JP2001226409A - キシロオリゴ糖組成物 - Google Patents
キシロオリゴ糖組成物Info
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Abstract
く、生体内での整腸効果が高い、分子量の大きな5量体
〜10量体を多く含有するキシロオリゴ糖組成物を提供
する。 【解決手段】 キシロオリゴ糖鎖が2〜10糖鎖であ
り、平均重合度が4以上であるキシロオリゴ糖組成物。
キシラン及び/又はヘミセルロースをヘミセルラーゼを
用いて処理し、得られる糖溶液を酸加水分解処理し、次
いで得られる処理液からキシロオリゴ糖成分を分離・回
収することを特徴とする上記キシロオリゴ糖組成物の製
造方法。
Description
有組成物に関する。更に詳しくは、キシロースの2量体
から10量体を主な成分とするキシロオリゴ糖組成物に
関する。
殖促進効果を通して、おなかの調子を良好に保つ機能を
有する特定保健用食品として認定された乳酸菌飲料、チ
ョコレートなどに利用される有用な糖類である。また、
ヒトの食品用途だけではなく家畜の飼料としての用途も
ある。さらに、医薬、サニタリー製品の分野でも乳化
剤、皮膚の保湿成分としての用途がある。
ゴ糖類はその殆どが整腸作用、即ち腸内悪玉菌である大
腸菌や腸内腐敗発酵菌であるクロストリジウム属の菌の
数を減らし、相対的に腸内善玉菌といわれるビフィズス
菌を増加させる作用を持っている。小麦フスマはキシラ
ンを主鎖とするヘミセルロースからなる多糖である。小
麦フスマは難分解性の植物繊維であり、従来、整腸作用
を持つ食品添加物として使用されてきている。
排便時の爽快感により漠然とした整腸作用の効果が認識
されてきたが、その本来の効果は、小麦フスマが腸内に
おいて腸内細菌により分解されて生成されるキシロオリ
ゴ糖に由来するとされている。小麦フスマ由来のキシロ
オリゴ糖は、腸内善玉菌のビフィズス菌の選択的増殖を
促す一方で、腸内悪玉菌である大腸菌の数を相対的に低
下させると言われている。大腸菌や腸内腐敗発酵菌は腸
内で増殖しながら発ガン性物質を生産することが知られ
ていることから、大腸菌や腸内腐敗発酵菌の数を腸内で
減らすことは長期にわたる健康を考えた場合に重要であ
る。
糖類の研究が鋭意開発されてきているが十分な性能を有
したオリゴ糖類の開発には至っていない。その理由の一
つは、試験管内(in vitro)でのオリゴ糖類の整腸作用
の効果が実際の生体内(in vivo )での効果に結びつく
例が少ないことに起因する。このin vitroとin vivoで
の効果の差は被試験物質であるオリゴ糖類が腸内に至る
過程で胃酸やその他の消化液により変性することに原因
があるとされている。
の重合度の低下が大きな問題である。オリゴ糖は酸加水
分解により徐々に低分子化し最終的には大腸菌やクロス
トリジウム属に属する腐敗性嫌気性菌でも資化すること
が可能な単糖にまで分解されることが知られている。し
かし、キシロオリゴ糖はオリゴ糖の中でも胃酸に対する
抵抗性が他のオリゴ糖に比べて高く、低分子化されるこ
となく腸内に届けられるため、実際に生体内での整腸効
果が確認されるオリゴ糖の代表格となっている。
ば、キシロオリゴ糖を摂取することにより得られる選択
的増殖促進効果はキシロオリゴ糖の鎖長が長いほど優れ
ていると言われている。特に3量体以上10量体程度ま
でのキシロオリゴ糖が選択的増殖性に有効である。10
量体以上の鎖長を持つキシロオリゴ糖でも腸内乳酸菌が
キシラナーゼを生産し、分解資化を行うので問題はない
と言われている。
麦フスマやコーンコブといった草本類を原料として作ら
れているが、これらの草本植物中のキシラン主鎖にはグ
ルクロン酸など他の糖が側鎖に分枝している。側鎖が多
いキシランからはキシロースのみを構成糖とするオリゴ
糖は重合度が比較的小さいものしか生成することができ
ない。それは側鎖を除く作業過程により主鎖であるキシ
ラン鎖も徐々に低分子化していくからである。現状では
