JP2001308214A - セラミックパッケージの封止方法と封止構造 - Google Patents
セラミックパッケージの封止方法と封止構造Info
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- JP2001308214A JP2001308214A JP2000126038A JP2000126038A JP2001308214A JP 2001308214 A JP2001308214 A JP 2001308214A JP 2000126038 A JP2000126038 A JP 2000126038A JP 2000126038 A JP2000126038 A JP 2000126038A JP 2001308214 A JP2001308214 A JP 2001308214A
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- cap
- glass
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- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 セラミックパッケージの外形寸法を現状より
も大きくすることなく、鉛フリーガラスを使用して十分
な封止性能を得るとともに、シールド性を備えること
で、外部からの電磁的悪影響を受けることが防止できる
封止方法を提供すること。 【解決手段】 内部に電子部品を収容するための収容部
を有するセラミック製のパッケージ12内に前記電子部
品を収容した状態において、このセラミックパッケージ
の端面41に対してキャップ13を接合して封止するセ
ラミックパッケージの封止方法であって、前記キャップ
13が金属もしくは金属被覆キャップであり、前記セラ
ミックパッケージ12と前記キャップ13との間に硬質
ガラス51を利用した密着性向上手段と、導通手段61
とを設け、次いで、前記密着性向上手段を介して、鉛フ
リーガラス15による封止ガラスで前記パッケージとキ
ャップを接合する、セラミックパッケージの封止方法。
も大きくすることなく、鉛フリーガラスを使用して十分
な封止性能を得るとともに、シールド性を備えること
で、外部からの電磁的悪影響を受けることが防止できる
封止方法を提供すること。 【解決手段】 内部に電子部品を収容するための収容部
を有するセラミック製のパッケージ12内に前記電子部
品を収容した状態において、このセラミックパッケージ
の端面41に対してキャップ13を接合して封止するセ
ラミックパッケージの封止方法であって、前記キャップ
13が金属もしくは金属被覆キャップであり、前記セラ
ミックパッケージ12と前記キャップ13との間に硬質
ガラス51を利用した密着性向上手段と、導通手段61
とを設け、次いで、前記密着性向上手段を介して、鉛フ
リーガラス15による封止ガラスで前記パッケージとキ
ャップを接合する、セラミックパッケージの封止方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック製のパ
ッケージ内に圧電振動片等を収容して、キャップにより
封止するための封止方法と封止構造の改良に関するもの
である。
ッケージ内に圧電振動片等を収容して、キャップにより
封止するための封止方法と封止構造の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図15は、電子部品をセラミック製のパ
ッケージ内に封止した封止構造として、圧電振動子の封
止構造を示す概略断面図である。
ッケージ内に封止した封止構造として、圧電振動子の封
止構造を示す概略断面図である。
【0003】この圧電振動子1は、板状の水晶振動片2
を収納する収容部3aが形成された箱状のパッケージ3
と、収容部3aを密封するようにパッケージ3に接合さ
れた板状のキャップ4を備えている。
を収納する収容部3aが形成された箱状のパッケージ3
と、収容部3aを密封するようにパッケージ3に接合さ
れた板状のキャップ4を備えている。
【0004】パッケージ3には、外部と接続するための
電極5が設けられており、水晶振動片2は、一端部2a
が収容部3a内に露出している電極5上に導電性接着剤
5aを介して接続固定されていて、他端部2bは自由端
とされている。水晶振動片2の表面には励振電極等(図
示せず)が設けられて、前記電極5と接続されている。
電極5が設けられており、水晶振動片2は、一端部2a
が収容部3a内に露出している電極5上に導電性接着剤
5aを介して接続固定されていて、他端部2bは自由端
とされている。水晶振動片2の表面には励振電極等(図
示せず)が設けられて、前記電極5と接続されている。
【0005】これにより、電極5から印加される駆動電
圧によって、所定の振動数で振動できるようになってい
る。
圧によって、所定の振動数で振動できるようになってい
る。
【0006】このような圧電振動子1は、次のように製
造されている。
造されている。
【0007】1.先ずパッケージ3をセラミック材料に
より、図示の形状になるように成形及び焼成して用意す
る。
より、図示の形状になるように成形及び焼成して用意す
る。
【0008】2.次に、予め表面に励振電極(図示せ
ず)をフォトエッチングや蒸着等により形成した圧電振
動片2をパッケージ3内にマウントする。つまり、圧電
振動片2の電極を、パッケージ3内に外部からの給電電
極が露出している箇所であるマウント部に導電性接着剤
5aを介して接続固定する。
ず)をフォトエッチングや蒸着等により形成した圧電振
動片2をパッケージ3内にマウントする。つまり、圧電
振動片2の電極を、パッケージ3内に外部からの給電電
極が露出している箇所であるマウント部に導電性接着剤
5aを介して接続固定する。
【0009】3.上記圧電振動片2に対して、外部から
駆動電圧をかけて振動させながら、例えば、圧電振動片
2の電極部分に、蒸着等によって電極膜成分を追加した
り、あるいは電子ビームやイオンビームもしくはレーザ
光等を当ててその質量を削減させる等により、圧電振動
片2の振動周波数を所望の周波数まで合わせ込む周波数
調整を行う。
駆動電圧をかけて振動させながら、例えば、圧電振動片
2の電極部分に、蒸着等によって電極膜成分を追加した
り、あるいは電子ビームやイオンビームもしくはレーザ
光等を当ててその質量を削減させる等により、圧電振動
片2の振動周波数を所望の周波数まで合わせ込む周波数
調整を行う。
【0010】4.次いで、例えば、窒素雰囲気内で、パ
ッケージ3の上端面と上記キャップ4との間に封止材6
を介在させ、加熱することにより、圧電振動片2をパッ
ケージ3内に封止し、検査工程へ送る。
ッケージ3の上端面と上記キャップ4との間に封止材6
を介在させ、加熱することにより、圧電振動片2をパッ
ケージ3内に封止し、検査工程へ送る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
圧電振動子1の上記4で説明した封止工程においては、
封止材6として鉛入りの封止ガラスが使用されていた。
圧電振動子1の上記4で説明した封止工程においては、
封止材6として鉛入りの封止ガラスが使用されていた。
【0012】しかしながら、鉛入りの封止ガラスを使用
すると、その鉛成分により環境を汚染するおそれがある
ことから、鉛成分を使用しない所謂、鉛フリーガラス,
特に、例えば銀リン酸系ガラス等を使用することが検討
されている。
すると、その鉛成分により環境を汚染するおそれがある
ことから、鉛成分を使用しない所謂、鉛フリーガラス,
特に、例えば銀リン酸系ガラス等を使用することが検討
されている。
【0013】ところが、このような鉛フリーガラスを上
記封止材6として使用すると、この鉛フリーガラスは、
セラミックパッケージ3との接合界面での接合強度が弱
く、かつ僅かな隙間からの透水による劣化の問題があっ
た。
記封止材6として使用すると、この鉛フリーガラスは、
セラミックパッケージ3との接合界面での接合強度が弱
く、かつ僅かな隙間からの透水による劣化の問題があっ
た。
【0014】このため、接合強度を考慮して、キャップ
4とパッケージ3の上端面の両方に封止用の鉛フリーガ
ラスを適用する方法もあるが、パッケージのコストアッ
プになるだけでなく、真空熱処理、ウエット洗浄等の圧
電振動子の特性向上を目的とした組立工程の導入が容易
でないため、結果として圧電振動子の特性向上を図るこ
とが困難となってしまう。
4とパッケージ3の上端面の両方に封止用の鉛フリーガ
ラスを適用する方法もあるが、パッケージのコストアッ
プになるだけでなく、真空熱処理、ウエット洗浄等の圧
電振動子の特性向上を目的とした組立工程の導入が容易
でないため、結果として圧電振動子の特性向上を図るこ
とが困難となってしまう。
【0015】また、セラミックパッケージ3と鉛フリー
ガラスとの接合強度を少しでも補うためには、セラミッ
クパッケージ3の上端面に封止材としての鉛フリーガラ
スを適用するための幅を広くとる必要から、封止代(ふ
うししろ)を大きくする必要がある。具体的には、セラ
ミックパッケージ3の上端面の全体について、有効封止
代0.3mm程度が必要であることから、これを確実に
確保するためには、溶融封止ガラスの塗布幅は0.5m
m程度必要となる。
ガラスとの接合強度を少しでも補うためには、セラミッ
クパッケージ3の上端面に封止材としての鉛フリーガラ
