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JP2001226437A - アクリル系共重合体および熱硬化性アクリル系共重合体組成物 - Google Patents

アクリル系共重合体および熱硬化性アクリル系共重合体組成物

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Publication number
JP2001226437A
JP2001226437A JP2000035196A JP2000035196A JP2001226437A JP 2001226437 A JP2001226437 A JP 2001226437A JP 2000035196 A JP2000035196 A JP 2000035196A JP 2000035196 A JP2000035196 A JP 2000035196A JP 2001226437 A JP2001226437 A JP 2001226437A
Authority
JP
Japan
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meth
acrylic copolymer
mass
resistance
acrylate
Prior art date
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Application number
JP2000035196A
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English (en)
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Inventor
Kenichi Tomihara
健一 冨原
Naohiro Kosugi
直宏 小杉
Kazuhiko Hotta
一彦 堀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】密着性(相剥性)、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤
性、耐食性、耐候性、耐汚染性、光沢および硬度のいず
れにも優れる塗膜が形成できる熱硬化性アクリル系共重
合体組成物。 【解決手段】所定の構造および濃度を有する(メタ)ア
クリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸類および(メ
タ)アクリル酸アミド類を少なくとも含む混合物を付加
重合して得られる重量平均分子量3000以上1000
00以下のアクリル系共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性組成物、
及び、その原料として使用できるアクリル系共重合体に
関し、より詳しくは、密着性(相剥性)、耐衝撃性、耐
水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐汚染性、光沢、硬
度に優れ、自動車、家電、建材、プレコートメタル等の
用途に有用な熱硬化性被覆組成物、及び、その原料とし
て、好適に使用できるアクリル系共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アクリル系共重合体と架橋剤とし
ての熱硬化性樹脂とを含んでなる熱硬化性アクリル系共
重合体組成物が、塗料などの熱硬化性被覆組成物として
注目されている。例えば、アミノ樹脂を架橋剤とするア
クリル/アミノ熱硬化性組成物は、その優れた耐薬品
性、耐水性、耐溶剤性等の塗膜性能により、自動車、家
電、建材等の種々の用途において、熱硬化性被覆組成物
として幅広く用いられている。また、エポキシ樹脂を架
橋剤とするアクリル/エポキシ熱硬化性組成物は、常温
下で架橋反応が顕著に進行することがないため、貯蔵安
定性が良好であり、一液での取扱いが可能である。この
ため、アクリル/エポキシ熱硬化性組成物は、ライン塗
装で使用される熱硬化性被覆組成物としてに特に好適で
ある。更に、イソシアネート樹脂を架橋剤とするアクリ
ル/イソシアネート熱硬化性組成物は、水添ジフェニル
メタンジイソシアネートや水添キシリレンジイソシアネ
ートを用いることにより、特に機械的特性に優れる熱硬
化性組成物を作製することが可能であるため、接着性の
熱硬化性被覆組成物としても好適である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような用途にお
いては、これらの熱硬化性被覆組成物からなる塗膜を形
成後に、更に上層の塗膜を形成したり、得られた塗膜を
剪断するなどの機械的加工を施すことが頻繁に行われる
ため、塗膜の良好な密着性が要求される。しかしなが
ら、熱硬化性アクリル系共重合体組成物は架橋剤として
熱硬化性樹脂を含有するため、得られる塗膜の耐衝撃性
が低い場合があり、柔軟性が不足して、塗膜の密着性が
不十分となる場合があった。
【0004】上述の課題は、可能な限り熱硬化性樹脂の
含有量を減らすことで解決できるが、この場合、熱硬化
後の架橋密度が低下するため、得られる塗膜の耐水性、
耐溶剤性、耐食性等が低下する場合があった。そこで、
熱硬化性樹脂の含有量を比較的少量としても、耐水性、
耐溶剤性、耐食性等に優れる塗膜を形成できる熱硬化性
アクリル系共重合体組成物を提供することを目的に、ス
チレンに代表される芳香環含有重合性単量体をアクリル
系共重合体に共重合させることが試みられてきた。しか
しながら、芳香環含有重合性単量体のアクリル系共重合
体に占める割合が増加するに従い、得られる塗膜の耐候
性が低下する場合があった。これに対し、芳香環に代え
てシクロアルキル環含有重合性単量体が共重合されたア
クリル系共重合体を用いることが、特開平3−7447
9号公報等に示されているが、十分な耐水性や耐溶剤性
を確保するに必要な量の単量体を共重合させた場合、や
はり塗膜の耐候性が不十分となる場合があった。更に、
特公平7−8970号公報には、重合性紫外線安定性単
量体とシクロアルキル環含有重合性単量体と水酸基含有
重合性単量体とを必須としたアクリル系共重合体を用い
ることが提案されているが、シクロアルキル環を持つ重
合性単量体は芳香環を持つそれに比べ親水性が高いた
め、従来通りの主に共重合体中の水酸基とアミノ樹脂と
の架橋からなる塗膜では、沸騰水浸漬後の外観等の耐水
性が十分ではない場合があった。
【0005】塗膜の密着性を改良する他の例として、エ
チルアクリレート等のような、ガラス転移温度の低いホ
モポリマーを形成し得るα、β−モノエチレン性不飽和
単量体を、アクリル系共重合体に多量に共重合すること
が挙げられる。すなわち、熱硬化性アクリル系共重合体
組成物に含まれるアクリル系共重合体のガラス転移温度
を低下させ、得られる塗膜の柔軟性を向上させることに
より、密着性を改良することができる。しかしながら、
十分な密着性を実現するためには、上述のα、β−モノ
エチレン性不飽和単量体のアクリル系共重合体に占める
割合を高くする必要があるため、耐水性や耐候性が急激
に低下するのみならず、汚れが付着し易くなり(耐汚染
性の低下)、塗膜表面の光沢や硬度が低下する場合があ
った。
【0006】更に、仮令ここで述べたアクリル系共重合
体を用いたとしても、得られる塗膜の密着性が依然不十