上市されているキシロオリゴ糖を構成するオリゴ糖は2
量体や3量体を主成分とするものがほとんどであり、よ
り重合度の大きなキシロオリゴ糖の開発が望まれてい
る。
キシランを酵素的に分解処理する場合、使用する酵素で
あるキシラナーゼの違いにより分解生成物に大きな違い
が現れる。一般に真菌類であるカビやキノコに由来する
キシラナーゼでは酵素であるキシラナーゼの基質特異性
が比較的にルーズであり、また糖化力がバクテリア由来
のキシラナーゼに比べ非常に高いという特徴がある。こ
のため酵素として真菌類に由来する酵素液を用いてキシ
ロオリゴ糖組成物を生成させた場合、基質であるキシラ
ンを一気に分解してしまい、キシロオリゴ糖組成物中の
キシロビオースの存在比が70%以上であるようなキシ
ロオリゴ糖組成物を作ってしまう。
菌類に由来するキシラナーゼを用いて作製されており、
オリゴ糖を構成する構成糖の種類は主に2量体と3量体
となっている。一方、バクテリアが生産するようなキシ
ラナーゼを用いてキシロオリゴ糖を生成させた場合、酵
素の基質特異性が真菌類のキシラナーゼと大きく異なる
ため、生成するキシロオリゴマーの組成比が2量体であ
るキシロビオースから5量体までのきれいな分布でキシ
ロオリゴ糖を生成する(特開平1−252280号公
報)。
ルス属に由来する中性好熱キシラナーゼで、なおかつ原
材料が広葉樹化学パルプであるようなリグノセルロース
材料を用いた場合、キシロースの2量体から10量体に
わたるキシロオリゴ糖の分布を有するキシロオリゴ糖組
成物を得ることができること、このキシロオリゴ糖組成
物中では分子量が大きな5量体から10量体が比較的多
く含まれ、さらにはこのキシロオリゴ糖の組成物中での
キシロビオースの存在比はキシロオリゴ糖組成物中の全
糖量の約10%以下であることを見いだした。キシロビ
オースが酸加水分解した場合、大腸菌等腸内有害菌が容
易に資化し得るキシロースに変換されることを考える
と、一般的にキシロオリゴ糖は酸加水分解に対する抵抗
力が強いとはいえ、キシロビオースの存在比が低いこと
は機能性を保持する上で重要である。
ロースを材料として製造されたキシロオリゴ糖組成物は
コーンコブや綿実殻を原料として製造されたキシロオリ
ゴ糖よりも平均重合度が高いという特徴がある。リグノ
セルロースを材料とした場合、使用する酵素を調整する
ことで平均重合度が2から平均重合度が10までの任意
の比率で新規なキシロオリゴ糖を作ることが可能であ
る。
高い新規なキシロオリゴ糖組成物は腸内乳酸菌に対して
選択的な増殖性を示すと同時に、食中毒の原因となるビ
ブリオ属の細菌であるVibrio parahaemolyticus IFO 1
2711 , Vibrio(Listonella)anguillarum IFO 13266とい
った人に対して有害である細菌に対しても静菌力を発揮
する点である。2量体、3量体を主な構成糖とするキシ
ロオリゴ糖組成物では人に対して有害であると思われる
これらの細菌類に対しての静菌作用がほとんどない。し
かし鎖長の長いオリゴ糖鎖が静菌力を発揮することは全
く新しい知見であり、そのことを見いだすことで、本発
明を完成するに至った。
は上市されているキシロオリゴ糖を構成するオリゴ糖は
2量体や3量体を主成分とするものがほとんどであり、
より重合度の大きなキシロオリゴ糖の開発が望まれてい
る。それ故、本発明は胃酸やその他の消化液での分解を
受けることなく腸内に届けられるため、生体内での整腸
効果が高い、分子量の大きな5量体〜10量体を多く含
有するキリロオリゴ糖組成物を提供することを目的とす
るものである。
めの本発明は、基本的には、キシロオリゴ糖鎖で10糖
鎖までを主な含有成分とするキシロオリゴ糖組成物とそ
の製造方法に関するものであり、次の各発明を包含す
る。
あり、3量体以下のキシロオリゴ糖含有率が40%以下
で、かつ平均重合度が4以上、好ましくは5以上である
キシロオリゴ糖組成物。 (2) 上記キシロオリゴ糖組成物が、キシラン及び/又は
