JP2001244577A - 高出力半導体レーザ素子 - Google Patents
高出力半導体レーザ素子Info
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- JP2001244577A JP2001244577A JP2000050767A JP2000050767A JP2001244577A JP 2001244577 A JP2001244577 A JP 2001244577A JP 2000050767 A JP2000050767 A JP 2000050767A JP 2000050767 A JP2000050767 A JP 2000050767A JP 2001244577 A JP2001244577 A JP 2001244577A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体レーザ素子において、高信頼性を得る
ことができる最大光出力を増大させる。 【解決手段】 それぞれ、p型,n型クラッド層6,
4;13,11に挟まれた活性層5,12が、p+n+接合7,8
のトンネル接合を介して基板1上に積層されており、活
性領域の幅(発光幅)W1 はリッジストライプ構造によ
り制限され、W1 =10μm〜80μmとする。活性層5,
12間の距離をh1 としたとき、素子幅は(W1+2h1 )以
上とする。
ことができる最大光出力を増大させる。 【解決手段】 それぞれ、p型,n型クラッド層6,
4;13,11に挟まれた活性層5,12が、p+n+接合7,8
のトンネル接合を介して基板1上に積層されており、活
性領域の幅(発光幅)W1 はリッジストライプ構造によ
り制限され、W1 =10μm〜80μmとする。活性層5,
12間の距離をh1 としたとき、素子幅は(W1+2h1 )以
上とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ素子
に関し、特に、活性領域幅(発光幅)が10μm〜80μ
m程度の横多モード(multiple transverse mode)広幅
の高出力半導体レーザ素子に関するものである。
に関し、特に、活性領域幅(発光幅)が10μm〜80μ
m程度の横多モード(multiple transverse mode)広幅
の高出力半導体レーザ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日において、半導体レーザの用途拡大
は著しく、特に0.7-1.6μm帯に発振波長を有する幅広
ストライプ半導体レーザは、その高出力化に伴い固体レ
ーザやファイバ増幅器あるいはファイバレーザ励起用光
源、2次高調波発生の1次光源、印刷などにおける熱書
き込み感材へのレーザサーマル方式による画像形成用光
源、医療用、レーザ加工や半田付け等の光源として広く
用いられるようになってきた。これらの応用においては
半導体レーザの高出力化が極めて重要である。
は著しく、特に0.7-1.6μm帯に発振波長を有する幅広
ストライプ半導体レーザは、その高出力化に伴い固体レ
ーザやファイバ増幅器あるいはファイバレーザ励起用光
源、2次高調波発生の1次光源、印刷などにおける熱書
き込み感材へのレーザサーマル方式による画像形成用光
源、医療用、レーザ加工や半田付け等の光源として広く
用いられるようになってきた。これらの応用においては
半導体レーザの高出力化が極めて重要である。
【0003】すでに、発光幅が10μm程度以上の横多モ
ードの高出力半導体レーザにおいて数千時間以上の寿命
を保証できる実用光出力は向上しており、例えば50μm
程度の発光幅から1.5Wの連続光出力で使用することが可
能になっている。例えば、InGaAsP量子井戸、InGaP光ガ
イド層、AlGaAsクラッド層を備えた50μmストライプ幅
の発振波長810nm半導体レーザは1.5Wで十分実用に足る
試験結果が得られている。この場合には特願平11-23911
9号に記載されている、Alフリー活性層、ドーピングに
よる低抵抗化を行った光ガイド層の層厚み増大によるピ
ーク光密度および光出射端面の温度上昇の低減効果によ
り、高光出力において高信頼性を実現している。
ードの高出力半導体レーザにおいて数千時間以上の寿命
を保証できる実用光出力は向上しており、例えば50μm
程度の発光幅から1.5Wの連続光出力で使用することが可
能になっている。例えば、InGaAsP量子井戸、InGaP光ガ
イド層、AlGaAsクラッド層を備えた50μmストライプ幅
の発振波長810nm半導体レーザは1.5Wで十分実用に足る
試験結果が得られている。この場合には特願平11-23911
9号に記載されている、Alフリー活性層、ドーピングに
よる低抵抗化を行った光ガイド層の層厚み増大によるピ
ーク光密度および光出射端面の温度上昇の低減効果によ
り、高光出力において高信頼性を実現している。
【0004】この他の高出力高信頼化の技術として、光
出射端面に特殊な処理あるいは保護膜を形成する方法
(IEEE J. Selected Topics in Quantum Electronics,
vol.5,p.832 (1999).)や端面付近の光吸収係数を減少
させる方法(D. F. Welch, W.Streifer, R. L. Thornto
n, and T. Paoli: Electron. Lett. Vol.23 , p. 525(1
987))等がある。
出射端面に特殊な処理あるいは保護膜を形成する方法
(IEEE J. Selected Topics in Quantum Electronics,
vol.5,p.832 (1999).)や端面付近の光吸収係数を減少
させる方法(D. F. Welch, W.Streifer, R. L. Thornto
n, and T. Paoli: Electron. Lett. Vol.23 , p. 525(1
987))等がある。
【0005】さらに、ストライプ幅が50μm程度以上の
横多モードレーザにおいては、例えば波長0.87μmのレ
ーザ発振を行う素子について、最大破壊光出力は、100
