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JP2001283373A - 交通流計測システム - Google Patents

交通流計測システム

Info

Publication number
JP2001283373A
JP2001283373A JP2000092791A JP2000092791A JP2001283373A JP 2001283373 A JP2001283373 A JP 2001283373A JP 2000092791 A JP2000092791 A JP 2000092791A JP 2000092791 A JP2000092791 A JP 2000092791A JP 2001283373 A JP2001283373 A JP 2001283373A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
traffic flow
vehicles
information
lane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000092791A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Onoguchi
一則 小野口
Kenichi Maeda
賢一 前田
Kunihisa Kishikawa
晋久 岸川
Nobuyuki Takeda
信之 武田
Atsuto Maki
淳人 牧
Masayuki Maruyama
昌之 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000092791A priority Critical patent/JP2001283373A/ja
Publication of JP2001283373A publication Critical patent/JP2001283373A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】超音波や画像を用いることなく交通流パラメー
タを非常に高い精度で計測することが可能な交通流計測
システムを提供する。 【解決手段】道路R上の複数の車両2の交通流を表す車
両走行速度等の交通流パラメータを計測する交通流計測
システム1。道路Rの車線に沿って所定間隔毎に配設さ
れ各車両2が車線上の所定位置を走行する際に各車両2
から発信されている自車両の車両IDをそれぞれ受信す
る複数のビーコン3と、各ビーコン3により受信された
各車両2の識別情報に基づいて各車両2の道路R上の移
動軌跡データを生成し、生成した各車両2の移動軌跡デ
ータに基づいて交通流パラメータを求める中央管制セン
タ10とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路上の車両交通
の流れ(交通流)を計測する交通流計測システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】道路交通は、現代社会を支える最も基本
的かつ重要な基盤であり、道路交通需要も年々増加の一
途をたどっている。
【0003】一方、このような道路交通需要の増加に伴
って、交通渋滞が大きな問題となっており、道路上の車
両交通の流れ(交通流)を計測して交通渋滞情報等を求
める交通流計測システムが開発されている。
【0004】従来の交通流計測システムにおいては、交
通流計測センサとして、道路上に設置された超音波セン
サやTVカメラが用いられており、この超音波センサ
(トラフィックカウンター)やTVカメラにより道路上
の車両の台数(交通量)、速度等の交通流を表す諸量
(パラメータ)を計測し、計測結果に基づいて交通渋滞
や、停止車両、低速走行車両、避走等の突発事象(異常
事象)を検出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超音波
センサを用いた交通流計測システムでは、検出精度に限
界があり(一般的に、車両台数95%以下、速度90%
以下)、また、単に車両の通過のみを検出する方式であ
り、車両を特定することができないため、検出車両間の
対応付けをすることができなかった。したがって、停止
車両、低速走行車両、逸走等の異常事象を検出すること
ができず、計測効率が低下していた。
【0006】一方、TVカメラを用いた交通流計測シス
テムでは、確かに超音波センサよりも検出精度を向上さ
せることができ、また、画像により車両を特定すること
ができるため、超音波センサでは検出不可であった停止
車両、低速走行車両、逸走を検出することが可能であ
る。
【0007】しかしながら、TVカメラを用いた交通流
計測センサでは、TVカメラにより撮影された画像に対
して例えば2値化処理等の画像処理を施すことにより車
両を検出しているため、明るさの変化の影響を受けやす
く、交通流パラメータ計測精度が悪化する恐れが生じて
いた。
【0008】また、TVカメラを用いた交通流計測シス
テムでは、複数の車両どうしが重なってその一方が他方
により隠れて見える、いわゆる重なり車両をTVカメラ
により撮影しても、その画像データから複数の車両を分
離して識別することが困難であり、交通流パラメータ計
測精度が悪化していた。さらに、交通渋滞時において、
複数の車両が繋がって見える場合には、重なり車両と同
様の理由から各車両を識別することができず、交通流パ
ラメータ計測精度の悪化を招いていた。
【0009】このように、従来の交通流計測システムで
は、交通流パラメータの計測精度が悪化するため、正確
な交通状況や異常事象を把握することが困難であった。
【0010】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、超音波や画像を用いることなく交通流パラメータ
を非常に高い精度で計測することが可能な交通流計測シ
ステムを提供することにより、正確な交通状況や異常事
象を把握することを可能にして道路交通のさらなる安全
性に寄与することをその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ための発明によれば、道路上の複数の車両の交通流を表
す車両走行速度等の交通流パラメータを計測する交通流