分な場合があった。すなわち、製造ラインにおいて塗装
後あるいは焼き付け後に塗装予定部分の未塗装箇所を発
見した場合、未塗装箇所を含む周囲の塗装済み部分を再
度塗装し焼き付けが行われる(補修塗装)。この場合、
塗膜や焼き付け後の架橋済みの塗膜上に、更に同じ熱硬
化性アクリル系共重合体組成物よりなる塗料を再塗装
し、加熱硬化による架橋を行い、新たな塗膜が形成され
ることとなる。この場合の塗膜間の密着性は相剥性(相
ハギ性)と呼ばれ、不良品解消のための補修塗装の観点
から、特に良好な相剥性が長年要求されてきたが、未だ
不十分であった。
【0007】本発明の目的は、特に良好な密着性(相剥
性)を有し、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐
候性、耐汚染性、光沢および硬度の全てに優れる塗膜の
形成を可能とするアクリル系共重合体および熱硬化性ア
クリル系共重合体組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明によれば、一般式(1)で示される第1(メ
タ)アクリル酸エステル類の1種類以上を総量で3質量
%以上50質量%以下と、 CH2=C(R1)COOR2 (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭
素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
る。)一般式(2)で示される第2(メタ)アクリル酸
エステル類の1種類以上を総量で10質量%以上80質
量%以下と、 CH2=C(R3)COOR4 (2) (式中、R3は水素原子またはメチル基であり、R4は炭
素数5以上50以下飽和環状アルキルを母核構造とする
基である。)一般式(3)乃至(5)より選ばれる1種
類以上の(メタ)アクリル酸類を総量で0.2質量%以
上10質量%以下と、 CH(COOR5)=CHCOOH (3) (式中、R5は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(R6)COOH (4) (式中、R6は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(CH2COOR7)COOH (5) (式中、R7は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。)一般式
(6)及び(7)より選ばれる1種類以上の(メタ)ア
クリル酸アミド類を総量で3質量%以上50質量%以下
と、 CH2=C(R8)CONHR9 (6) (式中、R8は水素原子またはメチル基であり、R9は炭
素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
る。) CH2=C(R10)CONHCH2OR11 (7) (式中、R10は水素原子またはメチル基であり、R11
炭素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基で
ある。)前記第1(メタ)アクリル酸エステル類、前記
第2(メタ)アクリル酸エステル類、前記(メタ)アク
リル酸類および前記(メタ)アクリル酸アミド類の少な
くともいずれか1種類以上と付加重合可能なα、β−モ
ノエチレン性不飽和単量体の1種類以上を総量で50質
量%以下と、を含んでなる混合物より付加重合により得
られる重量平均分子量3000以上100000以下の
アクリル系共重合体が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について説明する。
【0010】本発明のアクリル系共重合体は、少なくと
も上記の第1及び第2(メタ)アクリル酸エステル類
と、(メタ)アクリル酸類と、(メタ)アクリル酸アミ
ド類とを、所定の含有量で付加重合することによって得
られるため、このアクリル系共重合体と架橋剤としての
熱硬化性樹脂とを含んでなる熱硬化性アクリル系共重合
体組成物より形成される塗膜は、特に良好な密着性(相
剥性)を有し、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、
耐候性、耐汚染性、光沢、硬度に優れる。また、塗膜の
良好な密着性(相剥性)および耐衝撃性等を実現するた
めには、アクリル系共重合体の重量平均分子量は300
0以上である必要があり、4000以上が好ましく、5
000以上がより好ましい。更に、熱硬化性アクリル系
共重合体組成物の粘度上昇を抑制し、良好な作業性を実
現するために、アクリル系共重合体の重量平均分子量は
100000以下である必要があり、90000以下が
好ましく、80000以下がより好ましい。
【0011】なお、重量平均分子量はゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラム法や光散乱法により測定することが
できる。また、(メタ)アクリルとはアクリル及びメタ
クリルを意味する。
【0012】本発明における第1(メタ)アクリル酸エ
ステル類は、塗膜の良好な耐衝撃性、耐汚染性、硬度お
よび耐溶剤性等を実現するための必須成分であり、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸
i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブ
チル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)ア
クリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等を例示す
ることができる。また必要に応じて、これらの第1(メ
タ)アクリル酸エステル類を2種以上を併用することも
できる。
【0013】第1(メタ)アクリル酸エステル類のアク
リル系共重合体に占める割合は、塗膜の耐衝撃性、耐汚
染性、硬度および耐溶剤性等を良好なものとするため
に、3質量%以上とされ、5質量%以上が好ましく、1
0質量%以上がより好ましく、50質量%以下とされ、
45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ま
しい。なお、2種以上の第1(メタ)アクリル酸エステ
ル類が使用されている場合は、それぞれの質量%の総和
が、ここに記載の範囲であるとする。
【0014】本発明における第2(メタ)アクリル酸エ
ステル類は、塗膜の良好な耐水性、耐候性、耐食性、光
沢等を実現するための必須成分であり、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル(例えば、三菱レイヨン(株)製ア
クリエステルCH)、(メタ)アクリル酸置換シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル(例えば、三
菱レイヨン(株)製アクリエステルIBX)、(メタ)
アクリル酸置換イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリ
シクロデカニル(例えば、日立化成工業(株)製ファン
クリルFA−513A)、(メタ)アクリル酸置換トリ
シクロデカニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロドデ
