JP2001280301A - バルブポジショナ - Google Patents
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Landscapes
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Abstract
て、制御対象部位の特性を自動測定して自動チューニン
グする。 【解決手段】 バルブの弁開度を設定する入力信号と、
このバルブの弁開度を検出する位置センサーと、この位
置センサーにより得られた弁開度信号と入力信号との偏
差から入力信号に一致させるように制御演算して制御信
号を生成する制御演算部と、この制御信号に基づいた空
気流量を生成する電空変換機構部と、この電空変換機構
部において生成された空気流量に基づく空気圧をバルブ
に供給する圧力増幅器とからなるバルブポジショナであ
って、電空変換機構部と圧力増幅器と位置センサーとバ
ルブとで構成されている制御対象部位は、自動設定信号
を受けた時に、制御対象部位のそれぞれの特性を自動測
定し、制御演算部の制御信号を生成するためのチューニ
ングパラメータを制御対象部位の特性から演算により求
め、現在のチューニングパラメータと置き換えるように
する。
Description
に関するものであり、詳しくは入力信号を受信すると共
に、バルブの弁開度を受信した入力信号に一致させるよ
うに制御するバルブポジショナにおいて、弁開度位置を
検出して電気信号に変換する位置センサーと、この位置
センサーからの信号を入力信号に一致させるように制御
演算を行う制御演算部と、この制御演算部で演算した制
御信号をバルブの駆動信号に変換する電空変換機構部と
を具備し、これらから構成されている制御対象部位の特
性を自動測定し、制御演算部のチューニングパラメータ
を制御対象部位の特性から演算により求めて、自動チュ
ーニングする機能を持つようにしたバルブポジショナに
関する。
内部に演算機能(CPU等)を搭載しているので、バル
ブの弁開度を制御する制御アルゴリズムがソフトウェア
で実現できるようになっている。この技術により、複雑
な制御演算を行えるようになった為、バルブの制御性は
前世代のメカニカル方式のバルブポジショナに比べると
格段に制御性が向上している。その反面、制御アルゴリ
ズムについては、その使用する制御パラメータが増えた
ことにより、そのチューニングも複雑になり、インスタ
レーションに工数がかかるようになった。この問題を解
決するために、自動チューニング機能などを搭載する機
種も出てきた。又、演算機能の利用は、制御演算の他に
も、自己診断や、調節弁の診断等にも及ぶようになって
きている。
が難しくしている原因の一つは、バルブポジショナが制
御しなくてはならないバルブの種類が多機種に及ぶた
め、特定できないことにある。即ち、どのような特性を
有するバルブがバルブポジショナに組み合わされるかが
特定できないので、チューニングはどうしてもカットア
ンドトライの作業を繰り返すしかなかった。従って、チ
ューニング作業を補助する機能を持ったバルブポジショ
ナ、或いは自動チューニング機能を持つバルブポジショ
ナが開発されるようになってきている。
動チューニング方法として、チューニング補助型のバ
ルブポジショナと自動チューニング型のバルブポジシ
ョナがある。
は、バルブポジショナに組み合わされるためのバルブの
型名及びその種類や特性を作業者がバルブポジショナに
入力することにより、バルブポジショナがそれらのデー
タをもとに適切なチューニングパラメータを選び出すと
いう、所謂、セミオートチューニング方法のことであ
る。
は、バルブポジショナにある自動設定信号を与えると、
バルブのサイズやヒステリシスなどの特性を測定し、所
定のパラメータテーブルから、制御パラメータのチュー
ニングセットを選び出す方法である。
来技術で説明したように、バルブポジショナにはバルブ
を制御するためのチューニングが困難であるため、上述
のバルブの制御チューニング支援を行う機能であるチ
ューニング補助型のバルブポジショナ、自動チューニ
ング型のバルブポジショナがあるが、それぞれは次に示
すような問題点がある。
業者がバルブの情報と知識が必要であるために、ある程
度の専門能力を要求されることである。従って、バルブ
ポジショナにバルブの情報や特性を入力しなければなら
ないので、入力の工数がかかることになり、入力ミスな
どの人的なミスを引き起こす危険性があるという問題が
ある。
数の組み合わせが考えられるバルブの特性において、正
確なチューニングを行おうとすると、バルブポジショナ
が持たなければならないパラメーターテーブルのデータ
量が膨大になり、メモリなどのハードウェアが必要にな
りコストがかかることになる。この問題を解消するため
に、少ないパラメーターテーブルで済まそうとするなら
ば、チューニングが粗くなり、正確性を欠いたチューニ
ングとなるという問題がある。
において独特な特性からなる非線形性特性を持つものも
あり、これらの影響を反映した実際的なチューニングが
できないという問題がある。これは、バルブポジショナ
の制御装置によっては制御対象はバルブだけではないか
らであり、具体的には、バルブの特性の測定方法によっ
ては、正確な測定ができなかったり、測定に時間を要す
ることにより、チューニングに係る時間が長くなるとい
う問題がある。
単に、より正確に、より早くバルブに対する自動チュー
ニングを行う手法に解決しなければならない課題を有す
る。
に、本発明に係るバルブポジショナは、次に示す構成に
することである。
と、該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位
置センサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号と
の偏差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致させ
るように制御演算して制御信号を生成する制御演算部
と、該制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換
機構部と、該電空変換機構部において生成された空気流
量に基づく空気圧を前記バルブに供給する圧力増幅器と
からなるバルブポジショナであって、前記電空変換機構
部と圧力増幅器と位置センサーとバルブとで構成されて
いる制御対象部位は、自動設定信号を受けた時に、前記
制御演算部の制御信号を生成するためのチューニングパ
ラメータを前記制御対象部位のそれぞれの特性を自動測
定して演算により求めると共に、現在のチューニングパ
ラメータと置き換えるようにしたことを特徴とするバル
ブポジショナ。
と、該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位
置センサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号と
の偏差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致させ
るように制御演算して制御信号を生成する制御演算部
と、該制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換
機構部と、該電空変換機構部において生成された空気流
量に基づく空気圧を前記バルブに供給する圧力増幅器と
からなるバルブポジショナであって、前記電空変換機構
部と圧力増幅器と位置センサーとバルブとで構成されて
いる制御対象部位は、自動設定信号を受けた時に、該制
御対象部位の応答速度を自動測定し、該自動測定した応
答速度のパラメータにより前記制御演算部の制御信号を
生成するためのチューニングパラメータを演算すること
を特徴とするバルブポジショナ。 (3)上記(2)のバルブポジショナにおいて、前記制