ヘミセルロースを酵素的又は物理化学的に処理すること
によって得られたものであることを特徴とする(1) 項記
載のキシロオリゴ糖組成物。 (3) 前記キシロオリゴ糖組成物は、リグノセルロース材
料をヘミセルラーゼを用いて処理する工程を経て得られ
たものであることを特徴とする(1) 項又は(2) 項に記載
のキシロオリゴ糖組成物。
ミセルラーゼを用いて処理する工程より得られる糖溶液
をさらに酸加水分解処理する工程を経て得られたもので
あることを特徴とする(3) 項記載のキシロオリゴ糖組成
物。 (5) 前記ヘミセルラーゼを用いて処理する工程より得ら
れる糖溶液は、キシロースの2〜10量体の混合物とキ
シロオリゴ糖とリグニン様物質の複合体との混合物を含
有する糖溶液であることを特徴とする(4) 項記載のキシ
ロオリゴ糖組成物。 (6) 前記酸加水分解処理する工程は、前記ヘミセルラー
ゼを用いて処理する工程より得られる糖溶液を濃縮する
工程を経て得られる糖溶液を酸加水分解処理する工程で
あることを特徴とする(4) 項又は(5) 項に記載のキシロ
オリゴ糖組成物。
又はヘミセルロースをヘミセルラーゼを用いて処理し、
得られる糖溶液を加水分解処理工程において酸加水分解
処理し、次いで精製・分離工程において該加水分解処理
工程から得られる処理液からキシロオリゴ糖成分を分離
・回収することを特徴とする、重合度が3以下のキシロ
オリゴ糖含有率が40%以下でありかつ平均重合度が4
以上、好ましくは5以上であるキシロオリゴ糖組成物の
製造方法。
理工程から得られる糖溶液を濃縮した糖溶液について行
われる工程であることを特徴とする、(7) 項記載のキシ
ロオリゴ糖組成物の製造方法。 (9) 前記酵素処理工程は、キシラン及び/又はヘミセル
ロースを含むリグノセルロース材料をヘミセルラーゼに
よって処理する工程であることを特徴とする、(7) 項又
は(8) 項に記載のキシロオリゴ糖組成物の製造方法。
ラナーゼを使用した酵素処理工程であることを特徴とす
る、(7) 項〜(9) 項のいずれか1項に記載のキシロオリ
ゴ糖組成物の製造方法。 (11)前記酵素処理工程は、pH3〜10、好ましくは5
〜9の範囲に調整した糖溶液を、10℃〜90℃、好ま
しくは30℃〜60℃の温度で酵素処理する工程である
ことを特徴とする、(7) 項〜(10)項のいずれか1項に記
載のキシロオリゴ糖組成物の製造方法。 (12)前記加水分解処理工程は、pHを約3.5以下、又
はそれ以下の値に調整した糖溶液を、105℃〜150
℃、好ましくは110℃〜121℃の温度で、15分以
上、好ましくは30分〜60分間加熱して酸加水分解処
理を行う工程であることを特徴とする、(7) 項〜(11)項
のいずれか1項に記載のキシロオリゴ糖組成物の製造方
法。
解処理工程から得られる糖溶液を、陽イオン交換樹脂カ
ラム−陰イオン交換樹脂カラム−活性炭カラムの順序で
通して精製する工程を含むことを特徴とする、(7) 項〜
(12)項のいずれか1項に記載のキシロオリゴ糖組成物の
製造方法。
る。本発明の新規キシロオリゴ糖組成物は、そのオリゴ
糖組成物中の比較的重合度の大きなキシロオリゴ糖の含
有率が高いという特徴を持つ。本発明の新規なキシロオ
リゴ糖組成物の平均重合度を測定した場合、平均重合度
は4以上、好ましくは5以上である。もちろん使用する
酵素や酸処理の条件を変更することで平均重合度がさら
に高い値のキシロオリゴ糖組成物を自由に設計製造する
ことが可能なことは言うまでもない。これに対して、現
在上市されているキシロオリゴ糖の平均重合度を測定し
たとき、その値は平均重合度3以下となり、オリゴ糖中
の構成糖が2量体、3量体から主としてなるものであ
る。
グノセルロース材料をヘミセルラーゼ処理した後に、希
酸により酸加水分解することによって重合度の大きなキ
シロオリゴ糖を含む液体として得ることができる。リグ
ノセルロースとしてのパルプをヘミセルラーゼ処理する
際のパルプ濃度は1〜30重量%、好ましくは2〜15
