JP2001272766A - フォトマスクの製造方法 - Google Patents
フォトマスクの製造方法Info
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Abstract
光量裕度や焦点深度の劣化の程度に対する依存性を正確
に把握し、迷光の影響を低減する。 【解決手段】 フォトマスクの製造方法において、テス
トパターンの中心座標から距離R以内の領域における被
覆率をC%とし、RとCの値を変化させた測定用マスク
のパターンをレジストに露光した後、形成されたレジス
トパターンからRとCの値が異なるパターン線幅Lを測
定し、線幅Lの露光量と焦点深度の依存性をマトリック
ス状に測定した値から、C,Rの領域でのプロセス裕度
を測定し、測定されたプロセス裕度から求まる、所定の
露光量裕度での最大焦点深度をCとRの関数として等高
線グラフを作成し、所定の最大焦点深度が必要な場合に
これを満足する距離Rnと被覆率の範囲Cn%を求め、
フォトマスクのパターン設計時にRn内の領域がCn%
を満足するようにパターンを再配置する。
Description
フィに用いるフォトマスクに係わり、特にレジストパタ
ーンのプロセス裕度を劣化させる迷光の影響の定量化を
基にして、フォトマスクのLSIパターン配置に補正を
かけるためのフォトマスクの製造方法に関する。
る場合、基板上の被加工膜上にレジストなどの放射線感
光材料を塗布し、ステッパやスキャナなどの縮小投影露
光装置を用いて露光及び現像を行う。LSIパターンを
感光材料に形成する工程において、屈折光学系型露光装
置を用いる場合、光源から出た光は縮小レンズ系と投影
レンズ系によって、その間に位置するフォトマスク上に
形成されたLSIパターン像をレジストに忠実にパター
ン転写することになる。そして、形成されたレジストパ
ターンを基に被加工膜をパターニングする。
れるフォトマスクは、一般に厚いガラス基板の上に遮光
膜として薄膜状のクロムや酸化クロムなどのパターンが
形成された構造となっている。しかし、実際には光が通
過する際には、ガラスとクロム、或いはクロムと空気の
屈折率の差は非常に大きく、このような光は露光装置内
で複雑な散乱や干渉を生じる。このために、光源から出
た全露光量の光の中には、理論的に予想される光学経路
以外の光学経路を通過する光となってレジスト上に照射
されるものが存在する。
の短波長化や低コントラストでもパターン転写できるレ
ジストの使用などにより、無視できないノイズとなって
レジストの解像力を低下させたり、露光量裕度や焦点深
度を劣化させることが知られている。しかも、このよう
な現象は、マスク上のクロムや酸化クロムの被覆率に応
じて大きく異なることから、マスクにおける遮光膜の被
覆率とレジストの解像力の劣化、露光量裕度や焦点深度
の劣化の程度を正確に把握することが、安定な半導体デ
バイスを製造する上で不可欠となっている。
トマスクのパターンをレジストに転写する工程において
は、迷光の影響でレジストの解像力が低下したり、露光
量裕度や焦点深度が劣化する問題があり、このような現
象はマスク上の遮光膜の被覆率に応じて異なってくると
いう問題があった。
ので、その目的とするところは、迷光に起因するレジス
トの解像力の劣化、露光量裕度や焦点深度の劣化の程度
に対する依存性を正確に把握することができ、迷光の影
響が低減されたリソグラフィプロセスの実現に寄与し得
るフォトマスクの製造方法を提供することにある。
するために本発明は次のような構成を採用している。
おいて、テストパターンの中心座標から距離Rだけ離れ
た領域内にのみ開口があり、該開口における遮光部の被
覆率をC%(100≧C≧0)とし、被覆率C%,半径
Rの領域でのプロセス裕度を測定する工程と、測定され
たプロセス裕度から求まる、所定の露光量裕度での最大
