JP2001347675A - インクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録装置Info
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Abstract
ングするに際し、飛散インクによる混色を防止するとと
もに、吐出口列の配列方向と直交する方向にワイピング
する場合のインク混色も防止する。 【構成】複数のインク吐出部のそれぞれをワイピングす
る複数のブレード31を設け、ワイピングが開始される
ときに複数のインク吐出部のそれぞれの間に仕切り部材
32を進入させ、ワイピングが終了した後に複数のイン
ク吐出部のそれぞれの間から仕切り部材32を退避させ
る。
Description
ながら装着された複数のインク吐出部を有する記録手段
からインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェ
ット記録装置に関する。
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シ
ート等の記録媒体(被記録材、被記録媒体)に画像(文
字や記号等を含む)を記録していくように構成されてい
る。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット
式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等
に分けることができる。
方向)と交叉する方向を主走査する記録方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、記録媒体を所定の記
録位置にセットした後、記録媒体に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段によって画像を記録(主走
査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(ピッチ搬送)を行い、その後に次の行の画像を記録
(主走査)するという動作を繰り返すことにより、記録
媒体全体の画像記録が行われる。一方、記録媒体の搬送
方向の副走査のみで記録するラインタイプの記録装置に
おいては、記録媒体を所定の記録位置にセットし、一括
して1行分の記録を行った後、所定量の紙送り(ピッチ
送り)を行い、さらに、次の行の記録を一括して行うと
いう動作を繰り返すことにより、記録媒体全体の画像記
録が行なわれる。
記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、記
録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高
速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要と
せずに記録することができ、ランニングコストが安く、
ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、
多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易
であるなどの利点を有している。特に、熱エネルギーを
利用してインクを吐出するインクジェット式の記録手段
は、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造
プロセスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電
極、液路壁、天板などを形成することにより、高密度な
液路形成が可能であり、一層のコンパクト化を図ること
ができる。
記録ヘッドからインクを吐出する時に発生するインクミ
ストやインクのリフィル時に発生するサテライトインク
などにより吐出口面(吐出口が配列されたインク吐出
面)に濡れインクが付着することがあり、また、吐出口
からインクを吸引する等の回復処理時にも残留インク
(吸引残りインク)が吐出口面に付着することがある。
そこで、このような吐出口面に付着したインクを取り除
くための回復装置を設けることが行なわれている。この
回復装置は、主として、吐出口からインクを強制的に排
出させるための吸引機構と、吐出口面を拭き取り清掃
(ワイピング、クリーニング)するためのワイピング機
構とで構成されるのが一般的である。
性材から成るブレードを記録ヘッドの吐出口面に当接さ
せて相対的に移動させながら該吐出口面に摺擦させるこ
とにより、複数の吐出口から吐出口列及びその周辺を拭