重量%の範囲で行われるが、広葉樹クラフトパルプ以外
のリグノセルロースを製造原料に用いる場合はこの限り
ではない。たとえば、リグノセルロースに由来するキシ
ランについて、処理時のパルプ濃度を例示すると、小麦
フスマ由来キシランでは0.5〜5%、好ましくは2%
前後、コーンコブ由来キシランでは1〜10%、好まし
くは5%前後、綿実殼由来キシランでは1〜10%、好
ましくは5%前後、粉砕コーンパイプでは0.2〜5
%、好ましくは1%前後、カラスムギ由来キシランでは
0.2〜5%、好ましくは1%前後などである。
ができる原料リグノセルロース物質としては針葉樹や広
葉樹のような木材が好ましく用いられるが、ケナフ、
麻、バガス、イネ等の非木本性の植物であってもよく、
特に限定されるものではない。本発明に使用されるパル
プは、化学パルプ、機械パルプ、脱墨パルプ等何でもよ
いが、広葉樹化学パルプが好ましい。化学パルプを得る
ための蒸解法としては、クラフト蒸解、ポリサルファイ
ド蒸解、ソーダ蒸解、アルカリサルファイト蒸解等の公
知の蒸解法を用いることができるが、パルプ品質、エネ
ルギー効率等を考慮するとクラフト蒸解法が好適に用い
られる。
トパルプを用いる場合、まずアルカリ酸素漂白工程で漂
白したパルプをヘミセルラーゼで処理することが望まし
いが、蒸解後のパルプや、機械パルプをそのままヘミセ
ルラーゼ処理原料として用いても良い。クラフト蒸解で
得られたパルプ表面には蒸解工程でパルプ繊維内より溶
出されたヘミセルロースが再吸着されていることは周知
である。この再吸着したヘミセルロースはその90%以
上がD−キシロースがβ1→4結合することによって構
成されたキシランである。
中の側鎖であるアラビノースやグルクロン酸はそのほと
んどが分解除去されている。また側鎖の中の4−O−メ
チルグルクロン酸は側鎖として残存するがアルカリ条件
下でヘキセンウロン酸へと変換される。このヘキセンウ
ロン酸は酸性条件下で加熱すると容易に分解除去される
のでキシロオリゴ糖の製造にはあまり問題ない。よって
化学パルプ表面の再吸着キシランは、通常の植物中の細
胞壁内に存在するキシランと違ってパルプの蒸解工程に
おいて抽出された際に、その主鎖であるキシランに結合
している側鎖の大部分は分解除去されていることにな
る。そのため再吸着キシランは通常の細胞壁中のキシラ
ンと比べて側鎖の保有率が非常に低い。
ラフトパルプ絶乾重量の約20%を占める。ヘミセルラ
ーゼ処理においては、酵素が広葉樹クラフトパルプに作
用し、再吸着分を含むキシラン全般に作用してこれを低
分子化する。例えばバチルス・エスピ−S−2113株
のキシラナーゼ(特開平8−224081号公報参照)
を利用する場合、処理反応液中に生じるキシロース及び
キシロオリゴ糖の構成糖の割合は、3〜5量体が最も多
く、単量体が少ない組成比のオリゴ糖を生成する。
ルプのヘミセルラーゼ処理工程より得られる排水中にキ
シロオリゴ糖とリグニン様物質が結合したキシロオリゴ
糖複合体が存在することを見いだしている。更にはキシ
ロオリゴ糖複合体は比較的重合度の大きなオリゴ糖にリ
グニン様の物質が結合していることを見いだしている。
このキシロオリゴ糖複合体は希酸処理により容易にキシ
ロオリゴ糖とリグニン様物質を分離除去し得るので重合
度の大きなキシロオリゴ糖を大量安価に製造できる。
用されている酵素はそのほとんどがヘミセルラーゼであ
るが、市販のヘミセルラーゼのいずれも本発明のキシロ
オリゴ糖の製造方法における酵素処理工程に用いること
ができる。例えば商品名カルタザイム(クラリアント社
製)、商品名エコパルプ(ローム・エンザイム社製)、
商品名スミチーム(新日本化学工業社製)、パルプザイ
ム(ノボノルディクス社製)などの市販の酵素製剤や、
トリコデルマ属、テルモミセス属、オウレオバシヂウム
属、ストレプトミセス属、アスペルギルス属、クロスト
リジウム属、バチルス属、テルモトガ属、テルモアスク
ス属、カルドセラム属、テルモモノスポラ属などの微生
物により生産されるキシラナーゼを使用することができ
