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JP2001245297A - 動画像画像符号化装置および動画像復号化装置および動画像符号化方法および動画像復号化方法 - Google Patents

動画像画像符号化装置および動画像復号化装置および動画像符号化方法および動画像復号化方法

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Publication number
JP2001245297A
JP2001245297A JP2000054945A JP2000054945A JP2001245297A JP 2001245297 A JP2001245297 A JP 2001245297A JP 2000054945 A JP2000054945 A JP 2000054945A JP 2000054945 A JP2000054945 A JP 2000054945A JP 2001245297 A JP2001245297 A JP 2001245297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motion vector
quantization
moving picture
signal
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000054945A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Yamaguchi
昇 山口
Takeshi Nagai
剛 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000054945A priority Critical patent/JP2001245297A/ja
Publication of JP2001245297A publication Critical patent/JP2001245297A/ja
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】動き補償予測(MC)と離散コサイン変換(D
CT)を用いた動画像符号化方式において、大幅な画質
の劣化を伴わずに符号化処理の高速化を図る。 【解決手段】入力画像から得た動きベクトル(VT)と符号
化処理済み画像データを再生した画像とから動き補償予
測(MC)を行い、得たMC信号はフレーム内符号化処理の実
施に利用し、MC信号を用いないフレーム間符号化処理と
併用して入力画像を逐次処理し、これを直交変換(DCT)
して得た変換係数を量子化し可変長符号化する動画像符
号化装置において、VTを検出する手段105Aは、少なくと
も2N×2N画素(N:自然数)のブロック毎に整数画素精度
のVTを検出する手段と半画素精度のVTを検出する手段を
有し変換係数の量子化に用いる量子化幅を判定する判定
手段を設けて判定結果が所定レベルを超える粗い量子化
幅での量子化と判定した場合には半画素精度VT検出を行
わずに整数画素精度VT検出にて得たVTを採用し他は半画
素精度VT検出によるVTを採用する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像符号化の国
際標準方式、例えばISO/IEC JTC1/SC2
9WG11のMPEG1(Motion Picture Experts Group
1),MPEG2、(Motion Picture Experts Group 2)
およびMPEG4(Motion Picture Experts Group 4)
やITU−Tの H.263に採用されている、動き補
償予測(MC)と離散コサイン変換(DCT)を用いた
ハイブリッド符号化方式において、大幅な画質の劣化を
伴わずに符号化処理および復号化処理の高速化を図るこ
とができるようにした動画像符号化装置および動画像復
号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像符号化の国際標準方式であるMP
EG1,MPEG2およびMPEG4では、符号化の基
本方式としてMC+DCT方式が採用されている。以
下、参考文献(三木編著、“MPEG−4のすべて”第
3章、工業調査会、1998)を参照して、MPEG4
検証(Verification)モデルに従って説明する。
【0003】<MC+DCT方式の概要>まずはじめ
に、MC+DCT方式の符号化法の概要を、図8と図9
を用いて説明する。
【0004】MC+DCT方式の動画像符号化装置は、
図8に示されるように、差分値算出部101、動き補償
予測部(MC)102、フレーム内/フレーム間(In
tra/Inter)切り替え部103、フレームメモ
リ(FM)104、動きベクトル検出部(ME)10
5、離散コサイン 変換部(DCT)106、量子化部
(Q)107、可変長符号化部(VLC)108、逆量
子化部(IQ)109、逆離散コサイン変換部(IDC
T)110、加算部111、出力バッファ(Buffe
r)112、レート制御部(Rate Control)113とか
ら構成される。
【0005】画像信号入力線11には、図9(a)に示
されるように、マクロブロック(MB)化された画像信
号が供給される。
【0006】図9の例では、MBには、8×8画素で構
成されるブロックが、輝度信号(Y)には4つ、色差信
号(UあるいはV)には各々1つずつ含まれる。差分値
算出部101において、画像信号入力線11を介して供
給される画像信号と、信号線12を介して供給される動
き補償予測信号との差分が計算され、この差分信号は信
号線13を介して離散コサイン変換部106に供給され
る。
【0007】信号線12には、フレーム内符号化(In
ter)モードの場合には、動き補償予測部(MC)1
02で生成される動き補償予測信号がフレーム内/フレ
ーム間切り替え部103を介して供給されるが、フレー
ム間符号化(Intra)モードの場合には、信号が供
給されない。
【0008】つまり、信号線13には差分信号ではな
く、画像信号入力線11の信号がそのまま供給される。
Intra /Inter モードの切り替えは、後述するように動
きベクトル検出部105で判定され、この判定結果が信
号線14を介して切り替え信号としてフレーム内/フレ
ーム間切り替え部103に供給されることで、この判定
結果対応にフレーム内/フレーム間切り替え部103が
動き補償予測部102の出力をスイッチングすることに
より行われる。
【0009】動き補償予測部(MC)102で生成され
る動き補償予測信号は、フレームメモリ104に蓄積さ
れている既に符号化済みのフレームの信号から、動きベ
クトル検出部105で検出された動きベクトル情報にし
たがって生成される。
【0010】離散コサイン変換部(DCT)106で
は、信号線13を介して供給される信号を離散コサイン
変換し、この離散コサイン変換して得られた信号は量子
化部107に供給される。量子化部107で量子化され
た離散コサイン変換係数は、可変長符号化部108に供
給され、可変長符号化されると共に、逆量子化部(I
Q)109に供給され、ここで逆量子化される。逆量子
化部109で逆量子化されることにより得られた変換係
数は、逆離散コサイン変換部(IDCT)110に供給
されて信号線13に対する再生信号が生成され、加算部
111に供給される。
【0011】加算部111では、逆離散コサイン変換部
110か ら供給される信号と、信号線12を介して供
給される信号とを加算して画像信号を再生した後、フレ
ームメモリ104に送られてこのフレームメモリ104
に蓄積させる。
【0012】可変長符号化部108では、量子化部
(Q)107で量子化された離散コサイン変換 係数や
動きベクトル情報(図示せず)などを符号化した後、多
重化してビットストリームを生成し、出力バッファ11
2に供給する。出力バッファ112では、信号線15を
介してネットワークや蓄積媒体へ、その特性に応じたビ
ットストリームとして出力する。
【0013】出力バッファ112からはレート制御部1
13にビットストリーム蓄積量の情報が信号線16を介
して与えられており、レート制御部113では、このバ
ッファのビットストリーム蓄積量に応じて、量子化パラ
メータを決定し、信号線17を介して量子化部107と
逆量子化部109に供給する。
【0014】ここで、バッファ内の蓄積量が大きくなっ
てきた場合は、量子化パラメータを大きくして発生符号
量を少なくし、バッファ内の蓄積量が小さくなってきた
場合は、量子化パラメータを小さくすることで、発生符
号量が一定になるように制御される。
【0015】以上が、MC+DCT方式の動画像符号化
装置の概要である。
【0016】次に、MC+DCT方式の動画像符号化装
置の重要な構成要素である動きベクトル検出部(ME)
105について説明する。
【0017】<動きベクトル検出部の詳細>図10、図
11および図12を用いて動きベクトル検出部(ME)
105の説明をする。
【0018】図10は、動きベクトル検出部105の処
理内容を示す一般的なフローチャートであり、各MBの
輝度信号に対して該フローに従った処理が実行される。
まず、ステップS201において、動きベクトル(M
V)を初期化する。これは動きベクトルの初期値をゼロ
べクトルとする処理である。
【0019】次に、ステップS202において、ゼロべ
クトルでの動き補償予測誤差信号の絶対値和(SAD
0)が、予め設定されているしきい値(TH0)よりも
大きいか否かを判定する。そして、このステップS20
2での判定の結果、ゼロべクトルでの動き補償予測誤差
信号の絶対値和(SAD0)が、しきい値(TH0)よ
りも小さかったならば、ゼロべクトルが検出されたもの
として終了する。
【0020】一方、ステップS202での判定の結果、
ゼロべクトルでの動き補償予測誤差信号の絶対値和(S
AD0)が、しきい値(TH0)よりも大きかったなら
ば、ステップS203において整数画素精度の動きベク
トル(MVint )を検出すると共に、次のステップS2
04において該MBの輝度信号のブロック内アクティビ
ティ(ACT)を算出する。
【0021】ここで、ブロック内アクティビティ(AC
T)とは、例えば、ブロック内の平均値とブロック内の
各画素値との差分の絶対値和である。