シル、(メタ)アクリル酸置換テトラシクロドデシル、
(メタ)アクリル酸ヘキサシクロヘプタデシル、(メ
タ)アクリル酸置換ヘキサシクロヘプタデシル、(メ
タ)アクリル酸トリシクロドデシル、(メタ)アクリル
酸置換トリシクロドデシル等を例示することができる。
なお、飽和環状アルキル骨格に対する1以上の置換基と
しては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシ
ル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、ヒ
ドロキシメチル、ヒドロキシエチル、アミノ等を例示す
ることができる。また必要に応じて、これらの第2(メ
タ)アクリル酸エステル類を2種以上を併用することも
できる。
【0015】第2(メタ)アクリル酸エステル類のアク
リル系共重合体に占める割合は、塗膜の耐水性、耐候
性、耐食性、光沢等を良好なものとするために、10質
量%以上とされ、15質量%以上が好ましく、20質量
%以上がより好ましく、80質量%以下とされ、70質
量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
なお、2種以上の第2(メタ)アクリル酸エステル類が
使用されている場合は、それぞれの質量%の総和が、こ
こに記載の範囲であるとする。
【0016】第2(メタ)アクリル酸エステル類は、炭
素数5以上50以下の飽和環状アルキルを母核構造とす
る基を有しているため、この第2(メタ)アクリル酸エ
ステル類を単量体成分とすることにより、得られるアク
リル系共重合体の分子鎖の剛直性を向上させることがで
きる。この結果、最終的に得られる塗膜の良好な耐水
性、耐候性、耐食性、光沢、硬度等を実現することがで
きる。
【0017】本発明における(メタ)アクリル酸類は、
塗膜の良好な密着性(相剥性)、耐水性、耐溶剤性、耐
食性、耐汚染性および硬度等を実現するための必須成分
であり、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブ
チル、イタコン酸モノオクチル、イタコン酸モノフェニ
ル、イタコン酸モノベンジル、フマル酸モノメチル、フ
マル酸モノブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸
モノブチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノ
ラウリル等を例示することができる。また必要に応じ
て、これらの(メタ)アクリル酸類を2種以上を併用す
ることもできる。
【0018】(メタ)アクリル酸類のアクリル系共重合
体に占める割合は、塗膜の密着性(相剥性)、耐水性、
耐溶剤性、耐食性、耐汚染性および硬度等を良好なもの
とするために、0.2質量%以上とされ、0.3質量%
以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1
0質量%以下とされ、8質量%以下が好ましく、5質量
%以下がより好ましい。なお、2種以上の(メタ)アク
リル酸類が使用されている場合は、それぞれの質量%の
総和が、ここに記載の範囲であるとする。
【0019】(メタ)アクリル酸類はカルボキシル基を
有しているため、(メタ)アクリル酸類を単量体成分と
するアクリル系共重合体の分子鎖は、カルボキシル基を
有している。このカルボキシル基は、下地や熱硬化性ア
クリル系共重合体組成物に含まれる他の成分と反応した
り相互作用するため、最終的に得られる塗膜の良好な密
着性(相剥性)、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐汚染性
および硬度等を実現することができる。
【0020】本発明における(メタ)アクリル酸アミド
類は、得られる塗膜の他の特性を損なうことなく特に密
着性(相剥性)を向上させるために必須成分であり、N
−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキ
シメチル(メタ)アクリルアミド、N−ノルマルプロポ
キシメチルアクリル(メタ)アクリルアミド、N−イソ
プロポキシメチルアクリル(メタ)アクリルアミド、N
−ノルマルブトキシメチルアクリル(メタ)アクリルア
ミド、N−イソブトキシメチルアクリル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ターシャリーブトキシメチルアクリル
(メタ)アクリルアミド、N−ターシャリブチル(メ
タ)アクリルアミド、N−ノルマルオクチル(メタ)ア
クリルアミド、N−ターシャリーオクチル(メタ)アク
リルアミド等を例示することができる。また必要に応じ
て、これらの(メタ)アクリル酸アミド類を2種以上を
併用することもできる。
【0021】(メタ)アクリル酸アミド類のアクリル系
共重合体に占める割合は、塗膜の他の特性を損なうこと
なく特に密着性(相剥性)を良好なものとするために、
3質量%以上とされ、5質量%以上が好ましく、10質
量%以上がより好ましく、50質量%以下とされ、45
質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好まし
い。なお、2種以上の(メタ)アクリル酸アミド類が使
用されている場合は、それぞれの質量%の総和が、ここ
に記載の範囲であるとする。
【0022】(メタ)アクリル酸アミド類はアミド基を
有しているため、(メタ)アクリル酸アミド類を単量体
成分とするアクリル系共重合体の分子鎖は、アミド基を
有している。アミド基は強力な極性を有しているため、
アミド基を含有するアクリル系共重合体は、このアミド
基を介して下地や熱硬化性アクリル系共重合体組成物に
含まれる他の成分と強力に相互作用する。この結果、最
終的に得られる塗膜は、特に良好な下地との密着性およ
び塗膜間の相剥性を有する。
【0023】本発明におけるα、β−モノエチレン性不
飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘ
キシル(メタ)アクリレート、9−ヒドロキシノニル
(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アク
リル酸エステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキ
シル(メタ)アクリレート、9−ヒドロキシノニル(メ
タ)アクリレートのε−カプロラクトン開環付加物;2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリ
レート、9−ヒドロキシノニル(メタ)アクリレートの
γ−ブチロラクトン開環付加物;2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−
ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、9−ヒドロ
キシノニル(メタ)アクリレートのエチレンオキシド開
環付加物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル
(メタ)アクリレート、9−ヒドロキシノニル(メタ)
アクリレートのプロピレンオキシド開環付加物;ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する(メ
