JP2001216403A

JP2001216403A - オークションシステム及びオークション方法

Info

Publication number: JP2001216403A
Application number: JP2000028108A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Shirakawa; 浩白川; Takeichiro Nishikawa; 武一郎西川; Naoshi Uchihira; 直志内平; Takaharu Omori; 敬治大森; Makoto Miyoshi; 眞三好; Satoru Endo; 了遠藤; Yoshikuni Matsumura; 善邦松村
Original assignee: FINANCIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE Inc; WAYO INTERNATIONAL CONSULTING Inc; Toshiba Corp; Sanwa Bank Ltd
Current assignee: FINANCIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE Inc; WAYO INTERNATIONAL CONSULTING Inc; Toshiba Corp; Sanwa Bank Ltd
Priority date: 2000-02-04
Filing date: 2000-02-04
Publication date: 2001-08-10
Also published as: EP1122664A3; US20010020233A1; US7509282B2; EP1122664A2

Abstract

(57)【要約】【課題】融資を受けたい者と融資／投資をしたい者とを
ダイレクトに繋ぐ新たなオークションシステム及びオー
クション方法を提供する。【解決手段】金融オークションシステムのホスト装置２
０は、ネットワーク１２の伝送路を介して利用者端末装
置１４によりアクセス可能なサイトに配設される。ホス
ト装置２０は、借入希望者の窓口となる借入エージェン
ト２２と、貸出希望者の窓口となる貸出エージェント２
４と、所定の条件に適合する貸出希望案件を抽出するス
クリーニング部２６と、貸出希望案件の中から落札案件
を選択するマッチメイク部２８と、借入希望案件の背景
情報を収集する情報収集部３２と、を具備する。ホスト
装置２０にはデータベース４０が付設され、ここに、借
入希望ファイル４２、貸出希望ファイル４４、及び背景
情報ファイル４６等が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、融資を受けたい者
即ち借入希望者と、融資／投資をしたい者即ち貸出希望
者とのマッチメイクを、ネットワークを介して行うため
のオークションシステム及びオークション方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】通常、企業が融資を受けたい場合、銀行
或いはノンバンク等の専門の金融業者に依頼する。しか
し、中小企業に対する貸し渋りの問題に代表されるよう
に、日本の現在の融資方法には幾つかの問題点、例えば
下記のような問題点がある。

【０００３】まず、与信判断（企業が倒産して返済がで
きなくなるリスクの判断）に関し、融資が必要な時点と
実際に融資が行われる時点のタイムラグが大きすぎる。
また、リスクを伴う融資の資金供給ルートが多段階に及
び、その間の流通コストにより、借主−貸主間の金利ス
プレッドが大きくなりすぎる。また、本来リスクを負担
できる家計が融資先の選択をできず、銀行等が融資先を
決定する間接金融システムであるため、融資のリスク負
担能力に限界がある。

【０００４】このような理由から、優良で、本来市場平
均より低い金利で融資を受ける資格のある企業も、高い
金利を払う必要があったり、場合によっては融資を受け
られないことがある。また、無担保でノンバンクからの
融資を受けると、更に高い金利を要求されることにな
る。このように日本の企業は不必要に高い金利を払う必
要があり、これは国内産業の発達を阻害していると考え
られる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点に鑑みてなされたものであり、融資を受けた
い者と融資／投資をしたい者とをダイレクトに繋ぐ新た
なオークションシステム及びオークション方法を提供す
ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の視点は、
オークションシステムであって、借入希望額と最大許容
金利とを含む複数の借入希望案件を入力する手段と、貸
出希望額と貸出希望金利と含む複数の貸出希望案件を入
力する手段と、各々の最大許容金利及び貸出希望金利に
基づいて、借入希望案件と貸出希望案件のマッチングを
行うと共に、マッチングの結果抽出された借入希望案件
の借入希望額にマッチングの結果抽出された貸出希望案
件の貸出希望額を対応させる手段と、を具備することを
特徴とする。

【０００７】本発明の第２の視点は、オークションシス
テムであって、借入希望額と最大許容金利とを含む借入
希望案件を受入れる借入仲介手段と、前記借入希望案件
を登録する借入希望記憶手段と、貸出希望額と希望金利
と含む複数の貸出希望案件を受入れる貸出仲介手段と、
前記貸出希望案件を登録する貸出希望記憶手段と、前記
貸出希望案件の中から前記希望金利が前記最大許容金利
以下である貸出希望案件を抽出し、前記借入希望額が満
たされるまで、前記抽出された貸出希望案件の中から前
記希望金利の低い順に落札案件の組を選択するマッチメ
イク手段と、を具備することを特徴とする。

【０００８】本発明の第３の視点は、第２の視点のオー
クションシステムにおいて、前記借入希望案件の背景情
報を記憶する背景情報記憶手段と、前記貸出希望案件の
主体が前記借入希望案件の背景情報を閲覧できるように
するための手段と、を具備することを特徴とする。

【０００９】本発明の第４の視点は、第２又は第３の視
点のオークションシステムにおいて、前記借入希望案件
の背景情報を記憶する背景情報記憶手段と、前記背景情
報から前記借入希望案件のリスクを算出するリスク算出
手段と、を具備することを特徴とする。

