JP2001288671A - 開口を有する不織布の製造装置及び方法 - Google Patents
開口を有する不織布の製造装置及び方法Info
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- JP2001288671A JP2001288671A JP2001074952A JP2001074952A JP2001288671A JP 2001288671 A JP2001288671 A JP 2001288671A JP 2001074952 A JP2001074952 A JP 2001074952A JP 2001074952 A JP2001074952 A JP 2001074952A JP 2001288671 A JP2001288671 A JP 2001288671A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 化学的結合剤を加えなくても優れた強度を示
すとともに均一な外観を有する開口を有する不織布を製
造するための装置および方法を提供する。 【解決手段】 この不織布の製造装置は、その上に繊維
ウェブを支持する三次元の支持部材(56;75;9
1)を有し、この支持部材はその一面上に所定のパター
ンに従って配置される複数のピラミッド(61;10
0;104;112;120)を備え、各ピラミッド
は、頂点と基底、および頂点から基底に向かって延びる
複数の側面を有し、ピラミッドの側面は支持部材の水平
面に対して55°を超える角度をなし、前記支持部材
は、ピラミッドに対して所定のパターンに従って配置さ
れる複数の開口(68;102;109,110;11
1,116;121)を有する。
すとともに均一な外観を有する開口を有する不織布を製
造するための装置および方法を提供する。 【解決手段】 この不織布の製造装置は、その上に繊維
ウェブを支持する三次元の支持部材(56;75;9
1)を有し、この支持部材はその一面上に所定のパター
ンに従って配置される複数のピラミッド(61;10
0;104;112;120)を備え、各ピラミッド
は、頂点と基底、および頂点から基底に向かって延びる
複数の側面を有し、ピラミッドの側面は支持部材の水平
面に対して55°を超える角度をなし、前記支持部材
は、ピラミッドに対して所定のパターンに従って配置さ
れる複数の開口(68;102;109,110;11
1,116;121)を有する。
Description
【0001】
【発明の背景】長い間、織布あるいは編布の強度その他
の特性を有する布を、織布・メリヤス生地の製造に必要
な多くの工程を経ずに製造する試みがなされてきた。織
布あるいは編布を製造するには、最初に糸をつくらなけ
ればならない。糸は、普通繊維をほぐして力一ディンク
にかけ、繊維のウェブを製造することによってつくる。
繊維のウェブは、スライバーに凝縮され、このスライバ
ーを合糸、延伸してロービングが形成される。ロービン
グは、さらに多数が合糸、延伸されて糸になる。最終的
な布を形成するためには、糸は織機を使って織布に織ら
れるか、あるいは複雑な編み機上で編まれる。糸はしば
しば、織機あるいは編み機にかける前に、澱粉その他の
材料で糊付けされる。
の特性を有する布を、織布・メリヤス生地の製造に必要
な多くの工程を経ずに製造する試みがなされてきた。織
布あるいは編布を製造するには、最初に糸をつくらなけ
ればならない。糸は、普通繊維をほぐして力一ディンク
にかけ、繊維のウェブを製造することによってつくる。
繊維のウェブは、スライバーに凝縮され、このスライバ
ーを合糸、延伸してロービングが形成される。ロービン
グは、さらに多数が合糸、延伸されて糸になる。最終的
な布を形成するためには、糸は織機を使って織布に織ら
れるか、あるいは複雑な編み機上で編まれる。糸はしば
しば、織機あるいは編み機にかける前に、澱粉その他の
材料で糊付けされる。
【0002】過去20年ないし30年の間、上述の多く
の工程の全部とはいわないまでも大部分を除去して、繊
維のウェブから直接布を形成するため、様様な試みがな
され、また種々の方法が開発された。これらの方法の内
には、一定のパターンに配置されたピンもしくはニード
ル(針)を使うものもある。ニードルは、ウェブに開口
を形成するため繊維ウェブに通され、織布の外観に似た
ものを形成する。しかし、得られる布は強度にかけ、所
望の強度を得るにはさらに化学的な結合剤を使用しなけ
ればならない。ところが、結合剤を使用すると、風合
い、可撓性、ドレープ性その他の望ましい物理的特性が
かなり変化し、所望の特性を有する織布あるいは編布の
複製をつくることはほとんど不可能である。また、得ら
れる生成物が織布あるいは編布の特性のいくつかを有す
るように繊維を操作するため、所定のパターンで繊維状
ウェブに向かう流体・液体の力を使用する技術もある。
これら従来の技術のうちのいくつかにおいては、繊維ウ
ェブを所定の形状を有する部材上に支持しながら、繊維
の配置を変え、不織布を製造するため流体の力を利用す
る。不織布製造方法の例は、米国特許第1,978,6
20号、同第2,862,251号、同第3,033,
721号、同第3,081,515号、同第3,48
5,706号および同第3,498,874号に記載さ
れている。
の工程の全部とはいわないまでも大部分を除去して、繊
維のウェブから直接布を形成するため、様様な試みがな
され、また種々の方法が開発された。これらの方法の内
には、一定のパターンに配置されたピンもしくはニード
ル(針)を使うものもある。ニードルは、ウェブに開口
を形成するため繊維ウェブに通され、織布の外観に似た
ものを形成する。しかし、得られる布は強度にかけ、所
望の強度を得るにはさらに化学的な結合剤を使用しなけ
ればならない。ところが、結合剤を使用すると、風合
い、可撓性、ドレープ性その他の望ましい物理的特性が
かなり変化し、所望の特性を有する織布あるいは編布の
複製をつくることはほとんど不可能である。また、得ら
れる生成物が織布あるいは編布の特性のいくつかを有す
るように繊維を操作するため、所定のパターンで繊維状
ウェブに向かう流体・液体の力を使用する技術もある。
これら従来の技術のうちのいくつかにおいては、繊維ウ
ェブを所定の形状を有する部材上に支持しながら、繊維
の配置を変え、不織布を製造するため流体の力を利用す
る。不織布製造方法の例は、米国特許第1,978,6
20号、同第2,862,251号、同第3,033,
721号、同第3,081,515号、同第3,48
5,706号および同第3,498,874号に記載さ
れている。
【0003】上述の方法で製造された布のうちには商業
的に成功を収めたものもあるが、それにしても多くの織
布あるいは編布が有する所望の特性のすべてを有するわ
けではない。すなわち、上述の従来の技術においてはす
べ.て、最終生成物たる布において物理的特性の所望の
組み合わせ、あるいは織布・編布の所望の外観のいずれ
かまたはその両方を得ることはできなかった。つまり、
これまでの技術では、繊維の配置と繊維状ウェブに衝突
する流体力を正確に制御することができなかった。
的に成功を収めたものもあるが、それにしても多くの織
布あるいは編布が有する所望の特性のすべてを有するわ
けではない。すなわち、上述の従来の技術においてはす
べ.て、最終生成物たる布において物理的特性の所望の
組み合わせ、あるいは織布・編布の所望の外観のいずれ
かまたはその両方を得ることはできなかった。つまり、
これまでの技術では、繊維の配置と繊維状ウェブに衝突
する流体力を正確に制御することができなかった。
【0004】一般に、布には均一な構成と強度が必要で
ある。また、布は比較的重量が重い場合でも良好な開放
性を有することが望まれ、さらに糸屑が少なく、吸収性
をもつことが望ましい。その他、化学的な結合剤を使わ
なくても、所望の特性が得られることも望まれる。そし
て布の製造方法は、所望の物理的特性を有する布を製造
できるよう、制御可能なものでなければならない。
ある。また、布は比較的重量が重い場合でも良好な開放
性を有することが望まれ、さらに糸屑が少なく、吸収性
をもつことが望ましい。その他、化学的な結合剤を使わ
なくても、所望の特性が得られることも望まれる。そし
て布の製造方法は、所望の物理的特性を有する布を製造
できるよう、制御可能なものでなければならない。
【0005】
【発明の概要】本発明の目的は、化学的な結合剤を加え
なくても優れた強度を示す不織布を製造することであ
る。本発明はまた、均一な外観を有し、また均一かつ制
御可能な物理特性を有する布を提供することを目的とす
る。本発明はさらに、開口部の開口度が良好な布を製造
することである。
なくても優れた強度を示す不織布を製造することであ
る。本発明はまた、均一な外観を有し、また均一かつ制
御可能な物理特性を有する布を提供することを目的とす
る。本発明はさらに、開口部の開口度が良好な布を製造
することである。
【0006】本発明の一つの態様においては、布は、紡
績糸のように稠密で微細な多数の糸状繊維グループを含
む。これらの繊維グループは、これら繊維グループの複
数に共通な繊維を介して接合部で交差する。繊維グルー
プは、最終的な布において所定の開口パターンを定め
る。各繊維グループは、複数の平行で緊密に緻密化され
た繊維セグメントを含む。そして繊維グループの少なく
ともいくつかは、先の平行で緊密に緻密化された繊維セ
グメント周縁の一部の周りに周回状に巻き付けられ、か
つこの繊維グループを貫通する繊維セグメントの絡み合
った領域を含む。本発明の布のこれらの態様において
は、絡み合い領域は、これらの絡み合い領域から互いに
反対方向に延び出る繊維束を有する。
績糸のように稠密で微細な多数の糸状繊維グループを含
む。これらの繊維グループは、これら繊維グループの複
数に共通な繊維を介して接合部で交差する。繊維グルー
プは、最終的な布において所定の開口パターンを定め
る。各繊維グループは、複数の平行で緊密に緻密化され
た繊維セグメントを含む。そして繊維グループの少なく
ともいくつかは、先の平行で緊密に緻密化された繊維セ
グメント周縁の一部の周りに周回状に巻き付けられ、か
つこの繊維グループを貫通する繊維セグメントの絡み合
った領域を含む。本発明の布のこれらの態様において
は、絡み合い領域は、これらの絡み合い領域から互いに
反対方向に延び出る繊維束を有する。
【0007】本発明の新しい不織布のいくつかの態様に
おいては、平行で緊密に緻密化された繊維セグメントに
ねじりが加えられる。このねじりは、一つの交差領域か
ら隣の交差領域まで延びる。または、相対向する二つの
ねじりがあって、1つのねじりは交差領域から周回巻き
付け絡み合い部へ延び、他のねじりは周回巻き付け絡み
合い部から隣の交差領域へ延びる。本発明の多くの態様
においては、交差接合部は、複数の繊維セグメントを含
む稠密で高度に絡み合った領域である。この接合部にお
ける繊維セグメントは、直線状のものも、また90°曲
がったものもある。さらに、接合部を通過する際、その
対角線に沿って進む繊維セグメントもある。いくつかの
繊維セグメントは、絡み合い領域でZ方向に延びる。こ
のZ方向は、布の長さあるいは幅と対比される布の厚さ
に相当する方向である。
おいては、平行で緊密に緻密化された繊維セグメントに
ねじりが加えられる。このねじりは、一つの交差領域か
ら隣の交差領域まで延びる。または、相対向する二つの
ねじりがあって、1つのねじりは交差領域から周回巻き
付け絡み合い部へ延び、他のねじりは周回巻き付け絡み
合い部から隣の交差領域へ延びる。本発明の多くの態様
においては、交差接合部は、複数の繊維セグメントを含
む稠密で高度に絡み合った領域である。この接合部にお
ける繊維セグメントは、直線状のものも、また90°曲
がったものもある。さらに、接合部を通過する際、その
対角線に沿って進む繊維セグメントもある。いくつかの
繊維セグメントは、絡み合い領域でZ方向に延びる。こ
のZ方向は、布の長さあるいは幅と対比される布の厚さ
に相当する方向である。
【0008】本発明のいくつかの態様においては、絡み
合い領域は、二つの接合部のほぼ中間に位置し、また他
の態様においては中心から外れた位置にある。さらに他
の態様においては、隣接する交差接合部の間に、多数の
絡み合い領域が設けられる。
合い領域は、二つの接合部のほぼ中間に位置し、また他
の態様においては中心から外れた位置にある。さらに他
の態様においては、隣接する交差接合部の間に、多数の
絡み合い領域が設けられる。
【0009】本発明の布は、特にすぐれた開放性を有す
る。そして緻密化された繊維グループと交差接合部の密
度は、従来の不織布のそれよりも大きい。いくつかの態
様においては、繊維グループおよび/または接合部の密
度は、織布あるいは編布における糸の密度に迫るものが
ある。さらに、本発明の布の多くにおいては、繊維グル
ープと交差接合部の密度は、従来の不織布に比してきわ
めて均一である。本発明の新規な方法は、従来の方法に
よるより、繊維をより正確かつ予測可能に絡み合わせる
ため、この繊維から製造される布にすぐれた特性を与え
ることができる。
る。そして緻密化された繊維グループと交差接合部の密
度は、従来の不織布のそれよりも大きい。いくつかの態
様においては、繊維グループおよび/または接合部の密
度は、織布あるいは編布における糸の密度に迫るものが
ある。さらに、本発明の布の多くにおいては、繊維グル
ープと交差接合部の密度は、従来の不織布に比してきわ
めて均一である。本発明の新規な方法は、従来の方法に
よるより、繊維をより正確かつ予測可能に絡み合わせる
ため、この繊維から製造される布にすぐれた特性を与え
ることができる。
【0010】本発明の布は、繊維の一層の一表面に制御
された流体の力を振り向けることによって製造される。
この間、繊維層の反対側は、所定のパターンを有する部
材に上に支持される。この部材は開口についても所定の
パターンを有する。本発明の不織布をつくる方法の一つ
においては、繊維ウェブを支持する支持部材が三次元
で、支持部材の一表面に所定のパターンで配置される複
数のピラミッドを備える。ピラミッドの側面は、支持部
材の水平面から55°を越える角度をなす。この角度は
65°を越えるのが好ましく、特に75°の場合は、布
にすぐれた特性が与えられる。支持部材はまた、複数の
開口を含む。この開口はピラミッドの側面が支持部材と
接する領域に配置される。この手段は、繊維層がピラミ
ッドに支持されている間、隣り合う流体の流れを、ピラ
ミッドの頂点および/または側面に対して、同時に射出
するために用いられる。
された流体の力を振り向けることによって製造される。
この間、繊維層の反対側は、所定のパターンを有する部
材に上に支持される。この部材は開口についても所定の
パターンを有する。本発明の不織布をつくる方法の一つ
においては、繊維ウェブを支持する支持部材が三次元
で、支持部材の一表面に所定のパターンで配置される複
数のピラミッドを備える。ピラミッドの側面は、支持部
材の水平面から55°を越える角度をなす。この角度は
65°を越えるのが好ましく、特に75°の場合は、布
にすぐれた特性が与えられる。支持部材はまた、複数の
開口を含む。この開口はピラミッドの側面が支持部材と
接する領域に配置される。この手段は、繊維層がピラミ
ッドに支持されている間、隣り合う流体の流れを、ピラ
ミッドの頂点および/または側面に対して、同時に射出
するために用いられる。
【0011】
図1は、本発明の布50の斜視図である。この図から分
るように、布は多数の糸状の繊維束51を含む。この繊
維束51は接合部52の間で延び、また接合部52で交
差する。これらの繊維束51と接合部52は、普通正方
形の形状をなす開口部53のパターンを定める。繊維束
51はそれぞれ、稠密化された繊維セグメントを有す
る。これらの繊維束においては、繊維セグメントの多く
は互いに平行である。図1から分るように、隣り合う接
合部の間にある繊維束のほぼ中心には、さらに絡み合っ
た領域54がある。この領域54では、繊維は平行に充
填された繊維セグメントの周縁の周りで周回状に巻き付
けられている。そして繊維束は、この周回状に絡み合っ
た領域から、互いに反対方向に突出している。この配置
は、以下「蝶結び」(bow tie)もしくは「蝶結び領