タ)アクリル酸エステル類;2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、トリフルオロエ
チル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチ
ル(メタ)アクリレート等のフッ素原子で置換されたア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ラウ
リル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート等の炭
素数9以上の炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル
酸エステル類;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香
環含有置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフ
リル(メタ)アクリレート等の酸素含有飽和環状炭化水
素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ジ
(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)ア
クリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル
酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
1,3−ブチレングリコール等の(メタ)アクリル酸類
とエチレングリコール類との縮合物;トリ(メタ)アク
リル酸トリメチロールプロパン等の(メタ)アクリル酸
類と多価アルコール類との縮合物;(メタ)アクリル
酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート等のオリゴマー
類;ヒドロキシブチルビニルエーテル、パラヒドロキシ
スチレン等の水酸基含有ビニル系単量体;スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量
体;(メタ)クリロニトリル等の重合性不飽和ニトリル
類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリ
ルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;グリ
シジル(メタ)アクリレート、サイクロマーM−100
(ダイセル化学工業(株)製商品名)、セロキサイド2
000(ダイセル化学工業(株)製商品名)、ビスフェ
ノールAジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジグ
リシジルエーテル等のエポキシ基含有化合物と(メタ)
アクリル酸とのハーフエステル化物等の構造中にエポキ
シ基を含有するα、β−モノエチレン性不飽和基含有単
量体;ファンクリルFA−711MM、FA−712M
M(いずれも日立化成工業(株)製商品名、ヒンダード
アミノ基含有メタクリル酸エステル);RUVA−93
(大塚化学(株)製商品名、ベンゾトリアゾール基含有
メタクリル酸エステル)等を例示することができる。ま
た必要に応じて、これらのα、β−モノエチレン性不飽
和単量体を2種以上を併用することもできる。
【0024】α、β−モノエチレン性不飽和単量体のア
クリル系共重合体に占める割合は、塗膜の各特性のバラ
ンスを良好なものとするために、50質量%以下とさ
れ、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより
好ましい。なお、2種以上のα、β−モノエチレン性不
飽和単量体が使用されている場合は、それぞれの質量%
の総和が、ここに記載の範囲であるとする。
【0025】本発明のアクリル系共重合体の固形分1g
を中和するに要するKOH、すなわち酸価は、得られる
塗膜の密着性(相剥性)、耐溶剤性、耐汚染性、耐水性
等の観点から、0.1mgKOH/g以上が好ましく、
1mgKOH/g以上がより好ましく、5mgKOH/
g以上が更に好ましく、40mgKOH/g以下が好ま
しく、30mgKOH/g以下がより好ましく、20m
gKOH/g以下が更に好ましい。
【0026】本発明のアクリル系共重合体の固形分1g
に含まれる水酸基と当量のKOH、すなわち水酸基価
は、得られる塗膜の密着性(相剥性)、耐水性、耐溶剤
性、耐衝撃性、耐食性等の観点から、50mgKOH/
g以下が好ましく、45mgKOH/g以下がより好ま
しく、40mgKOH/g以下が更に好ましい。
【0027】本発明のアクリル系共重合体は、前記単量
体を含む混合物を全体で100質量%となるように秤量
し、公知の有機溶剤や脱イオン水の存在下、又は非存在
下で公知の重合開始剤を用いて溶液重合法、塊状重合
法、乳化重合法などの公知の重合法により製造すること
ができるが、とりわけ、有機溶剤の存在下で行った溶液
重合法により製造されたものが、後の作業である架橋剤
や顔料等の混練作業等を考慮すると望ましい。
【0028】溶液重合法において使用される有機溶媒と
しては、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、トルエ
ン、キシレン、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、スーパーゾール#1500
(日石三菱(株)商品名、脂肪族炭化水素)、スーパー
ゾール#1800(日石三菱(株)商品名、脂肪族炭化
水素)、ミネラルスピリット等の通常用いられる有機溶
剤から選べばよく、また、ラジカル重合開始剤も2,2
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2
−メチルブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、クメンヒ
ドロペルオキシド等の通常用いられるラジカル重合開始
剤から選ぶことができる。
【0029】また、必要に応じて2−メルカプトエタノ
ール、n−オクチルメルカプタン、α−メチルスチレン
ダイマー等の連鎖移動剤を使用することもできる。
【0030】本発明の熱硬化性アクリル系共重合体組成
物において、架橋剤として働く熱硬化性樹脂としては、
アミノ樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、イミ
ド樹脂等を挙げることができるが、得られる塗膜の密着
性(相剥性)、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、
耐候性、耐汚染性、光沢、硬度等の観点から、アミノ樹
脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂が好ましい。
【0031】本発明の熱硬化性アクリル系共重合体組成
物においては、塗装作業性や得られる塗膜の密着性(相
剥性)、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候
性、耐汚染性、光沢、硬度等観点から、アクリル系共重
合体の100質量部に対して、好ましくは0.1質量部
以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましく
は1質量部以上、好ましくは100質量部以下、より好
ましくは95質量部以下、更に好ましくは90質量部以
下の熱硬化性樹脂を混合する。なお、必要に応じて、2
種類以上の熱硬化性樹脂を使用することもでき、この場
合は、熱硬化性樹脂の総質量部を上記の範囲とする。
【0032】本発明で使用されるアミノ樹脂としては、
メラミン系樹脂、グアナミン系樹脂、ベンゾグアナミン
系樹脂、尿素系樹脂、アニリン系樹脂等を例示できる
が、より具体的には、アミノトリアジン、尿素、ジシア
ンジアミド又はN,N−エチレン尿素をメチロール化
し、これをシクロヘキサノールまたは炭素数1〜6のア
ルカノールでアルキルエーテル化して得られるアルキル
エーテル化メラミン樹脂やメチルエーテル化して得られ
るメチル化メラミン樹脂等が挙げられ、市販品としてユ
ーバン10S60、同20SE−60、同20HS、同
62(以上三井化学(株)商品名)、サイメル303、
同370(以上三井サイテック(株)商品名)、ベッカ
ミンP−138、スーパーベッカミンL−117−6
0、同L−110−60、同L−105−60(以上大
日本インキ化学工業(株)商品名)、メラン22、同2
8、同522、同620(以上日立化成工業(株)商品
名)等を挙げることができ、これらを単独もしくは2種
以上併用して使用できる。
【0033】本発明のアクリル共重合体とアミノ樹脂を
用いて熱硬化性の塗料を調製する際には、架橋反応を促
進するために、熱硬化性アクリル共重合体組成物全体に
対し0.005質量%以上5質量%以下の外部酸触媒を
配合してもよい。使用できる外部酸触媒としては、例え
ばリン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸およびこれ
らのアミン中和物から選ばれたものを挙げることができ
る。
【0034】本発明で使用されるエポキシ樹脂として
は、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエ
ステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂および脂環型エポキシ樹脂等を例示できるが、より具
体的には、ビスフェノールAやビスフェノールFまたは
これらの水添加物とエピクロルヒドリンの縮合反応生成
物であり、市販品としてエピコート#828、同#10
01、同#1004、同#1007、同#807(以上
油化シェルエポキシ(株)商品名)や、アデカレジンE
P−4100、同EP−4340、同EP−4901、
同EP−5100、同EP−4080(以上旭電化工業
(株)商品名)、DER#331J、同#661J、同
#664J、同#667J(以上ダウケミカル日本
(株)商品名)、エピクロン850、同1050、同4
050、同7050(以上大日本インキ化学工業(株)
商品名)、エポトートYD−128、同YD−011、
同YDF−2001、サントートST−3000、同S
T−5080(以上東都化成(株)商品名)、エポミッ
クR−140、同R−301、同R−304(以上三井
化学(株)商品名)、ノボラック型エポキシ樹脂として
DEN#431、同#438(以上ダウケミカル日本
(株)製)、エポトートYDPN−638、同YDCN
−701(以上東都化成(株)商品名)、エピクロンN
−740(大日本インキ化学工業(株)商品名)、脂肪
属系ポリオールとエピクロルヒドリンの縮合反応生成物
としてデナコールEX−211、同EX−611(以上
ナガセ化成(株)商品名)、SR−8EG(阪本薬品工
業(株)商品名)、エポトートYH−300(東都化成
(株)商品名)、DER#736(ダウケミカル日本
(株)商品名)、エポライト1600、同1500N
P、同100MF、400E(以上共栄社化学(株)商
品名)、アミン化合物とエピクロルヒドリンとの反応生
成物であるエピコート#604(油化シェルエポキシ
(株)商品名)等を挙げることができる。
【0035】また、脂環型エポキシ樹脂としては、例え
ばチッソノックスCX−221、同CX−289(以上
チッソ(株)商品名)、セロキサイド2021、同20
80、エポリードGT−300、EHPE3150(以
上ダイセル化学工業(株)商品名)を挙げることができ
る。
【0036】更に、トリアジン骨格をもつエポキシ樹脂
であるTEPIC(日産化学工業(株)商品名)、上記
列挙した各エポキシ樹脂のウレタン変性品(例えばアデ
カレジンEPU−80;旭電化工業(株)商品名)や臭
素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合化
合物(例えば、エピコート#5050;油化シェルエポ
キシ(株)商品名)、ダイマー酸変性エポキシ樹脂とし
てエポトートYD−172(東都化成(株)商品名)等
を例示することができ、以上のエポキシ樹脂を単独もし
くは2種以上併用しても良くい。
【0037】本発明のアクリル共重合体とエポキシ樹脂
を用いて熱硬化性の塗料を調製する際には、架橋反応を
促進するために、熱硬化性アクリル共重合体組成物全体
に対し0.005質量%以上5質量%以下の硬化触媒を
配合してもよい。使用できる硬化触媒としては、例えば
ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、多塩基酸無水
物等を挙げることができる。
【0038】本発明で使用されるイソシアネート樹脂と
しては、1分子内に2個以上のイソシアネート基を有す
るイソシアネート樹脂等を例示できるが、より具体的に
は、トリメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネートなどのポリイソシアネート類を挙げることが
でき、特に作業性の面からイソシアネート基をフェノー
ル、クレゾール、メチルエチルケトオキシム、ε−カプ
ロラクタムのようなフェノール類、ケトオキシム類、ラ
クタム類等でイソシアネート基をブロックしたブロック
イソシアネート樹脂を好適に使用できる。その市販例と
しては、デュラネート17B−60PX、同TPA−B
80X、同MF−B60X、同MF−K60X(以上旭
化成工業(株)商品名)、スミジュールBL3175、
デスモジュールBL4265SN、同TPLS275
9、SBUイソシアネートL805(以上住友バイエル
ウレタン(株)商品名)、コロネート2503、同25
07、同2513、同2515(以上日本ポリウレタン
工業(株)商品名)等が挙げられ、これらを単独もしく
は2種以上併用しても良い。
【0039】イソシアネート樹脂の総添加量について
は、得られる塗膜の特性のバランスを取るため、アクリ
ル系共重合体が水酸基およびカルボキシル基の両者を有
する際には、アクリル系共重合体の−OH及び−COO
Hの総和に対して−NCOが化学量論的に0.7当量以
上1.4当量以下となるようイソシアネート樹脂の総添
加量を調整する場合がある。また、アクリル系共重合体
が水酸基またはカルボキシル基のいずれか一方を含有し
ていない時には、アクリル系共重合体が含有する−OH
及び−COOHと、熱硬化性アクリル系共重合体組成物
に含まれる熱硬化性樹脂が含有する−OH及び−COO
Hとの総和に対して−NCOが化学量論的に0.7当量
以上1.4当量以下となるようイソシアネート樹脂の総
添加量を調整する場合もある。
【0040】本発明のアクリル共重合体とイソシアネー
