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JP2001256812A - 照明器具、並びに光源体及び照明カバー用紫外線吸収剤 - Google Patents

照明器具、並びに光源体及び照明カバー用紫外線吸収剤

Info

Publication number
JP2001256812A
JP2001256812A JP2000069008A JP2000069008A JP2001256812A JP 2001256812 A JP2001256812 A JP 2001256812A JP 2000069008 A JP2000069008 A JP 2000069008A JP 2000069008 A JP2000069008 A JP 2000069008A JP 2001256812 A JP2001256812 A JP 2001256812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultraviolet
light source
polymer
monomer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000069008A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuichi Yamamoto
隆一 山本
Saiji Sugimori
斉司 杉森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ipposha Oil Industries Co Ltd
Original Assignee
Ipposha Oil Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ipposha Oil Industries Co Ltd filed Critical Ipposha Oil Industries Co Ltd
Priority to JP2000069008A priority Critical patent/JP2001256812A/ja
Publication of JP2001256812A publication Critical patent/JP2001256812A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光灯等の光源体から近接位置にて照射され
る紫外線に対し、耐光性乃至耐久性を有するプラスチッ
ク製の照明カバーを備えた照明器具を提供する。 【解決手段】 蛍光管1を覆う照明カバー2をプラスチ
ックで構成し、そのプラスチックの照明カバー2の内面
に、当該プラスチックに耐光性を与える紫外線吸収剤3
が塗布されており、その紫外線吸収剤3が、ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収モノマー及びベンゾトリアゾール系紫
外線吸収モノマーから選択された少なくとも一種の紫外
線吸収モノマー(A)を、ポリマーを構成するモノマー
成分として含有している高分子紫外線吸収剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光灯等の照明器
具、特にその光源体の周囲を覆うプラスチック製の照明
カバーの紫外線による黄変、劣化等の耐光性(耐紫外線
性能)乃至耐久性を改良する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蛍光灯や白熱灯等の照明器具は、
点灯しているとき、微量の紫外線が発生しており、この
照明器具から発生する紫外線は、衣服等の光変色、食品
の劣化や、虫の誘引の原因になっていることが知られて
いる。そのため、この紫外線の放出を低減又は防止する
ため、照明器具に紫外線吸収剤を塗布したり、紫外線吸
収剤のフィルムを貼り付けたりすることが提案されてい
る。
【0003】例えば、特開平10−88039号公報で
は、紫外線・近赤外線を遮断するために被塗布物に塗料
塗膜を形成する塗料であって、塗膜形成要素は、アクリ
ル樹脂とアクリル系シロキサン架橋型反応性ポリマーと
を必須成分とし、塗膜形成副要素として、紫外線吸収剤
と近赤外線吸収剤とが、必須成分として添加されてなる
ことを特徴とする紫外線・近赤外線遮断塗料が開示され
ている。すなわち、この塗料は、塗膜形成要素のポリマ
ーに、紫外線吸収剤を添加させたものであり、この塗料
を蛍光灯に塗布して、紫外線遮蔽効果を発揮している。
この発明では、紫外線吸収剤としては、従来公知の低分
子紫外線吸収剤が用いられている。
【0004】また、特開平7−192520号公報で
は、光源を外方から覆うために該光源に対設される透明
のカバー本体に対し、紫外線吸収剤及び赤外線吸収剤を
含む透明の被膜を形成したことを特徴とする照明用カバ
ーが開示されている。すなわち、当該発明では、蛍光
管、白熱球等の光源を覆うカバーの外周面全体に、紫外
線吸収剤等を塗布して被膜を形成して、蛍光管等の光源
から照射される紫外線を遮蔽している。なお、当該方法
では、紫外線吸収剤の皮膜を形成させるためのコーティ
ング剤において、キシレン、トルエンなどの有機溶剤が
用いられている。
【0005】また、特開平10−334701号公報で
は、電球もしくは蛍光灯からなる光源と、この光源を保
持し、電源となる電池を収容する本体ケースと、この本
体ケースに嵌着され、前記光源を取り囲むグローブとか
ら構成される携帯用照明器具であって、前記グローブが
前記光源から発せられた紫外線および可視光線の中の特
定波長領域の透過を阻止する機能を有することを特徴と
する携帯用照明器具が開示されている。この構成によ
り、本発明の携帯用照明器具から発せられる光は昆虫が
反応する紫外線領域の波長がカットされたものとなり、
照度の高い照明器具を有効に活用し、光源に誘引される
昆虫の数を減少させることができる。この発明では、昆
虫が反応する紫外線領域の波長をカットさせるために、
紫外線吸収剤が用いられている。当該紫外線吸収剤とし
ては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾアト
リアゾール系、シアノアクリノール系等の化合物が挙げ
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の技術は、蛍光管等の光源からガラス製の照明カバーを
通じて外界に放射される紫外線から衣服等の光変色、食
品の劣化等を防止するために採用された技術であること
から、プラスチック製の照明カバーの光変色、劣化等を
課題として、プラスチック製の照明カバーに最適な耐光
性乃至耐久性を与えることについては必ずしも十分検討
されていない。特に、この照明カバーは光原体から最も
近接した状態で対峙して設けられていることから、ガラ
スの照明カバーと異なり、プラスチックの照明カバーは
紫外線からの影響を最も受けやすい。
【0007】また、外界に対する紫外線の遮断について
も、特開平10−88039号公報に記載のように、紫
外線吸収剤(すなわち、低分子の紫外線吸収剤)を、高
分子バインダー成分に混ぜて用いる場合、蛍光管の温度
は100〜150℃にも高温になるので、経時により、
低分子の紫外線吸収剤が高分子バインダー成分からブリ
ードして(滲出して)、低分子の紫外線吸収剤がコーテ
ィング皮膜の表面に移行することにより皮膜が曇り、透
明性が損なわれる。さらに、ブリードした低分子の紫外
線吸収剤が放出され、次第に紫外線遮蔽効果が消失し、
長期間にわたって紫外線遮蔽効果を持続させることがで