μm幅のストライプを有する素子で11.3W、200μm幅の
ストライプを有する素子で16.5Wが報告されている(Ele
ctronics Letters, Vol.34, No.2, p.184 (1998))。
横多モードレーザにおいては、例えば波長0.87μmのレ
ーザ発振を行う素子について、最大破壊光出力は、100
μm幅のストライプを有する素子で11.3W、200μm幅の
ストライプを有する素子で16.5Wが報告されている(Ele
ctronics Letters, Vol.34, No.2, p.184 (1998))。
【0006】上述の各半導体レーザはいずれも発光領域
(活性領域)が実質的に1層から成るものであり、活性
層に垂直方向の光分布は半導体内の波長の半分程度の極
めて微小な領域に閉じこめられる。従って、光密度が高
くなり、狭い領域で発熱するために光出射端面の温度上
昇が大きく、高出力化には限界がある。
(活性領域)が実質的に1層から成るものであり、活性
層に垂直方向の光分布は半導体内の波長の半分程度の極
めて微小な領域に閉じこめられる。従って、光密度が高
くなり、狭い領域で発熱するために光出射端面の温度上
昇が大きく、高出力化には限界がある。
【0007】一方、半導体レーザの各成長層に垂直な方
向に複数の活性領域を設ける方法が提案されている。文
献”Appl. Phys. Lett. vol.41, p.499 (1982)”には10
0μm幅の全面電極型のレーザにおいてDH(double heter
ostructure)層構造をp+n+トンネル接合を介して3段に
積み重ねる方法が示されている。この構造では活性層が
2μm以上と波長以上に離されているため光密度分布は
広がっている。しかしながら、連続発振のために成長層
側をヒートシンクに融着した場合には放熱が一方向にし
か行えないため、3つの発熱領域となっている活性層か
らの熱放散は制限され、ヒートシンクから離れた活性層
の温度上昇が大きくなって、信頼性の律速要因となって
しまうという欠点がある。
向に複数の活性領域を設ける方法が提案されている。文
献”Appl. Phys. Lett. vol.41, p.499 (1982)”には10
0μm幅の全面電極型のレーザにおいてDH(double heter
ostructure)層構造をp+n+トンネル接合を介して3段に
積み重ねる方法が示されている。この構造では活性層が
2μm以上と波長以上に離されているため光密度分布は
広がっている。しかしながら、連続発振のために成長層
側をヒートシンクに融着した場合には放熱が一方向にし
か行えないため、3つの発熱領域となっている活性層か
らの熱放散は制限され、ヒートシンクから離れた活性層
の温度上昇が大きくなって、信頼性の律速要因となって
しまうという欠点がある。
【0008】文献”Appl. Phys. Lett. vol.42, p.850
(1983)”に示されている方法では、2μm以上と極めて
厚くした光ガイド領域に複数の活性層を設けて高出力化
することが示されている。この場合もピークの光強度を
下げることはできるが、パルス電流駆動の250μm幅の全
面電極レーザ素子の評価にとどまり、連続発振時の端面
温度の上昇や放熱に関してはほとんど利点のない構造と
なっている。更に、特開平4-157777号明細書には、スト
ライプ状の光放射部を中央に設けた、広幅ストライプの
チップを電極を介して2段に設けることにより、より高
出力にて固体レーザを励起する半導体レーザが示されて
いる。しかしながら、この構成では、pn接合が2段に
なってしまうため、全体でpnpn接合構造となって、積み
重ねられた2つのレーザチップを均等に制御性良く励起
することが困難である。
(1983)”に示されている方法では、2μm以上と極めて
厚くした光ガイド領域に複数の活性層を設けて高出力化
することが示されている。この場合もピークの光強度を
下げることはできるが、パルス電流駆動の250μm幅の全
面電極レーザ素子の評価にとどまり、連続発振時の端面
温度の上昇や放熱に関してはほとんど利点のない構造と
なっている。更に、特開平4-157777号明細書には、スト
ライプ状の光放射部を中央に設けた、広幅ストライプの
チップを電極を介して2段に設けることにより、より高
出力にて固体レーザを励起する半導体レーザが示されて
いる。しかしながら、この構成では、pn接合が2段に
なってしまうため、全体でpnpn接合構造となって、積み
重ねられた2つのレーザチップを均等に制御性良く励起
することが困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の状況
に鑑みてなされたものであって、高信頼性を得ることが
できる最大光出力を増大させた高出力半導体レーザ素子
を提供すること目的とするものである。
に鑑みてなされたものであって、高信頼性を得ることが
できる最大光出力を増大させた高出力半導体レーザ素子
を提供すること目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の高出力半導体レ
ーザ素子は、少なくとも一つの活性層と該活性層を挟む
p型およびn型のクラッド層とから成るレーザ構造が複
数、p+n+接合のトンネル接合を介して基板上に積層され
ており、前記複数のレーザ構造の各活性領域の幅が10μ
m以上かつ80μm以下であり、前記複数のレーザ構造の
うち最も幅広の活性領域の幅をW、前記複数のレーザ構
造のうち互いに最も離れた活性層間の距離をhとしたと
き、h≦W、かつ、素子幅が(W+2h)以上であること
を特徴とするものである。
ーザ素子は、少なくとも一つの活性層と該活性層を挟む
p型およびn型のクラッド層とから成るレーザ構造が複
数、p+n+接合のトンネル接合を介して基板上に積層され
ており、前記複数のレーザ構造の各活性領域の幅が10μ
m以上かつ80μm以下であり、前記複数のレーザ構造の
うち最も幅広の活性領域の幅をW、前記複数のレーザ構
造のうち互いに最も離れた活性層間の距離をhとしたと
き、h≦W、かつ、素子幅が(W+2h)以上であること
を特徴とするものである。