る。
は30〜60℃の範囲であるが、酵素の至適温度に近い
処理温度がより好ましい。一般的な酵素の場合、処理温
度が10℃未満では反応が不十分となる上、そのような
温度を得ること自体に多大のコストを要するので適さな
い。一方、温度が90℃を超えて高くなると、処理系を
密閉化しないと熱ロスが大きくなる上、一般的な酵素の
場合、酵素自体が変性し、不活性になるので適さない。
処理時の溶液pHは3〜10、好ましくは5〜9の範囲
であるが、酵素の至適pHに近いpHがより好ましい。
広葉樹クラフトパルプをアルカリ酸素漂白して得られる
パルプを酵素処理して糖液を得る場合、パルプのpHが
アルカリ側に傾いているため、酵素の至適pHがアルカ
リ側に近い酵素の方がpHを調整する際のコストも低く
優位性がある。もしpHの調整が必要な場合は、任意の
酸性溶液又はアルカリ性溶液を添加して調整し、酵素処
理を行えばよいことは言うまでもない。
オリゴ糖(2〜10量体)とキシロオリゴ糖複合体が含
まれる。酵素処理液中の糖濃度は、バチルス・エスピー
2113株(通商産業省工業技術院生命工学工業技術研
究所 寄託菌株FERM BP−5264)の生産する
キシラナーゼを対パルプ絶乾重当たり1ユニット(1ユ
ニットは1分間に1マイクロモルのキシロースを遊離さ
せる酵素力)で使用し、10%濃度のパルプスラリー中
に添加して処理した場合、約3000μg/ml(キシ
ロース換算)である。
れた場合、荷電NF膜やその他の限外ろ過膜、逆浸透膜
などの膜分離技術を用いて濃縮したり、エバポレーショ
ン等の濃縮作業により糖濃度を上昇させる作業を行うこ
とも可能である。実際に糖液のボリュームを減らすこと
は大量の糖液を後段の精製工程で処理する際のハンドリ
ングを容易にする。加えて言うならば、膜濃縮における
作業より得られた透過液は糖濃度が酵素処理液より低
く、リグニン等着色性の有機物含量が少ない特徴を持
つ。このため、膜濃縮工程より得られる透過液はパルプ
製造工程における工業用水として再利用できる。
ついては、希酸による酸加水分解処理を行ってキシロオ
リゴ糖複合体をキシロオリゴ糖とリグニン様物質とに分
離する。糖液のpHの調整方法としては、糖液に対して
鉱酸もしくは有機酸を適宜添加して糖液のpHを3.5
付近に調整することが一般的であるが、アンバーライト
200C(商品名、ローム・アンド・ハース社製)とい
ったカチオン交換樹脂で糖液を処理してイオン交換によ
りpHを下げることも可能である。次いでpH調整の終
わった糖溶液を105℃〜150℃、好ましくは110
℃〜121℃の範囲で加熱し、酸加水分解の処理を行
う。処理時間は15分以上であるが好ましくは30分か
ら60分である。加熱処理時間を90分以上に設定する
とオリゴ糖の単糖への分解が進み好ましくはない。糖液
のpHが3.5付近である場合、キシロオリゴ糖複合体
とリグニン様物質、キシロオリゴ糖と側鎖の一種である
ヘキセンウロン酸は分離除去可能であるが、キシロオリ
ゴ糖自身はほとんど分解することはない。
グニン様の有機物が分解除去され、キシロオリゴ糖へと
変換される。pH3.5、121℃、60分の処理条件
の時のキシロオリゴ糖複合体からキシロオリゴ糖への変
換効率は約95%である。このとき単糖の一部は加水分
解が進みフルフラール様物質となり更に縮合して沈殿す
る。キシロオリゴ糖複合体から切り離されたリグニン様
物質も同様に酸性下で縮合し不溶化して沈殿する。この
不溶化した沈殿物は濾紙や珪藻土によるろ過はもちろん
のことUF膜やMF膜そしてセラミックフィルター等に
よる分離除去が可能である。
ら得られたキシロオリゴ糖組成物は、比較的鎖長が長い
重合度が5〜8程度のキシロオリゴ糖を高い割合で含ん
でいる新規なキシロオリゴ糖組成物である。重合度が比
較的高いキシロオリゴ糖が得られる理由としては、酵素
処理により得られた糖液中のキシロオリゴ糖複合体は5
量体から10量体程度の鎖長のキシロオリゴ糖にリグニ
ン様物質が結合しているためヘミセルラーゼによる必要