スを適用するための幅を広くとる必要から、封止代(ふ
うししろ)を大きくする必要がある。具体的には、セラ
ミックパッケージ3の上端面の全体について、有効封止
代0.3mm程度が必要であることから、これを確実に
確保するためには、溶融封止ガラスの塗布幅は0.5m
m程度必要となる。
【0016】しかしながら、セラミックパッケージ3の
外形寸法は決まっていて大きくできないことから、上述
した収容部3aの空間を狭くせざるを得ないが、そのた
めには圧電振動片2を小型化しなければならない。この
ため、圧電振動片2を小型化すると、その振動特性が不
十分となるという別の課題が生じてしまう。
外形寸法は決まっていて大きくできないことから、上述
した収容部3aの空間を狭くせざるを得ないが、そのた
めには圧電振動片2を小型化しなければならない。この
ため、圧電振動片2を小型化すると、その振動特性が不
十分となるという別の課題が生じてしまう。
【0017】さらに、セラミックパッケージ3とキャッ
プ4を上述の鉛フリーガラスで接合すると、たとえキャ
ップ4を金属で形成しても、キャップ4とセラミックパ
ッケージ3とを接合状態でシールドすることができな
い。このため、外部からの影響で浮遊容量が変化した場
合に、圧電振動片2の振動特性に影響を及ぼし、製品の
性能悪化の原因になるという問題があった。本発明は、
上記課題を解消して、セラミックパッケージの外形寸法
を現状よりも大きくすることなく、鉛フリーガラスを使
用して十分な封止性能を得るとともに、シールド性を備
えることで、外部からの電磁的悪影響を受けることが防
止できる封止方法と封止構造を提供することを目的とす
る。
プ4を上述の鉛フリーガラスで接合すると、たとえキャ
ップ4を金属で形成しても、キャップ4とセラミックパ
ッケージ3とを接合状態でシールドすることができな
い。このため、外部からの影響で浮遊容量が変化した場
合に、圧電振動片2の振動特性に影響を及ぼし、製品の
性能悪化の原因になるという問題があった。本発明は、
上記課題を解消して、セラミックパッケージの外形寸法
を現状よりも大きくすることなく、鉛フリーガラスを使
用して十分な封止性能を得るとともに、シールド性を備
えることで、外部からの電磁的悪影響を受けることが防
止できる封止方法と封止構造を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、内部に電子部品を収容するための収容部
を有するセラミック製のパッケージ内に前記電子部品を
収容した状態において、このセラミックパッケージの端
面に対してキャップを接合して封止するセラミックパッ
ケージの封止方法であって、前記キャップが金属もしく
は金属被覆キャップであり、前記セラミックパッケージ
と前記キャップとの間に硬質ガラスを利用した密着性向
上手段と、導通手段とを設け、次いで、前記密着性向上
手段を介して、鉛フリーガラスによる封止ガラスで前記
パッケージとキャップを接合する、セラミックパッケー
ジの封止方法により、達成される。
発明によれば、内部に電子部品を収容するための収容部
を有するセラミック製のパッケージ内に前記電子部品を
収容した状態において、このセラミックパッケージの端
面に対してキャップを接合して封止するセラミックパッ
ケージの封止方法であって、前記キャップが金属もしく
は金属被覆キャップであり、前記セラミックパッケージ
と前記キャップとの間に硬質ガラスを利用した密着性向
上手段と、導通手段とを設け、次いで、前記密着性向上
手段を介して、鉛フリーガラスによる封止ガラスで前記
パッケージとキャップを接合する、セラミックパッケー
ジの封止方法により、達成される。
【0019】請求項1の構成によれば、セラミックパッ
ケージとキャップとの間に硬質ガラスを利用した密着性
向上手段を設けているので、セラミックパッケージもし
くはキャップと鉛フリーガラスとの接合強度を向上させ
ることができる。これにより、パッケージを大きくして
封止代を大きくとらなくても、十分な封止性能を得るこ
とができる。
ケージとキャップとの間に硬質ガラスを利用した密着性
向上手段を設けているので、セラミックパッケージもし
くはキャップと鉛フリーガラスとの接合強度を向上させ
ることができる。これにより、パッケージを大きくして
封止代を大きくとらなくても、十分な封止性能を得るこ
とができる。
【0020】しかも、セラミックパッケージとキャップ
との間に導通手段を設け、キャップを金属製もしくは金
属被覆キャップとしているので、セラミックパッケージ
側でアースをとることで、パッケージのシールドが可能
となる。
との間に導通手段を設け、キャップを金属製もしくは金
属被覆キャップとしているので、セラミックパッケージ
側でアースをとることで、パッケージのシールドが可能
となる。
【0021】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記セラミックパッケージの接合端面に、前記硬質
ガラスを配置するとともに、前記導通手段として、金属
被覆部を設けることを特徴とする。
て、前記セラミックパッケージの接合端面に、前記硬質
ガラスを配置するとともに、前記導通手段として、金属
被覆部を設けることを特徴とする。
【0022】請求項2の構成によれば、前記硬質ガラス
や導通手段としての金属被覆部をセラミックパッケージ
側の特にその接合端面に設ければ、パッケージ側の製造
プロセスを利用してこれら硬質ガラスや金属被覆部を容
易に形成することができる。
や導通手段としての金属被覆部をセラミックパッケージ
側の特にその接合端面に設ければ、パッケージ側の製造
プロセスを利用してこれら硬質ガラスや金属被覆部を容
易に形成することができる。
【0023】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、前記セラミックパッケージの接合端面に溝を設けて
前記硬質ガラスを配置し、この溝以外の箇所に金属被覆
を設けることを特徴とする。
て、前記セラミックパッケージの接合端面に溝を設けて
前記硬質ガラスを配置し、この溝以外の箇所に金属被覆
を設けることを特徴とする。
【0024】請求項3の構成によれば、前記硬質ガラス
を設ける箇所を容易に位置決めすることができる。
を設ける箇所を容易に位置決めすることができる。
【0025】請求項4の発明は、請求項2の構成におい
て、前記セラミックパッケージの接合端面を、外側の領
域と内側の領域に分けて、その一方の領域に前記硬質ガ
ラスを配置し、他方の領域に金属被覆部を設けることを
特徴とする。
て、前記セラミックパッケージの接合端面を、外側の領
域と内側の領域に分けて、その一方の領域に前記硬質ガ
ラスを配置し、他方の領域に金属被覆部を設けることを
特徴とする。
【0026】請求項4の構成によれば、一方の領域に設
けた金属被覆部により、硬化前の硬質ガラスがパッケー
ジの外側もしくは内側に流れ出ることが防止できる。
けた金属被覆部により、硬化前の硬質ガラスがパッケー
ジの外側もしくは内側に流れ出ることが防止できる。
【0027】請求項5の発明は、請求項2の構成におい
て、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周側の
領域と内周側の領域とこれらの中間領域に分けて、この
外周側の領域と内周側の領域にそれぞれ金属被覆部を設
けて案内手段とし、この案内手段の内側である前記中間
領域に前記硬質ガラスを配置することを特徴とする。請
求項5の構成によれば、前記案内手段は、セラミックパ
ッケージの接合端面において、その外側と内側の領域に
挟まれた中間領域に硬質ガラスを案内して、位置決めす
ることができる。
て、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周側の
領域と内周側の領域とこれらの中間領域に分けて、この
外周側の領域と内周側の領域にそれぞれ金属被覆部を設
けて案内手段とし、この案内手段の内側である前記中間
領域に前記硬質ガラスを配置することを特徴とする。請
求項5の構成によれば、前記案内手段は、セラミックパ
ッケージの接合端面において、その外側と内側の領域に
挟まれた中間領域に硬質ガラスを案内して、位置決めす
ることができる。
【0028】請求項6の発明は、請求項2の構成におい
て、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周側の
領域と内周側の領域とこれらの中間領域に分けて、この
外周側の領域と内周側の領域を硬質ガラスによるガラス
リッチ部とし、前記中間領域に金属被覆部を設けること
を特徴とする。
て、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周側の
領域と内周側の領域とこれらの中間領域に分けて、この
外周側の領域と内周側の領域を硬質ガラスによるガラス
リッチ部とし、前記中間領域に金属被覆部を設けること
を特徴とする。
【0029】請求項6の構成によれば、セラミックパッ
ケージの接合端面の外側領域と内側領域において、予め
ガラス成分を多く含ませてガラスリッチとしておけば、
このガラス成分の働きにより封止ガラスとの接合性を向
上させることができる。しかも、中間領域の金属被覆部
は、キャップ側とパッケージ側を電気的に接続すること
ができる。
ケージの接合端面の外側領域と内側領域において、予め
ガラス成分を多く含ませてガラスリッチとしておけば、
このガラス成分の働きにより封止ガラスとの接合性を向
上させることができる。しかも、中間領域の金属被覆部