計測システムであって、前記道路の車線に沿って所定間
隔毎に配設され前記各車両が前記車線上の所定位置を走
行する際に当該各車両から発信されている自車両の識別
情報をそれぞれ受信する複数の受信装置と、各受信装置
により受信された各車両の識別情報に基づいて当該各車
両の前記道路上の移動軌跡データを生成する生成手段
と、生成された各車両の移動軌跡データに基づいて前記
交通流パラメータを求める手段とを備えている。
【0012】本発明において、好適には、前記各車両は
前記自車両の識別情報に加えて自車両の走行速度情報を
発信するようになっており、前記各受信装置は前記識別
情報に加えて前記走行速度情報を受信し、前記交通流パ
ラメータを求める手段は、前記交通流パラメータにおけ
る各車両の走行速度を、前記各車両の走行速度情報に基
づいて求める手段である。
【0013】また、本発明において、好適には、前記複
数の受信装置は、前記道路の車線上方に当該車線を走行
する複数の車両に対向するように配設されており、当該
各受信装置は、前記各車両が自受信装置の下を走行する
際に当該各車両から発信された識別情報を受信するよう
に構成されている。
【0014】特に、本発明において、好適には、前記交
通流パラメータを求める手段により求められた交通流パ
ラメータに基づいて前記道路の車線が渋滞しているか否
かを判断する交通渋滞判断手段と、前記交通流パラメー
タに基づいて前記複数の車両の内の少なくとも1台に異
常事象が発生しているか否かを判断する異常事象判断手
段とを備えている。
【0015】さらに、本発明において、前記交通流パラ
メータは所定時間内の前記車線における車両走行台数を
含んでおり、前記交通渋滞判断手段は、前記車両走行台
数が所定台数以上であった場合に前記車線は渋滞である
と判断する手段を有している。
【0016】特に、本発明において、前記交通流パラメ
ータは前記車線を走行する各車両個別の走行速度を含ん
でおり、前記異常事象判断手段は、前記複数の車両の内
の少なくとも1台の車両の個別走行速度が所定速度以下
である場合に、前記少なくとも1台の車両は低速走行し
ていると判断する手段を有している。
【0017】本発明において、前記交通流パラメータは
前記車線を走行する各車両個別の走行速度、この個別走
行速度に基づく所定時間内の各車両の平均速度および前
記所定時間内の前記車線における車両走行台数をそれぞ
れ含んでおり、前記交通渋滞判断手段は、前記所定時間
内の各車両の平均速度および車両走行台数に基づいて、
前記車線における平均速度に対する車両走行台数の割合
を表す交通密度を算出し、算出した交通密度が所定値以
下である場合に、前記車線は渋滞であると判断する手段
を有している。
【0018】本発明において、前記交通流パラメータは
前記各車両が前記車線上における同一位置に存在する際
におけるその存在時間を含んでおり、前記異常事象判断
手段は、前記複数の車両の内の少なくとも1台の車両の
同一位置存在時間が所定時間以上である場合に前記少な
くとも1台の車両は停止していると判断し、所定時間未
満である場合に、当該少なくとも1台の車両は低速走行
していると判断する手段を有している。
【0019】本発明において、前記車線は複数であり、
複数の車線それぞれに前記複数の受信装置が配設されて
いる一方、前記交通流パラメータは前記各車両の道路幅
方向の移動量を含んでおり、前記異常事象判断手段は、
前記複数の車両の内の少なくとも1台の車両の道路幅方
向移動量が所定値以上である際に、当該少なくとも1台
の車両の所定時間内の車線変更率を算出し、算出した車
線変更率が所定値以上である場合に、前記少なくとも1
台の車両は逸走していると判断する手段を有している。
【0020】本発明において、前記各受信装置は、自受
信装置の位置情報を記憶する記憶手段と、前記各車両か
ら発信された自車両の識別情報をそれぞれ受信する際
に、前記記憶手段に記憶された位置情報を読み出して送
信する位置情報送信手段とを備え、前記各車両は、地図
情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記各受信装置の
位置情報送信手段から送信されてきた位置情報に基づい
て自車両の現在位置を検出する手段と、前記地図情報記
憶手段に記憶された地図情報の中から、前記自車両の現
在位置に対応する地図情報を読み出して地図画像として
表示する表示手段と、前記自車両の現在位置を前記地図
画像上で識別可能に表示する自車両位置表示手段とを備
えている。
【0021】本発明において、前記各受信装置は、自受
信装置の位置情報およびその周辺の地図情報を記憶する
記憶手段と、前記各車両から発信された自車両の識別情
報をそれぞれ受信する際に、前記記憶手段に記憶された
位置情報および地図情報を読み出して送信する情報送信
手段とを備え、前記各車両は、前記各受信装置の情報送
信手段から送信されてきた位置情報に基づいて自車両の
現在位置を検出する手段と、前記各受信装置の情報送信
手段から送信されてきた地図情報を地図画像として表示
する表示手段と、前記自車両の現在位置を前記地図画像
上で識別可能に表示する自車両位置表示手段とを備えて
いる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係る交通流計測システム
の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0023】図1は、本発明の実施の形態に係わる交通
流計測システムの運用状況を説明するための図であり、
道路上のインフラを含むシステム構成図である。図2
は、図1に示す交通流計測システムの道路上インフラを
道路上方から見た平面図である。
【0024】また、図3は、図1および図2に示す交通
流計測システムの機能を示すブロック構成図である。
【0025】図1〜図3によれば、交通流計測システム
1は、例えば片側2車線の道路Rの各車線RA、RBの
上方に、その各車線RA、RBに対向するように所定間
隔(例えば、一般道路では2、3mの数倍の間隔、高速
道路では50m程度の間隔)で配設された無線情報通信
機能を有する複数のビーコン3を備えている。
【0026】すなわち、複数のビーコン3は、道路Rの
路側に上記ビーコン配設間隔に対応する間隔で立設され
た支柱4の上端部から道路Rに向かって突設された支持
部5に支持されている。