き取り清掃(クリーニング)し、インク吐出性能の安定
性を確保するように構成されている。
成例を示す模式的斜視図である。図7において、記録ヘ
ッド101はキャリッジ102上に搭載されており、こ
のキャリッジ102は装置本体に設置されたガイド軸1
03に沿って往復移動可能に案内支持されている。この
キャリッジ102の移動により前記記録ヘッド101を
記録媒体105と対向しながら往復移動させる間に、記
録情報に基づいて該記録ヘッドの吐出口からインクを吐
出することで記録媒体105上に画像を記録していくよ
うに構成されている。前記記録媒体105は、不図示の
ピンチローラにより不図示のフィードローラに圧接さ
れ、このフィードローラを回転駆動することにより記録
部を通して搬送(紙送り)される。また、記録された記
録媒体105は不図示の排出ローラによって記録装置外
へ送り出される。
着した紙粉などの異物や余分なインクは、装置本体の記
録領域を外れた位置に配設されたワイピングブレード1
04によって掻き取られる(拭き取られる)。また、装
置本体の記録領域を外れた所定位置(通常、記録ヘッド
101のホームポジション)には、記録ヘッド101の
吐出口面101aを覆って吐出口付近のインクの乾燥や
吐出口の目詰まりを防止(又は軽減)するためのキャッ
プ106が配設されている。このキャップ106の内部
は吸引ポンプ等の負圧発生源(不図示)に接続されてい
る。そして、記録開始前や一定期間ごとに吐出口面10
1aをキャップ106で覆った状態(キャッピング状
態)で負圧発生源を作動させてキャップ106内に負圧
を発生させることにより、吐出口からインクとともに増
粘インクや気泡などを吸い出し、吐出口内のインク性状
をリフレッシュしてインク吐出性能を維持回復する吸引
回復動作を行うように構成されている。
って吐出口面101aを拭き取り清掃する従来のクリー
ニング動作(ワイピング動作)を模式的に示す説明図で
ある。図8において、ワイピングブレード104につい
て、状態aはワイピング動作前の状態、状態bはワイピ
ング動作中の状態、状態cはワイピング動作後の状態を
それぞれ示している。また、107はワイピングブレー
ド104から飛散したインクを示し、X1 は記録ヘッド
101の吐出口面101aにおける吐出口列の位置を示
す。図21においては、キャリッジ102が矢印A方向
へ移動することにより、ワイピングブレード104が記
録ヘッド101の吐出口面101aと摺擦し、該吐出口
面の拭き取り清掃を行うように構成されている。
ド104の先端部を吐出口面101aに所定量オーバー
ラップさせることにより所定の押圧力で圧接させた状態
で行われ、ブレード104の先端は吐出口面101aに
向けて押圧されて湾曲状態に撓むことになる。この状態
のまま記録ヘッド101はさらに矢印A方向に移動する
ので、吐出口面101aに付着した異物(紙粉等)やイ
ンクはブレード104の先端部で掻き取られ、記録ヘッ
ド101がブレード104を完全に通過しきると、該ブ
レード104はその弾性復元力によって直ちに元の形状
に復帰する。以上のような一連のワイピング動作で吐出
口面101aをクリーニングすることにより、吐出口か
らのインク吐出性能を良好な状態に維持回復させること
ができ、安定した良好な画像記録を行うことが可能とな
る。
吐出エレメントを示す部分断面斜視図であり、図10は
複数の吐出口列が配列された形態の記録手段のヘッドカ
ートリッジ(インク吐出部)の模式的斜視図である。次
に、記録手段として用いられるインクジェット記録ヘッ
ドの構成の一例を図9及び図10に基づいて説明する。
図9において、インクジェット記録ヘッド101は、、
インクを吐出するための複数の吐出口(吐出口列、吐出
口群)141を有するオリフィスプレート140と、各
吐出口141に連通したインク流路401を形成するた
めの天板400と、インク流路401の一部を構成しか
つ吐出のための熱エネルギーを発生する電気熱変換体5
01(吐出ヒータ)を有する素子基板500と、によっ
て構成されている。なお、前記オリフィスプレート14
0は、天板400と一体的に形成される場合と別体に形
成される場合があり、さらに、該オリフィスプレート1
40を設けない場合もある。
1をインク貯蔵容器(不図示)等と一体に形成すること
によりインクジェット式のヘッドカートリッジが構成さ
れる。また、ヘッドカートリッジの形態としては、イン
クの種類と同じ数だけ設ける場合、黒インクとカラーイ
ンク(イエロー、マゼンタ、シアン等の3種類のイン
ク)との2種類に分割する場合など、種々の形態があ