【００１０】本発明の第５の視点は、第４の視点のオー
クションシステムにおいて、前記リスク算出手段を前記
貸出希望案件の主体者が指定できることを特徴とする。

【００１１】本発明の第６の視点は、第３又は第４の視
点のオークションシステムにおいて、前記背景情報は前
記借入希望案件の主体の会計情報を含み、前記リスク算
出手段はこの会計情報に基づいて算出された前記借入希
望案件の主体の倒産確率情報を含むことを特徴とする。

【００１２】本発明の第７の視点は、第４又は第６の視
点のオークションシステムにおいて、前記貸出希望案件
は最大許容リスクを含み、前記貸出希望案件の中から前
記リスク算出手段で算出されたリスクが前記最大許容リ
スクの範囲内である貸出希望案件を選択するスクリーニ
ング手段を具備することを特徴とする。

【００１３】本発明の第８の視点は、第１又は第２の視
点のオークションシステムにおいて、同一借手に係る返
済期間毎の返済額の合計を算出する返済積算手段と、同
一貸手に係る配当期間毎の利子及び元本の合計からなる
配当額の合計を算出する配当算出積算手段と、を具備す
ることを特徴とする。

【００１４】本発明の第９の視点は、オークション方法
であって、借入希望額と最大許容金利とを含む複数の借
入希望案件を入力し、貸出希望額と貸出希望金利と含む
複数の貸出希望案件を入力し、各々の最大許容金利及び
貸出希望金利に基づいて、借入希望案件と貸出希望案件
のマッチングを行うと共に、マッチングの結果抽出され
た借入希望案件の借入希望額にマッチングの結果抽出さ
れた貸出希望案件の貸出希望額を対応させる、ことを特
徴とする。

【００１５】本発明の第１０の視点は、オークション方
法であって、借入希望額と最大許容金利とを含む借入希
望案件を受入れ、前記借入希望案件を登録し、貸出希望
額と希望金利と含む複数の貸出希望案件を受入れ、前記
貸出希望案件を登録し、前記貸出希望案件の中から前記
希望金利が前記最大許容金利以下である貸出希望案件を
抽出し、前記借入希望額が満たされるまで、前記抽出さ
れた貸出希望案件の中から前記希望金利の低い順に落札
案件の組を選択する、ことを特徴とする。

【００１６】本発明の第１１の視点は、第１０の視点の
オークション方法において、前記借入希望案件の背景情
報を記憶し、前記背景情報から前記借入希望案件のリス
クを算出することを特徴とする。

【００１７】本発明の第１２の視点は、第１１の視点の
オークション方法において、前記背景情報は前記借入希
望案件の主体の会計情報を含み、この会計情報に基づい
て算出された前記借入希望案件の主体の倒産確率を算出
することを含むことを特徴とする。

【００１８】本発明の第１３の視点は、第１１の視点の
オークション方法において、前記貸出希望案件は最大許
容リスクを含み、前記貸出希望案件の中から前記最大許
容リスクが前記リスク以上である貸出希望案件を選択す
ることを特徴とする。

【００１９】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して以下に説明する。なお、以下の説明におい
て、略同一の機能及び構成を有する構成要素について
は、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行
う。

【００２０】（実施例１）図１は本発明の一実施の形態
に係る金融オークションシステムを示すブロック図であ
る。

【００２１】この実施の形態において、金融オークショ
ンシステムのホスト装置２０は、ネットワーク１２、特
にインターネット（公衆通信回線網）の伝送路を介し
て、パーソナルコンピュータ等からなる利用者端末装置
１４によりアクセス可能なサイトに配設される。ホスト
装置２０、すなわちホストコンピュータ（ウェブサーバ
ー，アプリケーションサーバー，データベースサーバ
ー）は、借入希望案件を提出する者（借入希望者）の窓
口となる借入エージェント２２（借入仲介手段）と、貸
出希望案件を提出する者（貸出希望者）の窓口となる貸
出エージェント２４（貸出仲介手段）と、を具備する。
ホスト装置２０は、更に、所定の条件に適合する貸出希
望案件または借入希望案件を抽出するスクリーニング部
２６（スクリーニング手段）と、貸出希望案件の中から
落札案件を選択するマッチメイク部２８（マッチメイク
手段）と、借入希望案件の背景情報を収集する情報収集
部３２と、を具備する。

【００２２】ホスト装置２０にはデータベース４０が付
設され、データベース４０には、借入希望ファイル４
２、貸出希望ファイル４４、及び背景情報ファイル４６
等が形成される。借入希望ファイル４２、貸出希望ファ
イル４４、及び背景情報ファイル４６には、夫々借入希
望案件、貸出希望案件、及び借入希望案件の背景情報が
記憶される。なお，上記のシステム構成は一例であっ
て，概念的に同じシステムを複数のコンピューターの分
散処理によって実現することも可能である。

【００２３】図２は図１図示のシステムを使用して行わ
れる金融オークションの工程を示すフローチャートであ
る。以下、図２を参照して説明する。

【００２４】先ず、端末装置１４からホスト装置２０に
アクセスしたユーザ（借入希望者または貸出希望者）
は、ユーザの会員登録から契約まで、図１１に示した概
要（フローチャート）のように進められる。「会員登録
申込み」（Ｓ７０）の後、正会員登録が行われる（Ｓ７
１）。図１２は会員申込みのためのインタフェースの例
を示す。また、借入希望者は後段詳述する借入希望に関
する情報を入力し（Ｓ７２、７３）、オークションへと
進める。オークション成立後は、借り手の確認（Ｓ７
４）を経て契約成立（実契約）となる（Ｓ７５）。詳し
く説明する。