【0022】次に、次にステップS205の処理に移
り、MVint での動き補償予測誤差信号の絶対値和(S
ADi)が、ACTよりも小さいか否かを判定する。そ
して、当該ステップS205での判定の結果、SADi
の方がACTよりも大きかった場合には、ステップS2
06の処理に移り、ここで該MBの符号化モードをIn
traとして動きベクトル検出を終了する。
【0023】ここで、S206で該MBの符号化モード
がIntraにセットされない場合は、該MBの符号化
モードはInterになる。
【0024】一方、ステップS205での判定の結果、
SADiの方がACTより小さかった場合には、ステッ
プS207の処理に移り、ここで半画素精度の動きベク
トル(MVhalf)を検出した後、ステップS208にお
いて8×8画素毎の動きベクトル(MV4mv)を検出
する。
【0025】なお、半画素精度の動きベクトル検出の結
果として、整数画素位置の動きベクトルが検出される場
合もある(図12におけるO印)。
【0026】また、図11に示されるように、16×1
6画素毎の動きベクトル検出を1MVモード、8×8画
素毎の動きベクトル検出を4MVモードと呼び、4MV
モードでも半画素精度の動きベクトル検出が行われる。
【0027】次に、ステップS209では、MV4mv
での予測誤差信号の絶対値和(SAD4mv)が、MV
halfでの予測誤差信号の絶対値和(SADhalf)よりも
大きいか否かを判定する。そして、このステップS20
9での判定の結果、SAD4mv がSADhalfより大きか
った場合には、ステップS210の処理に移り、MVha
lfを検出されたMVとし、動きベクトル検出を終了す
る。
【0028】一方、ステップS209での判定の結果、
SAD4mv がSADhalfより小さかった場合には、ステ
ップS211の処理に移り、MV4mv を検出されたMV
とし、動きベクトル検出を終了する。
【0029】図12は、半画素精度動き補償を説明する
図である。図12において、半画素位置(△あるいは
×)の予測値は、整数画素位置(O)の画素値を用いて
求められる。例えば、画素eの倍および画素fの値は、
次式にて求められる。
【0030】e=(a+b+c+d+2−rc)/2 f=(c+d+1−rc)/2 ここで、図12(b)に図12(a)の部分拡大図で示
すように、eはΔの画素位置であり、a,b,c,dは
eの周囲の整数画素位置であり、fは整数画素位置間の
画素位置であって、それぞれその画素位置での予測値を
示し、また、rc=0 or 1である。rcの値は固定
値でも良いし、周期的に切り替えても良い。つまり、動
きベクトル検出において半画素位置の画素値を求めるに
は上記のような演算が必要となり、処理時間がかかって
しまう問題がある。従って、半画素精度の動きベクトル
を検出する際の処理量と、半画素精度動き補償予測によ
る予測効率向上とのトレードオフを図る必要がある。
【0031】以上が、MC+DCT方式の動画像符号化
装置における動きベクトル検出部(ME)105の処理
内容である。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ところで、動画像を上
述したMC+DCT方式によって符号化した場合に、量
子化幅が粗いと、その再生画像にはブロック状の歪が発
生し、見た目が悪くなることが良く知られている。この
歪の影響を低減するために、デコーダ(動画像復号化装
置)において再生画像に対してフィルタ処理を施すこと
が良く行われるが、これがポストフィルタである。
【0033】しかしながら、フィルタ処理を施すと、見
た目は良くなるものの、そのための処理量が増大するの
で再生処理系での負担が増大するという問題点がある。
【0034】また、量子化幅を細かくすればブロック歪
みは目立たなくなるが、逆にMCやDCT変換などを含
めて符号化処理に至る系統での処理負荷が重くなり、円
滑な動画像符号化ができなくなる心配がある。
【0035】また、動画像符号化装置では、量子化部で
量子化された離散コサイン変換 係数や動きベクトル情
報などを可変長符号化部において符号化した後、多重化
してビットストリームを生成し、圧縮動画像データとし
てこれを出力バッファに一旦、蓄積する。そして、出力
バッファでは、ネットワークや蓄積媒体へ、その特性に
応じて当該圧縮動画像データのビリトストリームを出力
することとなる。
【0036】このとき、レート制御部では、出力バッフ
ァのビットストリーム蓄積量に応じて、量子化パラメー
タQpを決定し、量子化部と逆量子化部に供給して符号
量を調整する。
【0037】すなわち、バッファ内の蓄積量が大きくな
ってきた場合は、量子化パラメータQpを大きくして発
生符号量を少なくし、出力バッファ内の蓄積量が小さく
なってきた場合は、量子化パラメータQpを小さくする
ことで、発生符号量が一定になるように制御する。
【0038】そのため、状況により量子化処理に使用す
る量子化幅が変化する。このことは、符号化段階での画
質に元々差があることを意味する。すなわち、量子化幅
が小さい場合は、高画質であるが、量子化幅が大きくな
ると画質が粗くなる。この画質にばらつきがあるのに、
動き補償予測に用いる動きベクトル検出の精度をそれ相
応に反映させなければ、無用に処理負荷を負担させる結
果となり、無駄である。
【0039】処理負荷の適正化は、動画像符号化/復号
化処理系に用いるプロセッサなどのデバイスを必要以上
に高性能なものとする必要が生じて、コストアップとな
り、また、能力が低ければ、動画像の符号化や再生に円
滑さを欠くこととなって、問題である。
【0040】従って、動画像符号化処理系や復号化処理
系での処理負荷の軽減が図れると共に、再生に際してフ
ィルタ処理の負担を最小限にとどめることができ、しか
も、ブロック状の歪みの発生を抑制できるようにする動
画像符号化/復号化技術の開発が嘱望される。
【0041】そこで、本発明の目的とするところは、動
き補償予測(MC)と離散コサイン変換(DCT)を用
いたハイブリッド符号化方式において、大幅な画質の劣
化を伴わずに符号化処理の高速化を図ることができるよ
うにした動画像符号化装置および動画像復号化装置およ
び動画像符号化/復号化方法を提供することにある。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。すなわち、第1に
は、[1]動き補償予測と離散コサイン変換を用いた動
画像符号化方式における動きベク トル検出手段であっ
て、動きベクトル検出手段は、少なくとも2N×2N画
素 (N:自然数)のブロック無に整数画素精度の動き
ベクトルを検出する手段と半画素精度の動きベクトルを
検出する手段を有し、離散コサイン変換係数を量子化す
るための量子化パラメータが、あるしきい値よりも大き
いか否かを判定する手段と、上記判定手段の結果が偽
(NO)の場合には、半画素精度の動きベクトル検出を行
わずに整数画素精度の動きベクトル検出手段により得ら
れる動きベクトルを結果として出力する手段と、上記判
定手段の結果が真(YES)の場合には、半画素精度の動
きベクトル検出手段により得られる動きベクトルを結果
として出力する手段を有する構成とする。
【0043】本発明では動きベクトル検出をどこまで実
施するかを適用する量子化幅と符号量から決定し、段階
段階で動きベクトル検出を切り上げることで、動きベク
トル検出処理の負荷軽減を図るようにした。
【0044】量子化幅は発生符号量調整のために、逐次
変更され、画質は用いる量子化幅にに密接に関係するか
ら、量子化幅と符号量対応に動きベクトル検出の精度を
適正化することで、画質を損なうことなく、適正に処理
負荷を軽減できるようになる。
【0045】また本発明は、上記目的を達成するため、
第2には、[2]動き補償予測と離散コサイン変換を用
いた動画像符号化手段において、動き補償予測誤差信号
からブロックアクティビティを算出する手段と、出力バ
ッファの内容量に応じて変化するしきい値を設定する手
段と、ブロックアクティビティが上記しきい値よりも大
きいか否かを判定する手段と、上記判定手段が偽(NO)
の場合には、該ブロックを強制的に無意ブロックとして
符号化することで離散コサイン変換等の処理を省く手段
を有する構成とする。
【0046】この構成によれば、予測誤差信号を解析し
て、予め処理対象のブロックが無意ブロックとなると推
定される場合にはそのブロックを強制的に無意ブロック
としてしまうようにした。これにより、画質の劣化を伴
うことなく、DCTや量子化の処理を省くことができる
ようになり、負荷を低減することが可能になる。
【0047】このように、第2の具体例は、処理を施す
必要がないブロックである無意ブロックについては、は
じめから処理をしないようにして、処理の無駄を省くこ
とにより、画質の劣化を伴うことなく、DCTや量子化
の処理を省くことができるようになり、負荷を低減する
ことが可能になる。
【0048】また本発明は、上記目的を達成するため、
第3には、[3]動き補償予測と離散コサイン変換を用
いた動画像符号化手段において符号化されたデータを再
生する動画像復号化手段であって、再生画像を出力する
際にポストフィルタをかける手段と、上記ポストフィル
タを輝度信号と色差信号とで別々にオン/オフする手段
と、量子化パラメータが第1のしきい値よりも大きいか
否かを判定する第1の判定手段と、第1の判定手段が偽
(NO)の場合は、輝度信号と色差信号共にポストフィルタ
処理をオフとする手段と、第1の判定手段が真(YES)
の場合は、量子化パラメータが第2のしきい値よりも大
きいか否かを判定する第2の判定手段と、第2の判定手
段の結果が真(YES)の場合は、輝度信号と色差信号共に
ポストフィルタ処理する手段と、上記判定手段の結果が
偽(NO)の場合は、輝度信号のみにポストフィルタ処理を
する手段を有する構成とする。
【0049】量子化処理に用いる量子化幅は、量子化パ
ラメータにより与えられるが、この量子化パラメータが
小さい場合、つまり、量子化幅が小さい場合には、参照
画像が符号化歪の影響をあまり受けていないと推定でき
るため、量子化パラメータが小さい場合には、フィルタ
処理の効果が薄い。
【0050】そこで、本発明では、フィルタ処理を施す
に当たって効果の期待できる対象はフィルタ処理を施す
ようにするが、効果の薄いものや効果が期待できないも
のはフィルタ処理を省いてフィルタ処理による負荷を軽