は、キャップ側とパッケージ側を電気的に接続すること
ができる。
【0030】請求項7の発明は、請求項1の構成におい
て、前記密着性向上手段と前記導通手段を兼ねるために
導電性硬質ガラスを使用することを特徴とする。
て、前記密着性向上手段と前記導通手段を兼ねるために
導電性硬質ガラスを使用することを特徴とする。
【0031】請求項7の構成によれば、前記密着性向上
手段と前記導通手段を導電性硬質ガラスという一種類の
材料で兼用させることで、その分工程が単純となり、製
造が容易である。
手段と前記導通手段を導電性硬質ガラスという一種類の
材料で兼用させることで、その分工程が単純となり、製
造が容易である。
【0032】請求項8の発明は、請求項7の構成におい
て、前記キャップの接合部に導電性硬質ガラスを配置
し、この導電性硬質ガラスに重ねて前記鉛フリーガラス
を配置することを特徴とする。
て、前記キャップの接合部に導電性硬質ガラスを配置
し、この導電性硬質ガラスに重ねて前記鉛フリーガラス
を配置することを特徴とする。
【0033】請求項8の構成によれば、キャップ側に予
め密着性向上手段と導電手段と封止部材を配置して用意
することにより、このキャップをパッケージの接合端面
に載せて加熱するだけで、接合することが可能となる。
め密着性向上手段と導電手段と封止部材を配置して用意
することにより、このキャップをパッケージの接合端面
に載せて加熱するだけで、接合することが可能となる。
【0034】また、上記目的は、請求項9の発明によれ
ば、内部に電子部品を収容した収容部を有するセラミッ
ク製のパッケージと、このセラミックパッケージの端面
に対して接合される金属製もしくは金属被覆されたキャ
ップとを備えるセラミックパッケージの封止構造であっ
て、前記セラミックパッケージとキャップとの間に設け
られる硬質ガラスを利用した密着性向上手段及び導通手
段と、前記セラミックパッケージとキャップとの間で前
記密着性向上手段に接触される鉛フリーガラスによる封
止ガラスとを備える、セラミックパッケージの封止構造
により、達成される。
ば、内部に電子部品を収容した収容部を有するセラミッ
ク製のパッケージと、このセラミックパッケージの端面
に対して接合される金属製もしくは金属被覆されたキャ
ップとを備えるセラミックパッケージの封止構造であっ
て、前記セラミックパッケージとキャップとの間に設け
られる硬質ガラスを利用した密着性向上手段及び導通手
段と、前記セラミックパッケージとキャップとの間で前
記密着性向上手段に接触される鉛フリーガラスによる封
止ガラスとを備える、セラミックパッケージの封止構造
により、達成される。
【0035】請求項10の発明は、請求項9の構成にお
いて、前記セラミックパッケージの接合端面に、前記硬
質ガラスを配置するとともに、前記導通手段として、金
属被覆部を設けたことを特徴とする。
いて、前記セラミックパッケージの接合端面に、前記硬
質ガラスを配置するとともに、前記導通手段として、金
属被覆部を設けたことを特徴とする。
【0036】請求項11の発明は、請求項10の構成に
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面に溝を設
けて前記硬質ガラスを配置し、この溝以外の箇所に金属
被覆を設けたことを特徴とする。
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面に溝を設
けて前記硬質ガラスを配置し、この溝以外の箇所に金属
被覆を設けたことを特徴とする。
【0037】請求項12の発明は、請求項10の構成に
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面を、外側
の領域と内側の領域に区分されており、その一方の領域
に前記金属被覆部が配置され、他方の領域に硬質ガラス
が設けられていることを特徴とする。
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面を、外側
の領域と内側の領域に区分されており、その一方の領域
に前記金属被覆部が配置され、他方の領域に硬質ガラス
が設けられていることを特徴とする。
【0038】請求項13の発明は、請求項10の構成に
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周
側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域の3つの領
域に区分し、この外周側の領域と内周側の領域にそれぞ
れ金属被覆部を設けて案内手段とし、この案内手段の内
側である前記中間領域に前記硬質ガラスを配置したこと
を特徴とする。
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周
側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域の3つの領
域に区分し、この外周側の領域と内周側の領域にそれぞ
れ金属被覆部を設けて案内手段とし、この案内手段の内
側である前記中間領域に前記硬質ガラスを配置したこと
を特徴とする。
【0039】請求項14の発明は、請求項10の構成に
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周
側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域の3つの領
域に区分し、この外周側の領域と内周側の領域を硬質ガ
ラスによるガラスリッチ部とし、前記中間領域に金属被
覆部を設けたことを特徴とする。
おいて、前記セラミックパッケージの接合端面を、外周
側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域の3つの領
域に区分し、この外周側の領域と内周側の領域を硬質ガ
ラスによるガラスリッチ部とし、前記中間領域に金属被
覆部を設けたことを特徴とする。
【0040】請求項15の発明は、請求項9の構成にお
いて、前記密着性向上手段と前記導通手段を兼ねるため
に導電性硬質ガラスを使用したことを特徴とする。
いて、前記密着性向上手段と前記導通手段を兼ねるため
に導電性硬質ガラスを使用したことを特徴とする。
【0041】請求項16の発明は、請求項9の構成にお
いて、前記キャップの接合部に導電性硬質ガラスを配置
し、この導電性硬質ガラスに重ねて前記鉛フリーガラス
を配置したことを特徴とする。
いて、前記キャップの接合部に導電性硬質ガラスを配置
し、この導電性硬質ガラスに重ねて前記鉛フリーガラス
を配置したことを特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面を参照して説明する。
を図面を参照して説明する。
【0043】図1は、本実施形態による封止構造の適用
例としての圧電振動子を示す概略斜視図であり、図2は
その概略断面図である。
例としての圧電振動子を示す概略斜視図であり、図2は
その概略断面図である。
【0044】これらの図において、圧電振動子10は、
電子部品としての板状の圧電振動片11を収納する容器
として、収容部12aが形成された箱状のパッケージ1
2と、収容部12aを密封するように、パッケージ12
に接合される板状のキャップ13を備えている。
電子部品としての板状の圧電振動片11を収納する容器
として、収容部12aが形成された箱状のパッケージ1
2と、収容部12aを密封するように、パッケージ12
に接合される板状のキャップ13を備えている。
【0045】この圧電振動片11は、一端部11aが収
容部12a内に一体に設けた段部に配設されている電極
14上に接続固定され、他端部11bが自由端とされて
いる。上記電極14は、パッケージ12の下面に露出し
た給電電極端子14bに接続されている。
容部12a内に一体に設けた段部に配設されている電極
14上に接続固定され、他端部11bが自由端とされて
いる。上記電極14は、パッケージ12の下面に露出し
た給電電極端子14bに接続されている。
【0046】パッケージ12とキャップ13は、後述す
る鉛フリーガラスによる封止材15と、後述する硬質ガ
ラス等により形成した密着性向上手段及び導通手段32
を介して接合されている。
る鉛フリーガラスによる封止材15と、後述する硬質ガ
ラス等により形成した密着性向上手段及び導通手段32
を介して接合されている。
【0047】そして、キャップ13は、この密着性向上
手段及び導通手段32を介して、パッケージ12側のア
ース電極35と導通され、このアース電極35は、パッ
ケージ12の下面に露出したアース電極端子35aに接
続されている。
手段及び導通手段32を介して、パッケージ12側のア
ース電極35と導通され、このアース電極35は、パッ
ケージ12の下面に露出したアース電極端子35aに接
続されている。
【0048】ここで、上記圧電振動片11の材料として
は、圧電作用を発揮する材料として、例えば人工水晶が
用いられており、その表面に圧電振動片11の駆動に必
要とされる励振電極(後述)等の図示しない電極が形成
されている。
は、圧電作用を発揮する材料として、例えば人工水晶が
用いられており、その表面に圧電振動片11の駆動に必
要とされる励振電極(後述)等の図示しない電極が形成
されている。
【0049】パッケージ12の材料としては、例えば、
アルミナ等のセラミックが用いられており、例えば、パ
ッケージ12は、グリーンシート等を用いて、下ベース