きない。
【0008】また、低分子の紫外線吸収剤は、高分子バ
インダー成分(アクリル系ポリマーやウレタン系ポリマ
ーなど)に対する溶解性が低く、均一に混合することが
困難であるだけでなく、高分子バインダー成分に多量に
混合させることができない。そのため、紫外線遮蔽効果
を高めるためには、紫外線吸収剤を含む層(皮膜など)
を厚くする必要があり、外観性が低下する。また、紫外
線吸収剤の混合量をバインター成分に対して5重量%程
度以上添加すると、低分子の紫外線吸収剤がコーティン
グ皮膜の表面に移行することにより、当該皮膜が濁る原
因となる。このように皮膜が濁ると、透明性が損なわ
れ、可視光の透過性が低下する。従って、紫外線手段効
果は必ずしも十分ではなかった。特に、低分子の紫外線
吸収剤は、蛍光灯に適するための耐熱性を充分に有して
いない。
【0009】なお、特開平7−192520号公報で
は、紫外線吸収剤として具体例が記載されていない。ま
た、特開平10−334701号公報では、紫外線吸収
剤として具体的な化合物名は記載されていない。
【0010】特に、蛍光管や白熱球等の光源を覆う照明
カバーがプラスチック製であると、既述の通り、この光
源から放出される紫外線により、カバーが劣化し、見栄
えが低下するだけでなく、ひび割れなどが発生して使用
することができなくなる。このカバーの劣化を抑制する
ために、特開平7−192520号公報記載のようにカ
バーのプラスチック自体に紫外線吸収剤を練り込む方法
が考えられる。しかし、低分子紫外線吸収剤はプラスチ
ックに対する相溶性が低いため、多くの量を添加するこ
とができない。前述のように、紫外線吸収剤を多量に添
加すると、濁りの原因となるからである。また、このよ
うに練り込む場合、カバーの材質のプラスチックには均
一に練り込まれるため、蛍光管から紫外線が照射される
面において、紫外線吸収剤の濃度又は割合を高めること
ができない。すなわち、プラスチック製の照明カバーは
耐久性が低く、照明カバー(特に、電球型蛍光灯におけ
るカバー)としては、ガラス製のものが好適に用いられ
ている。
【0011】さらに、特開平7−192520号公報記
載のように、紫外線吸収剤の皮膜を形成させるためのコ
ーティング剤において、有機溶剤を用いていると、作業
環境面が悪化する。
【0012】本発明の目的は、蛍光灯等の光源体から近
接位置にて照射される紫外線に対し、耐光性乃至耐久性
を有するプラスチック製の照明カバー及び同照明カバー
を備えた照明器具を提供するところにある。
【0013】本発明の他の目的は、蛍光灯等の光源体か
ら近接位置にて長期間にわたって照射される紫外線に対
し、充分な耐光性乃至耐久性をプラスチック製の照明カ
バーに与えることができる紫外線吸収剤及びそれを含有
する紫外線吸収コーティング剤組成物を提供するところ
にある。
【0014】本発明の更なる他の目的は、紫外線吸収剤
を含む水系のコーティング剤組成物を用いても、長期間
紫外線遮蔽性を持続して、照明カバーの耐久性を向上さ
せることができる紫外線吸収剤及びそれを含有する紫外
線吸収コーティング剤組成物を提供することにある。
【0015】本発明の更なる他の目的は、蛍光灯等の光
源体の外面に塗布しても、充分な耐光性及び耐久性が得
られる光源体及び照明カバー用紫外線吸収剤及びそれを
含む紫外線吸収コーティング剤組成物を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、本発明は、光源体の外面及び又は光源体を
覆う照明カバーに、高分子紫外線吸収剤が塗布されてい
る照明器具を採用した。また、本発明は、光源体を覆う
照明カバーをプラスチックで構成し、そのプラスチック
の照明カバーの内面に、当該プラスチックに耐光性を与
える高分子紫外線吸収剤が塗布されている照明器具を採
用した。また、本発明は、光源体が蛍光管で構成された
蛍光灯からなる請求項1又は2記載の照明器具を採用し
た。また、本発明は、前記高分子紫外線吸収剤が、分子
中に紫外線吸収能を有する成分を少なくとも含有する高
分子紫外線吸収剤である請求項1、2又は3記載の照明
器具を採用した。また、本発明は、高分子紫外線吸収剤
が、バインダー成分を含む紫外線吸収コーティング剤組
成物として塗布されている請求項4記載の照明器具を採
用した。また、本発明は、請求項1乃至5のいずれかの
照明器具において構成される光源体、さらには請求項2
乃至5のいずれかの照明器具において特定される照明用
カバーを採用した。
【0017】これによって、蛍光灯等の光源体から近接
位置にて紫外線照射を受けるプラスチック製の照明カバ
ーであっても、耐光性乃至耐久性を当該プラスチック製
の照明カバーに与えることができる。また、高分子紫外
線吸収剤で塗布されることから、耐光性かつ耐久性を持
続し得る光源体とすることかできる。特に、この紫外線
吸収剤として、ポリマーである高分子紫外線吸収剤を用
い、蛍光管等の照明カバーの内面にコーティングする
と、たとえ蛍光灯等の光源体から近接位置にて紫外線照
射を受ける照明カバーがプラスチック製であっても、光
変色や劣化等に対して優れた耐光性、耐久性を有する照
明カバーとすることができる。さらに、光源体の外面と
照明カバーの内面に上記高分子紫外線吸収剤を塗布する
と、たとえ照明カバーがプラスチック製であっても、一
層耐光性及び耐久性を発揮することができる。
【0018】本請求項8の発明は、分子中に紫外線吸収
能を有する成分を少なくとも含有する高分子紫外線吸収
剤で構成された光源体及び照明カバー用紫外線吸収剤で
ある。
【0019】本発明の紫外線吸収剤は、紫外線吸収剤自
体がポリマーである高分子紫外線吸収剤であるので、当
該紫外線吸収剤(高分子紫外線吸収剤)を高分子バイン
ダー成分(樹脂など)と混合して用いても、高分子紫外
線吸収剤は高分子バインダー成分と均一又はほぼ均一に
混合され、高分子バインダー成分から高分子紫外線吸収
剤がブリードすることはなく、照明器具に用いても照明
器具の部品の表面を濁らせない。特に、高分子紫外線吸
収剤は、高分子バインダー成分に対する相溶性が優れて
おり、多量に高分子バインダー成分に加えて混合して
も、高分子紫外線吸収剤がブリードせず、長期間にわた
り、両者による均一又はほぼ均一な混合状態を保持する
ことができる。また、均一又はほぼ均一な混合状態を保
持し続けることができるので、高分子紫外線吸収剤を含
んでいる照明器具の部位において、紫外線吸収能にばら
つきを生じさせない。
【0020】また、本発明の照明カバー用紫外線吸収剤
は、高分子の紫外線吸収剤であるので、低分子の紫外線
吸収剤に比べて、はるかに耐熱性が優れている。照明器
具の光源体(蛍光管や白熱球など)で用いられているガ
ラスは、光源体が点灯時には高熱になるが、本発明で
は、高分子紫外線吸収剤を含むコーティング剤を、照明
の光源体におけるガラス表面に塗布して被覆層を形成さ
せても、その高熱によって高分子紫外線吸収剤は劣化せ
ず、長期間その紫外線吸収能を発揮することができる。
【0021】従って、長期間にわたって、紫外線遮蔽性
を発揮し続けることができるため、照明カバーがプラス
チック製であっても、当該カバーの劣化を長期間にわた
って抑制又は防止することができ、照明器具の耐久性を
顕著に高めることができるほか、光源体の外面にもコー
ティングすることが可能となる。
【0022】また、本発明では、高分子紫外線吸収剤を
含むコーティング剤組成物を用いて照明器具の所定の部
位に塗布してコーティング層(被覆層)を形成して、紫
外線遮蔽性を発揮させる場合は、透明なコーティング層
を形成することが可能である。これは、高分子紫外線吸
収剤が高分子バインダー成分に対する相溶性が高いため