減させるべく、量子化パラメータ が予め設定した所定
のしきい値THp1、THp2 よりも大きいか否かを判定
し、この判定結果に応じてフィルタ処理の実施/不実施
の制御をするようにするものである。
【0051】このように、動画像復号化装置において、
量子化幅に応じて適応的にポストフィルタ処理のオン/
オフを行うようにしたことで、画質の劣化を招くことな
くポストフィルタ処理の処理量を低減できるようになる
ものである。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明具体例について、図
面を参照して説明する。
【0053】<第1の具体例>図1、図2、図3、およ
び図10を用いて本発明の第1の具体例を説明する。
【0054】本具体例は、適応的に半画素精度の動きベ
クトル検出を省くようにすることで、画質の劣化を伴わ
ずに動きベクトル検出の処理量を低減するものである。
動きベクトル検出には整数画素精度と半画素精度がある
が、前者より後者の方が精度が高い。そして、半画素精
度の動きベクトル検出によって得られる半画素精度動き
補償の効果は、半画素位置の動き補償予測値を生成し得
る効果だけでなく、フレームメモリに蓄積されている参
照画像信号が符号化歪によって劣化している場合に、フ
ィルタ処理を施すことで予測信号への符号化歪の影響が
低減される効果が大きい。
【0055】一方、適用した量子化パラメータQpが小
さい場合(量子化幅が細かい場合)には、参照画像が符
号化歪の影響をあまり受けていないと推定できるため、
量子化パラメータQpが小さい場合には、符号化歪み低
減効果がほとんど得られない。
【0056】従って、ここでは量子化幅対応に動きベク
トル検出の精度を適正な精度にして、オーバスペック
(過剰品質)とならないようにし、以て、無意味に処理
負荷を大きくならないようにして、処理負荷軽減を図る
と共に、適正な精度にすることで、画質の劣化は起きな
いようにする実施例を説明する。
【0057】(第1の具体例その1)本発明では動きベ
クトル検出をどこまで実施するかを適用する量子化幅と
符号量から決定し、段階段階で動きベクトル検出を切り
上げることで、動きベクトル検出処理の負荷軽減を図る
ようにする。
【0058】最もシンプルな具体例を説明する。この具
体例は、8×8画素毎の動きベクトル検出処理(4MV
検出の処理)も半画素精度動きベクトル検出処理と共に
省くようにし、以て最小限の処理で済ますようにした例
である。
【0059】本発明にかかる動画像符号化装置は、図1
に示されるように、差分値算出部101、動き補償予測
部(MC)102、フレーム内/フレーム間(Intr
a/Inter)切り替え部103、フレームメモリ
(FM)104、動きベクトル検出部(ME)105
A、離散コサイン 変換部(DCT)106、量子化部
(Q)107、可変長符号化部(VLC)108、逆量
子化部(IQ)109、逆離散コサイン変換部(IDC
T)110、加算部111、出力バッファ(Buffe
r)112、レート制御部(Rate Control)113とか
ら構成される。
【0060】これらのうち、差分値算出部101は、符
号化処理対象の動画像の信号に対して、動き補償予測部
(MC)102の出力する動き予測信号分を引き算し、
得た差分信号(動き補償予測誤差信号)を出力するもの
であり、動きベクトル検出部(ME)105Aは、符号
化処理対象の動画像の信号より、画像の各ブロックの動
きを検出して動きベクトルを得ると共に、この動きベク
トルからIntra /Inter モードの切り替えを判定すると
いう機能を有するものであり、フレームメモリ104
は、符号化済みのフレームの信号をフレーム単位で蓄積
するためのものである。
【0061】また、動き補償予測部(MC)102は、
前記フレームメモリ104上の信号と、前記動きベクト
ル検出部105からの動きベクトルとを元に、符号化処
理対象の動画像の各ブロックの動きを予測して動き補償
予測信号として出力するものである。
【0062】フレーム内/フレーム間(Intra/I
nter)切り替え部103は、動きベクトル検出部
(ME)105の出力するIntra /Inter モードの切り
替えの判定結果に基づき切り替え制御されるものであっ
て、その判定結果対応に動き補償予測部(MC)102
の動き補償予測信号の101への供給を制御するもので
ある。
【0063】また、離散コサイン変換部(DCT)10
6は、差分値算出部101の出力する差分値(動き補償
予測誤差信号)を離散コサイン変換するものであり、こ
の離散コサイン変換されて得られた変換係数を量子化部
(Q)107は、量子化して出力するものである。な
お、離散コサイン変換はMPEGでは標準的に使用する
が、これは画像を空間周波数成分に分解する直交変換の
一つの種類であり、直交変換方式は他にも種々のものが
知られていることは周知の通りであるから、他の方式に
適用する場合など、必要に応じて他の直交変換手段を用
いて良いことは云うまでもない。
【0064】可変長符号化部(VLC)108は、この
量子化出力を可変長符号化するものであり、出力バッフ
ァ(Buffer)112はこの可変長符号化された信
号をバッファリングして出力線15に送り出すためのも
のである。
【0065】また、逆量子化部(IQ)109は、量子
化部107の量子化出力を逆量子化してもとの離散コサ
イン変換係数に戻すためのものであり、逆離散コサイン
変換部(IDCT)110は、この逆量子化部109の
出力を逆離散コサイン変換して、再生信号を生成するも
のである。
【0066】また、加算部111は、動き補償予測部1
02の出力と逆離散コサイン変換部110の再生信号出
力を加算してフレームメモリ(FM)104に保持させ
るためのものである。
【0067】また、レート制御部(Rate Control)11
3は、出力バッファ112から与えられるビットストリ
ーム蓄積量の情報を用いて、このバッファのビットスト
リーム蓄積量対応に量子化パラメータQpを決定し、量
子化部107と逆量子化部109に与えて、量子化幅を
調整する機能を有する。
【0068】このような構成によるMC+DCT方式の
動画像符号化装置は、画像信号入力線11より、図9
(a)に示されるように、マクロブロック(MB)化さ
れた画像信号が供給される。
【0069】図9の例では、MBには、8×8画素で構
成されるブロックが、輝度信号(Y)には4つ、色差信
号(UあるいはV)には各々1つずつ含まれる。差分値
算出部101において、画像信号入力線11を介して供
給される画像信号と、信号線12を介して供給される動
き補償予測信号との差分が計算され、この差分信号は信
号線13を介して離散コサイン変換部106に供給され
る。
【0070】信号線12には、フレーム内符号化(In
ter)モードの場合には、動き補償予測部(MC)1
02で生成される動き補償予測信号がフレーム内/フレ
ーム間切り替え部103を介して供給されるが、フレー
ム間符号化(Intra)モードの場合には、信号が供
給されない。
【0071】つまり、信号線13には差分信号ではな
く、画像信号入力線11の信号がそのまま供給される。
Intra /Inter モードの切り替えは、動きベクトル検出
部105で判定され、この判定結果が信号線14を介し
て切り替え信号としてフレーム内/フレーム間切り替え
部103に供給されることで、この判定結果対応にフレ
ーム内/フレーム間切り替え部103が動き補償予測部
102の出力をスイッチングすることにより行われる。
【0072】動き補償予測部(MC)102では、フレ
ームメモリ104に蓄積されている前フレームの再生画
像信号から、動きベクトル検出部105Aで検出された
動きベクトル情報に従って動き補償予測信号を生成す
る。
【0073】離散コサイン変換部(DCT)106で
は、信号線13を介して供給される差分値算出部101
からの信号を離散コサイン変換し、得られた係数を量子
化部107に供給する。量子化部107ではこの離散コ
サイン変換して得られた係数(DCT係数)を、レート
制御部113から与えられる量子化パラメータQpで定
まる量子化幅にて量子化処理して可変長符号化部108
に供給すると共に、逆量子化部(IQ)109にも供給
する。
【0074】可変長符号化部108では、この供給され
た量子化された離散コサイン変換係数を、可変長符号化
して圧縮動画像信号としてバッファ112に送り出す。
具体的には、可変長符号化部108では、量子化部
(Q)107で量子化された離散コサイン変換係数や動
きベクトル情報などを符号化した後、多重化してビット
ストリームを生成し、出力バッファ112に供給する。
【0075】そして、出力バッファ112では、信号線
15を介してネットワークや蓄積媒体へ、その特性に応
じたビットストリームとして出力する。
【0076】なお、 多重化部は図示していないが、実
際には、 動画像符号化部からは、DCT係数を量子化
し、これを可変長符号化することにより圧縮した動画像
データが、使用した量子化幅の情報(具体的には量子化
パラメータQp)と共に多重化されて出力される。
【0077】一方、逆量子化部(IQ)109では供給
された量子化された離散コサイン変換変換係数(DCT
係数)を、レート制御部113から与えられる量子化パ
ラメータQpで定まる量子化幅にて逆量子化し、逆離散
コサイン変換部(IDCT)110に供給してここで元
の画像信号に復元させる。そして、この再生画像信号を
加算部111に供給する。
【0078】加算部111では、逆離散コサイン変換部
110から供給される復元画像信号と、信号線12を介
して供給される動き補償予測部102からの動き補償予
測信号とを加算して画像信号を再生した後、フレームメ
モリ104に送ってこのフレームメモリ104に蓄積さ
せる。
【0079】出力バッファ112からはレート制御部1
13にビットストリーム蓄積量の情報が信号線16を介
して与えられており、レート制御部113では、このバ
ッファのビットストリーム蓄積量に応じて、量子化パラ
メータQpを決定する。そして、この決定した量子化パ
ラメータQpは信号線17を介して量子化部107と逆
量子化部109に供給する。
【0080】ここで、レート制御部113では、バッフ
ァ内の蓄積量が大きくなってきた場合は、量子化パラメ
ータQpを大きくして発生符号量を少なくし、バッファ