12bの上に長方形のリング状の中間ベース12cと、
これよりも大きな内径を有する長方形のリング状の上ベ
ース12dを積層する。これにより、パッケージ12内
部に空間12aを設けるようにして箱状に成形し、焼成
することにより形成される。
アルミナ等のセラミックが用いられており、例えば、パ
ッケージ12は、グリーンシート等を用いて、下ベース
12bの上に長方形のリング状の中間ベース12cと、
これよりも大きな内径を有する長方形のリング状の上ベ
ース12dを積層する。これにより、パッケージ12内
部に空間12aを設けるようにして箱状に成形し、焼成
することにより形成される。
【0050】キャップ13は、パッケージ12の線膨張
係数と近い材料であって、電気を通す導体金属により、
例えば、平板な板状に形成されている。金属の場合に
は、例えば、コバール,42アロイ,ステンレス(SU
S)等が好適である。あるいはキャップ13は、アルミ
ナ等のセラミックにより形成され、後述するように、導
体金属で被覆してもよい。
係数と近い材料であって、電気を通す導体金属により、
例えば、平板な板状に形成されている。金属の場合に
は、例えば、コバール,42アロイ,ステンレス(SU
S)等が好適である。あるいはキャップ13は、アルミ
ナ等のセラミックにより形成され、後述するように、導
体金属で被覆してもよい。
【0051】図3の断面図は、同様の封止構造を適用し
た他の例を示しており、この場合、圧電発振器20の封
止構造を示している。
た他の例を示しており、この場合、圧電発振器20の封
止構造を示している。
【0052】図において、図1及び図2で説明した圧電
振動子10と共通する構成には同一の符号を付して、重
複する説明は省略し、相違点を中心に説明する。
振動子10と共通する構成には同一の符号を付して、重
複する説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0053】図において、圧電発振器20のパッケージ
21では、第1のセラミックベース21aの上に内側に
空間を有する第2のセラミックベース21bを重ね、さ
らにその上に内側に空間を有する第3のセラミックベー
ス21cを重ねて形成している。これにより、図2と比
べると内部空間としての収容部12aの下にさらに段部
を設けて、一段低いもうひとつの収容部22aを形成し
ている。
21では、第1のセラミックベース21aの上に内側に
空間を有する第2のセラミックベース21bを重ね、さ
らにその上に内側に空間を有する第3のセラミックベー
ス21cを重ねて形成している。これにより、図2と比
べると内部空間としての収容部12aの下にさらに段部
を設けて、一段低いもうひとつの収容部22aを形成し
ている。
【0054】そして、第1のセラミックベース21aの
上面に形成した導電パターン上に集積回路23やチップ
コンデンサ24を実装し、上記収容部22aに収容し
て、電極部34と接続している。この電極34は、パッ
ケージ12の下面に露出した給電電極端子34bに接続
されている。これにより、圧電振動片11に所定の駆動
電圧を与えて、振動させ、その出力を上記集積回路23
に入力することにより、所定の周波数の信号を取り出す
ようになっている。
上面に形成した導電パターン上に集積回路23やチップ
コンデンサ24を実装し、上記収容部22aに収容し
て、電極部34と接続している。この電極34は、パッ
ケージ12の下面に露出した給電電極端子34bに接続
されている。これにより、圧電振動片11に所定の駆動
電圧を与えて、振動させ、その出力を上記集積回路23
に入力することにより、所定の周波数の信号を取り出す
ようになっている。
【0055】本発明の封止構造及び封止方法はこれらの
圧電振動子10や圧電発振器20を含む電子部品を利用
したあらゆる製品に適用されるものである。
圧電振動子10や圧電発振器20を含む電子部品を利用
したあらゆる製品に適用されるものである。
【0056】次に、上述の圧電振動子10や圧電発振器
20に適用される封止方法(封止構造)について、詳細
に説明する。
20に適用される封止方法(封止構造)について、詳細
に説明する。
【0057】図4は、封止方法の第1の実施形態を説明
するため、これを図1の圧電振動子に適用した場合の要
部拡大断面図である。
するため、これを図1の圧電振動子に適用した場合の要
部拡大断面図である。
【0058】図において、パッケージ12の上端面41
は、図1で説明したように、例えば直方体の箱状のパッ
ケージ12の垂直壁の上端であり、図1に示すように、
長方形に囲むように設けられ、キャップ13との接合端
面となるものである。
は、図1で説明したように、例えば直方体の箱状のパッ
ケージ12の垂直壁の上端であり、図1に示すように、
長方形に囲むように設けられ、キャップ13との接合端
面となるものである。
【0059】このキャップ13は、この実施形態では、
上述したように、好ましくは、パッケージ12のセラミ
ックと線膨張係数の近い導体金属,例えばコバールで形
成され、その下面周縁部の接合部45に、予めリング状
の配置した封止材15を備えている。
上述したように、好ましくは、パッケージ12のセラミ
ックと線膨張係数の近い導体金属,例えばコバールで形
成され、その下面周縁部の接合部45に、予めリング状
の配置した封止材15を備えている。
【0060】この種の封止方法においては、このパッケ
ージ12の上端面41とキャップ13との間に封止材と
して封止ガラス15を適用して、真空中もしくは不活性
ガス雰囲気下で加熱することにより、この封止ガラスを
溶融してパッケージ12とキャップ13とを接合して封
止を行う。
ージ12の上端面41とキャップ13との間に封止材と
して封止ガラス15を適用して、真空中もしくは不活性
ガス雰囲気下で加熱することにより、この封止ガラスを
溶融してパッケージ12とキャップ13とを接合して封
止を行う。
【0061】ここで、本発明では、封止材15として導
電性の鉛フリーガラスを用いる。鉛フリーガラスは、鉛
成分を含んでおらず、この点で、製造工程や製品による
環境への悪影響を回避することができる点に利点があ
る。この実施形態においては、封止の際の熱が摂氏30
0度程度という圧電振動子10の他の部材等に悪影響の
ない比較的低い温度を利用できる低融点ガラスが使用さ
れ、一般に銀リン酸系(AgO,P2 O5 系)のガラス
が適している。このガラスは、セラミックパッケージ1
2と熱膨張率が近い点でも本発明の封止方法に適してい
る。この鉛フリーガラスには、含有する銀成分により導
電性を有しており、かつ、必要により導電性を高める物
質によるフィラーを分散,含有させるものである。
電性の鉛フリーガラスを用いる。鉛フリーガラスは、鉛
成分を含んでおらず、この点で、製造工程や製品による
環境への悪影響を回避することができる点に利点があ
る。この実施形態においては、封止の際の熱が摂氏30
0度程度という圧電振動子10の他の部材等に悪影響の
ない比較的低い温度を利用できる低融点ガラスが使用さ
れ、一般に銀リン酸系(AgO,P2 O5 系)のガラス
が適している。このガラスは、セラミックパッケージ1
2と熱膨張率が近い点でも本発明の封止方法に適してい
る。この鉛フリーガラスには、含有する銀成分により導
電性を有しており、かつ、必要により導電性を高める物
質によるフィラーを分散,含有させるものである。
【0062】しかしながら、このような導電性鉛フリー
ガラス15は、セラミックパッケージ12との接合強度
が弱い。
ガラス15は、セラミックパッケージ12との接合強度
が弱い。
【0063】そこで、図4に示すように、セラミックパ
ッケージ12の上端面41の中央よりの領域に垂直な溝
42を形成する。この溝42内には、上記封止材である
導電性鉛フリーガラス15との密着性を向上させる手段
としての硬質ガラス51を埋め込んでいる。
ッケージ12の上端面41の中央よりの領域に垂直な溝
42を形成する。この溝42内には、上記封止材である
導電性鉛フリーガラス15との密着性を向上させる手段
としての硬質ガラス51を埋め込んでいる。
【0064】ここで、硬質ガラスとは、熱膨張率の比較
的低い30〜50×10-7/摂氏程度のガラスをいう。
ガラスの熱膨張率が低いと、熱衝撃に強い特性を持つ。
このような硬質ガラスは、一般に硼珪酸ガラス(Na2
O,B2 O3 ,SiO2 を主成分とするガラス)のこと
であり、この実施形態では、このうち、コバールと熱膨
張率の近いコバールガラスが好適に使用される。そし
て、このような硬質ガラスは、セラミックとの密着性が
良好である。
的低い30〜50×10-7/摂氏程度のガラスをいう。
ガラスの熱膨張率が低いと、熱衝撃に強い特性を持つ。
このような硬質ガラスは、一般に硼珪酸ガラス(Na2
O,B2 O3 ,SiO2 を主成分とするガラス)のこと
であり、この実施形態では、このうち、コバールと熱膨
張率の近いコバールガラスが好適に使用される。そし
て、このような硬質ガラスは、セラミックとの密着性が
良好である。
【0065】また、このセラミックパッケージ12の上
端面41の溝42を挟むように、その外側と内側の各領
域には、それぞれ金属被覆部61,61が形成されてい
る。この金属被覆部61,61は、導体金属で形成さ
れ、アース電極35と接続されている。金属被覆部6
1,61は、好ましくは、表面に酸化膜を形成してい
る。金属被覆部61,61の金属被膜を形成するための
金属材料としては、導通性に支障がない程度の自然酸化