域」と呼ぶ。
るように、布は多数の糸状の繊維束51を含む。この繊
維束51は接合部52の間で延び、また接合部52で交
差する。これらの繊維束51と接合部52は、普通正方
形の形状をなす開口部53のパターンを定める。繊維束
51はそれぞれ、稠密化された繊維セグメントを有す
る。これらの繊維束においては、繊維セグメントの多く
は互いに平行である。図1から分るように、隣り合う接
合部の間にある繊維束のほぼ中心には、さらに絡み合っ
た領域54がある。この領域54では、繊維は平行に充
填された繊維セグメントの周縁の周りで周回状に巻き付
けられている。そして繊維束は、この周回状に絡み合っ
た領域から、互いに反対方向に突出している。この配置
は、以下「蝶結び」(bow tie)もしくは「蝶結び領
域」と呼ぶ。
【0012】図2は、本発明の布を製造する装置の模式
的な断面図である。この装置には可動コンベアベルト5
5があり、このベルト55の上には、このベルト55と
一緒に移動する新規なパターニング用の支持部材56が
載置される。支持部材56は、以下に説明する複数のパ
ターニング部材に配置される複数の開口を有する。この
パターニング支持部材の頂面には繊維ウェブ57が載置
される。この繊維状ウェブ57は、カーディングされた
繊維、エアレイ(air-laying;空気なでつけ)にかけら
れた繊維、あるいはメルトブロー(melt-blowing)にか
けられた繊維などを用いる。繊維状ウェブ57の上方に
はマニホールド58が設けられ、パターニング部材56
に支えられた繊維状ウェブがコンベアベルト55上(マ
ニホールド58の下)を移動するとき、流体59、好ま
しくは水を繊維状ウェブ57に射出する。水圧は随時変
更される。コンベアベルト55の下には、ウェブとパタ
ーニング支持部材が流体マニホールド58の下を通過す
るとき、水を領域54から除去する真空マニホールド6
0が設置される。水を射出するのは、繊維状ウェブを湿
潤させ、その後の処理の際ウェブがパターニング部材上
の所定位置から動かないようにするためである。その
後、パターニング部材とウェブは、マニホールドの下を
連続的に通過する。この通過の際、マニホールドからの
水圧は、射出開始時の約100psi から1000psi な
いしそれ以上に増加させる。マニホールドは、1インチ
当り4個ないし100個以上の穴を有する。マニホール
ドにおける穴の数は、1インチ当り30個〜70個が好
ましい。そして、マニホールドの穴は、口径が約7/1
000インチである。ウェブとパターニング部材がマニ
ホールドの下を連続的に通過した後は、水の射出は停止
されるが、真空マニホールドの方は、ウェブの脱水を補
助するため、継続して作動される。ついでウェブは、図
1に示したような布を製造するため、パターニング部材
から取り外され、乾燥される。
的な断面図である。この装置には可動コンベアベルト5
5があり、このベルト55の上には、このベルト55と
一緒に移動する新規なパターニング用の支持部材56が
載置される。支持部材56は、以下に説明する複数のパ
ターニング部材に配置される複数の開口を有する。この
パターニング支持部材の頂面には繊維ウェブ57が載置
される。この繊維状ウェブ57は、カーディングされた
繊維、エアレイ(air-laying;空気なでつけ)にかけら
れた繊維、あるいはメルトブロー(melt-blowing)にか
けられた繊維などを用いる。繊維状ウェブ57の上方に
はマニホールド58が設けられ、パターニング部材56
に支えられた繊維状ウェブがコンベアベルト55上(マ
ニホールド58の下)を移動するとき、流体59、好ま
しくは水を繊維状ウェブ57に射出する。水圧は随時変
更される。コンベアベルト55の下には、ウェブとパタ
ーニング支持部材が流体マニホールド58の下を通過す
るとき、水を領域54から除去する真空マニホールド6
0が設置される。水を射出するのは、繊維状ウェブを湿
潤させ、その後の処理の際ウェブがパターニング部材上
の所定位置から動かないようにするためである。その
後、パターニング部材とウェブは、マニホールドの下を
連続的に通過する。この通過の際、マニホールドからの
水圧は、射出開始時の約100psi から1000psi な
いしそれ以上に増加させる。マニホールドは、1インチ
当り4個ないし100個以上の穴を有する。マニホール
ドにおける穴の数は、1インチ当り30個〜70個が好
ましい。そして、マニホールドの穴は、口径が約7/1
000インチである。ウェブとパターニング部材がマニ
ホールドの下を連続的に通過した後は、水の射出は停止
されるが、真空マニホールドの方は、ウェブの脱水を補
助するため、継続して作動される。ついでウェブは、図
1に示したような布を製造するため、パターニング部材
から取り外され、乾燥される。
【0013】図3は、図2に示した繊維状ウェブと支持
部材の一部の拡大斜視図である。ウェブ57は、ほぼラ
ンダムに積層された繊維63を含む。繊維の長さは、1
/4インチもしくはそれ未満から、1.5インチ以上ま
で種々のものを使う。短い繊維(木材パルプ繊維を含
む)を使うときは、長い繊維を混ぜるようにした方がよ
い。繊維は、綿、レーヨン、ナイロン、ポリエステルな
ど周知の人造、天然あるいは合成繊維を用いることがで
きる。ウェブは、カーディング、エアレイ、ウェットレ
イ(wet laying)、メルトブローなど業界でよく知られ
た種々の技法を使って形成することができる。
部材の一部の拡大斜視図である。ウェブ57は、ほぼラ
ンダムに積層された繊維63を含む。繊維の長さは、1
/4インチもしくはそれ未満から、1.5インチ以上ま
で種々のものを使う。短い繊維(木材パルプ繊維を含
む)を使うときは、長い繊維を混ぜるようにした方がよ
い。繊維は、綿、レーヨン、ナイロン、ポリエステルな
ど周知の人造、天然あるいは合成繊維を用いることがで
きる。ウェブは、カーディング、エアレイ、ウェットレ
イ(wet laying)、メルトブローなど業界でよく知られ
た種々の技法を使って形成することができる。
【0014】本発明の装置の重要な部分は、パターニン
グ支持部材である。図3にはウェブを本発明独特の布に
改造する支持部材の一つの態様を示す。部材56はピラ
ミッド(四角錐)61の配列からなる。四角錐の頂点6
5は、互いに直交する二つの方向に配列される。以下、
四角錐の傾斜面は「側面」66と呼び、四角錐の間の空
間は「谷」67と呼ぶことにする。
グ支持部材である。図3にはウェブを本発明独特の布に
改造する支持部材の一つの態様を示す。部材56はピラ
ミッド(四角錐)61の配列からなる。四角錐の頂点6
5は、互いに直交する二つの方向に配列される。以下、
四角錐の傾斜面は「側面」66と呼び、四角錐の間の空
間は「谷」67と呼ぶことにする。
【0015】支持部材を貫通する複数の穴68は、支持
部材上でパターンを形成しながら設けられる。この態様
においては、隣り合う四角錐側面の中央部にある各谷お
よび4つの四角錐が出会う各隅には穴が設けられる。四
角錐の側面にある穴は、隣り合う四角錐各側面の少なく
とも一部に重なる。本発明のパターニング支持部材にお
いて重要なのは、四角錐の側面が支持部材の水平な面と
なす角度、穴の位置と形状そして谷の大きさと形状であ
る。繊維状ウェブがパターニング支持部材の頂面に置か
れ、図2で説明したように流体を使って絡み合わせる
と、布は、予想に反して穴の開放性と規則性にきわめて
すぐれた構造をとるようになる。しかも、図3に示した
ようなパターニング支持部材を用いると、形成される布
は、先に述べた「蝶結び」構造をとる。四角錐の各側面
がパターニング部材の水平面となす角度は、少なくとも
55°、好ましくは65°以上がよい。本発明者らは、
この角度が65°〜75°であると、本発明の布を製造
する上できわめて好都合であることを見出した。「蝶結
び」あるいは周回状に包むように絡み合わせた繊維領域
を形成するには、パターニング支持部材上の穴は、四角
錐の各側面に設ける。穴はまた、四角錐の四隅のような
他の場所に設けてもよい。四隅の穴は、繊維束接合部の
絡みと最終的な布の開放性をよりよいものにする。これ
は、重い布をつくる場合に特に顕著になる。各谷の基底
の横幅は、各接合部間の糸状繊維束の幅ないし間隔を決
定する。
部材上でパターンを形成しながら設けられる。この態様
においては、隣り合う四角錐側面の中央部にある各谷お
よび4つの四角錐が出会う各隅には穴が設けられる。四
角錐の側面にある穴は、隣り合う四角錐各側面の少なく
とも一部に重なる。本発明のパターニング支持部材にお
いて重要なのは、四角錐の側面が支持部材の水平な面と
なす角度、穴の位置と形状そして谷の大きさと形状であ
る。繊維状ウェブがパターニング支持部材の頂面に置か
れ、図2で説明したように流体を使って絡み合わせる
と、布は、予想に反して穴の開放性と規則性にきわめて
すぐれた構造をとるようになる。しかも、図3に示した
ようなパターニング支持部材を用いると、形成される布
は、先に述べた「蝶結び」構造をとる。四角錐の各側面
がパターニング部材の水平面となす角度は、少なくとも
55°、好ましくは65°以上がよい。本発明者らは、
この角度が65°〜75°であると、本発明の布を製造
する上できわめて好都合であることを見出した。「蝶結
び」あるいは周回状に包むように絡み合わせた繊維領域
を形成するには、パターニング支持部材上の穴は、四角
錐の各側面に設ける。穴はまた、四角錐の四隅のような
他の場所に設けてもよい。四隅の穴は、繊維束接合部の
絡みと最終的な布の開放性をよりよいものにする。これ
は、重い布をつくる場合に特に顕著になる。各谷の基底
の横幅は、各接合部間の糸状繊維束の幅ないし間隔を決
定する。
【0016】図2の布を形成する場合は、流体は、繊維
状ウェブに衝突する際、繊維を谷の床面(フロア)に圧
しつけ、繊維を利用可能なスペースに圧縮する。流体は
また、繊維を谷のフロアに圧しつける際、「渦巻き」も
しくは円形の運動を引き起こす。ピラミッド側面の開口
と流体の力の組合せにより、繊維セグメントは他の繊維
セグメントの周りに周回状に巻き付けられる。その流体
処理の間、ほとんどすべての繊維はピラミッドの側面に
圧しつけられ、ピラミッドの基底に対応する布の領域
は、実質的には繊維が存在しない状態になる。
状ウェブに衝突する際、繊維を谷の床面(フロア)に圧
しつけ、繊維を利用可能なスペースに圧縮する。流体は
また、繊維を谷のフロアに圧しつける際、「渦巻き」も
しくは円形の運動を引き起こす。ピラミッド側面の開口
と流体の力の組合せにより、繊維セグメントは他の繊維
セグメントの周りに周回状に巻き付けられる。その流体
処理の間、ほとんどすべての繊維はピラミッドの側面に
圧しつけられ、ピラミッドの基底に対応する布の領域
は、実質的には繊維が存在しない状態になる。
【0017】図4は、本発明の新規な布製造方法におけ
る種々の工程を説明するブロックダイアグラムである。
第1の工程は、パターニング支持部材上に繊維ウェブを
位置させることである(ボックス1)。繊維ウェブは、
支持部材上にある間に後続の処理の際支持部材上にとど
まるよう、予備浸漬あるいは予備的に湿らせる(ボック
ス2)。繊維ウェブを載せた支持部材は、高圧流体噴射
ノズルの下を通過させられる(ボックス3)。この際の
好ましい流体は水である。噴射された水は、好ましくは
真空を使って、支持部材から除去される(ボックス
4)。繊維ウェブは脱水処理にかけられる(ボックス
5)。形成され、そして脱水された布は、支持部材から
取り外される(ボックス6)。形成された布は、布を乾
燥させるため、一連の乾燥ドラムの上を通過させられる
(ボックス7)。布は、ついでこの製造工程を終了する
か、もしくは所望により他の処理にかける(ボックス
8)。
る種々の工程を説明するブロックダイアグラムである。
第1の工程は、パターニング支持部材上に繊維ウェブを
位置させることである(ボックス1)。繊維ウェブは、
支持部材上にある間に後続の処理の際支持部材上にとど
まるよう、予備浸漬あるいは予備的に湿らせる(ボック
ス2)。繊維ウェブを載せた支持部材は、高圧流体噴射
ノズルの下を通過させられる(ボックス3)。この際の
好ましい流体は水である。噴射された水は、好ましくは
真空を使って、支持部材から除去される(ボックス
4)。繊維ウェブは脱水処理にかけられる(ボックス
5)。形成され、そして脱水された布は、支持部材から
取り外される(ボックス6)。形成された布は、布を乾
燥させるため、一連の乾燥ドラムの上を通過させられる
(ボックス7)。布は、ついでこの製造工程を終了する
か、もしくは所望により他の処理にかける(ボックス
8)。
【0018】図5は、本発明の布製造方法を実行する装
置の一つの態様を示す説明図である。この装置において
は、コンベアベルト70は、二つの離隔した回転ロール
71と72の周りを連続的に移動する。ベルトは、時計
方向と反時計方向の両方に回転できるようにする。ベル
トの上方区域73上の一つの位置には、適当な水噴射マ
ニホールド74を設置する。このマニホールドは、非常
に径の小さい(約7/1000インチ)複数の穴(イン
チ当り約30個)を備える。そして、圧力をかけた水を
この穴を通して噴射する。ベルトの上面には、パターニ
ング支持部材75を載せ、またこの支持部材75の上に
は、処理を施す繊維ウェブを載置する。水噴射マニホー
ルドの真下で、ベルト上方区域の下方には、水の除去を
補助し、繊維ウェブがベルトからあふれることのないよ
うにする吸引マニホールド77を設置する。マニホール
ドから噴射される水は、繊維ウェブに衝突し、パターニ
ング支持部材を通過し、最後に吸引マニホールドによっ
て除去される。繊維ウェブを載せたパターニング支持部
材は、本発明に従って布を製造するためには、所望によ
り何回もマニホールドの下を通過させられる。
置の一つの態様を示す説明図である。この装置において
は、コンベアベルト70は、二つの離隔した回転ロール
71と72の周りを連続的に移動する。ベルトは、時計
方向と反時計方向の両方に回転できるようにする。ベル
トの上方区域73上の一つの位置には、適当な水噴射マ
ニホールド74を設置する。このマニホールドは、非常
に径の小さい(約7/1000インチ)複数の穴(イン
チ当り約30個)を備える。そして、圧力をかけた水を
この穴を通して噴射する。ベルトの上面には、パターニ
ング支持部材75を載せ、またこの支持部材75の上に
は、処理を施す繊維ウェブを載置する。水噴射マニホー
ルドの真下で、ベルト上方区域の下方には、水の除去を
補助し、繊維ウェブがベルトからあふれることのないよ
うにする吸引マニホールド77を設置する。マニホール
ドから噴射される水は、繊維ウェブに衝突し、パターニ
ング支持部材を通過し、最後に吸引マニホールドによっ
て除去される。繊維ウェブを載せたパターニング支持部
材は、本発明に従って布を製造するためには、所望によ
り何回もマニホールドの下を通過させられる。
【0019】図6は、本発明の他の態様に係る布を連続
的に製造する装置を示す。この装置は、実際には本発明
のパターニング支持部材として働くコンベアベルト80
を備える。このベルトは、離隔した部材の周りを反時計
方向に連続的に移動する。このベルトの上方には、複数
のオリフィスのラインもしくはグループ81につながる
流体噴射マニホールド79が設けられる。各グループ8
1は、1インチ当り30個以上の非常に系の小さい穴の
列を一もしくはそれ以上備える。マニホールドは、各オ
リフィスラインもしくはグループに向かう流体の圧力を
調整する圧力ゲージ87と制御バルブ88を据え付けら
れる。各オリフィスラインもしくはグループの下には、
過剰の水を除去し、水噴射領域から水があふれ出ないよ
うにするための吸引部材82が設けられる。本発明によ
り布に変えられる繊維ウェブ83は、パターニング支持
部材を兼ねるコンベアベルト80に送られる。水は、ウ
ェブを予備浸漬ないし予備散水して、繊維がマニホール
ドの下を通過する際の繊維の制御を補助するため、適当
なノズル84を介して繊維ウェブに噴射される。吸引ス
ロット85は、過剰の水を除去するため、この水噴射ノ
ズルの下方に設けられる。繊維ウェブは、好ましくは段
々に水圧が上がっていく流体噴射マニホールド列の下を
通過する。例えば、穴もしくはオリフィスの第1列目の
ラインは100psi の圧力で流体を噴射し、次の列のラ