焦点深度或いは所定の焦点深度での最大露光量裕度を、
被覆率C%と距離Rの関数にして等高線グラフとして出
力する工程と、所定の最大焦点深度A或いはある最大露
光量裕度Bが必要であると考えた場合に、これらを満足
する等高線グラフ中の任意の距離Rnと被覆率の範囲C
n%を求める工程と、パターン設計時に前記距離Rn内
の領域が被覆率Cn%を満足するように、パターンを再
配置する工程とを含むことを特徴とする。
おいて、テストパターンの中心座標から距離R以内のパ
ターン領域の外側を遮光領域とし、パターン領域におけ
る遮光部の被覆率をC%(100≧C≧0)とし、Rと
Cの値をそれぞれ変化させた測定用マスクを用い、この
測定用マスクのパターンを試料上のレジストに露光し、
且つ露光量と焦点深度を異ならせた露光条件で複数回の
露光を行う工程と、前記露光により前記試料上に形成さ
れたレジストパターンから、前記露光条件,R,Cの値
が異なる各パターンの線幅Lをそれぞれ測定する工程
と、前記測定された線幅Lに基づいて、該線幅Lにおけ
る露光量と焦点深度の依存性をマトリックス状に測定し
た値から、被覆率C%,半径Rの領域でのプロセス裕度
を測定する工程と、前記測定されたプロセス裕度から求
まる、所定の露光量裕度での最大焦点深度或いは所定の
焦点深度での最大露光量裕度を、被覆率C%と距離Rの
関数にして等高線グラフとして出力する工程と、所定の
最大焦点深度A或いは最大露光量裕度Bが必要であると
考えた場合に、これらを満足する等高線グラフ中の任意
の距離Rnと被覆率の範囲Cn%を求める工程と、フォ
トマスクのパターン設計時に前記距離Rn内の領域が被
覆率Cn%を満足するように、パターンを再配置する工
程とを含むことを特徴とする。
は次のものが挙げられる。 (1) パターンを再配置する工程として、被覆率が不足す
る場合には距離Rn内の領域の総面積を算出した後に所
定の面積分だけダミーパターンを配置し、被覆率が過剰
な場合には所定の面積分だけパターンを削除すること。 (2) 被覆率C%,半径Rの領域でのプロセス裕度をシミ
ュレーションにより求めること。
遮光膜の被覆率とレジストの解像力の劣化、露光量裕度
や焦点深度の劣化の程度に対する依存性を正確に把握
し、LSIパターン設計時の指針とするためのテストマ
スクパターンを提案することにある。即ち本発明では、
図1に示すように、線幅130nmのポジ型レジスト断
面形状が、様々なCr被覆率のマスクを使って露光した
場合に変化することが実験的に確認されており、このよ
うなレジスト特性のCr被覆率依存性をより厳密に定量
的に測定する方法を提供する。
の影響が、ある特定のパターンの座標0から距離Rnだ
け離れた領域内からだけ迷光の影響を受けるようなテス
トマスクを使って、特定のパターンからどれだけ離れて
いる場合にどれだけ迷光の影響があるかを実験的に求め
る。実際には、マスクのCr被覆率をC%(100≧C
≧0)として、Cの値を様々に変化させたときの、特定
パターンの線幅Lを測定する。この線幅Lの露光量と焦
点深度の依存性をマトリックス状に測定した値から、例
えばED−Tree解析などの方法により、ある被覆率
C%で且つある半径Rnの領域でのプロセス裕度が測定
できる。
まる、ある露光量裕度での最大焦点深度(DOF)値
を、図3に示すような被覆率C%と特定パターンからの
距離Rの関数にして等高線グラフとして出力する。この
グラフを基に設計すべきLSIパターンへの補正のため
に、距離Rnで有限の被覆率C%が得られるように、D
OF値(a〜g)における最大距離Rよりも短い距離R
nを選択する。
距離Rn内の領域が図中の被覆率C%を満足するよう
に、例えば被覆率が不足する場合には領域内の総面積を
算出した後に所定の面積分だけダミーパターンを配置し
たり、被覆率が過剰な場合には所定の面積分だけパター
ンを削除する。