内の蓄積量が小さくなってきた場合は、量子化パラメー
タQpを小さくすることで、発生符号量が一定になるよ
うに制御している。
【0081】すなわち、バッファ内の符号蓄積量に応じ
て量子化幅が変化する。量子化幅が大きい(粗い)と動
きベクトルの精度を細かくしても意味がないので、精度
を粗くし、量子化幅が小さい(細かい)ときは動きベク
トルの精度を高めるようにすると動きベクトル検出処理
の負荷が量子化幅対応に調整でき、無駄な処理をなくす
ことができる。
【0082】そのために、本発明の画像符号化装置にお
いては、動きベクトル検出部105Aに、この量子化幅
対応に動きベクトル検出処理精度を可変させる機能を持
たせてある。具体的には、レート制御部113からの量
子化パラメータQp や動きベクトル検出結果を参照して
どの精度の動きベクトルを検出ベクトルとして利用する
かを決めるといった機能である。
【0083】なお、動きベクトル検出の精度には、整数
値精度の動きベクトル検出、半画素精度の動きベクトル
検出があり、前者より後者の方が精度が細かい。
【0084】図2は、本発明の第1の具体例その1であ
る、動きベクトル検出部105Aの処理内容を示すフロ
ーチャートであり、各MB(マクロブロック)の輝度信
号に対して該フローが実行される。まず、ステップS1
01において、動きベクトル(MV)の初期値をゼロベ
クトルとする。
【0085】次に、ステップS102において、ゼロベ
クトルでの予測誤差信号の絶対値和(SAD0)が、予
め定めたゼロベクトル用しきい値(TH0)よりも大き
いか否かを判定する。ステップS102での判定の結
果、SAD0が、しきい値(TH0)よりも小さかった
場合には、ゼロベクトルが検出されたものとして動きベ
クトル検出処理を終了する。
【0086】一方、ステップS102での判定の結果、
SAD0が、ゼロベクトル用しきい値(TH0)よりも
大きかった場合には、ステップS103において整数画
素精度の動きベクトル(MVint )を検出すると共に、
ステップS104において該MBの輝度信号のブロック
内アクティビティ(ACT)が算出される。ここで、ブ
ロック内アクティビティとは、例えば、ブロック内の平
均値とブロック内の各画素値との差分の絶対値和であ
る。
【0087】次に、ステップS105では、整数画素精
度の動きベクトル(MVint )での予測誤差信号の絶対
値和(SADi)が、ACTよりも小さいか否かを判定
する。このステップS105での判定の結果、SADi
が、ACTよりも大きかった場合は、ステップS106
で該MBの符号化モードを“Intra”(フレーム間
符号化)とし、動きベクトル検出処理を終了する。
【0088】ここで、ステップS106において該MB
の符号化モードが“In t r a” にセットされない場合
は、該MBの符号化モードは“Inter”(フレーム
内符号化)になる。
【0089】一方、ステップS105での判定の結果、
SADiが、ACTよりも小さかった場合には、ステッ
プS107の処理に移り、ここにおいて、Qp が整数画
素精度の動きベクトル検出実施をするか否かを決める予
め定めた整数画素精度判断用しきい値THint よりも大
きいか否かを判定する。
【0090】ここで、Qp とは、レート制御部113か
ら、信号線17を介して動きベクトル検出部105に供
給される(図示せず)量子化パラメータであり、量子化
幅を決めるパラメータであって、例えば、“1”〜“3
1”の整数値が採用される。
【0091】すなわち、量子化パラメータQpはこの例
の場合、31段階のレベル分けになっており、量子化パ
ラメータQpが小さいほど、量子化幅が小さい(細か
い)ものとなっている。
【0092】上述したように、量子化パラメータQp
は、圧縮符号化され、多重化された動画像信号を送り出
す役割を担う出力バッファ112におけるビットストリ
ーム蓄積量の情報に基づいてレート制御部113から与
えられるものである。そして、レート制御部113で
は、この出力バッファ11のビットストリーム蓄積量が
大きくなってきた場合は、量子化パラメータQpを大き
くして発生符号量を少なくし、出力バッファ112内の
蓄積量が小さくなってきた場合は、量子化パラメータQ
pを小さくして発生符号量を増やせるようにすること
で、できるだけ量子化幅は細かく保ちつつもバッファが
溢れないように制御される。
【0093】そして、量子化幅が大きいときは、半画素
精度の動きベクトルを用いる意味が薄いので、本発明で
は、動きベクトル検出にあたり、効果の期待できないも
のは半画素精度の動きベクトル検出を省いて整数値画素
精度の動きベクトル検出結果で動きベクトルを代用し、
効果の期待できるときは半画素精度の動きベクトル検出
を行い、その検出結果を動きベクトルとして用いるよう
にすることで、動きベクトル検出処理を状況に応じてど
こまで実施するか決めるようにし、以て、動きベクトル
検出処理に費やす負荷を状況に応じて軽減させるように
する。
【0094】そのために、本発明では、レート制御部1
13からの量子化パラメータQp がしきい値THint よ
りも大きいか否かを判定し、この判定結果に応じて半画
素精度の動きベクトル検出を行わず、整数画素精度の動
きベクトルを動きベクトルとして用いるようにするもの
である。
【0095】従って、ステップS107での判定の結
果、Qp がTHint よりも小さかった場合には、整数画
素精度の動きベクトル(MVint ) を検出された動き
ベクトルとして採用し、動きベクトル検出を終了する。
一方、ステップS107での判定の結果、Qp がTHin
t よりも大きかった場合には、半画素精度の動きベクト
ル(MVhalf)を検出する(ステップS109)。そし
て、その後、さらに8×8画素毎の動きベクトル(MV
4mv )を検出する(ステップS110)。
【0096】次に、S111では、MV4mv での予測誤
差信号の絶対値和(SAD4mv )が、半画素精度の動き
ベクトル(MVhalf)での予測誤差信号の絶対値和(S
ADhalf)よりも大きいか否かを判定する。このステッ
プS111での判定の結果、SAD4mv がSADhalfよ
りも大きかった場合には、MVhalfを検出されたMVと
して用いるようにし(ステップS112)、動きベクト
ル検出処理を終了する。
【0097】一方、ステップS111での判断の結果、
SAD4mv がSADhalfよりも小さかった場合、MV4m
v を検出されたMVとして用いるようにし(ステップS
113)、動きベクトル検出処理を終了する。
【0098】このように、符号化するに際して使用する
量子化幅対応に、適正な動きベクトル検出精度を選択
し、その選択した制度での動きベクトル検出処理を行わ
せるようにしたものであるから、動きベクトル検出精度
を適正化することができ、後段でのDCTや量子化処理
での無駄をなくす効果と相俟って、処理に費やす負荷を
状況に応じて適正なレベルに軽減させることができる。
【0099】また、量子化幅は、圧縮符号化され、多重
化された動画像信号を送り出す役割を担う出力バッファ
112におけるビットストリーム蓄積量の情報に基づい
てレート制御部113により決定されるものであり、レ
ート制御部113では、この出力バッファ11のビット
ストリーム蓄積量が大きくなってきた場合は、量子化パ
ラメータQpを大きくして発生符号量を少なくし、出力
バッファ112内の蓄積量が小さくなってきた場合は、
量子化パラメータQpを小さくして発生符号量を増やせ
るようにすることで、できるだけ量子化幅は細かく保ち
つつもバッファが溢れないように制御するために設けて
あること、そして、量子化幅が大きいときは、半画素精
度の動きベクトルを用いる意味が薄いので、本発明で
は、動きベクトル検出にあたり、効果の期待できないも
のは半画素精度の動きベクトル検出を省いて整数値画素
精度の動きベクトル検出結果で動きベクトルを代用し、
効果の期待できるときは半画素精度の動きベクトル検出
を行い、その検出結果を動きベクトルとして用いるよう
にすることで、量子化幅対応に適正化されたものとなる
から、画質に悪影響を与える心配はなく、従って、画質
を損なうことなく、適正に処理負荷を軽減できるように
なる。
【0100】以上の、 第1の具体例その1の処理手法
においては、動きベクトル検出処理において、量子化幅
が整数画素精度の適用範囲のものであった場合に、一義
的に整数画素精度の動きベクトル検出を適用してしまう
構成であり、4MV検出の処理を省いてしまったが、複
雑な動きを含む画像シーケンスに対しては4MVの効果
が大きいので、単純にこのようにしてしまうと、複雑な
動きを含む画像シーケンスの画像にあっては問題が残
る。そこで、次に、動きベクトル検出処理において、量
子化幅が整数画素精度の適用範囲のものであった場合に
おいても、4MV検出適用の可能性を残した具体例を、
具体例その2として説明する。
【0101】(第1の具体例その2)図3は、4MV検
出(8×8画素毎の動きベクトル検出)も含めるように
した本発明の第1の具体例その2としての動きベクトル
検出部105Aの処理フローチャートである。図2のフ
ローチャートでは、量子化幅が整数画素精度の適用範囲
のものであった場合(S107)に、一義的に整数画素
精度の動きベクトル検出を適用してしまう構成であった
のを、この場合においても、4MV検出適用の可能性を
探るようにした点(S308〜S311)が異なるが、
他は基本的には図2のフローチャートの処理と同じであ
る。
【0102】図3を参照して処理の具体的な内容を説明
する。
【0103】ここでは、各MBの輝度信号に対して該フ
ローに沿った処理が実行される。
【0104】まず、ステップS301において、動きベ
クトル(MV)の初期値をゼロベクトルとする。次に、
ステップS302において、ゼロべクトルでの予測誤差
信号の絶対値和(SAD0)が、しきい値(TH0)よ
りも大きいか否かを判定する。そして、ステップS30
2での判定の結果、SAD0がTH0より小さい場合に
は、ゼロベクトルが検出されたものとして処理を終了す
る。
【0105】一方、ステップS302での判別の結果、
SAD0がTH0より大きかった場合には、ステップS
303において整数画素精度の動きベクトル(MVint
)を検出すると共に、ステップS304において該M
Bの輝度信号のブロック内アクティビティ(ACT)を
算出する。ここで、ブロック内アクティビティとは、例