【0011】さらに、前記複数のレーザ構造が積層され
た面側と基板側との両方にそれぞれヒートシンクが設け
られていることが望ましい。
た面側と基板側との両方にそれぞれヒートシンクが設け
られていることが望ましい。
【0012】ヒートシンクが設けられている場合の半導
体レーザ素子の厚みは100μm以下であることが望まし
い。さらに好ましくは80μm以下である。
体レーザ素子の厚みは100μm以下であることが望まし
い。さらに好ましくは80μm以下である。
【0013】
【発明の効果】本発明の高出力半導体レーザ素子は、複
数のレーザ構造、すなわち複数の活性領域を有するが、
複数の活性領域を互いに分離して配し、高出力動作時の
光出射端面におけるピーク光強度を低減することによ
り、光化学反応などによる光出射端面の劣化を低減する
ことができる。更に、各レーザ構造の活性領域の幅を80
μm以下とすることによって、活性層に平行方向の熱の
流れを有効に用いる、すなわち非発光部を放熱経路とし
て有効に用いることができ、端面の温度上昇を低減する
ことにより特に連続発振動作時における素子の劣化を更
に低減することができる。
数のレーザ構造、すなわち複数の活性領域を有するが、
複数の活性領域を互いに分離して配し、高出力動作時の
光出射端面におけるピーク光強度を低減することによ
り、光化学反応などによる光出射端面の劣化を低減する
ことができる。更に、各レーザ構造の活性領域の幅を80
μm以下とすることによって、活性層に平行方向の熱の
流れを有効に用いる、すなわち非発光部を放熱経路とし
て有効に用いることができ、端面の温度上昇を低減する
ことにより特に連続発振動作時における素子の劣化を更
に低減することができる。
【0014】また、前記最も離れた活性層間の距離が、
前記最も幅広の活性領域の幅以下(h≦W)であるた
め、実質的な発光領域、すなわち、光スポットとしての
縦横がストライプ幅以内の範囲に収まるため実用上問題
なく利用できる。
前記最も幅広の活性領域の幅以下(h≦W)であるた
め、実質的な発光領域、すなわち、光スポットとしての
縦横がストライプ幅以内の範囲に収まるため実用上問題
なく利用できる。
【0015】更には、エピタキシャル成長層側の通常の
ヒートシンクに加えて、反対側の基板側にもヒートシン
クを設けることにより、更に放熱効果を向上させて特に
連続発振時における温度上昇を低減し、より高出力で高
信頼性を得ることができる。
ヒートシンクに加えて、反対側の基板側にもヒートシン
クを設けることにより、更に放熱効果を向上させて特に
連続発振時における温度上昇を低減し、より高出力で高
信頼性を得ることができる。
【0016】なお、このような活性領域が10-80μmの
高出力半導体レーザ素子は、熱書き込みモードの露光光
源として印刷において高速書き込みや低感度の感材対応
などの効果をもたらす。また、固体レーザやファイバレ
ーザ用の連続発振による励起においては、同一面積から
励起光の高出力が可能なため、簡便に高出力化が図れ
る。その他、加工・医療など応用において高出力・高信
頼化効果はシステムの信頼性向上に大きく貢献するもの
である。
高出力半導体レーザ素子は、熱書き込みモードの露光光
源として印刷において高速書き込みや低感度の感材対応
などの効果をもたらす。また、固体レーザやファイバレ
ーザ用の連続発振による励起においては、同一面積から
励起光の高出力が可能なため、簡便に高出力化が図れ
る。その他、加工・医療など応用において高出力・高信
頼化効果はシステムの信頼性向上に大きく貢献するもの
である。
【0017】固体レーザやファイバレーザの励起には、
数十μm程度の比較的小さなスポット径の半導体レーザ
を用いることで高効率化が可能である。しかしながら従
来の半導体レーザにおいては水平方向の幅が数十μmの
場合でも、垂直方向の幅は1μm程度以下しかないた
め、きわめて非対称なビームであった。励起用レーザと
しては、最大の幅以下であれば垂直方向のビーム径を広
げても何ら問題を生じない。更に、このような応用では
連続発振で高出力を得ることが重要であるが、活性領域
幅を10〜80μmと小さくとっておけば、水平方向への放
熱効果を有効に利用して素子の端面劣化を低減すること
ができる。連続発振でない場合も、比較的デューティ比
が小さいパルス励起などの例外的な応用を除いて、例え
ば印刷におけるサーマルモードのCTP(Computer to
Plate)などでは光源を変調するが、有効に熱を発生さ
せるために数十%のデューティ比まで用いるため、熱の
影響は連続発振時と同等である。このような応用分野に
おいても、本発明の半導体レーザ素子によれば、スポッ
ト径が30〜80μm程度で有効な画素形成を行えるため極
めて有用である。1%以上のデューティ比あるいはパル
ス幅が1μs以上では熱の影響が深刻なため、本発明は
極めて有用である。
数十μm程度の比較的小さなスポット径の半導体レーザ
を用いることで高効率化が可能である。しかしながら従
来の半導体レーザにおいては水平方向の幅が数十μmの
場合でも、垂直方向の幅は1μm程度以下しかないた
め、きわめて非対称なビームであった。励起用レーザと
しては、最大の幅以下であれば垂直方向のビーム径を広
げても何ら問題を生じない。更に、このような応用では
連続発振で高出力を得ることが重要であるが、活性領域
幅を10〜80μmと小さくとっておけば、水平方向への放
熱効果を有効に利用して素子の端面劣化を低減すること
ができる。連続発振でない場合も、比較的デューティ比
が小さいパルス励起などの例外的な応用を除いて、例え
ば印刷におけるサーマルモードのCTP(Computer to
Plate)などでは光源を変調するが、有効に熱を発生さ
せるために数十%のデューティ比まで用いるため、熱の
影響は連続発振時と同等である。このような応用分野に
おいても、本発明の半導体レーザ素子によれば、スポッ
ト径が30〜80μm程度で有効な画素形成を行えるため極
めて有用である。1%以上のデューティ比あるいはパル
ス幅が1μs以上では熱の影響が深刻なため、本発明は
極めて有用である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態に係る半