因するレジストの解像力の劣化、露光量裕度や焦点深度
の劣化の程度に対する依存性を正確に把握することがで
き、これにより迷光の影響が低減されたリソグラフィプ
ロセスの実現に寄与することが可能となる。
形態によって説明する。
ーンを示す図、図5はテストパターンを試料上に露光す
る様子を示す図、図6は本実施形態におけるパターン補
正操作を説明するためのフローチャートである。
クのパターンとして、ウェハ上で半径5μmの円形にな
るような領域1に、ウェハ上で130nmのL/Sとな
るようなテストパターン2を配置し、その領域1の中心
から半径Rのパターン領域3内の被覆率をC%とした複
数のパターンを用意した。具体的には、図4(b)に示
すように、領域1の中心から半径1mm,2mm,3m
m,4mm,5mmと変化させた領域3内を、それぞれ
被覆率C%が10%,20%,30%,40%,50
%,60%,70%,80%,90%,100%となる
ように、ウェハ上で250nmのL/Sパターンを領域
3内に配置して変化させる。
り完全に覆われている。つまり、遮光膜に半径R(1,
2,3,4,5mm)の開口(パターン領域3)が複数
個設けられ、これらの開口内に上記の各被覆率でテスト
パターン2がそれぞれ形成されている。
用マスクを準備し、図5に示すように露光装置を用い
て、測定用マスク10のパターンを投影レンズ20によ
り試料30上に転写した。
nmの下層反射防止膜32(AR3:シプレイ社製)を
成膜後、膜厚300nmの化学増幅型レジスト33(K
RF−M60G:JSR製)をPAB(Post Apply Bak
e)で140℃,90秒の条件で塗布する。この試料3
0に対し、NA=0.68,σ=0.75,2/3輪帯
照明条件のKrFエキシマレーザ露光装置(NSR−S
203B:ニコン社製)を用い、上記のマスクパターン
をレジスト33に転写する(S1)。
Tree解析を行うために、露光量と焦点深度を少しず
つ変え、異なる露光条件で試料上の複数箇所に上記のマ
スクパターンの転写を行った。
140℃で90秒間行い、2.38%の有機アルカリ現
像液(TMAH)で90秒間現像する(S2)。このと
きの露光量は、130nmのL/Sパターンが所望寸法
通りに仕上がるように設定する。そして、得られたL/
Sパターンの寸法をそれぞれ測定する(S3)。即ち、
RとCの異なるL/Sパターンの線幅を露光条件毎に測
定する。
の露光量と焦点深度の依存性をマトリックス状に測定し
た値から、ED−Tree解析により、ある被覆率C%
でかつ、ある半径Rnの領域でのプロセス裕度を測定す
る(S4)。
10%露光量裕度での最大焦点深度(DOF)を、前記
図3に示すような被覆率C%と特定パターンからの距離
Rの関数にして等高線グラフとして出力する(S5)。
図中のa,b,c,d,e,f,gはa<b<c<d<
e<f<gの関係にあり、DOFが大きいほど許容され
る被覆率C%の範囲が広くなっている。ちなみに、Rn
の距離において、DOF=dでは被覆率C%は35〜6
5%となり、DOF=eでは被覆率C%は25〜75%
となっている。
内の領域が図中の被覆率C%を満足するように、例えば
被覆率が不足する場合には領域内の総面積を算出した後
に所定の面積分だけダミーパターンを配置したり、被覆
率が過剰な場合には所定の面積分だけパターンを削除す
る(S6)。
トマスクを用いてLSIパターンを試料上に転写したと
ころ、レジストパターンにおける断面形状は先端部が細
ったり太ったりすることはなく、全ての位置で良好なも
のとなった。つまり、迷光の影響が低減されたリソグラ
フィプロセスを実現することができ、フォトマスクのパ
ターンを試料上に精度良く転写することができた。
れるものではない。実施形態では、図3に示すようなグ
ラフを得るために実際に測定用マスクを用いてそのパタ
ーンをレジストに転写したが、必ずしもこのような実験