る。そして、シリアル式の記録装置においては、これら
複数のヘッドカートリッジは往復移動するキャリッジの
所定位置に搭載されて固定される。
のカートリッジから多種類のインクが噴射される形態の
ものであり、図示のように単体の平板部材150に複数
の吐出口列141が所定の配置で形成されている。この
ような単体型のインクジェット式ヘッドカートリッジの
形態としては、前記キャリッジに対して着脱可能(交換
可能)に構成される場合と、該キャリッジに一体的に構
成される場合とがある。また、前記平板部材150の形
態としても、インクの種類と同じ数に分割して構成する
場合や、2〜3列の吐出口列毎に分割して構成する場合
や、これらを組み合わせて構成する場合など、種々の形
態が実施されている。さらに、ヘッドカートリッジの形
態には、前記平板部材150の上面にオリフィスプレー
トを貼り付けた構成のものもある。
ジェット記録装置における記録ヘッドの吐出口面を拭き
取り清掃するワイピング装置の従来例では、ブレード先
端部と吐出口面(インク吐出面)との摺擦によって該吐
出口面に付着した異物や余分なインクの除去がなされて
いる。しかし、このようなワイピング装置では、ブレー
ド先端と吐出口面(インク吐出面)が相対移動する際に
その間の摩擦力が反力として作用する。そして、この摩
擦反力がブレード先端の湾曲形成部(湾曲状に撓んだ部
分)をより大きく変形させるように作用する。これに対
し、ブレードはゴム状弾性材やエラストマー等の弾性体
で形成されているため、ブレード先端はそれ自体の弾性
復元力によって湾曲部の変形量を小さくするように作用
する。
は、ブレードの先端部は接触面の摩擦抵抗力による湾曲
部の変形量増大とそれ自体の弾性復元力による湾曲部の
変形量減少とを交互に繰り返すことになり、それによっ
て微振動を起こすことになる。この微振動により、ブレ
ードによって回収されるインクの一部が該ブレード進行
方向の前方へ押し出され、該インクが前方周辺に飛散す
る可能性がある。この飛散したインクが隣接する別種イ
ンクの吐出口面(インク吐出面)に付着すると、インク
の混色が生じて記録品位が劣化することなる。そこで、
このような不都合を回避するために、一般に、ブレード
の相対移動による摺擦方向(移送方向)は吐出口列の配
列方向に設定され、飛散したインクが隣接する吐出口面
へ到達しにくくなるように配慮されている。
ードの相対移動距離が長くなり、ワイピング動作の消費
時間が大きくなり、ブレードの耐久性を維持(確保)す
る必要性から高価な材料が採用されている。また、イン
クジェット記録装置においては、銀塩フィルムに匹敵す
る解像力を得ること、記録速度をレーザービーム記録装
置に匹敵するように高速化すること等が要求されてお
り、このような要求を満足させるために、インクジェッ
ト記録装置では、インクの種類が異なる複数の吐出口列
を並列に配置して記録の高速化を図ったり、隣接する吐
出口列の間の間隔を狭小化してインクが記録媒体に着弾
する時のインクの混色が効率良く行われるようにしたり
することによって、記録品位の向上を図るという対応策
が講じられている。しかし、このように吐出口列の間隔
が狭小化されると、ワイピング動作中に飛散したインク
が隣接する別種インクの吐出口面(インク吐出口面)に
付着しやすくなり、異なる成分のインク同士が混色を起
こして記録品位が劣化してしまうおそれがある。
されたものであり、本発明の目的は、ブレードから飛散
したインクが隣接する別種インクの吐出口面に向かって
行っても該別種インクとの混色を防止することができ、
ブレードが吐出口列の配列方向と直交する方向に相対移
動(摺擦)する場合でもワイピング時の混色を防止する
ことができ、ブレードが吐出口列の並列方向に移動させ
ることでワイピング動作時のブレードの移動距離が短縮
される場合は、ブレードに要求される耐久性を軽減して
該ブレードを安価な材料で製作することが可能となり、
さらに、ワイピング動作の消費時間を短縮することで画
像形成装置における記録の高速化を図ることができるイ
ンクジェット記録装置を提供することである。
目的を達成するため、所定間隔を維持しながら装着され
た複数のインク吐出部を有する記録手段からインクを吐
出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置に
おいて、前記記録手段と対向する位置に前進後退可能に
配設され、前進位置にあるときに該記録手段との相対移
動によって前記複数のインク吐出部のそれぞれを拭き取
り清掃する複数のブレードと、前記ブレードによる拭き
取り清掃が開始されるときに前記複数のインク吐出部の