導体レーザ素子について断面構造を図1に模式的に示
し、作製方法と併せて説明する。
導体レーザ素子について断面構造を図1に模式的に示
し、作製方法と併せて説明する。
【0019】先ず、減圧MOCVD法によりn-GaAs基板1(Si
=2x1018 cm-3ドープ)上にn-GaAsバッファ層2(Si=5x10
17 cm-3ドープ、0.5μm) 、n-AlxGa1-xAsグレーデッド
バッファ層3(Si=5x1017 cm-3ドープ、x=0.1から0.63ま
で徐々に増加、0.2μm)、n-Al0.63Ga0.37Asクラッド層
4(Si=5x1017 cm-3ドープ、1.5μm)、SCH活性層5、p-
Al0.63Ga0.37Asクラッド層6(Zn=7x1017 cm-3ドープ、2
μm)、p+-GaAs層7(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.1 μ
m)、n+-GaAs層8(Si=2x1018 cm-3ドープ、0.1 μm)、
n-GaAsバッファ層9(Si=5x1017 cm-3ドープ、0.5μm)
、n-AlxGa1-xAsグレーデッドバッファ層10(Si=5x1017
cm-3ドープ、x=0.1から0.63まで徐々に増加、0.2μ
m)、n-Al0.63Ga0.37Asクラッド層11(Si=5x1017 cm-3ド
ープ、2.0μm)、SCH活性層12、p-Al0.63Ga0.37Asクラ
ッド層13(Zn=7x1017 cm-3ドープ、2μm)、p-GaAsキャ
ップ層14(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.1 μm)を順次積層
する。ここで、SCH活性層5および12はn-In0.48Ga0.52P
光導波層(Si=5x1017 cm-3ドープ、0.3μm)、In0.48Ga
0.52P光導波層(アンドープ、0.1μm)、In0.13Ga0.87As
0.75P 0.25量子井戸層(アンドープ、10 nm)、In0.48Ga
0.52P光導波層(アンドープ、0.1μm)、p-In0.48Ga0.52
P光導波層(Zn=7x1017 cm-3ドープ、0.3μm)、から成
る。
=2x1018 cm-3ドープ)上にn-GaAsバッファ層2(Si=5x10
17 cm-3ドープ、0.5μm) 、n-AlxGa1-xAsグレーデッド
バッファ層3(Si=5x1017 cm-3ドープ、x=0.1から0.63ま
で徐々に増加、0.2μm)、n-Al0.63Ga0.37Asクラッド層
4(Si=5x1017 cm-3ドープ、1.5μm)、SCH活性層5、p-
Al0.63Ga0.37Asクラッド層6(Zn=7x1017 cm-3ドープ、2
μm)、p+-GaAs層7(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.1 μ
m)、n+-GaAs層8(Si=2x1018 cm-3ドープ、0.1 μm)、
n-GaAsバッファ層9(Si=5x1017 cm-3ドープ、0.5μm)
、n-AlxGa1-xAsグレーデッドバッファ層10(Si=5x1017
cm-3ドープ、x=0.1から0.63まで徐々に増加、0.2μ
m)、n-Al0.63Ga0.37Asクラッド層11(Si=5x1017 cm-3ド
ープ、2.0μm)、SCH活性層12、p-Al0.63Ga0.37Asクラ
ッド層13(Zn=7x1017 cm-3ドープ、2μm)、p-GaAsキャ
ップ層14(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.1 μm)を順次積層
する。ここで、SCH活性層5および12はn-In0.48Ga0.52P
光導波層(Si=5x1017 cm-3ドープ、0.3μm)、In0.48Ga
0.52P光導波層(アンドープ、0.1μm)、In0.13Ga0.87As
0.75P 0.25量子井戸層(アンドープ、10 nm)、In0.48Ga
0.52P光導波層(アンドープ、0.1μm)、p-In0.48Ga0.52
P光導波層(Zn=7x1017 cm-3ドープ、0.3μm)、から成
る。
【0020】次に、フォトリソグラフィとH2SO4:H2O2:H
2O=20:1:1混合液を用いた化学エッチングにより、幅10
μmのストライプ状溝のペアを形成して、溝間に底の幅
W1が50μmのリッジストライプ構造を形成する。この
時、溝部においてp-Al0.63Ga 0.37Asクラッド層13の厚み
dが0.2μm程度以下となるようエッチングを行う。下
部のSCH活性層12に到達しても良い。
2O=20:1:1混合液を用いた化学エッチングにより、幅10
μmのストライプ状溝のペアを形成して、溝間に底の幅
W1が50μmのリッジストライプ構造を形成する。この
時、溝部においてp-Al0.63Ga 0.37Asクラッド層13の厚み
dが0.2μm程度以下となるようエッチングを行う。下
部のSCH活性層12に到達しても良い。
【0021】その後、プラズマCVDによりSiO2を絶縁膜1
5として形成し、フォトリソグラフィと希釈したHFを用
いてメサの上面のメサの両端から1〜5μm内側のSiO2を
エッチング除去する。
5として形成し、フォトリソグラフィと希釈したHFを用
いてメサの上面のメサの両端から1〜5μm内側のSiO2を
エッチング除去する。
【0022】次に、p側電極16(Ti/Pt/Ti/Pt/Au)を蒸
着および熱処理により形成し、n-GaAs基板1底面を研磨
して、全体の厚みが100μm程度になるまで薄くする。
最後に、n側電極17(AuGe/Ni/Au)を蒸着および熱処理
により形成する。
着および熱処理により形成し、n-GaAs基板1底面を研磨
して、全体の厚みが100μm程度になるまで薄くする。
最後に、n側電極17(AuGe/Ni/Au)を蒸着および熱処理
により形成する。
【0023】このウエハから、共振器長1.5mm長さ約1cm
のレーザバーをダイアモンド針によるスクライブと劈開
により切り出し、光出射面は8%、裏面は95%以上とな
るように光学膜をコーティングする。