である。また、前述のように、高分子紫外線吸収剤を高
分子バインダー成分中に均一又はほぼ均一に分散させて
表面への移行を生じさせないので、コーティング層を曇
らせず、コーティング層の色にばらつきを生じさせな
い。そのため、照明カバーが種々の色であっても、その
色を鮮明に発色させつづけることができる。
【0023】本発明の高分子紫外線吸収剤としては、ポ
リマー中のモノマー単位を構成するモノマー成分とし
て、ベンゾフェノン系紫外線吸収モノマー及びベンゾト
リアゾール系紫外線吸収モノマーから選択された少なく
とも一種の紫外線吸収モノマー(A)を含有している高
分子紫外線吸収剤であることが好ましい。特に、本発明
の照明カバー用紫外線吸収剤は、ベンゾフェノン系紫外
線吸収モノマーが下記式(1)で表されるモノマー成分
であり、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収モノマーが下
記式(2)で表されるモノマー成分である照明カバー用
紫外線吸収剤であることが最適である。
【0024】
【化3】 (式(1)中、R11は水素原子、炭素数1〜6のアル
キル基、又は炭素数1〜6のアルコキシル基を示す。R
12は炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数1〜
10のオキシアルキレン基を示し、mは0又は1を示
す。R13は水素原子、又は低級アルキル基を示す。X
はエステル結合、アミド結合、エーテル結合、又はウ
レタン結合を示す。)
【0025】
【化4】 (式(2)中、R21は水素原子、ハロゲン原子、又は
メチル基を示す。R22は水素原子、又は炭素数1〜6
の炭化水素基を示す。R23は炭素数1〜10のアルキ
レン基、又は炭素数1〜10のオキシアルキレン基を示
し、m21は0又は1を示す。R24は炭素数1〜8の
アルキレン基、アミノ基を有する炭素数1〜8のアルキ
レン基、又はヒドロキシル基を有する炭素数1〜8のア
ルキレン基を示し、m22は0又は1を示す。R25
水素原子、又は低級アルキル基を示す。Xはエステル
結合、アミド結合、エーテル結合、又はウレタン結合を
示す。)
【0026】紫外線吸収能を発揮する紫外線吸収モノマ
ー(A)において、前記式(1)及び/又は前記式
(2)で表されるモノマー成分を用いると、高分子紫外
線吸収剤を容易に調製することできるだけでなく、優れ
た紫外線遮蔽性を発揮することができる。
【0027】特に、本発明では、高分子紫外線吸収剤
が、前記式(1)で表されるベンゾフェノン系紫外線吸
収モノマー及び前記式(2)で表されるベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収モノマーから選択された少なくとも一
種の紫外線吸収モノマー(A)と、共重合性ビニルモノ
マー(B)とによる共重合物であることが好ましい。こ
のような共重合物の高分子紫外線吸収剤は容易に調製す
ることでき、また、高分子バインダー成分に対する相溶
性を高めることができ、しかも、優れた紫外線遮蔽性を
長期間発揮することができる。
【0028】また、本発明には、前記高分子紫外線吸収
剤を必須成分として含有する紫外線吸収コーティング剤
組成物も含まれる。また、高分子紫外線吸収剤を必須成
分として含有し、さらにバインダー成分を含有する紫外
線吸収コーティング剤組成物も含まれる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を示
す電球型蛍光灯の概略図である。図1において、1は光
源体を構成する蛍光管、2はこの蛍光管を覆う照明カバ
ーである。この照明カバー2は、従来のガラスと異な
り、ポリカーボネート等のプラスチックで構成されてい
る。蛍光灯の照明カバー2の内面には、後述する様な高
分子紫外線吸収剤3が塗布されている。4はポリブチレ
ンテレフタレート等のプラスチック製のソケット、5は
このソケットに連設した金属製の螺合部である。なお、
この照明器具は、照明カバー2が例えば接着剤で合成樹
脂製のソケット4に接合一体化されている。図1中、U
Vは紫外線である。
【0030】図2は本発明の他実施形態を示す横長型蛍
光灯の概略図である。図において、6は蛍光管、7はこ
の蛍光管を覆う照明カバーである。この照明カバー2
は、例えばスチレン−ブタジエン樹脂、メチルメタクリ
レート樹脂等のプラスチックで構成されている。この実
施形態では、蛍光管6の外面に、後述する様な高分子紫
外線吸収剤8が塗布されている。9は蛍光管を保持する
保持部である。
【0031】本発明の実施形態で使用する紫外線吸収剤
は、高分子紫外線吸収剤である。当該高分子紫外線吸収
剤は、分子中に紫外線吸収能を有する成分を少なくとも
含有しているポリマーである。このような高分子紫外線
吸収剤としては、紫外線吸収モノマー(A)成分を少な
くとも含有しているポリマーを好適に用いることができ
る。
【0032】(紫外線吸収モノマー(A))紫外線吸収
モノマー(A)としては、モノマー成分としてベンゾフ
ェノン系紫外線吸収モノマー及びベンゾトリアゾール系
紫外線吸収モノマーから選択された少なくとも一種を好
適に用いることができる。ベンゾフェノン系紫外線吸収
モノマーとしては、前記式(1)で示されるベンゾフェ
ノン系紫外線吸収モノマーが好適に用いられ、ベンゾト
リアゾール系紫外線吸収モノマーとしては、前記式
(2)で示されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収モノ
マーが好適に用いられる。すなわち、紫外線吸収モノマ
ー(A)としては、前記式(1)で示されるベンゾフェ
ノン系紫外線吸収モノマー及び前記式(2)で示される
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収モノマーから選択され
た少なくとも一種が好適である。ベンゾフェノン系紫外
線吸収モノマーやベンゾトリアゾール系紫外線吸収モノ
マーは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。な
お、これらの紫外線吸収のモノマーでは、ヒドロキシル
基はベンゼン環の2位に置換している。
【0033】式(1)において、炭素数1〜6のアルキ
ル基(R11)としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチ
ル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙
げられ、好ましくは炭素数1〜4(さらに好ましくは1
〜2)のアルキル基が挙げられる。また、炭素数1〜6
のアルコキシル基(R11)としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙
げられ、好ましくは炭素数1〜4(さらに好ましくは1
〜2)のアルコキシル基が挙げられる。
【0034】R11は、ヒドロキシル基が置換している
ベンゼン環において、どの部位に置換していてもよく、
好ましいR11の置換位置は3位又は5位である。
【0035】また、式(1)及び/又は式(2)におい
て、炭素数1〜10のアルキレン基(R12、R23
としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチ
レン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチ
レン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメ
