JP2001348477A - 高屈折率材料組成物 - Google Patents
高屈折率材料組成物Info
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
に優れ、ガラス転移温度が200℃以上の高屈折率材料
組成物を提供する。 【解決手段】 一般式(I)の繰り返し単位構造を有す
る高分子量化合物100重量部と平均粒子直径1〜10
0nmの無機微粒子1〜400重量部とから成る屈折率
1.70以上2.50以下でガラス転移温度が200℃
以上の高屈折率材料組成物。 【化1】
Description
詳しくは光学レンズ、反射防止膜などに好適に利用し得
る高屈折率材料組成物に関する。
べて軽量で割れにくく、加工が容易であるため、近年、
眼鏡レンズ、カメラレンズなどの光学素子として急速に
普及してきている。
脂としては、例えば、特開昭61-28513号公報に開示され
ているように、ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネートをラジカル重合させたものがある。この樹脂は、
耐熱性、高屈折性、低収縮性、離型性に優れているとさ
れている。しかしながらこの樹脂の屈折率は1.51〜
1.53と小さく、さらには、上記樹脂はガラス転移温
度が87℃と低く、レーザープリンター用のレンズ等
の、高温(150℃以上)にさらされる用途には耐熱性
の不足の為に適用できないといった欠点も有していた。
膜等)として利用するにはさらに高い屈折率(例えば、
1.70以上の屈折率)が要求されるが、このような高
屈折率を有するプラスチック材料は少なく、また高屈折
率材料は一般に、透明性や接着の問題を有しており、実
用には適さないと言う問題点を有していた。
は無機材料の蒸着で作成されており、大面積の蒸着が難
しく、かつ高コストになるため、潜在的な市場要求はあ
るものの、汎用的に利用されるには至っていない。その
ため、簡便な塗工法によって塗膜を形成し得るプラスチ
ック高屈折率材料に対する要求が高まっていた。
題を解決するものであり、その目的とするところは、
1.70以上の高い屈折率を有し、かつ耐熱性に優れ、
ガラス転移温度が200℃以上である高屈折率材料組成
物を提供することにある。
を解決するために、鋭意検討をおこなった結果、特定の
構造を有するポリイミド類100重量部と平均粒子直径
が1〜100nmの無機微粒子1〜400重量部から成
る樹脂組成物が透明でしかも屈折率1.70以上2.5
0以下の高い屈折率を与え、なおかつ200℃以上のガ
ラス転移温度を有していることを見出し本発明を完成す
るに至った。
子量化合物100重量部と平均粒子直径が1〜100n
mの無機微粒子1〜400重量部とから成る屈折率1.
70以上2.50以下でガラス転移温度が200℃以上
である高屈折率材料組成物を提供するものである。
する一般式(I)で表されるの繰り返し単位構造を有す
る高分子量化合物であるポリイミドは、例えば次の一般
式(II)、
無水物と、一般式(III)、
によって得られる。
としては、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,3',4-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
が挙げられる。これらビフェニルテトラカルボン酸二無
水物はそれぞれ単独で用いてもよいし、適宜組み合わせ
て用いてもよい。また、芳香族ジアミン化合物として
は、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ジアミノ
ジフェニルスルホン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)
ベンゼン、2,4-ビス(3-アミノフェノキシ)トリフルオ
リド、2,6-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゾニトリ
ル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)-5-クロロベンゼ
ン、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)ジフェニルスル
ホンが挙げられる。これら芳香族ジアミン化合物はそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、適宜組み合わせて用いても
よい。
二無水物と芳香族ジアミン化合物とを組み合わせること
により、初めて前記一般式(I)で表される繰り返し単
位構造を有するポリイミドが得られる。上記一般式
(I)で表される繰り返し単位構造の比率が80モル%
以上含有されていれば、本発明における高屈折率材料組
成物に用いることができる高分子化合物としての性能が