膜が形成される材料が使用され、例えば、Ag−Pd合
金等が好ましい。
端面41の溝42を挟むように、その外側と内側の各領
域には、それぞれ金属被覆部61,61が形成されてい
る。この金属被覆部61,61は、導体金属で形成さ
れ、アース電極35と接続されている。金属被覆部6
1,61は、好ましくは、表面に酸化膜を形成してい
る。金属被覆部61,61の金属被膜を形成するための
金属材料としては、導通性に支障がない程度の自然酸化
膜が形成される材料が使用され、例えば、Ag−Pd合
金等が好ましい。
【0066】この表面に酸化膜を形成した金属被覆部6
1,61の作用により、封止材である導電性鉛フリーガ
ラス51との密着性も高められると共に、この金属被覆
部61,61が導電性鉛フリーガラス15と導通する。
このため、金属製のキャップ13、封止材15、金属被
覆部61、アース電極35が導通されることにより、パ
ッケージ12にキャップ13を封止した状態で、全体が
シールドされることになる。
1,61の作用により、封止材である導電性鉛フリーガ
ラス51との密着性も高められると共に、この金属被覆
部61,61が導電性鉛フリーガラス15と導通する。
このため、金属製のキャップ13、封止材15、金属被
覆部61、アース電極35が導通されることにより、パ
ッケージ12にキャップ13を封止した状態で、全体が
シールドされることになる。
【0067】本実施形態は以上のように構成されてお
り、従来の封止構造よりも接合強度が高いことから、従
来のように、接合強度を補うために、キャップ13とパ
ッケージ12の上端面41の両方に封止用の鉛フリーガ
ラスを適用する必要がない。このため、パッケージのコ
ストアップを回避できるだけでなく、圧電振動子の特性
向上を目的とした真空熱処理、ウエット洗浄等の工程を
組立工程に導入することが容易となる。
り、従来の封止構造よりも接合強度が高いことから、従
来のように、接合強度を補うために、キャップ13とパ
ッケージ12の上端面41の両方に封止用の鉛フリーガ
ラスを適用する必要がない。このため、パッケージのコ
ストアップを回避できるだけでなく、圧電振動子の特性
向上を目的とした真空熱処理、ウエット洗浄等の工程を
組立工程に導入することが容易となる。
【0068】また、従来の封止方法における接合強度を
補うために、セラミックパッケージ12側の上端面41
に封止材としての鉛フリーガラスを適用するための幅を
広くするように、封止代を大きくする必要がない。この
ため、パッケージ12の外形寸法の拡大をする必要がな
くなる。
補うために、セラミックパッケージ12側の上端面41
に封止材としての鉛フリーガラスを適用するための幅を
広くするように、封止代を大きくする必要がない。この
ため、パッケージ12の外形寸法の拡大をする必要がな
くなる。
【0069】しかも、セラミックパッケージ12の外形
寸法を小型に維持しつつ、その収容部12aの空間を狭
くする必要がないから、収容する圧電振動片11を必要
以上に小型化しなくてすみ、このため、圧電振動片11
を小型化することによる振動特性の悪化も生じないの
で、厄介な技術的課題を招来することがない。
寸法を小型に維持しつつ、その収容部12aの空間を狭
くする必要がないから、収容する圧電振動片11を必要
以上に小型化しなくてすみ、このため、圧電振動片11
を小型化することによる振動特性の悪化も生じないの
で、厄介な技術的課題を招来することがない。
【0070】かくして、セラミックパッケージ12の外
形寸法を現状よりも小さくすることなく、導電性鉛フリ
ーガラス15を使用して十分な封止性能を得ることがで
きるのである。
形寸法を現状よりも小さくすることなく、導電性鉛フリ
ーガラス15を使用して十分な封止性能を得ることがで
きるのである。
【0071】さらに、パッケージ12の上端面41の溝
42を挟むように、その外側と内側の各領域には、それ
ぞれ金属被覆部61,61を設けたことにより、金属製
のキャップ13側とパッケージ12側が導通されるの
で、外部からの不要な電磁的影響は、パッケージ12の
アース電極35から逃がされることになる。これによ
り、パッケージ製品を電磁ノイズからシールドすること
ができ、その振動特性等などに悪影響を受けることを有
効に防止して、例えば、高い周波数帯域に適合した高精
度製品の高い品質を保持することができる。
42を挟むように、その外側と内側の各領域には、それ
ぞれ金属被覆部61,61を設けたことにより、金属製
のキャップ13側とパッケージ12側が導通されるの
で、外部からの不要な電磁的影響は、パッケージ12の
アース電極35から逃がされることになる。これによ
り、パッケージ製品を電磁ノイズからシールドすること
ができ、その振動特性等などに悪影響を受けることを有
効に防止して、例えば、高い周波数帯域に適合した高精
度製品の高い品質を保持することができる。
【0072】図5は、封止方法の第2の実施形態を示す
要部拡大断面図である。
要部拡大断面図である。
【0073】図において、第1の実施形態と同一の符号
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0074】この封止方法は、セラミックパッケージ1
2の上端面41に溝を形成していない。
2の上端面41に溝を形成していない。
【0075】すなわち、この実施形態では、セラミック
パッケージ12の上端面41を、中間領域と、これを挟
む外側領域及び内側領域の3つの領域に区分し、先ず、
外側領域と内側領域にそれぞれ金属被覆部61,61を
形成する。金属被覆部61,61は導通手段としての機
能に加えて、案内部62として、その間に溶融された硬
質ガラス51を案内して位置決めする機能を発揮する。
すなわち、硬質ガラス51は、金属被覆部61,61に
よりそれぞれ外側及び内側への進路が規制されるように
案内されることで、パッケージ12の外側や内側に流れ
ることがなく、セラミックパッケージ12の上端面41
の中間領域に正しく位置決めされる。
パッケージ12の上端面41を、中間領域と、これを挟
む外側領域及び内側領域の3つの領域に区分し、先ず、
外側領域と内側領域にそれぞれ金属被覆部61,61を
形成する。金属被覆部61,61は導通手段としての機
能に加えて、案内部62として、その間に溶融された硬
質ガラス51を案内して位置決めする機能を発揮する。
すなわち、硬質ガラス51は、金属被覆部61,61に
よりそれぞれ外側及び内側への進路が規制されるように
案内されることで、パッケージ12の外側や内側に流れ
ることがなく、セラミックパッケージ12の上端面41
の中間領域に正しく位置決めされる。
【0076】したがって、図5に示すように、導電性鉛
フリーガラス15を備えるキャップ13をパッケージ1
2の上端面41に載せて、加熱することにより、溶融し
た導電性鉛フリーガラス15が硬質ガラス51と好適に
馴染んでパッケージの外側や内側に過度に流れだすこと
がないので、密着性をより確実なものとすることができ
る。
フリーガラス15を備えるキャップ13をパッケージ1
2の上端面41に載せて、加熱することにより、溶融し
た導電性鉛フリーガラス15が硬質ガラス51と好適に
馴染んでパッケージの外側や内側に過度に流れだすこと
がないので、密着性をより確実なものとすることができ
る。
【0077】したがって、本実施形態においても、第1
の実施形態と同様の作用効果を発揮することができる。
の実施形態と同様の作用効果を発揮することができる。
【0078】図6は、封止方法の第3の実施形態を示す
要部拡大断面図である。
要部拡大断面図である。
【0079】図において、第1の実施形態と同一の符号
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0080】この封止方法は、セラミックパッケージ1
2の上端面41を内側の領域と外側の領域に区分し、外
側の領域には、硬質ガラス51を適用する。また、上端
面41の内側の領域には、金属被覆部61を適用する。
2の上端面41を内側の領域と外側の領域に区分し、外
側の領域には、硬質ガラス51を適用する。また、上端
面41の内側の領域には、金属被覆部61を適用する。
【0081】これにより、セラミックパッケージ12に
キャップ13を封止する際に、溶融した導電性鉛フリー
ガラス15が硬質ガラス51と好適に馴染んでパッケー
ジ12の内側に向かって流れることを防止することがで
きる。特に、導電性鉛フリーガラス15が流れて、セラ
ミックパッケージ12内の圧電振動片11に触れると、
その性能を損なうことになる。本実施形態はこのような
事態を防止できる点を除いて、本実施形態も第1の実施
形態と同様の作用効果を発揮することができる。
キャップ13を封止する際に、溶融した導電性鉛フリー
ガラス15が硬質ガラス51と好適に馴染んでパッケー
ジ12の内側に向かって流れることを防止することがで
きる。特に、導電性鉛フリーガラス15が流れて、セラ
ミックパッケージ12内の圧電振動片11に触れると、
その性能を損なうことになる。本実施形態はこのような
事態を防止できる点を除いて、本実施形態も第1の実施
形態と同様の作用効果を発揮することができる。
【0082】図7は、封止方法の第4の実施形態を示す
要部拡大断面図である。
要部拡大断面図である。
【0083】図において、第1の実施形態と同一の符号
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0084】この封止方法は、セラミックパッケージ1