以上の消化を免れていることに起因している。そのよう
な状態から希酸による酸加水分解でリグニン様物質と分
離すると、比較的長い鎖長のキシロオリゴ糖が得られ
る。
ロオリゴ糖の他にキシロース、グルコースといった単糖
類やリグニン、フラン化合物、フルフラールといった有
機物も含有する。これらの有機物の混合物からキシロオ
リゴ糖のみを分離、精製する工程としては、イオン交
換、分子ふるい、エタノール分画、膜処理などの従来の
いかなる精製方法を組み合わせて用いても良い。例え
ば、陽イオン交換樹脂→陰イオン交換樹脂→活性炭とい
った順序でカラムを用いる精製方法では出発原料である
酸処理糖液を100%とした場合、精製キシロオリゴ糖
の回収率は約70%である。
イオンクロマトグラフィー(ダイオネクス社)を用いて
分析したところ2量体ないし10量体のキシロオリゴ糖
を含む糖液であることが判明した。このときの有機分重
量を分析したところ絶乾重量中の全糖量は99%以上で
あった。また、秤量されたるつぼを用いての灰分の測定
では精製糖液中の灰分は事実上認められなかった。
成物を含む糖液は食中毒の原因となるビブリオ属の細菌
であるVibrio parahaemolyticus ( IFO 12711) , Vib
rio(Listonella) anguillarum( IFO 13266)といった
人に対して有害である細菌に対して静菌力を発揮するこ
とが判明している。これらの細菌が増殖する培地に新規
キシロオリゴ糖組成物を添加することで細菌類の増殖速
度を低下させることができる。一方、新規なキシロオリ
ゴ糖自身は人に対して全く無害である。
リゴ糖組成物は、リグノセルロース材料を出発原料と
し、それをヘミセルラーゼ処理した反応ろ液から分離、
精製して得られる重合度の大きなキシロオリゴ糖含有組
成物である。この新規なシキロオリゴ糖組成物はヒトに
対して有害であるビブリオ属の細菌であるVibrio parah
aemolyticus IFO 12711 , Vibrio(Listonella) anguil
larum IFO 13266といった細菌に対して静菌力を発揮す
る。また、この重合度の大きなキシロオリゴ糖組成物
は、酵素や爆砕などの物理化学的手法を用いることで従
来からあるキシロース、キシロースの2量体を主成分と
するキシロオリゴ糖などに容易に変換することもでき
る。
体的に説明するが、もちろん本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。以下に示す%は特に断らない限
りすべて重量によるものであり、対パルプの添加率はパ
ルプの絶乾重量に対する容量の比率である。なお、各測
定法は以下のとおりである。
キシロース(和光純薬工業)を用いて作製し、フェノー
ル硫酸法(還元糖の定量法;学会出版センター)にて定
量した。 (2) 還元糖量の定量:還元糖量は検量線をD−キシロー
ス(和光純薬工業)を用いて作製、ソモジ−ネルソン法
(還元糖の定量法;学会出版センター)にて定量した。 (3) 平均重合度の決定法:サンプル糖液を50℃に保ち
15000rpmにて15分遠心分離し不溶物を除去し
上清液の全糖量を還元糖量(共にキシロース換算)で割
って平均重合度を求めた。 (4) 新規キシロオリゴ糖の定量方法:オリゴ糖の定量方
法はイオンクロマトグラフ(ダイオネクス社製)を用
い、分析用カラムも同様にダイオネクス社のCarbo
PackPA−10を用いて分析した。分離溶媒には
100mM NaOH溶液を用い、溶出溶媒には前述の
分離溶媒に酢酸ナトリウムを500nMとなるように添
加し、溶液比で、分離溶媒:溶出溶媒=4:6となるよ
うな直線勾配を組み分離した。
品としてキシロース(X)、キシロビオース(X2)、
キシロトリオース(X3)、キシロテトラオース(X
4)を用いた。これらオリゴ糖類は前述の分析メソッド
では単位重量あたり(今回は1μg当たり)のピーク面
積がキシロースから順にキシロビオース、キシロトリオ