確保されるので、その範囲内において、上記ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物以外のその他の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物および上記記載の芳香族ジアミン以
外のその他の芳香族テジアミン化合物を併用することも
できる。しかし上記一般式(I)で表される繰り返し単
位構造の好ましい含有量は80モル%以上であり、最も
好ましい範囲は95モル%以上である。
水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'-ジ
フェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3'4,4'
-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4'-オキ
シジフタル酸二無水物、4,4'-ビス(3,4-ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、2,2-ビス
(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二
無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物が挙
げられ、これら単独または併せて用いることができる。
4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジェ
フェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノベ
ンゾフェノン、3,4'-ジアミノベンゾフェノン、3,3'-ジ
アミノベンゾフェノン、4,4'-ジアミノジフェニルプロ
パン、p-フェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニ
ルスルフィド、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノジフェニル
メタン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ビ
フェニル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]
-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(3
-アミノフェノキシ)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフル
オロプロパン等が挙げられ、単独で、もしくは併せて用
いることができる。
(I)の繰り返し単位構造を有する高分子量化合物と平
均粒子直径が1〜100nmの無機微粒子とから実質的
に構成されるが、その構成比率は、一般式で示される繰
り返し単位構造を有する高分子化合物100重量部に対
して無機微粒子1〜400重量部、好ましくは1〜10
0重量部である。無機微粒子の含有量が1重量部未満の
場合は1.70以上の屈折率を有する高屈折率材料は得られ
ず、また400重量部を越える場合は樹脂組成物の成形
加工性や、得られた成型物の透明性が損なわれる原因と
なる。また用いる無機微粒子の平均粒子直径が1nm未
満の場合、無機微粒子の凝集等により、組成物中に無機
微粒子が均一に分散することが困難であり、屈折率の不
均一性を招き、光学材料として利用することができな
い。また用いる無機微粒子の平均粒子直径が100nm
を越える場合、光線透過率の低下を招き光学材料として
利用することができない。
以下の溶融成形可能な高屈折率材料組成物が得られる
が、溶融流動性や成形物の透明性を考慮すると、屈折率
1.70以上2.20以下であることが好ましい。
子量化合物は式(I)で表されるポリイミドの形態また
は下式(IV)
アミド酸の形態で用いることができる。ポリイミドの前
駆体であるポリアミド酸は上記の芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミノ化合物を重合させて得るこ
とができる。このポリアミド酸の生成反応は通常、有機
溶媒中で実施する。この反応に用いることのできる有機
溶媒として、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジ
メチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-
ジメチルメトキシアセトアミド、N-メチル-2-ピロリド
ン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルカプ
ロラクタム、1,2-ジメトキシエタン、ビス(2-メトキシ
エチル)エーテル、1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エ
