JP2001226437A - アクリル系共重合体および熱硬化性アクリル系共重合体組成物 - Google Patents
アクリル系共重合体および熱硬化性アクリル系共重合体組成物Info
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Abstract
性、耐食性、耐候性、耐汚染性、光沢および硬度のいず
れにも優れる塗膜が形成できる熱硬化性アクリル系共重
合体組成物。 【解決手段】所定の構造および濃度を有する(メタ)ア
クリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸類および(メ
タ)アクリル酸アミド類を少なくとも含む混合物を付加
重合して得られる重量平均分子量3000以上1000
00以下のアクリル系共重合体。
Description
及び、その原料として使用できるアクリル系共重合体に
関し、より詳しくは、密着性(相剥性)、耐衝撃性、耐
水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐汚染性、光沢、硬
度に優れ、自動車、家電、建材、プレコートメタル等の
用途に有用な熱硬化性被覆組成物、及び、その原料とし
て、好適に使用できるアクリル系共重合体に関する。
ての熱硬化性樹脂とを含んでなる熱硬化性アクリル系共
重合体組成物が、塗料などの熱硬化性被覆組成物として
注目されている。例えば、アミノ樹脂を架橋剤とするア
クリル/アミノ熱硬化性組成物は、その優れた耐薬品
性、耐水性、耐溶剤性等の塗膜性能により、自動車、家
電、建材等の種々の用途において、熱硬化性被覆組成物
として幅広く用いられている。また、エポキシ樹脂を架
橋剤とするアクリル/エポキシ熱硬化性組成物は、常温
下で架橋反応が顕著に進行することがないため、貯蔵安
定性が良好であり、一液での取扱いが可能である。この
ため、アクリル/エポキシ熱硬化性組成物は、ライン塗
装で使用される熱硬化性被覆組成物としてに特に好適で
ある。更に、イソシアネート樹脂を架橋剤とするアクリ
ル/イソシアネート熱硬化性組成物は、水添ジフェニル
メタンジイソシアネートや水添キシリレンジイソシアネ
ートを用いることにより、特に機械的特性に優れる熱硬
化性組成物を作製することが可能であるため、接着性の
熱硬化性被覆組成物としても好適である。
いては、これらの熱硬化性被覆組成物からなる塗膜を形
成後に、更に上層の塗膜を形成したり、得られた塗膜を
剪断するなどの機械的加工を施すことが頻繁に行われる
ため、塗膜の良好な密着性が要求される。しかしなが
ら、熱硬化性アクリル系共重合体組成物は架橋剤として
熱硬化性樹脂を含有するため、得られる塗膜の耐衝撃性
が低い場合があり、柔軟性が不足して、塗膜の密着性が
不十分となる場合があった。
含有量を減らすことで解決できるが、この場合、熱硬化
後の架橋密度が低下するため、得られる塗膜の耐水性、
耐溶剤性、耐食性等が低下する場合があった。そこで、
熱硬化性樹脂の含有量を比較的少量としても、耐水性、
耐溶剤性、耐食性等に優れる塗膜を形成できる熱硬化性
アクリル系共重合体組成物を提供することを目的に、ス
チレンに代表される芳香環含有重合性単量体をアクリル
系共重合体に共重合させることが試みられてきた。しか
しながら、芳香環含有重合性単量体のアクリル系共重合
体に占める割合が増加するに従い、得られる塗膜の耐候
性が低下する場合があった。これに対し、芳香環に代え
てシクロアルキル環含有重合性単量体が共重合されたア
クリル系共重合体を用いることが、特開平3−7447
9号公報等に示されているが、十分な耐水性や耐溶剤性
を確保するに必要な量の単量体を共重合させた場合、や
はり塗膜の耐候性が不十分となる場合があった。更に、
特公平7−8970号公報には、重合性紫外線安定性単
量体とシクロアルキル環含有重合性単量体と水酸基含有
重合性単量体とを必須としたアクリル系共重合体を用い
ることが提案されているが、シクロアルキル環を持つ重
合性単量体は芳香環を持つそれに比べ親水性が高いた
め、従来通りの主に共重合体中の水酸基とアミノ樹脂と
の架橋からなる塗膜では、沸騰水浸漬後の外観等の耐水
性が十分ではない場合があった。
チルアクリレート等のような、ガラス転移温度の低いホ
モポリマーを形成し得るα、β−モノエチレン性不飽和
単量体を、アクリル系共重合体に多量に共重合すること
が挙げられる。すなわち、熱硬化性アクリル系共重合体
組成物に含まれるアクリル系共重合体のガラス転移温度
を低下させ、得られる塗膜の柔軟性を向上させることに
より、密着性を改良することができる。しかしながら、
十分な密着性を実現するためには、上述のα、β−モノ
エチレン性不飽和単量体のアクリル系共重合体に占める
割合を高くする必要があるため、耐水性や耐候性が急激
に低下するのみならず、汚れが付着し易くなり(耐汚染
性の低下)、塗膜表面の光沢や硬度が低下する場合があ
った。
体を用いたとしても、得られる塗膜の密着性が依然不十
分な場合があった。すなわち、製造ラインにおいて塗装
後あるいは焼き付け後に塗装予定部分の未塗装箇所を発
見した場合、未塗装箇所を含む周囲の塗装済み部分を再
度塗装し焼き付けが行われる(補修塗装)。この場合、
塗膜や焼き付け後の架橋済みの塗膜上に、更に同じ熱硬
化性アクリル系共重合体組成物よりなる塗料を再塗装
し、加熱硬化による架橋を行い、新たな塗膜が形成され
ることとなる。この場合の塗膜間の密着性は相剥性(相
ハギ性)と呼ばれ、不良品解消のための補修塗装の観点
から、特に良好な相剥性が長年要求されてきたが、未だ
不十分であった。
性)を有し、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐
候性、耐汚染性、光沢および硬度の全てに優れる塗膜の
形成を可能とするアクリル系共重合体および熱硬化性ア
クリル系共重合体組成物を提供することである。
の本発明によれば、一般式(1)で示される第1(メ
タ)アクリル酸エステル類の1種類以上を総量で3質量
%以上50質量%以下と、 CH2=C(R1)COOR2 (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭
素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
る。)一般式(2)で示される第2(メタ)アクリル酸
エステル類の1種類以上を総量で10質量%以上80質
量%以下と、 CH2=C(R3)COOR4 (2) (式中、R3は水素原子またはメチル基であり、R4は炭
素数5以上50以下飽和環状アルキルを母核構造とする
基である。)一般式(3)乃至(5)より選ばれる1種
類以上の(メタ)アクリル酸類を総量で0.2質量%以
上10質量%以下と、 CH(COOR5)=CHCOOH (3) (式中、R5は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(R6)COOH (4) (式中、R6は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(CH2COOR7)COOH (5) (式中、R7は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。)一般式
(6)及び(7)より選ばれる1種類以上の(メタ)ア
クリル酸アミド類を総量で3質量%以上50質量%以下
と、 CH2=C(R8)CONHR9 (6) (式中、R8は水素原子またはメチル基であり、R9は炭
素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
る。) CH2=C(R10)CONHCH2OR11 (7) (式中、R10は水素原子またはメチル基であり、R11は
炭素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基で
ある。)前記第1(メタ)アクリル酸エステル類、前記
第2(メタ)アクリル酸エステル類、前記(メタ)アク
リル酸類および前記(メタ)アクリル酸アミド類の少な
くともいずれか1種類以上と付加重合可能なα、β−モ
ノエチレン性不飽和単量体の1種類以上を総量で50質
量%以下と、を含んでなる混合物より付加重合により得
られる重量平均分子量3000以上100000以下の
アクリル系共重合体が提供される。
について説明する。
も上記の第1及び第2(メタ)アクリル酸エステル類
と、(メタ)アクリル酸類と、(メタ)アクリル酸アミ
ド類とを、所定の含有量で付加重合することによって得
られるため、このアクリル系共重合体と架橋剤としての
熱硬化性樹脂とを含んでなる熱硬化性アクリル系共重合
体組成物より形成される塗膜は、特に良好な密着性(相
剥性)を有し、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、
耐候性、耐汚染性、光沢、硬度に優れる。また、塗膜の
良好な密着性(相剥性)および耐衝撃性等を実現するた
めには、アクリル系共重合体の重量平均分子量は300
0以上である必要があり、4000以上が好ましく、5
000以上がより好ましい。更に、熱硬化性アクリル系
共重合体組成物の粘度上昇を抑制し、良好な作業性を実
現するために、アクリル系共重合体の重量平均分子量は
100000以下である必要があり、90000以下が
好ましく、80000以下がより好ましい。
ョンクロマトグラム法や光散乱法により測定することが
できる。また、(メタ)アクリルとはアクリル及びメタ
クリルを意味する。
ステル類は、塗膜の良好な耐衝撃性、耐汚染性、硬度お
よび耐溶剤性等を実現するための必須成分であり、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸
i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブ
チル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)ア
クリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等を例示す
ることができる。また必要に応じて、これらの第1(メ
タ)アクリル酸エステル類を2種以上を併用することも
できる。
リル系共重合体に占める割合は、塗膜の耐衝撃性、耐汚
染性、硬度および耐溶剤性等を良好なものとするため
に、3質量%以上とされ、5質量%以上が好ましく、1
0質量%以上がより好ましく、50質量%以下とされ、
45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ま
しい。なお、2種以上の第1(メタ)アクリル酸エステ
ル類が使用されている場合は、それぞれの質量%の総和
が、ここに記載の範囲であるとする。
ステル類は、塗膜の良好な耐水性、耐候性、耐食性、光
沢等を実現するための必須成分であり、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル(例えば、三菱レイヨン(株)製ア
クリエステルCH)、(メタ)アクリル酸置換シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル(例えば、三
菱レイヨン(株)製アクリエステルIBX)、(メタ)
アクリル酸置換イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリ
シクロデカニル(例えば、日立化成工業(株)製ファン
クリルFA−513A)、(メタ)アクリル酸置換トリ
シクロデカニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロドデ
シル、(メタ)アクリル酸置換テトラシクロドデシル、
(メタ)アクリル酸ヘキサシクロヘプタデシル、(メ
タ)アクリル酸置換ヘキサシクロヘプタデシル、(メ
タ)アクリル酸トリシクロドデシル、(メタ)アクリル
酸置換トリシクロドデシル等を例示することができる。
なお、飽和環状アルキル骨格に対する1以上の置換基と
しては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシ
ル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、ヒ