ース、キシロテトラオースの順に小さくなる。以下標品
が存在しない場合のキシロオリゴ糖の定量のために既存
の単位重量当たりの面積をもとに検量線を作成したとこ
ろ、 Y=4E+07X-0.6709 という式を得た。この場合Yは1μg当たりのオリゴ糖
のピーク面積を示し、Xはオリゴ糖の重合度である(図
1参照)。この式をもとにオリゴ糖の標品が存在しない
キシロペンタオース(X5)、キシロヘキサオース(X
6)、以下キシロオリゴ糖として11量体(X11)ま
での1μg当たりの面積を計算上求めて表1に示した。
の計算シートを用いて計算した。キシロオリゴ糖を中性
糖としてフェノール硫酸法で定量した時に34mg/m
lであったサンプルをこの計算シートで計算すると3
6.5mg/mlであった。この計算シートはサンプル
中の任意の重合度のオリゴ糖濃度を計算することが可能
であり、非常に便利である。
シラナーゼの活性測定にはバーチウッドキシラン(シグ
マ社製)を用いた。酵素力価の定義はキシラナーゼがキ
シランを分解することで得られる還元糖の還元力をDN
S法(還元糖の定量法;学会出版センター)を用いて測
定し、1分間に1マイクロモルのキシロースに相当する
還元力を生成させる酵素量を1ユニットとした。
シロオリゴ糖の分析にはイオンクロマトグラフ(ダイオ
ネクス社)を用いた。分析には糖類の分析に適したカラ
ムとしてCarbo Pack PA−10(ダイオネ
クス社)を用いた。
材30%からなる混合広葉樹チップを原料として、クラ
フト蒸解によりカッパー価20.1、パルプ粘度41c
psの工場製の未晒パルプを得た。次いで、酸素脱リグ
ニンを行い、カッパー価9.6、パルプ粘度25.1c
psの酸素脱リグニンパルプを得た。このパルプを10
0メッシュのろ布にてろ別、洗浄後、パルプ濃度を10
%に調整し、希硫酸を加えてpH8に調整し、ついでバ
チルス・エスピーS−2113株(通商産業省工業技術
院生命工学工業技術研究所 寄託菌株FERM BP−
5264)の生産するキシラナーゼを対パルプ1ユニッ
ト/gとなるように添加し、60℃で120分処理し
た。処理後、100メッシュのろ布でろ過してパルプ残
渣などを分離し、全糖濃度3700mg/lを含む10
50リッター(全糖量として3900g)の処理液を得
た。続いてNF膜(日東電工製:NTR−7450、膜
質:スルホン化ポリエーテルスルホン系、食塩阻止率5
0%)を用いて容量比で40倍に濃縮した。この濃縮液
は全糖量で2700gを有しており、全糖回収率は70
%であった。
られた濃縮糖液1,000mlに対して硫酸を添加して
pHを3.5に調製した後、この濃縮糖液を121℃に
て1時間反応させた。反応生成物をイオンクロマト用カ
ラム(ダイオネクス社:PA−10)を用いたイオンク
ロマトグラフィーで分析した結果、高濃度のキシロオリ
ゴ糖(2量体〜10量体)を含むことが判明した(図2
参照)。
水分解処理工程で調製したキシロオリゴ糖の糖溶液(1
17mg/ml)10ml、全糖量として1.2gを強
酸性イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製:ア
ンバーライト200C)を充填したカラム(内径36m
m、長さ150mm)に負荷した。カラムを通過したキ
シロオリゴ糖を回収した後に、弱塩基性イオン交換樹脂
(ローム・アンド・ハース社製:IRA67)を充填し
た同様のカラムに負荷した。カラムを通過し得られたキ
シロオリゴ糖は、濃縮後、80mgの活性炭(和光純薬
製:品番037−02115)をキシロオリゴ糖溶液に
添加して60℃にて1時間攪拌し、脱色を行った。攪拌
後は0.22μmのメンブレンフィルターで活性炭をろ
過し、精製したキシロオリゴ糖溶液を得た。精製したキ
シロオリゴ糖溶液には280nm及び250nmの波長
の吸収は認められず、酸処理後のキシロオリゴ糖溶液に
含まれる紫外吸収物質は除去されていた。灰分の残存率
も出発原料である酸処理後のキシロオリゴ糖溶液に対し
て0.1%以下であった。また、キシロオリゴ糖の回収