【0027】このビーコン3としては、例えば光を媒体
として情報通信を行なう光ビーコンや電波を媒体にして
情報通信を行なう電波ビーコン等が用いられる。また、
ビーコン3が配設される高さは、道路Rを走行する車両
2の邪魔をしない程度の高さ(例えば、約5m)であれ
ばよい。
【0028】このビーコン3を道路走行車両2に対向配
置させるための構成としては、上記支柱4、支持部5等
のインフラを新たに設置してもよく、また、道路Rの路
側に一定間隔で設置されている照明灯を利用することも
可能である。
【0029】そして、交通流計測システム1は、複数の
ビーコン3・・・3と無線で情報通信可能であり、道路
Rの交通渋滞状況や、停止車両、低速走行車両、避走等
の突発事象(異常事象)を計測・検出し、計測・検出し
た交通渋滞状況・異常事象を管理するための中央管制セ
ンタ10を備えている。
【0030】さらに、交通流計測システム1は、車両2
に搭載され、自車両の識別情報を表す車両ID(例え
ば、ナンバプレート等)を送信する機能および自車両誘
導用のナビゲーション機能を有する車載ユニット11を
備えている。
【0031】中央管制センタ10は、図3に示すよう
に、各ビーコン3との間の無線情報通信に関するインタ
フェース処理を行う通信部20と、後述するCPUの処
理に必要なプログラム、情報(データ)等を記憶するた
めのメモリ21とを備えている。
【0032】このメモリ21には、各ビーコン3が配設
されている道路Rの情報(道路Rの位置情報、道幅等)
およびビーコン3の設置間隔(距離)等を表すデータが
予め記憶されている。
【0033】一方、中央管制センタ10は、メモリ21
に記憶されたプログラムに従って、通信部20から送ら
れた情報に基づく交通渋滞判断処理、停止車両、低速走
行車両、避走等の異常事象検出処理を行うCPU22と
を備えている。
【0034】一方、各車両2に搭載された車載ユニット
11は、図3に示すように、道路Rを含む所定範囲の地
図情報を含む地図情報ファイル25F、自車両の車両I
D25Iおよび後述するコントローラの処理用プログラ
ムを記憶するメモリ25と、画像表示用の表示部26
と、この表示部26により表示された画像上で、ドライ
バが希望する目的地情報をマニュアルで入力可能な入力
部27と、メモリ25に記憶されたプログラムに従って
車載ユニット11全体の制御を行うコントローラ28
と、音声出力用のスピーカ29と、ビーコン3との間の
無線情報通信に関するインタフェース処理を行う通信部
30とを備えている。
【0035】コントローラ28は、図示しないGPS受
信ユニットを介して受信されたGPS信号に基づく自車
両2の現在位置情報を検出する処理、検出された現在位
置情報に基づいて、GUI機能によりメモリ25に記憶
された地図情報をスクロール可能に表示部26を介して
グラフィックス表示する処理、表示部26で表示された
地図画像上で自車両の現在位置を識別可能に表示する処
理、ドライバの入力部27操作によりマニュアルで設定
入力された目的地情報に基づいて走行経路を探索・設定
する処理および探索した走行経路に基づいて、ドライバ
に対するナビゲート情報出力処理、すなわち、表示部2
6を介して現在位置から目的位置までの対応する予約走
行経路の地図更新処理を含むグラフィックス表示出力処
理、あるいは(および)スピーカ29を介した走行経路
の音声出力処理を実行するようになっている。
【0036】そして、本実施形態において、コントロー
ラ28は、メモリ25に記憶された車両ID25Iを読
み出し、周期的に通信部30を介して車両ID25Iを
発信する処理を行なうようになっている。
【0037】一方、各ビーコン3は、自ビーコンの下を
車両2が走行(通過)する際に、その走行車両2から発
信された車両ID25Iを受信して中央管制センタ10
にアップリンクで送信する機能、および必要に応じて中
央管制センタ10から送信された情報を受信し、受信し
た情報を、自ビーコンの下を走行(通過)する車両2に
対してダウンリンクで送信する機能を有する送受信部3
1を備えている。
【0038】次に本実施形態に係わる交通流計測システ
ム1の全体動作について、特に、中央管制センタ10の
CPU22の処理を中心に説明する。
【0039】今、道路R(車線RA、RB)上を複数の
車両2が走行しており、図1および図2に示すように、
道路Rを走行する車両2は、周期的に自車両ID25I
を発信している。
【0040】このとき、複数のビーコン3の送受信部3
1は、自ビーコン3の下を走行通過する車両2から発信
された車両ID25Iをそれぞれ受信し、受信した車両
ID25Iを中央管制センタ10にそれぞれアップリン
クで送信するようになっている。
【0041】このとき、中央管制センタ10のCPU2
2は、図4および図5に示すように、複数のビーコン3
の送受信部31からそれぞれ送信された車両ID25I
を通信部20を介して受信して道路R上の車両2をそれ
ぞれ検出し(ステップS1)、受信時間(検出時間)を
記憶し(ステップS2)、検出した車両2の車両ID2
5Iに基づいて、同一車両の車両ID25Iが検出され
た複数のビーコン3をピックアップして、それら複数の
ビーコン3間の対応付けを各車両2毎に行なうことによ
り、各車両2の移動位置・移動時間を含む車両移動軌跡
データをそれぞれ作成する(ステップS3)。
【0042】次いで、CPU22は、各車両2毎に得ら
れた車両移動軌跡データに基づいて、各車両2の走行速
度、所定時間内の走行台数等の交通流パラメータを算出
して道路Rが交通渋滞であるか否かを判断する処理と、
上記各車両2の車両移動軌跡データおよび算出された交
通流パラメータに基づいて、停止車両、低速走行車両、
避走等の異常事象検出処理を同時並列的(例えば時分割
処理等)で行う。
【0043】以下、上記交通渋滞判断処理および異常事
象検出処理を具体的に説明するため、図6に示すよう
に、道路R(車線RA、RB)の一定区間K内に、それ
ぞれ4つのビーコン3(車線RA→ビーコン3A1〜3
A4、車線RB→ビーコン3B1〜3B4)が配設され
ているものとし、この道路Rの一定区間Kを複数の車両
2A1〜2Anが走行したものとする。
【0044】そして、各車両2Ak(k=1〜n;以
下、単に2Akで表す)の一定区間K内の車両移動軌跡
データDAk(k=1〜n;以下、単にDAkで表