ドロキシメチル、ヒドロキシエチル、アミノ等を例示す
ることができる。また必要に応じて、これらの第2(メ
タ)アクリル酸エステル類を2種以上を併用することも
できる。
リル系共重合体に占める割合は、塗膜の耐水性、耐候
性、耐食性、光沢等を良好なものとするために、10質
量%以上とされ、15質量%以上が好ましく、20質量
%以上がより好ましく、80質量%以下とされ、70質
量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
なお、2種以上の第2(メタ)アクリル酸エステル類が
使用されている場合は、それぞれの質量%の総和が、こ
こに記載の範囲であるとする。
素数5以上50以下の飽和環状アルキルを母核構造とす
る基を有しているため、この第2(メタ)アクリル酸エ
ステル類を単量体成分とすることにより、得られるアク
リル系共重合体の分子鎖の剛直性を向上させることがで
きる。この結果、最終的に得られる塗膜の良好な耐水
性、耐候性、耐食性、光沢、硬度等を実現することがで
きる。
塗膜の良好な密着性(相剥性)、耐水性、耐溶剤性、耐
食性、耐汚染性および硬度等を実現するための必須成分
であり、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブ
チル、イタコン酸モノオクチル、イタコン酸モノフェニ
ル、イタコン酸モノベンジル、フマル酸モノメチル、フ
マル酸モノブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸
モノブチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノ
ラウリル等を例示することができる。また必要に応じ
て、これらの(メタ)アクリル酸類を2種以上を併用す
ることもできる。
体に占める割合は、塗膜の密着性(相剥性)、耐水性、
耐溶剤性、耐食性、耐汚染性および硬度等を良好なもの
とするために、0.2質量%以上とされ、0.3質量%
以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1
0質量%以下とされ、8質量%以下が好ましく、5質量
%以下がより好ましい。なお、2種以上の(メタ)アク
リル酸類が使用されている場合は、それぞれの質量%の
総和が、ここに記載の範囲であるとする。
有しているため、(メタ)アクリル酸類を単量体成分と
するアクリル系共重合体の分子鎖は、カルボキシル基を
有している。このカルボキシル基は、下地や熱硬化性ア
クリル系共重合体組成物に含まれる他の成分と反応した
り相互作用するため、最終的に得られる塗膜の良好な密
着性(相剥性)、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐汚染性
および硬度等を実現することができる。
類は、得られる塗膜の他の特性を損なうことなく特に密
着性(相剥性)を向上させるために必須成分であり、N
−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキ
シメチル(メタ)アクリルアミド、N−ノルマルプロポ
キシメチルアクリル(メタ)アクリルアミド、N−イソ
プロポキシメチルアクリル(メタ)アクリルアミド、N
−ノルマルブトキシメチルアクリル(メタ)アクリルア
ミド、N−イソブトキシメチルアクリル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ターシャリーブトキシメチルアクリル
(メタ)アクリルアミド、N−ターシャリブチル(メ
タ)アクリルアミド、N−ノルマルオクチル(メタ)ア
クリルアミド、N−ターシャリーオクチル(メタ)アク
リルアミド等を例示することができる。また必要に応じ
て、これらの(メタ)アクリル酸アミド類を2種以上を
併用することもできる。
共重合体に占める割合は、塗膜の他の特性を損なうこと
なく特に密着性(相剥性)を良好なものとするために、
3質量%以上とされ、5質量%以上が好ましく、10質
量%以上がより好ましく、50質量%以下とされ、45
質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好まし
い。なお、2種以上の(メタ)アクリル酸アミド類が使
用されている場合は、それぞれの質量%の総和が、ここ
に記載の範囲であるとする。
有しているため、(メタ)アクリル酸アミド類を単量体
成分とするアクリル系共重合体の分子鎖は、アミド基を
有している。アミド基は強力な極性を有しているため、
アミド基を含有するアクリル系共重合体は、このアミド
基を介して下地や熱硬化性アクリル系共重合体組成物に
含まれる他の成分と強力に相互作用する。この結果、最
終的に得られる塗膜は、特に良好な下地との密着性およ
び塗膜間の相剥性を有する。
飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘ
キシル(メタ)アクリレート、9−ヒドロキシノニル
(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アク
リル酸エステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキ
シル(メタ)アクリレート、9−ヒドロキシノニル(メ
タ)アクリレートのε−カプロラクトン開環付加物;2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリ
レート、9−ヒドロキシノニル(メタ)アクリレートの
γ−ブチロラクトン開環付加物;2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−
ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、9−ヒドロ
キシノニル(メタ)アクリレートのエチレンオキシド開
環付加物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル
(メタ)アクリレート、9−ヒドロキシノニル(メタ)