のレーザバーをダイアモンド針によるスクライブと劈開
により切り出し、光出射面は8%、裏面は95%以上とな
るように光学膜をコーティングする。
【0024】さらに、ダイアモンド針によるスクライブ
と劈開により幅約500 μmのレーザチップ20を切り出
す。
と劈開により幅約500 μmのレーザチップ20を切り出
す。
【0025】なお、このチップ20を銅ブロック(ヒート
シンク)22にInはんだ (厚み4-5μm)を用いてp電極16
側を接着する(図2参照)。
シンク)22にInはんだ (厚み4-5μm)を用いてp電極16
側を接着する(図2参照)。
【0026】上記のようにして作製した本実施の形態に
係る半導体レーザ素子は、具体的には、室温において連
続動作し、波長約809nmで閾値電流約300mAにて発振し、
5W以上の高出力連続動作が可能である。
係る半導体レーザ素子は、具体的には、室温において連
続動作し、波長約809nmで閾値電流約300mAにて発振し、
5W以上の高出力連続動作が可能である。
【0027】図7は、従来の半導体レーザ素子の断面模
式図である。図1の半導体レーザ素子と同等の層には同
符合を付して説明を省略する。この従来の半導体レーザ
素子は、活性領域が1層であり、その最大出力は約3.6
Wと低く、また、信頼性が確保できる常用出力は1.5W
止まりである。一方、本実施形態の素子は、前述のよう
に最大出力は5W以上であり、2W以上の常用連続出力
が可能であり、従来のものと比較して優れている。
式図である。図1の半導体レーザ素子と同等の層には同
符合を付して説明を省略する。この従来の半導体レーザ
素子は、活性領域が1層であり、その最大出力は約3.6
Wと低く、また、信頼性が確保できる常用出力は1.5W
止まりである。一方、本実施形態の素子は、前述のよう
に最大出力は5W以上であり、2W以上の常用連続出力
が可能であり、従来のものと比較して優れている。
【0028】本実施形態の半導体レーザ素子の熱の流れ
を模式的に図2に示す。図2中においては、図1で示し
たレーザチップ20が上下逆に示されており、レーザチッ
プ20については活性領域21のみが示されている。なお、
活性領域21で発生した熱の流れは図中矢印で示されてい
る。本発明者の検討により、ストライプ幅Wが100μm
程度以下の場合には、活性領域から水平方向への熱の流
れが放熱に有効に効いていることが明らかになっている
(参考文献:T.Hayakawa、Appl. Phys. Lett.Vol. 75,
No.20, p.3204 (1999))。従って、本実施形態の半導
体レーザ素子のように比較的狭いストライプ幅に制限さ
れた活性領域が複数、成長層方向に間隔を開けて積層さ
れている場合、ヒートシンク22から離れた活性領域ほど
横への熱流による放熱の寄与が大きくなるため、発熱部
である活性領域を分散させて配置した分だけ全体として
放熱を改善することができる。また、複数の活性層間の
間隔h1をストライプ幅の最大値より小さくとれば、実
質的な発光領域がh1 ≦W1でストライプ幅より大きく
ならないため、このような幅広ストライプの横多モード
レーザにおいて実用上問題ない。
を模式的に図2に示す。図2中においては、図1で示し
たレーザチップ20が上下逆に示されており、レーザチッ
プ20については活性領域21のみが示されている。なお、
活性領域21で発生した熱の流れは図中矢印で示されてい
る。本発明者の検討により、ストライプ幅Wが100μm
程度以下の場合には、活性領域から水平方向への熱の流
れが放熱に有効に効いていることが明らかになっている
(参考文献:T.Hayakawa、Appl. Phys. Lett.Vol. 75,
No.20, p.3204 (1999))。従って、本実施形態の半導
体レーザ素子のように比較的狭いストライプ幅に制限さ
れた活性領域が複数、成長層方向に間隔を開けて積層さ
れている場合、ヒートシンク22から離れた活性領域ほど
横への熱流による放熱の寄与が大きくなるため、発熱部
である活性領域を分散させて配置した分だけ全体として
放熱を改善することができる。また、複数の活性層間の
間隔h1をストライプ幅の最大値より小さくとれば、実
質的な発光領域がh1 ≦W1でストライプ幅より大きく
ならないため、このような幅広ストライプの横多モード
レーザにおいて実用上問題ない。
【0029】更に、図3に示すように成長層と反対側、
すなわち基板側にもヒートシンク23を設けることによ
り、複数の活性層から更に有効な放熱を行うことができ
る。この際、活性層間の間隔h1 を大きくとる(ただ
し、h1 ≦W1 )と同時にチップの研磨厚みを小さくす
ることにより放熱効率を上げることができる。研磨厚み
は100μm以下、望ましくは80μm以下とするとより効
果的である。なお、研磨厚みとは基板を研磨することに
よって調整されるレーザ素子の厚みである。
すなわち基板側にもヒートシンク23を設けることによ
り、複数の活性層から更に有効な放熱を行うことができ
る。この際、活性層間の間隔h1 を大きくとる(ただ
し、h1 ≦W1 )と同時にチップの研磨厚みを小さくす
ることにより放熱効率を上げることができる。研磨厚み
は100μm以下、望ましくは80μm以下とするとより効
果的である。なお、研磨厚みとは基板を研磨することに
よって調整されるレーザ素子の厚みである。
【0030】本発明の第二の実施形態に係る半導体レー
ザ素子について断面構造を図4に模式的に示し、作製方
法と併せて説明する。
ザ素子について断面構造を図4に模式的に示し、作製方
法と併せて説明する。
【0031】まず、MOCVD成長により、n-GaAs基板31(Si
=2x1018 cm-3ドープ)上にn-GaAsバッファ層32(Si=1x10
18 cm-3ドープ、0.5μm)、n-AlxGa1-xAsグレーデッド
バッファ層33(Si=5x1017 cm-3ドープ、x=0.1から0.5ま
で徐々に増加、0.2μm)、n-Al0.5Ga0.5Asクラッド層
34(Si=5x1017 cm-3ドープ、1.5μm)、SCH活性層35、p-
Al0.5Ga0.5Asクラッド層36(Zn=7x1017 cm-3ドープ、2μ