チレン基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のア
ルキレン基(さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキレ
ン基)が挙げられる。炭素数1〜10のオキシアルキレ
ン基(R12、R23)としては、例えば、オキシメチ
レン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基などが
挙げられる。
【0036】R12は、ヒドロキシル基が置換している
ベンゼン環において、どの部位に置換していてもよく、
好ましいR12の置換位置は4位又は5位であり、特に
4位が好ましい。また、R23は、ヒドロキシル基が置
換しているベンゼン環においてどの部位に置換していて
もよい。好ましいR23の置換位置は5位である。
【0037】低級アルキル基(R13、R25)として
は、例えば、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、具
体的には、前記例示のアルキル基のうち炭素数が1〜4
のアルキル基が挙げられる。
【0038】ハロゲン原子(R21)としては、例え
ば、フッソ原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられ、
好ましくは塩素原子である。R21がハロゲン原子又は
メチル基の場合、R21はベンゼン環において、どの部
位に置換していてもよい。好ましいR21としては水素
原子が挙げられる。
【0039】炭素数1〜6の炭化水素基(R22)にお
いて、炭化水素基としてはアルキル基が好適に用いられ
る。このようなアルキル基には、前記例示のアルキル基
のうち炭素数が1〜6のものが含まれる。R22は、ヒ
ドロキシル基が置換しているベンゼン環において、どの
部位に置換していてもよく、好ましいR22の置換位置
は3位である。
【0040】炭素数1〜8のアルキレン基(R24)と
しては、例えば、前記例示のアルキレン基のうち炭素数
が1〜8のアルキレン基が挙げられ、好ましくは炭素数
1〜4(さらに好ましくは1〜2)のアルキレン基が挙
げられる。また、アミノ基を有する炭素数1〜8のアル
キレン基又はヒドロキシル基を有する炭素数1〜8のア
ルキレン基としては、前記例示のアルキレン基に、アミ
ノ基又はヒドロキシル基が置換しているものが挙げられ
る。
【0041】X、Xはエステル結合、アミド結合、
エーテル結合、又はウレタン結合を示しており、具体的
には、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CO
NH−、−O−、−NHCOO−、−COONH−など
である。
【0042】m、m21、m22は0又は1を示して
おり、例えば、mが0の場合は、Xが、ヒドロキシ
ル基が置換しているベンゼン環に、R12を介さず、直
接結合していることを意味している。また、m21が0
の場合は、Xが、ヒドロキシル基が置換しているベン
ゼン環に、R23を介さず、直接結合していることを意
味しており、m22が0の場合は、Xが、R25が結
合している炭素原子に、R24を介さず、直接結合して
いることを意味している。すなわち、m、m 21又は
22が0の場合は、R12、R23又はR24が存在
していないことを意味している。一方、m、m21
はm22が1の場合は、R12、R23又はR24が存
在していることを意味し、例えば、XがR12と結合
していることを意味している。
【0043】より具体的には、前記式(1)で示される
ベンゾフェノン系紫外線吸収モノマーとしては、例え
ば、2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−メタクリロイルオキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイ
ルオキシ)エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−(2−メタクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−(2−メチル−2−アクリ
ロイルオキシ)エトキシベンゾフェノンなどが挙げられ
る。
【0044】また、前記式(2)で示されるベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収モノマーとしては、例えば、2−
[2´−ヒドロキシ−5´−(メタクリロイルオキシ)
フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2´−ヒドロキ
シ−5´−(アクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾト
リアゾール、2−[2´−ヒドロキシ−3´−t−ブチ
ル−5´−(メタクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾ
トリアゾール、2−[2´−ヒドロキシ−3´−メチル
−5´−(アクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾトリ
アゾール、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(メタクリ
ロイルオキシプロピル)フェニル]−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾー
ル、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(アクリロイルオ
キシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2
´−ヒドロキシ−3´−t−ブチル−5´−(メタクリ
ロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、
2−[2´−ヒドロキシ−3´−メチル−5´−(アク
リロイルオキシエチル)フェニル]ベンゾトリアゾー
ル、2−[2´−ヒドロキシ−5´−(アクリロイルオ
キシブチル)フェニル]−5−メチルベンゾトリアゾー
ル、[2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−(アクリ
ロイルオキシエトキシカルボニルエチル)フェニル]ベ
ンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0045】紫外線吸収モノマー(A)は、2−ヒドロ
キシベンゾフェノン骨格又は2−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール骨格、および官能基(ヒドロキシル基、カルボ
キシル基、アミノ基など)を有する紫外線吸収性化合物
と、官能基(ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ
基など)を有する共重合性ビニル化合物(アクリル酸や
メタクリル酸など)とを、反応させて結合させること
(エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン
結合など)により調製することができる。
【0046】(共重合性ビニルモノマー(B))本発明
では、高分子紫外線吸収剤としては、紫外線吸収モノマ
ー(A)と、共重合性ビニルモノマー(B)との共重合
体を好適に用いることができる。従って、高分子紫外線
吸収剤は、前記式(1)で表されるベンゾフェノン系紫
外線吸収モノマー及び前記式(2)で表されるベンゾト