インは300psi の圧力で流体を噴射する。そして、最
後の列のラインは700psi の圧力で流体を噴射すると
いった具合である。図には6個の流体噴射オリフィスラ
インを示してあるが、オリフィスラインもしくは列の数
は重要ではない。これは、ウェブの重量、流体の速度・
圧力、各ラインにおける穴の列の数などによって変わっ
てくる。布は、流体噴射マニホールドおよび吸引マニホ
ールドの間を通過した後は、余分の水を除去するため、
さらに追加の吸引スロット86の上方を通過する。パタ
ーニング支持部材は、比較的剛性の材料からつくられ、
複数のスレート片を含む。各スレート片は、コンベアの
幅を横断して延び、また片面にリップ(板の溝)、そし
てその反対側の面に肩を備える。一つのスレート片の肩
は、隣接するスレート片のリップに係合することによ
り、隣り合うスレート片にまたがる移動を可能にし、ま
た比較的剛性の部材を図示のようなコンベアに使用する
ことを可能にする。
的に製造する装置を示す。この装置は、実際には本発明
のパターニング支持部材として働くコンベアベルト80
を備える。このベルトは、離隔した部材の周りを反時計
方向に連続的に移動する。このベルトの上方には、複数
のオリフィスのラインもしくはグループ81につながる
流体噴射マニホールド79が設けられる。各グループ8
1は、1インチ当り30個以上の非常に系の小さい穴の
列を一もしくはそれ以上備える。マニホールドは、各オ
リフィスラインもしくはグループに向かう流体の圧力を
調整する圧力ゲージ87と制御バルブ88を据え付けら
れる。各オリフィスラインもしくはグループの下には、
過剰の水を除去し、水噴射領域から水があふれ出ないよ
うにするための吸引部材82が設けられる。本発明によ
り布に変えられる繊維ウェブ83は、パターニング支持
部材を兼ねるコンベアベルト80に送られる。水は、ウ
ェブを予備浸漬ないし予備散水して、繊維がマニホール
ドの下を通過する際の繊維の制御を補助するため、適当
なノズル84を介して繊維ウェブに噴射される。吸引ス
ロット85は、過剰の水を除去するため、この水噴射ノ
ズルの下方に設けられる。繊維ウェブは、好ましくは段
々に水圧が上がっていく流体噴射マニホールド列の下を
通過する。例えば、穴もしくはオリフィスの第1列目の
ラインは100psi の圧力で流体を噴射し、次の列のラ
インは300psi の圧力で流体を噴射する。そして、最
後の列のラインは700psi の圧力で流体を噴射すると
いった具合である。図には6個の流体噴射オリフィスラ
インを示してあるが、オリフィスラインもしくは列の数
は重要ではない。これは、ウェブの重量、流体の速度・
圧力、各ラインにおける穴の列の数などによって変わっ
てくる。布は、流体噴射マニホールドおよび吸引マニホ
ールドの間を通過した後は、余分の水を除去するため、
さらに追加の吸引スロット86の上方を通過する。パタ
ーニング支持部材は、比較的剛性の材料からつくられ、
複数のスレート片を含む。各スレート片は、コンベアの
幅を横断して延び、また片面にリップ(板の溝)、そし
てその反対側の面に肩を備える。一つのスレート片の肩
は、隣接するスレート片のリップに係合することによ
り、隣り合うスレート片にまたがる移動を可能にし、ま
た比較的剛性の部材を図示のようなコンベアに使用する
ことを可能にする。
【0020】図7には、本発明による布を製造する好ま
しい装置を模式的に示す。この装置においては、パター
ニング支持部材は回転ドラム90である。このドラムは
反時計方向に回転し、また所望のパターニング形状を有
してドラムの外表面を形成するように配置される複数の
湾曲したプレート91を含む。ドラムの周りには、湾曲
したプレートの外表面に載置した繊維ウェブ93に水も
しくは他の流体を適用する複数のオリフィスストリップ
92につながるマニホールド89が配置される。各オリ
フィスストリップは、5/1000インチ〜10/10
00インチの非常に径の小さい穴の列を一以上備える。
そして、この穴は1インチ当り50個〜60個、望むな
らばさらにそれ以上設けられる。水もしくは他の流体
は、このオリフィスの列を通して噴射される。各オリフ
ィスのグループにおける流体の圧力は、繊維ウェブが通
過する最初のグループから最後のグループにかけて徐々
に増加していく。流体の圧力は、適当な制御バルブ97
と圧力ゲージ98によって制御される。ドラムは水溜め
94に連結され、水溜め94は、水の除去を補助し、ウ
ェブのある領域から水があふれるのを防止するため、真
空状態に引かれる。この装置を操作するときには、水噴
射マニホールド89の前方において、繊維ウェブ93を
パターニング支持部材91の上に置く。繊維ウェブはオ
リフィスストリップの下を通過し、本発明の布に変えら
れる。形成した布は、ついでパターニング支持部材の領
域と、オリフィスストリップが存在しないドラム95領
域の上方を通過するが、このときも水溜め94における
真空吸引は継続する。脱水を終えた布は、ドラムから除
去し、乾燥のため、一連の乾燥した缶96の周りを通過
する。
しい装置を模式的に示す。この装置においては、パター
ニング支持部材は回転ドラム90である。このドラムは
反時計方向に回転し、また所望のパターニング形状を有
してドラムの外表面を形成するように配置される複数の
湾曲したプレート91を含む。ドラムの周りには、湾曲
したプレートの外表面に載置した繊維ウェブ93に水も
しくは他の流体を適用する複数のオリフィスストリップ
92につながるマニホールド89が配置される。各オリ
フィスストリップは、5/1000インチ〜10/10
00インチの非常に径の小さい穴の列を一以上備える。
そして、この穴は1インチ当り50個〜60個、望むな
らばさらにそれ以上設けられる。水もしくは他の流体
は、このオリフィスの列を通して噴射される。各オリフ
ィスのグループにおける流体の圧力は、繊維ウェブが通
過する最初のグループから最後のグループにかけて徐々
に増加していく。流体の圧力は、適当な制御バルブ97
と圧力ゲージ98によって制御される。ドラムは水溜め
94に連結され、水溜め94は、水の除去を補助し、ウ
ェブのある領域から水があふれるのを防止するため、真
空状態に引かれる。この装置を操作するときには、水噴
射マニホールド89の前方において、繊維ウェブ93を
パターニング支持部材91の上に置く。繊維ウェブはオ
リフィスストリップの下を通過し、本発明の布に変えら
れる。形成した布は、ついでパターニング支持部材の領
域と、オリフィスストリップが存在しないドラム95領
域の上方を通過するが、このときも水溜め94における
真空吸引は継続する。脱水を終えた布は、ドラムから除
去し、乾燥のため、一連の乾燥した缶96の周りを通過
する。
【0021】図8ないし図19は、本発明に従って使用
される種々のパターニング支持部材の断面図と平面図で
ある。これらの図には、支持部材において使用される種
々の形状のピラミッドと開口のパターンが示されてい
る。
される種々のパターニング支持部材の断面図と平面図で
ある。これらの図には、支持部材において使用される種
々の形状のピラミッドと開口のパターンが示されてい
る。
【0022】図8は図3に示したパターニング支持部材
の断面図であり、図9はこの支持部材の平面図である。
図8と図9にある支持部材は、図1に示したような構造
の布を形成する。図9に示すようにピラミッド61は底
辺が正方形である。各ピラミッドは本質的にみな同系で
あり、ピラミッドの各側面66は二等辺三角形をしてい
る。各ピラミッドは一点もしくは頂点65に集約し、各
頂点は互いに直交する二つの方向に整列する。ピラミッ
ドの底面は、各ピラミッドの側面の間に無視できる程度
の谷67が形成されるよう、互いに隣接して配置され
る。ピラミッドの側面が水平面となす角度「α」は、約
70°である。パターニング支持部材はまた、ピラミッ
ドの側面とピラミッドの四隅の両方に開口68を有す
る。ピラミッド側面にある開口は、図8に示したように
ピラミッド側面の一部に上り込んでいる。
の断面図であり、図9はこの支持部材の平面図である。
図8と図9にある支持部材は、図1に示したような構造
の布を形成する。図9に示すようにピラミッド61は底
辺が正方形である。各ピラミッドは本質的にみな同系で
あり、ピラミッドの各側面66は二等辺三角形をしてい
る。各ピラミッドは一点もしくは頂点65に集約し、各
頂点は互いに直交する二つの方向に整列する。ピラミッ
ドの底面は、各ピラミッドの側面の間に無視できる程度
の谷67が形成されるよう、互いに隣接して配置され
る。ピラミッドの側面が水平面となす角度「α」は、約
70°である。パターニング支持部材はまた、ピラミッ
ドの側面とピラミッドの四隅の両方に開口68を有す
る。ピラミッド側面にある開口は、図8に示したように
ピラミッド側面の一部に上り込んでいる。
【0023】図10と図11は、本発明の他の態様に係
るパターニング支持部材を示す図である。図10は断面
図であり、図11は平面図である。ピラミッド100
は、図8および図9とほぼ同様の配置・配列を有する。
しかし、谷101を形成するピラミッドの隣接する側面
の間のスペースは、パターニング支持部材の穴102が
ピラミッドの側面を上っていかないよう、かなり大きく
してある。図10と図11に示したピラミッド配置は、
比較的重い繊維ウェブの場合に使用される。これは、繊
維をピラミッド側面の間に充填・稠密化する余地が広い
からである。
るパターニング支持部材を示す図である。図10は断面
図であり、図11は平面図である。ピラミッド100
は、図8および図9とほぼ同様の配置・配列を有する。
しかし、谷101を形成するピラミッドの隣接する側面
の間のスペースは、パターニング支持部材の穴102が
ピラミッドの側面を上っていかないよう、かなり大きく
してある。図10と図11に示したピラミッド配置は、
比較的重い繊維ウェブの場合に使用される。これは、繊
維をピラミッド側面の間に充填・稠密化する余地が広い
からである。
【0024】図12と図13は、本発明のさらに他の態
様に係るパターニング支持部材を示す図である。この態
様においては、ピラミッド104の側面は複数の角度を
なしている。谷106から立ち上がるピラミッドの一側
面105は、水平面と約80°をなす。またピラミッド
の頂点108から下りてくるピラミッドの他の側面10
7は、水平面と約55°をなす。ピラミッドの形状をこ
のようにすることの利点は、でき上がる布がパターニン
グ支持部材から容易に引き剥がせるということである。
この態様においては、開口109はピラミッドの側面に
配置され、開口110は4つのピラミッドが出会う隅に
形成される。ピラミッドの側面に設けられる開口は、隅
のそれよりもわずかに大きい。
様に係るパターニング支持部材を示す図である。この態
様においては、ピラミッド104の側面は複数の角度を
なしている。谷106から立ち上がるピラミッドの一側
面105は、水平面と約80°をなす。またピラミッド
の頂点108から下りてくるピラミッドの他の側面10
7は、水平面と約55°をなす。ピラミッドの形状をこ
のようにすることの利点は、でき上がる布がパターニン
グ支持部材から容易に引き剥がせるということである。
この態様においては、開口109はピラミッドの側面に
配置され、開口110は4つのピラミッドが出会う隅に
形成される。ピラミッドの側面に設けられる開口は、隅
のそれよりもわずかに大きい。
【0025】図14と図15は、本発明のさらに他の態
様に係るパターニング支持部材を示す図である。この態
様においては、ピラミッドの側面は均一な形状をしてい
ない。各ピラミッドの先行端114が水平面と約70°
の角度をなすのに対し、各ピラミッドの後行端113は
ほぼ垂直である。支持部材は、図示のように、開口11
6を含む。このようにピラミッドの形状を変えることに
より、繊維に作用する流体の力は、ピラミッドの間の谷
115により大きな渦巻き作用が発生するよう、制御す
ることができる。
様に係るパターニング支持部材を示す図である。この態
様においては、ピラミッドの側面は均一な形状をしてい
ない。各ピラミッドの先行端114が水平面と約70°
の角度をなすのに対し、各ピラミッドの後行端113は
ほぼ垂直である。支持部材は、図示のように、開口11
6を含む。このようにピラミッドの形状を変えることに
より、繊維に作用する流体の力は、ピラミッドの間の谷
115により大きな渦巻き作用が発生するよう、制御す
ることができる。
【0026】図16は本発明のパターニング支持部材の
平面図、また図17は図16の17−17線に沿ってみ
た断面図である。この態様においては、ピラミッド12
0は、均等な大きさの側面を有し、各側面は水平面と約
70°をなす。また、各ピラミッドの各側面には二つの
開口121がある。この態様においては、ピラミッドの
各側面に二つの開口を設けることにより、最終的な布に
おいて隣り合う交差接合部の間に複数の「蝶結び」が形
成される。
平面図、また図17は図16の17−17線に沿ってみ
た断面図である。この態様においては、ピラミッド12
0は、均等な大きさの側面を有し、各側面は水平面と約
70°をなす。また、各ピラミッドの各側面には二つの
開口121がある。この態様においては、ピラミッドの
各側面に二つの開口を設けることにより、最終的な布に
おいて隣り合う交差接合部の間に複数の「蝶結び」が形
成される。
【0027】図18と図19は、本発明の好ましい態様
のパターニング部材を示す平面図である。両図とも、ピ
ラミッドは4つの側面を有し、かつ各側面は均一な形状
を有する。図18においては、ピラミッドの各側面の隣
に開口126が設けられる。図19においても、ピラミ
ッドの各側面に開口128が設けられるが、さらに4個
のピラミッドが出会う四隅にも開口129が設けられ
る。図19のピラミッド側面の開口は、四隅にある開口
よりも径がわずかに大きい。
のパターニング部材を示す平面図である。両図とも、ピ
ラミッドは4つの側面を有し、かつ各側面は均一な形状
を有する。図18においては、ピラミッドの各側面の隣
に開口126が設けられる。図19においても、ピラミ
ッドの各側面に開口128が設けられるが、さらに4個
のピラミッドが出会う四隅にも開口129が設けられ
る。図19のピラミッド側面の開口は、四隅にある開口
よりも径がわずかに大きい。
【0028】本発明のパターニング支持部材は、プラス
チック、金属など種々の材料からつくることができる。
使用する材料は、その表面に衝突する流体の衝撃にも変
形することがあってはならない。支持部材の表面は、粗
いでこぼこのあるものであってはならず、比較的滑らか
でなければならない。しかし支持部材はピカピカに磨か
ない方が好ましい。なぜなら、幾分摩擦のある表面の方
が、本発明の布を製造する上では望ましいからである。
機械で研磨した表面は、本発明の布を製造する上で特に
好ましいことが分った。
チック、金属など種々の材料からつくることができる。
使用する材料は、その表面に衝突する流体の衝撃にも変
形することがあってはならない。支持部材の表面は、粗
いでこぼこのあるものであってはならず、比較的滑らか
でなければならない。しかし支持部材はピカピカに磨か
ない方が好ましい。なぜなら、幾分摩擦のある表面の方
が、本発明の布を製造する上では望ましいからである。
機械で研磨した表面は、本発明の布を製造する上で特に
好ましいことが分った。
【0029】いかなる場合でも、パターニング支持部材
は、所定のパターンに沿って配置された複数の開口と、
所望により四面もしくは三面の複数のピラミッドを備え
る。そして、ピラミッド側面の水平面となす角度は少な
くとも55°、好ましくは65°と75°の間である。
支持部材のプレートに設けられる開口は、ピラミッドの
側面を上っていくようにするのが好ましいが、これは必
ずしも必要なことではない。しかし、このようにする
と、絡み合わされる繊維の間で所望の繊維の充填を得る
のが容易になる。
は、所定のパターンに沿って配置された複数の開口と、
所望により四面もしくは三面の複数のピラミッドを備え
る。そして、ピラミッド側面の水平面となす角度は少な
くとも55°、好ましくは65°と75°の間である。
支持部材のプレートに設けられる開口は、ピラミッドの
側面を上っていくようにするのが好ましいが、これは必
