このような希釈剤
又は担体としては、アラビアガム、デキストリン、グル
コース、スクロース等の固体希釈剤又は担体、あるいは
水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、
界面活性剤等の液体希釈剤又は担体を例示することがで
きる。プロテアーゼによる酵素分解物は、希釈剤又は担
体を用いて任意の剤形、例えば、粉末状、顆粒状、液
状、乳液状、ペースト状、その他適宜の剤形に調製する
ことができる。特にはアラビアガム、デキストリン等を
添加して、粉末状又は顆粒状とするのが安定性の点で好
ましい。
【0008】卵を酵素分解するのに使用するリパーゼ
は、特に制限されるものではなく、例えば、アスペルギ
ルス属、ムコール属、リゾープス属、ペニシリウム属、
キャンディダ属、ピキア属、クロモバクテリウム属等の
各種微生物から採取されるリパーゼ、豚の膵臓から採取
されるリパーゼ、子山羊、子羊、子牛の口頭分泌線から
採取されるオーラルリパーゼを挙げることができる。こ
れらのリパーゼは単独又は数種を組み合わせて使用する
ことができる。
は、特に制限されるものではなく、例えば、アスペルギ
ルス属、ムコール属、リゾープス属、ペニシリウム属、
キャンディダ属、ピキア属、クロモバクテリウム属等の
各種微生物から採取されるリパーゼ、豚の膵臓から採取
されるリパーゼ、子山羊、子羊、子牛の口頭分泌線から
採取されるオーラルリパーゼを挙げることができる。こ
れらのリパーゼは単独又は数種を組み合わせて使用する
ことができる。
【0009】リパーゼによる卵の酵素分解は、液状又は
粉末状の卵と水との均一混合物に、微生物リパーゼ、オ
ーラルリパーゼ等の如きリパーゼを0.05〜10重量
%添加し、例えば、20℃〜60℃にて0.5時間〜2
0時間の範囲内で攪拌又は静置条件下で行う。リパーゼ
による卵の酵素分解は、卵に含まれる脂質の分解率(酸
価/ケン化価×100)が10〜80%程度となるよう
にするのが好適である。この範囲外の分解率による酵素
分解物を子豚飼料として使用した場合は、上記範囲内の
酵素分解物の場合に比べて、嗜好性が劣ることになる。
酵素分解終了後、必要に応じて酵素分解物のpHを調整
し、加熱してリパーゼを失活させる。こうして、卵のリ
パーゼによる酵素分解物を得ることができる。リパーゼ
による酵素分解物は、そのまま子豚飼料として使用する
こともできるが、一般的には該分解物を濃縮して濃縮物
として使用するのが好ましい。また、該分解物を遠心分
離等の適宜な分離手段を用いて分離し、得られた油脂部
を子豚飼料として使用することもできる。さらに、該分
解物を適当な希釈剤又は担体との組成物の形態で用いて
もよい。このような希釈剤又は担体としては、アラビア
ガム、デキストリン、グルコース、スクロース等の固体
希釈剤又は担体、あるいは水、エタノール、プロピレン
グリコール、グリセリン、界面活性剤等の液体希釈剤又
は担体を例示することができる。リパーゼによる酵素分
解物は、これらの希釈剤又は担体を用いて任意の剤形、
例えば、粉末状、顆粒状、液状、乳液状、ペースト状、
その他適宜の剤形に調製することができる。特にはアラ
ビアガム、デキストリン等を添加して粉末状、顆粒状と
することが安定性の点で好ましい。
粉末状の卵と水との均一混合物に、微生物リパーゼ、オ
ーラルリパーゼ等の如きリパーゼを0.05〜10重量
%添加し、例えば、20℃〜60℃にて0.5時間〜2
0時間の範囲内で攪拌又は静置条件下で行う。リパーゼ
による卵の酵素分解は、卵に含まれる脂質の分解率(酸
価/ケン化価×100)が10〜80%程度となるよう
にするのが好適である。この範囲外の分解率による酵素
分解物を子豚飼料として使用した場合は、上記範囲内の
酵素分解物の場合に比べて、嗜好性が劣ることになる。
酵素分解終了後、必要に応じて酵素分解物のpHを調整
し、加熱してリパーゼを失活させる。こうして、卵のリ
パーゼによる酵素分解物を得ることができる。リパーゼ
による酵素分解物は、そのまま子豚飼料として使用する
こともできるが、一般的には該分解物を濃縮して濃縮物
として使用するのが好ましい。また、該分解物を遠心分
離等の適宜な分離手段を用いて分離し、得られた油脂部
を子豚飼料として使用することもできる。さらに、該分
解物を適当な希釈剤又は担体との組成物の形態で用いて
もよい。このような希釈剤又は担体としては、アラビア
ガム、デキストリン、グルコース、スクロース等の固体
希釈剤又は担体、あるいは水、エタノール、プロピレン
グリコール、グリセリン、界面活性剤等の液体希釈剤又
は担体を例示することができる。リパーゼによる酵素分
解物は、これらの希釈剤又は担体を用いて任意の剤形、
例えば、粉末状、顆粒状、液状、乳液状、ペースト状、
その他適宜の剤形に調製することができる。特にはアラ
ビアガム、デキストリン等を添加して粉末状、顆粒状と