アクリレートのプロピレンオキシド開環付加物;ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する(メ
タ)アクリル酸エステル類;2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、トリフルオロエ
チル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチ
ル(メタ)アクリレート等のフッ素原子で置換されたア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ラウ
リル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート等の炭
素数9以上の炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル
酸エステル類;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香
環含有置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフ
リル(メタ)アクリレート等の酸素含有飽和環状炭化水
素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ジ
(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)ア
クリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル
酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
1,3−ブチレングリコール等の(メタ)アクリル酸類
とエチレングリコール類との縮合物;トリ(メタ)アク
リル酸トリメチロールプロパン等の(メタ)アクリル酸
類と多価アルコール類との縮合物;(メタ)アクリル
酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート等のオリゴマー
類;ヒドロキシブチルビニルエーテル、パラヒドロキシ
スチレン等の水酸基含有ビニル系単量体;スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量
体;(メタ)クリロニトリル等の重合性不飽和ニトリル
類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリ
ルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;グリ
シジル(メタ)アクリレート、サイクロマーM−100
(ダイセル化学工業(株)製商品名)、セロキサイド2
000(ダイセル化学工業(株)製商品名)、ビスフェ
ノールAジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジグ
リシジルエーテル等のエポキシ基含有化合物と(メタ)
アクリル酸とのハーフエステル化物等の構造中にエポキ
シ基を含有するα、β−モノエチレン性不飽和基含有単
量体;ファンクリルFA−711MM、FA−712M
M(いずれも日立化成工業(株)製商品名、ヒンダード
アミノ基含有メタクリル酸エステル);RUVA−93
(大塚化学(株)製商品名、ベンゾトリアゾール基含有
メタクリル酸エステル)等を例示することができる。ま
た必要に応じて、これらのα、β−モノエチレン性不飽
和単量体を2種以上を併用することもできる。
クリル系共重合体に占める割合は、塗膜の各特性のバラ
ンスを良好なものとするために、50質量%以下とさ
れ、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより
好ましい。なお、2種以上のα、β−モノエチレン性不
飽和単量体が使用されている場合は、それぞれの質量%
の総和が、ここに記載の範囲であるとする。
を中和するに要するKOH、すなわち酸価は、得られる
塗膜の密着性(相剥性)、耐溶剤性、耐汚染性、耐水性
等の観点から、0.1mgKOH/g以上が好ましく、
1mgKOH/g以上がより好ましく、5mgKOH/
g以上が更に好ましく、40mgKOH/g以下が好ま
しく、30mgKOH/g以下がより好ましく、20m
gKOH/g以下が更に好ましい。
に含まれる水酸基と当量のKOH、すなわち水酸基価
は、得られる塗膜の密着性(相剥性)、耐水性、耐溶剤
性、耐衝撃性、耐食性等の観点から、50mgKOH/
g以下が好ましく、45mgKOH/g以下がより好ま
しく、40mgKOH/g以下が更に好ましい。
体を含む混合物を全体で100質量%となるように秤量
し、公知の有機溶剤や脱イオン水の存在下、又は非存在
下で公知の重合開始剤を用いて溶液重合法、塊状重合
法、乳化重合法などの公知の重合法により製造すること
ができるが、とりわけ、有機溶剤の存在下で行った溶液
重合法により製造されたものが、後の作業である架橋剤
や顔料等の混練作業等を考慮すると望ましい。
しては、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、トルエ
ン、キシレン、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、スーパーゾール#1500
(日石三菱(株)商品名、脂肪族炭化水素)、スーパー
ゾール#1800(日石三菱(株)商品名、脂肪族炭化
水素)、ミネラルスピリット等の通常用いられる有機溶
剤から選べばよく、また、ラジカル重合開始剤も2,2
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2
−メチルブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、クメンヒ
ドロペルオキシド等の通常用いられるラジカル重合開始
剤から選ぶことができる。
ール、n−オクチルメルカプタン、α−メチルスチレン
ダイマー等の連鎖移動剤を使用することもできる。