ト樹脂を用いて熱硬化性の塗料を調製する際には、架橋
反応を促進するために、熱硬化性アクリル共重合体組成
物全体に対し0.005質量%以上5質量%以下の硬化
触媒を配合してもよい。使用できる硬化触媒としては、
例えば、ジブチルチンマレエート、ジブチルチンジラウ
レート等の金属化合物、トリエチレンジアミン等のアミ
ン化合物等を挙げることができる。
【0041】本発明の熱硬化性アクリル系共重合体組成
物を用いて塗料を調製する際には、酸無水基含有化合
物、グリシジル基含有化合物等の水酸基やカルボキシル
基反応性化合物;バインダーを担持する揮発性の有機溶
剤希釈剤;希釈シンナー;酸化チタン、酸化鉄等の無機
顔料;シアニンブルー、シアニングリーン、ペリレン等
の有機顔料;表面調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸
化防止剤、レベリング剤、垂れ止め剤等の添加剤;アル
キッド樹脂(例えば、ベッコゾールOD−E−230−
70;大日本インキ化学工業(株)商品名)、オイルフ
リーポリエステル樹脂(例えば、ベッコライト46−1
18;大日本インキ化学工業(株)商品名)、構造中に
あるエポキシ環を開いたフェノキシ樹脂(例えば、フェ
ノトートYP−50;東都化成(株)商品名)、アクリ
ル樹脂(例えば、ダイヤナールHR−1127;三菱レ
イヨン(株)製水酸基含有アクリル樹脂商品名)、セル
ロース樹脂等の添加樹脂等から、必要に応じて選ばれた
1種類以上の化合物を一般的な配合方法で添加すること
もできる。
【0042】本発明の熱硬化性アクリル系共重合体組成
物より形成される熱硬化物は、密着性(相剥性)、耐衝
撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐汚染性、
光沢、硬度に優れるため、本発明の熱硬化性アクリル系
共重合体組成物は、表面コート剤、表面改質剤、イン
ク、接着剤等の熱硬化性被覆組成物として好適に使用さ
れる。
【0043】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0044】(アクリル系共重合体の特性解析方法) (ア)重量平均分子量:アクリル系共重合体のテトラヒ
ドロフラン溶液(0.4質量%)を調整後、TOSO社
製カラム(GE4000HXLおよびG2000HX
L)が装着された、TOSO社製ゲルパーミェーション
クロマトグラフィ装置に、上記の溶液100μlを注入
し、流量:1ml/分、溶離液:テトラヒドロフラン、
カラム温度:40℃の条件で、ゲルパーミエーションク
ロマトグラム法により、ポリスチレンを基準とした重量
平均分子量を決測定した。
【0045】(イ)酸価:アクリル系共重合体を乾燥さ
せ、アクリル系共重合体の固形分を得た。この固形分1
gを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を測定
し、酸価(mgKOH/g)とした。
【0046】(ウ)水酸基価:(イ)と同様にして得ら
れたアクリル系共重合体の固形分1gに含まれる水酸基
と当量の水酸化カリウムのmg数を測定し、水酸基価
(mgKOH/g)とした。
【0047】(アクリル系共重合体反応混合物の特性解
析方法) (ア)ワニス粘度:アクリル系共重合体を重合後の反応
混合物の25℃におけるワニス粘度を、ガードナー・ホ
ルト泡粘度計で測定した。
【0048】(イ)加熱残分:アクリル系共重合体を重
合後の反応混合物を1gサンプリングし、アルミニウム
皿上で150℃1時間乾燥させた後の固形分を秤量し
た。得られた固形分の質量の1gに対する割合を加熱残
分(%)とした。
【0049】(塗膜の性能評価方法) (ア)密着性(相剥性):塗料をボンデライト144ダ
ル鋼板(日本テストパネル(株)製)に乾燥膜厚で30
μmになるように塗装し、180℃で20分間焼付けを
行って1層目の塗膜を形成した。その後、室温下で60
分間放置後、再び同じ塗料を塗装し160℃で20分間
焼付けを行って2層目の塗膜を形成した。そしてその2
層目の塗膜に対し、ナイフでクロスカットを入れた後、
粘着テープの一端を2層目の塗膜に付着し粘着テープの
他端を引張ることにより、2層目の塗膜の剥離を試み
た。塗膜の剥離の有無及びその程度を下記の基準により
目視判定した; ◎:全く異状が認められない、 ○:クロスカット部に僅かながら塗膜の剥離が認められ
る、 △:クロスカット部にかなりの程度の塗膜剥離が認めら
れる、 ×:全面剥離、使用不可能である。
【0050】(イ)耐衝撃性:東洋精機(株)製デュポ
ン式衝撃試験機により、質量500gの重りを用いて塗
装板に対し耐衝撃試験を行った。試験後の塗膜の割れの
有無及びその程度を下記の基準により目視判定した。詳
細な測定条件は、撃心棒1/2″、ノッチ付、凹型、落
下高さ50cmである; ◎:全く異状が認められない、 ○:落下衝撃部に僅かながら塗膜の割れ、剥離が認めら
れる、 △:落下衝撃部にかなりの程度の塗膜の割れ、剥離が認
められる、 ×:全面剥離、使用不可能である。
【0051】(ウ)耐水性:塗装板を沸騰水に2時間浸
漬した後引上げ、塗装板の外観を以下の基準により目視
で判定した; ◎:非常に良好、優れた塗膜の表面状態を維持してい
る、 ○:良好、実用上は問題ない、 △:不良、実用上問題がある、 ×:極めて不良、使用不可能である。
【0052】(エ)耐溶剤性:塗装板を大栄科学精機
(株)製ラビングテスターにとりつけ、これにキシレン
を染み込ませた滅菌ガーゼを塗装板との接触部が2cm
角になるようにアームに取り付けた。その後アームに荷
重300gを掛け、キシレンが全て揮発しないように適
宜補充しながら塗装板の支持台を前後に往復運動させ、
塗膜表面に対し滅菌ガーゼを30往復するまでこすりつ
けた。試験後塗膜表面のキシレンが揮発してからの状態
を(ウ)と同様の基準により目視判定した。
【0053】(オ)耐食性:塗装板にナイフでクロスカ
ットを入れ、試験温度35℃で5%食塩水を240時間
クロスカットに噴霧した後、(ア)と同様にして剥離試
験を行い、クロスカット部からの剥離幅(片側、mm)
を測定した。
【0054】(カ)耐候性:デューパネル光コントロー
ルウェザーメター(スガ試験機(株)製)により、50
0時間の促進耐候性試験を行い、塗膜の光沢(60°
G)の保持率(%)を測定した。
【0055】(キ)耐汚染性:塗膜に油性の赤マジック
インキを塗布し、3分間放置してから、n−ブチルアル
コールでマジックインキを拭き取り、痕跡の有無、なら
びにその程度を、(ウ)と同様の基準により目視判定し
た。
【0056】(ク)光沢:日本電色工業(株)製の変角
光沢計VGS−300Aを用いて測定した(60°
G)。
【0057】(ケ)硬度:三菱鉛筆ユニを使用し、45
度の角度で塗膜を引掻き、傷の有無を判定した。傷がつ
かない最高の鉛筆の硬さをもって硬度とした。
【0058】(実施例1)アクリル系共重合体(A−
1) 攪拌機、温度制御装置、コンデンサー、窒素導入管を備
えた容器に溶剤としてn−ブチルアルコール20質量
部、スーパーゾール#1800(日石三菱(株)商品
名、脂肪族炭化水素)を56質量部を入れ、それを攪拌
しながら90℃に加熱した後、メタクリル酸メチル28
質量部、メタクリル酸シクロヘキシル26質量部、メタ
クリル酸ラウリル10質量部、アクリル酸n−ブチル1
3質量部、メタクリル酸3質量部、N−ノルマルブトキ
シメチルアクリルアミド(日東理研工業(株)製)20