ずしも必要なことではない。しかし、このようにする
と、絡み合わされる繊維の間で所望の繊維の充填を得る
のが容易になる。
【0030】ところで、支持部材においては、すべての
穴もしくは開口が支持部材を貫通する必要はないという
ことは指摘しておかねばならない。すくなくともいくつ
かの穴は、支持部材を部分的に彫り込んだだけでもよ
い。ただし、これはそれらの深さが流体の好ましくない
逆流を減少ないし防止するのに十分であるという条件付
きである。もし多量の流体もしくは力の大きな流体が繊
維の再配置領域に逆流すると、所望の繊維再配置が得ら
れなくなる。
穴もしくは開口が支持部材を貫通する必要はないという
ことは指摘しておかねばならない。すくなくともいくつ
かの穴は、支持部材を部分的に彫り込んだだけでもよ
い。ただし、これはそれらの深さが流体の好ましくない
逆流を減少ないし防止するのに十分であるという条件付
きである。もし多量の流体もしくは力の大きな流体が繊
維の再配置領域に逆流すると、所望の繊維再配置が得ら
れなくなる。
【0031】図20から図23は、本発明の布の顕微鏡
写真である。この布は600グレンの重量を有し、レー
ヨン製である。また繊維は1.5デニールで、5/4イ
ンチのステープル長さを有する。布は、図3で説明した
ものに似たプレート上で形成した。このプレートは、ピ
ラミッドの側面に、ピラミッドの四隅の穴よりもわずか
に径の大きい穴を有する。プレートは四面のピラミッド
を備え、その側面は水平面と約75°の角度をなす。図
20は、布の20倍の拡大平面図である。図から分るよ
うに、布の繊維部は非常に稠密であるのに対し、開放領
域は繊維端もほとんどなく、非常に明瞭に繊維領域から
区画されている。この布は、多数の糸状繊維グループ2
00を含む。これらのグループは、複数の繊維グループ
に共通の繊維を介して接合部で交差し、正規の正方形の
開口パターンを形成する。交差接合部の間には、「蝶結
び」領域202がみられる。
写真である。この布は600グレンの重量を有し、レー
ヨン製である。また繊維は1.5デニールで、5/4イ
ンチのステープル長さを有する。布は、図3で説明した
ものに似たプレート上で形成した。このプレートは、ピ
ラミッドの側面に、ピラミッドの四隅の穴よりもわずか
に径の大きい穴を有する。プレートは四面のピラミッド
を備え、その側面は水平面と約75°の角度をなす。図
20は、布の20倍の拡大平面図である。図から分るよ
うに、布の繊維部は非常に稠密であるのに対し、開放領
域は繊維端もほとんどなく、非常に明瞭に繊維領域から
区画されている。この布は、多数の糸状繊維グループ2
00を含む。これらのグループは、複数の繊維グループ
に共通の繊維を介して接合部で交差し、正規の正方形の
開口パターンを形成する。交差接合部の間には、「蝶結
び」領域202がみられる。
【0032】図21は、図20の布を76倍に拡大した
写真で、布の繊維グループの一つあるいは「蝶結び」領
域を示す図である。この繊維グループのほぼ中心には、
この糸状繊維グループ、すなわち「蝶結び」を構成する
平行で緊密に充填された繊維セグメント周縁の少なくと
も一部に巻き付けられる繊維セグメントがみられる。図
22は、図20に示した布の接合部の一つを拡大した写
真である。接合部は、複数の繊維セグメントを含み、そ
の一部は、接合部をほぼまっすぐに貫通して延びる。ま
た、他の一部のセグメントは、接合部内でほぼ90°に
折れ曲がり、さらに他の一部は接合部を通るとき対角線
方向に延びる。
写真で、布の繊維グループの一つあるいは「蝶結び」領
域を示す図である。この繊維グループのほぼ中心には、
この糸状繊維グループ、すなわち「蝶結び」を構成する
平行で緊密に充填された繊維セグメント周縁の少なくと
も一部に巻き付けられる繊維セグメントがみられる。図
22は、図20に示した布の接合部の一つを拡大した写
真である。接合部は、複数の繊維セグメントを含み、そ
の一部は、接合部をほぼまっすぐに貫通して延びる。ま
た、他の一部のセグメントは、接合部内でほぼ90°に
折れ曲がり、さらに他の一部は接合部を通るとき対角線
方向に延びる。
【0033】図23は、図20と図21の「蝶結び」領
域の断面図である。ほぼ平行な繊維セグメントが「蝶結
び」領域に入り、そのうちのいくつかは貫通する。ま
た、「蝶結び」領域には、糸状繊維グループの周りに周
回状に巻き付けられる繊維セグメントがみられる。
域の断面図である。ほぼ平行な繊維セグメントが「蝶結
び」領域に入り、そのうちのいくつかは貫通する。ま
た、「蝶結び」領域には、糸状繊維グループの周りに周
回状に巻き付けられる繊維セグメントがみられる。
【0034】以下には、本発明の布を製造する方法の特
に4つの例を挙げる。
に4つの例を挙げる。
【0035】
【実施例1】布の製造には、図2に示した装置を用い
た。300グレンの均等にカーディングされた繊維ウェ
ブ(1.5デニール、ステープル長さ1.25インチの
レーヨン繊維からなる)を、米国特許第4,475,2
71号に記載された方法に従って製造した。ウェブは、
ワイヤキャリアベルト上に支えられたプレートの頂面に
置かれる。キャリアベルトは、12×10のプレーンワ
イヤ・ポリエステル・モノフィラメントベルトである
(ウィスコンシン州アップルトン(Appleton)のアップ
ルトン・ワイヤ・ワークス(Appleton Wire Works)
製)。ベルトは直径0.028インチ(0.2cm)のタ
テ糸と44%の開放領域を有する。プレートは、図12
に示したような構成を有する。ピラミッドの谷側面(1
05)は水平面と74°をなし、ピーク側面(107)
は水平面と55°をなす。側面(105)の垂直高さは
0.045インチ(0.114cm)であり、谷フロア
(106)からピラミッド頂点(108)までの垂直高
さは0.090インチ(0.229cm)である。谷フロ
アの半径は、0.003インチ(0.0076cm)であ
る。ピラミッドは、図13に示すように、12×12の
正方形のパターンで配置される。隣り合うピラミッドの
中心間の距離は、0.083インチ(0.21cm)であ
る。ピラミッド側面にある穴は、口径が0.032イン
チ(0.08cm)であり、ピラミッドの四隅にある穴
は、口径が0.025インチ(0.064cm)である。マ
ニホールドは1インチ当り30個(1cm当り11.8
個)のオリフィスを含み、このオリフィスは径が0.0
07インチ(0.018cm)である。プレート上の繊維
ウェブは、マニホールドの下を通過させられ、支持部材
上にしっかりと位置するよう水で湿潤される。続くマニ
ホールド下の通過は、100psigと600psigで行わ
れ、最後の3回の通過は1000psigで行われる。マニ
ホールド下の通過はすべて、1分当り10ヤード(9.
1m)の速度で行われ、この間の真空吸引は水柱で24
インチ(61cm)の真空度で行われた。得られた布の顕
微鏡写真を、図24ないし図26に示す。図24はでき
上がった布の25倍の拡大写真である。この図の布は、
糸状の繊維グループもしくは繊維束205を多数含む。
繊維束は、複数の繊維束に共通の繊維を介して、ほぼ正
方形の開口207のパターンを形成するよう、接合部2
06で交差する。各繊維束の中央には、絡み合い領域
(「蝶結び」領域)208があり、この絡み合い領域か
らは互いに反対方向に繊維束が延びる。図25は図24
の布の「蝶結び」領域を70倍に拡大したものであり、
この図により明瞭に示されているが、絡み合い領域は複
数の繊維セグメントを含み、これらの繊維セグメント
は、輸をなして絡み合い、また繊維を非常に緊密に充填
した状態を維持するよう、繊維束周縁の一部の周りに延
びる。図26は、この実施例の布における交差接合部の
一つを70倍に拡大した写真である。繊維セグメントの
いくつかは、接合部を直線的に貫通し、他の繊維セグメ
ントは接合部を通って90度曲がりながら延びる。ま
た、さらに他の繊維部は、接合部の内部で輪をなして緊
密に絡み合っている。
た。300グレンの均等にカーディングされた繊維ウェ
ブ(1.5デニール、ステープル長さ1.25インチの
レーヨン繊維からなる)を、米国特許第4,475,2
71号に記載された方法に従って製造した。ウェブは、
ワイヤキャリアベルト上に支えられたプレートの頂面に
置かれる。キャリアベルトは、12×10のプレーンワ
イヤ・ポリエステル・モノフィラメントベルトである
(ウィスコンシン州アップルトン(Appleton)のアップ
ルトン・ワイヤ・ワークス(Appleton Wire Works)
製)。ベルトは直径0.028インチ(0.2cm)のタ
テ糸と44%の開放領域を有する。プレートは、図12
に示したような構成を有する。ピラミッドの谷側面(1
05)は水平面と74°をなし、ピーク側面(107)
は水平面と55°をなす。側面(105)の垂直高さは
0.045インチ(0.114cm)であり、谷フロア
(106)からピラミッド頂点(108)までの垂直高
さは0.090インチ(0.229cm)である。谷フロ
アの半径は、0.003インチ(0.0076cm)であ
る。ピラミッドは、図13に示すように、12×12の
正方形のパターンで配置される。隣り合うピラミッドの
中心間の距離は、0.083インチ(0.21cm)であ
る。ピラミッド側面にある穴は、口径が0.032イン
チ(0.08cm)であり、ピラミッドの四隅にある穴
は、口径が0.025インチ(0.064cm)である。マ
ニホールドは1インチ当り30個(1cm当り11.8
個)のオリフィスを含み、このオリフィスは径が0.0
07インチ(0.018cm)である。プレート上の繊維
ウェブは、マニホールドの下を通過させられ、支持部材
上にしっかりと位置するよう水で湿潤される。続くマニ
ホールド下の通過は、100psigと600psigで行わ
れ、最後の3回の通過は1000psigで行われる。マニ
ホールド下の通過はすべて、1分当り10ヤード(9.
1m)の速度で行われ、この間の真空吸引は水柱で24
インチ(61cm)の真空度で行われた。得られた布の顕
微鏡写真を、図24ないし図26に示す。図24はでき
上がった布の25倍の拡大写真である。この図の布は、
糸状の繊維グループもしくは繊維束205を多数含む。
繊維束は、複数の繊維束に共通の繊維を介して、ほぼ正
方形の開口207のパターンを形成するよう、接合部2
06で交差する。各繊維束の中央には、絡み合い領域
(「蝶結び」領域)208があり、この絡み合い領域か
らは互いに反対方向に繊維束が延びる。図25は図24
の布の「蝶結び」領域を70倍に拡大したものであり、
この図により明瞭に示されているが、絡み合い領域は複
数の繊維セグメントを含み、これらの繊維セグメント
は、輸をなして絡み合い、また繊維を非常に緊密に充填
した状態を維持するよう、繊維束周縁の一部の周りに延
びる。図26は、この実施例の布における交差接合部の
一つを70倍に拡大した写真である。繊維セグメントの
いくつかは、接合部を直線的に貫通し、他の繊維セグメ
ントは接合部を通って90度曲がりながら延びる。ま
た、さらに他の繊維部は、接合部の内部で輪をなして緊
密に絡み合っている。
【0036】でき上がった布は、ストランド密度の計算
値と開放性指数を調べるため、試験にかけた。その結
果、ストランド密度の計算値は0.192g/cc、開放性
指数は1.119であった。
値と開放性指数を調べるため、試験にかけた。その結
果、ストランド密度の計算値は0.192g/cc、開放性
指数は1.119であった。
【0037】
【実施例2】実施例1で説明した装置を用いて布を製造
した。製造条件とパラメータは、最初の出発ウェブの重
量が1平方ヤード当り1600グレンであること以外
は、実施例1と同じである。この実施例においては、1
00psigで1回および600psigで1回マニホールドの
下を通過させた後、ウェブを1000psigで9回マニホ
ールドの下を通した。でき上がった布の平面顕微鏡写真
図を図27に示す。この布は図24の布の5倍を越える
重さがあるにもかかわらず、顕著な開放性を有し、また
繊維部分は非常に緊密に充填されている。布は繊維セグ
メントのグループを含むが、ここでは繊維セグメントは
大体において平行で緊密に充填されている。各繊維セグ
メントグループの中心には、糸状繊維グループ、すなわ
ち「蝶結び」領域の周縁の一部の周りに周回状に巻き付
けられた繊維セグメントの一部を含む絡み合い領域がみ
られる。これらの繊維グループは、ほぼ正方形の開口を
有する所定のパターンを区画するよう、複数の繊維グル
ープに共通な繊維を介して接合部で交差する。布の重量
が増してもパターンの開放性がさほど低下しないという
のは驚くべきことである。これは、従来の絡み合った不
織布を製造する方法にはみられないことである。これま
での方法では、布の重量が増すと、布のパターンは、急
速にその明瞭性を失っていた。
した。製造条件とパラメータは、最初の出発ウェブの重
量が1平方ヤード当り1600グレンであること以外
は、実施例1と同じである。この実施例においては、1
00psigで1回および600psigで1回マニホールドの
下を通過させた後、ウェブを1000psigで9回マニホ
ールドの下を通した。でき上がった布の平面顕微鏡写真
図を図27に示す。この布は図24の布の5倍を越える
重さがあるにもかかわらず、顕著な開放性を有し、また
繊維部分は非常に緊密に充填されている。布は繊維セグ
メントのグループを含むが、ここでは繊維セグメントは
大体において平行で緊密に充填されている。各繊維セグ
メントグループの中心には、糸状繊維グループ、すなわ
ち「蝶結び」領域の周縁の一部の周りに周回状に巻き付
けられた繊維セグメントの一部を含む絡み合い領域がみ
られる。これらの繊維グループは、ほぼ正方形の開口を
有する所定のパターンを区画するよう、複数の繊維グル
ープに共通な繊維を介して接合部で交差する。布の重量
が増してもパターンの開放性がさほど低下しないという
のは驚くべきことである。これは、従来の絡み合った不
織布を製造する方法にはみられないことである。これま
での方法では、布の重量が増すと、布のパターンは、急
速にその明瞭性を失っていた。
【0038】でき上がった布は、ストランド密度の計算
値と開放性指数を調べるため、試験にかけた。その結
果、ストランド密度の計算値は0.256g/cc、開放性
指数は0.426であった。
値と開放性指数を調べるため、試験にかけた。その結
果、ストランド密度の計算値は0.256g/cc、開放性
指数は0.426であった。
【0039】図28は、本発明の布の他の態様に係る
「蝶結び」領域の50倍の拡大写真である。この態様に
おいては、布の製造に用いたパターニング支持部材は、
図16に示したものと同じである。糸状繊維グループに
は二つの絡み合い領域があり、それぞれの絡み合い領域
は複数の繊維セグメントを含む。この繊維セグメント
は、糸状繊維グループの内部で、平行で緊密に充填され
た繊維セグメント周縁の一部の周りに周回状に巻き付け
られている。
「蝶結び」領域の50倍の拡大写真である。この態様に
おいては、布の製造に用いたパターニング支持部材は、
図16に示したものと同じである。糸状繊維グループに
は二つの絡み合い領域があり、それぞれの絡み合い領域
は複数の繊維セグメントを含む。この繊維セグメント
は、糸状繊維グループの内部で、平行で緊密に充填され
た繊維セグメント周縁の一部の周りに周回状に巻き付け
られている。
【0040】図29と図30には、本発明の他の態様に
係る布を示す。図29は、600グレンの繊維ウェブか
ら造られた布の20倍の平面拡大写真である。繊維ウェ
ブの繊維は1.5デニールで、1.25インチのステー
プル長さを有するレーヨン製である。繊維ウェブは、本
発明に従い、図10および図11に似たパターニング支
持部材を用いて加工した。ただし、支持部材の穴は、円
形というよりはむしろ比較的長くて狭いスロットの形状
をとる。スロットは、幅が均一で端部は丸められてい
る。またこのスロットは、谷のフロアに沿って二つのピ
ラミッドの間の側面中央部から隣接するピラミッドの側
面中央に延びるだけの長さを有する。図29において
は、布は、繊維セグメントが比較的平行に充填された多
数の糸状繊維グループを含む。繊維束は、複数の繊維グ
ループに共通の繊維を介して接合部で交差し、傾斜部の
ある正方形の開口という所定のパターンを形成する。図