m)、p+-GaAs層37(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.1 μm)、
n+-GaAs層38(Si=2x1018 cm-3ドープ、0.1 μm)、n-GaA
sバッファ層39(Si=5x1017 cm-3ドープ、0.5μm) 、n-A
lxGa1-xAsグレーデッドバッファ層40(Si=5x1017 cm-3ド
ープ、x=0.1から0.5まで徐々に増加、0.2μm)、n-Al
0.5Ga0.5Asクラッド層41(Si=5x1017 cm-3ドープ、2.0μ
m)、SCH活性層42、p-Al0.5Ga0.5Asクラッド層43(Zn=7x
1017 cm-3ドープ、2μm)、p-GaAsキャップ層44(Zn=2x1
019 cm-3ドープ、0.1 μm)を順次積層する。ここで、S
CH活性層35および42はAl0.3Ga0.7As光導波層(アンドー
プ、0.3μm)、Al0.08Ga0.9 2As量子井戸層(アンドー
プ、10 nm)、Al0.3Ga0.7As光導波層(アンドープ、0.3μ
m)から成る。
=2x1018 cm-3ドープ)上にn-GaAsバッファ層32(Si=1x10
18 cm-3ドープ、0.5μm)、n-AlxGa1-xAsグレーデッド
バッファ層33(Si=5x1017 cm-3ドープ、x=0.1から0.5ま
で徐々に増加、0.2μm)、n-Al0.5Ga0.5Asクラッド層
34(Si=5x1017 cm-3ドープ、1.5μm)、SCH活性層35、p-
Al0.5Ga0.5Asクラッド層36(Zn=7x1017 cm-3ドープ、2μ
m)、p+-GaAs層37(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.1 μm)、
n+-GaAs層38(Si=2x1018 cm-3ドープ、0.1 μm)、n-GaA
sバッファ層39(Si=5x1017 cm-3ドープ、0.5μm) 、n-A
lxGa1-xAsグレーデッドバッファ層40(Si=5x1017 cm-3ド
ープ、x=0.1から0.5まで徐々に増加、0.2μm)、n-Al
0.5Ga0.5Asクラッド層41(Si=5x1017 cm-3ドープ、2.0μ
m)、SCH活性層42、p-Al0.5Ga0.5Asクラッド層43(Zn=7x
1017 cm-3ドープ、2μm)、p-GaAsキャップ層44(Zn=2x1
019 cm-3ドープ、0.1 μm)を順次積層する。ここで、S
CH活性層35および42はAl0.3Ga0.7As光導波層(アンドー
プ、0.3μm)、Al0.08Ga0.9 2As量子井戸層(アンドー
プ、10 nm)、Al0.3Ga0.7As光導波層(アンドープ、0.3μ
m)から成る。
【0032】次に、プラズマCVDによりSiO2を絶縁膜45
として形成し、フォトリソグラフィと希釈したHFを用い
て60μm幅(W2 =60μm)のストライプ状にSiO2をエ
ッチング除去する。その後、上述の第一の実施形態と同
様のプロセスにより、p側電極(Ti/Pt/Ti/Pt/Au)46形
成、基板研磨、n側電極(AuGe/Ni/Au)47形成、バー切
り出し、端面コーティング、チップ切り出しによりレー
ザチップを完成する。
として形成し、フォトリソグラフィと希釈したHFを用い
て60μm幅(W2 =60μm)のストライプ状にSiO2をエ
ッチング除去する。その後、上述の第一の実施形態と同
様のプロセスにより、p側電極(Ti/Pt/Ti/Pt/Au)46形
成、基板研磨、n側電極(AuGe/Ni/Au)47形成、バー切
り出し、端面コーティング、チップ切り出しによりレー
ザチップを完成する。
【0033】本発明の第三の実施形態に係る半導体レー
ザ素子について断面構造を図5に模式的に示し、作製方
法と併せて説明する。
ザ素子について断面構造を図5に模式的に示し、作製方
法と併せて説明する。
【0034】本実施形態の半導体レーザ素子は2回の減
圧MOCVD成長により作製する。第1回のMOCVD成長におい
て、n-GaAs基板51(Si=2x1018 cm-3ドープ)上にn-GaAsバ
ッファ層52(Si=1x1018 cm-3ドープ、0.5μm)、n-In
0.48Ga0.52Pクラッド層53(Si=1x1018 cm-3ドープ、1.5
μm)、SCH活性層54、p-In0.48Ga0.52Pクラッド層55(Zn
=1x1018 cm-3ドープ、1.5μm) 、p+-GaAs層56(Zn=2x10
19 cm-3ドープ、0.1 μm)、n+-GaAs層57(Si=2x1018 cm
-3ドープ、0.1 μm)、n-GaAsバッファ層58(Si=5x1017
cm-3ドープ、0.5μm) 、n-In0.48Ga0.52Pクラッド層59
(Si=1x1018 cm-3ドープ、1.5μm)、SCH活性層60、p-In
0.48Ga0.52Pクラッド層61(Zn=1x1018 cm- 3ドープ、0.2
μm) 、n-GaAs層62(Si=7x1017 cm-3ドープ、10nm)、
n-In0.48(Ga0.7Al0.3)0.52P電流狭窄層63(Si=2x1018 c
m-3ドープ、0.8μm)、n-GaAs層64(Si=7x1017 cm-3ド
ープ、10nm)を順次積層する。ここで、SCH活性層54、6
0はIn0.1Ga0.9As0.8P0.2光導波層(アンドープ、0.08μ
m)、GaAs0.8P0.2引張歪障壁層(アンドープ、10nm)、In
0.28Ga0.72As圧縮歪量子井戸層(アンドープ、7 nm)、Ga
As0.8P0.2引張歪障壁層(アンドープ、10nm)、In0.1Ga
0.9As0.8P0.2光導波層(アンドープ、0.08μm)から成
る。
圧MOCVD成長により作製する。第1回のMOCVD成長におい
て、n-GaAs基板51(Si=2x1018 cm-3ドープ)上にn-GaAsバ
ッファ層52(Si=1x1018 cm-3ドープ、0.5μm)、n-In
0.48Ga0.52Pクラッド層53(Si=1x1018 cm-3ドープ、1.5