リアゾール系紫外線吸収モノマーから選択された少なく
とも一種の紫外線吸収モノマー(A)と、共重合性ビニ
ルモノマー(B)とによる共重合物であることが最適で
ある。共重合性ビニルモノマー(B)を用いることによ
り、高分子バインダー成分(樹脂など)やプラスチック
製品の樹脂成分との相溶性を一層高めることができる。
【0047】共重合性ビニルモノマー(B)としては、
特に制限されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
無水マレイン酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレングリ
コールモノメタクリレートなどの官能基(カルボキシル
基やヒドロキシル基など)を含有しているビニル化合物
(官能基含有共重合性ビニルモノマー)、官能基を含有
していないビニル化合物(官能基非含有共重合性ビニル
モノマー)などが挙げられる。官能基非含有共重合性ビ
ニルモノマーとしては、特に制限されず、例えば、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、アルキルビニ
ルエーテル、アルキルビニルエステル、スチレンなどが
挙げられる。
【0048】より具体的には、アクリル酸エステル又は
メタアクリル酸エステルには、例えば、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、
ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレートなどの
アクリル酸−C1−18アルキルエステル、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレートなどのメタクリル酸−C1−1 アルキ
ルエステルなどが含まれる。
【0049】アルキルビニルエーテルには、例えば、メ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのC
1−1 アルキルビニルエーテルが含まれる。アルキル
ビニルエステルには、例えば、酢酸ビニルエステル、プ
ロピオン酸ビニルエステル、酪酸ビニルエステルなどの
1−18アルキルビニルエステルが含まれる。
【0050】共重合性ビニルモノマー(B)は単独で又
は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0051】(高分子紫外線吸収剤)本発明の照明カバ
ー用紫外線吸収剤(高分子紫外線吸収剤)はポリマーで
ある。高分子紫外線吸収剤の重量平均分子量は、特に制
限されず、例えば、10,000〜500,000であ
る。高分子紫外線吸収剤の重量平均分子量が、10,0
00より少ないと紫外線吸収剤がブリードし易くなって
耐久性が低下する。一方、500,000より多いと配
合する樹脂との相溶性が低下して乾燥皮膜が濁ってしま
い、外観性が低下する。なお、官能基含有共重合性ビニ
ルモノマーを用いることにより、高分子紫外線吸収剤の
親水性を高めることができる。
【0052】高分子紫外線吸収剤において、各成分の割
合は、特に制限されないが、例えば、高分子紫外線吸収
剤全量(モノマー成分全量)に対して、紫外線吸収モノ
マー(A)/共重合性ビニルモノマー(B)=10〜8
0/90〜20(重量%)、好ましくは30〜50/7
0〜50(重量%)である。
【0053】高分子紫外線吸収剤は、慣用の重合方法
(例えば、溶液重合方法、懸濁重合方法、乳化重合方法
など)により調製することができる。例えば、溶液重合
方法により調製する場合、有機溶剤にモノマー成分(紫
外線吸収モノマー(A)、共重合性ビニルモノマー
(B))を加え、重合開始剤の存在下、重合を行うこと
により調製することができる。当該溶液重合で用いられ
る有機溶剤や重合開始剤などは、特に制限されず、公知
のものを広く用いることができる。
【0054】また、乳化重合方法により調製する場合
は、必要に応じて乳化剤を用いて、モノマー成分を乳化
させて、重合開始剤の存在下、乳化重合を行うことによ
り調製することができる。当該乳化重合で用いられる乳
化剤や重合開始剤などは、特に制限されず、公知のもの
を広く用いることができる。
【0055】(コーティング剤組成物)本発明の紫外線
遮蔽性照明カバー用コーティング剤組成物は、前記照明
カバー用紫外線吸収剤を必須成分として含有している。
すなわち、高分子紫外線吸収剤をそのまま、照明器具の
カバー等の素材に練り込んで用いることができるが、高
分子紫外線吸収剤をそのままコーティング剤組成物とし
て、特に、バインダー成分(高分子バインダー成分な
ど)と混合したコーティング剤組成物として、用いるこ
とが好ましい。すなわち、本発明では、照明器具の蛍光
管や白熱球等の光源体のガラス表面や、照明カバーの表
面に、高分子紫外線吸収剤を含むコーティング組成物に
より被覆層を形成させて、高分子紫外線吸収剤を用いる
ことが好ましい。本発明のコーティング剤組成物では、
高分子紫外線吸収剤とともに、バインダー成分として高
分子バインダー成分(樹脂など)を含むコーティング剤
組成物が好適に用いられている。本発明では、高分子紫
外線吸収剤(特に、モノマー成分として共重合性ビニル
化合物も含有している高分子紫外線吸収剤)は高分子バ
インダー成分に対する相溶性が優れており、高分子紫外
線吸収剤を高分子バインダー成分中に均一に又はほぼ均
一に分散させ混合することが可能である。このように、
コーティング剤組成物は、高分子紫外線吸収剤と、高分
子バインダー成分とを単に混合するだけで調製すること
ができる。
【0056】高分子バインダー成分としては、アクリル
系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、スチレン系樹
脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑
性樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ
系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹
脂などの熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂などの種々の
樹脂を用いることができる。特に、本発明では、コーテ
ィング剤組成物を高温になる部位に用いる場合があるた
め、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂などの耐熱性が高
い樹脂を用いることが好ましい。
【0057】バインダー成分(樹脂など)は単独で又は
二種以上組み合わせて用いることができる。バインダー
成分(樹脂など)と高分子紫外線吸収剤との割合は、特
に制限されず、例えば、バインダー成分(樹脂など)1
00重量部に対して高分子紫外線吸収剤が3〜100重
量部、好ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは1
0〜30重量部である。高分子紫外線吸収剤の使用量が
バインダー成分(樹脂など)100重量部に対して3重
量部より少ないと紫外線吸収能が低下し、100重量部
より多いと皮膜形成性などが低下する。本発明では紫外
線吸収成分として高分子紫外線吸収剤を用いているの
で、従来の低分子の紫外線吸収剤と比較して、バインダ
ー成分(樹脂など)に対して多量に添加しても、高分子
紫外線吸収剤は均一に又はほぼ均一に混合され、透明な
皮膜(被覆層)を形成することができる。もちろん、被