30の糸状繊維グループの50倍拡大写真により明瞭に
示してあるように、糸状繊維グループは、一つの交差接
合部から隣接する交差接合部にかけてテーパがかけられ
ている。糸状繊維グループに中間点には、糸状繊維グル
ープ周縁部の周りに周回状に巻き付けられたいくつかの
繊維セグメントを含む緊密に絡み合った領域がある。テ
ーパ付けされた糸状繊維グループの狭隘な領域では、大
部分の繊維セグメントは、隣接する繊維セグメントに対
してほぼ平行であるが、テーパの広い方の部分において
は、この部分の外側周縁は平行な繊維セグメントを含む
ものの、この周縁の内側には絡み合い領域がある。糸状
繊維グループの狭隘な領域(緊密に絡み合った領域)は
微細な毛管構造を有し、布の吸水速度も速いが、広がっ
た領域(緊密の程度が低い領域)は、大きな毛管構造を
有して、吸水容量が大きい。このようにして、布の吸収
特性は、望むように調整することができる。
係る布を示す。図29は、600グレンの繊維ウェブか
ら造られた布の20倍の平面拡大写真である。繊維ウェ
ブの繊維は1.5デニールで、1.25インチのステー
プル長さを有するレーヨン製である。繊維ウェブは、本
発明に従い、図10および図11に似たパターニング支
持部材を用いて加工した。ただし、支持部材の穴は、円
形というよりはむしろ比較的長くて狭いスロットの形状
をとる。スロットは、幅が均一で端部は丸められてい
る。またこのスロットは、谷のフロアに沿って二つのピ
ラミッドの間の側面中央部から隣接するピラミッドの側
面中央に延びるだけの長さを有する。図29において
は、布は、繊維セグメントが比較的平行に充填された多
数の糸状繊維グループを含む。繊維束は、複数の繊維グ
ループに共通の繊維を介して接合部で交差し、傾斜部の
ある正方形の開口という所定のパターンを形成する。図
30の糸状繊維グループの50倍拡大写真により明瞭に
示してあるように、糸状繊維グループは、一つの交差接
合部から隣接する交差接合部にかけてテーパがかけられ
ている。糸状繊維グループに中間点には、糸状繊維グル
ープ周縁部の周りに周回状に巻き付けられたいくつかの
繊維セグメントを含む緊密に絡み合った領域がある。テ
ーパ付けされた糸状繊維グループの狭隘な領域では、大
部分の繊維セグメントは、隣接する繊維セグメントに対
してほぼ平行であるが、テーパの広い方の部分において
は、この部分の外側周縁は平行な繊維セグメントを含む
ものの、この周縁の内側には絡み合い領域がある。糸状
繊維グループの狭隘な領域(緊密に絡み合った領域)は
微細な毛管構造を有し、布の吸水速度も速いが、広がっ
た領域(緊密の程度が低い領域)は、大きな毛管構造を
有して、吸水容量が大きい。このようにして、布の吸収
特性は、望むように調整することができる。
【0041】織布あるいは編布に優れた強度を与える理
由の一つは、繊維から構成される糸にねじりが加えられ
ていることである。これは、もちろん糸の繊維をいくら
か緻密なものにし、繊維を互いの摩擦的な係合を増加さ
せるため、より近接した接触状態に置く役割を果たす。
この糸は引っ張られると、摩擦的な係合により糸の強度
を増加させる。本発明のある態様に係る布においては、
接合部間に延びる糸状繊維グループにねじりを付ける。
図31と図32には、交差接合部間の繊維セグメントが
ねじりを有する本発明の布を示す。図32は、図31の
布を拡大した写真である。両図とも、布は形成プレート
上にある状態で撮影したものである。
由の一つは、繊維から構成される糸にねじりが加えられ
ていることである。これは、もちろん糸の繊維をいくら
か緻密なものにし、繊維を互いの摩擦的な係合を増加さ
せるため、より近接した接触状態に置く役割を果たす。
この糸は引っ張られると、摩擦的な係合により糸の強度
を増加させる。本発明のある態様に係る布においては、
接合部間に延びる糸状繊維グループにねじりを付ける。
図31と図32には、交差接合部間の繊維セグメントが
ねじりを有する本発明の布を示す。図32は、図31の
布を拡大した写真である。両図とも、布は形成プレート
上にある状態で撮影したものである。
【0042】以下に述べるのは、繊維セグメントが交差
接合部間でねじれている本発明の布を製造する方法の実
施例である。
接合部間でねじれている本発明の布を製造する方法の実
施例である。
【0043】
【実施例3】この実施例で用いる装置、条件および製造
プロセスにおけるパラメータは、出発ウェブが1平方ヤ
ード当り300グレンの漂白済み綿繊維で、ミクロネー
ル(micronaire)が4.8、ステープル長さが30/3
2インチ、そして強度が1テックス当り22gであるこ
とを除き、前述の実施例と同じである。パターニング支
持部材は、12×12個の正方形配置のピラミッドパタ
ーンを有する。各ピラミッドは、谷のフロアからピラミ
ッドの頂点まで測った垂直高さが0.155インチ
(0.39cm)である。ピラミッドの側面は、水平面と
75°の角度をなす。谷フロアの幅は、0.006イン
チ(0.015cm)である。穴は、ピラミッドの四隅に
あり、その径は0.038インチ(0.1cm)である。
布の製造に当っては、まず真空吸引なしで10psigの流
体圧力で一度マニホールドの下を通し、ついで順に10
0psigで一度、600psigで一度、そして1000psig
で三度マニホールドの下を通す。このときはいずれも水
柱25インチ(63.5cm)の真空度で真空吸引する。
図33は、交差部分間に糸状のねじれを示すでき上がっ
た布の15倍の平面拡大図である。でき上がった布は、
ストランド密度の計算値と開放性指数を調べるため、試
験にかけた。その結果、ストランド密度の計算値は0.
142g/cc、開放性指数は1.080であった。
プロセスにおけるパラメータは、出発ウェブが1平方ヤ
ード当り300グレンの漂白済み綿繊維で、ミクロネー
ル(micronaire)が4.8、ステープル長さが30/3
2インチ、そして強度が1テックス当り22gであるこ
とを除き、前述の実施例と同じである。パターニング支
持部材は、12×12個の正方形配置のピラミッドパタ
ーンを有する。各ピラミッドは、谷のフロアからピラミ
ッドの頂点まで測った垂直高さが0.155インチ
(0.39cm)である。ピラミッドの側面は、水平面と
75°の角度をなす。谷フロアの幅は、0.006イン
チ(0.015cm)である。穴は、ピラミッドの四隅に
あり、その径は0.038インチ(0.1cm)である。
布の製造に当っては、まず真空吸引なしで10psigの流
体圧力で一度マニホールドの下を通し、ついで順に10
0psigで一度、600psigで一度、そして1000psig
で三度マニホールドの下を通す。このときはいずれも水
柱25インチ(63.5cm)の真空度で真空吸引する。
図33は、交差部分間に糸状のねじれを示すでき上がっ
た布の15倍の平面拡大図である。でき上がった布は、
ストランド密度の計算値と開放性指数を調べるため、試
験にかけた。その結果、ストランド密度の計算値は0.
142g/cc、開放性指数は1.080であった。
【0044】これまでの実施例においては、パターニン
グプレートにはすべて四角錐のピラミッドを用いたが、
図34は、四角錐の代わりに三角錐のピラミッドを備え
たパターニングプレートを用いでつくった布の15倍の
拡大顕微鏡写真である。その結果、この実施例において
は、布は、通常の二つの軸の代わりに三本の軸を有す
る。このため、でき上がった布は、3軸性の、これまで
とは非常に異なった珍しい引張り強度をもつようにな
る。このような配置にすると、布のバイアス弾性が減少
する。図34に示すように、各接合部は、この接合郡か
ら延び出る6個の糸状繊維グループを有する。各糸状繊
維グループは、少なくとも数個の繊維セグメントが糸状
繊維グループ周縁の一部の周りに巻き付けられた絡み合
い領域を有する。
グプレートにはすべて四角錐のピラミッドを用いたが、
図34は、四角錐の代わりに三角錐のピラミッドを備え
たパターニングプレートを用いでつくった布の15倍の
拡大顕微鏡写真である。その結果、この実施例において
は、布は、通常の二つの軸の代わりに三本の軸を有す
る。このため、でき上がった布は、3軸性の、これまで
とは非常に異なった珍しい引張り強度をもつようにな
る。このような配置にすると、布のバイアス弾性が減少
する。図34に示すように、各接合部は、この接合郡か
ら延び出る6個の糸状繊維グループを有する。各糸状繊
維グループは、少なくとも数個の繊維セグメントが糸状
繊維グループ周縁の一部の周りに巻き付けられた絡み合
い領域を有する。
【0045】興味深いのは、本発明の布の接合部におい
ては、繊維は極めて緻密に充填され、かつ均一に稠密化
されているということである。接合部を緊密化し非常に
絡み合いの程度が高い領域を形成するため、いくつかの
繊維セグメントは、接合部を直線的に貫通し、他の一部
の繊維はセグメントは、90°曲がりながら接合部を通
り抜け、そしてさらに他の一部は接合部の「Z」面を通
る。図35と図36は、88倍の断面拡大顕微鏡写真で
ある。図35は、本発明の布の接合部の顕微鏡写真であ
る。この布は、1平方ヤード当り400グレンの均等カ
ーディング済みウェブからつくられる。このウェブは、
1.5デニールで、ステープル長さが1.5インチ
(3.8cm)のレーヨン繊維からつくられる。布形成プ
レートは、中心距離が0.083インチ(0.21cm)
で、12×12の正方形パターンに配置されたピラミッ
ドを含む。ピラミッドの各側面は水平方向に対して75
°の角度をなす。ピラミッド側面の中間点にある穴は、
径が0.032イシチ(0.08cm)であり、ピラミッ
ドの四隅にある穴は、径が0.025インチ(0.06
cm)である。オリフィス、支持ベルト等は、これまで述
べた実施例と同じである。この実施例においては、布を
製造する際は、まず100psigの流体圧力で1回マニホ
ールドの下を通し、ついで100psigで1回、そして最
後に1000psigで3回マニホールドの下を通す。そし
てすべての場合に水柱で25インチ(63.5cm)の真
空吸引を行う。顕微鏡写真は、平行で接合部を貫通して
延びる繊維セグメントを示す。この繊維セグメントは、
接合部で90°曲がっている。また接合部のZ面を貫通
する繊維セグメントも多数みられる。これらの繊維セグ
メントは絡み合いの程度がきわめて高い。これと対照的
に、図36は、従来の方法に従って製造された布の接合
部を示す図である。この布は、米国特許第3,485,
706号に従って製造した。布形成部材は、12×12
の正方形の組織をもつポリエステルフィラメントベルト
である。ウェブは、1.5デニール、1.5インチのス
テープル長さをもつレーヨン繊維からつくった均等カー
ディングウェブである。またウェブの重量は1平方ヤー
ド当り400グレンである。マニホールドは、最初10
0psigで、2回目は600psigで、そして3回目から5
回目までは1000psigで操作した。各マニホールドの
下で水柱で25インチ(63..5cm)の真空吸引を行
った。図から分るように、接合部においてはある程度の
絡み合いがみられ、また平行な繊維セグメントもいくつ
かみられる。しかし、接合は、ほとんど緻密化・稠密化
されておらず、この接合部の繊維の配置も、本発明の布
の接合部に比べ、かなりランダムになっている。
ては、繊維は極めて緻密に充填され、かつ均一に稠密化
されているということである。接合部を緊密化し非常に
絡み合いの程度が高い領域を形成するため、いくつかの
繊維セグメントは、接合部を直線的に貫通し、他の一部
の繊維はセグメントは、90°曲がりながら接合部を通
り抜け、そしてさらに他の一部は接合部の「Z」面を通
る。図35と図36は、88倍の断面拡大顕微鏡写真で
ある。図35は、本発明の布の接合部の顕微鏡写真であ
る。この布は、1平方ヤード当り400グレンの均等カ
ーディング済みウェブからつくられる。このウェブは、
1.5デニールで、ステープル長さが1.5インチ
(3.8cm)のレーヨン繊維からつくられる。布形成プ
レートは、中心距離が0.083インチ(0.21cm)
で、12×12の正方形パターンに配置されたピラミッ
ドを含む。ピラミッドの各側面は水平方向に対して75
°の角度をなす。ピラミッド側面の中間点にある穴は、
径が0.032イシチ(0.08cm)であり、ピラミッ
ドの四隅にある穴は、径が0.025インチ(0.06
cm)である。オリフィス、支持ベルト等は、これまで述
べた実施例と同じである。この実施例においては、布を
製造する際は、まず100psigの流体圧力で1回マニホ
ールドの下を通し、ついで100psigで1回、そして最
後に1000psigで3回マニホールドの下を通す。そし
てすべての場合に水柱で25インチ(63.5cm)の真
空吸引を行う。顕微鏡写真は、平行で接合部を貫通して
延びる繊維セグメントを示す。この繊維セグメントは、
接合部で90°曲がっている。また接合部のZ面を貫通
する繊維セグメントも多数みられる。これらの繊維セグ
メントは絡み合いの程度がきわめて高い。これと対照的
に、図36は、従来の方法に従って製造された布の接合
部を示す図である。この布は、米国特許第3,485,
706号に従って製造した。布形成部材は、12×12
の正方形の組織をもつポリエステルフィラメントベルト
である。ウェブは、1.5デニール、1.5インチのス
テープル長さをもつレーヨン繊維からつくった均等カー
ディングウェブである。またウェブの重量は1平方ヤー
ド当り400グレンである。マニホールドは、最初10
0psigで、2回目は600psigで、そして3回目から5
回目までは1000psigで操作した。各マニホールドの
下で水柱で25インチ(63..5cm)の真空吸引を行
った。図から分るように、接合部においてはある程度の
絡み合いがみられ、また平行な繊維セグメントもいくつ
かみられる。しかし、接合は、ほとんど緻密化・稠密化
されておらず、この接合部の繊維の配置も、本発明の布
の接合部に比べ、かなりランダムになっている。
【0046】図20ないし図34の顕微鏡写真から分る
ように、本発明の不織布は独特の構造的特性を有してい
る。これらの特性は、不織布の繊維領域が、従来の不織
布に比べ、きわめて稠密かつ緻密であるということであ
る。稠密度ないし緻密度は、各繊維グループにわたって
均一で、同じデニールの同じ繊維の紡績糸で得られるも
のに類似している。本発明の不織布すべてに表れる他の
特性は、布の開放領域における開放性の程度である。本
発明の不織布においては、布の開放性の度合いを低下さ
せる開放領域まで延びる繊維端、ループ、セグメントの
類はほとんどない。このため、でき上がった不織布の外
観は、織布に似ている。また不織布の交差領域も、従来
の不織布のように拡大していない。これは、本発明の不
織布の外観を織布のようにみせるのに貢献する。こうし
た構造的な特性が、最終的な不織布の物理的特性を大い
に向上させる。本発明の不織布は、良好な強度を有す
る。また、制御可能な良好な吸収特性、特に吸い上げ特
性を有する。
ように、本発明の不織布は独特の構造的特性を有してい
る。これらの特性は、不織布の繊維領域が、従来の不織
布に比べ、きわめて稠密かつ緻密であるということであ
る。稠密度ないし緻密度は、各繊維グループにわたって
均一で、同じデニールの同じ繊維の紡績糸で得られるも
のに類似している。本発明の不織布すべてに表れる他の
特性は、布の開放領域における開放性の程度である。本
発明の不織布においては、布の開放性の度合いを低下さ
せる開放領域まで延びる繊維端、ループ、セグメントの
類はほとんどない。このため、でき上がった不織布の外
観は、織布に似ている。また不織布の交差領域も、従来
の不織布のように拡大していない。これは、本発明の不
織布の外観を織布のようにみせるのに貢献する。こうし
た構造的な特性が、最終的な不織布の物理的特性を大い
に向上させる。本発明の不織布は、良好な強度を有す
る。また、制御可能な良好な吸収特性、特に吸い上げ特
性を有する。
【0047】
【実施例4】この実施例は、本発明の布の他の態様に係
るものである。漂白された綿のウェブを米国特許第4,
475,271号(ロフグレン(Lovgren)他)の方法
に従って製造した。ウェブは1平方ヤード当り525グ
レンで、ミクロネールが5.0、ステープル長さが1.