2の上端面41を内側の領域と外側の領域に区分し、内
側の領域には、硬質ガラス51を適用する。また、上端
面41の外側の領域には、金属被覆部61を適用する。
つまり、図7の実施形態では、図6の実施形態と比べる
と、硬質ガラス51と金属被覆部61を設ける位置が逆
になっている点だけが異なっている。
2の上端面41を内側の領域と外側の領域に区分し、内
側の領域には、硬質ガラス51を適用する。また、上端
面41の外側の領域には、金属被覆部61を適用する。
つまり、図7の実施形態では、図6の実施形態と比べる
と、硬質ガラス51と金属被覆部61を設ける位置が逆
になっている点だけが異なっている。
【0085】したがって、セラミックパッケージ12に
キャップ13を封止する際に、溶融した硬質ガラス51
がパッケージ12の外側に向かって流れることを防止す
ることができる。本実施形態はこのような事態を防止で
きる点を除いて、本実施形態も第1の実施形態と同様の
作用効果を発揮することができる。
キャップ13を封止する際に、溶融した硬質ガラス51
がパッケージ12の外側に向かって流れることを防止す
ることができる。本実施形態はこのような事態を防止で
きる点を除いて、本実施形態も第1の実施形態と同様の
作用効果を発揮することができる。
【0086】図8は、封止方法の第5の実施形態を示す
要部拡大断面図である。
要部拡大断面図である。
【0087】図において、第1の実施形態と同一の符号
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
を付した箇所は、共通する構成であるから、重複する説
明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0088】この封止方法は、セラミックパッケージ1
2の上端面41の中間の領域に金属被覆部61を形成す
る。次いで、この中間の領域を挟む外側の領域と内側の
領域に図示するようなガラスリッチ部63,63を形成
する。
2の上端面41の中間の領域に金属被覆部61を形成す
る。次いで、この中間の領域を挟む外側の領域と内側の
領域に図示するようなガラスリッチ部63,63を形成
する。
【0089】ここで、セラミックは多孔質材料であり、
微細な孔を多数有している。そこで、セラミックパッケ
ージ12の上端面41に金属被覆部61を形成した後
で、上記外側領域と内側領域に、それぞれ溶融状態の硬
質ガラスを塗布することにより、溶融したガラス成分が
この多数の微細な孔に侵入し、固化することによって、
ガラスリッチ部63,63が形成される。
微細な孔を多数有している。そこで、セラミックパッケ
ージ12の上端面41に金属被覆部61を形成した後
で、上記外側領域と内側領域に、それぞれ溶融状態の硬
質ガラスを塗布することにより、溶融したガラス成分が
この多数の微細な孔に侵入し、固化することによって、
ガラスリッチ部63,63が形成される。
【0090】次いで、図8に示すように、接合部45に
導電性鉛フリーガラス15を適用したキャップ13を上
端面41に載置して加熱する。これにより、溶融した導
電性鉛フリーガラス15は、互いにガラス成分を多く含
んでいるセラミックパッケージ12の上端面41に形成
したガラスリッチ部63,63と好適に馴染んで、その
接合界面は強固に接合される。また、セラミックパッケ
ージ12の上端面41の金属被覆部61は、導電性の鉛
フリーガラス15及びキャップ13と導通される。
導電性鉛フリーガラス15を適用したキャップ13を上
端面41に載置して加熱する。これにより、溶融した導
電性鉛フリーガラス15は、互いにガラス成分を多く含
んでいるセラミックパッケージ12の上端面41に形成
したガラスリッチ部63,63と好適に馴染んで、その
接合界面は強固に接合される。また、セラミックパッケ
ージ12の上端面41の金属被覆部61は、導電性の鉛
フリーガラス15及びキャップ13と導通される。
【0091】これにより、本実施形態においても、封止
品質が向上し、第1の実施形態と同一の作用効果を発揮
することができる。
品質が向上し、第1の実施形態と同一の作用効果を発揮
することができる。
【0092】図9は、上述の各実施形態に適用される封
止材15をキャップ13へ配置するための方法の第1の
変形例である。
止材15をキャップ13へ配置するための方法の第1の
変形例である。
【0093】金属製のキャップ13の接合部45には、
導電性硬質ガラス64が焼成により配置され、その上に
導電性鉛フリーガラスによる封止ガラス15が配置され
ている。
導電性硬質ガラス64が焼成により配置され、その上に
導電性鉛フリーガラスによる封止ガラス15が配置され
ている。
【0094】導電性硬質ガラス64は、熱膨張率の比較
的低い、例えば、硼珪酸ガラス(Na2 O,B2 O3 ,
SiO2 を主成分とするガラス)であって、特に、導電
性を高める物質,例えば、Agフィラー等を加えて、導
電性能を付与させたものである。これにより、導電性硬
質ガラス64は、導通手段と密着性向上手段との2つの
機能をあわせもつことになる。
的低い、例えば、硼珪酸ガラス(Na2 O,B2 O3 ,
SiO2 を主成分とするガラス)であって、特に、導電
性を高める物質,例えば、Agフィラー等を加えて、導
電性能を付与させたものである。これにより、導電性硬
質ガラス64は、導通手段と密着性向上手段との2つの
機能をあわせもつことになる。
【0095】キャップ13にこのような導電性硬質ガラ
ス64を適用して、導電性鉛フリーガラス15を配置す
れば、キャップ13と導電性鉛フリーガラス15との密
着性がより向上される。
ス64を適用して、導電性鉛フリーガラス15を配置す
れば、キャップ13と導電性鉛フリーガラス15との密
着性がより向上される。
【0096】図10は、上述の各実施形態に適用される
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第2
の変形例である。
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第2
の変形例である。
【0097】図10で示す第2の変形例は、第1の変形
例と比較すると、キャップ13の構成のみが異なる。つ
まり、キャップ13は、例えばセラミックにより形成し
たキャップ本体部13aと、このキャップ本体部13a
の周囲に被覆した導体金属による金属被覆部13bを備
えている。
例と比較すると、キャップ13の構成のみが異なる。つ
まり、キャップ13は、例えばセラミックにより形成し
たキャップ本体部13aと、このキャップ本体部13a
の周囲に被覆した導体金属による金属被覆部13bを備
えている。
【0098】そして、図示するように、キャップ13の
接合部45には、導電性硬質ガラス64が焼成により配
置され、その上に導電性鉛フリーガラスによる封止ガラ
ス15が配置されている。
接合部45には、導電性硬質ガラス64が焼成により配
置され、その上に導電性鉛フリーガラスによる封止ガラ
ス15が配置されている。
【0099】これにより、キャップ本体部13aを金属
で形成しなくても、シールド効果が得られるとともに、
第1の変形例と同じように、キャップ13と導電性鉛フ
リーガラス15との密着性がより向上される。
で形成しなくても、シールド効果が得られるとともに、
第1の変形例と同じように、キャップ13と導電性鉛フ
リーガラス15との密着性がより向上される。
【0100】図11は、上述の各実施形態に適用される
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第3
の変形例である。
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第3
の変形例である。
【0101】図示するように、キャップ13の接合部4
5に密着性向上手段としての凹凸部65を形成し、封止
材としての導電性鉛フリーガラス15を予め溶着等によ
り適用しておく。
5に密着性向上手段としての凹凸部65を形成し、封止
材としての導電性鉛フリーガラス15を予め溶着等によ
り適用しておく。
【0102】これにより、導電性鉛フリーガラス15が
加熱により溶融されると、キャップ13の接合部45の
凹凸部65の凹凸面に入り込むので、導電性鉛フリーガ
ラス15とキャップ13の接合部45との接触面積が増
加する。したがって、キャップ13の接合部45の凹凸
部65の接着面積増加とアンカー効果により、導電性鉛
フリーガラス15とキャップ13とが強固に接合され
る。
加熱により溶融されると、キャップ13の接合部45の
凹凸部65の凹凸面に入り込むので、導電性鉛フリーガ
ラス15とキャップ13の接合部45との接触面積が増
加する。したがって、キャップ13の接合部45の凹凸
部65の接着面積増加とアンカー効果により、導電性鉛
フリーガラス15とキャップ13とが強固に接合され
る。
【0103】また、このような凹凸面の代わりに、キャ
ップ13の接合部45には、例えばサンドブラスト等に
よる粗面を形成してもよい。これにより、粗面は上記凹
凸面65と同等の機能を発揮する。そして、このような
粗面は、物理的手法に限らず、各種の薬品等により処理
して、化学的に形成してもよい。
ップ13の接合部45には、例えばサンドブラスト等に
よる粗面を形成してもよい。これにより、粗面は上記凹
凸面65と同等の機能を発揮する。そして、このような
粗面は、物理的手法に限らず、各種の薬品等により処理