【００２５】ユーザ登録が済んだユーザは、図２の借入
希望か貸出希望かの選択を行う（Ｓ１）。ユーザが借入
希望者である場合（Ｓ２）、借入希望に関する情報を端
末装置１４から借入エージェント２２へ入力することに
なる。まず、借入希望者は義務として、背景情報（一次
情報）を借入エージェント２２へ入力する（Ｓ４）（図
１３参照）。背景情報（一次情報）は、例えば、借入希
望者（案件の主体）の会計、プロファイル等の情報であ
る。この情報は、情報収集部３２を介して背景情報ファ
イル４６に書込まれる。一方、借入希望者の背景情報
（二次情報）が信用調査会社や格付け機関などの外部機
関１６を通して取得／収集され（Ｓ４）、情報収集部３
２を介して背景情報ファイル４６に書込まれる。次に、
借入希望者は借入希望案件に関する借入希望額、最大許
容金利の情報（図１４参照）及び以下に詳述するスクリ
ーニングに関する希望を入力する（Ｓ５）。この情報は
借入希望ファイル４２に書込まれる。

【００２６】一方、ユーザが貸出希望者である場合（Ｓ
３）、貸出希望に関する情報を端末装置１４から貸出エ
ージェント２２へ入力することになる。まず、貸出希望
者は、上記の場合と同様に、背景情報（一次情報）を貸
出エージェント２２へ入力する（Ｓ６）。入力された一
次情報は、情報収集部３２を介して背景情報ファイル４
６に書込まれる。一方、貸出希望者の背景情報（二次情
報）が信用調査会社や格付け機関などの外部機関１６を
通して取得／収集され（Ｓ６）、情報収集部３２を介し
て背景情報ファイル４６に書込まれる。貸出希望者は貸
出希望案件に関する貸出希望額と希望金利及びスクリー
ニングに関する希望を入力する（Ｓ７）。この情報は貸
出希望ファイル４４に書込まれる。

【００２７】なお、借入希望案件の入力及び貸出希望案
件の入力は所定のオークション設定時はどちらが先であ
ってもよい。

【００２８】次に、スクリーニング部２６及びマッチメ
イク部２８において借入希望案件、貸出希望案件に関す
るスクリーニング（Ｓ８）及びマッチメイク（Ｓ９）が
行われる。先ず、スクリーニング部２６のスクリーニン
グについて説明する。

【００２９】スクリーニングとは、借入希望者と貸出希
望者の背景情報をもとに、マッチメイクの対象を絞り込
む機能である。スクリーニングは、借入希望者と貸出希
望者の双方が設定した条件の複合条件により行い、合致
した各々の情報を抽出してマッチメイクの対象とする。
条件設定の機能は、借入、貸出希望者が直接入力した一
次情報と、各種機関により外挿または加工された二次情
報を用い、借入希望者と貸出希望者の条件が指定できる
機能である。

【００３０】１．一次情報１）会計情報によるスクリーニング貸出希望者（或いは借入希望者）は会計情報の数値の範
囲指定により借入希望者（貸出希望者）を選別する。ま
た、貸出希望者は継続的な監査報告の有無など決算書の
信頼度を表わす区分により借入希望者を選別できる。

【００３１】２）プロファイルによるスクリーニング貸出希望者（或いは借入希望者）は国籍、業種、業暦、
大手企業との取引や資本関係、後継者の有無などの属性
情報により借入希望者（貸出希望者）を選別できる。

【００３２】２．二次情報１）格付けによるスクリーニング貸出希望者（或いは借入希望者）は格付機関が外挿した
格付けのグレードにより借入希望者（貸出希望者）を選
別できる。また、貸出希望者はポートフォリオの信用度
を表わす簡易格付けを指定してマッチメイクの対象とな
る借入希望者を選別できる。

【００３３】２）スコアリングによるスクリーニング貸出希望者（或いは借入希望者）は各社の基準により定
めた指標により借入希望者（貸出希望者）を選別でき
る。例えば、格付機関、金融機関および各種研究所が、
信用度、成長性、エコロジー、ブラック情報（要注意顧
客）、地域特性および業種特性などの観点で定めた各基
準を表わす指標を利用して選別できる。このような指標
には、一次情報を加工して作成した二次的な情報や各社
が独自に調査して作成した指標を外挿する方法がある。

【００３４】３）データソースの信頼度によるスクリー
ニング貸出希望者は一次情報を入力した業者の信頼度を表わす
区分により借入希望者を選別する。

【００３５】次にマッチメイク部２８におけるマッチメ
イク（Ｓ９）について説明する。

【００３６】貸出希望案件の中から希望金利が借入希望
案件の最大許容金利以下である貸出希望案件が抽出され
る。更に、借入希望案件の借入希望額が満たされるま
で、抽出された貸出希望案件の中から希望金利の低い順
に落札案件が選択される。マッチメイクのための取捨選
択は、借入希望ファイル４２及び貸出希望ファイル４４
に登録された全ての借入希望案件及び貸出希望案件に対
して実質的に並行して行われる。しかし、借入希望案件
が複数件存在する場合、最大許容金利の高い借入希望案
件が優先され、最大許容金利の高い方から順に落札され
る。