率は70.2%であった。
物溶液は、前述したイオンクロマトグラフを用いた分析
を行うと、糖の重合度が2から10程度までの分布を示
した。更に、その平均重合度を測定するとキシロビオー
ス、キシロトリオース(以上、和光純薬工業社の精製
品)、キシロテトラオース(メガザイム社の精製品)
は、各々2.2、3.4、4.4であった。また、得ら
れたキシロオリゴ糖の単量体キシロース、二量体、以下
11量体までの含有率を前記した定量方法と検量線を用
いて計算した。その結果を表2に示す。
度で150mg/mlの新規キシロオリゴ糖組成物を、
硫酸を用いてpHを1.5に調整した。この糖溶液を温
度121℃にて60分処理して酸加水分解を行った。冷
却後、イオンクロマトグラフィーにて構成糖を分析した
ところ、全てがキシロースとして検出され、高重合度キ
シロオリゴ糖からキシロースへの変換が確認された。
度で150mg/mlの新規キシロオリゴ糖組成物に対
して、真菌類(Trichoderma.sp)由来のキシラナーゼ
(新日本化学工業社製)を酵素力価として10ユニット
添加してpHを4.5に調整した後に、温度50℃にて
6時間酵素による消化を行った。反応終了後にイオンク
ロマトグラフにて構成糖の分析を試みた。その結果構成
糖はそのほとんどが2量体であるキシロビオースに変換
されていた。
組成物(平均重合度=5.4)を用いて静菌性を調べる
以下の実験を行った。使用菌株としてビブリオ属の細菌
はVibrio(Listonella) anguillarum IFO 13266を用い
た。Vibrioの場合は、炭素源として各種の糖を0.5%
含む培地3.5mlを生菌懸濁液(103cells/
ml)を100μl植菌して37℃にて振とう培養を行
い、660nmの吸光度を測定することで菌体数の増加
を調べた。なお、上記の試験で用いた資化性検討用の培
地は、一般のビブリオ培地を用い、グルコースの代わり
にキシロオリゴ糖を加えたものである。
ロオリゴ糖は、ビブリオ培地中でのVibrio parahaemoly
ticus IFO 12711の増殖を押さえることが判明した。
(図3参照) ビブリオ培地中には炭素源としてもともとグルコースを
含むにもかかわらず、新規なキシロオリゴ糖を添加する
ことが菌体の増加を抑制することにつながった。このこ
とから、新規なキシロオリゴ糖組成物は静菌作用を有す
ることが明らかになった。
ある高平均重合度のキシロオリゴ糖組成物が安価、かつ
大量に供給される。この新規キシロオリゴ糖組成物は酸
加水分解、酵素消化などの処理により容易にキシロビオ
ース、キシロースに変換できる。またキシロオリゴ糖自
体はもともと乳酸菌の選択的増殖性があり機能性食品の
材料にも使用されていることからもわかるように、人体
への安全性が高い材料であることから、本発明のキシロ
オリゴ糖組成物も、整腸作用、コレステロール低下作用
等が期待される機能性食品用材料としての適用が十分に
可能な組成物である。さらに、家畜用や栽培漁業用の餌
等への添加剤としても有用である。
分布を示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】 キシロオリゴ糖鎖が2〜10糖鎖であ
り、平均重合度が 4以上であるキリロオリゴ糖組成
物。 - 【請求項2】 前記キシロオリゴ糖組成物が、キシラン
及び/又はヘミセルロースを酵素的処理をするか又は物
理化学的処理をすることによって得られたものであるこ
とを特徴とする請求項1記載のキシロオリゴ糖組成物。 - 【請求項3】 前記キシロオリゴ糖組成物が、リグノセ
ルロース材料をヘミセルラーゼ処理をすることにより得
られたものであることを特徴とする請求項1又は2に記
載のキシロオリゴ糖組成物。 - 【請求項4】 前記ヘミセルラーゼがキシラナーゼであ
ることを特徴とする請求項3記載のキシロオリゴ糖組成
物。
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