して、化学的に形成してもよい。
【0104】図12は、上述の各実施形態に適用される
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第4
の変形例である。
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第4
の変形例である。
【0105】この封止方法は、キャップ13の接合部4
5に密着性向上手段としての突起もしくは凸条を形成す
る方法である。
5に密着性向上手段としての突起もしくは凸条を形成す
る方法である。
【0106】すなわち、図12において、キャップ13
の接合部45には、下方に向かって突出する突起66が
形成されている。この突起66は、部分的に突出した凸
部であっても良く、また、セラミックパッケージ12の
上端面41に対向するように、連続してつながった凸条
としてもよい。
の接合部45には、下方に向かって突出する突起66が
形成されている。この突起66は、部分的に突出した凸
部であっても良く、また、セラミックパッケージ12の
上端面41に対向するように、連続してつながった凸条
としてもよい。
【0107】これにより、キャップ13側に適用される
導電性鉛フリーガラス15は、キャップ13の接合部4
5との接合面積が増加することから、その分接合強度が
向上する。
導電性鉛フリーガラス15は、キャップ13の接合部4
5との接合面積が増加することから、その分接合強度が
向上する。
【0108】図13は、上述の各実施形態に適用される
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第5
の変形例である。
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第5
の変形例である。
【0109】図において、キャップ13の接合部45
は、キャップ13の周縁部に封止代のの幅だけ周縁部か
ら内側に段部75を形成することにより、板厚が薄くさ
れた領域となっている。
は、キャップ13の周縁部に封止代のの幅だけ周縁部か
ら内側に段部75を形成することにより、板厚が薄くさ
れた領域となっている。
【0110】また、接合部45には、図12の場合と同
様に密着性向上手段として、突起もしくは凸条67が形
成されている。
様に密着性向上手段として、突起もしくは凸条67が形
成されている。
【0111】これにより、導電性鉛フリーガラス15
は、接合部45がその板厚を薄く形成された分だけ、キ
ャップ13の板の厚み方向への突出が減る。したがっ
て、図12の構造と同じ接合強度の向上の効果に加え
て、図13の構造では、導電性鉛フリーガラス15の厚
み方法への突出を抑えることで、圧電振動子10の全体
の厚みを小さくすることができる。
は、接合部45がその板厚を薄く形成された分だけ、キ
ャップ13の板の厚み方向への突出が減る。したがっ
て、図12の構造と同じ接合強度の向上の効果に加え
て、図13の構造では、導電性鉛フリーガラス15の厚
み方法への突出を抑えることで、圧電振動子10の全体
の厚みを小さくすることができる。
【0112】図14は、上述の各実施形態に適用される
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第6
の変形例である。
封止材15をキャップ13へ配置するための方法の第6
の変形例である。
【0113】図において、キャップ13の接合部45
は、キャップ13の周縁部に封止代のの幅だけ周縁部か
ら内側に第2の突起または凸条76が形成されている。
は、キャップ13の周縁部に封止代のの幅だけ周縁部か
ら内側に第2の突起または凸条76が形成されている。
【0114】すなわち、キャップ13の接合部45に
は、図13の場合と同様に密着性向上手段としての第1
の突起もしくは凸条67が形成されている。また、接合
部45には、第1の突起もしくは凸条67より内側にお
いて、上記第2の突起または凸条76が形成されてい
る。
は、図13の場合と同様に密着性向上手段としての第1
の突起もしくは凸条67が形成されている。また、接合
部45には、第1の突起もしくは凸条67より内側にお
いて、上記第2の突起または凸条76が形成されてい
る。
【0115】これにより、封止の際には、キャップ13
の接合部45に密着性向上手段としての第1の突起もし
くは凸条67形成されているので、封止材としての導電
性鉛フリーガラス15との接合強度が高くなるようにさ
れている。しかも、パッケージに載置して加熱した時に
は、溶融した導電性鉛フリーガラス15が上記第2の突
起または凸条76にせき止められて、内側に流出するこ
とがないので、接合に必要な十分な量の封止材を確保す
ることができ、この点においても封止性能の向上を図る
ことができる。本発明は上述の実施形態に限定されな
い。例えば、セラミックパッケージは、図示した断面構
造に限らず、より多層で複雑な形態することができる。
また、キャップも単なる板状の蓋体だけでなく、所定の
深さのあるキャップを使用してもよい。また、上述の各
実施形態の各構成は、省略したり、適宜任意に組み合わ
せることができる。
の接合部45に密着性向上手段としての第1の突起もし
くは凸条67形成されているので、封止材としての導電
性鉛フリーガラス15との接合強度が高くなるようにさ
れている。しかも、パッケージに載置して加熱した時に
は、溶融した導電性鉛フリーガラス15が上記第2の突
起または凸条76にせき止められて、内側に流出するこ
とがないので、接合に必要な十分な量の封止材を確保す
ることができ、この点においても封止性能の向上を図る
ことができる。本発明は上述の実施形態に限定されな
い。例えば、セラミックパッケージは、図示した断面構
造に限らず、より多層で複雑な形態することができる。
また、キャップも単なる板状の蓋体だけでなく、所定の
深さのあるキャップを使用してもよい。また、上述の各
実施形態の各構成は、省略したり、適宜任意に組み合わ
せることができる。
【0116】また、本発明の封止方法及び封止構造は、
圧電振動子や圧電発振器に限らず、電子部品をセラミッ
クパッケージに封止する場合の全ての部品に適用するこ
とができる。
圧電振動子や圧電発振器に限らず、電子部品をセラミッ
クパッケージに封止する場合の全ての部品に適用するこ
とができる。
【0117】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、セ
ラミックパッケージの外形寸法を現状よりも大きくする
ことなく、鉛フリーガラスを使用して十分な封止性能を
得るとともに、シールド性を備えることで、外部からの
電磁的悪影響を受けることが防止できる封止方法と封止
構造を提供することができる。
ラミックパッケージの外形寸法を現状よりも大きくする
ことなく、鉛フリーガラスを使用して十分な封止性能を
得るとともに、シールド性を備えることで、外部からの
電磁的悪影響を受けることが防止できる封止方法と封止
構造を提供することができる。
【図1】本発明の実施形態に係る封止部品としての圧電
振動子を示す概略斜視図。
振動子を示す概略斜視図。
【図2】図1の圧電振動子の概略断面図。
【図3】本発明の実施形態に係るに封止部品としての圧
電発振器の一例を示す概略断面図。
電発振器の一例を示す概略断面図。
【図4】本発明の封止方法の第1の実施形態に係る圧電
振動子の封止部の要部拡大断面図。
振動子の封止部の要部拡大断面図。
【図5】本発明の封止方法の第2の実施形態に係る圧電
振動子の封止部の要部拡大断面図。
振動子の封止部の要部拡大断面図。
【図6】本発明の封止方法の第3の実施形態に係る圧電
振動子の封止部の要部拡大断面図。
振動子の封止部の要部拡大断面図。
【図7】本発明の封止方法の第4の実施形態に係る圧電
振動子の封止部の要部拡大断面図。
振動子の封止部の要部拡大断面図。
【図8】本発明の封止方法の第5の実施形態に係る圧電
振動子の封止部の要部拡大断面図。
振動子の封止部の要部拡大断面図。
【図9】本発明の各実施形態に適用される封止材をキャ
ップへ配置するための方法の第1の変形例示す要部拡大
断面図。
ップへ配置するための方法の第1の変形例示す要部拡大
断面図。
【図10】本発明の各実施形態に適用される封止材をキ
ャップへ配置するための方法の第2の変形例示す要部拡
大断面図。
ャップへ配置するための方法の第2の変形例示す要部拡
大断面図。
【図11】本発明の各実施形態に適用される封止材をキ
ャップへ配置するための方法の第3の変形例示す要部拡
大断面図。
ャップへ配置するための方法の第3の変形例示す要部拡
大断面図。
【図12】本発明の各実施形態に適用される封止材をキ
ャップへ配置するための方法の第4の変形例示す要部拡
大断面図。
ャップへ配置するための方法の第4の変形例示す要部拡
大断面図。
【図13】本発明の各実施形態に適用される封止材をキ
ャップへ配置するための方法の第5の変形例示す要部拡
大断面図。
ャップへ配置するための方法の第5の変形例示す要部拡
大断面図。
【図14】本発明の各実施形態に適用される封止材をキ
ャップへ配置するための方法の第6の変形例示す要部拡
大断面図。
ャップへ配置するための方法の第6の変形例示す要部拡
大断面図。
【図15】従来の封止部品の一例を示す概略断面図。
10 圧電振動子 11 水晶振動片 12 パッケージ 13 キャップ 15 導電性鉛フリーガラス(封止材) 20 圧電発振器 41 上端面 45 接合部 51 硬質ガラス 61 金属被覆部