【００３７】なお、上述のマッチメイクにおけるルール
は、必要に応じて変更することができる。例えば、融資
設定金利は、貸出希望案件毎に異なるように設定しても
よいし、一番高い希望金利に合わせてもよい。あるい
は，借入希望案件が複数件存在する場合、最大許容金利
の低い方から順に落札されてもよい。（なお、ここでは
借入期間及び貸出期間については考慮しないこととす
る。実際は，借入期間および貸出期間を考慮したマッチ
メイクが行われる。以下の例では，借入期間および貸出
期間は固定（例えば１年間）として説明する。）また、
貸出金利が異なる場合には，借手が倒産した場合の回収
の優先順位が金利の低いほうが優先される等の倒産時の
処理を考慮する。

【００３８】金融オークションの第１の例として、以下
の表１に示すような１つの借入希望案件Ａ１（企業Ａ
１）と４つの貸出希望案件Ｂ１〜Ｂ４（投資家Ｂ１〜Ｂ
４）とがマッチメイクの対象となった場合についての具
体例を図９を参照して説明する（１対多マッチング方
式）。

【００３９】

【表１】

【００４０】まず、企業Ａ１の最大許容金利（５％以
下）と貸出希望者の各貸出希望金利（３％、４％、５
％、６％）とが比較される（Ｓ５０）。投資家Ｂ４が許
容外となるので却下される（Ｓ５１）。借入希望額が貸
出希望額より大きい場合は（Ｓ５２）、前処理で投資家
Ｂ１〜Ｂ３の貸出希望額が前処理により借入希望額に書
き換えられる（Ｓ５３）。この例の場合は、前処理の必
要がない。次に、貸出希望条件の上位（低金利案件）か
ら順に、借入希望額に達するまでエントリーを行う（Ｓ
５４）。借入希望額を超える部分（Ｂ３の３００万）に
ついてはエントリーから外す（Ｓ５５）。

【００４１】これにより、以下の表２に結果を示すよう
にマッチングが決定される。この例では、結果的に借入
希望案件Ａ１に対して、希望金利が最も低い貸出希望案
件Ｂ１及び希望金利が中間の貸出希望案件Ｂ２の全体の
マッチメイクが成立している。しかし、希望金利が最も
高い貸出希望案件Ｂ３については、借入希望案件Ａ１に
対して、その一部分のみ（２００万）のマッチメイクし
か成立していない（図３参照）。

【００４２】

【表２】

【００４３】なお、投資家Ｂ１〜Ｂ３の貸出（決定）金
利が異なっているが、借手が倒産した場合の回収の優先
順位は金利の低いほう（Ｂ１）から順に順位が付されて
いる。

【００４４】以上のようにして、マッチメイク部２８に
おけるマッチメイクが成立した場合（Ｓ１０）、成立し
たマッチメイク案が借入エージェント２２及び貸出エー
ジェント２４にフィードバックされ（Ｓ１３）、借入希
望案件の主体及び貸出希望案件の主体により検討される
（図１５参照）。マッチメイク案の検討に際し、借入／
貸出希望案件の主体は、借入／貸出エージェント２２、
２４を介して、背景情報ファイル４６に記憶された借入
／貸出希望案件の背景情報を閲覧することができる（Ｓ
１４）。マッチメイクが成立しなかった場合には、この
閲覧は行われない。

【００４５】マッチメイク案が借入希望案件及び貸出希
望案件の主体の全てにより了承された場合（Ｓ１５）、
契約が成立する（Ｓ１９）。しかし、マッチメイク案が
借入希望案件及び貸出希望案件のいずれかの主体により
不同意（辞退）とされた場合、マッチメイク部２８にお
いて、所定の条件が除かれた状態で（Ｓ１６）マッチメ
イクが再度行われる（Ｓ９）。例えば、この例の場合
に、投資家３が所定の貸出額に満たしていないことを理
由に辞退された場合、該当する貸出希望案件が除かれた
状態でマッチメイクが再度行われる。この結果、以下の
表３に示すように決定される。

【００４６】

【表３】

【００４７】一方、マッチメイク部２８におけるマッチ
メイクが成立しなかった場合（Ｓ１０）、借入／貸出希
望者に次回オークションへの参加希望を尋ね、参加の意
思が確認された場合には借入希望ファイル４２或いは貸
出希望ファイル４４への登録を維持できる（Ｓ１２）。
なお、マッチメイクが成立しなかった場合に、自動的に
次回オークションへの参加登録を継続できる方法でもよ
い。

【００４８】一方、マッチメイク部２８におけるマッチ
メイクが成立したにも関わらずマッチメイク案が借入或
いは貸出希望者により辞退された場合にも（Ｓ１５）、
上述したように借入或いは貸出希望者に次回オークショ
ンへの参加希望を尋ね、参加の意思が確認された場合に
は借入希望ファイル４２或いは貸出希望ファイル４４へ
の登録を継続できるようにする（Ｓ１２）。又マッチメ
イク案が借入或いは貸出希望者により辞退された場合
に、上述と同様に自動的に次回オークションへの参加登
録を維持できる方法でもよい。

【００４９】次に金融オークションの第２の例として、
以下の表４に示すような２つの借入希望案件Ａ１（企業
Ａ１）、Ａ２（企業Ａ２）と５つの貸出希望案件Ｂ１〜
Ｂ５（投資家Ｂ１〜Ｂ５）とがマッチメイクの対象とな
った場合についての具体例を図１０を参照して説明する
（多対多マッチング方式）。