を行う必要はなく、これをシミュレーションによって求
めてもよい。また、マスクの材料は石英やクロムに限る
ものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。
で、種々変形して実施することができる。
ォトマスクにおける遮光部の被覆率とレジストの解像力
の劣化、露光量裕度や焦点深度の劣化の程度に対する依
存性を正確に把握できる測定用マスクを用いて予め実験
を行い、ある特定の照明条件におけるマスクの被覆率の
ルールを作成し、これをLSIパターン設計時の指針と
することにより、迷光の影響が低減されたリソグラフィ
プロセスを実現することができる。
覆率に対するレジストパターン断面形状の変化を示す
図。
パターンと半径Rの開口領域との関係を示す図。
光量裕度でのDOF値を被覆率C%と特定パターンから
の距離Rの関数として等高線グラフとして示す図。
測定用マスクに形成したテストパターンを示す図。
テストパターンを試料上に露光する様子を示す図。
パターン補正操作を説明するためのフローチャート。
Claims (4)
- 【請求項1】テストパターンの中心座標から距離Rだけ
離れた領域内にのみ開口があり、該開口における遮光部
の被覆率をC%(100≧C≧0)とし、被覆率C%,
半径Rの領域でのプロセス裕度を測定する工程と、測定
されたプロセス裕度から求まる、所定の露光量裕度での
最大焦点深度或いは所定の焦点深度での最大露光量裕度
を、被覆率C%と距離Rの関数にして等高線グラフとし
て出力する工程と、所定の最大焦点深度A或いはある最
大露光量裕度Bが必要であると考えた場合に、これらを
満足する等高線グラフ中の任意の距離Rnと被覆率の範
囲Cn%を求める工程と、パターン設計時に前記距離R
n内の領域が被覆率Cn%を満足するように、パターン
を再配置する工程とを含むことを特徴とするフォトマス
クの製造方法。 - 【請求項2】テストパターンの中心座標から距離R以内
のパターン領域の外側を遮光領域とし、パターン領域に
おける遮光部の被覆率をC%(100≧C≧0)とし、
RとCの値をそれぞれ変化させた測定用マスクを用い、
この測定用マスクのパターンを試料上のレジストに露光
し、且つ露光量と焦点深度を異ならせた露光条件で複数
回の露光を行う工程と、 前記露光により前記試料上に形成されたレジストパター
ンから、前記露光条件,R,Cの値が異なる各パターン
の線幅Lをそれぞれ測定する工程と、 前記測定された線幅Lに基づいて、該線幅Lにおける露
光量と焦点深度の依存性をマトリックス状に測定した値
から、被覆率C%,半径Rの領域でのプロセス裕度を測
定する工程と、 前記測定されたプロセス裕度から求まる、所定の露光量
裕度での最大焦点深度或いは所定の焦点深度での最大露
光量裕度を、被覆率C%と距離Rの関数にして等高線グ
ラフとして出力する工程と、 所定の最大焦点深度A或いは最大露光量裕度Bが必要で
あると考えた場合に、これらを満足する等高線グラフ中
の任意の距離Rnと被覆率の範囲Cn%を求める工程
と、 フォトマスクのパターン設計時に前記距離Rn内の領域
が被覆率Cn%を満足するように、パターンを再配置す
る工程とを含むことを特徴とするフォトマスクの製造方
法。 - 【請求項3】前記パターンを再配置する工程として、被
覆率が不足する場合には前記距離Rn内の領域の総面積
を算出した後に所定の面積分だけダミーパターンを配置
し、被覆率が過剰な場合には所定の面積分だけパターン
を削除することを特徴とする請求項1又は2記載のフォ
トマスクの製造方法。 - 【請求項4】前記被覆率C%,半径Rの領域でのプロセ
ス裕度をシミュレーションにより求めることを特徴とす
る請求項1記載のフォトマスクの製造方法。
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