質量部、2,2−アゾビスイソブチロニトリル2.5質
量部からなる混合物を容器内に6時間かけて滴下した
後、1時間後に2、2−アゾビス−2−メチルブチロニ
トリル0.5質量部をスーパーゾール#1800の24
質量部に溶解したものを2時間で滴下し、その後同温度
で2時間内容物を攪拌し、アクリル系共重合体(A−
1)を得た。得られたアクリル系共重合体(A−1)の
特性を表1に示した。
【0059】(実施例2〜6)アクリル系共重合体(A
−2)〜(A−6) 単量体組成を表1のように変更した以外は、アクリル系
共重合体(A−1)と同様な重合を行ってアクリル系共
重合体(A−2)〜(A−6)を得た。得られたアクリ
ル系共重合体(A−2)〜(A−6)の特性を表1に示
した。
【0060】(比較例1)アクリル系共重合体(A−
7) アクリル系共重合体(A−1)と同様な装置、製造方法
にて単量体組成を、メタクリル酸メチル28質量部、ア
クリル酸n−ブチル18質量部、メタクリル酸シクロヘ
キシル26質量部、メタクリル酸3質量部、メタクリル
酸ラウリル10質量部、アクリエステルHO(三菱レイ
ヨン(株)製2−ヒドロキシエチルメタクリレート)1
5質量部に変更する他はアクリル系共重合体(A−1)
と同様な重合を行ってアクリル系共重合体(A−7)を
得た。得られたアクリル系共重合体(A−7)の特性を
表1に示した。
【0061】(比較例2〜9)アクリル系共重合体(A
−8)〜(A−15) 単量体組成を表1のように変更した以外は、アクリル系
共重合体(A−7)と同様な重合を行ってアクリル系共
重合体(A−8)〜(A−15)を得た。得られたアク
リル系共重合体(A−2)〜(A−6)の特性を表1に
示した。なお、アクリル系共重合体(A−8)について
は、重合の途中で反応混合液がゲル状態になり、製造を
中止した。
【0062】
【表1】 (実施例7)塗料(P−1) 実施例1で得られたアクリル系共重合体(A−1)72
質量部、CR−95(石原産業(株)製、塩素法酸化チ
タン)40質量部、エピコート#1001X−70(油
化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂固形分70
%)5.7質量部、モダフロー(モンサント社製、レベ
リング剤)0.04質量部、キシレン:プロピレングリ
コールモノメチルアセテート:ブチルジグリコール=6
0:30:10(質量比)の希釈シンナー15.6質量
部およびガラスビーズ100質量部の混合物を、遊星型
ボールミル(フリッツ、ジャパン社製)を用いて30分
間分散し、ガラスビーズを除去した後、サノールLS−
765(三共(株)製ヒンダードアミン系光安定剤)
0.8質量部、チヌビン384(チバ・スペシャリティ
・ケミカルズ(株)製ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤)0.8質量部を添加後良く攪拌し、上述した希釈シ
ンナーでNo.4フォードカップで18秒(20℃)と
なるように希釈して、白色の塗料(P−1)を得た。
【0063】(実施例8〜17)塗料(P−2)〜(P
−11) 塗料の組成を表2のように変更した以外は、塗料(P−
1)と同様にして、塗料(P−2)〜(P−11)を得
た。
【0064】(比較例10〜19)塗料(P−12)〜
(P−21) 塗料の組成を表2のように変更した以外は、塗料(P−
1)と同様にして、塗料(P−12)〜(P−21)を
得た。
【0065】
【表2】 (塗膜の性能評価)得られた白色の塗料(P−1)〜
(P−21)を、0.8mm(厚さ)×70mm×15
0mmのリン酸亜鉛処理したダル鋼板(ボンデライト1
44ダル鋼板、日本テストパネル(株)製)に、最終的
に得られる塗膜が30μmとなるようエヤースプレー塗
装した。20分間室温にてセッティングの後、160℃
で20分間焼付けて、塗膜が形成された塗装板を得た。
得られた塗膜の性能を、上記の方法により評価し、結果
を表3に示した。
【0066】
【表3】 表3から明らかなように、塗料(P−1)〜(P−1
1)より得られた塗膜は、良好な密着性(相剥性)を有
し、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐
汚染性、光沢、硬度に優れることが判った。
【0067】これに対し、塗料(P−12)〜(P−1
4)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体(A−
7)が単量体として(メタ)アクリル酸アミド類を含ん
でおらず、水酸基価も高いため、密着性、耐衝撃性、耐
水性、耐食性、耐汚染性が不良であった。塗料(P−1
5)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体(A−
9)が(メタ)アクリル酸類を過剰に含んでおり、酸価
も高いため、密着性のみならず耐衝撃性、耐水性、耐食
性、耐候性が不良であった。塗料(P−16)より得ら
れた塗膜は、アクリル系共重合体(A−10)が(メ
タ)アクリル酸類を含んでおらず、酸価も低いため、密
着性、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、
耐汚染性が不良であった。塗料(P−17)より得られ
た塗膜は、アクリル系共重合体(A−11)が第1(メ
タ)アクリル酸エステル類を含んでおらず第2(メタ)
アクリル酸エステル類を過剰に含んでいるため、耐食
性、耐汚染性が不良であった。塗料(P−18)及び
(P−19)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体
(A−12)が第2(メタ)アクリル酸エステル類を含
んでおらず、アクリル系共重合体(A−13)が第1
(メタ)アクリル酸エステル類を過剰に含んでいるた
め、光沢が低く他の特性も全体として低かった。塗料
(P−20)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体
(A−14)が低分子量すぎるため、耐衝撃性、耐水
性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、密着性が不良であっ
た。塗料(P−21)より得られた塗膜は、アクリル系
共重合体(A−14)が高分子量すぎるため、塗料の粘
度が高く作業性が不良であることに加え、密着性も低か
った。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のアクリル系共重合体を含む熱硬化性アクリル系共重合
体組成物によれば、密着性(相剥性)、耐衝撃性、耐水
性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐汚染性、光沢および