物において、架橋剤として働く熱硬化性樹脂としては、
アミノ樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、イミ
ド樹脂等を挙げることができるが、得られる塗膜の密着
性(相剥性)、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、
耐候性、耐汚染性、光沢、硬度等の観点から、アミノ樹
脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂が好ましい。
物においては、塗装作業性や得られる塗膜の密着性(相
剥性)、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候
性、耐汚染性、光沢、硬度等観点から、アクリル系共重
合体の100質量部に対して、好ましくは0.1質量部
以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましく
は1質量部以上、好ましくは100質量部以下、より好
ましくは95質量部以下、更に好ましくは90質量部以
下の熱硬化性樹脂を混合する。なお、必要に応じて、2
種類以上の熱硬化性樹脂を使用することもでき、この場
合は、熱硬化性樹脂の総質量部を上記の範囲とする。
メラミン系樹脂、グアナミン系樹脂、ベンゾグアナミン
系樹脂、尿素系樹脂、アニリン系樹脂等を例示できる
が、より具体的には、アミノトリアジン、尿素、ジシア
ンジアミド又はN,N−エチレン尿素をメチロール化
し、これをシクロヘキサノールまたは炭素数1〜6のア
ルカノールでアルキルエーテル化して得られるアルキル
エーテル化メラミン樹脂やメチルエーテル化して得られ
るメチル化メラミン樹脂等が挙げられ、市販品としてユ
ーバン10S60、同20SE−60、同20HS、同
62(以上三井化学(株)商品名)、サイメル303、
同370(以上三井サイテック(株)商品名)、ベッカ
ミンP−138、スーパーベッカミンL−117−6
0、同L−110−60、同L−105−60(以上大
日本インキ化学工業(株)商品名)、メラン22、同2
8、同522、同620(以上日立化成工業(株)商品
名)等を挙げることができ、これらを単独もしくは2種
以上併用して使用できる。
用いて熱硬化性の塗料を調製する際には、架橋反応を促
進するために、熱硬化性アクリル共重合体組成物全体に
対し0.005質量%以上5質量%以下の外部酸触媒を
配合してもよい。使用できる外部酸触媒としては、例え
ばリン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸およびこれ
らのアミン中和物から選ばれたものを挙げることができ
る。
は、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエ
ステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂および脂環型エポキシ樹脂等を例示できるが、より具
体的には、ビスフェノールAやビスフェノールFまたは
これらの水添加物とエピクロルヒドリンの縮合反応生成
物であり、市販品としてエピコート#828、同#10
01、同#1004、同#1007、同#807(以上
油化シェルエポキシ(株)商品名)や、アデカレジンE
P−4100、同EP−4340、同EP−4901、
同EP−5100、同EP−4080(以上旭電化工業
(株)商品名)、DER#331J、同#661J、同
#664J、同#667J(以上ダウケミカル日本
(株)商品名)、エピクロン850、同1050、同4
050、同7050(以上大日本インキ化学工業(株)
商品名)、エポトートYD−128、同YD−011、
同YDF−2001、サントートST−3000、同S
T−5080(以上東都化成(株)商品名)、エポミッ
クR−140、同R−301、同R−304(以上三井
化学(株)商品名)、ノボラック型エポキシ樹脂として
DEN#431、同#438(以上ダウケミカル日本
(株)製)、エポトートYDPN−638、同YDCN
−701(以上東都化成(株)商品名)、エピクロンN
−740(大日本インキ化学工業(株)商品名)、脂肪
属系ポリオールとエピクロルヒドリンの縮合反応生成物
としてデナコールEX−211、同EX−611(以上
ナガセ化成(株)商品名)、SR−8EG(阪本薬品工
業(株)商品名)、エポトートYH−300(東都化成
(株)商品名)、DER#736(ダウケミカル日本
(株)商品名)、エポライト1600、同1500N
P、同100MF、400E(以上共栄社化学(株)商
品名)、アミン化合物とエピクロルヒドリンとの反応生
成物であるエピコート#604(油化シェルエポキシ
(株)商品名)等を挙げることができる。
ばチッソノックスCX−221、同CX−289(以上
チッソ(株)商品名)、セロキサイド2021、同20
80、エポリードGT−300、EHPE3150(以
上ダイセル化学工業(株)商品名)を挙げることができ
る。
であるTEPIC(日産化学工業(株)商品名)、上記
列挙した各エポキシ樹脂のウレタン変性品(例えばアデ
カレジンEPU−80;旭電化工業(株)商品名)や臭
素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合化
合物(例えば、エピコート#5050;油化シェルエポ
キシ(株)商品名)、ダイマー酸変性エポキシ樹脂とし
てエポトートYD−172(東都化成(株)商品名)等
を例示することができ、以上のエポキシ樹脂を単独もし
くは2種以上併用しても良くい。
を用いて熱硬化性の塗料を調製する際には、架橋反応を
促進するために、熱硬化性アクリル共重合体組成物全体
に対し0.005質量%以上5質量%以下の硬化触媒を
配合してもよい。使用できる硬化触媒としては、例えば
ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、多塩基酸無水
物等を挙げることができる。
しては、1分子内に2個以上のイソシアネート基を有す
るイソシアネート樹脂等を例示できるが、より具体的に