御対象部位の応答速度の自動測定は、前記電空変換機構
部の出力を飽和させ、その時のバルブの応答速度を測定
することであることを特徴とするバルブポジショナ。 (4)上記(2)のバルブポジショナにおいて、前記制
御対象部位の応答速度の自動測定は、前記電空変換機構
部の出力の変化速度を一定に維持した状態にしておき、
その時のバルブの応答速度を測定することであることを
特徴とするバルブポジショナ。 (5)上記(3)又は(4)のバルブポジショナにおい
て、前記バルブの応答速度の測定は、前記バルブが第1
の弁開度から第2の弁開度に変化する際の時間を測定す
ることであることを特徴とするバルブポジショナ。 (6)上記(3)又は(4)のバルブポジショナにおい
て、前記バルブの応答速度の測定は、前記バルブの第1
の弁開度を前記位置センサーにおいて検出して得られた
弁開度信号を通過した後に、ある単位時間後の弁開度信
号を測定することであることを特徴とするバルブポジシ
ョナ。 (7)上記(4)のバルブポジショナにおいて、前記電
空変換機構部の出力の変化速度を一定に維持した状態に
するのは、該電空変換機構部の構造上生じる不感帯を利
用することであることを特徴とするバルブポジショナ。
と、該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位
置センサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号と
の偏差から前記バルブの弁開度信号を該入力信号に一致
させるように制御演算して制御信号を生成する制御演算
部と、該制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変
換機構部と、該電空変換機構部において生成された空気
流量に基づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とか
らなるバルブポジショナであって、前記制御演算部は、
その制御演算において少なくとも一つの積分器を用い
て、前記弁開度信号と前記入力信号の偏差が予め設定さ
れている範囲内に入ったことを検出し、その時の前記制
御演算部から出力される制御信号を動作開始基準信号と
すると共に所定の記憶部に記憶するようにしたことを特
徴とするバルブポジショナ。 (9)上記(8)のバルブポジショナにおいて、前記記
憶部に記憶してある動作開始基準信号は前記制御演算部
から出力する制御信号の基準点として使用することを特
徴とするバルブポジショナ。
号と、該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該
位置センサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号
との偏差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致さ
せるように制御演算して制御信号を生成する制御演算部
と、該制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換
機構部と、該電空変換機構部において生成された空気流
量に基づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とから
なるバルブポジショナであって、前記電空変換機構部と
圧力増幅器と位置センサーとバルブとで構成されている
制御対象部位は、自動設定信号を受けた時に、該制御対
象部位のヒステリシスを自動測定し、該自動測定したヒ
ステリシスのパラメータにより前記制御演算部で生成す
る制御信号のチューニングパラメータを演算することを
特徴とするバルブポジショナ。 (11)上記(10)のバルブポジショナにおいて、前
記制御対象部位のヒステリシスの自動測定は、前記バル
ブに供給する駆動信号を検出するセンサーを具備し、該
センサーの検出に基づいてバルブの入出力特性を測定す
ることにより、バルブのヒステリシスを演算により求め
て測定することを特徴とするバルブポジショナ。 (12)上記(10)バルブポジショナにおいて、前記
制御対象部位のヒステリシスの自動測定は、前記制御演
算部の制御演算においては少なくとも比較器を用いた制
御アルゴリズムにより行い、前記入力信号を変化させて
前記バルブの弁開度信号を監視し、該弁開度信号が反応
した時の入力信号SP1を記憶し、次に前記入力信号の
変化方向を反転させ、前記バルブの弁開度信号が逆向き
に反応した時の入力信号SP2を記憶し、次に記憶して
ある入力信号SP1、SP2の差分から前記制御対象部
位のヒステリシスを演算により求めて測定することを特
徴とするバルブポジショナ。 (13)上記(12)のバルブポジショナにおいて、前
記制御対象部位のヒステリシスの演算は、前記入力信号
SP1、SP2の差に、前記バルブのステムのループゲ
インを掛け算した値を使用することを特徴とするバルブ
ポジショナ。
号と、該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該
位置センサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号
との偏差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致さ
せるように制御演算して制御信号を生成する制御演算部
と、該制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換
機構部と、該電空変換機構部において生成された空気流
量に基づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とから
なるバルブポジショナであって、前記電空変換機構部と
圧力増幅器と位置センサーとバルブとで構成されている
制御対象部位は、自動設定信号を受けた時に、前記バル
ブの弁開度が静止した状態から動き出す時に生じるスリ
ップ現象のスリップ幅を測定し、該測定したスリップ幅
からなるパラメータによって前記制御演算部で生成する
制御信号のチューニングパラメータを演算することを特
徴とするバルブポジショナ。 (15)上記(14)のバルブポジショナにおいて、前
記スリップ幅を測定する際に、前記バルブの弁開度信号
が静止していることを確認し、その時の弁開度PV1を
記憶し、前記制御信号を変化させた時に前記弁開度信号
が反応する際の弁開度信号の変化速度を測定し、弁開度
信号の変化速度の変極点の時の弁開度信号PV2を記憶
し、前記弁開度信号PV1とPV2の差を、前記バルブ
のスリップ幅とすると共に該スリップ幅の値を記憶する
ことを特徴とするバルブポジショナ。 (16)上記(14)のバルブポジショナにおいて、前
記スリップ幅を測定する際に、前記弁開度信号が静止し
ているのを確認し、その時の弁開度PV1を記憶し、次
に前記制御信号を変化させた時に前記バルブの弁開度信
号が反応した後に、予め設定した短い時間後の弁開度信
号PV2を記憶し、前記弁開度信号PV1とPV2の差
を、前記バルブのスリップ幅とすると共に該スリップ幅
の値を記憶することを特徴とするバルブポジショナ。
号と、該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該
位置センサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号
との偏差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致さ
せるように制御演算して制御信号を生成する制御演算部
と、該制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換
機構部と、該電空変換機構部において生成された空気流