タン、ビス{2-(2-メトキシエトキシ)エチル}エーテ
ル、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキ
サン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホス
ホルアミド、m-クレゾール、p-クレゾール、クレゾール
酸、p-クロロフェノール、o-クロロフェノール、フェノ
ール、アニソールなどが挙げられる。またこれらの有機
溶媒は単独でも或いは2種以上混合して用いても差し支
えない。反応温度は通常200℃以下、好ましくは50
℃以下である。反応圧力は特に限定されず、常圧で充分
実施できる。反応時間は溶剤の種類および反応温度によ
り異なり、通常、下記式(IV)で表されるポリアミド酸
の生成が完了するに充分な時間反応させる。通常4〜24
時間で充分である。このような反応により、下記式(I
V)
アミド酸が得られる。
ることのできる高分子量化合物であるポリイミドの前駆
体であるポリアミド酸の対数粘度は0.1〜4.0dl/g
であることが必要で、好ましくは0.3〜1.0dl/gで
ある。対数粘度が0.3dl/g未満では、高屈折率材料組
成物を用いて得られる光学材料の機械的強度が充分であ
なく、1.0dl/gを越えると、光学材料としての成形性
や光学多層膜としての塗膜形成性が低下し好ましくな
い。
00℃に加熱してイミド化するか、または無水酢酸など
のイミド化剤を用いて化学イミド化することにより下記
式(I)
得られる。
と芳香族ジアミン化合物とを有機溶媒中に懸濁または溶
解させた後加熱し、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ド酸の生成と脱水イミド化とを同時に行うことにより上
記式(I)の繰り返し単位を有するポリイミドを得るこ
とも可能である。このイミド化を伴う重合反応において
重合温度は通常80〜400℃の範囲であり、好ましく
は100〜350℃の範囲で実施される。上記の温度範
囲より反応温度が低い場合には、目的とする重合反応は
実用に耐えうる速度で進行せず、必要とする分子量の高
分子量化合物を得ることが困難である。一方、上記の範
囲より反応温度が高い場合は、目的とする重合反応以外
の副反応が無視できなくなり、得られる高分子量化合物
の着色が著しくなったり、溶融成形性が大きく損なわれ
たりする。重合反応に要する時間は反応原料成分の種類
等により変化するが通常10分〜100時間の範囲であ
り、好ましくは1時間〜24時間の範囲で実施される。
該高分子量化合物の製造において、反応を行う際の雰囲
気としては、酸素が存在しないことが好ましく、窒素等
の不活性ガス中で行うと良い結果が得られる。これは、
芳香族ジアミンのアミノ基が、酸素の存在下で加熱され
ると酸化されやすく、目的とする重合反応が妨げられて
高分子量化が困難になったり、生成高分子量化合物の着
色の原因ともなるからである。したがって、高分子量化
合物を生成する際に着色を抑える目的で還元剤等を併用
することもできる。
ム状もしくは粉体状の繰り返し単位構造を有するポリイ
ミドを得ることができる。
ては、TiO2やZnO、CdO、PbO、SiO2、S
b2O5等の酸化物微粒子、CdS、CdSe、ZnS
e、CdTe、ZnS、HgS、HgSe、PdS、S
bSe等の硫化物、セレン化物、テルル化物微粒子等が
挙げられる。
粒子直径が1〜100nmの無機微粒子はそれぞれの化
合物について種々製造法があるが、たとえば、TiO2
の場合、ジャーナル・オブ・ケミカルエンジニアリング
・オブ・ジャパン第1巻1号21−28頁(1998
年)や、ZnSの場合は、ジャーナル・オブ・フィジカ
ルケミストリー第100巻468−471頁(1996
年)に記載された公知の方法を用いることができる。
子直径5nmの酸化チタンはtitanium tetraisopropox
ide や titanium tetrachrorideを原料として、適当
な溶媒中で加水分解させる際に適当な表面修飾剤を添加
することにより容易に製造することができる。また平均
粒子直径40nmの硫化亜鉛はdimethyl zincや zinc
perchlorate を原料とし、硫化水素あるいは硫化ナ
トリウムなどで硫化する際に、表面修飾剤を添加するこ
とにより製造することができる。
径が1〜100nmの無機微粒子を分散させることによ
り得られる。無機微粒子の分散方法としては、溶融し
た高分子量化合物に無機微粒子を混練する。高分子量
化合物が溶解した溶液に無機微粒子を分散させた後、溶
媒を除去する。高分子量化合物に化学結合させる。等
の方法があるが、いずれの方法も有効である。
て眼鏡レンズ、光学レンズさらには光学素子等を得る方
法としては、例えば、該高屈折率材料組成物を射出成
形、押し出し成形、熱プレス成形等の溶融成形法や、高
屈折率材料組成物をジメチルホルムアミド等の溶媒に溶