す)、すなわち、一定区間K内のビーコン3A1〜3A
4、3B1〜3B4の位置を座標とした場合の各車両2
Akの移動位置の軌跡データ(座標データ)が、上記一
定区間K内の少なくとも1つのビーコン3A1〜3A
4、3B1〜3B4から送信された車両ID25Iに基
づいて求められたとする。
【0045】このとき、中央管制センタ10のCPU2
2は、各車両2Akの車両移動軌跡データDAkに基づ
いて、各車両2Ak毎の個別の走行速度を算出すること
ができるか否か判断する(ステップS4)。
【0046】この判断の結果、算出できる場合には(ス
テップS4→YES)、CPU22は、車両移動軌跡デ
ータDAkに基づいて車両2Akの個別走行速度(V
1)を算出する(ステップS5)。
【0047】例えば、車両2A1が3B1〜3B2まで
走行したと仮定し、その時の移動軌跡データをDA1
(3B1→3B2)と表し、かつその移動時間(ビーコ
ン3B1と3B2との間の車両2A1検出時間の差)を
t1(3B1→3B2)とすると、車両2A1の走行速
度V1(2A1)は、下式
【数1】 で表すことができる。
【0048】このように、各ビーコン3A1〜3A4、
3B1〜3B4を通過する毎に、その通過したビーコン
までの車両移動軌跡データDAkに基づいて各車両2A
kの個別走行速度V1(2Ak)が算出されると、CP
U22は、その個別走行速度V1(2Ak)が所定時速
(例えば、40km/h)以下であるか否か(V1≦4
0km/h?)を判断する(ステップS6)。今、例え
ば車両2A1の個別走行速度V1(2A1)のみが40
km以下であった場合(ステップS6→YES)、CP
U22は、その車両2A1を低速車両と判断し(ステッ
プS7)、ステップS1の処理に戻る。
【0049】一方、ステップS6の判断の結果、個別走
行速度V1(2Ak)が所定時速(40km/h)を超
えている場合(ステップS6→NO)、CPU22は、
各車両2Akの所定区間(例えば20m)内の速度変化
率R1を算出し(ステップS8)、算出された速度変化
率R1が50%以上であるか否か(R1≧50%?)を
判断する(ステップS9)。
【0050】今、仮にビーコン3B2〜3B4までの区
間を20m区間と仮定し、ステップS8の処理により、
所定の車両2A2のビーコン3B2通過時点での移動軌
跡データDA2に基づいて得られた個別走行速度V1
B2(2A2)とビーコン3B4通過時点での移動軌跡
データDA2に基づいて得られた個別走行速度V1B4
(2A2)との変化率R1が50%以上の値に算出され
た場合には(ステップS9→YES)、CPU22は、
その車両2A2を低速車両と判断し(ステップS1
0)、ステップS1の処理に戻る。
【0051】ステップS8の処理で算出された各車両2
Akの速度変化率R1が50%未満である場合には(ス
テップS9→NO)、CPU22は、道路R(一定区間
K)には低速車両は存在しないと判断してステップS1
の処理に戻る。
【0052】一方、ステップS6の処理と同時並列的
に、CPU22は、ステップS5で算出された各車両2
Akの個別走行速度V1(2Ak)に基づいて、一定区
間K内において各車両2Akが最初に検出されてから所
定時間T2(例えば5分間)における平均速度V2(2
Ak)を算出し(ステップS11)、この平均速度V2
(2Ak)が所定時速(例えば、40km/h)以下で
あるか否か(V2≦40km/h?)を判断し、(ステ
ップS12)、この判断の結果、40km以下であった
場合(ステップS12→YES)、CPU22は、後述
するステップS23の処理に移行し、40kmを超えて
いた場合(ステップS12→NO)、CPU22は、道
路R(一定区間K)には低速車両は存在しないと判断し
てステップS1の処理に戻る。
【0053】さらに、CPU22は、ステップS6の処
理と同時並列的に、ステップS5で算出された各車両2
Akの個別走行速度V1(2Ak)に基づいて、一定区
間K内において各車両2Akが最初に検出されてから所
定時間(後述するT4であり、例えば、1分間)の平均
速度を算出し(ステップS13)、ステップS29の処
理に移行する。
【0054】一方、ステップS4の判断の結果、個別走
行速度の算出が不可である連続した複数の車両(車群;
例えば、車両2A3〜2A7)が存在する場合(ステッ
プS4→NO)、CPU22は、車群2A3〜2A7の
速度(車群速度)(2A3〜2A7)を算出し(ステッ
プS14)、算出された車群速度(2A3〜2A7)に
基づいて、所定時間T2(例えば5分間)の平均速度V
2’(2A3〜2A7)を算出し(ステップS15)、
この平均速度V2’(2A3〜2A7)が所定時速(例
えば、40km/h)以下であるか否か(V2’≦40
km/h?)を判断し(ステップS16)、この判断の
結果、40km以下であった場合(ステップS16→Y
ES)、CPU22は、道路Rが渋滞であると判断し
(ステップS17)、ステップS1の処理に戻る。ま
た、平均速度V2’(2A3〜2A7)が40kmを超
えていた場合(ステップS16→NO)、CPU22
は、道路R(一定区間K)は渋滞ではないと判断して、
ステップS1の処理に戻る。
【0055】そして、ステップS4の判断処理と同時並
列的に、CPU22は、各車両2Ak車両移動軌跡デー
タDAkに基づいて、各車両2Akが同座標位置、すな
わち、各車両2Akが同一のビーコンで検出される位置
に存在するか否か判断し(ステップS18)、この判断
の結果同座標位置に存在しないと判断された場合(ステ
ップS18→NO)、CPU22は、停止車両・低速車
両は道路R(一定区間K)に存在しないと判断して、ス
テップS1の処理に戻る。
【0056】一方、各車両2Akの内、例えば車両2A
4が同座標位置に存在すると判断された場合(ステップ
S18→YES)、CPU22は、同座標位置に存在す
る時間{T1(2A4)}を計測し(ステップS1
9)、この計測した同座標位置存在車両2A4の存在時
間T1(2A4)が所定時間(例えば10秒)以上であ
るか否か(T1≧10秒?)を判断する(ステップS2
0)。
【0057】ステップS20の判断の結果、存在時間T
1(2A4)が10秒以上である場合、CPU22は、
上記車両2A4を停止車両と判断し(ステップS2
1)、ステップS1の処理に戻る。一方、ステップS2
0の判断の結果、存在時間T1(2A4)が10秒未満