えば、ブロック内の平均値とブロック内の各画素値との
差分の絶対値和である。
【0106】次に、ステップS305では、MVint で
の予測誤差信号の絶対値和(SADint )が、ACTよ
りも小さいか否かを判定する。
【0107】このステップS305での判定の結果、S
ADint がACTよりも大きかった場合には、ステップ
S306で該MBの符号化モードを“Intra”と
し、動きベクトル検出処理を終了する。ここで、ステッ
プS306で該MBの符号化モードが“Intra”に
セットされない場合は、該MBの符号化モードは“In
ter”になる。
【0108】一方、ステップS305での判定の結果、
SADint がACTより小さかった場合には、ステップ
S307において、Qpの値がしきい値THint よりも
大きいか否かを判定する。
【0109】そして、このステップS307での判定の
結果、Qpの値がしきい値THintよりも小さかった場
合には、ステップS308において4MV検出の内、整
数画素精度の動きベクトル(MVint4mv)を検出する。
【0110】次に、ステップS309では、MVint で
の予測誤差信号の絶対値和(SADint )が、MVint4
mvでの予測誤差信号の絶対値和(SADint4mv)よりも
大きいか否かを判定する。そして、このステップS30
9での判定の結果、SADint がSADint4mvよりも小
さかった場合には、MVint を検出されたMVとして用
いるようにし(ステップS310)、動きベクトル検出
処理を終了する。
【0111】一方、ステップS309での判定の結果、
SADint がSADint4mvより大きかった場合には、M
Vint4mvを検出されたMVとして用いるようにし(ステ
ップS311)、動きベクトル検出処理を終了する。
【0112】また、ステップS307での判定の結果、
QpがTHint より大きかった場合には、半画素精度の
動きベクトル(MVhalf)を検出した後(ステップS3
12)、8×8画素毎の動きベクトル(MV4mv )を検
出する(ステップS313)。そして、次に、MV4mv
での予測誤差信号の絶対値和(SAD4mv )が、MVha
lfでの予測誤差信号の絶対値和(SADhalf)よりも大
きいか否かを判定する(ステップS314)。
【0113】ステップS314での判定の結果、SAD
4mv が、SADhalfよりも大きかった場合には、MVha
lfを検出されたMVとして用いるようにし(ステップS
315)、動きベクトル検出処理を終了する。
【0114】一方、ステップS314での判定の結果、
SAD4mv がSADhalfより小さかった場合には、MV
4mv を検出されたMVとして用いるようにし(ステップ
S316)、動きベクトル検出処理を終了する。
【0115】以上の、 第1の具体例その2の処理手法
においては、第1の具体例のその1の機能に、さらに動
きベクトル検出処理において、量子化幅が整数画素精度
の適用範囲のものであった場合に、一義的に整数画素精
度の動きベクトル検出を適用してしまうのではなく、4
MV検出の処理を行って、複雑な動きを含む画像シーケ
ンスに対しても画質を損なうことなく、処理の適正化を
図ることができる動画像符号化装置を提供できる。
【0116】以上は、動ベクトル検出に着目し、動きベ
クトル検出をどこまで実施するかを適応的に変えていく
ことにより、画像の劣化を伴うことなく処理の低減を図
る技術であった。
【0117】次に、マクロブロックに着目し、これらの
うち、処理を施す必要がないブロックである無意ブロッ
クについては、はじめから処理をしないようにして、処
理の無駄を省くことにより、画質の劣化を伴うことな
く、DCTや量子化の処理の無駄を省くことができるよ
うにして、負荷の低減を図ることを可能にする例を第2
の具体例として説明する。
【0118】<第2の具体例>ここで、マクロブロック
のうち、有意のブロックというのはDCT係数(離散コ
サイン変換係数が)すべて“0”となるブロックであ
り、それ以外のマクロブロックは有意のブロックであ
る。
【0119】図2において、量子化部(Q)107から
信号線18を介して逆量子化部(IQ)109に出力さ
れる量子化された離散コサイン変換係数が、すべて
“0”となる場合は、逆量子化部109と逆離散コサイ
ン変換部(IDCT)110を介さずとも信号線19を
介して出力される信号は全て“0”になる。
【0120】このような場合、図9(b)に例示される
ようなパターンにより、該ブロックは無意であるとの情
報がデコーダ側に送られるため、エンコーダ/デコーダ
共に逆量子化と逆離散コサイン変換処理をする必要はな
い。つまり、無意のブロックは処理をする必要がないの
である。
【0121】なお、離散コサイン変換と量子化処理をし
なくても明らかに無意ブロックと判定できる場合があ
る。例えば、動き補償予測信号が完璧に一致して、信号
線13を介して供給される予測誤差信号が“0”となる
場合には、離散コサイン変換処理と量子化処理をしなく
ても明らかに無意ブロックであると判定できる。また、
予測誤差信号が小さく、かつ量子化パラメータが大きい
場合には、無意ブロックになると判定できる。このよう
な場合にも、離散コサイン変換処理と量子化処理をする
のは無駄である。
【0122】このように、無意ブロックは処理を施す必
要がないブロックである。従って、無意ブロックについ
ては、はじめから処理をしないようにして、無駄を省く
ことにより、負荷を軽減させるようにするのが第2の具
体例であり、以下、図4、図5および図9を用いて一例
を説明する。
【0123】図4に、システム構成をブロック図で示
す。
【0124】本発明にかかる動画像符号化装置は、図1
に示されるように、差分値算出部101、動き補償予測
部(MC)102、フレーム内/フレーム間(Intr
a/Inter)切り替え部103、フレームメモリ
(FM)104、動きベクトル検出部(ME)105、
離散コサイン変換部(DCT)106、量子化部(Q)
107、可変長符号化部(VLC)108、逆量子化部
(IQ)109、逆離散コサイン変換部(IDCT)1
10、加算部111、出力バッファ(Buffer)1
12、レート制御部(Rate Control)113、有意/無
意ブロック判定部214、切り替え部215,216と
から構成される。
【0125】これらのうち、図1における要素と同一符
号、同一名称を付したものは図1で説明したものと基本
的には変わらないので、ここでは改めて説明はしない。
【0126】本具体例では、図1に、新たに有意/無意
ブロック判定部214、切り替え部215,216を追
加し、動きベクトル検出部(ME)は105Aに代えて
従来からの動きベクトル検出部(ME)105を設けた
構成である。
【0127】本具体例は、予測誤差信号を解析して、予
め該ブロックが無意ブロックとなると推定されるブロッ
クを強制的に無意ブロックとすることで、画質の劣化を
伴わずにDCTや量子化の処理を省くことを目的とする
ものである。従って、画像の劣化を伴うことなく処理の
低減を図る技術を併用しなくとも無意ブロックついての
処理を省くことで、処理の低減を図る効果が享受できる
が、動動きベクトル検出部105に代えて、動きベクト
ル検出部105Aを用いるようにし、これによって、動
きベクトル検出をどこまで実施するかを適応的に変えて
いくことができるようする第1の具体例の方式も併用す
れば処理の低減効果は一層大きいものとなる。
【0128】図4に示すように、有意/無意ブロック判
定部214は、信号線13を介して差分値算出部101
から与えられる動き補償予測誤差信号と、レート制御部
113から与えられる量子化パラメータQpとを入力と
し、差分値算出部101から供給される動き補償予測誤
差信号が“0”のとき、および、当該動き補償予測誤差
信号が小さく、かつ量子化パラメータQpが大きい場合
には、無意ブロックと判定するものである。
【0129】また、切り替え部216は、逆離散コサイ
ン変換部(IDCT)110と加算部111との間に配
されて、有意/無意ブロック判定部214の判定が無意
ブロックであった場合に、逆離散コサイン変換部110
の出力の、加算部111への供給を遮断し、有意ブロッ
クであった場合には供給を行うスイッチ機能部である。
【0130】このような構成の本装置は、画像信号入力
線11より、図9(a)に示されるようなマクロブロッ
ク(MB)化された画像信号が供給される。そして、こ
れは動きベクトル検出部105と差分値算出部101と
に入力される。
【0131】そして、差分値算出部101においては、
この供給される画像信号と、信号線12を介して供給さ
れる動き補償予測信号との差分(動き補償予測誤差信
号)が計算される。そして、この差分値算出部101に
おいて算出された差分信号(動き補償予測誤差信号)は
信号線13を介して有意/無意ブロック判定部214お
よび切り替え部115に供給される。
【0132】信号線12には、フレーム内符号化(In
ter)モードの場合には、動き補償予測部102で生
成される動き補償予測信号が、フレーム内/フレーム間
切り替え部103を介して供給され、フレーム間符号化
(Intra)モードの場合には、信号が供給されな
い。つまり、信号線13には、差分値算出部101から
の差分信号(動き補償予測誤差信号)ではなく、画像入
力線11からの動画像信号がそのまま供給される。
【0133】Intra/Interモードの切り替え
は、動きベクトル検出部105で判定され、信号線14
を介してフレーム内/フレーム間切り替え部103に供
給される。動き補償予測部102で生成される動き補償
予測信号は、フレームメモリ104に蓄積されている既
に符号化済みの画像フレームの再生信号から、動きベク
トル検出部105で検出された動きベクトル情報にした
がって生成される。
【0134】有意/無意ブロック判定部214では、信
号線13を介して供給される動き補償予測誤差信号の絶
対値和(SAE:Sum of Absolute Er
ror)をブロックアクティビティとして計算し、ブロ
ックアクティビティが小さい場合には、該ブロックを強
制的に無意ブロックと判定する。
【0135】この判定結果は、信号線30を介して切り
替え部215,216にそれぞれ供給され、無意ブロッ
クと判定された場合には、信号線31を介して信号が供
給されないため、離散コサイン変換部106,量子化部