0インチの漂白済み綿繊維からつくる。出発ウェブは、
103×88(通常の100メッシュ)のポリエステ
ル、プレーン組織のモノフィラメントベルト(テネシー
州ポートランド(Portland)のアップルトン・ワイヤ
(Appleton Wire) 社製)上で支えた。支持ベルトは径
が0.15mmのタテ糸ワイヤと同じく径が0.15mmの
ヨコ糸ワイヤを有し、開放領域も全体の17.4%あ
る。流体噴射マニホールドは、10列のオリフィスを備
える。そして、オリフィスの各列には、1インチ当り3
0個(1cm当り11.8個)のオリフィスがあり、各オ
リフィスの径は約0.007インチ(約0.018cm)
である。オリフィスの各列は、互いに約2インチ(約
5.1cm)離される。繊維ウェブは、支持ベルトの上に
載置され、1分当り100ヤード(91.4m)の速度
で液体噴射マニホールドの下を通される。第1列のオリ
フィスは、100psigの圧力で水を噴射する。次の列の
オリフィスは、400psigの圧力で水を噴射し、そして
残りの8列は800psigの圧力で水を噴射する。支持ベ
ルトと流体噴射マニホールドの下方に設置された吸引マ
ニホールドは、水柱で25インチ(63.5cm)の真空
度を保たれる。形成した布は、裏返して、もう一つの面
についても処理を行う。すなわち第1の工程では支持ベ
ルトに接していた面を今度は噴射する水に曝す。この第
2の工程では、先にでき上がった布を第2の布形成面上
に載置する。この第2の布形成面は、互いに直交する二
つの方向に配列されたピラミッドの列を備える。各ピラ
ミッドの基底は、通常矩形である。そして第2の布形成
面の機械押し出し方向には1インチ当り8個のピラミッ
ド、そしてこれと直交する方向には1インチ当り20個
のピラミッドを配置する。ピラミッドの基底は、機械押
し出し方向では0.125インチ、これと直交する方向
では0.05インチである。ピラミッド間の谷のフロア
は、半径が0.003インチである。そして各ピラミッ
ドの谷からの高さは0.065インチである。穴は、通
常のパターンで第2の布形成面上に配置される。すなわ
ち、隣接するピラミッドの長手の側面中央と4個のピラ
ミッドが出会う箇所に配置される。各穴の径は、0.0
33インチである。第2の布形成面に付随して設置する
流体噴射マニホールドは、9列のオリフィスを備える。
オリフィスの各列には、1インチ当り30個(1cm当り
11.8個)のオリフィスがあり、各オリフィスの径は
約0.007インチ(約0.018cm)である。一度形
成された布は予め水で湿らせた後、1分当り100ヤー
ド(91.4m)の速度で液体噴射マニホールドの下を
通される。第1列のオリフィスは400psigの圧力で水
を噴射し、残りの8列は1600psigの圧力で水を噴射
する。この間、支持ベルトの下方に設置された吸引マニ
ホールドは、水柱で25インチ(63.5cm)の真空度
を保たれる。でき上がった布のストランド密度計算値の
平均値は0.154g/cc、また開放性指数は0.66で
あった。テスト方法は以下に述べる。
るものである。漂白された綿のウェブを米国特許第4,
475,271号(ロフグレン(Lovgren)他)の方法
に従って製造した。ウェブは1平方ヤード当り525グ
レンで、ミクロネールが5.0、ステープル長さが1.
0インチの漂白済み綿繊維からつくる。出発ウェブは、
103×88(通常の100メッシュ)のポリエステ
ル、プレーン組織のモノフィラメントベルト(テネシー
州ポートランド(Portland)のアップルトン・ワイヤ
(Appleton Wire) 社製)上で支えた。支持ベルトは径
が0.15mmのタテ糸ワイヤと同じく径が0.15mmの
ヨコ糸ワイヤを有し、開放領域も全体の17.4%あ
る。流体噴射マニホールドは、10列のオリフィスを備
える。そして、オリフィスの各列には、1インチ当り3
0個(1cm当り11.8個)のオリフィスがあり、各オ
リフィスの径は約0.007インチ(約0.018cm)
である。オリフィスの各列は、互いに約2インチ(約
5.1cm)離される。繊維ウェブは、支持ベルトの上に
載置され、1分当り100ヤード(91.4m)の速度
で液体噴射マニホールドの下を通される。第1列のオリ
フィスは、100psigの圧力で水を噴射する。次の列の
オリフィスは、400psigの圧力で水を噴射し、そして
残りの8列は800psigの圧力で水を噴射する。支持ベ
ルトと流体噴射マニホールドの下方に設置された吸引マ
ニホールドは、水柱で25インチ(63.5cm)の真空
度を保たれる。形成した布は、裏返して、もう一つの面
についても処理を行う。すなわち第1の工程では支持ベ
ルトに接していた面を今度は噴射する水に曝す。この第
2の工程では、先にでき上がった布を第2の布形成面上
に載置する。この第2の布形成面は、互いに直交する二
つの方向に配列されたピラミッドの列を備える。各ピラ
ミッドの基底は、通常矩形である。そして第2の布形成
面の機械押し出し方向には1インチ当り8個のピラミッ
ド、そしてこれと直交する方向には1インチ当り20個
のピラミッドを配置する。ピラミッドの基底は、機械押
し出し方向では0.125インチ、これと直交する方向
では0.05インチである。ピラミッド間の谷のフロア
は、半径が0.003インチである。そして各ピラミッ
ドの谷からの高さは0.065インチである。穴は、通
常のパターンで第2の布形成面上に配置される。すなわ
ち、隣接するピラミッドの長手の側面中央と4個のピラ
ミッドが出会う箇所に配置される。各穴の径は、0.0
33インチである。第2の布形成面に付随して設置する
流体噴射マニホールドは、9列のオリフィスを備える。
オリフィスの各列には、1インチ当り30個(1cm当り
11.8個)のオリフィスがあり、各オリフィスの径は
約0.007インチ(約0.018cm)である。一度形
成された布は予め水で湿らせた後、1分当り100ヤー
ド(91.4m)の速度で液体噴射マニホールドの下を
通される。第1列のオリフィスは400psigの圧力で水
を噴射し、残りの8列は1600psigの圧力で水を噴射
する。この間、支持ベルトの下方に設置された吸引マニ
ホールドは、水柱で25インチ(63.5cm)の真空度
を保たれる。でき上がった布のストランド密度計算値の
平均値は0.154g/cc、また開放性指数は0.66で
あった。テスト方法は以下に述べる。
【0048】
【開放性指数の測定】以下には、開口のある不織布の開
放性指数測定のためのイメージ分析方法について述べ
る。開放性指数は、結合剤を含まない開口性不織布につ
いて測定されるものである。結合剤を含まない開口性布
の開放性指数は、布中における繊維分布の関数であり、
開放性指数は、布の開口を取り巻く繊維カバー領域にあ
る繊維の割合が多くなるにつれて増加する。
放性指数測定のためのイメージ分析方法について述べ
る。開放性指数は、結合剤を含まない開口性不織布につ
いて測定されるものである。結合剤を含まない開口性布
の開放性指数は、布中における繊維分布の関数であり、
開放性指数は、布の開口を取り巻く繊維カバー領域にあ
る繊維の割合が多くなるにつれて増加する。
【0049】結合剤を含まない開口性布の開放性指数を
測定するには、いくつかの領域区分を測定する。繊維カ
バー(FC)は、例えば織ったガーゼの糸、あるいは開
口性不織布の明瞭な繊維束を表す領域区分である。開口
にある繊維(FA)は、繊維束には存在せず、例えば織
ったガーゼの糸の間にある開放スペース、あるいは不織
布の開口に入り込んだ繊維を表す領域区分である。明白
な開口領域区分(CA)は、布の穴もしくは開口の領域
区分である(開放領域区分(OA)とFAを合計したも
の)。開口性布の開放性指数(CI)は、以下の式によ
り、CAのFAおよびFCに対する比として計算され
る。 CI=CA/(FA+FC) 得られた開放性指数は、開口性の布の形成が明瞭に行わ
れている場合に増加する。
測定するには、いくつかの領域区分を測定する。繊維カ
バー(FC)は、例えば織ったガーゼの糸、あるいは開
口性不織布の明瞭な繊維束を表す領域区分である。開口
にある繊維(FA)は、繊維束には存在せず、例えば織
ったガーゼの糸の間にある開放スペース、あるいは不織
布の開口に入り込んだ繊維を表す領域区分である。明白
な開口領域区分(CA)は、布の穴もしくは開口の領域
区分である(開放領域区分(OA)とFAを合計したも
の)。開口性布の開放性指数(CI)は、以下の式によ
り、CAのFAおよびFCに対する比として計算され
る。 CI=CA/(FA+FC) 得られた開放性指数は、開口性の布の形成が明瞭に行わ
れている場合に増加する。
【0050】開口性布の開放性指数は、イメージ分析に
よって測定される。このイメージ分析は、本来、像から
数値的な情報を引き出すコンピュータを使用する。布
は、顕微鏡セットを介して、いくつかのパターンがスク
リーン上で映像化され、同時に布の各繊維が可視化でき
る倍率でイメージ化される。布の光学的な像は、ビデオ
の撮像管のレンズを介して形成され、分析に適した電気
信号に変換される。繊維カーバー領域がグレーから黒ま
での種々の階調をとり、また開放もしくは繊維のない領
域は白となるようなコントラストのモニタ上に像を形成
するため、顕微鏡には、安定な透過光源が使用される。
像の各走査線は、測定用のサンプリングポイントまたは
画素に分割される。
よって測定される。このイメージ分析は、本来、像から
数値的な情報を引き出すコンピュータを使用する。布
は、顕微鏡セットを介して、いくつかのパターンがスク
リーン上で映像化され、同時に布の各繊維が可視化でき
る倍率でイメージ化される。布の光学的な像は、ビデオ
の撮像管のレンズを介して形成され、分析に適した電気
信号に変換される。繊維カーバー領域がグレーから黒ま
での種々の階調をとり、また開放もしくは繊維のない領
域は白となるようなコントラストのモニタ上に像を形成
するため、顕微鏡には、安定な透過光源が使用される。
像の各走査線は、測定用のサンプリングポイントまたは
画素に分割される。
【0051】平均開口領域も、FC領域によって囲まれ
た開口を代表する1mm2 当りの平方各領域の平均値とし
てイメージ分析によって測定される。
た開口を代表する1mm2 当りの平方各領域の平均値とし
てイメージ分析によって測定される。
【0052】このようなイメージ分析は、グレーズドア
オプションと4.02バージョンのソフトウェアを備え
だLeica Quantimet Q520イメージアナライザ(すべてイ
リノイ州ディアフィールド(Deerfield)のライカ(Lei
ca)社製)を用いて行った。使用した光学顕微鏡は、
0.5×の対物レシズと20×のダイアルセットを用い
た倍率10×のOlympus SZH顕微鏡セットであった。顕
微鏡には安定な透過光源を備えつけた。また、顕微鏡と
イメージアナライザの間の連絡にはCohuモデル4812
ビデオカメラを用いた。
オプションと4.02バージョンのソフトウェアを備え
だLeica Quantimet Q520イメージアナライザ(すべてイ
リノイ州ディアフィールド(Deerfield)のライカ(Lei
ca)社製)を用いて行った。使用した光学顕微鏡は、
0.5×の対物レシズと20×のダイアルセットを用い
た倍率10×のOlympus SZH顕微鏡セットであった。顕
微鏡には安定な透過光源を備えつけた。また、顕微鏡と
イメージアナライザの間の連絡にはCohuモデル4812
ビデオカメラを用いた。
【0053】イメージアナライザ組立てのための参照と
しては、市販のU.S.P. III型織布ガーゼが適している。
織布ガーゼの包装を開いてガーゼを一枚取り出し、一つ
の層となるように折り畳んだものを広げる。織布ガーゼ
層は、顕微鏡の台に置かれる二枚のきれいなガラススラ
イドの間にはさみ、ビデオスクリーンの上に鮮明な像を
得る。布のパターンは、スクリーン上で数個のパターン
全体の繰り返しが観察できるように配置する。図37参
照。上述の倍率をもつOlympus SZH顕微鏡とともにLeica
Quantimet Q520イメージアナライザを使うと、アナラ
イザの1画素につき0.021mmの目盛りが得られ、ま
た1フィールドにU.S.P. III型織布ガーゼの14個〜2
4個のパターン全体の繰り返しを含む領域の分析が可能
になる。像の明るさとコントラスト(ゲインとオフセッ
ト)は.、表示された像のグレーレベルの全範囲を包含
する(クレーレベルヒストグラムがスケール上の可能な
すべてのグレーレベルを含む)ようセットする。このよ
うなセッティングをすると、糸、明瞭な開口領域および
糸から開口領域に延びる繊維を検出できるようになる。
つぎに、サンブルを顕微鏡の台から取り外し、視界を横
切る不均一な照明を除く影の補正を行うため一、二枚の
きれいなガラススライドを用いる。サンプルは、その後
再度顕微鏡の台に置く。
しては、市販のU.S.P. III型織布ガーゼが適している。
織布ガーゼの包装を開いてガーゼを一枚取り出し、一つ
の層となるように折り畳んだものを広げる。織布ガーゼ
層は、顕微鏡の台に置かれる二枚のきれいなガラススラ
イドの間にはさみ、ビデオスクリーンの上に鮮明な像を
得る。布のパターンは、スクリーン上で数個のパターン
全体の繰り返しが観察できるように配置する。図37参
照。上述の倍率をもつOlympus SZH顕微鏡とともにLeica
Quantimet Q520イメージアナライザを使うと、アナラ
イザの1画素につき0.021mmの目盛りが得られ、ま
た1フィールドにU.S.P. III型織布ガーゼの14個〜2
4個のパターン全体の繰り返しを含む領域の分析が可能
になる。像の明るさとコントラスト(ゲインとオフセッ
ト)は.、表示された像のグレーレベルの全範囲を包含
する(クレーレベルヒストグラムがスケール上の可能な
すべてのグレーレベルを含む)ようセットする。このよ
うなセッティングをすると、糸、明瞭な開口領域および
糸から開口領域に延びる繊維を検出できるようになる。
つぎに、サンブルを顕微鏡の台から取り外し、視界を横
切る不均一な照明を除く影の補正を行うため一、二枚の
きれいなガラススライドを用いる。サンプルは、その後
再度顕微鏡の台に置く。
【0054】開放性指数を測定するためには、以下に述
べるいくつかのイメージング操作を行う。
べるいくつかのイメージング操作を行う。
【0055】1.糸から開口に延びる個々の繊維を検出
することなく、黒のイメージ領域における検出レベル
を、束になった繊維ストランドと交差接合部で均等にな
るようセットする。図38参照。この黒の検出で感知さ
れたクレーレベルの値は、この後の参照時に使用する。
することなく、黒のイメージ領域における検出レベル
を、束になった繊維ストランドと交差接合部で均等にな
るようセットする。図38参照。この黒の検出で感知さ
れたクレーレベルの値は、この後の参照時に使用する。
【0056】2.補正関数を用いて,検出面1における
糸の検出値を、後の測定のためイメージ面3に格納す
る。イメージ面3におけるこの像は、FCを表す。図3
9参照。必要ならば、FCを完全に検出するため、イメ
ージ面1における像を、FC内の穴が除去されるまで何
回も広げる。この後、像を先と同じ回数消去して、FC
領域の縁を、検出メニューでセットした当初の境界まで
戻す。
糸の検出値を、後の測定のためイメージ面3に格納す
る。イメージ面3におけるこの像は、FCを表す。図3
9参照。必要ならば、FCを完全に検出するため、イメ
ージ面1における像を、FC内の穴が除去されるまで何
回も広げる。この後、像を先と同じ回数消去して、FC
領域の縁を、検出メニューでセットした当初の境界まで
戻す。
【0057】3.つぎに、白の検出レベルを個々の開口
内の繊維のない各領域の間で均等にするようセットす
る。白の検出レベルは、後の参照に使用する。このイメ
ージ面1における検出したイメージは、布のOAを代表
する。図40参照。
内の繊維のない各領域の間で均等にするようセットす
る。白の検出レベルは、後の参照に使用する。このイメ
ージ面1における検出したイメージは、布のOAを代表