【００５０】

【表４】

【００５１】まず、企業Ａ１、企業Ａ２各々に対して、
その最大許容金利（５％以下、６％以下）と貸出希望者
の各貸出希望金利（３％、４％、５％、６％、７％）と
が比較される（Ｓ６０）。企業Ａ１に対しては投資家Ｂ
４、Ｂ５が範囲外となり却下される（Ｓ６１）。企業Ａ
２に対しては投資家Ｂ５が範囲外となり却下される（Ｓ
６１）。借入希望額が貸出希望額より大きい場合は（Ｓ
６２）、上述のように各々の企業に対する前処理が施さ
れる（Ｓ６３）。この例の場合は、前処理の必要がな
い。次に貸出希望条件の上位（低金利案件）から順に、
借入希望額に達するまでエントリーを行うことになるが
（Ｓ６４）、借入希望案件が２件あるため、エントリー
の順位が最大許容金利の高い企業Ａ２が優先される。ま
た、借入希望額を超える部分については、別の企業Ａ１
に充当されることとなる（Ｓ６５）。この様にして融資
額が各々の企業の借入希望額を超える場合には、この部
分をエントリーから外す（Ｓ６６）。

【００５２】これにより、以下の表５に結果を示すよう
にマッチングが決定される。この例では、結果的に借入
希望案件Ａ２に対して、希望金利が最も低い貸出希望案
件Ｂ１及び希望金利が中間の貸出希望案件Ｂ２の一部の
マッチメイクが成立している。借入希望案件Ａ１に関し
ては、貸出希望案件Ｂ２の残りと希望金利が次に高い貸
出希望案件Ｂ３の一部のみのマッチメイクが成立してい
る（図４参照）。

【００５３】

【表５】

【００５４】なお、各企業に対する投資家Ｂ１〜Ｂ３の
貸出（決定）金利が異なっているため、借手が倒産した
場合の回収の優先順位（優位性）は金利の低い方から、
更に金利が同じ場合は融資額の多い方から順に順位が付
されている。

【００５５】以上のようにして、マッチメイク部２８に
おけるマッチメイクが成立した場合（Ｓ１０）、成立し
たマッチメイク案が借入エージェント２２及び貸出エー
ジェント２４に上述の場合と同様にフィードバックされ
（Ｓ１３）、借入希望案件の主体及び貸出希望案件の主
体により検討される（図１６参照）。以下、辞退対応、
マッチメイクの再試行等の方法は上述と同様であるので
省略する。この様にして金融オークションが運営され
る。

【００５６】（実施例２）図５は本発明の他の実施の形
態に係る金融オークションシステムを示すブロック図で
ある。

【００５７】この実施の形態は、金融オークションシス
テムのホスト装置２０が更に、借入希望案件の背景情報
から借入希望案件のリスクを算出するリスク算出部（リ
スク算出手段）３４を具備する点において、図１図示の
実施の形態と異なる。この場合、貸出希望案件が最大許
容リスクを更に含むことにより、スクリーニング部２６
は、貸出希望案件の中から最大許容リスクが算出された
リスク以上である貸出希望案件を選択し、マッチメイク
部２８に送ることができる。

【００５８】例えば、背景情報の一部として借入希望案
件の主体の会計情報（過去数年の財務諸表など）が収集
されている場合、同会計情報から借入希望案件の主体の
倒産確率を算出し、これを上述のリスクの指標として使
用することができる。リスクの算出は、一般的な算出ル
ールを用いることもできるが，貸出希望案件毎に貸出希
望者が指定された算出条件に基づいて行うことも可能で
ある。この場合、貸出希望者の融資ノウハウを算出ルー
ルに反映することができる。

【００５９】図６は図５図示のシステムを使用して行わ
れる金融オークションの工程を示すフローチャートであ
る。以下、図６を参照して説明する。

【００６０】先ず、端末装置１４からホスト装置２０に
アクセスしたユーザは、借入希望か貸出希望かの選択を
行う（Ｓ２１）。ユーザが借入希望者である場合（Ｓ２
２）、借入希望案件を端末装置１４から借入エージェン
ト２２へ入力する。借入希望者は義務として、背景情報
（一次情報）、例えば、借入希望者（案件の主体）の会
計、プロファイル等の情報を借入エージェント２２へ入
力する（Ｓ２４）。これらの一次情報は、情報収集部３
２を介して背景情報ファイル４６に書込まれる。一方、
借入希望者の背景情報（二次情報）が信用調査会社や格
付け機関などの外部機関１６を通して取得／収集され
（Ｓ２４）、情報収集部３２を介して背景情報ファイル
４６に書込まれる。次に、借入希望者は借入希望案件に
関する借入希望額、最大許容金利の情報及びスクリーニ
ングに関する希望を入力する（Ｓ２５）。この情報は借
入希望ファイル４２に書込まれる。

【００６１】一方、ユーザが貸出希望者である場合（Ｓ
２３）、貸出希望案件を端末装置１４から貸出エージェ
ント２２へ入力する。貸出希望者は、上述と同様に、背
景情報（一次情報）を貸出エージェント２２へ入力す
る。入力された一次情報は、情報収集部３２を介して背
景情報ファイル４６に書込まれる。一方、貸出希望者の
背景情報（二次情報）が信用調査会社や格付け機関など
の外部機関１６を通して取得／収集され、情報収集部３
２を介して背景情報ファイル４６に書込まれる。貸出希
望者は貸出希望案件に関する貸出希望額と希望金利及び
スクリーニングに関する希望を入力する（Ｓ２５）。ス
クリーニングに関する希望には、最大許容リスク、リス
ク算出条件等が含まれ、これらの情報は貸出希望ファイ
ル４４に書込まれる。