である場合、CPU22は、車両2A4を低速車両と判
断し(ステップS22)、ステップS1の処理に戻る。
【0058】さらに、上記ステップS12の判断の結果
YES、すなわち、各車両Akが時速40kmを超えて
走行している際において、CPU22は、各車両2Ak
車両移動軌跡データDAkに基づいて、例えば道路Rの
一定区間K内における所定のビーコン(例えば、車線R
Aのビーコン3A2、車線RBのビーコン3B2)を所
定時間T2(例えば5分間)で通過した車両2Akの
数、すなわち、T2(5分)間の交通量Q1を計測する
(ステップS23)。
【0059】次いで、CPU22は、計測した交通量Q
1が所定台数(例えば25台)以上であるか否か(Q1
≧25台?)を判断し(ステップS24)、この判断の
結果、交通量Q1が25台以上であれば(ステップS2
4→YES)、CPU22は、道路Rの車線RA、RB
を渋滞であると判断し(ステップS25)、ステップS
1の処理に戻る。また、ステップS24の判断の結果、
交通量Q1が25台未満であれば(ステップS24→N
O)、CPU22は、道路Rの車線RA、RBは渋滞で
はないと判断し、ステップS1の処理に戻る。
【0060】さらに、CPU22は、ステップS4の判
断処理と同時並列的に、ステップS23〜S24の処理
と同様に、各車両2Ak車両移動軌跡データDAkに基
づいて所定時間T3(例えば5分間)における交通量Q
2を計測し(ステップS26)、計測した交通量Q2が
25台以上であるか否か(Q2≧25台?)を判断し
(ステップS27)、このステップS27の判断の結果
25台以上であれば(ステップS27→YES)、CP
U22は、後述するステップS32の処理に移行し、2
5台未満であれば(ステップS27→NO)、ステップ
S1の処理に移行する。
【0061】そして、CPU22は、各車両2Ak車両
移動軌跡データDAkに基づいて、一定区間K内におい
て各車両2Akが最初に検出されてから所定時間T4
(例えば、1分間)で通過した車両2Akの数、すなわ
ち、所定時間T4(1分間)の交通量を計測する(ステ
ップS28)。
【0062】続いて、CPU22は、ステップS13の
処理で算出された所定時間T4(1分間)の各車両2A
kの平均速度(平均時速)とステップS28の処理で計
測された所定時間T4(1分間)の交通量(車両台数)
とを用いて、道路Rの各車線RA、RB毎の交通密度K
1、すなわち、上記所定時間T4(1分間)における各
車線RA、RB毎の車両台数の平均速度に対する割合K
1(台数/時速/車線)を算出し(ステップS29)、
算出した交通密度K1(台数/時速/車線)が40以下
であるか否か{K1≦40(台数/時速/車線)?}を
判断する(ステップS30)。
【0063】ステップS30の判断の結果、何れの車線
RA、RBにおいてもK1が40以下である場合には
(ステップS30→YES)、CPU22は、道路Rの
各車線RA、RBは渋滞であると判断し(ステップS3
1)、ステップS1の処理に戻る。
【0064】一方、何れの車線RA、RBにおいてもK
1が40を超えている場合には(ステップS30→N
O)、CPU22は、道路Rの各車線RA、RBには渋
滞は発生していないと判断してステップS1の処理に戻
る。
【0065】一方、ステップS27の判断の結果YE
S、すなわち、所定時間T3(5分間)の交通量Q2が
25台以上の場合において、CPU22は、各車両2A
k車両移動軌跡データDAkに基づいて、各車両2Ak
の道路Rの横断方向への移動量(%、すなわち、道路R
の道幅に対する移動割合)d1(2Ak)を算出し(ス
テップS32)、算出した各車両2Akの移動量d1
(2Ak)が70%以上であるか否か(d1≧70%
?)を判断する(ステップS33)。
【0066】このステップS33の判断の結果、各車両
2Akの道路横断方向への移動量d1(2Ak)が70
%未満である場合には(ステップS33→NO)、各車
両(2Ak)は各車線RA、RBを車線変更なく正常に
走行しているものと判断してステップS1の処理に戻
る。
【0067】一方、例えば車両2Akの内の所定の車両
(例えば、車両2A10)の道路横断方向への移動量d
1(2Ak)が70%未満である場合には(ステップS
33→YES)、CPU22は、車両2A10は車線変
更したものと判断し、車線変更車両2A10の移動軌跡
データに基づいて、上記所定時間T4(例えば、1分
間)における車線変更率R2{2A(10)}、すなわ
ち、車線変更車両2A10の道路Rの道幅に対する変更
量を算出する(ステップS34)。
【0068】そして、CPU22は、算出した車線変更
車両2A10の車線変更率R2が50%以上であるか否
か(R2≧50%?)を判断する(ステップS35)。
【0069】ステップS35の判断の結果、車線変更車
両2A10の車線変更率R2が50%以上である場合に
は(ステップS35→YES)、CPU22は、上記車
線変更車両2A10は車線変更したのではなく逸走した
ものと判断し(ステップS36)、ステップS1の処理
に戻る。
【0070】一方、車線変更率R2が50%未満である
場合には(ステップS35→NO)、CPU22は、車
線変更車両2A10は正常に車線変更して逸走していな
いと判断し、ステップS1の処理に戻る。
【0071】以下、CPU22は、道路R(各車線R
A、RB)上方に配設された複数のビーコン3により検
出される各車両2の車両IDに基づいて、上述したステ
ップS1〜ステップS36の処理を繰り返し行なうこと
により、道路R(車線RA、RB)が渋滞であるか否
か、および道路R上を走行する少なくとも1台の車両2
が、低速走行、停止、逸走等の異常事象を起こしている
か否かを、自動的に判断することができる。
【0072】以上述べたように、本実施形態によれば、
車両2の無線情報通信機能を有する車載ユニット11と
無線情報通信可能であり、かつ中央管制センタ10に対
して情報をアップリンクで送信可能な複数のビーコン3
を道路Rの各車線RA、RBの上方、すなわち、各車線
RA、RBを走行する車両2に対向するように所定間隔
で配設したため、これら複数のビーコン3により各車両
2の車載ユニット11から検出された車両IDを中央管
制センタ10へアップリンクで送信することができる。
【0073】したがって、送信された各車両2の個別の