覆層から高分子紫外線吸収剤がブリードしてコーティン
グ皮膜の表面に移行することにより皮膜が曇って、透明
性が損なわれることがなく又はほとんどなく、長期間そ
の透明性を保持することができる。
【0058】前記コーティング剤組成物には、例えば、
加水分解防止剤、酸化防止剤、防黴剤、消泡剤、着色剤
(染料など)などの種々の添加剤が含まれていてもよ
い。なお、着色剤を用いることによりコーティング層を
各種の色に調整することができる。
【0059】本発明の紫外線遮蔽性照明カバー用コーテ
ィング剤組成物は、前記高分子紫外線吸収剤を用いてい
るので、油性コーティング剤組成物であっても、水性コ
ーティング剤組成物であっても調製することができる。
特に、水性コーティング剤組成物として調製すると、コ
ーティング剤組成物の調製時や、照明器具に対するコー
ティング剤組成物の使用時において、環境面が好適なも
のになる。すなわち、人体や自然環境に対する害が少な
い又は全くない。
【0060】このような水性コーティング剤組成物は、
乳化重合して調製することにより、容易に得ることがで
きる。特に、乳化重合の際に、反応性界面活性剤を用い
ることにより、コーティング被膜の耐水性を向上させる
ことができ、しかも界面活性剤のブリードを抑制又は防
止することができる。
【0061】なお、低分子の紫外線吸収剤を用いて、水
性コーティング剤組成物を調製する場合は、バインダー
成分に低分子の紫外線吸収剤を混合した後、界面活性剤
等により乳化しなければならない。また、この低分子の
紫外線吸収剤を含む水性コーティング剤組成物をコーテ
ィングした場合、低分子の界面活性剤がブリードを起こ
し、このことが、低分子の紫外線吸収剤のブリードを加
速することになる。従って、低分子の紫外線吸収剤を用
いた水性コーティング剤を使用した場合は、コーティン
グ剤組成物内に含まれる低分子成分(低分子の紫外線吸
収剤、低分子の界面活性剤)がブリードを起こしやすく
なる。
【0062】(紫外線遮蔽性照明器具)本発明では、照
明器具に前記照明カバー用紫外線吸収剤を必須成分とし
て含有させることにより、紫外線遮蔽性照明器具を得る
ことができる。このような照明器具としては、電気によ
って発光する機能を有している照明器具であれば特に制
限されない。照明器具としては、例えば、蛍光管を有す
る蛍光灯、白熱球を有する白熱灯などが挙げられる。な
お、蛍光灯や白熱灯において、光源体である蛍光管や白
熱球の形状は特に制限されない。照明器具は、光源体の
他に、光源体をカバーする勝目器具カバーを有していて
もよい。照明器具において、照明カバーは、光源体(蛍
光管、白熱球など)の近くあり、光源体から発生する紫
外線による影響を大きく受けている。特に、照明器具と
しての蛍光灯が電球型蛍光灯の場合、照明カバーは、蛍
光管をその近くでほぼ全体的に覆っており、照明カバー
は光源体から発生する紫外線による影響を最も大きく受
けているといえる。そのため、本発明では、少なくと
も、照明カバーに紫外線が届かないように、高分子紫外
線吸収剤である照明カバー用紫外線吸収剤を用いる構成
とすることがよい。このような構成の紫外線遮蔽性照明
器具としては、前述のように、照明器具の蛍光管や白熱
球等の光源体のガラス表面や、照明カバーの表面に、高
分子紫外線吸収剤を含むコーティング組成物により被覆
層を形成させた紫外線遮蔽性照明器具が挙げられる。
【0063】従って、紫外線遮蔽性照明器具は、その光
源体(蛍光管、白熱球など)のガラス表面及び/又は照
明カバーの表面に、特に光源体のガラス表面に、本発明
の照明カバー用紫外線吸収剤を含んでいる層が設けられ
ていることが好ましい。
【0064】なお、前記電球型蛍光灯とは、蛍光管が球
状の照明カバー内に収納されている形態の蛍光灯のこと
をいう。このような電球型蛍光灯では、略球状の照明カ
バーは、蛍光管のすぐ近くにあり、蛍光管との距離が短
く、蛍光管から発生する紫外線の影響を最も大きく受け
ている。そのため、カバーの材質は、通常はガラス製で
あり、プラスチック製は適していない。しかし、当該カ
バーの材質をガラスからプラスチック(カーボネート系
樹脂など)に変えると、照明器具のコストダウンを図る
ことができる。従って、カバー表面や蛍光管の表面に、
紫外線吸収剤及びバインダー成分を含む層を形成して、
プラスチック製のカバーを保護することが考えられてい
たが、従来の紫外線吸収剤は、前述のように、紫外線吸
収剤が低分子であるので、バインダー成分に対する相溶
性が低く、経時で低分子の紫外線吸収剤がブリードして
その表面を曇らせるとともに、紫外線吸収能が低下して
いた。さらに、耐熱性が低く、この点からも経時で紫外
線吸収能が低下していた。しかしながら、本発明の照明
カバー用紫外線吸収剤を電球型蛍光灯に適用すると、前
述のように、長期間にわたり紫外線吸収能を発揮し続
け、蛍光管から発生される紫外線を長期間にわたり有効
に遮蔽して、カバーに届かないようにすることができる
ため、電球型蛍光灯における蛍光管を覆っているカバー
がプラスチック製であっても、当該カバーの劣化を長期
間にわたり抑制又は防止し、プラスチック製のカバーに
高い耐久性を付与することができる。従って、本発明の
照明カバー用紫外線吸収剤を用いると、電球型蛍光灯に
おける球状のカバーをプラスチック製にすることが可能
である。
【0065】特に、照明器具の光源体(蛍光管、白熱球
など)のガラス表面に高分子紫外線吸収剤からなる層を
形成すると、光源体から発生している紫外線自体が遮蔽
され、光源体のガラス表面から外部へは届かないので、
光源体を覆っているプラスチック製の照明カバー等の照
明器具に用いられているプラスチック製品の耐久性を向
上させることができるだけでなく、当該照明器具から光
が届く範囲にある物または照明器具により照射されてい
る物(例えば、他のプラスチック製品、食品類、衣服類
など)の劣化や変色等の壊変を抑制又は防止することが
できる。特に、人体を、照明器具による紫外線から保護
することもできる。
【0066】特に、本発明では、透明なコーティング層
を形成することも可能であるので、照明器具で用いられ
ているガラス製品に適用しても、その透明性を損なわな
い。従って、高分子紫外線吸収剤を含むコーティング剤
組成物を光源体のガラスに適用すると、可視光は透過さ
せるが、紫外線は透過させないため、照明器具による明
るさを損なわずに、紫外線から種々のもの又は人体を保
護することができる。
【0067】本発明のコーティング剤組成物を用いる方
法(例えば、塗布方法など)は特に制限されない。例え
ば、刷毛塗り方法、スプレー塗布方法、ディッピング方
法、フローコーティング方法などを採用することができ
る。
【0068】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
より詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。 (実施例1)ジムロート、滴下ロート、温度計、窒素導
入管、撹拌装置を備えた1Lのセパラブルフラスコに、
紫外線吸収モノマー(A)として2−ヒドロキシ−4−
メタクリロイルオキシベンゾフェノン:100g、共重
合性ビニルモノマー(B)としてメタクリル酸メチル:
80g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート):10g、メタクリル
酸:10g、有機溶剤としてメチルエチルケトン:20
0gを加え、窒素導入管から窒素を吹き込みながら50
℃まで昇温する。その後、アゾビスイソブチロニトリ
ル:1.0gを少量のメチルエチルケトンに溶解させた
ものを30分かけて滴下し、滴下終了後70℃まで昇温