それぞれの間に進入し、前記ブレードによる拭き取り清
掃が終了した後に前記複数のインク吐出部のそれぞれの
間から退避するように構成された複数の仕切り部材と、
を具備することを特徴とする。
加えて、前記仕切り部材は発泡材等の液体吸収性を有す
る材料によって形成される構成とすることにより、さら
に、仕切部材に付着したインクを内部に回収して該仕切
部材に付着したインクが増粘して堆積することを防止で
きる液体噴射記録装置を提供するものである。請求項3
の発明は、上記請求項1の構成に加えて、前記仕切り部
材を清掃するための清掃手段を設けた構成とすることに
より、さらに、仕切り部材の表面に付着した異物が除去
することができ、液体噴射記録カートリッジ間の隙間が
さらに狭小されても、それに対応して仕切り部材の幅を
小さくすることが可能なインクジェット記録装置を提供
するものである。
施の形態を説明する。図1は本発明を適用したインクジ
ェット記録装置の記録ヘッド(ヘッドカートリッジ、イ
ンク吐出部)の構成例を模式的に示す部分断面斜視図で
あり、図2は図1の記録ヘッドの模式的外観斜視図であ
り、図3は本発明を適用するのに好適なキャリッジ上に
並列された複数の記録ヘッドから成る記録手段を示す模
式的斜視図であり、図4は図3の記録手段を本発明を適
用した回復装置の第1実施例によって拭き取り清掃して
いる状態を示す模式的斜視図であり、図5は本発明を適
用するのに好適なインクジェット記録装置の概略構成を
示す模式的斜視図である。以下、図1〜図5を参照して
本発明の第1実施例について説明する。
ット記録ヘッドのチップ(ヘッドチップ)を示し、この
ヘッドチップ15は以下のように構成される。すなわ
ち、ヘッドチップ15において、1はヒータボードであ
り、このヒータボード1は、インクを吐出するためのエ
ネルギーを発生する電気熱変換体(吐出ヒータ)1aと
該電気熱変換体1aへ電力を供給する配線とをシリコン
成膜プロセスによりシリコン基板上に形成した構造のも
のである。4はアルミニウムあるいはセラミックス等に
よって形成された支持基板(ベースプレートとも称す)
であり、このベースプレート4は記録動作に伴って生じ
るヒータボード1の熱を放熱冷却するヒートシンクとし
ても機能する。上記ヒータボード1はベースプレート4
上にダイボンディング接合等で固着されている。
はインクを記録媒体へ吐出するための吐出口6aを所望
の数だけ有するオリフィスプレートである。前記天板5
の底面にはインク流路としてのノズル列7が形成されて
おり、各ノズル列7はオリフィスプレート6の各吐出口
6aと連通している。前記天板5の底面には、各ノズル
7へインクを供給するサブタンクとしての役割をもつ共
通液室8が形成されており、また、前記天板5の背面に
は、前記この共通液室8にインクを供給するためのイン
ク供給口9が形成されている。11はチップタンクであ
る。このチップタンク11には、ヘッドチップ(記録ヘ
ッド)15の上流側位置に配設される不図示のインク貯
蔵タンク又はサブタンク等からのインクを供給するイン
ク供給口9へインクを導くためのインク通路11aが形
成されている。
bが設けられており、この前面プレート部11bはオリ
フィスプレート6の吐出口6aの外側部分の領域を接合
保持する役割を有する。また、この前面プレート部11
bは、キャッピング動作時に、記録装置本体に配設され
る不図示のキャップ部材から加えられる脱着力や押圧保
持力に対してオリフィスプレート6が十分に耐え得るよ
うにオリフィスプレート6を支持する役割を担ってい
る。前記天板5は、ポリサルフォン、ポリエーテルサル
フォン、ポリプロピレン、変性ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等の樹
脂あるいはセラミックス、シリコン、ニッケル、カーボ
ン等の材料によって形成される。また、前記オリフィス
プレート6は、SUS、Ni、Cr、Al等の金属プレ
ート、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサル
フォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリプロピレン等の樹脂成形品や樹脂フィ
ルム材等で形成され、さらにはシリコン、セラミックス
等によっても形成される。
ット記録ヘッドの組立て工程の概略を説明する。ヒータ
ボード1上の各電気熱変換体(吐出ヒータ)1aと天板
5上の各ノズル7とは相対応しており、これらの電気熱
変換体1aとノズル7とが高精度に合致するようにアラ
インメントされた後に、接着剤等の接合手段あるいは押