μm)、SCH活性層54、p-In0.48Ga0.52Pクラッド層55(Zn
=1x1018 cm-3ドープ、1.5μm) 、p+-GaAs層56(Zn=2x10
19 cm-3ドープ、0.1 μm)、n+-GaAs層57(Si=2x1018 cm
-3ドープ、0.1 μm)、n-GaAsバッファ層58(Si=5x1017
cm-3ドープ、0.5μm) 、n-In0.48Ga0.52Pクラッド層59
(Si=1x1018 cm-3ドープ、1.5μm)、SCH活性層60、p-In
0.48Ga0.52Pクラッド層61(Zn=1x1018 cm- 3ドープ、0.2
μm) 、n-GaAs層62(Si=7x1017 cm-3ドープ、10nm)、
n-In0.48(Ga0.7Al0.3)0.52P電流狭窄層63(Si=2x1018 c
m-3ドープ、0.8μm)、n-GaAs層64(Si=7x1017 cm-3ド
ープ、10nm)を順次積層する。ここで、SCH活性層54、6
0はIn0.1Ga0.9As0.8P0.2光導波層(アンドープ、0.08μ
m)、GaAs0.8P0.2引張歪障壁層(アンドープ、10nm)、In
0.28Ga0.72As圧縮歪量子井戸層(アンドープ、7 nm)、Ga
As0.8P0.2引張歪障壁層(アンドープ、10nm)、In0.1Ga
0.9As0.8P0.2光導波層(アンドープ、0.08μm)から成
る。
【0035】次に、フォトリソグラフィとH2SO4、H
2O2、H2O混合液を用いた化学エッチングにより底の幅が
80μm幅(W3 =80μm)のストライプ溝をn-GaAs層64
に形成、次にHClを用いて、n-In0.48(Ga0.7Al0.3)0.52P
電流狭窄層63をエッチング、H2SO 4、H2O2、H2O混合液を
用いて、n-GaAs層62をエッチングする。
2O2、H2O混合液を用いた化学エッチングにより底の幅が
80μm幅(W3 =80μm)のストライプ溝をn-GaAs層64
に形成、次にHClを用いて、n-In0.48(Ga0.7Al0.3)0.52P
電流狭窄層63をエッチング、H2SO 4、H2O2、H2O混合液を
用いて、n-GaAs層62をエッチングする。
【0036】第2回目のMOCVD成長として、p-In0.48Ga
0.52Pクラッド層65(Zn=1x1018 cm-3ドープ、1.8μm)、
p-GaAsキャップ層66(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.2μm)
を積層する。その後、上述の第一の実施形態と同様のプ
ロセスにより、p側電極(Ti/Pt/Au)67形成、基板研
磨、n側電極(AuGe/Ni/Au)68形成、バー切り出し、端
面コーティング、チップ切り出しによりレーザチップを
完成する。
0.52Pクラッド層65(Zn=1x1018 cm-3ドープ、1.8μm)、
p-GaAsキャップ層66(Zn=2x1019 cm-3ドープ、0.2μm)
を積層する。その後、上述の第一の実施形態と同様のプ
ロセスにより、p側電極(Ti/Pt/Au)67形成、基板研
磨、n側電極(AuGe/Ni/Au)68形成、バー切り出し、端
面コーティング、チップ切り出しによりレーザチップを
完成する。
【0037】本発明の第四の実施形態に係る半導体レー
ザ素子について断面構造を図6に模式的に示し、作製方
法と併せて説明する。
ザ素子について断面構造を図6に模式的に示し、作製方
法と併せて説明する。
【0038】MOCVD成長により第二の実施形態(図4参
照)と同様の多層構造を順次積層する。第二の実施形態
の半導体レーザ素子と同等の層には同符合を付し説明を
省略する。次に、プラズマCVDとフォトリソグラフィお
よびエッチングによりSiNxを40μm(W4 =40μm)の
ストライプ幅に対応する領域に形成する。この領域以外
にプロトンをイオン注入して(イオン注入部70)、熱ア
ニールによりダメージを回復後、プラズマCVDによりSiN
x絶縁膜71を積層し、フォトリソグラフィとエッチング
により40μm幅のストライプ状窓を形成する。
照)と同様の多層構造を順次積層する。第二の実施形態
の半導体レーザ素子と同等の層には同符合を付し説明を
省略する。次に、プラズマCVDとフォトリソグラフィお
よびエッチングによりSiNxを40μm(W4 =40μm)の
ストライプ幅に対応する領域に形成する。この領域以外
にプロトンをイオン注入して(イオン注入部70)、熱ア
ニールによりダメージを回復後、プラズマCVDによりSiN
x絶縁膜71を積層し、フォトリソグラフィとエッチング
により40μm幅のストライプ状窓を形成する。
【0039】その後、前述の第一の実施形態と同様のプ
ロセスにより、p側電極(Ti/Pt/ Au)72、基板研磨、
n側電極(AuGe/Ni/Au)73形成、バー切り出し、端面コ
ーティング、チップ切り出しによりレーザチップを完成
する。
ロセスにより、p側電極(Ti/Pt/ Au)72、基板研磨、
n側電極(AuGe/Ni/Au)73形成、バー切り出し、端面コ
ーティング、チップ切り出しによりレーザチップを完成
する。
【0040】なお、第二〜第四の実施形態に係る各半導
体レーザ素子には第一の実施形態の場合と同様にして、
それぞれ基板側、成長層側にヒートシンクを設けるとさ
らに効果的に放熱でき、信頼性高く高出力発振を行うこ
とができる。
体レーザ素子には第一の実施形態の場合と同様にして、
それぞれ基板側、成長層側にヒートシンクを設けるとさ
らに効果的に放熱でき、信頼性高く高出力発振を行うこ
とができる。
【0041】なお、各ストライプ幅Wn(n=2,3,4)は、10
〜80μmであり、活性層間の距離h n(n=2,3,4)はそれぞ
れ各ストライプ幅Wnより小さい。レーザ素子の厚みは1
00μm以下、好ましくは80μm以下であり、各素子幅は
約500μmでWn+2hn以上を満たすものである。
〜80μmであり、活性層間の距離h n(n=2,3,4)はそれぞ
れ各ストライプ幅Wnより小さい。レーザ素子の厚みは1
00μm以下、好ましくは80μm以下であり、各素子幅は
約500μmでWn+2hn以上を満たすものである。