量に基づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とから
なるバルブポジショナであって、前記電空変換機構部と
圧力増幅器と位置センサーとバルブとから構成されてい
る制御対象部位は、自動設定信号を受けた時に、前記制
御対象部位の特性を測定し、該測定した制御対象部位の
特性の値が制御対象部位の特性からなる許容範囲情報の
値を逸脱した場合には、外部に通信手段を通じて異常信
号を出力することを特徴とするバルブポジショナ。
的に行い且つ調節弁等の特性を測定したパラメータをチ
ューニングパラメータにすることによって、チューニン
グの工数等を減らす事が可能であると共に正確なチュー
ニングパラメータを設定することができるようになる。
ョナの実施の形態について図面を参照して説明する。
ブを選べないのが宿命であり、どのような特性のあるバ
ルブが取り付けられるかの特定ができない。即ち、バル
ブの空気アクチュエータの容量や、空気アクチュエータ
の入出力関係を決めるスプリングレンジ等の組み合わせ
は無数にあり、その組み合わせにより、応答特性がそれ
ぞれ異なってくるからである。
性の無駄時間を助長し、応答特性を振動的にする作用が
ある。又、制御対象のもつ機械的摩擦力やガタから抜け
出す時に、バルブが動き出す瞬間は、バルブの弁開度が
ある幅、素早く動き、滑るような動きをする、所謂、ス
リップ現象を引き起こす。このスリップ現象は、リミッ
トサイクルのような振動現象を引き起こす。従って、バ
ルブポジショナは、このようなバルブの持つ非線形性を
吸収して入力信号に対し線形且つ安定して、制御しやす
い特性にすることが求められている。
して入力信号に対し線形且つ安定し、制御し易い特性に
するバルブポジショナが求められているが、この機能が
要求されているバルブポジショナの開発にあたって、問
題が二つある。
るための制御アルゴリズムの設計である。制御アルゴリ
ズムの設計により、バルブポジショナの制御性がほぼ決
まると考えられるので、設計には細心の注意が払われる
が、制御対象の非線形性を吸収するためには、制御アル
ゴリズムが複雑にならざるを得ない。その結果、制御ア
ルゴリズムのチューニングパラメータも増えてきてい
る。
を制御対象に適用させるためのチューニングの方法であ
る。例えば、PID制御アルゴリズムを例にとっても、
チューニングパラメータは、比例ゲイン、積分時間、微
分時間の三種類のチューニングパラメータが存在し、制
御アルゴリズムを複雑にするにつれて制御パラメータは
増えるため、チューニングを更に複雑化する傾向にあ
る。チューニングが複雑化すると、チューニングに多大
な工数が要求され、使い勝手が悪くなる。
は、自動的にチューニングパラメータを決定する機能が
要求されるようになってきた。そして、自動的にチュー
ニングパラメータを決める為には、制御対象の代表的な
特性を把握する必要がある。制御対象の特性を把握する
としても、その中には、制御に大きな影響を与えるパラ
メータが存在し、それは、制御対象の応答速度、制
御対象のヒステリシス、制御対象のヒステリシスから
生じるスリップ現象である。
係るバルブポジショナは、図1に示すように、最も一般
的なものである空気圧で駆動するバルブを有する空気式
バルブポジショナ10である。この空気式バルブポジシ
ョナの構成は、入力信号を受信する信号受信装置11
と、バルブの弁開度を電気的な信号に変換した弁開度信
号PVと入力信号SPとの偏差に基づいて入力信号SP
に一致させるように制御演算して制御信号MVを出力す
る制御演算部である制御演算装置12と、この制御信号
MVに基づいて空気流量を生成する電空変換機構部13
と、この空気流量に基づく空気圧をバルブ部15に供給
する圧力増幅器14と、この空気圧に基づいてステムを
変化させて弁体を調節するバルブ、即ち、バルブ部15
と、バルブ部15のステム変位を検出して弁開度信号P
Vを生成する位置センサー16とから構成されている。
この中で、電空変換機構部13と圧力増幅器14と位置
センサー16とバルブ部15とで制御対象部位17を構
成する。
増幅器14からの空気圧信号Poを受け入れる空気アク
チュエータ部20と、この空気アクチュエータ部20に
連設されているステム23と、ステム23の動きに連動
して弁の開閉をする弁体24とから構成されている。ア
クチュエータ部20は、内部に空気室を設け、この空気
室を二分割するようにして配置したダイアフラム21
と、ダイヤフラム21を所定位置に弾性維持するスプリ
ング22とからなり、このダイアフラム21の動きがス
テム23に連動する構造となっている。
10において、先ず、信号受信装置11がバルブ部15
の弁開度を設定する入力信号SPを受信すると、制御演
算装置12において、この受信した入力信号SPとバル
ブ部15からのフィードバックされた弁開度信号PVと
の偏差により、入力した入力信号SPにより弁開するバ
ルブ部15の実際の弁開と一致するように制御演算して
制御信号MVを生成する。この制御信号MVは電空変換
機構部13に供給され、制御信号MVに応じた空気流量
を出力し圧力増幅器14へ信号を与える。圧力増幅器1
4は電空変換機構部14により得られた信号に応じた空
気流量と、空気圧信号Poを出力しバルブ部15に供給
する。バルブ部15は、圧力増幅器14から出力された
空気圧信号Poを受け、空気アクチュエータ部20内の
ダイヤフラム21で圧力を受け、物理的な力に変換しス
テム23にその変換した力を伝えステム23を上下動さ
せる。ステム23は、プロセスの流体が流れる配管内の
弁体24に連結しており、ステム23の動きに応じて、
弁を開閉することによりプロセスの流体の流量を調節す
る。ここで、バルブポジショナ10に内蔵されている位
置センサー16はリンク機構を通じてステム23に連結
されており、ステム23の上下動する位置に応じた電気
信号からなる弁開度信号PVを制御演算装置12にフィ
ードバックして与える。これにより、バルブポジショナ
10とバルブ部15は閉ループを構成し、バルブポジシ
ョナ10は弁開度を制御する仕組みになっている。
ブ部15のシステムにおいて、制御演算装置12の制御
対象となる制御対象部位17は、制御演算装置が出力す
る制御信号MV値から、位置センサー16がセンシング
する弁開度信号PV値までの信号変換要素の全てを指
す。即ち、制御対象部位17は、電空変換機構部13と
圧力増幅器14とバルブ部15と位置センサー16とか
ら構成されることになる。
の持つ飽和性や、非線形特性などが効率良く吸収するた
めに、チューニングを行うにあたって、制御対象部位1
7の特性を測定することにより、正確なチューニングが
できる。本発明においては、このような制御対象部位1
7の特性を、自動的に測定し制御演算装置12のチュー
ニングパラメータを自動チューニングする。
[1]制御対象部位17の応答速度、[2]制御対象部
位17のヒステリシス測定、[3]スリップ現象の測
定、[4]電空変換機構部13の動作点測定、[5]診
断機能の順に説明する。
制御演算して生成する制御信号MVの速度を示してい
る。制御対象部位17の応答速度がわかることにより、
入力信号SPと弁開度信号PVの偏差をどれくらいの割
合で増幅し、制御信号MVとして出力すればよいかが計
算できる。従って、バルブポジショナ10とバルブ部1
5のシステムのループゲインが決定できる。
ルブ制御するバルブポジショナ10の場合、応答速度の
殆どは、圧力増幅器14が処理できる空気処理能力と、
バルブ部15の空気アクチュエーター部20のサイズ
や、スプリング22のレンジで決まってくる。空気アク
チュエーター部20には、図2で示したようなダイヤフ
ラム式のものや、図示しないシリンダー内にピストンを
持つ方式のものがある。
コスト面から通常10kgf/cm 2より少ない圧力で
ある。又、10kgf/cm2がそのままバルブポジシ
ョナ10に供給されるのではなく、減圧弁で絞った1.