することが安定性の点で好ましい。
【0010】本発明の子豚飼料には、上記した卵のプロ
テアーゼ及びリパーゼによる酵素分解物を単独で含有さ
せることもできるが、プロテアーゼ及びリパーゼによる
酵素分解物の両方を含有させることもできる。両方の酵
素分解物を含有させることにより、子豚飼料に対する嗜
好性をより向上させることができる。プロテアーゼ及び
リパーゼによる酵素分解物を調製する方法としては、各
酵素分解物を別々に調製する方法の他、卵にプロテアー
ゼとリパーゼを添加して同時に酵素分解する方法、卵に
プロテアーゼを添加して酵素分解した後、リパーゼを添
加して酵素分解する方法、卵にリパーゼを添加して酵素
分解した後、プロテアーゼを添加して酵素分解する方法
のいずれも採用することができる。また、プロテアーゼ
及びリパーゼによる酵素分解物を別々に調製した場合
は、プロテアーゼによる酵素分解物とリパーゼによる酵
素分解物を予め混合したものを子豚飼料に添加すること
もできるし、各々の酵素分解物を別々に子豚飼料に添加
することもできる。プロテアーゼ及びリパーゼによる酵
素分解物の両方を子豚飼料に配合する場合、各酵素分解
物の配合割合は特に制限されないが、プロテアーゼによ
る酵素分解物1重量部に対して、リパーゼによる酵素分
解物0.1重量部〜10重量部を例示することができ
る。本発明の子豚飼料には、上記酵素分解物に加えて、
所望により、アミノ酸類、ビタミン類、飼料フレーバー
等を添加配合することもできる。このようにして得られ
た本発明の子豚飼料は、子豚飼料に対して、0.01〜
50重量%、好ましくは0.1〜10重量%が添加混合
される。この子豚飼料の添加量が0.01重量%未満で
あると、嗜好性を向上させる効果が十分でなく、50重
量%を超えても、それ以上の嗜好性を向上させる効果は
期待できず、コスト高となってしまう。
テアーゼ及びリパーゼによる酵素分解物を単独で含有さ
せることもできるが、プロテアーゼ及びリパーゼによる
酵素分解物の両方を含有させることもできる。両方の酵
素分解物を含有させることにより、子豚飼料に対する嗜
好性をより向上させることができる。プロテアーゼ及び
リパーゼによる酵素分解物を調製する方法としては、各
酵素分解物を別々に調製する方法の他、卵にプロテアー
ゼとリパーゼを添加して同時に酵素分解する方法、卵に
プロテアーゼを添加して酵素分解した後、リパーゼを添
加して酵素分解する方法、卵にリパーゼを添加して酵素
分解した後、プロテアーゼを添加して酵素分解する方法
のいずれも採用することができる。また、プロテアーゼ
及びリパーゼによる酵素分解物を別々に調製した場合
は、プロテアーゼによる酵素分解物とリパーゼによる酵
素分解物を予め混合したものを子豚飼料に添加すること
もできるし、各々の酵素分解物を別々に子豚飼料に添加
することもできる。プロテアーゼ及びリパーゼによる酵
素分解物の両方を子豚飼料に配合する場合、各酵素分解
物の配合割合は特に制限されないが、プロテアーゼによ
る酵素分解物1重量部に対して、リパーゼによる酵素分
解物0.1重量部〜10重量部を例示することができ
る。本発明の子豚飼料には、上記酵素分解物に加えて、
所望により、アミノ酸類、ビタミン類、飼料フレーバー
等を添加配合することもできる。このようにして得られ
た本発明の子豚飼料は、子豚飼料に対して、0.01〜
50重量%、好ましくは0.1〜10重量%が添加混合
される。この子豚飼料の添加量が0.01重量%未満で
あると、嗜好性を向上させる効果が十分でなく、50重
量%を超えても、それ以上の嗜好性を向上させる効果は
期待できず、コスト高となってしまう。
【0011】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例
に限定されるものではない。
らに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例
に限定されるものではない。
【0012】(実施例1) (プロテアーゼによる卵の酵素分解物の調製)鶏卵の卵
黄及び卵白をTKホモミキサー(特殊機化工業社製、商
品名)にて均一になるまで15分間ホモジナイズした。
得られた液状の卵100重量部に対してプロテアーゼ:
パパイン末(長瀬産業社製、商品名)を0.5重量部添
加して、40℃にて3時間、酵素分解を行った。その
後、90℃にて10分間加熱してプロテアーゼを失活さ
せた後、酵素分解物100重量部に対してデキストリン
70重量部を添加して噴霧乾燥し、粉末状の酵素分解物
を得た(本発明品1)。
黄及び卵白をTKホモミキサー(特殊機化工業社製、商
品名)にて均一になるまで15分間ホモジナイズした。
得られた液状の卵100重量部に対してプロテアーゼ:
パパイン末(長瀬産業社製、商品名)を0.5重量部添
加して、40℃にて3時間、酵素分解を行った。その
後、90℃にて10分間加熱してプロテアーゼを失活さ