【0042】上記実施形態においては、一定出力の連続
発振における特性を示したが、発振光の強度を変調した
場合についても同様の効果がある。
発振における特性を示したが、発振光の強度を変調した
場合についても同様の効果がある。
【0043】上記各実施形態においては、活性領域が2
段の場合についてのみ説明したが、3段以上の複数の活
性領域をさらにp+n+トンネル接合を介して積層してもよ
い。また、各活性領域については単一量子井戸の例のみ
記載したが量子井戸を複数配した多重量子井戸であって
もよい。また、InGaAlP系の600nm帯レーザ、InP基板上
の1.3-1.6μm帯レーザ、InGaN系レーザなど様々な材料
系の半導体レーザ素子に適用することができる。
段の場合についてのみ説明したが、3段以上の複数の活
性領域をさらにp+n+トンネル接合を介して積層してもよ
い。また、各活性領域については単一量子井戸の例のみ
記載したが量子井戸を複数配した多重量子井戸であって
もよい。また、InGaAlP系の600nm帯レーザ、InP基板上
の1.3-1.6μm帯レーザ、InGaN系レーザなど様々な材料
系の半導体レーザ素子に適用することができる。
【図1】本発明の第一の実施形態に係る半導体レーザ素
子の断面模式図
子の断面模式図
【図2】本発明の第一の実施形態の半導体レーザ素子の
活性領域からの熱の流れを示す説明図
活性領域からの熱の流れを示す説明図
【図3】素子の上下にヒートシンクを設けた場合の半導
体レーザ素子の活性領域からの熱の流れを示す説明図
体レーザ素子の活性領域からの熱の流れを示す説明図
【図4】本発明の第二の実施形態に係る半導体レーザ素
子の断面模式図
子の断面模式図
【図5】本発明の第三の実施形態に係る半導体レーザ素
子の断面模式図
子の断面模式図
【図6】本発明の第四の実施形態に係る半導体レーザ素
子の断面模式図
子の断面模式図
【図7】従来のリッジ導波路型半導体レーザ素子の断面
模式図
模式図
1 n-GaAS基板 2, 9 n-GaAsバッファ層 3, 10 n-AlGaAsグレーデッドバッファ層 4, 11 n-AlGaAsクラッド層 5, 12 SCH活性層 6, 13 p-AlGaAsクラッド層 7 p+-GaAs層 8 n+-GaAs層 14 p-GaAsキャップ層 15 SiO2 20 半導体レーザ素子 21 活性領域 22,23 ヒートシンク Wn 活性領域の幅 hn 活性領域間隔
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも一つの活性層と該活性層を挟
むp型およびn型のクラッド層とから成るレーザ構造が
複数、p+n+接合のトンネル接合を介して基板上に積層さ
れており、 前記複数のレーザ構造の各活性領域の幅が10μm以上か
つ80μm以下であり、 前記複数のレーザ構造のうち最も幅広の活性領域幅を
W、前記複数のレーザ構造のうち互いに最も離れた活性
層間の距離をhとしたとき、h≦W、かつ、素子幅が
(W+2h)以上であることを特徴とする高出力半導体レ
ーザ素子。 - 【請求項2】 前記複数のレーザ構造が積層された面側
と基板側との両方にそれぞれヒートシンクが設けられて
いることを特徴とする請求項1記載の高出力半導体レー
ザ素子。 - 【請求項3】 厚みが100μm以下であることを特徴と
する請求項2記載の高出力半導体レーザ素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000050767A JP2001244577A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | 高出力半導体レーザ素子 |
US09/793,138 US6700912B2 (en) | 2000-02-28 | 2001-02-27 | High-output semiconductor laser element, high-output semiconductor laser apparatus and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000050767A JP2001244577A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | 高出力半導体レーザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001244577A true JP2001244577A (ja) | 2001-09-07 |
Family
ID=18572518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000050767A Withdrawn JP2001244577A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | 高出力半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001244577A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022520738A (ja) * | 2019-01-31 | 2022-04-01 | フェルディナント-ブラウン-インスティツット ゲーゲーエムベーハー, ライプニッツ-インスティツット フュー ヘーヒストフレクエンツテヒニク | レーザ照射生成装置 |
-
2000
- 2000-02-28 JP JP2000050767A patent/JP2001244577A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022520738A (ja) * | 2019-01-31 | 2022-04-01 | フェルディナント-ブラウン-インスティツット ゲーゲーエムベーハー, ライプニッツ-インスティツット フュー ヘーヒストフレクエンツテヒニク | レーザ照射生成装置 |
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