【００６２】次に、リスク算出部３４により会計情報か
ら借入希望案件の主体に対する倒産確率と適正金利が算
出される（Ｓ４０）。適正金利の算出には、会計情報よ
り企業の倒産時点を推定し、１円当たりの割引現在価値
を表す下記の式１を使って、適正な金利を算出する。

【００６３】

【数１】

【００６４】ここで、ｒは割引率、φはリスクプレミア
ム、Τは融資の満期、τは融資開始を原点としたときの
倒産時点、Ω_(τ)は倒産時点に企業から回収可能な金額
を表し、左辺のｄは１円当たり割引現在価値を表す。
「Τ_^τ」はΤとτのうちで小さいほうの値を取るもの
とする。また、ＦＤは固定負債、ＣＡは余剰現金、ＦＡ
は余剰資産、ＦＲＡは有形固定資産、ＶＡは、流動資
産、ＲＲＦは退職引当金を表す。

【００６５】具体的に適正な金利を算出する方法として
は、以下のようなものがある。今後の経済状況の変化を
示すシナリオ毎に、倒産時点τは異なる値を取り得るた
め、各シナリオに対応した倒産時点τを予想して、この
値と式１を用いてｄを算出し、各シナリオの実現確率を
用いてｄの期待値を算出する。そして、この値が貸出希
望者の期待する割引現在価値ｄに一致するように、φを
決定し、この値を適正な金利とすることができる。貸出
希望者はｄの決定において、シナリオ毎のｄの分散を考
慮して、分散が大きいほどｄを高めに設定することもで
きる。ここに、シナリオは必ずしもエコノミストなどの
専門家が作る必要はなく、過去の数年間の経済状況が等
しい確率で毎年出現し得るというようなシナリオでも良
い。ここで算出された適正な金利は企業の財務内容に応
じて異なってくる。貸出希望者は適正な金利を参考にし
て、企業毎に希望金利を定める。当然、希望金利と適正
な金利が一致してもよい。

【００６６】次に、スクリーニング部２６及びマッチメ
イク部２８において借入希望案件、貸出希望案件に関す
るスクリーニング（Ｓ２８）及びマッチメイク（Ｓ２
９）が行われる。

【００６７】ここで、スクリーニング部２６により、上
述のスクリーニングに加え、貸出希望案件の中から算出
された借入希望案件のリスク（倒産確率）が最大許容リ
スクの範囲内である貸出希望案件が抽出される。

【００６８】次にマッチメイク部２８におけるマッチメ
イク（Ｓ２９）について説明する。

【００６９】貸出希望案件の中から希望金利が借入希望
案件の最大許容金利以下である貸出希望案件が抽出され
る。更に、借入希望案件の借入希望額が満たされるま
で、抽出された貸出希望案件の中から希望金利の低い順
に落札案件が選択される。マッチメイクのための取捨選
択は、借入希望ファイル４２及び貸出希望ファイル４４
に登録された全ての借入希望案件及び貸出希望案件に対
して実質的に並行して行われる。

【００７０】以上のようにして、マッチメイク部２８に
おけるマッチメイクが成立した場合（Ｓ３０）、成立し
たマッチメイク案が借入エージェント２２及び貸出エー
ジェント２４にフィードバックされ（Ｓ３３）、借入希
望案件の主体及び貸出希望案件の主体により検討され
る。マッチメイク案の検討に際し、借入／貸出希望案件
の主体は、借入／貸出エージェント２２、２４を介し
て、背景情報ファイル４６に記憶された借入／貸出希望
案件の背景情報を閲覧することができる（Ｓ３４）。

【００７１】マッチメイク案が借入希望案件及び貸出希
望案件の主体の全てにより了承された場合（Ｓ２５）、
契約が成立する（Ｓ３９）。しかし、マッチメイク案が
借入希望案件及び貸出希望案件のいずれかの主体により
不同意とされた場合、マッチメイク部２８において、所
定の条件が除かれた状態で（Ｓ３６）マッチメイクが再
度行われる（Ｓ２９）。例えば、あるマッチメイク案が
１つの貸出希望案件の主体により不同意とされた場合、
該当する貸出希望案件が除かれた状態でマッチメイクが
再度行われる。

【００７２】一方、マッチメイク部２８におけるマッチ
メイクが成立しなかった場合（Ｓ３０）、借入／貸出希
望者に次回オークションへの参加希望を尋ね、参加の意
思が確認された場合には借入希望ファイル４２或いは貸
出希望ファイル４４への登録を維持できる（Ｓ３２）。
なお、マッチメイクが成立しなかった場合に、自動的に
次回オークションへの参加登録を継続できる方法でもよ
い。

【００７３】一方、マッチメイク部２８におけるマッチ
メイクが成立したにも関わらずマッチメイク案が借入或
いは貸出希望者により辞退された場合にも（Ｓ３５）、
上述したように借入或いは貸出希望者に次回オークショ
ンへの参加希望を尋ね、参加の意思が確認された場合に
は借入希望ファイル４２或いは貸出希望ファイル４４へ
の登録を継続できるようにする（Ｓ３２）。又マッチメ
イク案が借入或いは貸出希望者により辞退された場合
に、上述と同様に自動的に次回オークションへの参加登
録を維持できる方法でもよい。