せた後、酵素分解物100重量部に対してデキストリン
70重量部を添加して噴霧乾燥し、粉末状の酵素分解物
を得た(本発明品1)。
【0013】(実施例2) (リパーゼによる卵の酵素分解物の調製)鶏卵の卵黄及
び卵白をTKホモミキサー(同上)にて均一になるまで
15分間ホモジナイズした。得られた液状の卵100重
量部に対してリパーゼ:タリパーゼ(田辺製薬社製、商
品名)を5重量部添加して35℃にて5時間、酵素分解
を行った。90℃にて10分間加熱してリパーゼを失活
させた後、酵素分解物100重量部に対してデキストリ
ン70重量部を添加して噴霧乾燥し、粉末状の酵素分解
物を得た(本発明品2)。
び卵白をTKホモミキサー(同上)にて均一になるまで
15分間ホモジナイズした。得られた液状の卵100重
量部に対してリパーゼ:タリパーゼ(田辺製薬社製、商
品名)を5重量部添加して35℃にて5時間、酵素分解
を行った。90℃にて10分間加熱してリパーゼを失活
させた後、酵素分解物100重量部に対してデキストリ
ン70重量部を添加して噴霧乾燥し、粉末状の酵素分解
物を得た(本発明品2)。
【0014】(実施例3) (プロテアーゼ及びリパーゼによる卵の酵素分解物の調
製)鶏卵の卵黄及び卵白をTKホモミキサー(同上)に
て均一になるまで15分間ホモジナイズした。得られた
液状の卵100重量部に対してプロテアーゼ:パパイン
末(同上)を1重量部添加して40℃にて3時間、酵素
分解を行った。90℃にて10分間加熱してプロテアー
ゼを失活させた後、さらに、リパーゼ:タリパーゼ(同
上)を0.5重量部添加して35℃にて3時間、酵素分
解を行った。90℃、10分間加熱してリパーゼを失活
させた後、酵素分解物100重量部に対してデキストリ
ン70重量部を添加して噴霧乾燥し、粉末状の酵素分解
物を得た(本発明品3)。
製)鶏卵の卵黄及び卵白をTKホモミキサー(同上)に
て均一になるまで15分間ホモジナイズした。得られた
液状の卵100重量部に対してプロテアーゼ:パパイン
末(同上)を1重量部添加して40℃にて3時間、酵素
分解を行った。90℃にて10分間加熱してプロテアー
ゼを失活させた後、さらに、リパーゼ:タリパーゼ(同
上)を0.5重量部添加して35℃にて3時間、酵素分
解を行った。90℃、10分間加熱してリパーゼを失活
させた後、酵素分解物100重量部に対してデキストリ
ン70重量部を添加して噴霧乾燥し、粉末状の酵素分解
物を得た(本発明品3)。
【0015】(試験1〜3)本発明品1〜3の子豚飼料
について下記の要領により試験を実施した。 (試験方法)生後21日令の離乳子豚3頭を収容した幼
豚用飼養ケージに、小型給餌器(3頭口)を2個設置
し、一方の給餌器には対照として下記に示す餌付用飼料
を、他方の給餌器には本発明品1〜3を2重量%添加し
た同一餌付用飼料を入れ、飼料給与を同時に開始し、両
飼料を自由に摂取させた(本発明品1〜3は、それぞれ
試験例1〜3に対応)。そして、試験開始から3日後ま
での飼料摂取量を経持的に測定し、1日1頭当たりの飼
料摂取量(g/日)及び選択率(%)を求めた。試験例
1〜3の結果をそれぞれ表1〜3に示した。なお、試験
結果はいずれの試験例も3回反復して得られた値の平均
値を示す。 餌付用飼料(%は重量%を示す) 小麦粉 38.5% 砂糖 5.0% ブドウ糖 8.0% 脱脂粉乳 40.0% ホワイトフィッシュミール 3.0% 大豆油 4.0% 食塩 0.2% ビタミン、ミネラル 0.8% アミノ酸 0.5% 合計 100.0%
について下記の要領により試験を実施した。 (試験方法)生後21日令の離乳子豚3頭を収容した幼
豚用飼養ケージに、小型給餌器(3頭口)を2個設置
し、一方の給餌器には対照として下記に示す餌付用飼料
を、他方の給餌器には本発明品1〜3を2重量%添加し
た同一餌付用飼料を入れ、飼料給与を同時に開始し、両
飼料を自由に摂取させた(本発明品1〜3は、それぞれ
試験例1〜3に対応)。そして、試験開始から3日後ま
での飼料摂取量を経持的に測定し、1日1頭当たりの飼
料摂取量(g/日)及び選択率(%)を求めた。試験例
1〜3の結果をそれぞれ表1〜3に示した。なお、試験
結果はいずれの試験例も3回反復して得られた値の平均
値を示す。 餌付用飼料(%は重量%を示す) 小麦粉 38.5% 砂糖 5.0% ブドウ糖 8.0% 脱脂粉乳 40.0% ホワイトフィッシュミール 3.0% 大豆油 4.0% 食塩 0.2% ビタミン、ミネラル 0.8% アミノ酸 0.5% 合計 100.0%
【0016】
【表1】
【表2】
【表3】
【0017】(結果)表1〜3の結果から、本発明品1
を添加した試験例1では、試験開始直後より本発明品1
を添加した試験区の飼料を選択的に摂取し、試験終了ま
で安定した飼料摂取量を確認した。離乳1日後までの飼
料摂取量が高いことが特徴的である。本発明品2を添加