107,逆量子化部109,逆離散コサイン変換部11
0の経路への信号供給がオフとなると共に、信号線19
を介して切り替え部216に供給する信号も加算部11
1に供給されないため、離散コサイン変換部106,量
子化部107,逆量子化部109,逆離散コサイン変換
部110それぞれでの処理をする必要がなくなる。
【0136】また、無意ブロックと判定された場合に
は、図9(b)のフラグをこの例では、“0”としてお
く。
【0137】なお、処理しようとするマクロブロックが
有意ブロックであるか無意ブロックであるかを判定する
有意/無意ブロック判定部214は、次のような処理手
順を実行する構成とすることで実現可能である。
【0138】図5を用いて有意/無意ブロック判定部2
14の処理内容を具体的に説明する。まずはじめに、ス
テップS401では、処理対象となる画像のブロック毎
に動き補償予測誤差信号の絶対値和(SAE)を計算す
る。次に、ステップS402において、この計算により
求めたSAEがしきい値TH(B)よりも大きいか否か
を判定する。
【0139】TH(B)は、レート制御部113に供給
される、出力バッファ112のビットストリーム蓄積量
(B)に応じて値が変化する関数とし、当該レート制御
部113より与えられるものとする。そして、レート制
御部213では、このTH(B)を、バッファ内の蓄積
量が大きくなってきた場合は値を大きくし、バッファ内
の蓄積量が小さくなってきた場合は値を小さくするよう
に調整制御することで、出力バッファ112があふれそ
うになった場合には、無意ブロックが増加して発生符号
量が抑えられるようにする。
【0140】ステップS402での判定の結果、SAE
がTH(B)よりも小さかった場合には、ステップS4
03において該ブロックを強制的に無意ブロックとし、
処理を終了する。
【0141】一方、ステップS402での判定の結果、
SAEがTH(B)よりも大きかった場合にはそのまま
終了する。なお、ここでブロック毎に有意/無意判定を
する例をあげたが、マクロブロック毎に有意/無意判定
をしても良い。
【0142】離散コサイン変換部106では、信号線3
1を介して供給される信号が離散コサイン変換された
後、量子化部107に供給されてここで量子化される。
量子化部107により量子化された離散コサイン変換係
数は、可変長符号化部108に供給され、可変長符号化
されると共に、逆量子化部109に供給されて逆量子化
される。
【0143】逆量子化された変換係数は、逆離散コサイ
ン変換部110に供給されて信号線23に対する再生信
号が生成され、加算部111に供給される。加算部11
1では、逆離散コサイン変換部110から供給される信
号と、信号線12を介して供給される信号とを加算して
画像信号を再生した後、フレームメモリ104に蓄積す
る。
【0144】可変長符号化部108では、量子化部10
7で量子化された離散コサイン変換係数や動きベクトル
情報(図示せず)などを符号化した後、多重化してビッ
トストリームを生成し、出力バッファ112に供給す
る。出力バッファ112では、ネットワークや蓄積媒体
へ、その特性に応じて信号線25を介してビリトストリ
ームを出力する。
【0145】レート制御部113では、信号線26を介
して供給される出力バッファ112のビットストリーム
蓄積量に応じて、量子化パラメータQpを決定し、信号
線27を介して量子化部107と逆量子化部109に供
給する。ここで、バッファ内の蓄積量が大きくなってき
た場合は、量子化パラメータQpを大きくして発生符号
量を少なくし、出力バッファ112内の蓄積量が小さく
なってきた場合は、量子化パラメータを小さくすること
で、発生符号量が一定になるように制御する。
【0146】多重化部は図示していないが、実際には、
動画像符号化部からは、DCT係数を量子化し、これ
を可変長符号化することにより圧縮した動画像データ
が、使用した量子化幅の情報(具体的には量子化パラメ
ータQp)と共に多重化されて出力される。
【0147】このように、第2の具体例によれば、予測
誤差信号を解析して、予め処理対象のブロックが無意ブ
ロックとなると推定される場合にはそのブロックを強制
的に無意ブロックとしてしまうようにした。これによ
り、画質の劣化を伴うことなく、DCTや量子化の処理
を省くことができるようになり、負荷を低減することが
可能になる。
【0148】以上は、いずれも動画像符号化装置側の実
施例であった。次に、処理負荷を低減することを可能に
する動画像復号化装置側での実施例を第3の具体例とし
て説明する。
【0149】<第3の具体例>符号化に際して適用する
量子化幅は発生符号量調整などのために状況対応に変化
させる。そして、復号化装置においては、ブロック歪み
を除去するためにポストフィルタ処理を施すが、量子化
幅が細かい場合はブロック歪みの影響を受けている心配
は少なく、量子化幅が粗い場合にポストフィルタ処理の
意味がでる。
【0150】従って、ここでは、フィルタ処理を施すに
当たって効果の期待できる対象はフィルタ処理を施すよ
うにするが、効果の薄いものや効果が期待できないもの
はフィルタ処理を省くようにしてフィルタ処理による負
荷を軽減させるようにする例を説明する。
【0151】図6、図7を用いて本発明の第3の具体例
を説明する。
【0152】本具体例は、動画像復号化装置に関する技
術であって、デコード時に適応的にポストフィルタ処理
のオン/オフを行うことで、画質の劣化を伴わずにポス
トフィルタ処理の処理量を低減するものである。具体的
には、逆量子化部に与えられる量子化パラメータQpに
応じて、ポストフィルタ処理のオン/オフ制御を行うよ
うにする。
【0153】図6は、本発明の第3の具体例を説明する
動画像復号化装置のブロック図であり、図中、401は
受信した圧縮動画像データを復号する可変長符号復号部
であり、402は逆量子化部であって、この可変長符号
復号部401にて復号されたデータを逆量子化し、もと
の離散コサイン変換係数(DCT係数)に戻す処理を行
うものである。
【0154】また、403は逆離散コサイン変換部であ
って、逆量子化部402により得られたDCT係数を逆
離散コサイン変換して元の動き補償予測誤差信号に戻す
ものであり、404は加算部で、この復元された動き補
償予測誤差信号と動き補償予測部406からの動き補償
予測信号とを加算処理してフレーム画像を復元するため
のものであり、405はフレームメモリで、この加算部
404にて加算処理されて復元されたフレーム画像を保
持するメモリである。
【0155】また、動き補償予測部406は、フレーム
メモリ405上のフレーム画像から動き補償予測を行っ
て動き補償予測信号を求めるものであり、407はフレ
ーム内符号化(Inter)/フレーム間符号化(Intra)切
り替え部であって動き補償予測部406の動き補償予測
信号の前記加算部404への供給をオンオフするための
ものである。フレーム内符号化(Inter)とフレーム間
符号化(Intra)のいずれのモードとするかは、動画像
符号化装置側での処理時に圧縮画像データ中に多重化し
てあるので、これに従って、フレーム内符号化/フレー
ム間符号化切り替え部407はモード対応に上記オンオ
フ制御するようにしてある。408は加算部404にて
加算処理されて復元された動き補償予測信号に対してポ
ストフィルタ処理を施し、歪みのない動画像データにし
て出力するポストフィルタ部である。
【0156】動画像符号化部からは、DCT係数を量子
化し、これを可変長符号化することにより圧縮した動画
像データが、使用した量子化幅の情報(具体的には量子
化パラメータQp)と共に多重化されて出力される。
【0157】次にこのような構成の本装置の作用を説明
する。
【0158】動画像復号化装置ではこれを分離して量子
化幅の情報と圧縮動画像データに分け、処理する。圧縮
動画像データは信号線41を介して可変長復号部401
に与えられ、量子化幅の情報は信号線42を介して逆量
子化部402とポストフィルタ部408とに与えられ
る。
【0159】可変長符号復号部401では、信号線41
を介して供給されたDCT係数の可変長符号を復号処理
してDCT係数に戻し、逆量子化部402に供給する。
逆量子化部402では、信号線42を介して供給される
量子化パラメータQpに従ってDCT係数を逆量子化す
る。
【0160】逆量子化部402で逆量子化されたDCT
係数は、逆離散コサイン変換部403にて逆DCTされ
て、動き補償予測誤差信号に再生される。再生された動
き補償予測誤差信号は、加算部404に供給され、信号
線43を介して供給される動き補償予測信号と加算され
ることで再生信号となる。再生信号は、信号線44を介
してフレームメモリ405とポストフィルタ部408に
供給される。
【0161】ここで、信号線43には、フレーム内符号
化(Inter)モードの場合には、動き補償予測部4
06で生成される動き補償予測信号がフレーム内/フレ
ーム間切り替え部407を介して供給され、フレーム間
符号化(Intra)モードの場合には、信号が供給さ
れない。
【0162】ポストフィルタ部408は、MC+DCT
符号化方式によるブロック歪を低減し、見た目の良い再
生画像をユーザに提供するものである。ここで、量子化
パラメータQpが小さいときは、ブロック歪が小さいた
め再生画像の視覚的劣化はそれほどでもない。
【0163】従って、このような場合にポストフィルタ
部408によるフィルタ処理を施しても、見た目が格別
改善されるわけでもなく、むしろフィルタ処理によるボ
ケの影響の方が大きいからフィルタ処理は逆効果となる
場合もある。
【0164】また、輝度信号(Y)よりも色差信号
(U,V)の方が、感度が低いため、ブロック歪みの影
響も輝度信号よりも色差信号の方が少ない。従って、輝
度信号と同様に色差信号にポストフィルタ処理を施して
も、見た目がほとんど改善されずに処理量の無駄とな
る。
【0165】そこで、本具体例においては、この点に着
目して量子化パラメータQpの値に応じ、ポストフィル
タ処理を施したり、施さなかったりする機能を持たせて
ある。すなわち、この機能を確保するために、本具体例
ではポストフィルタ部408は図7の如き処理ステップ
で処理される構成のソフトウエアフィルタとしてある。
【0166】図7の処理ステップを説明する。
【0167】最初に、ステップS501において、Qp
が第1のしきい値THp1よりも大きいか否か を判定