4kgf/cm2から4kgf/cm2の圧力がバルブポ
ジショナ10に供給される。一方、バルブ部15の空気
アクチュエータ部20は、弁体24を流れる流体圧に打
ち勝つだけの力を発生しなければならないので、そのダ
イヤフラム21の面積又はシリンダーの断面積は大きく
設計されている。従って、空気アクチュエータ部20を
駆動するためには、大容量の空気量が必要になる。
器14の処理できる空気量には限りがあるので、その応
答速度は圧力増幅器14が処理できる流量に依存する。
つまり、バルブポジショナ10の制御対象の応答速度
は、殆どこの空気アクチュエータ部20が必要とする空
気量と圧力増幅器14が処理できる空気処理量に支配さ
れている。このようにして、バルブポジショナ10の応
答速度は、バルブ部15の空気アクチュエータ部20の
サイズにより決まると思われがちだが、空気アクチュエ
ータ部20に空気流量を与え、駆動する圧力増幅器14
の空気処理流量により決まる。何故ならば、同じ空気ア
クチュエータ部20のサイズを採用したバルブ部15で
も、圧力増幅器14の空気処理能力が多ければ、応答速
度は早くなるが、空気処理能力が少なければ、その応答
速度は遅くなるからである。そして、圧力増幅器14の
空気処理能力は、バルブポジショナ10に供給される供
給圧や、バルブ部15への空気配管の径や長さにより異
なり、バルブポジショナ10は、どのような条件でバル
ブ部15に取り付けられるかが選べないのである。
速度を測定するにあたっては、圧力増幅器14の処理す
る空気処理量に対しての、バルブ弁開度の応答速度を測
定することによって得られる。具体的には、圧力増幅器
14が処理できる空気流量の範囲内で一定の空気流量を
バルブ部15の空気アクチュエータ部20に与え、弁開
度信号PVの変化速度を測定することにより、応答速度
が測定できる。
方法について具体的に以下説明する。
1の測定方法は、最も簡単な手法であり、圧力増幅器1
4の入力を最大にして、圧力増幅器14の吸気空気処理
量を飽和させる。或いは逆に、圧力増幅器14の入力を
最小にして、圧力増幅器14の排気空気処理量を飽和さ
せることにより、バルブ部15の空気アクチュエーター
部20に供給する空気流量を決定する方法である。その
状態で、位置センサー16の出力である弁開度信号PV
の変化速度を測定すればよい。しかしながら、この方法
では以下に示す理由から測定値の誤差が大きく、うまく
測定できない。
部15に供給することになるので、バルブポジショナ1
0内部の空気回路を流れる場合の圧損の影響が大きくな
る。又、同様にバルブポジショナ10とバルブ部15を
連結している空気配管径の圧損が大きくなるためであ
る。比較的小さな空気アクチュエーター部20を持つ
バルブ部15の場合、弁開度の変化速度が速すぎて、測
定のばらつきが大きくなる。圧力の変化が大きいの
で、空気流量が一定に保てず、測定誤差が大きくなる。
実際バルブ部15を制御する時の空気流量の変化量
は、圧力増幅器14の処理流量の限界値ではないので、
限界値で測定したデータと、実際制御する際の特性に差
があるためである。
に係る圧力増幅器14における測定手法である。以下、
制御対象部位17の応答速度を測定する第2の測定方法
について説明する。
2の測定方法は、図3に示した圧力増幅器14における
測定手法に関するものであり、この圧力増幅器14は、
供給圧室30と出力圧室31を給気弁座32で連通し、
出力圧室31と大気圧室33を排気弁座34で連通し、
給気弁座32の開口面積を調節する弁体と排気弁座34
の開口面積を調節する弁体が一体になったポペット弁3
5が装備されている。排気弁座34には、出力圧ダイヤ
フラム36と入力圧ダイヤフラム37が取り付けられお
り、出力圧ダイヤフラム36と入力圧ダイヤフラム37
の中間には、大気圧室33が設けられ、それぞれ、出力
圧室31と大気圧室33、大気圧室33と入力圧室38
の空気の流れを遮断している。排気弁座34は、入力圧
により入力圧ダイヤフラム37が受ける力と、出力圧に
より出力圧ダイヤフラム36が受ける力の差の力を受
け、図3に対して、左右方向に移動する構造となってい
る。排気弁座34が移動することにより、ポペット弁3
5と排気弁座34の開口面積を変化させることができ、
出力圧室31の空気量の排気流量を調節することができ
る。又、排気弁座34がポペット弁35と接触し、図3
に対して更に左側に動くことにより、排気弁座34はポ
ペット弁35を左側に押すことにより、給気弁座32と
ポペット弁35の開口面積を変化させることができ、出
力圧室31に供給圧室30から空気流量の供給を調節す
ることができる。このようにして、出力圧室31の空気
量の給排気調節を行い、排気弁座34はある状態でバラ
ンスし、出力圧を入力圧に応じて変化することができ
る。又、図3の場合は、供給圧室30と出力圧室31の
間にブリード孔39が設けられ、供給圧室30と出力圧
室31を一定の面積で連通している。尚、ブリード孔3
9が出力圧室31と大気圧室33に設けられている構造
の圧力増幅器も存在する。
14における動作について説明する。
あり、排気弁座34がバランスしている場合に、ポペッ
ト弁35は供給圧により力を受け、給気弁座32に押し
つけられている。従って、給気弁座32は遮断されてい
るが、ブリード孔39から供給圧室30の空気が出力圧
室31へ流れ込む。定常状態では、出力圧と入力圧の関
係は崩れないので、出力圧室31にブリード孔39を通
じて流れ込んだ流量は、排気弁座34とポペット弁35
が作る隙間から排気されることになる。言い換えれば、
ブリード孔39から流れ込んだ流量を排気するための開
口面積を保つように、排気弁座34の位置が力のバラン
スにより決まる。従って、定常状態では、排気弁座34
とポペット弁35は接触していない。
しくは何らかの外乱で出力圧が増えた場合、排気弁座3
4は図3に対して、左側に動き、ポペット弁35との開
口面積が減る。この時、ブリード孔39から出力圧室3
1に流れ込む流量に対して、出力圧室31の空気が大気
圧に排気される流量が減るので、出力圧室31の圧力が
上がる。更に、入力圧を増やした場合、排気弁座34は
ポペット弁35に接触し、出力圧室31と大気圧室33
の流路を遮断する。この時、すぐに給気弁座32とポペ
ット弁35は開かない。何故ならば、ポペット弁35
は、供給圧からその面積に応じた力を受け、その力は給
気弁座32で支えられているからである。更に、入力圧
を増やした場合又は何らかの外乱で出力圧が増えた場
合、ポペット弁35が供給圧室30から受けている力が
全て、排気弁座34に移った後に初めて排気弁座34は
ポペット弁35を、図3に対して左側に押し開けられ、
給気弁座32に対して開口面積を調節することができ、
供給圧室30から出力圧室31に流れ込む流量を調節す
ることができる。従って、排気弁座34がポペット弁3
5に接触し、給気弁座32から押し開けるまでは、ポペ
ット弁35と給気弁座32は閉まったままなので、供給
圧室30から出力圧室31に流れ込む流量は、ブリード
孔39の面積により決まるので、その間の入力圧の変化
量、或いは外乱により出力圧の増加量に対して流量の変
化はないので不感帯となる。図4は、入力空気圧と出力
空気流量の特性を示したもので、ブリード孔39が出力
圧室31と大気圧室33の間にある場合は、反対に排気
方向に対して、不感帯が生じる。
より、ポペット弁35と給気弁座32、或いは、ポペッ
ト弁35と排気弁座34の開口面積を一定に保てれば、
バルブ部15の空気アクチュエーター部20(図2参
照)に送り込む空気流量は一定にできる。この方法は、
電空変換機構部13にある一定の制御信号MV値の変化
を加えればよいが、排気弁座34の変位は、出力圧や、
入力圧のちょっとした変化により変化してしまうので、
ポペット弁35と給気弁座32、或いはポペット弁35