えバネ(不図示)等の圧接手段によって前記ヒータボー
ド1と前記天板5とが密着され、それによってインク流
路が形成される。次に、チップタンク11が組込まれ、
天板5のインク供給口9とインク通路11aが接続され
る。一方、前面プレート部11bは、インク流路端面1
b、5b(ヒータボード前端面1b、天板前端面5b)
の外側を覆うようになる。この時、インク流路端面1
b、5bは前面プレート部11bの前面よりも数十μm
から数百μm程度前方へ突出するように構成されてい
る。
よって突出形成されたインク流路端面(ノズル開口面)
1b、5bに、オリフィスプレート6が接着剤等の接合
手段によって接合固着される。その際、前面プレート部
11bの前端面は、前記インク流路端面1b、5bより
も後退しており、オリフィスプレート6とインク流路端
面1b、5bとの接合の妨げにはならない。そして、次
工程で、オリフィスプレート6における吐出口6aの外
周領域の裏面と前面プレート部11bとの間に形成され
た隙間(前面プレート部11bとインク流路端面1b、
5bとの数十μmから数百μmの段差)に接着剤又は封
止剤等を流し込むことにより、オリフィスプレート6の
接合が完了する。以上説明したインクジェットヘッドチ
ップ15と該ヘッドチップにインクを供給するインク貯
蔵容器(不図示)とを接続(結合)することにより、ヘ
ッドカートリッジ(インクジェット記録カートリッジ)
が完成する。
有する記録手段(記録ヘッド)は、熱エネルギーを利用
してインクを吐出するインクジェット記録手段であっ
て、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体1aを
備えたものである。また、この記録ヘッドは、前記電気
熱変換体1aによって印加される熱エネルギーにより生
じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力
変化(状態変化)を利用して、吐出口6aよりインクを
吐出させ、記録を行うものである。
と所定の隙間(例えば、約0.3〜2.0ミリ程度)を
おいて対面する吐出口面(インク吐出面)には、所定の
ピッチで複数の吐出口6aが形成され、共通液室8と各
吐出口6aとを連通する各液路7の壁面に沿ってインク
吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体(発
熱抵抗体など)1aが配設されている。本例において
は、記録ヘッド(ヘッドカートリッジ)21は、前記吐
出口6aがキャリッジの走査方向と交叉する方向に並ぶ
ような位置関係で、該キャリッジに搭載されている。こ
うして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電
気熱変換体(吐出ヒータ)1aを駆動(通電)して、液
路(ノズル)7内のインクを膜沸騰させ、その時に発生
する圧力によって吐出口6aからインクを吐出させる記
録ヘッドが構成されている。
の種類と同じ数の独立したカートリッジで記録手段を構
成する形態、黒インク専用カートリッジとカラーインク
(例えばイエロー、シアン、マゼンタ等)用カートリッ
ジの2種類のカートリッジで記録手段を構成する形態、
前記2種類と異なるカートリッジを組み合わせて記録手
段を構成する形態など、種々の形態で実施されている。
本発明は、並列配置された複数の個別のインク吐出部
(記録ヘッド部)から成る形態の記録手段を用いるイン
クジェット記録装置であれば、ヘッドカートリッジ(イ
ンクジェット記録カートリッジ)が前述の何れの形態で
あっても適用可能なものである。また、シリアル式のイ
ンクジェット記録装置の場合、ヘッドカートリッジはキ
ャリッジに対して着脱可能に搭載される場合とキャリッ
ジに一体的に形成される場合とがあるが、本発明は何れ
の形態であっても適用可能なものである。
ジェット記録カートリッジ)を用いて記録を行うインク
ジェット記録装置について説明する。図5において、図
示のインクジェット記録装置500においては、4種類
(4個)のヘッドカートリッジ21(例えば、ブラッ
ク、イエロー、マゼンタ、シアンの4種のインクを用い
るヘッドカートリッジ)が不図示のラッチ機構によって
キャリッジ501に位置決め固定されている。キャリッ
ジ501は、ギア群506を介して駆動モータ505で
駆動シャフト(スクリューシャフト)504を回転させ
ることにより、ガイドシャフト502に沿って往復移動
できるように構成されている。また、記録紙等の記録媒
体503は不図示の記録媒体搬送機構によって搬送され
る。