【００７４】この様にして金融オークションが運営され
る。

【００７５】なお、図１及び図５図示の実施の形態に係
る金融オークションシステムのホスト装置２０におい
て、同図に示すように、時間的配列部（時間的配列手
段）３６を更に具備することができる。時間的配列部３
６は、借入希望案件の借入希望期間と貸出希望案件の貸
出希望期間とが適合するように借入希望案件と貸出希望
案件とを組合わせる。これは、図２及び図６のマッチメ
イクの工程において行われる。

【００７６】例えば、一番簡易な方法として、借入希望
期間及び貸出希望期間を指定期間単位で設定することが
できる。これにより、借入希望案件を単位期間毎に分割
してオークションに掛け、貸出希望案件の貸出希望期間
を一種のスクリーニング条件として捉えれば、容易にマ
ッチメイクすることができる。更に、必要とあれば、日
単位で借入希望期間及び貸出希望期間を設定するように
してもよい。例えば，借り手が１００万円を１年間借り
たい場合、２人の貸し手が半年単位で１００万円づつ貸
すことができればこの融資案件は成立するようにする。

【００７７】（実施例３）図７は本発明の更に別の実施
の形態に係る金融オークションシステムを示すブロック
図である。

【００７８】この実施の形態は、金融オークションシス
テムのホスト装置２０が更に、共同決済部５０を具備す
る点において、図５図示の実施の形態と異なる。この場
合、データベース４０に、複数の成立融資案件の借手、
貸手、融資金額、金利、融資期間を記憶する融資実績フ
ァイル４８が形成される。なお、図７図示のホスト装置
２０は、図５図示の構成に共同決済部５０を追加した構
成を有するが、図１図示の構成に共同決済部５０を追加
した構成とすることもできる。

【００７９】共同決済部５０は、成立融資案件におけ
る、同一借手に係る返済期間毎の返済額の合計を算出す
る返済額積算手段５２と、成立融資案件における、同一
貸手に係る配当期間毎の配当額の合計を算出する配当額
積算手段５４と、を具備する。即ち、共同決済部５０に
おいては、成立融資案件（債権／債務）毎に返済額がそ
のまま配当額となるのではなく、同一借手に係る複数の
案件の返済が一本化されると共に、同一貸手に係る複数
の案件の配当が一本化される。

【００８０】図８は２人の借手Ｃ１、Ｃ２と３人の貸手
Ｄ１〜Ｄ３とによる共同返済の概念を示す図である。借
手Ｃ１は３つの融資案件Ｃ１１〜Ｃ１３に関わり、借手
Ｃ２は２つの融資案件Ｃ２１、Ｃ２２に関わる。一方、
貸手Ｄ１は融資案件Ｃ１１、Ｃ２１に関わるポートフォ
リオＤ１１を有し、貸手Ｄ２は融資案件Ｃ１２、Ｃ１３
に関わるポートフォリオＤ２１を有し、貸手Ｄ３は融資
案件Ｃ２２に関わるポートフォリオＤ３１を有する。借
手Ｃ１、Ｃ２は返済期間毎の返済額の合計を返済すれば
よく、貸手Ｄ１〜Ｄ３は配当期間毎の配当額の合計を纏
めて受取ることができる。このような共同決済方法によ
れば、資金の流れが纏められるので事務手続が減少す
る。

【００８１】なお、本発明の思想の範疇において、当業
者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るもの
であり、それら変更例及び修正例についても本発明の範
囲に属するものと了解される。

【００８２】

【発明の効果】本発明によれば、融資を受けたい者と融
資／投資をしたい者とをダイレクトに繋ぐ新たなオーク
ションシステム及びオークション方法を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係る金融オークション
システムを示すブロック図。