は、トリメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネートなどのポリイソシアネート類を挙げることが
でき、特に作業性の面からイソシアネート基をフェノー
ル、クレゾール、メチルエチルケトオキシム、ε−カプ
ロラクタムのようなフェノール類、ケトオキシム類、ラ
クタム類等でイソシアネート基をブロックしたブロック
イソシアネート樹脂を好適に使用できる。その市販例と
しては、デュラネート17B−60PX、同TPA−B
80X、同MF−B60X、同MF−K60X(以上旭
化成工業(株)商品名)、スミジュールBL3175、
デスモジュールBL4265SN、同TPLS275
9、SBUイソシアネートL805(以上住友バイエル
ウレタン(株)商品名)、コロネート2503、同25
07、同2513、同2515(以上日本ポリウレタン
工業(株)商品名)等が挙げられ、これらを単独もしく
は2種以上併用しても良い。
は、得られる塗膜の特性のバランスを取るため、アクリ
ル系共重合体が水酸基およびカルボキシル基の両者を有
する際には、アクリル系共重合体の−OH及び−COO
Hの総和に対して−NCOが化学量論的に0.7当量以
上1.4当量以下となるようイソシアネート樹脂の総添
加量を調整する場合がある。また、アクリル系共重合体
が水酸基またはカルボキシル基のいずれか一方を含有し
ていない時には、アクリル系共重合体が含有する−OH
及び−COOHと、熱硬化性アクリル系共重合体組成物
に含まれる熱硬化性樹脂が含有する−OH及び−COO
Hとの総和に対して−NCOが化学量論的に0.7当量
以上1.4当量以下となるようイソシアネート樹脂の総
添加量を調整する場合もある。
ト樹脂を用いて熱硬化性の塗料を調製する際には、架橋
反応を促進するために、熱硬化性アクリル共重合体組成
物全体に対し0.005質量%以上5質量%以下の硬化
触媒を配合してもよい。使用できる硬化触媒としては、
例えば、ジブチルチンマレエート、ジブチルチンジラウ
レート等の金属化合物、トリエチレンジアミン等のアミ
ン化合物等を挙げることができる。
物を用いて塗料を調製する際には、酸無水基含有化合
物、グリシジル基含有化合物等の水酸基やカルボキシル
基反応性化合物;バインダーを担持する揮発性の有機溶
剤希釈剤;希釈シンナー;酸化チタン、酸化鉄等の無機
顔料;シアニンブルー、シアニングリーン、ペリレン等
の有機顔料;表面調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸
化防止剤、レベリング剤、垂れ止め剤等の添加剤;アル
キッド樹脂(例えば、ベッコゾールOD−E−230−
70;大日本インキ化学工業(株)商品名)、オイルフ
リーポリエステル樹脂(例えば、ベッコライト46−1
18;大日本インキ化学工業(株)商品名)、構造中に
あるエポキシ環を開いたフェノキシ樹脂(例えば、フェ
ノトートYP−50;東都化成(株)商品名)、アクリ
ル樹脂(例えば、ダイヤナールHR−1127;三菱レ
イヨン(株)製水酸基含有アクリル樹脂商品名)、セル
ロース樹脂等の添加樹脂等から、必要に応じて選ばれた
1種類以上の化合物を一般的な配合方法で添加すること
もできる。
物より形成される熱硬化物は、密着性(相剥性)、耐衝
撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐汚染性、
光沢、硬度に優れるため、本発明の熱硬化性アクリル系
共重合体組成物は、表面コート剤、表面改質剤、イン
ク、接着剤等の熱硬化性被覆組成物として好適に使用さ
れる。
する。
ドロフラン溶液(0.4質量%)を調整後、TOSO社
製カラム(GE4000HXLおよびG2000HX
L)が装着された、TOSO社製ゲルパーミェーション
クロマトグラフィ装置に、上記の溶液100μlを注入
し、流量:1ml/分、溶離液:テトラヒドロフラン、
カラム温度:40℃の条件で、ゲルパーミエーションク
ロマトグラム法により、ポリスチレンを基準とした重量
平均分子量を決測定した。
せ、アクリル系共重合体の固形分を得た。この固形分1
gを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を測定
し、酸価(mgKOH/g)とした。
れたアクリル系共重合体の固形分1gに含まれる水酸基
と当量の水酸化カリウムのmg数を測定し、水酸基価
(mgKOH/g)とした。
析方法) (ア)ワニス粘度:アクリル系共重合体を重合後の反応
混合物の25℃におけるワニス粘度を、ガードナー・ホ
ルト泡粘度計で測定した。
合後の反応混合物を1gサンプリングし、アルミニウム
皿上で150℃1時間乾燥させた後の固形分を秤量し
た。得られた固形分の質量の1gに対する割合を加熱残
分(%)とした。
ル鋼板(日本テストパネル(株)製)に乾燥膜厚で30
μmになるように塗装し、180℃で20分間焼付けを
行って1層目の塗膜を形成した。その後、室温下で60
分間放置後、再び同じ塗料を塗装し160℃で20分間
焼付けを行って2層目の塗膜を形成した。そしてその2
層目の塗膜に対し、ナイフでクロスカットを入れた後、
粘着テープの一端を2層目の塗膜に付着し粘着テープの
他端を引張ることにより、2層目の塗膜の剥離を試み
た。塗膜の剥離の有無及びその程度を下記の基準により
目視判定した; ◎:全く異状が認められない、 ○:クロスカット部に僅かながら塗膜の剥離が認められ
る、 △:クロスカット部にかなりの程度の塗膜剥離が認めら
れる、 ×:全面剥離、使用不可能である。
ン式衝撃試験機により、質量500gの重りを用いて塗
装板に対し耐衝撃試験を行った。試験後の塗膜の割れの
有無及びその程度を下記の基準により目視判定した。詳
細な測定条件は、撃心棒1/2″、ノッチ付、凹型、落
下高さ50cmである; ◎:全く異状が認められない、 ○:落下衝撃部に僅かながら塗膜の割れ、剥離が認めら
れる、 △:落下衝撃部にかなりの程度の塗膜の割れ、剥離が認
められる、 ×:全面剥離、使用不可能である。
漬した後引上げ、塗装板の外観を以下の基準により目視
で判定した; ◎:非常に良好、優れた塗膜の表面状態を維持してい