解した後、その溶液をキャスト法によりフィルムなどに
成形する方法が挙げられる。
更に説明する。
および窒素導入管を備えた反応器に、3,3'-ジアミノジ
フェニルエーテル20.02g(0.10モル)、3,3',4,4'-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.11g(0.09
9モル)、無水フタル酸0.296g(0.002モル)とN,
N-ジメチルアセトアミド280gを装入し、室温で窒素雰囲
気下において約12時間攪拌した。かくして得られたポ
リアミド酸溶液を0.5g/dlの濃度になるようにN,N-ジメ
チルアセトアミドで希釈し、35℃において対数粘度η
を測定したところ0.97dl/gであった。このポリアミド酸
溶液の一部を取り、ガラス板上にキャストした後、10
0℃、250℃で各々2時間加熱してポリイミドフィル
ムを得た。このポリイミドフィルムのガラス転移温度Tg
をDSC(島津DT−40シリーズ、DSC-41M)を用い
て測定したところ240℃であった。
ミノジフェニルエーテル20.02g(0.10モル)を3,3'
-ジアミノジフェニルスルホン24.83g(0.10モル)
に変更した以外は合成例1と同様にしてポリアミド酸を
得た。得られたポリアミド酸の対数粘度ηは0.59dl/gで
あった。また合成例1と同様にして測定したポリイミド
のTgは277℃であった。
ミノジフェニルエーテル20.02g(0.10モル)を1,3-
ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン29.23g(0.1
0モル)に変更した以外は同様にしてポリアミド酸を得
た。得られたポリアミド酸のηは1.00dl/gであっ
た。またこのポリアミド酸から得られたポリイミドのTg
は200℃であった。
ミノジフェニルエーテル20.02g(0.10モル)を2,4-
ビス(3−アミノフェノキシ)トリフルオリド36.03g
(0.10モル)に変更した以外は同様にしてポリアミ
ド酸を得た。得られたポリアミド酸のηは1.02dl/g
であった。またこのポリアミド酸から得られたポリイミ
ドのTgは210℃であった。
ミノジフェニルエーテル20.02g(0.10モル)を2,6-
ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゾニトリル31.74g
(0.10モル)に変更した以外は同様にしてポリアミ
ド酸を得た。得られたポリアミド酸のηは1.55dl/gであ
った。またこのポリアミド酸から得られたポリイミドの
Tgは242℃であった。
ミノジフェニルエーテル20.02g(0.10モル)を1,3-
ビス(3-アミノフェノキシ)-5-クロロベンゼン32.68g
(0.10モル)に変更した以外は同様にしてポリアミ
ド酸を得た。得られたポリアミド酸のηは0.91dl/gdで
あった。またこのポリアミド酸から得られたポリイミド
のTgは205℃であった。
ミノジフェニルエーテル20.02g(0.10モル)を4,4'
-ビス(3-アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン43.25g
(0.10モル)に変更した以外は同様にしてポリアミ
ド酸を得た。得られたポリアミド酸のηは1.08dl/gであ
った。またこのポリアミド酸から得られたポリイミドの
Tgは241℃であった。
器、温度計および窒素導入管を備えた容器に2,4-ビス(3
-アミノフェノキシ)トリフルオリド36.03g(0.10モ
ル)、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
28.81g(0.098モル)、無水フタル酸0.594g(0.
004モル)、m−クレゾール262gを装入し、窒素雰囲
気下において攪拌しながら202℃まで加熱昇温した。
この間、約3.5ccの水の流出が確認された。さらに
202℃で4時間反応を行った。その後、室温まで冷却
し、約3Lのメタノールに排出した後ポリイミド粉を濾
別した。このポリイミド粉をメタノールで洗浄した後、
200℃窒素雰囲気下で乾燥して61.2g(収率99.0
%)のポリイミド粉を得た。かくして得られたポリイミ
ドの対数粘度ηは0.67dl/gであった。尚、この対数粘度
は、ポリイミド粉0.50gをp-クロロフェノール/フェノ
ール(重量比9/1)混合溶媒100mlに加熱溶解し
た後、35℃において測定した値である。またDSCで
測定したこのポリイミド粉のTgは208℃であった。得
られたポリイミド粉をダイグライムに20重量%の濃度
で溶解させ、通常のスピンコート法により、シリコンウ
エハ上におよそ10μmの薄膜が得られた。この薄膜を
用い、プリズムカップリング法により633nmにおけ
る屈折率を測定したところ1.66であった。
lied Physics、37巻(1998)、4603−46