車両IDに基づいて、中央管制センタ10により、非常
に容易かつ高精度で各車両2を識別して各車両毎の移動
軌跡データを作成することができる。そして、作成され
た各車両2毎の移動軌跡データに基づいて、各車両2の
速度や交通量等の交通流パラメータを算出し、算出され
た交通流パラメータに基づいて、道路Rにおける交通渋
滞判断処理、および停止車両、低速走行車両、避走等の
異常事象検出処理を自動的に行なうことができる。
【0074】すなわち、本実施形態によれば、超音波セ
ンサやTVカメラに基づく画像を用いることなく、各車
両2を非常に容易かつ確実に識別して交通流パラメータ
を算出し、算出した交通流パラメータに基づいて交通渋
滞判断処理および異常事象検出処理を行なうことができ
るため、上記交通流パラメータ算出処理、交通渋滞判断
処理および異常事象検出処理を、従来の計測システムに
比べて非常に高い精度で正確に行なうことができる。
【0075】したがって、高精度で正確に検出・判断さ
れた交通渋滞情報および異常事象情報を、例えば、上記
ビーコン3(送受信部31)および車両2の車載ユニッ
ト11を経由してドライバにフィードバックさせること
により、各車両2のドライバに対して非常に正確な交通
渋滞情報および異常事象情報を伝達することができるた
め、道路交通の安全性をさらに向上させることができ
る。
【0076】また、本実施形態によれば、周囲の明るさ
の変化等の環境変化の影響を全く受けないため、どんな
場所に設置されている道路に対しても、本実施形態の交
通流計測システムを適用することができる。
【0077】なお、本実施形態において、道路(車線)
に沿って配設されるビーコンの間隔を短くすることによ
り、さらに高精度で交通渋滞情報や異常事象発生情報等
の交通流情報を得ることができる。
【0078】また、本実施形態では、各ビーコンは、各
車両の車両IDのみを受信してアップリンクで中央管制
センタに送信し、各車両の車両IDに基づいてその各車
両の速度(時速)を算出したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、各車両の車載ユニットのコ
ントローラは、自車両の車両IDに加えて、自車両の速
度(時速)を周期的に送信するようにし、各ビーコン
は、各車両の車両IDおよび速度情報を受信するように
してもよい。
【0079】このように構成すれば、中央管制センタ
は、ステップS5の個別速度算出処理を行なうことな
く、各車両の速度(時速)情報を得ることができ、より
簡単かつ迅速に各車両の速度(時速)が得られる。
【0080】ところで、本実施形態では、ビーコンのア
ップリンク機能を用いて、車両の車載ユニットから送信
された車両IDを中央管制センタへ送信するようにした
が、上述したように、ビーコンは、中央管制センタに対
する無線通信機能および車両の車載ユニットに対する無
線通信機能をそれぞれ有しており、それら機能の内のビ
ーコンから車両の車載ユニットに対する情報送信機能、
すなわちダウンリンク機能を利用することにより、以下
に示す新たな効果を得ることができる。
【0081】すなわち、本実施形態の第1の変形例に係
わる交通流計測システム1Aとして、図7に示すよう
に、各ビーコン3Aは、メモリ32をそれぞれ有してお
り、このメモリ32には、自ビーコン3Aが配設されて
いる場所の位置情報Pが予めそれぞれ記憶されている。
【0082】そして、各ビーコン3Aの送受信部31A
は、各ビーコン3Aは、車両2から発信された車両ID
25Iをそれぞれ受信した際に、自ビーコン3Aの位置
情報Pを、車両ID25I発信元の車両2に対してダウ
ンリンクで送信するようになっている。
【0083】すなわち、本変形例によれば、各車両2の
通信部30は、自車両2が各ビーコン3Aの下を走行
(通過)する際に各ビーコン3Aからダウンリンクで送
信された位置情報Pを受信し、受信した位置情報Pをコ
ントローラ28に送信する(図8;ステップS40)。
【0084】このとき、コントローラ28は、通信部3
0から送信された位置情報Pに基づいて現在の自車両2
の現在位置情報を検出し(ステップS41)、検出され
た現在位置情報に基づいて、メモリ25に記憶された地
図情報の中から現在位置情報に対応する地図情報を読み
出してスクロール可能に表示部26を介して地図画像と
してグラフィックス表示し(ステップS42)、表示部
26で表示された地図画像上で自車両の現在位置を識別
可能に表示し(ステップS43)、ステップS41の処
理に戻る。
【0085】この結果、表示部26に表示される地図情
報は、自車両2が各ビーコン3Aの下を走行(通過)す
る毎に更新(スクロール)されながら、その現在位置を
含む状態で表示されるため、ドライバは、表示された地
図情報および自車両の現在位置情報を見ながら、自車両
2を運転することができる。
【0086】すなわち、本変形例によれば、車載ユニッ
ト11のコントローラ28は、GPS信号を用いること
なく、自車両2の現在走行位置およびその周辺の地図情
報を更新(スクロール)しながら表示部26を介して表
示することができ、車載ユニット11および車両2のコ
ストを低減させることができる。また、GPS受信ユニ
ットと併せて用いても、GPS信号が受信できない場合
の現在位置情報補正用として上述したビーコン3Aから
の位置情報Pを利用することができるため、車載ユニッ
ト11のナビゲーション機能の精度を高く維持すること
ができる。
【0087】なお、本実施形態およびその第1の変形例
においては、地図情報を各車両2の車載ユニット11に
おけるメモリ25に地図情報ファイルFとして予め記憶
するようにしたが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0088】例えば、本実施形態の第2の変形例とし
て、地図情報(画像情報)を含む大量のデータを高速に
送信することが可能であれば、車載ユニット11のメモ
リ25に地図情報ファイルFを記憶させずに、各ビーコ
ン3A’のメモリ32に、上記位置情報Pに加えて、そ
の位置情報Pの周辺の地図情報(画像情報)Mを併せて
記憶させておくことも可能である。
【0089】すなわち、各ビーコン3A’の送受信部3
1A’は、車両2から発信された車両ID25Iをそれ
ぞれ受信した際に、自ビーコン3Aの位置情報Pおよび
周辺地図情報Mを車両ID25I発信元の車両2に対し