は、各ヘッドカートリッジ21の吐出口からインクを吐
出させるための駆動信号を供給する駆動信号供給手段と
しての制御部(不図示)を具備している。記録モード時
には、各ヘッドカートリッジ21の吐出口から吐出され
たインク滴が記録媒体503に到達(着弾)して付着す
ることで、該記録媒体503上に記録画像が形成され
る。記録手段のインク吐出性能を維持回復するための回
復処理を行う回復モード時には、各ヘッドカートリッジ
21が回復装置507の上方へ移送され、該回復装置5
07によって、キャッピング、回復動作(吸引回復動
作、空吐出動作等)、ワイピング(吐出口面の拭き取り
清掃)等の回復処理が行われる。
る記録手段に本発明を適用した第1実施例において、ブ
レードにより各インク吐出部(記録ヘッド)の吐出口面
を拭き取り清掃(ワイピング)している状態を示す模式
的斜視図である。図4において、前記回復装置507
(図5)には、複数のインク吐出部(ヘッドカートリッ
ジ21)のそれぞれに対応する複数の板状のゴム状弾性
材もしくはエラストマー材等から成るワイピングブレー
ド31が設けられている。このワイピング機構は、各ブ
レード31を各吐出口面とオーバーラップさせるととも
に平行移動させて該吐出口面の吐出口周辺を該ブレード
で摺擦することによって、吐出口周辺の残留インクや紙
粉等の異物などを拭き取り清掃して除去するものであ
る。
ンクの混色が生じないないように、複数のヘッドカート
リッジ(インクジェット記録カートリッジ)21のそれ
ぞれに対応して個別に配設されている。また、回復装置
507には複数の仕切り部材32が配設されている。こ
れらの仕切り部材32は、ワイピング動作時に隣接する
ヘッドカートリッジ21の先端部の隙間(合計3箇所)
と左右両端のヘッドカートリッジ21の外側(2箇所)
に進入するように配設されている。従って、前記ブレー
ド31の数は前記インク吐出部(ヘッドカートリッジ2
1)の数と同じであり、前記仕切り部材32の合計の数
は前記インク吐出部(ヘッドカートリッジ21)の数よ
り1つ多い数になっている。
を維持しながら装着された複数のインク吐出部を有する
記録手段からインクを吐出して記録媒体に記録を行うイ
ンクジェット記録装置において、前記記録手段と対向す
る位置に前進後退可能に配設され、前進位置にあるとき
に該記録手段との相対移動によって前記複数のインク吐
出部のそれぞれを拭き取り清掃する複数のブレード31
と、前記ブレード31による拭き取り清掃が開始される
ときに前記複数のインク吐出部のそれぞれの間に進入
し、前記ブレード31による拭き取り清掃が終了した後
に前記複数のインク吐出部のそれぞれの間から退避する
ように構成された複数の仕切り部材32と、を具備する
ことを特徴とするインクジェット記録装置が構成されて
いる。そして、前記仕切り部材32は発泡材等のインク
吸収性(液体吸収性)を有する材料によって形成するこ
とが望ましい。また、前記仕切り部材32を清掃するた
めに、インク吸収部材もしくは拭き取り部材から成る清
掃手段(不図示)を設けることが望ましい。
の構成によれば、仕切り部材32が隣接するインク吐出
部(ヘッドカートリッジ21)の間に進入して隣接する
インク吐出部の間を遮断するので、インク吐出部(吐出
口面)をブレード31でワイピング(拭き取り清掃)し
ている最中に、該ブレード31の摺擦によって拭き取り
回収されるインクの一部が飛散しても、隣接するヘッド
カートリッジ21の吐出口周辺領域(吐出口面)に到達
することはなく、異なる種類のインク同志の混色等を防
止することができる。また、仕切り部材32は両側のヘ
ッドカートリッジ21の外側にも配設されているため、
ブレード31によって掻き取られたインクが記録媒体の
通路や駆動系や電装系等に向けて飛散していくことを防
止できる。上記したワイピング装置による記録ヘッド
(ヘッドカートリッジ21)の回復動作が終了すると、
各仕切り部材32は各ブレード31とともに各ヘッドカ
ートリッジ21から離間退避(後退)して図3の状態に
戻される。従って、各仕切り部材32が記録モード時に
記録動作の妨げとなることはない。
に優れた材料によって形成すれば、飛散等によって仕切
り部材32に付着したインクが該仕切り部材の表面に留
まることなく、内部に吸収されるようになり、仕切り部
材32に付着したインクが増粘して表面に堆積すること
も防止することができる。つまり、仕切り部材32の表
面に増粘インク等が堆積して突出するようなことがない
ため、仕切り部材32がヘッドカートリッジ21の先端
部から進退する際に、インクジェット記録ヘッドと接触
することもない。さらに、仕切り部材32を清掃するた