した試験例2では、試験例1と同様に試験開始直後より
本発明品2を添加した試験区の飼料を選択的に摂取し、
試験終了まで安定した飼料摂取量を確認した。試験開始
3日後では選択率に差は認められなかった。本発明品3
を添加した試験例3では、試験例1、2と同様に試験開
始直後より本発明品3を添加した試験区の飼料を選択的
に摂取し、試験終了まで安定した飼料摂取量を確認し
た。本発明品3を添加した試験区の飼料では、本発明品
1及び本発明品2を添加した試験区の飼料に比較して、
非常に高い選択性が維持されていた。
を添加した試験例1では、試験開始直後より本発明品1
を添加した試験区の飼料を選択的に摂取し、試験終了ま
で安定した飼料摂取量を確認した。離乳1日後までの飼
料摂取量が高いことが特徴的である。本発明品2を添加
した試験例2では、試験例1と同様に試験開始直後より
本発明品2を添加した試験区の飼料を選択的に摂取し、
試験終了まで安定した飼料摂取量を確認した。試験開始
3日後では選択率に差は認められなかった。本発明品3
を添加した試験例3では、試験例1、2と同様に試験開
始直後より本発明品3を添加した試験区の飼料を選択的
に摂取し、試験終了まで安定した飼料摂取量を確認し
た。本発明品3を添加した試験区の飼料では、本発明品
1及び本発明品2を添加した試験区の飼料に比較して、
非常に高い選択性が維持されていた。
【0018】
【発明の効果】本発明の子豚飼料によれば、子豚飼料に
対する嗜好性を向上させ、子豚飼料の摂取量が増加する
ため、子豚の発育を促進させることができる。
対する嗜好性を向上させ、子豚飼料の摂取量が増加する
ため、子豚の発育を促進させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 誠 神奈川県川崎市中原区苅宿335 長谷川香 料株式会社技術研究所内 (72)発明者 浅野 朋浩 愛知県東加茂郡下山村大字小松野大クテ 中部飼料株式会社加茂牧場内 (72)発明者 森本 高弘 愛知県大府市横根町茨狭間7番地34 中部 飼料株式会社大府研究所内 Fターム(参考) 2B005 EA12 2B150 AA03 AA04 AB01 AB02 AB04 BB03 BB04 BB07 DC23 DF10 DF15
Claims (1)
- 【請求項1】 卵のプロテアーゼ及び/又はリパーゼに
よる酵素分解物を有効成分として含有することを特徴と
する子豚飼料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000131955A JP2001309752A (ja) | 2000-05-01 | 2000-05-01 | 子豚飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000131955A JP2001309752A (ja) | 2000-05-01 | 2000-05-01 | 子豚飼料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001309752A true JP2001309752A (ja) | 2001-11-06 |
Family
ID=18640754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000131955A Withdrawn JP2001309752A (ja) | 2000-05-01 | 2000-05-01 | 子豚飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001309752A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011055160A1 (en) | 2009-11-06 | 2011-05-12 | Laboratorio Jaer, S.A. | The use of xylitol for the economic improvement of intensive pig farming production |
-
2000
- 2000-05-01 JP JP2000131955A patent/JP2001309752A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011055160A1 (en) | 2009-11-06 | 2011-05-12 | Laboratorio Jaer, S.A. | The use of xylitol for the economic improvement of intensive pig farming production |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070703 |