と排気弁座34の開口面積を一定に保つことは困難であ
る。そこで、圧力増幅器14の構造と特性に注目し、図
3に示す方式の圧力増幅器14特有の不感帯を利用し
て、一定の開口面積で供給圧室30と出力圧室31、或
いは出力圧室31と大気圧室33を保つ方法が考えられ
る。
に、この方式の圧力増幅器14には、入力圧と出力空気
流量の関係に不感帯が存在する。その不感帯を利用する
ことにより、ポペット弁35と給気弁座32及び排気弁
座34の両方が閉まった状態を作り出すのは、比較的容
易である。何故ならば、圧力増幅器14の不感帯幅は比
較的広いからである。つまり、制御信号MV値をある範
囲の中に収めることにより、電空変換機構部13の出力
がある範囲に収まり、圧力増幅器14の入力圧を圧力増
幅器14の不感帯内に収めることができる。その状態で
は空気の流れはブリード孔39を通じてのみとなる。ブ
リード孔39の面積は固定で決まっており、ブリード孔
39が供給圧室30と出力圧室31の間にある場合は、
バルブ部15の空気アクチュエーター部20に流れ込む
空気流量は一定となる。又、ブリード孔39が出力圧室
31と大気圧室33の間にある場合は、バルブ部15の
空気アクチュエーター部20から流れる空気流量は一定
となる。
度信号PVの変化速度を測定する。ブリード孔39の面
積は既知であり一定なので、ブリード孔39の面積に対
するポペット弁35と給気弁座32の関係、或いはポペ
ット弁35と排気弁座34の関係に置き換えれば、圧力
増幅器14が駆動できるバルブ部15の応答速度が計算
により求めることができる。このような工夫をしても厳
密にいうと、空気アクチュエーター部20に供給する空
気流量は一定ではない。
た場合のモデルは、図5のように表わすことができる。
このような場合、ブリード孔39を流れる空気流量Q
は、絞りの流量の式から次の式1で表すことができる。
供給圧、Po:出力圧、Ψ():特性関数である。
/Ps<0.528の時のΨ(Po/Ps)は次の式2で
表すことができる。
528≦Po/Ps≦0.9の時のΨ(Po/Ps)は次の
式3で表すことができる。
9<Po<Psの時のΨ(Po/Ps)は次の式4で表すこ
とができる。
(空気=1.4)、R=気体定数2927cm/°k、
T=絶対温度°k、Cr=流量係数、A=面積(c
m2)、P1、P2=絶対圧力kgf/cm2である。
528の状態で測定すれば、流量Qは一定となるが、Ψ
(Po/Ps)がPo/Ps≦0.528の状態で測定した
場合、出力圧Poの変化により、流量Qが変化してしま
う。しかし、これも、供給圧Psに対し、出力圧Poが
小さく、圧力変化の少ない区間で測定することにより、
誤差を小さくすることができる。
の応答速度が考慮されていないが、電空変換機構部13
の応答速度は、圧力増幅器14とバルブ部15の空気ア
クチュエーター部15の応答速度に対して十分早いの
で、考慮しなくとも測定誤差の中に埋もれてしまう。
又、電空変換機構部13の応答速度をある一定値で考慮
することにより、制御対象部位17の応答速度が求めら
れる。
手順をフローチャートを参照して説明する。
すフローチャートを参照して説明する。
と、制御信号MV値の初期化が行われるステップST1
0)。弁開度信号PV値が予め設定されている値Y1よ
り低くなることを確認し、低くなると、次に、制御信号
MV=初期値+ΔMVとして、圧力増幅器14の不感帯
の不感帯に排気弁座34を入れる(ステップST11、
ST12)。この状態で、ポペット弁35と給気弁座3
2と排気弁座34は閉まった状態となり、ブリード孔3
9だけは、バルブ部15の空気アクチュエーター部20
に空気の流量を与える。
いる値Y1を超えるのを確認する(ステップST1
3)。Y1を超えるのを確認した後に、タイマーをスタ
ートさせ、弁開度信号PV値がY1の値よりも大きな予
め設定されている値Y2を超えるのを確認する。Y2を
超えるのを確認した後にタイマーをストップさせる(ス
テップST14、ST15、ST16)。
値とそれに要した時間で割ることにより求める。そし
て、チューニングパラメータであるループゲインを応答
速度から求めて測定は終了する(ステップST17、S
T18)。
7に示すフローチャートを参照して説明する。
と、制御信号MV値を初期化する(ステップST2
0)。そして、弁開度信号PV値が予め設定されている
値Y1より低くなることを確認する。Y1より低くなる
ことを確認した後に、制御信号MV=初期値+ΔMVと
して、圧力増幅器14の不感帯に排気弁座34を入れる
(ステップST21、ST22)。この状態でポペット
弁35と給気弁座32と排気弁座34は閉まった状態と
なり、ブリード孔39だけで、バルブ部15の空気アク
チュエーター部20に空気の流量を与える。そして、弁
開度信号PV値がY1を超えるのを確認する(ステップ
ST23)。Y1を超えたことを確認した後にタイマー
をスタートさせる。そして、タイマーをスタートさせた
後に単位時間待つ(ステップST24、ST25)。
2とする(ステップST26)。応答速度を移動したY
2−Y1の値とそれに要した単位時間で割ることにより
求める。そして、チューニングパラメータであるループ
ゲインを応答速度から求めて測定は終了する(ステップ
ST27)。
定 制御対象部位17のヒステリシスとは、制御演算装置1
2が出力する制御信号MVから、位置センサー16が出
力する弁開度信号PVまでの入出力関係に存在するヒス
テリシスのことである。このヒステリシスは、制御対象
部位17の特性の非線形性の代表格であり、その特性が
制御に与える影響は大きい。制御対象部位17がヒステ
リシスを抜けるまで、弁開度信号PVは変化しないの
で、制御信号MVを与えた時から、弁開度信号PVが変
化するまで遅れ時間が生じる。この遅れ時間は無駄時間
となり、大きな位相遅れ要因となる。従って、制御演算
装置12が例えばPID制御アルゴリズムを持っている
とすると、位相補償を行っている微分時間や、積分時間
のチューニングパラメータに影響する。
す電空変換機構部13、圧力増幅器14のヒステリシス
を予めわかっているとすると、バルブ部15のヒステリ
シスを直接測定する手法である。
は、図8に示すように、制御信号MVをバルブ部15か
ら得られる弁開度信号PVが変化するまで増加させ、弁
開度信号PVが変化した後に、制御信号MVをバルブ部
15から得られた弁開度信号PVが逆方向に変化するま
で減少させる。この一連の動作のバルブ部15の駆動信
号である圧力信号と弁開度信号PVを記憶することによ
り、バルブ部15のヒステリシスは計算できる。このよ
うにして、一連の圧力信号と弁開度信号PVのデータを
測定することにより、ヒステリシスを測定できるが、デ
ータ量が多くなるため、メモリなどのハードウエアのリ
ソースが大量に必要になる。従って、ステムの動きを監
視し、図8のとの圧力のデータのみを記憶すること
により、ヒステリシスを計算することもできる。
5の駆動信号である圧力を測定するセンサーが必要にな
るので、コスト、消費電力の点から不利になる。又、こ
の方法の場合、バルブ部15のヒステリシスしか測定で
きないというデメリットもある。
ーがなくとも、ヒステリシスを測定する方法もある。そ
の方法とは、制御信号MVと弁開度信号PVの入出力関
係を測定することによりヒステリシスを測定する方法で
ある。
弁開度信号PVの変化を検出し、弁開度信号PVに変化
が現れたときの制御信号MV値であるMV1を記録し、
制御信号MVを今まで変化した方向と逆方向に変化さ
せ、弁開度信号PV値が変化した時の制御信号MV値で
あるMV2を記録し、MV1−MV2によりヒステリシ
スは求められる。
0とバルブ部15をオープンループにして測定するた
め、制御信号MV値の変化に対して、電空変換機構部1
3+圧力増幅器14のゲインが高く設定されている場合
は測定が困難である。従って、本発明では、バルブポジ