する。図40参照。
【0058】4.ロジック関数を用いて、イメージ面1
と3における像を、次の式に従って組合せる。変換(イ
メージ面1XORイメージ面3)。すなわち、イメージ
面1と3のどちらにもないすべての画素のイメージをつ
くりだす。この操作は、糸から布の開口もしくはFAに
延びるイメージ面4における像をつくり出す。図41参
照。
と3における像を、次の式に従って組合せる。変換(イ
メージ面1XORイメージ面3)。すなわち、イメージ
面1と3のどちらにもないすべての画素のイメージをつ
くりだす。この操作は、糸から布の開口もしくはFAに
延びるイメージ面4における像をつくり出す。図41参
照。
【0059】5.以下のイメージフィールドの測定を行
い、領域区分の値は、開放性指数の計算のために記憶し
ておく。 イメージ面1(OA)(図40) イメージ面3(FC)(図39) イメージ面4(FA)(図41)
い、領域区分の値は、開放性指数の計算のために記憶し
ておく。 イメージ面1(OA)(図40) イメージ面3(FC)(図39) イメージ面4(FA)(図41)
【0060】明瞭な開口領域区分(CA)は、開放領域
(0A)と開口内繊維(FA)の合計として計算され
る。開放性指数(CI)は、明瞭な開口領域区分(C
A)の、開口内繊維(FA)と繊維カバー(FC)の二
つの領域区分の合計に対する比として計算される。 CI=CA/(FA+FC)
(0A)と開口内繊維(FA)の合計として計算され
る。開放性指数(CI)は、明瞭な開口領域区分(C
A)の、開口内繊維(FA)と繊維カバー(FC)の二
つの領域区分の合計に対する比として計算される。 CI=CA/(FA+FC)
【0061】織布ガーゼの追加フィールドは、工程1と
工程3で選択した黒検出レベルと自検出レベルを用いる
同じ方法で測定される。布の多数の代表的な領域(各布
について少なくとも10領域)から得られた結果は、開
放性指数の平均値を出すため平均される。
工程3で選択した黒検出レベルと自検出レベルを用いる
同じ方法で測定される。布の多数の代表的な領域(各布
について少なくとも10領域)から得られた結果は、開
放性指数の平均値を出すため平均される。
【0062】イメージ分析はまた、1平方mm当りの平均
開口領域としての開口径を決定するのにも使用される。
工程1ないし工程5で調べる各フィールドについては、
フィールドの測定後、布を次のフィールドに移動する前
に、次の工程を実行する。
開口領域としての開口径を決定するのにも使用される。
工程1ないし工程5で調べる各フィールドについては、
フィールドの測定後、布を次のフィールドに移動する前
に、次の工程を実行する。
【0063】6.図5における明瞭な開放領域区分(C
A)の像を形成するため、イメージ追加(OR)関数を
介して、イメージ面1(OA)(図38)とイメージ面
4(FA)(図41)の像を組合せる。図42参照。イ
メージ方程式は、イメージ面5(CA)=イメージ面1
(OA)ORイメージ面4(FA)
A)の像を形成するため、イメージ追加(OR)関数を
介して、イメージ面1(OA)(図38)とイメージ面
4(FA)(図41)の像を組合せる。図42参照。イ
メージ方程式は、イメージ面5(CA)=イメージ面1
(OA)ORイメージ面4(FA)
【0064】7.特徴測定メニューにおいては、イメー
ジ面5(CA)を測定するパラメータをセットする。
ジ面5(CA)を測定するパラメータをセットする。
【0065】8.ヒストグラムメニューにおいては、領
域パラメータを選択し、これをグラフの選択として特に
明るくする。ついで、個々の特徴的な領域についてイメ
ージ面5の像(CA)を分析するための測定パラメータ
を選択する。
域パラメータを選択し、これをグラフの選択として特に
明るくする。ついで、個々の特徴的な領域についてイメ
ージ面5の像(CA)を分析するための測定パラメータ
を選択する。
【0066】9.開放性指数(上述の工程1ないし工程
5)の分析後各フィールドについて工程6ないし工程8
を繰り返すと、平均と標準偏差とともにCA領域につい
ての累積ヒストグラムができ上がる(ヒストグラムは、
同じ布サンブルの異なるフィールドの間では鮮明ではな
い)。
5)の分析後各フィールドについて工程6ないし工程8
を繰り返すと、平均と標準偏差とともにCA領域につい
ての累積ヒストグラムができ上がる(ヒストグラムは、
同じ布サンブルの異なるフィールドの間では鮮明ではな
い)。
【0067】10.織布ガーゼの一連のフィールドの終
端に、1平方mm当りの開口領域の平均値と標準偏差を記
録する。
端に、1平方mm当りの開口領域の平均値と標準偏差を記
録する。
【0068】開放性指数と開口領域の平均値を、本発明
による布と従来の布との間で、織布ガーゼ分析の際に決
定した検出レベル値を用い、同様の方法で分析した。開
放性指数については、フィールドの測定値を格納してお
き、結果を例えばLotus 1-2-3 ワークシートで計算し
た。各布の開放性指数は、平均値として報告した。各フ
ィールドについて特徴的なデータを累積した後、平均値
と標準偏差をワークシートに記録し、平均開口領域のも
のとして報告した。
による布と従来の布との間で、織布ガーゼ分析の際に決
定した検出レベル値を用い、同様の方法で分析した。開
放性指数については、フィールドの測定値を格納してお
き、結果を例えばLotus 1-2-3 ワークシートで計算し
た。各布の開放性指数は、平均値として報告した。各フ
ィールドについて特徴的なデータを累積した後、平均値
と標準偏差をワークシートに記録し、平均開口領域のも
のとして報告した。
【0069】本発明の布は、上述の方法で測定した結
果、0.5以上の開放性指数を有していた。本発明の布
は、望ましくは0.6以上の開放性指数を有するのがよ
く、より好ましい開放性指数は0.75以上である。
果、0.5以上の開放性指数を有していた。本発明の布
は、望ましくは0.6以上の開放性指数を有するのがよ
く、より好ましい開放性指数は0.75以上である。
【0070】
【ストランド密度計算値の決定】ストランド密度の計算
値は、結合剤を用いない開放性布における繊維束の密度
のことである。ストランド密度の計算値は、繊維カバー
パターン領域を表す領域区分および、繊維束のcmで表し
た平均の厚さで除した1平方cm当りの繊維重量のグラム
数を用いて計算される繊維の密度から決定される。次
に、開口のある不織布について、g/cm3 単位で表される
ストランド密度計算値を決定する方法を述べる。
値は、結合剤を用いない開放性布における繊維束の密度
のことである。ストランド密度の計算値は、繊維カバー
パターン領域を表す領域区分および、繊維束のcmで表し
た平均の厚さで除した1平方cm当りの繊維重量のグラム
数を用いて計算される繊維の密度から決定される。次
に、開口のある不織布について、g/cm3 単位で表される
ストランド密度計算値を決定する方法を述べる。
【0071】この分析には、g/cm2 単位での布重量(W
T)の測定と、cm単位での繊維束の厚さ(Z)の測定、
および繊維カバーパターン領域を表す領域区分(FC)
を得るための開放性指数の分析が必要である。
T)の測定と、cm単位での繊維束の厚さ(Z)の測定、
および繊維カバーパターン領域を表す領域区分(FC)
を得るための開放性指数の分析が必要である。
【0072】繊維重量を測定するためには、ASTM
D−3776のような標準的な試験方法を用いる。繊維
束の厚さは、繊維束を貫通する断面積を測定するLeica
Quantimet Q520イメージアナライザを用いて測定する。
D−3776のような標準的な試験方法を用いる。繊維
束の厚さは、繊維束を貫通する断面積を測定するLeica
Quantimet Q520イメージアナライザを用いて測定する。
【0073】繊維束の厚さのイメージ分析用の布を準備
するため、布の代表的なサンプルを透明な樹脂(例えば
Araldite(商標)樹脂)に埋め込み、Buehler Isomet鋸
のようなダイヤモンド刃を備えた低速の鋸を使って、布
/樹脂ブロックの断面を形成する。布の機械押し出し方
向とこれと直交する方向にそれぞれ厚さ0.027cmの
断面を連続的に形成し、装填媒体として例えばNorland
光学接着剤60を用いて顕微鏡のガラススライドに装填
する。分析中の布の一片と比較される一連の断面の顕微
鏡観察結果から、繊維束を表す断面には測定用のマーク
をつける。不織布の繊維束は、蝶結び部と交差接合部、
あるいは蝶結び部がない場合には二つの交差接合部の間
のほぼ中間の位置で切断することにより断面を形成す
る。従来の不織布における繊維束の断面は、二つの交差
接合部のほぼ中間で形成する。
するため、布の代表的なサンプルを透明な樹脂(例えば
Araldite(商標)樹脂)に埋め込み、Buehler Isomet鋸
のようなダイヤモンド刃を備えた低速の鋸を使って、布
/樹脂ブロックの断面を形成する。布の機械押し出し方
向とこれと直交する方向にそれぞれ厚さ0.027cmの
断面を連続的に形成し、装填媒体として例えばNorland
光学接着剤60を用いて顕微鏡のガラススライドに装填
する。分析中の布の一片と比較される一連の断面の顕微
鏡観察結果から、繊維束を表す断面には測定用のマーク
をつける。不織布の繊維束は、蝶結び部と交差接合部、
あるいは蝶結び部がない場合には二つの交差接合部の間
のほぼ中間の位置で切断することにより断面を形成す
る。従来の不織布における繊維束の断面は、二つの交差
接合部のほぼ中間で形成する。
【0074】選択した各繊維束の厚さは、布の一つの表
面を代表する境界から他の表面を代表する境界までの断
面に沿って引かれるラインの長さとしてとらえる。そし
て、各糸束の厚さを代表するラインの長さを測定し、そ
の平均値(cm単位)を記録する。繊維カバーパターン領
域のサンプルを代表する領域区分(FC)は、開放性指
数分析から得られる。
面を代表する境界から他の表面を代表する境界までの断
面に沿って引かれるラインの長さとしてとらえる。そし
て、各糸束の厚さを代表するラインの長さを測定し、そ
の平均値(cm単位)を記録する。繊維カバーパターン領
域のサンプルを代表する領域区分(FC)は、開放性指
数分析から得られる。
【0075】つぎに、g/cc単位で表されるストランド密
度計算値は、以下の式に従って計算される。 ストランド密度計算値=WT/(Z+FC)
度計算値は、以下の式に従って計算される。 ストランド密度計算値=WT/(Z+FC)
【0076】
【布密度の決定】開口のある不織布の布密度決定方法を
以下に述べる。布密度は、単位面積当りの布重量(g/cm
2 単位)、布の厚さ(cm単位)、および布カバーパター
ン領域を代表する領域区分から計算される値である。布
密度の単位はg/cm3 である。
以下に述べる。布密度は、単位面積当りの布重量(g/cm
2 単位)、布の厚さ(cm単位)、および布カバーパター
ン領域を代表する領域区分から計算される値である。布
密度の単位はg/cm3 である。
【0077】単位面積当りの重量および厚さを測定する
には、標準的な試験方法(例えばASTM D−177
7およびD−3776)を用いる。ついで、単位面積当
りの重量を厚さで除すことにより布のバルクを計算し、
g/cm3 単位で表す。布における繊維カバーパターン領域
を代表する面積区分は、開放性指数分析から得られる繊
維カバー(FC)値である。前の説明を参照のこと。つ
ぎに、布のパルクを領域区分(FC)で除すことによ
り、布密度を計算する。
には、標準的な試験方法(例えばASTM D−177
7およびD−3776)を用いる。ついで、単位面積当
りの重量を厚さで除すことにより布のバルクを計算し、
g/cm3 単位で表す。布における繊維カバーパターン領域
を代表する面積区分は、開放性指数分析から得られる繊
維カバー(FC)値である。前の説明を参照のこと。つ
ぎに、布のパルクを領域区分(FC)で除すことによ
り、布密度を計算する。
【0078】本発明の布は、上述のように測定した結
果、少なくとも0.14g/cm3 のストランド密度計算値
を有していた。本発明の布としては、0.15g/cm3 の
ストランド密度計算値が欲しいどころで、好ましくは
0.17g/cm3 以上である。
果、少なくとも0.14g/cm3 のストランド密度計算値
を有していた。本発明の布としては、0.15g/cm3 の
ストランド密度計算値が欲しいどころで、好ましくは
0.17g/cm3 以上である。
【0079】以上本発明を詳細に説明し、かつ実施でき
るように例証してきたが、当業者ならば、本発明の精神
および趣旨を逸脱しない範囲で、基本的な原理の無数の
変形、他への適用、修正および拡張が可能なことは明ら
かであろう。
るように例証してきたが、当業者ならば、本発明の精神
および趣旨を逸脱しない範囲で、基本的な原理の無数の
変形、他への適用、修正および拡張が可能なことは明ら
かであろう。
【0080】なお、本発明の実施態様は以下の通りであ
る。 (1)前記開口は、ピラミッドの側面が前記支持部材に
出会う領域にある請求項1記載の装置。 (2)前記開口は、ピラミッドの側面上まで延設された
請求項1に記載の装置。 (3)前記各ピラミッドは四つの側面を有する請求項1
記載の装置。 (4)前記ピラミッドの頂点は支持部材の長手方向およ
び横方向に配列される請求項1記載の装置。 (5)前記装置は、ピラミッドの側面に位置する開口と
ピラミッドの隅に位置する開口を有する請求項1記載の
装置。
る。 (1)前記開口は、ピラミッドの側面が前記支持部材に
出会う領域にある請求項1記載の装置。 (2)前記開口は、ピラミッドの側面上まで延設された
請求項1に記載の装置。 (3)前記各ピラミッドは四つの側面を有する請求項1
記載の装置。 (4)前記ピラミッドの頂点は支持部材の長手方向およ
び横方向に配列される請求項1記載の装置。 (5)前記装置は、ピラミッドの側面に位置する開口と
ピラミッドの隅に位置する開口を有する請求項1記載の
装置。
【0081】(6)前記開口は楕円形をなす請求項1記
載の装置。 (7)前記開口は楕円形をなし、かつ、隣り合うピラミ
ッドの側面の一部に沿って延び、また四つのピラミッド
が出会う隅を貫通して延びる請求項1記載の装置。 (8)前記ピラミッドの側面は、その一部は支持部材の
水平面に対して少なくとも70°の角度で延び、この後
この側面の一部からピラミッドの頂点までは前記水平面
に対し70°より少ない角度で延びる請求項1記載の装
置。 (9)前記ピラミッドの側面は支持部材の水平面に対し
て65°を超える角度をなす請求項1記載の装置。 (10)前記開口は円形で、隣り合うピラミッドの基底
間の距離にほぼ等しい径を有する請求項1項記載の装
置。
載の装置。 (7)前記開口は楕円形をなし、かつ、隣り合うピラミ
ッドの側面の一部に沿って延び、また四つのピラミッド
が出会う隅を貫通して延びる請求項1記載の装置。 (8)前記ピラミッドの側面は、その一部は支持部材の
水平面に対して少なくとも70°の角度で延び、この後
この側面の一部からピラミッドの頂点までは前記水平面
に対し70°より少ない角度で延びる請求項1記載の装
置。 (9)前記ピラミッドの側面は支持部材の水平面に対し
て65°を超える角度をなす請求項1記載の装置。 (10)前記開口は円形で、隣り合うピラミッドの基底
間の距離にほぼ等しい径を有する請求項1項記載の装
置。
【0082】(11)前記周回状巻き付け領域(54;
202;208)が、当該糸状繊維グループに入り込
み、かつこの糸状繊維グループの少なくとも一部を貫い
て延びる繊維セグメントを含む請求項5記載の不織布。 (12)前記周回状巻き付け領域(54;202;20
8)が、前記糸状繊維グループを連結する隣り合う接合
部(52;201;206)間のほぼ中央に配設された
請求項5記載の不織布。 (13)前記糸状繊維グループの少なくともいくつかに
ある前記ほぼ平行かつ緊密に緻密化された繊維セグメン
トが、ねじられたものであり、この繊維セグメントが当