めの清掃手段を設け、該仕切り部材32が退避状態にあ
る時に該仕切り部材の表面を清掃するような構成とする
ことによって、仕切り部材32の表面に付着した異物が
除去できるようになり、インクジェット記録カートリッ
ジ21の間の隙間がさらに狭小化されても、これに対応
して仕切り部材32の幅を小さく設定することができる
ようになる。
ワイピング動作開始時に仕切り部材32がキャリッジ5
01上の所定位置に並列して固定保持されたヘッドカー
トリッジ21の先端部の間の隙間に進入するので、ブレ
ード31から飛散したインクが隣接するインク吐出部
(吐出口面、インク吐出面)に向かって飛散しても、前
記仕切り部材32によって飛散インクが遮断されること
になり、異種インク同志の混色を防止することが可能と
なる。また、ワイピング動作終了後、仕切り部材32を
ヘッドカートリッジ21の先端部の間の隙間から直ちに
離間退避(後退)させるので、記録の際に仕切り部材3
2が記録動作の妨げになることはない。
増粘して堆積されると、該仕切り部材の外形が形状変化
を起こし、該仕切り部材の前進後退時にヘッドカートリ
ッジ21と接触する恐れがあるが、前記仕切り部材32
をインク吸収性に優れた材料で形成しておけば、該仕切
り部材32に付着したインクを内部に回収することがで
き、該仕切り部材32に付着したインクが表面に堆積し
て行くことを防止できる。また、前記仕切り部材32を
清掃するための清掃手段(不図示)を設けておけば、該
仕切り部材32が退避状態にある時に該仕切り部材32
の表面を清掃するような構成にすることによって、該仕
切り部材32の表面に付着した異物を除去することがで
きるようになり、ヘッドカートリッジ(インクジェット
記録カートリッジ)21の間の隙間がさらに狭小化され
ても、それに対応して仕切り部材32の幅を小さく設定
することができる。
回復装置の第2実施例によって拭き取り清掃している状
態を示す模式的斜視図である。本実施例は、図4の第1
実施例と比べ、ワイピングブレード31による吐出口面
の摺擦方向を吐出口の配列方向と直角な方向(ヘッドカ
ートリッジ21を並べた方向)に設定する点で相違して
おり、その他の点では実質的に同じ構成をしている。従
って、図6の第2実施例についても前述の第1実施例中
の対応部分を同一符号で引用しながら説明する。
施例の場合と同様の作用効果が得られることに加え、次
のような作用効果が得られる。すなわち、図6に示すよ
うにワイピングブレード31を吐出口の配列方向と直角
方向に摺擦させるので、吐出口配列方向にワイピングを
行う第1実施例に比べて、ワイピング動作時間を大幅に
短縮することができる。そのため、ワイピングブレード
31に要求される耐久性能が軽減され、このワイピング
ブレード31を比較的安価な材料で製作することが可能
になる。また、ワイピング時間が大幅に短縮されること
から、記録装置を含むシステム全体の記録時間の高速化
を図ることが可能になる。
ヘッド)を主走査方向に移動させるシリアル記録方式の
場合を例に挙げて説明したが、本発明は、記録媒体の全
幅または一部をカバーする長さのライン記録手段を用い
て副走査のみで記録するライン記録方式の場合にも同様
に適用することができ、同様の効果を達成しうるもので
ある。また、本発明は、異なる種類のインクを用いる複
数のインク吐出部を横に並べて構成した記録手段を有す
るインクジェット記録装置であれば、異なる色のインク
で記録するカラーインクジェット記録装置、同一色彩で
異なる濃度のインクを用いる階調インクジェット記録装
置、さらには、これらを組み合わせたインクジェット記
録装置など、記録ヘッドの数や種類にも関係なく同様に
適用することができ、同様の効果を達成しうるものであ
る。
部とインク貯留部とを一体化した交換可能なインクジェ
ットカートリッジ(ヘッドカートリッジ)である場合、
あるいは記録手段がパーマネント式である場合など、記
録手段及びインク貯留部が種々の形態を採る場合にも同
様に適用することができ、同様の作用効果を達成しうる
ものである。なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えばピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものにも適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化及び高精細化を達成できるか
らである。
(請求項1)によれば、所定間隔を維持しながら装着さ
れた複数のインク吐出部を有する記録手段からインクを
吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置
において、前記記録手段と対向する位置に前進後退可能
に配設され、前進位置にあるときに該記録手段との相対
移動によって前記複数のインク吐出部のそれぞれを拭き
取り清掃する複数のブレードと、前記ブレードによる拭
き取り清掃が開始されるときに前記複数のインク吐出部
のそれぞれの間に進入し、前記ブレードによる拭き取り
清掃が終了した後に前記複数のインク吐出部のそれぞれ
の間から退避するように構成された複数の仕切り部材
と、を具備する構成としので、ブレードから飛散したイ
ンクが隣接する別種インクの吐出口面に向かって行って
も該別種インクとの混色を防止することができ、ブレー
ドが吐出口列の配列方向と直交する方向に相対移動する
場合でもワイピング時の混色を防止することができ、ブ
レードが吐出口列の並列方向に移動させることでワイピ
ング動作時のブレードの移動距離が短縮される場合は、
ブレードに要求される耐久性を軽減して該ブレードを安
価な材料で製作することが可能となり、さらに、ワイピ
ング動作の消費時間を短縮することで画像形成装置にお
ける記録の高速化を図ることができるインクジェット記
録装置が提供される。
構成に加えて、前記仕切り部材は発泡材等の液体吸収性
を有する材料によって形成される構成としたので、上記
効果に加えて、仕切り部材に付着したインクを内部に回
収することができ、該仕切り部材に付着したインクが増
粘して堆積することを防止できるという効果が得られ
る。
構成に加えて、前記仕切り部材を清掃するための清掃手
段を設けた構成としたので、上記効果に加えて、仕切り
部材の表面に付着した異物を除去することができ、ヘッ
ドカートリッジ間の間隔がさらに狭小化されても、それ
に対応して仕切り部材の幅を小さく設定することができ
るという効果が得られる。
録ヘッドの構成例を模式的に示す部分断面斜視図であ
る。
列された複数のヘッドカートリッジから成る記録手段を
示す模式的斜視図である。
第1実施例によって拭き取り清掃している状態を示す模
式的斜視図である。
録装置の概略構成を示す模式的斜視図である。
第2実施例によって拭き取り清掃している状態を示す模
式的斜視図である。
模式的斜視図である。
従来のワイピング動作を模式的に示す説明図である。
示す部分断面斜視図である。
ートリッジの模式的斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 所定間隔を維持しながら装着された複
数のインク吐出部を有する記録手段からインクを吐出し
て記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置におい
て、 前記記録手段と対向する位置に前進後退可能に配設さ
れ、前進位置にあるときに該記録手段との相対移動によ
って前記複数のインク吐出部のそれぞれを拭き取り清掃
する複数のブレードと、 前記ブレードによる拭き取り清掃が開始されるときに前
記複数のインク吐出部のそれぞれの間に進入し、前記ブ
レードによる拭き取り清掃が終了した後に前記複数のイ
ンク吐出部のそれぞれの間から退避するように構成され
た複数の仕切り部材と、 を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項2】 前記仕切り部材は発泡材等の液体吸収
性を有する材料によって形成されることを特徴とする請
求項1に記載されたインクジェット記録装置。 - 【請求項3】 前記仕切り部材を清掃するための清掃
手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載さ
れたインクジェット記録装置。 - 【請求項4】 前記記録手段がインクを吐出するため
に利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備
えているインクジェット記録手段をであることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記
録装置。 - 【請求項5】 前記記録手段は前記電気熱変換体が発
生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用
して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする請
求項4に記載のインクジェット記録装置。
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