てダウンリンクで送信するようになっている。
【0090】このとき、各車両2の通信部30は、自車
両2が各ビーコン3Aの下を走行(通過)する際に各ビ
ーコン3Aからダウンリンクで送信された位置情報Pお
よび地図情報Mを受信してコントローラ28に送信し
(ステップS40参照)、コントローラ28は、送信さ
れた位置情報Pに基づいて現在の自車両2の現在位置情
報を検出し(ステップS41参照)、送信された地図情
報Mを表示部26を介して地図画像としてグラフィック
ス表示し、表示部26で表示された地図画像上で自車両
の現在位置を識別可能に表示するようになっている(ス
テップS43参照)。
【0091】このように構成すれば、各車両2の車載ユ
ニット11のメモリ25において予め大量な記憶容量を
必要とする地図情報を記憶する必要がなくなるため、車
載ユニット11のメモリ25に必要な容量を大幅に低減
させることができ、使用するメモリ25のコスト、上記
メモリ25を含む車載ユニット11のコストおよび上記
車載ユニット11が搭載された車両2のコストをそれぞ
れ低減させることができる。
【0092】そして、第1および第2の変形例によれ
ば、ナビゲーション機能を実行する際には、自車両の現
在位置情報を中央管制センタ側まで送信することなく、
ローカルに処理することができるため、高価なインフラ
を用いることなくナビゲーション機能を実現することが
できる。
【0093】なお、本実施形態およびその第1、第2の
変形例においては、複数のビーコンを道路走行車両に対
向するように配置させたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、ビーコンの設置間隔とビーコンの道路走
行車両に対する情報通信位置とが互いに対応付けられて
れば、何れの場所に設置してもよい。例えば、複数のビ
ーコンを道路の路側に所定間隔で配設することも可能で
あるし、道路に所定間隔で埋設することも可能である。
【0094】また、本実施形態およびその第1、第2の
変形例においては、道路走行車両との無線情報通信、お
よび中央管制センタとの無線情報通信をそれぞれ行なう
装置としてビーコンを用いたが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、道路走行車両に対して無線で情報通
信可能であり、かつ中央管制センタに対して無線で情報
通信できる装置であれば、何れの装置を用いることも可
能である。
【0095】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、道
路の車線に沿って所定間隔で配設された受信装置によ
り、各車両から発信されている車両識別情報を受信して
各車両の移動軌跡データを求めることができる。したが
って、超音波センサやTVカメラに基づく画像を用いる
ことなく、各車両を容易かつ確実に識別してその移動軌
跡データを求めることができ、かつ求めた移動軌跡デー
タに基づいて交通流パラメータを算出し、算出した交通
流パラメータに基づいて交通渋滞判断処理および異常事
象判断処理を行なうことができる。
【0096】この結果、上記交通流パラメータ算出処
理、交通渋滞判断処理および異常事象判断処理を、従来
の計測システムに比べて非常に高い精度で正確に行なう
ことができ、道路交通の安全性をさらに向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る交通流計測システム
の運用状況を説明するための図。
【図2】図1に示す交通流計測システムの道路上インフ
ラを道路上方から見た平面図。
【図3】図1および図2に示す交通流計測システムの機
能を示すブロック構成図。
【図4】図3に示す中央管制センタのCPUの処理の一
例を示すための概略フローチャート。
【図5】図3に示す中央管制センタのCPUの処理の一
例を示すための概略フローチャート。
【図6】図4および図5に示す交通渋滞判断処理および
異常事象検出処理を具体的に説明するための図であり、
道路の一定区間内に配設された複数のビーコンを示す
図。
【図7】本発明の実施の形態の第1の変形例に係わる交
通流計測システムの運用状況を説明するための図。
【図8】図7に示す第1の変形例に係わる交通流計測シ
ステムにおけるビーコンおよび車載ユニットのコントロ
ーラの処理の一例を示す概略フローチャート。
【符号の説明】 1、1A 交通流計測システム 2 車両 3、3A ビーコン 4 支柱 5 支持部 10 中央管制センタ 11 車載ユニット 20 通信部 21 メモリ 22 CPU 25 メモリ 25F 地図情報ファイル 25I 車両ID 28 コントローラ 30 通信部 31 送受信部 32 メモリ R 道路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08G 1/0969 G08C 17/00 A (72)発明者 岸川 晋久 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 武田 信之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 牧 淳人 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 丸山 昌之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 2F029 AA02 AB05 AB07 AB13 AC02 AC14 AC16 AC18 2F073 AA32 BB01 BC02 BC04 CC12 CC20 CD00 DD07 DE08 EE01 FG01 FG02 GG01 GG08 5H180 AA01 CC12 DD02 DD03 DD04 FF05 FF12 FF13 FF22 FF25 9A001 JJ77

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路上の複数の車両の交通流を表す車両
    走行速度等の交通流パラメータを計測する交通流計測シ
    ステムであって、 前記道路の車線に沿って所定間隔毎に配設され前記各車
    両が前記車線上の所定位置を走行する際に当該各車両か
    ら発信されている自車両の識別情報をそれぞれ受信する