硬度のいずれにもに優れる塗膜が形成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 222/16 C08F 222/16 C08G 18/62 C08G 18/62 C08J 3/24 CEY C08J 3/24 CEYZ C08L 33/04 C08L 33/04 61/24 61/24 61/26 61/26 61/28 61/28 63/00 63/00 A 79/04 79/04 Z // C09D 133/00 C09D 133/00 (72)発明者 堀田 一彦 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 4F070 AA29 AA32 AA36 AA37 AB09 AB10 AB11 AC86 AC87 AC88 AC90 AC92 AE08 GA08 GB09 GC09 4J002 BC071 BG011 BG041 BG051 BG061 BG071 BG081 BG101 BG121 BG131 BH021 CC132 CC162 CC182 CC192 CD012 CD022 CD052 CD062 CD132 CD191 CD201 CD202 CF002 CF241 CM022 CM042 CP002 FD030 FD050 FD070 FD090 FD142 FD200 GH00 GH01 GJ01 HA05 4J034 BA03 DA05 DB03 DC50 DP18 HA01 HA07 HA11 HC03 HC12 HC61 HC64 HC71 HD03 HD04 HD12 RA07 4J038 CG031 CG141 CG151 CH031 CH041 DA112 DA142 DA162 DA172 DB022 DB092 DB152 4J100 AB02T AB03T AB04T AB07T AE10T AG04T AJ02R AJ08R AJ09R AL03Q AL04Q AL05T AL08P AL08T AL09T AL36R AL44R AL46R AL62T AL63T AL66T AM02T AM15S BA02T BA03P BA03T BA04S BA05P BA05S BA06P BA06S BA08T BA15T BA16P BA29P BA31T BB17T BB18T BC04P BC07P BC12P BC43R BC43T BC45T BC53T BC54T BC65T BC75T CA03 CA31 DA01 DA03 DA29 DA30 DA36 DA48 DA52 DA64 HA53 HD00 JA01 JA03 JA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示される第1(メタ)ア
    クリル酸エステル類の1種類以上を総量で3質量%以上
    50質量%以下と、 CH2=C(R1)COOR2 (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭
    素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
    る。)一般式(2)で示される第2(メタ)アクリル酸
    エステル類の1種類以上を総量で10質量%以上80質
    量%以下と、 CH2=C(R3)COOR4 (2) (式中、R3は水素原子またはメチル基であり、R4は炭
    素数5以上50以下飽和環状アルキルを母核構造とする
    基である。)一般式(3)乃至(5)より選ばれる1種
    類以上の(メタ)アクリル酸類を総量で0.2質量%以
    上10質量%以下と、 CH(COOR5)=CHCOOH (3) (式中、R5は水素原子、または炭素数1以上12以下
    の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(R6)COOH (4) (式中、R6は水素原子、または炭素数1以上12以下
    の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(CH2COOR7)COOH (5) (式中、R7は水素原子、または炭素数1以上12以下
    の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。)一般式
    (6)及び(7)より選ばれる1種類以上の(メタ)ア
    クリル酸アミド類を総量で3質量%以上50質量%以下
    と、 CH2=C(R8)CONHR9 (6) (式中、R8は水素原子またはメチル基であり、R9は炭
    素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
    る。) CH2=C(R10)CONHCH2OR11 (7) (式中、R10は水素原子またはメチル基であり、R11
    炭素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基で
    ある。)前記第1(メタ)アクリル酸エステル類、前記
    第2(メタ)アクリル酸エステル類、前記(メタ)アク
    リル酸類および前記(メタ)アクリル酸アミド類の少な
    くともいずれか1種類以上と付加重合可能なα、β−モ
    ノエチレン性不飽和単量体の1種類以上を総量で50質
    量%以下と、を含んでなる混合物より付加重合により得
    られる重量平均分子量3000以上100000以下の
    アクリル系共重合体。
  2. 【請求項2】 前記アクリル系共重合体の固形分1gを
    中和するに要するKOHが0.1mg以上40mg以下
    であることを特徴とする請求項1記載のアクリル系共重
    合体。
  3. 【請求項3】 前記アクリル系共重合体の固形分1gに
    含まれる水酸基と当量のKOHが50mg以下であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のアクリル系共重合
    体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載のアクリ
    ル系共重合体100質量部に対して、メラミン系樹脂、
    グアナミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、尿素系樹
    脂およびアニリン系樹脂より選ばれる1種類以上のアミ
    ノ樹脂を総量で0.1質量部以上100質量部以下とな
    るよう添加された混合物を、少なくとも含んでなること
    を特徴とする熱硬化性アクリル系共重合体組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3いずれかに記載のアクリ
    ル系共重合体100質量部に対して、グリシジルエーテ
    ル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹
    脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂および脂環型エポ
    キシ樹脂より選ばれる1種類以上のエポキシ樹脂を総量
    で0.1質量部以上100質量部以下となるよう添加さ
    れた混合物を、少なくとも含んでなることを特徴とする
    熱硬化性アクリル系共重合体組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3いずれかに記載のアクリ
    ル系共重合体100質量部に対して、1分子内に2個以
    上のイソシアネート基を有するイソシアネート樹脂を
    0.1質量部以上100質量部以下となるよう添加され
    た混合物を、少なくとも含んでなることを特徴とする熱
    硬化性アクリル系共重合体組成物。
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