ショナ10とバルブ部15をクローズトループにして、
測定する方法を提案するものである。
少なくとも比例制御を持つ制御アルゴリズムとする。例
えば、比例制御、或いは比例、微分制御とする。この制
御アルゴリズムに、ある入力値を与え、弁開度信号PV
の値を整定したことを確認して入力信号SPをゆっくり
と変化させていく。弁開度信号PVの値が入力の変化に
反応した時点の入力信号SPのSP1を記録する。次
に、入力信号SPをそれまで変化してきた方向と逆方向
にゆっくりと変化させる。弁開度信号PVの値が入力の
変化に対応した時点の入力信号SP2を記録する。
制御ループの外乱(この場合ヒステリシス)は、制御ル
ープのループゲイン分の1となり、定常偏差が残る。
ードバックのシステムを考えた場合、下記の式5で表す
ことができる。
入力信号、D(S):システム全体の流れ、Y(S):
ステム変位である。
(S)に変化がなかったとすると、次の式6、式7を得
ることができる。
る。ここで、Y1(S)=Y2(S)なので上式をまと
め、D(S)の変化量の式に直すと次の式8になる。
を掛けた式になる。
て、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
と、制御演算装置12の制御アルゴリズムを比較制御す
る(ステップST30)。ループゲインをヒステリシス
測定用設定パラメータに置き換えると共に、入力信号S
Pを初期値に設定する(ステップST31)。弁開度信
号PVの値が静止するのを待つ(ステップST32)。
弁開度信号PVが静止している場合は、入力信号SP=
SP+ΔSPとし、入力信号SPを少しずつ増加させる
方向に変化させる(ステップST33、ST34)。弁
開度信号PVが動き出したら、その時の入力信号SPの
値をSP1として記憶する(ステップST33、ST3
5)。弁開度信号PVが静止するのを待つ(ステップS
T36)。弁開度信号PVが静止している場合は、入力
信号SP=SP−ΔSPとし、入力信号SPを少しずつ
減少させる方向に変化させる(ステップST37、ST
38)。弁開度信号PVが動き出したら、その時の入力
信号SPの値をSP2として記憶する(ステップST3
9)。Hys=|SP1−SP2|*ループゲインの式
でヒステリシスを求める(ステップST40)。Hys
の値をもとに、制御パラメータの計算を行う。微分時間
=f(Hys)、積分時間=f(HyS)である。
に示すように、バルブの駆動信号である圧力信号を増加
させていき、バルブ部15がヒステリシスを抜けた瞬
間、バルブの弁開度信号は素早く動き、その後、圧力の
変化に応じた変化速度に落ち着く。このように、ヒステ
リシスを抜けた瞬間、弁開度信号が滑るような動きをす
る現象をスリップ現象と呼び、この現象が大きく制御性
に影響する。
区間は、制御不能状態である。従って、例えば、0.1
パーセントなどの微少な弁開度を制御しようとした場
合、スリップ現象を起こすと、0.1パーセントの位置
で弁開度が静止できないため、行き過ぎが生じてしま
う。行き過ぎが生じた時、行き過ぎを戻そうとして、制
御演算装置12が逆側に制御する。この時、又、行き過
ぎが生じ、この繰り返しでリミットサイクルが起こる。
リミットサイクルを止めるためには、スリップ現象が起
こる区間では、積極的に制御を行わないようにすればよ
い。従って、スリップ現象を起こす区間は制御アルゴリ
ズムを変更するなどの処理が必要になってくる。スリッ
プ現象を、バルブのヒステリシスで説明したが、この現
象は、位置センサーとステムとのリンク機構のガタが原
因で起こる。従って、制御対象全体の特性で測定する必
要がある。
力する制御信号MVをゆっくり変化させ、弁開度信号P
Vの変化のようすを測定する。現象としては、制御対象
がヒステリシスや不感帯などを抜けた瞬間、弁開度信号
がある幅だけ素早く動き、その後は正常な変化をするの
で、弁開度信号の変化速度を測定すればよい。弁開度信
号PVが静止している状態から、弁開度信号PVが動き
出す時の変化速度のようすを示したのが図12である。
図12において、弁開度信号PVの変化速度の変極点を
検出すれば、スリップ現象の幅が測定できる。
が静止している時の弁開度信号PV信号の値であるPV
3を記憶し、弁開度信号PVの変化速度の変極点の時の
弁開度信号PVをPV4とすることにより、スリップ幅
は、スリップ幅=|PV4−PV3|で求める。
初期値をPV3とし、制御信号MVの値を変化させてや
り、弁開度信号PVが動き出した後、短いある一定時間
後の弁開度信号PVをPV4とすることにより、スリッ
プ現象のデータとしてもよい。但し、この場合、測定誤
差が大きくなる可能性はある。
て、図13のフローチャートを参照して説明する。
る。制御信号MV=初期値に設定する(ステップST5
0)。弁開度信号PVが静止するまで待つ(ステップS
T51)。制御信号MV=MV+ΔMVとし、ゆっくり
と制御信号を、弁開度信号PV値が動くまで変化させる
(ステップST52、ST53)。この作業により、い
ったん制御対象のヒステリシスをリセットさせる。次
に、弁開度信号PVが静止するまで待つ。弁開度信号P
Vが静止した時のPV値をPV3として記憶する。即
ち、PV3=PVとする(ステップST54、ST5
5)。
ゆっくりと制御信号を今までとは逆方向に変化させる。
今回の弁開度信号PVの変化速度を測定する。弁開度信
号PVの変化速度の変極点を検出するまで繰り返す(ス
テップST56、ST57、ST58、ST59)。
点を検出した時の弁開度信号をPV4として記憶する。
即ち、PV4=PV、スリップ幅=|PV4−PV3
|、制御アルゴリズムの切り替え条件=f(スリップ
幅)で決定する(ステップST60、ST61)。
クチュエータで駆動し、ノズル背圧を変化させることに
より、電空変換を行っている。この電空変換機構部13
はバルブポジショナ10の場合、外部から供給される電
気的エネルギーが制限されているため、ローパワーで働
くことが求められ、電磁アクチュエータに供給できるエ
ネルギーが限られている。従って、電空変換機構部13
に求められる変換ゲインを稼ぐために、ノズルフラッパ
機構の前段の空気流量を絞り、ノズルフラッパー機構の
ゲインを上げている。その結果、ノズルとフラッパーの
僅かな間隙で、電空変換を行うことになり、外乱に対し
て敏感になっていることと、バルブポジショナ10に供
給される供給圧の範囲は広いため、実際の動作点に対
し、電空変換機構部13の駆動信号は大幅に広く設計
し、外乱や供給圧変動による動作点ズレを吸収できるよ
うな設計になっている。
でおり、外乱に応じて制御信号MVを変化させ、外乱を
吸収している。従って、電源立ち上げ時などのリセット
後、積分器の値がリセットされた場合、電空変換機構部
13の動作点がずれてしまい、積分器がワインドアップ
した状態のように、バルブ部15からの弁開度信号PV
が定常値に戻るまでには長い時間を要し、素早く立ち上
がれない。
を不揮発性メモリ等に記憶させておけば、電源立ち上げ
時などのリセット時でも電空変換機構部13の動作点ズ
レは少なくてすむが、積分器の出力を不揮発性メモリな
どに記憶することは実質的にできない。何故ならば、不
揮発性メモリには更新回数の限界値があるため、データ
を定期更新した場合、いずれ劣化して故障してしまうた
めである。
構部13の動作点を測定し、動作点をオフセット(Of
fset)として、不揮発性メモリに記憶しておくこと
により、電源立ち上げ時等のリセット時にデータをロー
ドすることにより、動作点が補正できる。
えば、電空変換機構部13の動作点が制御信号MV=5
0である場合、積分器のリセット時の初期値がゼロであ
る場合、入力信号SPと弁開度信号PVの偏差をEとす
ると、積分器出力=1/Ti∫Edt=50になるま
で、定常偏差が残る(Ti;積分時間)。特に、積分時