該糸状繊維グループの方向に沿って螺旋状に延びている
請求項5記載の不織布。 (14)隣り合う接合部(52;201;206)間
に、複数の周回状巻き付け領域(54;202;20
8)が存在する請求項5記載の不織布。 (15)前記接合部(52;201;206)が、複数
の繊維セグメントから成り、この複数の繊維セグメント
の一部は直線状に延びるものであり、他の一部は90°
曲がって延びるものであり、そしてさらに他の一部は当
該接合部内で対角線状に延びるものである請求項5記載
の不織布。
202;208)が、当該糸状繊維グループに入り込
み、かつこの糸状繊維グループの少なくとも一部を貫い
て延びる繊維セグメントを含む請求項5記載の不織布。 (12)前記周回状巻き付け領域(54;202;20
8)が、前記糸状繊維グループを連結する隣り合う接合
部(52;201;206)間のほぼ中央に配設された
請求項5記載の不織布。 (13)前記糸状繊維グループの少なくともいくつかに
ある前記ほぼ平行かつ緊密に緻密化された繊維セグメン
トが、ねじられたものであり、この繊維セグメントが当
該糸状繊維グループの方向に沿って螺旋状に延びている
請求項5記載の不織布。 (14)隣り合う接合部(52;201;206)間
に、複数の周回状巻き付け領域(54;202;20
8)が存在する請求項5記載の不織布。 (15)前記接合部(52;201;206)が、複数
の繊維セグメントから成り、この複数の繊維セグメント
の一部は直線状に延びるものであり、他の一部は90°
曲がって延びるものであり、そしてさらに他の一部は当
該接合部内で対角線状に延びるものである請求項5記載
の不織布。
【0083】(16)前記接合部(52;201;20
6)が、布の厚さ方向(Z方向)に延びる繊維セグメン
トを含む上記実施態様(15)に記載の不織布。 (17)前記糸状繊維グループの各々の連結領域間で配
設された領域(54;202;208)が、隣り合う前
記連結領域(52;201;206)間のほぼ中央にお
いて配設された請求項6記載の不織布。 (18)開放性指数が少なくとも0.6である請求項8
記載の不織布。 (19)ストランド密度計算値が少なくとも0.15g/
cm3 である請求項8記載の不織布。 (20)開放性指数が少なくとも0.75である請求項
8記載の不織布。 (21)ストランド密度計算値が少なくとも0.17g/
cm3 である請求項8記載の不織布。
6)が、布の厚さ方向(Z方向)に延びる繊維セグメン
トを含む上記実施態様(15)に記載の不織布。 (17)前記糸状繊維グループの各々の連結領域間で配
設された領域(54;202;208)が、隣り合う前
記連結領域(52;201;206)間のほぼ中央にお
いて配設された請求項6記載の不織布。 (18)開放性指数が少なくとも0.6である請求項8
記載の不織布。 (19)ストランド密度計算値が少なくとも0.15g/
cm3 である請求項8記載の不織布。 (20)開放性指数が少なくとも0.75である請求項
8記載の不織布。 (21)ストランド密度計算値が少なくとも0.17g/
cm3 である請求項8記載の不織布。
【0084】以上に述べたように、本発明の開口を有す
る不織布の製造装置及び方法によれば、化学的結合剤を
加えなくても優れた強度を示すとともに、均一な外観を
有する不織布を製造することができる。本発明の製造装
置及び方法により製造された不織布は、従来の不織布に
比べきわめて稠密かつ緻密であり、また、その外観は織
布に似ている。
る不織布の製造装置及び方法によれば、化学的結合剤を
加えなくても優れた強度を示すとともに、均一な外観を
有する不織布を製造することができる。本発明の製造装
置及び方法により製造された不織布は、従来の不織布に
比べきわめて稠密かつ緻密であり、また、その外観は織
布に似ている。
【図1】本発明の布を説明する斜視図である。
【図2】本発明の布を製造する装置を説明する断面図で
ある。
ある。
【図3】繊維ウェブとパターニング支持部材の拡大斜視
図である。
図である。
【図4】本発明の布を製造する方法における種々の工程
を示すブロックダイアグラム図である。
を示すブロックダイアグラム図である。
【図5】本発明の布を製造する装置の一つの態様の説明
図である。
図である。
【図6】本発明の布を製造する装置のもう一つの態様の
説明図である。
説明図である。
【図7】本発明の布を製造する装置の好ましい態様の説
明図である。
明図である。
【図8】パターニング支持部材の拡大断面図である。
【図9】図8のパターニング支持部材の平面図である。
【図10】パターニング支持部材の拡大断面図である。
【図11】図10のパターニング支持部材の平面図であ
る。
る。
【図12】パターニング支持部材の拡大断面図である。
【図13】図12のパターニング支持部材の平面図であ
る。
る。
【図14】パターニング支持部材の拡大断面図である。
【図15】図14のパターニング支持部材の平面図であ
る。
る。
【図16】パターニング支持部材の部分平面図である。
【図17】図16の17−17線断面図である。
【図18】パターニング支持部材の部分平面図である。
【図19】他の態様に係るパターニング支持部材の部分
平面図である。
平面図である。
【図20】図1の布の約20倍の拡大顕微鏡写真であ
る。
る。
【図21】図20の布における「蝶結び」領域の一つの
約4倍の拡大顕微鏡写真である。
約4倍の拡大顕微鏡写真である。
【図22】図20の布における交差接合部の一つの約4
倍の拡大顕微鏡写真である。
倍の拡大顕微鏡写真である。
【図23】図20の布における「蝶結び」領域の一つの
断面を約4倍に拡大した顕微鏡写真である。
断面を約4倍に拡大した顕微鏡写真である。
【図24】本発明の布の約25倍の拡大顕微鏡写真であ
る。
る。
【図25】図24の布における「蝶結び」の一つの約3
倍の拡大顕微鏡写真である。
倍の拡大顕微鏡写真である。
【図26】図24の布における交差接合部の一つの約3
倍の拡大顕微鏡写真である。
倍の拡大顕微鏡写真である。
【図27】本発明の布の約25倍の拡大顕微鏡写真であ
る。
る。
【図28】本発明の布における「蝶結び」領域の一つの
約50倍の拡大顕微鏡写真である。
約50倍の拡大顕微鏡写真である。
【図29】本発明の布の約20倍の拡大顕微鏡写真であ
る。
る。
【図30】図29の布における「蝶結び」領域の一つの
約2.5倍の拡大顕微鏡写真である。
約2.5倍の拡大顕微鏡写真である。
【図31】繊維セグメントにねじりが加えられた本発明
の他の態様に係る布の約15倍の拡大顕微鏡写真であ
る。
の他の態様に係る布の約15倍の拡大顕微鏡写真であ
る。
【図32】本発明の布の約2倍の拡大顕微鏡写真であ
る。
る。
【図33】本発明の他の態様に係る布の約15倍の拡大
顕微鏡写真である。
顕微鏡写真である。
【図34】本発明のさらに他の態様に係る布の約35倍
の拡大顕微鏡写真である。
の拡大顕微鏡写真である。
【図35】本発明の布における交差接合部の一つの断面
を約88倍に拡大した顕微鏡写真である。
を約88倍に拡大した顕微鏡写真である。
【図36】従来の布における交差接合部の一つの断面を
約88倍に拡大した顕微鏡写真である。
約88倍に拡大した顕微鏡写真である。
【図37】布の開放性を測定するため試験用の布をイメ
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
【図38】布の開放性を測定するため試験用の布をイメ
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
【図39】布の開放性を測定するため試験用の布をイメ
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
【図40】布の開放性を測定するため試験用の布をイメ
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
【図41】布の開放性を測定するため試験用の布をイメ
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
【図42】布の開放性を測定するため試験用の布をイメ
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
ージ分析する際の一連の工程における布の顕微鏡写真で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アーサー・ドレリチ アメリカ合衆国、07060 ニュージャージ ー州、プレーンフィールド、パークサイ ド・ロード 60 (72)発明者 アルトン・エイチ・バセット アメリカ合衆国、08540 ニュージャージ ー州、プリンストン、ハリエット・ドライ ブ 73 (72)発明者 ウィリアム・ジェイムズ アメリカ合衆国、08520 ニュージャージ ー州、イー・ウィンザー、ジェイムズタウ ン・ロード 956 (72)発明者 ジョン・ダブリュ・ケネッテ アメリカ合衆国、08876 ニュージャージ ー州、サマービル、デュークス・パークウ ェイ 192 (72)発明者 リンダ・ジェイ・マクミーキン アメリカ合衆国、08805 ニュージャージ ー州、バウンド・ブルック、イースト・ユ ニオン・アベニュー 217
Claims (8)
- 【請求項1】 個々の繊維要素が流体の力の影響下で移
動可能である出発繊維材料層から、接合部で交差する糸
状繊維グループによって定められる所定のパターンの穴
を有する不織布を製造するための装置であって、その上
に繊維ウェブを支持する三次元の支持部材(56;7
5;91)を有し、前記支持部材はその一面上に所定の
パターンに従って配置される複数のピラミッド(61;
100;104;112;120)を備え、各ピラミッ
ドは、頂点と基底、および頂点から基底に向かって延び
る複数の側面を有し、ピラミッドの側面は支持部材の水
平面に対して55°を超える角度をなし、前記支持部材
は、ピラミッドに対して所定のパターンに従って配置さ
れる複数の開口(68;102;109,110;11
1,116;121)を有する装置。 - 【請求項2】 個々の繊維要素が流体の力の影響下で移
動可能な出発繊維材料層から再配置された不織布の製造
装置であって、 回転可能な中空ドラムを備え、前記ドラムはその外表面
から延びる複数のピラミッド(61;100;104;
112;120)を有し、前記ピラミッドはドラムの軸
方向及び周方向に配置され、各ピラミッドは、頂点と基
底、及び頂点から基底に向かって延びる複数の側面を有
し、ピラミッドの側面はドラムの面に対して55°を超
える角度をなし、前記ドラムの表面には複数の開口(6
8;102;109,110;111,116;12
1)が所定のパターンに従って配設されており、 前記ドラムの周縁の一部の上でピラミッドの頂点上に前
記繊維層を位置させる手段と、 前記ドラムの外側にあって、前記繊維層、ピラミッド、
さらに開口を通じて前記ドラムの中に、隣り合う流体流
を射出する手段と、 前記流体がドラムの外表面に対して射出されている間前
記ドラムを回転する手段と、 前記ドラムの内側にあって、流体をドラムの表面から取
り除く手段と、 前記再配置された布をドラムの表面から取り外す手段を
備えた装置。 - 【請求項3】 ランダムに配置されて重なり合い互いに
摩擦係合するが流体の力の影響下で移動可能である繊維
の層から、繊維セグメントのグループによって定められ
る互いに離隔した開口を有する不織布を製造する方法で
あって、 繊維層の一体性を維持しつつ、影響を受ける領域の到る
所において互いに横方向および長手方向に離隔して配置
された複数の頂点を有する部材上に繊維層を支持する工
程と、 繊維層がこのように支持されている間、繊維層の面と平
行に作用し横方向に互いに反対向きに並進する力成分お
よびこれと協働する回転力成分を有し、前記回転力成分
の一部分が繊維層の面において当該面と平行に作用する
一方、前記回転力成分の他の部分が繊維層の面において
当該面と垂直に作用する力を、繊維層の互いに横方向お
よび長手方向に離隔した領域の各隣り合う対のほぼ中央
に加えることによって、前記横方向および長手方向に離
隔した複数の頂点を有する部材上に支持された繊維層の
繊維セグメントを側方に移動させて離隔した領域の間の
隣り合う繊維セグメントの緊密性および平行性が増すよ
うにするとともに、前記緊密性および平行性が増すよう
に移動した繊維セグメントの周りに周回状に繊維セグメ
ントを移動させる工程とを有する方法。 - 【請求項4】 ランダムに配置されて重なり合い互いに
摩擦係合するが流体の力の影響下で移動可能である繊維
の層から、繊維セグメントのグループによって定められ
る互いに離隔した開口を有する不織布を製造する方法で
あって、 支持部材の一面上に所定のパターンに従って配置される
複数のピラミッド(61;100;104;112;1
20)を有し、前記ピラミッドに対して所定のパターン
に従って配置される複数の開口(68;102;10
9,110;111,116;121)を有し、前記ピ
ラミッドの頂点および開口がそれぞれ互いに横方向およ
び長手方向に離隔して配置された、三次元の支持部材
(56;75;91)上に、繊維層をその一体性を維持
しつつ支持する工程と、 繊維層がこのように支持されている間、前記支持部材上
に支持された繊維層に流体の力を加えることによって、
前記横方向および長手方向に離隔した複数の頂点を有す
る部材上に支持された繊維層の繊維セグメントを側方に
移動させて離隔した領域の間の隣り合う繊維セグメント
の緊密性および平行性が増すようにするとともに、前記
緊密性および平行性が増すように移動した繊維セグメン
トの周りに周回状に繊維セグメントを移動させる工程と
を有する方法。 - 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載の方法に
より製造された不織布であって、 多数の糸状繊維グループ(51;200;205)を備
え、前記糸状繊維グループは交差し、共通の繊維を介し
て接合部(52;201;206)で連結されて、不織
布に所定のパターンの穴を形成し、 前記糸状繊維グループは、複数のほぼ平行かつ緊密に緻
密化された繊維セグメントを含み、 この糸状繊維グループの少なくともいくつかは、前記平
行かつ緊密に緻密化された繊維セグメント周縁の少なく
とも一部の周りに周回状に巻き付けられた周回状巻き付
け領域(54;202;208)を有する繊維セグメン
トを含む不織布。 - 【請求項6】 請求項3または請求項4に記載の方法に
より製造された不織布であって、 流体の力の影響下で再配置され絡み合わされた繊維から
成る多数の糸状繊維グループ(51;200;205)
を備え、前記糸状繊維グループが複数のほぼ平行かつ緊
密に緻密化された繊維セグメントから成り、 さらに複数の高度に絡み合わされた領域を有し、この高
度絡み合い領域が、糸状繊維グループを連結する領域
(52;201;206)と、糸状繊維グループの各々
に連結領域(52;201;206)間で配設された領
域(54;202;208)とから成る不織布。 - 【請求項7】 請求項3または請求項4に記載の方法に
より製造された不織布であって、 多数の糸状繊維グループ(51;200;205)を備
え、前記糸状繊維グループは交差し、共通の繊維を介し
て接合部(52;201;206)で連結されて、不織
布に所定のパターンの穴を形成し、 前記糸状繊維グループは、複数のほぼ平行かつ緊密に緻
密化された繊維セグメントを含み、 前記糸状繊維グループの少なくともいくつかにある繊維
セグメントは、ねじられたものであり、この繊維セグメ
ントが当該糸状繊維グループの方向に沿って螺旋状に延
びている不織布。 - 【請求項8】 請求項3または請求項4に記載の方法に
より製造された不織布であって、 少なくとも0.5の開放性指数と、少なくとも0.14
g/cm3 のストランド密度計算値を有する不織布。
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