Claims (16)
- 【請求項1】 内部に電子部品を収容するための収容部
を有するセラミック製のパッケージ内に前記電子部品を
収容した状態において、このセラミックパッケージの端
面に対してキャップを接合して封止するセラミックパッ
ケージの封止方法であって、 前記キャップが金属もしくは金属被覆キャップであり、 前記セラミックパッケージと前記キャップとの間に硬質
ガラスを利用した密着性向上手段と、導通手段とを設
け、 次いで、前記密着性向上手段を介して、鉛フリーガラス
による封止ガラスで前記パッケージとキャップを接合す
ることを特徴とする、セラミックパッケージの封止方
法。 - 【請求項2】 前記セラミックパッケージの接合端面
に、前記硬質ガラスを配置するとともに、前記導通手段
として、金属被覆部を設けることを特徴とする、請求項
1に記載の、セラミックパッケージの封止方法。 - 【請求項3】 前記セラミックパッケージの接合端面に
溝を設けて前記硬質ガラスを配置し、この溝以外の箇所
に金属被覆を設けることを特徴とする、請求項2に記載
したセラミックパッケージの封止方法。 - 【請求項4】 前記セラミックパッケージの接合端面
を、外側の領域と内側の領域に分けて、その一方の領域
に前記金属被覆部を配置し、他方の領域に硬質ガラスを
設けることを特徴とする、請求項2に記載したセラミッ
クパッケージの封止方法。 - 【請求項5】 前記セラミックパッケージの接合端面
を、外周側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域に
分けて、この外周側の領域と内周側の領域にそれぞれ金
属被覆部を設けて案内手段とし、この案内手段の内側で
ある前記中間領域に前記硬質ガラスを配置することを特
徴とする、請求項2に記載したセラミックパッケージの
封止方法。 - 【請求項6】 前記セラミックパッケージの接合端面
を、外周側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域に
分けて、この外周側の領域と内周側の領域を硬質ガラス
によるガラスリッチ部とし、前記中間領域に金属被覆部
を設けることを特徴とする、請求項2に記載したセラミ
ックパッケージの封止方法。 - 【請求項7】 前記密着性向上手段と前記導通手段を兼
ねるために導電性硬質ガラスを使用することを特徴とす
る、請求項1に記載したセラミックパッケージの封止方
法。 - 【請求項8】 前記キャップの接合部に導電性硬質ガラ
スを配置し、この導電性硬質ガラスに重ねて前記鉛フリ
ーガラスを配置することを特徴とする、請求項7に記載
したセラミックパッケージの封止方法。 - 【請求項9】 内部に電子部品を収容した収容部を有す
るセラミック製のパッケージと、このセラミックパッケ
ージの端面に対して接合される金属製もしくは金属被覆
されたキャップとを備えるセラミックパッケージの封止
構造であって、 前記セラミックパッケージとキャップとの間に設けられ
る硬質ガラスを利用した密着性向上手段及び導通手段
と、 前記セラミックパッケージとキャップとの間で前記密着
性向上手段に接触される鉛フリーガラスによる封止ガラ
スとを備えることを特徴とする、セラミックパッケージ
の封止構造。 - 【請求項10】 前記セラミックパッケージの接合端面
に、前記硬質ガラスを配置するとともに、前記導通手段
として、金属被覆部を設けたことを特徴とする、請求項
9に記載の、セラミックパッケージの封止構造。 - 【請求項11】 前記セラミックパッケージの接合端面
に溝を設けて前記硬質ガラスを配置し、この溝以外の箇
所に金属被覆を設けたことを特徴とする、請求項10に
記載したセラミックパッケージの封止構造。 - 【請求項12】 前記セラミックパッケージの接合端面
を、外側の領域と内側の領域に区分されており、その一
方の領域に前記金属被覆部が配置され、他方の領域に硬
質ガラスが設けられていることを特徴とする、請求項1
0に記載したセラミックパッケージの封止構造。 - 【請求項13】 前記セラミックパッケージの接合端面
を、外周側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域の
3つの領域に区分し、この外周側の領域と内周側の領域
にそれぞれ金属被覆部を設けて案内手段とし、この案内
手段の内側である前記中間領域に前記硬質ガラスを配置
したことを特徴とする、請求項10に記載したセラミッ
クパッケージの封止構造。 - 【請求項14】 前記セラミックパッケージの接合端面
を、外周側の領域と内周側の領域とこれらの中間領域の
3つの領域に区分し、この外周側の領域と内周側の領域
を硬質ガラスによるガラスリッチ部とし、前記中間領域
に金属被覆部を設けたことを特徴とする、請求項10に
記載したセラミックパッケージの封止構造。 - 【請求項15】 前記密着性向上手段と前記導通手段を
兼ねるために導電性硬質ガラスを使用したことを特徴と
する、請求項9に記載したセラミックパッケージの封止
構造。 - 【請求項16】 前記キャップの接合部に導電性硬質ガ
ラスを配置し、この導電性硬質ガラスに重ねて前記鉛フ
リーガラスを配置したことを特徴とする、請求項15に
記載したセラミックパッケージの封止構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000126038A JP2001308214A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | セラミックパッケージの封止方法と封止構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000126038A JP2001308214A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | セラミックパッケージの封止方法と封止構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001308214A true JP2001308214A (ja) | 2001-11-02 |
Family
ID=18635890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000126038A Withdrawn JP2001308214A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | セラミックパッケージの封止方法と封止構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001308214A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011160115A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Daishinku Corp | 圧電振動デバイス |
JP2015186095A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 水晶デバイス |
JP2016069265A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 日本碍子株式会社 | 筐体を構成するセラミックス製のパッケージ部材とセラミックス製の蓋部材とを接合するための接合方法 |
JPWO2016111281A1 (ja) * | 2015-01-07 | 2017-10-12 | 株式会社村田製作所 | セラミック基板、電子部品およびセラミック基板の製造方法 |
JP2018017859A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 株式会社リコー | 光スキャナパッケージおよびその製造方法および光走査装置および画像投射装置 |
-
2000
- 2000-04-26 JP JP2000126038A patent/JP2001308214A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011160115A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Daishinku Corp | 圧電振動デバイス |
JP2015186095A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 水晶デバイス |
JP2016069265A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 日本碍子株式会社 | 筐体を構成するセラミックス製のパッケージ部材とセラミックス製の蓋部材とを接合するための接合方法 |
JPWO2016111281A1 (ja) * | 2015-01-07 | 2017-10-12 | 株式会社村田製作所 | セラミック基板、電子部品およびセラミック基板の製造方法 |
JP2018017859A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 株式会社リコー | 光スキャナパッケージおよびその製造方法および光走査装置および画像投射装置 |
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