間が長い場合は、定常偏差がなくなるまで時間がかか
る。従って、予め電空変換機構部13の動作点を測定し
てOffset値として記憶しておき、PID演算部に
たし込んでやれば、動作点補正ができ、たとえ積分器が
リセットされても、立ち上がり時間は大幅に改善でき
る。即ち、制御信号MV=Kp*(P+I+D)+Of
fset とすればよい。
ゴリズムを少なくとも積分器がある制御アルゴリズムに
設定し、入力信号SPを50パーセントに設定し、偏差
が設定値、例えば±1パーセントに入るまで待つ。この
時の制御信号MVの値をOffset値として記憶す
る。このようにすることによって、次からのリセット時
からの立ち上がり時間を短縮できる。
定方法について、図14に示すフローチャートを参照し
て説明する。
制御演算装置の制御アルゴリズムを比例積分(PI)制
御にする(ステップST70)。入力信号SPに初期値
を与える制御が始まり、弁開度信号PVが入力信号SP
に近づく(ステップST71)。入力信号SPと弁開度
信号PVの偏差がある設定値以下になるまで制御を続け
る。偏差がある設定値以下になった時点での制御信号M
V値をOffsetとして記憶する。そして測定は終了
する(ステップST72、ST73)。
をする際、測定した制御対象部位17の特性が一般的な
制御対象部位と比べて、大きく逸脱した特性が得られた
場合、それは、バルブポジショナ10のインスタレーシ
ョンエラーとも考えられるので、エラーメッセージ又は
ワーニングメッセージを出すことができるようにする。
例えば、制御対象部位17の応答速度測定結果が通常の
値より、桁違いに遅い結果が出た場合は、バルブ部15
の空気アクチュエーター部20(図2参照)の漏れや、
供給空気圧の設定ミスなどが考えられる。又、制御対象
部位17のヒステリシスの測定結果が、通常の値より大
きい場合は、バルブ部15のカジリや、変位センサーの
ステムへのリンクの異常等が考えられる。また、制御対
象部位17のスリップ幅の測定結果が、通常の値より大
きい場合は、位置センサー16の故障やバルブ部15の
故障が考えられる。更に、電空変換機構部13の動作点
の測定結果が、通常の値より大きくずれている場合は、
供給空気圧の設定ミスや、電空変換機構部13の故障な
どが考えられる。このような場合、自動チューニングが
終わった後、作業者に知らせるようなメッセージを出力
するようにする。
ブポジショナは次に示すような効果を有する。
グ機能を備えたことにより、作業者を選ばず、誰でも容
易にバルブポジショナのチューニングができるようにな
るという効果がある。
ニング機能を備えることにより、バルブポジショナの立
ち上がり工数を減らすことができるという効果がある。
によりチューニングパラメータを求めることにより、正
確なチューニングができるという効果がある。
ことにより、バルブの特性のみならず、より正確なチュ
ーニング情報が得られるという効果がある。
することにより、より正確なチューニング情報が得られ
るという効果がある。
ることにより、より正確なチューニング情報が得られる
という効果がある。
ことにより、バルブポジショナのリセット時からの立ち
上がり時間を短くできるという効果がある。
よってはエラーメッセージ又はワーニングメッセージを
出すことにより、ポジショナのインスタレーションエラ
ーを未然に妨げることができるという効果がある。
示的に示したブロック図である。
図である。
図である。
と空気流量特性による不感帯を示したグラフである。
を示した説明図である。
法を示したフローチャートである。
法を示したフローチャートである。
法を示した説明図である。
概念図である。
トである。
きを示した説明図である。
る。
方法を示したフローチャートである。
御信号を測定する手法を示したフローチャートである。
制御演算装置、13;電空変換機構部、14;圧力増幅
器、15;バルブ部、16;位置センサー、17;制御
対象部位、20;空気アクチュエーター部、21;ダイ
ヤフラム、22;スプリング、23;ステム、24;弁
体、30;供給圧室、31;出力圧室、32;給気弁
座、33;大気圧室、34;排気弁座、35;ポペット
弁、36;出力圧ダイアフラム、37;入力圧ダイアフ
ラム、38;入力圧室、39;ブリード孔
Claims (17)
- 【請求項1】バルブの弁開度を設定する入力信号と、該
バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位置セン
サーにより得られた弁開度信号と前記入力信号との偏差
から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致させるよう
に制御演算して制御信号を生成する制御演算部と、該制
御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換機構部
と、該電空変換機構部において生成された空気流量に基
づく空気圧を前記バルブに供給する圧力増幅器とからな
るバルブポジショナであって、 前記電空変換機構部と圧力増幅器と位置センサーとバル
ブとで構成されている制御対象部位は、自動設定信号を
受けた時に、前記制御演算部の制御信号を生成するため
のチューニングパラメータを前記制御対象部位のそれぞ
れの特性を自動測定して演算により求めると共に、現在
のチューニングパラメータと置き換えるようにしたこと
を特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項2】バルブの弁開度を設定する入力信号と、該
バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位置セン
サーにより得られた弁開度信号と前記入力信号との偏差
から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致させるよう
に制御演算して制御信号を生成する制御演算部と、該制
御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換機構部
と、該電空変換機構部において生成された空気流量に基
づく空気圧を前記バルブに供給する圧力増幅器とからな
るバルブポジショナであって、 前記電空変換機構部と圧力増幅器と位置センサーとバル
ブとで構成されている制御対象部位は、自動設定信号を
受けた時に、該制御対象部位の応答速度を自動測定し、
該自動測定した応答速度のパラメータにより前記制御演
算部の制御信号を生成するためのチューニングパラメー
タを演算することを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項3】上記請求項2のバルブポジショナにおい
て、前記制御対象部位の応答速度の自動測定は、前記電
空変換機構部の出力を飽和させ、その時のバルブの応答
速度を測定することであることを特徴とするバルブポジ
ショナ。 - 【請求項4】上記請求項2のバルブポジショナにおい
て、前記制御対象部位の応答速度の自動測定は、前記電
空変換機構部の出力の変化速度を一定に維持した状態に
しておき、その時のバルブの応答速度を測定することで
あることを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項5】上記請求項3又は4のバルブポジショナに
おいて、前記バルブの応答速度の測定は、前記バルブが
第1の弁開度から第2の弁開度に変化する際の時間を測
定することであることを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項6】上記請求項3又は4のバルブポジショナに
おいて、前記バルブの応答速度の測定は、前記バルブの
第1の弁開度を前記位置センサーにおいて検出して得ら
れた弁開度信号を通過した後に、ある単位時間後の弁開