し、8時間反応を行い、高分子紫外線吸収剤を調製し
た。当該高分子紫外線吸収剤を液体クロマトグラフィで
調べたところ、その重量平均分子量は約200,000
であった。
【0069】(実施例2〜4)高分子紫外線吸収剤のモ
ノマー成分として、表1に示すモノマー成分を用いるこ
と以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜4に係る
高分子紫外線吸収剤を調製した。実施例2〜4に係る高
分子紫外線吸収剤について、液体クロマトグラフィによ
る重量平均分子量は表1に併記している。なお、表1に
おいて、各成分の割合の単位はg(グラム)である。
【0070】(実施例5)まず、紫外線吸収モノマー
(A)として2−ヒドロキシ−4−メタクリロイルオキ
シベンゾフェノン:30g、共重合性ビニルモノマー
(B)としてメタクリル酸メチル:35g、アクリル酸
ブチル:30g、アクリル酸:5g、乳化剤として商品
名「アクアロンHS−20」(第一工業製薬株式会社
製):6g、イオン交換水100gを混合して、ホモゲ
ナイザーで予備乳化してプレエマルジョンを調製した。
その後、ジムロート、滴下ロート、温度計、窒素導入
管、撹拌装置を備えた1Lのセパラブルフラスコに、イ
オン交換水:100g、前記プレエマルジョン50g、
および商品名「V−50」(和光純薬株式会社製)を1
重量%に薄めた水溶液:3gを加え、窒素導入管から窒
素を吹き込みながら70℃まで昇温して30分間反応を
続けた。その後、残りのプレエマルジョンと、商品名
「V−50」の1重量%の水溶液:97gとを2時間か
けて滴下し、滴下終了後70℃で3時間熟成させて、固
形分32重量%および粒子径100nmの高分子紫外線
吸収剤乳化重合物を調製した。
【0071】(実施例6〜8)高分子紫外線吸収剤のモ
ノマー成分および乳化剤として、表2に示すモノマー成
分および乳化剤を用いること以外は、実施例5と同様に
して、実施例6〜8に係る高分子紫外線吸収剤乳化重合
物を調製した。実施例6〜8に係る高分子紫外線吸収剤
乳化重合物について、液体クロマトグラフィによる重量
平均分子量は表2に併記している。なお、表2におい
て、各成分の割合の単位はg(グラム)である。
【0072】なお、実施例1〜8に係る高分子紫外線吸
収剤のポリマーの重量平均分子量は、液体クロマトグラ
フィ(GPC)により求めた。当該GPCでは、カラム
としては、品名「TSKGel GMHXL(東ソー株
式会社製」)×2および品名「TSKGel G200
0HXL(東ソー株式会社製)」×1を、移動相として
はテトラヒドロフランを、検出器としては、品名「UV
−8000」と「RI−80000」とを用いた。ま
た、測定条件は、温度が40℃で流量が0.8ml/分
である。
【0073】なお、原料としては、以下のものを用い
た。 (紫外線吸収モノマー(A)) ・紫外線吸収モノマー(a):2−ヒドロキシ−4−メ
タクリロイルオキシベンゾフェノン ・紫外線吸収モノマー(b):2−ヒドロキシ−4−ア
クリロイルオキシベンゾフェノン ・紫外線吸収モノマー(c):2−[2´−ヒドロキシ
−5´−(メタクリロイルオキシ)フェニル]ベンゾト
リアゾール ・紫外線吸収モノマー(d):2−[2´−ヒドロキシ
−3´−t−ブチル−5´−(メタクリロイルオキシ)
フェニル]ベンゾトリアゾール ・紫外線吸収モノマー(e):2−[2´−ヒドロキシ
−5´−(メタクリロイルオキシ)フェニル]−5−ク
ロロベンゾトリアゾール
【0074】(共重合性ビニルモノマー(B)) ・メタクリル酸メチル ・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル ・メタクリル酸 ・メタクリル酸イソフォロン ・アクリル酸ブチル ・アクリル酸 ・アクリル酸メチル ・メタクリル酸イソボルニル
【0075】(界面活性剤) ・商品名「アクアロンHS−10」(第一工業製薬株式
会社製) ・商品名「ラテムルS−120S」(花王株式会社製) ・商品名「ラテムルS−180 」(花王株式会社製)
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】(比較例1)比較例1では、紫外線吸収剤
として、低分子の紫外線吸収剤である2−(3,5−ジ
−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾールを用いた。
【0079】(評価) (コーティング剤組成物の調製)市販のウレタン系塗料
である商品名「タイフォースCS−383」(大日本イ
ンキ化学工業株式会社製):100gに対して、実施例
1〜8に係る高分子紫外線吸収剤:20g、または比較
例1に係る低分子紫外線吸収剤:10gを加え、撹拌し
混合して、コーティング組成物である混合液を調製し
た。以下、当該実施例1〜8及び比較例1に係るコーテ
ィング剤組成物である混合液を用いて、次の評価を行っ
た。
【0080】(蛍光管への塗布)実施例1〜8又は比較
例1に係る各混合液を、電球型蛍光灯における蛍光管
に、乾燥膜厚が5μmになるように、フローコーティン
グ方法によりコーティングし、60℃の循環式温風乾燥
機で10分間乾燥して硬化させて、蛍光管のガラス表面
にコーティング層を作製した。実施例1〜8又は比較例
1に係る紫外線吸収剤を含有するコーティング層を有し
ている蛍光管に、カバー(材質:ガラス)を付けて、電
球型蛍光灯を作製し、当該電球型蛍光灯を用いて次の評
価試験を行った。なお、ブランクとして、紫外線吸収剤
を全く塗布していない蛍光管にカバー(材質:ガラス)
を付けて、電球型蛍光灯を作製し、当該電球型蛍光灯も
用いて次の評価試験を行った。
【0081】蛍光管の外観を目視により観察して、外観
性を評価した。次に、電球型蛍光灯から外部に放出され
ている波長310nm〜400nmの紫外線強度を、デ
ジタル紫外線強度計UVR−2型(株式会社入江製作所
製)を用いて測定して、紫外線遮蔽性を評価した。さら
に、電球型蛍光灯を500時間、1000時間点灯させ
た後、前記と同様に、電球型蛍光灯から外部に放出され
ている波長310nm〜400nmの紫外線強度を測定
して、紫外線遮蔽性の持続性を評価した。これらの評価
結果は、表3に示した。
【0082】
【表3】
【0083】(蛍光灯カバーへの塗布)実施例1〜8又
は比較例1に係る各混合液を、電球型蛍光灯におけるカ
バー(材質:ポリカーボネート)に、乾燥膜厚が5μm
になるように、フローコーティング方法によりコーティ
ングし、60℃の循環式温風乾燥機で10分間乾燥して
硬化させて、カバーの表面にコーティング層を作製し
た。実施例1〜8又は比較例1に係る紫外線吸収剤を含
有するコーティング層を有しているカバーを、紫外線吸
収剤を全く塗布していない蛍光管に付けて、電球型蛍光
灯を作製し、当該電球型蛍光灯を用いて次の評価試験を
行った。なお、ブランクとして、紫外線吸収剤を全く塗
布していないカバー(材質:ポリカーボネート)を、紫
外線吸収剤を全く塗布していない蛍光管に付けて、電球
型蛍光灯を作製し、当該電球型蛍光灯も用いて次の評価
試験を行った。
【0084】カバーの外観を目視により観察して、外観
性を評価した。次に、電球型蛍光灯から外部に放出され
ている波長310nm〜400nmの紫外線強度を、デ
ジタル紫外線強度計UVR−2型(株式会社入江製作所
製)を用いて測定して、紫外線遮蔽性を評価した。さら
に、電球型蛍光灯を4500時間、9000時間点灯さ
せた後、前記と同様に、電球型蛍光灯から外部に放出さ
れている波長310nm〜400nmの紫外線強度を測
定して、紫外線遮蔽性の持続性を評価した。これらの評
価結果は、表4に示した。