【図２】図１図示のシステムを使用して行われる金融オ
ークションの工程を示すフローチャート。

【図３】１つの借入希望案件と３つの貸出希望案件とに
よるマッチメイクの概念を示す図。

【図４】２つの借入希望案件と３つの貸出希望案件とに
よるマッチメイクの概念を示す図。

【図５】本発明の他の実施の形態に係る金融オークショ
ンシステムを示すブロック図。

【図６】図５図示のシステムを使用して行われる金融オ
ークションの工程を示すフローチャート。

【図７】本発明の更に別の実施の形態に係る金融オーク
ションシステムを示すブロック図。

【図８】２人の借手と３人の貸手とによる共同返済の概
念を示す図。

【図９】１対多マッチング方式の工程を示すフローチャ
ート。

【図１０】多対多マッチング方式の工程を示すフローチ
ャート。

【図１１】ユーザの会員登録から契約までの工程を示す
フローチャート。

【図１２】会員申込みのためのインタフェースの例を示
す図。

【図１３】会計情報入力のためのインタフェースの例を
示す図。

【図１４】借入希望申し込みのためのインタフェースの
例を示す図。

【図１５】契約確認を行うためのインタフェースの例を
示す図。

【図１６】契約確認を行うためのインタフェースの例を
示す図。

【符号の説明】

１２…ネットワーク１４…利用者端末装置１６…外部機関２０…ホスト装置２２…借入エージェント２４…貸出エージェント２６…スクリーニング部２８…マッチメイク部３２…情報収集部３４…リスク算出部３６…時間配列部４０…データベース４２…借入希望ファイル４４…貸出希望ファイル４６…背景情報ファイル４８…融資実績ファイル５０…共同決済部５２…返済額積算手段５４…配当額積算手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500051683 株式会社金融工学研究所東京都中央区日本橋人形町３−８−１ＴＴ−２ビル (71)出願人 500051661 株式会社和陽インターナショナル・コンサルティング東京都港区赤坂８−１−22 (72)発明者白川浩千葉県浦安市高洲14−２潮音の街４− 1001 (72)発明者西川武一郎神奈川県川崎市幸区小向東芝町１番地株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者内平直志神奈川県川崎市幸区小向東芝町１番地株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者大森敬治東京都千代田区大手町１丁目１番１号株式会社三和銀行内 (72)発明者三好眞東京都中央区日本橋人形町３−８−１ＴＴ−２ビル株式会社金融工学研究所内 (72)発明者遠藤了東京都港区赤坂８−１−22 株式会社和陽インターナショナル・コンサルティング内 (72)発明者松村善邦神奈川県川崎市幸区小向東芝町１番地株式会社東芝研究開発センター内Ｆターム(参考） 5B049 BB36 BB46 CC05 EE03 GG02 5B055 CC00

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】借入希望額と最大許容金利とを含む複数の
借入希望案件を入力する手段と、貸出希望額と貸出希望金利と含む複数の貸出希望案件を
入力する手段と、各々の最大許容金利及び貸出希望金利に基づいて、借入
希望案件と貸出希望案件のマッチングを行うと共に、マ
ッチングの結果抽出された借入希望案件の借入希望額に
マッチングの結果抽出された貸出希望案件の貸出希望額
を対応させる手段と、を具備することを特徴とするオー
クションシステム。
【請求項２】借入希望額と最大許容金利とを含む借入希
望案件を受入れる借入仲介手段と、前記借入希望案件を登録する借入希望記憶手段と、貸出希望額と希望金利または希望金利を算出し得るルー
ルとを含む複数の貸出希望案件を受入れる貸出仲介手段
と、前記貸出希望案件を登録する貸出希望記憶手段と、前記
借入希望額が満たされるまで、前記貸出希望案件の中か
ら、前記最大許容金利以下の範囲で、前記希望金利の低
い順に落札案件の組を選択するマッチメイク手段と、を
具備することを特徴とするオークションシステム。
【請求項３】前記借入希望案件の背景情報を記憶する背
景情報記憶手段と、前記貸出希望案件の主体が前記借入希望案件の背景情報
を閲覧できるようにするための手段と、を具備すること
を特徴とする請求項２記載のオークションシステム。
【請求項４】前記借入希望案件の背景情報を記憶する背
景情報記憶手段と、前記背景情報から前記借入希望案件のリスクを算出する
リスク算出手段と、を具備することを特徴とする請求項
２又は３記載のオークションシステム。
【請求項５】前記リスク算出手段を前記貸出希望案件の
主体者が指定できることを特徴とする請求項４記載のオ
ークションシステム。
【請求項６】前記背景情報は前記借入希望案件の主体の
会計情報を含み、前記リスク算出手段はこの会計情報に
基づいて算出された前記借入希望案件の主体の倒産確率
情報を含むことを特徴とする請求項３又は４記載のオー
クションシステム。
【請求項７】前記貸出希望案件は最大許容リスクを含
み、前記貸出希望案件の中から前記リスク算出手段で算
出されたリスクが前記最大許容リスクの範囲内である貸
出希望案件を選択するスクリーニング手段を具備するこ
とを特徴とする請求項４又は６記載のオークションシス
テム。
【請求項８】同一借手に係る返済期間毎の返済額の合計
を算出する返済積算手段と、同一貸手に係る配当期間毎
の利子及び元本の合計からなる配当額の合計を算出する
配当算出積算手段と、を具備することを特徴とする請求
項１又は２記載のオークションシステム。
【請求項９】借入希望額と最大許容金利とを含む複数の
借入希望案件を入力し、貸出希望額と貸出希望金利と含む複数の貸出希望案件を
入力し、各々の最大許容金利及び貸出希望金利に基づいて、借入
希望案件と貸出希望案件のマッチングを行うと共に、マ
ッチングの結果抽出された借入希望案件の借入希望額に
マッチングの結果抽出された貸出希望案件の貸出希望額
を対応させる、ことを特徴とするオークション方法。
【請求項１０】借入希望額と最大許容金利とを含む借入
希望案件を受入れ、前記借入希望案件を登録し、貸出希望額と希望金利と含む複数の貸出希望案件を受入
れ、前記貸出希望案件を登録し、前記貸出希望案件の中から前記希望金利が前記最大許容
金利以下である貸出希望案件を抽出し、前記借入希望額が満たされるまで、前記抽出された貸出
希望案件の中から前記希望金利の低い順に落札案件の組
を選択する、ことを特徴とするオークション方法。
【請求項１１】前記借入希望案件の背景情報を記憶し、
前記背景情報から前記借入希望案件のリスクを算出する
ことを特徴とする請求項１０記載のオークション方法。
【請求項１２】前記背景情報は前記借入希望案件の主体
の会計情報を含み、この会計情報に基づいて算出された
前記借入希望案件の主体の倒産確率を算出することを含
むことを特徴とする請求項１１記載のオークション方
法。
【請求項１３】前記貸出希望案件は最大許容リスクを含
み、前記貸出希望案件の中から前記最大許容リスクが前
記リスク以上である貸出希望案件を選択することを特徴
とする請求項１１記載のオークション方法。