08頁に記載の方法によりTiOCl2の9.2mol
/l水溶液を準備する。得られたTiOCl2溶液2m
lをイオン交換水17.4mlに溶解する。この溶液1
0mlをトリデカン酸0.96gと12アミノドデカン
酸0.11gをエタノール150mlとイオン交換水1
00mlに溶解し60℃に加熱した溶液に加え30分間
攪拌する。生成したゲル状の沈殿物を遠心分離(400
0rpm、2分間)により取り出し、酢酸エチル15m
lを加え攪拌し再度遠心分離(4000rpm、2分
間)により表面アミノ修飾TiO2微粒子の約7重量%
の分散物が得られた。平均粒子径は電子顕微鏡観察の結
果、5nmであった。
鉛六水和物のアルカリ性アセトニトリル溶液100ml
にヘリウム希釈の5%硫化水素ガスを通じ、5×10-4
Mのドデカンチオールのアセトニトリル溶液100ml
を加えた。これにヘキサン200mlを添加し、溶媒除
去・乾燥後表面修飾ZnS(正味ZnS0.3g)を得
た。赤外スペクトルならびにX線回折スペクトルの測定
から表面がドデカンチオールで修飾された硫化亜鉛微粒
子が得られたことが確かめられた。平均粒子径は40n
mであった。
酸化チタンを酸化チタン正味で1g秤量し200mlの
ジメチルアセトアミドに溶解させた。この溶液に合成例
1で合成したポリアミド酸(イミド換算正味1g)を混
合し5時間攪拌した。均一溶液になったのを確認後、ロ
ータリーエバポレーターを用いて溶液が10mlになるまで
濃縮した。この溶液を通常のスピンコート法によりシリ
コンウエハ上に塗布した。その後、200℃で2時間加
熱することにより、シリコンウエハ上におよそ10μm
厚みの薄膜が得られた。この薄膜も用い、プリズムカッ
プリング法により633nmにおける屈折率を測定した
ところ1.90であった。またこの溶液をガラス板上に
塗布し、200℃で2時間加熱することによりおよそ5
0μm厚みのフィルムが得られた。このフィルムは無色
透明であった。このフィルムのガラス転移温度Tgを合
成例1と同様にして測定したところ、240℃であっ
た。
表面修飾硫化亜鉛を硫化亜鉛正味で1g秤量し、200
mlのジメチルアセトアミドに溶解させた。同様に合成
例8で合成したポリイミド1gを200mlのジメチル
アセトアミドに溶解させ、これら溶液を混合し、5時間
攪拌した。その後、ロータリーエバポレーターを用いて
濃縮した後500mlのメタノールに排出してポリマー
粉を得た。ポリマー粉を濾別後100℃で5時間減圧乾
燥した。得られたポリマー粉を300℃、9.8MPa
で熱プレス成形しフィルムを得た。このフィルムは無色
透明であった。このフィルムのガラス転移温度Tgを合
成例1と同様にして測定したところ、208℃であっ
た。このポリマーをダイグライムに溶解後、通常のスピ
ンコート法によりシリコンウエハ上に塗布し、乾燥後プ
リズムカップリング法により633nmにおける屈折率
を測定したところ、1.83であった。
ポリアミド酸を用い、実施例1の方法に従い屈折率、フ
ィルムの透明性、およびガラス転移温度Tgを評価し
た。使用した無機微粒子の種類、平均粒子直径および添
加量の違いによる結果を表1に併せて示す。
アミド酸を用い、実施例1の方法に従い屈折率、フィル
ムの透明性、およびガラス転移温度Tgを評価した。使
用した無機粒子の種類、平均粒子直径、および添加量の
違いによる結果を表1に併せて示す。
1.70以上の高い屈折率を有し、かつ耐熱性に優れ、
ガラス転移温度が200℃以上である高屈折率材料組成
物を提供することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 で示される繰り返し単位構造を有する高分子量化合物1
00重量部と平均粒子直径が1〜100nmの無機微粒
子1〜400重量部とから成る屈折率1.70以上2.
50以下でガラス転移温度が200℃以上である高屈折
率材料組成物。 - 【請求項2】 無機微粒子が酸化物微粒子である請求項
1記載の高屈折率材料組成物。 - 【請求項3】 無機微粒子が硫化物微粒子である請求項
1記載の高屈折率材料組成物。 - 【請求項4】 無機微粒子がセレン化物微粒子である請
求項1記載の高屈折率材料組成物。 - 【請求項5】 無機微粒子がテルル化物微粒子である請
求項1記載の高屈折率材料組成物。 - 【請求項6】 酸化物微粒子が酸化チタンである請求項
2記載の高屈折率材料組成物。 - 【請求項7】 硫化物微粒子が硫化亜鉛である請求項3
記載の高屈折率材料組成物。
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---|---|---|---|
JP2000172479A JP2001348477A (ja) | 2000-06-08 | 2000-06-08 | 高屈折率材料組成物 |
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