    複数の受信装置と、各受信装置により受信された各車両
    の識別情報に基づいて当該各車両の前記道路上の移動軌
    跡データを生成する生成手段と、生成された各車両の移
    動軌跡データに基づいて前記交通流パラメータを求める
    手段とを備えたことを特徴とする交通流計測システム。
  2. 【請求項2】 前記各車両は前記自車両の識別情報に加
    えて自車両の走行速度情報を発信するようになってお
    り、前記各受信装置は前記識別情報に加えて前記走行速
    度情報を受信し、前記交通流パラメータを求める手段
    は、前記交通流パラメータにおける各車両の走行速度
    を、前記各車両の走行速度情報に基づいて求める手段で
    あることを特徴とする請求項1記載の交通流計測システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記複数の受信装置は、前記道路の車線
    上方に当該車線を走行する複数の車両に対向するように
    配設されており、当該各受信装置は、前記各車両が自受
    信装置の下を走行する際に当該各車両から発信された識
    別情報を受信するように構成されたことを特徴とする請
    求項1記載の交通流計測システム。
  4. 【請求項4】 前記交通流パラメータを求める手段によ
    り求められた交通流パラメータに基づいて前記道路の車
    線が渋滞しているか否かを判断する交通渋滞判断手段
    と、前記交通流パラメータに基づいて前記複数の車両の
    内の少なくとも1台に異常事象が発生しているか否かを
    判断する異常事象判断手段とを備えたことを特徴とする
    請求項1記載の交通流計測システム。
  5. 【請求項5】 前記交通流パラメータは所定時間内の前
    記車線における車両走行台数を含んでおり、前記交通渋
    滞判断手段は、前記車両走行台数が所定台数以上であっ
    た場合に前記車線は渋滞であると判断する手段を有した
    ことを特徴とする請求項4記載の交通流計測システム。
  6. 【請求項6】 前記交通流パラメータは前記車線を走行
    する各車両個別の走行速度を含んでおり、前記異常事象
    判断手段は、前記複数の車両の内の少なくとも1台の車
    両の個別走行速度が所定速度以下である場合に、前記少
    なくとも1台の車両は低速走行していると判断する手段
    を有したことを特徴とする請求項4または5記載の交通
    流計測システム。
  7. 【請求項7】 前記交通流パラメータは前記車線を走行
    する各車両個別の走行速度、この個別走行速度に基づく
    所定時間内の各車両の平均速度および前記所定時間内の
    前記車線における車両走行台数をそれぞれ含んでおり、
    前記交通渋滞判断手段は、前記所定時間内の各車両の平
    均速度および車両走行台数に基づいて、前記車線におけ
    る平均速度に対する車両走行台数の割合を表す交通密度
    を算出し、算出した交通密度が所定値以下である場合
    に、前記車線は渋滞であると判断する手段を有したこと
    を特徴とする請求4乃至6の内の何れか1項記載の交通
    流計測システム。
  8. 【請求項8】 前記交通流パラメータは前記各車両が前
    記車線上における同一位置に存在する際におけるその存
    在時間を含んでおり、前記異常事象判断手段は、前記複
    数の車両の内の少なくとも1台の車両の同一位置存在時
    間が所定時間以上である場合に前記少なくとも1台の車
    両は停止していると判断し、所定時間未満である場合
    に、当該少なくとも1台の車両は低速走行していると判
    断する手段を有したことを特徴とする請求項4乃至7の
    内の何れか1項記載の交通流計測システム。
  9. 【請求項9】 前記車線は複数であり、複数の車線それ
    ぞれに前記複数の受信装置が配設されている一方、 前記交通流パラメータは前記各車両の道路幅方向の移動
    量を含んでおり、前記異常事象判断手段は、前記複数の
    車両の内の少なくとも1台の車両の道路幅方向移動量が
    所定値以上である際に、当該少なくとも1台の車両の所
    定時間内の車線変更率を算出し、算出した車線変更率が
    所定値以上である場合に、前記少なくとも1台の車両は
    逸走していると判断する手段を有したことを特徴とする
    請求項4乃至8の内の何れか1項記載の交通流計測シス
    テム。
  10. 【請求項10】 前記各受信装置は、自受信装置の位置
    情報を記憶する記憶手段と、前記各車両から発信された
    自車両の識別情報をそれぞれ受信する際に、前記記憶手
    段に記憶された位置情報を読み出して送信する位置情報
    送信手段とを備え、 前記各車両は、地図情報を記憶する地図情報記憶手段
    と、前記各受信装置の位置情報送信手段から送信されて
    きた位置情報に基づいて自車両の現在位置を検出する手
    段と、前記地図情報記憶手段に記憶された地図情報の中
    から、前記自車両の現在位置に対応する地図情報を読み
    出して地図画像として表示する表示手段と、前記自車両
    の現在位置を前記地図画像上で識別可能に表示する自車
    両位置表示手段とを備えたことを特徴とする請求項1記
    載の交通流計測システム。
  11. 【請求項11】 前記各受信装置は、自受信装置の位置
    情報およびその周辺の地図情報を記憶する記憶手段と、
    前記各車両から発信された自車両の識別情報をそれぞれ
    受信する際に、前記記憶手段に記憶された位置情報およ
    び地図情報を読み出して送信する情報送信手段とを備
    え、 前記各車両は、前記各受信装置の情報送信手段から送信
    されてきた位置情報に基づいて自車両の現在位置を検出
    する手段と、前記各受信装置の情報送信手段から送信さ
    れてきた地図情報を地図画像として表示する表示手段
    と、前記自車両の現在位置を前記地図画像上で識別可能
    に表示する自車両位置表示手段とを備えたことを特徴と
    する請求項1記載の交通流計測システム。
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