する。そして、ステップS501での判定の結果、Qp
がTHp1より小さかった場合には、ステップS502の
処理に移り、信号線44から供給される再生画像にポス
トフィルタ処理を行わずに、信号線45に出力し、ユー
ザに提供する。
【0168】ステップS501での判定の結果、Qpが
THp1より大きかった場合には、ステップS503の処
理に移り、Qpを第2のしきい値THp2と比較すること
で、Qpが第2のしきい値THp2よりも大きいか否かを
判定する。
【0169】そして、ステップS503での判定の結
果、QpがTHp2より小さかった場合には、ステップS
504の処理に移って、信号線44から供給される再生
画像の輝度信号(Y)のみにポストフィルタ処理を行な
い、信号線45に出力して最終的な再生画像信号とし、
ユーザに提供する。
【0170】ステップS503での判定の結果、Qpが
THp2より大きかった場合には、ステップS505の処
理に移り、信号線44から供給される再生画像にポスト
フィルタ処理を行ない、信号線45を介して出力し、ユ
ーザに提供する。
【0171】ここで、しきい値THp1とTHp2の関係
は、通常“THp1<THp2”となる。なお、“TH
p1=THp2”として、ステップS501とステップ
S502のフローのみとしたり、ステップS503,S
504とステップS505のみのフローとしても良い。
【0172】ここで、Qp とは、レート制御部113か
ら、信号線17を介して動きベクトル検出部105Aに
供給される量子化パラメータであり、量子化幅を決める
パラメータであって、例えば、“1”〜“31”の整数
値が採用される。
【0173】すなわち、量子化パラメータQpはこの例
の場合、31段階のレベル分けになっており、量子化パ
ラメータQpの値が小さいほど、量子化幅が小さい(細
かい)ものとなっている。そして、量子化パラメータQ
pの値が小さい場合、つまり、量子化幅が小さい場合に
は、参照画像が符号化歪の影響をあまり受けていないと
推定できるため、量子化パラメータQpが小さい場合に
は、フィルタ処理の効果が薄い。
【0174】そこで、本発明では、フィルタ処理を施す
に当たって効果の期待できる対象はフィルタ処理を施す
ようにするが、効果の薄いものや効果が期待できないも
のはフィルタ処理を省いてフィルタ処理による負荷を軽
減させるべく、Qp がしきい値THp1、THp2 よりも
大きいか否かを判定し、この判定結果に応じてフィルタ
処理の実施/不実施の制御をするようにするものであ
る。
【0175】このように、本具体例は、動画像復号化装
置において、量子化幅に応じて適応的にポストフィルタ
処理のオン/オフを行うようにしたことで、画質の劣化
を招くことなくポストフィルタ処理の処理量を低減でき
るようになるものである。
【0176】以上、種々の具体例を説明したが、本発明
は上述した例に限定されるものではなく、種々変形して
実施可能である。
【0177】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
動き補償予測(MC)と離散コサイン変換(DCT)を
用いたハイブリッド 符号化方式において、適応的に半
画素精度の動きベクトル検出を省くことで、大幅な画質
の劣化を伴わずに符号化処理の高速化を図ることができ
る。
【0178】また、予測誤差信号を解析して、予め該ブ
ロックが無意ブロックとなると推定されるブロックを強
制的に無意ブロックとすることで、大幅な画質の劣化を
伴わずに符号化処理の高速化を図ることができる。
【0179】また、適応的にポストフィルタ処理のオン
/オフを行うことで、大幅な画質の劣化を伴わずにポス
トフィルタ処理の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動画像符号化装置の構成例を示
すブロック図である。
【図2】本発明の第1の具体例における動きベクトル検
出の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第1の具体例における動きベクトル検
出の動作を説明するための第2のフローチャートであ
る。
【図4】本発明の第2の具体例を説明する図である。
【図5】有意/無意ブロック判定部の動作を説明するフ
ローチャートである。
【図6】本発明の第3の具体例を説明する図である。
【図7】本発明の第3の具体例におけるポストフィルタ
部の動作を説明するフローチャートである。
【図8】検証モデルのエンコーダブロック図である。
【図9】マクロブロックを説明する図である。
【図10】検証モデルにおける動きベクトル検出の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図11】16×16画素単位の動きベクトルと8×8
画素単位の動きベクトルを説明する図である。
【図12】半画素精度動き補償を説明する図である。
【符号の説明】
101…差分値算出部 102,406…動き補償予測部(MC) 103…フレーム内/フレーム間(Intra/Int
er)切り替え部 104,405…フレームメモリ(FM) 105…動きベクトル検出部(ME) 106…離散コサイン変換部(DCT) 107…量子化部(Q) 108…可変長符号化部(VLC) 109,402…逆量子化部(IQ) 110,403…逆離散コサイン変換部(IDCT) 111,404…加算部 112…出力バッファ(Buffer) 113…レート制御部(Rate Control) 214…有意/無意ブロック判定部 215,216,407…切り替え部 408…ポストフィルタ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK03 KK15 MA00 MA04 MA05 MA23 MC11 ME01 NN01 NN15 PP04 TA41 TA46 TA62 TA68 TB07 TB08 TC10 TC18 TD12 UA02 UA05 UA11 UA32 UA38 5J064 AA03 BA09 BA13 BA16 BC14 BC22

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力される画像から得た動きベクトルと符
    号化処理済みの画像データを再生して得た画像とから動
    き補償予測を行うと共に、これにより得られた動き補償
    予測信号はフレーム内符号化処理の実施に利用し、動き
    補償予測信号を用いないフレーム間符号化処理と併用し
    て入力画像を逐次処理し、これを直交変換して得た変換
    係数を量子化し、可変長符号化することにより、圧縮符
    号化するようにした動画像符号化装置において、 前記動きベクトルを検出する手段は、少なくとも2N×
    2N画素(N:自然数)のブロック毎に整数画素精度の
    動きベクトルを検出する手段と半画素精度の動きベクト
    ルを検出する手段を有し、 前記変換係数の量子化処理に用いる量子化幅を判定する
    判定手段と、 前記判定手段が所定レベルより細かい量子化幅による量
    子化処理と判定した場合には、半画素精度の動きベクト
    ル検出を行わずに整数画素精度の動きベクトル検出によ
    り得られる動きベクトルを動きベクトルとし、前記判定
    手段がそれより粗い量子化幅による量子化処理と判定し
    た場合には、半画素精度の動きベクトル検出により得ら
    れる動きベクトルを動きベクトルとして出力する構成と
    することを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 【請求項2】入力される画像から得た動きベクトルと符
    号化処理済みの画像データを再生して得た画像とから動
    き補償予測を行うと共に、これにより得られた動き補償
    予測信号はフレーム内符号化処理の実施に利用し、動き
    補償予測信号を用いないフレーム間符号化処理と併用し
    て入力画像を逐次処理し、これを直交変換して得た変換
    係数を量子化し、可変長符号化することにより、圧縮符
    号化するようにした動画像符号化装置において、 前記動きベクトルを検出する手段は、少なくとも2N×
    2N画素(N:自然数)のブロック毎に整数画素精度の
    動きベクトルを検出する手段とN×N画素のブロック毎
    に整数画素精度と半画素精度の動きベクトルを検出する
    手段および前記変換係数の量子化処理に用いる量子化幅
    を判定する判定手段およびこの判定手段が所定レベルよ
    り粗い量子化幅による量子化処理と判定した場合には、
    半画素精度の動きベクトル検出により得られる動きベク
    トルを動きベクトルとして出力し、前記判定手段が所定
    レベルより細かい量子化幅による量子化処理と判定した
    場合には、2N×2N画素毎の整数画素精度動きベクト
    ル検出手段により得られる動きベクトルに対する誤差の
    評価値とN×N画素毎の整数画素精度動きベクトル検出
    により得られる動きベクトルに対する誤差評価値との大
    きさを比較すると共に、この比較の結果、前者の誤差評
    価値の方が小さい場合は、2N×2N画素毎の整数画素
    精度動きベクトル検出により得られる動きベクトルを動
    きベクトルとして出力し、前記比較の結果、前者の誤差
    評価値の方が大きい場合は、N×N画素毎の整数画素精
    度動きベクトル検出により得られる動きベクトルを動き
    ベクトルとして出力する手段とを備えた構成とすること
    を特徴とする動画像符号化装置。
  3. 【請求項3】入力画像から得た動きベクトルと符号化処
    理済みの画像データを再生して得た画像とから動き補償
    予測を行うと共に、これにより得られた動き補償予測信
    号は前記入力画像との差分である動き補償予測誤差信号
    を用いてフレーム内符号化処理の実施に利用し、前記入
    力画像のみを用いるフレーム間符号化処理と併用して入
    力画像を逐次処理し、これを直交変換して得た変換係数
    を量子化し、可変長符号化することにより、圧縮符号化
    するようにした動画像符号化装置において、 前記圧縮符号化されたデータを蓄えて逐次出力する出力
    バッファと、 前記動き補償予測誤差信号からその絶対値和であるブロ