る、 ○:良好、実用上は問題ない、 △:不良、実用上問題がある、 ×:極めて不良、使用不可能である。
(株)製ラビングテスターにとりつけ、これにキシレン
を染み込ませた滅菌ガーゼを塗装板との接触部が2cm
角になるようにアームに取り付けた。その後アームに荷
重300gを掛け、キシレンが全て揮発しないように適
宜補充しながら塗装板の支持台を前後に往復運動させ、
塗膜表面に対し滅菌ガーゼを30往復するまでこすりつ
けた。試験後塗膜表面のキシレンが揮発してからの状態
を(ウ)と同様の基準により目視判定した。
ットを入れ、試験温度35℃で5%食塩水を240時間
クロスカットに噴霧した後、(ア)と同様にして剥離試
験を行い、クロスカット部からの剥離幅(片側、mm)
を測定した。
ルウェザーメター(スガ試験機(株)製)により、50
0時間の促進耐候性試験を行い、塗膜の光沢(60°
G)の保持率(%)を測定した。
インキを塗布し、3分間放置してから、n−ブチルアル
コールでマジックインキを拭き取り、痕跡の有無、なら
びにその程度を、(ウ)と同様の基準により目視判定し
た。
光沢計VGS−300Aを用いて測定した(60°
G)。
度の角度で塗膜を引掻き、傷の有無を判定した。傷がつ
かない最高の鉛筆の硬さをもって硬度とした。
1) 攪拌機、温度制御装置、コンデンサー、窒素導入管を備
えた容器に溶剤としてn−ブチルアルコール20質量
部、スーパーゾール#1800(日石三菱(株)商品
名、脂肪族炭化水素)を56質量部を入れ、それを攪拌
しながら90℃に加熱した後、メタクリル酸メチル28
質量部、メタクリル酸シクロヘキシル26質量部、メタ
クリル酸ラウリル10質量部、アクリル酸n−ブチル1
3質量部、メタクリル酸3質量部、N−ノルマルブトキ
シメチルアクリルアミド(日東理研工業(株)製)20
質量部、2,2−アゾビスイソブチロニトリル2.5質
量部からなる混合物を容器内に6時間かけて滴下した
後、1時間後に2、2−アゾビス−2−メチルブチロニ
トリル0.5質量部をスーパーゾール#1800の24
質量部に溶解したものを2時間で滴下し、その後同温度
で2時間内容物を攪拌し、アクリル系共重合体(A−
1)を得た。得られたアクリル系共重合体(A−1)の
特性を表1に示した。
−2)〜(A−6) 単量体組成を表1のように変更した以外は、アクリル系
共重合体(A−1)と同様な重合を行ってアクリル系共
重合体(A−2)〜(A−6)を得た。得られたアクリ
ル系共重合体(A−2)〜(A−6)の特性を表1に示
した。
7) アクリル系共重合体(A−1)と同様な装置、製造方法
にて単量体組成を、メタクリル酸メチル28質量部、ア
クリル酸n−ブチル18質量部、メタクリル酸シクロヘ
キシル26質量部、メタクリル酸3質量部、メタクリル
酸ラウリル10質量部、アクリエステルHO(三菱レイ
ヨン(株)製2−ヒドロキシエチルメタクリレート)1
5質量部に変更する他はアクリル系共重合体(A−1)
と同様な重合を行ってアクリル系共重合体(A−7)を
得た。得られたアクリル系共重合体(A−7)の特性を
表1に示した。
−8)〜(A−15) 単量体組成を表1のように変更した以外は、アクリル系
共重合体(A−7)と同様な重合を行ってアクリル系共
重合体(A−8)〜(A−15)を得た。得られたアク
リル系共重合体(A−2)〜(A−6)の特性を表1に
示した。なお、アクリル系共重合体(A−8)について
は、重合の途中で反応混合液がゲル状態になり、製造を
中止した。
質量部、CR−95(石原産業(株)製、塩素法酸化チ
タン)40質量部、エピコート#1001X−70(油
化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂固形分70
%)5.7質量部、モダフロー(モンサント社製、レベ
リング剤)0.04質量部、キシレン:プロピレングリ
コールモノメチルアセテート:ブチルジグリコール=6
0:30:10(質量比)の希釈シンナー15.6質量
部およびガラスビーズ100質量部の混合物を、遊星型
ボールミル(フリッツ、ジャパン社製)を用いて30分
間分散し、ガラスビーズを除去した後、サノールLS−
765(三共(株)製ヒンダードアミン系光安定剤)
0.8質量部、チヌビン384(チバ・スペシャリティ
・ケミカルズ(株)製ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤)0.8質量部を添加後良く攪拌し、上述した希釈シ
ンナーでNo.4フォードカップで18秒(20℃)と
なるように希釈して、白色の塗料(P−1)を得た。
−11) 塗料の組成を表2のように変更した以外は、塗料(P−
1)と同様にして、塗料(P−2)〜(P−11)を得
た。
(P−21) 塗料の組成を表2のように変更した以外は、塗料(P−
1)と同様にして、塗料(P−12)〜(P−21)を
得た。
(P−21)を、0.8mm(厚さ)×70mm×15
0mmのリン酸亜鉛処理したダル鋼板(ボンデライト1
44ダル鋼板、日本テストパネル(株)製)に、最終的
に得られる塗膜が30μmとなるようエヤースプレー塗
装した。20分間室温にてセッティングの後、160℃
で20分間焼付けて、塗膜が形成された塗装板を得た。
得られた塗膜の性能を、上記の方法により評価し、結果
を表3に示した。
1)より得られた塗膜は、良好な密着性(相剥性)を有
し、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐
汚染性、光沢、硬度に優れることが判った。
4)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体(A−
7)が単量体として(メタ)アクリル酸アミド類を含ん
でおらず、水酸基価も高いため、密着性、耐衝撃性、耐
水性、耐食性、耐汚染性が不良であった。塗料(P−1
5)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体(A−
9)が(メタ)アクリル酸類を過剰に含んでおり、酸価
も高いため、密着性のみならず耐衝撃性、耐水性、耐食
性、耐候性が不良であった。塗料(P−16)より得ら