【0085】
【表4】
【0086】表3及び表4より、実施例1〜8に係るコ
ーティング剤組成物は透明であり、これは、高分子紫外
線吸収剤が樹脂(ウレタン系樹脂)に対して高い相溶性
を有していることを意味している。
【0087】また、実施例1〜8に係るコーティング剤
組成物を用いると、長期間にわたり紫外線遮蔽性が持続
しており、照明器具のカバーとしてプラスチック製品が
用いられていても、照明器具の耐久性が極めて高い。す
なわち、本発明のコーティング剤組成物は、照明カバー
用として有用である。
【0088】特に、実施例5〜8に係るコーティング剤
組成物は、長期間にわたり優れた紫外線遮蔽性を保持す
ることができるだけでなく、しかも、水性であり、作業
環境面において悪影響を極めて低減させることができ
る。
【0089】
【発明の効果】本発明は、上記の通りであるから、蛍光
灯等の光源体から近接位置にて照射される紫外線に対
し、耐光性及び耐久性を有するプラスチック製の照明カ
バー及び同照明カバーを備えた照明器具を提供すること
ができる。
【0090】また、さらに光源体の外面に高分子吸収剤
を塗布することによって、一層プラスチック製の照明カ
バーの耐光性及び耐久性が向上すると同時に、紫外線の
遮断効果も一層優れたものとなる。
【0091】特に、本発明の照明カバー用紫外線吸収剤
を含有する水性コーティング剤組成物は、作業環境面を
改善することができ、人体や自然環境に対しての悪影響
を低減又は防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す電球型蛍光灯の概
略図である。
【図2】 本発明の他実施形態を示す横長型蛍光灯の概
略図である。
【符号の説明】
1 蛍光管 2 照明カバー 3 高分子紫外線吸収剤 6 蛍光管 7 照明カバー 8 高分子紫外線吸収剤

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源体の外面及び又は光源体を覆う照明
    カバーに、高分子紫外線吸収剤が塗布されている照明器
    具。
  2. 【請求項2】 光源体を覆う照明カバーをプラスチック
    で構成し、そのプラスチックの照明カバーの内面に、当
    該プラスチックに耐光性を与える高分子紫外線吸収剤が
    塗布されている照明器具。
  3. 【請求項3】 光源体が蛍光管で構成された蛍光灯から
    なる請求項1又は2記載の照明器具。
  4. 【請求項4】 前記高分子紫外線吸収剤は、ポリマー分
    子鎖中に紫外線吸収能を有するモノマー単位を含有する
    高分子紫外線吸収剤である請求項1、2又は3記載の照
    明器具。
  5. 【請求項5】 高分子紫外線吸収剤が、バインダー成分
    を含む紫外線吸収コーティング剤組成物として塗布され
    ている請求項4記載の照明器具。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかの照明器具に
    おいて構成される光源体。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至5のいずれかの照明器具に
    おいて構成される照明用カバー。
  8. 【請求項8】 ポリマー分子鎖中に紫外線吸収能を有す
    るモノマー単位を含有する高分子紫外線吸収剤で構成さ
    れた光源体及び照明カバー用紫外線吸収剤。
  9. 【請求項9】 高分子紫外線吸収剤が、ベンゾフェノン
    系紫外線吸収モノマー及びベンゾトリアゾール系紫外線
    吸収モノマーから選択された少なくとも一種の紫外線吸
    収モノマー(A)を、ポリマーを構成するモノマー成分
    として含有している請求項8記載の光源体及び照明カバ
    ー用紫外線吸収剤。
  10. 【請求項10】 ベンゾフェノン系紫外線吸収モノマー
    が下記式(1)で表されるモノマー成分であり、ベンゾ
    トリアゾール系紫外線吸収モノマーが下記式(2)で表
    されるモノマー成分である請求項9記載の光源体及び照
    明カバー用紫外線吸収剤。 【化1】 (式(1)中、R11は水素原子、炭素数1〜6のアル
    キル基、又は炭素数1〜6のアルコキシル基を示す。R
    12は炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数1〜
    10のオキシアルキレン基を示し、mは0又は1を示
    す。R13は水素原子、又は低級アルキル基を示す。X
    はエステル結合、アミド結合、エーテル結合、又はウ
    レタン結合を示す。) 【化2】 (式(2)中、R21は水素原子、ハロゲン原子、又は
    メチル基を示す。R22は水素原子、又は炭素数1〜6
    の炭化水素基を示す。R23は炭素数1〜10のアルキ
    レン基、又は炭素数1〜10のオキシアルキレン基を示
    し、m21は0又は1を示す。R24は炭素数1〜8の
    アルキレン基、アミノ基を有する炭素数1〜8のアルキ
    レン基、又はヒドロキシル基を有する炭素数1〜8のア
    ルキレン基を示し、m22は0又は1を示す。R25
    水素原子、又は低級アルキル基を示す。Xはエステル
    結合、アミド結合、エーテル結合、又はウレタン結合を
    示す。)
  11. 【請求項11】 高分子紫外線吸収剤が、前記式(1)
    で表されるベンゾフェノン系紫外線吸収モノマー及び前
    記式(2)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収
    モノマーから選択された少なくとも一種の紫外線吸収モ
    ノマー(A)と、共重合性ビニルモノマー(B)とによ
    る共重合物である請求項10記載の光源体及び照明カバ
    ー用紫外線吸収剤。
  12. 【請求項12】 請求項9乃至11のいずれかの項に記
    載の紫外線吸収剤を必須成分として含有し、さらにバイ
    ンダーを含有することを特徴とする光源体及び照明カバ
    ー用紫外線吸収コーティング剤組成物。
  13. 【請求項13】 請求項9乃至11のいずれかの項に記
    載の紫外線吸収剤を必須成分として含有する光源体及び
    照明カバー用水性紫外線吸収コーティング剤組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030008253A (ko) * 2001-07-16 2003-01-25 주식회사 코리아테크니칼시스템 형광등의 자외선 차단장치 및 그의 조성물
WO2008056678A1 (fr) * 2006-11-10 2008-05-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Composition de polymère absorbant le rayonnement ultraviolet dispersé dans l'eau
JP2008138163A (ja) * 2006-11-10 2008-06-19 Nippon Shokubai Co Ltd 水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物
JP2010517653A (ja) * 2007-02-07 2010-05-27 ウニベルシダッド・コンプルテンセ・デ・マドリッド 短波長の放出が減少された眼を保護するための光源

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