    ックアクティビティを算出する手段と、 前記出力バッファの内容量に対応に変化するしきい値を
    設定する手段と、 前記ブロックアクティビティが上記しきい値よりも大き
    いか否かを判定する手段と、 前記ブロックアクティビティが上記しきい値よりも小さ
    いと上記判定手段が判断した場合には、該ブロックを強
    制的に内容ゼロの無意ブロックとして符号化する手段
    と、を有することを特徴とする動画像符号化装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の動画像符号化装置におい
    て、 量子化処理に適用する量子化幅を決定する量子化パラメ
    ータを前記出力バッファの残存容量対応に変化させる手
    段を設けると共に、しきい値設定手段は、量子化パラメ
    ータの値に応じたしきい値に設定するものであることを
    特徴とする動画像符号化装置。
  5. 【請求項5】動画像を動き補償予測と離散コサイン変換
    を用いた動画像符号化方式にて符号化したデータを復号
    化処理して再生する動画像復号化手段において、 復号化され画像信号に対し、ポストフィルタ処理を施す
    フィルタ手段と、 符号化時における量子化処理での使用量子化幅に応じて
    前記復号化された画像信号に対するフィルタ手段でのポ
    ストフィルタ処理の実施を制御する手段と、を備えたこ
    とを特徴とする画像復号化装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の動画像復号化手段におい
    て、 前記ポストフィルタ処理の実施を制御する手段は、 符号化時における量子化処理での使用量子化幅が細かい
    ときは前記ポストフィルタ処理を施さないように制御す
    ることを特徴とする画像復号化装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の動画像復号化手段におい
    て、 前記フィルタ手段は、前記ポストフィルタを輝度信号と
    色差信号別とすると共に、前記ポストフィルタ処理の実
    施を制御する手段は、符号化時における量子化処理での
    使用量子化幅が所定のレベルより粗いときは輝度信号と
    色差信号共にポストフィルタ処理させるべく制御し、前
    記使用量子化幅が所定のレベルより細かいときは輝度信
    号のみにポストフィルタ処理させるべく制御させること
    を特徴とする動画像復号化装置。
  8. 【請求項8】動画像を動き補償予測と離散コサイン変換
    を用いた動画像符号化方式にて符号化したデータを復号
    化処理して再生する動画像復号化手段において、 輝度信号と色差信号別にポストフィルタ処理するフィル
    タ手段であって、復号化され画像信号に対し、ポストフ
    ィルタ処理を施すフィルタ手段と、 符号化時における量子化処理での使用量子化幅に応じて
    前記復号化された画像信号に対する前記フィルタ手段で
    のポストフィルタ処理の実施を制御するものであって、
    符号化時における量子化処理での使用量子化幅が所定の
    第1レベルより細かいときは前記ポストフィルタ処理を
    施さないように制御し、符号化時における量子化処理で
    の使用量子化幅が前記所定の第1レベルより粗いときは
    所定の第2レベルと比較して粗いときに輝度信号と色差
    信号共にポストフィルタ処理させるべく制御し、他は輝
    度信号のみにポストフィルタ処理させるべく制御する手
    段と、を具備することを特徴とする動画像復号化装置。
  9. 【請求項9】入力される画像から得た動きベクトルと符
    号化処理済みの画像データを再生して得た画像とから動
    き補償予測を行うと共に、これにより得られた動き補償
    予測信号はフレーム内符号化処理の実施に利用し、動き
    補償予測信号を用いないフレーム間符号化処理と併用し
    て入力画像を逐次処理し、これを直交変換して得た変換
    係数を量子化し、可変長符号化することにより、圧縮符
    号化するようにした動画像符号化方法において、 前記動きベクトルの検出には、少なくとも2N×2N画
    素(N:自然数)のブロック毎に整数画素精度の動きベ
    クトル検出する検出法と半画素精度の動きベクトルを検
    出する検出法を用い、 前記変換係数の量子化処理に用いる量子化幅を判定する
    と共に、この判定結果が所定レベルより細かい量子化幅
    による量子化処理との判定であった場合には、半画素精
    度の動きベクトル検出を行わずに整数画素精度の動きベ
    クトル検出により得られる動きベクトルを検出動きベク
    トルとして利用し、前記判定結果が前記所定レベルより
    粗い量子化幅による量子化処理と判定した場合には、半
    画素精度の動きベクトル検出により得られる動きベクト
    ルを動きベクトルとして利用することを特徴とする動画
    像符号化方法。
  10. 【請求項10】入力される画像から得た動きベクトルと
    符号化処理済みの画像データを再生して得た画像とから
    動き補償予測を行うと共に、これにより得られた動き補
    償予測信号はフレーム内符号化処理の実施に利用し、動
    き補償予測信号を用いないフレーム間符号化処理と併用
    して入力画像を逐次処理し、これを直交変換して得た変
    換係数を量子化し、可変長符号化することにより、圧縮
    符号化するようにした動画像符号化方法において、 前記動きベクトルの検出には、少なくとも2N×2N画
    素(N:自然数)のブロック毎に整数画素精度の動きベ
    クトルを検出する第1の検出法とN×N画素のブロック
    毎に整数画素精度と半画素精度の動きベクトルを検出す
    る第2の検出法を用い、前記変換係数の量子化処理に用
    いる量子化幅を判定してその判定結果が所定レベルより
    粗い量子化幅による量子化処理と判定であった場合に
    は、半画素精度の動きベクトル検出により得られる動き
    ベクトルを動きベクトルとして採用し、前記判定結果が
    所定レベルより細かい量子化幅による量子化処理と判定
    した場合には、前記第1の検出法により得られる動きベ
    クトルに対する誤差の評価値とN×N画素毎の整数画素
    精度動きベクトル検出により得られる動きベクトルに対
    する誤差評価値との大きさを比較すると共に、この比較
    の結果、前者の誤差評価値の方が小さい場合は、2N×
    2N画素毎の整数画素精度動きベクトル検出により得ら
    れる動きベクトルを動きベクトルとして採用し、前記比
    較の結果、前者の誤差評価値の方が大きい場合は、N×
    N画素毎の整数画素精度動きベクトル検出により得られ
    る動きベクトルを動きベクトルとして採用することを特
    徴とする動画像符号化方法。
  11. 【請求項11】入力画像から得た動きベクトルと符号化
    処理済みの画像データを再生して得た画像とから動き補
    償予測を行うと共に、これにより得られた動き補償予測
    信号は前記入力画像との差分である動き補償予測誤差信
    号を用いてフレーム内符号化処理の実施に利用し、前記
    入力画像のみを用いるフレーム間符号化処理と併用して
    入力画像を逐次処理し、これを直交変換して得た変換係
    数を量子化し、可変長符号化することにより、圧縮符号
    化するようにした動画像符号化方法において、 前記圧縮符号化されたデータをバッファに蓄えて逐次出
    力すると共に、この出力バッファの内容量に対応にしき
    い値を設定するようにし、前記動き補償予測誤差信号か
    らその絶対値和であるブロックアクティビティを算出し
    て、前記ブロックアクティビティが前記しきい値よりも
    大きいか否かを判定し、前記ブロックアクティビティが
    前記しきい値よりも小さいと判定した場合には、該ブロ
    ックを強制的に内容ゼロの無意ブロックとして符号化す
    ることを特徴とする動画像符号化方法。
  12. 【請求項12】動画像を動き補償予測と離散コサイン変
    換を用いた動画像符号化方式にて符号化したデータを復
    号化処理して再生する動画像復号化方法において、 符号化時における量子化処理での使用量子化幅に応じて
    前記復号化された画像信号に対するポストフィルタ処理
    の実施を制御することを特徴とする画像復号化方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載の動画像復号化方法にお
    いて、 符号化時における量子化処理での使用量子化幅が細かい
    ときは前記ポストフィルタ処理を施さないようにするこ
    とを特徴とする画像復号化方法。
  14. 【請求項14】請求項12記載の動画像復号化方法にお
    いて、 前記ポストフィルタ処理は輝度信号と色差信号別とする
    と共に、符号化時における量子化処理での使用量子化幅
    が所定のレベルより粗いときは輝度信号と色差信号共に
    ポストフィルタ処理させるべく制御し、前記使用量子化
    幅が所定のレベルより細かいときは輝度信号のみにポス
    トフィルタ処理させることを特徴とする動画像復号化方
    法。
  15. 【請求項15】動画像を動き補償予測と離散コサイン変
    換を用いた動画像符号化方式にて符号化したデータを復
    号化処理して再生する動画像復号化方法において、 復号化され画像信号に対し、輝度信号と色差信号別にポ
    ストフィルタ処理するフィルタ手段を設け、符号化時に
    おける量子化処理での使用量子化幅が所定の第1レベル
    より細かいときは前記ポストフィルタ処理を施さないよ
    うに制御し、符号化時における量子化処理での使用量子
    化幅が前記所定の第1レベルより粗いときは所定の第2
    レベルと比較して粗いときに輝度信号と色差信号共にポ
    ストフィルタ処理させるべく制御し、他は輝度信号のみ
    にポストフィルタ処理させるべく制御することを特徴と
    する動画像復号化方法。
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