度信号を測定することであることを特徴とするバルブポ
ジショナ。 - 【請求項7】上記請求項4のバルブポジショナにおい
て、前記電空変換機構部の出力の変化速度を一定に維持
した状態にするのは、該電空変換機構部の構造上生じる
不感帯を利用することであることを特徴とするバルブポ
ジショナ。 - 【請求項8】バルブの弁開度を設定する入力信号と、該
バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位置セン
サーにより得られた弁開度信号と前記入力信号との偏差
から前記バルブの弁開度信号を該入力信号に一致させる
ように制御演算して制御信号を生成する制御演算部と、
該制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換機構
部と、該電空変換機構部において生成された空気流量に
基づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とからなる
バルブポジショナであって、 前記制御演算部は、その制御演算において少なくとも一
つの積分器を用いて、前記弁開度信号と前記入力信号の
偏差が予め設定されている範囲内に入ったことを検出
し、その時の前記制御演算部から出力される制御信号を
動作開始基準信号とすると共に所定の記憶部に記憶する
ようにしたことを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項9】上記請求項8のバルブポジショナにおい
て、前記記憶部に記憶してある動作開始基準信号は前記
制御演算部から出力する制御信号の基準点として使用す
ることを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項10】バルブの弁開度を設定する入力信号と、
該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位置セ
ンサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号との偏
差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致させるよ
うに制御演算して制御信号を生成する制御演算部と、該
制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換機構部
と、該電空変換機構部において生成された空気流量に基
づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とからなるバ
ルブポジショナであって、 前記電空変換機構部と圧力増幅器と位置センサーとバル
ブとで構成されている制御対象部位は、自動設定信号を
受けた時に、該制御対象部位のヒステリシスを自動測定
し、該自動測定したヒステリシスのパラメータにより前
記制御演算部で生成する制御信号のチューニングパラメ
ータを演算することを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項11】上記請求項10のバルブポジショナにお
いて、前記制御対象部位のヒステリシスの自動測定は、
前記バルブに供給する駆動信号を検出するセンサーを具
備し、該センサーの検出に基づいてバルブの入出力特性
を測定することにより、バルブのヒステリシスを演算に
より求めて測定することを特徴とするバルブポジショ
ナ。 - 【請求項12】上記請求項10のバルブポジショナにお
いて、前記制御対象部位のヒステリシスの自動測定は、
前記制御演算部の制御演算においては少なくとも比較器
を用いた制御アルゴリズムにより行い、前記入力信号を
変化させて前記バルブの弁開度信号を監視し、該弁開度
信号が反応した時の入力信号SP1を記憶し、次に前記
入力信号の変化方向を反転させ、前記バルブの弁開度信
号が逆向きに反応した時の入力信号SP2を記憶し、次
に記憶してある入力信号SP1、SP2の差分から前記
制御対象部位のヒステリシスを演算により求めて測定す
ることを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項13】上記請求項12のバルブポジショナにお
いて、前記制御対象部位のヒステリシスの演算は、前記
入力信号SP1、SP2の差に、前記バルブのステムの
ループゲインを掛け算した値を使用することを特徴とす
るバルブポジショナ。 - 【請求項14】バルブの弁開度を設定する入力信号と、
該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位置セ
ンサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号との偏
差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致させるよ
うに制御演算して制御信号を生成する制御演算部と、該
制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換機構部
と、該電空変換機構部において生成された空気流量に基
づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とからなるバ
ルブポジショナであって、 前記電空変換機構部と圧力増幅器と位置センサーとバル
ブとで構成されている制御対象部位は、自動設定信号を
受けた時に、前記バルブの弁開度が静止した状態から動
き出す時に生じるスリップ現象のスリップ幅を測定し、
該測定したスリップ幅からなるパラメータによって前記
制御演算部で生成する制御信号のチューニングパラメー
タを演算することを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項15】上記請求項14のバルブポジショナにお
いて、前記スリップ幅を測定する際に、前記バルブの弁
開度信号が静止していることを確認し、その時の弁開度
PV1を記憶し、前記制御信号を変化させた時に前記弁
開度信号が反応する際の弁開度信号の変化速度を測定
し、弁開度信号の変化速度の変極点の時の弁開度信号P
V2を記憶し、前記弁開度信号PV1とPV2の差を、
前記バルブのスリップ幅とすると共に該スリップ幅の値
を記憶することを特徴とするバルブポジショナ。 - 【請求項16】上記請求項14のバルブポジショナにお
いて、前記スリップ幅を測定する際に、前記弁開度信号
が静止しているのを確認し、その時の弁開度PV1を記
憶し、次に前記制御信号を変化させた時に前記バルブの
弁開度信号が反応した後に、予め設定した短い時間後の
弁開度信号PV2を記憶し、前記弁開度信号PV1とP
V2の差を、前記バルブのスリップ幅とすると共に該ス
リップ幅の値を記憶することを特徴とするバルブポジシ
ョナ。 - 【請求項17】バルブの弁開度を設定する入力信号と、
該バルブの弁開度を検出する位置センサーと、該位置セ
ンサーにより得られた弁開度信号と前記入力信号との偏
差から前記バルブの弁開度を該入力信号に一致させるよ
うに制御演算して制御信号を生成する制御演算部と、該
制御信号に基づいた空気流量を生成する電空変換機構部
と、該電空変換機構部において生成された空気流量に基
づく空気圧をバルブに供給する圧力増幅器とからなるバ
ルブポジショナであって、 前記電空変換機構部と圧力増幅器と位置センサーとバル
ブとから構成されている制御対象部位は、自動設定信号
を受けた時に、前記制御対象部位の特性を測定し、該測
定した制御対象部位の特性の値が制御対象部位の特性か
らなる許容範囲情報の値を逸脱した場合には、外部に通
信手段を通じて異常信号を出力することを特徴とするバ
ルブポジショナ。
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