れた塗膜は、アクリル系共重合体(A−10)が(メ
タ)アクリル酸類を含んでおらず、酸価も低いため、密
着性、耐衝撃性、耐水性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、
耐汚染性が不良であった。塗料(P−17)より得られ
た塗膜は、アクリル系共重合体(A−11)が第1(メ
タ)アクリル酸エステル類を含んでおらず第2(メタ)
アクリル酸エステル類を過剰に含んでいるため、耐食
性、耐汚染性が不良であった。塗料(P−18)及び
(P−19)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体
(A−12)が第2(メタ)アクリル酸エステル類を含
んでおらず、アクリル系共重合体(A−13)が第1
(メタ)アクリル酸エステル類を過剰に含んでいるた
め、光沢が低く他の特性も全体として低かった。塗料
(P−20)より得られた塗膜は、アクリル系共重合体
(A−14)が低分子量すぎるため、耐衝撃性、耐水
性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、密着性が不良であっ
た。塗料(P−21)より得られた塗膜は、アクリル系
共重合体(A−14)が高分子量すぎるため、塗料の粘
度が高く作業性が不良であることに加え、密着性も低か
った。
のアクリル系共重合体を含む熱硬化性アクリル系共重合
体組成物によれば、密着性(相剥性)、耐衝撃性、耐水
性、耐溶剤性、耐食性、耐候性、耐汚染性、光沢および
硬度のいずれにもに優れる塗膜が形成できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(1)で示される第1(メタ)ア
クリル酸エステル類の1種類以上を総量で3質量%以上
50質量%以下と、 CH2=C(R1)COOR2 (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭
素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
る。)一般式(2)で示される第2(メタ)アクリル酸
エステル類の1種類以上を総量で10質量%以上80質
量%以下と、 CH2=C(R3)COOR4 (2) (式中、R3は水素原子またはメチル基であり、R4は炭
素数5以上50以下飽和環状アルキルを母核構造とする
基である。)一般式(3)乃至(5)より選ばれる1種
類以上の(メタ)アクリル酸類を総量で0.2質量%以
上10質量%以下と、 CH(COOR5)=CHCOOH (3) (式中、R5は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(R6)COOH (4) (式中、R6は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。) CH2=C(CH2COOR7)COOH (5) (式中、R7は水素原子、または炭素数1以上12以下
の直鎖状もしくは分岐状アルキル基である。)一般式
(6)及び(7)より選ばれる1種類以上の(メタ)ア
クリル酸アミド類を総量で3質量%以上50質量%以下
と、 CH2=C(R8)CONHR9 (6) (式中、R8は水素原子またはメチル基であり、R9は炭
素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基であ
る。) CH2=C(R10)CONHCH2OR11 (7) (式中、R10は水素原子またはメチル基であり、R11は
炭素数1以上8以下の直鎖状または分岐状アルキル基で
ある。)前記第1(メタ)アクリル酸エステル類、前記
第2(メタ)アクリル酸エステル類、前記(メタ)アク
リル酸類および前記(メタ)アクリル酸アミド類の少な
くともいずれか1種類以上と付加重合可能なα、β−モ
ノエチレン性不飽和単量体の1種類以上を総量で50質
量%以下と、を含んでなる混合物より付加重合により得
られる重量平均分子量3000以上100000以下の
アクリル系共重合体。 - 【請求項2】 前記アクリル系共重合体の固形分1gを
中和するに要するKOHが0.1mg以上40mg以下
であることを特徴とする請求項1記載のアクリル系共重
合体。 - 【請求項3】 前記アクリル系共重合体の固形分1gに
含まれる水酸基と当量のKOHが50mg以下であるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載のアクリル系共重合
体。 - 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載のアクリ
ル系共重合体100質量部に対して、メラミン系樹脂、
グアナミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、尿素系樹
脂およびアニリン系樹脂より選ばれる1種類以上のアミ
ノ樹脂を総量で0.1質量部以上100質量部以下とな
るよう添加された混合物を、少なくとも含んでなること
を特徴とする熱硬化性アクリル系共重合体組成物。 - 【請求項5】 請求項1乃至3いずれかに記載のアクリ
ル系共重合体100質量部に対して、グリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹
脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂および脂環型エポ
キシ樹脂より選ばれる1種類以上のエポキシ樹脂を総量
で0.1質量部以上100質量部以下となるよう添加さ
れた混合物を、少なくとも含んでなることを特徴とする
熱硬化性アクリル系共重合体組成物。 - 【請求項6】 請求項1乃至3いずれかに記載のアクリ
ル系共重合体100質量部に対して、1分子内に2個以
上のイソシアネート基を有するイソシアネート樹脂を
0.1質量部以上100質量部以下となるよう添加され
た混合物を、少なくとも含んでなることを特徴とする熱
硬化性アクリル系共重合体組成物。
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